JP2002234582A - エアゾール容器及び育毛・養毛剤含有エアゾール製品 - Google Patents

エアゾール容器及び育毛・養毛剤含有エアゾール製品

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JP2002234582A
JP2002234582A JP2001034027A JP2001034027A JP2002234582A JP 2002234582 A JP2002234582 A JP 2002234582A JP 2001034027 A JP2001034027 A JP 2001034027A JP 2001034027 A JP2001034027 A JP 2001034027A JP 2002234582 A JP2002234582 A JP 2002234582A
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JP
Japan
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hair
growth
agent
outer cylinder
aerosol
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Application number
JP2001034027A
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English (en)
Inventor
Takemasa Ito
剛正 伊藤
Hideo Fukatsu
秀夫 深津
Soichi Suganuma
壮一 菅沼
Yoshiyuki Uesawa
佳之 上澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoyu Co Ltd
Original Assignee
Hoyu Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩化カルプロニウム、ヒノキチオール、酢酸
トコフェロール等の育毛・養毛剤の有効成分が吸着又は
浸透することがなく、保存安定性に優れたエアゾール容
器及び育毛・養毛剤含有エアゾール製品を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 育毛・養毛剤含有エアゾール製品1を、
外筒缶11、外筒缶11の開口部11aを覆うように取
り付けられるマウンテンカップ13、マウンテンカップ
13の中央部に設けられたバルブ14、外筒缶11の内
部に懸吊された内袋12、内袋12内に収納された育毛
・養毛剤15、及び内袋12と外筒缶11との間に収納
された充填剤16とから構成する。そしてこの内袋12
を、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)か
ら成る内層12aと、ポリエチレン(PE)から成る外
層12bとから構成される2層膜とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、エアゾー
ル容器及び育毛・養毛剤を収容したエアゾール製品に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、育毛・養毛剤をエアゾール容
器に収めた育毛・養毛剤含有エアゾール製品が使用され
てきた。このエアゾール容器は、育毛・養毛剤と噴射剤
とを収容する本体部と、その本体部の上部にマウンテン
カップを介して取りつけられた吐出バルブから構成され
ており、使用時に吐出バルブを開くと、噴射剤の圧力に
より、育毛・養毛剤が吐出バルブから外部に吐出され
る。
【0003】ところで、この本体部の材質としては、一
般的に金属が用いられていたため、本体部の内壁が収容
した育毛・養毛剤により腐食されたり、溶出した金属イ
オンにより育毛・養毛剤が着色されるという問題があっ
た。そこで、その対策として、本体部の内壁を合成樹脂
のコート層で覆う方法や、特開平8−253408号に
記載されているエアゾール容器のように、本体部の内側
に更にポリエチレン等の合成樹脂製の内袋を設け、その
中に育毛・養毛剤を収める方法、又は、本体部をポリエ
チレン等の合成樹脂製とする方法が用いられてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本体部の内壁
に合成樹脂のコート層を設ける場合、完全な被覆をする
ことは難しく、どうしても所々にピンホールができてし
まい、そのピンホールの部分で、腐食や金属イオンによ
る育毛・養毛剤の着色が生じてしまう。
【0005】また、本体部の内側に更に合成樹脂製の内
袋を設ける場合、及び本体部をポリエチレン等の合成樹
脂製とする場合には、育毛・養毛剤の成分が、合成樹脂
に吸着又は浸透してしまうため、それら成分の量が徐々
に減少し、育毛・養毛剤の効能が低下してしまうという
問題があった。
【0006】特に、局所血管拡張作用を有する塩化カル
プロニウム、殺菌作用を有するヒノキチオール、血行促
進作用を有する酢酸トコフェロール等を含有する育毛・
養毛剤において成分の減少が著しかった。本発明は、以
上の点に鑑みなされたものであり、塩化カルプロニウ
ム、ヒノキチオール、酢酸トコフェロール等の育毛・養
毛剤の有効成分が吸着又は浸透することがなく、保存安
