JP2002249800A - 漂白剤組成物 - Google Patents

漂白剤組成物

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JP2002249800A
JP2002249800A JP2001050997A JP2001050997A JP2002249800A JP 2002249800 A JP2002249800 A JP 2002249800A JP 2001050997 A JP2001050997 A JP 2001050997A JP 2001050997 A JP2001050997 A JP 2001050997A JP 2002249800 A JP2002249800 A JP 2002249800A
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organic
bleaching
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Akihito Kimura
明史 木村
Hiroshi Murakami
拡 村上
Kozo Kitazawa
宏造 北澤
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Settsu Oil Mill Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】住居等の浴室、台所、トイレ等の床、壁、天
井、目地あるいはシール材等の硬質材料に発生するかび
の除去、およびかび再発生の防止に効果的であり、製品
の保存性、特に低温保存時の製品安定性に優れた漂白剤
組成物、ならびにそれを使用したかび除去方法を提供す
ること。 【解決手段】次亜塩素酸塩を0.5〜4重量%と、有機
系増粘剤と、水酸化カリウムおよび/または無機のカリ
ウム塩を0.2〜5重量%含有し,25℃における粘度
が7000〜20万cPでかつpHが12.5〜14で
ある漂白剤組成物、ならびに前記漂白剤組成物を使用し
て硬質材料表面を処理するかび除去方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】住居等の浴室、台所、トイレ
等の床、壁、天井、目地あるいはシール材等の硬質材料
に発生するかび用の漂白剤組成物、およびそれを使用し
たかび除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】住居等の浴室、台所、トイレ等の床、
壁、天井、目地あるいはシール材等の硬質材料に発生す
るかびは、硬質材料そのものが有機物を含む場合は硬質
材料そのものまたは硬質材料上に付着した有機物を栄養
源とし、空気と適度な湿気存在下で生育する。硬質材料
上に付着した有機物としては、例えば、浴室等で使用し
た石鹸等の洗剤や洗い落とされた皮脂等の有機物、手垢
あるいは空中を浮遊する人体、動物、衣類等由来の有機
性ほこりが挙げられる。
【0003】これらの有機物上に、あおかび、くろかび
等に代表されるかびが発生すると、その部分が変色し、
外観や美観あるいは生活空間の衛生環境を損なうため、
従来は次亜塩素酸ナトリウムに代表される漂白剤組成物
を用いて、発生したかびを除去していた。特に壁等の垂
直な硬質材料表面に発生したかびの除去には、漂白剤組
成物の流失を防止してかびとの接触時間長くしてかび除
去効果を上げるため、漂白剤組成物中に増粘成分を加え
て増粘させた漂白剤組成物等が提案されている(特開平
3−287700)。
【0004】しかし、強アルカリの次亜塩素酸ナトリウ
ム水溶液中に有機系の増粘剤を加えて高粘度化しようと
すると、配合直後の漂白剤組成物は目的とする高粘度が
得られるものの、低温での貯蔵中に徐々にあるいは急激
に粘度が低下して製品安定性が保持できない。例えば、
有機系増粘剤で増粘した次亜塩素酸ナトリウム系漂白剤
組成物を低温で貯蔵すると、有機系増粘剤が塩析等によ
り溶解性を失って減粘し、常温に戻しても粘度が回復し
ない。特に5℃以下で貯蔵した時にこの傾向が強く、こ
のため、かび取り性に優れかつ製品の保存安定性、特に
低温時の保存安定性に優れた次亜塩素酸塩系漂白剤組成
物の出現が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、住居等の浴
室、台所、トイレ等の床、壁、天井、目地あるいはシー
ル材等の硬質材料に発生するかびの除去、およびかび再
発生の防止に効果的であり、製品の保存性、特に低温保
存時の製品安定性に優れた漂白剤組成物、ならびにそれ
を使用したかび除去方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨は、
次亜塩素酸塩を0.5〜4重量%と、有機系増粘剤と、
水酸化カリウムおよび/または無機のカリウム塩を0.
