JP2002231702A - プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法 - Google Patents

プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法

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JP2002231702A
JP2002231702A JP2001030352A JP2001030352A JP2002231702A JP 2002231702 A JP2002231702 A JP 2002231702A JP 2001030352 A JP2001030352 A JP 2001030352A JP 2001030352 A JP2001030352 A JP 2001030352A JP 2002231702 A JP2002231702 A JP 2002231702A
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rare gas
gas
plasma
plasma processing
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JP2001030352A
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English (en)
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Naoko Yamamoto
直子 山本
Tatsushi Yamamoto
達志 山本
Masaki Hirayama
昌樹 平山
Tadahiro Omi
忠弘 大見
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エッチングレートや形状の均一性を高めるこ
とができるように改良されたドライエッチング装置を提
供することを主要な目的とする。 【解決手段】 処理室2内に、基板9を下方から支える
基板ホルダ8が設けられている。当該装置は、処理室2
に高周波を導入する高周波導入手段3と、処理室2内の
雰囲気を排気する排気手段20と、プロセスガスを処理
室2内に導入するプロセスガス導入手段12とを備え
る。当該装置は、基板9をアルゴンを用いて冷却する基
板冷却手段15をさらに備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一般に、プラズ
マ処理装置に関し、より特定的には、エッチングレート
や形状の均一性を高めることができるように改良された
プラズマ処理装置に関する。この発明は、また、エッチ
ングレートや形状の均一性を高めることができるように
改良されたプラズマ処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体や、液晶表示素子(LC
D)等の製造に用いられる基板の大型化により、大面積
の基板を処理するプラズマ処理装置が開発されている。
特に、LCDの製造装置においては、基板サイズが1m
角以上の基板を対象にした装置の開発がなされている。
これらの装置においては、プラズマおよびプロセスの均
一化が課題となっている。また、ドライエッチング装置
においては、パターンの微細化や多層膜化においてエッ
チング時の断面形状の制御も課題となっている。
【0003】特開平5−243191号公報は、ドライ
エッチング装置の、基板の温度制御に関する技術を開示
している。この技術について、図5を用いて説明する。
【0004】まず、図5に示す装置の構成について説明
する。半導体基板432を接地する電極431は、その
内部に半導体基板432の中心から同心円上に、冷媒供
給路422、423、424、425、426、427
を有する。
【0005】コントローラ401は、信号ケーブル40
4を介して送られてくる温度モニタ428からのモニタ
リング温度が設定温度と同じになるように信号ケーブル
407を介して、冷媒層410を制御する。
【0006】冷媒層410は、信号ケーブル407を介
してコントローラ401から送られる設定温度に従って
冷媒層410内の冷媒の温度を制御する。
【0007】冷媒層410内の冷媒は、ポンプ413に
より冷媒供給路422、バルブ416を介して電極43
1内に送り込まれ、温度モニタ428から信号ケーブル
404を介してコントローラ401へ出力されたモニタ
リング温度とコントローラ401の設定温度が一致する
ように温度を変化させ、冷媒供給路425、バルブ41
9を介して冷媒層410に戻る。
【0008】このことは、コントローラ402、40
