JP2002248166A - 薬液注入具 - Google Patents
薬液注入具Info
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Abstract
(57)【要約】 （修正有）
【課題】 側注部Ｆから透析中の患者Ｈに薬液を注入後
に側注部のゴム栓より注射針を抜き取り、注射針に保護
キャップを施すときに、針先を手指に突き刺してしまう
事故を起こす可能性があったこと、その針が感染性保菌
者の血液が付着していた場合、感染するという虞があっ
たことなどを解消した薬液注入具を提供する。 【解決手段】 体外血液回路の導液路Ｒに設置したコネ
クタ式側注部２に接続できる突起を有する本体４の基端
側に、薬液容器１の栓３に穿刺可能な複路針４ａ（薬液
容器１が吸い込み可能な薬液容器であれば、その突起が
結合できる受口）を有し、本体２の一側面に分岐口４
ｂ、該分岐口の分岐点より上流側に、基端側から先端側
へ向けた流路のみを開く逆止め弁５を設け、かつ、本体
４に前記コネクタ式側注部２との接続状態を維持するた
めのロック手段６を備えたこと。
に側注部のゴム栓より注射針を抜き取り、注射針に保護
キャップを施すときに、針先を手指に突き刺してしまう
事故を起こす可能性があったこと、その針が感染性保菌
者の血液が付着していた場合、感染するという虞があっ
たことなどを解消した薬液注入具を提供する。 【解決手段】 体外血液回路の導液路Ｒに設置したコネ
クタ式側注部２に接続できる突起を有する本体４の基端
側に、薬液容器１の栓３に穿刺可能な複路針４ａ（薬液
容器１が吸い込み可能な薬液容器であれば、その突起が
結合できる受口）を有し、本体２の一側面に分岐口４
ｂ、該分岐口の分岐点より上流側に、基端側から先端側
へ向けた流路のみを開く逆止め弁５を設け、かつ、本体
４に前記コネクタ式側注部２との接続状態を維持するた
めのロック手段６を備えたこと。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、腎不全等の治療に
用いる体外血液回路の途中に設けた側注部から回路中に
薬剤を注入するための薬液注入具に関するものである。
用いる体外血液回路の途中に設けた側注部から回路中に
薬剤を注入するための薬液注入具に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】腎不全患者の治療に人工透析を適用する
場合に用いる体外血液回路は、図４に示す如く、患者Ｈ
から体外に取り出した血液を、血液ポンプＰ→ドリップ
チャンバーＣ１ →透析器Ｄ→ドリップチャンバーＣ２
の順に送って患者Ｈに戻すようになっている。
場合に用いる体外血液回路は、図４に示す如く、患者Ｈ
から体外に取り出した血液を、血液ポンプＰ→ドリップ
チャンバーＣ１ →透析器Ｄ→ドリップチャンバーＣ２
の順に送って患者Ｈに戻すようになっている。
【０００３】前記体外血液回路の導液路Ｒ上のＡ点（陰
圧域にある）又はＢ点（陽圧域にある）には側注部Ｆが
設置され、この側注部Ｆより患者Ｈに必要な薬液が適時
注入できるようになっている。この側注部Ｆは前記導液
路に両端を接続した主部の上面に立設した立管の端部
を、注射針が穿入できるゴム栓で封止している。
圧域にある）又はＢ点（陽圧域にある）には側注部Ｆが
設置され、この側注部Ｆより患者Ｈに必要な薬液が適時
注入できるようになっている。この側注部Ｆは前記導液
路に両端を接続した主部の上面に立設した立管の端部
を、注射針が穿入できるゴム栓で封止している。
【０００４】従って、いま、上記側注部Ｆから透析中の
患者Ｈに薬液を注入するに際し、医療従事者（医師又は
看護婦等）は、通常、次のような手順で、薬液注入プロ
セスを実施している。即ち、注射針付き注射器のプラ
ンジャを適量引いて筒内に空気を導入する。薬液容器
の栓より上記注射針を刺してプランジャを押し込み、該
薬液容器内を陽圧にする。注射針の先端を薬液中にし
て注射器のプランジャを引き、容器内の薬液を注射器の
筒内に収容する。体外血液回路の側注部のゴム栓へ注
射針を刺してプランジャを押し、注射器の筒内の薬液を
注入する。薬液注入後に側注部のゴム栓より注射針を
抜き取り、注射針に保護キャップを施した後、保護キャ
