JP2002247608A - テレビジョンカメラ装置およびテレビジョンシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 伝送路を介した表示装置によって、テレビジ
ョンカメラ装置内部の映像信号の波形特性及びベクトル
特性をより正確に把握できるようにする。 【解決手段】 テレビジョンカメラ装置で映像信号の波
形レベル表示およびベクトル表示のための映像信号を生
成し、映像信号に重畳して出力する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はテレビジョンカメラ
装置あるいはテレビジョンカメラ装置を用いたテレビジ
ョンシステムに関し、特に、撮像された映像信号の振幅
レベルに応じて所定の期間、例えば水平走査期間や垂直
走査期間の信号波形表示や信号振幅レベルと搬送色信号
位相とにかかわるベクトル特性表示機能の改善に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、撮像光を光電変換して映像信号を
生成する撮像素子と、その生成された映像信号に所定の
映像信号処理、例えば、輪郭補正、ガンマ補正、エンコ
ード等の映像信号処理を施す映像信号処理回路とを有し
たテレビジョンカメラ装置を備えたテレビジョンシステ
ムであって、その映像信号処理された映像信号をテレビ
ジョンカメラ装置から出力し伝送路を介して表示装置に
入力し、その表示装置で入力された映像信号に基づいて
映像を表示するとしたテレビジョンシステムがある。こ
のようなテレビジョンシステムにおいて、映像信号をモ
ニタするために、すなわち、映像信号が適切であること
を定量的に確認するために、映像信号の波形特性または
ベクトル特性を表示するための波形表示手段を用いて、
その波形を表示している。

【０００３】この場合、テレビジョンカメラ装置から出
力される映像信号を入力し、入力した映像信号の波形モ
ニタ表示およびベクトル表示を行なうための、波形モニ
タあるいはベクトルモニタを必要とする。波形モニタ表
示では、映像信号の輝度レベル、ブラックレベル、ホワ
イトバランス調整状態、ブラックバランス調整状態など
を確認できるように、映像信号に関する諸特性を定量的
に表示することができる。また、ベクトル表示では、映
像信号の色相および飽和度を定量的に表示することがで
きる。

【０００４】図２に、波形ベクトルモニタを使用したシ
ステム図を示す。この図において、被写体２１からの入
射光は撮像レンズ２を通過してテレビジョンカメラ装置
１４の有する撮像素子で光電変換されて映像信号とな
る。その映像信号はテレビジョンカメラ装置１４の有す
る映像信号処理回路で映像信号処理され、テレビジョン
カメラ装置１４からその映像信号処理された映像信号が
出力される。映像信号は伝送路２２を介して波形モニタ
およびベクトルモニタの両方の機能を有する波形ベクト
ルモニタ１７と、カラーモニタ２０とに入力される。波
形ベクトルモニタ１７は伝送された映像信号の波形特性
１８及びベクトル特性１９を表示する。カラーモニタ２
０は伝送された映像信号による映像内容を表示する。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術による
テレビジョンシステムでは、テレビジョンカメラ装置か
ら出力される映像信号の信号レベルおよび色相を定量的
に確認するためには、そのカメラ装置の外に波形ベクト
ルモニタ等が必要である。ここで、テレビジョンカメラ
装置から出力された映像信号が伝送路を介して伝送され
る場合に、その伝送による伝送路損失による信号劣化
や、伝送路を伝送される映像信号に外部ノイズ等が重畳
されたりすることによって、テレビジョンカメラ装置内
部の映像信号と伝送路を介して伝送された映像信号との
特性に差異が生じてしまうことがある。そのため、テレ
ビジョンカメラ装置に伝送路を介して接続された波形ベ
クトルモニタでは、テレビジョンカメラ装置内の映像信
号特性と異なる特性の表示となってしまう場合がある。

【０００６】本発明の目的は、伝送路を介した表示装置
によって、テレビジョンカメラ装置内部の映像信号の波
形特性及びベクトル特性をより正確に把握できるように
することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために、撮像光を光電変換して映像信号を生成
する撮像素子と、該生成された映像信号に所定の映像信
号処理を施す映像信号処理回路とを有し、該映像信号処
理された映像信号を出力するテレビジョンカメラ装置に
おいて、前記映像信号処理された映像信号をモニタする
ための波形を表示するための波形表示映像信号を生成す
る手段を有し、該生成された波形表示映像信号を出力す
るものである。

【０００８】さらに、本発明は、前記映像信号処理され
た映像信号と前記生成された波形表示映像信号とを合成
する手段を有し、該合成された映像信号を出力するとし
てもよい。

