JP2002234127A - 多層成形体 - Google Patents

多層成形体

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JP2002234127A
JP2002234127A JP2001036626A JP2001036626A JP2002234127A JP 2002234127 A JP2002234127 A JP 2002234127A JP 2001036626 A JP2001036626 A JP 2001036626A JP 2001036626 A JP2001036626 A JP 2001036626A JP 2002234127 A JP2002234127 A JP 2002234127A
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thermoplastic polyester
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JP2001036626A
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Minoru Suzuki
稔 鈴木
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リサイクルすることのできる、透明性、ガス
バリア性及び紫外線遮断性に優れる多層成形体を提供す
る。 【解決手段】 ポリエチレンテレフタレート(A)から
なる層(A層)と熱可塑性ポリエステル樹脂(B)から
なる層(B層)から構成される多層成形体であり、該多
層成形体において、A層はB層と相互に接触してA層/
B層/A層の順序での少なくとも3層の積層構造をな
し、B層の熱可塑性ポリエステル(B)は、全ジカルボ
ン酸成分の95モル%以上が2,6−ナフタレンジカル
ボン酸単位とテレフタル酸および/またはイソフタル酸
単位とからなるジカルボン酸成分および全グリコール成
分の95モル%以上がテトラメチレングリコールである
グリコール成分からなり、かつ2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸単位とテレフタル酸および/またはイソフタル
酸単位との比率が90/10〜60/40(モル%/モ
ル%)である、多層成形体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層成形体に関
し、さらに詳しくは、ガスバリア性、紫外線遮断性及び
リサイクル性に優れる多層成形体、特に中空多層成形体
に関する。
【0002】
【従来の技術】中空多層成形体について、下記の技術が
公知である。
【0003】特開平1−26940号公報には、ポリエ
チレンテレフタレート及びエチレンナフタレートからな
る中空多層成形体が記載されている。
【0004】特開平4−310719号公報には、繰返
し単位として1モル%以上80モル%未満のエチレンナ
フタレート単位を含有する熱可塑性ポリエステルと70
モル%以上のプロピレン単位を含むポリオレフィンから
なる多層容器が記載されている。
【0005】特開平4−223134号公報には、胴部
がポリエステルとポリアミドとを積層した2層構造で、
その厚みが20〜150μmのフレキシブル中空成形体
が記載されている。
【0006】また、特表平3−501627号公報に
は、ポリエチレンナフタレン−2,6−ジカルボキシレ
ート中にオレフィン/ビニルアルコールコポリマーを分
散させた2軸配向容器が記載されている。
【0007】近年、ゴミによる自然環境の汚染を防止
し、資源の有効利用を図る観点から、包装材料のリサイ
クルが進められるようになってきた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、フィルム及
びシート、樹脂成形品、食品包装容器(ボトル、容器な
ど)並びに非食品容器(医薬品、ドリンク剤、等)に使
用され、ポリエチレンテレフタレート(以下、「PE
T」と略記することがある。)として有効にリサイクル
することのできる、透明性、ガスバリア性及び紫外線遮
断性に優れる多層成形体を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、ポ
リエチレンテレフタレート(A)からなる層(A層)と
熱可塑性ポリエステル樹脂(B)からなる層(B層)か
ら構成される多層成形体であり、該多層成形体におい
て、A層はB層と相互に接触してA層/B層/A層の順
序での少なくとも3層の積層構造をなし、B層の熱可塑
性ポリエステル(B)は、全ジカルボン酸成分の95モ
ル%以上が2,6−ナフタレンジカルボン酸単位とテレ
フタル酸および/またはイソフタル酸単位とからなるジ
カルボン酸成分および全グリコール成分の95モル%以
上がテトラメチレングリコールであるグリコール成分か
らなり、かつ2,6−ナフタレンジカルボン酸単位とテ
レフタル酸および/またはイソフタル酸単位との比率が
90/10〜60/40(モル%/モル%)である、多
層成形体である。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】[多層成形体]本発明の多層成形体は、ポ
リエチレンテレフタレート(A)からなるA層と、熱可
塑性ポリエステル樹脂(B)からなるB層とから構成さ
れる。
