JP2002233786A - 撹拌粉砕装置 - Google Patents
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Abstract
生ごみであっても、団子状とならず効果的に粉砕処理で
き、従来よりも短時間に分解処理できる撹拌粉砕装置を
提供する。 【構成】 処理槽1の内部に、その上部が粉砕用孔23
が形成された円筒状の撹拌筒2内に嵌合するように回転
駆動可能に撹拌スクリュー3を設けてなり、撹拌スクリ
ュー3は、撹拌筒2内に嵌合している部分が圧送部15
を構成し、撹拌筒の下端からの突出部分が、撹拌筒の外
径よりも大きい回転径を有する撹拌粉砕導入部16を構
成している。撹拌破砕導入部16は、渦巻螺旋状となっ
ているので、その外周面が撹拌作用を奏し、且つその外
周面に粉砕用切り込み20が形成されているので、被処
理物を破砕する作用も奏する。
Description
ける有機固形物等を撹拌粉砕する撹拌粉砕処理装置に関
する。
のが提案されているが、菌によって発酵処理させる方式
の場合、例えば残飯類からなる大量の水分を含む生ゴミ
であると、人手による水切り後さらに大鋸屑やわら片等
の水分調整材を大量に混ぜて処理している。しかしなが
ら、微生物による最適な発酵処理条件を得るためには、
粉砕と同時に温度管理、水分調整、酸素濃度の調節、及
び十分な撹拌等、厳重な管理が必要であり、維持管理が
面倒でランニングコストが高く、しかも満足のいく処理
を得ることは困難である。そして、処理後に残る量も大
量に発生するので、処理済みの生ゴミの搬出周期も短く
しなければならない等の欠点があった。
明者らは、円筒壁に粉砕用孔が形成されている撹拌筒内
に撹拌スクリューを設けてなる撹拌装置を、発酵処理槽
の内部に設け、撹拌スクリューを作動させることによ
り、発酵処理槽の下部に堆積した生ごみを撹拌筒内に圧
送させ、上部開口縁から押し出すと共に、圧送中に一部
の生ごみを粉砕孔から押出すことによって粉砕して落下
させ、撹拌、粉砕、水分の蒸散が効果的に行われるよう
にした生ごみ処理装置を提案した(特公平7−6466
3号公報)。また、その改良発明として、撹拌筒の円筒
壁下端を鋸刃状に構成し、撹拌スクリューの下端に該ス
クリュー部よりも径大な撹拌羽根を設けることによっ
て、被処理物をより確実に粉砕することができ、粉砕効
率をさらに高めると共に、撹拌効果を高めることができ
る撹拌粉砕装置を提供した(特許第2533458号掲
載公報)。
置は、生ごみを効率良く撹拌粉砕することができ、従来
と比べて飛躍的に短時間に生ごみを発酵処理させ堆肥化
できるものであったが、廃油や御飯類等を多く含む場合
は撹拌中に団子状となり、発酵処理にやや長時間を要す
ることが判明した。
粉砕装置をさらに改良して、従来、撹拌すると団子状と
なってしまい粉砕することが困難であった油脂分や御飯
類及び水分が多く含まれている生ごみであっても、団子
状とならず効果的に粉砕処理でき、従来よりも短時間に
分解処理できる撹拌粉砕装置を提供することを目的する
ものである。
明の撹拌粉砕装置は、被処理物を収容する処理槽と、該
処理槽内部に少なくとも下端部が該処理槽内に収容され
る被処理物内に埋没し、上方部が前記被処理物の堆積面
よりも上方に位置するように固定して設けられ、上端及
び下端が開口しその周囲に粉砕用孔が形成された円筒状
の撹拌筒と、前記処理槽底壁に回転駆動可能に設けられ
上部が前記撹拌筒内に嵌合している撹拌スクリューとか
らなり、該撹拌スクリューは、前記撹拌筒内に嵌合して
いる部分が前記撹拌筒の内径よりも小さい回転径を有す
る圧送部を有し、且つ前記撹拌筒の下端からの突出部分
が、前記撹拌筒の外径よりも大きい回転径を有する撹拌
粉砕導入部を有してなることを特徴とする構成を有して
いる。
槽の内周面に近接する位置まで水平に延びる撹拌棒を設
けることにより、より撹拌効果が高まり望ましい。ま
た、前記撹拌粉砕導入部の外周面に間欠的に粉砕用切り
込みを形成することによって、撹拌と粉砕効果がより向
上し望ましい。本発明の撹拌粉砕装置を生ごみ処理装置
に適用することによって、従来では堆肥化への発酵処理
