JP2002244583A - ペーパーディスプレイ装置および表示システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 可搬性に優れたペーパーディスプレイ装置を
提供する。 【解決手段】 データを受信可能な端末装置１１と通信
する通信部６２と、前記通信部を介して前記端末装置か
ら受信された前記データを表示するペーパーディスプレ
イ本体２１とを備えたペーパーディスプレイ装置２０で
あって、前記ペーパーディスプレイ本体は、可撓性を有
している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ペーパーディスプ
レイ装置および表示システムに関し、特に、携帯端末に
よって受信されたデータを大画面で表示し、かつ優れた
可搬性、収納性を有し、さらに収納作業および展開作業
の作業性の優れたペーパーディスプレイ装置および表示
システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】近時、電子メールデータやインターネッ
トデータ等を受信して表示する携帯端末が提供されてい
る。携帯端末の表示部（画面）は、その表示面積が小さ
いことから、電子メールデータやインターネットデータ
等が大量であると、一度に表示しきれない。また、詳細
な位置情報や地図情報や詳細な画像情報などを表示する
場合、表示面積が小さいと、ユーザにとって不便であ
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】優れた可搬性、収納性
を有しつつ、大画面でデータを表示可能なディスプレイ
装置が望まれている。収納可能に構成され、しかもその
収納時の作業性に優れたディスプレイ装置が望まれてい
る。さらに、その収納状態からの展開作業が行い易いデ
ィスプレイ装置が望まれている。限られた装置から受信
したデータのみを表示するディスプレイ装置が望まれて
いる。受信したデータのうち限られたデータのみを表示
するディスプレイ装置が望まれている。

【０００４】ペーパーディスプレイが、機械・装置の次
世代の情報ヒューマンインターフェースとして活用され
ることが望まれる。画面サイズに対して軽量であるとい
う特徴を生かしてペーパーディスプレイが次世代の情報
ヒューマンインターフェースとして活用されることが望
まれる。折り曲げに強いという特徴を生かしてペーパー
ディスプレイが次世代の情報ヒューマンインターフェー
スとして活用されることが望まれる。

【０００５】本発明の目的は、可搬性に優れたペーパー
ディスプレイ装置および表示システムを提供することで
ある。本発明の他の目的は、収納性に優れたペーパーデ
ィスプレイ装置および表示システムを提供することであ
る。本発明の更に他の目的は、収納可能に構成され、し
かもその収納時の作業性に優れたディスプレイ装置およ
び表示システムを提供することである。本発明の更に他
の目的は、さらに、その収納状態からの展開作業が行い
易いディスプレイ装置および表示システムを提供するこ
とである。本発明の更に他の目的は、普及している携帯
端末を用いて、携帯端末の画面の小ささを補うことので
きる表示システムを提供することである。本発明の目的
は、優れた可搬性、収納性を有しつつ、大画面でデータ
を表示可能なディスプレイ装置および表示システムを提
供することである。本発明の更に他の目的は、限られた
装置から受信したデータのみを表示するディスプレイ装
置および表示システムを提供することである。本発明の
更に他の目的は、受信したデータのうち限られたデータ
のみを表示するディスプレイ装置および表示システムを
提供することである。

【０００６】本発明の更に他の目的は、機械・装置の次
世代の情報ヒューマンインターフェースとして活用され
るときに好適なペーパーディスプレイ装置および表示シ
ステムを提供することである。本発明の更に他の目的
は、画面サイズに対して軽量であるという特徴を生かし
て次世代の情報ヒューマンインターフェースとして活用
されるときに好適なペーパーディスプレイ装置および表
示システムを提供することである。本発明の更に他の目
的は、折り曲げに強いという特徴を生かして次世代の情
報ヒューマンインターフェースとして活用されるときに
好適なペーパーディスプレイ装置および表示システムを
提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】その課題を解決するため
の手段が、下記のように表現される。その表現中の請求
項対応の技術的事項には、括弧（）つき、番号、記号等
が添記されている。その番号、記号等は、請求項対応の
技術的事項と実施の複数・形態のうちの少なくとも一つ
の形態の技術的事項との一致・対応関係を明白にしてい
るが、その請求項対応の技術的事項が実施の形態の技術
的事項に限定されることを示されるためのものではな
い。

【０００８】本発明のペーパーディスプレイ装置は、デ
ータを受信可能な端末装置（１１）と通信する通信部
（６２）と、前記通信部（６２）を介して前記端末装置
（１１）から受信された前記データを表示するペーパー
ディスプレイ本体（２１）とを備えたペーパーディスプ
レイ装置（２０）であって、前記ペーパーディスプレイ
本体（２１）は、可撓性を有している。

