JP2002241346A - α−オキソカルボン酸エステルの製造方法 - Google Patents
α−オキソカルボン酸エステルの製造方法Info
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- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】一段階で、安価にかつ効率的にα−オキソカル
ボン酸エステルを製造する。 【解決手段】 式(1)又は(2)で表わされる化合物
を触媒の存在下で酸素と反応させて、式(3)で表わさ
れるα−オキソカルボン酸エステルを製造する。 【化1】 (式(1)〜(3)中、R1は同じでも異なっていても
よく、それぞれ低級炭化水素基を表し、R2は同じでも
異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は低級炭化水
素基を表す。)
ボン酸エステルを製造する。 【解決手段】 式(1)又は(2)で表わされる化合物
を触媒の存在下で酸素と反応させて、式(3)で表わさ
れるα−オキソカルボン酸エステルを製造する。 【化1】 (式(1)〜(3)中、R1は同じでも異なっていても
よく、それぞれ低級炭化水素基を表し、R2は同じでも
異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は低級炭化水
素基を表す。)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、α−オキソカルボ
ン酸エステルの製造方法に関するものであり、より詳細
には、α−オキソカルボン酸エステルを特定の出発物質
から一段階で容易に製造する方法に関するものである。
ン酸エステルの製造方法に関するものであり、より詳細
には、α−オキソカルボン酸エステルを特定の出発物質
から一段階で容易に製造する方法に関するものである。
【0002】α−オキソカルボン酸エステルは工業的に
有用な化合物であり、例えば、代表的なα−オキソカル
ボン酸エステルであるグリオキシル酸エステルは、その
重合体から得られるポリアセタールカルボキシナトリウ
ム塩は、洗剤等のビルダーとして有用である。また、例
えば、該グリオキシル酸エステルを加水分解して得られ
るグリオキシル酸は、医薬品、化粧品、香料、農薬等の
各種製品の中間原料として非常に有用な化合物である。
有用な化合物であり、例えば、代表的なα−オキソカル
ボン酸エステルであるグリオキシル酸エステルは、その
重合体から得られるポリアセタールカルボキシナトリウ
ム塩は、洗剤等のビルダーとして有用である。また、例
えば、該グリオキシル酸エステルを加水分解して得られ
るグリオキシル酸は、医薬品、化粧品、香料、農薬等の
各種製品の中間原料として非常に有用な化合物である。
【0003】
【従来の技術】従来より、グリオキシル酸エステルを製
造する方法は、種々提案されている。例えば、特許第2
934605号公報には、α−オキソアルデヒド及び/
又はα−ヒドロキシアルデヒドと、アルコール又はオレ
フィンとを酸素及び特定の触媒の存在下で、気相酸化す
る方法が記載されている。
造する方法は、種々提案されている。例えば、特許第2
934605号公報には、α−オキソアルデヒド及び/
又はα−ヒドロキシアルデヒドと、アルコール又はオレ
フィンとを酸素及び特定の触媒の存在下で、気相酸化す
る方法が記載されている。
【0004】この方法は、それまでのグリコール酸エス
テルを気相酸化脱水素する方法(米国特許第51186
52号、特開昭60−152442号公報等)や、グリ
オキシル酸をアルコールによってエステル化する方法
(特開昭57−176929号、特公平4−66856
号等)、フマル酸エステルをオゾン酸化した後、水素還
元する方法(特開平6−321866号公報)等と比較
して、安価で効率的にグリオキシル酸エステルを製造す
ることができるという利点を有する。
テルを気相酸化脱水素する方法(米国特許第51186
52号、特開昭60−152442号公報等)や、グリ
オキシル酸をアルコールによってエステル化する方法
(特開昭57−176929号、特公平4−66856
号等)、フマル酸エステルをオゾン酸化した後、水素還
元する方法(特開平6−321866号公報)等と比較
して、安価で効率的にグリオキシル酸エステルを製造す
ることができるという利点を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記反応では、原料で
あるα−オキソアルデヒド(例えば市販されているグリ
オキザール40重量%水溶液)を加熱することによっ
て、ガス状のグリオキザールを原料として得ている。と
ころが、グリオキザールの重合性が極めて高いため、グ
リオキザールを気化させて反応系に供給することは、工
業的に困難な場合がある。従って、例えばグリオキザー
ルをガス状で供給する場合には、実際には第1の反応器
でエチレングリコールを気相酸化してガス状のグリオキ
ザールを生成させ、このガス状のグリオキザールを凝縮
させずにそのまま第2の反応器に送り酸化エステル化を
行う方法をとっている。すなわち、従来の方法では原料
であるα−オキソアルデヒド水溶液そのものからはガス
状で安定的に反応へ供給するためには困難を伴うため、
α−オキソアルデヒドをまず生成させる必要があり、結
果としてα−オキソカルボン酸エステルの製造には2基
の反応器を連結させる必要があった。
あるα−オキソアルデヒド(例えば市販されているグリ
オキザール40重量%水溶液)を加熱することによっ
て、ガス状のグリオキザールを原料として得ている。と
ころが、グリオキザールの重合性が極めて高いため、グ
リオキザールを気化させて反応系に供給することは、工
業的に困難な場合がある。従って、例えばグリオキザー