2〜5重量%含有し,25℃における粘度が7000〜
20万cPでかつpHが12.5〜14である漂白剤組
成物、ならびに該漂白剤組成物を使用して硬質材料表面
を処理するかび除去方法に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、次亜塩素酸塩を0.5
〜4重量%と、有機系増粘剤と、水酸化カリウムおよび
/または無機のカリウム塩を0.2〜5重量%含有し,
25℃における粘度が7000〜20万cPでかつpH
が12.5〜14である漂白剤組成物に関する。
【0008】次亜塩素酸塩は、その強い酸化作用によっ
てかび汚れを漂白し、かびを取り除く作用を示す。次亜
塩素酸塩としては、例えば次亜塩素酸のナトリウム、カ
リウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム等の塩が
挙げられる。次亜塩素酸塩は、単独でも2種以上を混合
して用いてもよい。次亜塩素酸塩は入手のしやすさや、
漂白剤組成物の製品安定性の観点から、次亜塩素酸のナ
トリウム塩およびカリウム塩が好ましい。
【0009】良好なかび除去効果と使用時における人体
等に対する安全性を確保する観点から、次亜塩素酸塩の
含有量は、0.5〜4重量%であり、0.7〜3重量%
が好ましく、1〜2.5重量%がより好ましい。
【0010】有機系増粘剤は、硬質材料表面に対する本
発明の漂白剤組成物の付着効果を高め、結果としてかび
除去効果を高めるために加えられる。有機系増粘剤とし
ては、例えば分子中に水酸基、カルボキシル基、スルフ
ォン酸基、エーテル基、アミノ基等を有する水溶性高分
子化合物が挙げられ、具体的には(1)グアーガム、ア
ルギン酸、キサンタンガム等、カゼイン等の植物、微生
物、動物由来の天然高分子化合物およびその誘導体、
(2)澱粉やセルロースを酸化、硫酸化、メチル化、カ
ルボキシメチル化、ヒドロキシエチル化、ヒドロキシプ
ロピル化、カチオン化した澱粉誘導体およびセルロース
誘導体、(3)ポリアクリル酸ホモポリマーまたはアク
リル酸と共重合可能なモノマーとのコポリマーであるポ
リアクリル酸誘導体、および該ポリアクリル酸ホモポリ
マーまたは該ポリアクリル酸誘導体を架橋したもの、
(4)ポリビニールアルコールもしくはポリビニールア
ルコール誘導体、(5)ポリエチレンオキシド、ポリプ
ロピレンオキシド等のポリアルキレングリコールおよび
その誘導体、(6)カチオン性ポリマー等が例示でき
る。有機系増粘剤は、単独でも2種以上を混合して用い
てもよい。上記水溶性高分子化合物のうち、増粘効果の
持続性の観点から、上記(3)〜(5)の群から選ばれ
る1種以上が好ましく、(3)がより好ましい。有機系
増粘剤の含有量は、本発明の組成物中、好ましくは0.
1〜10重量%、更に好ましくは0.5〜5重量%であ
る。
【0011】本発明の漂白剤組成物は水酸化カリウムお
よび/または無機のカリウム塩を含有しているため、本
発明で使用される有機系増粘剤が、次亜塩素酸ナトリウ
ム等の強アルカリ中でも塩析等の作用を受けて溶解性を
失うことなく、増粘効果を維持することができる。特に
低温時、例えば5℃以下の温度でさえ溶解性の低下を抑
え、製品貯蔵中における有機系増粘剤の分離を防ぐこと
ができる。無機のカリウム塩としては、例えば、炭酸カ
リウム、珪酸カリウム等が挙げられる。水酸化カリウム
および/または無機のカリウム塩は単独でも2種以上を
混合して用いても良い。効果的に有機系増粘剤の増粘効
果を維持して製品安定性を確保する観点から、少なくと
も水酸化カリウムを含有させるとより好ましい。
【0012】有機系増粘剤の増粘効果を維持して低温に
おいても製品安定性を確保する観点から、水酸化カリウ
ムおよび/または無機のカリウム塩の含有量は、0.2
〜5重量%であり、0.3〜3重量%が好ましく、0.
