JP3781258B2 - 空調装置およびそのシステム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プロトン交換膜を有する冷却機能付き除湿装置、さらに空調システムに関し、より詳しくは、工業用に使われる冷却塔や、家庭で使われる冷風扇など、水の蒸発潜熱を利用した空冷と、プロトン交換膜の電気浸透現象を利用した除湿法を組み合わせた空調装置およびシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のプロトン交換膜を使った空調システムは、この交換膜の電気浸透現象を利用して、大気中の湿分を水蒸気電解セルで電気分解して除くとともに、電気浸透する水蒸気として室外に放出する除湿器が知られている。
例えば、特開昭62−277126号公報には、水の電気分解反応を利用して、膜の一方の側から他方の側にプロトンを移動することで、一方の電極側に含まれる水分を除去する水分除去器について開示されている。また、特開昭61−285326号公報には、保水性に富んだベルト様体を液槽内に浸漬させながら回転させることにより、該ベルトを室内空気に通過流通させることで、室内の湿度調整を行う方法が開示されている。
しかしながら、上記いずれの方法やシステムにおいても、それによる室内への効果は除湿だけであって、温度の制御は考慮されていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記問題点に鑑み、上記プロトン交換膜の電気浸透現象を利用して、室内の除湿が行えるとともに、室内の温度制御も可能にする冷却機能を有する空調装置を開発すべく、鋭意検討した。
その結果、本発明者らは、水蒸発による冷却と、高分子膜の電気浸透除湿と、を組み合わせた場合、プロトン交換膜にてエントロピー吸熱がある一方、室内空気を冷やすのは冷却部の水蒸発が主体となるので、蒸発した水蒸気を選択的に高分子膜であるプロトン交換膜から室外に排出することで、室内を冷却可能となり、かかる課題が解決されることを見い出した。
また、このような空調法ではプロトン交換膜として高分子膜を用いるが、その高分子膜が乾燥し易く、過電圧が大きくなってしまう問題が生じ得る。そこで、かかる問題を回避するため、高分子膜であるプロトン交換膜に、膜湿潤用の水を細管により流すことによって、過電圧の調整が可能であることを見い出した。
本発明は、かかる見地より完成されたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、ガス通路を有する外気側プレートおよび内気側プレートによってプロトン交換膜が挟み込まれ、プロトン交換膜と各プレートとの間には、それぞれ触媒層、および、各触媒層の外側に多孔質電極であるガス拡散層が備えられている空調装置であって、上記外気側プレートと内気側プレートに、上記プロトン交換膜を湿潤させる水供給用の細管がそれぞれ設けられており、プロトン交換膜を直接水分によって加湿することを特徴とする空調装置を提供するものである。そして、この空調装置としては、冷却部と除湿部とが一体となっていること、あるいは、上記外気側プレート部と内気側プレート部とを接続して、装置全体に電荷を負荷させることなどが好適な態様として挙げられる。
【0005】
本発明の空調装置では、外気側のプレート(インターコネクター)に水供給用の通路を設け、プロトン交換膜を湿潤させるので、導入された外気が、湿潤した膜から水を蒸発させることにより冷やされ、冷やされた空気は装置全体を冷却する。この外気側の通路である細管は、気化冷却用の水の供給を行う。また、内気側のプレート(インターコネクター)にも水供給用の通路を設け、プロトン交換膜を湿潤させるので、膜の電気伝導率を下げないようにする効果がある。この内気側の通路である細管は、膜の乾燥による電気抵抗の増加を抑制する。
プレート(インターコネクター)に設けられる水供給の細管は細い穴状に成形されるので、毛細管現象により、水は供給され、プロトン交換膜の湿潤状態を保つことができる。そして、プロトン交換膜は直接加湿方式であり、膜に直接水分を補給するので、膜の厚みを上げることが可能であり、機械的強度に対する信頼性が向上する。さらに、本発明は、フロン等の媒体を使わないので、環境面でも優れた技術である。
