JP2002232838A - デジタルカメラ - Google Patents
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Abstract
動画の圧縮率が問題になる。 【解決手段】 撮像部52は第1画像と第2画像を入力
する。マッチングプロセッサ14はそれらの画像間で画
素マッチングを行い、第1画像上に取られたメッシュの
格子点について、その対応点を第2画像上に求める。そ
の結果が対応点ファイルFとして記録される。中間画像
生成部18は、対応点ファイルFをもとに第1画像と第
2画像間の中間画像を生成する。これが動画を近似す
る。格子点だけで対応点ファイルを作ったので、そのデ
ータ容量は非常に小さくなる。
Description
に関し、とくに撮影した画像に所定の処理をなすデジタ
ルカメラに関する。
のユーザがPCや形態電話からインターネット上のサー
ビスを享受するようになり、放送と通信の垣根が急速に
崩れつつある。さらには、ビデオ機器やカメラがデジタ
ル化し、個人ユースの情報機器が放送や通信と非常に高
い親和性を有するようになった。一時は概念が見えにく
いといわれた「マルチメディア」は、21世紀を迎えた
今日、技術革新とインフラの整備により、人類文化のひ
とつの牽引役となった。
存と印刷を目して登場したデジタルカメラも、今日では
各種画像処理技術を搭載し、パーソナル色の強化ととも
に、プロフェッショナルユースにも耐える機能を実現し
つつある。個人主導のデジタル機器が今後IT文化の進
展を加速することに疑いを差し挟む余地はない。
には、ハイパスフィルタによるエッジ強調や、色調変換
処理など、ユーザの嗜好に合った画像を生成する技術が
利用されている。また、動画をなるべく長時間撮影すべ
く、MPEG(Motion Picture Expert Group)による
圧縮などの技術が採用されている。こうした状況にあっ
て、本発明の目的は、新たな画像処理の採用により、動
画を比較的軽いデータで実現するデジタルカメラの提供
にある。
タルカメラに関する。このカメラは、画像マッチングを
時間について利用する。すなわち、このカメラは画像を
撮影する撮像部と、所定の間隔で撮像部に第1および第
2画像を撮影させるカメラコントローラと、第1画像お
よび第2画像の間でマッチングを計算し、その結果を対
応点ファイルとして出力するマッチングプロセッサとを
含む。「所定の間隔」は、ユーザが設定可能でもよく、
予め固定されていてもよい。
枚の画像の撮影を指示したとき、この所定の間隔で2枚
の画像を順に撮影する。マッチングプロセッサは、2枚
の画像のマッチングをもとに対応点ファイルを作るた
め、後にこのファイルを用いて2枚の画像の中間画像を
生成できる。その結果、少ないデータ量で簡易的に動画
を再現することができる。2枚の画像の撮影間隔をある
程度開ければ、動画の再生よりも、むしろ映像効果でい
うモーフィング画像が得られる。それもカメラの機能と
して非常に面白い。例えば、2枚の画像を別の2人の顔
とすれば、それらの顔のモーフィング画像を生成するこ
とができる。
る。このカメラは、画像を撮影する撮像部と、撮像部に
よって撮影された画像のうち、二枚の画像を第1および
第2画像として決定するカメラコントローラと、第1画
像および第2画像の間でマッチングを計算し、その結果
を対応点ファイルとして出力するマッチングプロセッサ
とを含む。カメラコントローラは、ユーザの指示にした
がい、または所定の規則に従い、撮像部が撮影した画像
のうち、所定の2枚の画像を第1および第2画像として
決定してもよい。この態様によれば、より高い自由度
で、前述のモーフィング画像、または圧縮動画を得るこ
とができる。この態様は、画像マッチングを時間もしく
は空間、または両者について利用する。
る。このカメラは、画像マッチングを空間について利用
する。すなわち、このカメラはステレオ視を実現する撮
像部と、撮像部によってステレオ画像を構成する第1お
よび第2画像を撮影させるカメラコントローラと、第1
画像および第2画像の間でマッチングを計算し、その結
果を対応点ファイルとして出力するマッチングプロセッ
サとを含む。したがって、この対応点ファイルをもと
に、特殊効果画像や視点変更画像を生成することができ
る。ステレオ画像の対応点をもとに、その画像の各点の
奥行き情報が判明するためである。
とに、第1画像および第2画像の中間画像を生成する中
間画像生成部を含んでもよい。中間画像は時間または空
間、場合により、その両者に関する補間画像である。第
1画像、第2画像および中間画像を動画や中間視点画像
などとして表示する表示部をさらに備えてもよい。ま
た、第1画像、第2画像および対応点ファイルを関連づ
けて記録する対応点ファイル保持部、例えばICカード
その他のメモリカード、またはそれらの制御回路をさら
に含んでもよい。
けられたメッシュの格子点に対応する第2画像上の点を
画像マッチングによって検出し、その結果をもとに、第
1画像上のメッシュを構成する起点ポリゴンに、第2画
像上にて対応する終点ポリゴンを定義してもよい。マッ
チングプロセッサは、第1画像と第2画像の間で画素単
位のマッチング計算を行ってもよい。この計算は、全画
素について行ってもよいし、格子点のみ、または格子点
とそれに関連する画素について行ってもよい。
ついて二次元的な探索を行って検出した特異点と、第2
画像について二次元的な探索を行って検出した特異点と
の対応をもとに画素単位のマッチング計算を行ってもよ
い。この場合さらに、第1画像と第2画像を、それぞれ
特異点を抽出することによって多重解像度化したうえ
で、同一解像度レベル間で画像単位のマッチング計算を
行い、その結果を異なる解像度レベルにおけるマッチン
グ計算に継承しながら、最終的に最も解像度の細かいレ
ベルにおける画素単位の対応関係を取得してもよい。
本出願人が先に特許第2927350号にて提案した技
術(以下「前提技術」という)の応用であり、マッチン
グプロセッサの処理に好適である。ただし、前提技術は
格子点またはそれによって決まるポリゴンに関する本発
明の特徴にはいっさい触れていない。本発明でポリゴン
という一種の簡略化技術を導入したため、前記対応点フ
ァイルのサイズを非常に小さくすることができる。
m画素を有する場合、それらの画素単位の対応をそのま
ま記述すると、(n×m)2という組合せが生じ、対応
点ファイルが膨大なデータ量になる。しかし、これを格
子点どうしの対応関係、または実質的に同じことである
が、格子点で決まるポリゴンどうしの対応関係を記述す
ることに改めることでデータ量が大幅に減る。第1、第
2画像および対応点ファイルのみを保有すれば、動画を
再現でき、動画の伝送、ストレージ等において大きな効
果を発揮する。画像の記録容量に制限のあるデジタルカ
メラに好適な技術である。
い。また、以上の各構成、工程を任意に入れ替えたり、
方法と装置の間で表現を一部または全部入れ替え、また
は追加したり、表現をコンピュータプログラム、記録媒
体等に変更したものもまた、本発明として有効である。
多重解像度特異点フィルタ技術とそれを用いた画像マッ
チング処理を「前提技術」として詳述する。これらの技
術は本出願人がすでに特許第2927350号を得てい
る技術であり、本発明との組合せに最適である。本発明
では、画像上にメッシュを設け、その格子点によって多
数の画素を代表されるため、もともと前提技術のような
画素単位のマッチング技術に対する適用効果が高いため
である。ただし、実施の形態で採用可能な画像マッチン
グ技術はこれに限られない。図18以降、前提技術を利
用したデジタルカメラを具体的に説明する。
の要素技術の詳述し、[2]で処理手順を具体的に説明
する。さらに[3]で実験の結果を報告する。
導入し、画像間のマッチングを正確に計算する。オブジ
ェクトに関する予備知識は一切不要である。画像間のマ
ッチングの計算は、解像度の階層を進む間、各解像度に
おいて計算される。その際、粗いレベルから精細なレベ
ルへと順に解像度の階層を辿っていく。計算に必要なパ
ラメータは、人間の視覚システムに似た動的計算によっ
て完全に自動設定される。画像間の対応点を人手で特定
する必要はない。
フィング、物体認識、立体写真測量、ボリュームレンダ
リング、少ないフレームからの滑らかな動画像の生成な
どに応用できる。モーフィングに用いる場合、与えられ
た画像を自動的に変形することができる。ボリュームレ
ンダリングに用いる場合、断面間の中間的な画像を正確
に再構築することができる。断面間の距離が遠く、断面
