JP2002233802A - 塗工装置 - Google Patents

塗工装置

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JP2002233802A
JP2002233802A JP2001028801A JP2001028801A JP2002233802A JP 2002233802 A JP2002233802 A JP 2002233802A JP 2001028801 A JP2001028801 A JP 2001028801A JP 2001028801 A JP2001028801 A JP 2001028801A JP 2002233802 A JP2002233802 A JP 2002233802A
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Japan
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coating
rotary screen
outer peripheral
peripheral surface
coating liquid
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Application number
JP2001028801A
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English (en)
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Fujihiko Watanabe
富二彦 渡辺
Hiroyuki Ishikawa
宏行 石川
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Coating Apparatus (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロータリースクリーンを用いて電極となる帯
状基材の主面上に塗液を塗工する際の歩留まりの大幅な
向上を可能にするとともに、品質の大幅な向上を可能に
する。 【解決手段】 略円筒状を呈し、内部に電極合剤を含有
する塗液3が供給されるとともに回転自在とされたロー
タリースクリーン21の外周面に、電極となる帯状基材
2がロータリースクリーン21の回転方向と同一方向に
走行しながら摺接することにより、ロータリースクリー
ン21の外周面に設けられた開口部を通して、塗液3を
帯状基材2の主面上に転写しながら、所定の間隔にて間
欠塗工していく塗工装置において、ロータリースクリー
ン21の外周面に摺接しながら、ロータリースクリーン
21の外周面に過剰に供給された塗液3を払拭し除去す
るワイパーブレード40a,40bを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電極となる帯状基
材の主面上に、電極合剤を含有する塗液を所定の間隔に
て間欠塗工していく塗工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年において、カメラ一体型VTR(vi
deo tape recorder),携帯電話,携帯用コンピュータ
等のポータブル電子機器が多く登場し、その小型軽量化
が図られている。そして、これらの電子機器には、ポー
タブル電源として電池が用いられており、特に充放電が
繰り返し可能な二次電池が多く使用されている。この二
次電池の中でもリチウムイオン二次電池は、エネルギー
密度が高く,サイクル寿命,安全性,急速充電性能等に
関する研究開発が活発に進められているとともに、その
需要が高まっている。
【0003】ところで、リチウムイオン二次電池の電極
は、帯状基材の主面上に電極合剤を含有する塗液を所定
の間隔にて間欠塗工し、乾燥させた後に、個々に切断す
ることで作製される。そして、この塗液を帯状基材の主
面上に間欠塗工する際は、図9に示すようなロータリー
スクリーン100を備えた塗工装置が用いられる。
【0004】このロータリースクリーン100は、略円
筒状を呈し、回転自在とされるとともに、その外周面に
は、多数の小孔101が形成されてなる開口部102が
所定の間隔にて設けられている。
【0005】また、このロータリースクリーン100の
内部には、塗液が供給されるとともに、回転するロータ
リースクリーン100の内周面に幅方向に亘って摺接し
ながら、この塗液を上述した開口部102を通して、ロ
ータリースクリーン100の外周面へと押し出す図示し
ないスキージブレードが設けられている。
【0006】この塗工装置では、ロータリースクリーン
100の外周面に、帯状基材が当該ロータリースクリー
ン100の回転方向と同一方向に走行しながら摺接する
ことにより、このロータリースクリーン100の外周面
に設けられた開口部102を通して、スキージブレード
により押し出された塗液を帯状基材の主面上に転写して
いく。これにより、塗工装置では、図10に示すよう
に、帯状基材103の主面上に塗液が塗工された塗工部
分104と、塗液が塗工されていない未塗工部分105
とが交互に形成された間欠塗工を行うことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の塗工装置では、図11に示すように、バックアップ