また、本発明の装置は冷却部と除湿部が一体となっているので、1つのセルで除湿と冷却を行うことができ、装置構造も簡素なので、冷却装置と除湿装置を使って同様の効果を得ようとする場合よりも、コストを安くすることができる。加えて、装置全体に電荷をかけることによって、除湿と、冷却部が一体となっているので、水分解と電気浸透により除湿を行うこととなり、運ばれた水は外気として蒸発して、装置を冷却するのに用いられる。
【0006】
一方、水の供給量は、圧力により制御が可能であるので、内気によって運ばれる水分の変動や、外気の湿度による蒸発量の変動の影響を少なくするために、毛細管現象で応答しきれない場合は、内気や外気の圧力より高い圧力で水の供給を制御する必要がある。例えば、▲1▼内気の湿度が低い場合、水の供給量を上げて、膜が異常に乾燥しないように制御する。但し、過供給により内気の湿度が上昇しないように、出口湿度をモニターする。▲2▼内気の湿度が高い場合、内気側の本供給量を下げる。▲3▼通常の湿度範囲では、内気側の膜表面への水分の過供給により、除湿効果が悪くならないように内気出入口の湿度をモニターし、フィードバック制御を行う。▲3▼外気側の水の供給量を制御することで、外気の流量と水の蒸発量による冷却制御を可能にする。但し、過供給によって、フラッディングを起こすと、水の電気分紐、電気浸透を妨げるので、外気入り口の湿度をモニターし、フィードバック制御を行う。
【0007】
また、本発明は、燃料電池の加湿装置と上記したいずれかの空調装置とを組み合わせたシステムであって、加湿装置より発生する湿潤空気の一部を、加湿装置の後段または加湿装置の途中から引き出して空調に用いることを特徴とするシステムを提供するものである。そして、この空調システムとしては、上記加湿装置より発生する湿潤空気の一部を、空調装置の内気側プレートのガス通路に導入すること、あるいは、上記空調装置において、ガス通路を有する外気側プレートのガス通路に取り込まれる外気を、室内の内気に置き換えて内気循環を行うことなどが好適な態様として挙げられる。
【0008】
本発明の空調システムでは、燃料電池の加湿装置と結合し、発生する湿潤空気の一部を利用するので、暖房が可能である。つまり、湿潤・高温(60〜90℃程度)の空気の一部を空調装置内気側に取り込むので、取り込まれた空気は、空調装置から外気へと熱を放出し、また電気浸透によって湿分を失う。この空調作用によって、適温・適湿になった空気は室内に暖房として送り込まれるのである。ここで、上記のシステムでは、加湿空気を装置内気側に取り込むので、燃料電池の負荷変動に伴い、空調が適切な温湿度からずれる場合がある。そこで、取り出された空気は空調装置内気側に導入され、湿度の制御を行う。
交換膜加湿方式の場合、加湿・加温は通過面積により連続的に変化する。燃料電池の加湿装置の途中から加湿空気を引き出す構造によれば、適切な部分から引き出された空気は燃料電池で使用するような高温・高湿の空気にはなっていないので、そのまま空調に利用可能であり、最も簡便な方法である。このように燃料電池の負荷変動が見込まれる場合には、取出口は数個設け、切り替えによる制御を行うことが好ましい。
【0009】
また、本発明の空調システムにおいて、外気を室内の内気に置き換え、内気循環を行う場合には、▲1▼燃料電池に送り込まれる大量の空気は外部から取り込まれたものなので、室内の空気を制御するには装置内気側に取り込む外気を内気に切り替えることにより、室内空気の循環が可能となる。▲2▼装置外気側に内気を送り込み、装置で加湿、加温することでも内気循環ができる。
この空調システムでは、燃料電池システムのブロワを利用することによって、空調用の特別なブロワーを用いずにコストを下げることができるとともに、システム全体の軽量化にもつながる。そして、燃料電池ブロワと空調システムとを接続し冷房を行うこともできる。
【0010】
