JP2002230574A - 画像生成方法、装置およびシステム - Google Patents

画像生成方法、装置およびシステム

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JP2002230574A JP2001029061A JP2001029061A JP2002230574A JP 2002230574 A JP2002230574 A JP 2002230574A JP 2001029061 A JP2001029061 A JP 2001029061A JP 2001029061 A JP2001029061 A JP 2001029061A JP 2002230574 A JP2002230574 A JP 2002230574A
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信雄 秋吉
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  • Processing Or Creating Images (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ユーザ側の端末にて、高い圧縮効果を実現す
る動画を高画質で表示するための画像処理に対する要望
は強まっていく。 【解決手段】 第1保存部18は、第1および第2のキ
ーフレームI1、I2およびそれらの対応点ファイルF
を保存する。性能特定部14は、ユーザ端末の画像処理
性能を検出する。解像度決定部16は、検出の結果に応
じて再生すべき動画の解像度を決定する。中間フレーム
生成部22は、その解像度に従い、対応点ファイルFを
もとに、ふたつのキーフレームから補間によって中間フ
レームを生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、画像生成技術に
関し、とくに補間技術を利用して画像を生成する方法、
装置、システムに関する。
【0002】
【従来の技術】BSデジタル放送が開始され、また多数
のユーザがPCや携帯電話からインターネット上のサー
ビスを享受するようになり、放送と通信の垣根が急速に
崩れつつある。ブロードバンド時代においてマルチメデ
ィア文化は真の進展を遂げるであろうし、その中でもと
りわけ動画の配信はキーテクノロジーとなる。人間が外
界から取得する情報の量において、映像は音声の200
倍の内容を伝達できるといわれる。映像は娯楽用途にと
どまらず、広く人間の生活と文化を支えるソフトインフ
ラとなる。映像がデジタル化されるにつれ、CGや画像
処理技術の適用によって画像関連技術の活躍の場も広が
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】たとえば、動画の圧縮
符号化技術としてMPEG(Motion Picture Expert Gr
oup)が知られる。MPEGは、MPEG1、2、4と
進化を遂げ、標準技術として今後もさらなる拡張が予定
されている。しかしながら、いわゆるブロックノイズと
してその問題点が指摘され、また、さらなる圧縮率と高
画質の両立についてはこの分野における永続的な課題で
ある。
【0004】この発明はそうした状況に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、動画の生成を比較的軽いデー
タで実現する技術の提供にある。本発明の別の目的は、
ユーザ個別に最適な動画の生成を実現する技術の提供に
ある。本発明のさらに別の目的は、動画を少ないデータ
から比較的高画質に生成する技術の提供にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のある態様は、画
像生成方法に関する。この方法はキーフレームおよびそ
れらの間の対応点情報をもとに中間フレームを生成する
方法であり、中間フレームを生成する装置の処理性能を
特定する工程と、特定された処理性能に応じて、生成す
べき中間フレームの解像度を決定する工程とを含む。ま
