JPH09183748A - アルカン類の不飽和カルボン酸への変換 - Google Patents

アルカン類の不飽和カルボン酸への変換

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JPH09183748A
JPH09183748A JP8303558A JP30355896A JPH09183748A JP H09183748 A JPH09183748 A JP H09183748A JP 8303558 A JP8303558 A JP 8303558A JP 30355896 A JP30355896 A JP 30355896A JP H09183748 A JPH09183748 A JP H09183748A
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Jr Paul E Ellis
イー.エリス ジュニア ポール
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カルマカル スワティ
Shahid N Shaikh
エヌ.シャイク シェイヒッド
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、アルカンを、酸化剤、及び
ヘテロポリ酸又は上記ヘテロポリ酸のポリオキソアニオ
ンと接触させることによって、アルカンを不飽和カルボ
ン酸への変換することである。 【構成】上記ヘテロポリ酸は、(1)モリブデン、タング
ステン又はバナジウム又はそれらの組み合わせからなる
第一のフレ−ムワ−ク金属又は金属類の少なくとも9個
の原子及び(2)亜鉛又は第一のフレ−ムワ−ク金属と異
なる遷移金属を含む第2のフレ−ムワ−ク金属の1〜3個
の原子を含んでいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヘテロポリ酸又はポリオ
キソアニオンを使用することによって、アルカンを不飽
和カルボン酸に直接接触酸化することに関する。
【0002】
【従来の技術】ヘテロポリ酸及びポリオキソアニオン類 ヘテロポリ酸類及びポリオキソアニオン類は両方とも一
般的に本発明で使用される触媒の幾つかを製造するため
に使用できるものであって、それらの製造はポ−プら、
Heteropoly and Isopoly Oxometalates,スプリンガ−・
フェルラ−グ(Springeer-Verlag), ニュ−ヨ−ク (198
3)中に十分に記載されている。
【0003】この分野で使用される用語を明確にするた
めに、まず本発明の触媒に対する特定の前駆体であるH
3PW1240を考える。この複合体中の陽イオンは水素
であるから、この化合物はヘテロポリ酸(HPA)であ
る。もし陽イオンが全て水素ではなくてK3PW1240
の場合のようにアルカリ金属のカリウム、ナトリウム、
又はリチウムなどの金属であるか、又は(NH4)3PW12
40の場合のようにアンモニアであるかのいずれかであ
る場合にはこれはポリオキソアニオン(POA)と呼ばれ
る。
【0004】上記のポ−プらの文献に記載されるよう
に、ヘテロポリ酸類及びポリオキソアニオン類は籠状構
造のものであって、籠状のフレ−ムワ−クによって取り
囲まれた一般的に中心に位置する主原子を保有してお
り、このフレ−ムワ−クは酸素原子に結合した同じ又は
異なる複数の金属原子を含有している。ヘテロポリ酸類
及びポリオキソアニオン類の上記中心元素はフレ−ムワ
−クの金属原子とは異なっており、場合によっては「ヘ
テロ」元素又は原子と呼ばれている。縮合された配位元
素は「フレ−ムワ−ク」元素又は金属として呼ばれてい
る。フレ−ムワ−ク金属原子は通常は遷移金属であっ
て、酸素結合を有し、例えば以下の通りである。
【0005】
【化1】 [式中単結合酸素原子の四つ、例えば、O1,O2
4,及びO5は更にフレ−ムワ−ク中で他のM原子に結
合され、そして第5番目、例えばO3は中心のヘテロ原子
に結合される。
【0006】主要なフレ−ムワ−ク金属Mはモリブデ
ン、タングステン、バナジウム、ニオブ、及びタンタル
を含む一握りの金属のみに限定されると効果的である。
上記のポ−プ等に従うと、その理由は、適した金属は適
当な陽イオン半径を有し、良好な酸素pπ電子アクセプ
タ−である、という必要な条件のためである。うまくい
く候補のうちでも、モリブデンとタングステンは共通の
特徴、即ち、それらの金属陽イオンの原子価が4から6へ
ふくらむという特徴を共有している。これらの特徴の偶
然の一致は、それらの金属が安定なヘテロポリ酸類とポ
リオキソアニオン類を形成することを可能としている。
【0007】慣用のヘテロポリ酸(及びそのポリオキソ
アニオン類)は、一般式He(Xkny)-eによって記載
できる。この式において、X、即ち中心原子は、しばし
ば燐である。しかしながら、他の適した中心原子には、
IIIB−VIB族元素、例えば、アンチモン、珪素、及
び、ホウ素等が含まれる。更にサブスクリプトkは好ま
しくは1であるが、5まで大きいことが出来る。Mはモリ
ブデン、タングステン、又は、バナジウムであり、nは
5〜20で変換するであろう。サブスクリプトyは通常は
約40であるが、18までの小ささ又は、62までの大きさで
あり得る。指数のeは(Xkny)基の原子価であり、場
合場合に従って変化するが、eはつねに式をつりあわせ
るのに必要なH原子の数である。典型的なそのようなヘ
テロポリ酸においては、H3PMo1240及びポリオキソ
アニオンK4PW11VO40のようにk=1、n=12、そしてy=
40である。
【0008】上記のポ−プらに記載されるように、ヘテ
ロポリ酸は、ケギン、ド−ソン及びアンダ−ソン構造を
含めた多様な構造で存在することが知られている。異な
る構造は特定のヘテロポリ酸組成の特定の幾何学に対応
し、存在する金属の配位化学と原子半径に従って変化す
る。
【0009】置換ヘテロポリ酸類及びポリオキソアニオ
ン類 我々は以前に、アルカンのアルコ−ルへの変換に対し改
良された活性を示す、フレ−ムワ−ク置換されたヘテロ
ポリ酸及びポリオキソアニオン類を開示した。エリスら
米国特許4,898,989は1990年2月6日に発行されている。
触媒活性における改良は中心フレ−ムワ−ク原子M(及
びそれらに二重結合した酸素原子)を亜鉛又は遷移金属
又はそれらの組み合わせで置き換えることによって達成
できた。このように置き換えられたM原子は、次の構造
式で最も良く示される。
【0010】
【化2】 この12のコ−ナ−を有しているポリヘドロン構造は、上
に記載した典型的なヘテロポリ酸の金属原子籠様構造で
ある。籠のフレ−ムワ−クのどの2つの金属原子間にも
示されてない酸素原子が存在し、又、各々の金属原子か
らでている、示されていない二重結合した酸素原子が存
在する。金属原子のそれぞれは酸素を通じて示されてい
ない中心金属原子に結合されている。
【0011】図から上記のポリヘドロンの14の面の8つ
