JP2002250546A - 冷熱温熱発生装置 - Google Patents

冷熱温熱発生装置

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JP2002250546A
JP2002250546A JP2001049908A JP2001049908A JP2002250546A JP 2002250546 A JP2002250546 A JP 2002250546A JP 2001049908 A JP2001049908 A JP 2001049908A JP 2001049908 A JP2001049908 A JP 2001049908A JP 2002250546 A JP2002250546 A JP 2002250546A
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JP
Japan
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water
heating
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water retaining
heat
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Application number
JP2001049908A
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English (en)
Inventor
Mitsuhiro Sano
光宏 佐野
Takahito Ishii
隆仁 石井
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒートポンプを用いた冷暖房装置やサーモモ
ジュールによる発熱吸熱反応を利用した冷温風機は、大
型で構成が複雑で重量が重いという課題を有している。 【解決手段】 送風用のファン5と、ファンの送風路中
に配置した保水体4と、保水体に保水させる水を供給す
る給水装置3と、保水体に保持した水和塩2と、保水体
を加熱する加熱手段8とを備え、加熱手段8は温熱の発
生時には水和塩2が2水塩あるいは無水塩となるように
保水体を加熱し、冷熱の発生時には水和塩2が6水塩の
状態となるように保水体を加熱するようにして、冷熱ま
たは温熱を発生する冷熱温熱発生装置としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化学反応熱と水の
気化熱とヒータなどの加熱手段の発熱を用いて、部屋な
どの冷暖房を行うことができる冷熱温熱発生装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】冷風と温風とを切り換えて使用できる装
置には、ヒートポンプを用いた冷暖房装置、もしくはサ
ーモモジュールによる発熱吸熱反応を利用した冷温風機
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ヒートポンプを用いた
冷暖房装置やサーモモジュールによる発熱吸熱反応を利
用した冷温風機は、大型で構成が複雑で重量が重いとい
う課題を有している。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、送風用のファ
ンと、ファンの送風路中に配置した保水体と、保水体に
水を供給する給水装置と、前記保水体に保持させた水和
塩と、前記保水体を加熱する加熱手段とを構成要件とし
て備え、加熱手段の加熱量によって前記水和塩に配位さ
れている水和水の量を調整する冷熱温熱発生装置として
いる。
【0005】水和塩が乾燥している状態、つまり水和塩
に水和水が配位されていない無水塩の状態や少量の水和
水が配位されている2水塩の状態で保水体に水を供給す
ると、水和塩は発熱反応を起こして、保水体全体が温度
上昇する。この保水体と空気が熱交換することにより、
温風を得ることができる。
【0006】保水体に担持されている水和塩が十分な量
の水を含んでいる状態、つまり水和塩が6水塩の状態と
なっているときに保水体に水を供給すると水和塩が吸熱
反応を起こし、保水体全体の温度は低下する。この保水
体と空気が熱交換することにより、冷風を得ることがで
きる。このとき、同時に保水体から水が蒸発し、この気
化熱によって更に送風空気の温度は更に低下する。
【0007】この水和塩に吸収させる水の量を加熱手段
の加熱量を調整することによって、水和塩が発熱反応を