ップと一緒に注射針を注射器から取り外し、使用済み注
射器と注射針はそれぞれ指定された廃棄箱へ分別廃棄す
る。
患者Ｈに薬液を注入するに際し、医療従事者（医師又は
看護婦等）は、通常、次のような手順で、薬液注入プロ
セスを実施している。即ち、注射針付き注射器のプラ
ンジャを適量引いて筒内に空気を導入する。薬液容器
の栓より上記注射針を刺してプランジャを押し込み、該
薬液容器内を陽圧にする。注射針の先端を薬液中にし
て注射器のプランジャを引き、容器内の薬液を注射器の
筒内に収容する。体外血液回路の側注部のゴム栓へ注
射針を刺してプランジャを押し、注射器の筒内の薬液を
注入する。薬液注入後に側注部のゴム栓より注射針を
抜き取り、注射針に保護キャップを施した後、保護キャ
ップと一緒に注射針を注射器から取り外し、使用済み注
射器と注射針はそれぞれ指定された廃棄箱へ分別廃棄す
る。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記薬
液注入プロセスでは、の手順のときに、針先を手指に
突き刺してしまう事故を起こす可能性があった。また、
その針が感染性保菌者の血液が付着していた場合、感染
するという虞があった。
液注入プロセスでは、の手順のときに、針先を手指に
突き刺してしまう事故を起こす可能性があった。また、
その針が感染性保菌者の血液が付着していた場合、感染
するという虞があった。
【０００６】本発明は、上記問題点を解消するためのも
ので、その目的とするところは、医療現場における体外
血液回路への薬液注入プロセスを実施するに際し、血液
が触れる部位に注射針を使用しないようにし、医療従事
者や患者への注射針の誤穿刺事故及び院内感染事故をな
くすとともに、治療作業効率を向上させる薬液注入具を
提供することにある。
ので、その目的とするところは、医療現場における体外
血液回路への薬液注入プロセスを実施するに際し、血液
が触れる部位に注射針を使用しないようにし、医療従事
者や患者への注射針の誤穿刺事故及び院内感染事故をな
くすとともに、治療作業効率を向上させる薬液注入具を
提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、体外血液回路の導液路に設置したコネク
タ式側注部と薬液容器のそれぞれに接続できる手段を有
する本体の一側面に、注射器の針基が結合できる分岐口
を有し、該分岐口の分岐点より上流側に薬液容器側から
コネクタ式側注部側への流路のみを開く逆止め弁を設け
たことを特徴とし、コネクタ式側注部と薬液容器とを接
続した本体の分岐口に注射針を付けない注射器の針基を
結合してプランジャを引くと、薬液容器から注射器の筒
内に薬液が移動し、次いで、注射器のプランジャを押す
と、注射器の筒内の薬液をコネクタ式側注部側へ注入で
きるようにし、注射針を一切使用しないで薬液容器側か
らコネクタ式側注部側への薬液注入が可能になるように
構成した。
め、本発明は、体外血液回路の導液路に設置したコネク
タ式側注部と薬液容器のそれぞれに接続できる手段を有
する本体の一側面に、注射器の針基が結合できる分岐口
を有し、該分岐口の分岐点より上流側に薬液容器側から
コネクタ式側注部側への流路のみを開く逆止め弁を設け
たことを特徴とし、コネクタ式側注部と薬液容器とを接
続した本体の分岐口に注射針を付けない注射器の針基を
結合してプランジャを引くと、薬液容器から注射器の筒
内に薬液が移動し、次いで、注射器のプランジャを押す
と、注射器の筒内の薬液をコネクタ式側注部側へ注入で
きるようにし、注射針を一切使用しないで薬液容器側か
らコネクタ式側注部側への薬液注入が可能になるように
構成した。
【０００８】また、請求項２に記載の発明は、前記本体
の薬液容器に接続できる手段が、薬液容器の栓に穿刺可
能な複路針であることを特徴とし、薬液容器として、例
えばバイアル瓶の如き栓付きの容器を使用するときは、
その穿刺するための針を使用するが、血液が触れる部位
には一切、針を使用せずに薬液注入プロセスが実施で
き、感染の危険性をなくすように構成した。
の薬液容器に接続できる手段が、薬液容器の栓に穿刺可
能な複路針であることを特徴とし、薬液容器として、例
えばバイアル瓶の如き栓付きの容器を使用するときは、
