JP2002243835A - クラッタ抑圧装置およびクラッタ抑圧方法 - Google Patents

クラッタ抑圧装置およびクラッタ抑圧方法

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JP2002243835A JP2001208026A JP2001208026A JP2002243835A JP 2002243835 A JP2002243835 A JP 2002243835A JP 2001208026 A JP2001208026 A JP 2001208026A JP 2001208026 A JP2001208026 A JP 2001208026A JP 2002243835 A JP2002243835 A JP 2002243835A
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scattering
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啓 諏訪
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Masafumi Iwamoto
雅史 岩本
Tetsuo Kirimoto
哲郎 桐本
Chikafusa Nonaka
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分布が完全にコヒーレントではないクラッタ
について抑圧を可能とするクラッタ抑圧装置及びクラッ
タ抑圧方法を得る。 【解決手段】 互いに直交する偏波特性を有する二つの
アンテナ9,10と、送信においては一方、受信におい
ては双方のアンテナを駆動させる偏波切換器1と、観測
対象の観測散乱ベクトルを格納する観測散乱ベクトルデ
ータベース2と、事前の観測あるいは理論計算により得
られたクラッタの散乱ベクトルから主要な散乱ベクトル
を抽出し、蓄積するクラッタ主要散乱ベクトル抽出蓄積
手段4Aと、観測散乱ベクトルデータベース2に格納さ
れた観測散乱ベクトルから、クラッタ主要散乱ベクトル
抽出蓄積手段4Aにおいて蓄積されているクラッタの主
要な散乱ベクトルの成分を抑圧するクラッタ主要成分抑
圧手段3と、クラッタ主要成分抑圧後の散乱ベクトルの
全電力を算出する全電力算出手段5とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、レーダの分野に
関するものであり、特に、偏波を用いてクラッタを抑圧
するクラッタ抑圧装置およびクラッタ抑圧方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図6は例えば特公昭63−503405
号公報に記載された従来のクラッタ抑圧装置構成を示す
ブロック図である。図6において、501は送信機、5
02は送受切換器、503は偏波制御器、504は複数
偏波送受信アンテナ、505は受信機、506はスイッ
チ、507は送受信偏波同一型最適偏波選択手段、50
8は表示器である。
【0003】図7は、従来の技術の動作内容を説明する
ための図である。次に動作について説明する。この従来
の技術は、電磁波のベクトル的な性質を利用して、クラ
ッタと目標のエコーを分離するものである。目標への入
射波や、目標からの散乱波は、Maxwellの方程式の記述
に明らかなように、本来空間内のベクトルとして表現さ
れる。
【0004】特に、目標が自由空間中で十分遠方に存在
する場合には、これらの電磁波は平面波とみなすことが
できることから、電界(磁界)を進行方向に直交した平
面上の二次元ベクトルとして取り扱うことができる。平
面波におけるこれら電界(磁界)ベクトルの時間変化の
様子は、波の偏り、つまり、いわゆる偏波の概念として
理解、分類されている。電磁波をベクトルで表現した場
合には、観測対象の散乱特性も、レーダ断面積(Radar C
ross Section:RCS)のようなスカラー値ではなく、散乱
行列(Scattering Matrix)として表現される。
【0005】このような従来の技術では、クラッタの散
乱行列を得るためのテスト観測モードと、テスト観測モ
ードで得られたクラッタの散乱行列をもとに、クラッタ
の電力を抑圧して、目標の観測を行う実観測モードの二
つの観測モードがある。
【0006】そして、時刻t,位置ベクトルrrにおける
周波数f,波数ベクトルkkの平面波EE(rr、t)は次式のよ
うに表される。
【0007】
【数1】
【0008】ここで、EE0は複素の電界ベクトルであ
り、垂直方向(vertical :v)の電界成分Evと水平方向(ho
rizontal :h)の電界成分Ehを用いて次式のように表すこ
とができる。
【0009】
【数2】
【0010】ここで、ρは次式で表される。
【0011】
【数3】
【0012】式(3)におけるAv ej δ vは、両成分に共通
に作用するので、結局、ベクトル[ 1,ρ ]T (Tは転
置)がその平面波の偏波状態(polarization state)を特
徴づけることになる。そこで、[1,ρ]Tのユークリッド
ノルムを1とするベクトルEEJを次式で定義する。
【0013】
【数4】
【0014】ここで*は共役を表す。以下では、式(4)の
電界ベクトルの表現形式をJones- Vector形式と呼ぶこ
とにする。目標への入射波の偏波状態、すなわち送信ア
ンテナの偏波状態をJones-Vector形式の複素電界ベクト
ルEEtで表現する。この場合の散乱波の複素電界ベクト
ルEEsは次式で与えられる。
【0015】
【数5】
【0016】上式において、[S]は観測対象の散乱特性
を表す散乱行列(scattering matrix)であり次式で表さ
れる。
【0017】
【数6】
【0018】ここで、Svvは入射波の偏波がVの時の散乱
波のV成分、Svhは入射波の偏波がHの時の散乱波のV成
分、Shvは入射波の偏波がVの時の散乱波のH成分、Shhは
入射波の偏波がHの時の散乱波のH成分を表す。
【0019】この散乱波を、その偏波状態がJones-Vect
or形式の複素電界ベクトルEErで与えられる受信アンテ
ナで受信した場合の受信電圧Vsは次式で与えられる。
【0020】
【数7】
【0021】よって、この場合の受信電力Psは次のよう
に表される。
【0022】
【数8】
【0023】ここで、送信アンテナと受信アンテナの偏
波状態が等しい場合、すなわち、
【0024】
【数9】
【0025】で、かつ、送信アンテナと受信アンテナが
モノスタティックで構成されている場合、すなわち、
【0026】
【数10】
【0027】の場合を想定する。この場合簡単なマトリ
ックス演算により、ρが次式を満足する場合に、受信電
力Psがゼロになることが分かる。
【0028】
【数11】
【0029】すなわち、クラッタの散乱行列[Su]の要素
が観測等により既知であれば、式(11)でρを決定し、こ
れを式(4)に代入して得られる複素電界ベクトルを送受
信アンテナの偏波状態にすることで、クラッタ電力を抑
圧して、目標の散乱行列[Sd]に関する電力を得ることが
できる。従来の技術では、以上に述べた原理で動作す
る。
【0030】以下、図6に従い、具体的な処理の内容を
説明する。送信機501で生成した広帯域パルスを送受
切換器502、偏波制御器503を介して複数偏波送受
信アンテナ504から観測対象に照射し、観測対象によ
って散乱されたエコーを複数偏波送受信アンテナ50
4、偏波制御器503、送受切換器502を介して受信
機505で受信して、受信信号をスイッチ506に送
る。この信号はスイッチ506の状態により、表示器5
08、または送受信偏波同一型最適偏波選択手段507
に送られる。
【0031】次に、偏波制御器503、スイッチ50
6、及び送受信偏波同一型最適偏波選択手段507の動
作原理について説明する。この従来の技術においては、
試験観測モードと実観測モードの二つの観測モードを時
分割で切り換えて観測を行う。まず試験観測モードで
は、クラッタの散乱行列を測定する。そのため、偏波制
御器503ではVV偏波、VH偏波、HH偏波を観測するよう
