JP2002231688A - 基板の乾燥方法 - Google Patents

基板の乾燥方法

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JP2002231688A
JP2002231688A JP2001028445A JP2001028445A JP2002231688A JP 2002231688 A JP2002231688 A JP 2002231688A JP 2001028445 A JP2001028445 A JP 2001028445A JP 2001028445 A JP2001028445 A JP 2001028445A JP 2002231688 A JP2002231688 A JP 2002231688A
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JP2001028445A
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Hiroyuki Mori
宏幸 森
Hideto Goto
日出人 後藤
Takayuki Nibuya
貴行 丹生谷
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Tokyo Electron Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 効率的でかつ廉価な基板の乾燥方法を提供す
る。 【解決手段】 リンス処理(リンス工程 S1)後、ま
ず、窒素による圧送により、ウエハ20が配置された密
閉処理容器12に残留した超純水等の水分が密閉処理容
器12の下部から排出される(リンス液排出工程 S
2)。つぎに、低温状態下にある密閉処理容器12内に
窒素を高速で吹き込んで、密閉処理容器12内に残存す
る超純水等を吹き飛ばして排出する(残存液除去工程
S3)。つぎに、IPA蒸気を同伴した窒素を密閉処理
容器12内に供給する(残存液置換工程 S4)。最後
に、密閉処理容器12内を大気圧未満の所定の圧力に減
圧しながら、窒素を密閉処理容器12内に吹き込んで乾
燥を終了させる(乾燥工程 S5)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板の乾燥方法に
関し、一層詳細には、薬液洗浄およびリンスを行った後
の半導体ウエハ等の基板を密閉した系内で乾燥する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体集積回路等を形成するに
は、半導体ウエハやガラス基板用の基板に対して成膜、
酸化・拡散、エッチング等の各種処理が繰り返し施され
る。この場合、これらの処理を行う前に、必要に応じて
薬液洗浄処理が行われ、基板表面に付着した有機物、金
属不純物、パーティクルあるいは自然酸化膜等が除去さ
れる。
【0003】薬液洗浄処理は基板に各種の薬液を作用さ
せることから、薬液洗浄処理後には、基板に残留する薬
液を除去するために純水等を用いた洗浄が行われ、その
後に基板に付着した水分を除去するために乾燥が行われ
ている。
【0004】このとき、不完全な乾燥によって、基板に
水分が付着残存すると、水分に起因するしみであるウオ
ータマークが発生する。
【0005】上記ウオータマークの発生を防止し、効率
的で廉価な乾燥を行うために、乾燥装置として、例え
ば、図4に示すようなスピンドライヤが採用されてい
る。
【0006】スピンドライヤ1では、複数枚の基板2を
収容したキャリア3を搬送装置で搬入して、ロータ1a
に配置し、このロータ1aをモータ1bで所定の回転数
で回転させながら、筐体1c内に上方から下方に向け
て、例えば、清浄空気を流通させることにより、乾燥が
行われる。これにより、基板2に付着した水分は清浄空
気中に蒸発するとともに、基板2に付着した水分の一部
は清浄空気によって吹き飛ばされる。
【0007】また、乾燥装置として、例えば、図5に示
すIPA(イソプロピルアルコール)蒸気乾燥装置も採
用されている。
【0008】IPA蒸気乾燥装置4では、ヒータ4aに
