JP2002234412A - リッド付樹脂パネル - Google Patents
リッド付樹脂パネルInfo
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Landscapes
- Air Bags (AREA)
- Instrument Panels (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ウェルドラインをなくして見栄えを向上させ
るとともに、剛性を確保する。 【解決手段】 エアバッグリッドの複数の係止片をイン
ストルメントパネル本体3の開口部5周辺に間隔をあけ
て形成された複数の係止孔27に係止させてエアバッグ
リッドをインストルメントパネル本体3の開口部5に取
り付けるようにしたインストルメントパネルにおいて、
リブ31をインストルメントパネル本体3の裏面にイン
ストルメントパネル本体3の射出成形時において流動樹
脂が固化することで一体に突設する。このリブ31は開
口部5周縁を起点として相隣る係止孔27間を通り係止
孔27の反開口部5側に連続して延びている。
るとともに、剛性を確保する。 【解決手段】 エアバッグリッドの複数の係止片をイン
ストルメントパネル本体3の開口部5周辺に間隔をあけ
て形成された複数の係止孔27に係止させてエアバッグ
リッドをインストルメントパネル本体3の開口部5に取
り付けるようにしたインストルメントパネルにおいて、
リブ31をインストルメントパネル本体3の裏面にイン
ストルメントパネル本体3の射出成形時において流動樹
脂が固化することで一体に突設する。このリブ31は開
口部5周縁を起点として相隣る係止孔27間を通り係止
孔27の反開口部5側に連続して延びている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、リッドがパネル
本体の開口部に取り付けられたリッド付樹脂パネルに関
するものである。
本体の開口部に取り付けられたリッド付樹脂パネルに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】リッド付樹脂パネルとして、例えば特開
平2000−71918号公報や特開平2000−71
919号公報に開示されているようなものがある。これ
らの公報例では、リッド付樹脂パネルが車両のインスト
ルメントパネルであり、このインストルメントパネルに
は、車両前後方向からの衝撃から乗員を保護するエアバ
ッグ装置が装備されている。
平2000−71918号公報や特開平2000−71
919号公報に開示されているようなものがある。これ
らの公報例では、リッド付樹脂パネルが車両のインスト
ルメントパネルであり、このインストルメントパネルに
は、車両前後方向からの衝撃から乗員を保護するエアバ
ッグ装置が装備されている。
【0003】射出成形された上記インストルメントパネ
ル本体のエアバッグ装置装着箇所には、開口部が形成さ
れ、この開口部にはエアバッグリッドが取り付けられて
おり、車両が衝突すると、エアバッグがインフレータの
作動によって展開し、その展開圧力で上記エアバッグリ
ッドの破断予定部が破断することにより、ドア部がヒン
ジ部を支点に開くようになっている。
ル本体のエアバッグ装置装着箇所には、開口部が形成さ
れ、この開口部にはエアバッグリッドが取り付けられて
おり、車両が衝突すると、エアバッグがインフレータの
作動によって展開し、その展開圧力で上記エアバッグリ
ッドの破断予定部が破断することにより、ドア部がヒン
ジ部を支点に開くようになっている。
【0004】上記の各公報例におけるリッド取付け構造
は、インストルメントパネル本体の開口部周辺に複数個
の係止孔を間隔をあけて形成し、一方、エアバッグリッ
ドの裏面に複数個の係止片を突設し、上記エアバッグリ
ッドの各係止片を上記インストルメントパネル本体の各
係止孔周縁に係止させてエアバッグリッドをインストル
メントパネル本体の開口部に取り付けるようになってい
る。
は、インストルメントパネル本体の開口部周辺に複数個
の係止孔を間隔をあけて形成し、一方、エアバッグリッ
ドの裏面に複数個の係止片を突設し、上記エアバッグリ
ッドの各係止片を上記インストルメントパネル本体の各
係止孔周縁に係止させてエアバッグリッドをインストル
メントパネル本体の開口部に取り付けるようになってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図4に例示