の形状が大きく変化する場合でも同様である。
像度を落としながら、しかも画像に含まれる各特異点の
輝度及び位置を保存することができる。ここで画像の幅
をN、高さをMとする。以下簡単のため、N=M=2n
(nは自然数)と仮定する。また、区間[0,N]⊂R
をIと記述する。(i,j)における画像の画素をp
(i,j)と記述する(i,j∈I)。
化された画像群は多重解像度フィルタで生成される。多
重解像度フィルタは、もとの画像に対して二次元的な探
索を行って特異点を検出し、検出された特異点を抽出し
てもとの画像よりも解像度の低い別の画像を生成する。
ここで第mレベルにおける各画像のサイズは2m×2 m
(0≦m≦n)とする。特異点フィルタは次の4種類の
新たな階層画像をnから下がる方向で再帰的に構築す
る。
ジ)と呼ぶ。minx≦t ≦x+1、max
x≦t≦x+1をそれぞれα及びβと記述すると、副画
像はそれぞれ以下のように記述できる。
考えられる。副画像はそれぞれ特異点に対応している。
これらの式から明らかなように、特異点フィルタはもと
の画像について2×2画素で構成されるブロックごとに
特異点を検出する。その際、各ブロックのふたつの方
向、つまり縦と横について、最大画素値または最小画素
値をもつ点を探索する。画素値として、前提技術では輝
度を採用するが、画像に関するいろいろな数値を採用す
ることができる。ふたつの方向の両方について最大画素
値となる画素は極大点、ふたつの方向の両方について最
小画素値となる画素は極小点、ふたつの方向の一方につ
いて最大画素値となるとともに、他方について最小画素
値となる画素は鞍点として検出される。
出された特異点の画像(ここでは1画素)でそのブロッ
クの画像(ここでは4画素)を代表させることにより、
画像の解像度を落とす。特異点の理論的な観点からすれ
ば、α(x)α(y)は極小点を保存し、β(x)β
(y)は極大点を保存し、α(x)β(y)及びβ
(x)α(y)は鞍点を保存する。
ース)画像と終点(デスティネーション)画像に対して
別々に特異点フィルタ処理を施し、それぞれ一連の画像
群、すなわち始点階層画像と終点階層画像を生成してお
く。始点階層画像と終点階層画像は、特異点の種類に対
応してそれぞれ4種類ずつ生成される。
層画像と終点階層画像のマッチングがとれらていく。ま
ずp(m,0)を用いて極小点のマッチングがとられ
る。次に、その結果に基づき、p(m,1)を用いて鞍
点のマッチングがとられ、p( m,2)を用いて他の鞍
点のマッチングがとられる。そして最後にp(m,3)
を用いて極大点のマッチングがとられる。
(a)と図1(b)の副画像p(5, 0)を示してい
る。同様に、図1(e)と図1(f)はp(5,1)、
図1(g)と図1(h)はp(5,2)、図1(i)と
図1(j)はp(5,3)をそれぞれ示している。これ
らの図からわかるとおり、副画像によれば画像の特徴部
分のマッチングが容易になる。まずp(5,0)によっ
て目が明確になる。目は顔の中で輝度の極小点だからで
ある。p(5,1)によれば口が明確になる。口は横方
向で輝度が低いためである。p(5,2)によれば首の
両側の縦線が明確になる。最後に、p(5,3)によっ
て耳や頬の最も明るい点が明確になる。これらは輝度の
極大点だからである。
できるため、例えばカメラで撮影された画像の特徴と、
予め記録しておいたいくつかのオブジェクトの特徴を比
較することにより、カメラに映った被写体を識別するこ
とができる。
と書き、同じく終点画像の位置(k,l)の画素をq
(n) (k,l)で記述する。i,j,k,l∈Iとす
る。画像間の写像のエネルギー(後述)を定義する。こ
のエネルギーは、始点画像の画素の輝度と終点画像の対
応する画素の輝度の差、及び写像の滑らかさによって決
まる。最初に最小のエネルギーを持つp(m,0)とq
(m,0)間の写像f(m,0):p(m,0)→q
(m,0)が計算される。f(m,0 )に基づき、最小
エネルギーを持つp(m,1)、q(m,1)間の写像
f(m ,1)が計算される。この手続は、p(m,3)
とq(m,3)の間の写像f( m,3)の計算が終了す
るまで続く。各写像f(m,i)(i=0,1,2,
…)を副写像と呼ぶことにする。f(m,i)の計算の
都合のために、iの順序は次式のように並べ替えること
ができる。並べ替えが必要な理由は後述する。
場合、その写像は両画像間で全単射条件を満たすべきで
ある。両画像に概念上の優劣はなく、互いの画素が全射
かつ単射で接続されるべきだからである。しかしながら
通常の場合とは異なり、ここで構築すべき写像は全単射
のディジタル版である。前提技術では、画素は格子点に
よって特定される。
副画像)から終点副画像(終点画像について設けられた
副画像)への写像は、f(m,s):I/2n−m×I
/2 n−m→I/2n−m×I/2n−m(s=0,
1,…)によって表される。ここで、f
(m,s)(i,j)=(k,l)は、始点画像のp
(m,s) (i, j)が終点画像のq(m,s)
(k,l)に写像されることを意味する。簡単のため
に、f(i,j)=(k,l)が成り立つとき画素q
(k,l)をqf(i ,j)と記述する。
ータが離散的な場合、全単射の定義は重要である。ここ
では以下のように定義する(i,i’,j,j’,k,
lは全て整数とする)。まず始めに、始点画像の平面に
おいてRによって表記される各正方形領域、
1)。ここでRの各辺(エッジ)の方向を以下のように
定める。
形に写像されなければならない。f(m,s)(R)に
よって示される四辺形、
互いに交差しない。 2.f(m,s)(R)のエッジの方向はRのそれらに
等しい(図2の場合、時計回り)。 3.緩和条件として収縮写像(リトラクション:retrac
tions)を許す。
射条件を完全に満たす写像は単位写像しかないためであ
る。ここではf(m,s)(R)のひとつのエッジの長
さが0、すなわちf(m,s)(R)は三角形になって
もよい。しかし、面積が0となるような図形、すなわち
1点または1本の線分になってはならない。図2(R)
がもとの四辺形の場合、図2(A)と図2(D)は全単
射条件を満たすが、図2(B)、図2(C)、図2
(E)は満たさない。
が全射であることを容易に保証すべく、さらに以下の条
件を課してもよい。つまり始点画像の境界上の各画素
は、終点画像において同じ位置を占める画素に写影され
るというものである。すなわち、f(i,j)=(i,
j)(ただしi=0,i=2m−1,j=0,j=2m
−1の4本の線上)である。この条件を以下「付加条
件」とも呼ぶ。
る写像を探すことが目的である。エネルギーは主に、始
点画像の画素の輝度とそれに対応する終点画像の画素の
輝度の差で決まる。すなわち、写像f(m,s)の点
(i,j)におけるエネルギーC(m,s) (i,j)
は次式によって定まる。
(m,s) f(i,j))はそれぞれ画素p(m,s)
(i,j)及びq(m,s) f(i,j)の輝度であ
る。fのトータルのエネルギーC(m,s)は、マッチ
ングを評価するひとつの評価式であり、つぎに示すC
(m,s) (i,j)の合計で定義できる。
関するコスト 滑らかな写像を得るために、写像に関する別のエネルギ
ーDfを導入する。このエネルギーは画素の輝度とは関
係なく、p(m,s) (i,j)およびq(m ,s)
f(i,j)の位置によって決まる(i=0,…,2m
−1,j=0,…,2m−1)。点(i,j)における
写像f(m,s)のエネルギーD(m,s ) (i,j)
は次式で定義される。
た、
j’)は0と決める。E0は(i,j)及びf(i,
j)の距離で決まる。E0は画素があまりにも離れた画
素へ写影されることを防ぐ。ただしE0は、後に別のエ
ネルギー関数で置き換える。E1は写像の滑らかさを保
証する。E1は、p(i,j)の変位とその隣接点の変
位の間の隔たりを表す。以上の考察をもとに、マッチン
グを評価する別の評価式であるエネルギーDfは次式で
定まる。
る総合評価式はλC( m,s) f+D(m,s) fで定
義される。ここで係数パラメータλは0以上の実数であ
る。目的は総合評価式が極値をとる状態を検出するこ
と、すなわち次式で示す最小エネルギーを与える写像を
見いだすことである。
注意すべきである(すなわち、全てのi=0,…,2m
−1及びj=0,…,2m−1に対してf
(m ,s)(i,j)=(i,j)となる)。後述のご
とく、本前提技術では最初にλ=0及びη=0の場合を
評価するため、写像を単位写像から徐々に変形していく
ことができる。仮に総合評価式のλの位置を変えてC