よって加温されて蒸発したIPA蒸気中に基板2を保持
することによって、基板2の表面で凝縮したIPAが水
分と混合し、低沸点の共沸物となって再度蒸発すること
で、基板2に付着した水分が除去される。
【0009】なお、これらの乾燥装置1、4において、
カセットレスタイプとして複数の基板を乾燥装置に設け
た保持具に保持することが行われ、あるいは、基板一枚
単位で処理することも行われている。
【0010】また、洗浄空気に代えて窒素を用い、さら
に窒素による一次乾燥後にIPA蒸気による二次乾燥を
行い、最後に加熱した窒素で仕上げ乾燥を行う方法も採
用されている。
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
の基板の乾燥方法をさらに改良するものであり、効率的
でかつ廉価な基板の乾燥方法を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る基板の乾燥
方法は、薬液洗浄およびリンスを行った後の基板を密閉
した系内で乾燥する方法であって、窒素を密閉処理容器
内に所定時間高速で吹き込んで、該密閉処理容器内に残
存するリンス液を吹き飛ばして排出する残存液除去工程
と、アルコール蒸気を同伴した窒素を該密閉処理容器内
に所定の時間供給する残存液置換工程とを有することを
特徴とする。ここで、基板とは、各種の処理を施して半
導体製品や液晶表示製品等を製造するために用いられる
半導体ウエハやガラス基板等をいう。また、各工程にお
ける処理温度や処理時間等は実験等を通じて適宜所望の
設定することができる。また、残存液置換工程の高速と
は特に速度を限定するものではないが、例えば、10〜
300cm/s程度であると好適である。
【0012】本発明は、上記の構成により、残存液除去
工程において、窒素を密閉処理容器内に吹き込んで、残
存するリンス液を吹き飛ばして排出するため、効率的に
リンス液を除去することができる。
【0013】また、残存液置換工程において、アルコー
ル蒸気を同伴した窒素を該密閉処理容器内に所定の時間
供給するため、アルコール蒸気がリンス液(以下単に水
ということがある。)に溶解し、アルコール蒸気と水の
混合物の共沸点が水の沸点よりも低下することにより、
水分の蒸発効率を高めることができるとともに、アルコ
ール蒸気と水の混合物の表面張力が水の表面張力より低
下して、基板に付着した水分が基板から剥離して落下す
る現象をより促進することができる。
【0014】なお、残存液置換工程において、密閉処理
容器の排出側を遮断した状態でアルコール蒸気を同伴し
た窒素密閉処理容器内に蓄積させながら処理してもよ
く、また、密閉処理容器の排出側に流動抵抗を持たせ
て、密閉処理容器内を加圧した状態でアルコール蒸気を
同伴した窒素を僅かに流通させながら処理してもよい。
【0015】これにより、効率的で廉価な乾燥を行うこ
とができる。
【0016】また、本発明に係る基板の乾燥方法は、前
記残存液置換工程の後に、窒素を前記密閉処理容器内に
供給する乾燥工程をさらに有すると、好適である。
【0017】また、本発明に係る基板の乾燥方法は、前
記残存液除去工程に先立ち、前記密閉処理容器内でリン
ス液により前記基板をリンスするリンス工程と、該リン
ス液を排出するリンス液排出工程とを有するとともに、
該リンス液排出工程に引き続き、密閉状態下で該残存液
除去工程に移行すると、リンス液による基板のウオータ
マークの発生やパターン等の酸化を防止することがで
き、また、洗浄作業から乾燥作業に移行する際に大気に
曝されることによるウオーターマークの発生やパターン
等の酸化防止することができ、好適である。
【0018】また、本発明に係る基板の乾燥方法は、前
記残存液除去工程において、前記密閉処理容器内の温度
を前記アルコール蒸気の沸点未満とすると、密閉処理容
器内、特に基板の温度を下げた状態で、あとに続く残存
液置換工程においてアルコール蒸気を効率的に基板表面
に凝縮付着させあるいは基板に残存した水分に溶解させ
ることができて好適である。
【0019】また、本発明に係る基板の乾燥方法は、前
記残存液置換工程において、前記アルコール蒸気を同伴
した窒素の温度を該アルコール蒸気の沸点を越える温度
