JP2002233313A - 飼育動物用の飼料 - Google Patents

飼育動物用の飼料

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JP2002233313A JP2001033909A JP2001033909A JP2002233313A JP 2002233313 A JP2002233313 A JP 2002233313A JP 2001033909 A JP2001033909 A JP 2001033909A JP 2001033909 A JP2001033909 A JP 2001033909A JP 2002233313 A JP2002233313 A JP 2002233313A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の飼育動物用のスナック的な飼料を、犬
や猫などの嗜好性に適合したものに改良するとともに強
度をアップさせ、かつ口腔内滞留時間の長いものとし
て、飼育動物特有のモノを「かじる」という習性やモノ
を「しゃぶる」という習性を満足させ、もって飼育動物
のストレスを解消させることができ、その健康の維持・
増進に役立つことができる飼料を提供する。 【解決手段】 鳥獣肉及び/又は魚介肉の乾燥固形物の
表面に増粘多糖類及び/又はゼラチンからなる被覆材を
コーティングしてある飼育動物用の飼料。好ましくは、
乾燥固形物をスティック状に成形し、被覆材は調味しか
つ着色してある飼育動物用の飼料。シート状の乾燥固形
物を巻くか又は折り畳んでスティック状に成形するとさ
らに好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、飼育動物用の飼料
(いわゆるペットフード)に関する。詳しくは、犬や猫
などの飼育動物の嗜好性に適合した新規な飼料に関す
る。本発明に係る飼育動物用の飼料は、スナック的な飼
料として犬や猫などに供与するのに特に適している。
【0002】
【従来の技術】従来、飼育動物用のスナック的な飼料と
しては、鳥獣肉、魚介肉などをそのまま又は適宜に粉砕
・混練して調味ないし着色した後、加熱成形又は圧力成
型を施して常温で保存・流通が可能な程度に乾燥させた
ものが市販されている。
【0003】しかし、上記のような従来の飼料は、飼育
動物の嗜好性に適合しないものが多い。また、上記のよ
うな従来の飼料では、犬や猫などがすぐ咀嚼してしま
い、これら飼育動物特有のモノを「かじる」習性やモノ
を「しゃぶる」習性を満足させるものではなかった。す
なわち、これらの飼育動物は、その日常において飼い主
の生活環境に合わせた生活を強いられているため、スト
レスが溜まりやすく、これが原因となって病気になる例
が多い。その解決法としては、昔、放し飼いの犬にとき
どき大きな牛骨片を与えたように、現代の飼育動物に対
しても、嗜好性がよくて歯ごたえのする飼料を供与する
必要がある。しなしながら、このような条件を満足する
飼育動物用のスナック的な飼料は未だ開発されていな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の状況
に鑑み、従来の飼育動物用のスナック的な飼料を、犬や
猫などの嗜好性に適合したものに改良するとともに、強
度をアップさせ、かつ、口腔内滞留時間の長いものとし
て、これら飼育動物特有のモノを「かじる」という習性
やモノを「しゃぶる」という習性を満足させ、もって、
飼育動物のストレスを解消させることができ、その健康
の維持・増進に役立つことができる飼料を提供すること
