JP2002249972A - メルトブロー不織布 - Google Patents
メルトブロー不織布Info
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Abstract
する、伸縮部材、包装体、積層体材料等に好適なメルト
ブロー不織布を提供する。 【解決手段】 ASTM D1238に準拠し、荷重
2.16kg、温度190℃で測定されるメルトフロー
レートが50〜1000g/10分であり、かつアクリ
ル酸又はメタクリル酸単位含有量が2〜25重量%であ
るエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体からなるメル
トブロー不織布、及びその伸縮部材、包装体及び積層体
材料としての使用。
Description
布に関し、さらに詳しくは、通気性と伸縮性に優れ、か
つ適度な強度を有して伸縮部材、包装体、積層体材料等
に好適なメルトブロー不織布に関する。
に用いられ、また、その用途が拡大されている。そして
その用途に応じて、種々の特性が要求されている。例え
ば、紙おむつのギャザー、生理用ナプキン等の衛生材料
の一部、湿布材の基布等に用いられる不織布は、使用さ
れる箇所によっては通気性に優れるとともに、伸縮性に
優れることが要求され、さらに加工成形や使用に際して
適度な強度を有することが要求されている。
を利用して身体に密着される材料としては、ポリ塩化ビ
ニルの開孔フィルムが広く用いられているが、燃焼廃棄
時にダイオキシン発生の問題がある。ポリ塩化ビニル代
替品としてポリウレタンメルトブロー不織布が上市され
ているが、高価であり、また燃焼廃棄時に有害ガス発生
の問題がある。そこで通気性と伸縮性に優れるとともに
適度な強度を有し、環境への負荷が少ない材料からなる
メルトブロー不織布が求められていた。また印刷適性、
低温ヒートシール性及びホットタック性に優れたメルト
ブロー不織布も求められていた。
性と通気性に優れ、かつ適度な強度を有し、環境への負
荷が少なく、比較的安価で経済的に有利なメルトブロー
不織布を提供することにある。また本発明の他の目的
は、印刷適性、低温ヒートシール性及びホットタック性
に優れたメルトブロー不織布を提供することにある。
鋭意検討した結果、エチレン・(メタ)アクリル酸共重
合体を用いて形成したメルトブロー不織布が、上記の課
題を解決することを見出し本発明に至った。尚、本発明
で(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸あるいはメタク
リル酸を意味し、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合
体とは、エチレン・アクリル酸共重合体又はエチレン・
メタクリル酸共重合体を意味する。
(メタ)アクリル酸共重合体からなるメルトブロー不織
布が提供される。
体の好適な態様において、ASTMD1238に準拠
し、荷重2.16kg、温度190℃で測定されるメル
トフローレートが、50〜1000g/10分であり、
かつ(メタ)アクリル酸単位含有量が2〜25重量%で
あることが好ましい。
いて、縦方向と横方向における引張強度(g/5cm)
/目付(g/m2)の値の和が、30〜100であり、
縦方向と横方向の引張伸度が、それぞれ80%以上であ
ることが好ましい。
様において、50%伸長後の残留歪が20%以下であ
り、100%伸長後の残留歪が50%以下であることが
好ましい。
らなる伸縮部材、包装体及び前記メルトブロー不織布を
少なくとも1層とする不織布積層体が提供される。
て、押出機で溶融したエチレン・(メタ)アクリル酸共
重合体を、一列に並んだメルトブローダイから、二つの
収束する高速加熱空気流中に直接押出し、該溶融ポリマ
ーを牽引細化し、移動するスクリーン上に捕集するメル
トブロー法による成形において、前記共重合体1kg当
たりの空気量が10〜200Nm3、メルトブローダイ
から捕集スクリーンまでの距離が10〜40cmである
製造方法が好ましい。
(以後、本発明のメルトブロー不織布と言う。)は、エ
チレン・(メタ)アクリル酸共重合体からなる。エチレ
ン・(メタ)アクリル酸共重合体は、エチレンとアクリ
ル酸又はメタクリル酸、必要によりさらに不飽和カルボ
ン酸エステルとを公知のラジカル重合法等により共重合
させたもので、ポリマー分子中にアクリル酸又はメタク
リル酸に由来する単位を、好ましくは2〜25重量%、
より好ましくは5〜20重量%、さらに好ましくは10
〜15重量%で含有する。アクリル酸又はメタクリル酸
単位の含有量がこの範囲であると、手触りがよく柔軟
で、伸縮性、耐薬品性、耐溶剤性、ホットタック性、ヒ
ートシール性、印刷適性が良好で、コスト的にも有利で
ある。また成形温度は160〜280℃の範囲が適当で
あって、エチレン・酢酸ビニル共重合体に比較して、2
40℃以上の高温度でも成形できるという利点がある。
体中に不飽和カルボン酸エステル単位があると、柔軟性
の向上に効果的であるが、その含有量は通常0〜25重
量%、好ましくは0〜15重量%、一層好ましくは0〜
10重量%の範囲である。不飽和カルボン酸エステルと
しては、(メタ)アクリル酸の炭素数1〜8のアルキル
エステルを使用するのが好ましく、具体的には、アクリ
ル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
メタクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、メタク
リル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、メタクリ
ル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸
イソブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリ
ル酸2−エチルヘキシルなどを例示することができる。
共重合体の、ASTM D1238に準拠し、荷重2.