に、送受信の偏波を切り換える。例えば複数偏波送受信
アンテナが水平ダイポールアンテナと垂直ダイポールア
ンテナで構成されている場合には、垂直ダイポールアン
テナを用いて送信して、エコーを垂直アンテナで受信す
ることでSvvを、水平ダイポールアンテナで受信するこ
とでShvを得ることができる。同様に、水平ダイポール
アンテナを用いて送信して、エコーを垂直アンテナで受
信することでSvhを、水平ダイポールアンテナで受信す
ることでShhを得ることができる。これにより得られた
クラッタの散乱行列[Sc]はスイッチ506を介して送受
信偏波同一型最適偏波選択手段507に送られる。
【0032】送受信偏波同一型最適偏波選択手段507
では、前述の式(11)でρを決定し、この値を式(4)に代
入して送受信アンテナの偏波状態EEを決定し、これを偏
波制御器503に送る。偏波制御器503では、送受信
アンテナの偏波状態がEEになるように制御する。
【0033】次に、実観測モードに移る。実観測モード
では、偏波制御器503で制御された偏波状態で、観測
対象に送信波を照射し、同じ偏波状態でそのエコーを受
信する。偏波制御器503で定められた偏波状態は、ク
ラッタの電力を抑圧する偏波状態を満足することから、
理想的にはクラッタ電力を完全に抑圧して、目標の電力
分布のみを得ることができる。
【0034】散乱特性が完全に固定されたクラッタの場
合には、これ以降実観測モードを続けることで、クラッ
タを効果的に抑圧した状態の観測を保持することができ
るが、特に海面クラッタのような場合時間と共に散乱特
性が変化することも考えられることから、適当な時間間
隔で再び試験観測モードに移行して送受信アンテナの偏
波状態を補正する。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の装
置では、以下の問題点がある。 1. 送信偏波と受信偏波を等しく設定するため、クラ
ッタの電力を完全に抑圧するためには送受信偏波が等し
いという条件を満たす送受信偏波を選択し、受信電力を
計算すると、目標の散乱行列とクラッタの散乱行列の関
係によっては目標の電力まで大幅に抑圧してしまう場合
があるので問題であった。
【0036】2.モノスタティック構成でしか実現でき
ないので、例えばステルス目標のように送信および受信
アンテナの位置が同じ場合の反射を下げるように構成さ
れた目標の検出性能を向上するという目的でよく用いら
れるバイスタティック構成をとることができないので、
耐ステルス性能が劣化する問題があった。
【0037】3.また、クラッタの偏波特性が各分解能
セルごとに異なる場合に、これを考慮することができな
いので、検出性能が劣化する問題があった。
【0038】4.さらに、クラッタあるいは目標の偏波
特性が時間的に変化する場合について考慮されていな
い、すなわち対応していない問題があった。
【0039】この発明は、上述のような問題を解決する
ためになされたもので、分布が完全にコヒーレントでは
ないクラッタについて抑圧を可能とし、また、クラッタ
の散乱の主要な偏波特性に関してのみ抑圧することを可
能とするクラッタ抑圧装置およびクラッタ抑圧方法を得
ることを目的とする。
【0040】
【課題を解決するための手段】この発明のクラッタ抑圧
装置は、互いに直交する偏波特性を有する二つのアンテ
ナと、二つのアンテナのうち、送信においてはいずれか
一方、受信においては双方を駆動させ、観測対象の散乱
ベクトルを収集する偏波切換器と、観測対象の各分解能
セルごとの観測散乱ベクトルを格納する観測散乱ベクト
ルデータベースと、事前の観測あるいは理論計算により
得られたクラッタの散乱ベクトルから主要な散乱ベクト
ルを抽出し、蓄積するクラッタ主要散乱ベクトル抽出蓄
積手段と、観測散乱ベクトルデータベースに格納された
観測散乱ベクトルから、クラッタ主要散乱ベクトル抽出
蓄積手段において蓄積されているクラッタの主要な散乱
ベクトルの成分を抑圧するクラッタ主要成分抑圧手段
と、クラッタ主要成分抑圧手段によって得られるクラッ
タ主要成分抑圧後の散乱ベクトルの全電力を算出する全
電力算出手段とを有する。
【0041】また、クラッタ主要散乱ベクトル抽出蓄積
手段は、事前の観測あるいは理論計算により得られたク
ラッタの散乱ベクトルを蓄積するクラッタ散乱ベクトル
データベースと、クラッタ散乱ベクトルデータベースか
ら、主要な散乱ベクトルを抽出する主要散乱ベクトル抽
出手段と、抽出された主要な散乱ベクトルを蓄積するク
ラッタ主要散乱ベクトルデータベースとを有する。
【0042】また、互いに直交する偏波特性を有する二
つのアンテナと、二つのアンテナのうち、送信において
はいずれか一方、受信においては双方を駆動させ、観測
対象の散乱ベクトルを収集する偏波切換器と、観測対象
の各分解能セルごとの観測散乱ベクトルを格納する観測
散乱ベクトルデータベースと、観測散乱ベクトルデータ
ベースに格納された観測対象の各分解能セルごとの観測
散乱ベクトルから、主要な散乱ベクトルを抽出すること
で、クラッタの主要な散乱ベクトルを抽出する主要散乱
ベクトル抽出手段と、観測散乱ベクトルデータベースに
格納された観測散乱ベクトルから、クラッタ主要散乱ベ
クトル抽出蓄積手段において蓄積されているクラッタの
主要な散乱ベクトルの成分を抑圧するクラッタ主要成分
抑圧手段と、クラッタ主要成分抑圧手段によって得られ
るクラッタ主要成分抑圧後の散乱ベクトルの全電力を算
出する全電力算出手段とを有する。
【0043】また、観測散乱ベクトルデータベースおよ
び、クラッタ主要散乱ベクトル抽出蓄積手段は、それぞ
れ複数ヒット分の散乱ベクトルを格納する。
【0044】また、主要散乱ベクトル抽出手段は、入力
された散乱ベクトルの共分散行列を算出し、共分散行列
を固有値分解し、固有値分解の結果得られる固有ベクト
ルのうち、最大固有値に対応する固有ベクトルをクラッ
タの主要な散乱ベクトルとして抽出する。
【0045】また、主要散乱ベクトル抽出手段は、入力
された散乱ベクトルの共分散行列を算出し、共分散行列
を固有値分解し、固有値分解の結果得られる固有ベクト
ルを対応する固有値で重み付けして加算したものをクラ
ッタの主要な散乱ベクトルとして抽出する。
【0046】また、クラッタ主要成分抑圧手段は、観測
散乱ベクトルを、クラッタの主要な散乱ベクトルに直交
する空間に射影することによって観測散乱ベクトルか
ら、クラッタの主要な散乱ベクトル成分を抑圧する。
【0047】また、主要散乱ベクトル抽出手段は、入力
された散乱ベクトルの共分散行列を算出し、共分散行列
を固有値分解し、固有値分解の結果得られる固有ベクト
ルのうち、対応する固有値の大きいものから順に複数個
をクラッタの主要な散乱ベクトルとして抽出し、クラッ
タ主要成分抑圧手段は、観測散乱ベクトルを、複数個の
クラッタの主要な散乱ベクトルの張る空間に直交する空
間に射影することによって観測散乱ベクトルから、クラ
ッタの主要な散乱ベクトル成分を抑圧する。
【0048】また、主要散乱ベクトル抽出手段は、アン
テナがモノスタティック構成である場合に、入力された
散乱ベクトルの共分散行列を算出し、共分散行列を固有
値分解し、固有値分解の結果得られる固有ベクトルのう
ち、対応する固有値の大きいものから順に2個を主要散
乱ベクトルとして出力し、アンテナがモノスタティック
構成でない場合に、固有ベクトルのうち、対応する固有
値の大きいものから順に3個を主要散乱ベクトルとして
出力する。
【0049】また、この発明のクラッタ抑圧方法は、事
前の観測あるいは理論計算により得られたクラッタの散
乱ベクトルから主要な散乱ベクトルを抽出するクラッタ
主要散乱ベクトル抽出ステップと、観測対象の各分解能
セルごとの観測散乱ベクトルに対して、クラッタ主要散
乱ベクトル抽出ステップにおいて抽出されたクラッタの
主要な散乱ベクトルの成分を抑圧するクラッタ主要成分
抑圧ステップと、クラッタ主要成分抑圧ステップによっ
て得られるクラッタ主要成分抑圧後の散乱ベクトルの全
電力を算出する全電力算出ステップとを有する。
【0050】また、クラッタ主要散乱ベクトル抽出ステ
ップは、事前の観測あるいは理論計算により得られたク
ラッタの散乱ベクトルからクラッタ主要散乱ベクトルを