【０００９】本発明のペーパーディスプレイ装置は、デ
ータを受信可能なデータ受信部（６８）と、前記データ
受信部（６８）を介して受信された前記データを表示す
るペーパーディスプレイ本体（２１）とを備えたペーパ
ーディスプレイ装置（２０）であって、前記ペーパーデ
ィスプレイ本体（２１）は、可撓性を有している。

【００１０】本発明のペーパーディスプレイ装置（２
０）において、前記ペーパーディスプレイ本体（２１）
は、前記ペーパーディスプレイ本体（２１）がロール状
に巻かれることができる程度に十分な前記可撓性を有し
ている。

【００１１】本発明のペーパーディスプレイ装置（２
０）において、前記ペーパーディスプレイ本体（２１）
には、前記ペーパーディスプレイ本体（２１）がロール
状に巻かれるときに軸として機能する軸体（２２）が設
けられている。

【００１２】本発明のペーパーディスプレイ装置（２
０）において、更に、単数または複数の前記端末装置
（１１）を登録する登録部（６４）を備え、前記ペーパ
ーディスプレイ本体（２１）は、前記登録部（６４）に
登録されている前記端末装置（１１）から受信された前
記データを表示し、前記登録部（６４）に登録されてい
ない前記端末装置（１１）から受信された前記データを
表示しない。

【００１３】本発明のペーパーディスプレイ装置（２
０）において、前記ペーパーディスプレイ本体（２１）
は、前記ペーパーディスプレイ本体（２１）に表示され
る前記データが変わるときのみ所定の電圧が印加され
る。

【００１４】本発明の表示システムは、ペーパーディス
プレイ装置（２０）と、端末装置（１２）とを備えた表
示システムであって、前記端末装置（１２）は、データ
を受信するデータ受信部（１３）と、前記データ受信部
（１３）により受信されたデータを転送するデータ転送
部（１９）とを備え、前記ペーパーディスプレイ装置
（２０）は、前記データ転送部（１９）から転送された
前記データを受信する通信部（６２）と、前記通信部
（６２）にて前記データ転送部（１９）から受信された
前記データを表示するペーパーディスプレイ本体（２
１）とを備え、前記ペーパーディスプレイ本体（２１）
は、可撓性を有している。

【００１５】

【発明の実施の形態】本発明のペーパーディスプレイ装
置の一実施形態について説明する。

【００１６】まず、第１実施形態として、ペーパーディ
スプレイ装置を用いた表示システムについて説明する。

【００１７】図１に示すように、本実施形態の表示シス
テムは、ペーパーディスプレイ装置２０と、携帯端末１
１または操作ユニット１２とを備えている。表示システ
ムにおいては、携帯端末１１および操作ユニット１２の
双方が必要とされるのではなく、携帯端末１１および操
作ユニット１２のいずれか一方があれば足りる。

【００１８】まず、ペーパーディスプレイ装置２０につ
いて説明する。

【００１９】ペーパーディスプレイ装置２０は、ペーパ
ーディスプレイ本体２１と、制御ユニット２２とを備え
ている。

【００２０】ペーパーディスプレイ本体２１は、ペーパ
ーディスプレイ（超薄型ディスプレイ）であり、例え
ば、図６から図９のいずれかの原理により動作し、厚さ
が１ｍｍ程度で折り曲げに強く、高明度（屋外でも見え
る）で省電力高効率で大容量電池という特徴を有してい
る。ペーパーディスプレイ本体２１は、後述するよう
に、ロール状に巻かれることができる程度に十分な可撓
性を有している。

【００２１】現在開発中のペーパーディスプレイには、
複数のタイプがあり、以下に図６から図９を参照して説
明する。

【００２２】図６は、ペーパーディスプレイの原理を示
している。正負の電極３１、３２間には、小さなカプセ
ル３３が配置される。このカプセル３３には、青色の液
体３４と白色の粒子３５が詰められている。電極３１、
３２間に所定の電界が加えられることで、カプセル３３
内の白色の粒子３５が移動して、青・白の２色が表示さ
れる。他の色についても同様に表示することができる。

【００２３】図６に示したペーパーディスプレイは、表
示を切り替えるときだけ、カプセル３３に所定の電界を
作用させればよいことから、液晶に比べて低消費電力で
ある。百貨店の広告ポスタや、電子ブックへの採用が考
えられている。

