JP2002251626A - 画像の生成方法及びそれに用いるプログラム - Google Patents

画像の生成方法及びそれに用いるプログラム

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 雨粒のような比較的小さいモデルを多数配置
して特定の環境を表現する必要がある場合に、画像のリ
アリティを損なうことなくその処理を軽い負荷で実現す
る。 【解決手段】 所定のシーン構築条件に基づいて仮想3
次元空間1にオブジェクト2を配置し、それらのオブジ
ェクト2を仮想3次元空間1に設置された仮想カメラ3
にて撮影した画像を形成する画像の生成方法において、
シーン構築条件に基づいて、仮想3次元空間1の特定の
環境を表現するための多数のモデルを配置すべき第1の
領域が想定される場合、仮想カメラ3による撮影条件に
基づいて、その第1の領域に、仮想カメラ3の撮影範囲
5を包含しかつ第1の領域よりも小さい第2の領域6を
設定する。その第2の領域6に限定してモデルに関する
演算処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータグラ
フィックス技術を利用して降雨シーン等を含んだ画像を
形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータグラフィックスにより雨が
降っている様子を表現する方法として、雨粒の一粒ずつ
をポリゴンモデルによって描画し、フレーム毎に雨粒の
それぞれの位置を演算してリアルに降雨状態を表現する
ことが試みられている。こうした表現方法では、仮想3
次元空間に、所定のシーン構築条件に基づいて降雨領域
を設定し、その降雨領域のすべてのモデルについて個々
に次フレームの座標を演算している。この場合、降雨領
域は、画像のリアルさを追求するために仮想3次元空間
において雨が降っているべき部分と判断された範囲と同
一に設定されている。例えばオブジェクトが雨中の屋外
に配置されているシーンではその屋外の全体が降雨領域
として設定され、軒下のように仮想3次元空間に配置さ
れたオブジェクトからみて雨が降っていることが不自然
と判断される部分のみ例外的に雨粒のモデルが省略され
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した方法では、処
理すべきポリゴンの数が著しく多くなり演算処理の負荷
が顕著に大きくなる。コンピュータの画像処理能力の向
上によりそうした演算処理自体は家庭用ゲーム機のレベ
ルでも十分に可能であるが、画像処理能力が向上すれば
それだけキャラクタ等も緻密に表現されるようになるか
ら、雨粒のようないわば背景的な要素についてそうした
負荷の大きい処理を行うことは好ましくない。
【0004】そこで、本発明は、雨粒のような比較的小
さいモデルを多数配置して特定の環境を表現する必要が
ある場合に、画像のリアリティを損なうことなくその処
理を軽い負荷で実現できる画像の生成方法及びその方法
の実現に使用するコンピュータプログラムを提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】以下、本発明について説
明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図
面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本
発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0006】本発明の画像の生成方法は、所定のシーン
構築条件に基づいて仮想3次元空間(1)にオブジェク
ト(2)を配置し、それらのオブジェクトを前記仮想3
次元空間に設置された仮想カメラ(3)にて撮影した画
像を形成する画像の生成方法において、前記シーン構築
条件に基づいて、前記仮想3次元空間の特定の環境を表
現するための多数のモデルを配置すべき第1の領域が想
定される場合、前記仮想カメラによる撮影条件に基づい