た、決定された解像度にしたがって中間フレームを生成
する工程をさらに含んでもよい。
【0006】対応点情報は、本出願人が先に特許第29
27350号にて提案した画像マッチング技術(以下
「前提技術」という)によって生成されてもよいが、も
ちろんそれに限られない。
【0007】前記処理性能を特定するために、オプショ
ナルなアクセラレータの有無、CPUの処理速度または
タイプなど、またはこれらの組合せを判定してもよい
し、画像生成装置に実験的に中間フレームを生成させ、
その状況、たとえば所要時間を計測してもよい。
【0008】本発明の別の態様も画像生成方法に関す
る。この方法は、中間フレームを生成する装置の処理性
能を特定する工程と、特定された処理性能によってリア
ルタイムの再生が可能な範囲の中間フレームの解像度を
決定する工程と、決定された解像度で中間フレームを生
成する工程とを含む。また、前記決定する工程にて、低
い解像度でもリアルタイム生成が困難と判定された場
合、緩和された速度で中間フレームを生成する工程と、
生成された中間フレームをムービーファイルへ変換して
記録する工程とをさらに含んでもよい。
【0009】本発明のさらに別の態様は、画像生成装置
に関する。この装置は、中間フレームを生成する装置の
処理性能を特定する性能特定部と、特定された処理性能
に応じて、生成すべき中間フレームの解像度を決定する
解像度決定部とを含む。また、決定された解像度にした
がって中間フレームを生成する中間フレーム生成部をさ
らに含んでもよい。
【0010】本発明のさらに別の態様も画像生成装置に
関する。この装置は、中間フレームを生成する装置の処
理性能を特定する性能特定部と、特定された処理性能に
よってリアルタイムの再生が可能な中間フレームの解像
度を決定する解像度決定部と、決定された解像度で中間
フレームを生成する中間フレーム生成部とを含む。ま
た、解像度決定部は、低い解像度でもリアルタイム生成
が困難と判定された場合、リアルタイム処理を断念すべ
くその旨を中間フレーム生成部へ通知し、中間フレーム
生成部は、緩和された速度で中間フレームを生成しても
よく、その場合、当該装置はさらに、生成された中間フ
レームをムービーファイルへ変換して記録する変換部を
含んでもよい。
【0011】性能特定部は、ユーザの指示に基づいて処
理性能を定めてもよく、この場合、事実上ユーザが処理
性能を決定してもよい。処理性能を指定することによ
り、ユーザが望む再生形態が選択できる意味をもつ。
【0012】本発明のさらに別の態様は、サーバクライ
アントシステムに関する。サーバは、キーフレームおよ
びそれらの間の対応点情報を保持する保持部と、それら
キーフレームおよび対応点情報をクライアントへ送信す
る通信部を含む。クライアントは、送信されたキーフレ
ームおよび対応点情報を取得する通信部と、取得したキ
ーフレームおよび対応点情報を保持する保持部とを含
む。また、サーバまたはクライアントは、そのクライア
ントの処理性能を特定する性能特定部を含み、クライア
ントはさらに、特定された処理性能によって所望の速度
による再生が可能な中間フレームの解像度を決定する解
像度決定部と、決定された解像度で中間フレームを生成
する中間フレーム生成部とを含む。サーバは、例えば前
提技術に基づき、キーフレームどうしのマッチングを、
特異点を抽出することにより計算し、対応点情報を生成
してもよい。
【0013】なお、以上の各構成、工程を任意に入れ替
えたり、方法と装置の間で表現を一部または全部入れ替
え、または追加したり、工程をコンピュータプログラム
による処理に変更したり、発明の形態を記録媒体等に変
更したものもまた、本発明として有効である。
【0014】
【発明の実施の形態】はじめに、実施の形態で利用する
多重解像度特異点フィルタ技術とそれを用いた画像マッ
チング処理を「前提技術」として詳述する。これらの技
術は本出願人がすでに特許第2927350号を得てい
る技術であり、本発明との組合せに好適である。本発明
では、画像上にメッシュを設け、その格子点によって多
数の画素を代表されるため、もともと前提技術のような
画素単位のマッチング技術に対する適用効果が高いため
