JP2002245712A - メモリ制御装置 - Google Patents

メモリ制御装置

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JP2002245712A
JP2002245712A JP2001038184A JP2001038184A JP2002245712A JP 2002245712 A JP2002245712 A JP 2002245712A JP 2001038184 A JP2001038184 A JP 2001038184A JP 2001038184 A JP2001038184 A JP 2001038184A JP 2002245712 A JP2002245712 A JP 2002245712A
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speed
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Toshiyuki Uchisawa
俊幸 宇治澤
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】高速ダビング中に聴覚可能なモニター音声を出
力する。 【解決手段】 再生データが一時蓄積されるバッファメ
モリに対する読み出し制御として、N倍速による読み出
し速度によってバッファメモリの全アドレスに対してア
クセスする読み出しが行われるようにするための読み出
しアドレスRAによって読み出しを行うようにされる。
これに加えて、1倍速による読み出し速度によって読み
出しが行われるようにすると共に、単位アドレス量の1
/N分に相当するアドレス量のデータに対して分割的に
アクセスが行われるようにするためのモニタ用読み出し
アドレスRA2によって読み出しを行うようにする。こ
れにより、再生データが欠落することなく連続したN倍
速による再生データを出力することができる一方で、元
の再生データの連続性は欠落するものの、1倍速による
再生データの出力を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばディスク状
記録媒体に対応する再生装置に搭載され、ディスク状記
録媒体から読みだしたデータが一時蓄積されるメモリに
対するデータの読み出し動作を制御するメモリ制御装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】CD(Compact Disc)に対応してオーディ
オデータの再生出力が可能とされる再生装置として、い
わゆるCDプレーヤが広く普及している。このようなC
Dプレーヤにあっては、例えば衝撃や振動などの外乱が
加わると、例えばトラッキングサーボ、フォーカスサー
ボなどが外れてデータの読み出しにエラーが発生する。
これは、例えば実際においては再生音声が途切れるとい
う状態となって現れる。そこで、近年においては、この
ような外乱に対する耐性を有する、いわゆるショックプ
ルーフ機能が与えられたCDプレーヤも広く普及してい
る。
【0003】このようなショックプルーフ機能が与えら
れたCDプレーヤの構成としては、周知のように、CD
からの再生データを一時蓄積するバッファメモリが備え
られる。そして、CDからのデータの読み出しは、例え
ば2倍速以上の再生速度によって行い、この再生速度に
対応するデータレートによってバッファメモリへの書き
込みを行う。そして、バッファメモリにおいてデータが
或る所定量以上蓄積された段階で、バッファメモリから
のデータの読み出しを1倍速に対応する再生速度によっ
て行うようにされる。このようにして、CDからの再生
データをバッファメモリに対して一時蓄積することで、
振動等の外乱によってサーボが外れるなどしてデータの
読み出しが中断したとしても、バッファメモリに再生デ
ータが蓄積されているうちに再度、データの読み出して
バッファメモリに書き込む動作を再開させれば、バッフ
ァメモリ上で再生データの連続性が保たれることにな
る。つまり、再生データの音切れは内容にされる。
【0004】なお、上記のようにして、バッファメモリ
に対するデータの書き込み速度は、読み出し速度よりも
高速であることから、バッファメモリ上でのデータのオ
ーバーフローが生じないように、或る所定量以上のデー
タの書き込みが行われた段階で、CDからのデータ再生
及びバッファメモリへのデータ書き込みの動作は休止す
るようにされる。これに対してバッファメモリからのデ
ータの読み出しは継続的に行われる。そして、バッファ
メモリに蓄積されているデータが所定量以下になると、
再度、CDからのデータ再生及びバッファメモリへのデ
ータ書き込みの動作を開始するようになっている。
【0005】そして、上記したバッファメモリに対する
書き込み/読み出しのための実際のアドレス指定は、例
えば次のようにして行われている。バッファメモリは、
例えば実際には、図9に示すようにして、いわゆるリン
グバッファといわれる構成を採る。ここでバッファメモ
リのデータにアクセスするためのアドレスとしては、読
み出しアドレスRAと書き込みアドレスWAがあるもの
とされる。前述もしたように、バッファメモリへのデー
タの書き込みは、読み出しよりも高速とされており、書
き込みアドレスWAはそのデータ書き込み速度に応じた
速度で、1倍速のデータレートに応じた速度の読み出し
アドレスRAよりも高速に先行する。また、確定アドレ
スVWAによっては、読み出しアドレスRAからこの確
定アドレスVWAにより指定されるアドレスまでに記憶
されているデータが、適正に書き込まれた有効データで
あることを示すようになっている。これに対して、確定
アドレスVWAから書き込みアドレスWAまでの領域に
おいて保持されているデータは、適正であるとの確定が
行われていない「保留データ」として扱われる。
【0006】つまり、バッファメモリに対して書き込ま
れるデータは、常に正しいものであるとは限らないため
に、時間軸的連続性のある正しいデータであることを確
認する必要がある。このために、システムコントローラ
14では、サブコード(サブQデータ)の絶対時間アド
レスのチェックを行うことでこれまでに書き込みを行っ
たデータについての確認を行い、正常であるとの確認が
得られると、その確認が得られたデータの位置まで確定
アドレスVWAを進行させて、内部レジスタに取り込む
ようにされる。
【0007】そして、例えば通常にバッファメモリへの
書き込み及び読み出しが行われている状態では、ある時
点で書き込みアドレスWAが読み出しアドレスRAに追
いつくことになるが、このときには、バッファメモリ上
のデータ蓄積量が満杯になったとして、書き込みが禁止
されるものである。そして、データの読み出しのみが継