て、その第1の領域に、前記仮想カメラの撮影範囲
(5)を包含しかつ前記第1の領域よりも小さい第2の
領域(6)を設定し、その第2の領域に限定して前記モ
デルに関する演算処理を行うものである。
【0007】この発明の表現方法によれば、仮想3次元
空間の特定の環境を表現するために配置されるべき多数
のモデルを、シーン構築条件に基づいて定められる第1
の領域よりも小さい第2の領域に限定して配置している
ので、処理すべきモデルの数が減少し、処理の負荷が軽
減される。第2の領域は撮影範囲を包含するように設定
されるので、モデルを配置する領域を小さくしたことに
起因して、シーン構築条件に従えば特定の環境を表現す
るモデルが配置されるべき部分にモデルが描かれていな
い不自然な画像が生成されるおそれはない。
【0008】本発明の画像の生成方法においては、前記
撮影条件として、前記仮想カメラの視点の位置、前記視
点からの視線の方向、及び前記視点からの前記仮想カメ
ラの視野角の少なくともいずれかを考慮してもよい。こ
れらに基づいて第2の領域の大きさや位置を変えること
により、シーン構築条件からみて本来配置されているべ
きモデルが撮影範囲内にて欠落する不都合を回避しつ
つ、第2の領域をなるべく小さく設定して、処理すべき
モデルの数を減らすことができる。
【0009】前記撮影条件として前記仮想カメラの視野
角を考慮し、前記第2の領域を前記視野角が大きいほど
拡大してもよい。この場合には、視野角を大きくすれば
同一サイズのスクリーンに投影されるモデルの数が増加
し、視野角を小さくすれば、同一サイズのスクリーンに
投影されるモデルの数が減少する。このような関係は例
えば降雨状態を撮影する場合に視野角が大きくなれば画
像上で表現される雨滴の密度が増し、視野角が小さくな
れば画像上で表現される雨滴の密度が低下するという関
係とよく一致し、モデルを利用してリアリティのある降
雨画像等を表現するのに都合がよい。
【0010】本発明の画像の生成方法において、前記第
2の領域を、前記仮想3次元空間に設定された絶対座標
系の軸方向と各辺の方向とを一致させた直方体形状に設
定してもよい。この場合には、仮想3次元空間に設定さ
れる絶対座標系(ワールド座標系)において、第2の領
域の境界面が単純な式で表現できるので、その第2の領
域内に限定してモデルを配置する処理が簡素化されてそ
の負荷が軽減される。
【0011】本発明の画像の生成方法において、前記モ
デルは例えば雨滴を表現するように構成され、前記第1
の領域は前記シーン構築条件に基づいて雨が降っている
べきと判断される領域に相当するようにしてもよい。
【0012】本発明のプログラムは、所定のシーン構築
条件に基づいて仮想3次元空間(1)にオブジェクト
(2)を配置し、それらのオブジェクトを前記仮想3次
元空間に設置された仮想カメラ(3)にて撮影した画像
を形成する処理をコンピュータに実行させるためのプロ
グラムであって、前記シーン構築条件に基づいて、前記
仮想3次元空間の特定の環境を表現するための多数のモ
デルを配置すべき第1の領域が想定される場合、前記仮
想カメラによる撮影条件に基づいて、その第1の領域
に、前記仮想カメラの撮影範囲(5)を包含しかつ前記
第1の領域よりも小さい第2の領域(6)を設定する手
順と、その第2の領域に限定して前記モデルに関する演
算処理を行う手順とをコンピュータに実行させるように
構成されたものである。
【0013】このプログラムをコンピュータで読み取っ
て実行することにより、本発明の画像の生成方法を実施
することができる。
【0014】なお、本発明のプログラムは、次に述べる
ように、上述した生成方法の好ましい態様を備えること
ができる。すなわち、本発明のプログラムは、前記撮影
条件として、前記仮想カメラの視点の位置、前記視点か
らの視線の方向、及び前記視点からの前記仮想カメラの
視野角の少なくともいずれかを考慮するように構成され
てもよい。前記撮影条件として前記仮想カメラの視野角
を考慮し、前記第2の領域を前記視野角が大きいほど拡
大するように構成されてもよい。前記第2の領域を、前
