JP2002253104A - 乗用防除機装置 - Google Patents

乗用防除機装置

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JP2002253104A JP2001054728A JP2001054728A JP2002253104A JP 2002253104 A JP2002253104 A JP 2002253104A JP 2001054728 A JP2001054728 A JP 2001054728A JP 2001054728 A JP2001054728 A JP 2001054728A JP 2002253104 A JP2002253104 A JP 2002253104A
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Norihiro Uejima
島 徳 弘 上
Koji Joko
甲 幸 司 上
Norihiro Yano
野 典 弘 矢
Takanori Izumitani
谷 隆 徳 泉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トラクタ等の作業車に設置する薬液散布装置
の散布薬液の濃度を均一化し、散布開始時の遅れをなく
す制御機構を、機体の各部に取り付いているため別作業
を行うに際し、作業部着脱交換が面倒である。 【解決手段】 運転席左右と後方部を囲うように取り付
けた防除タンクの運転席側方部に凹入部を設け、該凹入
部内に主要制御機構を内装し、上面カバーに制御パネル
を取付けて、防除タンクを着脱容易とすることで作業機
交換を簡単に行う構成とした乗用防除機装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、乗用防除機の操
作装置に関し、トラクタ車体に防除タンクを着脱自在と
して、防除ポンプの駆動によって薬剤を散布ブームへ圧
送しながら噴霧散布させる形態の乗用防除機に利用でき
る。
【0002】
【従来の技術】トラクタ車体の運転席の周りに凹状形態
の薬剤タンクを搭載すると共に、この防除タンクの上側
部、又は前方のステアリングポストの横側等に操作ケー
スを設ける技術は知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような防除作業操
作用の操作ケースが防除タンク上やダッシュボード部の
外部に装着される形態では、構成や外観が煩雑であり、
防除タンクを車体から着脱する作業操作も行い難い。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、運転席1の横側から後側に渡って凹状形態に形成の
防除タンク2を搭載し、該防除タンク2内の薬液を防除
ポンプ4を介して車体5の端部に取付けたノズルブーム
6から地面側に散布する乗用防除機において、この防除
タンク2の側辺部3の運転席1側に散布条件や散布状態
等を表示する表示パネル7を設置したことを特徴とする
乗用防除機装置の構成とする。
【0005】請求項2に記載の発明は、着脱自在とした
防除タンク2の後方下部にフィルター8を配設し、車体
5の運転席1下方に防除ポンプ4を取付け、防除タンク
2とフィルター8間を第1水路9で連結し、フィルター
8と防除ポンプ4間を第2水路10で連結したことを特
徴とする乗用防除機装置の構成とする。
【0006】請求項3に記載の発明は、防除ポンプ4
は、電磁クラッチ17を入り・切り操作することで駆動
運転を制御し、該入り・切り操作スイッチを、表示パネ
ル7部の自動スイッチ18と運転席1近傍に設けた手動
のモーメンタリスイッチ19の複数操作としたことを特
徴とする請求項1または2記載の乗用防除機装置の構成
とする。
【0007】請求項4に記載の発明は、防除タンク2の
側辺部3の運転席1側防除タンク2の一部を凹ませた凹
入部11とし、該凹入部11に噴霧回路12の液圧を維
持するエアチャンバー13と、噴霧流量を調節する可変
流量制御弁14と、各散布のノズルブーム6a,6b,
6cへ分岐する上部デリバリパイプ15とを配置したこ
とを特徴とする乗用防除機装置の構成とする。
【0008】請求項5に記載の発明は、前記可変流量制
御弁14は、噴霧回路12の下部デリバリパイプ16に
取り付けられる絞り弁であることを特徴とする請求項4
記載の乗用防除機装置の構成とする。請求項6に記載の
発明は、前記可変流量制御弁14の絞り弁を、上下方向