16kg、温度190℃で測定されるメルトフローレー
ト(MFR)は、好ましくは50〜1000g/10
分、さらに好ましくは100〜500g/10分のもの
である。MFRがこの範囲内にあると、メルトブロー法
でしばしば問題となる繊維くずの飛散(フライ)や樹脂
かたまり(ショット)が発生しにくく、また繊維を細く
しやすい。
引張伸度を改善するために、エチレン・(メタ)アクリ
ル酸共重合体に、エチレン・α−オレフィンランダム共
重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・
(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン・共役
ジエン・スチレンブロック共重合体及びスチレン・共役
ジエン・スチレンブロック共重合体の水素添加物から選
ばれる熱可塑性重合体を配合することができる。これら
熱可塑性重合体は、エチレン・(メタ)アクリル酸共重
合体100重量部に対し、0〜100重量部、好ましく
は0〜40重量部、一層好ましくは0〜10重量部の範
囲で配合することができる。
重合体においては、密度が870〜940kg/m3、
とくに880〜930kg/m3のものを使用するのが
好ましい。また該共重合体におけるα−オレフィンとし
ては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘ
キセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、4
−メチル−1−ペンテンなどの炭素数3〜12のものを
例示することができる。このようなエチレン・α−オレ
フィンランダム共重合体は、シングルサイト触媒で製造
されたものでもあってもあるいはマルチサイト触媒で製
造されたものであってもよい。
は、酢酸ビニル単位が5〜40重量%、とくに10〜3
0重量%のものが好ましい。また上記エチレン・(メ
タ)アクリル酸エステル共重合体としては、(メタ)ア
クリル酸エステル単位が5〜40重量%、とくに10〜
30重量%のものが好ましい。ここに(メタ)アクリル
酸エステルとしては、すでに例示したようなものが使用
できる。これら共重合体は、高温、高圧下のラジカル共
重合によって得ることができる。
エチレン・酢酸ビニル共重合体及びエチレン・(メタ)
アクリル酸エステル共重合体としては、190℃、2.