生ずる状態にも吸熱反応を生ずる状態にも制御できるも
のであり、小型で簡単な構成の冷熱温熱発生装置を実現
するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】請求項1に記載した発明は、送風
用のファンと、ファンの送風路中に配置した保水体と、
保水体に保水させる水を供給する給水装置と、前記保水
体に保持した水和塩と、前記保水体を加熱する加熱手段
とを構成要件として備え、前記加熱手段は温熱の発生時
には前記水和塩が2水塩あるいは無水塩となるように保
水体を加熱し、冷熱の発生時には前記水和塩が6水塩の
状態となるように保水体を加熱する冷熱温熱発生装置と
している。
【0009】水和塩が乾燥している状態、つまり水和塩
に水和水が配位されていない無水塩の状態や少量の水和
水が配位されている2水塩の状態で保水体に水を供給す
ると、水和塩は発熱反応を起こして、保水体全体が温度
上昇する。この保水体と空気が熱交換することにより、
温熱を得ることができる。
【0010】保水体に担持されている水和塩が十分な量
の水を含んでいる状態、つまり水和塩が6水塩の状態と
なっているときに保水体に水を供給すると水和塩が吸熱
反応を起こし、保水体全体の温度は低下する。この保水
体と空気が熱交換することにより、冷熱を得ることがで
きる。このとき、同時に保水体から水が蒸発し、この気
化熱によって更に送風空気の温度は低下する。
【0011】この水和塩に吸収させる水の量を加熱手段
の加熱量を調整することによって、水和塩が発熱反応を
生ずる状態にも吸熱反応を生ずる状態にも制御できるも
のであり、小型で簡単な構成の冷熱温熱発生装置を実現
するものである。
【0012】請求項2に記載した発明は、請求項1に記
載した構成に加え、加熱手段の加熱量を制御する温度制
御装置を有し、前記温度制御装置は水和塩の重量を検知
する重量検知手段の検知情報に応じて加熱手段の加熱量
を制御する構成としているものである。
【0013】重量検知手段の検知重量から現在の水和塩
の状態が無水塩あるいは2水塩の状態であるか、または
6水塩の状態であるかを正確に知ることができ、温度制
御装置が、この水和塩の状態に応じて加熱手段の加熱量
を制御するようにしているため、水和塩の水和水の量を
自由に制御でき、簡単に冷熱の発生と温熱の発生とを切
り換えることができる冷熱温熱発生装置を実現できる。
【0014】請求項3に記載した発明は、請求項1また
は2に記載した構成に加え、保水体はハニカム体とした
構成としている。保水体としてハニカム体を使用するよ
うにしているため、送風空気と接触する表面積が大きく
なり、効率よく冷熱と温熱を得ることができる冷熱温熱
発生装置を実現できる。
【0015】請求項4に記載した発明は、請求項1から
3のいずれか1項に記載した構成に加え、保水体は水和
塩の潮解液を吸水する高分子膜を有する構成としてい
る。このため、水和塩の潮解液の漏洩を防止でき、清潔
に使用できる冷熱温熱発生装置を実現するものである。
【0016】請求項5に記載した発明は、送風用のファ
ンと、ファンの送風路中に回転可能に配置した保水体
と、保水体に水を供給する給水装置と、前記保水体に保
持させた水和塩と、前記保水体を加熱する加熱手段とを
構成要件として備え、前記加熱手段の加熱量によって前
記水和塩に配位されている水和水の量を調整する構成の
冷熱温熱発生装置としている。
【0017】回転可能とした保水体の一部を加熱域に設
定して加熱するようにして、加熱域では水和塩に配位し
た水を蒸発でき、水和塩を元の状態に戻すことができ
る。保水体が回転して、加熱域から冷風によって冷却さ
れている冷風域に移動すると、保水体の温度が冷却さ
れ、更に冷温熱発生部に移動したときに冷熱または温熱
を発生する。こうして、連続的に冷熱または温熱を得る
ことができる冷熱温熱発生装置として作用するものであ
る。
【0018】請求項6に記載した発明は、請求項5に記
載した構成に加え、保水体は、加熱手段により加熱され
る加熱部と、前記加熱部とは分離された送風される空気
によって冷却される空冷部と、前記加熱部及び空冷部か
ら分離された冷温熱発生部を有する構成としている。こ
のため、加熱域と冷風域と冷温熱発生部との干渉を防ぐ
ことができ、安定的に連続的に冷熱または温熱を得るこ
とができる冷熱温熱発生装置として作用するものであ
る。
【0019】請求項7に記載した発明は、請求項1から
6のいずれか1項に記載した構成に加え、水和塩とし
て、塩化カルシウムまたは酢酸ナトリウムまたは酢酸リ
チウムまたは炭酸ナトリウムまたは硫酸ナトリウムまた
