JP2002239549A - 中水設備 - Google Patents

中水設備

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JP2002239549A
JP2002239549A JP2001040844A JP2001040844A JP2002239549A JP 2002239549 A JP2002239549 A JP 2002239549A JP 2001040844 A JP2001040844 A JP 2001040844A JP 2001040844 A JP2001040844 A JP 2001040844A JP 2002239549 A JP2002239549 A JP 2002239549A
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tank
electrolytic
storage tank
rainwater
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JP2001040844A
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Soetsu Kitamura
総謁 北村
Sei Kondo
聖 近藤
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Inax Corp
Original Assignee
Inax Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】浴槽排水等の汚濁度の低い排水や雨水等の再利
用可能な水をタンク部に回収して浄化・殺菌し、これを
中水として各種利用先に供給する中水設備において、殺
菌のために電解殺菌槽を設けた場合において、少ない電
力で効率的に殺菌を行うことができるようにする。 【解決手段】浴槽排水等の汚濁度の低い排水や雨水等の
再利用可能な水を中水設備のタンク部10に回収して浄
化・殺菌し、中水として貯溜し各種利用先に供給するよ
うになす。そのタンク部10には電解殺菌槽22を設け
るとともに電解殺菌槽22の下流側に貯水槽24を設
け、電解殺菌槽22における電解により生成させた殺菌
剤を含む水を貯水槽24に流入させて貯溜し、且つ雨水
を電解殺菌槽22を経由することなく貯水槽24に流入
させてそこで雨水の殺菌を行うようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、浴槽排水等の汚
濁度の低い排水や雨水等の再利用可能な水をタンク部に
回収して浄化・殺菌し、中水として各種利用先に供給す
る中水設備に関する。
【0002】
【発明の背景】ダム建設にかかる多大なコストやその影
響による環境破壊等、近年水資源の確保に関わる問題は
世界的に深刻化している。我が国も少雨の傾向が強ま
り、慢性的な水不足状態にある。このような中にあっ
て、各自が毎日の暮しの中で気軽に水資源の有効活用が
実践でき、また上昇する上下水道料金による家計への負
担を軽減することのできるシステムが求められている。
【0003】こうした背景の下に、浴槽排水等の汚濁度
の低い排水や雨水等の再利用可能な水をタンク部に回収
して貯溜し、その貯溜水(中水)をトイレの洗浄水とし
て或いは洗車用の水として、更にはまた庭等への散水用
の水等として、各種利用先に供給するための中水設備が
構想されている。
【0004】但し、浴槽排水等の水には各種の菌が含ま
れており、従ってこれをそのまま各種利用先に供給する
ことはできず、中水設備において一旦これを殺菌した上
で各種利用先に供給するといったことが必要である。
【0005】ここで殺菌手法として、固形殺菌剤を水中
に浸漬させてその殺菌剤を水中に溶け出させ、その溶け
出した殺菌剤によって水中の菌を殺菌するといった手法
が考えられるが、このようにした場合、固形殺菌剤が消
耗されてなくなってしまうため、定期的にその補給を行
うためのメンテナンス作業が必要となり、また固形殺菌
剤を補給し忘れたりすると、十分殺菌されていない水が
各種利用先に供給されてしまうといった恐れがある。
【0006】そこで他の殺菌手法として、電解殺菌槽を
設けてそこでの電解作用により殺菌を行うといったこと