が困難であった廃油や御飯類等を多く含む生ごみであっ
ても短時間に且つ良好に発酵処理させることができる。
説明する。図1に本発明の実施例に係る撹拌粉砕装置の
主要部の作動説明図を示し、図2〜図3にその具体的構
成を示している。そして、図4に該撹拌粉砕装置を備え
た生ごみ処理装置の外観が示されている。本実施形態の
撹拌粉砕装置は、主な構成として、円筒状の処理槽1、
該処理槽の中心部にその開口下端が処理槽の床面から所
定高さに位置するように固定して設けられた上下端が開
口している撹拌筒2、上方部が該撹拌筒2内に位置し、
下方部が撹拌筒2の下方に位置するように設けられた撹
拌スクリュー3を有する。
うに、適宜のフレームに固定支持され、上方に生ごみ等
の被処理物を投入する投入口を有する蓋で覆われ、下方
に処理済みの被処理物を取り出す取出口が設けられてい
る。撹拌スクリュー3は、処理槽1の中央部に回転自在
に立設され、そのスクリュー軸10の上端は前記処理槽
1の上端に適宜懸架された取付片11に設けられた軸受
12に回転自在に軸受され、下端は処理槽の底壁13か
ら下部に延びて、底壁13の外面に設けられた軸受14
に軸受され、図示しない駆動装置に連動され、回転駆動
されるようになっている。
構成するものであり、処理槽1内に投入された被処理物
を撹拌する役目、破砕する役目及び撹拌筒内を圧送する
役目を果たすものであり、所定の螺旋外径を有するスク
リューコンベヤからなる圧送部15と、該圧送部15の
下端に螺旋状に連なる撹拌破砕導入部16と、先端が処
理槽の内周面に近接する位置まで水平に延びる撹拌棒1
7とからなる。撹拌破砕導入部16は、図1及び図2に
明示するように、前記圧送部15に連なる螺旋を形成す
るが、撹拌筒の下方位置で圧送部15の螺旋から径方向
に段差18を有して撹拌筒の外径よりも径大な最大外径
位置19に達し、次第に下方に下るにしたがってその外
径が渦巻状に径小となり、その終端位置に撹拌棒17が
設けられている。撹拌破砕導入部16のスクリュー外面
には、被処理物の撹拌効果と粉砕効果を向上させるため
に、任意の間隔で粉砕用切り込み20が設けられてい
る。
いが、回転方向に面する面が斜面となる断面三角形状が
望ましい。そして、撹拌棒17には、撹拌スクリュー3
の撹拌破砕導入部16に撹拌中の被処理物を効率良く導
入するために、誘導羽根26を設けてある。該誘導羽根
26は、ほぼ短冊形状をし、図1〜図3に示すように、
断面三角形状の撹拌棒17の頂部に端部が撹拌破砕導入
部16に連接するように、撹拌スクリューのリード角に
ほぼ相当する角度だけ傾斜して取り付けられている。
ュー3の圧送部15の直径よりも僅かに大きく且つ上下
が開口している円筒状に形成され、撹拌スクリュー3の
上方部に外嵌合するように、処理槽1に適宜の取付ブラ
ケット21により固定支持されている。撹拌筒2の下端
部は、処理槽内に堆積された被処理物30を効率的に粉
砕するように鋸歯22となっている。また、撹拌筒2
は、図1及び図3に示すようにその下端及び上端から一
定範囲を除いて周面に粉砕用孔23が形成され、撹拌ス
クリュー3で圧縮されて送られる被処理物の一部が粉砕
用孔23を通過することによって粉砕されるようになっ
ている。粉砕用孔23の大きさによって、被処理物の粉
砕粒径を制御することができるから、異なる大きさの粉
砕用孔を有する複数の撹拌筒を用意し、被処理物に応じ
てそれを適宜選定して、交換使用できるようにする。
に構成され、図1に示すように、撹拌筒2の下端よりも
高く且つその粉砕用孔23よりも下部位置になるよう
に、処理槽内に被処理物30を入れ、撹拌スクリュー3
を回転させると、処理槽内の被処理物がその底部から撹
拌棒17によって全体が撹拌されながら、且つ撹拌破砕
導入部16の近傍に位置する被処理物は渦巻螺旋状のス
クリュー面でもさらに撹拌される。本実施形態の撹拌破
砕導入部16は、同径の単純な螺旋でなく、その外径が
上昇するに従って径大となる渦巻螺旋状となっているの
で、その外周面が直接被処理物に当たり撹拌作用を奏す
る。しかも、その外周面に粉砕用切り込み20が形成さ
れているので、該粉砕用切り込み20によって被処理物
を破砕する作用も奏する。
