JPH0832644B2 - メタクリル酸および/またはメタクロレインの製造方法 - Google Patents

メタクリル酸および/またはメタクロレインの製造方法

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JPH0832644B2
JPH0832644B2 JP1078164A JP7816489A JPH0832644B2 JP H0832644 B2 JPH0832644 B2 JP H0832644B2 JP 1078164 A JP1078164 A JP 1078164A JP 7816489 A JP7816489 A JP 7816489A JP H0832644 B2 JPH0832644 B2 JP H0832644B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、イソブタンを気相接触酸化して一段でメタ
クリル酸および/またはメタクロレインを製造する方法
に関するものである。
[従来技術] 従来、イソブタンのような飽和炭化水素は不活性ガス
と考えられていた。たとえば、特開昭55-2619号公報に
はオレフィンやアルデヒドの酸化に際し、反応ガスの希
釈剤として用いられることが記載されている。
このようにイソブタンは反応性に乏しいため、脱水素
触媒または酸化脱水素触媒を用いてイソブチレンに変換
したのち、これを酸化しメタクロレインあるいはメタク
リル酸とする方法が一般的である(たとえば、特開昭58
-189130号公報)。
一方、イソブタンを酸化して直接メタクロレインある
いはメタクリル酸に変換する試みとして、英国特許第13
40891号明細書には、アンチモンおよびモリブデンの酸
化物にイソブタンと酸素の混合ガスを気相接触させ、極
めて低い収率ではあるが、メタクロレインがイソブタン
の一段酸化で、得られることが示されている。しかしな
がら、この方法では、メタクリル酸は得られていない。
イソブタンからメタクリル酸が一段で製造できることを
初めて示したのは特開昭55-62041号公報であり、アンチ
モン、モリブデンおよびリンの酸化物からなる触媒を用
いている。
これらを酸化物触媒に対し、特開昭62-132832号公報
では、ヘテロポリ酸を触媒とし、メタクリル酸を高い選
択率で製造する方法が提案された。リンを中心元素とし
モリブデンを含むヘテロポリ酸を触媒とするこの方法は
イソブタンと酸素を触媒に交互に接触させることが必須
であり、実施に当たっては特殊な反応装置が必要であ
る。また、反応が350℃以上の温度で実施されている。
モリブデン系のヘテロポリ酸は350℃を上回る反応温度
では、徐々にではあるが、ヘテロポリ酸構造の分解が進
行することが知られている。したがって、反応条件下で
は触媒が分解しやすく、触媒活性が低下してしまい、長
期にわたる工業的使用に耐えられない。したがって、か
かる系で触媒活性を長期に維持しようとすれば、比較
的、低い温度で反応を実施せざるを得ない。しかしなが
ら、反応温度を低くすると、今度は触媒活性が大幅に低
下し、経済的要請からはほど遠いものとなる。しかも、
メタクリル酸の選択率が大きく低下する。場合によって
は、メタクリル酸の選択率がメタクロレインを下回る。
あるいはメタクリル酸が全く生成しない。この場合、生
成しているメタクロレインをもう一度、同一触媒、ある
いはメタクロレイン酸化用の触媒を用いてメタクリル酸
に変換しなければならない。このため、イソブタンを酸
化して一段でメタクリル酸を得るという特長が失われる
ことにもなる。
[発明が解決しようとしている問題点] 従って本発明が目的とするところは、新規な触媒を用
いることにより、低い反応温度でも、高い選択率および
高い生産性でメタクリル酸が得られるイソブタンの一段
