JP2002245630A - 情報記録媒体、情報記録方法及び情報記録装置 - Google Patents

情報記録媒体、情報記録方法及び情報記録装置

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JP2002245630A
JP2002245630A JP2001040290A JP2001040290A JP2002245630A JP 2002245630 A JP2002245630 A JP 2002245630A JP 2001040290 A JP2001040290 A JP 2001040290A JP 2001040290 A JP2001040290 A JP 2001040290A JP 2002245630 A JP2002245630 A JP 2002245630A
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groove
information recording
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Application number
JP2001040290A
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English (en)
Inventor
Kazuyo Umezawa
和代 梅澤
Norihito Tamura
礼仁 田村
Hiroshi Shirai
寛 白井
Makoto Iimura
誠 飯村
Tetsuhiko Sanpei
哲彦 三瓶
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Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリグルーブ境界部で歪みを小さくしたマー
クを形成することにより、記録信号のジッターを低減す
ることができる情報記録媒体を提供する。 【解決手段】 基板と相変化材料を用いた記録膜とを少
なくとも備え、該基板上に、同心円状もしくは螺旋状の
プリグルーブが少なくとも一周にわたって連続して形成
され、かつ情報の記録をレーザー光の照射によって該プ
リグルーブ上またはプリグルーブ間に行う情報記録媒体
において、記録マークの幅がプリグルーブ幅またはプリ
グルーブ間幅よりも広く、記録マーク形状のプリグルー
ブとプリグルーブ間の境界部の一方の側と、境界部のも
う一方の側の両方に接するように接線を引き、これら2
つの接点の間において、該接線から引いた垂線が記録マ
ーク形状と交わる距離の最大値をbとしたとき、bとレ
ーザー波長λ、集光レンズの開口数NAとの関係がb≦
0.05λ/NAを満足することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリグルーブが形
成された基板を用いてプリグルーブ上あるいはプリグル
ーブとプリグルーブの間に記録を行う情報記録媒体、情
報記録方法及び情報記録装置に係り、さらに詳細には、
プリグルーブ溝境界部においてもマーク形状が歪まない
ためにジッターが低減できる高密度記録用の情報記録媒
体、情報記録方法及び情報記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報の多様化に伴い大容量の光情
報記録媒体が注目されている。光情報記録媒体には、再
生専用情報記録媒体、追加記録ができる追記型情報記録
媒体、そして情報の書き換えができる書換型情報記録媒
体がある。このうち書換型情報記録媒体の中には記録膜
に相変化材料を用いたものがある。
【0003】相変化型情報記録媒体の記録方式として
は、結晶状態と非晶質状態を作り出して、その反射率差
を利用して情報を記録する方式が用いられている。ここ
で結晶状態は、記録膜を結晶化温度以上に昇温すること
により得られ、非晶質状態は、記録膜を融点以上に昇温
して急速に冷却することによって得られる。記録膜の組
成を適当に選んで、結晶化速度の速い材料を用いると、
照射するレーザー光のパワー変調のみで結晶状態と非晶
質状態を作り出すことができ、いわゆる単一ビームオー
バーライトが可能となる。
【0004】この情報記録媒体の一つとして、例えば高
密度記録媒体であるDVD−RWが知られている。この
