JP2002244486A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2002244486A
JP2002244486A JP2001044636A JP2001044636A JP2002244486A JP 2002244486 A JP2002244486 A JP 2002244486A JP 2001044636 A JP2001044636 A JP 2001044636A JP 2001044636 A JP2001044636 A JP 2001044636A JP 2002244486 A JP2002244486 A JP 2002244486A
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image
image forming
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Satoshi Tsuruya
聡 鶴谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、小粒径トナーや重合法による微粒
子トナーを用いた画像形成装置においても、感光体ドラ
ム表面への固形潤滑剤の塗布量を適正化することで、耐
久寿命を通してクリーニング不良や融着等が発生するこ
とのない信頼性の高い画像形成装置を提供することを目
的としている。 【解決手段】 上記課題を解決するために、本発明に係
る画像形成装置の代表的な構成は、固形潤滑剤を回転ブ
ラシに接触させ、該ブラシに付着した潤滑剤を像担持体
に塗布して、該像担持体の表面に潤滑剤による皮膜を形
成する潤滑剤皮膜形成手段と、画像形成情報を記憶する
記憶手段とを有し、前記記憶手段に記憶された情報に基
づいて、像担持体の表面に塗布する潤滑剤の塗布量を制
御することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、レーザー
プリンタ等の電子写真記録方式を採用した画像形成装置
に関し、特に像担持体の表面に潤滑剤を塗布する手段を
有する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真方式のレーザプリンタ
においては、像担持体である感光体ドラムの表面を帯電
手段により一様に帯電し、画像データに応じて変調され
たレーザービームが照射され、静電潜像を形成する。こ
の潜像は感光体ドラムと対向して配設されている現像手
段により、現像部位で反転現像されトナー像として可視
化される。このトナー像は転写手段により静電的にシー
トに転写された後に、定着手段によりシート上にシート
上に永久定着される。また、転写後に転写されずに感光
体ドラム上に残留したトナーはクリーニング手段によっ
て除去され、次の画像形成工程に備えられる。
【0003】クリーニング手段には、従来はそのクリー
ニング性の良さから、ポリウレタン等からなる弾性ブレ
ードが多く採用されている。この弾性ブレードの物性や
感光体ドラムへの当接の仕方は、転写残留トナーの感光
体ドラムへの付着度合いによるクリーニングのしやすさ
や、感光体ドラムの表面性等にも大きく左右される。ま
た、トナー形状、粒径、材質などの物性によってもクリ
ーニング性は大きく影響を受けるため、それに適したブ
レードを取捨選択し、感光体ドラムに対して適正な角
度、当接荷重に設定する必要がある。実際の弾性ブレー
ドの選定や設定では、試行錯誤を繰り返して最適条件を
見出しているのが現状である。
【0004】一方、実際の動作環境、特に温湿度の変動
により、クリーニング性や感光体ドラムの表層の摩耗具
合は異なるため、耐久寿命を通して弾性ブレードだけで
クリーニングすることが難しく、クリーニング補助部材
として、感光体ドラム感光体ドラムに接しながら回転す
るクリーニングブラシを設けているものもある。通常、
このクリーニングブラシは感光体ドラム回転方向で弾性
ブレードの上流側に配設され、転写後の感光体ドラム上
の転写残留トナーを掻き取り回収する、もしくは弾性ブ
レードでのクリーニングを容易とする目的で用いてい
る。そのため転写残留トナーの感光体ドラムとの付着力
を弱めるためにクリーニングブラシを接地したり、バイ
アスを印加しているものもある。
【0005】ところで近年、高画質化、すなわち高解像
度、シャープネス、ハーフトーン及び写真再現性等の品
質向上が要求されており、トナーの小粒径化はその有力
な手段である。また、従来の機械的な粉砕分級法に対し
て粒度分布の狭い微粒子トナーを効率的に製造する方法
として、重合法で作られた球形に近い微粒子トナーも近
年採用されている。特にYMCKの4色のトナーを用い
てカラー画像を得る画像形成装置においては、その転写
性のよさから重合法等による球形に近い微粒子トナーを
用いたものも提案されている。
【0006】しかし、小粒径トナーでは上記の転写後に
感光体ドラム上に残った転写残留トナーが感光体ドラム
に強固に付着しており、充分クリーニングすることが難
しい。特に重合法等で作られた球形のトナーは弾性ブレ
ードをすり抜けやすい溜めにクリーニング性が悪く、微
粒子トナーを使いこなす上で大きな問題となっている。
【0007】そこで、これらの問題を解決するために、
種々の提案がなされている。例えば弾性ブレードの感光
体ドラムへの当接圧を上げたり、上述したようなクリー
ニング補助部材であるクリーニングブラシを設けること
は有効な手段である。
【0008】更に信頼性の高いクリーニング方法とし
て、感光体ドラムの摩擦係数を低下させる物質を表面に
供給することが提案されている。例えば、ステアリン酸
