JP2002249700A - マーキング塗料および鋼板へのマーキング方法 - Google Patents

マーキング塗料および鋼板へのマーキング方法

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JP2002249700A
JP2002249700A JP2001048545A JP2001048545A JP2002249700A JP 2002249700 A JP2002249700 A JP 2002249700A JP 2001048545 A JP2001048545 A JP 2001048545A JP 2001048545 A JP2001048545 A JP 2001048545A JP 2002249700 A JP2002249700 A JP 2002249700A
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JP
Japan
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marking
paint
cut
steel sheet
butyral resin
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JP2001048545A
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Shinya Mizutani
真也 水谷
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DAIDO TORYO CO Ltd
Daido Toryo Kk
Original Assignee
DAIDO TORYO CO Ltd
Daido Toryo Kk
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザー裁断性を損なわず、レーザー裁断性
を飛躍的に改善するマーキング塗料を提供する。 【解決手段】 ブチラール樹脂および着色剤を含有し、
固形分のうちブチラール樹脂の割合が3〜20重量%、
全有機物成分の割合が5〜25重量%である水性マーキ
ング塗料。上記の塗料を塗布してレーザー裁断性に優れ
た塗膜を形成する鋼板面へのマーキング方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マーキング塗料、
特にレーザー裁断性に優れたマーキング塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼板にマーキングするための水性マーキ
ング塗料は、製鉄所などで製造された鋼板などを識別す
るために鋼板の箇所に製造ロットなどを書き入れるため
に使用されている。これらの塗料としては安全性や作業
環境などの観点から水性樹脂である水溶性アルキッド樹
脂、アクリル樹脂エマルジョン、アクリルシリコン樹脂
エマルジョンなどを主成分とした速乾型の白色系塗料が
通常使用されている。これらの塗料でマーキングされた
鋼板は、所要の大きさに裁断するにあたって、近年レー
ザー裁断装置が好んで使用されるが、その場合上記従来
の水性塗料でマーキングされた箇所では急激に裁断性が
低下し、切断幅(レーザーにより裁断した時の裁断面の
カット幅)が広くなり、ドロス(レーザー裁断により切
り口に生成付着する溶融鋼材の塊)が多く付着する。最
悪の場合は裁断装置が停止するなどのトラブルが発生す
る。これらのトラブルを避けるためマーキング箇所をは
ずして裁断することになり、大変不経済となる。また、
裁断前にマーキング塗膜を機械加工などで除去するなど
の方法もあるが、この場合も大きな労力を要する。更に
は裁断不良面が生じた場合には、溶接時の寸法精度が悪
くなるために裁断面を削りあるいは研磨するなど工数の
大幅アップとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、レー
ザー裁断性を損なわず、レーザー裁断性を飛躍的に改善
するマーキング塗料を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ブチラール樹
脂および着色剤を含有し、固形分のうちブチラール樹脂
の割合が3〜20重量%、全有機物成分の割合が5〜2
5重量%である水性マーキング塗料に関する。また、本
発明は、上記塗料を塗布してレーザー裁断性に優れた塗
膜を形成する鋼板面へのマーキング方法に関する。本発
明において、「レーザー裁断性に優れる」とは、レーザ
ーにより裁断した時の裁断面のカット幅、即ち切断幅が
小さく、レーザー裁断により切り口に生成付着する溶融
鋼材の塊、即ちドロスが少なく、したがって裁断精度が
良好であり、また裁断装置の停止などのトラブルの発生
もないことを言う。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のマーキング塗料の特徴
は、バインダー樹脂としてブチラール樹脂を使用すると
ころにある。ブチラール樹脂は金属との接着性に優れる
ため、固形分に占める樹脂の割合を少なくすることがで
き、その結果レーザー加工時に熱分解して発生するガス
の量を少なくすることができる。しかし、それに加え
て、ブチラール樹脂をバインダー樹脂として使用するこ
とにより、その理由は明らかではないが、裁断がシャー
プに行われ裁断面のカット幅が小さくなり、またドロス
の付着量が少なくなるという効果が得られる。
【0006】塗料中のブチラール樹脂の配合量は、全固
形分の3〜20重量%、好ましくは5〜15重量%であ
る。ブチラール樹脂が3重量%より少ないと形成される
塗膜の強度が極端に低下してマーキング機能をはじめ塗
膜としての性能が不足し、一方25重量%を越えるとレ
ーザー裁断性が低下し、またレーザー裁断時に発生する
ガスの量が増加して裁断時のトラブル発生を引き起こす
ようになる。ブチラール樹脂の一部をブチラール樹脂と
相溶性のある他の樹脂で置き換えてもよく、このような
樹脂としては水溶性アルキッド樹脂、アクリルシリコン
樹脂エマルジョン等が使用できる。本発明で使用できる
ブチラール樹脂は特に限定されず、市販されている一般
的なものを使用することができる。好ましくは重量平均
分子量が1万〜6万程度のものである。またブチラール
化度は60〜70%のものが好ましい。
【0007】ブチラール樹脂は、本発明の塗料において