16kg荷重に基づくMFRが、1〜1000g/10
分、とくに10〜500g/10分のものが好ましい。
ック共重合体及びその水素添加物における共役ジエンと
しては、ブタジエン又はイソプレンが好ましい。またス
チレン・共役ジエン・スチレンブロック共重合体におい
ては、共役ジエンは、1,2−重合、1,4−重合、
3,4−重合、あるいはこれらの組み合わせの形で重合
されたものである。該共重合体においては、スチレン単
位が8〜50重量%、とくに10〜40重量%のものが
好適である。また上記水素添加物においては、共役ジエ
ン単位が70%以上、とくに90%以上水素添加されて
いるものが好ましい。スチレン・共役ジエン・スチレン
ブロック共重合体及びその水素添加物としては、230
℃、2.16g荷重におけるMFRが1〜200g/1
0分、とくに2〜100g/10分のものを使用するの
が望ましい。
(メタ)アクリル酸共重合体には、必要に応じて配合さ
れる上記熱可塑性重合体に加えて、本発明の目的を損な
わない範囲で、他の樹脂が添加されていてもよい。添加
され得る他の樹脂としては、例えば、ポリエチレン(高
圧法低密度ポリエチレン、中・高密度ポリエチレンな
ど)、ポリプロピレン(単独重合体、他のα−オレフィ
ンとのランダム共重合体やブロック共重合体)、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリエステルエラストマー、ポ
リアミド(ナイロン)、ポリウレタン、ポリビニルアル
コール、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体アイオ
ノマー、ポリスチレンなどが挙げられる。
レン・(メタ)アクリル酸共重合体に、本発明の目的を
損なわない範囲で、着色剤、耐熱安定剤、滑剤、核剤な
どを配合することができる。
体あるいはこれと任意に配合される他の熱可塑性重合体
あるいは他の樹脂からなる本発明のメルトブロー不織布
は、押出機で溶融したポリマーを、一列に並んだメルト
ブローダイから、二つの収束する高速加熱空気流中に直
接押出し、該溶融ポリマーを牽引細化し、移動するスク
リーン上に捕集する、通常のメルトブロー法により成形
することができる。
量としては、10〜200Nm3が好ましく、さらには
20〜150Nm3が好ましい。この範囲の空気量を用
いると、繊維径が適度に細くなり、物性の悪化を招くこ
とがない。また、空気量が過大なときに発生し易いフラ
イ現象がみられず、生産上のトラブルを回避することが
できる。
ンまでの距離は、10〜40cmが好ましく、さらには
15〜25cmが好ましい。この範囲に設定すると、不
織布表面が滑らかとなり、糸束が発生して外観不良を起
こすことがない。また、引張強度が問題のないレベルに
達する。
不織布ウェブは、その不織布面の一部がエンボス加工に
より融着されることが好ましい。この場合、融着面積
(エンボスロールの刻印面積に相当する)は、エンボス
部を完全溶融状態でエンボス加工する場合には、不織布
面積の1〜50%、エンボス部を半溶融状態でエンボス
加工(繊維形状を残したエンボス加工)する場合には、
不織布面積の10〜100%が好ましい。融着面積がこ
の範囲にあると、メルトブローン不織布のソフト感を残
したまま、引張強度や耐摩耗性を向上させることができ
る。
ロー不織布の目付としては、5〜200g/m2が好ま
しく、さらには、30〜100g/m2が好ましい。ま
た、メルトブロー不織布を構成する繊維の平均径は、好
ましくは5〜20μmである。
ついて、以下に記す。引張強度(g/5cm)を、その
測定に用いた不織布の目付(g/m2)で割った、引張
強度/目付の、縦方向における値と横方向における値の
和が、好ましくは30〜100、さらに好ましくは50
〜100である。引張伸度は、縦方向と横方向のそれぞ
れについて、好ましくは80%以上、さらに好ましくは
100%以上である。本発明において、「縦方向」(M
D)とは、不織布成形加工機上の不織布の流れ方向を言
い、「横方向」(CD)とは、不織布の流れ方向に直角
の方向を言う。
50%伸長後の残留歪が、好ましくは20%以下、さら
に好ましくは15%以下であり、100%伸長後の残留
歪が、好ましくは50%以下、さらに好ましくは35%
以下である。ここで伸長後の残留歪とは、引張試験にお
いて、不織布試料を所定の引張伸度まで伸長させ、その
直後、同じ速度で伸長を緩和して元に戻した際、試料の
長さが、伸長前の試料の長さに対して伸びた割合を言
う。