抽出する代わりに、観測対象の各分解能セルごとの観測
散乱ベクトルの主要な散乱ベクトルを抽出することで、
クラッタ主要散乱ベクトルを抽出する。
【0051】また、クラッタ主要散乱ベクトル抽出ステ
ップは、入力された散乱ベクトルの共分散行列を算出
し、共分散行列を固有値分解し、固有値分解の結果得ら
れる固有ベクトルのうち、最大固有値に対応する固有ベ
クトルを主要散乱ベクトルとして抽出する。
【0052】また、クラッタ主要散乱ベクトル抽出ステ
ップは、入力された散乱ベクトルの共分散行列を算出
し、共分散行列を固有値分解し、固有値分解の結果得ら
れる固有ベクトルを対応する固有値で重み付けして加算
したものを主要散乱ベクトルとして抽出する。
【0053】また、クラッタ主要成分抑圧ステップは、
観測散乱ベクトルを、クラッタの主要な散乱ベクトルに
直交する空間に射影することによって観測散乱ベクトル
から、クラッタの主要な散乱ベクトル成分を抑圧する。
【0054】また、クラッタ主要散乱ベクトル抽出ステ
ップは、入力された散乱ベクトルの共分散行列を算出
し、共分散行列を固有値分解し、固有値分解の結果得ら
れる固有ベクトルのうち、対応する固有値の大きいもの
から順に複数個をクラッタの主要な散乱ベクトルとして
抽出し、クラッタ主要成分抑圧ステップは、観測散乱ベ
クトルを、複数個のクラッタの主要な散乱ベクトルの張
る空間に直交する空間に射影することによって観測散乱
ベクトルから、クラッタの主要な散乱ベクトル成分を抑
圧する。
【0055】さらに、クラッタ主要散乱ベクトル抽出ス
テップは、アンテナがモノスタティック構成である場合
に、入力された散乱ベクトルの共分散行列を算出し、共
分散行列を固有値分解し、固有値分解の結果得られる固
有ベクトルのうち、対応する固有値の大きいものから順
に2個を主要散乱ベクトルとして出力し、アンテナがモ
ノスタティック構成でない場合に、固有ベクトルのう
ち、対応する固有値の大きいものから順に3個を主要散
乱ベクトルとして出力する。
【0056】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の
実施の形態1のクラッタ抑圧装置構成を示すブロック図
である。図2は本実施の形態の動作内容を説明するため
の図である。図1において、1は偏波切換器、2は観測
散乱ベクトルデータベース、3はクラッタ主要成分抑圧
手段、4Aはクラッタ主要散乱ベクトル抽出蓄積手段、
5は全電力算出手段、9は第一偏波送受信アンテナ、1
0は第二偏波送受信アンテナ、41はクラッタ散乱ベク
トルデータベース、42は主要散乱ベクトル抽出手段、
43はクラッタ主要散乱ベクトルデータベースである。
また、501は送信機、502は送受切換器、505は
受信機、及び508は表示器である。
【0057】まず、用語の定義を行う。式(6)で定義し
た散乱行列(scattering matrix) [S]を式(12)のように
列ベクトルYYで表現したものを、散乱特性を表すベクト
ルという意味で「散乱ベクトル(scattering vector)」
と呼ぶ。散乱行列と散乱ベクトルが含む情報は等しい
が、以下ではもっぱら散乱ベクトルを用いる。なお、式
(12)では、式(6)で用いていた水平偏波(h)、垂直偏波
(v)の代わりに、互いに直交する二つの偏波状態を第一
偏波(1)および、 第二偏波(2)と呼んで送受偏波の組み
合わせを表現している。レーダがモノスタティック構成
の場合は、式(10)の関係が成立するので、上記散乱ベク
トルを式(13)のように定義することも可能である。ま
た、レーダがモノスタティック構成の場合、上記散乱ベ
クトルを式(14)のように定義することによってS12、 S2
1成分に含まれる雑音成分を低減することも可能であ
る。散乱ベクトルを式(13)、式(14)のように3次元ベク
トルとして定義した場合は、以下の処理で用いられる散
乱ベクトルはすべて同様に3次元であり、式(18)におい
て定義される共分散行列も3行3列の行列となることは言
うまでもない。
【0058】
【数12】
【0059】また、散乱ベクトルYYのベクトルノルムの
二乗 ||YY||2を、ここでは 「全電力」と呼ぶ。これ
は、式(15)に明らかなように、||YY||2が4つの偏波チャ
ネルのパワーの総和であることからきている名称であ
る。
【0060】
【数13】
【0061】次に、図1を用いて本実施の形態の処理内
容を説明する。まず、送信機501で生成した広帯域パ
ルスを、送受切換器502を介して偏波切換器1に送
る。偏波切換器1では、第一偏波送受信アンテナ9と第
二偏波送受信アンテナ10のうちの第一偏波送受信アン
テナ9に送信信号を送る。
【0062】ここで、第一偏波送受信アンテナ9と第二
偏波送受信アンテナ10は、偏波特性が互いに直交する
アンテナの組である。例えば垂直偏波と水平偏波の組
や、右旋円偏波と左旋円偏波の組などが上記の直交する
二種類の偏波特性として良く知られている。
【0063】第一偏波送受信アンテナ9から送信された
信号は観測対象によって散乱される。これを、第一偏波
送受信アンテナ9および第二偏波送受信アンテナ10を
介して偏波切換器1に送る。これらの信号は送受切換器
502を介して、それぞれ受信機505に送られる。受
信機で復調された信号は観測対象の反射強度S11、S
12の形で、観測散乱ベクトルデータベース2に保存さ
れる(ここで、Sijは、第j偏波送受信アンテナで送
信して第i偏波送受信アンテナで受信された反射強度を
表す。同様に、送信機501で生成した広帯域パルス
を、送受切換器502を介して偏波切換器1に送り、こ
れを第二偏波送受信アンテナ10から目標に照射して同
様の処理を繰り返すことにより、観測対象の電界反射強
度S21、S22を得る。これを同様に観測散乱ベクト
ルデータベース2に保存する。第一偏波送受信アンテナ
9と第二偏波送受信アンテナ10の各時刻の動作モード
について図2に示している。図中のインターバルが、散
乱ベクトルを得るのに要する処理のひとまとめである。
【0064】上記の観測の結果は、観測散乱ベクトルデ
ータベース2に、式(16)に示すような観測対象に関する
各分解能セルkごとの散乱ベクトルYYkとして格納され
る。
【0065】
【数14】
【0066】クラッタ散乱ベクトルデータベース41に
は、同様にして事前に観測したクラッタのみの散乱ベク
トルの分布YYum
【0067】
【数15】
【0068】が格納されている。クラッタのみの散乱ベ
クトルの分布YYumは事前の観測の他に、理論計算などか
ら得ることも可能であることは言うまでもない。なお、
理論計算(例えば、GTD: Geometrical Theory of Diffra
ction等)からYYumを得る場合は、後に式(18)で定義する
共分散行列が予め求められるため、式(18)の処理を行う
代わりに、その共分散行列を用いることも可能である。
【0069】一般に散乱ベクトルは空間方向に変動し、
その分布は一般にコヒーレントではない。すなわち、散
乱ベクトルの4つの各要素が互いにある相関を持ちつつ
も、それぞれ別に分布する(例えば多次元正規分布など
に従う)。しかし、従来の技術では、散乱ベクトルの分
布がコヒーレントでない場合を扱うことは出来ない。次
に説明する主要散乱ベクトル抽出手段42はこの問題を
解決するために導入される。
【0070】主要散乱ベクトル抽出手段42、はクラッ
タ散乱ベクトルデータベース41に格納されたクラッタ
のみの散乱ベクトルの分布 YYumから、クラッタの主要
な散乱ベクトルYYuを主成分分析の手法によって抽出す
る手段である。ここでは主要散乱ベクトル抽出手段42
の動作について説明する。まず、YYumの共分散行列[Cu]
を次式のように求める。
【0071】
【数16】
【0072】式(19)に示すように、上記の共分散行列[C
u]を固有値分解して、固有値λi(i=1,2,3,4)と対応
する固有ベクトルVVi(i=1,2,3,4)を求める。(ただ
し、λ1の値はλ2以上、λ2はλ3以上、λ3はλ4以上を
満たす。)
【0073】
【数17】
【0074】すると最大の固有値λ1に対応する固有ベ
クトルVV1が、クラッタ散乱ベクトルYYumの主成分、す