である。ただし、実施の形態で採用可能な画像マッチン
グ技術はこれに限られない。図18以降、前提技術を利
用した画像補間技術および映像効果技術を具体的に説明
する。
【0015】[前提技術の背景]ふたつの画像の自動的な
マッチング、つまり画像領域や画素どうしの対応付け
は、コンピュータビジョンやコンピュータグラフィック
スにおける最も難しくかつ重要なテーマのひとつであ
る。例えば、あるオブジェクトに関して異なる視点から
の画像間でマッチングがとれれば、他の視点からの画像
を生成することができる。右目画像と左目画像のマッチ
ングが計算できれば、立体画像を用いた写真測量も可能
である。顔の画像のモデルと他の顔の画像のマッチング
がとれたとき、目、鼻、口といった特徴的な顔の部分を
抽出することができる。例えば人の顔と猫の顔の画像間
でマッチングが正確にとられたとき、それらの中割画像
を自動的に生成することでモーフィングを完全自動化す
ることができる。
【0016】しかし従来一般に、ふたつの画像間の対応
点は人がいちいち指定しなければならず、多大な作業工
数を要した。この問題を解消するために数多くの対応点
自動検出方法が提案されている。例えば、エピポーラ直
線を用いることによって対応点の候補の数を減らす考え
がある。しかし、その場合でも処理はきわめて複雑であ
る。複雑さを低減するために、左目画像の各点の座標は
通常右目画像でもほぼ同じ位置にあると想定される。し
かし、こうした制約を設けると、大域的特徴及び局所的
特徴を同時に満たすマッチングをとることは非常に困難
になる。
【0017】ボリュームレンダリングでは、ボクセルを
構成するために一連の断面画像が用いられる。この場
合、従来一般に、上方の断面画像における画素が下方の
断面画像の同一箇所にある画素と対応すると仮定され、
これらの画素のペアが内挿計算に用いられる。このよう
にきわめて単純な方法を用いるため、連続する断面間の
距離が遠く、オブジェクトの断面形状が大きく変化する
場合、ボリュームレンダリングで構築されたオブジェク
トは不明瞭になりがちである。
【0018】立体写真測量法など、エッジの検出を利用
するマッチングアルゴリズムも多い。しかしこの場合、
結果的に得られる対応点の数が少ないため、マッチング
のとれた対応点間のギャップを埋めるべく、ディスパリ
ティの値を内挿計算しなければならない。一般にあらゆ
るエッジ検出器は、それらが用いる局所的なウィンドウ
の中で画素の輝度が変化したとき、これが本当にエッジ
の存在を示唆するかどうかを判断することが難しい。エ
ッジ検出器は、本来的にすべてハイパスフィルタであ
り、エッジと同時にノイズも拾ってしまう。
【0019】さらに別の手法として、オプティカルフロ
ーが知られている。二枚の画像が与えられたとき、オプ
ティカルフローでは画像内のオブジェクト(剛体)の動
きを検出する。その際、オブジェクトの各画素の輝度は
変化しないと仮定する。オプティカルフローでは例えば
(u,v)のベクトル場の滑らかさといった、いくつか
の付加的な条件とともに、各画素の動きベクトル(u,
v)を計算する。しかし、オプティカルフローでは画像
間の大域的な対応関係を検出することはできない。画素
の輝度の局所的な変化に注目するのみであり、画像の変
位が大きい場合、システムの誤差は顕著になる。
【0020】画像の大域的な構造を認識するために、多
重解像度フィルタも数多く提案されてきた。それらは線
形フィルタと非線形フィルタに分類される。前者の例と
してウェーブレットがあるが、線形フィルタは一般に、
画像マッチングにはさして有用ではない。なぜなら、極
値をとる画素の輝度に関する情報がそれらの位置情報と
ともに次第に不鮮明になるためである。図1(a)と図
1(b)は顔の画像に対して平均化フィルタを適用した
結果を示している。同図のごとく、極値をとる画素の輝
度が平均化によって次第に薄れるとともに、位置も平均
化の影響でシフトしていく。その結果、目(輝度の極小
点)の輝度や位置の情報は、このような粗い解像度レベ
ルで曖昧になり、この解像度では正しいマッチングを計
算することができない。したがって、粗い解像度レベル