記仮想3次元空間に設定された絶対座標系の軸方向と各
辺の方向とを一致させた直方体に設定するように構成さ
れてもよい。前記モデルが雨滴を表現するように構成さ
れ、前記第1の領域は前記シーン構築条件に基づいて雨
が降っているべきと判断される領域に相当するようにし
てもよい。
【0015】さらに、本発明のプログラムは記憶媒体に
記録されて使用者に提供されてもよいし、有線又は無線
の伝送媒体に乗せて使用者に提供されてもよい。
【0016】なお、本発明において、シーン構築条件は
仮想3次元空間のシーンを構築する基準となる条件であ
る。例えばゲームの場合には、入力装置に対してプレイ
ヤーの操作に基づいて仮想3次元空間におけるキャラク
タの位置や姿勢、背景として配置されるオブジェクトの
位置、視点位置や視線方向、視野角等が設定され、その
設定に従って仮想3次元空間に所望のシーンが構築され
るが、シーン構築条件はそのようなシーンを構築する上
で必要な情報の集合として観念される。シーン構築条件
には、キャラクタがいる場所に降雨等の現象が発生して
いるか否か等、仮想3次元空間に背景的要素として設定
される環境を特定する情報も含まれる。こうした環境を
特定する情報に従って、本来であれば仮想3次元空間の
全体又は一部の領域に雨滴等を表現したモデルが配置さ
れることとなるが、本発明ではそのモデルを配置すべき
領域を、シーン構築条件で特定される範囲よりもさらに
絞り込んで上記の通りの作用効果を得るものである。本
発明において、モデルに関する演算は、仮想3次元空間
を定義する絶対座標系における各モデルの座標の演算
や、それらの座標についてのスクリーン座標系に至るま
での座標変換処理、スクリーン座標系への変換後のレン
ダリング処理等を含めてよい。第1の領域は仮想3次元
空間の全体でもよいし、一部に限定されてもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態を示し
ている。図1(a)に示すように、仮想3次元空間1に
はx,y,zの三軸直交座標系であるワールド座標系が
設定される。キャラクタ等のオブジェクト(図では一つ
のみ簡略化して示す。)2、仮想カメラ3、仮想スクリ
ーン4等は所定のシーン構築条件に従って仮想3次元空
間1に配置される。こうした作業がシーン構築と呼ばれ
るものである。シーン構築が終わると、オブジェクト2
を構成するポリゴンの頂点座標についてのワールド座標
系から視点座標系へと座標変換が行われ、その視点座標
系に基づいて仮想スクリーン4への投影が行われてオブ
ジェクト2の頂点がスクリーン座標系の2次元座標に変
換される。この後、テクスチャマッピング等のレンダリ
ング処理が行われて3次元画像が生成される。こうした
一連の処理において、シーン構築は3次元画像を生成す
る上での基礎となるものである。
【0018】仮想3次元空間1には、背景的要素として
例えば降雨のような自然環境が設定されることがある。
降雨状態を3次元画像で表現する場合、雨粒を表現する
ポリゴンモデルを予め用意し、そのモデルをオブジェク
ト2と同様に仮想3次元空間1に配置して降雨現象をリ
アルに表現することになる。
【0019】ところで、降雨状態が指定された場合にお
いて、例えば仮想3次元空間1に構築されるシーンのう
ち雨が降っているべき部分(例えば屋外として認識され
る部分)の全てに雨粒を示すポリゴンモデルを配置する
と、仮想カメラ3による撮影範囲(図1(a)のハッチ
ング領域)5は仮想3次元空間1の一部に限定されるに
も拘わらず、その余の部分にも雨滴を示すポリゴンモデ
ルが多数配置され、それらのポリゴンモデルについても
ワールド座標系への配置から始まる各種の演算処理を行
う必要があって、画像処理装置の負担が著しく増加す
る。
【0020】そこで、本実施形態では図1に示したよう
に、仮想カメラ3による撮影条件に基づいて、仮想3次
元空間1に、仮想カメラ3の撮影範囲5を包含しかつ仮
想3次元空間1において本来であれば雨が降っているべ
き領域(本来の降雨領域と呼ぶ。)よりも小さい限定降
雨領域6を設定し、その領域6に限って雨粒を表現する