DVD−RWにおいてはランドプリピットフォーマット
が採用されている。ランドプリピットフォーマットは、
トラッキング用のプリグルーブをスパイラル状に形成
し、アドレス情報としてのプリピットをこのプリグルー
ブ間(ランド部)に形成するフォーマットである。かか
るフォーマットに従う情報記録媒体は、データ部とアド
レス部を分けたフォーマットに従うMO等の情報記録媒
体とは異なり、プリグールブ上のみならずプリグルーブ
の横や近傍にも情報を記録でき、連続記録が可能であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このDVD
−RWに非晶質マークの記録を行うと、記録マークの幅
がプリグルーブの幅より大きく、このプリグルーブ境界
部で記録マーク形状が大きく歪んでしまうためにジッタ
ーやエラーレートが高くなるという問題があった。
【0006】この問題を解決するためには、プリグルー
ブ幅を広くする方法が考えられるが、この方法を用いる
と、プッシュプル信号が小さくなるという別の問題が生
じてしまう。また他の解決手段として、記録マーク幅を
プリグルーブ幅より小さくする方法を用いると、信号振
幅が小さくなるというまた別の問題が生じた。
【0007】本発明は上記従来技術の問題を解決するた
めになされたものであり、その目的は、プリグルーブ境
界部で歪みを小さくしたマークを形成することにより、
記録信号のジッターを低減することができる情報記録媒
体、情報記録方法及び情報記録装置を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者が種々検討した
結果、前記マーク形状が歪む原因は、マークを形成する
際、このプリグルーブ境界部で熱の流れが断熱的とな
り、プリグルーブやプリグルーブ間よりも冷却速度が遅
くなって再結晶化が起こるためであることが分かった。
【0009】従って、記録マーク形状のプリグルーブと
プリグルーブ間の境界部の一方の側と、境界部のもう一
方の側の両方に接するように接線を引き、これら2つの
接点の間において、該接線から引いた垂線が記録マーク
形状と交わる距離の最大値をbとしたとき、bとレーザ
ー波長λ、集光レンズの開口数NAとの関係を下記の不
等式(1) b≦0.05λ/NA・・・(1) とすればよい。
【0010】またランドプリピットを正確に再生するた
め、またプッシュプル信号を最適にするために、プリグ
ルーブ記録を行う際、プリグルーブ幅cは、レーザー波
長λ、集光レンズの開口数NAとしたときに下記の不等
式(2) λ/3NA≧c・・・(2) を満足することが好ましい。この場合、プリグルーブ幅
がレーザーのスポット中心に近くなり、よりマーク形状
の歪みがジッターやエラーレートに影響してしまう。こ
のため、さらに歪みを小さくするために、下記の不等式
(3) b≦0.03λ/NA・・・(3) を満足することが好ましい。
【0011】またプリグルーブ間記録においては、ノイ
ズを低減させるため、またプッシュプル信号を最適にす
るために、プリグルーブ間幅d、レーザー波長λ、集光
レンズの開口数NAとしたときに下記の不等式(4) λ/3NA≧d・・・(4) を満足することが好ましい。この場合も同様に、プリグ
ルーブ間幅がレーザーのスポット中心に近くなり、より
マーク形状の歪みがジッターやエラーレートに影響して
しまう。このため、さらに歪みを小さくするために、下
記の不等式(3)b≦0.03λ/NA・・・(3)を
満足することが好ましい。
【0012】これらを実現するためには、プリグルーブ
境界部での再結晶化を小さくすることが重要である。そ
のためには、記録膜の結晶化速度に合わせて冷却速度を
コントロールする必要がある。結晶化速度は記録膜材料
に固有の値であって、記録膜組成によって決まる値であ
る。一方、冷却速度は記録膜を中心とした層の構成、各
層の熱伝導率や膜厚、プリグルーブ形状、記録線速度な
ど多くのパラメータに複雑に依存する値である。これら
の関係について鋭意検討した結果、以下の(i)〜(ii
i )の条件を同時に満たすとき、式(1)及び(3)を
実現できることが分かった。
【0013】(i)記録膜の膜厚方向の平均組成を一般
式(Sba Te1-a1-xX (a及びxは原子数比)
で表したときに、レーザ波長λ(nm)、集光レンズの