【００２４】図７は、他のタイプのペーパーディスプレ
イの原理を示している。小さな球４１の上半分を白色に
下半分を黒色に塗り、電気的作用により、各球４１を所
定の向きに回転させ、白黒を表示する（ＧＲＥＧＯＲＹ
Ｐ．ＣＲＡＷＦＯＲＤ（Ｂｒｏｗｎ Ｕｎｉｖｅｒｓ
ｉｔｙ）：Ａ ｂｒｉｇｈｔ ｎｅｗ ｐａｇｅ ｉｎ
ｐｏｒｔａｂｌｅ ｄｉｓｐｌａｙｓ， ＩＥＥＥ
ＳＰＥＣＴＲＵＭ ＯＣＴＯＢＥＲ ２０００ ４０／
４６）。

【００２５】図８は、更に他のタイプのペーパーディス
プレイの原理を示している。先端４２がひさしのように
小さく折れ曲がった白い板４３を０．３ミリ置きに並
べ、ひさし４２の下に組み込んだ黒い微小なプラスチッ
ク片４４を静電気で動かす。小片４４がひさし４２から
はみ出すと黒色に、ひさし４２に隠れているときは板４
３の白色が表示される。図８に示したペーパーディスプ
レイは、液晶に比べて純白が綺麗で斜めからも鮮明に見
え、バックライトが不要なため低電力である。

【００２６】図９は、更に他のタイプのペーパーディス
プレイの原理を示している。フッ化炭素の白い粒子５１
とコピー機の黒いトナー粒子５２が透明電極５３、５４
で挟まれている。表示面の膜にマイナスの電圧を印加す
ると、黒い粒子５２がプラスに帯電して引き寄せられ、
黒く見える。反対に電圧をかけると、粒子５２が逆に移
動し白く見える。図９に示したペーパーディスプレイ
は、折り曲げに強い。

【００２７】本実施形態のペーパーディスプレイ本体２
１の大きさは、新聞紙大以上の大きさも可能であるが、
本実施形態では、持ち運びの便を考慮して、ＬＣＤの１
５ないし１７インチ相当の大きさとされている。その大
きさに関しては、Ａ４〜Ａ２サイズや、１００インチに
設定することも可能である。また、ペーパーディスプレ
イは、電源を切っても表示を保ち、表示内容を変えると
きのみ所定の電界を作用（電圧の印加）させればよい。
したがって、省電力である。

【００２８】制御ユニット２２は、ペーパーディスプレ
イ本体２１の動作を制御する。制御ユニット２２は、入
力部６１と、無線部６２と、制御部６３と、登録部６４
と、画像・音声データ生成部６５と、格納部６６と、接
続ポート６７とを備えている。また、制御ユニット２２
には、大容量電池が搭載されている（図示せず）。

【００２９】制御部６３は、入力部６１と、無線部６２
と、登録部６４と、画像・音声データ生成部６５と、格
納部６６と、接続ポート６７に接続され、これら接続さ
れた各部を制御する。

【００３０】入力部６１は、ペーパーディスプレイ本体
２１の画面上に、タブレット（ディジタイザ、タッチパ
ネル）として設けられている。入力部６１は、ペーパー
ディスプレイ本体２１に表示された画像に関し、それぞ
れ「閉じる」、「戻る」、「次へ」を指示する操作部の
ほかに、テンキーや文字入力用のキーボードの機能を備
えていることができる。

【００３１】無線部６２は、携帯端末１１および操作ユ
ニット１２のそれぞれと、双方向のデジタルデータ通信
Ｐを行うことができる。ここで、デジタルデータ通信Ｐ
の通信形態としては、例えば、現行のｉモードで使用さ
れている９６００ｂｐｓのパケット通信、ＰＩＡＦＳに
よる６４Ｋｂｐｓの通信、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈによる１
Ｍｂｐｓまたはそれ以上の通信速度を有する通信、さら
には次世代の通信形態を採用することができる。

【００３２】登録部６４には、ペーパーディスプレイ装
置２０との間の通信が許容される携帯端末１１が登録さ
れる。その登録は、入力部６１からその携帯端末１１を
特定するためのデータ（例えば携帯端末１１の電話番号
または電子メールアドレス）が入力されることにより行
われる。登録される携帯端末１１は、複数であることが
できる。または、登録部６４には、全ての携帯端末１１
との通信が許容される旨が登録されることができる。制
御部６３は、登録部６４に非登録の携帯端末１１からイ
ンターネットデータ等が送信されてもそれを受信せず、
ペーパーディスプレイ本体２１では、それを表示させな
いように制御する。