ポリゴンモデルを配置することとした。限定降雨領域6
の大きさは仮想カメラ3の視点3aからの視野角に応じ
て図1(b)に示すように変化させるようにした。な
お、図1(b)ではY軸方向にのみ限定降雨領域6を拡
大又は縮小しているが、その他の方向にも拡大縮小して
もよい。また、本実施形態では、限定降雨領域6の境界
を簡単に特定するため、仮想カメラ3のよる視点位置や
視線方向が変化しても、限定降雨領域6は各辺の方向が
ワールド座標系の軸方向と一致する直方体形状に設定し
た。なお、雨粒を表現するポリゴンモデルは例えば所定
の長さを有する線状に構成することができる。
【0021】図2は上記の限定降雨領域6を設定した実
例を示している。但し、図2の画面は、シーン構築条件
に従って特定される視野角よりも大きな視野角で仮想3
次元空間1を撮影して限定降雨領域6の境界を可視化
し、さらにその境界面の階調を変えて当該領域を明瞭化
している。図2は降雨時の屋外シーンであるから本来で
あれば全体に雨が降っているべきであるが、実際には屋
外の一部に限定降雨領域が設定され、その中だけ雨滴を
示すポリゴンモデルが配置されている。これによりモデ
ルの数を減らして処理の負荷を軽減できる。
【0022】以上に説明した画像の表現方法は様々な分
野の3次元画像処理において利用できるものである。そ
の一例としてコンピュータを利用したゲーム機にて本発
明の表現方法を実施する例を図3及び図4により説明す
る。
【0023】図3はコンピュータを利用したゲーム機の
典型的な制御系のブロック図である。周知のように、コ
ンピュータとしてのゲーム機10は、記憶媒体(例えば
DVD−ROM)25に記録されたゲーム用プログラム
に従って所定のゲームを実行するものであり、マイクロ
プロセッサを主体として構成されたCPU11と、その
CPU11に対する主記憶装置としてのROM12及び
RAM13と、CPU11からの指示に基づいて画像処
理及び音声処理に適した処理を行なう画像処理装置14
及びサウンド処理装置16と、記憶媒体からデータ等を
読み取るための記憶媒体読取装置18とを有している。
ROM12には、ゲーム機10の全体の動作制御に必要
なプログラムとしてのオペレーティングシステムが書き
込まれる。RAM13には記憶媒体としてのDVD−R
OM25から読み取ったゲーム用のプログラムやデータ
が必要に応じて書き込まれる。画像処理装置14はCP
U11から画像データを受け取って内蔵するフレームバ
ッファ(不図示)上にゲーム画面に対応した画像データ
を展開するとともに、その描画された画像データを所定
のビデオ再生信号に変換して所定のタイミングでモニタ
19に出力する。サウンド処理装置16は、DVD−R
OM25から読み出された音声、楽音等のデータや音源
データ等を再生してスピーカ20から出力させる。読取
装置18は、CPU11からの指示に従ってDVD−R
OM25上に記録されたプログラムやデータを読み取
り、その読み取った内容に対応した信号を出力する。D
VD−ROM25には、本発明に係る画像の表現方法の
実施に必要なプログラムやデータが記録されている。モ
ニタ19には家庭用のテレビ受像機が、スピーカ20に
はそのテレビ受像機の内蔵スピーカが一般に使用され
る。さらに、CPU11にはバス24を介して入力装置
22及び外部記憶装置23がそれぞれ接続される。外部
記憶装置23は例えば不揮発性の半導体メモリ、ハード
ディスク、光磁気ディスク等の書換えが可能な記憶装置
である。このような構成はあくまで一例であり、本発明
の表現方法が適用されるコンピュータの構成は適宜変更
されてよい。
【0024】記憶媒体としてのDVD−ROM25に記
録されるプログラムには、上述した方法により降雨状態
を表現した画像を形成するために必要な手順を記述した
モジュールが含まれる。また、DVD−ROM25に記
録されるデータには、上述した方法を実現するために必
要なデータとして、オブジェクトを構成するポリゴンモ
デルのデータや各種のテクスチャのデータが含まれる。
上述した雨滴を示すモデルのデータもこれらのモデルデ