開口数NA、記録線速度v(m/s)との間に以下の関
係が成立する。
【0014】0.8≦a+(6×10-4)・λ/(NA
・v)≦0.9 かつ0.01≦x≦0.1 または 0.85≦a+(6×10-4)・λ/(NA・v)≦
0.99 かつ0.1<x≦0.25 ただし上記一般式中のMは、Sc、Ti、V、Cr、M
n、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Zr、Nb、
Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、Hf、T
a、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、B、C、N、
O、Al、Si、P、S、Ar、Ga、Ge、As、S
e、In、Sn、Tl、Pb、Biのグループから選ば
れる少なくとも1つの元素。
【0015】(ii)記録膜、中間膜、放熱膜を順次形成
し、上記中間膜の膜厚を1〜50nmの範囲に規制す
る。
【0016】(iii )放熱膜表面の凹凸の最大値Δma
xと平均膜厚tの間にΔmax/t≦0.20なる関係
が成立する。
【0017】上記(i)〜(iii )の条件について以下
に説明を加える。記録膜の膜厚方向の平均組成を一般式
(Sba Te1-a1-xX (a及びxは原子数比)で
表したとき、記録膜の結晶化速度はSb量aが多いほど
速くなる。一方、記録膜がレーザーよって暖められる時
間は記録線速度vと波長λ、開口数NAとしたとき、λ
/(NA・v)とほぼ比例した量となる。
【0018】記録膜の結晶化速度によって最適に調整す
る必要がある。結晶化速度が速すぎると記録マークの再
結晶化が大きくなり、記録マークが歪んでしまうし、一
方、結晶化速度が遅すぎると、オーバライトする場合に
は記録マークが消えないという現象が起こる。0.01
≦x≦0.1のときに、このような現象が起こらないた
めの最適なλ/(NA・v)とSb量aとの関係は図5
に示す範囲となる。0.1<x≦0.25のときには図
6に示す範囲となる。
【0019】また、放熱膜を形成しなかったり、放熱膜
を形成しても中間膜の膜厚が厚すぎる場合には、記録膜
組成を上記の範囲に調整しても記録膜の急冷が実現しに
くく、記録マークの再結晶化が起こる。これを解決する
ためには、中間膜の膜厚を薄くして記録膜の冷却効果を
高める必要がある。中間膜の膜厚を1〜50nmの範囲
に規制するのが好ましい。膜厚が1nmより薄い場合
は、均一な膜形成が困難になる。一方、中間膜の膜厚が
50nmを超えると、記録膜の冷却効果が小さくなる。
【0020】放熱膜は最も記録膜の冷却効果に影響する
ところである。放熱膜表面の凹凸が大きいと、特にプリ
グルーブ境界部の微小な凹凸など、非常に小さな形状の
違いによって冷却速度が異なり、マーク形状の歪みが大
きくなる。従って、放熱膜表面の凹凸の影響を小さく
し、(iii )の関係式が成立するようにするとよい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を詳細に
説明する。光透過性基板1は、ポリカーボネートによ
り、トラックピッチ0.74μm、溝幅0.3μm、溝
深さ32.6nmでトラッキング用のプリグルーブを螺
旋状に有し、ランドの所定の位置にプリピットを有する
ものを作製した。
【0022】光透過性基板1の表面上に、(ZnS)80
(SiO220(モル%)からなる誘電膜2を75n
m、記録膜3としてAg3.5 In6.5 Sb60Te30(a
t%)を24nm、中間膜4として(ZnS)80(Si
220(モル%)を14nm、放熱膜5としてAl99
Ti1 (wt%)を150nm、保護膜6として紫外線
硬化性樹脂を7μm順次積層し、図2に示した積層構造
を有する情報記録媒体を得た。
【0023】以上のようにして作製した光記録媒体を初
期結晶化し、記録線速度3.5m/sで回転させ、記録
光として波長659nm、集光レンズの開口数0.6の
レーザー光を記録パワー13mW、消去パワー7mWで
照射して、プリグルーブ上に情報を記録した。このとき
の記録方法は、最短マークにおいては2パルスで記録す
るようなマルチパルス記録であり、1チャンネルクロッ
クTを38.2nsとしたときに、図3に示すように先
頭パルスを0.5T、その後に続くマルチパルスを0.