さらに、本発明は、上記したいずれかの空調装置を含む空調システムであって、空調装置からの外気の出口には触媒燃焼装置が設けられるとともに、内気の出口には酸素センサーが設けられている空調システムをも提供するものである。
上記空調装置において、大部分の水素は膜の反対側で酸素と反応して水を生成するが、反応しきれずガスとして飛び出してくる水素の存在が確認される可能性がある。このような場合に、外気の出口に触媒燃焼装置を設けることにより、除湿を行う際の水の電気浸透に伴い、数%以下の水素ガスが発生する場合があっても、触媒燃焼装置により水にすることができる。また、上記空調システムでは、水の電気分解を伴うので、内気側の酸素濃度が上昇する。内気が室内を循環する場合、室内には人のような酸素消費源がある場合以外には、酸素濃度は上昇し続けてしまう。よって、内気の出口には酸素センサーを設けることにより、センサーは酸素濃度が上がりすぎないように、一部の空気を強制換気する等の濃度制御を行うのがよい。加えて、内気の出口の一部に、窒素ガス発生装置に使われる中空糸膜を設けることにより、流速のみの制御で、酸素や二酸化炭素を分離、酸素の濃度を下げることも有効である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
【0011】
【発明の実施の形態】
一般に、密閉空間を水の蒸発で冷却し、発生蒸気を外部に放出しなければ、空間の湿度は増し、不快指数が増すだけである。この点を改善する方法として、蒸発冷風器で室温を冷却し、蒸発した水蒸気をプロトン交換膜で電気分解・電気浸透させて除湿する方法が有効である。本発明の装置は、水蒸発による冷却と、高分子膜の電気浸透除湿と、を組み合わせた空調法を実施する装置である。
図5に、本発明で用いられる空調法の原理を概略図で示す。この空調法では、本装置のプロトン交換膜にてエントロピー吸熱(熱の移動)がある一方、室内空気を冷やすのは冷却部の水蒸発が主体となる。よって、蒸発した水蒸気を選択的に高分子膜であるプロトン交換膜から室外(外気側)に排出することができ、室内に乾燥した冷却空気を送り込むことができる。ここで、カチオン交換膜11の両側の多孔質集電極10は、例えばカーボンペーパーのような材質の電極である。水素ガスは触媒15による燃焼反応によって、水として排気される。
このような空調法では、プロトン交換膜として電気浸透係数の大きな高分子膜を用いることが考えられるが、その際、高分子膜が乾燥し易く、過電圧が大きくなってしまう。そのことから、本発明の装置では、高分子膜であるプロトン交換膜に、膜湿潤用の水を流し、過電圧を下げることを可能にするものである。以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら具体的に説明する。
【0012】
実施の形態(その1)
図1は、本発明の冷却機能付き除湿装置の概略を示す構成図であり、図6は、プロトン交換膜を用いた除湿装置の概略を示す構成図である。
本発明の冷却機能付き除湿装置(図1)は、図6の除湿装置と同様に、ガスを通す溝を持つプレート9でプロトン交換膜5を挟み込んだ構造を基本とし、膜の両側の表面には触媒層4が存在する。交換膜の各触媒層の外側には、カーボンペーパーまたはカーボンクロスなどによる多孔質電極であるガス拡散層3があり、その外側にプレート9が存在する形態であり、これはプロトン交換膜を用いた除湿器の基本的な構造である。
【0013】
この図1に示す本発明の空調装置の更なる特徴は、プレート9内に作られた水を通す細管1(水ディストリビュータ)が設けられていることである。この細管1により直接、交換膜5を湿潤させることで、除湿機能と、冷却機能とを同時に果たすことが可能となる。
ブロア等で取り込まれた内気は、空調装置内の内気通路2に送り込まれる。同時に、外気が冷却部である外気通路6に送り込まれる。プロトン交換膜5には細管1から水が供給され、湿潤状態を保っている。
【0014】
その冷却作用は、以下のように説明できる。
まず、外気が外気通路6を進む際、プロトン交換膜5表面の水分が揮発し、その蒸発潜熱で導入外気自体が冷却される。次いで、冷却された外気は装置の熱を奪い、空調装置自体も冷却される。そして、冷却された装置と内気との熱交換により、内気は冷却される。