が考えられる。これは浴槽排水等の排水中には塩素分が
含まれていることから、そのような水を電解することに
よりそこで次亜塩素酸等の殺菌剤を生成させるものであ
り、その殺菌剤の作用で水を殺菌することができる。こ
の電解殺菌による殺菌手法では、固形殺菌剤による殺菌
手法のように定期的に固形殺菌剤を補給するといった面
倒なメンテナンス作業を行わなくても良い利点がある。
【0007】しかしながらこの電解殺菌による殺菌手法
では次のような問題がある。浴槽排水等の排水と雨水と
を一定の水質の中水として各種供給先に供給する場合、
それら浴槽排水等の排水と雨水とをともにタンク部内部
に流入させてそれらを電解殺菌槽で電解殺菌するといっ
たことが考えられるが、浴槽排水等の排水中には塩素分
が比較的多く含まれているものの、雨水中にはそのよう
な塩素分は殆ど含まれておらず、従って排水中に雨水を
予め混合すると、その雨水の混合により塩素イオン濃度
が低下してしまい、電解殺菌に際して次亜塩素酸等の殺
菌剤の生成効率が低下してしまう。また電解殺菌槽にお
いて電解殺菌のために多量の電力を投入しなければなら
ず、不経済となってランニングコストが高いものとなっ
てしまう。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の中水設備はこの
ような課題を解決するために案出されたものである。而
して請求項1のものは、浴槽排水等の汚濁度の低い排水
や雨水等の再利用可能な水をタンク部に回収して浄化・
殺菌するとともに該浄化・殺菌した後の水を貯溜し、中
水として各種利用先に供給するようになした中水設備で
あって、前記タンク部に電解殺菌槽を設けるとともに該
電解殺菌槽の下流側に貯水槽を設けて、該電解殺菌槽に
おける電解により生成させた殺菌剤を含む水を該貯水槽
に流入させて貯溜し、且つ前記雨水を該電解殺菌槽を経
由することなく該貯水槽に流入させるようになしたこと
を特徴とする。
【0009】請求項2のものは、請求項1において、上
水を前記タンク部に供給するようになし、且つ該上水を
前記電解殺菌槽を経由することなく前記貯水槽に流入さ
せるようになしたことを特徴とする。
【0010】
【作用及び発明の効果】上記のように本発明は、タンク
部に電解殺菌槽を設けてそこで電解殺菌を行わせるよう
になすとともにその下流側に貯水槽を設けて、そこに電
解殺菌槽で電解により生成させた殺菌剤を含む水を流入
させて貯溜するようになし、且つ雨水を電解殺菌槽に流
入させることなくその下流側の貯水槽に直接流入させて
貯溜するようになしたもので、この発明にあっては、塩
素を殆ど含有していない雨水を電解殺菌槽に流入させ
ず、塩素イオン濃度の高い排水だけを電解殺菌槽で電解
殺菌するようにしているため、電解殺菌槽において効率
的に次亜塩素酸等の殺菌剤を生成させることができ、そ
の際に多量の電力投入を行わなくても良く、ランニング
コストを低減することができる。
【0011】而して電解殺菌槽で生成した高濃度の次亜
塩素酸等の殺菌剤は、そのまま水とともに貯水槽へと流
入してそこで貯溜されるため、そこに雨水を流入させる
ことによって、雨水そのものをも貯水槽内に存在する殺
菌剤によって殺菌することができる。また本発明によれ
ば、次亜塩素酸等殺菌剤を含む貯水槽内に雨水が流入す
ることによって、酸性雨水のpH緩衝作用もその貯水槽
内で行わせることができる利点も得られる。
【0012】本発明では、上水をタンク部に供給するよ
うになし且つその上水を、上記の電解殺菌槽を経由させ
ずに直接貯水槽内に流入させるようになすことができる
(請求項2)。上水中には元々殺菌剤が含有されてお
り、従ってこのような上水を電解殺菌槽に流入させてこ
れを殺菌作用することは非効率,不経済である。
【0013】ここにおいて請求項2の発明では、その上
水を貯水槽内に流入させるようにしているため、即ち本
来一定以上の水質のきれいな水を貯溜する貯水槽に流入
させるようにしているため、そのような不都合は生じな
い。またこのように上水を貯水槽に供給することによっ
て、流入する浴槽排水等排水の不足或いは雨水等の不足
によって貯水槽内が空となるのを防止し、貯水槽内に常
に一定量の利用可能な水を貯溜しておくことができる。
【0014】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。図1は本例の中水設備の概略全体構成を示し