3、信号ケーブル408、409、冷媒層411、41
2、ポンプ414、415、バルブ417、418、4
20、421、冷媒供給路423、424、426、温
度モニタ429、430も同様である。
【0009】このように、この従来技術に係るドライエ
ッチング装置においては、半導体基板を接地する電極4
31の内部に複数の冷媒供給路422、423,42
4,425、426、427を有しており、この冷媒供
給路422、423、424、425、426、427
へ個別の冷媒層410、411、412とそれらを個別
に温度制御する制御装置を設けることにより、半導体基
板内の温度分布を均一にして、エッチング時の断面形状
分布を均一に制御できる。
【0010】また、特開平5−166818号公報は、
半導体製造装置の基板冷却に関する技術を開示してい
る。基板には、一般に反りや凹凸があるため、基板ホル
ダ−基板間に空間が生じ、その空間により、冷却効率が
落ちるのを防ぐ技術が開示されている。
【0011】この技術について、図6を用いて説明す
る。図6に示す従来例において、真空チャンバ1内にあ
る電極502上には、シリコン系ゴムからなるウェハシ
ール506を介して、ウェハ505が載置されている。
ウェハ505はウェハ固定クランプ504によって固定
される。真空チャンバ501は真空ポンプ510により
真空にされる。電極502にはHeガスの吐出口515
と排出口516が設けられている。吐出口515はHe
供給バルブ513とマスフローコントローラ514を介
してHeガス供給手段(図示せず)に締結され、排出口
516はHe排気バルブ508を介して真空ポンプ51
0に連結されている。電極冷却配管520が電極内部を
通り、冷媒によって電極を冷却するための手段が設けら
れている。さらに、Heガス供給路と冷媒用の配管52
0との間に熱交換器521を設けている。
【0012】ウェハ冷却用のHeガスは真空計516で
設定圧力になるようにマスフローコントローラ514
で、その流量が制御された後、He供給バルブ513、
電極冷却配管520に設けられた熱交換器521を通過
する。熱交換器521は電極冷却冷媒をHe冷媒用のク
ーラントに使用したもので、ここでHeガスは冷却され
た後、電極502の吐出口516を通り、真空ポンプ5
10で排気される。そして、熱交換器521から電極の
入口までは断熱材で保温されるとともに、ウェハと電極
の間には低温に有効なシリコン系ゴムのウェハシール5
06が設けられ、チャンバ内へHeガスがリークするの
を防いでいる。
【0013】この従来技術によれば、Heガスを介して
基板の冷却効果を上げる技術に加え、マスフローコント
ローラ514で流量を調整されたHeガスを熱交換器5
21等で常温以下に冷却することにより、製品むらをな
くすことができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述の特開平5−24
3191号公報の開示技術は、複数の温度調整がなされ
た溶媒により、基板内の温度が均一になるように調整
し、エッチング形状を制御するものである。この技術
は、プラズマが均一であることが前提となっているが、
大型の基板を処理するプラズマ装置、特に、LCDなど
の1m角程度の基板を処理するプラズマ装置において
は、被処理物を処理するプラズマやガスの流れなどのエ
ッチングを制御する因子を基板内で完全に均一にするこ
とが困難となる。このような場合、基板温度が均一であ
ると、エッチング速度やエッチング形状が基板内で不均
一となる。したがって、基板温度を均一にすることが必
ずしもエッチング形状を均一にすることにはならない。
【0015】また、特開平5−166818号公報の開
示技術は、He冷却において、ガスの温度を常温以下に
する技術を示している。しかしながら、この技術のよう
に、基板温度を低く保つと反応速度が遅くなるため、エ
ッチングを高速に行なうために、基板温度はレジスト等
が損傷しない程度に高温に保つほうが好ましい。しか
し、上述の特開平5−166818号公報には、温度を
高くする技術が示されていない。また、上記技術は、下
部電極へのHeガスの供給場所が1箇所で、特開平5−
243191号公報と同様に、基板温度を均一にする構
成が示されているのみである。
【0016】それゆえに、この発明の目的は、ドライエ
ッチングを高速に行なうことができるように改良された
プラズマプロセス装置を提供することにある。
【0017】この発明のさらに他の目的は、プラズマや
プロセスガスの均一性が不十分で、エッチングレートや
形状の均一性が不十分な場合でも、温度調整機構がない
簡易な構成で、エッチングレートや形状の均一性を高め
ることができるように改良されたプラズマ処理装置を提
供することにある。