を設けるのが大域的なマッチングのためでありながら、
ここで得られたマッチングは画像の本当の特徴(目、つ
まり極小点)に正確に対応しない。より精細な解像度レ
ベルで目が鮮明に現れたとしても、大域的なマッチング
をとる際に混入した誤差は、もはや取り返しがつかな
い。入力画像にスムージング処理を加えることにより、
テクスチャ領域のステレオ情報が落ちてしまうこともす
でに指摘されている。
【0021】一方、最近地形学の分野で利用されはじめ
た非線形フィルタとして一次元の「ふるい(sieve)」
演算子がある。この演算子は、所定の大きさの一次元ウ
ィンドウ内の極小値(または極大値)を選択することに
より、縮尺と空間の因果関係を保存しながら画像にスム
ージング処理を加える。その結果得られる画像は元の画
像と同じ大きさであるが、小さな波の成分が取り除かれ
ているため、より単純になる。画像の情報を落とすとい
う点で、この演算子は広い意味での「多重解像度フィル
タ」に分類することはできるが、実際にはウェーブレッ
トのように画像の解像度を変えながら画像を階層化する
わけではなく(つまり狭い意味での多重解像度フィルタ
ではなく)、画像間の対応の検出には利用できない。
【0022】[前提技術が解決しようとする課題]以上を
まとめれば以下の課題が認められる。 1.画像の特徴を正確に、かつ比較的簡単な処理で把握
する画像処理方法が乏しかった。特に、特徴のある点に
関する情報、例えば画素値や位置を維持しながら特徴を
抽出できる画像処理方法に関する有効な提案が少なかっ
た。 2.画像の特徴をもとに対応点を自動検出する場合、一
般に処理が複雑であるか、ノイズ耐性が低いなどの欠点
があった。また、処理に際していろいろな制約を設ける
必要があり、大域的特徴及び局所的特徴を同時に満たす
マッチングをとることが困難だった。 3.画像の大域的な構造または特徴を認識するために多
重解像度フィルタを導入しても、そのフィルタが線形フ
ィルタの場合、画素の輝度情報と位置情報が曖昧になっ
た。その結果、対応点の把握が不正確になりやすかっ
た。非線形フィルタである一次元ふるい演算子は画像を
階層化しないため、画像間の対応点の検出には利用でき
なかった。 4.これらの結果、対応点を正しく把握しようとすれ
ば、結局人手による指定に頼るほか有効な手だてがなか
った。
【0023】前提技術はこれらの課題の解決を目的とし
てなされたものであり、画像処理の分野において、画像
の特徴の的確な把握を可能にする技術を提供するもので
ある。
【0024】[前提技術が課題を解決するための手段]こ
の目的のために前提技術のある態様は、新たな多重解像
度の画像フィルタを提案する。この多重解像度フィルタ
は画像から特異点を抽出する。したがって、特異点フィ
ルタともよばれる。特異点とは画像上特徴をもつ点をい
う。例として、ある領域において画素値(画素値とは、
色番号、輝度値など画像または画素に関する任意の数値
を指す)が最大になる極大点、最小になる極小点、ある
方向については最大だが別の方向については最小になる
ような鞍点がある。特異点は位相幾何学上の概念であっ
てもよい。ただし、その他どのような特徴を有してもよ
い。いかなる性質の点を特異点と考えるかは、前提技術
にとって本質問題ではない。
【0025】この態様では、多重解像度フィルタを用い
た画像処理が行われる。まず検出工程において、第一の
画像に対し、二次元的な探索を行って特異点が検出され
る。つぎに生成工程において、検出された特異点を抽出
して第一の画像よりも解像度の低い第二の画像が生成さ
れる。第二の画像には第一の画像のもつ特異点が引き継
がれる。第二の画像は第一の画像よりも解像度が低いた
め、画像の大域的な特徴の把握に好適である。
【0026】前提技術の別の態様は特異点フィルタを用
いた画像マッチング方法に関する。この態様では、始点
画像と終点画像間のマッチングがとられる。始点画像お
よび終点画像とは、ふたつの画像の区別のために便宜的
に与えた名称であり、本質的な違いはない。
【0027】この態様では、第一工程にて、始点画像に
特異点フィルタを施して解像度の異なる一連の始点階層