その穿刺するための針を使用するが、血液が触れる部位
には一切、針を使用せずに薬液注入プロセスが実施で
き、感染の危険性をなくすように構成した。
【０００９】さらに、請求項３に記載の発明は、前記本
体の薬液容器に接続できる手段が、吸い込み可能な薬液
容器の突起が結合できる受口であることを特徴とし、薬
液容器として、吸い込み可能な薬液容器（例；シリンジ
型の薬液容器）を使用するときは、一切、針を使用せず
に薬液注入プロセスが実施でき、感染の危険性をなくす
ように構成した。
体の薬液容器に接続できる手段が、吸い込み可能な薬液
容器の突起が結合できる受口であることを特徴とし、薬
液容器として、吸い込み可能な薬液容器（例；シリンジ
型の薬液容器）を使用するときは、一切、針を使用せず
に薬液注入プロセスが実施でき、感染の危険性をなくす
ように構成した。
【００１０】さらにまた、請求項４に記載の発明は、前
記本体のコネクタ式側注部に接続できる手段が、その接
続状態を維持するためのロック手段を備えたものである
ことを特徴とし、薬液注入時の圧力やその他の原因で本
体とコネクタ式側注部との接続状態が簡易に外れること
がないように構成した。
記本体のコネクタ式側注部に接続できる手段が、その接
続状態を維持するためのロック手段を備えたものである
ことを特徴とし、薬液注入時の圧力やその他の原因で本
体とコネクタ式側注部との接続状態が簡易に外れること
がないように構成した。
【００１１】
【発明の実施の態様】次に、本発明の実施の態様を図１
〜図３に基づいて説明する。図１は本願注入器を介して
バイアル瓶型の薬液容器をコネクタ式側注部に接続させ
る状態を示す斜視図、図２は本願注入器を介して吸い込
み可能な薬液容器をコネクタ式側注部に接続させる状態
を示す斜視図、図３はロック手段の一例を示す本願注入
器の断面図である。
〜図３に基づいて説明する。図１は本願注入器を介して
バイアル瓶型の薬液容器をコネクタ式側注部に接続させ
る状態を示す斜視図、図２は本願注入器を介して吸い込
み可能な薬液容器をコネクタ式側注部に接続させる状態
を示す斜視図、図３はロック手段の一例を示す本願注入
器の断面図である。
【００１２】１は薬液容器で、該薬液容器１は収容薬液
Ｍを口部に密嵌した栓（合成ゴム製のものが多い）３で
封止したバイアル瓶型のもの（図１参照）でも、また、
筒状部の基端側（図上では上端側）に摺動可能に嵌入し
たガスケット１ａと、先端側にテーパ状に設けた突起１
ｂに嵌着したキャップ１ｃとで収容薬液Ｍを封止してい
る吸い込み可能な薬液容器（シリンジ型の薬液容器＝図
２参照）でもよい。
Ｍを口部に密嵌した栓（合成ゴム製のものが多い）３で
封止したバイアル瓶型のもの（図１参照）でも、また、
筒状部の基端側（図上では上端側）に摺動可能に嵌入し
たガスケット１ａと、先端側にテーパ状に設けた突起１
ｂに嵌着したキャップ１ｃとで収容薬液Ｍを封止してい
る吸い込み可能な薬液容器（シリンジ型の薬液容器＝図
２参照）でもよい。
【００１３】２は体外血液回路（図４参照）の導液路Ｒ
上のＡ点（陰圧域にある）又はＢ点（陽圧域にある）に
設置したコネクタ式側注部である。該コネクタ式側注部
２は前記導液路Ｒに接続した２つの接続端子２ａ′、２
ａ″を有する基部２ａと、その上面の立上り部２ｂに柔
軟管２ｂ′を介して接続した頭部２ｃと、その外周に設
けた雄ネジ２ｃ′とを備えている。前記柔軟管２ｂ′
は、鉗子（図示せず）を使用して圧迫し、平時、コネク
タ式側注部２からの流体が漏出することを阻止するため
である。
上のＡ点（陰圧域にある）又はＢ点（陽圧域にある）に
設置したコネクタ式側注部である。該コネクタ式側注部
２は前記導液路Ｒに接続した２つの接続端子２ａ′、２
ａ″を有する基部２ａと、その上面の立上り部２ｂに柔
軟管２ｂ′を介して接続した頭部２ｃと、その外周に設
けた雄ネジ２ｃ′とを備えている。前記柔軟管２ｂ′
は、鉗子（図示せず）を使用して圧迫し、平時、コネク
タ式側注部２からの流体が漏出することを阻止するため
である。
【００１４】４は本願薬液注入具本体（以下「本体」と
いう）である。該本体４は前記薬液容器１と、前記コネ
クタ式側注部２との間に介装して使用するものである。
本体４はプラスチック素材にて筒状に形成され、その基