4T、そして冷却パルスを0.6T照射する方法であ
る。
【0024】その後、波長648nm、開口数0.6の
レーザー光をパワー0.3mWで照射して記録した情報
を再生し、ジッターを測定したところ6.9%であっ
た。このときの記録マーク形状をTEMで観察すると、
溝境界部でのマークの接線とマーク形状との最大距離b
は0.008λ/NAと良好な値が得られた。なお、b
の測定には10個のマークのbを測定し、その平均をと
ることとした。
【0025】このときの記録膜組成を(Sba Te
1-a1-xX (a及びxは原子数比)で表すと、a=
0.67、x=0.1となり、a+(6×10-4)・λ
/(NA・v)は0.86となった。またこの情報記録
媒体をディスク表面に対して垂直に切断して断面をTE
Mで観察し、放熱膜断面の粗さ曲線を狭い範囲で平均化
して放熱膜表面の凹凸の最大値Δmaxを測定したとこ
ろ10nmであり、Δmax/tは0.067であっ
た。
【0026】上記実施例における記録膜組成のSb量a
を変え、基板の溝幅を0.3μmと0.4μmにしたと
きの、ジッターとプリグルーブ境界部でのマークの接線
との最大距離bとの関係を図4に示す。この図から溝幅
が0.4μmでbが0.05以下のときジッターが8%
以下となる良い結果が得られることが分かった。また溝
幅が0.3μmでbが0.03以下のときジッターが8
%以下の良い値となることも分かった。
【0027】上記記録膜のAg、Inの含有量を一定と
し、Sb、Teの含有量を変化させて、マークの歪み量
b、10回OWジッター、消去比を測定したところ次の
表1のような結果が得られた。
【0028】
【表1】 この表1から明らかなように0.01≦x≦0.1の範
囲においてa+(6×10-4)・λ/(NA・v)の値
が0.75であると、消去比が小さく10回の書換えが
不可能である。一方、a+(6×10-4)・λ/(NA
・v)の値が0.95であると、マークの歪み量b値が
大きく、10回OWジッターが12%もある。従ってa
+(6×10-4)・λ/(NA・v)の値は0.8〜
0.9の範囲に規制する必要がある。なお、Ag、In
の含有量の合計を1〜10at%の範囲内で変えても表
1と同様の結果が得られた。
【0029】次にAgとInの含有量をそれぞれ5at
%、10at%とし、Sb、Teの含有量を変化させ
て、マークの歪み量b、10回OWジッター、消去比を
測定したところ次の表2のような結果が得られた。
【0030】
【表2】 この表2から明らかなように0.1<x≦0.25の範
囲においてa+(6×10-4)・λ/(NA・v)の値
が0.8であると、消去比が小さく10回の書換えが不
可能である。一方、a+(6×10-4)・λ/(NA・
v)の値が1.05であると、マークの歪み量b値が大
きく、10回OWジッターが11%もある。従ってa+
(6×10-4)・λ/(NA・v)の値は0.85〜
0.99の範囲に規制する必要がある。なお、Ag、I
nの含有量の合計を10at%を超えて25at%以下
の範囲で変えても表2と同様の結果が得られた。
【0031】上記記録膜組成のMにあたる元素のみをG
eに変えた以外は上記実施例と同様にして情報記録媒体
を作製し、記録を行なうと、ジッターは7.3%と良好
な値であった。このときの記録マーク形状をTEMで観
察すると、溝境界部分でのマークの接線とマーク形状と
の最大距離bは0.02λ/NAと良好な値が得られ
た。
【0032】またこのときSb量aを変えて溝幅を0.
3μmと0.4μmにしたときのジッターと最大距離b
との関係を調べると、MがAg、Inであった実施例と
同様に、溝幅が0.4μmでbが0.05以下のときジ
ッターが良い結果が得られ、また溝幅が0.3μmでb
が0.03以下のときジッターが良い値となることが分
かった。
【0033】またMとしてSc、Ti、V、Cr、M
n、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Zr、Nb、
Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Cd、Hf、Ta、
W、Re、Os、Ir、Pt、Au、B、C、Al、S
i、P、S、Ga、As、Se、Sn、Tl、Pb、B
iを用いた場合も同様に良い特性が得られた。Ag3.5
In6.5 Sb60Te30にNを1at%添加した場合、書
換え回数が増え、保存寿命が向上した。Nの代わりに
O、Arを添加添加した場合保存寿命が向上した。
【0034】中間膜の膜厚を変えた以外は上記実施例と
同様にして情報記録媒体を作製し、記録を行なうと、膜
厚が1〜50nmの範囲内ではマーク形状の歪みが小さ
く、ジッターも良好であったが、膜厚が50nmより厚
いと冷却速度が遅くなり、マーク形状が大きく歪んでい
た。また膜厚が1nmより薄い場合は、均一な膜の形成
が困難である。
【0035】放熱膜表面の凹凸状態を変えた以外は上記
実施例と同様にして情報記録媒体を作製し、記録を行っ
たところ、Δmaxが30nmより大きくなると、マー
ク形状の歪みが大きく、ジッターも悪かった。
【0036】記録線速度を7m/sに変え、Sb量aを
0.8≦a+(6×10-4)・λ/(NA・v)≦0.