続されて、この後のある時点で、バッファメモリに所定
以上の空き領域が形成されると、再度、書き込みが許可
されることになる。また、読み出しアドレスRAが確定
アドレスVWAに追いついたときには、有効データがな
くなるためにデータの読み出しが禁止されることにな
る。
【0008】このようにして、ディスク1からのデータ
の再生及びバッファメモリへの書き込みは、通常は間欠
的に行われることが分かる。つまりは、例えばバッファ
メモリのデータ蓄積量が満杯になったり、また、ディス
ク上のゴミ、傷などのディフェクトや、外乱などにより
サーボが外れるなどの状態となったときには、データの
書き込みが中断されることになる。また、上記のことか
ら、再度書き込みを実行するには、既にバッファメモリ
に保持されているデータに対して、時間軸的に繋がりが
得られるようにする必要のあることも理解される。この
ために、システムコントローラ14は、書き込みを開始
する際には、最終の確定アドレスVWAに戻ると共に、
この確定アドレスVWAに対応するディスク上の位置に
アクセスを実行させる。そして、このアクセス位置から
再生したサブコードのサブQデータを読み出し、これが
確定アドレスと一致したのであればバッファメモリに対
して書き込みを開始するようにしている。
【0009】上記のようにバッファメモリは、本来はC
Dプレーヤにショックプルーフ機能を与えることを目的
としているのであるが、これを、例えばCDから他の記
録可能な記録媒体への高速ダビングが可能なシステムを
構成する場合に、CDプレーヤにバッファメモリを備え
るようにすることが考えられる。
【0010】つまり、CDから他の記録媒体に対して、
通常の1倍速よりも高速とされる所定倍速度によってダ
ビングを行う場合には、CDに対する再生も高速とされ
る所定の倍速度で行われることになる。このように、C
Dに対して高倍速度による再生を行う場合には、低速再
生を行う場合と比較してデータの読み出しについてエラ
ーが発生する可能性が高くなり、そのままでは再生オー
ディオデータの連続性を保つことができなくなる。そこ
で、このような場合にもバッファメモリを搭載するもの
である。この場合には、CDからの再生及びバッファメ
モリへのデータの書き込みは、他の記録媒体にデータを
ダビングするためのデータレートよりも高速な倍速度に
よって行うことで、バッファメモリに対してデータを蓄
積させる。そして、バッファメモリからのデータの読み
出しは、ダビング速度として規定された所定の高倍速度
に対応するデータレートで以て行うようにされる。この
ようにすれば、再生エラーが生じたとしても、バッファ
メモリにデータが蓄積されているうちにリトライ再生が
行われるようにすることでダビングデータの連続性を保
つことが容易に可能となるものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにして、C
Dから他の記録媒体への高倍速度によるダビング自体は
バッファメモリを搭載することで容易となるのではある
が、現実には次のような問題を有している。1倍速によ
るダビング時においては、そのダビングされるオーディ
オデータをモニタ音声として出力することが行われてい
るのであるが、高倍速ダビング時においても、少なくと
もダビングの状況が把握される程度にはモニタ音声が出
力されるようにすることが好ましく、また、そうするこ
とが求められるであろうことは当然考えられる。
【0012】しかし、現状のシステムでは、高倍速度ダ
ビングの動作の元でユーザが聴覚的に確認可能な状態で
モニタ音声を出力することは、次のような理由から非常
に困難となる。再生オーディオデータが蓄積されるバッ
ファメモリに対する書き込み及び読み出し制御の構成
は、高倍速度で再生されたデータをモニタ音声として出
力することを前提とした構成を採ってはいない。つま
り、図9により説明した動作からも分かるように、バッ
ファメモリを高倍速度ダビングに適用するとすれば、バ
ッファメモリへのデータの書き込みはCDから再生され
た高倍速度に対応した転送レートによって行い、読み出
しもまた、高速ダビングとしての倍速度に対応する転送
レートによって行うように構成することになる。従っ
て、CDから再生されたオーディオデータをアナログオ
ーディオ信号に変換するD/Aコンバータに対しては、
高速ダビングの倍速度に対応する速度で読み出されたオ
ーディオデータが転送されるものである。
【0013】そして上記D/Aコンバータは、CDに記
録されるデジタルオーディオデータのフォーマットに対
応することのみを前提として設計されている。つまり、
CDに対応するデジタルオーディオデータは、周知のよ
うにサンプリング周波数44.1KHz、量子化16ビ
ットのフォーマットであり、従って、D/Aコンバータ
についてもサンプリング周波数44.1KHzに対応し
た設計となっている。このため、高速度のダビングデー
タをそのままD/Aコンバータに入力しても、その再生
音声としては、モニタ音声としての実用に耐えることが
できないことになる。つまり、より高速度で変換するこ
とのできるD/Aコンバータが必要となるものである
が、このようなデバイスは著しく高価となってしまう。
【0014】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は上記した
課題を考慮して、例えばダビング元の記録媒体からダビ
ング先の記録媒体に対して、高速とされる倍速度によっ
てダビングを行う際において、ユーザがダビング状況を
把握できるのに充分な品質のモニタ音声の出力を、簡易
な構成によって実現することを目的とする。
【0015】このため、ディスク状記録媒体から再生さ
れたデータを一時蓄積するためのメモリ手段に対する読
み出し制御を行うことのできるメモリ制御装置として次
のように構成する。つまり、メモリ手段に蓄積されてい
るデータについて、N(N>1)倍速による読み出し速
度によって読み出しを実行すると共に、メモリ手段が有
する全アドレスに対してアクセスする読み出しを実行す
るための第1の読み出しアドレスを発生させる第1のア
ドレス発生手段と、メモリ手段に蓄積されているデータ
について、M(N>M≧1)倍速による読み出し速度に
よって読み出しを実行すると共に、メモリ手段における
所定の単位アドレス量のM/N分に相当するアドレス範
囲ごとに対して分割的にアクセスするための第2の読み
出しアドレスを発生させる第2のアドレス発生手段とを
備えるものである。
【0016】上記構成によれば、第1の読み出しアドレ
スにより再生時間的に欠落の無い連続したデータがN倍
速により再生されると共に、再生時間的には欠落するも
のの、N倍速よりも低速なM倍速による再生データを再
生出力することも可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明を行うこととする。本実施の形態のメモリ制御装