【００３３】画像・音声データ生成部６５は、携帯端末
１１または操作ユニット１２から無線部６２を介して受
信したインターネットデータまたは電子メールデータ
（ＨＴＭＬデータ）等に対応する画像（文字、静止画、
動画等を含む）を生成するとともに、対応する音声を生
成する。生成された画像は、制御部６３を介してペーパ
ーディスプレイ本体２１に表示される。生成された音声
は、ペーパーディスプレイ装置２０の図示せぬスピーカ
から出力される。

【００３４】格納部６６は、無線部６２を介して携帯端
末１１または操作ユニット１２から受信したインターネ
ットデータまたは電子メールデータ等を一時的に格納す
る。

【００３５】制御部６３は、携帯端末１１または操作ユ
ニット１２から受信したインターネットデータまたは電
子メールデータ等のうちの一部のデータのみが、ペーパ
ーディスプレイ本体２１で表示されるように、その一部
のデータのみを画像・音声データ生成部６５に送ること
ができる。

【００３６】この場合、携帯端末１１または操作ユニッ
ト１２から受信した受信されたデータの中で、画像・音
声データ生成部６５に送信されるデータの指定は、ペー
パーディスプレイ装置２０のユーザが任意に行うことが
できる。ユーザは、その受信データの内容（コンテン
ツ）や、受信日時、送信相手などに基づいて、画像・音
声データ生成部６５に送信すべきデータの指定を行うこ
とができる。

【００３７】または、ユーザによる設定条件に基づい
て、受信データのデータ形式を制御部６３が自動的に判
断して、画像データであれば画像・音声データ生成部６
５に送信し、テキストデータまたは音声データであれば
画像・音声データ生成部６５に送信せずに表示部１６、
表示部１７または携帯端末１１または操作ユニット１２
のスピーカ（図示せず）での再生だけで済ますことがで
きる。

【００３８】接続ポート６７は、携帯端末１１および操
作ユニット１２以外の機器からコード（有線）を通じて
ペーパーディスプレイ装置２０に画像データを送信する
ときの、そのコードを接続させるためのものである。

【００３９】図２および図３に示すように、制御ユニッ
ト２２は、円柱状に形成されている。制御ユニット２２
は、ペーパーディスプレイ本体２１の縁部に接続されて
いる。制御ユニット２２は、ペーパーディスプレイ本体
２１が巻物のようにロール状ないし渦巻き状に巻かれる
ときの軸として機能する。制御ユニット２２の長さは、
ペーパーディスプレイ本体２１の幅と概ね同じに設定さ
れている。制御ユニット２２の径は、ペーパーディスプ
レイ本体２１が可能な限り小径に巻かれたときの内径よ
りも僅かに小さく形成されている。

【００４０】ペーパーディスプレイ本体２１が展開した
状態において、ユーザが、制御ユニット２２の円柱を、
ペーパーディスプレイ本体２１の面上で転がし続けたと
きに、ペーパーディスプレイ本体２１が自ずと適当な大
きさに巻かれて、ペーパーディスプレイ装置２０が持ち
運び易い大きさに収まるようになっている。

【００４１】反対に、ペーパーディスプレイ本体２１を
展開するときには、ペーパーディスプレイ本体２１のう
ち、制御ユニット２２が接続されていない方の端部をユ
ーザが把持した状態で、制御ユニット２２の円柱をユー
ザから離間する向きに転がすようにすれば、円滑にペー
パーディスプレイ本体２１が展開する。

【００４２】制御ユニット２２の円柱体には、ペーパー
ディスプレイ本体２１が展開した状態において、ペーパ
ーディスプレイ装置２０の設置位置を固定するための固
定部が設けられている。その固定部は、ペーパーディス
プレイ装置２０が吊下げられるための吊下げ部（図示せ
ぬ）や掛けられるためのフック（図示せぬ）であること
ができる。