亜鉛等からなる固形潤滑剤をブラシを介して感光体ドラ
ム表面に塗布するものが提案されている。感光体ドラム
表面の摩擦係数を小さくすることでトナーとの摩擦力を
減少させることができ、弾性ブレードによるクリーニン
グやファーブラシによる回収を容易とし、充分なクリー
ニング性を得るのに効果的な手段である。
【0009】また、上述のようなクリーニングしにくい
トナーは感光体ドラムとの間で強い付着力が生じている
ために、画像形成動作を繰り返し行っていくと感光体ド
ラム上に堆積される、いわゆる融着が発生しやすい。し
かし固形潤滑剤を感光体ドラム表面に塗布することで、
そのような融着の発生を抑制することもできる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のような
固形潤滑剤を感光体ドラム表面に塗布する従来のクリー
ニング装置では、性能が経時的に低下するという問題が
あった。即ち、当初良好なクリーニング性能を発揮して
いるが、画像形成動作を繰り返す耐久により固形潤滑剤
の塗布量が不足してしまい、クリーニング不良や融着が
発生してしまう等の問題があった。特に写真画像のよう
に記録比率の高い画像形成が連続して行われた場合に
は、クリーニング装置に回収される転写残留トナーも多
くなり、その分感光体ドラム表面に形成された潤滑剤の
皮膜も削れることになり、感光体ドラム表面に塗布され
る固形潤滑剤の量が相対的に不足することになるため
に、融着が発生しやすくなる。
【0011】そこで本発明は、小粒径トナーや重合法に
よる微粒子トナーを用いた画像形成装置においても、感
光体ドラム表面への固形潤滑剤の塗布量を適正化するこ
とで、耐久寿命を通してクリーニング不良や融着等が発
生することのない信頼性の高い画像形成装置を提供する
ことを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る画像形成装置の代表的な構成は、固形
潤滑剤を回転ブラシに接触させ、該ブラシに付着した潤
滑剤を像担持体に塗布して、該像担持体の表面に潤滑剤
による皮膜を形成する潤滑剤皮膜形成手段と、画像形成
情報を記憶する記憶手段とを有し、前記記憶手段に記憶
された情報に基づいて、像担持体の表面に塗布する潤滑
剤の塗布量を制御することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]本発明に係る画
像形成装置の第1実施形態について、図を用いて説明す
る。図1は本実施形態に係る画像形成装置の要部構成
図、図2は画像形成装置の主要制御ブロック図、図3及
び図4はトナーの形状係数を説明する図、図5は潤滑剤
皮膜形成手段を説明する図、図6は弾性ブレードの像担
持体に対する進入量を説明する図、図7及び図8は耐久
枚数に対する固形潤滑剤の削れ量を説明する図、図9は
画像形成装置の動作を説明するフローチャートである。
【0014】(全体構成)まず図1を用いて、画像形成
装置の全体構成について説明する。本実施形態に係る画
像形成装置は、図示しないパーソナルコンピュータやワ
ークステーション等のホストと接続されており、該ホス
トからの記録要求に応じてビデオインターフェースを介
して画像形成情報を受け取る。この画像形成情報を元に
イエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックKの4色
に分解した画像データにより順次各色のトナー像を形成
し、それらを中間転写体上に重ね合わせて紙などのシー
トに一括転写してフルカラー画像を得るものである。
【0015】図1において、像担持体としての感光体ド
ラム1は図の矢印A方向に約120mm/secの周速度を持っ
て回転駆動され、まず潤滑剤皮膜形成手段である潤滑剤
塗布装置20によって表面に潤滑剤による被膜を形成され
る。そして感光体ドラム1表面は、接触帯電手段として
の帯電ローラ2の芯金にACバイアス重畳のDCバイアスを
印加することによって、暗部電位VDとして約-600Vに一
様に帯電される。次に、第1色目(Y)の画像データに
応じてON/OFF制御された光学手段3により600dpiの解像
度で走査露光が施され、明部電位VLとして約-200Vの第
1の静電潜像が形成される。
【0016】このように形成された静電潜像は、ロータ
リー方式の現像装置4により現像、可視化されるが、こ
の現像装置4は4色のトナーが内包された現像装置4a
〜dを一体化した構成となっており、それぞれの色の画
像形成時に感光体ドラム1の対向位置に回転移動(図の
矢印B方向)されて現像を行う。また、各現像装置4a
〜dはそれぞれ一つの現像カートリッジとして、その消
耗度合いにより別々に交換可能となっている。
【0017】まず第1の静電潜像は、第1色目のトナー
としてイエロートナーが内包された第1の現像装置4a
によって現像、可視化される。現像方法としてはジャン
ピング現像法、二成分現像法、FEED現像法などのいずれ
を用いてもよく、イメージ露光と反転現像とを組み合わ
せて用いられるが、本実施形態においては非磁性一成分
トナーによるジャンピング現像法を用いている。
【0018】この可視化された第1色目のトナー像は、
第2の像担持体としての中間転写体5とのニップ部であ
る第一転写部位6aにおいて中間転写体5の表面に静電
転写(一次転写)される。前記中間転写体5はシリンダ
ー上に導電弾性層と離型性を有する表層とを形成し、通
紙可能な最大シートの長さよりも長い周長を有してい
る。そして前記感光体ドラム1に対して所定の押圧力を
もって圧接されつつ、感光体ドラム1の周速度と略等速
の周速度をもって感光体ドラム1の回転方向に対して逆
方向(図の矢印C方向)に回転駆動される。中間転写体