するように、上述の如くインストルメントパネル本体1
01の開口部103周辺に複数個の係止孔105を形成
する場合、成形型には係止孔105形成用の型突起部が
複数個突設されているため、インストルメントパネル本
体101を射出成形すると、上記各型突起部が溶融樹脂
の流れを阻害し、樹脂流動方向から見て各型突起部の背
面側に溶融樹脂が回り込み難く、型突起部の両側を流動
する溶融樹脂の融合が不十分で開口部103の背面側に
ウェルドライン107と称する凹条のムラが生ずる。
するように、上述の如くインストルメントパネル本体1
01の開口部103周辺に複数個の係止孔105を形成
する場合、成形型には係止孔105形成用の型突起部が
複数個突設されているため、インストルメントパネル本
体101を射出成形すると、上記各型突起部が溶融樹脂
の流れを阻害し、樹脂流動方向から見て各型突起部の背
面側に溶融樹脂が回り込み難く、型突起部の両側を流動
する溶融樹脂の融合が不十分で開口部103の背面側に
ウェルドライン107と称する凹条のムラが生ずる。
【0006】このウェルドライン107はインストルメ
ントパネル本体101の外観に悪影響を与えるととも
に、ウェルドライン107が亀裂開始点となってインス
トルメントパネル本体101の強度が低下するため、何
らかの対策が望まれる。
ントパネル本体101の外観に悪影響を与えるととも
に、ウェルドライン107が亀裂開始点となってインス
トルメントパネル本体101の強度が低下するため、何
らかの対策が望まれる。
【0007】また、インストルメントパネル本体101
の開口部103周辺に係止孔105があること自体によ
っても、インストルメントパネル本体101の開口部1
03周辺の強度が低下する。
の開口部103周辺に係止孔105があること自体によ
っても、インストルメントパネル本体101の開口部1
03周辺の強度が低下する。
【0008】さらに、ウェルドライン107はインスト
ルメントパネル本体101表面に塗装を施しても完全に
見えないようにすることができない。
ルメントパネル本体101表面に塗装を施しても完全に
見えないようにすることができない。
【0009】なお、図4中、109は、射出成形機のノ
ズルから射出された溶融樹脂が成形型の樹脂通路で固化
した固化物であり、そのうち、109aはスプルで固化
した固化部分、109bはランナで固化した固化部分、
109cはゲートで固化した固化部分である。また、1
11は、インストルメントパネル本体101の開口部1
03周縁に切欠き形成された係止凹部である。この係止
凹部111は上記係止孔105と同様にエアバッグリッ
ドの係止片を係止させるためのものである。
ズルから射出された溶融樹脂が成形型の樹脂通路で固化
した固化物であり、そのうち、109aはスプルで固化
した固化部分、109bはランナで固化した固化部分、
109cはゲートで固化した固化部分である。また、1
11は、インストルメントパネル本体101の開口部1
03周縁に切欠き形成された係止凹部である。この係止
凹部111は上記係止孔105と同様にエアバッグリッ
ドの係止片を係止させるためのものである。
【0010】この発明はかかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、ウェルドラインをな
くして見栄えを向上させるとともに、剛性を確保するこ
とである。
であり、その目的とするところは、ウェルドラインをな
くして見栄えを向上させるとともに、剛性を確保するこ
とである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明は、パネル本体裏面の開口部周辺の適正な
位置に補強用のリブをパネル本体成形時に一体に突設し
たことを特徴とする。
め、この発明は、パネル本体裏面の開口部周辺の適正な
位置に補強用のリブをパネル本体成形時に一体に突設し
たことを特徴とする。
【0012】具体的には、この発明は、溶融樹脂を射出
して成形され開口部と該開口部周辺に間隔をあけて形成
された複数個の係止孔とを有するパネル本体と、裏面に
複数個の係止片が突設されたリッドとで構成され、上記
リッドの各係止片を上記パネル本体の各係止孔周縁に係
止させてリッドをパネル本体の開口部に取り付けるよう
にしたリッド付樹脂パネルを対象とし、次のような解決
手段を講じた。
して成形され開口部と該開口部周辺に間隔をあけて形成
された複数個の係止孔とを有するパネル本体と、裏面に
複数個の係止片が突設されたリッドとで構成され、上記
リッドの各係止片を上記パネル本体の各係止孔周縁に係