画像が生成される。第二工程では、終点画像に特異点フ
ィルタを施して解像度の異なる一連の終点階層画像が生
成される。始点階層画像、終点階層画像とは、それぞれ
始点画像、終点画像を階層化して得られる画像群をい
い、それぞれ最低2枚の画像からなる。つぎに第三工程
において、始点階層画像と終点階層画像のマッチングが
解像度レベルの階層の中で計算される。この態様によれ
ば、多重解像度フィルタによって特異点に関連する画像
の特徴が抽出され、および/または明確化されるため、
マッチングが容易になる。マッチングのための拘束条件
は特に必要としない。前提技術のさらに別の態様も始点
画像と終点画像のマッチングに関する。この態様では、
予め複数のマッチング評価項目のそれぞれに関して評価
式を設け、それらの評価式を統合して総合評価式を定義
し、その総合評価式の極値付近に注目して最適マッチン
グを探索する。総合評価式は、評価式の少なくもひとつ
に係数パラメータを掛けたうえでそれらの評価式の総和
として定義してもよく、その場合、総合評価式またはい
ずれかの評価式がほぼ極値をとる状態を検出して前記パ
ラメータを決定してもよい。「極値付近」または「ほぼ
極値をとる」としたのは、多少誤差を含んでいてもよい
ためである。多少の誤差は前提技術にはさして問題とな
らない。極値自体も前記パラメータに依存するため、極
値の挙動、つまり極値の変化の様子をもとに、最適と考
えられるパラメータを決定する余地が生じる。この態様
はその事実を利用している。この態様によれば、元来調
整の困難なパラメータの決定を自動化する途が拓かれ
る。
【0028】[前提技術の実施の形態]最初に[1]で前
提技術の要素技術の詳述し、[2]で処理手順を具体的
に説明する。 [1]要素技術の詳細 [1.1]イントロダクション 特異点フィルタと呼ばれる新たな多重解像度フィルタを
導入し、画像間のマッチングを正確に計算する。オブジ
ェクトに関する予備知識は一切不要である。画像間のマ
ッチングの計算は、解像度の階層を進む間、各解像度に
おいて計算される。その際、粗いレベルから精細なレベ
ルへと順に解像度の階層を辿っていく。計算に必要なパ
ラメータは、人間の視覚システムに似た動的計算によっ
て完全に自動設定される。画像間の対応点を人手で特定
する必要はない。
【0029】本前提技術は、例えば完全に自動的なモー
フィング、物体認識、立体写真測量、ボリュームレンダ
リング、少ないフレームからの滑らかな動画像の生成な
どに応用できる。モーフィングに用いる場合、与えられ
た画像を自動的に変形することができる。ボリュームレ
ンダリングに用いる場合、断面間の中間的な画像を正確
に再構築することができる。断面間の距離が遠く、断面
の形状が大きく変化する場合でも同様である。
【0030】[1.2]特異点フィルタの階層 前提技術に係る多重解像度特異点フィルタは、画像の解
像度を落としながら、しかも画像に含まれる各特異点の
輝度及び位置を保存することができる。ここで画像の幅
をN、高さをMとする。以下簡単のため、N=M=2
(nは自然数)と仮定する。また、区間[0,N]⊂R
をIと記述する。(i,j)における画像の画素をp
(i,j)と記述する(i,j∈I)。
【0031】ここで多重解像度の階層を導入する。階層
化された画像群は多重解像度フィルタで生成される。多
重解像度フィルタは、もとの画像に対して二次元的な探
索を行って特異点を検出し、検出された特異点を抽出し
てもとの画像よりも解像度の低い別の画像を生成する。
ここで第mレベルにおける各画像のサイズは2×2
(0≦m≦n)とする。特異点フィルタは次の4種類の
新たな階層画像をnから下がる方向で再帰的に構築す
る。
【数1】 ただしここで、
【数2】 とする。以降これら4つの画像を副画像(サブイメー
ジ)と呼ぶ。minx≦t ≦x+1、max
x≦t≦x+1をそれぞれα及びβと記述すると、副画
像はそれぞれ以下のように記述できる。
【0032】 P(m,0)=α(x)α(y)p(m+1,0) (m,1)=α(x)β(y)p(m+1,1) (m,2)=β(x)α(y)p(m+1,2) P(m,3)=β(x)β(y)p(m+1,3) すなわち、これらはαとβのテンソル積のようなものと