ロール106に掛け合わされた状態で走行する帯状基材
103に対して、回転するロータリースクリーン100
を摺接しながら、この帯状基材103の主面上に塗液1
07を間欠塗工する際に、塗工開始直前に開口部102
より滲み出した塗液107aがロータリースクリーン1
00の外周面を覆うこととなる。
【0008】このため、従来の塗工装置では、塗工開始
直前にロータリースクリーン100の外周面に滲み出た
塗液107aがそのまま帯状基材103の主面上に転写
されてしまい、図12に示すような塗工開始直後の塗工
部分104aに塗膜の厚みむらが発生して、塗膜の乾燥
が不十分となる乾燥不良や、乾燥後に塗膜の厚みむらに
よる帯状基材103の切断等を生じさせてしまうことが
あった。
【0009】また、従来の塗工装置では、ロータリース
クリーン100の開口部102から滲み出した過剰な塗
液107aが、このロータリースクリーン100の開口
部102からはみ出し、この開口部102以外の外周面
にも付着してしまうことがある。この場合、ロータリー
スクリーン100と帯状基材103とが摺接した際に、
図13中矢印Xで示す塗工部分104の形状不良や、未
塗工部分105に塗液107aが付着する汚れ等を生じ
させてしまう。
【0010】このように、従来の塗工装置では、上述し
たロータリースクリーン100の外周面に過剰に供給さ
れた塗液107aによって、これら塗液107及び帯状
基材103に無駄が生じてしまい、歩留まりが大幅に低
下してしまうといった問題があった。
【0011】そこで、本発明はこのような従来の事情に
鑑みて提案されたものであり、電極となる帯状基材の主
面上に電極合剤を含有する塗液を塗工する際の歩留まり
を大幅に向上させるとともに、品質の大幅な向上を可能
とした塗工装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明に係る塗工装置は、略円筒状を呈し、内部
に電極合剤を含有する塗液が供給されるとともに回転自
在とされたロータリースクリーンの外周面に、電極とな
る帯状基材がロータリースクリーンの回転方向と同一方
向に走行しながら摺接することにより、ロータリースク
リーンの外周面に設けられた開口部を通して、塗液を帯
状基材の主面上に転写しながら、所定の間隔にて間欠塗
工していく塗工装置において、ロータリースクリーンの
外周面に摺接しながら、外周面に過剰に供給された塗液
を払拭し除去する払拭除去手段を備えることを特徴とし
ている。
【0013】以上のように、本発明に係る塗工装置で
は、払拭除去手段が、ロータリースクリーンの外周面に
摺接しながら、当該外周面の塗液を払拭し除去する。こ
れにより、帯状基材の主面上に塗液を過剰に塗工するこ
とが防止される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照にして詳細に説明する。
【0015】本発明を適用した塗工装置の一例を図1に
示す。
【0016】この図1に示す塗工装置1は、図中矢印A
で示す方向に走行する帯状基材2の主面上に、電極合剤
を含有する塗液3を所定の間隔にて間欠塗工をしていく
塗工装置である。
【0017】この塗工装置1は、帯状基材2を送り出す
供給ロール4と、主面上に塗液3が間欠塗工された帯状
基材2を巻き取る巻き取りロール5と、これら供給ロー
ル4と巻き取りロール5との間にて走行する帯状基材2
の引き回しを行うロール6a〜ロール6iとを備えてい
る。また、塗工装置1は、ロール6aとロール6bとの
間及びロール6hとロール6iとの間に位置して、走行
する帯状基材2に対して常に一定の張力をかけるテンシ
ョンロール7a,7bとを備えている。また、塗工装置
1は、帯状基材2の走行経路中のロール6dとロール6
eとの間に位置して、走行する帯状基材2の主面上に塗
液3を間欠塗工していく塗工部8と、ロール6eとロー
ル6fとの間に位置して、走行する帯状基材2の主面上
に間欠塗工された塗液3を乾燥させる乾燥部9とを有し
ている。
【0018】ここで、帯状基材2は、正極を作製する場
合、例えば箔状のアルミニウム等からなり、負極を作製
する場合、箔状の銅等からなる。
【0019】塗液3は、正極を作製する場合、正極活物
質を含有する正極塗液からなり、負極を作製する場合、
負極活物質を含有する負極塗液からなる。
【0020】正極塗液は、例えば一般式LiMO
(式中のMは1種類以上の遷移金属であり、xは0.
05≦x≦1.10を満足させる数である)等で表され
るリチウム複合酸化物である正極活物質と、炭素材料等
による導電剤と、ポリフッ化ビニリデン樹脂等のフッ素
系バインダである結着剤とを混合した正極合剤に、溶剤
としてN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと称
する。)を加えて分散し、スラリー状に調整して作製さ
れる。
【0021】正極活物質は、リチウム複合酸化物を示す
上記式に含まれる遷移金属MにCo,Ni又はMnのう
ち少なくとも1種を使用すると良い。特に、Coを使用
することが好ましい。このリチウム複合酸化物は、リチ
ウム及び遷移金属Mのそれぞれの塩、例えば、炭酸塩、
硝酸塩、酸化物、ハロゲン化物等を原料として製造され
る。そして、所望の組成に応じてリチウム塩原料及び遷
移金属Mの原料をそれぞれ計量し、十分に混合した後に
酸素雰囲気において600℃〜1000℃程度の温度範
囲で加熱焼成することにより製造される。なお、このよ