止させてリッドをパネル本体の開口部に取り付けるよう
にしたリッド付樹脂パネルを対象とし、次のような解決
手段を講じた。
【0013】すなわち、請求項1に記載の発明は、上記
パネル本体の裏面には、上記開口部周縁を起点として相
隣る係止孔間を通り該係止孔の反開口部側に連続して延
びるリブが、パネル本体の射出成形時において流動樹脂
が固化することで一体に突設されていることを特徴とす
る。
パネル本体の裏面には、上記開口部周縁を起点として相
隣る係止孔間を通り該係止孔の反開口部側に連続して延
びるリブが、パネル本体の射出成形時において流動樹脂
が固化することで一体に突設されていることを特徴とす
る。
【0014】上記の構成により、請求項1に記載の発明
では、リブがパネル本体裏面に開口部周縁を起点として
相隣る係止孔間を通り該係止孔の反開口部側に連続して
延びているということは、成形型には、リブ形成用の型
溝部が開口部形成用の型コア部周縁を起点として係止孔
形成用の相隣る型突起部間を通り該型突起部の反型コア
部側に連続して延びているということである。
では、リブがパネル本体裏面に開口部周縁を起点として
相隣る係止孔間を通り該係止孔の反開口部側に連続して
延びているということは、成形型には、リブ形成用の型
溝部が開口部形成用の型コア部周縁を起点として係止孔
形成用の相隣る型突起部間を通り該型突起部の反型コア
部側に連続して延びているということである。
【0015】したがって、キャビティを形成する成形型
の成形面間のキャビティ間隔は、上記リブ形成用の型溝
部のところがその周辺よりも広くなっているため、射出
された溶融樹脂は、まず、キャビティ間隔の広いリブ形
成用の型溝部を流れて型突起部に流れを阻害されること
なく型突起部の反型コア部側にスムーズに回り込み、こ
れに遅れてキャビティ間隔の狭い型溝部周辺を流れる溶
融樹脂と完全に融合することになる。
の成形面間のキャビティ間隔は、上記リブ形成用の型溝
部のところがその周辺よりも広くなっているため、射出
された溶融樹脂は、まず、キャビティ間隔の広いリブ形
成用の型溝部を流れて型突起部に流れを阻害されること
なく型突起部の反型コア部側にスムーズに回り込み、こ
れに遅れてキャビティ間隔の狭い型溝部周辺を流れる溶
融樹脂と完全に融合することになる。
【0016】よって、射出成形されたパネル本体にはウ
ェルドラインが生じず、パネル本体の見栄えが良くなる
とともに、ウェルドラインに起因するパネル本体の強度
低下がなくなる。また、パネル本体の開口部周辺に係止
孔が形成されることによる強度低下がリブによって補強
され、パネル本体の開口部周辺の剛性が確保される。
ェルドラインが生じず、パネル本体の見栄えが良くなる
とともに、ウェルドラインに起因するパネル本体の強度
低下がなくなる。また、パネル本体の開口部周辺に係止
孔が形成されることによる強度低下がリブによって補強
され、パネル本体の開口部周辺の剛性が確保される。
【0017】このようにして成形されたパネル本体の各
係止孔周縁にリッドの各係止片が係止され、これによ
り、リッドがパネル本体に取り付けられてリッド付樹脂
パネルとなる。
係止孔周縁にリッドの各係止片が係止され、これによ
り、リッドがパネル本体に取り付けられてリッド付樹脂
パネルとなる。
【0018】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、パネル本体は車両のインストルメント
パネル本体であり、リッドは、エアバッグが収納された
エアバッグケースが背部に取り付けられたエアバッグリ
ッドであることを特徴とする。
の発明において、パネル本体は車両のインストルメント
パネル本体であり、リッドは、エアバッグが収納された
エアバッグケースが背部に取り付けられたエアバッグリ
ッドであることを特徴とする。
【0019】上記の構成により、請求項2に記載の発明
では、リッド付樹脂パネルの対象が車両のエアバッグリ
ッド付インストルメントパネルであることが具体化され
る。
では、リッド付樹脂パネルの対象が車両のエアバッグリ
ッド付インストルメントパネルであることが具体化され
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面に基づいて説明する。
いて図面に基づいて説明する。
【0021】図3はリッド付樹脂パネルとしての車両の
インストルメントパネル1の助手席前方部分を示す。本
例では、エアバッグ装置E(図2参照)が運転席側方の
助手席前方に配置されたフロントエアバッグ装置であ