5のシリンダーには高圧電源7によってトナーの帯電極
性とは逆極性の電圧(一次転写バイアス)が印加されて
おり、これにより感光体ドラム1表面に形成されたトナ
ー像が中間転写体5表面に静電転写される。
【0019】なお、一次転写が終了した感光体ドラム1
表面に残留するトナーはクリーニング装置8によって除
去され、次の潜像形成に供される。残留トナーのクリー
ニング装置については後に詳述する。
【0020】引き続き同様の工程を繰り返し、その都度
マゼンタトナーにより現像された第2色目のトナー像、
シアントナーにより現像された第3色目のトナー像、ブ
ラックトナーにより現像された第4色目のトナー像が順
次中間転写体5表面に重畳的に転写、積層されることに
よりカラートナー像が形成される。その後、中間転写体
5表面に対して離間状態にあった転写ベルト9が所定の
押圧力をもって中間転写体5表面に圧接、回転駆動され
る。転写ベルト9は転写ローラ9a及びテンションロー
ラ9bによって支持され、転写ローラ9aに対しては高
圧電源10によりトナーの帯電極性とは逆極性の電圧(二
次転写バイアス)が印加されることにより、第二転写部
位6bに所定のタイミングで搬送されてくるシートP表
面に、中間転写体5表面に積層されたカラートナー像が
一括転写(二次転写)され、このシートPは定着装置11
へと搬送され、永久画像として定着された後に機外へと
排出され、所望のカラープリント画像が得られる。
【0021】また、二次転写が終了した中間転写体5表
面に残存するトナーは、所定のタイミングで中間転写体
5表面に対して当接状態となる中間転写体クリーニング
装置12によって除去される。
【0022】(像担持体)上記像担持体としての感光体
ドラム1は、外径が略φ60mmのアルミニウム等のシリン
ダー状導電性基体上に下塗り層を設け、その上にフタロ
シアニン化合物からなる電荷発生層を形成し、更にその
上層にバインダーとしてポリカーボネート中にヒドラゾ
ン化合物を分散した電荷輸送層を積層して形成された、
いわゆる光導電性の有機感光体ドラムである。
【0023】また感光体ドラム1の電荷輸送層に、フッ
素粒子であるテフロン(商品名)を分散させてある。テ
フロンは潤滑物質として機能し、感光体ドラム表面の滑
り性を向上させるので、クリーニング装置の負荷を軽減
し、本実施形態で用いている球形トナーをクリーニング
しやすくしている。
【0024】本実施形態にて用いた感光体ドラム1の滑
り性を測定したところ、約0.9であった。ここでいう滑
り性とは、ヘイドン社製の滑り性試験器により測定され
るものであり、ポリエチレンテレフタレート(PET)
の滑り性を1とした際の、被測定物の滑り性を対PET
比で示し、その値が小さいほど滑り性に優れていること
を示している。
【0025】(トナー)本実施形態で用いたトナーは、
低軟化物質を5〜30(重量%)含み、その形状係数SF1が1
00〜150、形状係数SF2が100〜140、粒径が5〜8μmの
ほぼ球形である一成分非磁性トナーである。本実施形態
の両画像形成装置では、上述の如く一次転写と二次転写
の二回転写されるために、転写性の良好な球形トナーを
用いている。
【0026】形状係数SF1とは、図3に示すように、球
場物質の形状の丸さの割合を示す数値であり、球状物質
を二次元平面上に投影してできる楕円状図形の最大長MX
LNGの二乗を図形面積AREAで割って、100π/4を乗じた値
で表される。すなわち次式、 SF1 = {(MXLNG)^2 / AREA} * (100π/4) によって定義されるものである。
【0027】形状係数SF2とは、図4に示すように、物
質形状の凹凸の割合を示す数値であり、物質を二次元平
面上に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積
AREAで割って、100π/4を乗じた値で表される。すなわ
ち次式、 SF2 = {(PERI)^2 / AREA} * (100π/4) によって定義されるものである。本実施形態でのSF2は
日立製作所製FE-SEM(S-800)を用い、トナー像を100回無
作為にサンプリングし、その画像情報はインターフェー
スを介してニコレ社製画像解析装置(LUSEX3)に導入し
て解析を行い、上式より算出したものである。
【0028】本実施形態に用いているトナーは重合法に
よって製造されるが、その製造法上略球形となり、コア
にエステル系ワックスを内包し、その上の樹脂層にスチ
レン−ブチルアクリレート、最外殻にスチレン−ポリエ
ステルという構成からなり、その比重は約1.05である。
環境変動に対する被帯電性能安定化のためにシリカやチ
タン酸ストロンチウムなどを外添している。
【0029】なお本実施形態においては、高解像性や転
写性の良好な小粒径の球形トナーとして重合法によるも
のを記載したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、例えば従来の機械的な粉砕分級法で作成したもので
あってもよく、またこれを熱的もしくは機械的な後処理
を施して丸くしたトナーを用いることでもよい。更に付
け加えると、二成分現像のトナーであってもよく、磁性
トナーであってもよい。
【0030】(クリーニング装置)本実施形態で用いた
クリーニング装置8は、図5に示すように弾性ブレード
8a、トナー捕集シート8b、廃トナー回収容器8c、
ブラシローラ8d、ブラシスクレーパ8eを有してい
る。
【0031】上述したように、一次転写が終了した感光
体ドラム1表面に残留するトナーは弾性ブレード8a及
びブラシローラ8dによって感光体ドラム1から除去さ
れ、トナー捕集シート8bによってクリーニング装置8