なわち主要な散乱ベクトルYYuであり、これが主要散乱
ベクトル抽出手段42の出力である。クラッタ主要散乱
ベクトルデータベース43には主要散乱ベクトル抽出手
段42の出力であるクラッタの主要散乱ベクトルYYu(=V
V1) が格納される。この主要散乱ベクトル抽出手段42
の動作は、すなわち、事前の観測あるいは理論計算によ
り得られたクラッタの散乱ベクトルから主要な散乱ベク
トルを抽出するクラッタ主要散乱ベクトル抽出ステップ
S1である。
【0075】次に、クラッタ主要成分抑圧手段3は、式
(20)によって、観測散乱ベクトルデータベース2に保存
されている各レンジ毎の観測散乱ベクトルYYk(k=1、2、
…、K)を、クラッタ主要散乱ベクトルデータベース43
に格納されたクラッタの主要散乱ベクトルYYuに直交す
る空間に射影し、観測散乱ベクトルに含まれるクラッタ
の主要散乱ベクトルYYuの成分を抑圧した散乱ベクトルY
Ysk(k=1、2、…、K)を求める。このクラッタ主成分抑圧
手段3の動作は、すなわち、観測対象の各分解能セルご
との観測散乱ベクトルに対して、上述クラッタ主要散乱
ベクトル抽出ステップS1において抽出されたクラッタ
の主要な散乱ベクトルの成分を抑圧するクラッタ主要成
分抑圧ステップS2である。
【0076】
【数18】
【0077】さらに、全電力算出手段5は、式(21)によ
って、クラッタ主要成分抑圧手段3から出力されたクラ
ッタの主要散乱ベクトルYYuの成分を抑圧した散乱ベク
トルYYsk(k=1、2、…、K)の全電力Psk(k=1、2、…、K)
を求める。この全電力算出手段5の動作は、すなわち、
上述のクラッタ主要成分抑圧ステップS2によって得ら
れるクラッタ主要成分抑圧後の散乱ベクトルの全電力を
算出する全電力算出ステップS3である。
【0078】
【数19】
【0079】散乱ベクトルYYsk(k=1、2、…、K)は、ク
ラッタの主要散乱ベクトルYYuの成分が除かれたもので
あるので、式(21)によって得られる全電力Psk(k=1、2、
…、K)も、クラッタの主要な成分が除かれた全電力であ
る。この全電力を表示器508によって表示すると、ク
ラッタの電力が抑圧された電力分布を観測することがで
きる。
【0080】なお、上記クラッタの主要散乱ベクトルYY
uを、YYu=VV1 で定義する代わりに、式(22)によって定
義してもかまわない。また、散乱ベクトルを式(13)ある
いは式(14)によって定義した場合は、式(23)によって定
義すれば良い。すなわち、主要散乱ベクトル抽出手段4
2は、入力された散乱ベクトルの共分散行列を算出し、
この共分散行列を固有値分解し、該固有値分解の結果得
られる固有ベクトルのうち、最大固有値に対応する固有
ベクトルを主要散乱ベクトルとして抽出する替わりに、
入力された散乱ベクトルの共分散行列を算出し、この共
分散行列を固有値分解し、該固有値分解の結果得られる
固有ベクトルを対応する固有値で重み付けして加算した
ものを主要散乱ベクトルとして抽出してもかまわない。
【0081】
【数20】
【0082】式(22)の定義を用いることによって、主成
分VV1のみではなく、VV2、VV3、VV4の情報をクラッタの
主要散乱ベクトルに含めることが可能である。
【0083】本実施の形態をとると、クラッタと目標の
散乱ベクトルの主要な成分を抽出するので、その分布が
完全にコヒーレントではないクラッタについても適用が
可能である。また、クラッタの受信電力をゼロにする送
受信偏波の組み合わせを求めて受信電力を計算してクラ
ッタを抑圧するかわりに、観測された散乱ベクトルか
ら、クラッタの主要な散乱ベクトルの成分を抑圧した後
に全電力を求める処理を行うので、クラッタの散乱の主
要な偏波特性に関してのみ抑圧することが可能である。
また、本実施の形態は、バイスタティックの構成に適用
することも可能である。
【0084】すなわち、本実施の形態のクラッタ抑圧装
置は、互いに直交する偏波特性を有する二つのアンテナ
9,10と、二つのアンテナ9,10のうち、送信にお
いてはいずれか一方、受信においては双方を駆動させ、
観測対象の散乱ベクトルを収集する偏波切換器1と、観
測対象の各分解能セルごとの観測散乱ベクトルを格納す
る観測散乱ベクトルデータベース2と、事前の観測ある
いは理論計算により得られたクラッタの散乱ベクトルか
ら主要な散乱ベクトルを抽出し、蓄積するクラッタ主要
散乱ベクトル抽出蓄積手段4Aと、観測散乱ベクトルデ
ータベース2に格納された観測散乱ベクトルから、クラ
ッタ主要散乱ベクトル抽出蓄積手段4Aにおいて蓄積さ
れているクラッタの主要な散乱ベクトルの成分を抑圧す
るクラッタ主要成分抑圧手段3と、クラッタ主要成分抑
圧手段3によって得られるクラッタ主要成分抑圧後の散
乱ベクトルの全電力を算出する全電力算出手段5とを有
する。そのため、クラッタの電力が抑圧された電力分布
を観測することができ、また、クラッタと目標の散乱ベ
クトルの主要な成分を抽出するので、その分布が完全に
コヒーレントではないクラッタについても適用が可能で
ある。
【0085】また、クラッタ主要散乱ベクトル抽出蓄積
手段4Aは、事前の観測あるいは理論計算により得られ
たクラッタの散乱ベクトルを蓄積するクラッタ散乱ベク
トルデータベース41と、クラッタ散乱ベクトルデータ
ベース41から、主要な散乱ベクトルを抽出する主要散
乱ベクトル抽出手段42と、抽出された主要な散乱ベク
トルを蓄積するクラッタ主要散乱ベクトルデータベース
43とを有する。そのため、容易な方法によって、事前
の観測あるいは理論計算により得られたクラッタの散乱
ベクトルから主要な散乱ベクトルを抽出し蓄積すること
ができる。
【0086】また、主要散乱ベクトル抽出手段42は、
入力された散乱ベクトルの共分散行列を算出し、共分散
行列を固有値分解し、固有値分解の結果得られる固有ベ
クトルのうち、最大固有値に対応する固有ベクトルをク
ラッタの主要な散乱ベクトル抽出する。そのため、主要
な散乱ベクトルを確実に抽出することができる。
【0087】また、主要散乱ベクトル抽出手段42は、
入力された散乱ベクトルの共分散行列を算出し、共分散
行列を固有値分解し、固有値分解の結果得られる固有ベ
クトルを対応する固有値で重み付けして加算したものを
クラッタの主要な散乱ベクトル抽出する。そのため、主
要な散乱ベクトルを確実に抽出することができる。
【0088】また、クラッタ主要成分抑圧手段3は、観
測散乱ベクトルを、クラッタの主要な散乱ベクトルに直
交する空間に射影することによって観測散乱ベクトルか
ら、クラッタの主要な散乱ベクトル成分を抑圧する。そ
のため、クラッタの主要な散乱ベクトル成分を確実に抑
圧することができる。
【0089】また、本実施の形態のクラッタ抑圧方法
は、事前の観測あるいは理論計算により得られたクラッ
タの散乱ベクトルから主要な散乱ベクトルを抽出するク
ラッタ主要散乱ベクトル抽出ステップS1と、観測対象
の各分解能セルごとの観測散乱ベクトルに対して、クラ
ッタ主要散乱ベクトル抽出ステップS1において抽出さ
れたクラッタの主要な散乱ベクトルの成分を抑圧するク
ラッタ主要成分抑圧ステップS2と、クラッタ主要成分
抑圧ステップS2によって得られるクラッタ主要成分抑
圧後の散乱ベクトルの全電力を算出する全電力算出ステ
ップS3とを有する。そのため、クラッタの電力が抑圧
された電力分布を観測することができ、また、クラッタ
と目標の散乱ベクトルの主要な成分を抽出するので、そ
の分布が完全にコヒーレントではないクラッタについて
も適用が可能である。
【0090】また、クラッタ主要散乱ベクトル抽出ステ
ップS1は、入力された散乱ベクトルの共分散行列を算
出し、共分散行列を固有値分解し、固有値分解の結果得
られる固有ベクトルのうち、最大固有値に対応する固有
ベクトルを主要散乱ベクトルとして抽出する。そのた
め、主要な散乱ベクトルを確実に抽出することができ
る。
【0091】また、クラッタ主要散乱ベクトル抽出ステ
ップS1は、入力された散乱ベクトルの共分散行列を算
出し、共分散行列を固有値分解し、固有値分解の結果得
られる固有ベクトルを対応する固有値で重み付けして加
算したものを主要散乱ベクトルとして抽出する。そのた