9の間で変化させた以外は上記実施例と同様にして情報
記録媒体を作製し、3.5m/sのときと同様のマーク
長の記録を行った。このときの1チャンネルクロックの
長さは19.1nsとした。
【0037】このようにして記録した情報を再生したと
ころ、ジッターは小さい値を示し、マーク形状の歪みも
小さかった。しかしながら、a+(6×10-4)・λ/
(NA・v)を0.9より大きくすると、記録線速度が
3.5m/sのときと較べてジッターが急速に大きくな
り、マーク形状の歪みも大きいことが分かった。記録線
速度が速い場合、その分結晶化速度も速くなるため、
3.5m/sのときよりもプリグルーブ境界部での冷却
速度が遅くなる影響を大きく受けて、再結晶化の度合い
が大きくなり、より結晶化速度の制御、すなわちSb量
aの最適化が重要となってくる。
【0038】またマークを形成する際、記録膜の冷却過
程の調整は、記録するときのパルス幅やパルス間隔を最
適化することによっても行なうことができる。しかしな
がら本発明の範囲外では、マーク歪みとジッターは多少
良くなるものの、本発明のものに較べるとまだ悪かっ
た。特に記録線速度が速くなると、1チャンネルクロッ
クが短くなり、パルス幅やパルス間隔を細かく制御する
ことができなくなるため、記録線速度が3.5m/sの
ときよりもジッターの改善は見られなくなった。従っ
て、記録線速度が速くなるに従い本発明においてSb量
aの範囲は重要となることが分かった。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、最適な記録膜の結晶化
速度と熱制御をすることによって、プリグルーブ境界部
でも歪みを小さくしたマークを形成することができ、記
録信号のジッターを低減する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】記録マーク形状を上方から見た概略図である。
【図2】本発明の実施形態に係る情報記録媒体の概略断
面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る情報の記録方法を説明
するための記録波形図である。
【図4】溝幅を変えたときのbとジッターとの関係を示
す特性図である。
【図5】0.01≦x≦0.1のときの記録膜のSb量
とλ/(NA・v)との関係を示す特性図である。
【図6】0.1<x≦0.25のときの記録膜のSb量
とλ/(NA・v)との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 光透過性基板 2 誘電膜 3 記録膜 4 中間膜 5 放熱膜 6 保護膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白井 寛 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 飯村 誠 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 三瓶 哲彦 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 Fターム(参考) 5D029 JA01 JB47 JC11 MA27 NA11 5D090 AA01 BB05 CC01 DD01 DD05 EE02

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と相変化材料を用いた記録膜とを少
    なくとも備え、該基板上に同心円状もしくは螺旋状のプ
    リグルーブが少なくとも一周にわたって連続して形成さ
    れ、かつ情報の記録をレーザー光の照射によって該プリ
    グルーブ上またはプリグルーブ間に行う情報記録媒体に
    おいて、 記録マークの幅がプリグルーブ幅またはプリグルーブ間
    幅よりも広く、記録マーク形状のプリグルーブとプリグ
    ルーブ間の境界部の一方の側と、境界部のもう一方の側
    の両方に接するように接線を引き、これら2つの接点の
    間において、該接線から引いた垂線が記録マーク形状と
    交わる距離の最大値をbとしたとき、該bとレーザー波
    長λ、集光レンズの開口数NAとの関係が下記の不等式 b≦0.05λ/NA を満足することを特徴とする情報記録媒体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の情報記録媒体において、
    情報の記録をプリグルーブ上に行う際、プリグルーブ幅
    c、レーザー波長λ、集光レンズの開口数NAとの関係
    が下記の不等式 λ/3NA≧c を満足し、かつbが下記の不等式 b≦0.03λ/NA を満足することを特徴とする情報記録媒体。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の情報記録媒体において、
    情報の記録をプリブリグルーブ間上に行う際、プリグル
    ーブ間幅d、レーザー波長λ、集光レンズの開口数NA
    との関係が下記の不等式 λ/3NA≧d を満足し、かつbが下記の不等式 b≦0.03λ/NA を満足することを特徴とする情報記録媒体。
  4. 【請求項4】 基板と相変化材料を用いた記録膜とを少
    なくとも備え、該基板上に同心円状もしくは螺旋状のプ
    リグルーブが少なくとも一周にわたって連続して形成さ
    れ、かつ情報の記録をレーザー光の照射によって該プリ
    グルーブ上またはプリグルーブ間に行う情報記録媒体に
    おいて、 記録膜の膜厚方向の平均組成を一般式(Sba Te
    1-a1-xX (a及びxは原子数比)で表したとき
    に、レーザ波長λ(nm)、集光レンズの開口数NA、
    記録線速度v(m/s)との間に下記の関係が成立する
    ことを特徴とする情報記録媒体。 0.8≦a+(6×10-4)・λ/(NA・v)≦0.