置としては、CD−DA(Compact Disc-Digital Audio)
に対応して再生を行う再生装置に搭載されている場合を
挙げることとする。また、以降の説明は次の順序で行
う。 1.再生装置 2.高速ダビング再生時におけるモニタ音声出力 2−1.バッファメモリ制御の概念 2−2.メモリ制御動作 2−3.回路構成
【0018】1.再生装置 図1は、本実施の形態の再生装置の内部構成として、そ
の全体を示しているブロック図である。この図におい
て、ディスク1は、この場合にはCD−DAフォーマッ
トに準拠しているものとされ、スピンドルモータ2によ
り線速度一定(CLV)により回転駆動された状態で光
学ヘッド3により情報が読みとられる。光学ヘッド3は
ディスク1に対してレーザ光を照射し、その反射光か
ら、例えばディスク1にピット形態で記録されている情
報を読みとる。
【0019】上記のようにしてディスク1からのデータ
読み出し動作を行うため、光学ヘッド3はレーザ出力を
行うレーザダイオード3cや、偏光ビームスプリッタ、
1/4波長板などから構成される光学系3d、レーザ出
力端となる対物レンズ3a、及び反射光を検出するため
のディテクタ3bなどが備えられている。対物レンズ3
aは2軸機構4によってディスク半径方向(トラッキン
グ方向)及びディスクに接離する方向に変移可能に保持
されており、また、光学ヘッド3全体はスレッド機構5
によりディスク半径方向に移動可能とされている。
【0020】上記した光学ヘッド3の再生動作により、
ディスク1から検出された情報はRFアンプ6に供給さ
れる。この場合、RFアンプ6においては、入力された
情報について増幅処理、及び所要の演算処理等を施すこ
とにより、再生RF信号、トラッキングエラー信号、フ
ォーカスエラー信号等を得る。光学系サーボ回路12で
は、RFアンプ6から供給されたトラッキングエラー信
号、フォーカスエラー信号、及びシステムコントローラ
14からのトッラクジャンプ指令、アクセス指令などに
基づいて各種サーボ駆動信号を発生させ、2軸機構4及
びスレッド機構5を制御してフォーカス及びトラッキン
グ制御を行う
【0021】また、RFアンプ6にて得られた再生RF
信号は、信号処理部7内の2値化回路20に供給される
ことで、2値化されたEFM信号(8−14変調信号)
として出力され、レジスタ21、PLL/CLVサーボ
回路25、及び同期検出回路26に対して供給される。
また、トラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号
は光学系サーボ回路12に供給される。
【0022】上記2値化回路20からレジスタ21を介
してEFMデコード回路22に供給されたEFM信号
は、ここでEFM復調される。即ち、いわゆる14−8
変換処理が行われる。EFMデコード回路22によりE
FM復調されたデータはECC/デインターリーブ処理
回路23に供給される。ECC/デインターリーブ処理
回路23では、RAM24に対してデータの書き込み及
び読み出し動作を所定タイミングで行いながらエラー訂
正処理及びデインターリーブ処理を実行していく。ま
た、エラー訂正処理はCIRC符号を利用することで、
C1パリティ及びC2パリティによる処理が行われる。
ECC/デインターリーブ処理回路23によりエラー訂
正処理及びデインターリーブ処理が施されたデータは、
後述するメモリコントローラ8に対して供給される。
【0023】また、サブコード処理部27は、EFMデ
コード回路22から出力されるデータを入力して、サブ
コーディングフレーム単位のデータを抽出する。このよ
うに抽出されたデータは、例えばシステムコントローラ
14が読み取りを行うことで、後述するバッファメモリ
9に対する書き込み制御を始め、各種の制御に用いられ
ることになる。
【0024】PLL/CLVサーボ回路25では、2値
化回路20から供給されたEFM信号を入力してPLL
回路を動作させることにより、EFM信号に同期した再
生クロックとしての信号PLCKを出力する。この信号
PLCKは、マスタークロックとして、信号処理部7内
における処理基準クロックとなる。従って、信号処理部
7の信号処理系の動作タイミングは、スピンドルモータ
2の回転速度に追従したものとなる。ここで、ディスク
1がn倍速によりCLVで駆動されている条件のもとで
PLL回路がロックした状態での信号PLCKの周波数
は、例えばn×4.3218MHzとされる。
【0025】また、PLL/CLVサーボ回路25で
は、上記PLL回路の動作により得られる信号や入力さ
れたEFM信号等を利用してCLV制御のためのCLV
サーボ信号を生成してモータドライバ13に供給する。
モータドライバ13は、PLL/CLVサーボ回路25
から供給されたCLVサーボ信号に基づいてモータ駆動
信号を生成してスピンドルモータ2に供給する。これに
より、スピンドルモータ2は、ディスクに対して一定線
速度で回転するように駆動される。
【0026】同期検出回路26では、PLL/CLVサ
ーボ回路25から入力される信号PLCKを基準クロッ
クとして、2値化回路20から入力されるEFM信号か
らフレームシンクを検出するための動作を行う。また、
同期検出回路26では、ドロップアウトやジッターの影
響でデータ中のフレームシンクパターンが欠落したり、
同じフレームシンクパターンが検出されたりした場合の
ために、フレームシンクの内挿処理及びウィンドウ保護
等の処理も実行する。レジスタ21は、同期検出回路2
6の出力に応じて動作することになる。
【0027】前述のようにして信号処理部7のECC/
デインターリーブ処理回路23から出力されたデータ
は、例えばこれがオーディオ信号であるとすれば、16
ビット量子化及び44.1KHz サンプリングに基づくフォー
マットのデジタルオーディオデータとされる。そして、
このようにしてECC/デインターリーブ処理回路23
にて処理が施されたデータはメモリコントローラ8に対
して供給される。
【0028】ここで、通常1倍速による再生時において
は、スピンドルモータ2は1倍速よりも高速(例えば2
倍程度)な速度範囲にて回転制御されることで信号処理
部7における信号処理も、スピンドルモータ2の回転速
度に応じて、1倍速時より高速レートで行われるように
される。そして、高速レートにより信号処理部7から出
力されるデジタルオーディオデータを、メモリコントロ
ーラ8の制御によりバッファメモリ9に対して書き込み
を行ってデータの蓄積を行い、バッファメモリ9に対す
る読み出しは、メモリコントローラ8が通常レートに従
って制御を行うようにされる。これにより、D/Aコン
バータ10によりアナログ信号に変換され、オーディオ
出力端子11から出力されるオーディオ信号としては、