たもので、図中10は土中に埋設されるタンク部で、1
2は地上部分の機器部である。14はその機器部12の
一部を成すポンプで、後述する貯水槽24内に貯溜され
ている浄化及び殺菌後の水(中水)が、このポンプ14
により汲み出され、送出管15を通じて各種利用先に供
給される。
【0015】図2(A)はタンク部10の平面構成を示
したもので、図示のようにタンク部10の内部には集水
槽16と、浄化槽18と、沈殿分離槽20と、電解殺菌
槽22と、貯水槽24とが区画形成されている。本例の
中水設備にあっては、浴槽排水が流入部26から集水槽
16内に流入する。このとき浴槽排水は、図1のスクリ
ーン30を通じて流入し、そこで浴槽排水中の固形分が
ろ過除去される。また流入して来た浴槽排水のうち、余
剰分が流出部28から外部に流出して放流される。
【0016】図1ではそれら集水槽16,浄化槽18,
沈殿分離槽20,電解殺菌槽22,貯水槽24が水の流
れの順に従って示してある。図示のようにこの中水設備
にあっては、流入部26から流入して来た浴槽排水が一
旦先ず集水槽16に集められ、続いて浄化槽18→沈殿
分離槽20→電解殺菌槽22→貯水槽24の順に送られ
る。ここで集水槽16は浴槽排水等の汚濁度の低い排水
を集水し、そこに一定量貯溜するもので、流入部26か
ら流入して来た浴槽排水のうち余剰分が流出部28から
外部へ放流される。
【0017】浄化槽18は、浴槽排水中に含まれる人の
垢汚れや浴槽用洗剤等の汚れ分を生物処理により分解し
浄化するもので、ばっ気により白色球状の流動担体を流
動させ、これによりその流動担体の表面に付着している
微生物が有機質の汚れ分を分解し浄化する作用をなす。
【0018】この浄化槽18で浄化された水が、続く沈
殿分離槽20へとオーバーフローにより送水される。沈
殿分離槽20は、浄化槽18から送られて来た水の懸濁
物を自然沈降させて分離除去するもので、この沈殿分離
槽20の上澄液が、続く電解殺菌槽22へとオーバーフ
ローにより送水される。
【0019】電解殺菌槽22は、浴槽排水中に元々含ま
れている塩素イオンを電解により次亜塩素酸等の殺菌剤
に変化させ、これにより殺菌を行うもので、ここで殺菌
された水が、続く貯水槽24へとオーバーフローにより
送水されてそこに貯溜される。尚この貯水槽24には後
述する上水供給管74及び雨水供給管86を通じて上水
及び雨水がそれぞれ供給されるようになっている。
【0020】図3にも示しているように、集水槽16は
相対的に大容量の集水室32と相対的に小容量の送水室
34とに区画されており、その集水室32に、水位セン
サとしてのフロート36及びフロートスイッチ38が設
けられている。これらフロート36及びフロートスイッ
チ38は、集水室32内の水位が減少し、限界水位とな
ったことを検知するためのもので、集水室32内の水位
がその限界水位に達すると、集水槽16から浄化槽18
への送水が停止される。
【0021】これら集水室32及び送水室34のそれぞ
れにはエアリフト装置40,42がそれぞれ設けられて
いる。これらエアリフト装置40,42は、図6に示し
ているようにエア管44を通じて送られて来たエアをエ
アリフト管46内に噴出し、そのエアリフト管46内の
エアの上昇作用で、集水室32及び送水室34内の水を
エアリフト管46内で上昇させ、送水室34及び浄化槽
18へとそれぞれ送水する。尚、後述のエアリフト装置
54,58についても同様の構成とされている。
【0022】これらエアリフト装置40,42における
それぞれのエア管44−1,44−2は、図3に示して
いるように三方弁48を介して第1のエアポンプ50に
繋がれており、その第1のエアポンプ50からのエア
が、これらエア管44−1,44−2を通じてそれぞれ
エアリフト装置40,42へと供給される。上記のよう
に本例では集水室32内部の水が先ずエアリフト装置4
0により送水室34へと送水され、そしてその小容量の
送水室34内の水が、次段のエアリフト装置42により
浄化槽18へと送水される。
【0023】尚、集水室32内の水はエアリフト装置4
0により送水室34内が満水状態となるまで送水され
る。一方送水室34内の水は、エアリフト装置42によ
り2段階に分けて浄化槽18へと送水される。