め、主要な散乱ベクトルを確実に抽出することができ
る。
【0092】さらに、クラッタ主要成分抑圧ステップS
2は、観測散乱ベクトルを、クラッタの主要な散乱ベク
トルに直交する空間に射影することによって観測散乱ベ
クトルから、クラッタの主要な散乱ベクトル成分を抑圧
する。そのため、クラッタの主要な散乱ベクトル成分を
確実に抑圧することができる。
【0093】実施の形態2.図3はこの発明の実施の形
態2のクラッタ抑圧装置構成を示すブロック図である。
図3において、4Bはクラッタ時間方向主要散乱ベクト
ル抽出蓄積手段、44は複数ヒットクラッタ主要散乱ベ
クトルデータベース、30は複数ヒット観測散乱ベクト
ルデータベースである。その他の構成は実施の形態1と
同様である。
【0094】本実施の形態の構成は、図1に示した実施
の形態1の構成のうち、観測散乱ベクトルデータベース
2を複数ヒット観測散乱ベクトルデータベース30で、
クラッタ主要散乱ベクトル抽出蓄積手段4Aをクラッタ
時間方向主要散乱ベクトル抽出蓄積手段4Bで置き換え
たものである。
【0095】複数ヒット観測散乱ベクトルデータベース
30は複数ヒットt=1,2,・・・,Tにおける観測値を
蓄えておくデータベースである。蓄えられるデータは時
系列であるから、式(12)において空間方向の座標を表す
k=1,2,・・・,Kを時系列のヒット番号t=1,2,・・
・,Tで置き換える。その後は、実施の形態1と全く同
様な処理を行う。このようにすることにより、クラッタ
あるいは目標の散乱ベクトルが時間とともに変動するよ
うな場合においても、実施の形態1と同様な処理を適用
することが可能となる。
【0096】次に、クラッタ時間方向主要散乱ベクトル
抽出蓄積手段4Bの動作について説明する。複数ヒット
クラッタ主要散乱ベクトルデータベース44には、事前
の複数ヒットのクラッタの観測値が蓄積される。このク
ラッタに関する時系列データを用いて主要散乱ベクトル
抽出手段42によってクラッタの主要散乱ベクトルを求
める。主要散乱ベクトル抽出手段42においては、式(1
7)、式(18)において、実施の形態1では空間方向の座標
を表すm=1,2,・・・,Mを時間系列を表すものと読み
替え、その他は全く同様な動作で時間的に変動するクラ
ッタの主要散乱ベクトルを求める。
【0097】本実施の形態をとることによって、ある地
点をある時間に渡って観測した時系列データに対して、
実施の形態1と同様な効果を得ることが可能となる。
【0098】すなわち、本実施の形態のクラッタ抑圧装
置は、観測散乱ベクトルデータベース30および、クラ
ッタ主要散乱ベクトル抽出蓄積手段4Aは、それぞれ複
数ヒット分の散乱ベクトルを格納する。そのため、ある
地点を所定の時間に渡って観測した時系列データに対し
て、クラッタの電力が抑圧された電力分布を観測するこ
とができ、また、クラッタと目標の散乱ベクトルの主要
な成分を抽出するので、その分布が完全にコヒーレント
ではないクラッタについても適用が可能である。
【0099】実施の形態3.図4はこの発明の実施の形
態3のクラッタ抑圧装置構成を示すブロック図である。
図5は本実施の形態の処理を説明するための図である。
図4において、42は観測散乱行列データベース2に格
納された観測対象の各分解能セルごとの観測散乱ベクト
ルから、主要な散乱ベクトルを抽出することで、クラッ
タの主要な散乱ベクトルを抽出する主要散乱ベクトル抽
出手段である。
【0100】本実施の形態は、実施の形態1における、
事前の観測値(クラッタ散乱ベクトルデータベース4
1)からクラッタの主要な散乱ベクトルを抽出する部分
(クラッタ主要散乱ベクトル抽出ステップS1)を、実
観測で得られた観測値、すなわち、観測散乱ベクトルデ
ータベース2から、抽出する構成としたものである。す
なわち、本実施の形態における主要散乱ベクトル抽出手
段42においては、YYumの共分散行列[Cu]を次のように
近似的に求める。
【0101】
【数21】
【0102】図5に示すように、実観測で観測される散
乱ベクトルは、ターゲットの散乱ベクトルも含むもので
あるが、観測したシーンの多くの部分をクラッタの成分
が占める場合は、式(24)で求められた共分散行列を用い
て主成分分析を行うことにより、クラッタの主要な散乱
ベクトルYYuをほぼ正確に抽出することができる。抽出
されたクラッタの主要な散乱ベクトルYYuは、クラッタ
主要成分抑圧手段3に送られる。後段の処理は実施の形
態1と同様である。
【0103】本実施の形態をとることによって、実施の
形態1の効果に加えて、実施の形態1においては必要で
あったクラッタ散乱ベクトルの事前の観測あるいは事前
の理論計算を省くことが可能となる。
【0104】なお、本実施の形態において、観測散乱ベ
クトルデータベース2を図3に示した複数ヒット観測散
乱ベクトルデータベース30で置き換えることにより、
時系列のデータに対して用いることができることは言う
までもない。
【0105】このようなことから、本実施の形態のクラ
ッタ抑圧装置は、互いに直交する偏波特性を有する二つ
のアンテナ9,10と、二つのアンテナ9,10のう
ち、送信においてはいずれか一方、受信においては双方
を駆動させ、観測対象の散乱ベクトルを収集する偏波切
換器1と、観測対象の各分解能セルごとの観測散乱ベク
トルを格納する観測散乱ベクトルデータベース2と、観
測散乱ベクトルデータベース2に格納された観測対象の
各分解能セルごとの観測散乱ベクトルから、主要な散乱
ベクトルを抽出することで、クラッタの主要な散乱ベク
トルを抽出する主要散乱ベクトル抽出手段42と、観測
散乱ベクトルデータベース2に格納された観測散乱ベク
トルから、クラッタ主要散乱ベクトル抽出蓄積手段4A
において蓄積されているクラッタの主要な散乱ベクトル
の成分を抑圧するクラッタ主要成分抑圧手段3と、クラ
ッタ主要成分抑圧手段3によって得られるクラッタ主要
成分抑圧後の散乱ベクトルの全電力を算出する全電力算
出手段5とを有する。そのため、クラッタ散乱ベクトル
の事前の観測あるいは事前の理論計算を省くことが可能
となるとともに、分布が完全にコヒーレントではないク
ラッタについても適用が可能である。
【0106】また、本実施の形態のクラッタ抑圧方法
は、クラッタ主要散乱ベクトル抽出ステップS1は、事
前の観測あるいは理論計算により得られたクラッタの散
乱ベクトルからクラッタ主要散乱ベクトルを抽出する代
わりに、観測対象の各分解能セルごとの観測散乱ベクト
ルの主要な散乱ベクトルを抽出することで、クラッタ主
要散乱ベクトルを抽出する。そのため、クラッタ散乱ベ
クトルの事前の観測あるいは事前の理論計算を省くこと
が可能となるとともに、分布が完全にコヒーレントでは
ないクラッタについても適用が可能である。
【0107】実施の形態4.実施の形態1において、主
要散乱ベクトル抽出手段42は、式(19)に示す固有値分
解の結果得られる上述の固有ベクトルVVi(i=1,2,3,
4)のうち、最大の固有値λ1に対応する固有ベクトルVV1
を主要な散乱ベクトルとして出力する。しかし、主要散
乱ベクトル抽出手段42の出力する主要な散乱ベクトル
としてはこれに限られるものではない。
【0108】すなわち、主要散乱ベクトル抽出手段42
は、二番目に大きな固有値λ2に対応する固有ベクトルV
V2を主要な散乱ベクトルとして出力する構成にしても良
い。加えて、三番目に大きな固有値λ3に対応する固有
ベクトルVV3も主要な散乱ベクトルとして出力する構成
にしても良い。なお、以下では主要散乱ベクトル抽出手
段42は、VV1とVV2をクラッタの主要散乱ベクトルとし
て出力する場合を説明する。
【0109】このとき、クラッタ主要散乱ベクトルデー
タベース43には主要散乱ベクトル抽出手段42の出力
であるクラッタの主要散乱ベクトルYYu1(=VV1), YYu2(=
VV2)が格納される。
【0110】次に、クラッタ主要成分抑圧手段3は、式
(25)によって、観測散乱ベクトルデータベース2に保存
されている各レンジ毎の観測散乱ベクトルYYk(k=1,2,
…,K)を、クラッタ主要散乱ベクトルデータベース43
に格納されたクラッタの主要散乱ベクトルYYu1, YYu2の