端側（図上では上端側）には前記バイアル瓶型の薬液容
器１に対応させるために、口部の栓３に穿刺可能な複路
針（薬液路ｙとエア導入路ｅ）４ａにするか、前記シリ
ンジ型の薬液容器１に対応させるために、その突起１ｂ
が結合できる受口４ａ′に構成している。前記複路針４
ａは、図示していないが、本体４の基端側に接続した柔
軟なチューブの先端部に形成してもよい。複路針４ａ内
には、上記で触れたように、薬液路ｙとエア導入路ｅと
をほぼ平行状に形成し、薬液路ｙは本体４を縦断に貫通
し、エア導入路ｅは縦断させないで、下端を本体４の側
面側に屈曲させて外部に開口するように形成する。な
お、複路針４ａとは別にエア導入針（図示せず）を使用
する場合もある。この場合は複路針４ａ内のエア導入路
ｅの形成は不要である。
いう）である。該本体４は前記薬液容器１と、前記コネ
クタ式側注部２との間に介装して使用するものである。
本体４はプラスチック素材にて筒状に形成され、その基
端側（図上では上端側）には前記バイアル瓶型の薬液容
器１に対応させるために、口部の栓３に穿刺可能な複路
針（薬液路ｙとエア導入路ｅ）４ａにするか、前記シリ
ンジ型の薬液容器１に対応させるために、その突起１ｂ
が結合できる受口４ａ′に構成している。前記複路針４
ａは、図示していないが、本体４の基端側に接続した柔
軟なチューブの先端部に形成してもよい。複路針４ａ内
には、上記で触れたように、薬液路ｙとエア導入路ｅと
をほぼ平行状に形成し、薬液路ｙは本体４を縦断に貫通
し、エア導入路ｅは縦断させないで、下端を本体４の側
面側に屈曲させて外部に開口するように形成する。な
お、複路針４ａとは別にエア導入針（図示せず）を使用
する場合もある。この場合は複路針４ａ内のエア導入路
ｅの形成は不要である。
【００１５】前記本体４の先端面（図における下端側）
には、前記コネクタ式側注部２の頭部２ｃに結合するた
めのテーパ状の突起４ｃが設けられている。この突起４
ｃには通常時図示しないキャップが封嵌されている。
には、前記コネクタ式側注部２の頭部２ｃに結合するた
めのテーパ状の突起４ｃが設けられている。この突起４
ｃには通常時図示しないキャップが封嵌されている。
【００１６】前記本体４の一側面には分岐口４ｂが設け
られ、該分岐口４ｂの上流側には本体の基端側から先端
側へ向けた流路（矢印Ｙ）のみを開く逆止め弁５が設け
られている。この分岐口４ｂは、別に用意した注射器Ｓ
の突起（＝針基）Ｓ′を結合させるためのものである。
られ、該分岐口４ｂの上流側には本体の基端側から先端
側へ向けた流路（矢印Ｙ）のみを開く逆止め弁５が設け
られている。この分岐口４ｂは、別に用意した注射器Ｓ
の突起（＝針基）Ｓ′を結合させるためのものである。
【００１７】なお、前記複路針４ａは、本体４の一側面
に設けた分岐口４ｂに注射器Ｓの突起Ｓ′を結合してプ
ランジャを引いたときに、薬液容器１内の薬液は薬液路
ｙを通して注射筒内に移行する一方、エア導入路ｅを通
して瓶内にエア（外気）を導入できるようにするための
ものであり、図示の構造のものに限らない。
に設けた分岐口４ｂに注射器Ｓの突起Ｓ′を結合してプ
ランジャを引いたときに、薬液容器１内の薬液は薬液路
ｙを通して注射筒内に移行する一方、エア導入路ｅを通
して瓶内にエア（外気）を導入できるようにするための
ものであり、図示の構造のものに限らない。
【００１８】前記本体４には前記コネクタ式側注部２と
の接続状態を維持するためのロック手段６を備えてい
る。これは当該接続状態が薬液注入時の圧力やその他の
原因、例えば、患者自身や第三者によって意識、無意識
に外される危険のないように安全性、信頼性を高めたも
のである。該ロック手段６として、具体的には、図３の
如く、本体４の突起４ｃの基部に設けた鍔部４ｄに空廻
り可能に係留されている外筒６ａ内に、前記コネクタ式
側注部２の頭部２ｃの外周に設けた雄ネジ２ｃ′に噛合
できる雌ねじ筒６ｂを設けてなり、この雌ねじ筒６ｂは
外筒６ａを一方向に廻したときは、該外筒６ａの内壁に
設けた突子６ｃと嵌合するようになっている。換言すれ
ば、外筒６ａはコネクタ式側注部２の雄ネジ２ｃ′に対
して雌ねじ筒６ｂが締まる方向には嵌合し、緩む方向に
は空廻りするようになっている。勿論、図示の構造には