【0024】このように集水槽16を大容量の集水室3
2と小容量の送水室34とに区画して、それぞれにエア
リフト装置40,42を設け送水するようになすこと
で、集水室32内の水位の変動にも拘らずほぼ一定の送
水量で送水室34から集水槽16内の水を次の浄化槽1
8へと送水することができる。
【0025】一方、図4に示しているように浄化槽18
の内部にはエア管44−5が入り込んでおり、その先端
部に設けられたばっ気部52から浄化槽18の水中に空
気がばっ気される。
【0026】沈殿分離槽20にはエアリフト装置54が
設けられている。このエアリフト装置54は、所定周期
ごとに沈殿分離槽20内の汚泥を含む全量の水を排出す
るためのもので、このエアリフト装置54により持ち上
げられた沈殿分離槽20内の汚泥を含む水が、配管56
を通じて流出部28から外部へ放流される。即ちこのエ
アリフト装置54が作動したときには、沈殿分離槽20
内はほぼ空の状態となる。
【0027】上記電解殺菌槽22には、電解を行うため
の一対の電極板57が配設されている。この電解殺菌槽
22内部にはエア管44−7が入り込んでおり、その先
端部のばっ気部52からばっ気を行うようになってい
る。またこの電解殺菌槽22には、エアリフト装置58
が設けられている。
【0028】この電解殺菌槽22におけるばっ気部52
は、電極板57の表面に付着した汚れをそのばっ気によ
る撹拌力によって除去するためのもので、更にまた電解
殺菌槽22のエアリフト装置58は、そのばっ気後にお
いて電解殺菌槽22内の電極板57から除去された汚れ
を含んだ水を全体的に配管56を通じて流出部28から
外部に放流するものである。
【0029】これらばっ気部52からのばっ気及びエア
リフト装置58による水の排出は所定周期ごとに行われ
る。その際、先ずばっ気部52からのばっ気を行った後
に、エアリフト装置58による水の排出を行う。尚この
電解殺菌槽22においても、1回のエアリフト装置58
による水の排出時に電解殺菌槽22内の全量の水を一度
に排出する。従ってこのエアリフト装置58の作動によ
って、電解殺菌槽22内は一旦ほぼ空の状態となる。
【0030】図1及び図4において、64は第2のエア
ポンプであって、三方弁62を介して2つのエア管44
−3,44−4が分岐して延び出している。更に各分岐
したエア管44−3,44−4の先端部において、三方
弁60及び61を介しそれぞれ2つのエア管44−5,
44−6及び44−7,44−8が分岐して延び出して
いる。
【0031】そして三方弁60から延び出した一方のエ
ア管44−5が、上記浄化槽18内部に入り込んで、そ
の先端部に浄化槽18内のばっ気を行うための上記ばっ
気部52が設けられている。更に三方弁60から延び出
した他方のエア管44−6が、沈殿分離槽20内部に入
り込んで、沈殿分離槽20における上記エアリフト装置
54を構成している。
【0032】更にまた、三方弁62から延び出したエア
管44−4からは三方弁61を介して2つのエア管44
−7,44−8が分岐して延び出しており、それぞれが
電解殺菌槽22内部に入り込んでいる。そして一方のエ
ア管44−7の先端部に、ばっ気を行うための上記ばっ
気部52が設けられ、また他方のエア管44−8が電解
殺菌槽22におけるエアリフト装置58を構成してい
る。
【0033】本例においては、集水槽16におけるエア
リフト装置40によるエアリフト作用、即ち集水室32
から送水室34への送水と、エアリフト装置42による
エアリフト作用、即ち送水室34から浄化槽18への送
水とは同時には行われず、何れか一方のみが行われる。
具体的には、先ずエアリフト装置40による送水が行わ
れ、その後においてエアリフト装置42による送水が行
われる。
【0034】而してエアリフト装置40による送水が行
われるときには三方弁48がエア管44−1側に切り替
えられ、更にまたエアリフト装置42による送水が行わ
れるときには三方弁48がエア管44−2側に切り替え
られる。
【0035】また浄化槽18におけるばっ気と、沈殿分
離槽20におけるエアリフト装置54によるエアリフト
作用、即ち沈殿分離槽20内の水の排出とは同時には行
われず、何れか一方のみが行われる。その際三方弁60
がエア管44−5又は44−6の側に、具体的には浄化
槽18の側に又は沈殿分離槽20の側に切り替えられ