次に、除湿作用については、以下のように説明できる。
まず、空調装置にかけられた電荷によって、プロトン交換膜5の水分が電気分解される。ここで、分解して生成したプロトンは、電荷の方向に従って、交換膜5の反対側に移動する。同時に、電気浸透により1モルのプロトンに対し、数モルの水分子も移動する。次いで、送り込まれた内気と膜の湿度の平衡状態を維持するために、内気中の水分がプロトン交換膜5に移動するため、内気が除湿される。
【0015】
また、水の供給に関しては、プロトン交換膜5が乾燥するときに生じる毛細管現象によって、自然供給される。この方法により、電気浸透による水分供給に影響されず、交換膜の湿潤状態を一定の状態に保つことができる。更に、急激な負荷変動への応答や、多量の空気を必要としたときに強制的に水分を供給する必要性が出てきたときには、供給水側の圧力を制御することにより、膜水分の制御を行う。例えば、後述する図3のシステムでは、空調装置本体20外部の水タンク22および水の圧力制御装置21によって、供給される膜への水量を制御する。この際、内気側及び外気側のガスの湿度は湿度計23によって測定され、圧力制御装置21に伝えられる。
一方、外部の状況の変化による蒸発量の変動の影響を少なくするため、毛細管現象で応答しきれない場合は、内気や外気の圧力より高い圧力で水の供給を制御する必要がある。内気側と、外気側はその性質上の違いから、別々の制御を行う。
【0016】
すなわち、内気側では、
(i) 内気の湿度が低い場合、膜の乾燥が進むとプロトン交換膜の性質上、電気抵抗が増大し、機能が低下するので、ある程度の水分が必要であるため水分を補給するために圧力を上げる。この方法により、通常膜中の厚み方向の水の濃度勾配による逆拡散により、膜の湿潤状態が決定するために、膜を薄くする必要があったが、この方法では膜の機械的な強度に問題が生じるおそれがある。そのために膜の両側の圧力差を小さくしなければならないのに対し、膜を厚くできる本発明の方法では、内気と外気の圧力をある程度付けることができるので、除湿と冷却を独立に取り扱うことができる。
(ii) 内気の湿度が高い場合、内気側の水供給量を下げる。
(iii)通常に湿度範囲では、過供給などにより、除湿効果が悪くならないように内気出口の湿度をモニターし、フィードバック制御を行う。
【0017】
外気側では、
(i) 外気側の水の供給量を制御することで、外気の流量と水の蒸発量による冷却制御ができる。
(ii) 過供給によって、フラッディング(膜の外の拡散層が水浸しになる現象)を起こすと、触媒層上でプロトンと酸素の反応が阻害され、水素ガスの濃度が増加すると考えられる。結果として、膜中のプロトン濃度が増大して水の電気分解、電気浸透を妨げる。
(iii)一方、供給が少なく蒸発により膜が乾燥しすぎると、冷却面(外気)側の伝導度が減少し、除湿機能への悪影響が考えられる。したがって、流量と外気の入口、出口の湿度変化をモニターし、フィードバック制御を行うことで、最適な運転が可能となる。
【0018】
図1(b)は、図1(a)の空調装置の立体模式図である。
ここで細管1、細穴を使うことにより供給水の圧力損失が問題となる場合には、図2に示すように、反対側にも溝を掘って、細管の総長さを短くすることで対応できる。また、プレート9は電気電導性を考慮し、カーボンが使われることが多いが、カーボンそのままではガスを透過してしまうので、通常、樹脂を含浸させて使用する。この含浸処理を省略することによって、水を浸透させることが可能である。
【0019】
図3は、本発明の空調装置を用いた空調システムの一例である。
水の電気分解で生じたプロトンは膜の反対側に電気浸透現象を伴って移動するが、殆どのプロトンは反対側の触媒層で外気から供給された酸素と再反応して水を生成する。しかし、一部のプロトンは反応しきれず、水素ガスとして放出される。その比率は約1%ぐらいと見積もられるが、この水素ガスは、外部に触媒燃焼装置24を置いて処理するのが好ましい。これにより、生成物は水となる。