限定されないことは言うまでもない。
の接続状態を維持するためのロック手段６を備えてい
る。これは当該接続状態が薬液注入時の圧力やその他の
原因、例えば、患者自身や第三者によって意識、無意識
に外される危険のないように安全性、信頼性を高めたも
のである。該ロック手段６として、具体的には、図３の
如く、本体４の突起４ｃの基部に設けた鍔部４ｄに空廻
り可能に係留されている外筒６ａ内に、前記コネクタ式
側注部２の頭部２ｃの外周に設けた雄ネジ２ｃ′に噛合
できる雌ねじ筒６ｂを設けてなり、この雌ねじ筒６ｂは
外筒６ａを一方向に廻したときは、該外筒６ａの内壁に
設けた突子６ｃと嵌合するようになっている。換言すれ
ば、外筒６ａはコネクタ式側注部２の雄ネジ２ｃ′に対
して雌ねじ筒６ｂが締まる方向には嵌合し、緩む方向に
は空廻りするようになっている。勿論、図示の構造には
限定されないことは言うまでもない。
【００１９】次に、上記実施態様で示した本願薬液注入
具の使用法について説明すると、まず、体外血液回路の
導液路Ｒ上のＢ点（陽圧域にある）に設置されている場
合には、本願薬液注入具本体４の突起４ｃを前記コネク
タ式側注部２の頭部２ｃに結合する。そして、本体４の
基端側に設けた複路針４ａを介して薬液容器１に接続す
るか、薬液容器１の突起１ｂを受口４ａ′にきつく接続
する。
具の使用法について説明すると、まず、体外血液回路の
導液路Ｒ上のＢ点（陽圧域にある）に設置されている場
合には、本願薬液注入具本体４の突起４ｃを前記コネク
タ式側注部２の頭部２ｃに結合する。そして、本体４の
基端側に設けた複路針４ａを介して薬液容器１に接続す
るか、薬液容器１の突起１ｂを受口４ａ′にきつく接続
する。
【００２０】しかる後、本体４の分岐口４ｂに、図１、
図２の如く、別に用意した注射器Ｓの突起Ｓ′を結合
し、該注射器ＳのプランジャＳ″を引く。こうすること
により前記逆止め弁５の作用（矢印Ｙの流路を開く）に
より薬液容器１内の全部又は一部の薬液Ｍが注射器Ｓ内
に移る。次いで、コネクタ式側注部２の柔軟管２ｂ′を
止めていた「鉗子」を取り外して注射器Ｓのプランジャ
Ｓ″を押すと、注射器Ｓ内に移行されていた薬液Ｍは押
し出されて本体４内に押し込まれるが、前記逆止め弁５
の作用（シリンジ型の薬液容器１方向へは遮断されてい
る）により体外血液回路の陽圧の導液路Ｒ中に注入され
ることとなる。
図２の如く、別に用意した注射器Ｓの突起Ｓ′を結合
し、該注射器ＳのプランジャＳ″を引く。こうすること
により前記逆止め弁５の作用（矢印Ｙの流路を開く）に
より薬液容器１内の全部又は一部の薬液Ｍが注射器Ｓ内
に移る。次いで、コネクタ式側注部２の柔軟管２ｂ′を
止めていた「鉗子」を取り外して注射器Ｓのプランジャ
Ｓ″を押すと、注射器Ｓ内に移行されていた薬液Ｍは押
し出されて本体４内に押し込まれるが、前記逆止め弁５
の作用（シリンジ型の薬液容器１方向へは遮断されてい
る）により体外血液回路の陽圧の導液路Ｒ中に注入され
ることとなる。
【００２１】上記実施の態様では本体４では、前記逆止
め弁５が、分岐口４ｂの分岐点より上流側に設置してい
るが、分岐口４ｂの分岐点より上流側及び下流側の双方
に設置することもある。また、逆止め弁５は可動弁タイ
プのものを想定しているが、図示していないが、スリッ
トを有する乳首状のものでも、その他の構造のものでも
よいことは勿論である。
め弁５が、分岐口４ｂの分岐点より上流側に設置してい
るが、分岐口４ｂの分岐点より上流側及び下流側の双方
に設置することもある。また、逆止め弁５は可動弁タイ
プのものを想定しているが、図示していないが、スリッ
トを有する乳首状のものでも、その他の構造のものでも
よいことは勿論である。
【００２２】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、体外血
液回路の導液路に設置したコネクタ式側注部と薬液容器
のそれぞれに接続できる手段を有する本体の一側面に、
注射器の針基が結合できる分岐口を有し、該分岐口の分
岐点より上流側に薬液容器側からコネクタ式側注部側へ
の流路のみを開く逆止め弁を設けたことを特徴としてい
るから、コネクタ式側注部と薬液容器とを接続した本体
の分岐口に注射針を付けない注射器の針基を結合してプ