5〜2重量%がより好ましい。
【0013】本発明の漂白剤組成物に使用する水は漂白
剤組成物の残部であり、その種類には特に限定はない
が、漂白剤組成物の製品安定性およびかび除去性の観点
から、イオン交換樹脂等で水中の金属イオンや陰イオン
を1mg/L以下に低減した精製水が好ましい。
【0014】本発明の漂白剤組成物に、さらに分子中に
炭素数8〜18の炭化水素基を1〜2個有する4級アン
モニウム塩を含有させると、かび除去処理後の硬質表面
のかびの再発生を抑え、その結果かび除去頻度を著しく
少なくできるので好ましい。分子中に炭素数8〜18の
炭化水素基を1〜2個有する4級アンモニウム塩は、良
好なかび防止効果を得る観点から、炭化水素基の炭素数
は8〜18であり、10〜14が好ましい。
【0015】分子中に炭素数8から18の炭化水素基を
1〜2個有する4級アンモニウム塩としては、ラウリル
トリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチル
アンモニウム燐酸塩、ステアリルトリメチルアンモニウ
ムクロライド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウム
クロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライ
ド、ジココイルジメチルアンモニウムクロライド、ジオ
レイルジメチルアンモニウムクロライド等が挙げられ
る。分子中に炭素数8〜18の炭化水素基を1〜2個有
する4級アンモニウム塩は、単独でも2種以上を混合し
て用いてもよい。
【0016】分子中に炭素数8〜18の炭化水素基を1
〜2個有する4級アンモニウム塩の含有量は、0.01
〜10重量%が好ましく、0.05〜5重量%がより好
ましい。
【0017】本発明の漂白剤組成物に、平均粒径が1μ
m〜3mmの有機または無機の粒子を含有させると、粒
子のスクラブ効果によりかびが極めて除去しやすく好ま
しい。
【0018】有機粒子としては、天然の有機粒子または
合成の有機粒子等が挙げられる。天然の有機粒子として
は、木綿やパルプ等の繊維、澱粉、胡桃やアーモンド等
の植物の実の殻、あるいは蟹等の甲殻類の殻等の粉砕物
等が挙げられる。また、合成の有機粒子としてはポリエ
チレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリテトラ
フルオロエチレン(PTFE)、塩化ビニル樹脂(PV
C)、ユリア樹脂(UF)、メタクリル樹脂(MM
A)、ABS樹脂(ABS)、ポリカーボネート(P
C)、ポリメチルペンテン(PMP)、メタクリルスチ
レン共重合樹脂(MS)、ポリエチレンテレフタレート
樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(P
BT)、ポリアクリロニトリル(PAN)等の粒子が挙
げられる。これらの有機粒子は、単独でも2種以上を混
合して用いても良い。合成の有機粒子の場合は、安定性
の観点から、ポリマーの主鎖が炭素と炭素の結合からな
るPE、PP、PTFE、PVC、ABSが好ましい。
無機粒子としては、天然鉱物やチタン等の金属、あるい
は酸化チタン、酸化鉄、酸化アルミ、酸化カルシウム等
の金属酸化物の粒子が挙げられる。漂白剤組成物の安定
性に対する影響の観点から、無機粒子よりも有機粒子を
用いることが好ましい。
【0019】有機または無機の粒子の中でも、不透明あ
るいは着色した粒子を用いると、かび取り剤の塗布部が
明瞭となり、かび取り作業がしやすくなり、また、かび
の取り残しが無くなり、その結果、かび除去性が向上す
るため特に好ましい。有機粒子の着色には染料、有機顔
料、無機顔料からなる群より選ばれる1種以上を用いる
ことができるが、漂白剤組成物中での色の安定性の観点
から有機顔料または無機顔料が好ましく、有機顔料がよ
り好ましい。本発明の漂白剤組成物中に染料、有機顔
料、無機顔料を直接配合し着色することもできるが、漂
白剤組成物中における色素の安定性や硬質表面への着色
の点から、着色には着色した有機粒子を用いることが好
ましい。
【0020】有機または無機の粒子の形状には特に限定
がないが、球状が好ましい。優れたかび除去効果と良好