とすると、密閉処理容器に導入する、アルコール蒸気を
同伴した窒素の中のアルコール蒸気が導入配管内等で結
露することがなくて好適である。例えば、アルコール蒸
気としてイソプロピルアルコールを使用するときであれ
ば、イソプロピルアルコールの沸点である82.4℃〜
500℃の温度とすることが好ましい。
【0020】また、本発明に係る基板の乾燥方法は、前
記残存液置換工程において、前記密閉処理容器内を大気
圧を越える所定の圧力に加圧すると、アルコール蒸気を
効率的に基板に残存した水分に溶解させることができて
好適である。
【0021】また、本発明に係る基板の乾燥方法は、前
記乾燥工程において、前記密閉処理容器内を大気圧を下
回る所定の圧力に減圧すると、アルコール蒸気と水分の
混合物を効率的に蒸発させることができて好適である。
【0022】この場合、前記乾燥工程において、前記基
板を所定の温度に加熱すると、より好適である。
【0023】また、本発明に係る基板の乾燥方法は、前
記リンス工程において、前記リンス液を大気に触れさせ
ることなく前記基板をリンスし、また、前記リンス工程
において、前記リンス液は、脱気処理を行い溶存酸素を
低減したものであると、好適である。
【0024】また、この場合、前記リンス液排出工程に
おいて、窒素により圧送して前記リンス液を排出する
と、リンス液を短時間で排出することができて好適であ
る。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明に係る基板の乾燥方法の好
適な実施の形態(以下、本実施の形態例という。)につ
いて、乾燥対象の基板としてウエハを例にとり、図を参
照して、以下に説明する。
【0026】まず、本実施の形態例に係る基板の乾燥方
法において使用する乾燥装置の概略構成について、図
1、図2を参照して説明する。
【0027】乾燥装置10は、密閉処理容器12と、密
閉処理容器12の両端に接続された導入部14および排
出部を16有する。導入部14は流体導入配管18に接
続され、排出部16は図示しない流体排出配管に接続さ
れている。これらの各部材は、大気開放箇所を有しない
密閉された系を構成している。
【0028】乾燥装置10は、縦型であり、図1、図2
中導入部14より導入された流体が乾燥装置10の内部
を上方に流れ、排出部16より流体排出配管に溢流する
ように構成されている。なお、図1、図2に示したよう
に流体が下から上に向けて流れるのは流体が液体の場合
であり、流体が気体の場合は、これとは逆に上から下に
向けて均一に流れる。後者の場合、気体は、流体排出配
管より流入し配管18または図示しない別配管から排出
される。
【0029】密閉処理容器12は、例えば、テフロン
(ポリ四ふっ化エチレンの登録商標)材料を用いて、図
2中X1−X2方向の厚みT1の薄い直方体状に形成さ
れている(但し、図2の表示は実寸法比率ではな
い。)。厚みT1は、例えば、5mm程度である。密閉
処理容器12は、X1−X2方向に対向する2つの主面
12a、12bのいずれか一方が装置から着脱可能ある
いは開閉可能に設けられており(図示せず。)、図示し
ないウエハ搬送装置を用いて図2中X1側またはX2側
からウエハ20を密閉処理容器12内に搬入可能に構成
されている。なお、この場合、乾燥されるウエハ20の
寸法(径)は、例えば、8インチ(200mm)であ
る。
【0030】密閉処理容器12の主面12bには、ウエ
ハ保持具30a〜30dが取り付けられており、ウエハ
20が1枚保持される。
【0031】導入部14は、図1中下方から上方に向け
て末広がりで紙面上下方向に扁平な形状に形成されてい
る。すなわち、導入部14の入り口側(下側)14aの
寸法が、例えば、約10mm程度の厚み(紙面上下方向
の厚み)で幅W1が約160mm程度あるのに対して、
約70mm程度離間した出口側(上側)14bの寸法
が、約5mm程度の厚みで幅W2が約230mm程度と
なっている。なお、導入部14に流体を供給する導入配
管18は、図1中左右両側から導入されて中央部で衝突
するように流路が形成されているとともに、中央部は、
両側の配管よりも径の大きなバッファ部18aに形成さ
れている。