を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明のうち請求項1に記載する発明は、鳥獣肉
及び/又は魚介肉の乾燥固形物の表面に増粘多糖類及び
/又はゼラチンからなる被覆材をコーティングしてある
飼育動物用の飼料である。
【0006】また、本発明のうち請求項2に記載する発
明は、スティック状に成形した鳥獣肉及び/又は魚介肉
の乾燥固形物の表面に増粘多糖類及び/又はゼラチンか
らなる被覆材をコーティングしてある飼育動物用の飼料
である。
【0007】また、本発明のうち請求項3に記載する発
明は、シート状の鳥獣肉及び/又は魚介肉の乾燥固形物
を巻くか又は折り畳んでスティック状に成形し、その表
面に増粘多糖類及び/又はゼラチンからなる被覆材をコ
ーティングしてある飼育動物用の飼料である。
【0008】さらに、本発明のうち請求項4に記載する
発明は、請求項1から3のいずれかに記載の飼育動物用
の飼料において、被覆材を調味しかつ着色してある飼料
である。
【0009】さらに、本発明のうち請求項5に記載する
発明は、請求項1から4のいずれかに記載の飼育動物用
の飼料において、乾燥固形物の表面に被覆材をコーティ
ングしていない部分を残してある飼料である。
【0010】さらに、本発明のうち請求項6に記載する
発明は、請求項2から4のいずれかに記載の飼育動物用
の飼料において、スティック状に成形した乾燥固形物の
一端に被覆材をコーティングしていない部分を残してあ
る飼料である。
【0011】さらに、本発明のうち請求項7に記載する
発明は、請求項2から6のいずれかに記載の飼育動物用
の飼料において、乾燥固形物のサイズを、長さ20〜2
00mm、太さ2〜20mmとする飼料である。
【0012】以下、本発明についてさらに詳細に説明す
る。尚、本発明の全説明において、「%」の表示は、特
に断らないかぎり「重量%」を表す。
【0013】本発明に係る飼育動物用の飼料は、基材と
して、鳥獣肉及び/又は魚介肉の乾燥固形物を使用す
る。すなわち、本発明の鳥獣肉及び/又は魚介肉の乾燥
固形物の一例を挙げれば、牛肉、豚肉、羊肉、鳥肉など
の鳥獣肉の肉片やイワシ、マグロ、アジ、サバ、カツ
オ、サケ、ヒラメ、サメ、コイ、イカ、タコ、シャコ、
カニ、各種貝類などの魚介肉の肉片を、それぞれ単独に
使用するか又は適宜に組み合わせて使用し、適宜の調味
を施すか又は調味しないで、適宜の形状に成形し、加熱
するか又は加熱しないで、適宜の方法により乾燥させ全
体を固化させて乾燥固形物としたものである。この場合
には、肉片の表面に、トッピング材として、鳥獣や魚介
の骨片、野菜や海草の細片、豆類、穀物、いも類の細
片、調味料としての醤油、食塩など、栄養補強剤として
のビタミン類などを付着させてから乾燥させてもよい。
また、用いる肉片が小さいときは、肉片どうしを適宜貼
り合わせたものを乾燥・固化させてもよい。次いで、本
発明の鳥獣肉及び/又は魚介肉の乾燥固形物の別の例を
挙げれば、上記の鳥獣肉及び/又は魚介肉(これらの屑
肉を含む。)の細片を用い、所要に応じて擂潰・混練
し、適宜の調味を施すか又は調味しないで、また、上記
のトッピング剤を添加するか又は添加しないで、適宜の
形状に成形し、加熱するか又は加熱しないで、乾燥させ
全体を固化させて固形物としたものである。この場合に
は、上記のトッピング材の他に、副原料として鳥獣や魚
介の内蔵の磨砕物、野菜エキス、野菜ピューレ、肉エキ
ス、魚介エキスなど、調味料としての醤油、食塩、砂糖
など、栄養補強剤としてのビタミン類など、つなぎ材と
しての小麦粉やかたくり粉などを適宜添加して差し支え
ない。
【0014】本発明では、鳥獣肉及び/又は魚介肉の乾