    9 かつ0.01≦x≦0.1 または 0.85≦a+(6×10-4)・λ/(NA・v)≦
    0.99 かつ0.1<x≦0.25 ただし上記一般式中のMは、Sc、Ti、V、Cr、M
    n、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Zr、Nb、
    Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、Hf、T
    a、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、B、C、N、
    O、Al、Si、P、S、Ar、Ga、Ge、As、S
    e、In、Sn、Tl、Pb、Biのグループから選ば
    れる少なくとも1つの元素。
  5. 【請求項5】 請求項4の情報記録媒体において、記録
    膜、中間膜、放熱膜を順次形成し、上記中間膜の膜厚を
    1〜50nmの範囲に規制したことを特徴とする情報記
    録媒体。
  6. 【請求項6】 基板と相変化材料を用いた記録膜とを少
    なくとも備え、該基板上に同心円状もしくは螺旋状のプ
    リグルーブが少なくとも一周にわたって連続して形成さ
    れ、かつ情報の記録をレーザー光の照射によって該プリ
    グルーブ上またはプリグルーブ間に行う情報記録媒体に
    情報を記録する方法において、 単一ビームオーバライトにより記録、消去、再生を行
    い、記録マークの幅がプリグルーブ幅またはプリグルー
    ブ間幅よりも広く、記録マーク形状のプリグルーブとプ
    リグルーブ間の境界部の一方の側と、境界部のもう一方
    の側の両方に接するように接線を引き、これら2つの接
    点の間において、該接線から引いた垂線が記録マーク形
    状と交わる距離の最大値をbとしたとき、bとレーザー
    波長λ、集光レンズの開口数NAとの関係が下記の不等
    式 b≦0.05λ/NA を満たす記録マーク形状を形成することを特徴とする情
    報記録方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の情報記録方法において、
    情報の記録をプリグルーブ上に行う際、プリグルーブ幅
    c、レーザー波長λ、集光レンズの開口数NAとの関係
    が下記の不等式 λ/3NA≧c を満足し、かつbが下記の不等式 b≦0.03λ/NA を満足する記録マークを形成することを特徴とする情報
    記録方法。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の情報記録方法において、
    情報の記録をプリブリグルーブ間上に行う際、プリグル
    ーブ間幅d、レーザー波長λ、集光レンズの開口数NA
    との関係が下記の不等式 λ/3NA≧d を満足し、かつbが下記の不等式 b≦0.03λ/NA を満足する記録マークを形成することを特徴とする情報
    記録方法。
  9. 【請求項9】 基板と相変化材料を用いた記録膜とを少
    なくとも備え、該基板上に同心円状もしくは螺旋状のプ
    リグルーブが少なくとも一周にわたって連続して形成さ
    れ、かつ情報の記録をレーザー光の照射によって該プリ
    グルーブ上またはプリグルーブ間に行う情報記録媒体に
    情報を記録する方法において、 記録膜の膜厚方向の平均組成を一般式(Sba Te
    1-a1-xX (a及びxは原子数比)で表したとき
    に、レーザ波長λ(nm)、集光レンズの開口数NA、
    記録線速度v(m/s)との間に下記の関係が成立する
    ことを特徴とする情報記録方法。 0.8≦a+(6×10-4)・λ/(NA・v)≦0.
