JP2002241424A - エチレン系重合体の製造方法 - Google Patents

エチレン系重合体の製造方法

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JP2002241424A
JP2002241424A JP2001045671A JP2001045671A JP2002241424A JP 2002241424 A JP2002241424 A JP 2002241424A JP 2001045671 A JP2001045671 A JP 2001045671A JP 2001045671 A JP2001045671 A JP 2001045671A JP 2002241424 A JP2002241424 A JP 2002241424A
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Japan
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hlmi
ethylene
polymer
density
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JP2001045671A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Furuhashi
裕之 古橋
Masabumi Imai
正文 今井
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Japan Polychem Corp
Original Assignee
Japan Polychem Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐環境応力亀裂(ESCR)と衝撃強度のバラ
ンスに優れる大型ブロー用に適したエチレン系重合体を
効率よく製造する方法の提供。 【解決手段】無機酸化物固体にクロム化合物が担持され
た重合触媒の存在下に、エチレン又はエチレンと他のα
−オレフィンとを重合するエチレン系重合体の製造方法
において、重合を溶媒中で二段で行い、前段重合での重
合体のHLMI(HLMI1)と密度(d1)、及び、最
終重合体のHLMI(HLMI2)と密度(d2)の関係
が、下記式の関係を満たし、かつ前段重合体の重量比が
70重量%以下である重合体を得ることを特徴とするエ
チレン系重合体の製造方法。 HLMI1 ≦ HLMI2 、d1 ≦ d2

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐環境応力亀裂
(ESCR)と衝撃強度のバランスに優れ、大型ブロー
成形に適するエチレン系重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】エチレン系重合体は、各種の成形品材料
として広く用いられており、要求される特性はその成形
方法や用途によって異なっている。例えば、射出成形法
によって成形される製品には分子量が比較的低く、分子
量分布の狭い重合体が適しているが、フィルム成形やブ
ロー成形などによって成形される製品には、分子量が比
較的高く、分子量分布の広い重合体が適している。
【0003】従来より、三酸化クロムをシリカなどの無
機酸化物に担持させた、いわゆるフィリップス触媒を用
いることにより、ブロー成形に適した広い分子量分布を
有するエチレン系重合体が得られることは公知である。
【0004】しかしながら、近年ガソリンタンクやプラ
スチックドラム等の大型ブロー成形に適したエチレン系
重合体に関して一層の高品質化が要求されており、上記
の触媒を使用した場合、その成形物は、特に、耐環境応
力亀裂(ESCR)と衝撃強度のバランスにおいて必ず
しも満足すべきものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を改良して、耐環境応力亀裂(ESCR)と衝撃強度
のバランスに優れる大型ブロー用に適したエチレン系重
合体を効率よく製造する方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に鑑みて鋭意検討した結果、クロム化合物と無機酸化物
固体からなる重合触媒を使用して、特定の重合方法を行
うことにより、上記課題を克服できることを見い出した
結果本発明を達成した。。
【0007】すなわち、本発明は、無機酸化物固体にク
ロム化合物が担持された重合触媒の存在下に、エチレン
又はエチレンと他のα−オレフィンとを重合するエチレ
ン系重合体の製造方法において、重合を溶媒中で二段で
行い、前段重合での重合体のHLMI(HLMI1)と
密度(d1)、及び、最終重合体のHLMI(HLM
2)と密度(d2)の関係が、下記式の関係を満たし、
かつ前段重合体の重量比が70重量%以下である重合体
を得ることを特徴とするエチレン系重合体の製造方法を
提供するものである。
【0008】HLMI1 ≦ HLMI2 、d1
2
【0009】また、本発明は、最終重合体がHLMI2
=1〜20(dg/min)、密度=0.935〜0.