な引張特性を有していて、伸縮性と通気性に優れ、かつ
適度な強度を有しているので、伸縮部材用不織布として
極めて優れており、絆創膏、湿布、パップ剤等の基布;
サポーター、サック、包帯等の身体保護具;マスク、キ
ャップ、靴カバー等のメディカル雑貨用伸縮部材;紙お
むつ、生理用ナプキン等の衛生雑貨用伸縮部材に好適に
応用できる。本発明のメルトブロー不織布はまた、包装
体、例えば、防虫・防黴剤、消臭・脱臭剤、酸素吸収
剤、化学カイロ、芳香剤、お菓子、果物などの通気性包
装材料、グリセリン殺菌が可能な医療容器(注射器な
ど)の包装用材料、あるいは紅茶、緑茶、コーヒー、農
薬、水性顔料・インキなどの通水性包装材料として用い
ることができる。
軟性、耐薬品性、耐溶剤性に優れ、手触りの良さと適度
な強度を有し、優れた印刷適性を有しているので、この
ようなメルトブロー不織布を少なくとも1層とする不織
布積層体として好適に用いられる。具体的には、例えば
使い捨て衣料(下着、作業着、手術用ガウン、マスク)
や内装材(カーテン、テーブルクロス)などの積層体用
途に用いられる。このような積層体においては、本発明
のメルトブロー不織布と共に、各種フィルム、織布、不
織布、編布、ネット状物、ワリフ、合成紙などを積層材
料として選択することができる。より具体的には、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリー4−メチルー1−ペ
ンテン、エチレン・酢酸ビニル共重合体のようなオレフ
ィン重合体、ポリエステル、ポリアミドなどの熱可塑性
重合体のフイルム、これら熱可塑性重合体の繊維、再生
繊維及び/又は天然繊維などからなる織布、不織布、編
布、ネット状物、ワリフ、合成紙などである。上記フィ
ルムとしては、無延伸のものでも延伸されたものでもよ
く、また無孔フイルムでも多孔フイルムであってもよ
い。また上記不織布においては、各種方法で製造される
ものが使用でき、例えば、スパンボンド法、メルトブロ
ー法、乾式法、湿式法などの各方法で製造されたものを
使用することができる。
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。なお、以下の実施例における引張強度/目
付、引張伸度、伸長後の残留歪および繊維径の測定、並
びに外観、肌触り、ホットタック強度及びヒートシール
強度の評価は、下記の方法に従って行った。
に、チャック間距離100mmで保持し、室温下、引張
速度100mm/分で引張試験を行い、この時の最大荷
重(g)を引張強度(g/5cm)とし、最大伸度を引
張伸度とした。測定は、縦方向(MD)および横方向
(CD)の2方向について行った。各方向の引張強度を
不織布試験片の目付(g/m2)で割った値、引張強度
/目付を求め、評価した。
験機のチャック間に、チャック間距離100mmで保持
し、室温下、引張速度100mm/分で50%または1
00%まで伸長させた後、同じ速度で縮めさせ、応力が
0となった伸び率を残留歪として測定した。測定は、縦
方向(MD)および横方向(CD)の2方向について行
った。
の中から無作為に30本の繊維径を測定し、平均値を求
めた。
ものを○、明瞭に糸束が確認できたものを×で示した。
を肌に当てて軽くこすったとき、7人以上が滑らかでザ
ラツキ感がないと判定した場合を○、それ以外の場合を
×として表した。
の条件でヒートシールした後、剥離速度1000mm/
分でヒートシール面を引き剥がした時の0.375秒後
の強度を測定することにより評価した。
条件で片面加熱によりヒートシールした後、剥離速度3
00mm/分でヒートシール面を引き剥がした時の強度
を測定することにより評価した。
合体(ASTM D1238に準拠し、荷重2.16k
g、温度190℃で測定される(以下同条件)MFR:1
00g/10分、メタクリル酸単位含有量:11重量
%)を押出機により成形温度250℃で溶融混練し、得
られた溶融混練物をメルトブローダイより高速加熱空気
流中に押出し、スクリーン上に捕集して、繊維径13μ
m、目付40g/m2のメルトブロー不織布を製造し
た。この時、前記共重合体1kg当たりの空気量は65
Nm3であり、メルトブローダイから捕集スクリーンま
での距離(捕集距離)は25cmとした。得られたメル
トブロー不織布の測定、評価結果を表1に示す。
量を120Nm3とした以外は、実施例1と同様にし
て、繊維径12μm、目付40g/m2のメルトブロー
不織布を製造した。得られたメルトブロー不織布の測
定、評価結果を表1に示す。