の外部へ飛散することなく廃トナー回収容器8cに格納
される。
【0032】ブラシローラ8dは導電性の繊維を基布に
植え付け、それをφ6の芯金8h上に巻き付けてφ16の
ブラシ状に構成し、芯金8hを接地している。本実施形
態においては導電性繊維として太さ3デニールのレーヨ
ン導電糸を用い、繊維密度が200k(本/inch^2)となるよ
うにW織りで基布に植え込んだものをシート状に形成
し、芯金との導通を確保するようにして螺旋状に巻き付
けている。
【0033】このブラシローラ8dは感光体ドラム1回
転方向で弾性ブレード8aの上流側に配設され、感光体
ドラム1に対する進入量を1mmとして矢印F方向に回転
駆動される。この接触部位では感光体ドラム1とブラシ
ローラ8dは相互に反対方向に移動し、一次転写後の感
光体ドラム1上の残留トナーを掻き取る、もしくは残留
トナーの感光体ドラムとの付着力を弱め、弾性ブレード
8aでのクリーニングを容易とするように作用する。
【0034】またブラシローラ8dは上述のクリーニン
グ動作を繰り返し行うと回収トナーによりブラシ繊維が
目詰まりを起こし、クリーニング性能が低下してしま
う。これを防止するためにブラシ繊維に溜まったトナー
を掻き落とす部材であるブラシスクレーパ8eを設けて
いる。本実施形態ではブラシスクレーパ8eとして可撓
性を有する厚さ0.1mmのPETシートを板金8gに貼り付
け、その自由長を3mmとしたものを用いている。ブラシ
スクレーパ8eのブラシローラ8dに対する進入量は、
1.5mmに設定している。
【0035】弾性ブレード8aは板金8fの先端部に一
体的に保持されたポリウレタンゴムからなり、図6に示
すように感光体ドラム1に対して所定の進入量δ、設定
角θの条件で当接されている。本実施形態では、試行錯
誤を繰り返して最適条件を見出した結果、ゴム硬度は68
°(JISA)のものを用い、θ=32°、δ=1.45の設定で、感
光体ドラム1への当接圧を約70g/cmとしている。
【0036】(潤滑剤皮膜形成手段)次に、潤滑剤皮膜
形成手段である潤滑剤塗布装置20について図5を用いて
説明する。潤滑剤塗布装置20はステアリン酸亜鉛からな
る固形潤滑剤21を固定したホルダ22を潤滑剤塗布容器24
に納めている。ホルダ22はガイド23に係合して移動自在
に保持され、図示しない固形潤滑剤移動手段により図の
矢印G方向に移動可能に構成している。本実施形態にお
いて固形潤滑剤21は鉛筆硬度Bのものを用い、塗布ブラ
シ25に対する進入量を2mmとしている。
【0037】塗布ブラシ25は上記ブラシローラ8dと同
様の構成のものを用い、感光体ドラム1に対して一定の
進入量となるよう配設している。また、潤滑剤塗布装置
20は図示しないソレノイドを用いた機構により、所定の
タイミングにより感光体ドラム1に対して矢印E方向に
離接可能に構成されている。潤滑剤塗布装置20が感光体
ドラム1に当接されている状態にあっては、塗布ブラシ
25は感光体ドラム1に対して一定の進入量となるよう配
設されている。本実施形態では塗布ブラシ25の感光体ド
ラム1に対する進入量は1mmとし、感光体ドラム1と同
方向回転である矢印D方向に30rpmの速度で回転駆動さ
れるように初期設定している。
【0038】ここで、潤滑剤塗布による効果を確かめる
ために先述の滑り性を測定したところ、塗布後の感光体
ドラム1表面の滑り性は0.8以下となり、塗布前に比べ
て滑り性は優れていることがわかる。
【0039】ところで、上述した如く感光体ドラム1に
付着したトナーは弾性ブレード8aにて掻き落とされる
が、固形潤滑剤21を感光体ドラム1表面に塗布して皮膜
を形成すると表面の摩擦抵抗が減少することから、弾性
ブレード8aにかかる負荷が軽減され、少なくとも初期
のクリーニング不良は回避することができる。
【0040】しかし、図7に示すように画像形成動作を
繰り返す耐久により、固形潤滑剤21は塗布ブラシ25によ
って削られていくため、削れ量が飽和し、塗布量が不足
してしまうことになる。図は標準的に用いている各色4
%記録した文字パターンでA4サイズのカラープリント
画像形成を連続して行ったものであり、プリント枚数が
約5000枚を超えたあたりから固形潤滑剤の削れ量が飽和
しつつある。このまま耐久を続けていくと潤滑剤の塗布
量が不足することにより、クリーニング不良や融着が発
生してしまうおそれがある。
【0041】そこで本実施形態においては、これらの不
具合を防止するために、図8に示すように耐久による固
形潤滑剤の削れ量を略一定とし、感光体ドラム1表面に
常に一定の潤滑剤塗布皮膜が形成されるように構成して
いる。
【0042】(制御構成)図2に本実施形態に係る画像
形成装置の主要部分の制御ブロック図を示す。図に示す
ように制御部40には感光体ドラム1を駆動させる感光体
駆動部41、固形潤滑剤21を移動させる固形潤滑剤移動部
42が接続されている。感光体駆動部41には駆動した回転
時間を検出する感光体駆動時間カウント部43が接続さ
れ、演算部44にて固形潤滑剤21の使用を開始してからの
総回転時間aを積算し、EEPROMなどの不揮発性の
読み書き可能な記憶手段である記憶部45に記憶する。す
なわち、画像形成が繰り返されるたびに総回転時間aは
更新される。
【0043】本実施形態においては、連続して画像形成
動作が繰り返される耐久枚数が5000枚となった時点に相
当する感光体の総回転時間をT1とすると、このT1ごとに
固形潤滑剤21の塗布ブラシ25に対する進入量を食い込む
方向に約0.6mm移動することにより、図8に示すように
耐久による固形潤滑剤の削れ量を略一定としている。
【0044】(動作説明)上記画像形成装置の動作につ