は、水性エマルジョン、水性サスペンジョンまたは水溶
液のような水中に分散または溶解した状態で使用される
が、好ましくはエマルジョン形態である。分散体とする
場合には乳化剤としての界面活性剤や懸濁安定剤を添加
してもよく、また可塑剤を添加してもよい。このような
市販のブチラール樹脂のエマルジョンとして、例えば
「レゼム-VB J-668」、「レゼム VB L-24
2」(いずれも中京油脂株式会社製)等が挙げられる。
【0008】本発明のマーキング塗料には更に着色剤が
配合される。有機または無機の着色剤は顔料または染料
が用いられるが、ガスの発生を抑制するためには無機の
顔料が好ましい。
【0009】本発明のマーキング塗料中の全固形分に占
める有機物の割合は、樹脂成分を含めて5〜25重量
%、好ましくは10〜20重量%である。5重量%より
少ないと必然的に樹脂の量が少なくなり形成される塗膜
の強度が極端に低下して塗膜としての性能が不足する。
一方25重量%を越えるとレーザー裁断性が低下し、ま
たレーザー裁断時に発生するガスの量が増加して裁断時
のトラブル発生を引き起こすようになる。
【0010】本発明のマーキング塗料を用いて鋼板上に
マーキングを行うには、刷毛、スプレー等水性塗料を塗
布する通常の方法を用いることができ、室温または加熱
して媒体を飛ばすことにより塗膜を形成することができ
る。
【0011】
【実施例】以下、実施例により本発明をより詳細に且つ
具体的に説明する。なお、実施例中の「部」、「%」等
の数値はいずれも重量基準である。 〔ミルベースの調製〕次に示す原料を表1に記載した配
合量で混合してミルベースを調製した。混合はディソル
バー(撹拌機)を用いて均一に分散した。 <添加剤> 分散剤:ヘキサメタリン酸ナトリウム(燐化学工業(株)
製) 分散剤:「オロタン731DP」(ローム・アンド・ハ
ース・ジャパン(株)製) 消泡剤:「SNデフォーマ 314」(サンノプコ(株)
製) 凍結防止剤:プロピレングリコール 防腐剤:「ペストサイドFC」(大日本インキ化学工業
(株)製) 増粘剤:「オプチゲルWM」(日産ガードラー触媒(株)
製) <顔料> 「スーパー SS」(中国鉱業(株)製) 「TITONE R-5N」(堺化学工業(株)製)
【0012】
【表1】
【0013】実施例 1〜6 上記で調製したミルベースに、下記のバインダーを表2
に示す割合で加えてマーキング塗料A〜Fを調製した。 <バインダー> 「レゼム VB L-242」(中京油脂(株)製;ブチラ
ール樹脂エマルジョン):分子量約5万、ブチラール化
度約65%、濃度35重量%、(ブチラール樹脂/可塑
剤=7/3)。 「アロロン 585」(水溶性アルキド樹脂、(株)日本
触媒製) 「ボンコート VF1010」(アクリルシリコンエマ
ルジョン)濃度50重量%。 「アデライト AT20」(旭電化工業(株)製;コロイ
ダルシリカ)
【0014】比較例 1〜3 上記で調製したミルベースに、バインダーとして上記の
「アロロン 585」または「ボンコート VF101
0」を表2に示す割合で加えてマーキング塗料G、H、
Iを調製した。
【0015】
【表2】
【0016】厚さ6mmの黒皮鋼板にマーキング塗料A
〜Iをそれぞれ、乾燥膜厚が10μmになるように塗装
した。黒皮鋼板はあらかじめ80℃に加熱し、塗装はエ
アスプレーで行った。塗装から7日間室温にて放置した
のち、レーザーで黒皮鋼板の裁断を行い、裁断面のカッ
ト幅と生成したドロスの量を評価した。レーザーの条件
は、レーザーパワー1.70kw、裁断速度450mm
/minとし、アシストガスには酸素を用いた。裁断の
結果を表3に示した。表から判るように本発明の塗料
(実施例1〜6)はいずれも裁断面のカット幅が小さ
く、ドロスの付着量も少なく、レーザー裁断性は良好で
あった。これに対して比較例1〜3の塗料を使用したも
のは裁断面のカット幅が大きく、ドロスの付着量も多
い。
【0017】
【表3】
【0018】表3の評価項目の評価方法および評価基準
を次に示す。裁断面のカット幅 黒皮鋼板をレーザーで裁断した時に、レーザーによって
黒皮鋼板が受ける損傷の幅を意味し、数値が大きいほど
レーザーによる損傷が大きいことを意味する。ドロスの付着量 レーザーを照射した面の裏側に付着するドロスの量で評
価した。 A:ドロスの量が非常に少ない。 A':ドロスの量が少ない。 B:ドロスの量が多い。 C:ドロスの量が非常に多い。総合評価 裁断面のカット幅ならびにドロスの付着量を含め塗料特
性を総合的に評価したものである。 ◎:裁断面のカット幅が1mm未満で、ドロスの付着量
がAまたはA'であるもの。 ○:裁断面のカット幅が1mm〜2mm未満でドロスの
付着量がA'であるもの。 △:裁断面のカット幅が2mm〜5mm未満でドロスの
付着量がBであるもの。 ×:裁断面のカット幅が5mm以上でドロスの付着量が
Cであるもの。
【0019】
【発明の効果】本発明のマーキング塗料を鋼材の表面の
マーキングに使用すれば、この部分をレーザー裁断して
も、レーザー装置にトラブルが発生することなく、裁断
面の状態も良好で効率よく裁断が可能である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブチラール樹脂および着色剤を含有し、
    固形分のうちブチラール樹脂の割合が3〜20重量%、
    全有機物成分の割合が5〜25重量%である水性マーキ
    ング塗料。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の塗料を塗布してレーザ
    ー裁断性に優れた塗膜を形成する鋼板面へのマーキング
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019210355A (ja) * 2018-06-01 2019-12-12 マークテック株式会社 酸洗いする鉄鋼材のマーキング用塗料

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019210355A (ja) * 2018-06-01 2019-12-12 マークテック株式会社 酸洗いする鉄鋼材のマーキング用塗料
JP7123634B2 (ja) 2018-06-01 2022-08-23 マークテック株式会社 酸洗いする鉄鋼材のマーキング用塗料

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