考えられる。副画像はそれぞれ特異点に対応している。
これらの式から明らかなように、特異点フィルタはもと
の画像について2×2画素で構成されるブロックごとに
特異点を検出する。その際、各ブロックのふたつの方
向、つまり縦と横について、最大画素値または最小画素
値をもつ点を探索する。画素値として、前提技術では輝
度を採用するが、画像に関するいろいろな数値を採用す
ることができる。ふたつの方向の両方について最大画素
値となる画素は極大点、ふたつの方向の両方について最
小画素値となる画素は極小点、ふたつの方向の一方につ
いて最大画素値となるとともに、他方について最小画素
値となる画素は鞍点として検出される。
【0033】特異点フィルタは、各ブロックの内部で検
出された特異点の画像(ここでは1画素)でそのブロッ
クの画像(ここでは4画素)を代表させることにより、
画像の解像度を落とす。特異点の理論的な観点からすれ
ば、α(x)α(y)は極小点を保存し、β(x)β
(y)は極大点を保存し、α(x)β(y)及びβ
(x)α(y)は鞍点を保存する。
【0034】はじめに、マッチングをとるべき始点(ソ
ース)画像と終点(デスティネーション)画像に対して
別々に特異点フィルタ処理を施し、それぞれ一連の画像
群、すなわち始点階層画像と終点階層画像を生成してお
く。始点階層画像と終点階層画像は、特異点の種類に対
応してそれぞれ4種類ずつ生成される。
【0035】この後、一連の解像度レベルの中で始点階
層画像と終点階層画像のマッチングがとれらていく。ま
ずp(m,0)を用いて極小点のマッチングがとられ
る。次に、その結果に基づき、p(m,1)を用いて鞍
点のマッチングがとられ、p m,2)を用いて他の鞍
点のマッチングがとられる。そして最後にp(m,3)
を用いて極大点のマッチングがとられる。
【0036】図1(c)と図1(d)はそれぞれ図1
(a)と図1(b)の副画像p(5, 0)を示してい
る。同様に、図1(e)と図1(f)はp(5,1)
図1(g)と図1(h)はp(5,2)、図1(i)と
図1(j)はp(5,3)をそれぞれ示している。これ
らの図からわかるとおり、副画像によれば画像の特徴部
分のマッチングが容易になる。まずp(5,0)によっ
て目が明確になる。目は顔の中で輝度の極小点だからで
ある。p(5,1)によれば口が明確になる。口は横方
向で輝度が低いためである。p(5,2)によれば首の
両側の縦線が明確になる。最後に、p(5,3)によっ
て耳や頬の最も明るい点が明確になる。これらは輝度の
極大点だからである。
【0037】特異点フィルタによれば画像の特徴が抽出
できるため、例えばカメラで撮影された画像の特徴と、
予め記録しておいたいくつかのオブジェクトの特徴を比
較することにより、カメラに映った被写体を識別するこ
とができる。
【0038】[1.3]画像間の写像の計算 始点画像の位置(i,j)の画素をp(n) (i,j)
と書き、同じく終点画像の位置(k,l)の画素をq
(n) (k,l)で記述する。i,j,k,l∈Iとす
る。画像間の写像のエネルギー(後述)を定義する。こ
のエネルギーは、始点画像の画素の輝度と終点画像の対
応する画素の輝度の差、及び写像の滑らかさによって決
まる。最初に最小のエネルギーを持つp(m,0)とq
(m,0)間の写像f(m,0):p(m,0)→q
(m,0)が計算される。f(m,0 に基づき、最小
エネルギーを持つp(m,1)、q(m,1)間の写像
(m ,1)が計算される。この手続は、p(m,3)
とq(m,3)の間の写像f m,3)の計算が終了す
るまで続く。各写像f(m,i)(i=0,1,2,
…)を副写像と呼ぶことにする。f(m,i)の計算の
都合のために、iの順序は次式のように並べ替えること
ができる。並べ替えが必要な理由は後述する。
【0039】
【数3】 ここでσ(i)∈{0,1,2,3}である。
【0040】[1.3.1]全単射 始点画像と終点画像の間のマッチングを写像で表現する
場合、その写像は両画像間で全単射条件を満たすべきで