【００４３】次に、図１を参照して、携帯端末１１につ
いて説明する。

【００４４】携帯端末１１は、携帯電話（ＰＤＣ：ｐｅ
ｒｓｏｎａｌ ｄｉｇｉｔａｌ ｃｅｌｌａｒ，ｄｉｇ
ｉｔａｌ ｍｏｂｉｌｅ ｔｅｌｅｐｈｏｎｅなどが含
まれる）、ＰＨＳ（ｄｉｇｉｔａｌ ｃｏｒｄｌｅｓｓ
ｔｅｌｅｐｈｏｎｅなどが含まれる）、ＰＤＡなどを
含む携帯端末である。携帯端末１１は、ペーパーディス
プレイ装置２０に専用のユニットまたは付属品ではな
く、ペーパーディスプレイ装置２０に対しては、独立し
た外部機器に当たる。携帯端末１１は、例えば、ＮＴＴ
ドコモ社から販売される一般の汎用製品である。

【００４５】携帯端末１１は、ＮＴＴドコモ社のｉモー
ドに代表される各種携帯端末向けインターネット接続サ
ービス（以下、単にｉモードという）のもとで、インタ
ーネットに接続可能な機能を有している。また、携帯端
末１１は、位置情報（ＧＰＳ）サービスを受ける機能、
更には、音楽・動画配信サービス（ＩＭＴ２０００）を
受ける機能を有している。

【００４６】これにより、携帯端末１１では、位置情報
と音楽と動画のサービスを総合的に受けることで、携帯
端末１１のユーザは、例えば、イベント会場や観光地の
案内誘導サービスや、駐車場の地図情報、空き状況情報
を受けることができる。

【００４７】携帯端末１１は、表示部１６を有してい
る。表示部１６は、ＬＣＤ装置である。表示部１６は、
画面が小さいため、多量のデータは表示されない。

【００４８】一般に、携帯端末は携帯性が重視されるた
め、その表示部の画面は小さい。一般の携帯端末１１に
おいて、インターネットまたはＰＨＳによるデータ通信
等を介して、目的地への誘導用等の地図情報を入手して
も、携帯端末１１の表示画面１６が小さいと、ユーザ
は、その情報を視認し難く、その情報を十分に活用し難
い状況となる。さらに、複数のユーザが同時に携帯端末
１１の小さな画面１６を見る場合には、一層その情報を
視認し難い。携帯端末１１の画面１６に表示された情報
を見ながら、複数のユーザがコミュニケーションをとり
たい場合であっても、その画面１６の小ささが障害とな
る。

【００４９】携帯端末１１は、データ転送部１５を有し
ている。データ転送部１５は、携帯端末１１により受信
されたインターネットデータ、電子メールデータ、位置
情報データ、音楽データ、または動画データを、ペーパ
ーディスプレイ装置２０に対して転送する（符号Ｐ参
照）。データ転送部１５は、携帯端末１１がインターネ
ットデータまたは電子メールデータ等を受信したとき、
携帯端末１１のユーザの操作に応答して、または、自動
的に、その受信したデータをペーパーディスプレイ装置
２０に転送する。

【００５０】さらに、データ転送部１５は、携帯端末１
１が受信したインターネットデータまたは電子メールデ
ータ等のうちの一部のデータのみが、ペーパーディスプ
レイ本体２１で表示されるように、その一部のデータの
みをペーパーディスプレイ装置２０に転送することがで
きる。

【００５１】この場合、携帯端末１１によって受信され
たデータの中で、ペーパーディスプレイ装置２０に転送
されるデータの指定は、携帯端末１１のユーザが任意に
行うことができる。ユーザは、表示部１６に表示された
受信データの表題を参照して、その受信データの内容
（コンテンツ）や、受信日時、送信相手などに基づい
て、ペーパーディスプレイ装置２０に転送すべきデータ
の指定を行うことができる。

【００５２】または、ユーザによる設定条件に基づい
て、受信データのデータ形式を携帯端末１１が自動的に
判断して、画像データであればペーパーディスプレイ装
置２０に転送し、テキストデータまたは音声データであ
ればペーパーディスプレイ装置２０に転送せずに表示部
１６または携帯端末１１のスピーカ（図示せず）での再
生だけで済ますことができる。

【００５３】または、ユーザによる設定条件に基づい
て、受信データの各ファイルのデータ量を携帯端末１１
が判断して、データ量の大きなファイルのみをペーパー
ディスプレイ装置２０に転送させることができる。

【００５４】携帯端末１１には、データ転送部１５から
データを転送する先であるペーパーディスプレイ装置２
０がユーザによりその都度設定され、または予め登録さ
れている。携帯端末１１の周囲に複数のペーパーディス
プレイ装置２０があったときに、所望のペーパーディス
プレイ装置２０にのみデータを転送するためである。