燥固形物を、好ましくは、棒状(円柱状)、葉巻状(煙
突状)などを代表例とするスティック状にはじめから成
形するか又はシート状に成形したものを巻くかもしくは
折り畳んでスティック状に成形したものを乾燥・固化さ
せるとよい。鳥獣肉及び/又は魚介肉の乾燥固形物をス
ティック状に成形すると、犬や猫などが食いつきやすく
なるが、一口で呑み込みにくくなるので好ましい。特
に、シート状に成形した鳥獣肉及び/又は魚介肉の乾燥
固形物を巻くか又は折り畳んでスティック状に成形する
と、形状や重量のわりには乾燥固形物の強度が強くなる
上、歯ごたえが増して、動物がこれをしゃぶったときの
口腔内滞留時間が長くなるので、スナック的な飼料とし
てきわめて好ましい。さらに好ましくは、長さ20〜2
00mm、太さ2〜20mm程度の大きさのスティック
状に成形するのがよい。このサイズに成形すると、中型
犬の1食分として適当な量となり、かつ、把持しやすく
なるので、携帯や保管などにも便利である。以下、本発
明の鳥獣肉及び/又は魚介肉の乾燥固形物の製法を実施
例をもってさらに具体的に説明する。
【0015】
【実施例1】<魚肉片を主原料とする乾燥固形物の製法
> (1)原料魚としてイワシを使用することとし、適宜の
ものを選別・洗浄後、2枚又は3枚におろす。 (2)おろした魚肉片に対し、食塩0.5%、ソルビト
ール5%、ビタミンEを0.2%添加し、全体を混合し
て魚肉片の表面に十分に付着させた状態で、2〜8℃の
室内にて15時間保管し、魚肉片から水溶性タンパク質
を析出させる。 (3)水溶性タンパク質が十分に析出されたことを確認
した後、魚肉片を3〜4枚づつ貼り合わせて、長さ15
0mmで幅100mm、厚さ2mm程度のシート状にな
るように成形する。 (4)シート状に成形した魚肉シートを天日にて乾燥さ
せる。 (5)乾燥させた魚肉シートを、芯棒に巻き付けて太さ
10mm程度のスティック状に成形し、型枠を用いて固
定し、水分活性が0.7以下になるようにさらに天日乾
燥し、芯棒を抜き取って、魚肉片の乾燥固形物として製
了する。
【0016】
【実施例2】<魚介混練物を主原料とする乾燥固形物の
製法> (1)原料魚介としてアジとイワシとイカを使用するこ
ととし、それぞれ適宜のものを選別・洗浄後、内蔵を除
去してから適宜の大きさに裁断したものを2mm程度の
大きさにミンチする。 (2)ミンチした魚介肉に対し、食塩0.5%、ソルビ
トール5%を添加し、全体を均一に混合し、さらに粘り
が出るまで混練する。 (3)十分に練り合わせた魚介混練物をシートの上に広
げて、長さ150mmで幅100mm、厚さ3mm程度
のシート状に成形する。 (4)成形した魚介肉シートを乾燥装置に入れて乾燥さ
せる。 (5)乾燥させた魚介肉シートを、芯棒に巻き付けて太
さ20mm程度のスティック状に成形し、型枠を用いて
固定し、水分活性が0.7以下になるようにさらに天日
乾燥し、芯棒を抜き取って、魚介混練物の乾燥固形物と
して製了する。
【0017】
【実施例3】<鶏肉を主原料とする乾燥固形物の製法> (1)冷凍鶏ささみ肉を解凍後、2mm程度の大きさに
ミンチする。 (2)ミンチした鶏ささみ肉に対し、食塩0.5%、ソ
ルビトール3%を添加して、全体を均一に混合し、さら
に粘りが出るまで混練する。 (3)十分に練り合わせた鶏肉混練物をシートの上に広
げて、長さ200mmで幅150mm、厚さ5mm程度
のシート状に成形する。 (4)成形した鶏肉シートを天日にて乾燥させる。 (5)乾燥させた鶏肉シートを、芯棒に巻き付けて太さ
15mm程度のスティック状に成形し、型枠を用いて固
定し、水分活性が0.7以下になるようにさらに乾燥装