    9 かつ0.01≦x≦0.1 または 0.85≦a+(6×10-4)・λ/(NA・v)≦
    0.99 かつ0.1<x≦0.25 ただし上記一般式中のMは、Sc、Ti、V、Cr、M
    n、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Zr、Nb、
    Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、Hf、T
    a、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、B、C、N、
    O、Al、Si、P、S、Ar、Ga、Ge、As、S
    e、In、Sn、Tl、Pb、Biのグループから選ば
    れる少なくとも1つの元素。
  10. 【請求項10】 請求項9の情報記録方法において、記
    録膜、中間膜、放熱膜を順次形成し、上記中間膜の膜厚
    を1〜50nmの範囲に規制したことを特徴とする情報
    記録方法。
  11. 【請求項11】 基板と相変化材料を用いた記録膜とを
    少なくとも備え、該基板上に、同心円状もしくは螺旋状
    のプリグルーブが少なくとも一周にわたって連続して形
    成され、かつ情報の記録をレーザー光の照射によって該
    プリグルーブ上またはプリグルーブ間に行う情報記録媒
    体に情報の記録を行う情報記録装置において、 所定の集光レンズの開口数NAの条件で所定の波長のレ
    ーザー光を照射することにより記録マークの幅がプリグ
    ルーブ幅またはプリグルーブ間幅よりも広く、記録マー
    ク形状のプリグルーブとプリグルーブ間の境界部の一方
    の側と、境界部のもう一方の側の両方に接するように接
    線を引き、これら2つの接点の間において、該接線から
    引いた垂線が記録マーク形状と交わる距離の最大値をb
    としたとき、bとレーザー波長λ、集光レンズの開口数
    NAとの関係が下記の不等式 b≦0.05λ/NA を満たす記録マーク形状を形成することを特徴とする情
    報記録装置。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の情報記録装置におい
    て、情報の記録をプリグルーブ上に行う際、プリグルー
    ブ幅c、レーザー波長λ、集光レンズの開口数NAとの
    関係が下記の不等式 λ/3NA≧c を満足し、かつbが下記の不等式 b≦0.03λ/NA を満足する記録マークを形成することを特徴とする情報
    記録装置。
  13. 【請求項13】 請求項11記載の情報記録装置におい
    て、情報の記録をプリブリグルーブ間上に行う際、プリ
    グルーブ間幅d、レーザー波長λ、集光レンズの開口数
    NAとの関係が下記の不等式 λ/3NA≧d を満足し、かつbが下記の不等式 b≦0.03λ/NA を満足する記録マークを形成することを特徴とする情報
    記録装置。
  14. 【請求項14】 基板と相変化材料を用いた記録膜とを
    少なくとも備え、該基板上に同心円状もしくは螺旋状の
    プリグルーブが少なくとも一周にわたって連続して形成
    され、かつ情報の記録をレーザー光の照射によって該プ
    リグルーブ上またはプリグルーブ間に行う情報記録媒体
    に情報の記録を行う情報記録装置において、 記録膜の膜厚方向の平均組成を一般式(Sba Te
    1-a1-xX (a及びxは原子数比)で表したとき
    に、レーザ波長λ(nm)、集光レンズの開口数NA、
    記録線速度v(m/s)との間に下記の関係が成立する
    ことを特徴とする情報記録装置。 0.8≦a+(6×10-4)・λ/(NA・v)≦0.
    9 かつ0.01≦x≦0.1 または 0.85≦a+(6×10-4)・λ/(NA・v)≦
    0.99 かつ0.1<x≦0.25 ただし上記一般式中のMは、Sc、Ti、V、Cr、M
    n、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Zr、Nb、
    Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、Hf、T
    a、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、B、C、N、
    O、Al、Si、P、S、Ar、Ga、Ge、As、S
    e、In、Sn、Tl、Pb、Biのグループから選ば
    れる少なくとも1つの元素。
  15. 【請求項15】 請求項14の情報記録装置において、
    記録膜、中間膜、放熱膜を順次形成し、上記中間膜の膜
    厚を1〜50nmの範囲に規制したことを特徴とする情
    報記録装置。
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