撹拌棒17と撹拌導入部16の相互作用により撹拌しな
がら矢印に示す如く移動し、且つ撹拌導入部16及び撹
拌筒の下端に形成された鋸歯22の相互作用によって破
砕されながら、撹拌筒内に圧送される。なお、誘導羽根
26を設けたことにより、撹拌棒17により撹拌される
被処理物が効果的に撹拌破砕導入部16に誘導させるた
め、被処理物の循環処理速度が飛躍的に向上した。
撹拌筒2の円筒壁に形成された粉砕用孔23から押し出
されることによってさらに粉砕され、円筒壁外周から細
片となって再び被処理物堆積部に落下する。また、撹拌
筒2内の上部開口部25に達した被処理物は、撹拌スク
リュー3によって押し出され、同様に被処理物堆積部に
落下する。粉砕用孔23及び上部開口部25から押し出
された被処理物30は、撹拌筒の全周部から分散状態に
なって自然落下するが、湿った処理物である場合はその
過程で水分が蒸散する。撹拌スクリュー3を所定時間駆
動することによって、処理槽内に堆積した被処理物が何
度も上昇落下を繰り返すことにより、被処理物は十分な
撹拌と粉砕及び水分や匂い又はガスの蒸散や飛散が行わ
れ、水分、酸素濃度、及び大きさが適度に調整される。
大きさの厨芥が混在している被処理物を処理すると、被
処理物は十分な撹拌と粉砕及び水分や匂い又はガスの蒸
散や飛散が行われ、水分、酸素濃度、及び粒度が適度に
調整されて、微生物による最適な発酵処理条件が得ら
れ、効率良く発酵処理が行われて、厨芥を処理槽内で効
率良く堆肥化することができる。特に本発明では、撹拌
スクリューに撹拌破砕導入部16を設けたことによっ
て、被処理物の破砕撹拌効果が従来のものより著しく向
上し、水分や油脂分或いは粘性物の多い生ゴミでも短時
間に堆肥化処理が可能となった。
用した生ごみ処理装置の外観状態を示している。この生
ごみ処理装置では、処理槽内で被処理物を処理する際に
発生するガスや水分を外部に排出するに際してその中に
含まれる悪臭や微細粉塵等を除去するようになってお
り、その外部構造は前記特許第2533458号公報に
記載のものと同様である。
形態の処理槽1に相当し、その内部構造は前記実施形態
のものと同様であるので、その詳細な説明は省略する。
処理槽本体29の上部に逆ロート状の屋根31が設けら
れ、その頂部に排気ダクト32が設けられている。該排
気ダクトの基部には軸流ファン33が設けられ、他端部
は垂直ダクト34に接続されている。垂直ダクト34
は、その基部が開口して水槽35内に収納されて、その
上端部は閉塞されその下部の周壁に換気口37が開口さ
れ、大気に開放している。該垂直ダクト34の下端内部
に水中ボンプ36が設けられ、該水中ポンプから垂直ダ
クト内を立ち上がって噴水パイプ38を配管し、その頂
部に位置する噴水口39から、垂直ダクト頂部に向けて
噴水させることによって、垂直ダクト内に水フィルター
を形成させるようになっている。なお、40は屋根31
に設けられた処理物の投入口であり、41は処理槽本体
の下方に設けられた被処理物の搬出口である。
により、処理槽内のガスが軸流ファン33により強制排
気されるが、排気ダクト32から垂直ダクト34に達し
た排ガスは垂直ダクト内の水フィルターを通過すること
により、排ガス中に含まれる微粉塵や悪臭等が効果的に
除去される。したがって、たとえ悪臭や粉塵又はその他
の有害物質を放出する被処理物であっても、この処理装
置によれば環境を汚染することなく処理することができ
る。
形状や粒度の違う1種又は2種以上被処理物の混合物の
撹拌粉砕に最適であり、例えば生ごみ処理装置等の堆肥
製造や飼料製造のための厨芥や植物等の有機固形物の処
理装置、菓子やその他の食品原料の撹拌粉砕や混練装置
として、工業用原料の撹拌粉砕装置として種々の用途に
適用できる。さらに、活性汚泥処理の曝気装置に適用す
ることによって、効果的に曝気ができ、汚水処理に有効
である。
理物を処理した。なお、処理槽1には予め発酵微生物を
植種した発酵促進材を適量収容してある。 処理結果:投入後約20分間で野菜屑は処理が完了し、
魚の頭も約2時間で完全に処理されて乾燥した微細粒状
となった。得られた菌床の微細粒状物は、酸味及び酵母
臭がややあったが、アンモニア臭は全くなかった。そし