に配置した丸軸14a下端外周を略斜めの平面でカット
した傾斜平面14bとしたことを特徴とする請求項4ま
たは5記載の乗用防除機装置の構成とする。
【0009】
【発明の効果】請求項1に記載の発明は、運転席1の横
側から後側に渡って凹状形態に形成の防除タンク2を搭
載し、該防除タンク2内の薬液を防除ポンプ4を介して
車体5の端部に取付けたノズルブーム6から地面側に散
布する乗用防除機において、この防除タンク2の側辺部
3の運転席1側に散布条件や散布状態等を表示する表示
パネル7を設置したことを特徴とする乗用防除機装置の
構成としたので、防除タンク2が運転席1の左右両側か
ら後側に渡って凹状形態に形成されて搭載されるもので
あるから、トラクタ車体上のスペースを有効に利用して
防除タンク2を搭載することができると共に、この防除
タンク2の側辺部3上の運転席1側に設けた表示パネル
7の運転者による表示内容確認や、手指に依る表示事項
の設定変更操作等が容易に行えるとともに、防除タンク
2着脱時にも取り付けたままで良くタンクの着脱操作も
簡単に行える。
【0010】請求項2に記載の発明は、着脱自在とした
防除タンク2の後方下部にフィルター8を配設し、車体
5の運転席1下方に防除ポンプ4を取付け、防除タンク
2とフィルター8間を第1水路9で連結し、フィルター
8と防除ポンプ4間を第2水路10で連結したことを特
徴とする乗用防除機装置の構成としたので、防除タンク
2着脱時には第1水路9または第2水路10部を取り外
すことで良く、着脱操作が容易である。
【0011】請求項3に記載の発明は、防除ポンプ4
は、電磁クラッチ17を入り・切り操作することで駆動
運転を制御し、該入り・切り操作スイッチを、表示パネ
ル7部の自動スイッチ18と運転席1近傍に設けた手動
のモーメンタリスイッチ19の複数操作としたことを特
徴とする請求項1または2記載の乗用防除機装置の構成
としたので、車体5の端部に取付けたノズルブーム6か
ら地面側に散布する散布制御を複数個所に設けた操作ス
イッチで操作できると共に、モーメンタリスイッチ19
により、該モーメンタリスイッチ19が操作されている
か、他の自動スイッチ18が操作されているのか容易に
見分けが付き、散布制御が簡単に操作できる。
【0012】請求項4に記載の発明は、防除タンク2の
側辺部3の運転席1側防除タンク2の一部を凹ませた凹
入部11とし、該凹入部11に噴霧回路12の液圧を維
持するエアチャンバー13と、噴霧流量を調節する可変
流量制御弁14と、各散布のノズルブーム6a,6b,
6cへ分岐する上部デリバリパイプ15とを配置したこ
とを特徴とする乗用防除機装置の構成としているので、
該凹入部11内に上部デリバリパイプ15やエアチャン
バー13や可変流量制御弁14等を配置することがで
き、これらの部品が防除タンク2外への突出を少くし
て、簡潔な構成とすることができ、操作またはタンク着
脱時の邪魔にならないようにすることができる。
【0013】請求項5に記載の発明は、前記可変流量制
御弁14は、噴霧回路12の下部デリバリパイプ16に
取り付けられる絞り弁であることを特徴とする請求項4
記載の乗用防除機装置の構成としているので、凹入部1
1の下方に配置した下部デリバリパイプ16と、凹入部
11上方の上部デリバリパイプ15までの間の空間を利
用して可変流量制御弁14を容易に配設でき、レイアウ
トの設計に自由度がでる。
【0014】請求項6に記載の発明は、前記可変流量制
御弁14の絞り弁を、上下方向に配置した丸軸14a下
端外周を略斜めの平面でカットした傾斜平面14bとし
たことを特徴とする請求項4または5記載の乗用防除機
装置の構成としたので、下部デリバリパイプ16の水路
に傾斜平面14b部を出し入れするだけで、可変流量制
御弁14下流側の薬液流量が略正比例的に絞り制御で
き、散布制御の制御操作が簡単に行える。
【0015】
【発明の実施の形態】この発明は、運転席の側部から後
部に渡る凹状形態の防除タンクを着脱自在に搭載し、車
体前部に取り付けた防除用ノズルブームの薬剤散布を車
速が変わっても設定した散布密度で散布するように制御
する乗用形態の防除機の操作装置として利用できる。
【0016】以下図面に示す実施例に基づいて防除機の
概要を説明する。この防除機は、乗用管理作業用のトラ
クタ車体5に、防除タンク2や防除ポンプ4、散布用の
ノズルブーム6等を搭載して構成する。この車体5は前
部のボンネット20下に搭載のエンジン21によって駆