は硫酸マグネシウムから選択した少なくとも1つを用い
る構成としている。すなわち、水和塩の中でも特に溶解
熱の絶対値が大きく、また無臭で、安全で、環境に負荷
を与えることがない、冷暖房能力の高い冷熱温熱発生装
置を実現できる。
【0020】請求項8に記載した発明は、請求項1から
7のいずれか1項に記載した構成に加え、保水体は熱伝
導材を含有する、または保水体として熱伝導材を使用す
る構成としているものである。このため、空気と保水体
との熱交換が速やかに行われ、冷熱または温熱の発生能
力の高い冷熱温熱発生装置を実現できる。
【0021】
【実施例】(実施例1)以下、本発明の第1の実施例に
ついて説明する。図1は本実施例の冷熱温熱発生装置の
構成を示す説明図である。本実施例の冷熱温熱発生装置
は、本体1内に、水和塩2が保持されている保水体4
と、保水体4に水を供給する給水装置3と、吸気口7か
ら吸気した空気を保水体4を介して吹き出し口6に送風
する送風用のファン5と、加熱手段8と、温度センサ9
と、温度制御装置10と、重量検知手段11を収容した
構成としている。
【0022】給水装置3は、保水体4に水を供給する手
段であり、設置場所は本体1の外部でも内部でも可能で
ある。また、給水装置3としてはタンク型のものでも、
水道直結型のものでもよく、また水の供給は、流水状
態、水滴状態、霧状いずれの手段でも可能である。本実
施例では、水滴の状態で保水体4に水を供給するように
している。
【0023】保水体4は、水を吸収保持できるもので通
気性を有しているものでさえあれば特に材質的な制限は
ないが、本実施例ではセラミックのペーパ、あるいはパ
ルプ、あるいは耐熱性のブラスチック繊維あるいは、ア
ルミニウムやステンレス等の金属繊維を平板状に成型し
た物を用いている。この保水体4は、ファン5の送風経
路中に適切な方法で本体1に保持している。
【0024】水和塩2には、塩化カルシウム、酢酸ナト
リウムや酢酸リチウム、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウ
ム、硫酸マグネシウム等がある。本実施例では、塩化カ
ルシウムを選択して用いているが、前記したものはいず
れも使用可能である。前記各物質は、無臭で、爆発など
の危険性が無く、環境に負荷を与えない物質である。本
実施例では水和塩2を水に溶かした状態で前記保水体4
に保持させている。
【0025】塩化カルシウムは、水が配位されていない
無水塩の状態や、水分子が2つ配位されている2水塩の
状態、あるいは水分子が6つ配位された6水塩の状態
と、完全に水に溶解した状態をとることができる。塩化
カルシウムが無水塩や2水塩の状態では、水を加えると
溶解して発熱反応が生ずる。また6水塩の状態では、水
を加えると溶解して吸熱反応が生ずる。
【0026】加熱手段8は、本実施例ではヒータを使用
している。加熱手段2の通電量の制御は、マイクロコン
ピュータ等で構成した温度制御装置10によって行って
いる。また、加熱手段8は前記ファン5と保水体4との
間に配置している。すなわち、ファン5の送風によっ
て、加熱手段8の発熱が保水体4を介して、吹き出し口
6に伝達される構成となっているものである。
【0027】温度センサ9は、本実施例ではサーミスタ
を使用しており、前記保水体4の表面の温度を検知し
て、温度制御装置10にこの情報を伝達するようになっ
ている。
【0028】重量検知手段11は、本実施例ではコンデ
ンサを用いた構成としている。すなわち、コンデンサの
電極の1つが保水体4の重量に応じて上下するようにな
っており、固定としたもう一方の電極との間で構成する
容量が保水体4の重量に応じて変化するようになってい
るものである。なお、重量検知手段11としては、前記
コンデンサを用いた構成に限定されることはなく、保水
体4の重量を測定できるものでさえあれば良いものであ
る。この重量検知手段11の検知情報は、温度制御装置
10に伝達されている。
【0029】温度制御装置10は、温度センサ9と重量
検知手段11の検知情報を受けて、ファン5の送風量と
加熱手段8の発熱量を制御しているものである。
【0030】以下、本実施例の動作について説明する。
図示していない電源をオンすると、本実施例の冷熱温熱
発生装置は動作を開始する。水和塩2が保持されている
保水体4に給水装置3から水を供給すると、重力と毛細
管現象により水が保水体4を伝わっていく。このとき
に、保水体4に保持されている水和塩2は、供給された
水に溶けだすものである。このとき保水体4に保持され
ている水和塩2が乾燥状態で、無水塩や2水塩の状態で
あるときは水和塩2は発熱反応を起こす。また、保水体
