JP2002248097A - 高速x線ct装置 - Google Patents

高速x線ct装置

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JP2002248097A
JP2002248097A JP2001049257A JP2001049257A JP2002248097A JP 2002248097 A JP2002248097 A JP 2002248097A JP 2001049257 A JP2001049257 A JP 2001049257A JP 2001049257 A JP2001049257 A JP 2001049257A JP 2002248097 A JP2002248097 A JP 2002248097A
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Kazumasa Mihara
一正 三原
Yuuichirou Shinnou
祐一郎 神納
Keiichi Hori
慶一 堀
Akira Ishibashi
明 石橋
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の高速XCTスキャナの課題はX線源
における陰極の交換を容易且つ経済的に行うことにあ
る。 【解決手段】 検査対象体Mを環状に囲んで設けられた
真空槽11と、この真空槽の内部に円周方向に多数並べ
て設けられ且つ陰極21、陽極22およびこれらの間に
位置する格子23を備えて検査対象体に向けてX線を照
射するX線発生ユニット13と、真空槽の内周側で検査
対象体を環状に環状に囲んで設けられX線発生ユニット
から照射されて検査対象体を透過したX線を検出する検
出器23とを具備し、X線発生ユニット13は、陰極2
1と格子23が共通の保持部材24に保持され、この保
持部材24は真空槽11の壁部にその内外部を貫通して
形成された孔26に、真空槽の外部から着脱可能に挿通
して取付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高速X線CT装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、医療における診断に用いられるX
線CT(Computed Tomography:コ
ンピュータ断層撮影)装置には、検査対象体(人体)を
挟んで対向して配置されたX線管と検出器を検査対象体
の周囲を回転しながら、各位置でX線管を検査対象体へ
照射して検査対象体を透過したX線を検出器で受けて、
検査対象体内部の各部位のX線吸収率を点のデータとし
て測定し、コンピュータにより検査対象体の画像を得る
方式のものがある。しかし、この方式のX線CT装置
は、X線管と検出器が検査対象体の周囲を回転する機械
的運動をするために撮影時間(走査時間)が長くなると
いう問題がある。
【0003】また、他の方式のX線CT装置として、電
子銃から発射された電子ビームを磁場コイルにより屈曲
させて、検査対象体の周囲に配置されたターゲットリン
グに当てて検査対象体に向けてX線を発生させ、且つ電
子ビームを電気的に変化させてターゲットリング上で電
子ビームが当たる位置すなわちX線が発生する位置を移
動させて画像を得るものがある。このこの方式のX線C
T装置は前記の方式の装置に比較してX線源の移動が電
気的に行われるために撮影時間が短縮できるという利点
があるが、それでもなお撮影時間の短縮化を図る上で限
界がある。
【0004】一方、工業分野では例えば液体中における
気泡の動きを撮影するためにX線CT装置が提案されて
いる。この工業用のX線CT装置は、検査対象体を環状
に囲んで設けられた真空槽と、この真空槽の内部に円周
方向全体に多数並べて設けられた検査対象体に向けてX
線を照射するX線源と、真空槽の内周側で検査対象体を
環状に環状に囲んで設けられX線源から照射されて検査
対象体を透過したX線を検出する検出器とを具備するも
のである。そして、検査対象体を囲んで環状に並べて設
けられた多数のX線源を並び順に従い一つづつ順次動作
させてX線を発生させて検査対象体に照射し、このX線
を検査対象体を挟んでX線源と対向する検査器で検出す
るもので、各X線源を駆動する信号を高速で切換えるこ
とにより高速で撮影を行うことができる。
【0005】X線源としては、三極管(X線管)(例え
ば特開平9−248300号、特開平10−75944
号)、または陰極、陽極およびこれらの間に位置する格
子を備えたX線発生ユニット(特開平10−29568
2号)が用いられている。X線管を用いる場合にはX線
を真空槽に着脱可能に取付けており、X線発生ユニット
を用いる場合には各部品を真空槽の内部に保持されてい