(m,s) f+λD(m ,s) fと定義したとすれば、
λ=0及びη=0の場合に総合評価式がC(m, s) f
だけになり、本来何等関連のない画素どうしが単に輝度
が近いというだけで対応づけられ、写像が無意味なもの
になる。そうした無意味な写像をもとに写像を変形して
いってもまったく意味をなさない。このため、単位写像
が評価の開始時点で最良の写像として選択されるよう係
数パラメータの与えかたが配慮されている。
画素の輝度の差と滑らかさを考慮する。しかし、オプテ
ィカルフローは画像の変換に用いることはできない。オ
ブジェクトの局所的な動きしか考慮しないためである。
前提技術に係る特異点フィルタを用いることによって大
域的な対応関係を検出することができる。
像の決定 最小エネルギーを与え、全単射条件を満足する写像f
minを多重解像度の階層を用いて求める。各解像度レ
ベルにおいて始点副画像及び終点副画像間の写像を計算
する。解像度の階層の最上位(最も粗いレベル)からス
タートし、各解像度レベルの写像を、他のレベルの写像
を考慮に入れながら決定する。各レベルにおける写像の
候補の数は、より高い、つまりより粗いレベルの写像を
用いることによって制限される。より具体的には、ある
レベルにおける写像の決定に際し、それよりひとつ粗い
レベルにおいて求められた写像が一種の拘束条件として
課される。
(m−1,s) (i’, j’)をそれぞれp(m,s)
(i,j)、q(m,s) (i,j)のparentと
呼ぶことにする。[x]はxを越えない最大整数であ
る。またp(m,s ) (i,j)、q(m,s)
(i,j)をそれぞれ
p(m−1,s) (i’,j ’)、q(m−1,s)
(i’,j’)のchildと呼ぶ。関数parent
(i,j)は次式で定義される。
の写像f(m,s)は、エネルギー計算を行って最小に
なったものを見つけることで決定される。f( m,s)
(i,j)=(k,l)の値はf(m−1,s)(m=
1,2,…,n)を用いることによって、以下のように
決定される。まず、q(m,s) (k, l)は次の四辺
形の内部になければならないという条件を課し、全単射
条件を満たす写像のうち現実性の高いものを絞り込む。
(i,j)の相続(inherited)四辺形と呼ぶことにす
る。相続四辺形の内部において、エネルギーを最小にす
る画素を求める。
いて、始点画像のA,B,C,Dの画素は、第m−1レ
ベルにおいてそれぞれ終点画像のA’,B’,C’,
D’へ写影される。画素p(m,s) (i,j)は、相
続四辺形A’B’C’D’の内部に存在する画素q
(m,s) f(m)(i,j)へ写影されなければなら
ない。以上の配慮により、第m−1レベルの写像から第
mレベルの写像への橋渡しがなされる。
ルにおける副写像f(m,0)を計算するために、次式
に置き換える。
いる。
像が得られる。式20により、異なる特異点に対応する
副写像が、副写像どうしの類似度が高くなるように同一
レベル内で関連づけられる。式19は、f
(m,s)(i,j)と、第m−1レベルの画素の一部
と考えた場合の(i,j)が射影されるべき点の位置と
の距離を示している。
に全単射条件を満たす画素が存在しない場合は以下の措
置をとる。まず、A’B’C’D’の境界線からの距離
がL(始めはL=1)である画素を調べる。それらのう
ち、エネルギーが最小になるものが全単射条件を満たせ
ば、これをf(m,s)(i,j)の値として選択す
る。そのような点が発見されるか、またはLがその上限
のL(m)maxに到達するまで、Lを大きくしてい
く。L(m)maxは各レベルmに対して固定である。
そのような点が全く発見されない場合、全単射の第3の
条件を一時的に無視して変換先の四辺形の面積がゼロに
なるような写像も認め、f(m,s)(i,j)を決定
する。それでも条件を満たす点が見つからない場合、つ
ぎに全単射の第1及び第2条件を外す。
の細部に影響されることを回避しつつ、画像間の大域的
な対応関係を決定するために必須である。多重解像度に
よる近似法を用いなければ、距離の遠い画素間の対応関
係を見いだすことは不可能である。その場合、画像のサ
イズはきわめて小さなものに限定しなければならず、変
化の小さな画像しか扱うことができない。さらに、通常
写像に滑らかさを要求するため、そうした画素間の対応
関係を見つけにくくしている。距離のある画素から画素
への写像のエネルギーは高いためである。多重解像度を
用いた近似法によれば、そうした画素間の適切な対応関
係を見いだすことができる。それらの距離は、解像度の
階層の上位レベル(粗いレベル)において小さいためで
ある。
タ調整の困難さがある。大抵の場合、パラメータの調整
は人手作業によって行われ、最適な値を選択することは
きわめて難しい。前提技術に係る方法によれば、最適な
パラメータ値を完全に自動決定することができる。
ータ、λ及びηを含む。端的にいえば、λは画素の輝度
の差の重みであり、ηは写像の剛性を示している。これ
らのパラメータの値は初期値が0であり、まずη=0に
固定してλを0から徐々に増加させる。λの値を大きく
しながら、しかも総合評価式(式14)の値を最小にす
る場合、各副写像に関するC(m,s) fの値は一般に
小さくなっていく。このことは基本的にふたつの画像が
よりマッチしなければならないことを意味する。しか
し、λが最適値を超えると以下の現象が発生する。
が、単に輝度が近いというだけで誤って対応づけられ
る。 2.その結果、画素どうしの対応関係がおかしくなり、
写像がくずれはじめる。
(m,s) fが急激に増加しようとする。 4.その結果、式14の値が急激に増加しようとするた
め、D(m,s) fの急激な増加を抑制するようf
(m,s)が変化し、その結果C(m,s) fが増加す
る。 したがって、λを増加させながら式14が最小値をとる
という状態を維持しつつC(m,s) fが減少から増加
に転じる閾値を検出し、そのλをη=0における最適値
とする。つぎにηを少しづつ増やしてC(m,s) fの
挙動を検査し、後述の方法でηを自動決定する。そのη
に対応してλも決まる。
構の動作に似ている。人間の視覚システムでは、一方の
目を動かしながら左右両目の画像のマッチングがとられ
る。オブジェクトがはっきりと認識できるとき、その目
が固定される。
わる度に副写像が評価される。式14のごとく、総エネ
ルギーはλC(m,s) f+D(m,s) fによって定
義される。式9のD(m,s) fは滑らかさを表すもの
で、理論的には単位写像の場合に最小になり、写像が歪
むほどE0もE1も増加していく。E1は整数であるか
ら、D(m,s) fの最小刻み幅は1である。このた
め、現在のλC(m,s) (i,j)の変化(減少量)
が1以上でなければ、写像を変化させることによって総
エネルギーを減らすことはできない。なぜなら、写像の
変化に伴ってD(m,s) fは1以上増加するため、λ
C(m,s) (i,j)が1以上減少しない限り総エネ
ルギーは減らないためである。
場合にC(m,s) (i,j)が減少することを示す。
C(m,s) (i,j)のヒストグラムをh(l)と記
述する。h(l)はエネルギーC(m,s) (i,j)
がl2である画素の数である。λl2≧1が成り立つた
めに、例えばl2=1/λの場合を考える。λがλ1か
らλ2まで微小量変化するとき、
では仮に、これらの画素のエネルギーがすべてゼロにな
ると近似している。この式はC(m,s) fの値が、
(m,s) fは減少する。しかし、λが最適値を越えよ
うとするとき、上述の現象、つまりC(m,s) fの増
加が発生する。この現象を検出することにより、λの最
適値を決定する。
き、
数)。
て、全単射条件を破る画素の数を検査してもよい。ここ
で各画素の写像を決定する際、全単射条件を破る確率を
p0と仮定する。この場合、
の率で増加する。
例えば、
急速に増加する。この現象を検出し、B0λ
3/2+k/2/2mの値が異常値B0thresを越
えるかどうかを検査し、λの最適値を決定することがで
きる。同様に、B1λ3/2 +k/2/2mの値が異常
値B1thresを越えるかどうかを検査することによ
り、全単射の第3の条件を破る画素の増加率B1を確認
する。ファクター2mを導入する理由は後述する。この
システムはこれら2つの閾値に敏感ではない。これらの
閾値は、エネルギーC(m,s) fの観察では検出し損
なった写像の過度の歪みを検出するために用いることが
できる。
する際、もしλが0.1を越えたらf(m,s)の計算
は止めてf(m,s+1)の計算に移行した。λ>0.