合体(MFR:300g/10分、メタクリル酸単位含
有量:20重量%)を押出機により成形温度190℃で
溶融混練し、得られた溶融混練物をメルトブローダイよ
り高速加熱空気流中に押出し、スクリーン上に捕集し
て、繊維径8μm、目付40g/m2のメルトブロー不
織布を製造した。この時、前記共重合体1kg当たりの
空気量は120Nm3であり、メルトブローダイから捕
集スクリーンまでの距離(捕集距離)は25cmとし
た。得られたメルトブロー不織布の測定、評価結果を表
1に示す。
合体(MFR:500g/10分、メタクリル酸単位含
有量:20重量%)を押出機により成形温度170℃で
溶融混練し、得られた溶融混練物をメルトブローダイよ
り高速加熱空気流中に押出し、スクリーン上に捕集し
て、繊維径7μm、目付40g/m2のメルトブロー不
織布を製造した。この時、前記共重合体1kg当たりの
空気量は120Nm3であり、メルトブローダイから捕
集スクリーンまでの距離(捕集距離)は25cmとし
た。得られたメルトブロー不織布の測定、評価結果を表
1に示す。
量を200Nm3とし、捕集距離を45cmとした以外
は、実施例4と同様にして、繊維径7μm、目付40g
/m2のメルトブロー不織布を製造した。得られたメル
トブロー不織布の測定、評価結果を表1に示す。
ン・メタクリル酸共重合体のメルトブロー不織布(目付
40g/m2)を市販のOPPフイルム(2軸延伸ポリ
プロピレンフイルム、厚さ20μm)にポリウレタン接
着剤を介して貼り合わせ、不織布面のホットタック強度
とヒートシール強度を測定した。結果をそれぞれ表2及
び表3に示す。これら表から明らかなように、エチレン
・メタクリル酸共重合体のメルトブロー不織布は、優れ
たホットタック性と低温ヒートシール性を有し、溶融シ
ールされる包装袋の最内層として有用であることが判
る。
タクリル酸共重合体のメルトブロー不織布(目付40g
/m2)を、目付40g/m2のポリプロピレンメルト
ブロー不織布(三井化学(株式会社)製シンテックスV
3040NIE)又は目付40g/m2のポリプロピレ
ンスパンボンド不織布(三井化学(株式会社)製シンテ
ックスPS−108)に変えた以外は実施例5と同様に
してOPPフイルムに貼り合わせ、不織布面のホットタ
ック強度とヒートシール強度を測定した。結果をそれぞ
れ表2、表3に示す。これら表から明らかなように、ポ
リプロピレンのメルトブロー不織布とポリプロピレンの
スパンボンド不織布は、溶融シールされる包装袋の最内
層としてエチレン・メタクリル酸共重合体のメルトブロ
ー不織布に劣ることが判る。
1kg当たりの空気量を150Nm3に変えて目付を1
0g/m2に調整した以外は、実施例1と同様にしてエ
チレン・メタクリル酸共重合体のメルトブロー不織布
(MB)(10g/m2)を作成し、目付30g/m2
のポリエチレン製スパンボンド不織布(PE SB)
(出光石油化学(株)製ストラマティMN)と70℃エ
ンボスロールで圧着することにより不織布積層体を製造
した。この積層体のエチレン・メタクリル酸共重合体メ
ルトブロー不織布面の肌触り評価を行った。結果をを表
4に示す。また印刷特性を判断する目的で、この不織布
面の濡れ張力の測定を行った。その結果も併せて表4に
示す。これらの評価から明らかなように、エチレン・メ
タクリル酸共重合体のメルトブロー不織布を積層体の1
層に配すことにより、肌触りや濡れ性、印刷適性の優れ
た不織布を得ることが可能である。
エチレン製スパンボンド不織布(PE SB)(出光石
油化学(株)製ストラマティMN)と目付40g/m2
のプロピレンスパンボンド不織布(PP MB)(三井
化学(株式会社)製シンテックスPS−108)につい
て、肌触り評価と濡れ張力の測定を行った結果を表4に
示す。
合体(MFR:500g/10分、メタクリル酸単位含
有量:10重量%)80重量部にエチレン・1−ブテン
ランダム共重合体(三井化学(株)製、タフマーA70
090、密度890kg/m3)20重量部をドライブ
レンドし、押出機で混練し、得られた溶融混合物をメル
トブローダイより高速加熱空気中に押出し、スクリーン
上に捕集して、繊維径12μm、目付40g/m2のメ
ルトブロー不織布を製造した。この時の樹脂1kg当た
りの空気量は27Nm3であり、メルトブローダイから
捕集スクリーンまでの距離は15cmとした。得られた
メルトブロー不織布の測定、評価結果を表5に示す。
リル酸共重合体80重量部とスチレン・ブタジエン・ス
チレンブロック共重合体水素添加物(旭化成(株)製、