が三角形であって、他の6つが4辺の多角形である。上記
の米国特許4,898,989に従って置き換えられているM原
子はランダムの置換で生じるようなただの任意の金属原
子ではなくて、ひとつの三角形面における3つの金属原
子である。領域選択的な三角形の置換金属原子
(「M'」)の挿入を別の方法で特徴づけると、それらの
M'原子のそれぞれが、上の構造式中で互いに結合され
ているということである(完全な構造が示されるならば
酸素原子によって結合されている)。
【0012】置換された組成物を造るのに有用な典型的
ヘテロポリ酸は式H3PMo1240を有している。3つの
Mo=O単位が例えば、鉄(Fe)で置換されているとき
は、生じるフレ−ムワ−ク置換されたヘテロポリ酸は式
6PMo9Fe337を有する。従って、上に記載した領
域選択的な置換がされたヘテロポリ酸の一般式はHe(X
knM'my)-eとなり、ここでkは1〜5であり、nは5
〜19であり、mは1〜3であり、yは18〜59である。この
式においてM'は亜鉛又は任意の遷移金属、即ち、周期
律表のIIIA−VIII族金属である。好ましくは、遷移金
属はVIII族からのものであるか、またはIVA−VII族の
第一列のものであり、即ち、鉄、コバルト、ニッケル、
ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリ
ジウム、白金、(VIII族)、又はチタン、バナジウム、ク
ロム、マンガン(IVA−VII第一列)である。より好まし
いM'金属のなかでも、鉄、マンガン、バナジウム及び
ニッケルと鉄の組み合わせ又は他の遷移金属が含まれ
る。3つのM'原子は同じである必要はない。しかしなが
ら、3つのM'は置き換えられた3つのM原子と異なるも
のでなければならない。
【0013】ヘテロポリ酸類及び、ポリオキソアニオン
類の製造 ヘテロポリ酸は慣用的には所望の金属酸化物を水中に溶
解し、pHをおよそ1〜2に酸(例えばHCl)で調節
し、必要なH+陽イオンをあたえ、そして次にヘテロポ
リ酸が沈殿するまで水を蒸発させることによって製造さ
れる。もし、ポリオキソアニオンが望まれるならば、K
Clなどの塩が加えられる。ポリオキソアニオンは通常
は蒸発段階の必要なしに沈殿する。金属酸化物の望まれ
る割合は所望生成物について必要とされる理論量とはい
くらか変化し得る。ヘテロポリ酸構造の存在はそれらの
特徴的なNMR及び/又はIRスペクトルによって確認
され、それらのスペクトルは上記ポ−プ文献中において
説明されるように、現在種々のヘテロポリ酸について知
られている。
【0014】1989年2月7日に発行された我々の米国特許
4,803,187において、我々は、H7(PMo8440);K
6(SiMo11MnO39)及びK5(PW11VO40)などのフレ
−ムワ−ク金属のランダム置換を有するヘテロポリ酸及
びポリオキソアニオンをどのようにして造るかを示し
た。後者は例えば、45.0グラムの12−タングスト燐酸、
3(PMo1240)を105ミリリットルの水中に溶解する
ことによって、造られ得る。攪拌しながらpHは重炭酸
カリウムで約5.2に調節される。次に混合物を70℃に加
熱し、15ミリリットルの水中の6.0グラムのバナジルサ
ルフェ−ト(VOSO 4)を加える。溶液を冷却し、そし
てKClを加えてK5(PW11VO40)生成物を沈殿させ
る。
【0015】上記の4,803,187特許中に記載されるよう
なフレ−ムワ−ク置換されたヘテロポリ酸 又はポリオ
キソアニオンの製造は、ランダム置換に対しては適して
いるが、上記の我々の4,898,989特許中に記載されるよ
うな領域特異的なトリラクナリ−(trilacunary)置換、
即ち、単一の三角形面における3つのMを3つのM'で置
き換えることを提供しないであろう。後者を達成するた
めには、次の一般化された手順が用いられ得る。
【0016】全体の手順はトリラクナリ−(trilacunar
y)のポリオキソアニオンをトリメタルアセテ−トと反応
させることを含んでおり、後者の金属はポリオキソアニ
オン中に挿入されるべきものである。次にフレ−ムワ−
ク置換されたポリオキソアニオンは、所望により対応す
るヘテロポリ酸に変換される。例えば、トリラクナリ−
(trilacunary)Na9PW934は、水中で室温において25
分間化学量論比でNa2WO4及びH3PO4を混合し、そ
して次にゆっくりと12NのHClで最終pH7.1に酸性に
することによって製造される。Na9PW934は沈殿
し、分離される。他のトリラクナリ−(trilacunary)化
合物は同様に既知の類似の手順によって製造される。
【0017】上記のことからトリラクナリ−(trilacuna
ry)ポリオキソアニオン中のPW9 34は、ポリオキソア
ニオンからの3つのO−W=O単位を除去することを表
わしており、我々の以前の米国特許4,803,187のフレ−
ムワ−ク置換されたヘテロポリ酸/ポリオキソアニオン
について記載されるように、単にW=Oを除去すること
を表わしているのではない。これは単に除去された部分
中にタングステン(W)の原子価を満たすことである。O
−W=O中の単結合の酸素は全体の効果がM=OをM'
で置き換えたものとなり、従って、フレ−ムワ−ク酸素
原子の数を40から37に変更させるようにM'が挿入され
たときに再挿入される。
【0018】三金属アセテ−トは一般式M3O(CH3
OO)6(H2O)3を有しており、ここでMは遷移金属又は
亜鉛であり、M3は同じもの又は異なるもの、例えば、
Fe2NiO(CH3COO)6(H2O)3である。これらは例
えば適当な塩の反応によって、製造される。従って、上
のジ鉄−ニッケル化合物は室温で酢酸/H2O中で酢酸
ナトリウム、硝酸鉄、及び硝酸ニッケルを混合させ、そ
して、沈殿を分離することによって製造される。ブレ−
クらJ.Chem. Soc. Dalton Trans., p. 2509 (1985);及
び、ウエムラらJ. Chem. Soc. Dalton Trans., p. 2565
(1973)を参照。
【0019】一旦前駆体が製造されたならばフレ−ムワ
−ク置換されたヘテロポリ酸/ポリオキソアニオンはそ
れらを一緒に反応させることによって形成される。例え
ば、トリラクナリ−(trilacunary)オキソアニオンNa
9(PW934)をpH6の緩衝化KOAc/HOAc溶液
(OAc=アセテ-ト)中に溶解する。次に等モル量の水に溶解さ
れた三金属アセテ−ト、例えばFe2NiO(OAc)6(H2
O)3を加える。最初の混合の後、混合物を50℃で1時間
攪拌し、次に室温に冷却する。KClを加え、生成物K
7(PW9Fe2NiO37)を沈殿させる。種々の製造方法が
フィンケらJ.Amer.Chem.Soc., 108, p. 2947 (1986),
F. オルテガの博士論文、ジョ−ジタウンユニバ−シテ
ィ(1982)、及びドマイレら、Inorg. Chem., 25, 1239-4
2 (1986)中に記載されている。.