うな正極活物質では、各成分の混合方法を特に限定する
ものではなく、粉末状の塩類を水等に溶解させた状態に
混合しても良い。
【0022】負極塗液は、例えばリチウムをドープ且つ
脱ドープし得る炭素材料等である負極活物質と、ポリフ
ッ化ビニリデン樹脂等のフッ素系バインダである結着剤
とを混合した負極合剤に、溶剤としてNMPを加えて分
散し、スラリー状に調整して作成される。
【0023】負極活物質は、2000℃程度の比較的低
い温度で焼成されることで得られる低結晶性炭素材料や
結晶化し易い原料を3000℃程度の温度で焼成される
ことで得られる高結晶性炭素材料よりなる。例えば、熱
分解炭素類、コークス類(ピッチコークス、ニードルコ
ークス、石油コークス等)、人造黒鉛類、天然黒鉛類、
ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体(フラン樹脂
等を適当な温度で焼成し、炭素化したもの)、炭素繊
維、活性炭素類等がある。特に負極活物質には、(00
2)面の面間隔が3.70 以上、真密度が1.70g
/cc未満、空気流量中の示差熱分析において700℃
以上に発熱ピークを持たない低結晶性炭素材料を用いる
ことが望ましい。
【0024】この塗工装置1において、塗工部8は、図
1及び図2に示すように、図2中矢印Bに示す方向に回
転自在とされた略円柱状のバックアップロール20に帯
状基材2が掛け合わされた状態で図中矢印Aで示す方向
に走行するとともに、この帯状基材2に対して摺接しな
がら図2中矢印Cで示す方向に回転し、塗液3を間欠塗
工していくロータリースクリーン21を備えている。
【0025】ロータリースクリーン21は、図3に示す
ように、略円筒状を呈しており、その外周面には、塗液
3を帯状基材2の主面上に供給するとともに、多数の小
孔22により形成されてなる開口部23が所定の間隔に
て設けられている。これら開口部23は、ロータリース
クリーン21の幅方向に亘って形成されており、各開口
部23の間が塗液3を帯状基材2の主面上に供給しない
ステンシル部24とされている。これにより、塗工部8
では、帯状基材2の主面上に塗液3を間欠塗工すること
が可能となっている。
【0026】そして、ロータリースクリーン21の内部
には、図2及び図4に示すように、塗液3をロータリー
スクリーン21の内部に供給するための塗液供給ノズル
25と、ロータリースクリーン21の内周面に幅方向に
亘って摺接するとともに、塗液3を開口部23から押し
出すスキージブレード26とが設けられている。なお、
図4は、ロータリースクリーン21の内部構造を示す要
部拡大図である。
【0027】塗液供給ノズル25は、先端部に塗液3を
ロータリースクリーン21の幅方向に亘って均一に供給
することが可能なスリット口27を有し、他端部側に塗
液3を圧送する図示しない塗液圧送ポンプが接続されて
いる。これにより、塗工部8では、塗液3をロータリー
スクリーン21の内部に供給することが可能となってい
る。
【0028】スキージブレード26は、ロータリースク
リーン21の幅方向に亘る開口部23の幅より大となる
略平板状を呈しており、その長手方向の一側端部が内周
面に摺接されている。そして、このスキージブレード2
6は、弾性変形しながら塗液3を開口部23を通して、
ロータリースクリーン21の外周面へと押し出す。
【0029】また、この塗工部8は、図2に示すよう
に、ロータリースクリーン21の外周面に幅方向に亘っ
て摺接するとともに、その外周面に過剰に供給された塗
液3を払拭し除去するワイパーブレード40a,40b
を備えている。
【0030】このワイパーブレード40a,40bは、
図5及び図6に示すように、ロータリースクリーン21
の幅方向に亘る開口部23の幅より大となる略平板状を
呈するブレード41と、ブレード41を保持するための
ホルダー42と、このホルダー42に保持されたブレー
ド41のロータリースクリーン21の外周面に摺接する
摺接端面部に取り付けられたゴム43とを備えている。
また、ワイパーブレード40aとワイパーブレード40
bとは、それぞれロータリースクリーン21の外周面に
所定の間隔にて配置されている。
【0031】ブレード41は、例えば、ステンレス、
鉄、樹脂等からなる。
【0032】ホルダー42は、ブレード41を保持しな
がら図中矢印Dで示す方向に移動することにより、ワイ
パーブレード40a,40bをロータリースクリーン2
1の外周面に対して接離自在にするとともに、図5中矢
印Eで示す方向に移動することにより、ロータリースク
リーン21の外周面に対するワイパーブレード40a,
40bの摺接する角度を調節可能としている。
【0033】ゴム43は、ロータリースクリーン21の
外周面と摺接しながらロータリースクリーン21の外周
面に過剰に供給された塗液3を効果的に払拭し除去す
る。すなわち、このワイパーブレード40a,40b
は、ワイパーブレード40a,40bの摺接端面部にゴ
ム43を設けることにより、ロータリースクリーン21
の外周面から帯状基材2の主面上に転写された塗液3の
表面に、例えばスジ状の模様等を生じさせることなく、
適切に塗液3を払拭し除去することができる。なお、ゴ
ム43は、ブレード41の長手方向の一側端部に、例え
ば、接着剤、ネジ等により取り付けらている。
【0034】この塗工装置1において、乾燥部9は、上
述した塗工部8により帯状基材2の主面上に間欠塗工さ
れた塗液3に含有される溶剤を、例えば温風等により乾