【０００９】さらに本発明は、上述の課題を解決するた
めに、撮像光を光電変換して映像信号を生成する撮像素
子と、該生成された映像信号に所定の映像信号処理を施
す映像信号処理回路とを備え、該映像信号処理された映
像信号を出力するテレビジョンカメラ装置と、前記テレ
ビジョンカメラ装置から出力される映像信号を伝送する
伝送路と、前記伝送路を伝送された映像信号を入力し該
入力された映像信号に応じた映像を表示する表示装置と
を有するテレビジョンシステムにおいて、前記テレビジ
ョンカメラは、さらに、前記映像信号処理された映像信
号をモニタするための波形を表示するための波形表示映
像信号を生成する手段を備え、該生成された波形表示映
像信号を出力し、前記伝送路は、さらに、前記出力され
た波形表示映像信号を伝送し、前記表示装置は、さら
に、前記伝送された波形表示映像信号を入力し該入力さ
れた波形表示映像信号に応じた波形を表示するものであ
る。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明に関わるテレビジョンカメ
ラ装置の実施の形態について、図１、図３、図４を用い
て説明する。図１において、２は撮像レンズ、３は撮像
レンズ２を通って入射された被写体からの入射光を、赤
色（Ｒ）光，緑色（Ｇ）光，青色（Ｂ）光の３原色光に
色分解する色分解光学装置、例えば色分解プリズム、１
は各色光を光電変換する撮像素子、例えばＣＣＤ(Charg
e Coupled Device)で、１ＲはＲ光を光電変換するＣＣ
Ｄ、１ＧはＧ光を光電変換するＣＣＤ、１ＢはＢ光を光
電変換するＣＣＤである。

【００１１】４はＣＣＤ１Ｒ、１Ｇ、１Ｂで光電変換に
よりそれぞれ生成されたＲ、Ｇ、Ｂ各映像信号を入力
し、それら映像信号の雑音を除去するとともに帯域制限
を行うＣＤＳ（相関二重サンプリング）およびＬＰＦ
（Low Pass Filter）回路、５はＣＤＳおよびＬＰＦ回
路４から出力されたＲ、Ｇ、Ｂ各映像信号を低雑音増幅
するプリアンプ回路、６は、プリアンプ回路５から出力
されたＲ、Ｇ、Ｂ各映像信号を所要レベルに制御する自
動利得制御回路である。

【００１２】７は利得制御回路６から出力された各映像
信号に所定のガンマ補正をするプリγ回路、８はプリγ
回路７から出力されたアナログのＲ、Ｇ、Ｂ各映像信号
をデジタルのＲ、Ｇ、Ｂ各映像信号に変換するＡ／Ｄ
（Analog to Digital）変換回路、９は、Ａ／Ｄ変換回
路８から出力されたデジタルの各映像信号に対して輪郭
補正、ガンマ補正、マスキング処理、マトリクス演算処
理、エンコード処理等のデジタル信号処理を施すＤＳＰ
（Digital Signal Processing）回路、１０は、ＤＳＰ
回路９から出力されたデジタルの映像信号をアナログの
映像信号に変換するＤ／Ａ（Digital to Analog）変換
回路、１１は、Ｄ／Ａ変換回路１０から出力されたアナ
ログ映像信号の帯域を制限するＬＰＦ回路である。

【００１３】１３はＣＰＵ（Central Processing Uni
t）で、赤、緑、青の各映像信号における信号レベル検
出対象の座標を指定し、指定された座標の映像信号をＤ
ＳＰ回路９から入力し、その入力された赤、緑、青の映
像信号の信号レベルを検出し、検出した各レベルから輝
度信号Ｙと色差信号Ｒ−ＹおよびＢ−Ｙのレベルを演算
して求め、それらを座標変換して波形モニタ表示用座標
信号あるいはベクトルモニタ表示用座標信号を出力す
る。

【００１４】１２はＶＩＤＥＯ・ＲＡＭ（Random Acces
s Memory）で、ＣＰＵ１３から出力される座標信号を波
形モニタ表示またはベクトル表示する座標に応じて記録
する。

【００１５】次に、このテレビジョンカメラ装置におけ
る動作を説明する。撮像レンズ２を通過した被写体から
の入射光は色分解プリズム３に入射し、Ｒ、Ｇ、Ｂの３
原色光に色分解され、Ｒ光はＣＣＤ１Ｒ、Ｇ光はＣＣＤ
１Ｇ、Ｂ光はＣＣＤ１Ｂに入射する。

【００１６】各ＣＣＤ１Ｒ、１Ｇ、１Ｂは入射したＲ、
Ｇ、Ｂの３原色の光をそれぞれ映像信号に光電変換を行
ない、Ｒ、Ｇ、Ｂ各映像信号を複数のＣＤＳおよびＬＰ
Ｆ回路４へ出力する。ＣＤＳおよびＬＰＦ回路４は入力
したＲ、Ｇ、Ｂ各映像信号に含まれる熱雑音や１／ｆ雑
音等を低減し、プリアンプ回路５へ出力する。プリアン
プ回路５は、入力した雑音が低減されたＲ、Ｇ、Ｂ各映
像信号を所定のレベルまで増幅を行ない、Ｒ、Ｇ、Ｂ各
映像信号を自動利得制御回路６へ出力する。