4に保持されている水和塩2が十分な水分を有しており
6水塩の状態となっているときは、水和塩2は吸熱反応
を起こす。
【0031】送風用のファン5は、吸気口7から吸気し
た空気を前記反応状態である保水体4から、吹き出し口
6に向かって空気を送風している。水和塩2が吸熱反応
を行っているときは、保水体4が保水している水の熱量
が水和塩2によって吸熱されており、保水体4の温度は
降下する。また、保水体4の表面からは、保水体4が保
水している水が気化している。このとき、気化する水は
周囲の空気から気化熱を奪っている。
【0032】このため、送風用のファン5が送風する空
気は、保水体4に接触したときに、保水体4と熱交換さ
れて冷却され、また保水体の表面から気化している水に
よって気化熱を奪われるものである。すなわち、送風用
のファン5が送風する空気は、水和塩2の化学反応によ
る吸熱と、水の気化熱の両方によって冷却されるもので
ある。従って、吹き出し口6から吹き出される空気は冷
風となっており、吹き出し口6の前方は効率よく冷房さ
れる。
【0033】このとき、水和塩2が無水塩や2水塩の状
態であるときは、水和塩2は発熱反応している。この発
熱反応を起こしているときは、保水体4の温度は上昇し
ている。従って送風用のファン5が送風する空気は、こ
の保水体4と熱交換されて温度上昇するものである。従
って、吹き出し口6から吹き出される空気は温風となっ
ており、吹き出し口6の前方は暖房される。この暖房時
には、加熱手段8を通電して加熱手段8の発熱を併用す
ることで、暖房能力を上げることが可能である。
【0034】このとき本実施例では、温度制御装置10
を使用している。温度制御装置10は、前記しているよ
うにマイクロコンピュータによって構成しており、重量
検知手段11が検知した情報から、保水体4の重量を常
に把握しているものである。すなわち、保水体4の自重
のデータと、水和塩2と保持した水の重量とが加わった
データとを比較することによって、現在の水和塩2の状
態が無水塩あるいは2水塩あるいは6水塩であるかまた
は水に溶解した状態かを判別できるものである。
【0035】そこで、使用者の希望が冷房であるとき、
あるいは暖房であるときに応じて、保持している水和塩
2の状態を変更することができるものである。すなわ
ち、加熱手段8の通電量を制御するあるいは、加熱手段
8の通電量とファン5の送風風量の両方を制御するもの
である。
【0036】つまり、暖房を行う場合は、加熱手段8で
加熱を行い、重量検知手段11で検知した重量から、無
水塩もしくは2水塩になったと判断できる状態で、加熱
手段2の加熱を停止するものである。この状態で給水装
置3から、温熱発生器として動作する。
【0037】冷房を行う場合も同様で、重量検知手段1
1で検知した重量から、水和塩2が水に溶解している状
態から加熱手段8での加熱によって6水塩の状態になっ
たと判断した後に、加熱手段8の加熱を停止する。この
状態で給水装置3から水を加えると、冷熱発生器として
動作する。
【0038】前記説明では、保水体4として、セラミッ
クのペーパ、あるいはパルプ、あるいは耐熱性のブラス
チック繊維あるいは、アルミニウムやステンレス等の金
属繊維を平板状に成型した物を用いているとしている
が、図2に示すような構成とすることもできる。図2
は、ハニカム体とした保水体12の形状を示す斜視図で
ある。すなわち本実施例の保水体12は、ハニカム体と
したエレメントを複数積層して保水体12としているも
のである。
【0039】この構成としたときには、表面積が増加し
ているため、保持できる水和塩2の量が増加し、また、
ファン5による送風空気と熱交換できる面積も増加する
ため、効率の高い温熱の発生または冷熱の発生ができる
ものである。
【0040】以下、本実施例の効果を検証するために行
った実験の結果について説明する。
【0041】(実験例1)本実験は、保水体4の種類
と、保水体4に保持させている水和塩2の種類を変えた
ときに、吹き出し口6の温度がどのように変化するかを
調べている。
【0042】保水体4として、図1に示している平板上
のセラミックのペーパを使用したものと、保水体12と
して図2に示しているセラミックのペーパのハニカム体
を使用したものと、前記ハニカム体にアルミ繊維を織り
込んだものの3種類を使用している。
【0043】また、保水体4に保持させている水和塩2
として、塩化カルシウムの無水塩と、塩化カルシウムの
2水塩と、塩化カルシウムの6水塩を使用している。こ
のとき、保持させている水和塩の重量は全て20gとし