張る空間に直交する空間に射影し、観測散乱ベクトルに
含まれるクラッタの主要散乱ベクトルYYu1, YYu2の成分
を抑圧した散乱ベクトルYYsk(k=1,2,…,K)を求め
る。
【0111】
【数22】
【0112】その後の全電力算出手段5、表示器508
の動作は実施の形態1と同様である。また、主要散乱ベ
クトル抽出手段42が、VV1とVV2に加え、VV3を出力す
る場合についても、クラッタ主要成分抑圧手段3の動作
は以上と同様であり、この場合は、式(25)のかわりに式
(26)を用いる。
【0113】
【数23】
【0114】ただし、レーダがモノスタティック構成の
場合は、主要散乱ベクトル抽出手段42は、VV3を出力
する構成はとらない。
【0115】本実施の形態をとることによって、クラッ
タの実施の形態1をとった場合に比べ、クラッタの受信
電力をより低減することができる。
【0116】なお、本実施の形態において、観測散乱ベ
クトルデータベース2を図3に示した複数ヒット観測散
乱ベクトルデータベース30で置き換えることにより、
時系列のデータに対して用いることができることは言う
までもない。
【0117】すなわち、本実施の形態のクラッタ抑圧装
置は、主要散乱ベクトル抽出手段42は、入力された散
乱ベクトルの共分散行列を算出し、共分散行列を固有値
分解し、固有値分解の結果得られる固有ベクトルのう
ち、対応する固有値の大きいものから順に複数個をクラ
ッタの主要な散乱ベクトルとして抽出し、クラッタ主要
成分抑圧手段3は、観測散乱ベクトルを、複数個のクラ
ッタの主要な散乱ベクトルの張る空間に直交する空間に
射影することによって観測散乱ベクトルから、クラッタ
の主要な散乱ベクトル成分を抑圧する。そのため、クラ
ッタの電力が抑圧された電力分布を観測することができ
るとともに、クラッタの受信電力をより低減することが
できる。
【0118】また、主要散乱ベクトル抽出手段42は、
アンテナがモノスタティック構成である場合に、入力さ
れた散乱ベクトルの共分散行列を算出し、共分散行列を
固有値分解し、固有値分解の結果得られる固有ベクトル
のうち、対応する固有値の大きいものから順に2個を主
要散乱ベクトルとして出力し、アンテナがモノスタティ
ック構成でない場合に、固有ベクトルのうち、対応する
固有値の大きいものから順に3個を主要散乱ベクトルと
して出力する。そのため、クラッタの受信電力をより確
実に低減することができる。
【0119】また、本実施の形態のクラッタ抑圧方法
は、クラッタ主要散乱ベクトル抽出ステップS1は、入
力された散乱ベクトルの共分散行列を算出し、共分散行
列を固有値分解し、固有値分解の結果得られる固有ベク
トルのうち、対応する固有値の大きいものから順に複数
個をクラッタの主要な散乱ベクトルとして抽出し、クラ
ッタ主要成分抑圧ステップS2は、観測散乱ベクトル
を、複数個のクラッタの主要な散乱ベクトルの張る空間
に直交する空間に射影することによって観測散乱ベクト
ルから、クラッタの主要な散乱ベクトル成分を抑圧す
る。そのため、クラッタの電力が抑圧された電力分布を
観測することができるとともに、クラッタの受信電力を
より低減することができる。
【0120】さらに、クラッタ主要散乱ベクトル抽出ス
テップS1は、アンテナがモノスタティック構成である
場合に、入力された散乱ベクトルの共分散行列を算出
し、共分散行列を固有値分解し、固有値分解の結果得ら
れる固有ベクトルのうち、対応する固有値の大きいもの
から順に2個を主要散乱ベクトルとして出力し、アンテ
ナがモノスタティック構成でない場合に、固有ベクトル
のうち、対応する固有値の大きいものから順に3個を主
要散乱ベクトルとして出力する。そのため、クラッタの
受信電力をより確実に低減することができる。
【0121】
【発明の効果】この発明のクラッタ抑圧装置は、互いに
直交する偏波特性を有する二つのアンテナと、二つのア
ンテナのうち、送信においてはいずれか一方、受信にお
いては双方を駆動させ、観測対象の散乱ベクトルを収集
する偏波切換器と、観測対象の各分解能セルごとの観測
散乱ベクトルを格納する観測散乱ベクトルデータベース
と、事前の観測あるいは理論計算により得られたクラッ
タの散乱ベクトルから主要な散乱ベクトルを抽出し、蓄
積するクラッタ主要散乱ベクトル抽出蓄積手段と、観測
散乱ベクトルデータベースに格納された観測散乱ベクト
ルから、クラッタ主要散乱ベクトル抽出蓄積手段におい
て蓄積されているクラッタの主要な散乱ベクトルの成分
を抑圧するクラッタ主要成分抑圧手段と、クラッタ主要
成分抑圧手段によって得られるクラッタ主要成分抑圧後
の散乱ベクトルの全電力を算出する全電力算出手段とを
有する。そのため、クラッタの電力が抑圧された電力分
布を観測することができ、また、クラッタと目標の散乱
ベクトルの主要な成分を抽出するので、その分布が完全
にコヒーレントではないクラッタについても適用が可能
である。
【0122】また、クラッタ主要散乱ベクトル抽出蓄積
手段は、事前の観測あるいは理論計算により得られたク
ラッタの散乱ベクトルを蓄積するクラッタ散乱ベクトル
データベースと、クラッタ散乱ベクトルデータベースか
ら、主要な散乱ベクトルを抽出する主要散乱ベクトル抽
出手段と、抽出された主要な散乱ベクトルを蓄積するク
ラッタ主要散乱ベクトルデータベースとを有する。その
ため、容易な方法によって、事前の観測あるいは理論計
算により得られたクラッタの散乱ベクトルから主要な散
乱ベクトルを抽出し蓄積することができる。
【0123】また、互いに直交する偏波特性を有する二
つのアンテナと、二つのアンテナのうち、送信において
はいずれか一方、受信においては双方を駆動させ、観測
対象の散乱ベクトルを収集する偏波切換器と、観測対象
の各分解能セルごとの観測散乱ベクトルを格納する観測
散乱ベクトルデータベースと、観測散乱ベクトルデータ
ベースに格納された観測対象の各分解能セルごとの観測
散乱ベクトルから、主要な散乱ベクトルを抽出すること
で、クラッタの主要な散乱ベクトルを抽出する主要散乱
ベクトル抽出手段と、観測散乱ベクトルデータベースに
格納された観測散乱ベクトルから、クラッタ主要散乱ベ
クトル抽出蓄積手段において蓄積されているクラッタの
主要な散乱ベクトルの成分を抑圧するクラッタ主要成分
抑圧手段と、クラッタ主要成分抑圧手段によって得られ
るクラッタ主要成分抑圧後の散乱ベクトルの全電力を算
出する全電力算出手段とを有する。そのため、クラッタ
散乱ベクトルの事前の観測あるいは事前の理論計算を省
くことが可能となるとともに、分布が完全にコヒーレン
トではないクラッタについても適用が可能である。
【0124】また、観測散乱ベクトルデータベースおよ
び、クラッタ主要散乱ベクトル抽出蓄積手段は、それぞ
れ複数ヒット分の散乱ベクトルを格納する。そのため、
ある地点を所定の時間に渡って観測した時系列データに
対して、クラッタの電力が抑圧された電力分布を観測す
ることができ、また、クラッタと目標の散乱ベクトルの
主要な成分を抽出するので、その分布が完全にコヒーレ
ントではないクラッタについても適用が可能である。
【0125】また、主要散乱ベクトル抽出手段は、入力
された散乱ベクトルの共分散行列を算出し、共分散行列
を固有値分解し、固有値分解の結果得られる固有ベクト
ルのうち、最大固有値に対応する固有ベクトルをクラッ
タの主要な散乱ベクトル抽出する。そのため、主要な散
乱ベクトルを確実に抽出することができる。
【0126】また、主要散乱ベクトル抽出手段は、入力
された散乱ベクトルの共分散行列を算出し、共分散行列
を固有値分解し、固有値分解の結果得られる固有ベクト
ルを対応する固有値で重み付けして加算したものをクラ
ッタの主要な散乱ベクトル抽出する。そのため、主要な
散乱ベクトルを確実に抽出することができる。
【0127】また、クラッタ主要成分抑圧手段は、観測
散乱ベクトルを、クラッタの主要な散乱ベクトルに直交
する空間に射影することによって観測散乱ベクトルか
ら、クラッタの主要な散乱ベクトル成分を抑圧する。そ
のため、クラッタの主要な散乱ベクトル成分を確実に抑
圧することができる。
【0128】また、主要散乱ベクトル抽出手段は、入力
された散乱ベクトルの共分散行列を算出し、共分散行列