ある。両画像に概念上の優劣はなく、互いの画素が全射
かつ単射で接続されるべきだからである。しかしながら
通常の場合とは異なり、ここで構築すべき写像は全単射
のディジタル版である。前提技術では、画素は格子点に
よって特定される。
【0041】始点副画像(始点画像について設けられた
副画像)から終点副画像(終点画像について設けられた
副画像)への写像は、f(m,s):I/2n−m×I
/2 n−m→I/2n−m×I/2n−m(s=0,
1,…)によって表される。ここで、f
(m,s)(i,j)=(k,l)は、始点画像のp
(m,s) (i, j)が終点画像のq(m,s)
(k,l)に写像されることを意味する。簡単のため
に、f(i,j)=(k,l)が成り立つとき画素q
(k,l)をqf(i ,j)と記述する。
【0042】前提技術で扱う画素(格子点)のようにデ
ータが離散的な場合、全単射の定義は重要である。ここ
では以下のように定義する(i,i’,j,j’,k,
lは全て整数とする)。まず始めに、始点画像の平面に
おいてRによって表記される各正方形領域、
【数4】 を考える(i=0,…,2−1、j=0,…,2
1)。ここでRの各辺(エッジ)の方向を以下のように
定める。
【数5】 この正方形は写像fによって終点画像平面における四辺
形に写像されなければならない。f(m,s)(R)に
よって示される四辺形、
【数6】 は、以下の全単射条件を満たす必要がある。
【0043】1.四辺形f(m,s)(R)のエッジは
互いに交差しない。 2.f(m,s)(R)のエッジの方向はRのそれらに
等しい(図2の場合、時計回り)。 3.緩和条件として収縮写像(リトラクション:retrac
tions)を許す。
【0044】何らかの緩和条件を設けないかぎり、全単
射条件を完全に満たす写像は単位写像しかないためであ
る。ここではf(m,s)(R)のひとつのエッジの長
さが0、すなわちf(m,s)(R)は三角形になって
もよい。しかし、面積が0となるような図形、すなわち
1点または1本の線分になってはならない。図2(R)
がもとの四辺形の場合、図2(A)と図2(D)は全単
射条件を満たすが、図2(B)、図2(C)、図2
(E)は満たさない。
【0045】実際のインプリメンテーションでは、写像
が全射であることを容易に保証すべく、さらに以下の条
件を課してもよい。つまり始点画像の境界上の各画素
は、終点画像において同じ位置を占める画素に写影され
るというものである。すなわち、f(i,j)=(i,
j)(ただしi=0,i=2−1,j=0,j=2
−1の4本の線上)である。この条件を以下「付加条
件」とも呼ぶ。
【0046】[1.3.2]写像のエネルギー [1.3.2.1]画素の輝度に関するコスト 写像fのエネルギーを定義する。エネルギーが最小にな
る写像を探すことが目的である。エネルギーは主に、始
点画像の画素の輝度とそれに対応する終点画像の画素の
輝度の差で決まる。すなわち、写像f(m,s)の点
(i,j)におけるエネルギーC(m,s) (i,j)
は次式によって定まる。
【数7】 ここで、V(p(m,s) (i,j))及びV(q
(m,s) f(i,j))はそれぞれ画素p(m,s)
(i,j)及びq(m,s) f(i,j)の輝度であ
る。fのトータルのエネルギーC(m,s)は、マッチ
ングを評価するひとつの評価式であり、つぎに示すC
(m,s) (i,j)の合計で定義できる。
【数8】 [1.3.2.2]滑らかな写像のための画素の位置に
関するコスト 滑らかな写像を得るために、写像に関する別のエネルギ
ーDfを導入する。このエネルギーは画素の輝度とは関
係なく、p(m,s) (i,j)およびq(m ,s)
f(i,j)の位置によって決まる(i=0,…,2
−1,j=0,…,2−1)。点(i,j)における
写像f(m,s)のエネルギーD(m,s (i,j)
は次式で定義される。
【数9】 ただし、係数パラメータηは0以上の実数であり、ま
た、
【数10】
【数11】 とする。ここで、
【数12】 であり、i’<0およびj’<0に対してf(i’,
j’)は0と決める。Eは(i,j)及びf(i,
j)の距離で決まる。Eは画素があまりにも離れた画