燥することが可能となっている。
【0035】以上のように構成される塗工装置1では、
ロータリースクリーン21を回転させながら塗液供給ノ
ズル25により塗液3をロータリースクリーン21の内
部に供給する。ロータリースクリーン21の内部に供給
された塗液3は、ロータリースクリーン21の開口部2
3を通して、ロータリースクリーン21の回転によりロ
ータリースクリーン21の内周面に幅方向に亘って摺接
するスキージブレード26により、ロータリースクリー
ン21の外周面へと押し出される。
【0036】ところで、この塗工装置1では、塗工開始
直前に開口部23から滲み出した塗液3がロータリース
クリーン21の外周面を覆うことになる。すなわち、ロ
ータリースクリーン21の外周面には、塗液3が過剰に
供給された状態になる。
【0037】そこで、この塗工装置1では、ロータリー
スクリーン21の外周面に摺接するワイパーブレード4
0a,40bにより、このロータリースクリーン21の
外周面に過剰に供給された塗液3を払拭し除去する。主
に、ワイパーブレード40a,40bのうち、一方のワ
イパーブレード40aがロータリースクリーン21の外
周面に過剰に供給された塗液3を払拭し除去するととも
に、もう一方のワイパーブレード40bがロータリース
クリーン21の外周面における開口部23以外に付着し
た塗液3を払拭し除去する。これにより、塗工装置1で
は、ワイパーブレード40a,40bがロータリースク
リーン21の外周面に過剰に供給された塗液3を払拭し
除去することから、帯状基材2の主面上に塗液3が過剰
に間欠塗工されることを防ぐことができる。
【0038】そして、この塗工装置1では、ロータリー
スクリーン21の外周面に過剰に供給された塗液3をワ
イパーブレード40a,40bが払拭し除去した後に、
このワイパーブレード40a,40bをロータリースク
リーン21の外周面から離間させる。そして、ロータリ
ースクリーン21の外周面を、供給ロール4より送り出
された帯状基材2に摺接することとなる。
【0039】これにより、この塗工装置1では、ロータ
リースクリーン21の外周面に、バックアップロール2
0に掛け合わされた状態の帯状基材2がロータリースク
リーン21の回転方向と同一方向に走行しながら摺接す
ることにより、このロータリースクリーン21の外周面
に設けられた開口部23を通して、スキージブレード2
6により押し出された塗液3を帯状基材2の主面上に所
定の間隔にて転写していく。すなわち、塗工装置1で
は、図1及び図7に示すように、帯状基材2の主面上に
塗液3が塗工された塗工部分28と、塗液3が塗工され
ていない未塗工部分29とが交互に形成された間欠塗工
を行うことができる。
【0040】なお、塗工装置1では、帯状基材2の主面
上に塗液3が所定の間隔にて塗工された塗工部分28を
乾燥部9により乾燥させた後に、主面上に間欠塗工され
た帯状基材2を巻き取りロール5にて巻き取る。この巻
き取りロール5にて巻き取られ、主面上に間欠塗工され
た帯状基材2は、後の切断工程にて未塗工部分29毎で
切断されることにより図示しない電極が作製されること
となる。
【0041】以上のように、この塗工装置1では、ロー
タリースクリーン21の外周面に摺接しながら、その外
周面に過剰に供給された塗液3を払拭し除去するワイパ
ーブレード40a,40bが備えられている。
【0042】これにより、塗工装置1では、塗工開始直
前にロータリースクリーン21の外周面に過剰に供給さ
れた塗液3がそのまま帯状基材2の主面上に転写される
ことがなくなり、塗工開始直後の塗工部分28に塗膜の
厚みむらを生じなくなることから、例えば塗膜の乾燥不
良や、塗膜の厚みむらによる帯状基材2の切断等を防止
することができる。また、塗工装置1では、ワイパーブ
レード40a,40bによりロータリースクリーン21
の外周面の開口部23以外に付着した塗液3を払拭し除
去することから、塗工開始直後の未塗工部分29に生じ
る塗液3による汚れを防止することができる。
【0043】塗工装置1において、ワイパーブレード4
0a,40bは、図8に示すように、ロータリースクリ
ーン21の外周面に対して、40°以上、75°以下と
なる角度θで摺接されることが好ましい。
【0044】これは、ワイパーブレード40a,40b
がロータリースクリーン21の外周面に対して40°よ
りも小となる角度θにて摺接すると、ワイパーブレード
40a,40bにより払拭された塗液3が、ロータリー
スクリーン21の外周面とワイパーブレード40a,4
0bとの間で滞留してしまうからである。この場合、塗
工装置1では、ロータリースクリーン21に設けられた
開口部23に塗液3が目詰まりしてしまい、図7に示す
間欠塗工された塗工部分28に、開口部23の目詰まり
による未転写部分が生じてしまう。
【0045】一方、ワイパーブレード40a,40bが
ロータリースクリーン21の外周面に対して75°より
も大となる角度θにて摺接すると、塗工装置1では、ロ
ータリースクリーン21の外周面に摺接するワイパーブ
レード40a,40bが例えば振動してしまい、ロータ
リースクリーン21の外周面に過剰に供給された塗液3
を払拭し除去することが困難となるからである。この場
合、塗工装置1では、ロータリースクリーン21の外周
面に塗液3を大量に拭き残すといった拭きむらを生じさ
せてしまい、間欠塗工された塗工部分28に、ロータリ
ースクリーン21の外周面に生じた塗液3の拭きむらに
よる塗工厚みむらを生じてしまう。