【0032】一方、排出部16は、密閉処理容器12を
挟んで導入部14と略対称形状に形成されている。
【0033】上記のように構成した乾燥装置10を用い
て乾燥用の気体流体によりウエハ12を乾燥するとき、
ウエハ20と主面12との間隔が小さいため、ウエハ2
0の表面における流体の流速を、例えば、50cm/s
程度に設定することができ、この流速は、通常の乾燥装
置の、例えば、0.5cm/s程度の値に比べるとはる
かに高速である。また、このとき、排出部(気体流体の
導入部)16によって流速を略均一化された流体は、ウ
エハ20の幅方向(図1中Y1−Y2方向)で均一な流
速でウエハ20の表面を通過する。
【0034】乾燥装置10は、ウエハ20の洗浄装置を
兼ねる。この場合、密閉処理容器12が洗浄処理容器と
され、乾燥用の流体に代えて洗浄用の流体として有機ア
ミン等の有機アルカリ水溶液等によって処理される。こ
のときの洗浄用の流体の挙動は、上記した乾燥用の流体
の挙動と同様であり、したがって、ウエハ20は、流速
分布が均一で高速な洗浄用の流体によって洗浄処理され
ることにより、付着物を確実にかつ効率的に除去するこ
とができる。有機アルカリ水溶液等を用いた薬液洗浄
後、ウエハ20は、超純水等の水(リンス液)によって
リンスされる(リンス工程 図3中S1参照)。
【0035】このとき、密閉処理容器12が洗浄処理容
器を兼ねるため、ウエハ20が大気に触れることなく洗
浄、リンスおよび乾燥の一連の処理が連続して行われ
る。
【0036】また、このとき、好ましくは、リンス液を
大気に触れさせない状態でリンス処理し、また、リンス
液は脱気処理してリンス液中の溶存酸素濃度を低減した
状態で用いる。
【0037】以下、洗浄装置を兼ねる乾燥装置10に配
置した洗浄終了後のウエハ20の乾燥方法について、図
3のフロー図をさらに参照して説明する。
【0038】超純水等を用いて上記したリンス処理(リ
ンス工程 図3中S1)が行われた後、まず、ウエハ2
0が配置された密閉処理容器12に残留した超純水等
(以下、単に水または水分という。)は、密閉処理容器
12の下部から排出される(リンス液排出工程 図3中
S2)。
【0039】このとき、洗浄用の流体を流入するために
用いた流体導入配管18は、排出用配管として、図示し
ない排出系に、予め流路を切り換えられており、この流
路に設けられた図示しない弁を開動作させることによ
り、水は自重もしくは窒素等の加圧ガスによる上から下
に向けた圧送によって導入部14を介して流体導入配管
18から急速に排出される。なお、この場合、排出用配
管は、流体導入配管18とは別に設けてもよい。排出時
間を短縮するためには、後者の加圧ガスにより、200
〜500kPaの圧力、10〜100L/minの流
量、10〜300cm/sの流速で圧送を行う。このと
き、乾燥の効率を上げるためには、この後の残存液置換
工程(図3中S4)で使用する窒素の温度よりも低いガ
ス温、少なくとも、IPA蒸気の沸点の82.4℃以
下、好ましくは20〜30℃のガス温として、密閉処理
容器12、特にウエハ20の温度を下げておく。
【0040】つぎに、窒素を密閉処理容器12内に高速
で吹き込んで、密閉処理容器12内に残存する水を吹き
飛ばして排出する(残存液除去工程 図3中S3)。
【0041】このとき、窒素は、排出部16から均一な
流速分布で密閉処理容器12に下向きに流入する。
【0042】ここで、窒素は、200〜500kPaの
圧力で、5〜30sの時間吹き込まれる。このときの密
閉処理容器12内における窒素は、好ましくは、流量が
10〜100L/min、流速が10〜300cm/s
である。また、このとき、乾燥の効率を上げるために
は、この後の残存液置換工程(図3中S4)で使用する
窒素の温度よりも低いガス温、少なくとも、IPA蒸気
の沸点の82.4℃以下、好ましくは20〜30℃のガ
ス温として、密閉処理容器12、特にウエハ20の温度
を下げておく。
【0043】また、窒素は、高速で密閉処理容器12内
に吹き込まれるため、ウエハ20に付着した水分(水
滴)を効率的に吹き飛ばすことができる。
【0044】また、窒素は、均一に密閉処理容器12内
に吹き込まれるため、ウエハ20の各部に付着した水分