置を用いて乾燥し、芯棒を抜き取って、鶏肉の乾燥固形
物として製了する。
【0018】本発明の飼育動物用の飼料は、上記のよう
にして製した鳥獣肉及び/又は魚介肉の乾燥固形物の表
面に、増粘多糖類及び/又はゼラチンからなる被覆材を
コーティングしてある。本発明において被覆材として使
用できる増粘多糖類は、キサンタンガム、アラビアガ
ム、ローカストビーンガム、グアーガム、アルギン酸ナ
トリウム、カラギーナン、ジェランガム、グルコマンナ
ン、寒天、デンプンなど多種のものを挙げることができ
る。これらの増粘多糖類は、それぞれを単独で使用して
もよく、数種類のものを混ぜ合わせて使用してもよい。
また、本発明の被覆材としては、増粘多糖類に代えて又
は増粘多糖類と共に、動物のコラーゲンから採取される
ゼラチンも使用できる。本発明において、乾燥固形物の
被覆材として増粘多糖類及び/又はゼラチンを使用する
理由は、増粘多糖類及び/又はゼラチンは、犬や猫など
の嗜好性に適合している上、これを表面に被覆すること
によって乾燥固形物の強度を大きくアップできるからで
ある。また、増粘多糖類及び/又はゼラチンは、溶液化
しやすいので、塗布・付着に適しており、さらに、調味
料や着色料などを容易に混ずることができるなど多くの
利点を有する。本発明の被覆材は、増粘多糖類及び/又
はゼラチンを液状にして、これを鳥獣肉及び/又は魚介
肉の乾燥固形物の表面の全面又は一部の面にコーティン
グするが、以下、その具体的な調製方法を実施例をもっ
てさらに説明する。
【0019】
【実施例4】<被覆材としてのガム類溶液の調製とその
コーティング法> (1)キサンタンガム50%、ローカストビーンガム3
0%、グアーガム20%の割合となるように、それぞれ
を秤取して混合し、その5gを清水に分散させて全体が
1000gの分散液を調製する。 (2)このガム類分散液を80℃まで加熱し、ガム類を
完全に溶解させる。 (3)ガム類溶液を45℃に加熱し、この液を筆に浸し
て、実施例1で製した魚肉片のスティック状乾燥固形物
の表面の全面に均一に塗りつける。 (4)ガム類溶液を塗付した魚肉片の乾燥固形物を温風
乾燥機の乾燥棚に並べ、その表面に50℃の温風をあて
て約18時間乾燥させ、本発明の飼育動物用の飼料とし
て製了する。
【0020】
【実施例5】<被覆材としてのアルギン酸ナトリウム溶
液の調製とそのコーティング法> (1)アルギン酸ナトリウム10gを秤取し、これを清
水に分散させて全体が1000gの分散液を調製する。 (2)このアルギン酸ナトリウム分散液を80℃まで加
熱し、アルギン酸ナトリウムを完全に溶解させる。 (3)別に、乳酸カルシウム5gを秤取し、これを清水
に溶解させて全体が1000gの溶液を調製する。 (4)実施例2で製した魚介肉のスティック状乾燥固形
物をアルギン酸ナトリウム溶液に浸漬して、その表面全
体に付着させる。 (5)アルギン酸ナトリウム溶液を付着させたスティッ
ク状乾燥固形物を乳酸カルシウム溶液に浸漬して反応さ
せ、その表面全体にアルギン酸カルシウムの膜を形成さ
せる。 (6)アルギン酸カルシウムの膜で被覆された魚介肉の
スティック状乾燥固形物を温風乾燥機の乾燥棚に並べ
て、その表面に50℃の温風をあてて約18時間乾燥さ
せ、本発明の飼育動物用の飼料として製了する。
【0021】
【実施例6】<被覆剤としてのゼラチン溶液の調製とそ
のコーティング法> (1)ゼラチン300gを秤取して、60℃の温水に投
入して全体が1000gの分散液を調製し、約10分間
放置してゼラチンを膨潤させる。 (2)膨潤したゼラチン分散液を加熱して、糊状に溶解
させる。 (3)実施例3で製したスティック状の鶏肉の乾燥固形