【００１７】自動利得制御回路６は入力したＲ、Ｇ、Ｂ
各映像信号を自動利得制御し、所定レベルに増幅し、そ
の自動利得制御されたＲ、Ｇ、Ｂ各映像信号をプリγ回
路７へ出力する。

【００１８】各プリγ回路７は入力した所定レベルの
Ｒ、Ｇ、Ｂ各映像信号にそれぞれ所定のガンマ補正を行
ない、ガンマ補正を行なったＲ、Ｇ、Ｂ各映像信号をＡ
／Ｄ変換回路８へ出力する。

【００１９】Ａ／Ｄ変換回路８は入力したＲ、Ｇ、Ｂ各
映像信号をデジタル信号に変換し、その変換されたデジ
タルのＲ、Ｇ、Ｂ各映像信号をＤＳＰ回路９へ出力す
る。ＤＳＰ回路９は、入力したデジタルのＲ、Ｇ、Ｂ各
映像信号に輪郭補正、ガンマ補正、マスキング、レベル
検出、マトリクス演算、エンコード等のデジタル信号処
理を行ない、デジタル信号処理を行なった輝度信号Ｙ、
色度信号ＣをＤ／Ａ変換回路１０へ出力する。Ｄ／Ａ変
換回路１０は入力されたデジタル信号処理された輝度信
号Ｙ、色度信号Ｃをアナログ信号に変換し、アナログの
輝度信号Ｙ、色度信号Ｃを出力する。そして、アナログ
の輝度信号Ｙ、色度信号Ｃは合成回路２５で合成されて
ＶＢＳ映像信号が得られる。

【００２０】一方、ＣＰＵ１３はＤＳＰ回路９へ画面に
おける座標位置を指定するための座標指定信号を出力す
る。ＤＳＰ回路９は入力した座標指定信号に応じた座標
のＲ、Ｇ、Ｂ各映像信号レベル信号をＣＰＵ１３へ出力
する。次にＣＰＵ１３では入力されたＲ、Ｇ、Ｂ各レベ
ル信号のレベル値を検出し、その検出された各レベル値
に応じて輝度信号Ｙのレベル値、色差信号Ｒ−Ｙおよび
Ｂ−Ｙのレベル値を演算し、さらに、波形モニタ表示お
よびベクトル表示に応じた座標位置に座標変換して、波
形モニタ表示用座標信号あるいはベクトルモニタ表示用
座標信号を得、それら座標信号をＶＩＤＥＯ・ＲＡＭ１
２へ出力する。

【００２１】ＶＩＤＥＯ・ＲＡＭ１２では映像信号に同
期した波形モニタ信号あるいはベクトルモニタ信号を出
力し、その波形モニタ信号あるいはベクトルモニタ信号
は、合成回路２６で、合成回路２５から出力されたＶＢ
Ｓ映像信号と合成され、その合成によって得られたＶＢ
Ｓ映像信号が出力される。

【００２２】次に、ＣＰＵ１３の動作について図４のフ
ローチャートを用いて説明する。最初にステップ１０１
で、ＶＩＤＥＯ・ＲＡＭ１２の内部データを初期化する
ための信号をＣＰＵ１３からＶＩＤＥＯ・ＲＡＭ１２へ
出力してＶＩＤＥＯ・ＲＡＭ１２を初期化する。次にス
テップ１０２で、ＤＳＰ回路９に画面の座標（Ｈ，Ｖ）
を指定する。ステップ１０３で、指定した座標（Ｈ，
Ｖ）に対応したＲ，Ｇ，Ｂ各映像信号のレベルを、Ｒ、
Ｇ、Ｂ各レベル信号としてＤＳＰ回路９から入力する。

【００２３】次にステップ１０４で、ＣＰＵ１３はＲ、
Ｇ、Ｂ各レベル信号のレベル値を用いて、輝度信号Ｙの
レベルと色差信号Ｒ−ＹおよびＢ−Ｙのレベルとを演算
する。

【００２４】ステップ１０５で、波形モニタ表示を行う
かベクトルモニタ表示を行うかを選択し、もし、波形モ
ニタ表示の場合は、ステップ１０６で輝度信号Ｙのレベ
ルと色差信号Ｒ−ＹおよびＢ−Ｙのレベルを座標変換
し、波形モニタ表示用座標信号をＶＩＤＥＯ・ＲＡＭ１
２に出力する。あるいは、もし、ベクトルモニタ表示の
場合は、ステップ１０８で輝度信号Ｙのレベルと色差信
号Ｒ−ＹおよびＢ−Ｙのレベルを座標変換し、ベクトル
モニタ表示用座標信号をＶＩＤＥＯ・ＲＡＭ１２に出力
する。