る。
【0006】そこで、この工業用のX線CT装置を医療
分野の診断に用いることが検討されている。すなわち、
前記方式のX線CT装置を用いて人体のX線CTを行う
ことにより、撮影時間が大幅に短縮して診断の効率が向
上し、また高い時間分解能を持った画像を得ることがで
きる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した方
式のX線CT装置において、X線源として用いるX線管
およびX線発生ユニットは陰極、陽極および格子の部品
のなかで熱源である陰極の消耗が速く、この陰極が寿命
に達するとX線が発生しなくなるので、X線がX線管の
場合にはX線管全体を交換し、X線発生ユニットの場合
には陰極を交換している。
【0008】しかし、前者の場合には陰極のみの故障に
かかわらずX線管全体を交換しなければならないので大
変経済性が悪い。後者の場合には陰極のみを交換するこ
とが可能であるが、陰極のみを着脱することは大変作業
性が悪く、また陰極と格子との位置関係を精度良く保持
することが必要であるが、陰極を交換することにより格
子に対する位置が変化して正確な位置関係を保持するこ
とが困難になる。
【0009】一方、前述した方式の工業用のX線CT装
置を医療用に用いるには、画像の解像度を高めるために
できるだけ多くのX線源を設けることが要求されるが、
X線源の数が増大すると前述したX線源に係る問題が増
大する。
【0010】本発明は、X線源における陰極の交換を容
易且つ経済的に行うことができる高速XCT装置を提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の高速X
線CT装置は、検査対象体を環状に囲んで設けられた真
空槽と、この真空槽の内部に円周方向に多数並べて設け
られ且つ陰極、陽極およびこれらの間に位置する格子を
備えて前記検査対象体に向けてX線を照射するX線発生
ユニットと、前記真空槽の内周側で前記検査対象体を環
状に囲んで設けられ前記X線発生ユニットから照射され
て前記検査対象体を透過したX線を検出する検出器とを
具備し、前記X線発生ユニットは前記陰極と前記格子と
共通の保持部材に保持され、この保持部材は前記真空槽
の壁部にその外部から取外し可能に取付けられているこ
とを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について図
1ないし図4を参照して説明する。図1はX線CT装置
を正面から見て模式的に示す断面図である。図1におい
て1は水平な軸線を持って描かれるドーナツ形をなす装
置本体で、この装置本体1の内周面部には図示しないが
X線を透過させる窓が例えば円周方向に沿って設けられ
ている。2は検査対象体Mである人体(図2に示す)が
横たわって載るテーブルで、これは架台3に設置されて
装置本体1の水平な中心軸線と平行に設けられている。
装置本体1とベッド2は図示しない駆動機構により相対
的に接近,離間方向へ移動されるもので、撮影を行う際
に検査対象体Mを載せたテーブル2が装置本体1の中心
軸線上を移動するようになっている。
【0013】図2はX線CT装置を正面から見て模式的
に示す断面図、図3は真空槽および検出器を示す斜視
図、図4はX線発生ユニットを拡大して示す断面図であ
る。装置本体1の内部には真空槽11と検出器12とが
設けてある。真空槽11は装置本体1の水平な中心軸線
を中心として所定の直径で描かれる円形環状をなすとと
もに断面が四角形をなし、内部は真空に保持されてい
る。真空槽11の内部にはその円周方向全体に亘って多
数のX線発生ユニット13が等間隔を存して並べて設け
られている。検出器12は装置本体1の水平な中心軸線
を中心として真空槽11より小さい直径で描かれる円形
環状をなすとともに中心軸線方向に所定の幅を有するも
ので、多数の検出素子14を並べて組合せて構成されて
いる。この検出器12はX線発生ユニット13から発射
されて検査対象体Mを透過したX線を受けるために、真
空槽11に対して軸線方向に所定距離ずらして配置され
ている。例えば真空槽11には240個のX線発生ユニ
ット13が設けられ、検出器12には2048個の検出
素子14が設けられる。
【0014】真空槽11に設けるX線発生ユニット13
について説明する。X線発生ユニット13は三極真空管
と同様に、加熱により熱電子を放出するフィラメントを
有する陰極(カソード)21と、加速された電子が衝突
してX線を発生させる陽極(アノード)22と、これら
陰極21と陽極22との間に位置して加速された電子ビ
ームの進路を電気的に開閉する格子(ゲート)23とを
備え、陰極21と陽極22との間に高電圧を印加するも
のである。陰極21のフィラメントはコイル状に巻かれ