る。
【0036】更にまた電解殺菌槽22におけるばっ気
と、エアリフト装置58によるエアリフト作用、即ち電
解殺菌槽22内の水の排出とは同時には行われず、何れ
か一方のみが行われる。その際三方弁61がエア管44
−7又は44−8の側に切り替えられる。
【0037】尚、上記浄化槽18及び沈殿分離槽20に
三方弁60を介して繋がるエア管44−3と、電解殺菌
槽22に三方弁61を介して繋がるエア管44−4とに
は、第2のエアポンプ64からのエアが択一的に供給さ
れる。即ち三方弁62の切替動作に基づいて、それらの
何れかにエアが供給されるようになっている。
【0038】エア管44−1〜44−8のそれぞれに電
磁開閉弁を設けて、電磁開閉弁の開閉に基づいて各エア
管44−1〜44−8へのエアの供給を制御するように
なすこともできるが、この場合エア管の数に応じた数の
電磁開閉弁が必要となり、弁に要するコストが高くなっ
てしまう。
【0039】これに対して本例では4つの三方弁48,
60,61,62を用いて、それらを切り替えるように
なしていることから、必要な弁の数を少なくすることが
でき、弁に要するコストを低減することができる。更に
また三方弁48,60,61,62の切替えによって、
各エア管44−1〜44−8にエアを供給するようにし
ているため、必要なエアポンプの数も少なくて済む。
【0040】図7に本例で用いている三方弁の具体的構
成を示している。図示のように三方弁48(60,6
1,62)は、流入ポート66と、流出ポート68−
1,68−2と、弁体70と、その弁体70を回転駆動
するモータ等の駆動部72とを有しており、その弁体7
0の回転駆動によって、流入ポート66から流入したエ
アを流出ポート68−1及び68−2の何れか一方から
択一的に流出させる。
【0041】図1,図5に示しているように、上記貯水
槽24には上水供給管74を通じて上水が補給されるよ
うになっている。図1に示しているようにこの上水供給
管74上にはフィルタ76,電磁開閉弁78,定流量弁
80が設けられており、更にその下流側において縁切り
部82が設けられている。
【0042】この縁切り部82は、図10に示している
ように貯水槽24内の水が上水供給管74内を逆流する
のを防止するためのものでホッパ84を備えており、上
水供給管74を通じて送られて来た上水がホッパ84へ
と落下した後、下流側の上水供給管74を通じて貯水槽
24へと流れ込む。
【0043】この貯水槽24にはまた、図1に示してい
るように雨水供給管86を通じて雨水が供給されるよう
になっている。詳しくは、屋根等からの雨水が雨水供給
管86を通じて送られ、雨水枡88及び自動給水装置と
してのボールタップ90を経て貯水槽24へと供給され
る。
【0044】図8にその雨水枡88の具体的構成が示し
てある。同図に示しているように雨水供給管86を通じ
て流れて来た雨水は、雨水枡88を経て貯水槽24へと
供給され、そしてその雨水枡88において、余剰となっ
た雨水がオーバーフロー管92を通じて外部に排水され
る。このような雨水枡88を設けておくことによって、
降雨時に過剰の雨水が貯水槽24へと流入するのが阻止
される。この過剰の雨水の流入阻止は、自動給水装置と
してのボールタップ90によっても達成される。
【0045】図9にボールタップ90の概略構成及び作
用が示してある。同図に示しているようにこのボールタ
ップ90は、貯水槽24の水位に連動して昇降するフロ
ート93と、このフロート93の昇降に連動して開閉す
る弁部94とを有している。而して貯水槽24内の水位
が下がってフロート93が下降すると、ここにおいて弁
部94における弁体96が開弁し、雨水供給管86を通
じて送られて来た雨水が吐水管98を通じて貯水槽24
内に供給される。また一方貯水槽24内の水位が設定水
位まで上昇すると、フロート93の上昇運動によって弁
体96が閉弁し、吐水管98から貯水槽24内への雨水
の供給が停止する。
【0046】貯水槽24にはまた水位センサ99が設け
られている。この水位センサ99は、図5に示している
ように長さの異なる4つの電極棒E1,E2,E3,E
4を備えており、それら電極棒E1〜E4の水中への浸
漬の有無に基づいて、貯水槽24内の水位を複数段階に
検知する。そしてこの水位センサ99による水位検知に