ランジャを引くと、薬液容器から注射器の筒内に薬液が
移動し、次いで、注射器のプランジャを押すと、注射器
の筒内の薬液をコネクタ式側注部側へ注入でき、従っ
て、鋭利な尖端をもつ注射針を一切使用しないで薬液注
入プロセスが実施でき、医療従事者や患者への注射針の
誤穿刺事故及び接続部の外れを確実に防止し、血液で周
囲を汚したり、院内感染事故をなくすことができるとい
う優れた効果を奏するものである。
液回路の導液路に設置したコネクタ式側注部と薬液容器
のそれぞれに接続できる手段を有する本体の一側面に、
注射器の針基が結合できる分岐口を有し、該分岐口の分
岐点より上流側に薬液容器側からコネクタ式側注部側へ
の流路のみを開く逆止め弁を設けたことを特徴としてい
るから、コネクタ式側注部と薬液容器とを接続した本体
の分岐口に注射針を付けない注射器の針基を結合してプ
ランジャを引くと、薬液容器から注射器の筒内に薬液が
移動し、次いで、注射器のプランジャを押すと、注射器
の筒内の薬液をコネクタ式側注部側へ注入でき、従っ
て、鋭利な尖端をもつ注射針を一切使用しないで薬液注
入プロセスが実施でき、医療従事者や患者への注射針の
誤穿刺事故及び接続部の外れを確実に防止し、血液で周
囲を汚したり、院内感染事故をなくすことができるとい
う優れた効果を奏するものである。
【００２３】また、本発明によれば、薬液容器をそのま
ま利用できるので、薬液容器から注射針を通して注射器
に薬液を移す作業が不要となり、治療作業効率を向上さ
せることができる。さらに、別な場所で数種の薬液を注
射器に移して注入（投与）現場へ持ち込んで投与すると
いうことがないので、薬液の誤投与防止に寄与すること
ができる。さらにまた、体外血液回路の導液路に設置し
たコネクタ式側注部に接続したまま廃棄できるので、廃
棄作業が簡略化でき、また、薬液容器は血液に触れるこ
とがないので、分別ゴミとして一般ゴミとして廃棄（リ
サイクル）できる、など各種の優れた効果を奏するもの
である。
ま利用できるので、薬液容器から注射針を通して注射器
に薬液を移す作業が不要となり、治療作業効率を向上さ
せることができる。さらに、別な場所で数種の薬液を注
射器に移して注入（投与）現場へ持ち込んで投与すると
いうことがないので、薬液の誤投与防止に寄与すること
ができる。さらにまた、体外血液回路の導液路に設置し
たコネクタ式側注部に接続したまま廃棄できるので、廃
棄作業が簡略化でき、また、薬液容器は血液に触れるこ
とがないので、分別ゴミとして一般ゴミとして廃棄（リ
サイクル）できる、など各種の優れた効果を奏するもの
である。
【００２４】請求項２に記載の発明は、前記本体の薬液
容器に接続できる手段が、薬液容器の栓に穿刺可能な複
路針であることを特徴としているから、薬液容器とし
て、例えばバイアル瓶の如き栓付きの容器を使用すると
きは、その穿刺するための針を使用するとしても、血液
が触れる部位には一切、針を使用せずに薬液注入プロセ
スが実施でき、感染の危険性をなくすことができるとい
う優れた効果を奏するものである。
容器に接続できる手段が、薬液容器の栓に穿刺可能な複
路針であることを特徴としているから、薬液容器とし
て、例えばバイアル瓶の如き栓付きの容器を使用すると
きは、その穿刺するための針を使用するとしても、血液
が触れる部位には一切、針を使用せずに薬液注入プロセ
スが実施でき、感染の危険性をなくすことができるとい
う優れた効果を奏するものである。
【００２５】請求項３に記載の発明は、前記本体の薬液
容器に接続できる手段が、吸い込み可能な薬液容器の突
起が結合できる受口であることを特徴としているから、
薬液容器として、吸い込み可能な薬液容器（例；シリン
ジ型の薬液容器）を使用するときは、一切、針を使用せ
ずに薬液注入プロセスが実施でき、感染の危険性をなく
すことができるという優れた効果を奏するものである。
容器に接続できる手段が、吸い込み可能な薬液容器の突
起が結合できる受口であることを特徴としているから、
薬液容器として、吸い込み可能な薬液容器（例；シリン
ジ型の薬液容器）を使用するときは、一切、針を使用せ
ずに薬液注入プロセスが実施でき、感染の危険性をなく
すことができるという優れた効果を奏するものである。