り、エアバッグ装置Eが車両前後方向からの衝撃から乗
員を保護するようになっている。
インストルメントパネル1の助手席前方部分を示す。本
例では、エアバッグ装置E(図2参照)が運転席側方の
助手席前方に配置されたフロントエアバッグ装置であ
り、エアバッグ装置Eが車両前後方向からの衝撃から乗
員を保護するようになっている。
【0022】図2にも示すように、上記インストルメン
トパネル1は、その主体をなすインストルメントパネル
本体3を備え、このインストルメントパネル本体3のエ
アバッグ装置E装着箇所には、平面視で矩形の開口部5
が形成され、この開口部5にエアバッグリッド7が取り
付けられてインストルメントパネル1が構成されてい
る。
トパネル1は、その主体をなすインストルメントパネル
本体3を備え、このインストルメントパネル本体3のエ
アバッグ装置E装着箇所には、平面視で矩形の開口部5
が形成され、この開口部5にエアバッグリッド7が取り
付けられてインストルメントパネル1が構成されてい
る。
【0023】上記インストルメントパネル本体3は、汎
用樹脂で比較的安価なポリプロピレン(PP)及びポリ
エチレン(PE)等の熱可塑性オレフィン樹脂により、
上記エアバッグリッド7は、靱性があり衝撃に対して強
いオレフィン系エラストマー(TPO)、ポリエステル
系エラストマー(TPEE)及びスチレン系エラストマ
ー(TPS)等の熱可塑性エラストマーによりそれぞれ
別々に成形されている。
用樹脂で比較的安価なポリプロピレン(PP)及びポリ
エチレン(PE)等の熱可塑性オレフィン樹脂により、
上記エアバッグリッド7は、靱性があり衝撃に対して強
いオレフィン系エラストマー(TPO)、ポリエステル
系エラストマー(TPEE)及びスチレン系エラストマ
ー(TPS)等の熱可塑性エラストマーによりそれぞれ
別々に成形されている。
【0024】上記エアバッグリッド7は、平面視で矩形
のエアバッグリッド本体9を備え、このエアバッグリッ
ド本体9の裏面には、2枚の取付プレート11が車両前
後方向に間隔をあけて一体に突設され、この2枚の取付
プレート11にエアバッグ装置Eが取り付けられてい
る。
のエアバッグリッド本体9を備え、このエアバッグリッ
ド本体9の裏面には、2枚の取付プレート11が車両前
後方向に間隔をあけて一体に突設され、この2枚の取付
プレート11にエアバッグ装置Eが取り付けられてい
る。
【0025】上記エアバッグ装置Eは、折り畳んだ状態
のエアバッグ13とインフレータ15とが収納されたエ
アバッグケース17を備え、このエアバッグケース17
が上記2枚の取付プレート11の係合孔11a周縁に係
止プレート19の係止爪19aを係止させることでエア
バッグリッド本体9の背部に取り付けられ、上記エアバ
ッグ装置Eがインストルメントパネル本体3の裏面に配
置されて上記エアバッグリッド7のエアバッグリッド本
体9で上記エアバッグケース17を外部から見えないよ
うに覆っている。
のエアバッグ13とインフレータ15とが収納されたエ
アバッグケース17を備え、このエアバッグケース17
が上記2枚の取付プレート11の係合孔11a周縁に係
止プレート19の係止爪19aを係止させることでエア
バッグリッド本体9の背部に取り付けられ、上記エアバ
ッグ装置Eがインストルメントパネル本体3の裏面に配
置されて上記エアバッグリッド7のエアバッグリッド本
体9で上記エアバッグケース17を外部から見えないよ
うに覆っている。
【0026】上記エアバッグリッド本体9の裏面には、
断面V字形の凹部21が形成され、この凹部21は、図
3に破線にて示すように、車両後方側で車幅方向に延び
る横長凹部21aと、この横長凹部21aの両端から車
両前方に延びる左右2つの縦長凹部21bと、この両縦
長凹部21bの車両前方端で車幅方向に直線的に平行に
延び、両縦長凹部21bの車両前方端同士を連結する車
両前方側の横長凹部21cとで平面視で矩形に形成され
ている。そのうち、車両後方側の横長凹部21a及び左
右2つの縦長凹部21bは、車両前方側の横長凹部21
cよりも深く形成されてエアバッグリッド本体9にその
一般部の肉厚より薄い薄肉脆弱部を構成している。
断面V字形の凹部21が形成され、この凹部21は、図
3に破線にて示すように、車両後方側で車幅方向に延び
る横長凹部21aと、この横長凹部21aの両端から車
両前方に延びる左右2つの縦長凹部21bと、この両縦
長凹部21bの車両前方端で車幅方向に直線的に平行に
延び、両縦長凹部21bの車両前方端同士を連結する車