通常のピッチ及び速度によるものとなる。なお、本実施
の形態としては、D/Aコンバータ10は、通常1倍速
によるデータレートに対応した構成を採っているものと
される。つまり、サンプリング周波数44.1KHzの
デジタルオーディオデータについてD/A変換するよう
にして構成されているものであり、特に、これ以上のデ
ータレートのオーディオデータの変換には対応してはい
ないものとされる。
【0029】さらに本実施の形態の場合には、他の記録
媒体への高速ダビングが可能とされている。この高速ダ
ビングを実行する動作モードにおいては、外部記録媒体
に対応するメディアドライバ30に対して、例えば8倍
〜32倍速程度の高速なデータレートによってデータ転
送を行うようにされる。このため、スピンドルモータ2
は通常1倍速再生時に設定される倍速度よりもさらに高
速な速度範囲にて回転制御される。この回転速度は、例
えばメディアドライバへのデータ転送速度(ダビング倍
速度)が8倍速であるとすれば、この8倍速よりも高速
とされる所要の倍速度が設定されることになる。そし
て、信号処理部7における信号処理及びバッファメモリ
9に対するデータの書き込みも、スピンドルモータ2の
回転速度に応じた高速レートで行うことで、バッファメ
モリ9に対するデータの蓄積を行う。このバッファメモ
リ9に対する読み出しは、上記したダビング倍速度に対
応したデータレートによって継続的に行われるようにさ
れる。このようにして高速ダビングを実行するモードに
おいては、バッファメモリ9から所定の高倍速度に対応
するデータレートでオーディオデータが読み出される。
この場合、本実施の形態の記録再生装置に対してはメデ
ィアドライバ30が装填されており、メモリコントロー
ラ8は、高倍速度のデータレートによって読み出したデ
ータを所定のデータ転送ラインを介してメディアドライ
バ30に転送するようにされる。
【0030】メディアドライバ30は、所定種類の記録
媒体に対応してデータの記録再生が可能とされており、
上記のようにして所定の高倍速度で転送されてくるオー
ディオデータを入力し、必要があれば所定方式による圧
縮処理、記録符号化処理等のを施して、記録媒体に対し
て記録を行う。このようにして、本実施の形態の記録再
生装置に装填されたディスク1(CD)をダビング元と
して、ダビング先であるメディアドライバ30の記録媒
体に対して、高速ダビングを行うことが可能とされるも
のである。なお、本実施の形態としては、メディアドラ
イバ30が対応すべき記録可能な記録媒体としては特に
限定されるべきものではないが、例えば現状であれば、
ハードディスク、ミニディスク、CD−R、CD−R
W、記録可能なDVD系等のディスクメディアや、近年
普及しつつあるフラッシュメモリ等のメモリ素子を採用
した記録媒体等を挙げることができる。
【0031】本実施の形態の再生装置のシステムコント
ローラ14は、マイクロコンピュータ等を備えて構成さ
れ、当該再生装置を構成する各機能回路部が実行すべき
所要の動作に応じて適宜制御処理を実行する。なお、こ
こでは、操作部及び表示部等のユーザインターフェイス
機能に対応する部位の図示は省略されているが、もちろ
んのこと、実際にはこれらの部位が設けられるように構
成されて構わないものである。
【0032】ここで、信号処理部7からメモリコントロ
ーラ8に対して伝送される再生データのインターフェイ
スフォーマットを図2に示す。信号処理部7内のECC
/デインターリーブ処理回路23から出力されるオーデ
ィオデータのシリアル出力をPCMDとすると、このP
CMDを出力するタイミングとしては、信号LRCK
(44,1KHz)によりステレオのLチャンネルデー
タとRチャンネルデータとの伝送タイミングの同期を得
るようにされ、BCK(2.12MHz)によってビッ
ト単位の同期を得るようにされる。また、WDCK(8
8.2KH)はワードクロックとなる。そして本実施の
形態においては、メモリコントローラ8の制御によるバ
ッファメモリ9からD/Aコンバータ10へのデジタル
オーディオデータの転送も、同様にして、図2に示すイ
ンターフェイスフォーマットにより行われる。また、メ
モリコントローラ8の制御によるバッファメモリ9から
メディアドライバへのデジタルオーディオデータの転送
も、図2に準じたインターフェイスフォーマットにより
行われることとなるが、この場合には、例えば高速ダビ
ング速度が通常の1倍速に対してN倍速であるとすれ
ば、信号LRCK(44,1KHz×N)、BCK
(2.12MHz×N)と、それぞれ周波数をN倍に高
速化した信号に同期してPCMDを転送するようにされ
る。
【0033】2.高速ダビング再生時におけるモニタ音
声出力 2−1.バッファメモリ制御の概念 前述もしたように本実施の形態の再生装置では、高速ダ
ビングのための高倍速再生(以降、「高速ダビング再
生」ともいう)を行うことができる。そして、この際に
は、D/Aコンバータ10からオーディオ出力端子11
を介して、1倍速によるモニタ音声としてのアナログオ
ーディオ信号を出力するようにされる。但し、本実施の
形態においては、後述する説明からも分かるように、こ
のモニタ音声としては、元のオーディオ信号の時系列に
ついて或る一定区間ごとに間引いたようにしたうえで、
これを時間軸的に連結するようにして連続的に再生出力
されるものとなる。このようなモニタ音声の出力のしか
たであっても、一定時間ごとに元のオーディオ信号から
抜き出す区間の長さについて、聴感上聞き取り可能なだ
けの長さを与えるようにすることで、少なくとも、現在
はどこの部分をダビングしているのか、また、ダビング
がだめになってしまうようなおおきな再生エラーがない
のかなどの、ダビングの状況を把握するのには充分とさ
れるものであり、全くモニタ音声を出力しない場合と比
較すれば、ユーザにとっての利便性や信頼性は、格段に
向上されるものである。
【0034】そしてこのようにして高速ダビング再生時
において1倍速によるモニタ音声を出力できるようにす
るためには、本実施の形態の再生装置がバッファメモリ
9に対してオーディオデータを一旦蓄積する構成を採っ
ている以上、このバッファメモリ9に対する書き込み/
読み出し制御を従来通りとするのではなく、次に説明す
るような読み出し制御に切り換えるようにされる。な
お、確認のために述べておくと、通常の1倍速再生時に
おいては、先に図9により説明した従来からのアドレス
制御を実行すればよい。
【0035】図3は、高速ダビング再生時におけるメモ
リからの読み出し制御の動作概念を模式的に示してい
る。図3(a)には、バッファメモリ9上に書き込まれ
るデータがアドレスとの関係により示されている。な
お、実際のバッファメモリ9は、前述もしたようにリン
グバッファとして構成されるのであるが、ここでは説明
の便宜上、開始アドレス000000h(hは16進法による表