1のとき、画素の輝度255レベル中のわずか「3」の
違いが副写像の計算に影響したためであり、λ>0.1
のとき正しい結果を得ることは困難だったためである。
ない。全単射及びその第3の条件の検査の際、h(l)
に影響を受けうる。実際に(λ,C(m,s) f)をプ
ロットすると、kは通常1付近にある。実験ではk=1
を用い、B0λ 2とB1λ2を検査した。仮にkの本当
の値が1未満であれば、B0λ2とB1λ2は定数にな
らず、ファクターλ(1−k)/2に従って徐々に増加
する。h(l)が定数であれば、例えばファクターはλ
1/2である。しかし、こうした差は閾値B
0thresを正しく設定することによって吸収するこ
とができる。
0,y0)、半径rの円形のオブジェクトであると仮定
する。
半径がrのオブジェクトであるとする。
心(x0,y0)及び(x1,y1)が十分遠い場合、
ヒストグラムh(l)は次式の形となる。
を持つオブジェクトを示す。このオブジェクトは中心が
暗く、周囲にいくに従って明るくなる。k=−1のと
き、画像は曖昧な境界線を持つオブジェクトを表す。こ
のオブジェクトは中心が最も明るく、周囲にいくに従っ
て暗くなる。一般のオブジェクトはこれらふたつのタイ
プのオブジェクトの中間にあると考えてもさして一般性
を失わない。したがって、kは−1≦k≦1として大抵
の場合をカバーでき、式27が一般に減少関数であるこ
とが保障される。
の解像度に影響されること、すなわちrは2mに比例す
ることに注意すべきである。このために[1.4.1]
においてファクター2mを導入した。
η=0とし、最も細かい解像度における最終的な写像f
(n)及びエネルギーC(n) fを計算する。つづい
て、ηをある値Δηだけ増加させ、再び最も細かい解像
度における最終写像f(n)及びエネルギーC(n) f
を計算し直す。この過程を最適値が求まるまで続ける。
ηは写像の剛性を示す。次式の重みだからである。
定され、現在の副写像は弾性的に変形され、過度に歪む
ことになる。一方、ηが非常に大きな値のとき、D
(n) fは直前の副写像によってほぼ完全に決まる。こ
のとき副写像は非常に剛性が高く、画素は同じ場所に射
影される。その結果、写像は単位写像になる。ηの値が
0から次第に増えるとき、後述のごとくC(n) fは徐
々に減少する。しかしηの値が最適値を越えると、図4
に示すとおり、エネルギーは増加し始める。同図のX軸
はη、Y軸はCfである。
ηの値を得ることができる。しかし、λの場合に比べて
いろいろな要素が計算に影響する結果、C(n) fは小
さく揺らぎながら変化する。λの場合は、入力が微小量
変化するたびに副写像を1回計算しなおすだけだが、η
の場合はすべての副写像が計算しなおされるためであ
る。このため、得られたC(n) fの値が最小であるか
どうかを即座に判断することはできない。最小値の候補
が見つかれば、さらに細かい区間を設定することによっ
て真の最小値を探す必要がある。
に、f(m,s)の値域をR×Rに拡張することができ
る(Rは実数の集合)。この場合、終点画像の画素の輝
度が補間され、非整数点、
スーパーサンプリングが行われる。実験では、f
(m,s)は整数及び半整数値をとることが許され、
んでいるとき、写像の計算に元の画素の輝度がそのまま
では利用しにくい。輝度の差が大きいために輝度に関す
るエネルギーC(m,s) fが大きくなりすぎ、正しい
評価がしずらいためである。
る場合を考える。猫の顔は毛で覆われており、非常に明
るい画素と非常に暗い画素が混じっている。この場合、
ふたつの顔の間の副写像を計算するために、まず副画像
を正規化する。すなわち、最も暗い画素の輝度を0、最
も明るいそれを255に設定し、他の画素の輝度は線形
補間によって求めておく。
納的な方法を用いる。始めに、1番上の左端の画素
(i,j)=(0,0)についてf(m,s)の値を決
定する。次にiを1ずつ増やしながら各f
(m,s)(i,j)の値を決定する。iの値が画像の
幅に到達したとき、jの値を1増やし、iを0に戻す。
以降、始点画像のスキャンに伴いf(m,s)(i,
j)を決定していく。すべての点について画素の対応が
決まれば、ひとつの写像f(m,s)が決まる。
f(i,j)が決まれば、つぎにp(i, j+1)の対
応点qf(i,j+1)が決められる。この際、q
f(i,j+1 )の位置は全単射条件を満たすために、
qf(i,j)の位置によって制限される。したがっ
て、先に対応点が決まる点ほどこのシステムでは優先度
が高くなる。つねに(0,0)が最も優先される状態が
つづくと、求められる最終の写像に余計な偏向が加わ
る。本前提技術ではこの状態を回避するために、f
(m,s)を以下の方法で決めていく。
0)を開始点としi及びjを徐々に増やしながら決めて
いく。(s mod 4)が1の場合、最上行の右端点を
開始点とし、iを減少、jを増加させながら決めてい
く。(s mod 4)が2のとき、最下行の右端点を開
始点とし、i及びjを減少させながら決めていく。(s
mod 4)が3の場合、最下行の左端点を開始点と
し、iを増加、jを減少させながら決めていく。解像度
が最も細かい第nレベルには副写像という概念、すなわ
ちパラメータsが存在しないため、仮にs=0及びs=
2であるとしてふたつの方向を連続的に計算した。
射条件を破る候補に対してペナルティを与えることによ
り、候補(k,l)の中からできる限り全単射条件を満
たすf(m,s)(i,j)(m=0,…,n)の値を
選んだ。第3の条件を破る候補のエネルギーD(k、
l)にはφを掛け、一方、第1または第2の条件を破る
候補にはψを掛ける。今回はφ=2、ψ=100000
を用いた。
際の手続として(k,l)=f(m ,s)(i,j)を
決定する際に以下のテストを行った。すなわちf
(m,s)(i,j)の相続四辺形に含まれる各格子点
(k,l)に対し、次式の外積のz成分が0以上になる
かどうかを確かめる。
直交右手座標系において定義される)。もしWが負であ
れば、その候補についてはD(m,s) (k,l )にψ
を掛けることによってペナルティを与え、できるかぎり
選択しないようにする。
する理由を示している。図5(a)はペナルティのない
候補、図5(b)はペナルティがある候補をそれぞれ表
す。隣接画素(i,j+1)に対する写像f(m,s)
(i,j+1)を決定する際、Wのz成分が負であれば
始点画像平面上において全単射条件を満足する画素は存
在しない。なぜなら、q(m,s) (k,l)は隣接す
る四辺形の境界線を越えるためである。
きにはσ(0)=0、σ(1)=1、σ(2)=2、σ
(3)=3、σ(4)=0を用い、奇数のときはσ
(0)=3、σ(1)=2、σ(2)=1、σ(3)=
0、σ(4)=3を用いた。このことで、副写像を適度
にシャッフルした。なお、本来副写像は4種類であり、
sは0〜3のいずれかである。しかし、実際にはs=4
に相当する処理を行った。その理由は後述する。
あう画素の輝度が補間される。実験では、トライリニア
補間を用いた。始点画像平面における正方形p
(i,j)p(i+1,j)p(i,j+1)p
(i+1,j+1)が終点画像平面上の四辺形q
f(i,j)qf(i+1,j)qf(i,j+1)q
f(i +1,j+1)に射影されると仮定する。簡単の
ため、画像間の距離を1とする。始点画像平面からの距
離がt(0≦t≦1)である中間画像の画素r(x,
y,t)(0≦x≦N−1,0≦y≦M−1)は以下の
要領で求められる。まず画素r(x,y,t)の位置
(ただしx,y,t∈R)を次式で求める。
を用いて決定される。
変化する。
決定を述べた。しかし、始点画像と終点画像の特定の画
素間に予め対応関係が規定されているとき、これを拘束
条件としたうえで写像を決定することができる。
素を終点画像の特定の画素に移す大まかな写像によって
始点画像を大まかに変形し、しかる後、写像fを正確に
計算する。
画像の特定の画素に射影し、始点画像の他の画素を適当
な位置に射影する大まかな写像を決める。すなわち、特
定の画素に近い画素は、その特定の画素が射影される場
所の近くに射影されるような写像である。ここで第mレ
ベルの大まかな写像をF(m)と記述する。
ず、いくつかの画素について写像を特定する。始点画像
についてns個の画素、
=0,…,ns−1)の変位に重み付けをして求められ