物(長さ200mm)を一端から50mmを残して、加
温しているゼラチン溶液に浸漬し、糊状のゼラチンを付
着させる。 (4)スティック状の乾燥固形物を温風乾燥機の乾燥棚
に並べ、そのゼラチンを付着させた部分に50℃の温風
をあてて約18時間乾燥させ、本発明の飼育動物用の飼
料として製了する。
【0022】
【実施例7】<被覆剤として着色料を添加したゼラチン
溶液の調製とそのコーティング法> (1)カラメル色素5g、ゼラチン300gを秤取し
て、60℃の温水に投入して全体が1000gの分散液
を調製し、約10分間放置してゼラチンを膨潤させる。 (2)膨潤したゼラチン分散液を加熱して、糊状に溶解
させる。 (3)実施例3で製したスティック状の鶏肉の乾燥固形
物(長さ200mm)を一端から70mmを残して、加
温しているゼラチン溶液に浸漬し、糊状のゼラチンを付
着させる。 (4)スティック状の乾燥固形物を温風乾燥機の乾燥棚
に並べ、そのゼラチンを付着させた部分に50℃の温風
をあてて約18時間乾燥させ、本発明の飼育動物用の飼
料として製了する。
【0023】本発明では、上記の実施例6や実施例7の
ように、スティック状に成形した乾燥固形物の一端に被
覆材をコーティングしていない部分を残しておくと、こ
れを把持したときに、被覆材の匂いが手に付着せず、衛
生的でありかつ携帯に便利となるので、きわめて好まし
い。また、被覆材に着色を施したときは、被覆材をコー
ティングしてある部分とコーティングしていない部分と
が色彩的に明瞭に区別され、見た目の変化が付与される
ので、さらに好ましい状態となる。
【0024】本発明の被覆材は、適宜に調味しかつ着色
したものを用いると、飼育動物の嗜好性が向上するとと
もに、識別しやすくなり、商品として差別化できるので
好ましい。調味や着色の方法は任意であるが、望ましく
は、飼育動物の好みに合致させるように調味し、着色す
る。被覆材の調味・着色の方法を例示すると、増粘多糖
類溶液1000gに対して、鳥獣肉エキス、魚介肉エキ
ス、野菜エキスなどのいずれか又は適宜に混じたものを
5g(0.5%)程度添加するとよい。このようにする
と、調味と着色を同時に行なうことができるので便利で
ある。
【0025】着色料については、上記のように調味の際
に着色が可能であればあらためて使用する必要はない
が、本発明の飼育動物の飼料を、ペットオーナーが関心
を示すように着色して差別化を図りたいときなどには、
着色料を使用することが好ましい。着色料の種類として
は、天然系の水溶性着色料の使用が好ましく、具体的に
は、カラメル色素、βカロチン色素、紅麹色素、クチナ
シ色素、ベニバナ色素、赤キャベツ色素、アナトー色
素、ウコン色素、カカオ色素、コチニール色素、パプリ
カ色素、ラック色素などを挙げることができる。着色料
の使用量は、0.01〜2%、好ましくは0.05〜
0.5%の範囲とするのがよい。ただし、着色料の使用
量が極端に多くなると、その中に含まれている香気のた
め、飼育動物の嗜好性が低下するので、適量の使用が好
ましい。以下、本発明の効果について、いくつかの試験
例をもってさらに説明する。
【0026】
【試験例1】<スティック状成形品に対する食いつき試
験>実施例1で製した魚肉乾燥固形物について、シート
状のままのものとスティック状に成形したものとを犬に
供与して、その場合の食いつき状態を確認した。試料
は、6匹の犬に供与することとし、それぞれの犬を1m
づつ隔離させ、各犬に対して右側にシート状成形品、左
側にスティック状成形品を各犬から各30cm離した状
態で並べて、どちら側のものに先に食いつくか試験し
た。尚、この試験は2回繰り返して行ない、2回目の試