【0018】この発明の他の目的は、エッチングレート
や形状の均一性を高めることができるように改良された
プラズマ処理方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の局面に
従うプラズマ処理装置は、基板を収容し、該基板をプラ
ズマを用いて処理する処理室を備える。上記処理室内
に、上記基板を下方から支える基板ホルダが設けられて
いる。当該装置は、上記処理室に高周波を導入する高周
波導入手段と、上記処理室内の雰囲気を排気する排気手
段と、プロセスガスを上記処理室内に導入するプロセス
ガス導入手段と、を備える。当該装置は、さらに、上記
基板をアルゴンを用いて冷却する基板冷却手段を備え
る。
【0020】この発明によれば、冷却剤としてアルゴン
ガスを用いているので、同じ流量のガスを流してもHe
ガスを用いて冷却をした場合に比べて、基板温度が高く
なる。エッチング速度は基板温度が高くなるほど速くな
るため、均一な温度を維持しながら、高速のエッチング
をすることが可能となる。
【0021】この発明の好ましい実施態様によれば、上
記基板冷却手段は、上記基板ホルダ内に設けられ、上記
アルゴンを供給する第1希ガス供給路と、他の希ガスを
供給する第2希ガス供給路と、を含む。
【0022】この発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、上記第1希ガス供給路と上記第2希ガス供給路を切
り替える切り替え手段が設けられている。
【0023】この発明の他の局面に従う方法は、基板ホ
ルダの上に配置された基板を、プラズマを用いて処理す
るプラズマ処理方法に係る。上記基板ホルダ内に、第1
の希ガスを供給する第1希ガス供給路と、第2の希ガス
を供給する第2希ガス供給路とを設け、上記第1の希ガ
スおよび上記第2の希ガスの、それぞれのガス種および
流量を選ぶことにより、上記基板の冷却温度を調節す
る。
【0024】この発明によれば、熱伝導度の異なる2種
類のガスを用いて、エッチングの均一性に応じて、ガス
や流量を変化させ、冷却効率をプラズマ源のエッチング
特性に応じて調節することができるので、エッチングの
均一性を向上させることができる。
【0025】この発明の好ましい実施態様によれば、上
記第1の希ガスおよび上記第2の希ガスとして、互いに
熱伝導度の異なるものを用いる。
【0026】この発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、被処理物に応じて、上記第1希ガス供給路と上記第
2希ガス供給路とを切り替えながらプラズマ処理する。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図を用いて説明する。
【0028】実施の形態1 図1は、実施の形態1に係るプラズマプロセス装置の、
概略断面図である。
【0029】本実施の形態に係るプラズマプロセス装置
は、チャンバ蓋1、プロセスチャンバ本体2、導波管
3、導入導波管3a、スロットアンテナ板7、第1の誘
電体4、第2の誘電体5、支持部材6、基板ホルダ8と
基板を冷却する機構を主に有している。
【0030】チャンバ蓋1はプロセスチャンバ本体2の
対向部分に配置されており、チャンバ蓋1とプロセスチ
ャンバ2との間はガスケット10によりシールされてい
る。チャンバ蓋1はスリット状の開口部1aが形成され
ている。その開口部1aにはSiO2、Al23、Al
Nなどの誘電体からなり、かつ、逆凸状の断面を有する
第1の誘電体4が挿入されている。
【0031】チャンバ蓋1と第1の誘電体4の間はガス
ケット11によりシールされており、ガスケット10と
ともにチャンバ内部13を気密に保持している。
【0032】チャンバ内部13はターボ分子ポンプなど
の真空ポンプ20により排気され、10-4から10-3
a程度の真空状態に保持される。第1の誘電体4の大気
側には、スロットアンテナ板7、導入導波管3aが配置
され、チャンバ蓋1にボルトで締結されている。
【0033】導入導波管3aはその上面で導波管3と締
結されている。図示しないマグネトロンから発振された
マイクロ波は、図示しないアイソレータ、自動接合器等
と直導波管、コーナー導波管、テーパ導波管、分岐導波
管などのマイクロ波立体回路を通り、導波管3に導か
れ、導入導波管3a、スロットアンテナ板を通り、第1
の誘電体4側へマイクロ波を放射する。
【0034】導入導波管3aには保温流路3cが設けら
れており、導入導波管3aおよびその周辺部が所定の温
度に保たれるよう保温媒質が流されている。また、図示
していないが、チャンバ蓋1やプロセスチャンバ本体2
にもチャンバ温度を一定の温度に保つためにヒータで加
熱する、あるいは、保温流路が設けられ、保温媒質が流