る平均である。すなわち画素p(i,j)は、終点画像
の以下の画素に射影される。
り少ないエネルギーを持つように、その写像fのエネル
ギーD(m,s) (i,j)を変更する。正確には、D
(m ,s) (i,j)は、
計算プロセスにより、fを完全に決定する。
(m)(i,j)に十分近いとき、つまりそれらの距離
が、
ことに注意すべきである。そのように定義した理由は、
各f(m,s)(i,j)がF(m)(i,j)に十分近い限
り、終点画像において適切な位置に落ち着くよう、その
値を自動的に決めたいためである。この理由により、正
確な対応関係を詳細に特定する必要がなく、始点画像は
終点画像にマッチするように自動的にマッピングされ
る。
は前提技術の全体手順を示すフローチャートである。同
図のごとく、まず多重解像度特異点フィルタを用いた処
理を行い(S1)、つづいて始点画像と終点画像のマッ
チングをとる(S2)。ただし、S2は必須ではなく、
S1で得られた画像の特徴をもとに画像認識などの処理
を行ってもよい。
ートである。ここではS2で始点画像と終点画像のマッ
チングをとることを前提としている。そのため、まず特
異点フィルタによって始点画像の階層化を行い(S1
0)、一連の始点階層画像を得る。つづいて同様の方法
で終点画像の階層化を行い(S11)、一連の終点階層
画像を得る。ただし、S10とS11の順序は任意であ
るし、始点階層画像と終点階層画像を並行して生成して
いくこともできる。
ャートである。もとの始点画像のサイズは2n×2nと
する。始点階層画像は解像度が細かいほうから順に作ら
れるため、処理の対象となる解像度レベルを示すパラメ
ータmをnにセットする(S100)。つづいて第mレ
ベルの画像p(m,0)、p(m,1)、
p(m,2 )、p(m,3)から特異点フィルタを用い
て特異点を検出し(S101)、それぞれ第m−1レベ
ルの画像p(m−1,0)、p(m−1,1)、p
(m−1 ,2)、p(m−1,3)を生成する(S10
2)。ここではm=nであるため、p(m,0)=p
(m,1)=p(m,2)=p(m,3)=p(n)で
あり、ひとつの始点画像から4種類の副画像が生成され
る。
1レベルの画像の一部の対応関係を示している。同図の
数値は各画素の輝度を示す。同図のp(m,s)はp
(m, 0)〜p(m,3)の4つの画像を象徴するもの
で、p(m−1,0)を生成する場合には、p
(m,s)はp(m,0)であると考える。[1.2]
で示した規則により、p(m−1,0)は例えば同図で
輝度を記入したブロックについて、そこに含まれる4画
素のうち「3」、p(m−1,1)は「8」、p
(m−1 ,2)は「6」、p(m−1,3)を「10」
をそれぞれ取得し、このブロックをそれぞれ取得したひ
とつの画素で置き換える。したがって、第m−1レベル
の副画像のサイズは2m−1×2m−1になる。
03)、mが負になっていないことを確認し(S10
4)、S101に戻ってつぎに解像度の粗い副画像を生
成していく。この繰り返し処理の結果、m=0、すなわ
ち第0レベルの副画像が生成された時点でS10が終了
する。第0レベルの副画像のサイズは1×1である。
層画像をn=3の場合について例示している。最初の始
点画像のみが4つの系列に共通であり、以降特異点の種
類に応じてそれぞれ独立に副画像が生成されていく。な
お、図8の処理は図7のS11にも共通であり、同様の
手順を経て終点階層画像も生成される。以上で図6のS
1による処理が完了する。
ッチング評価の準備をする。図11はその手順を示して
いる。同図のごとく、まず複数の評価式が設定される
(S30)。[1.3.2.1]で導入した画素に関す
るエネルギーC(m,s) fと[1.3.2.2]で導
入した写像の滑らかさに関するエネルギーD(m,s)
fがそれである。つぎに、これらの評価式を統合して総
合評価式を立てる(S31)。[1.3.2.3]で導
入した総エネルギーλC(m,s) f+D(m, s) f
がそれであり、[1.3.2.2]で導入したηを用い
れば、 ΣΣ(λC(m,s) (i,j)+ηE0 (m,s) (i,j)+E1 (m ,s) (i,j) ) (式52) となる。ただし、総和はi、jについてそれぞれ0、1
…、2m−1で計算する。以上でマッチング評価の準備
が整う。
ャートである。[1]で述べたごとく、始点階層画像と
終点階層画像のマッチングは互いに同じ解像度レベルの
画像どうしでとられる。画像間の大域的なマッチングを
良好にとるために、解像度が粗いレベルから順にマッチ
ングを計算する。特異点フィルタを用いて始点階層画像
および終点階層画像を生成しているため、特異点の位置
や輝度は解像度の粗いレベルでも明確に保存されてお
り、大域的なマッチングの結果は従来に比べて非常に優
れたものになる。
0、レベルパラメータmを0に設定する(S20)。つ
づいて、始点階層画像中の第mレベルの4つの副画像と
終点階層画像中の第mレベルの4つの副画像のそれぞれ
の間でマッチングを計算し、それぞれ全単射条件を満た
し、かつエネルギーを最小にするような4種類の副写像
f(m,s)(s=0,1,2,3)を求める(S2
1)。全単射条件は[1.3.3]で述べた相続四辺形
を用いて検査される。この際、式17、18が示すよう
に、第mレベルにおける副写像は第m−1レベルのそれ
らに拘束されるため、より解像度の粗いレベルにおける
マッチングが順次利用されていく。これは異なるレベル
間の垂直的参照である。なお、いまm=0であってそれ
より粗いレベルはないが、この例外的な処理は図13で
後述する。
行われる。[1.3.3]の式20のごとく、f
(m,3)はf(m,2)に、f(m,2)はf
(m,1)に、f (m,1)はf(m,0)に、それぞ
れ類似するように決める。その理由は、特異点の種類が
違っても、それらがもともと同じ始点画像と終点画像に
含まれている以上、副写像がまったく異なるという状況
は不自然だからである。式20からわかるように、副写
像どうしが近いほどエネルギーは小さくなり、マッチン
グが良好とみなされる。
いては同一のレベルで参照できる副写像がないため、式
19に示すごとくひとつ粗いレベルを参照する。ただ
し、実験ではf(m,3)まで求まった後、これを拘束
条件としてf(m,0)を一回更新するという手続をと
った。これは式20にs=4を代入し、f(m,4)を
新たなf(m,0)とすることに等しい。f(m,0)
とf(m,3)の関連度が低くなり過ぎる傾向を回避す
るためであり、この措置によって実験結果がより良好に
なった。この措置に加え、実験では[1.7.1]に示
す副写像のシャッフルも行った。これも本来特異点の種
類ごとに決まる副写像どうしの関連度を密接に保つ趣旨
である。また、処理の開始点に依存する偏向を回避する
ために、sの値にしたがって開始点の位置を変える点は
[1.7]で述べたとおりである。
する様子を示す図である。第0レベルでは各副画像がた
だひとつの画素で構成されるため、4つの副写像
f(0,s )はすべて自動的に単位写像に決まる。図1
4は第1レベルにおいて副写像を決定する様子を示す図
である。第1レベルでは副画像がそれぞれ4画素で構成
される。同図ではこれら4画素が実線で示されている。
いま、p(1,s)の点xの対応点をq(1,s)の中
で探すとき、以下の手順を踏む。
a、右上点b、左下点c、右下点dを求める。 2.点a〜dがひとつ粗いレベル、つまり第0レベルに
おいて属する画素を探す。図14の場合、点a〜dはそ
れぞれ画素A〜Dに属する。ただし、画素A〜Cは本来
存在しない仮想的な画素である。 3.第0レベルですでに求まっている画素A〜Dの対応
点A’〜D’をq(1 ,s)の中にプロットする。画素
A’〜C’は仮想的な画素であり、それぞれ画素A〜C
と同じ位置にあるものとする。 4.画素Aの中の点aの対応点a’が画素A’の中にあ
るとみなし、点a’をプロットする。このとき、点aが
画素Aの中で占める位置(この場合、右下)と、点a’
が画素A’の中で占める位置が同じであると仮定する。 5.4と同様の方法で対応点b’〜d’をプロットし、
点a’〜d’で相続四辺形を作る。 6.相続四辺形の中でエネルギーが最小になるよう、点
xの対応点x’を探す。対応点x’の候補として、例え
ば画素の中心が相続四辺形に含まれるものに限定しても
よい。図14の場合、4つの画素がすべて候補になる。