ルをガス状で供給する場合には、実際には第1の反応器
でエチレングリコールを気相酸化してガス状のグリオキ
ザールを生成させ、このガス状のグリオキザールを凝縮
させずにそのまま第2の反応器に送り酸化エステル化を
行う方法をとっている。すなわち、従来の方法では原料
であるα−オキソアルデヒド水溶液そのものからはガス
状で安定的に反応へ供給するためには困難を伴うため、
α−オキソアルデヒドをまず生成させる必要があり、結
果としてα−オキソカルボン酸エステルの製造には2基
の反応器を連結させる必要があった。
【0006】この様に、従来のα−オキソカルボン酸エ
ステルの製造方法は、生産性及び経済性等において種々
の問題点を有しており、α−オキソカルボン酸エステル
を安価にかつ効率的に製造することができないという問
題点を有している。
ステルの製造方法は、生産性及び経済性等において種々
の問題点を有しており、α−オキソカルボン酸エステル
を安価にかつ効率的に製造することができないという問
題点を有している。
【0007】即ち、本発明は、上記従来の問題点に鑑み
なされたものであり、その目的は、一段階で、安価にか
つ効率的にα−オキソカルボン酸エステルを製造するこ
とができる新規なα−オキソカルボン酸エステルの製造
方法を提供することにある。
なされたものであり、その目的は、一段階で、安価にか
つ効率的にα−オキソカルボン酸エステルを製造するこ
とができる新規なα−オキソカルボン酸エステルの製造
方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
した結果、特定の化合物を原料として使用して、触媒の
存在下で酸素と反応させることにより、目的のα−オキ
ソカルボン酸エステル化合物を安価にかつ効率よく製造
できることを見出して、本発明を完成させるに至った。
した結果、特定の化合物を原料として使用して、触媒の
存在下で酸素と反応させることにより、目的のα−オキ
ソカルボン酸エステル化合物を安価にかつ効率よく製造
できることを見出して、本発明を完成させるに至った。
【0009】即ち本発明は、下記一般式(1)又は
(2)で表わされる化合物を触媒の存在下で酸素と反応
させることによって、下記一般式(3)で表されるα−
オキソカルボン酸エステルを製造することを特徴とす
る。
(2)で表わされる化合物を触媒の存在下で酸素と反応
させることによって、下記一般式(3)で表されるα−
オキソカルボン酸エステルを製造することを特徴とす
る。
【0010】
【化2】
【0011】(式(1)〜(3)中、R1は同じでも異
なっていてもよく、それぞれ低級炭化水素基を表し、R
2は同じでも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又
は低級炭化水素基を表す。)
なっていてもよく、それぞれ低級炭化水素基を表し、R
2は同じでも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又
は低級炭化水素基を表す。)
【0012】本発明においては原料として、上記一般式
(2)で表されるジアルコキシエタナールを用いること
が好ましい。なお、一般式(1)において、2つR2が
共に水素原子である場合は、実質的に一般式(2)で表
されるジアルコキシエタナールに相当する。従って、以
下特に断らない限り、一般式(1)の化合物は、一般式
(2)の化合物を包含して意味するものとする。
(2)で表されるジアルコキシエタナールを用いること
が好ましい。なお、一般式(1)において、2つR2が
共に水素原子である場合は、実質的に一般式(2)で表
されるジアルコキシエタナールに相当する。従って、以
下特に断らない限り、一般式(1)の化合物は、一般式
(2)の化合物を包含して意味するものとする。
【0013】また本発明では、下記一般式(4)で表さ
れるアルコールの存在下で上記反応を行うことが好まし
い。
れるアルコールの存在下で上記反応を行うことが好まし
い。
【0014】R3OH (4) (式(4)中、R3は炭素数1〜18の炭化水素基を表
す。)
す。)
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳しく説明する。
本発明のα−オキソカルボン酸エステルの製造方法は、
原料として上記した一般式(1)(以下、特に断らない
限り一般式(2)を含む)で表される化合物を使用する
ことを特徴とする。一般式(1)又は(2)中、2つの
R1は同じであっても異なっていてもよく、それぞれ低
級炭化水素基を表す。好ましくは炭素数1〜4の炭化水
素基であり、具体的には、メチル、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、ビニル、
プロペニル、イソプロペニル、アリル等が挙げられる。
特にメチル、エチルが好ましい。また、2つのR1が異
なる場合には、R1基の脱離のし易さにより、得られる
生成物(3)が混合物となり得るため、必要に応じて生
成物を分離することができる。生成物が混合物とならな
い点で、2つのR1は同じであることが好ましい。
本発明のα−オキソカルボン酸エステルの製造方法は、
原料として上記した一般式(1)(以下、特に断らない
限り一般式(2)を含む)で表される化合物を使用する
ことを特徴とする。一般式(1)又は(2)中、2つの
R1は同じであっても異なっていてもよく、それぞれ低
級炭化水素基を表す。好ましくは炭素数1〜4の炭化水
素基であり、具体的には、メチル、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、ビニル、
プロペニル、イソプロペニル、アリル等が挙げられる。
特にメチル、エチルが好ましい。また、2つのR1が異