動される前車輪22、後車輪23を有して走行される四
輪駆動走行形態としている。これら前後車輪22,23
を操向するハンドル24がステアリングポスト25上に
設けられ、この後方に運転席1が設けられている。
【0017】前記防除タンク2は、水や薬剤等を収容す
るもので、これら水と薬剤とを各別に収容させた状態と
して、両者を混合しながら防除ポンプ4で汲出す構成と
したり、事前に防除タンク2内の水量に応じて所定量の
薬剤を投入した溶液を汲み出すこともできる。防除タン
ク2は、平面視で凹形状に形成されて、運転席1の左右
両側部から後側部に渡って囲う形態にして車体5の後端
部に搭載する。この車体5後側部に位置する防除タンク
2の後辺部26は、広く高く形成して上端に供給口27
を形成する。左右側辺部3は、運転席1の左右両側部の
前後方向に沿わせて外側を車体5の外縁に沿わせる形態
とし、該後辺部26側で高くし前端部では運転席1の着
座面よりも若干高位に形成している。
【0018】この防除タンク2から薬剤を汲出す防除ポ
ンプ4は、運転席1の下側に設けられており、車体5側
のエンジン21に連動駆動される駆動軸28の駆動力
を、Vプーリ29やVベルト30や電磁クラッチ17を
介して駆動する。この防除ポンプ4から汲み出される薬
液を噴霧回路12を経て噴霧させる散布用のノズルブー
ム6が、車体5の前側に装着されたフロントヒッチ31
に取付けられる。このフロントヒッチ31は、車体5の
左右両側において昇降自在に装着される平行リンク形態
のリフトアーム32の前端に取付けられ、ギヤードモー
タによって伸縮されるリフトシリンダ34の伸縮によっ
て昇降される。33は車体5の前部に取付けられる取付
ブラケットであり、該取付ブラケット33にリフトアー
ム32後部を取付け支持する。
【0019】このようなフロントヒッチ31の正面に設
けたツールバー35に、散布用ノズルブーム6のセンタ
ー散布ブーム6aが左右水平状に架設され、この左右両
側部に左右のサイド散布ブーム6b,6cが開閉可能に
設けられている。これら各センター散布ブーム6a及び
左右のサイド散布ブーム6b,6cには下向きに噴霧す
る噴霧ノズル36が配置される。左右のサイド散布ブー
ム6b,6cは、ツールバー35の両端部との間に設け
た伸縮される開閉シリンダ(図示せず。)により前後回
動されて、前側へ回動されたときはセンター散布ブーム
6aの外側端に延長された開状態の薬剤散布姿勢(図6
仮想線で示す)となり、後方へ回動されたときは車体5
の側部に沿った実線で示す閉状態の格納姿勢となる。
【0020】37は運転席1の左右両側から後側に渡る
フロアであって、前記防除タンク2の底面を載置でき
る。38は後部支枠であって、車体5の主強度部材であ
る主フレーム60後端に図4で示すように直接ボルトで
装着したり、図5で示すように昇降リンクヒッチ51を
上昇後ロックして、防除タンク2の後部を支持しても良
い。39は押え金具であって、後部支枠38後端部に取
り付けられ防除タンク2を運転席1方向に押圧して取付
け固定している。
【0021】主に図1,図3で示す噴霧回路12へは、
防除ポンプ4の駆動で防除タンク2内の薬液を第1水路
9からフィルタ8、第2水路10を経て吸入し、高圧薬
液路40を経て下部デリバリパイプ16内へと圧送して
いる。該高圧薬液路40には、防除タンク2の底部側へ
向かって少量の高圧薬液を戻す撹拌回路を設けており、
常時所定量の高圧薬液を戻すことで防除タンク2内の薬
剤と水の混合物の濃度のムラを無くしている。下部デリ
バリパイプ16は前述したように、防除タンク2の運転
席1右側側辺部3の上面内側に設けた凹入部11の下部
底部に、前後方向に配設されている四角柱である。該、
下部デリバリパイプ16には、流入高圧薬液路の上流側
からエアチャンバー13、安全弁42、可変流量制御弁
14が夫々取り付けられている。
【0022】防除タンク2を車体5から取り外す場合
は、図ぬわで示す開閉レバー85を閉鎖後、第1水路9
または第2水路10を外せは、防除タンク2内の薬液が
残っていても取り外す際に足元が濡れない。エアチャン
バー13は、下部デリバリパイプ16内での流入高圧薬
液の圧力変動を押さえるものであり、安全弁42は下部
デリバリパイプ16内の圧力を30kg/cm2に保持
し、オーバフローした薬液は戻し路43を介して防除タ
ンク2に戻している。そして、下部デリバリパイプ16
内の先端部に取付けた可変流量制御弁14は、該下部デ