定性に優れたエアゾール容器及び育毛・養毛剤含有エア
ゾール製品を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】(1)請
求項1の発明は、外筒缶と、前記外筒缶の内側に設けら
れた内袋と、を備える育毛・養毛剤用のエアゾール容器
であって、前記内袋が、最内層と少なくとも他の1層と
から成る多層構造を有し、前記最内層は、塩化カルプロ
ニウム及び/又はヒノキチオールに対して非吸着性の合
成樹脂から成ることを特徴とするエアゾール容器を要旨
とする。
【0008】本発明のエアゾール容器は、例えば、塩化
カルプロニウム及び/又はヒノキチオールを含有する育
毛・養毛剤を、外筒缶の内側に設けられた内袋に収容す
ることができる。そのため、収容した育毛・養毛剤は外
筒缶と接触することがなく、例えば、外筒缶が金属製で
ある場合でも、育毛・養毛剤により外筒缶が腐食した
り、外筒缶から溶出した金属イオンにより育毛・養毛剤
が着色されることがない。
【0009】また、本発明のエアゾール容器では、内袋
は多層構造を有しており、その最内層(つまり育毛・養
毛剤と直接接触する層)は、塩化カルプロニウム及び/
又はヒノキチオールに対して非吸着性の合成樹脂から成
るので、育毛・養毛剤中の塩化カルプロニウム又はヒノ
キチオールが内袋に吸着又は浸透することがない。
【0010】従って、本発明のエアゾール容器では、収
容した育毛・養毛剤に含まれる塩化カルプロニウム及び
/又はヒノキチオールの量が時間と伴に減少することは
なく、育毛・養毛剤を収容した状態で長期間保存した場
合でも、薬効の低下が生じない。
【0011】更に、本発明のエアゾール容器では、内袋
が多層構造を有しているので、例えば、最内層以外の層
として、強度が高く液体に対する遮断性が高い素材(例
えばポリエチレン)を使用することにより、内袋の強度
を高めることができ、また、内袋に収容した育毛・養毛
剤の漏出を起こりにくくすることができる。
【0012】・前記最内層を構成する非吸着性の合成樹
脂としては、例えば、エチレン−ビニルアルコール共重
合体、ナイロン等のポリアミド、ポリエチレンテレフタ
レート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PE
N)、等のポリエステル、ポリアクリロニトリル(バレ
ックス:商品名)が挙げられる。
【0013】・前記内袋において、最内層以外の層を構
成する材料としては、例えば、高密度ポリエチレン(H
DPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポ
リエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン
(LLDPE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオ
レフィン系樹脂が挙げられる。また、内袋を構成する各
層間は、例えば、変性ポリエチレンなどで接着すること
ができる。
【0014】・前記内袋の全体の厚みは、例えば、25
0〜450μmであり、好ましくは300〜400μm
である。又、内袋を構成する各々の層の厚みは、例え
ば、最内層は25〜80μm、最内層以外の層は220
〜320μmであり、特に接着層は10〜100μmで
ある。 (2)請求項2の発明は、育毛・養毛剤を収容する外筒
缶を備えるエアゾール容器であって、前記外筒缶の内面
が、塩化カルプロニウム及び/又はヒノキチオールに対
して非吸着性の合成樹脂から成ることを特徴とするエア
ゾール容器を要旨とする。
【0015】本発明のエアゾール容器は、例えば、塩化
カルプロニウム及び/又はヒノキチオールを含有する育
毛・養毛剤を外筒缶の中に納めることができるが、その
外筒缶の内面は、合成樹脂から成るため、育毛・養毛剤
により外筒缶が腐食したり、外筒缶から溶出した金属イ
オンにより育毛・養毛剤が着色されることがない。
【0016】また、外筒缶の内面を構成する合成樹脂
は、塩化カルプロニウム及び/又はヒノキチオールに対
して非吸着性であるので、育毛・養毛剤中の塩化カルプ
ロニウム又はヒノキチオールが外筒缶の内面に吸着又は
透過することがない。従って、本発明のエアゾール容器
では、塩化カルプロニウム及び/又はヒノキチオールを
含有する育毛・養毛剤を収容した場合でも、育毛・養毛
剤中の塩化カルプロニウム及び/又はヒノキチオールの
量が時間と伴に減少することがなく、長期間保存した場
合でも、薬効の低下が生じない。
【0017】・前記外筒缶の内面を構成する非吸着性の
合成樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、
ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステ
ル、ポリアクリロニトリル(バレックス:商品名)が挙
げられる。 (3)請求項3の発明は、前記外筒缶全体が、塩化カル
プロニウム及び/又はヒノキチオールに対して非吸着性
の合成樹脂から成ることを特徴とする前記請求項2に記
載のエアゾール容器。
【0018】本発明のエアゾール容器では、外筒缶全体
が塩化カルプロニウム及び/又はヒノキチオールに対し
て非吸着性の合成樹脂から成るため、例えば、外筒缶の
内面に、ピンホール、傷等がある場合でも、外筒缶に収
容する育毛・養毛剤は、前記非吸着性の合成樹脂以外の
部分に触れることはない。