【0012】本発明の多層成形体において、A層はB層
と接触して存在し、A層/B層/A層の順序での積層構
造を構成する。多層成形体がこの積層構造を備えない
と、B層が内容物または外気に接触することになり、多
層成形体としてのガスバリア性、フレーバー性及び強度
が不足する。
【0013】本発明の多層成形体は、通常は3層の積層
構造、すなわち、A層/B層/A層の順序での3層構造
をとるが、さらにA層に接触するB層および該B層に接
触するA層を伴うことが好ましく、A層/B層/A層/
B層/A層の順序での5層の積層構造をとることが好ま
しい。多層成形体の積層構造は、多層成形体の部分によ
り層の数が異なってもよく、例えばある部分ではA層/
B層/A層の順序での3層の積層構造をとり、他の部分
ではA層/B層/A層/B層/A層の順序での5層の積
層構造をとってもよく、これら3層の積層構造と5層の
積層構造は連続的または断続的に存在してもよい。多層
成形体が5層の積層構造を備えることにより、ガスバリ
ア性はさらに向上する。
【0014】各A層と各B層は、それぞれ厚みが異なっ
てもよいが、A層の厚みの合計は、B層の厚みの合計に
対して、厚みの比としてA/B=98/2(%/%)〜
80/20(%/%)の範囲をとることが好ましく、A
/B=98/3(%/%)〜85/15(%/%)の範
囲をとることがさらに好ましい。B層の厚みが2%未満
であるとガスバリア性の改良効果が低く好ましくなく、
20%を超えると成形体の強度低下が大きく好ましくな
い。
【0015】本発明の多層成形体は、多層成形体の平均
厚みとして、好ましくは0.01〜4mm、さらに好ま
しくは0.1〜1mmの厚みをとるものである。
【0016】多層成形体は中空多層成形体であってもよ
いが、その場合には、中空多層成形体は、胴部平均厚み
として、好ましくは0.2〜0.6mm、さらに好まし
くは0.2〜0.4mmの厚みをとる。そして、中空多
層成形体は延伸された成形体であってもよいが、この場
合、延伸倍率として、好ましくは10〜200倍、さら
に好ましくは15〜130倍をとる。ここでいう延伸倍
率は、延伸により得られる中空多層成形体の内容積(m
l)を延伸前のプリフォームの内容積(ml)で割った
値である。ただし、容積に口部は含まない。延伸倍率が
10倍未満であると中空多層成形体でのポリマーの配向
が不足し、ガスバリア性が発揮できなかったり、透明性
が低下し、200倍を超えると延伸時の破損割合が多く
なり生産性が低下して好ましくない。
【0017】[A層]A層は、PET(A)からなる層
である。PET(A)は、テレフタル酸単位を酸成分と
し、エチレングリコ−ルをグリコール成分とする熱可塑
性ポリエステルであり、テレフタル酸を全酸成分の90
モル%以上の成分とし、エチレングリコ−ルを全グリコ
ール成分の90モル%以上の成分とすることが好まし
い。
【0018】PETには、テレフタル酸以外のジカルボ
ン酸が共重合成分として含有されていてもよく、エチレ
ングリコ−ル以外のグリコール成分が共重合成分として
含有されていてもよい。さらに、オキシカルボン酸成
分、3官能以上の化合物が共重合されていても差し支え
ない。
【0019】PETの固有粘度は、好ましくは0.6〜
1.2、更に好ましくは、0.6〜1.0、特に好まし
くは0.7〜0.9である。固有粘度が0.6未満であ
ると衝撃強度が低下したり、延伸成形性が低下するなど
の物性低下があり好ましくない。固有粘度が1.2を超
えると生産性が悪く延伸成形性が低下して好ましくな
い。
【0020】[B層]B層は、熱可塑性ポリエステル樹
脂(B)からなる層である。
【0021】本発明において、熱可塑性ポリエステル樹
脂(B)は、全ジカルボン酸成分の95モル%以上が
2,6−ナフタレンジカルボン酸単位とテレフタル酸お
よび/またはイソフタル酸単位とからなるジカルボン酸
成分および全グリコール成分の95モル%以上がテトラ
メチレングリコールであるグリコール成分からなる熱可
塑性ポリエステル樹脂である。そして、熱可塑性ポリエ
ステル樹脂(B)における2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸単位とテレフタル酸および/またはイソフタル酸単
位との比率は、90/10〜60/40(モル%/モル
%)、好ましくは85/15〜70/30(モル%/モ
ル%)である。
【0022】2,6−ナフタレンジカルボン酸単位の比
率が90モル%を超えると、結晶性が高く、成形体の透
明性が低下し好ましくなく、さらにPETとの相溶化が
遅くなり、PETとのリサイクル性が低下する。60モ
ル%未満であると、ガスバリア性、紫外線カット性を改
良する効果が低下し、さらに多層成形性が低下する。他
方、テレフタル酸及び/又はイソフタル酸単位の比率
が、10モル%未満であるとPETとの相溶化速度が低
下し、40モル%を超えるとガスバリア性、紫外線カッ
ト性を改良する効果が低下する。
【0023】熱可塑性ポリエステル樹脂(B)の固有粘
度は、好ましくは0.5〜1.5、更に好ましくは0.
6〜1.3、更に好ましくは0.6〜1.0である。固
有粘度が0.5未満であると衝撃強度が低下したり、延
伸成形性が低下するなどの物性低下があり好ましくな
い。固有粘度が1.5を超えると生産性が悪く好ましく
ない。固有粘度を本発明の範囲とする為に、固相重合し
ても良い。
【0024】[添加剤]熱可塑性ポリエステル樹脂
(B)は、充填材、滑剤、着色剤、光安定剤、熱安定
剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、その他各種添加剤を含
有してもよい。
【0025】紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾー
ル系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾフェノン系化
合物、シアノアクリレート系化合物およびベンゾオキサ
ジン系化合物よりなる群から選ばれる化合物が挙げられ
る。
【0026】ベンゾトリアゾール系化合物としては、2
−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチ
ルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−
イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチ
ル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2
−イル)−4−(1,1,3,3,−テトラメチルブチ
ル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2
−イル)4,6−ビス(1,1−ジメチルエチル)フェ
ノール、2−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール
−2−イル)−6−(1,1−ジメチルエチル−4−メ
チル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−
2−イル)−4,6−ビス(1,1−ジメチルプロピ
ル)フェノール、2,2’−メチレンビス[6−(2H
−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,
3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2−(2H
−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ドデシル−4
−メチルフェノールが挙げられるが、中でも2−(2H
−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチルフェノ
ール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−
4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェ
ノールが好ましく用いられる。
【0027】トリアジン系化合物としては、2−(4,
6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)
−5−(ヘキシルオキシ)フェノール、2−[4,6−
ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリ
アジン−2−イル]−5−(オクチルオキシ)フェノー
ル、1,5,8,12−テトラキス[4,6−ビス(N
−ブチル−N−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4
−ピペリジルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2−
イル]−1,5,8,12−テトラアゾドデカンが挙げ
られるが、中でも2−(4,6−ジフェニル−1,3,
5−トリアジン−2−イル)−5−(ヘキシルオキシ)
フェノールが好ましく用いられる。
【0028】ベンゾフェノン系化合物としては、2−ヒ
ドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ4−n−オクトキシベンゾフェノン、
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−メトキシベンゾフェノンが挙げられる。
【0029】シアノアクリレート系化合物としては、2
−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニル
アクリレート、2−エチル−2−シアノ−3,3’−ジ
フェニルアクリレートが挙げられる。
【0030】ベンゾオキサジン系化合物としては、2−
p−メトキシフェニル(3,1−ベンゾオキサジン−4
−オン)、2−α−ナフチル(3,1−ベンゾオキサジ
ン−4−オン)、2−β−ナフチル(3,1−ベンゾオ
キサジン−4−オン)、2−p−フタルイミドフェニル
(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−
ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,
2’−p−フェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン
−4−オン)、2,2’−(4,4’−ジフェニレン)
ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,
2’−(2,6−又は1,5−ナフタレン)ビス(3,
1−ベンゾオキサジン−4−オン)、1,3,5−トリ