されているなどの温度調節機能を有している。
【0035】チャンバ蓋1の真空側には、SiO2、A
23、AlNなどの誘電体からなる複数(たとえば4
枚)の第2の誘電体5と第2の誘電体5をチャンバ蓋1
に固定するための支持部材6を有している。
【0036】チャンバ蓋1には、外部からチャンバ内部
13へプロセスガスを供給するためのガス供給管12が
接続されている。このガス供給管12からプロセスガス
をチャンバ内部へ導くため、上蓋1や支持部材6にはガ
ス流路が設けられている。
【0037】また、チャンバ蓋1、プロセスチャンバ本
体2、導波管3、導入導波管3a、スロットアンテナ板
7は導電体からできており接地されている。また、チャ
ンバがAlなどの内壁がプロセスガスやプラズマに侵さ
れる場合は、Al23などのプロセスガスやプラズマに
ない材料で表面処理がなされている。そして、基板ホル
ダ8には基板バイアスを印加するための高周波のバイア
ス電圧が印加できる構成を有している。また、基板ホル
ダ8には、図示していないが、基板を吸着するための機
構、たとえば、静電チャック機能が設けられている。
【0038】また、基板ホルダ8の内部には、Ar供給
流路、Ar排気流路が設けられている。Ar供給流路
は、Ar供給バルブ15とマスフローコントローラ21
を介して、Arボンベが接続されている。また、Ar排
気流路は、Ar排気バルブ16を介して、チャンバ内部
を排気するためのターボ分子ポンプなどの真空ポンプに
接続されている。
【0039】上記のように、Arガスを用いたのは、A
rが安定な希ガスであることと、HeとArの熱伝導度
が、それぞれ360.36×10-6、42.57×10
-6[cal・sec-1・cm-1・℃-1](26.7℃の
場合)で、Arの熱伝導度がHeに比べて、8.5倍低
いため、同じ流量のガスを流した場合、冷却効果は約
8.5倍悪くなる。これを利用することにより、同じ流
量のガスを流しても、Heガスを用いて冷却をしていた
場合に比べ、Arガスの場合は基板温度が高くなる。エ
ッチング速度は基板温度が高くなるほど速くなるため、
均一な温度を維持しながら高速のエッチングをすること
が可能となる。
【0040】次に、本実施の形態のプラズマプロセス装
置を、たとえばAlのドライエッチング装置として用い
た場合の動作について説明する。
【0041】チャンバ内部13は、予め真空ポンプを用
いて真空状態に保持されている。そして、Cl2などの
プロセスガスは、図示しないマスフローコントローラに
より、所定の流量をガス供給管12から導入し、複数の
ガス流路に分岐され、複数の導入孔6aから、チャンバ
内部13へ供給され、圧力調整機構により排気系のバル
ブのコンダクタンスを調整することで所定の圧力(たと
えば、1Pa)に調整される。
【0042】また、基板9は静電チャック機構等により
チャックし、基板冷却用のガスを予め流しておく。具体
的には、基板冷却用のArガスは適当な流量(たとえ
ば、5SCCM)と圧力(たとえば、2Torr)を設
定することにより、マスフローコントローラ、およびA
r排気バルブのコンダクタンスが調整される。
【0043】そして、マイクロ波(たとえば周波数=
2.45GHz)を所定のパワー(たとえば、パワー=
2kW)供給すると、導波管3、導入導波管3a、スロ
ットアンテナ板7の開口部、第1の誘電体4、第2の誘
電体5を経てマイクロ波が放射され、テーパ形状の制御
等必要に応じてバイアス電圧を(たとえば、周波数=6
MHz、パワー=1kW)印加するとプラズマが生成さ
れる。プラズマが生成されると基板温度が上昇するが、
Arガスの冷却機構により基板温度を一定に保つことが
できるので、基板9上の膜(たとえばAl膜)は、上記
のように生成されたプラズマにより、高速かつ均一なエ
ッチングがなされる。
【0044】上記のエッチングの例は一例であり、プロ
セスガスの種類を変えたり、複数のプロセスガスを用い
たり、ガス圧を所定の圧力に設定し、マイクロ波やバイ
アスのパワーを所定のパワーに設定することにより、T
i、Ta、Wなど他の金属膜やSiO2などの絶縁膜を
エッチングすることもできる。
【0045】なお、導入導波管3a、第1の誘電体4、
第2の誘電体5の形状は、図1で示した形状に限られる
ものではなく、チャンバサイズ、チャンバ形状などに応
じて最適な形状を決定する。また、第2の誘電体はチャ
ンバサイズ、チャンバ形状に応じて用いるものであり、
均一なプラズマを生成できればなくてもよい。
【0046】また、本実施の形態では、マイクロ波プラ
ズマ源の1種を一例として示したが、プラズマ源として
は、他のマイクロ波プラズマ源(たとえば、ECR(El
ectron Cyclotron Resonance)プラズマ源)や、RF電
源を用いたプラズマ源であるCCP(Capacitate Coupl