【００２５】そして、ステップ１０７で、ＶＩＤＥＯ・
ＲＡＭ１２に記録された座標信号が、所定のアドレス順
序でもって出力される。

【００２６】図３は、本発明によるテレビジョンカメラ
装置を用いたテレビジョンシステムの一実施例を示した
図である。この図において、被写体２１からの入射光は
撮像レンズ２を通過してテレビジョンカメラ装置１４で
信号処理され、さらに、波形モニタを表示するための映
像信号と合成されて、その合成された映像信号が出力さ
れる。この映像信号はカラーモニタ２０に入力され、そ
れにより、映像信号の波形特性１８及びベクトル特性１
９を同時にあるいは別々に表示することができる。

【００２７】なお、同様に、テレビジョンカメラ装置１
４に備えられたビューファインダー１５にも伝送路２２
へ出力される映像信号と同じ映像信号が入力され、映像
信号の波形特性表示１８及びベクトル特性表示１９を表
示するとしてもよい。

【００２８】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、テ
レビジョン装置における映像信号の波形特性およびベク
トル特性を伝送路を介した表示装置によって、定量的、
かつ、より正確に把握することができる。そのため、専
用の波形ベクトルモニタ無しに映像信号が最適であるか
容易に確認したり、最適な映像信号に定量的に設定する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるテレビジョンカメラ装置の一実施
例のブロック図。

【図２】従来例のテレビジョンカメラシステムの一例を
示す図。

【図３】本発明によるテレビジョンカメラシステムの一
実施例を示す図。

【図４】本発明によるテレビジョンカメラ装置に用いた
ＣＰＵの動作を説明するためのフローチャート。

【符号の説明】

１Ｒ，１Ｇ，１Ｂ・・・撮像素子、 ２・・・撮像レン
ズ、 ３・・・色分解光学装置、 ４・・・ＣＤＳおよ
びＬＰＦ回路、 ５・・・プリアンプ回路、６・・・自
動利得制御回路、 ７・・・プリγ回路、 ８・・・Ａ
／Ｄ変換回路、 ９・・・ＤＳＰ回路、 １０・・・Ｄ
／Ａ変換回路、 １１・・・ＬＰＦ回路、 １２・・・
ＶＩＤＥＯ・ＲＡＭ、 １３・・・ＣＰＵ、 １４・・
・テレビジョンカメラ装置、 １５・・・ビューファイ
ンダー、 １６・・・ビューファインダー画面、１７・
・・波形ベクトルモニタ、 １８・・・波形特性表示、
１９・・・ベクトル特性表示、２０・・・カラーモニ
タ、 ２１・・・被写体、 ２２・・・伝送路。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 撮像光を光電変換して映像信号を生成す
   る撮像素子と、該生成された映像信号に所定の映像信号
   処理を施す映像信号処理回路とを有し、該映像信号処理
   された映像信号を出力するテレビジョンカメラ装置にお
   いて、前記映像信号処理された映像信号をモニタするた
   めの波形を表示するための波形表示映像信号を生成する
   手段を有し、該生成された波形表示映像信号を出力する
   ことを特徴とするテレビジョンカメラ装置。
2. 【請求項２】 請求項１に記載のテレビジョンカメラ装
   置において、前記映像信号処理された映像信号と前記生
   成された波形表示映像信号とを合成する手段を有し、該
   合成された映像信号を出力することを特徴とするテレビ
   ジョンカメラ装置。
3. 【請求項３】 撮像光を光電変換して映像信号を生成す
   る撮像素子と、該生成された映像信号に所定の映像信号
   処理を施す映像信号処理回路とを備え、該映像信号処理
   された映像信号を出力するテレビジョンカメラ装置と、
   前記テレビジョンカメラ装置から出力される映像信号を
   伝送する伝送路と、前記伝送路を伝送された映像信号を
   入力し該入力された映像信号に応じた映像を表示する表
   示装置とを有するテレビジョンシステムにおいて、前記
   テレビジョンカメラは、さらに、前記映像信号処理され
   た映像信号をモニタするための波形を表示するための波
   形表示映像信号を生成する手段を備え、該生成された波
   形表示映像信号を出力し、前記伝送路は、さらに、前記
   出力された波形表示映像信号を伝送し、前記表示装置
   は、さらに、前記伝送された波形表示映像信号を入力し
   該入力された波形表示映像信号に応じた波形を表示する
   ことを特徴とするテレビジョンシステム。