【0019】そのため、育毛・養毛剤により外筒缶の腐
食が生じたり、育毛・養毛剤に含まれる塩化カルプロニ
ウム及び/又はヒノキチオールが外筒缶に吸着したりす
ることがない。 ・前記非吸着性の合成樹脂としては、例えば、ポリエチ
レンテレフタレート(PET)等のポリエステル、ポリ
アクリロニトリル(バレックス:商品名)等が、外筒缶
の強度、及び剛性を確保できる点で好ましい。 (4)請求項4の発明は、前記塩化カルプロニウム及び
/又はヒノキチオールに対して非吸着性の合成樹脂が、
エチレンービニルアルコール共重合体、ポリアミド、ポ
リエステル、ポリアクリロニトリルのうちいずれかであ
ることを特徴とする前記請求項1〜3のいずれかに記載
のエアゾール容器を要旨とする。
【0020】本発明は、内袋の最内層の材質又は外筒缶
の内面の材質を例示している。エチレンービニルアルコ
ール共重合体、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリ
ロニトリルは、いずれも、塩化カルプロニウム及びヒノ
キチオールに対して非吸着性であるので、例えば、それ
らの成分を含有する育毛・養毛剤をエアゾール容器に収
容した場合でも、それらの成分が内袋の最内層又は外筒
缶の内面に吸着又は浸透することがない。
【0021】従って、本発明のエアゾール容器では、塩
化カルプロニウム及び/又はヒノキチオールを含有する
育毛・養毛剤を収容した場合でも、育毛・養毛剤中のそ
れらの成分が時間と伴に減少することがない。 ・前記ポリアミドとしては、例えば、ナイロンがある。
【0022】・前記ポリエステルとしては、例えば、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナ
フタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート
(PBT)等がある。 (5)請求項5の発明は、外筒缶と、前記外筒缶の内側
に設けられた内袋と、を備える育毛・養毛剤用のエアゾ
ール容器であって、前記内袋が、最内層と少なくとも他
の1層とから成る多層構造を有し、前記最内層は、酢酸
トコフェロールに対して非吸着性の合成樹脂から成るこ
とを特徴とするエアゾール容器を要旨とする。
【0023】本発明のエアゾール容器は、例えば、酢酸
トコフェロールを含有する育毛・養毛剤を、外筒缶の内
側に設けられた内袋に収容することができる。そのた
め、収容した育毛・養毛剤は外筒缶と接触することがな
く、例えば、外筒缶が金属製である場合でも、育毛・養
毛剤により外筒缶が腐食したり、外筒缶から溶出した金
属イオンにより育毛・養毛剤が着色されることがない。
【0024】また、本発明のエアゾール容器では、内袋
は多層構造を有しており、その最内層(つまり育毛・養
毛剤と直接接触する層)は、酢酸トコフェロールに対し
て非吸着性の合成樹脂から成るので、育毛・養毛剤中の
酢酸トコフェロールが内袋に吸着又は浸透することがな
い。
【0025】従って、本発明のエアゾール容器では、収
容した育毛・養毛剤に含まれる酢酸トコフェロールの量
が時間と伴に減少することはなく、育毛・養毛剤を収容
した状態で長期間保存した場合でも、薬効の低下が生じ
ない。更に、本発明のエアゾール容器では、内袋が多層
構造を有しているので、例えば、最内層以外の層とし
て、強度が高く液体に対する遮断性が高い素材(例えば
ポリエチレン)を使用することにより、内袋の強度を高
めることができ、また、内袋に収容した育毛・養毛剤の
漏出を起こりにくくすることができる。
【0026】・前記最内層を構成する非吸着性の合成樹
脂としては、例えば、ポリアクリロニトリル(バレック
ス:商品名)が挙げられる。 ・前記内袋において、最内層以外の層を構成する材料と
しては、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、中
密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン
(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDP
E)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン系
樹脂が挙げられる。また、内袋を構成する各層間は、例
えば、変性ポリエチレンなどで接着することができる。
【0027】・前記内袋の全体の厚みは、例えば、25
0〜450μmであり、好ましくは300〜400μm
である。又、内袋を構成する各々の層の厚みは、例え
ば、最内層は25〜80μm、最内層以外の層は220
〜320μmであり、特に接着層は10〜100μmで
ある。 (6)請求項6の発明は、育毛・養毛剤を収容する外筒
缶を備えるエアゾール容器であって、前記外筒缶の内面
が、酢酸トコフェロールに対して非吸着性の合成樹脂か
ら成ることを特徴とするエアゾール容器を要旨とする。
【0028】本発明のエアゾール容器は、例えば、酢酸
トコフェロールを含有する育毛・養毛剤を外筒缶の中に
納めることができるが、その外筒缶の内面は、合成樹脂
から成るため、育毛・養毛剤により外筒缶が腐食した
り、外筒缶から溶出した金属イオンにより育毛・養毛剤
が着色されることがない。
【0029】また、外筒缶の内面を構成する合成樹脂
は、酢酸トコフェロールに対して非吸着性であるので、
育毛・養毛剤中の酢酸トコフェロールが外筒缶の内面に
吸着又は透過することがない。従って、本発明のエアゾ