をまんべんなく除去することができる。
【0045】その後、IPA蒸気を同伴した窒素を密閉
処理容器12内に、例えば30sの時間の間、150〜
500kPaの圧力、1〜30cm/minのIPA
蒸気流量および1〜50L/minの窒素流量で供給す
る(残存液置換工程 図3中S4)。
【0046】このとき、密閉処理容器12の周辺の各バ
ルブは閉状態とされ、密閉処理容器12は密閉状態とさ
れ、流入したIPA蒸気を同伴した窒素が密閉処理容器
12内に蓄積される。あるいは完全な密閉状態とするこ
となく、窒素の排気側、すなわち、配管18等のバルブ
の開度を絞って、IPA蒸気を同伴した窒素を流通させ
ながら密閉処理容器12内を加圧状態としてもよい。
【0047】これにより、前記した残存液除去工程等に
おいて予めIPA蒸気の沸点未満に充分に冷却された密
閉処理容器12内に、IPA蒸気を同伴した窒素を供給
するため、IPA蒸気がウエハ20の表面上に凝縮しあ
るいはウエハ20に付着した水分中に効率的に溶解す
る。そして、密閉処理容器12内を加圧状態にするた
め、IPA蒸気の水への溶解効率が高まり、IPA蒸気
と水の混合物の共沸点がより低下して、その後の水分の
蒸発効率を高めることができる。また、IPAと水の混
合物の表面張力がより低下して、ウエハ20に付着した
水分がウエハ20から剥離して落下する現象をより促進
することができる。
【0048】最後に、窒素を密閉処理容器12内に60
〜120s吹き込んで乾燥を終了させる(乾燥工程 図
3中S5)。
【0049】これにより、ウエハ20を確実に乾燥する
ことができる。
【0050】このとき、例えば、排出側に吸引ポンプを
設けて、密閉処理容器12内の窒素を吸引して密閉処理
容器12内を大気圧未満に減圧すると、IPA蒸気と水
の混合物の蒸発速度を大きくすることができるため、好
ましい。また、例えば、密閉処理容器12の壁部に窓を
設けて、ランプヒータ、赤外線ヒータ、マイクロ波加熱
装置、熱線ヒータ等で密閉処理容器12内のウエハ20
を加熱すると、密閉処理容器12内をより高温、高圧の
雰囲気にすることができて好ましい。
【0051】以上説明した本実施の形態例に係る基板の
乾燥方法によれば、効率的で廉価な乾燥を行うことがで
きる。
【0052】また、本実施の形態例に係る基板の乾燥方
法によれば、密閉処理容器は、洗浄処理容器を兼ね、密
閉処理容器内で薬液洗浄およびリンスを行った後、引き
続き密閉処理容器内で乾燥するため、ウエハのウオータ
ーマークの発生や配線パターンの酸化等を防止すること
ができる。また、基板を洗浄処理容器から密閉処理容器
に搬送する時間を省略することができ、作業能率を高め
ることができる。また、搬送時の異物のコンタミネーシ
ョン等を避けることができ、さらにまた、装置の設置費
用を軽減でき、装置の設置スペースも軽減することがで
きる。
【0053】また、本発明に係る基板の乾燥方法によれ
ば、密閉系で洗浄作業に引き続いて乾燥作業が行われる
ため、大気中の酸素をウエハに付着した水分が直接的に
あるいは間接的に取り込むことがなく、ウオータマーク
の発生や配線パターンの酸化をより好適に防止すること
ができる。
【0054】
【発明の効果】本発明に係る基板の乾燥方法によれば、
窒素を密閉処理容器内に所定時間高速で吹き込んで、密
閉処理容器内に残存するリンス液を吹き飛ばして排出す
る残存液除去工程と、アルコール蒸気を同伴した窒素を
密閉処理容器内に所定の時間供給する残存液置換工程と
を有するため、窒素単独あるいは窒素とアルコール蒸気
を順次吹き込む方法に比べて、アルコール蒸気による水
分の蒸発効率を高めることができ、効率的で廉価な乾燥
を行うことができる。
【0055】また、本発明に係る基板の乾燥方法によれ
ば、乾燥作業に先立ち、洗浄作業後のリンス処理を密閉
した系で、リンス液に含まれる酸素量を軽減した状態で
行うため、ウオータマークの発生や配線パターンの酸化
を好適に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態例に係る基板の乾燥方法で使用す
る乾燥装置の正面図である。
【図2】図1の乾燥装置の部分側断面図である。