記であることを示す)から終端アドレスFFFFFFhまでを
1方向に展開した状態で示している。
【0036】ここで、高速ダビング再生によるダビング
速度、つまり再生装置からメディアドライバ30に対す
るデータ転送速度についてはN倍速であるとする。そし
て、バッファメモリ9に対するデータの読み出しとし
て、ダビングデータをメディアドライバ30に転送する
ためには、図3(b)に示す矢印に表されるようにし
て、図3(a)に示される全アドレスにアクセスして読
み出しを行うことになる。また、その読み出しの速度と
しては、1倍速時のサンプリング周波数が44.1KH
zであることから、N×44.1KHzごとのタイミン
グによる転送レートとなる。
【0037】これに対して、モニタ音声として利用する
ためにバッファメモリ9から読み出すデータ(モニタデ
ータ)は1倍速の転送レートである必要があり、従って
上記ダビングデータの転送レートに対して、1/N遅く
なる。従って、N倍速読み出しが行われる上記ダビング
データの転送タイミングとモニタ音声とのタイミングの
整合を図ろうとすれば、全アドレスにアクセスすること
はできない。そこで、本実施の形態は、モニタデータに
ついては図3(c)に示すようにして、全アドレスにア
クセスするのではなく、所定の単位アドレス量(モニタ
データ読み出し区間A+スキップ区間B)のうちで、1
/N分のアドレス量を有する範囲とされるモニタデータ
読み出し区間Aのみにアクセスして、この区間について
は1倍速で読み出しを行い、残るN−1/N分のアドレ
ス範囲であるスキップ区間Bはアクセスすることなくス
キップするようにされる。このようなアクセスが行われ
る結果、再生されるモニタ音声としては、モニタデータ
読み出し区間Aとして読み出されたオーディオデータが
時間的に連続することになるものである。そして、この
ような読み出しを、図3(b)に示すダビングデータの
アドレスの進行タイミングにほぼ合わせていくようにす
ることで、ダビングデータに対して同期するようにして
1倍速によるモニタ音声を得ることが可能になるもので
ある。
【0038】ここで、例としてバッファメモリ9につい
て64MbitのDRAMを使用した場合には、通常1倍
速再生時における読み出し速度では約47.554sに
相当する音楽データを蓄積することが可能とされていた
のであるが、同じメモリ容量にてN倍速により読み出し
を行う場合には、その蓄積時間は47.554s/Nと
なる。そして、高速ダビング時において1倍速で読み出
されるべきモニタデータのデータ量としては、バッファ
メモリ9全体の容量に対して47.554s/N分が相
当することになる。
【0039】また、本実施の形態における高速ダビング
再生時のモニタデータの読み出しの基本的概念として
は、図3により説明したとおりであるが、単純にモニタ
データ読み出し区間Aを、比較的速い周期により一定間
隔で設定したとしても、D/Aコンバータ10を介して
出力されるモニタ音声としては、ダビングの状況が把握
できる程度に人間が聞き取れるようなものにはならな
い。従って、モニタ音声について聴感的に聞き取れる程
度のものとするためには、データ読み出し区間Aとして
の時間(即ちアドレス連続数)を長く取ることが必要と
なる。個々のデータ読み出し区間Aが長くなれば、聴感
上、例えば楽曲の一部であるとして認識しやすくなるわ
けである。但し、上記もしたように、高速ダビングの倍
速度及びバッファメモリ9の容量に応じて、バッファメ
モリ9全体の容量に対して読み出しができるモニタデー
タの容量は制限を受け、データ読み出し区間Aが1/N
分のアドレス量であるのに対し、スキップ区間Bは残る
N−1/N分のアドレス量であるという関係を維持する
必要がある。このため、データ読み出し区間Aを長く取
れば、スキップ区間Bについてもその分長く取る必要が
あることになる。
【0040】上記したデータ読み出し区間Aとスキップ
区間Bとの関係について、図4に示す。図4(a)は、
バッファメモリ9からN倍速により読み出されるダビン
グデータを時間軸に従って模式的に示している。そし
て、図4(b)には、比較的短く設定されたデータ読み
出し区間Aによりモニタデータの読み出しを行った場合
の、データ読み出し区間Aとスキップ区間Bが示されて
いる。ここで、例えば図4(b)に示すデータ読み出し
区間Aに対して、図4(c)に示すようにしてその2倍
の長さのデータ読み出し区間Aを設定したとすれば、こ
れに対応するスキップ区間Bも2倍の長さとされること
になる。そして、図4(b)と図4(c)とを比較した
場合には、データ読み出し区間A+スキップ区間Bから
成る1周期は、図4(c)に示す読み出しパターンのほ
うが図4(b)に示す読み出しパターンに対して1/2
となる。また、これによっては、図4(c)に示す読み
出しパターンのほうが、図4(b)に示す読み出しパタ
ーンよりも単位時間あたりのスキップ回数が少なくな
る。また、図4(c)のほうが図4(b)の場合より
も、モニタ音声としては聴感上聞き取りやすいものとな
る。
【0041】このように、モニタ音声の品質としては、
データ読み出し区間Aが長いほど有利とはなるのである
が、図3及び図4に示されるような読み出し動作を実現
するためのバッファメモリ9に対するアドレス制御が後
述するようにして行われることで、データ読み出し区間
Aをいたずらに長くすると、バッファメモリ9の空きエ
リアに余裕が無くなり、オーバーフローを生じやすくす
るというデメリットも有している。従って、実際として
は、モニタ音声の品質と空きエリアの有効利用とが両立
されるように、両者のバランスを考慮してデータ読み出
し区間Aの長さが設定される必要がある。
【0042】ここで、高速ダビング再生の倍速度(ダビ
ングデータの読み出し/転送速度)が8倍速であり、バ
ッファメモリ9は64Mbitの容量である場合を例に挙
げて、データ読み出し区間Aの設定についての具体例を
説明する。バッファメモリ9が64Mbitであれば1シ
ンボル16bitのデータは、4M回読み出すことが可能
となる。つまり、これが最大の読み出し回数となる。ま
た、64Mbitのバッファメモリ9におけるデータ蓄積
量は、時間的に 4×1024×1024×0.5×1/44.1KHz=47.55s・・ ・(式1) となる。なお、この式1において0.5を乗算している
のは、実際のデジタルオーディオデータは、ステレオの
L,Rの各チャンネルのデータがシリアルに配列されて
いることによる。そして、8倍速による高速ダビング再
生を行っている際における、1倍速のモニタデータの読
み出し回数としては、 4M/8=0.5M・・・(式2) であらわされるように、0.5M回となる。従って、モ
ニタデータは、トータルで 47.55s/8≒5.944s・・・(式3) であらわされるようにして、5.944sのデータ読み