いて、図9のフローチャートを用いて詳細に説明する。
まず待機状態(S1)にある画像形成装置にホストコン
ピュータからのプリント要求(S2)があると、制御部
40は記憶部45から総回転時間aを読み込む(S3)。そ
して制御部44は総回転時間aと所定の値b(ここではb=
T1)とを比較する(S4)。
【0045】ステップS4においてa<bの場合には、
1枚の画像形成が終了するごとに(S5)制御部40の指
示により感光体駆動時間カウント部43でカウントされた
感光体ドラム1の駆動時間t1が演算部44にて記憶部45
に加算され、a=a+t1として更新され(S6)、記憶部45
に書き込まれる(S7)。そして、プリント終了(S
8)の場合には再び待機状態に戻り、連続してプリント
する場合にはステップS3へと戻り、上記動作を繰り返
す。
【0046】ステップS4においてa≧bの場合には、
制御部40は固形潤滑剤移動部42により塗布ブラシ25に対
する固形潤滑剤21の進入量を所定の値c(ここではcは
約0.6mm)だけ食い込む方向に移動する(S9)。同時
に、bの値を所定の値(ここではb=2×T1)に変更する
(S10)。ここで、2度目にa≧bとなった場合にはb=
3×T1に、n度目にはb=(n+1)×T1に変更するものとす
る。
【0047】そしてステップS5へと進み、上述と同様
にして総回転時間aが更新される。なお、bの値は記憶
部45に記憶させておいてもよいし、制御部40からアクセ
ス可能な情報を格納しているRAM等に記憶しておいて
もよい。
【0048】本実施形態の効果を確認するために、低温
低湿(15℃/10%)、常温常湿(23℃/60%)、高温高湿
(30℃/85%)の各環境下において、各色4%記録した
文字パターンによる連続カラープリントの耐久試験を行
い、クリーニング性、融着及びその他の不具合等を調べ
る実験を行った。耐久は3000枚/日で6日間、トータル1
8000枚まで実施した。この実験においては、耐久を通し
てクリーニング不良、融着などの不具合は一度も発生せ
ず、感光体ドラム1の寿命を通して良質なプリント画像
を得ることができた。
【0049】また耐久後の潤滑剤塗布による効果を確か
めるために、先述の滑り性を測定したところ、耐久後の
感光体ドラム1表面の滑り性は約0.85となり、ほぼ初期
の状態を維持している。これに対し、潤滑剤塗布なしで
耐久した場合には、約10000枚プリント後の感光体ドラ
ム1表面の滑り性は1以上となり、この数値からも潤滑
剤塗布の効果は明らかである。
【0050】以上説明した如く、感光体ドラム1の回転
時間を検出し、これを積算させた総回転時間aを記憶部
45に記憶させて、総回転時間aが所定値b以上となった
際に固形潤滑剤21の塗布量を制御することにより、感光
体ドラム1表面に常に一定の潤滑剤塗布皮膜を形成する
ことが可能となる。これにより、耐久による感光体ドラ
ム1の表面性の劣化を抑え、クリーニング装置の負荷も
軽減することができる。従って弾性ブレードをすり抜け
るトナーが引き起こすクリーニング不良、融着、帯電ロ
ーラ汚れ等による画像の不具合をなくし、長期に渡って
安定した信頼性の高い画像形成装置を提供することがで
きる。
【0051】さらに、潤滑剤を塗布することでトナーの
感光体ドラム1への付着力、間接的には中間転写体5に
対する付着力も低減させることができるため、転写性を
向上させることにもなる。
【0052】なお、本実施形態においては感光体ドラム
1の総回転時間aを用いて説明したが、代わりに固形潤
滑剤21の塗布ブラシ25の回転時間を用いても同様の作用
効果を得ることができる。また、画像形成回数や形成時
間、感光体ドラム1や塗布ブラシ25の回転数を用いても
同様である。
【0053】さらに、感光体ドラム1の表面劣化にかか
わる要因を分離して係数してもよい。例えば画像形成時
には帯電ローラ2にACを重畳したDCバイアスを印加
しているが、非違が造形政治にはバイアスを印加しな
い、もしくはDCバイアスのみを印加しているような装
置においては、感光体ドラム1の表面劣化に効くACバ
イアス印加の画像形成時とそれ以外とで感光体ドラム1
の回転数に所定の係数を乗じる等の重み付けをして計
数、積算すれば、無駄に固形潤滑剤21を消費することを
防止することも可能となる。
【0054】さらに、画像形成時以外の感光体ドラム1
の回転時等には、潤滑剤塗布装置20を所定のタイミング
により感光体ドラム1から離間させるよう構成してもよ
い。
【0055】また、本実施形態においては固形潤滑剤21
としてステアリン酸亜鉛を用いたが、ステアリン酸亜鉛
以外の高級脂肪酸金属塩(いわゆる金属石鹸)を用いて
もよいし、高級脂肪酸と高級アルコールのエステルを主
成分とする固形ワックスでもよい。要はブロック上の固
形潤滑剤をブラシで削り取って微粉末化したものを感光
体ドラム1に塗布することで、表面を滑りやすく、摩擦
を低下させることができれば、同様の作用を奏すること
ができる。
【0056】一方、感光体ドラム1、トナー、固形潤滑
剤21の材質や硬度などの選定、および感光体ドラム表面
に常に一定の皮膜が形成されるような塗布ブラシ25の当
接条件などの設定は、感光体ドラム1の寿命などを考慮
してその系にあわせた最適化を図るべきである。
【0057】[第二実施形態]本発明に係る画像形成装
置の第二実施形態について、図を用いて説明する。図10
は本実施形態に係る画像形成装置の主要制御ブロック
図、図11は各色記録比率に対する固形潤滑剤の必要な削
れ量を説明する図、図12は画像形成装置の動作を説明す
るフローチャートであって、上記第一実施形態と説明の
重複する部分については同一の符号を付して説明を省略
する。
【0058】本実施形態においては、写真画像のように