て、その形態は被処理物の原形は全くとどめてなく、略
0.5〜5mm程度のさらさらした微細粒であり、熟成
していた。その結果、本装置によれば、従来の装置では
処理が困難であった廃油や魚のアラも短時間に堆肥化処
理することができることが確認された。
理が完了した。得られた微細粒状物の臭気は、酸味や酵
母臭が僅かにあったが、アンモニア臭は全くなかった。
その形態も前記実施例の場合と同様であった。
なり処理が完了した。得られた微細粒状物の臭気は、酸
味、酵母臭、腐敗臭、アンモニア臭とも全くなかった。
そして、その形態も前記実施例の場合と同様であった。
従来の生ごみ処理機では団子状に固まって処理すること
ができなかった廃油や御飯類を多く含む厨房残渣でも、
団子状になることなく短時間に、且つ腐敗臭を発生させ
ることなく良好に発酵処理することができた。そして、
水分を多く含む生ごみでも、処理済み状態では乾燥して
さらさらの微細粒状物となり、肥料として有効な微細粒
状物が得られたが、その量は発酵菌の作用によって殆ど
が発酵分解されるので僅かである。従って、毎日大量の
生ごみを処理しても処理済みのものを取り出す間隔は従
来よりも飛躍的に長くすることができ、メンテナンスも
容易である。
よれば、撹拌スクリューが撹拌破砕導入部を有するの
で、被処理物は、効果的に撹拌され且つ破砕されなが
ら、撹拌筒内に圧送される。そして、撹拌筒内を上昇さ
せてそこから自然落下させて再び処理槽下部に戻す循環
を繰り返しながら撹拌及び粉砕が行われるので、被処理
物に無理な力を加えることなく、非常にソフトな形で撹
拌粉砕ができる。また、処理中に水分の蒸散が促進さ
れ、被処理物の水分や酸素濃度等の調節が容易にでき
る。その結果、被処理物の破砕撹拌効果が著しく向上
し、水分や油脂分を多く含む被処理物でも短時間に乾燥
撹拌破砕処理することができる。さらに、請求項2及び
3の構成によれば、粉砕撹拌効果が一段と向上する。
理装置に適用することによって、従来の生ごみ処理装置
では処理が困難であった廃油や御飯類、魚のあら等を短
時間でかつ団子状となることなくさらさらの微細粒状に
堆肥化処理することができる。
概略図による作動説明図である。
した生ごみ処理装置の正面図である。
軸 15 圧送部 16 撹拌破砕
導入部 17 撹拌棒 18 段差 20 切り込み 22 鋸刃 23 粉砕用孔 26 誘導羽根 29 処理槽本体 30 被処理物 31 屋根 32 排気ダク
ト 40 投入口 41 搬出口
Claims (4)
- 【請求項1】 被処理物を収容する処理槽と、該処理槽
内部に少なくとも下端部が該処理槽内に収容される被処
理物内に埋没し、上方部が前記被処理物の堆積面よりも
上方に位置するように固定して設けられ、上端及び下端
が開口しその周囲に粉砕用孔が形成された円筒状の撹拌
筒と、前記処理槽底壁に回転駆動可能に設けられ上部が
前記撹拌筒内に嵌合している撹拌スクリューとからな
り、該撹拌スクリューは、前記撹拌筒内に嵌合している
部分が前記撹拌筒の内径よりも小さい回転径を有する圧
送部を有し、且つ前記撹拌筒の下端からの突出部分が、
前記撹拌筒の外径よりも大きい回転径を有する撹拌粉砕
導入部を有してなることを特徴とする撹拌粉砕装置。 - 【請求項2】 前記撹拌粉砕導入部の下端に、先端が処
理槽の内周面に近接する位置まで水平に延びる撹拌棒を
設けてなる請求項1に記載の撹拌粉砕装置。 - 【請求項3】 前記撹拌粉砕導入部の外周面に間欠的に
粉砕用切り込みが形成されている請求項1又は2に記載
の撹拌粉砕装置。 - 【請求項4】 前記撹拌粉砕装置が生ごみ処理装置であ
る請求項1〜3何れかに記載の撹拌粉砕装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001031828A JP4880821B2 (ja) | 2001-02-08 | 2001-02-08 | 撹拌粉砕装置 |
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Publications (2)
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