【0046】したがって、塗工装置1では、ワイパーブ
レード40a,40bをロータリースクリーン21の外
周面に対して、40°以上、75°以下の角度θにて摺
接させることが好ましい。これにより、塗工装置1で
は、ロータリースクリーン21の外周面に、塗液3の滞
留の発生と塗液3の拭きむらの発生とを防ぐことから、
間欠塗工された塗工部分28に、塗液3の未転写部分の
発生と塗工厚みむらの発生とを防止することが可能とな
る。
【0047】以上のことにより、本発明を適用した塗工
装置1では、ワイパーブレード40a,40bがロータ
リースクリーン21の外周面に過剰に供給された塗液3
を払拭し除去することから、帯状基材2の主面上に塗液
3が過剰に間欠塗工されることを防ぐことができる。し
たがって、ロータリースクリーン21を用いて電極とな
る帯状基材2の主面上に塗液3を間欠塗工する際の歩留
まりと、品質とを大幅に向上することが可能となる。
【0048】なお、塗工装置1では、ワイパーブレード
40a,40bがロータリースクリーン21の外周面に
幅方向に亘り摺接していれば、例えば、取り付け位置、
数等については必ずしも限定されるものではない。
【0049】
【実施例】以下、本発明に係る塗工装置を用いて実際に
電極を作製した実施例について説明する。また、これら
実施例と比較するために作製した比較例について説明す
る。
【0050】<実施例1>実施例1では、先ず、正極塗
液を作製するのに、炭酸リチウムと炭酸コバルトをモル
比でリチウム:コバルト=1:1になるように混合し、
900℃の空気中で5時間焼成することにより、正極活
物質とする焼成体を得た。次に、得られた正極活物質に
ついて、X線回折測定を行い、LiCoOであること
を確認した。次に、得られたLiCoOを96重量%
と炭酸リチウム4重量%とを混合した混合品を91重量
%と、結着剤であるポリフッ化ビニリデン樹脂を3重量
%と、導電剤としてロンザー社製グラファイトKS−6
を6重量%とを混合して正極合剤とした。次に、その正
極合剤にNMP溶剤を加えて、混合機によって混練・分
散を行い正極塗液を作製した。
【0051】次に、負極塗液を作製するのに、石油ピッ
チに酸素を含む官能基を10乃至20%導入した後に、
1000℃の不活性ガスの雰囲気中で焼成し、ガラス状
炭素に近い性質を有する難黒鉛炭素材料を得た。次に、
得られた難黒鉛炭素材料を90重量%と、結着剤として
ポリフッ化ビニリデン樹脂を10重量%とを混合して負
極合剤とし、この負極合剤に溶剤としてNMPを加え
て、混合機により混練・分散を行い負極塗液を作製し
た。
【0052】次に、上記正極塗液及び負極塗液(以下、
まとめて塗液と称する。)を、塗工装置に備えられた回
転しているロータリースクリーンの内部に供給した。
【0053】次に、塗工装置では、ロータリースクリー
ンの内部に供給された塗液が、ロータリースクリーンの
内周面に幅方向に亘って摺接するスキージブレードによ
り、ロータリースクリーンの開口部を通して、ロータリ
ースクリーンの外周面へと押し出された。
【0054】このとき、塗工開始直前に開口部からロー
タリースクリーンの外周面に過剰に滲み出された塗液
を、ロータリースクリーンの外周面に摺接するワイパー
ブレードにより、払拭し除去した。
【0055】次に、ロータリースクリーンの外周面に過
剰に供給された塗液を払拭し除去したワイパーブレード
を、ロータリースクリーンの外周面から離間した。
【0056】次に、ワイパーブレードを離間したロータ
リースクリーンの外周面に、バックアップロールに掛け
合わされた状態の帯状基材がロータリースクリーンの回
転方向と同一方向に走行しながら摺接することにより、
このロータリースクリーンの外周面に設けられた開口部
を通して、スキージブレードにより押し出された塗液を
帯状基材の主面上に所定の間隔にて転写した。すなわ
ち、帯状基材の主面上に塗液が塗工された塗工部分と、
塗液が塗工されていない未塗工部分とが交互に形成され
た間欠塗工を行った。
【0057】次に、帯状基材の主面上に塗液が間欠塗工
されている塗工部分を乾燥部により乾燥させた後に、主
面上に間欠塗工された帯状基材を巻き取りロールにて巻
き取った。
【0058】次に、巻き取りロールにて巻き取られ、主
面上に間欠塗工された帯状基材は、後の切断工程にて未
塗工部分毎で切断することにより正極及び負極を作製し
た。
【0059】以下、上述した塗工装置の間欠塗工条件
を、表1に示す。
【0060】
【表1】
【0061】<実施例2>実施例2では、ワイパーブレ
ードの摺接端面部にゴムが配置された塗工装置を用いた
以外は、実施例1と同様にして正極及び負極を作製し
た。
【0062】<実施例3>実施例3では、ロータリース
クリーンの外周面に摺接するワイパーブレードを二つ備
えた塗工装置を用いた以外は、実施例1と同様にして正
極及び負極を作製した。
【0063】<実施例4>実施例4では、ワイパーブレ
ードの摺接端面部にゴムを備えた塗工装置を用いた以外
は、実施例3と同様にして正極及び負極を作製した。
【0064】<実施例5>実施例5では、ロータリース
クリーンの外周面に対してワイパーブレードが摺接する
角度を75°とした塗工装置を用いた以外は、実施例2
と同様にして正極及び負極を作製した。
【0065】<比較例1>比較例1では、ワイパーブレ
ードを備えていない従来の塗工装置を用いた以外は、実
施例1と同様にして正極及び負極を作製した。