たものである。銅などの熱伝導性が良い材料からなる陽
極22は印加された高電圧により陰極21から放出され
た熱電子を吸引して高い速度に加速させて、タングステ
ンなどからなるターゲットに衝突させて扇状のX線Rを
発生させるもので、ターゲットにおける熱電子が衝突す
る面が焦点となる。
【0015】ここで、陰極21と格子23は共通の保持
部材24に取付けらて保持され、この保持部材24は真
空槽11の一方の側面壁部に真空槽11の外部から内部
へ挿通して真空槽外部から取外しできるように取付けら
れている。すなわち、保持部材24は例えばタングステ
ンなどの耐熱強度が高い金属により形成された丸棒から
なるもので、長さ方向一半部は真空槽11の孔26に対
応した直径をなし、他半部は孔26より大きい直径を有
している。保持部材24の一半部には陰極21と、この
陰極21に対して電子ビーム照射方向下流側に位置する
格子23とが保持部材24の中心軸線上に位置して取付
けられ、保持部材24の他半部の外周部にはねじ部25
が形成されている。真空槽11の一方の側面壁部には真
空槽11の中心軸線に沿って内外に貫通する孔26が形
成されている。真空槽11の側面壁部の外面部には孔2
6を囲んで例えば金属により形成された筒形をなす取付
け部材27が固定されており、これは保持部材24の他
半部のねじ部25を螺合するねじ孔28が形成されてい
る。
【0016】そして、保持部材24は真空槽11の外部
においてその一半部を取付け部材27から孔26を挿通
して真空槽11の内部に挿入され、他半部が取付け部材
27に挿入されてねじ部25がねじ孔28に螺合されて
いる。これにより保持部材24に保持された陰極21と
格子23は真空槽11の内部に位置する。なお、保持部
材24の一半部と他半部との境界で形成される段部が真
空槽11の側面壁部外面に当接し、例えば真空槽11の
側面壁部に孔26を囲んで設けられたシールリング29
に接触して、真空槽11の内部に対して保持部材24と
孔26との間における気密を保持している。
【0017】一方、図4に示すように真空槽11の内部
にはその中心軸線を中心として描かれる円環をなす保持
部材31が配置され、これは絶縁部材32により真空槽
11の壁部に取付けられている。保持部材31における
真空槽11の一側壁面部に面する側面部には、真空槽1
1の一側壁面部に取付けた保持部材24、すなわち格子
23に対向して陽極22が取付けられている。また、こ
の陽極22は、陰極21から発せられた電子ビームを検
査対象体を挟んで反対側に位置する検出器12の内周面
に向けて反射するように傾斜して取付けられている。
【0018】保持部材31は陽極22を冷却する機能を
有している。すなわち、保持部材31は熱伝導性が良好
な材料により形成され、内部には全周にわたり冷却水孔
33が形成され、この冷却水孔33は冷却水管34が接
続されている。装置本体1の外部に設けた図示しない冷
却水供給装置により冷却水を冷却水管34を通して冷却
水孔33に流し、保持部材31を介して陽極22を冷却
することができる。なお、図4では冷却水管34は1個
しか示されていないが、実際には冷却水孔33に対して
冷却水を供給するものと、排出するものの2個の冷却水
管34が設けられる。
【0019】このようにして各X線発生ユニット13の
位置に陰極21および格子23が保持された保持部材2
4が着脱可能に設けられ、且つ保持部材31に陽極22
が設けられて、これら陰極21、陽極22および格子2
3によりX線発生ユニット13が構成される。
【0020】なお、真空槽11の内周面壁部にはX線発
生ユニット13から照射されるX線を透過させることが
可能な窓35が設けられている。
【0021】また、検出器12の外周側には円環形をな
すビームリミッタ15が設けられ、このビームリミッタ
15は円周方向全体に各X線発生ユニット13に対応し
た孔15aが並べて形成されている。このビームリミッ
タ15はX線発生ユニット13から照射されたX線を孔
15aに通して照射位置へ案内するものである。
【0022】このように構成された高速CT装置は、デ
ータ収録装置(図1に18で示す)からX線発生の指令
をX線発生制御装置(図1に16で示す)へ出力し、そ
の指令に基いてX線発生制御装置がX線発生ユニット1
3からの扇状のX線Rの発生を制御する。すなわち、パ
ルス発生制御ポート(図示せず)からX線発生制御装置
に設けられたX線発生ユニットと同数のパルス発生器
(図示せず)へX線発生指令が伝えられ、対応するX線
発生ユニット13が扇状のX線Rを発生する。
【0023】すなわち、パルス発生器が発生するパルス
を受けたX線発生ユニット13では、陰極21のフィラ
メントの加熱により放出された熱電子が各極間に印加さ