記録比率の高い画像形成が連続して行われた場合、即ち
各色約20%程度記録されているパターンでA4サイズの
カラープリント画像形成を連続して行う場合について説
明する。
【0059】上記第一実施形態にて説明した各色4%記
録した文字パターンに対して、各色約20%と高い記録比
率の原稿を用いて画像形成が連続して行われた場合に
は、第一実施形態に記載した条件で耐久を続けていく
と、装置のおかれている環境条件によっては約3000枚の
時点から融着が発生してしまう場合がある。これはクリ
ーニング装置に回収される残トナーも多くなり、その分
感光体表面に形成された潤滑剤の皮膜が削れることにな
り、感光体表面に塗布される固形潤滑剤の量が相対的に
不足することが原因である。そのため融着の核となるト
ナーの外添剤がすり抜けやすく、またクリーニング不良
も発生しやすくなる。
【0060】一方、図11は本実施形態に係る画像形成装
置における感光体ドラム1の単位回転時間あたりのトナ
ー記録量(記録比率)に対して、不具合を発生させない
ために必要な潤滑剤の塗布量(削れ量)を示したもの
で、第一実施形態に記載した各色4%の記録比率で必要
な削れ量を1とし、例えば上記各色20%の記録比率にお
いて必要な削れ量は約1.8となる。図において斜線部の
領域に入るように、すなわち記録比率に応じて潤滑剤の
塗布量を制御することで、上記不具合をなくすことがで
きる。
【0061】ここで、耐久による感光体表面の劣化が進
んだ状態においては、より潤滑剤の塗布量を増加させる
方向(図の矢印にて示す方向)に曲線が移行する。そこ
で、本実施形態においては、感光体の回転時間に対する
感光体ドラム1上に記録されるトナーの割合に応じて固
形潤滑剤の塗布量を調節し、感光体ドラム1表面に常に
所定の潤滑剤塗布皮膜が形成されるように構成してい
る。
【0062】(制御構成)図10において、ホストコンピ
ュータから送られた画像形成情報は、画像形成装置本体
の画像メモリ部46に展開される。画像メモリ部46に展開
された画像形成情報は、画像形成のあるタイミングに合
わせてレーザ駆動部47に順次送られ、感光体ドラム1上
に静電潜像が形成される。これと同時に画像メモリ部46
に展開された画像データから画像ドットカウント部48に
おいてトナーが現像される潜像ドットをカウントし、演
算部44にて初期からのカウントされたドット数を積算
し、その総ドット数mを記憶部45に記憶する。
【0063】一方、第一実施形態と同様に、画像形成が
行われると感光体駆動時間カウント部43では、感光体駆
動部41が駆動した回転時間を検出し、画像形成情報演算
部にて初期からの総回転時間aを積算し、これを記憶部
45に記憶する。
【0064】本実施形態においては、連続して画像形成
動作が繰り返される耐久枚数が100枚となった時点に相
当する感光体ドラム1の総回転時間をT2とする。このT2
ごとに、カウントされた総ドット数mが第一実施形態に
て説明した各色記録比率4%のドット数m4に対して大
きい場合には、その大きさに応じて塗布ブラシ駆動部49
により塗布ブラシ25の回転数をアップさせ、固形潤滑剤
21の削れ量を図11に示した斜線部分の領域に入るように
制御する。また、総ドット数mがm4よりも小さい場合
には、塗布ブラシ25の回転数アップは行わずに、そのま
まの回転数で駆動される。なお、各色記録比率4%のド
ット数m4を基準に制御を行っているのは説明の簡略化
のためであり、本発明はこれに限定されるものではな
く、その系に合わせて最適化を図る。
【0065】なお、第一実施形態と同様に、所定の耐久
枚数となった時点に相当する感光体の総回転時間である
T1ごとに、固形潤滑剤移動部42により塗布ブラシ25に対
する固形潤滑剤の進入量を所定量食い込む方向に移動す
ることとする。ただし、塗布ブラシ25の回転数をアップ
させた駆動時間(塗布ブラシ25の総回転数r)は塗布ブ
ラシ回転数カウント部50にてカウントされ、演算部44に
て積算され、記憶部45に記憶しており、この駆動時間に
応じてT1ごとに行われる固形潤滑剤21の移動量は制御す
るものとする。
【0066】(動作説明)上記画像形成装置の動作につ
いて、図12のフローチャートを用いて詳細に説明する。
まず待機状態(S11)にある画像形成装置のホストコン
ピュータからのプリント要求(S12)があると、制御部
40は記憶部45から感光体ドラム1の総回転時間a、記録
された総ドット数m、塗布ブラシ25の総回転数rを読み
込む(S13)。そして制御部44は、第一実施形態と同様
に総回転時間aと所定の値bとを比較する(S14)。
【0067】ステップS14においてa≧bの場合には、
制御部40は固形潤滑剤移動部42により塗布ブラシ25に対
する固形潤滑剤21の進入量を所定の値cだけ食い込む方
向に移動する(S15)。第一実施形態と異なるのは、上
記塗布ブラシ25の総回転数rを考慮して固形潤滑剤21の
移動量を補正する点で、回転数をアップした時間が長い
場合、すなわち総回転数rが大きい場合には、cの値は
その回転数の増加分に応じた削れ量を加味した所定の値
で移動させる点である。例えば、各色約20%の記録比率
パターンを用いて画像形成が連続して行われたと判断さ
れる場合には、cは約1.1mm移動する。これと同時に、
bの値を所定の値に変更する(S16)。
【0068】ステップS14においてa<bの場合には、
総回転時間aと所定の値d(ここではd=T2)とを比較す
る(S17)。a<dの場合には、1枚の画像形成が終了
するごとに(S21)制御部40の指示により感光体駆動時
間カウント部43でカウントされた感光体ドラム1の駆動
時間t1が演算部44にて記憶部45に加算され、a=a+t1と