【0066】<比較例2>比較例2では、ロータリース
クリーンの外周面に対してワイパーブレードが摺接する
角度を35°とした塗工装置を用いた以外は、実施例2
と同様にして正極及び負極を作製した。
【0067】<比較例3>比較例3では、ロータリース
クリーンの外周面に対してワイパーブレードが摺接する
角度を80°とした塗工装置を用いた以外は、実施例2
と同様にして正極及び負極を作製した。
【0068】先ず、以上のように、ワイパーブレードが
備えられた塗工装置により作製された実施例1及び実施
例2とワイパーブレードが備えられていない塗工装置に
より作製された比較例1との正極及び負極(以下、まと
めて電極と称する。)について、塗工部分の塗工厚みむ
らの発生を調べた。塗工部分に塗工厚みむらが発生した
場合、塗膜の厚い部分の塗液の乾燥が不十分になると考
え、塗液に含有される溶剤臭の有無を調べるとともに、
塗工部分に塗膜の膜厚差があると帯状基材が切断すると
考え、目視により帯状基材の切断の有無を調べた。
【0069】また、ロータリースクリーンの外周面に過
剰に供給された塗液をワイパーブレードが払拭し除去し
ている状態を調べた。ワイパーブレードがロータリース
クリーンの外周面に過剰に供給された塗液を払拭し除去
していない場合、ロータリースクリーンの外周面には、
塗液の拭きむらが生じると考え、ロータリースクリーン
の外周面における拭きむらの有無を目視により調べた。
【0070】また、塗工部分の塗膜表面の状態を目視に
より調べた。
【0071】これら実施例1及び実施例2並びに比較例
1の電極における、塗工部分乾燥不良、帯状基材の切
断、ロータリースクリーンの外周面の拭きむら、塗工部
分塗膜表面状態の評価結果を以下の表2に示す。
【0072】
【表2】
【0073】なお、表2において、塗工部分乾燥不良で
は、電極に溶剤臭がない場合を○印とし、電極に溶剤臭
があり、塗工部分に塗工厚みむらがあると考えられる場
合を×印としている。
【0074】なお、帯状基材の切断では、電極の帯状基
材に切断がない場合を○印とし、電極の帯状基材に切断
を認め、塗工部分に塗工厚みむらがあると考えられる場
合を×印としている。
【0075】なお、ロータリースクリーンの外周面の拭
きむらでは、ロータリースクリーンの外周面に塗液の拭
き残しがない場合を○印とし、ロータリースクリーンの
外周面に塗液の拭き残しがあり、ワイパーブレードによ
る塗液の払拭除去が的確になされていない場合を×印と
している。
【0076】なお、塗膜表面状態では、間欠塗工におけ
る塗工部分の塗膜の表面に、例えばスジ状の模様等の有
無を確認している。
【0077】表2に示すように、従来の塗工装置を用い
て、間欠塗工された比較例1の電極では、塗工部分に乾
燥不良があり、帯状基材が切断したことがわかる。これ
は、ロータリースクリーンの外周面に過剰に供給された
塗液を払拭し除去することができないために、帯状基材
の主面上に塗液が過剰に間欠塗工されたと考えられる。
したがって、比較例1の電極では、塗工部分に塗工厚み
むらを生じてしまい、塗工部分の乾燥不良と帯状基材の
切断とが発生したと考えられる。
【0078】これに対し、ロータリースクリーンの外周
面に摺接するワイパーブレードを備えた塗工装置を用い
て、間欠塗工した実施例1及び実施例2の電極では、塗
工部分乾燥不良がなく、帯状基材の切断がなく、ロータ
リースクリーンの外周面の拭きむらがないことがわか
る。これは、ロータリースクリーンの外周面に摺接しな
がら、その外周面に過剰に供給された塗液を払拭し除去
するワイパーブレードが備えられていることにより、塗
工開始直前にロータリースクリーンの外周面に過剰に供
給された塗液が帯状基材の主面上に過剰に転写されるこ
とがなくなると考えられる。したがって、実施例1及び
実施例2の電極では、塗工開始直後の塗工部分に塗膜の
厚みむらを生じなくなり、塗工部分乾燥不良や、帯状基
材の切断が防止されたと考えられる。
【0079】また、実施例2の電極では、実施例1の電
極に比べて、塗工部分の塗膜表面にスジ状の模様が生じ
ていないことがわかる。これは、ワイパーブレードの摺
接端面部にゴムを設けることにより、ロータリースクリ
ーンの外周面から帯状基材の主面上に転写された塗液の
表面に、スジ状の模様を生じさせることなく、適切に塗
液を払拭し除去することができるためであると考えられ
る。
【0080】以上のことから、ロータリースクリーンを
備えた塗工装置を用いて間欠塗工を行う際に、ロータリ
ースクリーンの外周面に摺接しながら、その外周面に過
剰に供給された塗液を払拭し除去するワイパーブレード
が備えられていることは、塗工部分に塗工厚みむらによ
る、乾燥不良や帯状基材の切断を生じなさせない電極を
作製する上で有効であることが明らかになった。
【0081】次に、以上のように、ワイパーブレードを
二つ備える塗工装置により作製された実施例3及び実施
例4とワイパーブレードを備えていない塗工装置により
作製された比較例1との電極について、未塗工部分に付
着した塗液を調べた。未塗工部分に塗液が付着した場
合、塗工部分の末端形状が乱れると考え、塗工部分の末
端形状の乱れの有無を目視により調べるとともに、未塗
工部分にも汚れるが発生すると考え、未塗工部分の汚れ
の有無とを目視により調べた。また、未塗工部分の汚れ
の数も調べた。
【0082】これら実施例3及び実施例4並びに比較例
1の電極における、塗工部分の末端形状の乱れ、未塗工
部分汚れ、未塗工部分汚れ数の評価結果を以下の表3に