験は成形品を1回目とは左右逆に並べて供与した。すな
わち、合計12回の試験を行なった。その結果は(表
1)のとおりである。
【0027】 <試験結果> (表1) シート状成形品 スティック状成形品 1番目に食いついた頭数 3匹(25%) 9匹(75%) 2番目に食いついた頭数 9匹(75%) 3匹(25%) (表1)から、同じ魚肉の乾燥固形物であっても、シー
ト状のものよりも、スティック状に成形したものを供与
する方が飼育動物の嗜好性が大きく向上することが理解
できる。
【0028】
【試験例2】<調味・着色品についての食いつき試験>
実施例4で製した「スティック状の魚肉乾燥固形物の表
面にガム類からなる被覆剤をコーティングした飼料」に
ついて、牛肉エキスを0.5%添加したガム類をコーテ
ィングしたものと何も添加していないガム類をコーティ
ングしたものとを作って、それぞれを犬に供与して、そ
の場合の食いつき状態を確認した。試料は、6匹の犬に
供与することとし、それぞれの犬を1mづつ隔離させ、
各犬に対して右側に「牛肉エキス添加品」、左側に「無
添加品」を各犬から各30cm離した状態で並べて、ど
ちら側のものに先に食いつくか試験した。尚、この試験
は2回繰り返して行ない、2回目の試験は成形品を1回
目とは左右逆に並べて供与した。すなわち、合計12回
の試験を行なった。その結果は(表2)のとおりであ
る。
【0029】 <試験結果> (表2) 牛肉エキス添加品 無添加品 1番目に食いついた頭数 9匹(75%) 3匹(25%) 2番目に食いついた頭数 3匹(25%) 9匹(75%) (表2)から、同じ魚肉の乾燥固形物を増粘多糖類で被
覆したスティック状の飼料であっても、増粘多糖類に牛
肉エキスなどを添加して調味・着色したものを供与する
方が、飼育動物の嗜好性が大きく向上することが理解で
きる。
【0030】
【試験例3】<増粘多糖類で被覆した成形品の強度試験
>実施例1で製したスティック状成形品(魚肉乾燥固形
物)と実施例4で製したスティック状成形品(魚肉乾燥
固形物の表面にガム類をコーティングしたもの)につい
て、それぞれの強度を測定した。強度の測定には、株式
会社コムラ製作所製「プッシュプルスケール」S−5K
モデルを使用した。各試料(スティック状成形品)を1
00mmの長さにカットし、両端10mmづつを押さえ
て、試料の中央に一文字圧子幅10mmを押しあて、試
料が折れるところまで上面から押しつけ、その折れたと
きの負荷の数値を読み取った。尚、この試験は、コーテ
ィングの有無に分けてそれぞれ5回づつ行なった。その
結果は(表3)のとおりである。
【0031】 <試験結果> (表3) 実施例1の成形品 実施例4の成形品 (コーティング無し) (コーティング有り) 1回目 1.95kg/cm2 2.65kg/cm2 2回目 1.70 2.35 3回目 1.75 2.45 4回目 1.60 2.65 5回目 1.60 2.60 平均値 1.72 2.54 (表3)から、同じ魚肉のスティック状乾燥固形物であ
っても、その表面を増粘多糖類でコーティングしたもの
の方が、強度において1.48倍となり、増粘多糖類の
コーティングによって、魚肉乾燥固形物の強度が大きく
アップすることが理解できる。
【0032】
【試験例4】<口腔内滞留時間の測定試験>実施例1で
製したスティック状成形品(魚肉乾燥固形物)と実施例
4で製したスティック状成形品(魚肉乾燥固形物の表面
にガム類をコーティングしたもの)とを、ゴールデンレ
トリバー種の雄犬(5才、体重30kg)に食後30分
に供与して、そのときの口腔内滞留時間を1品ごとに測
定した。その結果は(表4)のとおりである。