ール容器では、酢酸トコフェロールを含有する育毛・養
毛剤を収容した場合でも、育毛・養毛剤中の酢酸トコフ
ェロールの量が時間と伴に減少することがなく、長期間
保存した場合でも、薬効の低下が生じない。
【0030】・前記外筒缶の内面を構成する非吸着性の
合成樹脂としては、例えば、ポリアクリロニトリル(バ
レックス:商品名)が挙げられる。 (7)請求項7の発明は、前記外筒缶全体が、酢酸トコ
フェロールに対して非吸着性の合成樹脂から成ることを
特徴とする前記請求項6に記載のエアゾール容器を要旨
とする。
【0031】本発明のエアゾール容器では、外筒缶全体
が酢酸トコフェロールに対して非吸着性の合成樹脂から
成るため、例えば、外筒缶の内面に、ピンホール、傷等
がある場合でも、外筒缶に収容する育毛・養毛剤は、前
記非吸着性の合成樹脂以外の部分に触れることはない。
【0032】そのため、育毛・養毛剤により外筒缶の腐
食が生じたり、育毛・養毛剤に含まれる酢酸トコフェロ
ールが外筒缶に吸着したりすることがない。 (8)請求項8の発明は、前記酢酸トコフェロールに対
して非吸着性の合成樹脂が、ポリアクリロニトリルであ
ることを特徴とする前記請求項5〜7のいずれかに記載
のエアゾール容器を要旨とする。
【0033】本発明は、内袋の最内層の材質又は外筒缶
の内面の材質を例示している。ポリアクリロニトリル
は、酢酸トコフェロールに対して非吸着性であるので、
例えば、それらの成分を含有する育毛・養毛剤をエアゾ
ール容器に収容した場合でも、それらの成分が内袋の最
内層又は外筒缶の内面に吸着又は浸透することがない。
【0034】従って、本発明のエアゾール容器では、酢
酸トコフェロールを含有する育毛・養毛剤を収容した場
合でも、育毛・養毛剤中のそれらの成分が時間と伴に減
少することがない。 (9)請求項9の発明は、前記外筒缶はマウンテンカッ
プを備え、前記マウンテンカップに、エアゾール吐出用
バルブが設けられていることを特徴とする前記請求項1
〜8のいずれかに記載のエアゾール容器を要旨とする。
【0035】本発明のエアゾール容器は、マウンテンカ
ップを介して取り付けられたエアゾール吐出用バルブを
備えており、この吐出用バルブを通して、育毛・養毛剤
を外部に吐出することができる。このエアゾール吐出用
バルブは、例えば、育毛・養毛剤を収容した部分(例え
ば外筒缶又は内袋)と外部とを導通する配管部と、その
配管の開閉を制御する制御部から構成されており、使用
時に前記制御部を開とする(つまり配管部を導通させ
る)と、例えば、内袋又は外筒缶内に加圧状態で収容さ
れていた育毛・養毛剤が、前記配管部を通して外部に吐
出される。
【0036】尚、育毛・養毛剤を加圧した状態で収容す
る方法として、例えば、噴射剤を育毛・養毛剤とともに
充填する方法、又は、噴射剤を内袋と外筒缶の間に充填
する方法がある。この噴射剤は、内圧が0.5〜0.8
MPa (at25℃)となるように充填することが、
適度のジェット噴射を実現する上で望ましい。
【0037】・前記エアゾール吐出用バルブの吐出口の
口径は、例えば、1mm以下、好ましくは0.2〜0.
8mmであることが望ましく、これにより適度のジェッ
ト噴射を実現でき、噴射物中に含まれる有効成分が頭髪
にじゃまされることなく頭皮に届き、優れた毛髪に対す
るセット力に加えていっそう育毛効果が改善される。 (10)請求項10の発明は、前記外筒缶に遮光加工が
施されていることを特徴とする前記請求項1〜9のいず
れかに記載のエアゾール容器を要旨とする。
【0038】本発明のエアゾール容器では、外筒缶に遮
光加工を施しており、そのことにより、内容成分の光に
よる劣化及び分解を防ぐという効果を奏する。 ・前記遮光加工としては、例えば、外筒缶を構成する材
料に、遮光性のある材料を含有させる方法がある。その
遮光性のある材料としては、例えば、二酸化チタン、二
酸化鉄、カーボンブラック等の染料、アントラキノンイ
エロー、フタロシアニンブルー、等の色素、2−(2’
−ヒドロキシ−5’メチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル等の紫外線吸収剤がある。
【0039】また、遮光加工としては、例えば、外筒缶
の外側を、シュリンクフィルムで覆う方法がある。 (11)請求項11の発明は、前記請求項1〜4,9,
10のいずれかに記載のエアゾール容器に、塩化カルプ
ロニウム及び/又はヒノキチオールを含有する育毛・養
毛剤を収容して成る育毛・養毛剤含有エアゾール製品を
要旨とする。
【0040】本発明の育毛・養毛剤含有エアゾール製品
において、育毛・養毛剤は、内面が合成樹脂から成る部
材(内袋又は外筒缶)に収容されているので、育毛・養
毛剤がエアゾール容器を腐食させることはなく、腐食に
より生じた物質が育毛・養毛剤に混入することがない。
【0041】また、本発明の育毛・養毛剤含有エアゾー
ル製品では、育毛・養毛剤に接触している合成樹脂(内
袋の最内層または外筒缶の内面)は、塩化カルプロニウ
ム及び/又はヒノキチオールに対して非吸着性である。
そのため、育毛・養毛剤中の塩化カルプロニウム又はヒ
ノキチオールが、その合成樹脂に吸着又は浸透すること
がない。
【0042】従って、本発明の育毛・養毛剤含有エアゾ
ール製品では、育毛・養毛剤に含まれる塩化カルプロニ
ウム及び/又はヒノキチオールの量が時間と伴に減少す
ることはなく、長期間保存した場合でも、薬効の低下が