両前方側の横長凹部21cとで平面視で矩形に形成され
ている。そのうち、車両後方側の横長凹部21a及び左
右2つの縦長凹部21bは、車両前方側の横長凹部21
cよりも深く形成されてエアバッグリッド本体9にその
一般部の肉厚より薄い薄肉脆弱部を構成している。
【0027】したがって、上記薄肉脆弱部は、上記車両
後方側の横長凹部21a及び左右2つの縦長凹部21b
に対応して車幅方向に延びる横破断予定部23aと、こ
の横破断予定部23aの両端から車両前方に延びる左右
2つの縦破断予定部23bとで平面視で略コの字形に形
成され、これら横破断予定部23a及び左右2つの縦破
断予定部23bにより、エアバッグ13の展開圧力で破
断する薄肉の破断予定部23が形成されている。また、
上記車両前方側の横長凹部21cによりエアバッグリッ
ド本体9に形成された薄肉部でヒンジ部23cが形成さ
れている。
後方側の横長凹部21a及び左右2つの縦長凹部21b
に対応して車幅方向に延びる横破断予定部23aと、こ
の横破断予定部23aの両端から車両前方に延びる左右
2つの縦破断予定部23bとで平面視で略コの字形に形
成され、これら横破断予定部23a及び左右2つの縦破
断予定部23bにより、エアバッグ13の展開圧力で破
断する薄肉の破断予定部23が形成されている。また、
上記車両前方側の横長凹部21cによりエアバッグリッ
ド本体9に形成された薄肉部でヒンジ部23cが形成さ
れている。
【0028】そして、上記破断予定部23(横破断予定
部23a及び左右2つの縦破断予定部23b)とヒンジ
部23cとで囲まれる矩形領域によりドア部25が構成
され、車両が衝突すると、エアバッグ13がインフレー
タ15の作動によって展開し、その展開圧力で破断予定
部23が破断することにより、上記ドア部25がヒンジ
部23cを支点に車両前方上向きに開くようになってい
る。
部23a及び左右2つの縦破断予定部23b)とヒンジ
部23cとで囲まれる矩形領域によりドア部25が構成
され、車両が衝突すると、エアバッグ13がインフレー
タ15の作動によって展開し、その展開圧力で破断予定
部23が破断することにより、上記ドア部25がヒンジ
部23cを支点に車両前方上向きに開くようになってい
る。
【0029】上記インストルメントパネル本体3は、溶
融樹脂を射出して成形された射出成形品であり、図1
(a)及び(b)に拡大詳示するように、上記開口部5
周辺のうち車両前方側及び車幅方向両側の開口部5周辺
には、9個の矩形の係止孔27が間隔をあけて形成され
てコの字形に配置され、車両後方側の開口部5周縁に
は、4個の係止凹部29がコの字形に切欠き形成されて
いる。
融樹脂を射出して成形された射出成形品であり、図1
(a)及び(b)に拡大詳示するように、上記開口部5
周辺のうち車両前方側及び車幅方向両側の開口部5周辺
には、9個の矩形の係止孔27が間隔をあけて形成され
てコの字形に配置され、車両後方側の開口部5周縁に
は、4個の係止凹部29がコの字形に切欠き形成されて
いる。
【0030】この発明の特徴として、上記インストルメ
ントパネル本体3の裏面には、3個のリブ31がインス
トルメントパネル本体3の射出成形時において流動樹脂
が固化することで一体に突設されて厚肉部を構成してい
る。これらリブ31は、車両前方側及び車幅方向両側の
開口部5周辺の3箇所に設けられ、それぞれ上記開口部
5周縁を起点として相隣る係止孔27間を通り該係止孔
27の反開口部5側に連続して延びる中間リブ部31a
と、該中間リブ部31aに対して直交する方向に延び開
口部5側から見て係止孔27背面側に回り込んだ背面側
リブ部31bとで形成されて平面視で略T字形をしてい
る。
ントパネル本体3の裏面には、3個のリブ31がインス
トルメントパネル本体3の射出成形時において流動樹脂
が固化することで一体に突設されて厚肉部を構成してい
る。これらリブ31は、車両前方側及び車幅方向両側の
開口部5周辺の3箇所に設けられ、それぞれ上記開口部
5周縁を起点として相隣る係止孔27間を通り該係止孔
27の反開口部5側に連続して延びる中間リブ部31a
と、該中間リブ部31aに対して直交する方向に延び開
口部5側から見て係止孔27背面側に回り込んだ背面側
リブ部31bとで形成されて平面視で略T字形をしてい
る。
【0031】図1(b)中、33は、射出成形機のノズ
ルから射出された溶融樹脂が成形型の樹脂通路で固化し
た固化物であり、そのうち、33aはスプルで固化した
固化部分、33bはランナで固化した固化部分、33c
はゲートで固化した固化部分である。図1(b)では、