【0020】ポリオキソアニオン塩は所望により、酸型
に容易に変換できる。これは塩、例えば、K7PW9Fe2
NiO37の水溶液を50℃で15分間臭化テトラブチルアン
モニウムの過剰を含有している水溶液と反応させること
によってなされる。一夜4℃で冷蔵すると、有機塩(nC
4N)7PW9Fe2NiO37が70パ−セント収率で結晶化す
る。有機塩を瀘去し、500℃で1時間焼成する。これはI
Rで確認されるように、黒色固体H7PW9Fe2NiO37
に変化する。フレ−ムワ−ク置換されたヘテロポリ酸/
ポリオキソアニオンの存在はIR及び元素分析によって
既知の方法で確認できる。
【0021】領域ジ置換(regio-disubsituted)されたヘ
テロポリ酸類及びポリオキソアニオン類は同様に上に記
載の手順と同様に製造出来る。ジラクナリ−種、例え
ば、K 8(SiW1036)はpH 3.8で2量体の金属ホ
ルメ−ト、例えば、[Cr2(OH)(O2CH)](TsO)3
反応され、ここで「TsO」はトシレ−ト陰イオンであ
る。精製後のこの生成物はK8(SiCr21038)であ
り、ここで2つのW=O単位は2つのCrIII原子によっ
て置き変えられている
【0022】接触的な酸化 ポ−プらの文献に記載されるようにヘテロポリ酸とポリ
オキソアニオンは種々の用途を見出している。触媒の分
野では、これらは、プロピレンとイソブチレンをアクリ
ル酸及びメタクリル酸に酸化すること、芳香族炭化水素
類の酸化、オレフィンの重合、オレフィンのエポキシド
化、アクリロニトリルアンモ酸化及び水素脱硫工程と関
連して使用されてきた。
【0023】アルカンのアルコ−ルへの、例えば、ブタ
ンのブタノ−ルへの接触的空気酸化に対するヘテロポリ
酸とポリオキソアニオンの使用も知られている。例え
ば、M.アイ、「ヘテロポリ化合物に基づいた触媒でのn
−ブタンの部分酸化」触媒についての第18回国際会議の
会報、ベルリン、1984、Verlag Chemie、第5巻、475ペ
−ジを参照。さらに、我々は以前にアルカン類の液相酸
化に対する穏やかな反応条件下でのヘテロポリ酸とポリ
オキソアニオンの使用を開示している。ライオンら、上
記米国特許4,803,187を参照。この特許は参照により、
この明細書中に取り込まれる。
【0024】さらに、我々は修正されたヘテロポリ酸と
ポリオキソアニオン類、その製造方法、及びアルカン類
のアルコ−ルへの酸化に対する使用方法を開示してい
る。ライオンら、米国特許4,859,798、1989年8月22日発
行、エリスら米国特許4,898,989(上記のもの)、ライ
オンら米国特許4,916,101、1990年4月10日発行、エリス
ら米国特許5,091,354、1992年2月25日発行、シャイク
ら、米国特許5,334,780、1994年8月2日発行、を参照。
それらの全ては参照により、本明細書に含められる。
【0025】我々は、以前にヘテロポリ酸又はポリオキ
ソアニオン触媒中のフレ−ムワ−ク元素として第VIII族
及び他の遷移金属を置換することがアルカンのアルコ−
ルへの酸化のための触媒酸化活性を強めることを見出し
ている。上記エリスら米国特許4,898,989及び上記エリ
スら米国特許5,091,354を参照。
【0026】上記のエリスら及びライオンらによって記
載されたのと類似のフレ−ムワ−ク置換ヘテロポリ酸が
その後アルデヒド類、シクロヘキセン及びシクロヘキサ
ンの酸化のための、そして、過酸化水素分解のための触
媒として開示された。N.ミズノら「[PW937{Fe3-x
Nix(OAc3}](9+x)-(x=主として1)の合成及び触媒前
駆体による酸化触媒」J.Mol.Cat.,88,L125-31(1994)及
びウ−ら「ヘテロポリ化合物の異なる場所に位置してい
る金属イオンの触媒挙動」、Catalysis Letters、23、1
95-205 (1994)。
【0027】カルボン酸の製造 非フレ−ムワ−ク置換ポリオキソメタレ−ト類(ヘテロ
ポリ酸類及びポリオキソアニオン類)は、この分野でイ
ソブタンのメタクリル酸及びメタクリロレインの酸化の
ための触媒として知られている。N. ミズノら「Cs2.5
Ni0.08置換されたH3PMo1240上でのイソブタンの
メタクリル酸及びメタクリロレインへの直接酸化」 J.C
hem.Soc.,Chem.Commun.,1411-1412 (1994)、 S. ヤママ
ツら「メタクリル酸及びメタクリロレインを製造する方
法」ヨ−ロッパ特許明細書公開No.0425 666 B1、出願番
号89905775.6、1989年5月22日出願、特許明細書の公告
日1994年4月13日、S. ヤママツら「メタクリル酸及び/
又はメタクリロレインの製造方法」日本特許出願公開平
成2年-42034、1990年2月13日、S. ヤママツら米国特許
5,191,116、1993年3月2日発行、K. ナガイら「イソブタ
ンの接触酸化によるメタクリル酸及びメタクリロレイン
を製造する方法」ヨ−ロッパ特許出願公開第0418 657 A
2、出願番号90117103.3、1990年9月5日出願、住友化学
工業株式会社(1991年3月27日公開)。
【0028】T. ジンボら「アクロレイン酸又はアクリ
ル酸を製造する方法及びそのなかで使用される触媒」日
本特許出願公開、平成6年第218286、1994年8月9日公開
はヘテロポリ酸類で置換された余分なフレ−ムワ−ク金
属、即ち、陽イオン交換ヘテロポリ酸によって触媒され
たプロパンのアクロレイン及び/又はアクリル酸への変
換を開示している。単一のフレ−ムワ−クモノ置換ヘテ
ロポリ酸、即ち、H4PMo11VO40はアクリル酸に対す
る中程度の選択性と悪い変換速度を示した。
【0029】フレ−ムワ−ク中でランダムに置換された
10個のモリブデン原子と2つのバナジウム原子を含有し
ているヘテロポリ酸が、n−ブタンの無水マレイン酸、
アクリル酸及び酢酸への酸化を触媒するとして開示され
ている。M. Ai「ヘテロポリ化合物に基づく触媒でのn
−ブタンの部分酸化」、Labo.Resources Utiliz.,東京
工業大学、横浜、日本、触媒の第8回国際会議ボリュ−
ムV: クラスタ−由来の触媒、活性相支持体相互作用、
化学物質の合成のための触媒、Verlag Chemie,Berlin,V
475-V486ペ−ジ(1984)。
【0030】G. Centiら「軽質アルカン類の選択的酸
化:ピロリン酸バナジルとV−モリブド燐酸の間の比
較」、Catal.Sci.Technol., Proc. Tokyo Conf., 第1回
会議1990年225〜30、227はランダムにフレ−ムワ−ク置
換されたH5PMo10240がプロパンをアクリル酸に
酸化することを触媒するのに(VO)227よりも、
より活性であることが見出されたことを開示している。
しかしながら、ヘテロポリ酸は1.5時間で不活性化され
た。報告された結果はH5PMo10240組成物が触媒
として機能しているのではなくて、むしろ、化学量理論
的試薬として機能していることを示唆し得る。
【0031】非置換ヘテロポリ酸H3PMo1240及びV
25−P25の組み合わせがプロパンのアクリル酸への
酸化を触媒するために使用されるときは、この非置換ヘ
テロポリ酸は酢酸副生物の生成を強めると開示されてい
る。M. アイ「プロパンのアクリル酸への酸化」、Catal
ysis Today, 13(4), 679-684 (Eng.) (1992).