【００５５】次に、操作ユニット１２について説明す
る。

【００５６】操作ユニット１２は、ペーパーディスプレ
イ装置２０に専用のユニットである。操作ユニット１２
は、ペーパーディスプレイ装置２０とセットで販売さ
れ、ペーパーディスプレイ装置２０に対して専用的に使
用される。

【００５７】操作ユニット１２は、表示部１７を有して
いる。表示部１７は、ＬＣＤ装置である。表示部１７
は、画面が小さいため、多量のデータは表示されない。

【００５８】操作ユニット１２は、ブラウジング・電子
メール機能部１３を有している。ブラウジング・電子メ
ール機能部１３は、インターネットのサイトを閲覧する
機能、および電子メールを送受信する機能を有してい
る。

【００５９】ブラウジング・電子メール機能部１３は、
携帯端末１１と異なり、ｉモード対応のサイトのみなら
ず、通常一般のサイトを閲覧することができる。ブラウ
ジング・電子メール機能部１３は、ブラウジング・電子
メール機能部１３にてインターネットまたはＰＨＳによ
るデータ通信等を介して受信された、インターネットデ
ータ（ＨＴＭＬ；Ｈｙｐｅｒ Ｔｅｘｔ Ｍａｒｋｕｐ
Ｌａｎｇｕａｇｅで記述されたデータ）または電子メ
ールデータ等を格納する。

【００６０】操作ユニット１２は、データ転送部１９を
有している。データ転送部１９は、ブラウジング・電子
メール機能部１３がインターネットデータまたは電子メ
ールデータ等を受信したとき、操作ユニット１２のユー
ザによる入力部１４の操作に応答して、または、自動的
に、その受信したデータをペーパーディスプレイ装置２
０に転送する。

【００６１】さらに、データ転送部１９は、ブラウジン
グ・電子メール機能部１３が受信したインターネットデ
ータまたは電子メールデータ等のうちの一部のデータの
みが、ペーパーディスプレイ本体２１で表示されるよう
に、その一部のデータのみをペーパーディスプレイ装置
２０に転送することができる。

【００６２】この場合、ブラウジング・電子メール機能
部１３によって受信されたデータの中で、ペーパーディ
スプレイ装置２０に転送されるデータの指定は、操作ユ
ニット１２のユーザが任意に行うことができる。ユーザ
は、表示部１７に表示された受信データの表題を参照し
て、その受信データの内容（コンテンツ）や、受信日
時、送信相手などに基づいて、ペーパーディスプレイ装
置２０に転送すべきデータの指定を行うことができる。

【００６３】または、ユーザによる設定条件に基づい
て、受信データのデータ形式を操作ユニット１２が自動
的に判断して、画像データであればペーパーディスプレ
イ装置２０に転送し、テキストデータまたは音声データ
であればペーパーディスプレイ装置２０に転送せずに表
示部１７または操作ユニット１２のスピーカ（図示せ
ず）での再生だけで済ますことができる。

【００６４】または、ユーザによる設定条件に基づい
て、受信データの各ファイルのデータ量を操作ユニット
１２が判断して、データ量の大きなファイルのみをペー
パーディスプレイ装置２０に転送させることができる。

【００６５】以上に説明したように、本実施形態によれ
ば、一般の携帯端末１１において、インターネットまた
はＰＨＳによるデータ通信等を介して、目的地への誘導
用または観光地等の地図情報を含む様々な情報を入手し
た場合に、データ転送部１５がペーパーディスプレイ装
置２０にその情報を送信する。これにより、ペーパーデ
ィスプレイ装置２０では、ペーパーディスプレイ本体２
１の大きな表示画面にてその情報を表示することができ
る。

【００６６】携帯端末１１に代えて、操作ユニット１２
がインターネットまたはＰＨＳによるデータ通信等を介
して、様々な情報を受信した場合にも、データ転送部１
９がペーパーディスプレイ装置２０にその情報を送信
し、ペーパーディスプレイ装置２０では、ペーパーディ
スプレイ本体２１の大きな表示画面にてその情報を表示
することができる。

【００６７】携帯端末１１または操作ユニット１２にて
受信された様々な情報のうち、ペーパーディスプレイ本
体２１にて表示させる情報は、携帯端末１１または操作
ユニット１２のユーザが任意に設定することができる。
その表示形態についても携帯端末１１または操作ユニッ
ト１２のユーザが任意に設定することができる。