る。同様の処理を他のすべての点について行い、副写像
を決める。第2レベル以上のレベルでは、次第に相続四
辺形の形が崩れていくと考えられるため、図3に示すよ
うに画素A’〜D’の間隔が空いていく状況が発生す
る。
が決まれば、mをインクリメントし(図12のS2
2)、mがnを超えていないことを確かめて(S2
3)、S21に戻る。以下、S21に戻るたびに次第に
細かい解像度のレベルの副写像を求め、最後にS21に
戻ったときに第nレベルの写像f(n)を決める。この
写像はη=0に関して定まったものであるから、f
(n)(η=0)と書く。
く、ηをΔηだけシフトし、mをゼロクリアする(S2
4)。新たなηが所定の探索打切り値ηmaxを超えて
いないことを確認し(S25)、S21に戻り、今回の
ηに関して写像f(n)(η=Δη)を求める。この処
理を繰り返し、S21でf(n)(η=iΔη)(i=
0,1,…)を求めていく。ηがηmaxを超えたとき
S26に進み、後述の方法で最適なη=ηoptを決定
し、f(n)(η=ηopt)を最終的に写像f (n)
とする。
ーチャートである。このフローチャートにより、ある定
まったηについて、第mレベルにおける副写像が決ま
る。副写像を決める際、前提技術では副写像ごとに最適
なλを独立して決める。
る(S210)。つぎに、そのときのλについて(およ
び暗にηについて)エネルギーを最小にする副写像f
(m, s)を求め(S211)、これをf
(m,s)(λ=0)と書く。異なるλに関する写像も
求めるべく、λをΔλだけシフトし、新たなλが所定の
探索打切り値λmaxを超えていないことを確認し(S
213)、S211に戻り、以降の繰り返し処理でf
(m,s)(λ=iΔλ)(i=0,1,…)を求め
る。λがλ maxを超えたときS214に進み、最適な
λ=λoptを決定し、f(m,s )(λ=λopt)
を最終的に写像f(m,s)とする(S214)。
求めるべく、λをゼロクリアし、sをインクリメントす
る(S215)。sが4を超えていないことを確認し
(S216)、S211に戻る。s=4になれば上述の
ごとくf(m,3)を利用してf(m,0)を更新し、
そのレベルにおける副写像の決定を終了する。
がら求められたf(m,s)(λ=iΔλ)(i=0,
1,…)に対応するエネルギーC(m,s) fの挙動を
示す図である。[1.4]で述べたとおり、λが増加す
ると通常C(m,s) fは減少する。しかし、λが最適
値を超えるとC(m,s) fは増加に転じる。そこで本
前提技術ではC(m,s) fが極小値をとるときのλを
λoptと決める。同図のようにλ>λoptの範囲で
再度C(m,s) fが小さくなっていっても、その時点
ではすでに写像がくずれていて意味をなさないため、最
初の極小点に注目すればよい。λoptは副写像ごとに
独立して決めていき、最後にf(n)についてもひとつ
定まる。
たf(n)(η=iΔη)(i=0,1,…)に対応す
るエネルギーC(n) fの挙動を示す図である。ここで
もηが増加すると通常C(n) fは減少するが、ηが最
適値を超えるとC(n) fは増加に転じる。そこでC
(n) fが極小値をとるときのηをηoptと決める。
図17は図4の横軸のゼロ付近を拡大した図と考えてよ
い。ηoptが決まればf(n)を最終決定することが
できる。
が得られる。まずエッジを検出する必要がないため、エ
ッジ検出タイプの従来技術の課題を解消できる。また、
画像に含まれるオブジェクトに対する先験的な知識も不
要であり、対応点の自動検出が実現する。特異点フィル
タによれば、解像度の粗いレベルでも特異点の輝度や位
置を維持することができ、オブジェクト認識、特徴抽
出、画像マッチングに極めて有利である。その結果、人
手作業を大幅に軽減する画像処理システムの構築が可能
となる。
技術も考えられる。 (1)前提技術では始点階層画像と終点階層画像の間で
マッチングをとる際にパラメータの自動決定を行った
が、この方法は階層画像間ではなく、通常の2枚の画像
間のマッチングをとる場合全般に利用できる。
に関するエネルギーE0と画素の位置的なずれに関する
エネルギーE1のふたつを評価式とし、これらの線形和
Et ot=αE0+E1を総合評価式とする。この総合
評価式の極値付近に注目してαを自動決定する。つま
り、いろいろなαについてEtotが最小になるような
写像を求める。それらの写像のうち、αに関してE1が
極小値をとるときのαを最適パラメータと決める。その
パラメータに対応する写像を最終的に両画像間の最適マ
ッチングとみなす。
方法があり、例えば1/E1と1/E2のように、評価
結果が良好なほど大きな値をとるものを採用してもよ
い。総合評価式も必ずしも線形和である必要はなく、n
乗和(n=2、1/2、−1、−2など)、多項式、任
意の関数などを適宜選択すればよい。
ηとλのふたつの場合、それ以上の場合など、いずれで
もよい。パラメータが3以上の場合はひとつずつ変化さ
せて決めていく。
最小になるよう写像を決めた後、総合評価式を構成する
ひとつの評価式であるC(m,s) fが極小になる点を
検出してパラメータを決定した。しかし、こうした二段
回処理の代わりに、状況によっては単に総合評価式の最
小値が最小になるようにパラメータを決めても効果的で
ある。その場合、例えばαE0+βE1を総合評価式と
し、α+β=1なる拘束条件を設けて各評価式を平等に
扱うなどの措置を講じてもよい。パラメータの自動決定
の本質は、エネルギーが最小になるようにパラメータを
決めていく点にあるからである。
類の特異点に関する4種類の副画像を生成した。しか
し、当然4種類のうち1、2、3種類を選択的に用いて
もよい。例えば、画像中に明るい点がひとつだけ存在す
る状態であれば、極大点に関するf(m,3)だけで階
層画像を生成しても相応の効果が得られるはずである。
その場合、同一レベルで異なる副写像は不要になるた
め、sに関する計算量が減る効果がある。
ってレベルがひとつ進むと画素が1/4になった。例え
ば3×3で1ブロックとし、その中で特異点を探す構成
も可能であり、その場合、レベルがひとつ進むと画素は
1/9になる。
合、それらをまず白黒画像に変換し、写像を計算する。
その結果求められた写像を用いて始点のカラー画像を変
換する。それ以外の方法として、RGBの各成分につい
て副写像を計算してもよい。
提技術を利用した映像効果装置を説明する。この装置
は、動画をデジタルカメラに効率的に記録するための基
礎技術を利用しており、その説明のあと、図24以降で
デジタルカメラへの適用を述べる。図18は、キーフレ
ームである第1画像I1、第2画像I2を示し、それら
の間で、ある画素p1(x1,y1)とp2(x2,y
2)が対応している。これらの対応は前提技術で求めら
れている。
り、そのメッシュを構成するポリゴンの第2画像I2上
の対応位置を示す。いま第1画像I1上で注目するポリ
ゴンR1は4個の格子点A、B、C、Dによって決まっ
ている。このポリゴンR1を「起点ポリゴン」と名付け
る。これら4個の格子点A、B、C、Dは、図18に示
したごとく、それぞれ第2画像I2上に対応する点
A’、B’、C’、D’を有し、これらの点で形成され
るポリゴンR2を「終点ポリゴン」と名付ける。起点ポ
リゴンは一般に長方形であるが、終点ポリゴンは一般に
四辺形である。いずれにせよ、この実施の形態では、画
素単位で第1画像I1と第2画像I2の対応関係を記述
せず、起点ポリゴンの格子点について、その対応画素を
記述する。その記述は対応点ファイルに書き込まれる。
格子点に注目することにより、対応点ファイルの容量を
非常に小さくすることができる。
I2の中間画像を生成するために利用される。この点は
前提技術で述べたごとく、対応点どうしの位置を補間す
ることにより、任意の時間的位置の中間画像を生成でき
る。したがって、第1画像I1、第2画像I2、および
対応点ファイルを保存しておくことで、それに2つの画
像間のモーフィングや滑らかな動画を生成することがで
きる。このため、動画の圧縮効果が得られる。
点に関する対応関係を計算する方法を示す。対応点ファ
イルには格子点に関する情報しかないので、ポリゴン内
部の点について対応情報を別途計算する必要がある。図
20では、図19の起点ポリゴンR1の下半分に当たる
三角形ABCと、同様に終点ポリゴンR2の下半分にあ
たる三角形A’B’C’との対応を示す。いま、起点ポ