なかび除去作業性とを同時に得る観点から、有機または
無機の粒子の平均粒径は、1μm〜3mmが好ましく、
1μm〜1mmがより好ましく、10μm〜0.1mm
がさらに好ましい。
【0021】有機または無機の粒子の含有量は0.01
〜10重量%が好ましく、0.1〜5重量%がより好ま
しい。
【0022】本発明の漂白剤組成物は、必要に応じて極
性有機溶剤や界面活性剤をさらに含有させることによ
り、硬質表面へのぬれや浸透性を良くすると、漂白性と
くに微細な隙間の漂白性が向上するため好ましい。
【0023】本発明の漂白剤組成物には、必要に応じて
シリコンオイル等の消泡剤等をさらに含有させることが
できる。
【0024】次亜塩素酸塩が分解して有機系増粘剤を攻
撃することにより、有機系増粘剤を低分子化させて製品
粘度が急激に下がることを防ぎ、充分な製品安定性を得
る観点から、漂白剤組成物のpHは、12.5〜14で
あり、12.7〜13.8が好ましく、12.8〜1
3.6がより好ましい。
【0025】漂白剤組成物のpHを調整するためには、
水酸化カリウム、炭酸カリウム、珪酸カリウム、水酸化
ナトリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム等の無機
アルカリ類を使用することが好ましい。なかでも、水酸
化カリウムと水酸化ナトリウムが好ましく、水酸化カリ
ウムが特に好ましい。
【0026】本発明の漂白剤組成物の粘度は、硬質材料
表面からの漂白剤組成物の流失を防止してかび除去性を
向上したり、使用時の飛散を防止して安全性を高めたり
する観点から、25℃における粘度は7000cP〜2
0万cPであり、1万〜10万cPが好ましく、1.5
万〜6万cPがより好ましい。例えば風呂の垂直なタイ
ル面に漂白剤組成物を長時間付着させて、充分なかび除
去効果を発揮させる観点から、粘度は7000cP以上
である。硬質材料上に付着させやすく塗布性等の作業性
が良好な観点から、粘度は20万cP以下である。漂白
剤組成物は、ゲル状態にすると漂白剤組成物を塗付しや
すく、しかも塗付する時に漂白剤組成物が飛び散ったり
せず好ましい。漂白剤組成物の粘度は、例えばBL型粘
度計等により測定することができる。
【0027】本発明のかび除去方法は、本発明の漂白剤
組成物を使用する工程を有するものであれば特に限定は
ないが、例えば、本発明の漂白剤組成物をプラスチック
製のチューブ等の容器に入れ、そのノズルから少量ずつ
出しながらかび上に塗布する方法、繊維や不織布等の布
や紙あるいはウレタン製スポンジ等の樹脂製発泡体等の
塗布媒体上にのせ、その塗布媒体を用いてかびの生えた
硬質表面に塗布する方法、はけやローラー等で塗布する
方法等が挙げられる。特に、タイルの目地や、ガラス窓
枠のシール上等に発生したかびの除去には、本発明の漂
白剤組成物をチューブ等の容器に入れ、そのノズルから
少量ずつ出しながらかび上に塗布しかびを除去すると、
漂白剤組成物の飛散等が無く安全性が高くかつ対象部位
のみを的確にかび除去処理できて好ましい。
【0028】本発明の漂白剤組成物は、一般家庭あるい
はホテル、レストラン等の企業の設備の硬質材料表面に
発生するかびの除去およびかびの発生防止に好ましく使
用することができる。かびの発生する部位の具体例とし
ては、浴室、台所、冷蔵庫、トイレ等の床、壁、ガラ
ス、戸、天井、目地あるいはシール材等が挙げられ、本
発明の漂白剤組成物は、それに用いられたセメント、し
っくい、タイル、金属等の無機材料上あるいはプラスチ
ックやゴム、繊維、木材等の有機材料上に発生するかび
の漂白、除去およびかびの発生防止に好ましく使用する
ことができる。
【0029】
【実施例】以下の実施例に用いた漂白剤組成物の各成分
とその分類について、表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】実施例1〜7および比較例1〜4 表2および表3に示した漂白剤組成物の組成(重量%)
になるように各成分を混合して、漂白剤組成物を得た。
得られた漂白剤組成物について、その付着性、かび除去
性、かび再発防止性および製品粘度安定性を以下に記載
する試験により評価した。
【0032】1.試験板の作成 試験板1(縦15cm、横15cm、厚さ2mmのシリ