なる場合には、R1基の脱離のし易さにより、得られる
生成物(3)が混合物となり得るため、必要に応じて生
成物を分離することができる。生成物が混合物とならな
い点で、2つのR1は同じであることが好ましい。
【0016】また、一般式(1)において、2つのR2
は同じであっても異なっていてもよく、それぞれ水素原
子又は低級炭化水素基を表す。低級炭化水素基として
は、好ましくは炭素数1〜4の炭化水素基であり、具体
的には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ
ル、n−ブチル、イソブチル、ビニル、プロペニル、イ
ソプロペニル、アリル等が挙げられる。また、R2が低
級炭化水素基を表す場合は、R1と同じ低級炭化水素基
であることが、得られる生成物が混合物とならない点で
好ましい。
は同じであっても異なっていてもよく、それぞれ水素原
子又は低級炭化水素基を表す。低級炭化水素基として
は、好ましくは炭素数1〜4の炭化水素基であり、具体
的には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ
ル、n−ブチル、イソブチル、ビニル、プロペニル、イ
ソプロペニル、アリル等が挙げられる。また、R2が低
級炭化水素基を表す場合は、R1と同じ低級炭化水素基
であることが、得られる生成物が混合物とならない点で
好ましい。
【0017】一般式(1)で表される化合物としては、
具体的には、2,2−ジメトキシエタナール、2,2−
ジエトキシエタナール、2,2−ジプロポキシエタナー
ル、2,2−ジブトキシエタナール、2,2−ビニロキ
シエタナール、2,2−プロペニルオキシエタナール、
2,2−イソプロペニルオキシエタナール、2,2−ジ
アリロキシエタナール、1,1,2,2−テトラメトキ
シエタン、1,1,2,2−テトラエトキシエタン、
1,1,2,2−テトラプロポキシエタン、1,1,
2,2−テトラブトキシエタン、1,1,2,2−テト
ラビニロキシエタン、1,1,2,2−テトラプロペニ
ルオキシエタン、1,1,2,2−テトライソプロペニ
ルオキシエタン、1,1,2,2−テトラアリロキシエ
タン、1,2,2−トリメトキシ−1−ヒドロキシエタ
ン等が挙げられる。本発明においては、特に反応性の点
でジメトキシエタナールが好ましい。
具体的には、2,2−ジメトキシエタナール、2,2−
ジエトキシエタナール、2,2−ジプロポキシエタナー
ル、2,2−ジブトキシエタナール、2,2−ビニロキ
シエタナール、2,2−プロペニルオキシエタナール、
2,2−イソプロペニルオキシエタナール、2,2−ジ
アリロキシエタナール、1,1,2,2−テトラメトキ
シエタン、1,1,2,2−テトラエトキシエタン、
1,1,2,2−テトラプロポキシエタン、1,1,
2,2−テトラブトキシエタン、1,1,2,2−テト
ラビニロキシエタン、1,1,2,2−テトラプロペニ
ルオキシエタン、1,1,2,2−テトライソプロペニ
ルオキシエタン、1,1,2,2−テトラアリロキシエ
タン、1,2,2−トリメトキシ−1−ヒドロキシエタ
ン等が挙げられる。本発明においては、特に反応性の点
でジメトキシエタナールが好ましい。
【0018】尚、一般式(1)の化合物は、市販されて
いるものを使用してもよいし、また適宜合成して使用す
ることができる。例えば、一般式(1)の化合物が、ジ
メトキシエタナールである場合には、市販のグリオキザ
ール(通常40%水溶液)に10倍モル以上のメタノー
ル、酸触媒(酸性イオン交換樹脂や硫酸ジルコニウム
等)を加えて、沸点下(70℃)で加熱し、反応後にジ
メトキシエタナールとフルアセタールの混合物で蒸留精
製して、分離して得ることができる(特開平10−18
2540号公報、特開平6−234689号公報、特許
2515548号公報参照)。
いるものを使用してもよいし、また適宜合成して使用す
ることができる。例えば、一般式(1)の化合物が、ジ
メトキシエタナールである場合には、市販のグリオキザ
ール(通常40%水溶液)に10倍モル以上のメタノー
ル、酸触媒(酸性イオン交換樹脂や硫酸ジルコニウム
等)を加えて、沸点下(70℃)で加熱し、反応後にジ
メトキシエタナールとフルアセタールの混合物で蒸留精
製して、分離して得ることができる(特開平10−18
2540号公報、特開平6−234689号公報、特許
2515548号公報参照)。
【0019】上記一般式(1)の化合物を水溶液で用い
る場合は、水が多量に存在すると、目的物であるα−オ
キソカルボン酸エステルが加水分解を受けて収率が低下
する場合があり、該水溶液は濃度の高い方が好ましい。
る場合は、水が多量に存在すると、目的物であるα−オ
キソカルボン酸エステルが加水分解を受けて収率が低下
する場合があり、該水溶液は濃度の高い方が好ましい。
【0020】本発明においては、上記した一般式(1)
の化合物を使用して、酸素及び触媒の存在下で反応させ
ることにより、一般式(3)で表されるα−オキソカル
ボン酸エステルを得るものであり、下記反応式で表すこ
とができる。
の化合物を使用して、酸素及び触媒の存在下で反応させ
ることにより、一般式(3)で表されるα−オキソカル
ボン酸エステルを得るものであり、下記反応式で表すこ
とができる。
【0021】
【化3】
【0022】ここで、R1は同じでも異なっていてもよ
く、それぞれ低級炭化水素基を表し、R2は同じでも異
なっていてもよく、それぞれ水素原子又は低級炭化水素
基を表す。R2が低級炭化水素基を表す場合は、R1と同
じ低級炭化水素基であることが好ましい。
く、それぞれ低級炭化水素基を表し、R2は同じでも異
なっていてもよく、それぞれ水素原子又は低級炭化水素
基を表す。R2が低級炭化水素基を表す場合は、R1と同
じ低級炭化水素基であることが好ましい。
【0023】本発明の方法は、気相反応でも液相反応で