して更新され(S22)、記憶部45に書き込まれる(S2
3)。また同様に画像データから画像ドットカウント部4
8にてカウントされた総ドット数m、塗布ブラシの総回
転数rも更新され(S22)、夫々記憶部45に書き込まれ
る(S23)。塗布ブラシの総回転数rの代わりに塗布ブ
ラシの総回転時間を記憶させてもよいが、その場合には
ブラシの回転速度に応じた係数を乗じる等して補正をし
てから積算する必要がある。
【0069】そして、プリント終了(S18)の場合には
再び待機状態に戻り、連続してプリントする場合にはス
テップS13へと戻り、上記動作を繰り返す。
【0070】またステップS17において総回転時間aが
d以上となった場合には、総ドット数mとm4とを比較
し(S18)、m<m4の場合には上述したステップS21
に進む。一方、m≧m4の場合には、塗布ブラシ駆動部
49により塗布ブラシ25の回転数をアップさせる(S1
9)。例えば、各色約20%の記録比率パターンを用いて
画像形成が連続して行われたと判断される場合には、塗
布ブラシ25の回転数を約1.8倍にアップさせることにな
る。さらに、感光体ドラム1の表面劣化を考慮して、総
回転時間aの値が大きくなるのに応じた係数をかける等
して、潤滑剤の塗布量を増加させるように制御してもよ
い。
【0071】そして同時にdの値を所定の値(ここでは
d=2×T2)に変更し、mの値はm=0にリセットする
(S20)。同様にm4もリセットされる。ここでn度目
にaがd以上となった場合には、d=(n+1)×T2にdの値
を変更し、ステップS21へと移行する。なお、dの値は
記憶部45に記憶させておくことが望ましいが、制御部40
からアクセス可能な情報を格納しているRAM等に記憶
しておいてもよい。
【0072】本実施形態の効果を確認するために、低温
低湿(15℃/10%)、常温常湿(23℃/60%)、高温高湿
(30℃/85%)の各環境下において、各色20%記録し
た写真パターンによる連続カラープリントの耐久試験、
及び各色の記録比率が様々なもの、具体的には1%、
4%、10%、15%、20%、40%の記録パターンのものを
用意し、連続カラープリントを500枚ずつ順次行う耐久
試験、のそれぞれについてクリーニング性、融着及びそ
の他の不具合等を調べる実験を行った。耐久は3000枚/
日で6日間、トータル18000枚まで実施した。この実験
においては、及びのいずれの実験においても、耐久
を通してクリーニング不良、融着などの不具合は一度も
発生せず、感光体ドラム1の寿命を通して良質なプリン
ト画像を得ることができた。
【0073】以上の結果より、記録されるパターンの記
録比率や感光体の劣化度合いに応じて感光体ドラム1表
面に常に一定の潤滑剤塗布皮膜が形成されるように固形
潤滑剤を感光体ドラム1表面に塗布することで、クリー
ニング不良、融着などの不具合が生じることがなく、よ
り長期に渡って安定した画像形成装置を提供することが
できる。
【0074】なお、本実施形態においては上述のT2時点
ごとにカウントされた総ドット数mに応じて塗布ブラシ
25の回転数を可変させたが、この代わりに第一実施形態
で説明した固形潤滑剤移動部42により、塗布ブラシ25に
対する固形潤滑剤21の進入量を所定量食い込む方向に移
動することにより、固形潤滑剤の削れ量を図11に示した
斜線部の領域に入るように制御することも可能である。
【0075】また、実際の使用に際しては、上述のよう
な連続プリント以外にも間欠プリントが実施されること
が予想されるが、画像形成時以外の感光体ドラム1の回
転時には塗布ブラシの回転数をダウンさせる、もしくは
潤滑剤塗布装置20を所定のタイミングにより感光体ドラ
ム1から離間させることにより潤滑剤の塗布量を調整す
ることができ、これによっても同様の効果を得ることが
できる。また、間欠プリントの場合は、画像形成を始め
る前の感光体ドラム1の前回転中、もしくは画像形成終
了後の後回転中を利用して、塗布ブラシ25の回転時間を
可変とすることによっても潤滑剤の塗布量を調整するこ
ともできる。
【0076】[第三実施形態]図13は第三実施形態に係
るプロセスカートリッジを説明する図であって、上記第
一実施形態と説明の重複する部分については、同一の符
号を付して説明を省略する。本実施形態に係る画像形成
装置においては、感光体ドラム1、帯電ローラ2、クリ
ーニング装置8及び潤滑剤塗布皮膜を形成するための潤
滑剤塗布装置20を一体化し、装置本体に対し着脱可能な
プロセスカートリッジ30を構成している。また潤滑剤塗
布装置20は、クリーニングブラシのブラシローラ8d
を、固形潤滑剤21を塗布するブラシとして利用してい
る。このような構成にあっても、上記各実施形態にて説
明した本発明を適用することによって、同様の効果を得
ることができる。
【0077】さらに、このプロセスカートリッジ30に
は、上記記憶部45であるEEPROM等の不揮発性の読
み書き可能な記憶手段31を設けており、装置本体のコネ
クタ32に電気的に接続され、本体の制御部40と情報のや
りとりが可能となっている。すなわち、記憶部である記
憶手段31の情報は、制御部により読み書きが可能となっ
ている。
【0078】このようにプロセスカートリッジの形態と
することで、使用者には交換が困難な感光体ドラム1や
固形潤滑剤21等の消耗部品の交換、残留トナーの処理な
どのメンテナンスをする必要がなくなる。また、プロセ
スカートリッジ30に記憶手段31を設けたことにより、プ
ロセスカートリッジ30の着脱による誤検知を防止できる
ことや、別の本体に装着されても的確に使用状態が把握
できるため、プロセスカートリッジ30の寿命までの間は