示す。
【0083】
【表3】
【0084】なお、表3において、塗工部分の末端形状
の乱れでは、電極の塗工部分に、末端形状の乱れがない
場合を○印とし、電極の塗工部分に、末端形状の乱れが
ある場合を×印としている。
【0085】なお、未塗工部分汚れでは、電極の未塗工
部分に、塗液による汚れが3カ所以下である場合を○印
とし、電極の未塗工部分に、塗液による汚れが4カ所以
上ある場合を×印としている。
【0086】なお、未塗工部分汚れ数では、数値の小さ
い方を未塗工部分に塗液による汚れが少ないことを示し
ている。
【0087】表3に示すように、ワイパーブレードを備
えていない従来の塗工装置を用いて、間欠塗工した比較
例1の電極では、塗工部分に末端形状の乱れがあり、未
塗工部分に生じた汚れが20カ所であったことがわか
る。これは、ロータリースクリーンの外周面にワイパー
ブレードが摺接されていないことにより、その外周面に
過剰に供給された塗液を払拭し除去することができない
ことから、過剰に供給された塗液がロータリースクリー
ンの外周面における開口部からはみ出して開口部以外の
外周面に付着したためであると考えられる。したがっ
て、比較例1の電極では、塗工部分の末端形状の乱れや
未塗工部分の塗液による汚れが生じてしまったと考えら
れる。
【0088】これに対して、ワイパーブレードを二つ備
えた塗工装置を用いて、間欠塗工した実施例3及び実施
例4の電極では、塗工部分の末端形状に乱れがなく、未
塗工部分の汚れが3カ所以下であったことがわかる。こ
れは、ロータリースクリーンの外周面に摺接するワイパ
ーブレードを二つ備えることにより、一方のワイパーブ
レードがロータリースクリーンの外周面に過剰に供給さ
れた塗液を払拭し除去するとともに、もう一方のワイパ
ーブレードがロータリースクリーンの外周面における開
口部以外に付着した塗液を払拭し除去するためであると
考えられる。したがって、実施例3及び実施例4の電極
では、塗工部分の末端形状の乱れと、未塗工部分の塗液
による汚れとを防止することができると考えられる。
【0089】また、実施例4の電極では、実施例3の電
極に比べて、未塗工部分の汚れが少ないことがわかる。
これは、ワイパーブレードの摺接端面部にゴムを備えた
ことから、ロータリースクリーンの外周面における開口
部以外に付着した塗液をより適切に払拭し除去したため
であると考えられる。
【0090】以上のことから、ロータリースクリーンを
備えた塗工装置を用いて間欠塗工を行う際に、ロータリ
ースクリーンの外周面に摺接しながら、その外周面に過
剰に供給された塗液を払拭し除去するワイパーブレード
が二つ備えられていることは、塗工部分の末端形状の乱
れと、未塗工部分の塗液による汚れとを生じさせない電
極を作製する上で有効であることが明らかになった。
【0091】次に、以上のように、ロータリースクリー
ンに対してワイパーブレードが摺接する角度を変化させ
た塗工装置により作製された実施例2及び実施例5並び
に比較例2及び比較例3の電極について、塗工部分の塗
工厚みむらの発生を実施例1及び実施例2並びに比較例
1と同様にして調べた。また、塗工部分の塗液未転写の
有無を目視により調べた。
【0092】これら実施例2及び実施例5並びに比較例
2及び比較例3の電極における、塗工部分乾燥不良、帯
状基材の切断、塗工部分塗液未転写の評価結果を以下の
表4に示す。
【0093】
【表4】
【0094】なお、表4において、塗工部分乾燥不良及
び帯状基材の切断では、実施例1及び実施例2並びに比
較例1と同様の評価基準としている。
【0095】なお、塗工部分塗液未転写では、電極の塗
工部分に、塗液の未転写部分がない場合を○印とし、電
極の塗工部分に、塗液の未転写部分がある場合を×印と
している。
【0096】表4に示すように、ロータリースクリーン
の外周面に対してワイパーブレードが摺接する角度を3
5°とした塗工装置を用いて、間欠塗工した比較例2の
電極では、塗工部分に塗液未転写が生じたことがわか
る。これは、ロータリースクリーンの外周面に対してワ
イパーブレードが摺接する角度が小さい過ぎることか
ら、ワイパーブレードにより払拭された塗液が、ロータ
リースクリーンの外周面とワイパーブレードとの間で滞
留してしまうためであると考えられる。この場合、比較
例2の電極では、ロータリースクリーンに設けられた開
口部に塗液が目詰まりしたことから、塗工部分に開口部
の目詰まりによる未転写部分が生じたと考えられる。
【0097】一方、ロータリースクリーンの外周面に対
してワイパーブレードが摺接する角度を80°とした塗
工装置を用いて、間欠塗工した比較例3の電極では、塗
工部分に、乾燥不良と帯状基材の切断とを生じたことが
わかる。これは、ロータリースクリーンの外周面に対し
てワイパーブレードが摺接する角度が大きい過ぎること
から、ロータリースクリーンの外周面に摺接するワイパ
ーブレードが振動してしまい、ロータリースクリーンの
外周面に過剰に供給された塗液を払拭し除去することが
困難となるためであると考えられる。この場合、比較例
3の電極では、ロータリースクリーンの外周面に塗液を
大量に拭き残すといった拭きむらが生じたことから、塗
工部分にロータリースクリーンの外周面に生じた塗液の
拭きむらによる塗工厚みむらを生じたと考えられる。
【0098】これに対して、ロータリースクリーンの外
周面に対してワイパーブレードが摺接する角度を、40
°以上、75°以下とした塗工装置を用いて、間欠塗工