変形例として図3(b)では、拡散層の通路側、あるいは全体に触媒を担持させることにより、触媒燃焼の代用が可能である。ここでは、プロトン交換膜上で処理しきれなかった水素ガスを、拡散層3内でトラップして反応させる。図3(b)の拡散層通路面触媒層28は触媒燃焼の働きを有し、発生した水素ガスをトラップして水を生成する。この方法によれば、フラッディングにより膜上の触媒層の有効反応領域が減少したときも殆ど影響を受けない利点がある。
【0020】
上記空調装置を使用した際に起こる水の電気分解は、同時に酸素を発生させる。酸素はそのままでは、無害であるが、濃度が高くなると毒性を生じるので、酸素センサー29による制御が有効であり、流量分配制御25を行う。内気が循環している場合、酸素濃度は、人などの酸素消費源がなければ、上昇を続ける。この装置では、多量の電気分解を前提としているので、酸素発生量も、通常の除湿装置より大きくなると考えられる。人などの酸素消費源がある場合、このシステムは無換気で連続運転が可能であるが、無い場合は、換気を自動で行う必要がある。
【0021】
すなわち、装置の運転に際しては、酸素が呼吸範囲を超えないよう一定の基準を設け、その基準に達した場合、室内空気の一部を放出し、外気導入し、換気を行う。
換気の方法には、一部内気を強制換気する方法と、酸素や二酸化炭素ガスを分離する方法が考えられる。強制換気は、一部の内気を換気用ダクトに送り、熱交換器26を通過させる。同じくブロワ27で送り込まれた外気と熱交換を行い、同量の外気を室内に送り込むことで、熱効率の低下を抑制する。
分離法は、窒素発生装置と同様に、中空糸膜を通過させて、酸素(や二酸化炭素)を通過速度の違いを使って分離する。分離装置に送り込まれる空気量の配分は、中空糸膜の性能に応じて制御を行う必要がある。
【0022】
実施の形態(その2)
本実施の形態は、燃料電池のシステムと上記本発明の空調装置とを組み合わせたシステムであり、そのシステムの概略構成を図4に示す。
一般に燃料電池30のシステムでは、空気を加湿する必要があり、その湿潤空気の一部を利用し、空調装置34を補器として接続することが可能である。
燃料電池の加湿装置32は、通常、温水とガスとを接触させて、ガスの温度と湿度を上げる働きを持っており、加湿装置の出口では、燃料電池の動作温度もしくはそれより高い温度で、飽和水蒸気量の水を含んでいることが望ましい。この空気は、冬場の乾燥した状態では高い湿度を持った温風として理想的である。
【0023】
本発明の空調システムにおいて、加湿装置32から暖房空気を取り出す方法について特に限定されるものではないが、本実施の形態では、この加湿装置から3つの系統を通って暖房空気を取り出す方法を示す。
系統1は、加湿装置32の出口から湿潤空気の一部を取り出す方法である。この空気は飽和水蒸気を含んだ約60〜90℃くらいの熱風で、これを空調装置34に送り出す。装置34内で湿度を下げ、冷却された空気は室内に、送り込まれる。系統2は、加湿装置32の途中から空気を取り出す方法であり、水蒸気圧は飽和状態でなく、温度の上昇も燃料電池の動作温度まで上がっていないところに取り出し口を設ける。適切な取り出し口であれば、そのまま暖房風として扱うことができる。
系統3は、系統2で設定した取り出し点が、燃料電池や補器類の負荷変動などで、取り出した空気の温度や湿度が変動した場合の調整を果たすものである。
上記の加湿装置を共用する場合とは別に、ブロワー33のみを共用することも可能である。これにより、ブロワー33を空調システム単体としては省略することが可能であり、この場合には冷房に使用され、図3の場合と同様である。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、プロトン交換膜の電気浸透現象を用い、室内の除湿が行えるとともに、室内の温度制御が可能な冷却機能をも有する空調装置を提供できる。すなわち、本発明の空調装置では、プレート(インターコネクター)に設けられる水供給の細管は細い穴状に成形されるので、毛細管現象により、水は供給され、プロトン交換膜の湿潤状態を保つことができる。そして、プロトン交換膜は直接加湿方式であり、膜に直接水分を補給するので、膜の厚みを上げることが可能であり、機械的強度に対する信頼性が向上する。さらに、本発明は、フロン等の媒体を使わないので、環境面でも優れた技術である。また、本発明の装置は冷却部と除湿部が一体となっているので、1つのセルで除湿と冷却を行うことができ、装置構造も簡素なので、冷却装置と除湿装置を使って同様の効果を得ようとする場合よりも、コストを安くすることができる。