970(g/cm3)である上記のエチレン系重合体の
製造方法、及び、無機酸化物固体が、シリカ−チタニア
である上記のエチレン系重合体の製造方法を提供するも
のである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、無機酸化物固体にクロ
ム化合物が担持された重合触媒を用いてエチレン又はエ
チレンと他のα−オレフィンとが溶液重合される。本発
明で使用される無機酸化物固体としては、周期律表第
2、4、13または14族(無機化学命名法1990年
規則による)元素の固体状の酸化物、または、上記元素
を2種以上含む複合酸化物が好ましい。周期律表第2、
4、13または14族元素の固体状の酸化物、または、
上記元素を2種以上含む複合酸化物としては、マグネシ
ア、チタニア、ジルコニア、アルミナ、シリカ、シリカ
−チタニア、シリカ−ジルコニア、シリカ−アルミナ、
またはこれらの混合物等が挙げられる。これらのうち、
より好ましくは、アルミナ、シリカ、シリカ−チタニ
ア、シリカ−ジルコニア、シリカ−アルミナであり、特
に好ましくはシリカ−チタニアである。
【0011】無機酸化物固体としては、比表面積がは5
0〜1000m2/g、好ましくは200〜800m2
g、細孔容積は0.5〜3.0cm3/g、好ましくは
1.0〜2.5cm3/g、平均粒径は10〜200μ
であることが好ましい。
【0012】周期律表第2、4、13または14族元素
の酸化物は、モレキュラシーブ層を通して乾燥した窒素
ガス気流下で100〜900℃の範囲で10分〜24時
間加熱乾燥したものが好ましい。特に、充分な量の窒素
ガスによる固体の流動下で乾燥させることが望ましい。
【0013】シリカ−チタニア担体は、例えば、シリカ
ゲル形成時にシリケートと水溶性チタン塩を共沈させる
方法や、シリカにTiX4、Ti(OR)4(Xはハロゲ
ンを、Rは置換基を有してもよい炭化水素基を示す)な
どを含浸せしめて熱処理する方法等により得ることがで
き、市販品を入手して使用することができる。また、予
めシリカにクロム化合物を担持した触媒を使用し、これ
にTi(OR)4などを反応させる方法を採用すること
もできる。
【0014】シリカ−チタニア担体中のチタン含量は、
通常、チタン原子として、0.5〜8.0重量%、好ま
しくは1.0〜5.0重量%のものが使用される。チタ
ン含量が0.5重量%より少ないときは、ESCR−衝
撃強度のバランス、特にESCRが劣ることがあり、ま
た、8.0重量%より多いときにも、ESCR−衝撃強
度のバランスが低下することがある。
【0015】無機酸化物固体に担持されるクロム化合物
は、一般にフィリップス触媒に用いられる化合物を用い
ることができる。具体例としては、クロムのオキシハロ
ゲン化物、ハロゲン化物、硝酸塩、カルボン酸塩、硫酸
塩、クロム−1,3−ジケト化合物、クロム酸エステル
等が挙げられ、具体的には三酸化クロム、塩化クロミ
ル、重クロム酸カリウム、クロム酸アンモニウム、硝酸
クロム、酢酸クロム、硫酸クロム、クロムアセチルアセ
トネート、ビス(tert−ブチル)クロメート等が挙
げられる。
【0016】本発明に使用される重合触媒は、上記無機
酸化物と上記クロム化合物とを接触させ、無機酸化物に
クロム化合物を担持させることによって調製される。無
機酸化物にクロム化合物を担持させる方法としては、含
浸、溶媒留去、昇華等の公知の方法によって行うことが
でき、使用する無機酸化物固体およびクロム化合物の種
類によって適当な方法を用いればよい。
【0017】担持するクロム化合物の量は、通常、無機
酸化物固体1gに対してクロム化合物中のクロム原子の
量が0.0005〜0.05g、好ましくは0.003
〜0.04g、更に好ましくは0.005〜0.03g
である。
【0018】クロム化合物を担持した担体は、焼成を行
うことにより賦活することが望ましい。焼成賦活は一般
に水分を実質的に含まない非還元性雰囲気、例えば酸素
存在下で行われるが、不活性ガスの存在下で行ってもよ
い。好ましくは乾燥空気が用いられる。焼成は400℃
以上、好ましくは500〜900℃で数分〜100時
間、好ましくは1〜50時間行う。焼成時は十分に乾燥
した空気を使用し、流動状態下で行うのが好ましい。
【0019】重合触媒は、必要に応じて更に他の処理を
行なってもよく、例えば、接触時もしくは焼成時にフッ
素含有塩基類等を添加して、活性や分子量、共重合性等
を調節する公知の方法を採用してもよい。また、得られ
た触媒にさらに有機金属化合物を担持するか、重合時に
有機金属化合物と接触させることもできる。
【0020】有機金属化合物としては周期律表第1、
2、又は13族の有機金属化合物、具体的には、有機リ
チウム化合物、有機マグネシウム化合物、有機アルミニ