常に安定して不具合のない良好な画像を得ることがで
き、しかも寿命となった際の交換も使用者が容易に行う
ことができるという利点を有している。
【0079】なお、プロセスカートリッジ方式を採用す
る際には、プロセスカートリッジ30の寿命に合わせて感
光体ドラム1の選定、固形潤滑剤21の硬度や感光体ドラ
ム1の表面性を寿命まで維持するための塗布ブラシ25の
当接条件などを最適化するよう設計する。なお、プロセ
スカートリッジ30に、更に現像装置4を一体化すること
も可能である。
【0080】
【発明の効果】上記説明した如く、本発明に係る画像形
成装置は、像担持体表面に常に一定の潤滑剤塗布皮膜が
形成されるように固形潤滑剤を塗布することにより、耐
久による像担持体表面性の劣化を抑え、クリーニング装
置の負荷も軽減することができる。そのためクリーニン
グブレードをすり抜けるトナーが引き起こすクリーニン
グ不良、融着、帯電ローラ汚れ等による画像の不具合を
なくし、長期に渡って不具合のない良好な画像形成が可
能な、信頼性の高い画像形成装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施形態に係る画像形成装置の要部構成図
である。
【図2】画像形成装置の主要制御ブロック図である。
【図3】トナーの形状係数を説明する図である。
【図4】トナーの形状係数を説明する図である。
【図5】潤滑剤皮膜形成手段を説明する図である。
【図6】弾性ブレードの像担持体に対する進入量を説明
する図である。
【図7】耐久枚数に対する固形潤滑剤の削れ量を説明す
る図である。
【図8】耐久枚数に対する固形潤滑剤の削れ量を説明す
る図である。
【図9】画像形成装置の動作を説明するフローチャート
である。
【図10】第二実施形態に係る画像形成装置の主要制御
ブロック図である。
【図11】各色記録比率に対する固形潤滑剤の必要な削
れ量を説明する図である。
【図12】画像形成装置の動作を説明するフローチャー
トである。
【図13】第三実施形態に係るプロセスカートリッジを
説明する図である。
【符号の説明】
a …総回転時間 1 …感光体ドラム 2 …帯電ローラ 3 …光学手段 4 …現像装置 5 …中間転写体 6a …第一転写部位 6b …第二転写部位 7 …高圧電源 8 …クリーニング装置 8a …弾性ブレード 8b …トナー捕集シート 8c …廃トナー回収容器 8d …ブラシローラ 8e …ブラシスクレーパ 8h …芯金 9 …転写ベルト 9a …転写ローラ 9b …テンションローラ 10 …高圧電源 11 …定着装置 12 …中間転写体クリーニング装置 20 …潤滑剤塗布装置 21 …固形潤滑剤 22 …ホルダ 23 …ガイド 24 …潤滑剤塗布容器 25 …塗布ブラシ 26 …加圧バネ 30 …プロセスカートリッジ 31 …記憶手段 32 …コネクタ 40 …制御部 41 …感光体駆動部 42 …固形潤滑剤移動部 43 …感光体駆動時間カウント部 44 …演算部 45 …記憶部 46 …画像メモリ部 47 …レーザ駆動部 48 …画像ドットカウント部 49 …塗布ブラシ駆動部 50 …塗布ブラシ回転数カウント部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H005 AA15 EA10 2H027 DA39 DA45 DB01 ED27 ED30 EE08 2H071 BA04 BA34 DA05 DA13 DA15 EA18 2H134 GA01 GB01 KG07 KG08 KH01 LA01 LA02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固形潤滑剤を回転ブラシに接触させ、該
    ブラシに付着した潤滑剤を像担持体に塗布して、該像担
    持体の表面に潤滑剤による皮膜を形成する潤滑剤皮膜形
    成手段と、 画像形成情報を記憶する記憶手段とを有し、 前記記憶手段に記憶された情報に基づいて、像担持体の
    表面に塗布する潤滑剤の塗布量を制御することを特徴と
    する画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記画像形成情報とは、画像データまた
    は画像形成時間、像担持体の回転時間、回転ブラシの回
    転時間を係数したもの、若しくはこれらの情報を演算処
    理したものであることを特徴とする請求項1記載の画像
    形成装置。
  3. 【請求項3】 前記記憶手段とは、不揮発性記憶手段で
    あることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記潤滑剤の塗布量の制御とは、 前記回転ブラシの単位時間あたりの回転数を可変とし、 若しくは前記回転ブラシの回転時間を可変とし、 若しくは前記固形潤滑剤への前記回転ブラシの進入量を
    可変とすることにより行うことを特徴とする請求項1記
    載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 画像形成に使用されるトナーは、形状係
    数SF1が100〜150、形状係数SF-2が100〜140であること
    を特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 少なくとも前記像担持体と、前記記憶手
    段とを一体的に有し、 請求項1乃至5のいずれか1項記載の画像形成装置に対
    して着脱可能に構成したことを特徴とするプロセスカー
    トリッジ。
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