リゴン側の三角形ABC内部の点Qが、線分ACをt:
(1−t)に内分し、その内分点と点Bの間をs:(1
−s)に内分する位置にあったとする。この点Qの終点
ポリゴン側の三角形A’B’C’における対応点Q’
は、線分A’C’をt:(1−t)に内分し、その内分
点と点B’の間をs:(1−s)に内分する位置にある
と考えればよい。すなわち、起点ポリゴンを三角形に分
割し、その三角形に関するベクトルの内分の形式にて終
点ポリゴン内部の点を求めればよい。ベクトル斜体で示
せば、 BQ=(1−s){(1−t)BA+tBC} であり、したがって、 B’Q’=(1−s){(1−t)B’A’+tB’
C’} 当然ながら、同様の処理を起点ポリゴンR1の上半分に
当たる三角形ACDと、同様に終点ポリゴンR2の上半
分にあたる三角形A’C’D’との間についてもなすと
する。
19のごとく、第1画像I1上に取られた格子点に関す
るマッチング結果を取得する(S10)。このとき、前
提技術の画素単位のマッチングを実行し、その結果の中
から格子点に当たる部分を抽出すればよい。ただし、前
提技術を用いずに他のマッチング技術、例えばオプティ
カルフローやブロックマッチングをもとに格子点に関す
るマッチング結果を特定してもよい。
像I2上に終点ポリゴンを定義する(S12)。以上で
対応点ファイルが生成できるので、このファイルに第1
画像I1、第2画像I2を識別するための情報を盛り込
んで出力する(S14)。ふたつの画像および対応点フ
ァイルは、任意の記録装置または媒体に保持され、また
は直接ネットワークや放送波に乗せて伝送されればよ
い。
像を生成する手順を示す。まず、第1画像I1、第2画
像I2が読み込まれ(S20)、対応点ファイルが読み
込まれる(S22)。つづいて、起点ポリゴン内の点と
終点ポリゴン内の点の対応関係が図20の方法によって
算出される(S24)。この時点で、画像内のすべての
画素に関する対応関係を取得することができる。したが
って、前提技術で述べたごとく、互いに対応し合う点の
座標と色をu:(1−u)で内分すれば、第1画像I1
と第2画像I2の間を時間的に(1−u):uで内分す
る位置における中間画像を生成することができる(S2
6)。なお、内挿補間だけでなく、外挿補間をしてもよ
い。
0の構成を示す。この装置10は、外部の記憶装置や撮
影カメラ等から第1画像I1、第2画像I2を取得する
画像入力部12と、それらの画像に前提技術その他の技
術によってマッチング計算を施すマッチングプロセッサ
14と、それによって生成された対応点ファイルFを格
納する対応点ファイル保持部16と、第1画像I1およ
び第2画像I2から中間画像を生成する中間画像生成部
18と、第1画像I1、第2画像I2および中間画像を
タイミング調整しながらもとの動画に近い映像として表
示する表示部20を含む。また、通信部22は、外部か
らの要望にしたがい、第1画像I1、第2画像I2およ
び対応点ファイルFをネットワークその他の伝送インフ
ラへ送出する。なお、マッチングプロセッサ14には、
メッシュの大きさや格子点の位置などを示すメッシュ情
報が入力されている。
された第1画像I1と第2画像I2はマッチングプロセ
ッサ14へ送られる。マッチングプロセッサ14は、そ
れらの画像間で画素単位のマッチング計算を行う。マッ
チングプロセッサ14はメッシュ情報をもとに対応点フ
ァイルFを生成し、対応点ファイル保持部16へ出力す
る。
じ、またはその他の要因で対応点ファイルFを読み出
し、中間画像を生成する。この中間画像は表示部20へ
送られ、そこで画像出力の時間調整が行われ、動画また
はモーフィング画像が表示される。この動作からもわか
るとおり、中間画像生成部18と表示部20は、本装置
10とは別構成のリモート端末側にあってもよく、その
場合、その端末が第1画像I1、第2画像I2、対応点
ファイルFという比較的軽いデータを受け、自主的に動
画を再生できる。
ではすでにリモート端末がネットワークの先で待ってい
ることを想定している。すなわち、通信部22は第1画
像I1、第2画像I2、対応点ファイルFをネットワー
クや放送波に乗せて送り出し、リモート端末側で動画の
表示が行われる。もちろんリモート端末は、表示ではな
く、ストレージを目的としてもよい。なお本装置は、ネ
ットワーク等の外部から通信部22を介して第1画像I
1、第2画像I2およびそれらの対応点ファイルを入力
し、これらを中間画像生成部18に渡して補間計算を
し、中間画像を生成する用途もある。図23にはそのた
めのデータの経路Pが記述されている。
たところ、第1、第2画像として、例えば256×25
6程度の大きさを採用し、格子点を縦横10〜数十画素
おき程度に設定することにより、きわめて良好なモーフ
ィングまたは動画圧縮効果が得られた。対応点ファイル
の大きさは数キロから10キロバイト程度であり、画質
の高さとデータ量の小ささが実現できることが確認でき
た。
は、図23の映像効果装置10をデジタルカメラ50に
応用した構成を示す。以下、図23との相違を中心に説
明する。図24では、画像入力部12に変えて撮像部5
2が設けられ、これを制御するカメラコントローラ54
が併設されている。また、対応点ファイル保持部16と
してICカード制御部56が設けられ、これがICカー
ド58へのデータの入出力を制御する。なお、第1画像
I1、第2画像I2、対応点ファイルはすべてICカー
ド制御部56を介してICカードへ書込可能に構成され
ている。通信部22は第1画像I1、第2画像I2、対
応点ファイルをネットワーク、外部記憶装置、その他の
外部伝送メディア等へ出力可能であり、同図ではICカ
ード制御部56からデータを受け取る構成だが、もちろ
んそうでなく、通常のデータバスから受け取る構成でも
よい。モード設定部70は、カメラコントローラ54に
よる撮影モードを設定し、通常の静止画モード、動画モ
ードのほか、実施の形態に特徴的な「簡易動画モード」
の指定が可能である。
CCD(電荷結合素子)60で取得され、A/D変換器
62でデジタイズされ、記録前に前処理部64でホワイ
トバランス等の処理を受ける。最終形式の第1画像I1
と第2画像I2は、ICカード58へ記録され、または
直接マッチングプロセッサ14で処理を受ける。
と異なり、一定の距離をおいてCCD60がふたつ設け
られ、ステレオ画像の撮影が可能である。A/D変換器
62、前処理部64はふたつのCCD60からの映像を
時分割で処理する。ただし、これらも2系列設けてもよ
い。
処理はいくとおりか考えられ、以下例を挙げる。 1.単眼カメラとして動画を圧縮する用途 図25の単眼構成を採用するデジタルカメラ50におい
て、1回の撮影動作において、撮像部52により、所定
の時間間隔(以下単に「撮影間隔」という)で第1画像
I1と第2画像I2を撮影する。このとき、デジタルカ
メラ50は、前述の簡易動画モード、すなわち静止画と
動画の中間的な撮影モードにある。
スボタンを押すと、たとえば撮影間隔が1秒で2枚の画
像が撮影される。この1秒の間に被写体が動いたり、ユ
ーザが動いたりすることにより、第1画像I1と第2画
像I2の間には差違が出る。この差違を埋めるべく、マ
ッチングプロセッサ14が対応点ファイルを生成する。
この対応点ファイルをもとに中間画像生成部18が中間
画像を生成することで、1秒間に対応する動画が生成で
きる。中間画像を多数生成することで再生動画の継続時
間を1秒超に設定すれば、スローモーション画像も得ら
れる。
示部20に表示され、ユーザは簡易動画の内容を確認で
きる。もちろん、表示部20は単に第1画像I1と第2
画像I2のみを表示してもよい。いずれの場合も、対応
点ファイルはICカード58に記録されるため、動画は
デジタルカメラ50の外部の機器で表示することができ
る。その外部機器には中間画像生成部18同様の構成が
あるものとする。
けば、当然ながら、より長い時間の動画を生成すること
ができる。どの程度の時間を許すかは、画質との関係で
決めればよく、ユーザが設定してもよい。なお、撮影時
間もモード設定部70で決めてもよい。
生成する用途 前記の撮影間隔がある程度以上になると、動画というよ
りも、次第にモーフィング画像の生成に近づいていく。
したがって、それをデジタルカメラ50の仕様としても
よい。この場合さらに、撮影間隔という考え方をやめ