ウム化合物が好ましく用いられる。
【0021】本発明のエチレン系重合体の製造は溶媒中
で行なわれる。溶媒としては、通常炭化水素溶媒が用い
られるが、炭化水素溶媒としてはプロパン、ブタン、イ
ソブタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、ベン
ゼン、トルエン、キシレンなどの不活性炭化水素の単独
又は混合物が用いられる。
【0022】重合温度は、一般的に10〜300℃であ
り、実用的には50℃〜150℃である。反応器中の触
媒濃度及びエチレン圧は重合を進行させるのに十分なも
のであれば任意の濃度及び圧力でよい。
【0023】さらに必要に応じてプロピレン、1−ブテ
ン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オ
クテンなどのα−オレフィンを反応器に導入して共重合
させることもできる。得られる共重合体中のα−オレフ
ィン含量は、一般的には、10モル%以下、好ましくは
5モル%以下とされる。
【0024】本発明の効果は、重合を二段で行い、か
つ、前段重合での重合体のHLMI(HLMI1)と密
度(d1)、及び、最終重合体のHLMI(HLMI2
と密度(d2)の関係が、下記式の関係を満たし、かつ
前段重合体の重量比が70重量%以下とされることによ
り達成される。
【0025】HLMI1 ≦ HLMI2 、d1
2
【0026】好ましくは、HLMIは、1.5HLMI
1≦HLMI2、さらに好ましくは2.0HLMI1≦H
LMI2、密度は、(d1+0.0005)≦d2、さら
に好ましくは、(d1+0.0010)≦d2となるよう
に形成される。
【0027】本発明においてHLMIは、JIS K−
7210(1996年版)の表1、条件7に従い、温度
190℃、荷重21.6kgfで測定されたメルトイン
デックスを意味する。
【0028】重合反応器はバッチ式、連続式のいずれの
場合も採用でき、直列連結した2基の反応器を使用する
ことにより、目的の重合体を得ることができる。また、
バッチ式の場合においては、1基の反応器を使用し、前
段と後段で重合条件を変える方法を採用してもよい。ま
た、必要に応じて、前段、後段にそれぞれ複数の重合槽
を用いて行うこともできる。
【0029】各段で生成する重合体のHLMI及び密度
は、重合温度、エチレン濃度、水素導入量及びα−オレ
フィンの導入量によって調整する。
【0030】上記の触媒を用いる重合方法によって剛性
と耐環境応力亀裂(ESCR)のバランスに優れたエチ
レン系重合体を得ることができる。ガソリンタンク、ド
ラム、パレットに代表される大型ブロー成形において適
切なHLMI2は、1〜20g/10分であり、この範
囲外の重合体は成形不良を起こすため好ましくない。ま
た、重合体の密度は主に重合時にα−オレフィンを導入
することにより制御するが、これによって、剛性やES
CR等の製品特性は大きく変化する。大型ブロー成形品
に適した密度(後述の実施例に記載した方法で測定され
る密度)は、0.935〜0.970g/cm3であ
り、これにより望ましい剛性、ESCR及び衝撃強度が
維持される。
【0031】
【発明の効果】本発明を実施することにより、耐環境応
力亀裂(ESCR)と衝撃強度のバランスに優れた大型
ブロー成形用エチレンを製造できる。
【0032】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明を
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではない。なお、実施例及び比較例におい
て使用した測定方法は以下の通りである。
【0033】(1)物性測定のための重合体パウダーの
前処理 東洋精機製ラボプラストミルを使用し、添加剤として、
チバガイギー社製IRGANOX1010を0.15重
量%、IRGAFOS168を0.30重量%、吉富製
薬製DSTPを0.05重量%、日本油脂製カルシウム
ステアレートを0.03重量%添加し、窒素下、190
℃、5分間混練した後、樹脂ペレットとした。
【0034】(2)メルトインデックス JIS K−7210(1996年版)の表1、条件7
に従い、温度190℃、荷重21.6kgfにおける測
定値をHLMIとして示した。
【0035】(3)密度 JIS K−7112(1996年版)に従い測定し
た。
【0036】(4)剛性 JIS K−7203(1996年版)に従って測定し
た曲げ弾性率を剛性の値とした。
【0037】(5)ESCR JIS K−6760(1996年版)に従って測定し
たBT法によるF50値をESCRの値とした。
【0038】(6)衝撃強度 JIS K−7110(1996年版)に従って測定し