【0032】N. ミズノら、Applied Catalysis A: Gene
ral, 128,L165-L170 (1995)はCs2.50.5PMo1240
中におけるH+に対するFe+3又はNi+2の交換及びMo+6
に対するV+5モノ置換がプロパンのアクリル酸への直接
酸化に対する触媒活性を強めたことを報告している。試
験された触媒のうち、Cs2.5Fe0.080.5PMo11VO
40がアクリル酸の最高収率を与えた。
【0033】ウエダら、Chemistry Letters, 541, 2 (1
995)はピリジンで処理された非置換ヘテロポリモリブド
燐酸上で、プロパンが分子状酸素によってアクリル酸及
び酢酸に接触的に酸化されることを報告している。
【0034】Cavaniら、Catalysis Letters, 32 215-22
6 (1995)は、イソブタンのメタクリル酸への酸化に対
し、鉄塩の添加が非置換12-モリブド燐酸の活性におけ
る実質的な増加につながることを報告している。
【0035】上に引用した引用例は、不飽和カルボン酸
の製造、例えば、プロパンやイソブタンなどのアルカン
類から、アクリル酸やメタクリル酸などの不飽和カルボ
ン酸を製造するための触媒として、非フレ−ムワ−ク置
換ヘテロポリ酸を主として使用する。上に述べたよう
に、1または2つのフレ−ムワ−ク金属のランダムバナ
ジウム置換を有するヘテロポリ酸及びポリオキソアニオ
ンを開示した幾つかの使用例もある。これらのランダム
モノ−及びジ−バナジウム置換されたヘテロポリ酸使用
の引用例で記載された収率と選択性は、一般に実際的な
方法に対し要求される水準よりも低い。アルカンの不飽
和カルボン酸への変換のための場所特異的で領域選択的
なジ、トリ、又はマルチ置換ヘテロポリ酸又はポリオキ
ソアニオンの開示又は使用は以前には存在しない。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】アクリル酸及びメタク
リル酸の価値と工業的な重要性を考えれば、アルカンの
不飽和カルボン酸への一段階変換が十分な収率が得られ
ることを条件として重要な商業的な応用を有する有用な
方法となるであろうことが認識される。今日まで、プロ
パンからのアクリル酸又はイソブタンからのメタクリル
酸の商業的生産に対しては効率的な触媒は開発されてい
ない。その結果、アクリル酸はプロピレンから製造され
ているが、プロピレンはプロパンよりも、3倍以上高価
な原料である。
【0037】本発明の方法は、アルカンのカルボン酸へ
の変換のためのそのような一段階方法を提供している。
本発明に従う方法の利点はこの工程で使用される触媒の
より高い触媒活性が、この方法を先行技術で使用された
温度よりもより低い温度で実施できるようにすること、
及び先行技術よりもより高い反応速度、収率、及び選択
性を得ることができるようにすることである。これらの
利点のため、実際的な使用のためにはこの方法は先行技
術の方法よりもより魅力的であり、そして、商業的に興
味が持たれる可能性を生じている。
【0038】
【課題を解決する手段】アルカンを不飽和カルボン酸、
例えば、アクリル酸又はメタクリル酸へ直接酸化するた
めのより優れた触媒を得るために、酸化活性金属、例え
ば、第VI族金属に対するケギン及びド−ソン構造におけ
る鉄、例えば、ケギン又はド−ソン構造におけるモリブ
デンを置き換えることによって、ヘテロポリ酸類及び/
又はポリオキソアニオン類によって触媒されたアルカン
の部分酸化における不飽和カルボン酸に対する収率及び
/又は選択性が増加出来ることが見出された。
【0039】本発明は、有効性を改良するために、促進
またはそれ以外の方法で修正されているヘテロポリ酸
(HPA)又はポリオキソアニオン(POA)によって
触媒されるアルカンの不飽和カルボン酸への酸化に関し
ている。本発明の方法は例えば、プロパンのアクリル酸
への変換及びイソブタンのメタクリル酸への変換に、有
用である。1つの具体例で、本発明の方法は、ヘテロポ
リ酸又はポリオキソアニオン触媒の存在下で、アルカン
を酸化剤と接触させることによって、約225℃〜450℃の
範囲の温度においてアルカンを不飽和カルボン酸に変換
することを含んでいる。
【0040】本発明はアルカンの不飽和カルボン酸への
変換方法からなり、その方法はアルカンをヘテロポリ酸
又は上記ヘテロポリ酸のポリオキソアニオンとともに、
酸化条件下で酸化剤と接触させることからなり、上記ヘ
テロポリ酸は(1)モリブデン、タングステン、又はバナ
ジウム、又はそれらの組み合わせからなる第一のフレ−
ムワ−ク金属又は金属類の少なくとも9個の原子、及び
(2)独立に亜鉛、又はモリブデン、タングステン、又は
バナジウム以外の遷移金属又はそれらの組み合わせから
なる第二のフレ−ムワ−ク金属又は金属類の少なくとも
1つの原子を含んでいる。
【0041】本発明の方法において有用な触媒は一般式
e(XkmM'ny)-eを有しているか、又はそのような
ヘテロポリ酸のポリオキソアニオンであり、ここで、X
即ち中心又はヘテロ原子は第IIIB,IVB,VB,VIB又
は遷移元素、例えば、燐、珪素、ガリウム、アルミニウ
ム、ひ素、ゲルマニウム、ホウ素、コバルト、セリウ
ム、プラセオジム、ウラン、及び、トリウムであり、M
即ち第一のフレ−ムワ−ク金属はモリブデン、タングス
テン、バナジウム又はそれらの組み合わせであり、M'
即ち第二のフレ−ムワ−ク金属はMとは異なるものであ
って、独立に亜鉛又は遷移金属、例えば、チタン、ジル
コニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタ
ル、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、レ
ニウム、鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウ
ム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金、銅、
亜鉛、又はそれらの組み合わせであり、kは1〜5であ
り、mは5〜17であり、nは1〜3であり、yは18〜59で
あり、eはヘテロポリ酸の陰イオンの電荷である。nが
1であるときは、M'はモリブデン、タングステン、又は
バナジウム以外である。
【0042】本発明の方法で使用される触媒は、シリカ
又は他の知られた触媒支持体上にヘテロポリ酸またはポ
リオキソアニオンを支持することによって修正すること
が出来る。そのような支持された触媒は、さらに水での
予備処理により、及び、硫酸バナジルの存在化における
形成により、修正することが出来る。
【0043】本発明の方法に有用な適当なポリオキソア
ニオンの陽イオンは、限定されるものではないが、カリ
ウム、ナトリウム、セシウムなどを含むアルカリ金属、
遷移金属、例えば、バナジウム、クロム、マンガン、
鉄、コバルト、ルテニウム、銅など、アクチミド系の金
属、ランタニド系の金属、金属オキソ部分、例えば、V
=O(バナジル)、Cr=O(クロミル)、U=O(ウ
ラニル)など、又はアンモニウムなどの他の陽イオン、
4+(テトラアルキルアンモニウム)などである。
【0044】変換方法は225℃〜450℃の範囲の温度、好
ましくは275℃〜400℃の範囲の温度で実施される。本発
明の方法で使用される圧力は臨界的ではなく、例えば、
大気圧又は当業者が決定できる範囲内などの他の圧力で
ありうる。
【0045】発明の詳細な記載 本発明はその効果を改良するために促進又はそれ以外の
方法で修正されたヘテロポリ酸(HPA)又はポリオキ
ソアニオン(POA)によって触媒されたアルカンの不
飽和カルボン酸への酸化に関する。本発明の方法は、例
えば、プロパンのアクリル酸への及びイソブタンのメタ
クリル酸への変換に有用である。
【0046】反応条件 本発明の方法で使用される温度は、反応生成物としての
不飽和カルボン酸の生成に都合の良い温度である。変換