もよく、使用する酸素及び触媒も特に限定的されない。
また、本発明によれば、一般式(1)で表される特定の
化合物を原料とて反応を行うことにより、従来の気相酸
化エステル化反応で必要とされていたアルコールを使用
せずとも、α−オキソカルボン酸エステルを一段階で収
率よく製造することができる。しかしながら、生成した
カルボン酸エステルの加水分解を抑制する等の目的で種
々のアルコールを酸化時に使用してもよい。使用できる
アルコールとしては、上記一般式(4)で表されるアル
コールが好ましい。
もよく、使用する酸素及び触媒も特に限定的されない。
また、本発明によれば、一般式(1)で表される特定の
化合物を原料とて反応を行うことにより、従来の気相酸
化エステル化反応で必要とされていたアルコールを使用
せずとも、α−オキソカルボン酸エステルを一段階で収
率よく製造することができる。しかしながら、生成した
カルボン酸エステルの加水分解を抑制する等の目的で種
々のアルコールを酸化時に使用してもよい。使用できる
アルコールとしては、上記一般式(4)で表されるアル
コールが好ましい。
【0024】具体的には、メタノール、エタノール、1
−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、
2−ブタノール、iso−ブタノール、tert−ブタ
ノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、オクタノ
ール、2−エチルヘキサノール、ラウリルアルコール、
ステアリルアルコール等の工業的に入手容易な炭素数1
〜18のアルキルアルコール類、フェノール、ベンジル
アルコール等の芳香族アルコール等を挙げることができ
る。上記例示のうち、好ましくは、メタノール、エタノ
ール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタ
ノール、2−ブタノール、iso−ブタノール、ter
t−ブタノール等の炭素数1〜4のアルキルアルコー
ル、更に好ましくは、メタノールである。なお、得られ
る生成物とのエステル交換の可能性の観点からは、上記
一般式(4)におけるR3は、原料として用いた一般式
(1)又は(2)で表される化合物におけるR1と同じ
炭化水素基であることが好ましい。
−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、
2−ブタノール、iso−ブタノール、tert−ブタ
ノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、オクタノ
ール、2−エチルヘキサノール、ラウリルアルコール、
ステアリルアルコール等の工業的に入手容易な炭素数1
〜18のアルキルアルコール類、フェノール、ベンジル
アルコール等の芳香族アルコール等を挙げることができ
る。上記例示のうち、好ましくは、メタノール、エタノ
ール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタ
ノール、2−ブタノール、iso−ブタノール、ter
t−ブタノール等の炭素数1〜4のアルキルアルコー
ル、更に好ましくは、メタノールである。なお、得られ
る生成物とのエステル交換の可能性の観点からは、上記
一般式(4)におけるR3は、原料として用いた一般式
(1)又は(2)で表される化合物におけるR1と同じ
炭化水素基であることが好ましい。
【0025】本反応において、アルコールを使用する場
合、本反応に供される一般式(1)の化合物の量と、ア
ルコールの量の比は、理論的には、一般式(1)の化合
物の量に対して、当量のアルコールがあればよい。
合、本反応に供される一般式(1)の化合物の量と、ア
ルコールの量の比は、理論的には、一般式(1)の化合
物の量に対して、当量のアルコールがあればよい。
【0026】本反応で使用される酸素は、特に限定され
るものではないが、分子状酸素含有ガス等が挙げられ
る。分子状酸素含有ガスとしては、酸素、空気、それら
を窒素やヘリウム等の不活性ガスで希釈した混合ガス等
の通常の分子状酸素含有ガスを使用することができる
が、工業的には、空気、または、空気と不活性ガスとの
混合ガスを使用するのが好ましい。
るものではないが、分子状酸素含有ガス等が挙げられ
る。分子状酸素含有ガスとしては、酸素、空気、それら
を窒素やヘリウム等の不活性ガスで希釈した混合ガス等
の通常の分子状酸素含有ガスを使用することができる
が、工業的には、空気、または、空気と不活性ガスとの
混合ガスを使用するのが好ましい。
【0027】本反応に供される好ましいガス組成は、一
般式(1)の化合物:酸素=1容量%〜10容量%:1
容量%〜10容量%(残りは水、不活性ガス等であり、
合計は100容量%である)の範囲であり、アルコール
を使用する場合には、一般式(1)の化合物:酸素:ア
ルコール=1容量%〜10容量%:1容量%〜10容量
%:1容量%〜50容量%(残りは水、不活性ガス等で
あり、合成は100容量%である)の範囲である。ガス
組成が上記範囲から外れると、α−オキソカルボン酸エ
ステルを従来よりも高い収率で製造することができなく
なる恐れが生じたり、アルコールを使用する場合には、
この範囲よりアルコール供給量を多くしても、α−オキ
ソカルボン酸エステルの収率は向上せず、未反応アルコ
ールが多くなるため、回収再使用するアルコールの量が
多くなり、好ましくない。
般式(1)の化合物:酸素=1容量%〜10容量%:1
容量%〜10容量%(残りは水、不活性ガス等であり、
合計は100容量%である)の範囲であり、アルコール
を使用する場合には、一般式(1)の化合物:酸素:ア
ルコール=1容量%〜10容量%:1容量%〜10容量
%:1容量%〜50容量%(残りは水、不活性ガス等で