【００６８】ペーパーディスプレイ装置２０は、制御ユ
ニット２２をその外周面に沿って移動させることによ
り、自ずと、ペーパーディスプレイ本体２１が巻かれた
り、反対にペーパーディスプレイ本体２１が展開する。
ペーパーディスプレイ本体２１が巻かれたときには、ペ
ーパーディスプレイ装置２０は、巻物状にコンパクトに
まとまり、可搬性や収納性に優れる。

【００６９】なお、上記においては、ペーパーディスプ
レイ装置２０は、携帯端末１１または操作ユニット１２
によって受信されたデータを、携帯端末１１または操作
ユニット１２から受信することでそのデータを表示する
点について説明した。それに代えて、ペーパーディスプ
レイ装置２０は、パソコン（図示せず）によって受信さ
れたインターネットデータまたは電子メールデータ等
を、そのパソコンから有線または無線で受信することに
より、そのデータを表示することができる。

【００７０】また、操作ユニット１２は、車などに車載
器として設置されていることができる。

【００７１】次に、図４を参照して、第１実施形態の第
１変形例について説明する。

【００７２】図４は、ペーパーディスプレイ本体２１が
１００インチの画面サイズを有したペーパーディスプレ
イ装置２０を示している。上記第１実施形態では、巻物
のようにコンパクトにしてユーザが持ち運び易いように
ペーパーディスプレイ本体２１の画面サイズが１５ない
し１７インチまたはＡ４〜Ａ２サイズに設定されてい
た。これに対して、図４の例では、ペーパーディスプレ
イ本体２１は、看板や電柱や壁等に固定的に貼り付けら
れ、観光地の観光案内情報や掲示板として用いられてい
る。または、駅の構内にて掲示板として用いることがで
きる。

【００７３】次に、図５を参照して、第１実施形態の第
２変形例について説明する。

【００７４】図５に示す例では、図４に示す例と同様
に、ペーパーディスプレイ装置２０は、看板や電柱や壁
等に固定的に貼り付けられている。図５に示すように、
ペーパーディスプレイ装置２０では、携帯端末１１また
は車載器からのリクエストにより、ユーザは車に乗車し
たまま、駐車場情報等を大画面で見ることができる。

【００７５】すなわち、大型画面表示板（ペーパーディ
スプレイ装置２０）を道路脇の一時停止の場所や、レス
トラン等の店舗に設置しておき、携帯端末１１や車載器
の小さな画面では一度に見せられない情報を大画面に表
示する。サービスを受けたい人は、車を一時停止させ、
携帯端末１１や車載器から、駐車場情報表示をリクエス
トして、大画面に必要な情報を表示する。その際の料金
は、携帯端末１１や車載器の通信費に加算され、後日徴
収される。

【００７６】次に、図１０を参照して、第２実施形態と
して、ペーパーディスプレイ装置について説明する。第
２実施形態において、図１と同じ構成については、同じ
符号を付すことでその詳細な説明を省略する。

【００７７】上記第１実施形態のペーパーディスプレイ
装置２０は、携帯端末１１または操作ユニット１２が受
信したインターネットデータまたは電子メールデータ等
を、携帯端末１１または操作ユニット１２から受信し、
その受信データをペーパーディスプレイ本体２１にて表
示する構成であった。

【００７８】図１０に示されるように、第２実施形態の
ペーパーディスプレイ装置２０Ａは、制御ユニット２２
の内部に、ブラウジング・電子メール機能部６８を有し
ている。

【００７９】ブラウジング・電子メール機能部６８は、
インターネットのサイトを閲覧する機能、およびＰＨＳ
によるデータ通信等を用いて電子メールを送受信する機
能を有している。

【００８０】第２実施形態においては、ペーパーディス
プレイ装置２０Ａがブラウジング・電子メール機能部６
８を有し、第１実施形態のペーパーディスプレイ装置２
０のように携帯端末１１または操作ユニット１２を介す
ることなく、ペーパーディスプレイ装置２０Ａが自ら直
接、インターネットデータまたは電子メールデータ等を
受信する。

【００８１】

【発明の効果】本発明のペーパーディスプレイ装置によ
れば、優れた可搬性、収納性を有しつつ、大画面でデー
タを表示可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明のペーパーディスプレイ装置の
第１実施形態の表示システムの全体構成を示すブロック
図である。