生じない。 ・前記塩化カルプロニウムの配合量は、例えば、0.0
1〜5重量%が好ましく、0.01重量%よりも少ない
と十分な育毛効果が発揮されず、5重量%を超えてもこ
れ以上の効果を期待できない。
【0043】・前記ヒノキチオールの配合量は、例え
ば、0.001〜5重量%が好ましく、0.001重量
%よりも少ないと十分な育毛効果が発揮されず、5重量
%を超えてもこれ以上の効果を期待できない。 ・前記育毛・養毛剤には、例えば、血行促進剤として、
以下の成分を配合することができる。
【0044】塩化カルプロニウム、センブリエキス、ト
ウガラシチンキ、セファランチン、ニコチン酸ベンジ
ル、ニンニクエキス、トウキエキス、ゲンチアナエキ
ス、γ−オリザノール、カンゾウ、ミノキシジル、セン
キュウ、チクセツニンジン、オタネニンジン、ショウ
ガ、ジオウ、アロエ、スピロノラクトン、ビタミンB6
塩酸塩、D−カンフル、DL−カンフル、D−α−トコ
フェロール、DL−α−トコフェロール、ヨウ化ニンニ
クエキス、DL−α−トコフェロールリノレイン酸エス
テル、イノシトールヘキサニコチン酸エステル、ビタミ
ンE、デキストラン硫酸ナトリウム、ニコチン酸、DL
−α−トコフェロールニコチン酸エステル、ニコチン酸
ブトキシエチル、ニコチン酸メチル、ノナン酸バニリル
アミド、コハク酸DL−α−トコフェロール、酢酸D−
α−トコフェロール、酢酸DL−α−トコフェロール、
カンタリスチンキ、ショウキョウチンキ等。
【0045】特に、セファランチン、DL−α−トコフ
ェロール、ヨウ化ニンニクエキス、センブリエキス、D
L−α−トコフェロールニコチン酸エステル、ニコチン
酸ベンジル、ノナン酸バニリルアミド、酢酸DL−α−
トコフェロール、トウガラシチンキ、カンタリスチン
キ、ショウキョウチンキ等が養毛効果の点から好まし
い。
【0046】血行促進剤の配合量は、例えば、0.00
1〜5重量%が好ましく、0.001重量%よりも少な
いと十分な育毛効果が発揮されず、5重量%を超えても
これ以上の効果を期待できない。 ・前記育毛・養毛剤には、細胞賦活剤として、例えば、
以下の成分を配合することができる。
【0047】パントテン酸及びその誘導体(パントテニ
ールアルコール、パントテニールエチルエーテル)、感
光素301号、ニンジンエキス、ビオチン、モノニトロ
グアヤコール、アラントイン、ペンタデカン酸グリセリ
ド等。細胞賦活剤の配合量は、0.001〜5重量%が
好ましく、0.001重量%よりも少ないと十分な育毛
効果が発揮されず、5重量%を超えてもこれ以上の効果
を期待できない。
【0048】・前記育毛・養毛剤には、殺菌剤として、
例えば、以下の成分を配合することができる。ヒノキチ
オール、塩化ベンザルコニウム、サリチル酸、塩酸クロ
ルヘキシジン液、感光素201号、グルコン酸クロルヘ
キシジン液、クロルキシレノール、トリクロロカルバニ
リド、ハロカルバン等。
【0049】・前記育毛・養毛剤には、抗炎症剤とし
て、例えば、以下の成分を配合することができる。グリ
チルリチン及びその誘導体、塩酸ジフェンヒドラミン、
グアイアズレン、カルベノキソロン二ナトリウム、シコ
ンエキス、エイジツ、酢酸ヒドロコルチゾン、プレドニ
ゾロン等。
【0050】・前記育毛・養毛剤には、保湿剤として、
例えば、以下の成分を配合することができる。ヒアルロ
ン酸ナトリウム、グリセリン、ピロリドンカルボン酸ナ
トリウム、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオ
ール、トレハロース、ミニササニシキエキス、コンドロ
イチン硫酸、冬虫夏草抽出物、サフラン抽出物等。
【0051】・前記育毛・養毛剤には、角質溶解剤とし
て、例えば、サリチル酸、レゾルシン、乳酸等を配合す
ることができる。又、局所刺激剤として、例えば、ハッ
カ油、l−メントール等を配合することができる。
【0052】又、卵胞ホルモンとして、例えば、エスト
ロン、エストラジオール、エチニルエストラジオール等
を配合することができる。又、抗脂漏剤として、例え
ば、ピリドキシン及び誘導体、イオウ、チオキソロン、
バンサイド等を配合することができる。
【0053】又、養毛剤として、例えば、アミノ酸類、
シスチン、システイン、メチオニン、セリン、ビタミン
類等を配合することができる。又、その他の成分とし
て、例えば、油分(ミリスチン酸イソプロピル、レシチ
ン、スクワランなど)、界面活性剤(ポリオキシエチレ
ンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、グリセリン脂
肪酸エステル、POE硬化ヒマシ油など)、多価アルコ
ール(プロピレングリコール、グリセリン、マクロゴー
ルなど)、抗酸化剤(ジブチルヒドロキシトルエン、イ
ソプロピルガレートなど)、金属イオン封鎖剤(エチレ
ンジアミンテトラアセテートまたはその塩など)、pH
調整剤(L−酒石酸ナトリウムなど)、増粘剤(カルボ
キシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ヒドロキ
シエチルセルロースなど)、溶剤(水、エタノール、n
−プロパノール、イソプロパノール、変性アルコールな
ど)、安定剤(エデト酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウ
ム、クエン酸ナトリウムなど)、色素、香料などを適宜
配合することができる。 (12)請求項12の発明は、前記請求項5〜10のい