(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン−2−イル)ベ
ンゼンが挙げられるが、中でも、2,2’−ビス(3,
1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−p−フ
ェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)
が好ましく用いられる。
【0031】着色剤としては、酸化物顔料、フェロシア
ン化物顔料、珪酸塩顔料、リン酸塩顔料、カーボンブラ
ック、縮合多環顔料およびフタロシアニン顔料からなる
群より選ばれる顔料が挙げられる。
【0032】酸化物顔料としては、二酸化チタン、酸化
第2鉄(べんがら)、酸化クロム、コバルトブルー(酸
化コバルト・酸化アルミニウム複合酸化物系顔料)、酸
化亜鉛(亜鉛華)、四三酸化鉛(鉛丹)、酸化第一銅
(亜酸化銅)、チタンニッケルイエローを例示すること
ができる。
【0033】フェロシアン化物顔料としては、紺青を例
示することができる。
【0034】リン酸塩顔料としては、マンガンバイオレ
ットを例示することができる。
【0035】縮合多環顔料としては、アントラキノン顔
料を例示することができる。
【0036】フタロシアニン顔料としては、フタロシア
ニンブルー、無金属フタロシアニン、フタロシアニング
リーン、ファストスカイブルーを例示することができ
る。
【0037】珪酸塩顔料としては、群青、タルク、ホワ
イトカーボンを例示することができ、ホワイトカーボン
として好ましくは、無水珪酸、含水珪酸、含水珪酸マグ
ネシウム、含水珪酸カルシウム、含水珪酸アルミニウム
である。
【0038】熱安定剤(酸化防止剤)としては、モノフ
ェノール系、ビスフェノール系、高分子型フェノール
系、リン系が挙げられる。
【0039】モノフェノール系としては、2,6−ジ−
t−ブチル−p−クレゾール、ブチルヒドロキシアニソ
ール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノー
ル、ステアリル−β−(3,5−ジーt−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネートが挙げられる。こ
の中でも、ステアリル−β−(3,5−ジーt−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートが好まし
い。
【0040】ビスフェノール系としては、2,2’−メ
チレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−
ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル
−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン
ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)が挙げ
られる。
【0041】高分子型フェノール系としては、1,1,
3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブ
チルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,
4,6−トリス(3,5−ジt−ブチル−4−ヒドロキ
シベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−
(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート]メタン、α−トリコロールが挙
げられる。この中でも、テトラキス−[メチレン−3−
(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート]メタンが好ましい。
【0042】リン系としては、トリフェニルホスファイ
ト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイ
ソデシルホスファイト、4,4’−ブチリデン−ビス
(3−メチル−6−t−ブチルフェニル ジトリデシ
ル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライ
ルビス(オクタデシルホスファイト)、トリス(ノニル
フェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブ
チルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタ
ンテトライルビス(2,4−ジーt−ブチルフェニル)
ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビ
ス(2,6−ジーt−ブチル−4−メチルフェニル)ホ
スファイトが挙げられる。この中での、サイクリックネ
オペンタンテトライルビス(オクタデシルホスファイ
ト)、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サ
イクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジー
t−ブチルフェニル)ホスファイトが好ましい。
【0043】光安定剤としては、ヒンダードアミン系が
挙げられ、チバ・スペシャリティ・ケミカル社のTin