出し時間となり、 47.55s×7/8≒41.60s・・・(式4) のデータを捨てることとなる。そして、0.5M=52
4288回であるから、これを8分割して読み出すとす
れば、1分割分で524288/8=65536回分、
データ読み出し区間Aによる1倍速によるデータ読み出
しを実行することとなる。そして、これについて時間換
算すると、 65536×0.5×1/44.1KHz≒0.743s・・・(式5) で表されるように、0.743秒間にわたってモニタデ
ータの読み出しを行うこととなる。また、スキップ区間
Bは、 65536×7×0.5×1/44.1KHz≒5.20s・・・(式6) で表され、5.20秒となる。このような概念に従って
適切にデータ読み出し区間Aとスキップ区間Bの長さを
設定すれば、時系列的な連続性を失った継続的な音声出
力とはなるが、聴感上としてダビング状況を充分に確認
できる程度のモニタ音声を出力させることができる。
【0043】2−2.メモリ制御動作 そして、上記図3及び図4により説明したバッファメモ
リ9からのダビングデータ及びモニタデータの読み出し
タイミングを実際に行うのにあたっては、リングバッフ
ァとして構成されるバッファメモリ9に対しては、次に
説明するようにしてアドレス制御を実行するようにされ
る。
【0044】図5は、高速ダビング再生モード時におけ
るバッファメモリ9へのアドレス制御を概念的に示して
いる。この場合には、バッファメモリのデータにアクセ
スするためのアドレスとして、読み出しアドレスRA、
書き込みアドレスWA、及びモニタ用読み出しアドレス
RA2が設定される。また、読み出しデータの信頼性を
高めるために確定アドレスVWAも設定される。つま
り、本実施の形態においては、高速ダビング再生時にお
いては、バッファメモリ9に対して設定するアドレスと
しては、図9に示した読み出しアドレスRA、書き込み
アドレスWA、及び確定アドレスVWAに加えて、モニ
タ用読み出しアドレスRA2がさらに設定されるもので
ある。
【0045】ここで、高速ダビング再生モードとしてダ
ビング速度がN倍速であることを前提として、上記図5
及び図6を参照して各アドレスの制御について述べる。
図6には、各アドレスの進行を時間経過に従って示して
いる先ず、バッファメモリ9へのデータの書き込みは読
み出しよりも高速である必要があるから、書き込みアド
レスWAについてはN倍速よりも高速とされる所定のデ
ータ書き込み速度が設定された上で、読み出しアドレス
RAに先行する。また、この場合の読み出しアドレスR
Aとしては、ダビングデータの読み出しを行うためのア
ドレスとなる。従って、読み出しアドレスRAは、N倍
速のデータレートに対応した読み出し速度で進行する。
【0046】確定アドレスVWAは、読み出しアドレス
RAからこの確定アドレスVWAにより指定されるアド
レスまでに記憶されているデータが、適正に書き込まれ
た有効データであることを示すものである。この場合に
も、通常1倍速再生時の場合と同様、システムコントロ
ーラ14は、サブコード(サブQデータ)の絶対時間ア
ドレスのチェックを行うことでこれまでに書き込みを行
ったデータについての確認を行い、正常であるとの確認
が得られると、その確認が得られたデータの位置まで確
定アドレスVWAを進行させるようにしている。従っ
て、確定アドレスVWAは、連続的に進行していくので
はなく、図6にも示されているように、データが正常で
あるとの確定が得られた時点で所要のアドレスにジャン
プするようにして進行することで、有効データを指定し
ていくようにされている。なお、確定アドレスVWAか
ら書き込みアドレスWAまでの領域において保持されて
いるデータは、適正であるとの確定が行われていない
「保留データ」として扱われる点も1倍速再生時と同様
となる。上記のようにして、書き込みアドレスWA、読
み出しアドレスRA、及び確定アドレスVWAとの速度
関係によって、図5及び図6に示すようにして有効デー
タのエリアが確保されることになる。
【0047】そして、モニタ用読み出しアドレスRA2
は、図3及び図4に示したようにして、モニタデータに
ついて読み出しを行うためのアドレスとされる。このモ
ニタ用読み出しアドレスRA2は、図6において示され
ているように、ある時点から、読み出しアドレスRAと
同じアドレス位置から、1倍速に対応する速度によって
進行を開始するようにされる。一方の読み出しアドレス
RAはN倍速で進行するため、モニタ用読み出しアドレ
スRA2に対しては読み出しアドレスRAのほうが常に
先行することになる。そして、モニタデータ読み出し区
間Aとしての期間が経過すると、スキップ区間Bで示さ
れるアドレス量だけジャンプし、このジャンプにより到
達したアドレス位置から1倍速に対応する速度によって
進行を再開するようにされる。このようにしてモニタ用
読み出しアドレスRA2が進行することで、前述もした
ようにして、データ読み出し区間Aとしての再生データ
が連続して出力されるモニタ音声を得ることが可能にな
る。
【0048】ちなみに、バッファメモリ9上に形成され
る空きエリアについてであるが、通常の1倍速再生時に
おいてはモニタ用読み出しアドレスRA2が設定されな
い。このため、空きエリアは、図9にも示したようにし
て書き込みアドレスWAから読み出しアドレスRAの区
間となる。例えば1倍速再生時の場合の、図6の時点t
における空きエリアのサイズとしては、 空きエリアA+空きエリアC であらわされることになる。これに対して、モニタ用読
み出しアドレスRA2が追加設定される高速ダビング再
生時においては、書き込みアドレスWAからモニタ用読
み出しアドレスRA2までの区間となり、図6の時点t
における空きエリアのサイズとしては、 空きエリアB+空きエリアC となるものである。
【0049】2−3.回路構成 続いて、上記図5及び図6に示した本実施の形態として
の、高速ダビング再生時におけるバッファメモリ9への
メモリ制御を実行するための回路構成について説明す
る。図7は、高速ダビング再生時におけるバッファメモ
リ9へのメモリ制御に対応した、メモリコントローラ8
内の回路構成例を示している。なお、この図において
は、説明の便宜上、読み出し制御系のみを示しており、
この場合のバッファメモリ9に対する書き込みは、図5
及び図6にて説明したようにN倍速以上の所定速度によ
る書き込みが継続的もしくは間欠的に行われているもの
とする。また、バッファメモリ9もその構成の一部とし
て示すこととしている。
【0050】第1アドレスカウンタ41は、N倍速で読
み出されるダビングデータについての読み出しアドレス
RAを発生させるためのカウンタとされる。つまり、デ
ジタルオーディオデータのチャネルビット周波数(サン
プリング周波数)が44.1KHzであるから、44.