コン樹脂板に石鹸を0.05g/cm2 相当付着汚染さ
せた板)および試験板2(2cm角のタイル20個を
0.5cm幅のセメント製目地で固定したタイル)を用
意し、試験前の試験板1および試験板2とした。この試
験板1および試験板2に、脱脂綿を用いて浴室内から採
取したかびを塗りながら付着させ、30℃の恒温槽に入
れ、2週間放置してかびを発生させた後、乾燥させるこ
とにより、かびの発生した試験板1および試験板2を得
た。
【0033】2.漂白剤組成物の付着性試験およびかび
除去性試験 かびの発生した試験板1の重量を測定して、その重量を
漂白剤組成物の付着前重量とした。重量測定後の試験板
1を垂直に保持し、この試験板1の上に、漂白剤組成物
を3g塗布した。漂白剤組成物の粘度が7000cP未
満である場合は、漂白剤組成物をトリガー付きの噴射器
に入れて噴射し、かびの発生した試験板1上に3g塗布
した。一方、漂白剤組成物の粘度が7000cP以上で
ある場合は、漂白剤組成物を口径5mmのノズルを有す
る200mlのチューブに入れ、漂白剤組成物をノズル
から出しながら、かびの発生した試験板1上に3gにな
るよう均一に伸ばしながら塗布した。漂白剤組成物を塗
布した試験板1を2分間垂直に保った状態で保持した
後、再度この試験板1の重量を測定し、漂白剤組成物の
付着後重量とした。重量測定後の試験板1を更に10分
間垂直に保った状態で放置した。その後、水槽中ですす
ぎ洗いし、風乾し、かび除去処理した試験板1を得た。
【0034】2−1.漂白剤組成物の付着性 次式より、漂白剤組成物の試験板1に対する付着率を求
めた。この数値が大きい程、漂白剤組成物が有効に使わ
れ、良好なことを示す。 漂白剤組成物の付着率(%)=(付着後重量−付着前重
量)÷3g×100
【0035】2−2.漂白剤組成物のかび除去性 試験前の試験板1の白度(初期白度)とかび除去処理し
た試験板1の白度を測定し、次式よりかび除去率を求め
た。尚、試験板1の白度は、ハンデイー色差計「NR−
3000」(日本電色工業(株)製)を使用して求め
た。 かび除去率(%)=(処理後の白度÷初期白度)×10
【0036】3.かび再発防止試験 かび除去処理した試験板1を、あらかじめかびを発生さ
せておいた試験板1と共に30℃の恒温槽に入れ、20日
間放置してかびを再発生させた。目視によりかびの再発
生した面積率を求めた。
【0037】4.製品粘度保存安定性試験 漂白剤組成物の配合直後の粘度と、5℃で30日間保管
後の粘度を、B型粘度計(株式会社トキメック製、商品
名BL型)で粘度を測定し、低温製品粘度保存安定性を
評価した。
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】表2および3の結果から、以下のことが明
らかとなった。
【0041】一定濃度以上の水酸化カリウムおよび/ま
たは無機のカリウム塩を含有した漂白剤組成物は、5℃
(低温)においても粘度変化が少なく、良好な製品保存
安定性を示した(実施例1〜7)。一方、水酸化カリウ
ムおよび/または無機のカリウム塩を0.1重量%しか
含有していない漂白剤組成物は、5℃における保存粘度
の低下が著しく、製品粘度の安定性は得られなかった
(比較例3)。また、漂白剤組成物(比較例1)は、本
発明が必要とするpHの12.5より低いため、製品粘
度の安定性は得られなかった。これは、比較例1のpH
が低過ぎて、次亜塩素酸ナトリウムの分解を抑制でき
ず、その結果、有機系増粘剤が分解されて減粘したもの
と思われる。
【0042】粘度が7000cP以上の漂白剤組成物
(実施例1〜7)は、硬質材料表面への付着力が優れ、
優れたかび除去効果が得られた。特に、粘度が7000
cP以上でゲル状態を呈する漂白剤組成物(実施例2〜
7)は、硬質材料表面への付着力が優れ、より優れたか
び除去効果を示した。一方、粘度が7000cP未満の
漂白剤組成物(比較例2)は、付着力が低く、硬質材料
表面から流れ落ちてしまい充分なかび除去効果が得られ
なかった。しかし、たとえ粘度が7000cP以上で
も、漂白剤組成物中の次亜塩素酸ナトリウムの含有量が
0.3重量%では、充分なかび除去効果が得られなかっ
た(比較例4)。
【0043】青色着色ポリエチレン粒子(平均粒径0.