uvin−622,旭電化社のADK STAB LA
−57,LA77,LA67等が挙げられる。
【0044】[多層成形体の製造方法]多層中空成形体
の製造には、公知の成形方法を用いることができる。例
えば、射出ユニットとブローユニットが一体となったホ
ットパリソン法、射出ユニットとブローユニットが別の
設備であるコールドパリソン法、ダイレクトブロー法、
インジェクションブロー法、押出しブロー法を用いて製
造することができる。一旦多層シートまたは多層フィル
ム状に加工し、その後に熱成形に製造する方法を用いて
もよい。この場合の多層シートまたは多層フィルムは公
知の方法により製造することができる。
【0045】多層フィルムまたは多層シートを製造する
方法として、例えば、単軸または二軸押出機より、多層
無延伸フィルムまたはシートを製膜する方法、さらに一
軸またはニ軸延伸する方法を用いることができ、インフ
レーション成形法を用いてもよい。
【0046】射出成形体を成形する方法として、射出成
形、ガスインジェクション成形、押出し成形、圧縮成形
などが挙げられる。
【0047】
【実施例】以下、実施例を挙げてさらに詳細に説明す
る。なお、例中の特性は下記の方法で測定した。
【0048】(1)ヘーズ 多層ボトルの胴部の任意の箇所から厚み300μmのサ
ンプルを切り出し、日本電色工業製Color and color di
fference meter(MODEL1001DP)にて測定した。
【0049】(2)紫外線カット性 多層ボトルの胴部の任意の箇所から厚み300μm(ボ
トル)のサンプルを切り出し、ultraviolet and visibl
e spectrophotometerにて光線透過率を測定した。
【0050】(3)ガスバリア性評価 純水(イオン交換水)を容積の90%(中空成形体のネ
ジ部の下まで)まで充填して窒素雰囲気下で、窒素バブ
リングを10分間して、初期の溶存酸素値を測定した。
ボトル上部空気を窒素で置換後、シリコンゴムにて密栓
標準状態(23℃、湿度50%)で保持した。96時間
後に窒素雰囲気下で開栓し溶存酸素を測定した。溶存酸
素計には、YSI社製 Model5000 隔膜式ポーラログ
ラフを用いた。
【0051】(4)固有粘度 テトラクロロエタン2重量部とフェノール3重量部の混
合溶媒15mlにサンプル0.18gを加熱溶解し、3
5℃で測定した。
【0052】(5)PET(A) 帝人製ポリエチレンテレフタレート(グレード;TR8
550T)を準備した。
【0053】(6)熱可塑性ポリエステル樹脂(B)の
製造 以下の参考例の方法で熱可塑性ポリエステル(B)を製
造した。
【0054】[参考例1]2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸ジメチルエステル80重量部、ジメチルテレフタレ
ート17重量部とテトラメチレングリコール65重量と
を、テトラ−t−ブトキシチタンを触媒として用い、副
生するメタノールを系外に留去させ、かつ210℃まで
加熱昇温しながらエステル交換反応させ、次いで、反応
生成物を高温高真空下で重縮合反応させて固有粘度(テ
トラクロロエタン2重量部とフェノール3重量部の混合
溶媒、25℃)0.80のポリマー(参考例1)を得
た。
【0055】[参考例2]2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸ジメチルエステル70重量部、ジメチルテレフタレ
ート24重量部とテトラメチレングリコール65重量と
を、テトラ−t−ブトキシチタンを触媒として用い、副
生するメタノールを系外に留去させ、かつ210℃まで
加熱昇温しながらエステル交換反応させ、次いで、反応
生成物を高温高真空下で重縮合反応させて固有粘度0.
85のポリマー(参考例2)を得た。
【0056】[参考例3]2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸ジメチルエステル90重量部、ジメチルイソフタレ
ート8重量部とテトラメチレングリコール65重量と
を、テトラ−t−ブトキシチタンを触媒として用い、副
生するメタノールを系外に留去させ、かつ210℃まで
加熱昇温しながらエステル交換反応させ、次いで、反応
生成物を高温高真空下で重縮合反応させて固有粘度(テ
トラクロロエタン2重量部とフェノール3重量部の混合
溶媒、25℃)0.87のポリマー(参考例3)を得
た。
【0057】[参考例4]2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸ジメチルエステル100重量部とテトラメチレング
リコール65重量とを、テトラ−t−ブトキシチタンを
触媒として用い、副生するメタノールを系外に留去さ
せ、つ210℃まで加熱昇温しながらエステル交換反応
させ、次いで、反応生成物を高温高真空下で重縮合反応
させて固有粘度0.80のポリマー(参考例4)を得
た。
【0058】[参考例5]2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸ジメチルエステル40重量部、ジメチルイソフタレ
ート48重量部とテトラメチレングリコール65重量と
を、テトラ−t−ブトキシチタンを触媒として用い、副
生するメタノールを系外に留去させ、かつ210℃まで
加熱昇温しながらエステル交換反応させ、次いで、反応
生成物を高温高真空下で重縮合反応させて固有粘度0.