1KHz×Nの速度でアドレスのカウント値を進行させ
るようにして読み出しアドレスRAを発生させるもので
ある。第2アドレスカウンタ42は、1倍速による読み
出しが行われるモニタデータ用のモニタ用読み出しアド
レスRA2を発生させるためのカウンタとされる。な
お、この第2アドレスカウンタ42の内部構成例につい
ては後述する。このようにして発生された読み出しアド
レスRA及びモニタ用読み出しアドレスRA2は、セレ
クタ45に対して入力されるようになっている。
【0051】タイミング生成回路43は、図2に示した
ワードクロックであるWDCK(88.2KH)の立ち
下がりエッジについてのカウントを行うことで、44.
1KHzごとのタイミングで第1トリガ信号を発生させ
る。この第1トリガ信号のタイミングは、読み出しアド
レスRAに対応する。また、同様にしてWDCKの立ち
下がりエッジについてのカウントを行って、44.1K
Hz×Nごとのタイミングにより、モニタ用読み出しア
ドレスRA2に対応する第2トリガ信号を発生させる。
このようにして発生された第1,第2トリガ信号は、メ
モリコントロール信号生成回路44に対して入力され
る。
【0052】メモリコントロール信号生成回路44にお
いては、入力された第1,第2トリガ信号を利用して、
バッファメモリ9への読み出しのトリガとなるリクエス
トを所要のタイミングで発生させ、セレクタ45に対し
て出力する。セレクタ45では、このリクエストに応じ
て、各アドレスカウンタ41,42にて生成された読み
出しアドレスRA及びモニタ用読み出しアドレスRA2
についての出力タイミングをコントロールしてバッファ
メモリ9に対して与えるようにされる。これにより、バ
ッファメモリ9においては、読み出しアドレスRAの指
定に基づいてN倍速でデータの読み出しが行われると共
に、モニタ用読み出しアドレスRA2の指定に基づいて
の1倍速でのデータの読み出しが行われる。また、この
場合のメモリコントロール信号生成回路44は、書き込
みアドレスWAを生成してバッファメモリ9に与えるこ
とも行うようにされている。
【0053】上述のようにして、バッファメモリ9に対
して読み出しアドレスRA及びモニタ用読み出しアドレ
スRA2を与えることによって、バッファメモリ9から
は、44.1KHz×Nの転送レートによってダビング
データを読み出すことができる。また、44.1KHz
の転送レートによるモニタデータを読み出すことができ
る。ここで、バッファメモリ9から読み出されたダビン
グデータは、ダビングデータ用のパラレル/シリアル変
換回路46に転送される。、パラレル/シリアル変換回
路46では、例えば4bit幅単位でパラレルに入力され
てくるデータをシリアルに変換する。そして、このよう
にして得られるストリームデータを、ダビング元のオー
ディオデータとしてメディアドライバ30に対して転送
する。同様にして、バッファメモリ9から読み出された
モニタデータは、モニタデータ用のパラレル/シリアル
変換回路47に入力され、パラレルなストリームデータ
に変換される。そしてモニタ音声として出力されるため
に、D/Aコンバータ10に対して転送されることにな
る。
【0054】そして、上記図7に示される第2アドレス
カウンタ42の内部構成例を図8に示す。この図に示さ
れるようにして、第2アドレスカウンタ42、第1カウ
ンタ51、第2カウンタ52、アダー(加算器)53、
及びエッジ検出回路54を備える。エッジ検出回路54
では、入力したWDCK(88.2KH)についての立
ち下がりエッジを検出し、この検出タイミングに対応す
るパルスを第1カウンタ51のキャリーイン端子に対し
て入力する。これにより第1カウンタ51は、44.1
KHzに対応する速度でカウントを行う。ここでカウン
ト最大値としては、モニタデータ読み出し区間Aとして
の時間に対応する値が設定されており、このカウント最
大値にまでカウントが行われると、第2カウンタのロー
ド端子に対してキャリーアウト出力を為す。また、この
ときにはカウント値は0にリセットされてカウントアッ
プを再開するようにされる。
【0055】第2カウンタ52においても、キャリーイ
ン端子に対してWDCK(88.2KH)が入力されて
おり、44.1KHzに対応する速度でカウントアップ
を行うようにされる。この第2カウンタ52のカウント
値がモニタ用読み出しアドレスRA2とされる。
【0056】ここで、上記のようにして第1カウンタ5
1においてカウント最大値までのカウントが行われ、ロ
ード端子に対してキャリーアウトが入力されると、第2
カウンタ52では、アダー53が現在保持している値を
ロードしてカウント値として出力するようにされる。ア
ダー53では、予め設定されたスキップ区間値と、現在
の第2カウンタ52のカウント値を加算した値を保持す
るようにしている。ここで、スキップ区間値とは、図3
に示したスキップ区間Bのアドレス量に対応するカウン
ト値とされる。そして、上記のようにして、第2カウン
タ52がアダー53の保持値をロードした場合には、第
2カウンタ52のカウント値は、スキップ区間値だけス
キップすることになる。
【0057】図8に示す回路は上記した動作を繰り返す
ようにされるのであるが、これによって、第1カウンタ
51のカウント値が最大値に至っておらず、第2カウン
タ52に対してキャリーイン出力がなされないときに
は、第2カウンタ52では、44.1KHzに対応する
速度で、アドレス値(RA2)をインクリメントしなが
らバッファメモリ9に与えていることになる。これによ
り、図3におけるモニタデータ読み出し区間Aとしての
読み出し動作が行われる。そして、第1カウンタ51の
カウント値が最大値に至ることで第2カウンタ52に対
してキャリーイン出力がなされ、そのときのアダー53
の保持値をロードすると、アドレス値(RA2)として
は、図3における1スキップ区間Bをスキップするよう
にして、次のモニタデータ読み出し区間Aの開始位置と
なるようにされる。このようにして、先に説明したモニ
タ用読み出しアドレスRA2が生成されるものである。
【0058】なお、本発明としては上記した構成に限定
されるものではなく、各種変更が可能である。例えば、
上記実施の形態では、モニタデータの読み出しは1倍速
であることとして説明しているが、例えば、ダビングデ
ータの読み出しよりも低速であれば、1倍速以上の所定