れた高電圧で陽極22に吸引および加速されて電子ビー
ムとして格子23の開口部を通って陽極22に達する。
陽極22に達した電子ビームはターゲットの表面に衝突
し、その表面のなす角度に応じた向きに向けて扇状のX
線Rを発生する。発生した扇状のX線Rは装置本体1の
中央部に横たわった位置する検査対象体Mに向けて照射
されて、検査対象体Mを透過する際にその透過率に応じ
て吸収される。次いで、検査対象体Mを透過したX線
は、検査器12において検査対象体Mを挟んでX線を発
生させたX線発ユニット13と対応する内周面の箇所に
到達する。検査器12の検出素子はこのX線Rを検出し
てその透過X線両量に比例した信号を出力する。この信
号はプリアンプ(図1に17で示す)およびメインアン
プ、データ収録装置を介してデータ処理装置において信
号処理される。この信号処理されたデータにより検査対
象体のX線CT画像が得られる。
【0024】そして、検査対象体Mを囲んで環状に並べ
て設けられた多数のX線発生ユニット13を電気的に切
換えてX線を検査対象体Mに対して照射して撮影を行っ
てX線CT画像情報を得る。
【0025】ここで、撮影に際しては、検査対象体Mを
囲んで環状に並べて設けられた多数のX線発生ユニット
13を並び順に順次1周にわたり切換え動作させてX線
Rを検査対象体Mへ照射してX線CT画像を得る方法が
ある。
【0026】また、検査対象体Mを囲んで環状に並べて
設けられた多数のX線発生ユニット13のなかから所定
の角度に位置する1個を選択して一方向からX線Rを検
査対象体Mへ照射してX線CT画像を得る方向がある。
この場合はX線透視撮影装置のように検査対象体Mのあ
る面積の部位を撮影する場合に適用できる。
【0027】また、検査対象体Mを囲む円の一周360
°を所望の角度θ°で複数に分割し、その分割した複数
の領域において夫々の領域に並ぶ各X線発生ユニット1
3を順次切換え動作させてX線Rを検査対象体Mへ照射
して一周の撮影を行い、その撮影データを再構成して画
像を得る方法がある。
【0028】そして、検査対象体Mを囲んで環状に並べ
て設けられた多数のX線発生ユニット13を電気的に切
換えてX線を検査対象体Mに対して照射して撮影を行っ
てX線CT画像情報を得るため、撮影時間を短縮して高
速化を図ることができるとともに検査対象体Mが受ける
X線の被爆量が減少し、さらに動きによる「ぶれ」を無
視できる水準の時間分解能を獲得することができる。ま
た、従来のように撮影を必要とする部位に合わせてX線
発生ユニット13に向けて検査対象体M(患者)が向き
を変える必要がなく、検査対象体Mの負担を軽減すると
ともに撮影の操作性を向上させることができる。
【0029】ところで、X線発生ユニット13では陰極
22、陽極22および格子23の部品のなかで熱源であ
る陰極22の消耗が速く、この陰極22が寿命に達した
場合には、電子ビームを発生させることが困難となって
X線Rの照射が困難となり、陰極21を交換することが
必要となる。陰極21を交換する場合には、真空槽11
の外部で保持部材24をそのねじ部25と取付け部材2
7のねじ孔28との螺合を緩める向きに回転して他半部
を取付け部材27から真空槽11の外部へ抜出し、さら
に保持部材24を引いてその一半部を真空槽11の孔2
6から真空槽11の外部へ抜出す。これにより保持部材
24に保持された陰極21および格子23を真空槽11
の外部へ取出す。
【0030】そして、新規な陰極21および格子23を
保持した保持部材24を用意し、この保持部材24を前
述した保持部材24を取外す操作とは逆の操作により真
空槽11に取付けて新規な陰極21および格子23が真
空槽11の内部に配置する。この場合、保持部材24は
段部が真空槽11の一側面壁部の外面に当接するととも
に保持部材27に螺合することにより一定位置に位置決
めされ、保持部材24に取付けた陰極21および格子2
3は真空槽11の内部で陽極22に対して必要とする所
定位置に位置させることができる。なお、保持部材24
を着脱する作業を行う場合には、作業を行う前に真空槽
11内部の真空を解除し、作業後に真空槽11の内部を
真空状態にする。
【0031】このようにして陰極21および格子23を
交換すると、陰極21の交換に合せて陽極22を交換す
る必要が無く、従来のように陰極21のみの故障にかか
わらずX線管全体を交する場合に比較して大変経済的で
ある。また、保持部材24には陰極21と格子23とを
必要とする所定の位置関係で取付けてあるので、陰極2
1を交換しても格子23に対する位置が変化せず正確な
位置関係を保持することできる。このような効果はX線
CT装置を医療用に用いるには、画像の解像度を高める
ためにできるだけ多くのX線源を設けることが要求され