ータに含まれる。
【0025】降雨状態を表現するためのプログラムモジ
ュールは、各フレームの画像データを生成する処理にお
いて、本発明に従って降雨状態を表現する必要がある場
合に呼び出されてCPU11により実行される。図4は
そのプログラムモジュールに従って実行される処理の概
要を示すフローチャートである。なお、降雨状態の表現
に拘わる部分以外の画像データの生成に必要な演算処理
は公知の技術をそのまま利用することができ、本明細書
ではそれらの説明は省略する。
【0026】図4の処理では、まず、次のフレームに関
するシーン構築条件に従って本来の降雨領域を取得する
(ステップS1)。ここでいうシーン構築条件はプレイ
ヤーの操作に基づいて決定されるものであり、上記の通
り、仮想3次元空間1のどの範囲に雨を降らせるべきか
を特定する情報を含む。続いて、次フレームにおける仮
想3次元空間1の撮影条件、例えば仮想カメラ3の視点
3aの位置、視線方向、視野角等を構成する情報を取得
する(ステップS2)。こうして取得した情報に基づい
て限定降雨領域6の位置や大きさを演算する(ステップ
S3)。そして、演算された限定降雨領域6に包含され
るべき雨滴のポリゴンモデルの位置を演算する(ステッ
プS4)。限定降雨領域6に含まれた全ての雨滴のポリ
ゴンモデルについて位置を演算したらその演算結果を保
存し(ステップS5)、その後、図4の処理を終える。
得られた演算結果はスクリーン座標系への座標変換やレ
ンダリング処理で参照される。
【0027】以上の実施形態はあくまで本発明の一例で
あり、領域の設定方法は適宜変更してよい。本発明は降
雨状態を表現する場合に限らず、雪や砂塵等の自然現象
や、微細な埃等が舞っているような表現を行う場合にも
有効に利用できる。
【0028】限定降雨領域6における雨滴の数は、その
領域6における雨滴の密度が一定となるように制御して
もよい。あるいは、領域6の雨滴の数がその領域6の大
きさに拘わらず一定となるように制御してもよい。密度
を一定とした場合、単に仮想カメラ3の視野を狭めて描
画範囲を小さく絞り込むと極端に雨滴の数が減るおそれ
があり、そうした不都合を避けるために視野角に拘わら
ず雨滴の数を違和感なく見えるよう制御することはゲー
ム機等の処理能力から見て難しいことがある。こうした
場合、領域6の雨量を一定に制御すれば、仮想カメラ3
の視野を狭めたときの雨滴の数が増加することになり、
違和感の解消が図れることになる。
【0029】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の画像の
表現方法によれば、仮想3次元空間の特定の環境を表現
するために配置されるべき多数のモデルを、シーン構築
条件に基づいて定められる第1の領域よりも小さい第2
の領域に限定して配置しているので、処理すべきポリゴ
ンの数が減少し、処理の負荷が軽減される。しかも、第
2の領域は撮影範囲を包含するように設定されるので、
モデルを配置する領域を小さくしたことに起因して、シ
ーン構築条件に従えば特定の環境を表現するモデルが配
置されるべき部分にモデルが描かれていない不自然な画
像が生成されるおそれはない。従って、雨粒のような比
較的小さいモデルを多数配置して特定の環境を表現する
必要がある場合に、画像のリアリティを損なうことなく
その処理を軽い負荷で実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第2の領域の設定方法を模式的に
示す図。
【図2】限定降雨領域を設定した実例を示す図。
【図3】本発明の方法を実行するためのゲーム機の機能
ブロック図。
【図4】図3のゲーム機にて本発明の表現方法を実行す
るための処理手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 仮想3次元空間 2 オブジェクト 3 仮想カメラ 4 仮想スクリーン 5 撮影範囲 6 限定降雨領域(第2の領域)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のシーン構築条件に基づいて仮想3