方法は約225℃〜約450℃の範囲の温度で実施される。本
発明の方法は、典型的には、少なくとも約225℃、好ま
しくは少なくとも約275℃の温度で、そして、出発物質
の酸化炭素及び水への分解の望まれない水準の生じるよ
りも低い温度で実施される。好ましくは、温度は450℃
を越えず、より好ましくは400℃を越えない。本発明の
範囲内の与えられた反応に対する最も好ましい温度の決
定は当業者の能力の範囲内である。
【0047】本発明の方法で使用される圧力は臨界的で
はない。この方法は大気圧で実施できる。他の圧力も使
用出来、本発明の範囲内の与えられた反応に対する最も
望ましい圧力の決定は、当業者の能力の範囲内である。
【0048】本発明の方法は、任意の適当な反応器形態
中で実施できる。例えば、反応は固定床、移動床、流動
床反応器中で、又は、当業者の決定する能力の範囲内の
それ以外の反応器中で実施出来る。
【0049】本発明の方法は、好ましくは気相中で実施
される。好ましくは、仕込原料はアルカンガスである。
反応は蒸気の存在下又は非存在下で実施できる。窒素、
アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスも使用できる。本
発明の方法で不活性希釈ガスが使用されるときは、出発
反応気体混合物中のアルカン、酸化剤、存在する場合の
希釈ガス及び水(蒸気)のモル比は、当業者の能力の範
囲内で決められる。本発明の方法で使用される気体の空
間速度の決定は当業者の能力の範囲内で決められる。
【0050】仕込原料 アルカン出発物質は不飽和カルボン酸又はその組み合わ
せへの変換のために適した直鎖及び分枝鎖化合物を含
む。中でも、好ましいのは3〜7個の炭素原子を含んでい
る軽質アルカン類である。本発明の方法のためのより好
ましい仕込原料はプロパン及びイソブタンであって、こ
れらは本発明の方法によって酸化されて、アクリル酸及
びメタクリル酸をそれぞれ形成する。
【0051】上に述べたように、仕込原料はアルカン類
の組み合わせ、好ましくはC3〜C7アルカン類を含み得
る。さらに、出発物質の純度は臨界的ではない。その結
果出発物質は問題のアルカン又はアルカン類に加えてさ
らに、メタン又はエタン並びに空気又は二酸化炭素等の
不純物を含み得る。
【0052】本発明の方法で使用するために適した酸化
剤は、空気、分子状酸素、及び他の酸化剤、例えば、酸
化窒素を含む。これらの中で好ましいのは空気及び分子
状酸素である。
【0053】本発明の一具体例中で、アルカンはフレ−
ムワ−ク置換ヘテロポリ酸又はポリオキソアニオン触媒
の存在下で、酸化剤と接触される。例えば、プロパンは
本発明に従うフレ−ムワ−ク置換ヘテロポリ酸又はポリ
オキソアニオン触媒の存在下で酸化剤と接触され、アク
リル酸を生じる。同様に、イソブタンはメタクリル酸に
変換される。
【0054】触媒 本発明の方法で有用な触媒は、以下に記載されるよう
に、フレ−ムワ−ク置換されているヘテロポリ酸類又は
ポリオキソアニオン類を含んでいる。その置換は、例え
ば、モノ置換、領域ジ置換、又は領域トリ置換であり
得、これらの全てはそのような酸化のための活性触媒を
生じる。これらの触媒は、さらに種々の以下に記載され
る手段によって促進され得る。
【0055】一具体例中で、本発明に有用な触媒は一般
式He(XkmM'ny-eを有するか、又はそのヘテロ
ポリ酸のポリオキソアニオンであり、ここでX即ち中心
又はヘテロ原子は第IIIB,IVB,VB,VIB族又は遷移
元素、例えば、燐、珪素、ガリウム、アルミニウム、ひ
素、ゲルマニウム、ホウ素、コバルト、セリウム、プラ
セオジム、ウラン、及びトリウムであり、M即ち第一の
フレ−ムワ−ク金属は、モリブデン、タングステン、バ
ナジウム又はそれらの組み合わせであり、M'即ち第二
のフレ−ムワ−ク金属は、Mとは異なるものであって、
独立に亜鉛又は遷移金属、例えば、チタン、ジルコニウ
ム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロ
ム、モリブデン、タングステン、マンガン、レニウム、
鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラ
ジウム、オスミウム、イリジウム、白金、銅、亜鉛、又
はそれらの組み合わせであり、kは1〜5であり、mは5
〜17であり、nは1〜3であり、yは18〜59であり、そし
て、eはヘテロポリ酸の陰イオンの電荷である。n=1で
あるときは、第二のフレ−ムワ−ク金属のM'はモリブ
デン、タングステン、又はバナジウム以外のものであ
る。
【0056】本発明の方法に有用な触媒はシリカ又は他
の慣用の触媒支持体上にヘテロポリ酸又はポリオキソア
ニオンを支持すること、支持されたヘテロポリ酸又はポ
リオキソアニオンを水で予備処理すること、及び触媒を
硫酸バナジルなどの存在下で製造することを含めた種々
の手段によって促進することが出来る。さらに、鉄又は
他の遷移金属、アクチニド及びランタニド金属及び他の
陽イオンの交換は本発明の方法で使用される触媒の活性
を促進することが見出された。
【0057】本発明は、アルカンを、ヘテロポリ酸又は
ポリオキソアニオンと共に、部分酸化及びデヒドロゲネ
−ション条件下で、酸化剤と接触することによって、ア
ルカンを不飽和カルボン酸に変換する方法からなり、こ
こで、上記ヘテロポリ酸は(1)モリブデン、タングス
テン、バナジウム又はそれらの組み合わせを含む第一の
フレ−ムワ−ク金属又は金属類の少なくとも9個の原
子、及び(2)亜鉛、又は、モリブデン、タングステ
ン、又はバナジウム以外の遷移金属を含む第二のフレ−
ムワ−ク金属又は金属類の少なくとも1つの原子を含ん
でいるものである。1よりも多い第二のフレ−ムワ−ク
金属が存在するときは、それらは亜鉛及び入手し得る遷
移金属の組み合わせを含み得る。
【0058】好ましくは、本発明の方法で使用されるヘ
テロポリ酸又はポリオキソアニオンは、モリブデン、タ
ングステン、及びバナジウムからなる群から選択される
第一のフレ−ムワ−ク金属の9〜11個の原子、及び、チ
タン、ジルコニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、
クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、レニウ
ム、鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、
パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金、銅、又は
亜鉛などの第二のフレ−ムワ−ク金属の2〜3個の原子を
含んでおり、上記の第二の金属は、亜鉛、又は第一のフ
レ−ムワ−ク金属とは異なる遷移金属である。第二のフ
レ−ムワ−ク金属(M')は場所特異的、領域選択的に
置換されたもので、ここで各々のM'は酸素原子を通じ
て別のM'に結合されている。
【0059】本発明の方法で有用なヘテロポリ酸又はポ
リオキソアニオン触媒の中心又はヘテロ原子Xは、周期
律表の第IIIB,IVB,VB,VIB族の元素から、又は、
遷移元素から選択され、これは例えば、燐、珪素、アル
ミニウム、ゲルマニウムなどでありうる。第一のフレ−
ムワ−ク元素はモリブデン、タングステン、バナジウム
などを含む。そのようなヘテロポリ酸の例はH3PW
12-nM'n40であり、ここで、燐(P)はヘテロ原子で
あり、タングステン(W)は第一のフレ−ムワ−ク金属
であり、M'は以下に記載されるように第二のフレ−ム
ワ−ク金属である。
【0060】本発明の方法で使用されるヘテロポリ酸又
はポリオキソアニオンはそのフレ−ムワ−ク中に置換さ
れていて、第一のフレ−ムワ−ク金属の等しい数を置き
換えている第二のフレ−ムワ−ク金属を含有している。
そのような置換金属は、例えば、チタン、ジルコニウ
ム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロ
ム、モリブデン、タングステン、マンガン、レニウム、
鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラ
ジウム、オスミウム、イリジウム、白金、銅、亜鉛、又
はそれらの組み合わせでありうる。第二のフレ−ムワ−
ク金属(M')は定義によれば第一のフレ−ムワ−ク金
属(M)とは異なる。1を越えるM'原子が存在するとき
はそれぞれのM'は酸素原子を通じて別のM'と結合して
いる。
【0061】そのような置換において置き換えられてい
る原子は、上記のエリス及びライオンの米国特許4,898,
989に記載されるように、例えば、モリブデン、タング
ステン、バナジウム又はそれらの組み合わせでありう
る。置き換えられたフレ−ムワ−ク原子の数は1〜3又は
それ以上であり得、置き換えられた金属と異なる置き換
え金属は、それぞれ同じ金属、例えば、鉄であり得、又
はそれぞれ異なる金属、例えば、2又は3種の異なる金属
原子であり得、例えば、1つの鉄原子が1つのタングステ
ン原子で置き換えられるか、2つの鉄原子が2つのタング
ステン原子で置き換えられるか、3つの鉄原子が3つのタ
ングステン原子で置き換えられるか、それぞれ異なる2
つの原子、例えば鉄とコバルトが2つのタングステン原
子で置き換えられるか、それぞれ異なる3つの原子、例
えば、鉄、コバルト、及びニッケルが3つのタングステ
ン原子で置き換えられるか、鉄の2つの原子及びコバル
トの1つの原子が3つのタングステン原子で置き換えられ
るなどである。置き換え原子の2つが鉄、クロム、マン
ガン、又はルテニウムからなる群から選択され、置き換
え原子の3番目がそれら2つとは異なる、そして遷移金属
である、フレ−ムワ−ク原子とは異なる3つの原子によ
って、ヘテロポリ酸又はポリオキソアニオンの3つのフ
レ−ムワ−ク原子が置き換えられることは、ライオンら
米国特許5,091,354中に開示されている。
【0062】さらに、本発明で使用される触媒は、例え
ば、式HcM"b +a(XkmM'ny)-eを有している、ヘテ
ロポリ酸又はポリオキソアニオン(まとめてポリオキソ
メタレ−トという)であり得、ここでc+(a×b)=eであ
り、aは陽イオンM"の原子価状態であり、bは錯体中
のM"単位の数であり、cは0又は整数である。M"は限
定されるものではないが、カリウム、ナトリウム、セシ
ウムなどを含めた、アルカリ金属、遷移金属、例えば、
バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ルテニ
ウム、銅など、アクチミド金属、ランタニド金属、金属
オキソ部分、例えば、V=O(バナジル)、Cr=O
(クロミル)、U=O(ウラニル)など、又は他の陽イ
オン、例えば、アンモニウム、R4+(「テトラアルキ
ルアンモニウム」)などからなり得る。
【0063】上記ライオンら米国特許5,091,354中に開
示されるような、そのようなヘテロポリ酸の例は、H6
PW9Fe337・NaN3(ここで燐(P)はヘテロ原子で
あり、タングステン(W)は第一のフレ−ムワ−ク金属
であり、鉄(Fe)が第二のフレ−ムワ−ク金属であ
る)、H7PW9Fe2Mo37・NaN3(ここで、燐(P)
はヘテロ原子であり、タングステン(W)は第一のフレ
−ムワ−ク金属であり、鉄(Fe)及び「M」が第二の
フレ−ムワ−ク金属であり、Mは種々ニッケル、マンガ
ン、コバルト、亜鉛である)、及び、H7PW9Cr337
・NaN3(ここで燐(P)がヘテロ原子であり、タング
ステン(W)は第一のフレ−ムワ−ク金属であり、クロ
ム(Cr)が第二のフレ−ムワ−ク金属である)であ
る。上記ハ−トウエルら米国特許4,983,735中に開示さ
れるようなヘテロポリ酸の例は、H3PW10240であ
り、ここで、Mは、チタン、ジルコニウム、ニオブ、タ
ンタル、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、又は、銅
である。
【0064】ヘテロポリ酸又はポリオキソアニオン触媒
は、さらに、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、炭
素、ジルコニア、タイタニア、セリア、マグネシアな
ど、好ましくはシリカなどの慣用の触媒支持物質上に支
持され得る。触媒の活性は触媒がそのように支持されて
いるときに増加されることが見出された。さらに、支持
された触媒の水による予備処理は、アクリル酸生産を増
加することが見出され、同様に硫酸バナジルの存在下に
おける触媒の製造がアクリル酸生産の増加を生じること
がわかった。
【0065】本発明の一具体例中で、ヘテロポリ酸又は
ポリオキソアニオンは、シリカ、アルミナ、シリカ−ア
ルミナ、炭素、ジルコニア、タイタニア、セリア、マグ
ネシアなどの慣用の触媒支持体上に支持されると有用で
あり得る。およそ30重量パ−セントの触媒負荷を有する
支持触媒(即ち30重量パ−セントのHPAと70重量パ−
セントの支持体)が標準の水性の初期湿潤技術によって
製造された。触媒又は工程の活性又は他の特性を操作す
る目的のためこの比率を変更することは、当業者の容易
に出来得る範囲内のことである。支持された触媒を製造
するために使用されるヘテロポリ酸又はポリオキソアニ
オンと支持体の量は、支持体の孔容量、及び、望まれる
触媒負荷の程度にしたがって変化し得る。これらの支持
触媒は、例えば、水に溶解されたヘテロポリ酸又はポリ
オキソアニオンを乾燥支持体上にスプレ−するか、又は
この分野で知られた手段によって製造できる。好ましく
は支持触媒は使用前に乾燥及び焼成される。
【0066】本発明の一具体例例中で、支持されたヘテ
ロポリ酸又はポリオキソアニオンは水で予備処理され得
る。この触媒はおよそ48時間水蒸気で飽和された空気に
暴露することによって製造された。水和された触媒は約
5〜30重量パ−セントの水を含んでいる。この水和によ
る触媒の予備処理は触媒活性を強めることが見出され
た。
【0067】本発明の一具体例中で、支持されたヘテロ
ポリ酸又はポリオキソアニオンは硫酸バナジル(VOS
4)の存在下において製造できる。この触媒はヘテロポ
リ酸とVOSO4を混合し、次にその混合物をシリカ支
持体に適用することによって製造された。支持された触
媒を次に使用前に乾燥し、焼成した。
【0068】
【実施例】次の実施例は本発明の具体例を説明するのに
役立てられる。
【0069】実施例1 我々はプロパンのアクリル酸への変換において使用する
ための支持されたヘテロポリ酸触媒を製造した。使用さ
れたヘテロポリ酸はH4PMo11VO40、H5PMo102
40及びH6PMo9340であった。
【0070】触媒製造前に18/35メッシュのSiO2ペレ
ットをオ−ブン中で6〜8時間300℃から500℃の範囲の高
温で加熱して全ての吸着された不純物を表面から除去し
た初期湿潤度技術(Incipient wetness technique)をSi
2表面上にヘテロポリ酸を支持させるために使用し
た。
【0071】与えられた重量のSiO2ペレットを計りと
り、そのペレットの孔容量をSiO2支持体(1.2ミリ
リットル/グラム)のBET孔容量から計算した。所望
の触媒負荷、例えば30重量パ−セントに基づいてヘテ
ロポリ酸のおよその量をビ−カ−中に秤量した。SiO2
ペレットの外側表面も水を吸着するので、支持体の合計
孔容量に基づいておよそ25パ−セント過剰の水中にヘテ
ロポリ酸を溶解した。ヘテロポリ酸を溶解するために、
アセトニトリルも場合によっては使用しても良い。水を
ビ−カ−に加え、磁気攪拌機の助けを借りて、ヘテロポ
リ酸を溶解した。次に生じる溶液を、注射器を用いてS
iO2支持体上に均一にスプレ−した。次に支持された触
媒を炉中で130℃で6時間乾燥し、続いて325℃〜350℃で
3〜6時間焼成した。アセトニトリルがヘテロポリ酸の溶
解のために使用されたときには、乾燥段階は50℃で実施
された。
【0072】実施例2 実施例1で製造したSiO2支持されたヘテロポリ酸を本