ている。これらを25℃の恒温漕中で動作させ、5分後
の吹き出し口6での温度を測定している。この実験の結
果を(表1)に示している。
【0044】
【表1】
【0045】(表1)より、水和塩2として6水塩の状
態の塩化カルシウムを用いたものは、周囲温度が25℃
であるのに対して吹き出し口6での温度は15℃となっ
ている。すなわち、効率の高い冷熱の発生ができるもの
である。
【0046】水和塩2として無水塩の塩化カルシウムを
用いたものは、周囲温度が25℃であるのに対して吹き
出し口6での温度は45℃〜70℃となっている。すな
わち、水和塩2として無水塩の塩化カルシウムを用い保
水体4として平板状のセラミックのペーパを使用したも
のは、吹き出し口6での温度は45℃となっている。水
和塩2として無水塩の塩化カルシウムを用い、保水体1
2としてハニカム体を使用したものは65℃となってい
る。また、水和塩2として無水塩の塩化カルシウムを用
い保水体12としてセラミックのペーパにアルミ繊維を
織り込んだ物のハニカム体を使用したものは70℃とな
っている。
【0047】いずれも優れた温熱発生装置としての効果
を有している。特に、保水体12の形状をハニカム型と
したものは効率が良く、アルミ繊維を織り込んだものは
一層効率がよいものである。
【0048】また、水和塩2として2水塩の塩化カルシ
ウムを用い保水体12としてハニカム体を使用したもの
は、40℃となっている。従って、無水塩を使用したも
のに対しては若干温熱発生効果は落ちているが、十分な
温熱発生効果を有しているものである。
【0049】(実施例2)続いて本発明の第2の実施例
について説明する。図3は、本実施例の冷熱温熱発生装
置の構成を示す説明図である。また、図4はこの冷熱温
熱発生装置に使用している保水体20の構成を示す斜視
図である。本実施例の基本構成は、実施例1で説明した
ものと同様であり、水和塩2が保持されている保水体2
0と、保水体20に水を供給するための給水装置3と、
保水体20に送風する送風用のファン5と、水和塩4を
加熱する加熱手段8を、本体1に納めた構成としてい
る。
【0050】また本体1内には、温度センサー9、温度
制御装置10、重量検知手段11を設け、重量検知手段
11により検出した重量から水和塩2に配位された水の
量を知ることができ、温度センサー9と温度制御装置1
0により温度を制御することで、正確かつ自由に水和塩
2の状態を変化させることができる。すなわち、温風や
冷風を自由に得ることができる。
【0051】このとき本実施例では、保水体20は円盤
状あるいは円柱状のハニカム体となっており、回転支持
体14によって回転自在に支持されている。この回転支
持体14はモータ13によって回転されるようになって
いる。すなわち、保水体20はモータ13によって回転
駆動されるようになっているものである。なお、保水体
20の回転源はモータ13に限定されるものではない。
【0052】なお保水体20は、前記したようにハニカ
ム体を使用しているため、表面積が非常に大きくなって
おり、保水力が高まっているものである。また、同様の
理由で圧損が少なく、送風用のファン5の送風が効率よ
く通風されるものである。
【0053】このとき本実施例では、保水体20の表面
を高分子膜によって覆っている。前記高分子膜として、
本実施例ではポリアルキレンオキサイド系重合体を使用
しており、水和塩2の潮解液を吸水するものである。
【0054】すなわち、保水体20の表面に保持させて
いる水和塩2は、空気中の水分を吸収して潮解する。こ
のとき、前記したように保水体20の表面を高分子膜に
よって覆う構成としていると、この潮解液を吸収できる
ため、潮解液が漏れ出すことはないもので、清潔に使用
できるものである。
【0055】またこのとき、本実施例では、保水体20
は、金属片などの熱伝導体を保持させている。このた
め、送風用のファン5が送風する空気と、保水体20と
の熱交換が速やかに行われるものである。
【0056】また、加熱手段8は、保水体20の一部の
領域を加熱するようになっている。前記加熱手段8が加
熱する領域は、図4に示しているように、分離壁23と
分離壁26によって他の領域とは仕切られているもので
ある。なお加熱手段8は、ヒータ、誘導加熱、マイクロ
波加熱などいずれを用いても良い。また設置場所は保水
体20の近傍で、保水体20に保持された水和塩2を加
熱できれば、特に場所は限定しない。
【0057】保水体20は、冷温熱を発生する冷温熱発
生部24と、ファン5による送風によって冷却される空
冷部22と、加熱手段8による加熱を受ける加熱部21
を有しており、前記分離壁23と分離壁26によってそ