ずれかに記載のエアゾール容器に、酢酸トコフェロール
を含有する育毛・養毛剤を収容して成る育毛・養毛剤含
有エアゾール製品を要旨とする。
【0054】本発明の育毛・養毛剤含有エアゾール製品
において、育毛・養毛剤は、内面が合成樹脂から成る部
材(内袋又は外筒缶)に収容されているので、育毛・養
毛剤がエアゾール容器を腐食させることはなく、腐食に
より生じた物質が育毛・養毛剤に混入することがない。
【0055】また、本発明の育毛・養毛剤含有エアゾー
ル製品では、育毛・養毛剤に接触している合成樹脂(内
袋の最内層または外筒缶の内面)は、酢酸トコフェロー
ルに対して非吸着性である。そのため、育毛・養毛剤中
の酢酸トコフェロールが、その合成樹脂に吸着又は浸透
することがない。
【0056】従って、本発明の育毛・養毛剤含有エアゾ
ール製品では、育毛・養毛剤に含まれる酢酸トコフェロ
ールの量が時間と伴に減少することはなく、長期間保存
した場合でも、薬効の低下が生じない。 ・前記育毛・養毛剤は、前記請求項11と同様に、所定
の濃度で塩化カルプロニウム及び/又はヒノキチオール
を配合することができる。
【0057】・前記育毛・養毛剤には、前記請求項11
における育毛・養毛剤と同様に、例えば、血行促進剤、
細胞賦活剤、殺菌剤、抗炎症剤、保湿剤、角質溶解剤、
局所刺激剤、卵胞ホルモン、抗脂漏剤、栄養剤、その他
の成分(例えば、油分、多価アルコール、抗酸化剤、金
属イオン封鎖剤、pH調整剤、増粘剤、溶剤、安定剤、
色素、香料など)を所定の濃度で適宜配合することがで
きる。
【0058】尚、前記請求項1〜4及び11において、
育毛・養毛剤が塩化カルプロニウムを含み、ヒノキチオ
ールを含まない場合には、前記(塩化カルプロニウム及
び/又はヒノキチオールに対して)非吸着性の合成樹脂
は、塩化カルプロニウムに対して非吸着性であればよ
い。
【0059】また、育毛・養毛剤がヒノキチオールを含
み、塩化カルプロニウムを含まない場合には、前記(塩
化カルプロニウム及び/又はヒノキチオールに対して)
非吸着性の合成樹脂は、ヒノキチオールに対して非吸着
性であればよい。更に、育毛・養毛剤が塩化カルプロニ
ウムとヒノキチオールの両方を含む場合には、前記(塩
化カルプロニウム及び/又はヒノキチオールに対して)
非吸着性の合成樹脂は、塩化カルプロニウムとヒノキチ
オールのいずれに対しても非吸着性である。
【0060】
【発明の実施の形態】以下に本発明の育毛・養毛剤含有
エアゾール製品の実施の形態の例(実施例)を説明す
る。 a)まず、実施例1〜4及び比較例1〜4の育毛・養毛
剤含有エアゾール製品について図1乃至図4を用いて説
明する。尚、図1は実施例1の育毛・養毛剤含有エアゾ
ール製品1の縦断面図であり、図2は、実施例1の育毛
・養毛剤含有エアゾール製品1の分解図であり、図3は
実施例1の内袋12の断面図であり、図1におけるA部
分を示した図である。また、図4は、実施例3の育毛・
養毛剤含有エアゾール製品3の分解図である。 (実施例1)本実施例1の育毛・養毛剤含有エアゾール
製品1は、図1及び図2に示す様に、外筒缶11、その
外筒缶11の開口部11aを覆うように取り付けられる
マウンテンカップ13、そのマウンテンカップ13の中
央部に設けられたバルブ14、上端を外筒缶11とマウ
ンテンカップ13との間に挟まれ、外筒缶11の内部に
懸吊された内袋12、その内袋12内に収納された育毛
・養毛剤15、及び内袋12と外筒缶11との間に充填
された充填剤16とから構成される。
【0061】外筒缶11及びマウンテンカップ13は、
エアゾール容器1の外殻を構成する部材であり、アルミ
ニウム、スチール等をその材料とする。バルブ14は、
内袋12に納められた育毛・養毛剤15の吐出を制御す
る部材であり、その吐出口として口径0.3mmのノズ
ル14aを備えている。従って、バルブ頭部14bを押
すことによりバルブ14を開放した際には、内袋12に
収められた育毛・養毛剤15は、内袋12の外側に充填
された噴射剤16の圧力により、外部に吐出される。
【0062】内袋12は、図3に示す様に、内層12a
と外層12bとを接着層12cによって接着して成る多
層膜である。この内層12aは、エチレンビニルアルコ
ール共重合体(EVOH)から成る、厚さ60μmの層
であり、外層12bは、ポリエチレン(PE)から成
る、厚さ260μmの層である。また、接着層12c
は、変性ポリエチレンから成る、厚さ50μmの層であ
る。
【0063】育毛・養毛剤15は、以下の成分を、それ
ぞれ対応する量だけ混合することにより製造されたもの
であり、内袋12に収容される。 塩化カルプロニウム 1.0g パントテニールエチルエーテル 1.0g 酢酸トコフェロール 0.08g 塩酸ピリドキシン 0.05g 塩酸ジフェンヒドラミン 0.1g ヒノキチオール 0.05g サリチル酸 0.2g l−メントール 0.3g dl−ピロリドンカルボン酸ナトリウム液 0.001g リンゴ酸ナトリウム 0.28g ポリオキシエチレン脂肪酸エステル 0.5g 変性アルコール(95%) 50.0ml 精製水 適量 全量100ml 充填剤16は、窒素から成り、圧力が0.7MPaとな
るまで、内袋12と外筒缶11との間に充填される。
【0064】尚、本実施例1の育毛・養毛剤含有エアゾ
ール製品1は、請求項1、4、9、及び11の発明の範
囲内の例である。 (実施例2)実施例2の育毛・養毛剤含有エアゾール製
品2は、内袋22の内層22aとして、厚さ60μm