を固有値分解し、固有値分解の結果得られる固有ベクト
ルのうち、対応する固有値の大きいものから順に複数個
をクラッタの主要な散乱ベクトルとして抽出し、クラッ
タ主要成分抑圧手段は、観測散乱ベクトルを、複数個の
クラッタの主要な散乱ベクトルの張る空間に直交する空
間に射影することによって観測散乱ベクトルから、クラ
ッタの主要な散乱ベクトル成分を抑圧する。そのため、
クラッタの電力が抑圧された電力分布を観測することが
できるとともに、クラッタの受信電力をより低減するこ
とができる。
【0129】 また、主要散乱ベクトル抽出手段は、ア
ンテナがモノスタティック構成である場合に、入力され
た散乱ベクトルの共分散行列を算出し、共分散行列を固
有値分解し、固有値分解の結果得られる固有ベクトルの
うち、対応する固有値の大きいものから順に2個を主要
散乱ベクトルとして出力し、アンテナがモノスタティッ
ク構成でない場合に、固有ベクトルのうち、対応する固
有値の大きいものから順に3個を主要散乱ベクトルとし
て出力する。そのため、クラッタの受信電力をより確実
に低減することができる。
【0130】また、この発明のクラッタ抑圧方法は、事
前の観測あるいは理論計算により得られたクラッタの散
乱ベクトルから主要な散乱ベクトルを抽出するクラッタ
主要散乱ベクトル抽出ステップと、観測対象の各分解能
セルごとの観測散乱ベクトルに対して、クラッタ主要散
乱ベクトル抽出ステップにおいて抽出されたクラッタの
主要な散乱ベクトルの成分を抑圧するクラッタ主要成分
抑圧ステップと、クラッタ主要成分抑圧ステップによっ
て得られるクラッタ主要成分抑圧後の散乱ベクトルの全
電力を算出する全電力算出ステップとを有する。そのた
め、クラッタの電力が抑圧された電力分布を観測するこ
とができ、また、クラッタと目標の散乱ベクトルの主要
な成分を抽出するので、その分布が完全にコヒーレント
ではないクラッタについても適用が可能である。
【0131】また、クラッタ主要散乱ベクトル抽出ステ
ップは、事前の観測あるいは理論計算により得られたク
ラッタの散乱ベクトルからクラッタ主要散乱ベクトルを
抽出する代わりに、観測対象の各分解能セルごとの観測
散乱ベクトルの主要な散乱ベクトルを抽出することで、
クラッタ主要散乱ベクトルを抽出する。そのため、クラ
ッタ散乱ベクトルの事前の観測あるいは事前の理論計算
を省くことが可能となるとともに、分布が完全にコヒー
レントではないクラッタについても適用が可能である。
【0132】また、クラッタ主要散乱ベクトル抽出ステ
ップは、入力された散乱ベクトルの共分散行列を算出
し、共分散行列を固有値分解し、固有値分解の結果得ら
れる固有ベクトルのうち、最大固有値に対応する固有ベ
クトルを主要散乱ベクトルとして抽出する。そのため、
主要な散乱ベクトルを確実に抽出することができる。
【0133】また、クラッタ主要散乱ベクトル抽出ステ
ップは、入力された散乱ベクトルの共分散行列を算出
し、共分散行列を固有値分解し、固有値分解の結果得ら
れる固有ベクトルを対応する固有値で重み付けして加算
したものを主要散乱ベクトルとして抽出する。そのた
め、主要な散乱ベクトルを確実に抽出することができ
る。
【0134】さらに、クラッタ主要成分抑圧ステップ
は、観測散乱ベクトルを、クラッタの主要な散乱ベクト
ルに直交する空間に射影することによって観測散乱ベク
トルから、クラッタの主要な散乱ベクトル成分を抑圧す
る。そのため、クラッタの主要な散乱ベクトル成分を確
実に抑圧することができる。
【0135】また、クラッタ主要散乱ベクトル抽出ステ
ップは、入力された散乱ベクトルの共分散行列を算出
し、共分散行列を固有値分解し、固有値分解の結果得ら
れる固有ベクトルのうち、対応する固有値の大きいもの
から順に複数個をクラッタの主要な散乱ベクトルとして
抽出し、クラッタ主要成分抑圧ステップは、観測散乱ベ
クトルを、複数個のクラッタの主要な散乱ベクトルの張
る空間に直交する空間に射影することによって観測散乱
ベクトルから、クラッタの主要な散乱ベクトル成分を抑
圧する。そのため、クラッタの電力が抑圧された電力分
布を観測することができるとともに、クラッタの受信電
力をより低減することができる。
【0136】さらに、クラッタ主要散乱ベクトル抽出ス
テップは、アンテナがモノスタティック構成である場合
に、入力された散乱ベクトルの共分散行列を算出し、共
分散行列を固有値分解し、固有値分解の結果得られる固
有ベクトルのうち、対応する固有値の大きいものから順
に2個を主要散乱ベクトルとして出力し、アンテナがモ
ノスタティック構成でない場合に、固有ベクトルのう
ち、対応する固有値の大きいものから順に3個を主要散
乱ベクトルとして出力する。そのため、クラッタの受信
電力をより確実に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1のクラッタ抑圧装置
構成を示すブロック図である。
【図2】 実施の形態2の動作内容を説明するための図
である。
【図3】 この発明の実施の形態2のクラッタ抑圧装置
構成を示すブロック図である。
【図4】 この発明の実施の形態3のクラッタ抑圧装置
構成を示すブロック図である。
【図5】 実施の形態3の処理を説明するための図であ
る。
【図6】 従来のクラッタ抑圧装置構成を示すブロック
図である。
【図7】 従来の技術の動作内容を説明するための図で
ある。
【符号の説明】
1 偏波切換器、2 観測散乱ベクトルデータベース、
3 クラッタ主要成分抑圧手段、30 複数ヒット観測
散乱ベクトルデータベース、4A クラッタ主要散乱ベ
クトル抽出蓄積手段、4B クラッタ時間方向主要散乱
ベクトル抽出蓄積手段、41 クラッタ散乱ベクトルデ
ータベース、42 主要散乱ベクトル抽出手段、43
クラッタ主要散乱ベクトルデータベース、44 複数ヒ
ットクラッタ主要散乱ベクトルデータベース、5 全電
力算出手段、9 第一偏波送受信アンテナ、10 第二
偏波送受信アンテナ、501 送信機、502 送受切
換器、503 偏波制御器、505 受信機、508
表示器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩本 雅史 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 桐本 哲郎 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 野中 親房 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5J070 AB01 AC02 AD06 AD14 AH19 AK16

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに直交する偏波特性を有する二つの
    アンテナと、 上記二つのアンテナのうち、送信においてはいずれか一
    方、受信においては双方を駆動させ、観測対象の散乱ベ
    クトルを収集する偏波切換器と、 観測対象の各分解能セルごとの観測散乱ベクトルを格納
    する観測散乱ベクトルデータベースと、 事前の観測あるいは理論計算により得られたクラッタの
    散乱ベクトルから主要な散乱ベクトルを抽出し、蓄積す
    るクラッタ主要散乱ベクトル抽出蓄積手段と、 上記観測散乱ベクトルデータベースに格納された上記観
    測散乱ベクトルから、上記クラッタ主要散乱ベクトル抽
    出蓄積手段において蓄積されているクラッタの主要な散
    乱ベクトルの成分を抑圧するクラッタ主要成分抑圧手段
    と、 上記クラッタ主要成分抑圧手段によって得られるクラッ
    タ主要成分抑圧後の散乱ベクトルの全電力を算出する全
    電力算出手段とを有することを特徴とするクラッタ抑圧
    装置。
  2. 【請求項2】 上記クラッタ主要散乱ベクトル抽出蓄積
    手段は、 事前の観測あるいは理論計算により得られたクラッタの
    散乱ベクトルを蓄積するクラッタ散乱ベクトルデータベ
    ースと、 上記クラッタ散乱ベクトルデータベースから、主要な散
    乱ベクトルを抽出する主要散乱ベクトル抽出手段と、 抽出された主要な散乱ベクトルを蓄積するクラッタ主要