【００２６】請求項４に記載の発明は、前記本体のコネ
クタ式側注部に接続できる手段が、その接続状態を維持
するためのロック手段を備えたものであることを特徴と
しているから、薬液注入時の圧力やその他の原因で本体
とコネクタ式側注部との接続状態が簡易に外れることが
なく、安全性、信頼性を高め得るという優れた効果を奏
するものである。
クタ式側注部に接続できる手段が、その接続状態を維持
するためのロック手段を備えたものであることを特徴と
しているから、薬液注入時の圧力やその他の原因で本体
とコネクタ式側注部との接続状態が簡易に外れることが
なく、安全性、信頼性を高め得るという優れた効果を奏
するものである。
【図１】本願注入器を介してバイアル瓶（薬液容器）を
コネクタ式側注部に接続させる状態を示す斜視図であ
る。
コネクタ式側注部に接続させる状態を示す斜視図であ
る。
【図２】本願注入器を介して吸い込み可能な薬液容器を
コネクタ式側注部に接続させる状態を示す斜視図であ
る。
コネクタ式側注部に接続させる状態を示す斜視図であ
る。
【図３】ロック手段の一例を示す本願注入器の断面図で
ある。
ある。
【図４】体外血液回路を示す説明図である。
１ 薬液容器（バイアル瓶型、吸い込み可能型の双方を
含む） １ａ ガスケット １ｂ 突起 １ｃ キャップ ２ コネクタ式側注部 ２ａ 基部 ２ａ′、２ａ″ 接続端子 ２ｂ 立上り部 ２ｂ′ 柔軟管 ２ｃ 頭部 ２ｃ′ 雄ネジ ３ 栓 ４ 本願薬液注入具本体（本体） ４ａ 複路針（薬液路ｙとエア導入路ｅ） ４ａ′ 受口 ４ｂ 分岐口 ４ｃ 突起 ４ｄ 鍔部 ５ 逆止め弁 ６ ロック手段 ６ａ 外筒 ６ｂ 雌ねじ筒 ６ｃ 突子 Ｒ 体外血液回路の導液路 Ｍ 収容薬液 Ｈ 患者 Ｐ ポンプ Ｃ１ 、Ｃ２ ドリップチャンバー Ｄ 透析器 Ｆ 側注部
含む） １ａ ガスケット １ｂ 突起 １ｃ キャップ ２ コネクタ式側注部 ２ａ 基部 ２ａ′、２ａ″ 接続端子 ２ｂ 立上り部 ２ｂ′ 柔軟管 ２ｃ 頭部 ２ｃ′ 雄ネジ ３ 栓 ４ 本願薬液注入具本体（本体） ４ａ 複路針（薬液路ｙとエア導入路ｅ） ４ａ′ 受口 ４ｂ 分岐口 ４ｃ 突起 ４ｄ 鍔部 ５ 逆止め弁 ６ ロック手段 ６ａ 外筒 ６ｂ 雌ねじ筒 ６ｃ 突子 Ｒ 体外血液回路の導液路 Ｍ 収容薬液 Ｈ 患者 Ｐ ポンプ Ｃ１ 、Ｃ２ ドリップチャンバー Ｄ 透析器 Ｆ 側注部
Claims (4)
- 【請求項１】 体外血液回路の導液路に設置したコネク
タ式側注部と薬液容器のそれぞれに接続できる手段を有
する本体の一側面に、注射器の針基が結合できる分岐口
を有し、該分岐口の分岐点より上流側に薬液容器側から
コネクタ式側注部側への流路のみを開く逆止め弁を設け
たことを特徴とする薬液注入具。 - 【請求項２】 前記本体の薬液容器に接続できる手段
が、薬液容器の栓に穿刺可能な複路針であることを特徴
とする請求項１に記載の薬液注入具。 - 【請求項３】 前記本体の薬液容器に接続できる手段
が、吸い込み可能な薬液容器の突起が結合できる受口で
あることを特徴とする請求項１に記載の薬液注入具。 - 【請求項４】 前記本体のコネクタ式側注部に接続でき
る手段が、その接続状態を維持するためのロック手段を
備えたものであることを特徴とする請求項１〜３のうち
の１に記載の薬液注入具。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001047437A JP2002248166A (ja) | 2001-02-22 | 2001-02-22 | 薬液注入具 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001047437A JP2002248166A (ja) | 2001-02-22 | 2001-02-22 | 薬液注入具 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002248166A true JP2002248166A (ja) | 2002-09-03 |
Family
ID=18908866