基づいて、後述の制御基板100による各種制御が行わ
れる。
【0047】具体的には、図12(A)(I)に示して
いるように電極棒E1が水中に浸漬しているとき、つま
り貯水槽24内の水位が電極棒E1の下端よりも上にあ
るとき、集水槽16から下流側への浴槽排水の送水が禁
止された状態にある。この状態から貯水槽24内の水が
ポンプ14により汲み出されて各種利用先に供給され、
これに伴って貯水槽24内の水位が低下し、そしてその
水位が図12(A)(II)に示しているように電極棒E
3の下端よりも低くなると、ここにおいてポンプ14に
よる貯水槽24内の水の汲出しが禁止される。これと同
時に上水供給管74を通じて貯水槽24内に上水の補給
が行われる。
【0048】図12(B)は貯水槽24内への水の供給
による状態変化を示している。先ず、図12(B)
(I)に示しているように貯水槽24内の水位が電極棒
E3の下端よりも低くなることで、上記のように貯水槽
24内の水の汲出しが禁止されたままで上水の補給が行
われ、これに伴って貯水槽24内の水位が上昇して行
く。このとき、(II)に示しているように貯水槽24内
の水位が電極棒E3の下端より高くなっても、電極棒E
2の下端に達していない時点ではポンプ14による貯水
槽24内の水の汲出しは依然禁止される。そして(II
I)に示しているように貯水槽24内の水位が電極棒E
2の下端を越えたところで、初めてポンプ14が再び作
動可能状態となる。但し上水の補給は、水位が電極棒E
2の下端に達したところで停止される。
【0049】通例、上水の補給と併せて集水槽16から
下流側への送水が行われ、従って上水が補給されるとき
には同時に電解殺菌槽22から貯水槽24への送水が行
われる。そしてこれにより貯水槽24内の水位は電極棒
E2の下端よりも更に高く上昇する。但しこれら上水の
補給及び電解殺菌槽22から貯水槽24への送水に基づ
く水位の上昇は、電極棒E1の下端までが限度である。
【0050】即ち貯水槽24内部には、雨水供給のため
の容量が常に確保されているのであり、図12(B)
(IV)の状態から雨水が供給されることによって、
(V)に示しているように貯水槽24内の水位が満水状
態まで上昇する。尚、貯水槽24内の水位が満水状態に
なったところで、ボールタップ90のフロート93が上
昇してそこでボールタップ90からの雨水の供給が停止
する。
【0051】尚、前述したように集水槽16にはフロー
ト36及びフロートスイッチ38が設けてあり、それら
にて検知される集水槽16内の水位が限界水位であると
きには、集水槽16から下流側への送水は行われない。
【0052】図1に示しているように、地上部分の機器
部12には制御基板100及び端子台102が設けられ
ており、その制御基板100によって中水設備における
各種動作が制御される。この制御基板100には、図1
1に示しているように中水設備の動作状態や故障等を表
示するための表示部106が設けられている。ここで表
示部106による表示はLEDの点滅ないし点灯等によ
って行われる。
【0053】例えば表示部106が1回点滅するときに
は電解殺菌槽22の異常を表し、また2回点滅するとき
には電解殺菌槽22における電極板57の異常を表す。
また3回点滅するときには三方弁48,60,61,6
2に異常があることを表し、更にまた4回点滅するとき
には上水補給用の電磁開閉弁78或いは貯水槽24にお
ける水位センサ99に異常があることを表す。但しこれ
はあくまで一例を示したに過ぎない。
【0054】尚ここでは制御基板100に表示部106
を設けているが、リモコンを外部に延び出させて、その
リモコンの部分にこのような表示部106を設けておく
こともできる。尚、図1において104は、貯水槽24
からの水を汲み出すときに砂漉しを行う砂漉し器であ
る。
【0055】次に本例の中水設備の動作を以下に具体的
に説明する。先ず図13〜図17は集水槽16における
エアリフト装置40の動作とエアリフト装置42の動作
を示している。尚、図17に示しているようにここでは
第1段のエアリフト装置40による動作をA1で表し、
また次段のエアリフト装置42の動作をA2でそれぞれ
表している。更に沈殿分離槽20におけるエアリフト装
置54の動作をBで表し、また電解殺菌槽22における
エアリフト装置58の動作をCでそれぞれ表している。