た−40℃ Izod強度値を衝撃強度の値とした。
【0039】実施例1 (1)触媒調製 クロスフィールド社から購入したシリカ−チタニア担体
に酢酸クロムを担持した触媒(グレード名:EP35
2)を乾燥空気雰囲気下、650℃にて30時間焼成を
行い、橙色の触媒を得た。
【0040】(2)重合 十分に窒素置換した2.0Lのオートクレーブに、イソ
ブタン800ml、1−ヘキセン12ml及び上記
(1)で得られた触媒120mgを仕込み、内温を90
℃まで昇温した。ついでエチレンを圧入し、エチレン分
圧6kg/cm2となるように保ちながら、前段の重合
を1時間行った。所定時間経過後、1−ヘキセンを2m
l圧入し、重合温度を98℃まで昇温し、後段の重合と
して更に1時間行った。
【0041】所定時間経過後、内部ガスを系外に放出す
ることにより重合を終了した。その結果、360gのポ
リエチレンが得られた。触媒1g当たりの重合活性は3
000g/g−catであった。また、HLMI2
5.3dg/min、密度は0.9464g/ccであ
った。
【0042】また、これとは別に、前段重合と同条件に
て重合を行った結果、120gのポリエチレンが得られ
た。重合活性=1000g/g−cat、HLMI1
2.5dg/min、密度=0.9448g/ccであ
り、この結果、前段重合の重量割合は33重量%である
ことが判った。
【0043】その他の物性測定結果は表1に示した。
【0044】実施例2 十分に窒素置換した2.0Lのオートクレーブに、イソ
ブタン800ml、1−ヘキセン12ml及び実施例
(1)で得られた触媒120mgを仕込み、内温を92
℃まで昇温した。ついでエチレンを圧入し、エチレン分
圧6kg/cm2となるように保ちながら、前段の重合
を1.5時間行った。
【0045】所定時間経過後、1−ヘキセンを2ml圧
入し、重合温度を100℃まで昇温し、後段の重合とし
て更に1時間行った。所定時間経過後、内部ガスを系外
に放出することにより重合を終了した。その結果、35
6gのポリエチレンが得られた。触媒1g当たりの重合
活性は2970g/g−catであった。また、HLM
2は5.1dg/min、密度は0.9465g/c
cであった。
【0046】また、これとは別に、前段重合と同条件に
て重合を行った結果、198gのポリエチレンが得られ
た。重合活性=1650g/g−cat、HLMI1
3.0dg/min、密度=0.9451g/ccであ
り、この結果、前段重合の重量割合は55重量%である
ことが判った。
【0047】その他の物性測定結果は表1に示した。
【0048】実施例3 (1)触媒調製 グレース社から購入したシリカ−チタニア担体に酢酸ク
ロムを担持した触媒(グレード名:マグナポア963)
を乾燥空気雰囲気下、700℃で30時間焼成を行い、
橙色の触媒を得た。
【0049】(2)重合 十分に窒素置換した2.0Lのオートクレーブに、イソ
ブタン800ml、1−ヘキセン12ml及び上記
(1)で得られた触媒200mgを仕込み、内温を86
℃まで昇温した。ついでエチレンを圧入し、エチレン分
圧6kg/cm2となるように保ちながら、前段の重合
を1時間行った。
【0050】所定時間経過後、1−ヘキセンを2ml圧
入し、重合温度を95℃まで昇温し、後段の重合として
更に1時間行った。所定時間経過後、内部ガスを系外に
放出することにより重合を終了した。
【0051】その結果、346gのポリエチレンが得ら
れた。触媒1g当たりの重合活性は1730g/g−c
atであった。また、HLMI2は6.1dg/mi
n、密度は0.9461g/ccであった。
【0052】また、これとは別に、前段重合と同条件に
て重合を行った結果、120gのポリエチレンが得られ
た。重合活性=610g/g−cat、HLMI1
2.3dg/min、密度=0.9453g/ccであ
り、この結果、前段重合の重量割合は35重量%である
ことが判った。
【0053】その他の物性測定結果は表1に示した。
【0054】比較例1 十分に窒素置換した2.0Lのオートクレーブに、イソ
ブタン800ml、1−ヘキセン12ml及び実施例
(1)で得られた触媒110mgを仕込み、内温を93
℃まで昇温した。ついでエチレンを圧入し、エチレン分
圧6kg/cm2となるように保ちながら、前段の重合
を40分間行った。
【0055】所定時間経過後、1−ヘキセンを2ml圧
入し、重合温度を95℃まで昇温し、後段の重合として
更に1時間行った。所定時間経過後、内部ガスを系外に
放出することにより重合を終了した。
【0056】その結果、343gのポリエチレンが得ら
れた。触媒1g当たりの重合活性は3120g/g−c
atであった。また、HLMI2は5.4dg/mi
n、密度は0.9467g/ccであった。