あり、合成は100容量%である)の範囲である。ガス
組成が上記範囲から外れると、α−オキソカルボン酸エ
ステルを従来よりも高い収率で製造することができなく
なる恐れが生じたり、アルコールを使用する場合には、
この範囲よりアルコール供給量を多くしても、α−オキ
ソカルボン酸エステルの収率は向上せず、未反応アルコ
ールが多くなるため、回収再使用するアルコールの量が
多くなり、好ましくない。
【0028】尚、本反応において、α−オキソカルボン
酸エステルの収率を向上させる目的のために、アルコー
ルに変えて、オレフィンを使用してもよいし、アルコー
ルとオレフィンを併用してもよい。使用可能なオレフィ
ンとしては、例えば、例えば、エチレン、プロピレン、
1−ブテン、2−ブテン、イソブテン等の炭素数2〜4
のオレフィンが挙げられる。
酸エステルの収率を向上させる目的のために、アルコー
ルに変えて、オレフィンを使用してもよいし、アルコー
ルとオレフィンを併用してもよい。使用可能なオレフィ
ンとしては、例えば、例えば、エチレン、プロピレン、
1−ブテン、2−ブテン、イソブテン等の炭素数2〜4
のオレフィンが挙げられる。
【0029】本反応に使用される触媒としては、酸化エ
ステル化させ得る触媒であれば、特に限定されるもので
はなく、金属銀、白金、パラジウム等の金属触媒や各種
酸化物触媒等が挙げられるが、中でも、リン含有無機酸
化物触媒が、活性が高くかつ反応選択率が高い点で好ま
しい。なお触媒は原料の導入側と、出口側で異なる触媒
を使用してもよい。
ステル化させ得る触媒であれば、特に限定されるもので
はなく、金属銀、白金、パラジウム等の金属触媒や各種
酸化物触媒等が挙げられるが、中でも、リン含有無機酸
化物触媒が、活性が高くかつ反応選択率が高い点で好ま
しい。なお触媒は原料の導入側と、出口側で異なる触媒
を使用してもよい。
【0030】上記触媒が含有するリン含有無機酸化物と
しては、特に限定されるものではなく、種々のものが使
用できるが、その中でも金属リン酸塩及びリン含有ヘテ
ロポリ酸が好ましい。
しては、特に限定されるものではなく、種々のものが使
用できるが、その中でも金属リン酸塩及びリン含有ヘテ
ロポリ酸が好ましい。
【0031】上記金属リン酸塩の金属としては、リン酸
塩を形成するものであれば、特に限定されない。例え
ば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、B、Al、T
i、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Zn、Zr、
Mo、Pd、Ag、Cd、Sn、Pb等が挙げられる。
上記金属リン酸塩における金属とリンとの比は、オルト
リン酸塩の量論比からずれていてもよく、具体的には、
金属/リン=1/0.5 〜1/2の範囲であるが、オルト
リン酸塩の量論比に近い方がより好ましい。金属リン酸
塩の金属は、一種類だけでなく、二種類以上を組み合わ
せることもできる。つまり、二種類以上の金属を含有す
る金属リン酸塩を使用することもできる。また、金属リ
ン酸塩は、互いに異なる金属を含有する金属リン酸塩を
二種類以上混合してなる混合物であってもよい。
塩を形成するものであれば、特に限定されない。例え
ば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、B、Al、T
i、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Zn、Zr、
Mo、Pd、Ag、Cd、Sn、Pb等が挙げられる。
上記金属リン酸塩における金属とリンとの比は、オルト
リン酸塩の量論比からずれていてもよく、具体的には、
金属/リン=1/0.5 〜1/2の範囲であるが、オルト
リン酸塩の量論比に近い方がより好ましい。金属リン酸
塩の金属は、一種類だけでなく、二種類以上を組み合わ
せることもできる。つまり、二種類以上の金属を含有す
る金属リン酸塩を使用することもできる。また、金属リ
ン酸塩は、互いに異なる金属を含有する金属リン酸塩を
二種類以上混合してなる混合物であってもよい。
【0032】即ち、金属リン酸塩とは、一種類の金属を
含有する金属リン酸塩;二種類以上の金属を含有する金
属リン酸塩;互いに異なる金属を含有する金属リン酸塩
を二種類以上混合してなる混合物;及びこれらを混合し
てなる混合物を示す。
含有する金属リン酸塩;二種類以上の金属を含有する金
属リン酸塩;互いに異なる金属を含有する金属リン酸塩
を二種類以上混合してなる混合物;及びこれらを混合し
てなる混合物を示す。
【0033】上記金属リン酸塩としては、市販の試薬等
をそのまま用いてもよく、あるいは金属塩とリン酸源と
を用いて、水溶液からの共沈法、若しくはスラリー状に
しての混練法等により調製してもよい。上記の金属塩と
しては、金属の硝酸塩や炭酸塩、蓚酸塩、水酸化物、塩
化物等が挙げられる。また、上記のリン酸源としては、
オルトリン酸、リン酸アンモニウム、リン酸一水素アン
モニウム、リン酸二水素アンモニウム等のリン酸塩が挙
げられる。これら、金属塩とリン酸源の組み合わせは、
特に限定されるものではなく、種々の組み合わせが可能
である。
をそのまま用いてもよく、あるいは金属塩とリン酸源と
を用いて、水溶液からの共沈法、若しくはスラリー状に
しての混練法等により調製してもよい。上記の金属塩と
しては、金属の硝酸塩や炭酸塩、蓚酸塩、水酸化物、塩
化物等が挙げられる。また、上記のリン酸源としては、
オルトリン酸、リン酸アンモニウム、リン酸一水素アン
モニウム、リン酸二水素アンモニウム等のリン酸塩が挙
げられる。これら、金属塩とリン酸源の組み合わせは、
特に限定されるものではなく、種々の組み合わせが可能
である。
【0034】金属リン酸塩は、そのまま触媒として使用