リバリパイプ16からノズルブーム6側に吐出する薬液
の噴霧量を制御するものであり、詳細については後述す
る。
【0023】可変流量制御弁14は、高圧薬液路40か
ら入った薬液を絞ることで、ノズルブーム6の噴霧ノズ
ル36から圃場表面に散布する薬液量を少なくし、可変
流量制御弁14の開度を大きくすることで、ノズルブー
ム6の噴霧ノズル36から圃場表面に散布する薬液量を
増加させる。また、ノズルブーム6は前述したようにセ
ンター散布ブーム6a及び左右のサイド散布ブーム6
b,6cから成り、凹入部11の上部で左右方向に配設
する上部デリバリパイプ15から三方向に分岐突設して
おり、夫々の分岐部には開閉コック70である中央開閉
コック70aと左右開閉コック70b,70cを設け
て、噴霧を各別に停止可能としている。該上部デリバリ
パイプ15と可変流量制御弁14間は、散布量制御液圧
路44で連結されている。該散布量制御液圧路44に
は、液流入上流側から流量センサ45と圧力センサ46
が取り付けてあり、可変流量制御弁14で薬液の流量を
調節した散布量制御液圧路44内を流れる薬液の流量と
内圧力を検出し、コンピューターの一部である後述する
CPU47に伝えている。
【0024】図1では、噴霧回路12を配設している防
除タンク2の運転席1右側の側辺部3に設けた凹入部1
1を覆う上部カバー48の前部内方に散布制御用のCP
U47の箱体を取り付けており、該CPU47箱体の上
面は表示パネル7となって運転席から見えるように、上
部カバー48の上面表示窓部に取り付けられている。図
例では、液晶表示とした表示パネル7とCPU47を一
体構成としているが、両者を2分割して電線等で接続す
ればレイアウトの自由度がさらに向上する。
【0025】上部カバー48の上面表示窓部に取り付け
られた表示パネル7の前方には、ノズルブーム6を昇降
操作する昇降スイッチ49や開閉操作する開閉スイッチ
50が設けられ、表示パネル7後方には防除ポンプ4を
手動で直接入り・切りするモーメンタリスイッチ19が
設けられ、手動押し操作で該モーメンタリスイッチ19
がONされスイッチの頭部が連続点灯し、電磁クラッチ
17がONされ防除ポンプ4が手動操作で駆動する。ま
た、詳細は後述するが、表示パネル7内の自動スイッチ
18である押しボタンを押して自動の散布制御を行うと
きは、表示パネル7内の自動モードランプ52が連続点
灯すると共に、モーメンタリスイッチ19は手動操作し
なくても点灯する。しかし、この点灯は、自動の散布制
御で電磁クラッチ17がONして防除ポンプ4が駆動中
は連続点灯し、自動の散布制御で電磁クラッチ17がO
FFして防除ポンプ4が非駆動中は点滅点灯となって待
機中であることを知らせる。
【0026】次に、車体5の動力伝動構成と制御系の関
連について説明する。車体5の前部に搭載したエンジン
21の駆動力は、クランク軸53の出力をVベルトやプ
ーリー等の連動具54を経て下部軸55に達し、前部カ
ウンターケース56内の歯車により伝動を分岐され一方
は駆動軸28に、他方は主クラッチ57を経て走行用変
速ケース58の入力軸59に伝達する。該入力軸59に
達した駆動力は、走行用変速ケース58内の主変速部や
副変速部(図示せず。)により走行速度を変更され、前
ドライブ軸61からフロントアクスル63内のデフ装置
(図示せず。)を経て前車輪22を駆動すると共に、後
ドライブ軸62からリヤアクスル64内のデフ装置(図
示せず。)を経て後車輪23を同時に駆動する四輪駆動
の走行系としている。
【0027】そして、該前後ドライブ軸61,62の回
転数を走行速度として、軸1回転20パル程度の信号と
して車速センサ65で検出し前述したCPU47に伝え
る。該CPU47には、表示パネル7の操作スイッチで
設定する設定事項以外に、散布量制御液圧路44内に設
けた流量センサ45の検出値と圧力センサ46の検出値
を伝えている。
【0028】次に、表示パネル7の操作スイッチで設定
する、設定事項について説明する。図1,図2,図6で
示しまた前述したように、表示パネル7は運転席1右側
方の防除タンク2側辺部3に設けた凹入部11を覆う上
部カバー48上面に取り付けている。表示パネル7の左
右方向中央上方には液晶の表示部66が設けられてお
り、エンジン21を始動後にパネル下部左方の自動スイ
ッチ18をONすると表示部66に4桁の数字が現われ
ると共に、スイッチ左方のLEDランプである自動モー
ドランプ52が点灯して、自動散布制御が開始すること