酸化方法を提供することである。
[問題を解決するための手段] 本発明者らはかかる問題に対処するため、鋭意研究を
重ねた結果、リンおよび/またはヒ素を中心元素としモ
リブデンを含むヘテロポリ酸および/またはその塩で、
銅を触媒構成元素として含有する触媒を使用すると、反
応温度を低くしても、メタクリル酸の生産性が高く、し
かも高い選択率が得られることを見いだし、本発明を完
成した。
即ち、本発明はリンおよび/またはヒ素を中心元素と
しモリブデンを含むヘテロポリ酸および/またはその塩
で、銅を触媒構成元素として含有する触媒に、イソブタ
ンと分子状酸素を含む混合ガスを気相で接触させること
を特徴とするメタクリル酸および/またはメタクロレイ
ンの製造法である。
本発明の方法によると(1)イソブタンと酸素を含む
混合ガスを触媒と接触させ、(2)低い反応温度で、
(3)メタクリル酸を良好な選択率で得ることができ
る。
実施例1、比較例1で示したように、本発明の方法に
よるとメタクリル酸を高い選択率で生成させることが可
能である。しかも反応温度を低くできるため、第一に、
ヘテロポリ酸構造の分解が抑制され、高い生産性を長期
にわたって維持できる。第二に、反応生成物がさらに酸
化されて二酸化炭素などになるのを効果的に抑制でき
る。この結果、メタクリル酸にメタクロレインを併せた
選択率がさらに向上する効果が得られる。また、この反
応を流動床反応器で実施する場合には、バックミキシン
グのため、反応生成物の滞留時間が固定床反応に較べて
長くなり、反応生成物がさらに逐次酸化される可能性が
高くなる。このため、流動床反応では固定床反応に比べ
てメタクリル酸の選択率が低下する場合が多い。本発明
の方法では反応を低い温度で実施できるから、流動床反
応器でも高いメタクリル酸選択率が得られる。
また、本発明の方法によると、イソブタンと酸素を交
互に触媒に接触させるという特殊な反応方法によらなく
とも、メタクリル酸が高い選択率で得られる。このよう
な効果が得られる理由については不明な点が多いが、本
発明の触媒では、分子状酸素がイソブタンと共存してい
ても、メタクリル酸およびメタクロレインの過剰酸化の
原因となるような酸素種が触媒上に形成されることが少
ないためであると考えられる。また、本発明の触媒で
は、イソブタンが触媒へ比較的、吸着・活性化されやす
いため、低い反応温度でも、メタクリル酸の高い生産性
が得られるものと考えられる。イソブタンの触媒への吸
着・活性化をさらに有利にするためには、イソブタン濃
度を高くするのが望ましい。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。本発明
において用いる触媒は、リンおよび/またはヒ素を中心
元素としモリブデンを含むヘテロポリ酸および/または
その塩で、しかも銅を触媒構成元素として含むことが重
要である。これら構成元素の比率はモリブデン12グラム
原子に対して中心元素が0.5乃至3グラム原子、銅が0.0
1乃至3グラム原子の範囲にあるのが好ましい。この範
囲を越えるとメタクリル酸の選択率が低下する。
銅はヘテロポリ酸の金属塩として存在してもよいし、
酸化物あるいは酸素酸などのようにヘテロポリ酸以外の
状態で存在していてもよい。また、ヘテロポリ酸の構成
元素を一部、置換していてもよい。好ましくは、ヘテロ
ポリ酸の金属塩あるいは酸化物として存在するのがよ
い。
これらのヘテロポリ酸またはその塩の基本構造は、リ
ンモリブデン酸、ヒ素モリブデン酸あるいはこれらを混
合したものである。これらは種々の構造をとることが知
られており(化学の領域、第29巻12号853頁、佐佐木、
松本)、中心元素と配位元素の比が1/12、1/11、1/10、
1/9、2/17、2/18などの各種の構造をとっていてもよ