インストルメントパネル本体3を射出成形した直後で、
上記固化物33がエアバッグリッド本体9の開口部5周
縁に付着したままの状態である。この固化物33は、イ
ンストルメントパネル本体3を成形型から脱型した後、
ゲートで固化した固化部分33cを切断することにより
インストルメントパネル本体3から除去され、図1
(a)の状態となる。
ルから射出された溶融樹脂が成形型の樹脂通路で固化し
た固化物であり、そのうち、33aはスプルで固化した
固化部分、33bはランナで固化した固化部分、33c
はゲートで固化した固化部分である。図1(b)では、
インストルメントパネル本体3を射出成形した直後で、
上記固化物33がエアバッグリッド本体9の開口部5周
縁に付着したままの状態である。この固化物33は、イ
ンストルメントパネル本体3を成形型から脱型した後、
ゲートで固化した固化部分33cを切断することにより
インストルメントパネル本体3から除去され、図1
(a)の状態となる。
【0032】上記固化物33のゲートで固化した固化部
分33cは、上記各リブ31に接続されている。つま
り、成形型の成形面間のキャビティ間隔はリブ31を形
成する溝部分が広くなっており、溶融樹脂の流動効率を
考慮してここから溶融樹脂をキャビティに射出するよう
になっている。
分33cは、上記各リブ31に接続されている。つま
り、成形型の成形面間のキャビティ間隔はリブ31を形
成する溝部分が広くなっており、溶融樹脂の流動効率を
考慮してここから溶融樹脂をキャビティに射出するよう
になっている。
【0033】一方、上記エアバッグリッド本体9の裏面
には、図2に示すような先端に係止爪35aを有する1
3個の係止片35が上記インストルメントパネル本体3
の各係止孔27及び各係止凹部29に対応して一体に突
設されている。
には、図2に示すような先端に係止爪35aを有する1
3個の係止片35が上記インストルメントパネル本体3
の各係止孔27及び各係止凹部29に対応して一体に突
設されている。
【0034】そして、上記エアバッグリッド7の各係止
片35の係止爪35aを上記インストルメントパネル本
体3の各係止孔27周縁及び各係止凹部29周縁に係止
させてエアバッグリッド7をインストルメントパネル本
体3の開口部5に取り付けるようにしている。この取付
け状態で、上記インストルメントパネル本体3表面とエ
アバッグリッド本体9表面とが面一になるように、開口
部5からインストルメントパネル本体3の各係止孔27
及び各係止凹部29外周りの領域に段下部3aがエアバ
ッグリッド本体9の肉厚に相当して形成され、上記各係
止孔27及び各係止凹部29はこの段下部3aの領域に
形成されている。また、上記各リブ31もほぼこの段下
部3aの領域に形成されている。
片35の係止爪35aを上記インストルメントパネル本
体3の各係止孔27周縁及び各係止凹部29周縁に係止
させてエアバッグリッド7をインストルメントパネル本
体3の開口部5に取り付けるようにしている。この取付
け状態で、上記インストルメントパネル本体3表面とエ
アバッグリッド本体9表面とが面一になるように、開口
部5からインストルメントパネル本体3の各係止孔27
及び各係止凹部29外周りの領域に段下部3aがエアバ
ッグリッド本体9の肉厚に相当して形成され、上記各係
止孔27及び各係止凹部29はこの段下部3aの領域に
形成されている。また、上記各リブ31もほぼこの段下
部3aの領域に形成されている。
【0035】このように、本例では、リブ31を中間リ
ブ部31aと背面側リブ部31bとで形成して、インス
トルメントパネル本体3裏面に開口部5周縁を起点とし
て相隣る係止孔27間を通り該係止孔27の反開口部5
側に連続して延ばして係止孔27背面側に回り込ませて
いることから、リブ31を形成するための型溝部が開口
部5形成用の型コア部周縁を起点として係止孔27形成
用の相隣る型突起部間を通り該型突起部の反型コア部側
に連続して延びていることになる。この型溝部のキャビ
ティ間隔は他の箇所よりも広くなっているので、射出さ
れた溶融樹脂をキャビティ間隔の広いリブ形成用の型溝
部を経て型突起部に流れを阻害されることなく一足早く
型突起部の反型コア部側にスムーズに回り込ませること
ができ、これに続いてキャビティ間隔の狭い型溝部周辺
を流れる溶融樹脂と完全に融合させることができる。
ブ部31aと背面側リブ部31bとで形成して、インス
トルメントパネル本体3裏面に開口部5周縁を起点とし
て相隣る係止孔27間を通り該係止孔27の反開口部5