【0057】また、これとは別に、前段重合と同条件に
て重合を行った結果、121gのポリエチレンが得られ
た。重合活性=1100g/g−cat、HLMI1
7.5dg/min、密度=0.9459g/ccであ
り、この結果、前段重合の重量割合は35重量%である
ことが判った。
【0058】その他の物性測定結果は表1に示した。実
施例1の場合よりもESCR及び衝撃強度が低くなっ
た。
【0059】比較例2 十分に窒素置換した2.0Lのオートクレーブイソブタ
ン800ml、1−ヘキセン6ml及び実施例(1)で
得られた触媒110mgを仕込み、内温を92℃まで昇
温した。ついでエチレンを圧入し、エチレン分圧6kg
/cm2となるように保ちながら、前段の重合を40分
間行った。所定時間経過後、1−ヘキセンを8ml圧入
し、重合温度を96℃まで昇温し、後段の重合として更
に1時間行った。所定時間経過後、内部ガスを系外に放
出することにより重合を終了した。その結果、340g
のポリエチレンが得られた。触媒1g当たりの重合活性
は3090g/g−catであった。また、HLMI2
は6.2dg/min、密度は0.9463g/ccで
あった。
【0060】また、これとは別に、前段重合と同条件に
て重合を行った結果、112gのポリエチレンが得られ
た。重合活性=1020g/g−cat、HLMI1
2.5dg/min、密度=0.9486g/ccであ
り、この結果、前段重合の重量割合は33wt%である
ことが判った。
【0061】その他の物性測定結果は表1に示した。実
施例1の場合よりもESCRが低くなった。
【0062】比較例3 十分に窒素置換した2.0Lのオートクレーブイソブタ
ン800ml、1−ヘキセン12ml及び実施例(1)
で得られた触媒120mgを仕込み、内温を92℃まで
昇温した。ついでエチレンを圧入し、エチレン分圧6k
g/cm2となるように保ちながら、前段の重合を1.
5時間行った。所定時間経過後、1−ヘキセンを2ml
圧入し、重合温度を102℃まで昇温し、後段の重合と
して、更に30分行った。所定時間経過後、内部ガスを
系外に放出することにより重合を終了した。その結果、
356gのポリエチレンが得られた。触媒1g当たりの
重合活性は2970g/g−catであった。また、H
LMI2は5.1dg/min、密度は0.9465g
/ccであった。
【0063】また、これとは別に、前段重合と同条件に
て重合を行った結果、198gのポリエチレンが得られ
た。重合活性=2230g/g−cat、HLMI1
3.3dg/min、密度=0.9451g/ccであ
り、この結果、前段重合の重量割合は75wt%である
ことが判った。
【0064】その他の物性測定結果は表1に示した。実
施例1よりも衝撃強度が低くなった。
【0065】実施例4 2段反応器での連続重合 直列連結のループリアクター2基(第1段反応器100
L、第2段反応器200L)を使用し、2相連続重合を
実施した。第1段反応器に、イソブタン50L/H、実
施例(1)で得られた触媒11g/H、エチレン12k
g/H及び1−ヘキセン320g/Hを連続的に供給
し、反応器内温度を86℃とした。第2段反応器には、
イソブタン38L/H、エチレン24kg/H及び1−
ヘキセン80g/Hを反応器の温度を98℃に保ち、2
段の連続重合を行った。ポリマー生成量は、35kg/
Hであった。得られた重合体の活性は3200g/g−
cat、HLMI2は4.8dg/min、密度は0.
9461g/ccであった。また、第1段反応器の生成
ポリマーは、活性=1050g/g−cat、HLMI
1=1.8dg/min、密度=0.9442g/c
c、第1段反応器での重量割合は33wt%であった。
【0066】その他の物性測定結果は表1に示した。
【0067】実施例5 実施例4における2相連続重合において、第2段反応器
に水素20NL/Hを連続的に供給し、反応器内温度を
95℃とした以外は、実施例4と同様にして、重合を行
った。
【0068】得られた重合体の活性は3180g/g−
cat、HLMI2は4.4dg/min、密度は0.
9463g/ccであった。また、第1段反応器の生成
ポリマーは、活性=1040g/g−cat、HLMI
1=1.7dg/min、密度=0.9439g/c
c、第1段反応器での重量割合は33重量%であった。
【0069】比較例4 実施例4における2相連続重合において、第1段反応器
wでの温度を95℃、1−ヘキセンの供給量を100g
/Hとし、第2段反応器での温度を94℃、1−ヘキセ
ン供給量を340g/Hとした以外は、実施例4と同様
にして、重合を行った。
【0070】得られた重合体の活性は3250g/g−
cat、HLMI2は4.7dg/min、密度は0.