ed Plasma)、ICP(Inductive Coupled Plasma)な
どを用いたドライエッチング装置でも、基板の冷却機構
が上記の構成であればよい。
【0047】上記の方式を用いれば、冷却ガスにArを
用いることにより、高速で均一なエッチング分布を得る
ことができる。
【0048】実施の形態2 図2および図3は、本発明の実施の形態2に係るプラズ
マプロセス装置の構成を概略的に示す断面図である。
【0049】主に、実施の形態1と異なる、基板冷却に
関わる基板ホルダ8の内部について説明する。
【0050】基板ホルダ8の内部には、2種類の希ガス
の供給排出管路、たとえば、He供給流路、Ar供給流
路、He排出流路、Ar排出流路が設けられている。H
e供給流路、Ar供給流路はHe供給バルブ15および
Ar供給バルブ17とマスフローコントローラ21を介
してArおよびHeのボンベが接続されている。また、
He排気流路、Ar排気流路はHe排気バルブ18およ
びAr排気バルブ16を介して、チャンバ内部を排気す
るためのターボ分子ポンプなどの真空ポンプ20に接続
されている。
【0051】上記のように2種類の希ガスを用いた理由
を以下に述べる。大面積の基板をエッチングする場合に
おいて、プラズマ源でエッチング分布がなるべく均一に
なるように設計されているが、プロセスガスの流れなど
の制御が困難なパラメータ等の影響により、均一性を向
上させるにも限界があった。そのため、基板温度を制御
してエッチング速度が遅い場所を強制的に温度を高くす
ることにより、エッチング速度を高め、エッチング形状
の均一性を高めることができる。特に、He、Arの熱
伝導度はそれぞれ360.36×10-6、42.57×
10-6[cal・sec-1・cm-1・℃-1](26.7
℃の場合)と約8.5倍異なるため、同じ流量のガスを
流した場合、冷却効果は約8.5倍異なる。このように
熱伝導度の大きく異なるArとHeの2種類のガスを用
いてエッチングの均一性に応じてガスや流量を変化さ
せ、冷却効率をプラズマ源のエッチング特性に応じて調
整することにより、エッチングの均一性を向上させるこ
とができた。
【0052】図2における冷却ガスの配管やガスは一例
であり、プラズマ源の構成等によるプラズマ源の特性に
応じて冷却ガスの配管やガスは変更される。
【0053】上記の方式を用いれば、冷却ガスに温度調
整機構等を必要とせず、プラズマ装置に一般的に用いら
れる希ガスであるHeとArガスを用いて、ガスの配管
とマスフローコントローラのみを調整するだけで、プラ
ズマ源だけで均一な処理が困難な場合においても、均一
なエッチング分布を得ることができる。
【0054】本発明において、同一のガスを用いて流量
のみでエッチング分布を均一にできる場合においては、
図3のようにArまたはHeガスのみだけで冷却機構を
構成すればよい。
【0055】実施の形態3 図4は、本発明の実施の形態3に係るプラズマプロセス
装置の構成を概略的に示す断面図である。
【0056】主に、実施の形態1と異なる、基板ホルダ
8の内部について説明する。基板ホルダ8の内部には、
2種類の希ガスの供給流路と排出流路が設けられてい
る。ArおよびHeの各ボンベからマスフローコントロ
ーラ21で流量を調整し、切り替えバルブ23により流
路を切り換えて、所定の流路に所定の流量のガスを基板
ホルダ8に供給する。そして、基板ホルダ8に供給され
たガスにより、基板を冷却し、各ガスの排気流路を通っ
て、チャンバ内部を排気するためのターボ分子ポンプな
どの真空ポンプ20により排気される。
【0057】上記の構成にした理由を以下に述べる。プ
ラズマ源でエッチング分布が均一になるように設計され
ているが、大面積のプラズマ源では、プラズマが必ずし
も均一にできない場合やプロセスガスの供給口や排気口
の関係からプロセスガスの流れなど細部の制御が困難な
パラメータがあり、エッチングレートが均一にならない
場合があった。また、被処理物には、主にプラズマの影
響を受けてエッチングされる材料(レジストなど)と主
にガスの流れの影響を受けてエッチングされる材料(A
l、Tiなど)があるなど、同じプラズマ源でもエッチ
ング分布は被処理物により異なる。そのため、被処理面
に応じて冷却用ガスを切り替えて用いることにより、各
被処理面に対して均一性が良いエッチングを行なうこと
ができた。このとき、熱伝導度の大きく異なるArとH
eの2種類のガスを用いて、場所により流量を変化さ
せ、冷却効率を調整することにより、エッチングの均一
性をさらに向上させることができた。
【0058】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0059】
【発明の効果】この発明にかかるプラズマ処理装置によ