るが、前述した効果はX線源の数が増大する上で大変有
効である。
【0032】また、陰極21と格子23を保持部材24
と組合せてユニット化することができるので、陰極21
と格子23を真空槽11に設ける構成が簡素化されると
ともに、陰極21と格子23を真空槽11に設ける作業
が容易となる。
【0033】さらに、陰極21を陽極22に対して近接
配置することが可能で、陰極21が発した電子ビームが
陽極22に到達するまでの間に電子ビームが散逸して広
がり束密度が低下することを抑えることができ、これに
よりシャープなX線を確保してTC画像の解像度を高め
ることができるとともに、検査対象体に対するX線の照
射量が減少して被爆量が少なくできる。
【0034】なお、陰極21と格子23を取付けた保持
部材は前述した実施の形態の構成に限定されず、例えば
保持部材にフランジを形成して真空槽の壁部外面に当接
してボルトを用いて固定する構成とすることも可能であ
る。
【0035】なお、本発明は前述した実施の形態に限定
されず、種々変形して実施することができる。本発明の
高速X線CT装置は医療における診断用として特に適し
ているが、工業用として用いることもできる。
【0036】
【発明の効果】請求項1の発明の高速X線CT装置によ
れば、真空槽に設けたX線発生ユニットの陰極を交換す
ると、陰極の交換に合せて陽極を交換する必要が無く、
従来のように陰極のみの故障にかかわらずX線管全体を
交換する場合に比較して大変経済的である。また、保持
部材は陰極と格子とを必要とする所定の位置関係で取付
けてあるので、陰極を交換しても格子に対する位置が変
化せず正確な位置関係を保持することできる。そして、
X線CT装置を医療用に用いるには、画像の解像度を高
めるためにできるだけ多くのX線源を設けることが要求
されるが、前述した効果はX線源の数が増大する上で大
変有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるX線CT装置を
正面から見て模式的に示す断面図
【図2】同実施の形態におけるX線CT装置を側面から
見て模式的に示す断面図。
【図3】同実施の形態のX線CT装置における真空槽お
よび検出器を示す斜視図。
【図4】同実施の形態のX線CT装置におけるX線発生
ユニットを拡大して示す断面図。
【符号の説明】
1…装置本体 11…真空槽 12…検出器 13…X線発生ユニット 14…検出素子 21…陰極 22…陽極 23…格子 24…保持部材 27…取付け部材 31…保持部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀 慶一 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)発明者 石橋 明 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三 菱重工業株式会社内 Fターム(参考) 4C093 AA22 BA05 CA27 CA32 CA36 EA03 EC45 ED04

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査対象体を環状に囲んで設けられた真
    空槽と、この真空槽の内部に円周方向に多数並べて設け
    られ且つ陰極、陽極およびこれらの間に位置する格子を
    備えて前記検査対象体に向けてX線を照射するX線発生
    ユニットと、前記真空槽の内周側で前記検査対象体を環
    状に囲んで設けられ前記X線発生ユニットから照射され
    て前記検査対象体を透過したX線を検出する検出器とを
    具備し、前記X線発生ユニットは前記陰極と前記格子と
    共通の保持部材に保持され、この保持部材は前記真空槽
    の壁部にその外部から取外し可能に取付けられているこ
    とを特徴とする高速X線CT装置。
JP2001049257A 2001-02-23 2001-02-23 高速x線ct装置 Withdrawn JP2002248097A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112438717A (zh) * 2019-08-28 2021-03-05 通用电气精准医疗有限责任公司 用于使医学成像设备中的真空破裂的系统

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CN112438717A (zh) * 2019-08-28 2021-03-05 通用电气精准医疗有限责任公司 用于使医学成像设备中的真空破裂的系统
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