【0056】先ず図13に示しているように、この中水
設備にあっては集水槽16においてエアリフト装置40
が動作し(A1動作)、集水室32内の水を送水室34
へと送水する。このときの様子が図13,図15及び図
16(I)に示してある。
【0057】図15に示しているように、この集水室3
2におけるエアリフト装置40の動作、即ちA1動作に
よって、送水室34内の水位は満水状態まで連続的に上
昇する。尚このとき、図13及び図16(I)に示して
いるように浄化槽18におけるばっ気部52によるばっ
気が並行して行われる。
【0058】次に図14,図15及び図16(II)に示
しているように、送水室34におけるエアリフト装置4
2が動作し(A2動作)、送水室34内の水が浄化槽1
8へと送水される。尚このとき、送水室34内の有効水
量の約半分が浄化槽18へと先ず送水される。
【0059】その後図15,図16(III)に示してい
るように一旦A2動作が停止し、その後再び図16(I
V)に示しているようにA2動作を行って、エアリフト
装置42が送水室34内の残りの水を浄化槽18へと送
水する。ここにおいて送水室34内の水位は実質的に最
下水位まで下がった状態となる。尚、図14及び図16
(II),(IV)に示しているように、A2動作が行われ
ている間も浄化槽18におけるばっ気部52によるばっ
気が並行して行われる。
【0060】図17に示しているように、本例の中水設
備では上記A1,A2,停止,A2の各動作を1周期と
して、この1周期の動作が次々と行われる。そしてその
動作が20周期する間(この間の時間は38時間)に、
後述の沈殿分離槽20におけるエアリフト装置54の動
作(B動作)及び電解殺菌槽22におけるエアリフト装
置58の動作(C動作)がそれぞれ1回ずつ行われる。
【0061】図18及び図19は、そのB動作の様子を
具体的に表している。このB動作、即ち沈殿分離槽20
におけるエアリフト装置54の動作によって、沈殿分離
槽20の底部付近に溜まった汚泥が水とともに引き抜か
れ、配管56を通じて流出部28から外部に放流され
る。尚このとき、図18に示しているように上記A1動
作及びA2動作は停止される。
【0062】図20〜図23に上記C動作、即ち電解殺
菌槽22におけるエアリフト装置58の動作及びこれに
先立つ電解殺菌槽22におけるばっ気部52によるばっ
気の動作が示してある。先ず図20,図22(I)及び
図23に示しているように、電解殺菌槽22においてば
っ気部52からのエアの噴出し、即ちばっ気が行われ
て、電極板57表面に付着した汚れがそのばっ気による
攪拌力によって除去される。尚このとき、図23に示し
ているように電極板57による電解作用即ち電極板57
への通電は停止される。
【0063】このばっ気に続いて、図21及び図22
(II)に示しているように電解殺菌槽22におけるエア
リフト装置58によるエアリフト動作、即ち上記のC動
作が行われる。このC動作によって、電極板57表面か
ら除去された汚れを含む電解殺菌槽22内の水が汲み上
げられ、配管56を通じて流出部28から外部に放流さ
れる。
【0064】この電解殺菌槽22における電解作用によ
って、次亜塩素酸等の殺菌剤がそこで生成され、これに
より電解殺菌槽22内において水の殺菌が行われる。そ
の後電解殺菌槽22内の水がオーバーフローによって貯
水槽24へと送水されるが、その送水中には当然に電解
殺菌槽22で生成した次亜塩素酸等の殺菌剤も含まれて
いる。従って貯水槽24内の水もそうして生成された殺
菌剤を含有しており、そこにボールタップ90の作用に
より過剰な流入を阻止された雨水を供給した場合、貯水
槽24内部においてもそこに流入した雨水の殺菌が行わ
れることとなる。
【0065】本例においては、塩素を殆ど含有していな
い雨水を電解殺菌槽22を経由することなく、その下流
側の貯水槽24に直接流入させて貯溜するようにし、塩
素イオン濃度の高い浴槽排水だけを電解殺菌槽22で電
解殺菌するようにしているため、電解殺菌槽22におい
て効率的に次亜塩素酸等の殺菌剤を生成させることがで
き、その際に多量の電力投入を行わなくても良く、ラン
ニングコストを低減することができる。また次亜塩素酸
等殺菌剤を含む貯水槽24内に雨水を流入させるように
していることから、そこで雨水の殺菌も行うことがで