発明の一具体例で使用するために水で予備処理すること
によって更に修飾した。実施例1で製造したSiO2支持
されたヘテロポリ酸H4PMo11VO40/SiO2、H5
Mo10240/SiO2、及びH6PMo9340/SiO2
をフリットガラスを設けた管状のパイレックス反応器中
に入れた。300ミリリットル/分のおよその流速におけ
る水蒸気で飽和された空気を、およそ48時間触媒の固定
床を通過させた。空気をまず、室温において水を含有し
ているインピンジャ−(衝突機)を通してバブルさせる
ことによって、水蒸気で飽和させた。
【0073】TGA分析を後で実施して予備処理された
触媒の合計水分含量を測定した。触媒の水分含量は次の
通りである。H4PMo11VO40/SiO2/H2O−5重量
パ−セント、H5PMo10240/SiO2/H2O−28重
量パ−セント、及びH6PMo 9V340/SiO2/H2
−27重量パ−セント。IR及びXRDによって測定され
るように、水蒸気の通過は焼成の間に部分的に分解され
ているケギン構造を再構成させるように見え、そして
又、SiO2支持体上のヘテロポリ酸の分散を改良するよ
うに見える。
【0074】実施例3 実施例1で製造したSiO2支持触媒をバナジルサルフェ
−ト(VOSO4)の存在下で製造することによって、
本発明の方法の一具体例で使用するために変更させた。
【0075】最初に300℃で予備乾燥していた4.04グラ
ムの18/35メッシュSiO2をパイレックス皿中に秤量し
た。このSiO2の試料は、6ミリリットルの孔容量を有
するものと計算された。
【0076】最終負荷30重量パ−セントを有する触媒、
即ち30重量パ−セントの触媒と70重量パ−セントの支持
体のものを製造することが望まれるので、1.75グラムの
H(VO)2(PV2Mo1040)が必要であった。バナジル
対ヘテロポリ酸のモル比は2:1であり、1.62グラムのH
5(PV2Mo1040)と0.41グラムのVOSO4・3H2
を使用してH(VO)2(PV2Mo1040)触媒を製造し
た。磁気攪拌機を使用して室温において0.41グラムのV
OSO4・3H2Oを6ミリリットルの蒸留水(支持体の孔
容量プラス25パ−セントに対応)中に溶解した。その溶
液に1.62グラムのH5(PV2Mo1040)を加えた。この
溶液を均一に注射器を用いて、SiO2上にスプレ−し
た。
【0077】支持された触媒を炉中で130℃において、6
時間乾燥し、続いて、325℃で3時間焼成した。触媒のI
Rスペクトルは960と860センチメ−タ−-1において2つ
のピ−クを示し、これらは、ケギン構造に特徴的なもの
である。SiO2支持体に対応している追加のピ−クも認
められた。
【0078】次の章に示されたデ−タ−は上記のように
製造された触媒を用いる本発明の方法の種々の具体例の
効果を例示する。反応条件は表の脚注に述べられてい
る。
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ポール イー.エリス ジュニア アメリカ合衆国 19335 ペンシルバニア 州 ダウニングタウン グレンサイドアベ ニュー1179 (72)発明者 スワティ カルマカル アメリカ合衆国 19403 ペンシルバニア 州 ノリスタウン ミルグローブドライブ 514 (72)発明者 シェイヒッド エヌ.シャイク アメリカ合衆国 19063 ペンシルバニア 州 メディア ブラックホークコート210

Claims (57)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルカンを酸化剤及びヘテロポリ酸又は上
    記ヘテロポリ酸のポリオキソアニオンと接触させること
    からなり、上記ヘテロポリ酸が(1)モリブデン、タング
    ステン又はバナジウム又はそれらの組み合わせからなる
    第一のフレ−ムワ−ク金属又は金属類の少なくとも9個
    の原子及び(2)独立に、亜鉛、又はモリブデン、タング
    ステン又はバナジウム以外の遷移金属、又はそれらの組
    み合わせからなる第2のフレ−ムワ−ク金属又は金属類
    の少なくとも1つの原子、を含んでいるアルカンの不飽
    和カルボン酸への変換方法。
  2. 【請求項2】上記第二のフレ−ムワ−ク金属がチタン、
    ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、タンタル、クロ
    ム、マンガン、レニウム、鉄、コバルト、ニッケル、ル
    テニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジ
    ウム、白金、銅、及び亜鉛又はそれらの組み合わせから
    なる群から選択される請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】上記第二のフレ−ムワ−ク金属が鉄、コバ
    ルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、
    オスミウム、イリジウム、白金、又はそれらの組み合わ
    せを含む請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】上記第二のフレ−ムワ−ク金属が鉄を含む
    請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】上記ポリオキソアニオンが少なくとも1つ
    の陽イオンを含んでいる請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】上記陽イオンがアルカリ金属を含む請求項
    5に記載の方法。
  7. 【請求項7】上記陽イオンがカリウム、ナトリウム又は
    セシウムを含む請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】上記陽イオンがカリウム、又はナトリウム
    を含む請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】上記陽イオンが遷移金属を含む請求項5に
    記載の方法。
  10. 【請求項10】上記陽イオンがバナジウム、クロム、マ
    ンガン、鉄、コバルト、レニウム及び銅からなる群から
    選択される金属を含んでいる請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】上記陽イオンが鉄を含んでいる請求項10
    に記載の方法。
  12. 【請求項12】上記陽イオンが金属オキソ部分を含んで
    いる請求5に記載の方法。
  13. 【請求項13】上記金属オキソ部分がV=O,Cr=O
    又はU=Oを含んでいる請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】上記金属オキソ部分がV=Oを含んでい
    る請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】上記ヘテロポリ酸又はポリオキソアニオ
    ンが触媒支持体上に支持されており、それによって支持
    された触媒を形成している請求項1に記載の方法。
  16. 【請求項16】上記触媒支持体がシリカ、アルミナ、シ
    リカ−アルミナ、炭素、ジルコニア、タイタニア、セリ
    ア及びマグネシアからなる群から選択される請求項15に
    記載の方法。
  17. 【請求項17】上記触媒支持体がシリカを含んでいる請
    求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】上記支持された触媒が使用前に水で予備
    処理される請求項15に記載の方法。
  19. 【請求項19】水が予備処理の後に上記支持された触媒
    の5〜30重量パ−セントをなしている請求項18に記載の