を運転車に知らせる。次に、該表示部66右側の表示切
換スイッチ67をONすると、押す毎にローリング表示
選択する表示部66内左側の三角マーク68が変色して
「散布設定」・「圧力」・「流量」・「累計」の表示項
目のうち一つを選択表示する。
【0029】「圧力」の表示を選択すると、一定車速以
上で走行中における自動散布制御中の散布量制御液圧路
44の噴霧液内圧を圧力センサ46で検出し表示する。
また、該圧力表示中に、表示パネル7下方の「増」・
「減」スイッチ71,72を押し操作して表示の圧力値
を変更した後約2秒間放置すると、該変更した表示圧力
をCPU47が目標圧力として取り込み、取り込んだ目
標圧力となるように可変流量制御弁14を電動モーター
73で開閉制御する構成としている。
【0030】「流量」の表示を選択すると、一定車速以
上で走行中における自動散布制御中の散布量制御液圧路
44内の噴霧液流量を、流量センサ45で測定検出しC
PU47を経て、表示部66に表示する。「累計」の表
示を選択すると、パネル内下方のリセットスイッチ74
を押した時点以後の、散布量制御液圧路44を経てノズ
ルブーム6から散布された薬液の累計流量を表示する。
リセットスイッチ74は通常防除タンク2内に薬液を満
タン状態時に押して表示を「0」とし、例えば500リ
ットルタンクで、ある時点での表示が350となってい
れば、残量150リットルというように残量管理的な使
い方をするが、圃場での散布開始時に表示を「0」とし
て終了時に散布量の確認をしたり、朝の作業開始時に表
示を「0」とし夕方の作業終了時に、本日の薬液使用量
は何リットルであったか等、使い方は運転者の意志によ
り種々行うことができる。
【0031】自動散布制御を行うにあたっては、実際に
取り付けるノズルブーム6の種類と制御に使用する仮想
ノズルブームの種類が一致しているかどうかの確認が必
要となる。もし、異なっていると散布制御のデータ違い
により作業者の意図しない濃度となって散布される恐れ
が生じる。そこで、「散布設定」の表示を選択し、例え
ば10アール(1反)あたり25リットル散布のノズル
ブームを使用する場合には、表示部66の表示を「2
5」となるようにパネル内下方の散布設定スイッチ75
を押して、制御データと取付けノズルブーム6の種類を
選択表示し一致させる。他の表示ノズルブームには、
「50」リットル・「75」リットル」・「100」リ
ットル等が選択できる。選択データは、表示部66に約
2秒程度放置するとCPU47に取り込まれて散布制御
のデータとなる。
【0032】次に、可変流量制御弁14について説明す
る。前述したように、下部デリバリパイプ16内の先端
部に取付けた可変流量制御弁14は、該下部デリバリパ
イプ16からノズルブーム6側に吐出する薬液の噴霧量
を制御するものであり、高圧薬液路40から入った薬液
を絞ることでノズルブーム6の噴霧ノズル36から圃場
表面に散布する薬液量を少なくし、可変流量制御弁14
の開度を大きくすることで、ノズルブーム6の噴霧ノズ
ル36から圃場表面に散布する薬液量を増加させる。
【0033】図1で示すように、下部デリバリパイプ1
6内前後方向に開口した高圧薬液路40の後部には上下
方向の受孔76が開口され、該受孔76内に可変流量制
御弁14の丸軸14aが電動モータ73により上下動自
在に取り付けられている。3,600rpm程度で回転
する電動モータ73は、歯車等の減速装置77により下
部突出のネジ軸78を40rpm程度に減速回転する。
該電動モータ73は正逆転用のモータとしており、この
モータ73によってネジ軸78を正、逆回転して、丸軸
14aを上下に移動させることにより丸軸14a下端外
周を略斜めの平面でカットした傾斜平面14bと受孔7
6間の間隙が変わり可変流量制御弁14の開度を変更調
節し、散布量制御液圧路44への流量とネジ軸78の回
転数とを略正比例状に変更可能としている。
【0034】79は開度センサであって、丸軸14aの
上下位置をアーム79aの上下動で検出しCPU47に
伝える。前記した上部カバー48は、後半部を側辺部3
の上面と略平行状とし、この前端の表示パネル7から前
方が前上りの傾斜に形成されて、運転者が操作し易く、
監視し易い形態としている。
【0035】図7で示すものは防除タンク2の前方斜視
図であって、運転席1側方まで回り込んだ防除タンク2
側辺部3の前壁面80に、複数個の半円弧状取付座81
を上下方向に設け、該側辺部3の凹入部11に取り付け