れぞれ仕切られている。分離壁23と分離壁26とは、
耐熱性のプラスチック樹脂によって構成した壁面となっ
ており、端面が保水体20の表面に接した形状となって
いる。保水体20は、モータ13の回転によって、回転
支持体14を中心にして、一定方向に一定速度で回転し
ているものである。従って、分離壁23と分離壁26と
は、保水体20の回転に従って、保水体20の表面を摺
動しながら移動するものとなっている。
【0058】以下、本実施例の動作について説明する。
水和塩2が保持されている保水体20に、給水装置3か
ら水を供給すると、水が保水体20の全体に拡がる。こ
のため、保水体20に保持されている水和塩2は、供給
された水に溶けだすものである。このとき実施例1で説
明したように、水和塩が無水塩や2水塩のときは発熱反
応し、6水塩のときは吸熱反応をおこす。
【0059】この状態で送風用のファン5を作動させる
と、吸熱反応時には冷却された空気が、発熱反応時に
は、暖められた空気が吹き出し口6から得られる。この
冷熱発生運転時には、供給した水の一部が気化するとき
の気化熱によって、送風用のファン5が送風する送風空
気の温度は一層冷却される。また、温熱発生時には、加
熱手段8を通電して発熱させることによって、温熱発生
能力を上げることが可能である。
【0060】このとき本実施例では、保水体20を回転
可能に構成しており、図4に示しているように、正面左
下部が加熱部21となっており、正面左上部が空冷部2
2となっており、右半分が冷温熱発生部24となってい
る。すなわち、モータ13を回転させることによって、
保水体20は、冷温熱発生部24から加熱部21に、更
に空冷部22に回転移動する。このため、保持されてい
る水和塩2が溶解し終わった保水体20の領域は、冷温
熱発生部24から加熱部21へ移動する。加熱部21で
は、加熱手段8による加熱が行われており、水和塩20
の水分は蒸発して、水和塩20は再生される。すなわ
ち、水和塩2が水に溶解している状態から6水塩の状態
に、あるいは更に乾燥することによって2水塩の状態ま
たは無水塩の状態に変換するものである。この領域は、
さらに空冷部22へ移動する。空冷部22では、送風用
のファン5の送風によって、保水体20が空冷されてい
る。このため、前記加熱部による加熱で高温となった領
域は、ここで空冷され、再び冷温熱発生部24へ移動す
る。冷温熱発生部では、再び化学反応が発生して冷温熱
を発生する。
【0061】以上のように、本実施例によれば、連続的
に冷熱もしくは温熱を発生でき、水和塩の再生も自動的
に可能となるものである。
【0062】なお、加熱部21と空冷部22と冷温熱発
生部24の面積比率や、設定場所、また回転方向につい
ては特に限定する必要はないものである。
【0063】
【発明の効果】請求項1に記載した発明は、送風用のフ
ァンと、ファンの送風路中に配置した保水体と、保水体
に保水させる水を供給する給水装置と、前記保水体に保
持した水和塩と、前記保水体を加熱する加熱手段とを備
え、前記加熱手段は温熱の発生時には前記水和塩が2水
塩あるいは無水塩となるように保水体を加熱し、冷熱の
発生時には前記水和塩が6水塩の状態となるように保水
体を加熱する構成として、小型で簡単な構成の冷熱温熱
発生装置を実現するものである。
【0064】請求項2に記載した発明は、加熱手段の加
熱量を制御する温度制御装置を有し、前記温度制御装置
は水和塩の重量を検知する重量検知手段の検知情報に応
じて加熱手段の加熱量を制御する構成として、水和塩の
水和水の量を自由に制御でき、簡単に冷熱の発生と温熱
の発生を切り換えることができる冷熱温熱発生装置を実
現できる。
【0065】請求項3に記載した発明は、保水体はハニ
カム体とした構成として、送風空気と接触する表面積が
大きくなり、効率よく冷熱と温熱を得ることができる冷
熱温熱発生装置を実現できる。
【0066】請求項4に記載した発明は、保水体は水和
塩の潮解液を吸水する高分子膜を有する構成として、水
和塩の潮解液の漏洩を防止でき、清潔に使用できる冷熱
温熱発生装置を実現する。
【0067】請求項5に記載した発明は、送風用のファ
ンと、ファンの送風路中に回転可能に配置した保水体
と、保水体に水を供給する給水装置と、前記保水体に保
持させた水和塩と、前記保水体を加熱する加熱手段とを
備え、前記加熱手段の加熱量によって前記水和塩に配位
されている水和水の量を調整する構成として、連続的に
冷熱または温熱を得ることができる冷熱温熱発生装置を
実現する。
【0068】請求項6に記載した発明は、保水体は、加
熱手段により加熱される加熱部と、前記加熱部とは分離