    方法。
  20. 【請求項20】上記支持された触媒が硫酸バナジルの存
    在下で製造される請求項15に記載の方法。
  21. 【請求項21】上記アルカンが3〜7個の炭素原子を含ん
    でいる軽質アルカン又はそれらの組み合わせからなる請
    求項1に記載の方法。
  22. 【請求項22】上記アルカンがプロパンを含み上記生成
    物がアクリル酸を含んでいる請求項21に記載の方法。
  23. 【請求項23】上記アルカンがイソブタンを含み上記生
    成物がメタクリル酸を含んでいる請求項21に記載の方
    法。
  24. 【請求項24】上記変換が約225℃〜約450℃の範囲の温
    度で実施される請求項1に記載の方法。
  25. 【請求項25】上記温度が約275℃〜約400℃の範囲であ
    る請求項24に記載の方法。
  26. 【請求項26】上記オキシダントが空気又は分子状酸素
    を含んでいる請求項1に記載の方法。
  27. 【請求項27】アルカンを、酸化剤、及び式He(Xkm
    M'ny)-e[式中XはIIIB族、IVB族、VB族、VIB族
    元素、又は遷移元素であり、Mは独立にモリブデン、タ
    ングステン、バナジウム又はそれらの組み合わせであ
    り、M'は独立に亜鉛又は遷移金属又はそれらの組み合
    わせであり、ここでM'はMとは異なり、そしてそれぞ
    れのM'は酸素原子を通じて別のM'原子に結合されてお
    り、kは1〜5であり、nは2〜3であり、mは5〜17であ
    り、そして、yは18〜59である]を有するヘテロポリ酸
    又は上記ヘテロポリ酸のポリオキソアニオンと接触させ
    ることからなる、アルカン類を不飽和カルボン酸類に変
    換する方法。
  28. 【請求項28】nが2である請求項27に記載の方法。
  29. 【請求項29】nが3である請求項27に記載の方法。
  30. 【請求項30】アルカンを、酸化剤、及び式He(Xkm
    M'3y)-e[式中Xは第IIIB族、IVB族、VB族、VIB
    族元素、又は遷移元素であり、Mは独立にモリブデン、
    タングステン、バナジウム又はそれらの組み合わせであ
    り、M'は独立に亜鉛又はMとは異なる遷移金属又はそ
    れらの組み合わせであり、kは1〜5であり、mは5〜17
    であり、yは18〜59である]を有しているヘテロポリ酸
    又は上記ヘテロポリ酸のポリオキソアニオンと接触させ
    ることからなる、アルカン類を不飽和カルボン酸類に変
    換する方法。
  31. 【請求項31】アルカンを、酸化剤、及び式He(Xkm
    M'ny)-e[式中Xは第IIIB族、IVB族、VB族、VIB
    族元素、又は遷移元素であり、Mは独立にモリブデン、
    タングステン、バナジウム又はそれらの組み合わせであ
    り、M'は独立に亜鉛又はMとは異なる遷移金属又はそ
    れらの組み合わせであるが、ただしM'がバナジウムで
    あるときは全ての三つのM'はバナジウムであることを
    条件とし、kは1〜5であり、nは1〜3であり、mは5〜1
    7であり、yは18〜59である]を有しているヘテロポリ
    酸又は上記ヘテロポリ酸のポリオキソアニオンと接触さ
    せることからなる、軽質アルカン類を不飽和カルボン酸
    類に酸化する方法。
  32. 【請求項32】上記Xが燐、珪素(シリカ)、ガリウ
    ム、アルミニウム、ひ素、ゲルマニウム、ホウ素、コバ
    ルト、セリウム、プラセオジム、ウラン及びトリウムか
    らなる群から選択される請求項27、30又は31に記載の方
    法。
  33. 【請求項33】上記第2のフレ−ムワ−ク金属が、チタ
    ン、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、タンタル、ク
    ロム、マンガン、レニウム、鉄、コバルト、ニッケル、
    ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリ
    ジウム、白金、銅、及び亜鉛又はそれらの組み合わせか
    らなる群から選択される請求項27,30又は31に記載の方
    法。
  34. 【請求項34】上記第2のフレ−ムワ−ク金属が、鉄、
    コバルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウ
    ム、オスミウム、イリジウム、白金、又はそれらの組み
    合わせを含む請求項33に記載の方法。
  35. 【請求項35】上記第2のフレ−ムワ−ク金属が、鉄を
    含むからなる請求項34に記載の方法。
  36. 【請求項36】上記ポリオキソアニオンが少なくとも1
    つの陽イオンを含んでいる請求項27、30又は31に記載の
    方法。
  37. 【請求項37】上記陽イオンがアルカリ金属を含む請求
    項36に記載の方法。
  38. 【請求項38】上記陽イオンがカリウム、ロジウム、又
    はセシウムを含む請求項37に記載の方法。
  39. 【請求項39】上記陽イオンがカリウム、又はナトリウ
    ムを含む請求項38に記載の方法。
  40. 【請求項40】上記陽イオンが遷移金属を含む請求項36
    に記載の方法。
  41. 【請求項41】上記陽イオンがバナジウム、クロム、マ
    ンガン、鉄、コバルト、ルテニウム及び銅からなる群か
    ら選択される請求項40に記載の方法。
  42. 【請求項42】上記陽イオンが鉄を含む請求項41に記載
    の方法。
  43. 【請求項43】上記陽イオンが金属オキソ部分を含む請
    求項36に記載の方法。
  44. 【請求項44】上記金属オキソ部分がV=O,Cr=O
    又はU=Oを含む請求項43に記載の方法。
  45. 【請求項45】上記金属オキソ部分がV=Oを含む請求
    項44に記載の方法。
  46. 【請求項46】上記ヘテロポリ酸又はポリオキソアニオ
    ンが触媒支持体上に支持され、それによって支持された
    触媒を形成している請求項27、30又は31に記載の方法。
  47. 【請求項47】上記触媒支持体が、シリカ、アルミナ、
    シリカ−アルミナ、炭素、ジルコニア、タイタニア、セ
    リア及びマグネシアからなる群から選択される請求項46
    に記載の方法。
  48. 【請求項48】上記触媒支持体がシリカを含む請求項47
    に記載の方法。
  49. 【請求項49】上記支持された触媒が、使用前に水で予
    備処理される請求項46に記載の方法。
  50. 【請求項50】上記水が、予備処理後に上記支持された
    触媒の5〜30重量パ−セントを占めている請求項49に記
    載の方法。
  51. 【請求項51】上記支持された触媒が硫酸バナジルの存
    在下で製造される請求項45に記載の方法。
  52. 【請求項52】上記アルカンが3〜7個の炭素原子を含む
    軽質アルカン又はそれらの組み合わせを含む請求項27,
    30又は31に記載の方法。
  53. 【請求項53】上記アルカンがプロパンであり、上記生
    成物がアクリル酸である請求項52に記載の方法。
  54. 【請求項54】上記アルカンがイソブタンであり、上記
    生成物がメタクリル酸である請求項52に記載の方法。
  55. 【請求項55】上記変換が約225℃〜450℃の範囲の温度
    で実施される請求項27,30又は31に記載の方法。
  56. 【請求項56】上記温度が約275℃〜400℃の範囲である
    請求項55に記載の方法。
  57. 【請求項57】上記酸化剤が空気又は分子状酸素からな
    る請求項27,30又は31に記載の方法。
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