き、また酸性雨水のpH緩衝作用もその貯水槽24内で
行わせることができる。
【0066】また本例では、電解殺菌槽22を経由する
ことなく上水を直接貯水槽24内に流入させるようにし
ているため、元々殺菌剤が含有されている上水を電解殺
菌槽22に流入させてこれを殺菌作用するといった非効
率,不経済な問題を生じない。またこれにより、流入す
る浴槽排水或いは雨水の不足によって貯水槽24内が空
となるのを防止し、貯水槽24内に常に一定量の利用可
能な水を貯溜しておくことができる。
【0067】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示であり、本発明は上記例示した形態以外の
各種中水設備に適用することが可能であるなど、その主
旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構
成可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である中水設備の概略全体構
成の説明図である。
【図2】同実施例の中水設備のタンク部及び機器部を示
す図である。
【図3】同実施例の集水槽を拡大して示す図である。
【図4】同実施例の浄化槽,沈殿分離槽,電解殺菌槽を
拡大して示す図である。
【図5】同実施例の貯水槽を拡大して示す図である。
【図6】同実施例におけるエアリフト装置の説明図であ
る。
【図7】同実施例における三方弁を示す図である。
【図8】同実施例の雨水枡と周辺部を示す図である。
【図9】同実施例におけるボールタップの説明図であ
る。
【図10】同実施例における上水供給管の縁切り部を示
す図である。
【図11】同実施例における制御基板とそこに設けた表
示部を示す図である。
【図12】同実施例の貯水槽に設けた水位センサとこれ
により検知される水位に基づいた制御の様子を示す図で
ある。
【図13】同実施例の集水槽におけるエアリフト装置の
動作説明図である。
【図14】図13に続く動作説明図である。
【図15】図13及び図14の動作をタイムチャートで
示す図である。
【図16】図13及び図14に示す動作の際の水の流れ
を示す図である。
【図17】集水槽,沈殿分離槽,電解殺菌槽における動
作の周期を示す図である。
【図18】沈殿分離槽におけるエアリフト装置の動作説
明図である。
【図19】図18に示す動作の際の水の流れを示す図で
ある。
【図20】電解殺菌槽におけるばっ気動作を示す動作説
明図である。
【図21】電解殺菌槽におけるエアリフト装置の動作説
明図である。
【図22】図20及び図21に示す動作の際の水の流れ
を示す図である。
【図23】電解殺菌槽における電極板の通電状態とばっ
気動作と汚泥引抜動作とをタイムチャートで示す図であ
る。
【符号の説明】
10 タンク部 22 電解殺菌槽 24 貯水槽 74 上水供給管 86 雨水供給管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/50 531 C02F 1/50 531M 540 540B 550 550D 560 560F 560H 560Z

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浴槽排水等の汚濁度の低い排水や雨水等
    の再利用可能な水をタンク部に回収して浄化・殺菌する
    とともに該浄化・殺菌した後の水を貯溜し、中水として
    各種利用先に供給するようになした中水設備であって、 前記タンク部に電解殺菌槽を設けるとともに該電解殺菌
    槽の下流側に貯水槽を設けて、該電解殺菌槽における電
    解により生成させた殺菌剤を含む水を該貯水槽に流入さ
    せて貯溜し、且つ前記雨水を該電解殺菌槽を経由するこ
    となく該貯水槽に流入させるようになしたことを特徴と
    する中水設備。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上水を前記タンク部
    に供給するようになし、且つ該上水を前記電解殺菌槽を
    経由することなく前記貯水槽に流入させるようになした
    ことを特徴とする中水設備。
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