した実施例2及び実施例5の電極では、塗工部分の乾燥
不良、帯状基材の切断、塗工部分に塗液未転写がないこ
とがわかる。これは、ロータリースクリーンの外周面に
対してワイパーブレードが摺接する角度が適切であるこ
とから、実施例2及び実施例5の電極では、ロータリー
スクリーンの外周面に、塗液の滞留の発生と塗液の拭き
むらの発生とを防ぐことができ、間欠塗工された塗工部
分に塗液の未転写部分の発生と塗工厚みむらの発生とが
防止されたと考えられる。
【0099】以上のことから、ロータリースクリーンを
備えた塗工装置を用いて間欠塗工を行う際に、ロータリ
ースクリーンの外周面に対して、40°以上、75°以
下となる角度で摺接させることは、塗工部分に生じる、
塗工厚みむらと塗液の未転写とを生じない電極を作製さ
せる上で有効であることが明らかになった。
【0100】
【発明の効果】以上で説明したように、本発明に係る塗
工装置では、払拭除去手段がロータリースクリーンの外
周面に過剰に供給された塗液を払拭し除去することか
ら、帯状基材の主面上に塗液が過剰に塗工されることを
防ぐことができる。したがって、ロータリースクリーン
を用いて電極となる帯状基材の主面上に塗液を塗工する
際の歩留まりと、品質とを大幅に向上することが可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した塗工装置の一例を示した構成
図である。
【図2】上記塗工装置の塗工部の構成を示した概略側面
図である。
【図3】上記塗工部のロータリースクリーンの構成を示
した概略斜視図である。
【図4】上記ロータリースクリーンの内部構造を示す概
略斜視図である。
【図5】上記ロータリースクリーンの外周面にワイパー
ブレードが摺接している状態を示した概略側面図であ
る。
【図6】上記ロータリースクリーンの外周面にワイパー
ブレードが摺接している状態を示した概略正面図であ
る。
【図7】上記塗工装置により帯状基材上に塗液が間欠塗
工された状態を示した概略平面図である。
【図8】上記ロータリースクリーンの外周面にワイパー
ブレードが摺接している状態を示した要部側面図であ
る。
【図9】従来の塗工装置のロータリースクリーンの構成
を示した概略斜視図である。
【図10】上記従来の塗工装置により帯状基材の主面上
に塗液が間欠塗工された状態を示す概略平面図である。
【図11】上記従来のロータリースクリーンの外周面を
過剰に供給された塗液が覆っている状態を示す要部側面
図である。
【図12】帯状基材の主面上に、塗膜の塗工厚みむらが
生じた状態を示す概略側面図である。
【図13】帯状基材の主面上に、塗膜の塗工部分の末端
形状の乱れと未塗工部分の汚れとが生じた状態を示す概
略平面図である。
【符号の説明】
1 塗工装置、2 帯状基材、3 塗液、8 塗工部、
9 乾燥部、20 バックアップロール、21 ロータ
リースクリーン、22 小孔、23 開口部、24 ス
テンシル部、26 スキージブレード、28 塗工部
分、29未塗工部分、40a ワイパーブレード、40
b ワイパーブレード、41 ブレード、42 ホルダ
ー、43 ゴム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F040 AA22 AB05 AC01 BA26 4F042 AA22 BA27 CC11 5H050 AA19 BA17 CA07 CA08 CA09 CB07 CB08 CB09 FA05 GA04 GA12 GA22 GA29 HA00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略円筒状を呈し、内部に電極合剤を含有
    する塗液が供給されるとともに回転自在とされたロータ
    リースクリーンの外周面に、電極となる帯状基材が上記
    ロータリースクリーンの回転方向と同一方向に走行しな
    がら摺接することにより、上記ロータリースクリーンの
    外周面に設けられた開口部を通して、上記塗液を上記帯
    状基材の主面上に転写しながら、所定の間隔にて間欠塗
    工していく塗工装置において、 上記ロータリースクリーンの外周面に摺接しながら、当
    該外周面に過剰に供給された上記塗液を払拭し除去する
    払拭除去手段を備えることを特徴とする塗工装置。
  2. 【請求項2】 上記払拭除去手段は、上記ロータリース
    クリーンの外周面と摺接する摺接端面部がゴムからなる
    ことを特徴とする請求項1記載の塗工装置。
  3. 【請求項3】 上記払拭除去手段は、上記ロータリース
    クリーンの外周面に対して接離自在とされていることを
    特徴とする請求項1記載の塗工装置。
  4. 【請求項4】 上記払拭除去手段は、上記ロータリース
    クリーンの外周面に対して、40°以上、75°以下と
    なる角度で摺接されることを特徴とする請求項1記載の
    塗工装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014175166A (ja) * 2013-03-08 2014-09-22 Toyota Industries Corp 電極製造装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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