て、カメラコントローラ54の機能により、ユーザが第
1画像I1と第2画像I2を選択できてもよい。それら
の画像はすでに撮影した画像から選択してもよいし、I
Cカード58から入力された画像であってもよい。いず
れにせよ、その場合、例えば全く関係のない画像間でも
モーフィングができる。実験でも非常に良好なモーフィ
ング画像が生成されている。
成する用途 図26の複眼構成を採用するデジタルカメラ50におい
て、同時に2枚の画像を撮影し、マッチングプロセッサ
14によって対応点ファイルを生成する。対応点ファイ
ルには、一方のCCD60で撮影された第1画像I1の
各点について、他方のCCD60で撮影された第2画像
I2における対応点を記述している。したがって、それ
らの画像の対応し合う点(以下「対応点対」という)の
水平方向のずれから三角測量の原理でその点の奥行きが
判明する。その結果、奥行きを強調するなどの処理によ
り、特殊効果画像を生成することができる。
CD60間の視点画像が生成できる。外挿補間をすれ
ば、CCD60間ではなく、デジタルカメラ50からあ
る程度離れた視点からの画像を生成することができる。
いろいろな視点を仮定することで、多視点画像も得られ
る。これがウォークスルー画像のもとにもなる。
可能に設け、それらの空間距離をある程度とれるよう構
成してもよい。その場合、ステレオカメラとしての性能
が上がる。
説明した。ここではパーソナルユースのカメラを中心に
据えたが、本発明はプロフェッショナルユースのTVカ
メラや人工衛星に搭載されるカメラに適用されてもよ
い。
は、外部から通信部22やICカード58を介して第1
画像I1、第2画像I2およびそれらの対応点ファイル
を入力し、これらを中間画像生成部18に渡して補間計
算をし、中間画像を生成してもよい。
の顔に平均化フィルタを施して得られる画像、図1
(c)と図1(d)は、ふたりの人物の顔に関して前提
技術で求められるp(5,0)の画像、図1(e)と図
1(f)は、ふたりの人物の顔に関して前提技術で求め
られるp(5,1)の画像、図1(g)と図1(h)
は、ふたりの人物の顔に関して前提技術で求められるp
(5,2)の画像、図1(i)と図1(j)は、ふたり
の人物の顔に関して前提技術で求められるp(5,3)
の画像をそれぞれディスプレイ上に表示した中間調画像
の写真である。
(A)、図2(B)、図2(C)、図2(D)、図2
(E)はそれぞれ相続四辺形を示す図である。
ルと第m−1レベルの関係を相続四辺形を用いて示す図
である。
図である。
写像が全単射条件を満たすか否かを外積計算から求める
様子を示す図である。
ある。
る。
ある。
の画像の一部の対応関係を示す図である。
図である。
準備の手順を示す図である。
ある。
を示す図である。
を示す図である。
トである。
求められたf(m, s)(λ=iΔλ)に対応するエネ
ルギーC(m,s) fの挙動を示す図である。
iΔη)(i=0,1,…)に対応するエネルギーC
(n) fの挙動を示す図である。
る様子を示す図である。
画像上にとられた終点ポリゴンの対応関係を示す図であ
る。
ン内の点を求める手順を示す図である。
順を示すフローチャートである。
間画像を生成する手順を示すフローチャートである。
ある。
である。
成図である。
の構成図である。
Claims (14)
- 【請求項1】 画像を撮影する撮像部と、 所定の間隔で撮像部に第1および第2画像を撮影させる
カメラコントローラと、 第1画像および第2画像の間でマッチングを計算し、そ
の結果を対応点ファイルとして出力するマッチングプロ
セッサと、 を含むことを特徴とするデジタルカメラ。 - 【請求項2】 画像を撮影する撮像部と、 撮像部によって撮影された画像のうち、2枚の画像を第
1および第2画像として決定するカメラコントローラ
と、 第1画像および第2画像の間でマッチングを計算し、そ
の結果を対応点ファイルとして出力するマッチングプロ
セッサと、 を含むことを特徴とするデジタルカメラ。 - 【請求項3】 ステレオ視を実現する撮像部と、 ステレオ画像を構成する第1および第2画像を撮像部に
撮影させるカメラコントローラと、 第1画像および第2画像の間でマッチングを計算し、そ
の結果を対応点ファイルとして出力するマッチングプロ
セッサと、 を含むことを特徴とするデジタルカメラ。 - 【請求項4】 前記対応点ファイルをもとに、第1画像
および第2画像の中間画像を生成する中間画像生成部を
さらに含む請求項1から3のいずれかに記載のデジタル
カメラ。 - 【請求項5】 第1画像、第2画像および中間画像を表
示する表示部をさらに含む請求項4に記載のデジタルカ
メラ。 - 【請求項6】 第1画像、第2画像および対応点ファイ
ルを関連づけて記録する対応点ファイル保持部をさらに
含む請求項4、5のいずれかに記載のデジタルカメラ。 - 【請求項7】 前記マッチングプロセッサは、第1画像
上に設けられたメッシュの格子点に対応する第2画像上
の点を画像マッチングによって検出し、その結果をもと
に、第1画像上のメッシュを構成する起点ポリゴンに、
第2画像上にて対応する終点ポリゴンを定義する請求項
1から6のいずれかに記載のデジタルカメラ。 - 【請求項8】 前記マッチングプロセッサは、第1画像
について二次元的な探索を行って検出した特異点と、第
2画像について二次元的な探索を行って検出した特異点
との対応をもとに画素単位のマッチング計算を行う請求
項7に記載のデジタルカメラ。 - 【請求項9】 前記マッチングプロセッサは、第1画像
と第2画像を、それぞれ前記特異点を抽出することによ
って多重解像度化したうえで、同一解像度レベル間で画
像単位のマッチング計算を行い、その結果を異なる解像
度レベルにおけるマッチング計算に継承しながら、最終
的に最も解像度の細かいレベルにおける画素単位の対応
関係を取得する請求項8に記載のデジタルカメラ。 - 【請求項10】 前記撮像部による簡易動画撮影のモー
ドを設定するためのモード設定部をさらに有する請求項
1に記載のデジタルカメラ。 - 【請求項11】 第1画像および第2画像を取得する撮
像部と、 第1画像と第2画像のマッチングを計算するマッチング
プロセッサとを含み、 このマッチングプロセッサは、第1画像上のメッシュを
構成する起点ポリゴンに、第2画像上にて対応する終点
ポリゴンを定義することにより、対応点ファイルを生成
することを特徴とするデジタルカメラ。 - 【請求項12】 画像を撮影する撮像部と、 所定の間隔で撮像部に第1および第2画像を撮影させる
カメラコントローラと、 第1画像および第2画像の間でマッチングを計算し、そ
の結果を対応点ファイルとして出力するマッチングプロ
セッサとを含み、 このマッチングプロセッサは、第1画像と第2画像のそ
れぞれを特異点を抽出することによって階層化し、その
階層の粗い方から順次特異点どうしの対応関係を検出す
ることにより、最終的に最も細かい階層に位置する第1
画像と第2画像の対応を検出することを特徴とするデジ
タルカメラ。 - 【請求項13】 画像を撮影する撮像部と、 撮像部によって撮影された画像のうち、2枚の画像を第
1および第2画像として決定するカメラコントローラ
と、 第1画像および第2画像の間でマッチングを計算し、そ
の結果を対応点ファイルとして出力するマッチングプロ
セッサとを含み、 このマッチングプロセッサは、第1画像と第2画像のそ
れぞれを特異点を抽出することによって階層化し、その
階層の粗い方から順次特異点どうしの対応関係を検出す
ることにより、最終的に最も細かい階層に位置する第1
画像と第2画像の対応を検出することを特徴とするデジ
タルカメラ。 - 【請求項14】 ステレオ視を実現する撮像部と、 ステレオ画像を構成する第1および第2画像を撮像部に
撮影させるカメラコントローラと、 第1画像および第2画像の間でマッチングを計算し、そ
の結果を対応点ファイルとして出力するマッチングプロ
セッサとを含み、 このマッチングプロセッサは、第1画像と第2画像のそ
れぞれを特異点を抽出することによって階層化し、その
階層の粗い方から順次特異点どうしの対応関係を検出す
ることにより、最終的に最も細かい階層に位置する第1
画像と第2画像の対応を検出することを特徴とするデジ
タルカメラ。
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