また、本発明の空調システムでは、燃料電池の加湿装置と上記空調機とを組み合わせて、発生する湿潤空気の一部を利用するので、暖房が可能である。燃料電池の加湿装置から加湿空気を引き出す構造によれば、適切な部分から引き出された空気は燃料電池で使用するような高温・高湿の空気にはなっていないので、そのまま利用可能であり、容易に空調を行うことができる。さらに本発明の空調システムでは、外気を室内の内気に置き換え、内気循環を行うこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の冷却機能付き除湿装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】図2は、本発明の冷却機能付き除湿装置の他の一例を示す概略構成図である。
【図3】図3は、本発明の空調装置を用いた空調システムの一例である。
【図4】図4は、燃料電池のシステムと空調装置とを組み合わせたシステムの一例を示す構成図である。
【図5】図5は、本発明で用いられる空調法の原理を示す図である。
【図6】図6は、プロトン交換膜を用いた除湿装置の概略を示す構成図である。
【符号の説明】
1 細管(水ディストリビュータ)
2 内気通路
3 ガス拡散層
4 触媒層
5 プロトン交換膜
6 外気通路
7 水通路
8 水供給管
9 プレート
10 多孔質集電極
11 カチオン交換膜
12 湿潤回転ベルト
13 ブロア
14 動力
15 触媒
17 フタ部
20 空調装置本体
21 水の圧力制御装置
22 水タンク
23 湿度計
24 触媒燃焼装置
25 流量分配制御装置
26 熱交換器
27 ブロア
28 拡散層通路触媒層
29 酸素センサー
30 燃料電池
31 モーターコントローラ
32 加湿装置
33 ブロワ
34 空調装置本体

Claims (7)

  1. ガス通路を有する外気側プレートおよび内気側プレートによってプロトン交換膜が挟み込まれ、プロトン交換膜と各プレートとの間には、それぞれ多孔質電極であるガス拡散層および触媒層が備えられている空調装置であって、
    上記外気側プレートと内気側プレートに、上記プロトン交換膜を湿潤させる水供給用の細管がそれぞれ設けられており、プロトン交換膜を直接水分によって加湿することを特徴とする空調装置。
  2. 冷却部と除湿部とが一体となっていることを特徴とする請求項1記載の空調装置。
  3. 上記外気側プレート部と内気側プレート部とを接続して、装置全体に電荷を負荷させることを特徴とする請求項1記載の空調装置。
  4. 燃料電池の加湿装置と請求項1〜3のいずれかの空調装置とを組み合わせたシステムであって、加湿装置より発生する湿潤空気の一部を、加湿装置の後段または加湿装置の途中から引き出して空調に用いることを特徴とする空調システム。
  5. 上記加湿装置より発生する湿潤空気の一部を、上記空調装置の内気側プレートのガス通路に導入することを特徴とする請求項4記載の空調システム。
  6. 上記空調装置において、ガス通路を有する外気側プレートのガス通路に取り込まれる外気を、室内の内気に置き換えて内気循環を行うことを特徴とする請求項4または5に記載の空調システム。
  7. 請求項1〜3のいずれかに記載の空調装置を含む空調システムであって、上記空調装置からの外気の出口には触媒燃焼装置が設けられるとともに、内気の出口には酸素センサーが設けられていることを特徴とする空調システム。
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