75のポリマー(参考例5)を得た。
【0059】[実施例1]PETをA層に、参考例1の
熱可塑性ポリエステルをB層に来るように、射出成形
し、内容積15mlのプリフォームを得た。A/B/A
またはA/B/A/B/Aの繰返しは射出タイミングを
変更して実施した。A/B/Aの繰返しは、Aを射出中
にBを射出することで成形し、A/B/A/B/Aの繰
返しは、Aを射出し、射出途中で一時停止し、その停止
中にBを射出し、引き続き残りのAを射出することで成
形した。
【0060】プリフォームは日精樹脂工業製2色成形機
にて成形し、該プリフォームの平均胴部厚みは4mm、
重量は約32gとした。この際、成形条件として次の条
件をとった。
【0061】PET側;シリンダー設定285℃、スク
リュー回転数100rpm。
【0062】熱可塑性ポリエステル樹脂(B)側;シリ
ンダー設定250℃、スクリュー回転数100rpm成
形。
【0063】全サイクル;30sec 得られたプリフォームをKRUPP CORPOPLA
ST社製LB01ブロー機にて配向ブロー成形して、内
容積約0.5L(リットル)、平均胴部厚み370μ
m、全厚み(胴部)に対してB層の厚みが平均で10%
である中空成形体を得た。この際、ブロー成形条件とし
て次の条件をとった。 プリフォーム加熱時間 80sec プリフォーム表面温度 100℃ 一次ブロー圧 1MPa 2次ブロー圧 3MPa
【0064】得られた中空成形体を評価した。結果を表
1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】[実施例2〜5、比較例1〜4]実施例1
と同様に、PETをA層に、参考例の熱可塑性ポリエス
テルをB層に来るように、表1に記載の原料でボトルを
成形し評価した。得られた中空成形体を評価した。結果
を表1に示す。
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、リサイクルすることの
できる、透明性、ガスバリア性及び紫外線遮断性に優れ
る多層成形体を提供することができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレンテレフタレート(A)から
    なる層(A層)と熱可塑性ポリエステル樹脂(B)から
    なる層(B層)から構成される多層成形体であり、該多
    層成形体において、A層はB層と相互に接触してA層/
    B層/A層の順序での少なくとも3層の積層構造をな
    し、B層の熱可塑性ポリエステル(B)は、全ジカルボ
    ン酸成分の95モル%以上が2,6−ナフタレンジカル
    ボン酸単位とテレフタル酸および/またはイソフタル酸
    単位とからなるジカルボン酸成分および全グリコール成
    分の95モル%以上がテトラメチレングリコールである
    グリコール成分からなり、かつ2,6−ナフタレンジカ
    ルボン酸単位とテレフタル酸および/またはイソフタル
    酸単位との比率が90/10〜60/40(モル%/モ
    ル%)である、多層成形体。
  2. 【請求項2】 多層成形体が、A層/B層/A層/B層
    /A層の順序での5層の積層構造をなす、請求項1記載
    の多層成形体。
  3. 【請求項3】 A層とB層の厚み比が、A/B=98/
    2〜80/20(%/%)である、請求項1または2記
    載の多層成形体。
  4. 【請求項4】 ヘーズが5%以下である請求項1乃至3
    のいずれかに記載の多層成形体。
  5. 【請求項5】 多層成形体が中空多層成形体である、請
    求項1乃至4のいずれかに記載の多層成形体。
  6. 【請求項6】 多層成形体がシ−トまたはフィルムであ
    る、請求項1乃至4のいずれかに記載の多層成形体。
  7. 【請求項7】 多層成形体が射出成形体である、請求項
    1乃至4のいずれかに記載の多層成形体。
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