倍速度が設定されて構わないものであり、この際にはか
ならずしも整数倍による倍速度であることに限定される
必要はないものである。また、上記実施の形態において
は、バッファメモリを備えるCDプレーヤを例に挙げて
いるが、例えばダビング元記録媒体及びこれに対応する
再生装置としては、CDプレーヤのみに限定されるもの
ではなく、再生データが一時蓄積されるメモリ手段を備
えると共に、所定種類の記録媒体に対応する再生装置で
あれば、本発明の適用は可能である。また、再生対象と
なるデータの種類としては、実施の形態のようなオーデ
ィオデータに限定されるものではなく、ビデオデータそ
の他の種類のデータとされても構わないものである。更
には、例えば本発明としてのメモリ制御装置を備える再
生装置を単体とするのではなく、ダビング先の記録媒体
に対応して記録が可能な記録装置と一体化したダビング
装置として構成することも構わない。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、再生デー
タが一時蓄積されるメモリ手段(バッファメモリ)に対
する読み出し制御として、N倍速による読み出し速度に
よってバッファメモリの全アドレスに対してアクセスす
る読み出しが行われるようにするための第1の読み出し
アドレス(RA)によって読み出しを行うようにされ
る。これに加えて、M(N>M≧1)倍速による読み出
し速度によって読み出しが行われるようにすると共に、
単位アドレス量のM/N分に相当するアドレス量のデー
タに対して分割的にアクセスが行われるようにするため
の第2の読み出しアドレス(RA2)によって読み出し
を行うようにされる。このような構成であれば、再生デ
ータが欠落することなく連続したN倍速による再生デー
タを出力することができる一方で、元の再生データの連
続性は欠落するものの、例えば1(M=1の場合)倍速
による再生データを出力することができる。従って、例
えば高倍速再生したデータをダビングのために転送しな
がらも、これよりも低速なデータレートによって再生さ
れるデータをモニタ出力させることが可能となり、この
ような機能を有する再生装置としての利便性や信頼性が
向上されることになる。また、本発明のようにして、第
2の読み出しアドレスを設定することでM倍速再生を可
能とすれば、大規模な回路の追加や変更は無いことか
ら、低コストで簡易に実現できるというメリットも有し
ているものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態としての再生装置の構成例
を示すブロック図である。
【図2】再生データ(PCMD)の伝送フォーマットを
示すタイミングチャートである。
【図3】倍速ダビング再生時におけるメモリ読み出し制
御動作を模式的に示す説明図である。
【図4】高速ダビング再生時におけるメモリ読み出し制
御動作として、モニタデータ読み出し区間とスキップ区
間との関係を示す説明図である。
【図5】高速ダビング再生時におけるバッファメモリに
対するアドレス制御を概念的に示す説明図である。
【図6】高速ダビング再生時におけるバッファメモリに
対するアドレス制御の動作を模式に示す説明図である。
【図7】高速ダビング再生に対応するメモリコントロー
ラの内部構成例を示すブロック図である。
【図8】第2アドレスカウンタの内部構成例を示す説明
図である。
【図9】通常再生時におけるバッファメモリに対するア
ドレス制御を概念的に示す説明図である。
【符号の説明】
1 ディスク、2 スピンドルモータ、3a 対物レン
ズ、3b ディテクタ、3c レーザダイオード、3d
光学系、3 光学ヘッド、4 二軸機構、5 スレッ
ド機構、6 RFアンプ、7 信号処理回路、 8 メ
モリコントローラ、9 RAM(バッファメモリ)、1
0 D/Aコンバータ、11 オーディオ出力端子、1
2 光学系サーボ回路、13 モータドライバ、14
システムコントローラ、15 操作部、20 2値化回
路、21 レジスタ、22 EFMデコード回路、23
エラー訂正/デインターリーブ処理回路、25 PL
L/CLVサーボ回路、26 同期検出回路、27 サ
ブコード処理部、30メディアドライバ、41 第1ア
ドレスカウンタ、42 第2アドレスカウンタ、43
タイミング生成回路、44 メモリコントロール信号生
成回路、45セレクタ、46,47 パラレル/シリア
ル変換回路、51 第1カウンタ、52 第2カウン
タ、53 アダー、54 エッジ検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 27/36 G11B 27/36 A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク状記録媒体から再生されたデー
    タを一時蓄積するためのメモリ手段に対する読み出し制
    御を行うことのできるメモリ制御装置において、 上記メモリ手段に蓄積されているデータについて、N
    (N>1)倍速による読み出し速度によって読み出しを
    実行すると共に、メモリ手段が有する全アドレスに対し
    てアクセスする読み出しを実行するための第1の読み出
    しアドレスを発生させる第1のアドレス発生手段と、 上記メモリ手段に蓄積されているデータについて、M
    (N>M≧1)倍速による読み出し速度によって読み出
    しを実行すると共に、メモリ手段における所定の単位ア
    ドレス量のM/N分に相当するアドレス範囲ごとに対し
    て分割的にアクセスするための第2の読み出しアドレス
    を発生させる第2のアドレス発生手段と、 を備えていることを特徴とするメモリ制御装置。
  2. 【請求項2】 上記第1のアドレス発生手段により読み
    出されたN倍速に対応するデータレートを有するデータ
    を、他の記録媒体に記録が行われるようにして転送する
    ことのできる転送手段を備えていることを特徴とする請
    求項1に記載のメモリ制御装置。
  3. 【請求項3】 上記第2のアドレス発生手段により読み
    出されたM倍速に対応するデータレートを有するデータ
    を外部にモニタ情報として出力するモニタ出力手段を備
    えていることを特徴する請求項1に記載のメモリ制御装
    置。
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