1mm)を含有する漂白剤組成物(実施例4〜6)は、
漂白剤組成物を塗付した面が明確に判り、塗り残しがな
く漂白処理できた。本発明の4級アンモニウム塩を併用
すると、かび再発生の防止効果によりかび再発防止性が
向上した(実施例4)。漂白剤組成物(比較例2)は、
噴霧処理時に、漂白剤組成物の一部が空気中に飛散し、
作業環境汚染が認められた。なお、漂白剤組成物が空気
中に飛散したことは、目視により確認した。
【0044】5.かび除去作業試験 実施例4、5および比較例1、3の漂白剤組成物をそれ
ぞれ口径5mmのノズルを有する200mlのチューブ
に入れた。このチューブを手で圧してノズルから少量ず
つ漂白剤組成物を出しながら、それぞれかびの発生した
試験板2上に直接塗布した。漂白剤組成物が青色着色ポ
リエチレン粒子を含有しない場合(比較例1、3)は、
漂白剤組成物を塗付した面が判りにくく、目視により、
塗り残し部分があることが認められた。漂白剤組成物が
青色着色ポリエチレン粒子を含有する場合(実施例4、
5)は、漂白剤組成物を塗付した面が明確に判り、塗り
残しがなくかび除去処理でき、作業性が著しく向上し
た。また、実施例2にポリカルボン酸(部分架橋物)を
さらに5重量%加え漂白剤組成物の粘度を25万cPに
した漂白剤組成物を調製し、作業性を評価した。その結
果、得られた漂白剤組成物は、粘度が高すぎて取り扱い
が極めて困難となり、かび取り作業つまり漂白作業性が
極めて悪化した。
【0045】
【発明の効果】本発明の高粘度の漂白剤組成物は、常温
は勿論のこと低温における長期保存安定性に優れ、冬
季、夏季を問わず1年を通じ安心して製品保存できる。
本発明の漂白剤組成物は、住居等の浴室、台所、トイレ
等の床、壁、天井、目地あるいはシール材等の硬質材料
表面に対する付着性が良好であるため、優れたかび除去
性を有する。また、本発明の漂白剤組成物はかび再発防
止効果も有するため、本発明の漂白剤組成物を使用して
かび除去を行なうことにより、かび除去作業頻度を減ら
すことができる。また、本発明の漂白剤組成物は、使用
時に飛び散らないため、安全にかび除去作業ができる。
さらに、着色した粒子を含有させた漂白剤組成物を使用
することにより、漂白剤組成物の塗布場所が明瞭にな
り、塗り残しが無くなって、より簡単に完全なかび除去
作業ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C11D 17/08 C11D 17/08 // A01N 33/12 101 A01N 33/12 101 (72)発明者 北澤 宏造 大阪市福島区野田6丁目5番77号 攝津製 油株式会社研究室内 Fターム(参考) 4H003 AE05 BA12 BA15 DA05 DA06 DA08 DA17 DB01 EA16 EA21 EB29 EB30 EB32 ED02 EE08 FA16 FA28 FA30 FA42 4H011 AA02 AA03 BA01 BB18 BC04 BC06 BC18 BC19 DA17 DD05 DD06 DH02 DH10 DH14 DH25

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次亜塩素酸塩を0.5〜4重量%と、有
    機系増粘剤と、水酸化カリウムおよび/または無機のカ
    リウム塩を0.2〜5重量%含有し,25℃における粘
    度が7000〜20万cPでかつpHが12.5〜14
    である漂白剤組成物。
  2. 【請求項2】 さらに分子中に炭素数8〜18の炭化水
    素基を1〜2個有する4級アンモニウム塩を含有する請
    求項1記載の漂白剤組成物。
  3. 【請求項3】 さらに平均粒径が1μm〜3mmの有機
    または無機の粒子を含有する請求項1または2記載の漂
    白剤組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれか記載の漂白剤組成
    物を使用して硬質材料表面を処理するかび除去方法。
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