    散乱ベクトルデータベースとを有することを特徴とする
    請求項1に記載のクラッタ抑圧装置。
  3. 【請求項3】 互いに直交する偏波特性を有する二つの
    アンテナと、 上記二つのアンテナのうち、送信においてはいずれか一
    方、受信においては双方を駆動させ、観測対象の散乱ベ
    クトルを収集する偏波切換器と、 観測対象の各分解能セルごとの観測散乱ベクトルを格納
    する観測散乱ベクトルデータベースと、 上記観測散乱ベクトルデータベースに格納された観測対
    象の各分解能セルごとの観測散乱ベクトルから、主要な
    散乱ベクトルを抽出することで、クラッタの主要な散乱
    ベクトルを抽出する主要散乱ベクトル抽出手段と、 上記観測散乱ベクトルデータベースに格納された上記観
    測散乱ベクトルから、上記クラッタ主要散乱ベクトル抽
    出蓄積手段において蓄積されているクラッタの主要な散
    乱ベクトルの成分を抑圧するクラッタ主要成分抑圧手段
    と、 上記クラッタ主要成分抑圧手段によって得られるクラッ
    タ主要成分抑圧後の散乱ベクトルの全電力を算出する全
    電力算出手段とを有することを特徴とするクラッタ抑圧
    装置。
  4. 【請求項4】 上記観測散乱ベクトルデータベースおよ
    び、上記クラッタ主要散乱ベクトル抽出蓄積手段は、そ
    れぞれ複数ヒット分の散乱ベクトルを格納することを特
    徴とする請求項1または請求項3に記載のクラッタ抑圧
    装置。
  5. 【請求項5】 上記主要散乱ベクトル抽出手段は、入力
    された散乱ベクトルの共分散行列を算出し、上記共分散
    行列を固有値分解し、上記固有値分解の結果得られる固
    有ベクトルのうち、最大固有値に対応する固有ベクトル
    をクラッタの主要な散乱ベクトルとして抽出することを
    特徴とする請求項2または請求項3に記載のクラッタ抑
    圧装置。
  6. 【請求項6】 上記主要散乱ベクトル抽出手段は、入力
    された散乱ベクトルの共分散行列を算出し、上記共分散
    行列を固有値分解し、上記固有値分解の結果得られる固
    有ベクトルを対応する固有値で重み付けして加算したも
    のをクラッタの主要な散乱ベクトルとして抽出すること
    を特徴とする請求項2または請求項3に記載のクラッタ
    抑圧装置。
  7. 【請求項7】 上記クラッタ主要成分抑圧手段は、上記
    観測散乱ベクトルを、上記クラッタの主要な散乱ベクト
    ルに直交する空間に射影することによって上記観測散乱
    ベクトルから、上記クラッタの主要な散乱ベクトル成分
    を抑圧することを特徴とする請求項1または請求項3に
    記載のクラッタ抑圧装置。
  8. 【請求項8】 上記主要散乱ベクトル抽出手段は、入力
    された散乱ベクトルの共分散行列を算出し、上記共分散
    行列を固有値分解し、上記固有値分解の結果得られる固
    有ベクトルのうち、対応する固有値の大きいものから順
    に複数個をクラッタの主要な散乱ベクトルとして抽出
    し、 上記クラッタ主要成分抑圧手段は、上記観測散乱ベクト
    ルを、上記複数個のクラッタの主要な散乱ベクトルの張
    る空間に直交する空間に射影することによって上記観測
    散乱ベクトルから、上記クラッタの主要な散乱ベクトル
    成分を抑圧することを特徴とする請求項1から請求項3
    のいずれかに記載のクラッタ抑圧装置。
  9. 【請求項9】 上記主要散乱ベクトル抽出手段は、 アンテナがモノスタティック構成である場合に、入力さ
    れた散乱ベクトルの共分散行列を算出し、上記共分散行
    列を固有値分解し、上記固有値分解の結果得られる固有
    ベクトルのうち、対応する固有値の大きいものから順に
    2個を主要散乱ベクトルとして出力し、 アンテナがモノスタティック構成でない場合に、上記固
    有ベクトルのうち、対応する固有値の大きいものから順
    に3個を主要散乱ベクトルとして出力することを特徴と
    する請求項8に記載のクラッタ抑圧装置。
  10. 【請求項10】 事前の観測あるいは理論計算により得
    られたクラッタの散乱ベクトルから主要な散乱ベクトル
    を抽出するクラッタ主要散乱ベクトル抽出ステップと、 観測対象の各分解能セルごとの観測散乱ベクトルに対し
    て、上記クラッタ主要散乱ベクトル抽出ステップにおい
    て抽出されたクラッタの主要な散乱ベクトルの成分を抑
    圧するクラッタ主要成分抑圧ステップと、 上記クラッタ主要成分抑圧ステップによって得られるク
    ラッタ主要成分抑圧後の散乱ベクトルの全電力を算出す
    る全電力算出ステップとを有することを特徴とするクラ
    ッタ抑圧方法。
  11. 【請求項11】 上記クラッタ主要散乱ベクトル抽出ス
    テップは、上記事前の観測あるいは理論計算により得ら
    れたクラッタの散乱ベクトルから上記クラッタ主要散乱
    ベクトルを抽出する代わりに、観測対象の各分解能セル
    ごとの観測散乱ベクトルの主要な散乱ベクトルを抽出す
    ることで、上記クラッタ主要散乱ベクトルを抽出するこ
    とを特徴とする請求項10に記載のクラッタ抑圧方法。
  12. 【請求項12】 上記クラッタ主要散乱ベクトル抽出ス
    テップは、入力された散乱ベクトルの共分散行列を算出
    し、上記共分散行列を固有値分解し、上記固有値分解の
    結果得られる固有ベクトルのうち、最大固有値に対応す
    る固有ベクトルを主要散乱ベクトルとして抽出すること
    を特徴とする請求項10または請求項11に記載のクラ
    ッタ抑圧方法。
  13. 【請求項13】 上記クラッタ主要散乱ベクトル抽出ス
    テップは、入力された散乱ベクトルの共分散行列を算出
    し、上記共分散行列を固有値分解し、上記固有値分解の
    結果得られる固有ベクトルを対応する固有値で重み付け
    して加算したものを主要散乱ベクトルとして抽出するこ
    とを特徴とする請求項10または請求項11に記載のク
    ラッタ抑圧方法。
  14. 【請求項14】 上記クラッタ主要成分抑圧ステップ
    は、上記観測散乱ベクトルを、上記クラッタの主要な散
    乱ベクトルに直交する空間に射影することによって上記
    観測散乱ベクトルから、上記クラッタの主要な散乱ベク
    トル成分を抑圧することを特徴とする請求項10または
    請求項11に記載のクラッタ抑圧方法。
  15. 【請求項15】 上記クラッタ主要散乱ベクトル抽出ス
    テップは、入力された散乱ベクトルの共分散行列を算出
    し、上記共分散行列を固有値分解し、上記固有値分解の
    結果得られる固有ベクトルのうち、対応する固有値の大
    きいものから順に複数個をクラッタの主要な散乱ベクト
    ルとして抽出し、 上記クラッタ主要成分抑圧ステップは、上記観測散乱ベ
    クトルを、上記複数個のクラッタの主要な散乱ベクトル
    の張る空間に直交する空間に射影することによって上記
    観測散乱ベクトルから、上記クラッタの主要な散乱ベク
    トル成分を抑圧することを特徴とする請求項10または
    請求項11に記載のクラッタ抑圧方法。
  16. 【請求項16】 上記クラッタ主要散乱ベクトル抽出ス
    テップは、 アンテナがモノスタティック構成である場合に、入力さ
    れた散乱ベクトルの共分散行列を算出し、上記共分散行
    列を固有値分解し、上記固有値分解の結果得られる固有
    ベクトルのうち、対応する固有値の大きいものから順に
    2個を主要散乱ベクトルとして出力し、 アンテナがモノスタティック構成でない場合に、上記固
    有ベクトルのうち、対応する固有値の大きいものから順
    に3個を主要散乱ベクトルとして出力することを特徴と
    する請求項15記載のクラッタ抑圧方法。
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