タフテックH1031)20重量部を使用し、紡糸空気
量をこれら樹脂1kg当たり44Nm3とした以外は、
実施例7と同様の方法により繊維径13μm、目付40
g/m2のメルトブロー不織布を製造した。得られたメ
ルトブロー不織布の測定、評価結果を表5に示す。
リル酸共重合体80重量部とエチレン・酢酸ビニル共重
合体(三井・デュポンポリケミカル(株)製、エバフレ
ックスV577)20重量部を使用し、紡糸空気量をこ
れら樹脂1kg当たり15Nm3とした以外は、実施例
7と同様の方法により繊維径10μm、目付40g/m
2のメルトブロー不織布を製造した。得られたメルトブ
ロー不織布の測定、評価結果を表5に示す。
クリル酸共重合体80重量部とエチレン・アクリル酸エ
チル共重合体(MFR:275g/10分、アクリル酸
エチル単位含有量25重量%)20重量部を使用し、紡
糸空気量をこれら樹脂1kg当たり27Nm 3とした以
外は、実施例7と同様の方法により繊維径11μm、目
付40g/m 2のメルトブロー不織布を製造した。得ら
れたメルトブロー不織布の測定、評価結果を表5に示
す。
と通気性に優れ、かつ適度な強度を有しているので、伸
縮部材用不織布として極めて優れており、絆創膏、湿
布、パップ剤の基布;サポーター、サック、包帯;マス
ク、キャップ、靴カバー;紙おむつ、生理用ナプキン等
に好適に応用できる。本発明のメルトブロー不織布はま
た、包装体、不織布積層体にも好適に用いられる。ま
た、本発明のメルトブロー不織布は、燃焼廃棄時に有害
ガス発生の問題がなく、環境への負荷が少ない。
Claims (11)
- 【請求項1】 エチレン・(メタ)メタクリル酸共重合
体からなるメルトブロー不織布。 - 【請求項2】 エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体
が、ASTM D1238に準拠し、荷重2.16k
g、温度190℃で測定されるメルトフローレートが5
0〜1000g/10分であり、かつアクリル酸又はメ
タクリル酸単位含有量が2〜25重量%である請求項1
記載のメルトブロー不織布。 - 【請求項3】 エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体
に、エチレン・α−オレフィンランダム共重合体、エチ
レン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・(メタ)アクリ
ル酸エステル共重合体、スチレン・共役ジエン・スチレ
ンブロック共重合体及びスチレン・共役ジエン・スチレ
ンブロック共重合体の水素添加物から選ばれる熱可塑性
重合体が配合されてなる請求項1又は2記載のメルトブ
ロー不織布。 - 【請求項4】 縦方向と横方向における引張強度(g/
5cm)/目付(g/m2)の値の和が、30〜100
であり、縦方向と横方向の引張伸度が、それぞれ80%
以上である請求項1〜3記載のメルトブロー不織布。 - 【請求項5】 50%伸長後の残留歪が20%以下であ
り、100%伸長後の残留歪が50%以下である請求項
1〜4記載のメルトブロー不織布。 - 【請求項6】 目付が5〜200g/m2である請求項
1〜5記載のメルトブロー不織布。 - 【請求項7】 前記メルトブロー不織布が、エンボス加
工されてなる請求項1〜6記載のメルトブロー不織布。 - 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載のメルト
ブロー不織布からなる伸縮部材。 - 【請求項9】 請求項1〜7のいずれかに記載のメルト
ブロー不織布からなる包装体。 - 【請求項10】 請求項1〜7のいずれかに記載のメル
トブロー不織布を少なくとも1層とする不織布積層体。 - 【請求項11】 押出機で溶融したエチレン・(メタ)
メタクリル酸共重合体を、一列に並んだメルトブローダ
イから、二つの収束する高速加熱空気流中に直接押出
し、該溶融ポリマーを牽引細化し、移動するスクリーン
上に捕集するメルトブロー法による成形において、前記
共重合体1kg当たりの空気量が10〜200Nm3、
メルトブローダイから捕集スクリーンまでの距離が10
〜40cmである請求項1〜7のいずれかに記載のメル
トブロー不織布の製造方法。
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2001
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