側に連続して延ばして係止孔27背面側に回り込ませて
いることから、リブ31を形成するための型溝部が開口
部5形成用の型コア部周縁を起点として係止孔27形成
用の相隣る型突起部間を通り該型突起部の反型コア部側
に連続して延びていることになる。この型溝部のキャビ
ティ間隔は他の箇所よりも広くなっているので、射出さ
れた溶融樹脂をキャビティ間隔の広いリブ形成用の型溝
部を経て型突起部に流れを阻害されることなく一足早く
型突起部の反型コア部側にスムーズに回り込ませること
ができ、これに続いてキャビティ間隔の狭い型溝部周辺
を流れる溶融樹脂と完全に融合させることができる。
【0036】したがって、射出成形されたインストルメ
ントパネル本体3に溶融樹脂の不完全な融合に起因して
生ずるウェルドラインをなくすことができ、インストル
メントパネル本体3を見栄え良く成形することができ
る。
ントパネル本体3に溶融樹脂の不完全な融合に起因して
生ずるウェルドラインをなくすことができ、インストル
メントパネル本体3を見栄え良く成形することができ
る。
【0037】また、ウェルドラインに起因するインスト
ルメントパネル本体3の強度低下をもなくすことができ
る。
ルメントパネル本体3の強度低下をもなくすことができ
る。
【0038】さらに、インストルメントパネル本体3の
開口部5周辺に係止孔27が形成されることによる強度
低下をリブ31によって補強して、インストルメントパ
ネル本体3の開口部5周辺の剛性を確保することができ
る。
開口部5周辺に係止孔27が形成されることによる強度
低下をリブ31によって補強して、インストルメントパ
ネル本体3の開口部5周辺の剛性を確保することができ
る。
【0039】なお、本例では、リッド付樹脂パネルがイ
ンストルメントパネル1である場合を示したが、ドアト
リム等のようにリッドを取り付けるようにしている樹脂
パネルであればその種類は限らない。勿論、車両用以外
のものにも適用することができるものである。
ンストルメントパネル1である場合を示したが、ドアト
リム等のようにリッドを取り付けるようにしている樹脂
パネルであればその種類は限らない。勿論、車両用以外
のものにも適用することができるものである。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、パネル本体の裏面にリブを突設し、このリブを開口
部周縁を起点として相隣る係止孔間を通り該係止孔の反
開口部側に連続して延ばしたので、パネル本体成形時に
溶融樹脂をキャビティ間隔が広いリブ成形用の型溝部を
経て係止孔形成用の型突起部の背面側に速やかに流動さ
せて溶融樹脂をキャビティ内で完全に融合させることが
でき、不完全融合に起因するウェルドラインをなくして
パネル本体の見栄えを向上させることができるととも
に、ウェルドラインに起因するパネル本体の強度低下を
なくすことができる。また、パネル本体の開口部周辺に
係止孔が形成されることによるパネル本体の強度低下を
リブで補強してパネル本体の開口部周辺の剛性を確保す
ることができる。
ば、パネル本体の裏面にリブを突設し、このリブを開口
部周縁を起点として相隣る係止孔間を通り該係止孔の反
開口部側に連続して延ばしたので、パネル本体成形時に
溶融樹脂をキャビティ間隔が広いリブ成形用の型溝部を
経て係止孔形成用の型突起部の背面側に速やかに流動さ
せて溶融樹脂をキャビティ内で完全に融合させることが
でき、不完全融合に起因するウェルドラインをなくして
パネル本体の見栄えを向上させることができるととも
に、ウェルドラインに起因するパネル本体の強度低下を
なくすことができる。また、パネル本体の開口部周辺に
係止孔が形成されることによるパネル本体の強度低下を
リブで補強してパネル本体の開口部周辺の剛性を確保す
ることができる。
【図1】インストルメントパネル本体のエアバッグリッ
ドを取り付ける開口部周りを示し、(a)は正面図、
(b)は射出成形時に成形型の樹脂通路で固化した固化
物が付着した状態の裏面図である。
ドを取り付ける開口部周りを示し、(a)は正面図、
(b)は射出成形時に成形型の樹脂通路で固化した固化
物が付着した状態の裏面図である。
【図2】図3ではA−A線における断面図、図1(a)
ではB−B線に相当する断面図である。
ではB−B線に相当する断面図である。
【図3】エアバッグリッドが設けられたインストルメン
トパネルの助手席前方部分を示す斜視図である。
トパネルの助手席前方部分を示す斜視図である。
【図4】従来例のインストルメントパネル本体のエアバ