い。中でもケギン構造と呼ばれる1/12の構造をとるもの
が特に好適である。
これらのヘテロポリ酸は広い範囲の還元状態をとるこ
とが知られている。本発明において用いる触媒が、反応
条件下で、どの程度の還元状態で働いているのか不明で
あるが、酸化反応に用いたものは、黄緑色に近い色を呈
していることが多く、ヘテロポリブルーとして知られる
黒青色を呈していないことから、還元の程度はかなり浅
いものと考えられ、一電子以下の浅い還元状態にあるも
のと推察される。しかしながら、触媒組成、反応ガス組
成、反応温度などによって還元状態が大きく変化するた
め、この範囲の還元度に限定されるものではない。
また、本発明において用いる触媒はAg、Zn、Ti、Zr、
V、Nb、Ta、Cr、W、Mn、Fe、Co、Ni、B、Al、Ge、S
n、As、Sb、Bi、Se、Te、Tlあるいはアルカリ金属、ア
ルカリ土類金属、希土類金属を含むものも触媒として有
効である。特にB、As、Sb、Feなどが好ましい。これら
はヘテロポリ酸の金属塩として存在してもよいし、酸化
物あるいは酸素酸などのようにヘテロポリ酸以外の状態
で存在していてもよい。また、ヘテロポリ酸の構成元素
を一部、置換していてもよい(ただしVがヘテロポリ酸
の構成元素を一部、置換したものは含めない)。これら
の元素を含んだ触媒を調製するには、ヘテロポリ酸また
はその塩が溶液状態、スラリー状態にあるところにこれ
らの元素を含んだ化合物を混合し乾燥、焼成する。乾燥
あるいは焼成後に含浸あるいは混練などの方法で加えて
もよい。これらの元素は、金属の酸化物、水酸化物、炭
酸塩、硝酸塩、塩化物、酸素酸、リン酸塩、しゅう酸
塩、酢酸塩または有機錯化合物などのかたちで加えるこ
とができる。また、金属でもさしつかえない。
触媒として、これらのヘテロポリ酸の各種の含窒素化
合物の塩を用いることができる。有効な塩としては、ア
ンモニウム塩あるいはピリジン、キノリン、ピペラジン
などの有機アミンとの塩がある。これは含窒素化合物な
どと部分的に塩を形成しているものでもよく、また、塩
から焼成により含窒素化合物を一部または全部を除去し
たものでもよい。アンモニウム塩あるいは有機アミン塩
などはヘテロポリ酸より合成することができる。アンモ
ニウム塩の場合、アンモニア水、塩化アンモニウム、硝
酸アンモニウムなどの水溶性のアンモニウム塩などをア
ンモニウムイオン源として使用できる。これらのアンモ
ニウム塩あるいはアミン塩などは、300乃至600℃で焼成
してから使用する。不活性ガス中で焼成すると、より好
ましい。不活性ガス中で焼成した後、酸素含有ガスで焼
成することもできる。
これらの触媒は、担体に担持または希釈混合した形で
用いることができる。担体として、シリカ、α−アルミ
ナ、シリコンカーバイド、チタニア、ジルコニア、ケイ
ソウ土などを挙げることができる。マクロポアを多くも
つ高気孔率の不活性担体が好ましい。これらの担体の上
に水存在下あるいは非存在下で、普通は50重量%程度ま
での量を付着させる。あるいは微粒状担体と混合して、
例えば円筒形などに成形することができる。こうした触
媒形状は打錠機、押しだし成型機、マルメライザー(不
二パウダル社商品名)、転動式造粒機などを用い、ある
いは用いずして成形できる。
反応に供給する原料ガスは、イソブタンおよび酵素の
混合ガスが用いられる。
イソブタンの濃度は1乃至80モル%が適切である、さ
らに好ましくは10乃至70モル%の範囲である。イソブタ
ンの濃度が10モル%より低いと反応器あたりに生成する
メタクリル酸の生産量が極めて小さくなり、工業的に実
施できるほどの経済性が得られない。反応に影響しない
程度であれば、他の炭化水素が混入してもかまわない。
供給原料ガス中の酸素モル比はイソブタンに対して0.