の、ナイロンから成る層を用いる他は、前記実施例1の
育毛・養毛剤含有エアゾール製品1と同一の構成を備え
る。
【0065】尚、本実施例2の育毛・養毛剤含有エアゾ
ール製品2は、請求項1、4、9及び11の発明の範囲
内の例である。 (実施例3)本実施例3の育毛・養毛剤含有エアゾール
製品3は、図4に示す様に、外筒缶31、その外筒缶3
1の開口部31aを覆うように取り付けられるマウンテ
テンカップ33、そのマウンテンカップ33の中央部に
設けられたバルブ34、及び、外筒缶31に収納された
育毛・養毛剤35と充填剤36とから構成される。
【0066】外筒缶31及びマウンテンカップ33は、
育毛・養毛剤含有エアゾール製品3の外殻を構成すると
ともに、育毛・養毛剤35と噴射剤36を収納する部材
であり、ポリエチレンテレフタレート(PET)をその
材料とする。バルブ34は、外筒缶31に納められた育
毛・養毛剤35の吐出を制御する部材であり、その吐出
口として口径0.3mmのノズル34aを備えている。
従って、バルブ頭部34bを押すことによりバルブ34
を開放した際には、育毛・養毛剤35及び噴射剤36の
圧力と、外部圧力との差圧により、育毛・養毛剤35及
び噴射剤36は外部に吐出される。
【0067】育毛・養毛剤35は、実施例1における育
毛・養毛剤15と同一である。また、噴射剤36(窒
素)は、外筒缶31内の圧力が0.7MPaとなるま
で、外筒缶31内に充填される。尚、本実施例3の育毛
・養毛剤含有エアゾール製品3は、請求項2,3,4、
9,及び11の発明の範囲内の例である。 (実施例4)実施例4の育毛・養毛剤含有エアゾール製
品4は、外筒缶41の材料を、ポリアクリロニトリル
(商品名バレックス)とした他は、前記実施例3の育毛
・養毛剤含有エアゾール製品3と同一の構成を備える。
【0068】尚、本実施例4の育毛・養毛剤含有エアゾ
ール製品4は、請求項2,3、4、6,7、8、9、1
1,及び12の発明の範囲内の例である。 (比較例1)本比較例1の育毛・養毛剤含有エアゾール
製品5は、ガラス容器に前記実施例1の育毛・養毛剤1
5を同量入れたものである。 (比較例2)本比較例2の育毛・養毛剤含有エアゾール
製品6は、内袋62の内層62aとして、ポリブチレン
テレフタレートエラストマー(PBTエラストマー)を
材料とし、厚さ60μmの層を用いる他は、前記実施例
1の育毛・養毛剤含有エアゾール製品1と同一の構成を
備える。 (比較例3)本比較例3の育毛・養毛剤含有エアゾール
製品7は、内袋72として、ポリプロピレン(PP)を
材料とし、厚さ260μmの単層膜を用いる他は、前記
実施例1の育毛・養毛剤含有エアゾール製品1と同一の
構成を備える。 (比較例4)本比較例4の育毛・養毛剤含有エアゾール
製品8は、外筒缶81の材料としてとして、ポリプロピ
レン(PP)を用いる他は、前記実施例3の育毛・養毛
剤含有エアゾール製品3と同一の構成を備える。
【0069】尚、比較例1〜4は、本発明の範囲外の例
である。 b)次に、実施例1〜4及び比較例1〜4の育毛・養毛
剤含有エアゾール製品の効果を確かめるために行った実
験について説明する。 実験方法 実施例1〜4及び比較例1〜4の育毛・養毛剤含有エア
ゾール製品1〜8のそれぞれについて、育毛・養毛剤を
充填してから、室温または40℃の環境下で1ヶ月また
は2ヶ月保存した後、育毛・養毛剤中の塩化カルプロニ
ウム、ヒノキチオール、酢酸トコフェロールの量を測定
した。
【0070】尚、上記成分量の測定は、ウォーターズ社
製の液体クロマトグラフィーを用いた液クロマトグラフ
法により行った。 測定結果 1ヶ月保存後の測定結果を表1に示す。また、2ヶ月保
存後の測定結果を表2に示す。尚、表1及び表2におけ
る数値は、初期の成分量を100とした場合の相対値で
ある。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【0073】表1及び表2から明らかなように、実施例
1〜4の育毛・養毛剤含有エアゾール製品1〜4では、
塩化カルプロニウムの減少量は比較例1の容器(ガラス
容器)と同程度であり、内袋内面または外筒缶内面への
吸着、浸透は殆ど生じていなかった。
【0074】また、実施例1〜4の育毛・養毛剤含有エ
アゾール製品1〜4では、ヒノキチオールの減少量は、
比較例2または3の育毛・養毛剤含有エアゾール製品6
〜7よりも小さく、比較例1のガラス容器と近い数値で
あった。つまり、ヒノキチオールの内袋内面または外筒
缶内面への吸着、浸透は殆ど生じていなかった。
【0075】更に、実施例4の育毛・養毛剤含有エアゾ
ール製品4では、酢酸トコフェロールの減少量が、比較
例4の育毛・養毛剤含有エアゾール製品8に比べて遙か
に小さく、比較例1の容器(ガラス容器)と同程度であ
った。つまり、酢酸トコフェロールの内袋内面または外
筒缶内面への吸着、浸透は殆ど生じていなかった。
【0076】尚、本発明は上記の形態に何等限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の
形態で実施することができる。・例えば、実施例1〜2
において、内袋は4層以上の多層膜としてもよい。・ま
た、実施例1〜2において充填剤は、内袋の中に育毛・
養毛剤とともに充填してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の育毛・養毛剤含有エアゾール製品