るノズルブーム6への吐水ホース等を蓋板82で固定す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 防除機噴霧回路構成の、要部側面図。
【図2】 表示パネルの平面図。
【図3】 噴霧回路の、説明用全体回路図。
【図4】 乗用管理機の、一部断面した全体側面図。
【図5】 乗用管理機の、ブームやタンク取付時の全体
側面図。
【図6】 その平面図。
【図7】 防除タンク、別要部の斜視図。
【図8】 図7防除タンクに、カバーを取付時の斜視
図。
【図9】 防除タンクの背面斜視図である。
【図10】 図9の拡大図。
【符号の説明】
1 運転席 2 防除タンク 3 側辺部 4 防除ポンプ 5 車体 6 ノズルブーム 7 表示パネル 8 フィルター 9 第1水路 10 第2水路 11 凹入部 12 噴霧回路 13 エヤチャンバー 14 可変流量制御弁 15 上部デリバリーパイプ 16 下部デリバリーパイプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上 甲 幸 司 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 矢 野 典 弘 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 泉 谷 隆 徳 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 Fターム(参考) 2B121 CB03 CB20 CB23 CB33 CB42 CB47 CB61 CB63 CB66 CC31 EA26 FA10 4D074 AA05 BB05 CC04 CC24 CC44 CC57 CC60

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転席1の横側から後側に渡って凹状形
    態に形成の防除タンク2を搭載し、該防除タンク2内の
    薬液を防除ポンプ4を介して車体5の端部に取付けたノ
    ズルブーム6から地面側に散布する乗用防除機におい
    て、この防除タンク2の側辺部3の運転席1側に散布条
    件や散布状態等を表示する表示パネル7を設置したこと
    を特徴とする乗用防除機装置。
  2. 【請求項2】 着脱自在とした防除タンク2の後方下部
    にフィルター8を配設し、車体5の運転席1下方に防除
    ポンプ4を取付け、防除タンク2とフィルター8間を第
    1水路9で連結し、フィルター8と防除ポンプ4間を第
    2水路10で連結したことを特徴とする乗用防除機装
    置。
  3. 【請求項3】 防除ポンプ4は、電磁クラッチ17を入
    り・切り操作することで駆動運転を制御し、該入り・切
    り操作スイッチを、表示パネル7部の自動スイッチ18
    と運転席1近傍に設けたモーメンタリスイッチ19の複
    数操作としたことを特徴とする請求項1または2記載の
    乗用防除機装置。
  4. 【請求項4】 防除タンク2の側辺部3の運転席1側防
    除タンク2の一部を凹ませた凹入部11とし、該凹入部
    11に噴霧回路12の液圧を維持するエアチャンバー1
    3と、噴霧流量を調節する可変流量制御弁14と、各散
    布のノズルブーム6a,6b,6cへ分岐する上部デリ
    バリパイプ15とを配置したことを特徴とする乗用防除
    機装置。
  5. 【請求項5】 前記可変流量制御弁14は、噴霧回路1
    2の下部デリバリパイプ16に取り付けられる絞り弁で
    あることを特徴とする請求項4記載の乗用防除機装置。
  6. 【請求項6】 前記可変流量制御弁14の絞り弁を、上
    下方向に配置した丸軸14a下端外周を略斜めの平面で
    カットした傾斜平面14bとしたことを特徴とする請求
    項4または5記載の乗用防除機装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014068625A (ja) * 2012-10-01 2014-04-21 Iseki & Co Ltd 自走型防除機
CN115039752A (zh) * 2022-07-26 2022-09-13 罗树礼 一种农业机械用喷药装置

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