れば、冷却剤としてアルゴンガスを用いているので、同
じ流量のガスを流してもHeガスを用いて冷却をした場
合に比べて、基板温度が高くなる。エッチング速度は基
板温度が高くなるほど速くなるため、均一な温度を維持
しながら、高速のエッチングをすることが可能となると
いう効果を奏する。
【0060】この発明にかかるプラズマ処理方法によれ
ば、熱伝導度の異なる2種類のガスを用いて、エッチン
グの均一性に応じて、ガスや流量を変化させ、冷却効率
をプラズマ源のエッチング特性に応じて調節することが
できるので、エッチングの均一性を向上させることがで
きるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1に係るプラズマプロセス装置の
構成を概略的に示す断面図である。
【図2】 実施の形態2に係るプラズマプロセス装置
(冷却ガスが2種類の場合)の構成を概略的に示す断面
図である。
【図3】 実施の形態2に係る他のプラズマプロセス装
置(冷却ガスが1種類の場合)の構成を概略的に示す断
面図である。
【図4】 実施の形態3に係るプラズマプロセス装置の
構成を概略的に示す断面図である。
【図5】 第1の従来例に係るプラズマプロセス装置の
断面図である。
【図6】 第2の従来例に係るプラズマプロセス装置の
断面図である。
【符号の説明】
2 処理室、3 高周波導入手段、8 基板ホルダ、9
基板、12 ガス供給管、15 Ar供給バルブ、2
0 真空ポンプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 達志 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 平山 昌樹 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉05 東北大 学大学院工学研究科内 (72)発明者 大見 忠弘 宮城県仙台市青葉区米ヶ袋2−1−17− 301 Fターム(参考) 4G075 AA24 BA05 BC06 BD14 CA47 EA05 EA06 FC13 5F004 AA01 BA04 BA09 BB11 BB18 BB25 BB28 CA04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を収容し、該基板をプラズマを用い
    て処理する処理室と、 前記処理室内に設けられ、前記基板を下方から支える基
    板ホルダと、 前記処理室に高周波を導入する高周波導入手段と、 前記処理室内の雰囲気を排気する排気手段と、 プロセスガスを前記処理室内に導入するプロセスガス導
    入手段と、 前記基板をアルゴンを用いて冷却する基板冷却手段と、
    を備えたプラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】 前記基板冷却手段は、前記基板ホルダ内
    に設けられ、前記アルゴンを供給する第1希ガス供給路
    と、他の希ガスを供給する第2希ガス供給路と、を含
    む、請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 【請求項3】 前記第1希ガス供給路と前記第2希ガス
    供給路を切り替える切り替え手段をさらに備える、請求
    項2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 【請求項4】 基板ホルダの上に配置された基板を、プ
    ラズマを用いて処理するプラズマ処理方法において、 前記基板ホルダ内に、第1の希ガスを供給する第1希ガ
    ス供給路と、第2の希ガスを供給する第2希ガス供給路
    とを設け、 前記第1の希ガスおよび前記第2の希ガスの、それぞれ
    のガス種および流量を選ぶことにより、前記基板の冷却
    温度を調節することを特徴とする、プラズマ処理方法。
  5. 【請求項5】 前記第1の希ガスおよび前記第2の希ガ
    スとして、互いに熱伝導度の異なるものを用いる、請求
    項4に記載のプラズマ処理方法。
  6. 【請求項6】 被処理物に応じて、前記第1希ガス供給
    路と前記第2希ガス供給路とを切り替えながらプラズマ
    処理する、請求項5に記載のプラズマ処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011171153A (ja) * 2010-02-19 2011-09-01 Tokyo Electron Ltd カバー固定具及び誘導結合プラズマ処理装置

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