ッグリッドを取り付ける開口部周りを示し、射出成形時
に成形型の樹脂通路で固化した固化物が付着した状態の
正面図である。
ッグリッドを取り付ける開口部周りを示し、射出成形時
に成形型の樹脂通路で固化した固化物が付着した状態の
正面図である。
1 インストルメントパネル(リッド付樹
脂パネル) 3 インストルメントパネル本体 5 開口部 7 エアバッグリッド 13 エアバッグ 17 エアバッグケース 27 係止孔 31 リブ 35 係止片
脂パネル) 3 インストルメントパネル本体 5 開口部 7 エアバッグリッド 13 エアバッグ 17 エアバッグケース 27 係止孔 31 リブ 35 係止片
Claims (2)
- 【請求項1】 溶融樹脂を射出して成形され開口部と該
開口部周辺に間隔をあけて形成された複数個の係止孔と
を有するパネル本体と、 裏面に複数個の係止片が突設されたリッドとで構成さ
れ、 上記リッドの各係止片を上記パネル本体の各係止孔周縁
に係止させてリッドをパネル本体の開口部に取り付ける
ようにしたリッド付樹脂パネルであって、 上記パネル本体の裏面には、上記開口部周縁を起点とし
て相隣る係止孔間を通り該係止孔の反開口部側に連続し
て延びるリブが、パネル本体の射出成形時において流動
樹脂が固化することで一体に突設されていることを特徴
とするリッド付樹脂パネル。 - 【請求項2】 請求項1記載のリッド付樹脂パネルにお
いて、 パネル本体は車両のインストルメントパネル本体であ
り、 リッドは、エアバッグが収納されたエアバッグケースが
背部に取り付けられたエアバッグリッドであることを特
徴とするリッド付樹脂パネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001031773A JP2002234412A (ja) | 2001-02-08 | 2001-02-08 | リッド付樹脂パネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001031773A JP2002234412A (ja) | 2001-02-08 | 2001-02-08 | リッド付樹脂パネル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002234412A true JP2002234412A (ja) | 2002-08-20 |
Family
ID=18895805
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001031773A Pending JP2002234412A (ja) | 2001-02-08 | 2001-02-08 | リッド付樹脂パネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002234412A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7132587B2 (en) | 2001-11-08 | 2006-11-07 | Agency Of Industrial Science And Technology | Non-autonomous transposon gene of rice, transformed plant and method of use |
JP2014177191A (ja) * | 2013-03-14 | 2014-09-25 | Daikyonishikawa Corp | インストルメントパネル |
-
2001
- 2001-02-08 JP JP2001031773A patent/JP2002234412A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7132587B2 (en) | 2001-11-08 | 2006-11-07 | Agency Of Industrial Science And Technology | Non-autonomous transposon gene of rice, transformed plant and method of use |
JP2014177191A (ja) * | 2013-03-14 | 2014-09-25 | Daikyonishikawa Corp | インストルメントパネル |
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