【図２】図２は、本発明の第１実施形態の表示システム
を構成するペーパーディスプレイ装置が展開された状態
を示す斜視図である。

【図３】図３は、本発明の第１実施形態の表示システム
を構成するペーパーディスプレイ装置が巻かれた状態を
示す側面図である。

【図４】図４は、本発明の第１実施形態の表示システム
の第１変形例を構成するペーパーディスプレイ装置を示
す正面図である。

【図５】図５は、本発明の第１実施形態の表示システム
の第２変形例を構成するペーパーディスプレイ装置を示
す正面図である。

【図６】図６は、本発明の第１実施形態の表示システム
を構成するペーパーディスプレイ装置の動作原理の一例
を示す図である。

【図７】図７は、本発明の第１実施形態の表示システム
を構成するペーパーディスプレイ装置の動作原理の他の
例を示す図である。

【図８】図８は、本発明の第１実施形態の表示システム
を構成するペーパーディスプレイ装置の動作原理の更に
他の例を示す図である。

【図９】図９は、本発明の第１実施形態の表示システム
を構成するペーパーディスプレイ装置の動作原理の更に
他の例を示す図である。

【図１０】図１０は、本発明のペーパーディスプレイ装
置の第２実施形態のペーパーディスプレイ装置の構成を
示すブロック図である。

【符号の説明】

１１ 携帯端末 １２ 操作ユニット １３ ブラウジング・電子メール機能部 １４ 入力部 １５ データ転送部 １６ 表示部 １７ 表示部 １９ データ転送部 ２０ ペーパーディスプレイ装置 ２０Ａ ペーパーディスプレイ装置 ２１ ペーパーディスプレイ本体 ２２ 制御ユニット ３１ 電極 ３２ 電極 ３３ カプセル ３４ 液体 ３５ 粒子 ４１ 球 ４２ 先端 ４３ 板 ４４ 小片 ５１ 白い粒子 ５２ トナー粒子 ５３ 透明電極 ５４ 透明電極 ６１ 入力部 ６２ 無線部 ６３ 制御部 ６４ 登録部 ６５ 画像・音声データ生成部 ６６ 格納部 ６７ 接続ポート ６８ ブラウジング・電子メール機能部

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｇ０９Ｇ 3/34 Ｇ０９Ｇ 3/34 Ｚ

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 データを受信可能な端末装置と通信する
   通信部と、 前記通信部を介して前記端末装置から受信された前記デ
   ータを表示するペーパーディスプレイ本体とを備えたペ
   ーパーディスプレイ装置であって、 前記ペーパーディスプレイ本体は、可撓性を有している
   ペーパーディスプレイ装置。
2. 【請求項２】 データを受信可能なデータ受信部と、 前記データ受信部を介して受信された前記データを表示
   するペーパーディスプレイ本体とを備えたペーパーディ
   スプレイ装置であって、 前記ペーパーディスプレイ本体は、可撓性を有している
   ペーパーディスプレイ装置。
3. 【請求項３】 請求項１または２に記載のペーパーディ
   スプレイ装置において、 前記ペーパーディスプレイ本体は、前記ペーパーディス
   プレイ本体がロール状に巻かれることができる程度に十
   分な前記可撓性を有しているペーパーディスプレイ装
   置。
4. 【請求項４】 請求項３記載のペーパーディスプレイ装
   置において、 前記ペーパーディスプレイ本体には、前記ペーパーディ
   スプレイ本体がロール状に巻かれるときに軸として機能
   する軸体が設けられているペーパーディスプレイ装置。
5. 【請求項５】 請求項１記載のペーパーディスプレイ装
   置において、 更に、 単数または複数の前記端末装置を登録する登録部を備
   え、 前記ペーパーディスプレイ本体は、前記登録部に登録さ
   れている前記端末装置から受信された前記データを表示
   し、前記登録部に登録されていない前記端末装置から受
   信された前記データを表示しないペーパーディスプレイ
   装置。
6. 【請求項６】 請求項１から５のいずれか１項に記載の
   ペーパーディスプレイ装置において、 前記ペーパーディスプレイ本体は、前記ペーパーディス
   プレイ本体に表示される前記データが変わるときのみ所
   定の電圧が印加されるペーパーディスプレイ装置。
7. 【請求項７】 ペーパーディスプレイ装置と、端末装置
   とを備えた表示システムであって、 前記端末装置は、 データを受信するデータ受信部と、 前記データ受信部により受信されたデータを転送するデ
   ータ転送部とを備え、 前記ペーパーディスプレイ装置は、 前記データ転送部から転送された前記データを受信する
   通信部と、 前記通信部にて前記データ転送部から受信された前記デ
   ータを表示するペーパーディスプレイ本体とを備え、 前記ペーパーディスプレイ本体は、可撓性を有している
   表示システム。