05乃至2のモル比、好ましくは0.1乃至1の間がよい。
酸素モル比が高いと完全酸化が進行し過ぎ二酸化炭素の
生成が多くなる。逆に、酸素モル比が小さいとイソブタ
ン酸化に十分な量の酸素が供給されないため、メタクリ
ル酸の生産性が低下する。さらに酸素モル比が小さい
と、反応の進行にともない触媒が還元されすぎ、好まし
くない。一方、酸素濃度、イソブタン濃度の選定にあた
っては混合ガス組成が爆発範囲に入らぬように考慮する
のが好ましい。酸素源としては純粋な酸素ガスを使用し
てもよいし、空気を用いることもできる。
また、反応生成物であるメタクリル酸が触媒上でさら
に酸化されて二酸化炭素などになるのを防ぐために、水
蒸気をイソブタンに対して5/1乃至1/5の範囲で添加する
のが有効であり、メタクリル酸の選択率が高くなる。好
ましくは3/1乃至1/3の範囲である。
また、希釈ガスを用いて原料ガスを希釈することもで
きる。希釈ガスとして窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸
化炭素を用いることができる。未反応イソブタンは回収
して再度使用できる。その際に反応に影響しない程度で
あれば一酸化炭素、二酸化炭素、その他の反応生成物が
混入してもかまわない。さらに、同時に生成したメタク
ロレインを回収して原料ガスに加えることができる。
反応温度は200乃至400℃の範囲から選ばれる。好まし
くは240乃至350℃である。特に好ましくは320℃以下で
ある。反応温度が高いと触媒の分解および反応生成物の
完全酸化が起こりやすい。本発明の触媒を用いると320
℃以下の反応温度でも高いメタクリル酸選択率および高
い触媒活性が得られる。
反応圧力は減圧から加圧まで幅広く設定できるが、常
圧から2気圧が工業的には有利である。
反応ガスと触媒の接触時間は、イソブタン濃度あるい
は反応温度などによって変わるが、0.1乃至10秒、好ま
しくは0.5乃至5秒が適当である。
本発明を実施するにあたり、用いられる反応器の型式
は固定床、流動床、移動床その他の型式の反応器を適宜
選択できる。
生成したメタクリル酸とメタクロレインは冷却、吸
収、蒸溜など公知の適当な方法で分離、精製し、それぞ
れの製品とすることができる。未反応のイソブタンは回
収して再び原料に用いることができる。また、反応ガス
からメタクリル酸を冷却凝縮、吸収、吸着などの公知の
方法で回収したのち、メタクロレインを含んだ回収ガス
の一部または全部を再び原料ガスとして反応器に供給す
ることができる。
[実施例] 実施例1 12−モリブドリン酸(H3PMo12O40・30H2O:日本無機化
学)の結晶23.6gおよび塩化第一銅0.5gを200mlの水に溶
解し、この溶液に、6.4重量%の硝酸アンモニウム水溶
液100gを加え、よくかきまぜ、得られたスラリー溶液を
濃縮し、ついで120℃で12時間乾燥したのち、粉砕し、1
0から20メッシュの粒子を選別した。これを窒素気流中4
50℃で3時間、さらに空気中350℃で2時間、焼成し
た。PMo12Cu0.5の組成をもつ触媒が得られた。
この触媒5gを内径6mmのパイレックス製U字管に充填
して恒温槽にセットした。恒温槽の温度を340℃に設定
し、イソブタン60モル%、酸素20モル%、水蒸気20モル
%の混合ガスを接触時間3.6秒で供給した。6時間後に
反応ガスをガスクロマトグラフィーで分析したところ、
イソブタンの8.2%が転化し、メタクリル酸の選択率は4
0.7%、メタクロレインの選択率は18.2%であった。イ
ソブチレンは検出されなかった。
比較例1 12−モリブドリン酸(H3PMo12O40・30H2O:日本無機化
学)23.2gを200mlの水に溶解し、実施例1と同じように
して触媒を調製した。この触媒を実施例1と同じ条件で
反応を行なった。6時間後に反応ガスをガスクロマトグ
ラフィーで分析したところ、イソブタンの10.5%が転化
し、メタクリル酸の選択率は18.3%、メタクロレインの
選択率は21.1%であった。
実施例2 塩化第一銅を0.1g使用したほかは、実施例1とおなじ
ようにしてPMo12Cu0.1の組成をもつ触媒を調製した。
この触媒を用いて、イソブタン濃度を30モル%とした
ほかは実施例1と同じ条件で反応を行なった。6時間後
に反応ガスをガスクロマトグラフィーで分析したとこ
ろ、イソブタンの7.5%が転化し、メタクリル酸の選択
率は48.2%%、メタクロレインの選択率は28.3%であっ
た。
実施例3 12−モリブドリン酸(H3PMo12O40・30H2O:日本無機化
学)の結晶23.6g、塩化第一銅0.1gおよびヒ酸0.85g(H3