【図3】図1の乾燥装置を用いた基板の乾燥方法を説明
するフロー図である。
【図4】従来のスピンドライヤの概略図である。
【図5】従来のIPA蒸気乾燥装置の概略図である。
【符号の説明】
10 乾燥装置 12 密閉処理容器 12a、12b 主面 14 導入部 16 排出部 20 ウエハ 30a〜30d 保持具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F26B 21/14 F26B 21/14 (72)発明者 丹生谷 貴行 東京都港区赤坂五丁目3番6号 TBS放 送センター 東京エレクトロン株式会社内 Fターム(参考) 3B201 AA03 AB01 AB42 BB03 BB92 BB93 CC01 CC12 CC15 3L113 AA01 AB02 AC23 AC28 AC45 AC46 AC67 AC75 BA34 DA01 DA24

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬液洗浄およびリンスを行った後の基板
    を密閉した系内で乾燥する方法であって、 窒素を密閉処理容器内に所定時間高速で吹き込んで、該
    密閉処理容器内に残存するリンス液を吹き飛ばして排出
    する残存液除去工程と、 アルコール蒸気を同伴した窒素を該密閉処理容器内に所
    定の時間供給する残存液置換工程とを有することを特徴
    とする基板の乾燥方法。
  2. 【請求項2】 前記残存液置換工程の後に、窒素を前記
    密閉処理容器内に供給する乾燥工程をさらに有すること
    を特徴とする請求項1記載の基板の乾燥方法。
  3. 【請求項3】 前記残存液除去工程に先立ち、前記密閉
    処理容器内でリンス液により前記基板をリンスするリン
    ス工程と、該リンス液を排出するリンス液排出工程とを
    有するとともに、該リンス液排出工程に引き続き、密閉
    状態下で該残存液除去工程に移行することを特徴とする
    請求項1記載の基板の乾燥方法。
  4. 【請求項4】 前記残存液除去工程において、前記密閉
    処理容器内の温度を前記アルコール蒸気の沸点未満とす
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載
    の基板の乾燥方法。
  5. 【請求項5】 前記残存液置換工程において、前記アル
    コール蒸気を同伴した窒素の温度を該アルコール蒸気の
    沸点を越える温度とすることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれか1項に記載の基板の乾燥方法。
  6. 【請求項6】 前記残存液置換工程において、前記密閉
    処理容器内を大気圧を越える所定の圧力に加圧すること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の基板
    の乾燥方法。
  7. 【請求項7】 前記乾燥工程において、前記密閉処理容
    器内を大気圧を下回る所定の圧力に減圧することを特徴
    とする請求項2記載の基板の乾燥方法。
  8. 【請求項8】 前記乾燥工程において、前記基板を所定
    の温度に加熱することを特徴とする請求項2記載の基板
    の乾燥方法。
  9. 【請求項9】 前記リンス工程において、前記リンス液
    を大気に触れさせることなく前記基板をリンスすること
    を特徴とする請求項3記載の基板の乾燥方法。
  10. 【請求項10】 前記リンス工程において、前記リンス
    液は、脱気処理を行い溶存酸素を低減したものであるこ
    とを特徴とする請求項3記載の基板の乾燥方法。
  11. 【請求項11】 前記リンス液排出工程において、窒素
    により圧送して前記リンス液を排出することを特徴とす
    る請求項3記載の基板の乾燥方法。
JP2001028445A 2001-02-05 2001-02-05 基板の乾燥方法 Pending JP2002231688A (ja)

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