することができるが、100〜120℃で空気中で乾燥
した後、空気中で焼成し、さらに、必要に応じて成型、
又は粒径を揃えることが好ましい。焼成温度は、金属リ
ン酸塩の種類で異なるが、300〜1000℃の範囲で
あり、より好ましくは400〜800℃の範囲である。
することができるが、100〜120℃で空気中で乾燥
した後、空気中で焼成し、さらに、必要に応じて成型、
又は粒径を揃えることが好ましい。焼成温度は、金属リ
ン酸塩の種類で異なるが、300〜1000℃の範囲で
あり、より好ましくは400〜800℃の範囲である。
【0035】また、金属リン酸塩は、それ自体で触媒と
して使用することができるが、無機酸化物を混合して混
合物として用いる方が好ましい。ここで用いられる無機
酸化物としては、シリカ、チタニア、ジルコニア、酸化
ニオブ、ケイソウ土等が挙げられる。尚、チタニアにつ
いては、アナターゼ型であってもよく、ルチル型であっ
てもよい。
して使用することができるが、無機酸化物を混合して混
合物として用いる方が好ましい。ここで用いられる無機
酸化物としては、シリカ、チタニア、ジルコニア、酸化
ニオブ、ケイソウ土等が挙げられる。尚、チタニアにつ
いては、アナターゼ型であってもよく、ルチル型であっ
てもよい。
【0036】金属リン酸塩に混合される無機酸化物の量
は、金属リン酸塩の種類によって異なるが、金属リン酸
塩と無機酸化物との合計量に対して、1〜90重量%の
範囲内が好ましく、10〜60重量%の範囲内がより好
ましい。
は、金属リン酸塩の種類によって異なるが、金属リン酸
塩と無機酸化物との合計量に対して、1〜90重量%の
範囲内が好ましく、10〜60重量%の範囲内がより好
ましい。
【0037】上記のリン含有ヘテロポリ酸としては、特
に限定されるものではないが、その中でも、下記一般式
(4)で表されるケギン型ヘテロポリ酸が特に優れた触
媒性能を有するので好ましい。
に限定されるものではないが、その中でも、下記一般式
(4)で表されるケギン型ヘテロポリ酸が特に優れた触
媒性能を有するので好ましい。
【0038】HaPM12O40・nH2O (4) (式(4)中、Mはタングステン、モリブデン及びバナ
ジウムからなる群より選ばれる一種以上の元素を表し、
aはMにより定まる数値であり、nは0又は正数であ
る。)
ジウムからなる群より選ばれる一種以上の元素を表し、
aはMにより定まる数値であり、nは0又は正数であ
る。)
【0039】また、ケギン型ヘテロポリ酸中のHの一部
又は全部が、アルカリ金属やアルカリ土類金属、遷移金
属等の金属で置換された化合物、すなわち下記一般式
(5)で表されるヘテロポリ酸塩を用いることもでき
る。
又は全部が、アルカリ金属やアルカリ土類金属、遷移金
属等の金属で置換された化合物、すなわち下記一般式
(5)で表されるヘテロポリ酸塩を用いることもでき
る。
【0040】 Ha-bM′bPM12O40・nH2O (5) (式(5)中、Mはタングステン、モリブデン及びバナ
ジウムからなる群より選ばれる一種以上の元素を表し、
M’はアルカリ金属やアルカリ土類金属、遷移金属等の
金属元素を表し、aはMにより定まる数値であり、bは
0<b≦aを満たす任意の数値であり、nは0又は正数
である。)
ジウムからなる群より選ばれる一種以上の元素を表し、
M’はアルカリ金属やアルカリ土類金属、遷移金属等の
金属元素を表し、aはMにより定まる数値であり、bは
0<b≦aを満たす任意の数値であり、nは0又は正数
である。)
【0041】上述のヘテロポリ酸やヘテロポリ酸塩は、
そのまま触媒として使用することができるが、担体に担
持して使用する方が好ましい。この場合の担体として
は、本反応に悪影響を与えず、かつヘテロポリ酸やヘテ
ロポリ酸塩に対して安定なものが好ましく、具体的に
は、シリカ、チタニア、ケイソウ土等が挙げられる。ま
た、担持方法は、特に限定されるものではなく、いわゆ
る混練法や含浸担持法等を採用することができる。リン
含有ヘテロポリ酸は、本反応に供する前に乾燥、焼成等
の前処理を行う必要はないが、反応温度よりも高い温度
で前処理する方がより好ましい。
そのまま触媒として使用することができるが、担体に担
持して使用する方が好ましい。この場合の担体として
は、本反応に悪影響を与えず、かつヘテロポリ酸やヘテ
ロポリ酸塩に対して安定なものが好ましく、具体的に
は、シリカ、チタニア、ケイソウ土等が挙げられる。ま
た、担持方法は、特に限定されるものではなく、いわゆ
る混練法や含浸担持法等を採用することができる。リン
含有ヘテロポリ酸は、本反応に供する前に乾燥、焼成等
の前処理を行う必要はないが、反応温度よりも高い温度
で前処理する方がより好ましい。
【0042】本反応は、上記した原料を、酸化エステル
化し得ればよいので、その系は気相であっても、液相で
あってもよいが、気相反応であるのが好ましく、特に
は、上記したリン含有無機酸化物触媒を使用した気相反
応であるのが好ましい。それぞれの系における、反応方
法は、特に限定されるものではなく、従来の方法を適用
することができる。また、本反応に用いる反応装置とし
ては、特に限定されるものではないが、気相の場合は固
定床流通式、移動床式、流動床式等の反応器を、液相の
場合には分子状酸素含有ガス流通管を備えた通常の液相
用反応釜を用いることができる。
化し得ればよいので、その系は気相であっても、液相で
あってもよいが、気相反応であるのが好ましく、特に
は、上記したリン含有無機酸化物触媒を使用した気相反
応であるのが好ましい。それぞれの系における、反応方
法は、特に限定されるものではなく、従来の方法を適用
することができる。また、本反応に用いる反応装置とし
ては、特に限定されるものではないが、気相の場合は固
定床流通式、移動床式、流動床式等の反応器を、液相の
場合には分子状酸素含有ガス流通管を備えた通常の液相