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001047437A Pending JP2002248166A (ja) | 2001-02-22 | 2001-02-22 | 薬液注入具 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002248166A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP2496282A1 (en) * | 2009-11-04 | 2012-09-12 | Fresenius Medical Care Deutschland GmbH | Tubing set having a gate for the connection of vials |
| JP2013506471A (ja) * | 2009-09-30 | 2013-02-28 | フレゼニウス メディカル ケアー ドイチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 薬物の注入のためのインサートを有する配管セット |
| JP2013509898A (ja) * | 2009-11-04 | 2013-03-21 | フレゼニウス メディカル ケア ドイッチェランド ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | ガス遮断エレメントを持つ血液透析チューブセット用薬剤適用アダプタ |
| JP2013526308A (ja) * | 2010-05-14 | 2013-06-24 | フレゼニウス メディカル ケアー ドイチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | バイアルの接続のために改良されたゲートを有するチューブセット |
| CN109381760A (zh) * | 2018-09-29 | 2019-02-26 | 常州市第二人民医院 | 一种连接管 |
-
2001
- 2001-02-22 JP JP2001047437A patent/JP2002248166A/ja active Pending
Cited By (13)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| JP2013509924A (ja) * | 2009-11-04 | 2013-03-21 | フレゼニウス メディカル ケアー ドイチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | バイアルの接続のためのゲートを有するチューブセット |
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| EP3081247A1 (en) * | 2009-11-04 | 2016-10-19 | Fresenius Medical Care Deutschland GmbH | Tubing set having a gate for the connection of vials |
| US9744296B2 (en) | 2009-11-04 | 2017-08-29 | Fresenius Medical Care Deutschland Gmbh | Medicament application adapter comprising a gas blocking element for a hemodialysis tube set |
| US9839737B2 (en) | 2009-11-04 | 2017-12-12 | Fresenius Medical Care Deutschland Gmbh | Tubing set having a gate for the connection of vials |
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| CN109381760B (zh) * | 2018-09-29 | 2021-03-19 | 常州市第二人民医院 | 一种连接管 |
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