の構成を示す説明図である。
【図2】 実施例1の育毛・養毛剤含有エアゾール製品
の構成を示す説明図である。
【図3】 実施例1における内袋の構成を示す説明図で
ある。
【図4】 実施例3の育毛・養毛剤含有エアゾール製品
の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1、3・・・育毛・養毛剤含有エアゾール製品 11、31・・・外筒缶 12・・・内袋 13、33・・・マウンテンカップ 14、34・・・吐出バルブ 15、35・・・育毛・養毛剤 16、36・・・充填剤
フロントページの続き (72)発明者 菅沼 壮一 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字櫨木1番 地12 ホーユー株式会社総合研究所内 (72)発明者 上澤 佳之 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字櫨木1番 地12 ホーユー株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 3E014 PA01 PC03 PC07 PD01 PD22 PE25 4C083 AC102 AC302 AC402 AC472 AC552 AC612 AC691 AC692 AD532 AD551 AD552 AD631 AD661 AD662 CC37 DD08 DD47 EE22

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外筒缶と、前記外筒缶の内側に設けられ
    た内袋と、を備える育毛・養毛剤用のエアゾール容器で
    あって、 前記内袋が、最内層と少なくとも他の1層とから成る多
    層構造を有し、 前記最内層は、塩化カルプロニウム及び/又はヒノキチ
    オールに対して非吸着性の合成樹脂から成ることを特徴
    とするエアゾール容器。
  2. 【請求項2】 育毛・養毛剤を収容する外筒缶を備える
    エアゾール容器であって、 前記外筒缶の内面が、塩化カルプロニウム及び/又はヒ
    ノキチオールに対して非吸着性の合成樹脂から成ること
    を特徴とするエアゾール容器。
  3. 【請求項3】 前記外筒缶全体が、塩化カルプロニウム
    及び/又はヒノキチオールに対して非吸着性の合成樹脂
    から成ることを特徴とする前記請求項2に記載のエアゾ
    ール容器。
  4. 【請求項4】 前記塩化カルプロニウム及び/又はヒノ
    キチオールに対して非吸着性の合成樹脂が、エチレンー
    ビニルアルコール共重合体、ポリアミド、ポリエステ
    ル、ポリアクリロニトリルのうちいずれかであることを
    特徴とする前記請求項1〜3のいずれかに記載のエアゾ
    ール容器。
  5. 【請求項5】 外筒缶と、前記外筒缶の内側に設けられ
    た内袋と、を備える育毛・養毛剤用のエアゾール容器で
    あって、 前記内袋が、最内層と少なくとも他の1層とから成る多
    層構造を有し、 前記最内層は、酢酸トコフェロールに対して非吸着性の
    合成樹脂から成ることを特徴とするエアゾール容器。
  6. 【請求項6】 育毛・養毛剤を収容する外筒缶を備える
    エアゾール容器であって、 前記外筒缶の内面が、酢酸トコフェロールに対して非吸
    着性の合成樹脂から成ることを特徴とするエアゾール容
    器。
  7. 【請求項7】 前記外筒缶全体が、酢酸トコフェロール
    に対して非吸着性の合成樹脂から成ることを特徴とする
    前記請求項6に記載のエアゾール容器。
  8. 【請求項8】 前記酢酸トコフェロールに対して非吸着
    性の合成樹脂が、ポリアクリロニトリルであることを特
    徴とする前記請求項5〜7のいずれかに記載のエアゾー
    ル容器。
  9. 【請求項9】 前記外筒缶はマウンテンカップを備え、 前記マウンテンカップに、エアゾール吐出用バルブが設
    けられていることを特徴とする前記請求項1〜8のいず
    れかに記載のエアゾール容器。
  10. 【請求項10】 前記外筒缶に遮光加工が施されている
    ことを特徴とする前記請求項1〜9のいずれかに記載の
    エアゾール容器。
  11. 【請求項11】 前記請求項1〜4,9,10のいずれ
    かに記載のエアゾール容器に、塩化カルプロニウム及び
    /又はヒノキチオールを含有する育毛・養毛剤を収容し
    て成る育毛・養毛剤含有エアゾール製品。
  12. 【請求項12】 前記請求項5〜10のいずれかに記載
    のエアゾール容器に、酢酸トコフェロールを含有する育
    毛・養毛剤を収容して成る育毛・養毛剤含有エアゾール
    製品。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009001938A1 (ja) * 2007-06-27 2008-12-31 Kobayashi Pharmaceutical Co., Ltd. ヒノキチオール含有親水性組成物
JPWO2012057342A1 (ja) * 2010-10-29 2014-05-12 株式会社ダイゾー 複数液吐出用エアゾール容器、複数液吐出エアゾール製品およびそれに用いられる内部容器

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