用反応釜を用いることができる。
【0043】本反応の反応温度は、用いる触媒等に応じ
て任意に選択することができるが、150〜500℃の
広い範囲で実施可能であり、好ましくは180〜400
℃である。反応圧力は常圧、加圧又は減圧のいずれでも
よいが、一般には常圧が適当である。また、気相の場合
には、空間速度(SV)も、用いる触媒等に応じて任意
に選択することができるが、500〜10,000hr
-1の広い範囲で実施可能であり、好ましくは1,000
〜5,000hr-1である。
て任意に選択することができるが、150〜500℃の
広い範囲で実施可能であり、好ましくは180〜400
℃である。反応圧力は常圧、加圧又は減圧のいずれでも
よいが、一般には常圧が適当である。また、気相の場合
には、空間速度(SV)も、用いる触媒等に応じて任意
に選択することができるが、500〜10,000hr
-1の広い範囲で実施可能であり、好ましくは1,000
〜5,000hr-1である。
【0044】
【実施例】以下、実施例により、本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるもの
ではない。尚、以下の各実施例および参考例において、
「%」はモル%を示すものとする。
説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるもの
ではない。尚、以下の各実施例および参考例において、
「%」はモル%を示すものとする。
【0045】以下の実施例で示す転化率及び選択率は、
次の計算方法に従って行った。 ・反応した原料(1)(モル)=供給した原料(1)
(モル)−未反応の原料(1)(モル) ・原料(1)転化率(%)=(反応した原料(1)(モ
ル)/供給した原料(1)(モル))×100 ・生成物(3)選択率(%)=(生成物(3)(モル)
/反応した原料(1)(モル))×100 ・空間速度(hr-1)=1時間当りの全ガス供給量(m
l)/触媒量(ml) (尚、空間速度は、標準状態(0℃、1気圧)での値で
ある。)
次の計算方法に従って行った。 ・反応した原料(1)(モル)=供給した原料(1)
(モル)−未反応の原料(1)(モル) ・原料(1)転化率(%)=(反応した原料(1)(モ
ル)/供給した原料(1)(モル))×100 ・生成物(3)選択率(%)=(生成物(3)(モル)
/反応した原料(1)(モル))×100 ・空間速度(hr-1)=1時間当りの全ガス供給量(m
l)/触媒量(ml) (尚、空間速度は、標準状態(0℃、1気圧)での値で
ある。)
【0046】実施例1 (触媒の調製)リン酸第二鉄(FePO4・4H2O、片
山化学工業株式会社製)40gと、アナターゼ型二酸化
チタン(TiO2、和光純薬工業株式会社製)12g
を、水40gで混練調湿し、ステンレス製バットに入れ
て、空気中120℃で20時間乾燥後、空気中490℃
で3時間焼成した。焼成後に得られた固体を9〜20メ
ッシュに粒径を揃えて触媒とした。尚、鉄とリンとの比
は1:1である。また、二酸化チタンの使用量は、出来
上がりの触媒の全体量に対して約50重量%となるよう
にした。
山化学工業株式会社製)40gと、アナターゼ型二酸化
チタン(TiO2、和光純薬工業株式会社製)12g
を、水40gで混練調湿し、ステンレス製バットに入れ
て、空気中120℃で20時間乾燥後、空気中490℃
で3時間焼成した。焼成後に得られた固体を9〜20メ
ッシュに粒径を揃えて触媒とした。尚、鉄とリンとの比
は1:1である。また、二酸化チタンの使用量は、出来
上がりの触媒の全体量に対して約50重量%となるよう
にした。
【0047】(気相反応)上記で得られた触媒20ml
を、内径10mmのステンレス製反応管に充填した後、
260℃の溶融塩浴に浸漬した。この反応管内に、市販
のジメトキシエタナール(以下DMEと略すことがあ
る)60重量%水溶液(アルドリッチ社製)を定量ポン
プにて送液し、触媒層入口ガス組成がDME3.2容量
%、分子状酸素3.8容量%、水蒸気10.7容量%
(残りは窒素ガスバランス)となるように空気及び窒素
ガスを同伴供給して、全原料ガスの空間速度1700h
r-1、常圧で反応を行った。得られた反応ガスを、高速
液体クロマトグラフィー及びガスクロマトグラフィーで
分析したところ、DMEの転化率は100%であり、グ
リオキシル酸メチルの選択率は45%であった。
を、内径10mmのステンレス製反応管に充填した後、
260℃の溶融塩浴に浸漬した。この反応管内に、市販
のジメトキシエタナール(以下DMEと略すことがあ
る)60重量%水溶液(アルドリッチ社製)を定量ポン
プにて送液し、触媒層入口ガス組成がDME3.2容量
%、分子状酸素3.8容量%、水蒸気10.7容量%
(残りは窒素ガスバランス)となるように空気及び窒素
ガスを同伴供給して、全原料ガスの空間速度1700h
r-1、常圧で反応を行った。得られた反応ガスを、高速
液体クロマトグラフィー及びガスクロマトグラフィーで
分析したところ、DMEの転化率は100%であり、グ
リオキシル酸メチルの選択率は45%であった。
【0048】実施例2 (触媒の調製)硝酸鉄(III)九水和物(Fe(NO3)3
・9H2O、和光純薬工業株式会社製)97gを水20
0gに溶解し、そこに85%リン酸水溶液(H3PO4、
和光純薬工業株式会社製)33.2gを水30gに希釈
した水溶液を加えた。この溶液を攪拌しながら、アナタ
ーゼ型二酸化チタン(TiO2、和光純薬工業株式会社
製)45gを添加した。添加後加温開始し、還流下22
時間攪拌した。得られた乳白色のスラリーを室温まで自
然冷却後、25%アンモニア水(和光純薬工業株式会社
製)を滴下し、溶液のpHが7になった時点で滴下を終了
した。得られたスラリーを湯浴上で濃縮し、実施例1と