【0033】 <試験結果> (表4) 実施例1の成形品 実施例1の成形品 (コーティング無し) (コーティング有り) 1回目 6.21秒 9.12秒 2回目 6.06 8.84 3回目 6.27 9.44 4回目 5.89 8.65 5回目 6.41 9.25 平均値 6.17 9.06 (表4)から、同じ魚肉のスティック状乾燥固形物であ
っても、その表面を増粘多糖類でコーティングしたもの
の方が、飼育動物に供与したときの口腔内滞留時間が
1.47倍となり、増粘多糖類のコーティングによって
魚肉乾燥固形物の口腔内滞留時間が明らかに長くなるこ
とが理解できる。
【0034】
【発明の効果】以上、実施例及び試験例をともなって詳
細に説明したとおり、本発明の飼育動物用の飼料は、鳥
獣肉や魚介肉の乾燥固形物の表面を増粘多糖類及び/又
はゼラチンからなる被覆材でコーティングしてあるの
で、従来の何もコーティングしていない鳥獣肉や魚介肉
の乾燥固形物に比べて、犬や猫などの嗜好性が増強され
るとともに、はるかに強度がアップし、また、口腔内滞
留時間の長いものとなる。また、本発明の飼育動物の飼
料は、スティック状に成形することによって、犬や猫が
食いつきやすくなるが、一口で呑み込みにくくなるの
で、スナック的な飼料としてさらに好ましくなる。ま
た、本発明の飼育動物の飼料の中でも、シート状の乾燥
固形物を巻くか又は折り畳んでスティック状に成形した
ものは、大きさや重量のわりには強度が増し、歯ごたえ
がよくなるので、飼育動物のスナックフードとしてさら
に好適となる。さらに、本発明に係る飼育動物用の飼料
は、調味しかつ着色することによって、飼育動物の嗜好
性がさらに向上する。
【0035】したがって、本発明の飼育動物用の飼料
は、犬や猫などに特有の、モノを「かじる」という習性
やモノを「しゃぶる」という習性を十分に満足させるこ
とができる。それ故、本発明の飼育動物用の飼料は、い
わゆるスナック的なペットフードとして、飼育動物のス
トレスを解消し、その健康の維持・増強に大いに役立つ
ものである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鳥獣肉及び/又は魚介肉の乾燥固形物の
    表面に増粘多糖類及び/又はゼラチンからなる被覆材を
    コーティングしてある飼育動物用の飼料。
  2. 【請求項2】 スティック状に成形した鳥獣肉及び/又
    は魚介肉の乾燥固形物の表面に増粘多糖類及び/又はゼ
    ラチンからなる被覆材をコーティングしてある飼育動物
    用の飼料。
  3. 【請求項3】 シート状の鳥獣肉及び/又は魚介肉の乾
    燥固形物を巻くか又は折り畳んでスティック状に成形
    し、その表面に増粘多糖類及び/又はゼラチンからなる
    被覆材をコーティングしてある飼育動物用の飼料。
  4. 【請求項4】 被覆材を調味しかつ着色してある請求項
    1から3のいずれかに記載の飼育動物用の飼料。
  5. 【請求項5】 乾燥固形物の表面に被覆材をコーティン
    グしていない部分を残してある請求項1から4のいずれ
    かに記載の飼育動物用の飼料。
  6. 【請求項6】 スティック状に成形した乾燥固形物の一
    端に被覆材をコーティングしていない部分を残してある
    請求項2から4のいずれかに記載の飼育動物用の飼料。
  7. 【請求項7】 乾燥固形物のサイズを、長さ20〜20
    0mm、太さ2〜20mmとする請求項2から6のいず
    れかに記載の飼育動物用の飼料。
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