AsO4)を200mlの水に溶解した後、この溶液に、ピリジ
ン8.0gおよび水100mlを加え、よくかせまぜた。得られ
たスラリー溶液を濃縮し、ついで120℃で12時間乾燥し
たのち、粉砕し、10から20メッシュの粒子を選別した。
これを窒素気流中450℃で3時間、さらに空気中350℃で
2時間、焼成した。PMo12As0.6Cu0.1の組成をもつ触媒
が得られた。
実施例1と同じようにして反応を行なった。6時間後
に反応ガスをガスクロマトグラフィーで分析したとこ
ろ、イソブタンの8.8%が転化し、メタクリル酸の選択
率は46.2%、メタクロレインの選択率は25.1%であっ
た。反応後、触媒は黄緑色を呈していた。
実施例4 水溶液組成がP1.5Mo12As0.2Cu0.4B0.1となるように、
12−モリブドリン酸(日本無機化学)、リン酸(85重量
%)、ヒ酸、ホウ酸および塩化第一銅を加え、よくかき
まぜる。700℃で3時間焼成した100から200メッシュの
球状シリカ(富士デビソン製:マイクロビーズシリカゲ
ル1000A)をこの水溶液に浸し、触媒成分を含有させ、
乾燥する。含有、乾燥を繰り返して触媒成分を約45重量
%担持した。これにピリジン8.0gを吸収させたのち、12
0℃で乾燥させる。ついで窒素気流中450℃で3時間、さ
らに空気中350℃で2時間、焼成した。この触媒140gを
内容積400mlの流動床反応器を用いて340℃で、イソブタ
ン30モル%、酸素20モル%、水蒸気20モル%の混合ガス
をガス線速20cm/秒、接触時間4.0秒で供給した。20時間
後に反応ガスをガスクロマトグラフィーで分析したとこ
ろ、イソブタンの7.6%が転化し、メタクリル酸の選択
率は45.5%、メタクロレインの選択率は23.9%であっ
た。
実施例5 実施例3でヒ酸を加えるかわりに、三酸化アンチモン
を加え、ピリジンを加えるかわりにキノリン13gを加え
てP1Mo12Cu0.5Sb0.5の組成をもつ接触を調製した。
この触媒を用いて実施例1と同様にして反応を行なっ
た。その結果、イソブタンの9.1%が転化し、メタクリ
ル酸の選択率は42.3%、メタクロレインの選択率は19.4
%であった。
実施例6 モリブデン酸ナトリウム(Na2MoO4・2H2O)121gを200m
lの水に溶解させ、これに30%ヒ酸水溶液を20g加えた。
この溶液に濃硫酸80mlを加え後、エチルエーテル300ml
を加えると三相に分離した。最下相を取りだし、風乾し
てヒ素モリブデン酸を得た。このヒ素モリブデン酸を硝
酸銅とともに溶解混合してAsMo12Cu0.1組成をもつ触媒
を得た。この触媒を反応温度を320℃、接触時間を5秒
にしたほかは実施例1と同様にして反応を行なった。そ
の結果、イソブタンの6.1%が転化し、メタクリル酸の
選択率は35.6%、メタクロレインの選択率は29.1%であ
った。
実施例7〜25 第1表に示した組成をもつ触媒を調製し、実施例1と
同様にして反応させた。反応結果を第1表にまとめて示
す。
実施例26〜38 第2表に示した組成をもつ触媒を調製し、反応温度を
320℃、接触時間を5秒としたほかは実施例1と同様に
して反応させた。反応結果を第2表にまとめて示す。
[効果] 本発明方法によれば、(1)イソブタンと酸素を含む
混合ガスを触媒と接触させ、(2)低い反応温度で、
(3)イソブタンから一段でメタクリル酸を良好な選択
率で得ることができる。(4)また、低い温度で反応さ
せることができるため触媒の分解がおこりにく工業的に
実施する場合、経済的に有利である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 57/05 // C07B 61/00 300

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リンおよび/またはヒ素を中心元素としモ
    リブデンを含むヘテロポリ酸および/またはその塩で、
    銅を触媒構成元素として含有する触媒(但し、ヘテロポ
    リ酸の構成元素の一部がバナジウムによって置換された
    ものを除く)に、イソブタンと分子状酸素を含む混合ガ
    スを気相で接触させることを特徴とするメタクリル酸お
    よび/またはメタクロレインの製造法。
JP1078164A 1988-04-05 1989-03-31 メタクリル酸および/またはメタクロレインの製造方法 Expired - Lifetime JPH0832644B2 (ja)

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