同様に乾燥、焼成し、粒径を揃えて触媒とした。尚、鉄
とリンとの比は、1:1.2である。また、二酸化チタ
ンの使用量は、出来上がりの触媒の全体量に対して約5
0重量%となるようにした。
・9H2O、和光純薬工業株式会社製)97gを水20
0gに溶解し、そこに85%リン酸水溶液(H3PO4、
和光純薬工業株式会社製)33.2gを水30gに希釈
した水溶液を加えた。この溶液を攪拌しながら、アナタ
ーゼ型二酸化チタン(TiO2、和光純薬工業株式会社
製)45gを添加した。添加後加温開始し、還流下22
時間攪拌した。得られた乳白色のスラリーを室温まで自
然冷却後、25%アンモニア水(和光純薬工業株式会社
製)を滴下し、溶液のpHが7になった時点で滴下を終了
した。得られたスラリーを湯浴上で濃縮し、実施例1と
同様に乾燥、焼成し、粒径を揃えて触媒とした。尚、鉄
とリンとの比は、1:1.2である。また、二酸化チタ
ンの使用量は、出来上がりの触媒の全体量に対して約5
0重量%となるようにした。
【0049】(気相反応)上記で得られた触媒20ml
を、内径10mmのステンレス製反応管に充填した後、
260℃の溶融塩浴に浸漬した。この反応管内に、市販
のジメトキシエタナール60重量%水溶液(アルドリッ
チ社製)に、所定量のメタノールを混合した液を定量ポ
ンプにて送液し、触媒層入口ガス組成がDME3.0容
量%、メタノール15容量%、分子状酸素3.6容量
%、水蒸気10容量%(残りは窒素ガスバランス)とな
るように空気及び窒素ガスを同伴供給して、全原料ガス
の空間速度1700hr-1、常圧で反応を行った。得ら
れた反応ガスを、高速液体クロマトグラフィー及びガス
クロマトグラフィーで分析したところ、DMEの転化率
は100%であり、グリオキシル酸メチルの選択率は6
4%であった。
を、内径10mmのステンレス製反応管に充填した後、
260℃の溶融塩浴に浸漬した。この反応管内に、市販
のジメトキシエタナール60重量%水溶液(アルドリッ
チ社製)に、所定量のメタノールを混合した液を定量ポ
ンプにて送液し、触媒層入口ガス組成がDME3.0容
量%、メタノール15容量%、分子状酸素3.6容量
%、水蒸気10容量%(残りは窒素ガスバランス)とな
るように空気及び窒素ガスを同伴供給して、全原料ガス
の空間速度1700hr-1、常圧で反応を行った。得ら
れた反応ガスを、高速液体クロマトグラフィー及びガス
クロマトグラフィーで分析したところ、DMEの転化率
は100%であり、グリオキシル酸メチルの選択率は6
4%であった。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、市販されている化合物
をそのまま使用しても、反応を行うことができるので、
一段階の簡単な方法で、安価にかつ効率的にα−オキソ
カルボン酸エステルを製造することができる。
をそのまま使用しても、反応を行うことができるので、
一段階の簡単な方法で、安価にかつ効率的にα−オキソ
カルボン酸エステルを製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G069 AA03 AA08 BA04B BC66B BD07B CB07 CB75 DA06 EA02Y FA02 FB09 FB14 4H006 AA02 AC48 BA12 BA14 BA19 BA75 BB14 BE30 BQ10 KA36 KF20 4H039 CA66 CC20
Claims (2)
- 【請求項1】 下記一般式(1)又は(2)で表わされ
る化合物を触媒の存在下で酸素と反応させることを特徴
とする下記一般式(3)で表わされるα−オキソカルボ
ン酸エステルの製造方法。 【化1】 (式(1)〜(3)中、R1は同じでも異なっていても
よく、それぞれ低級炭化水素基を表し、R2は同じでも
異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は低級炭化水
素基を表す。) - 【請求項2】 下記一般式(4)で表されるアルコール
の存在下で反応を行うことを特徴とする請求項1に記載
のα−オキソカルボン酸エステルの製造方法。 R3OH (4) (式(4)中、R3は炭素数1〜18の炭化水素基を表
す。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001037129A JP2002241346A (ja) | 2001-02-14 | 2001-02-14 | α−オキソカルボン酸エステルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001037129A JP2002241346A (ja) | 2001-02-14 | 2001-02-14 | α−オキソカルボン酸エステルの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002241346A true JP2002241346A (ja) | 2002-08-28 |
Family
ID=18900304
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001037129A Pending JP2002241346A (ja) | 2001-02-14 | 2001-02-14 | α−オキソカルボン酸エステルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002241346A (ja) |
-
2001
- 2001-02-14 JP JP2001037129A patent/JP2002241346A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20060425 |