    次元空間にオブジェクトを配置し、それらのオブジェク
    トを前記仮想3次元空間に設置された仮想カメラにて撮
    影した画像を形成する画像の生成方法において、 前記シーン構築条件に基づいて前記仮想3次元空間の特
    定の環境を表現するための多数のモデルを配置すべき第
    1の領域が想定される場合、前記仮想カメラによる撮影
    条件に基づいて、その第1の領域に、前記仮想カメラの
    撮影範囲を包含しかつ前記第1の領域よりも小さい第2
    の領域を設定し、その第2の領域に限定して前記モデル
    に関する演算処理を行うことを特徴とする画像の生成方
    法。
  2. 【請求項2】 前記撮影条件として、前記仮想カメラの
    視点の位置、前記視点からの視線の方向、及び前記視点
    からの前記仮想カメラの視野角の少なくともいずれかを
    考慮することを特徴とする請求項1に記載の画像の生成
    方法。
  3. 【請求項3】 前記撮影条件として前記仮想カメラの視
    野角を考慮し、前記第2の領域を前記視野角が大きいほ
    ど拡大することを特徴とする請求項1に記載の画像の生
    成方法。
  4. 【請求項4】 前記第2の領域を、前記仮想3次元空間
    に設定された絶対座標系の軸方向と各辺の方向とを一致
    させた直方体形状に設定することを特徴とする請求項1
    又は2に記載の画像の生成方法。
  5. 【請求項5】 前記モデルが雨滴を表現するように構成
    され、前記第1の領域は前記シーン構築条件に基づいて
    雨が降っているべきと判断される領域に相当することを
    特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像の生成
    方法。
  6. 【請求項6】 所定のシーン構築条件に基づいて仮想3
    次元空間にオブジェクトを配置し、それらのオブジェク
    トを前記仮想3次元空間に設置された仮想カメラにて撮
    影した画像を形成する処理をコンピュータに実行させる
    ためのプログラムであって、 前記シーン構築条件に基づいて前記仮想3次元空間の特
    定の環境を表現するための多数のモデルを配置すべき第
    1の領域が想定される場合、前記仮想カメラによる撮影
    条件に基づいて、その第1の領域に、前記仮想カメラの
    撮影範囲を包含しかつ前記第1の領域よりも小さい第2
    の領域を設定する手順と、その第2の領域に限定して前
    記モデルに関する演算処理を行う手順とをコンピュータ
    に実行させるように構成されたことを特徴とするプログ
    ラム。
  7. 【請求項7】 前記撮影条件として、前記仮想カメラの
    視点の位置、前記視点からの視線の方向、及び前記視点
    からの前記仮想カメラの視野角の少なくともいずれかを
    考慮するように構成されていることを特徴とする請求項
    6に記載の画像のプログラム。
  8. 【請求項8】 前記撮影条件として前記仮想カメラの視
    野角を考慮し、前記第2の領域を前記視野角が大きいほ
    ど拡大するように構成されていることを特徴とする請求
    項6に記載のプログラム。
  9. 【請求項9】 前記第2の領域を、前記仮想3次元空間
    に設定された絶対座標系の軸方向と各辺の方向とを一致
    させた直方体形状に設定するように構成されていること
    を特徴とする請求項6又は7に記載のプログラム。
  10. 【請求項10】 前記モデルが雨滴を表現するように構
    成され、前記第1の領域は前記シーン構築条件に基づい
    て雨が降っているべきと判断される領域に相当すること
    を特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載のプロ
    グラム。
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