された送風される空気によって冷却される空冷部と、前
記加熱部及び空冷部から分離された冷温熱発生部を有す
る構成として、加熱域と冷風域と冷温熱発生部との干渉
を防ぐことができ、安定的に連続的に冷熱または温熱を
得ることができる冷熱温熱発生装置を実現するものであ
る。
【0069】請求項7に記載した発明は、水和塩とし
て、塩化カルシウムまたは酢酸ナトリウムまたは酢酸リ
チウムまたは炭酸ナトリウムまたは硫酸ナトリウムまた
は硫酸マグネシウムから選択した少なくとも1つを用い
る構成として、無臭で、安全で、環境に負荷を与えるこ
とがない、冷熱発生能力または温熱発生能力の高い冷熱
温熱発生装置を実現できる。
【0070】請求項8に記載した発明は、保水体は熱伝
導材を含有する、または保水体として熱伝導材を使用す
る構成として、空気と保水体との熱交換が速やかに行わ
れ、冷熱または温熱発生能力の高い冷熱温熱発生装置を
実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である冷熱温熱発生装置
の構成を示す説明図
【図2】同、保水体の別の構成を示す斜視図
【図3】本発明の第2の実施例である冷熱温熱発生装置
の構成を示す説明図
【図4】同、保水体の構成を示す説明図
【符号の説明】
1 本体 2 水和塩 3 給水装置 4 保水体 5 ファン 6 吹き出し口 7 吸気口 8 加熱手段 9 温度センサー 10 温度制御装置 11 重量検知手段 12 保水体 13 モータ 14 回転支持体 15 ハニカム型保水材 20 保水体 21 加熱部 22 空冷部 23 分離壁 24 冷温熱発生部 26 分離壁
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 5/06 C09K 5/06 F

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送風用のファンと、ファンの送風路中に
    配置した保水体と、保水体に保水させる水を供給する給
    水装置と、前記保水体に保持した水和塩と、前記保水体
    を加熱する加熱手段とを備え、前記加熱手段は温熱の発
    生時には前記水和塩が2水塩あるいは無水塩となるよう
    に保水体を加熱し、冷熱の発生時には前記水和塩が6水
    塩の状態となるように保水体を加熱する冷熱温熱発生装
    置。
  2. 【請求項2】 加熱手段の加熱量を制御する温度制御装
    置を有し、前記温度制御装置は水和塩の重量を検知する
    重量検知手段の検知情報に応じて加熱手段の加熱量を制
    御する請求項1に記載した冷熱温熱発生装置。
  3. 【請求項3】 保水体はハニカム体とした請求項1また
    は2に記載した冷熱温熱発生装置。
  4. 【請求項4】 保水体は水和塩の潮解液を吸水する高分
    子膜を有する請求項1から3のいずれか1項に記載した
    冷熱温熱発生装置。
  5. 【請求項5】 送風用のファンと、ファンの送風路中に
    回転可能に配置した保水体と、保水体に水を供給する給
    水装置と、前記保水体に保持させた水和塩と、前記保水
    体を加熱する加熱手段とを備え、前記加熱手段の加熱量
    によって前記水和塩に配位されている水和水の量を調整
    する冷熱温熱発生装置。
  6. 【請求項6】 保水体は、加熱手段により加熱される加
    熱部と、前記加熱部とは分離された送風される空気によ
    って冷却される空冷部と、前記加熱部及び空冷部から分
    離された冷温熱発生部を有する請求項5に記載した冷熱
    温熱発生装置。
  7. 【請求項7】 水和塩として、塩化カルシウムまたは酢
    酸ナトリウムまたは酢酸リチウムまたは炭酸ナトリウム
    または硫酸ナトリウムまたは硫酸マグネシウムから選択
    した少なくとも1つを用いる請求項1から6のいずれか
    1項に記載した冷熱温熱発生装置。
  8. 【請求項8】 保水体は熱伝導材を含有する、または保
    水体として熱伝導材を使用する請求項1から7のいずれ
    か1項に記載した冷熱温熱発生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016006370A (ja) * 2014-05-29 2016-01-14 パナソニックIpマネジメント株式会社 潜熱蓄熱材における結晶核形成方法及び蓄熱装置

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