9460g/ccであった。また、第1段反応器の生成
ポリマーは、活性=1080g/g−cat、HLMI
1=7.4g/g−cat、密度=0.9458g/c
c、第1段反応器での重量割合は33重量%であった。
【0071】その他の物性測定結果は表1に示した。実
施例4よりもESCR及び衝撃強度が低くなった。
【0072】比較例5 実施例4における2相連続重合において、第1段反応器
での温度を93℃、1−ヘキセン供給量を60g/Hと
し、第2段反応器での温度を97℃、1−ヘキセン供給
量を420g/Hとした以外は、実施例4と同様にし
て、重合を行った。
【0073】得られた重合体の活性は3280g/g−
cat、HLMI2は5.2dg/min、密度は0.
9460g/ccであった。また、第1段反応器の生成
ポリマーは、活性=1150g/g−cat、HLMI
1=3.5g/g−cat、密度=0.9493g/c
c、第1段反応器での重量割合は35wt%であった。
【0074】その他の物性測定結果は表1に示した。実
施例1の場合よりもESCRが低くなった。
【0075】実施例6 (1)触媒調製 グレース社から購入したシリカ担体に酢酸クロムを担持
した触媒(グレード名:969ID)を乾燥空気雰囲気
下、650℃で30時間焼成を行い、橙色の触媒を得
た。
【0076】(2)2段反応器での連続重合 直列連結のループリアクター2基(第1段反応器100
L、第2段反応器200L)を使用し、2相連続重合を
実施した。第1段反応器に、イソブタン50L/H、上
記(1)で得られた触媒15g/H、エチレン12kg
/H及び1−ヘキセン250g/Hを連続的に供給し、
反応器内温度を89℃とした。第2段反応器には、イソ
ブタン38L/H、エチレン24kg/H及び1−ヘキ
セン60g/Hを供給して、反応器の温度を100℃に
保ち、2段の連続重合を行った。ポリマー生成量は、3
5kg/Hであった。
【0077】得られた重合体の活性は2330g/g−
cat、HLMI2は5.0dg/min、密度は0.
9462g/ccであった。また、第1段反応器の生成
ポリマーは、活性=770g/g−cat、HLMI1
=2.4dg/min、密度=0.9445g/cc、
第1段反応器での重量割合は33重量%であった。
【0078】その他の物性測定結果は表1に示した。実
施例1の場合よりもESCRが低くなった。
【0079】比較例6 実施例6における2槽連続重合において、第1段反応器
での温度を97℃、1−ヘキセン供給量を80g/H、
第2反応器での温度を97℃、1−ヘキセン供給量を2
80g/Hとした他は、実施例6と同様に重合を行っ
た。
【0080】得られた重合体の活性は2410g/g−
cat、HLMI2は4.9dg/min、密度は0.
9464g/cm3であった。また、第1段反応器の生
成ポリマーは、活性=790g/g−cat、HLMI
1は7.9dg/min、密度は0.9460g/c
3、第1段反応器の生成ポリマーの重合割合は、33
%であった。
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J015 DA16 DA20 DA24 4J100 AA02P AA03Q AA04Q AA16Q AA17Q AA19Q CA01 CA04 DA14 DA15 DA42 FA11 FA41

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機酸化物固体にクロム化合物が担持され
    た重合触媒の存在下に、エチレン又はエチレンと他のα
    −オレフィンとを重合するエチレン系重合体の製造方法
    において、重合を溶媒中で二段で行い、前段重合での重
    合体のHLMI(HLMI1)と密度(d1)、及び、最
    終重合体のHLMI(HLMI2)と密度(d2)の関係
    が、下記式の関係を満たし、かつ前段重合体の重量比が
    70重量%以下である重合体を得ることを特徴とするエ
    チレン系重合体の製造方法。 HLMI1 ≦ HLMI2 、d1 ≦ d2
  2. 【請求項2】最終重合体が、HLMI2=1〜20(d
    g/min)、密度=0.935〜0.970(g/c
    3)である請求項1に記載のエチレン系重合体の製造
    方法
  3. 【請求項3】無機酸化物固体が、シリカ−チタニアであ
    る請求項1又は2に記載のエチレン系重合体の製造方法
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