素へ写影されることを防ぐ。ただしEは、後に別のエ
ネルギー関数で置き換える。Eは写像の滑らかさを保
証する。Eは、p(i,j)の変位とその隣接点の変
位の間の隔たりを表す。以上の考察をもとに、マッチン
グを評価する別の評価式であるエネルギーDは次式で
定まる。
【数13】 [1.3.2.3]写像の総エネルギー 写像の総エネルギー、すなわち複数の評価式の統合に係
る総合評価式はλC m,s) +D(m,s) で定
義される。ここで係数パラメータλは0以上の実数であ
る。目的は総合評価式が極値をとる状態を検出するこ
と、すなわち次式で示す最小エネルギーを与える写像を
見いだすことである。
【数14】 λ=0及びη=0の場合、写像は単位写像になることに
注意すべきである(すなわち、全てのi=0,…,2
−1及びj=0,…,2−1に対してf
(m ,s)(i,j)=(i,j)となる)。後述のご
とく、本前提技術では最初にλ=0及びη=0の場合を
評価するため、写像を単位写像から徐々に変形していく
ことができる。仮に総合評価式のλの位置を変えてC
(m,s) +λD(m ,s) と定義したとすれば、
λ=0及びη=0の場合に総合評価式がC(m, s)
だけになり、本来何等関連のない画素どうしが単に輝度
が近いというだけで対応づけられ、写像が無意味なもの
になる。そうした無意味な写像をもとに写像を変形して
いってもまったく意味をなさない。このため、単位写像
が評価の開始時点で最良の写像として選択されるよう係
数パラメータの与えかたが配慮されている。
【0047】オプティカルフローもこの前提技術同様、
画素の輝度の差と滑らかさを考慮する。しかし、オプテ
ィカルフローは画像の変換に用いることはできない。オ
ブジェクトの局所的な動きしか考慮しないためである。
前提技術に係る特異点フィルタを用いることによって大
域的な対応関係を検出することができる。
【0048】[1.3.3]多重解像度の導入による写
像の決定 最小エネルギーを与え、全単射条件を満足する写像f
minを多重解像度の階層を用いて求める。各解像度レ
ベルにおいて始点副画像及び終点副画像間の写像を計算
する。解像度の階層の最上位(最も粗いレベル)からス
タートし、各解像度レベルの写像を、他のレベルの写像
を考慮に入れながら決定する。各レベルにおける写像の
候補の数は、より高い、つまりより粗いレベルの写像を
用いることによって制限される。より具体的には、ある
レベルにおける写像の決定に際し、それよりひとつ粗い
レベルにおいて求められた写像が一種の拘束条件として
課される。
【0049】まず、
【数15】 が成り立つとき、p(m−1,s) (i’,j’)、q
(m−1,s) (i’, j’)をそれぞれp(m,s)
(i,j)、q(m,s) (i,j)のparentと
呼ぶことにする。[x]はxを越えない最大整数であ
る。またp(m,s (i,j)、q(m,s)
(i,j)をそれぞれ
(m−1,s) (i’,j ’)、q(m−1,s)
(i’,j’)のchildと呼ぶ。関数parent
(i,j)は次式で定義される。
【数16】 (m,s) (i,j)とq(m,s) (k,l)の間
の写像f(m,s)は、エネルギー計算を行って最小に
なったものを見つけることで決定される。f m,s)
(i,j)=(k,l)の値はf(m−1,s)(m=
1,2,…,n)を用いることによって、以下のように
決定される。まず、q(m,s) (k, l)は次の四辺
形の内部になければならないという条件を課し、全単射
条件を満たす写像のうち現実性の高いものを絞り込む。
【数17】 ただしここで、
【数18】 である。こうして定めた四辺形を、以下p(m,s)
(i,j)の相続(inherited)四辺形と呼ぶことにす
る。相続四辺形の内部において、エネルギーを最小にす
る画素を求める。
【0050】図3は以上の手順を示している。同図にお
いて、始点画像のA,B,C,Dの画素は、第m−1レ
ベルにおいてそれぞれ終点画像のA’,B’,C’,
D’へ写影される。画素p(m,s) (i,j)は、相
続四辺形A’B’C’D’の内部に存在する画素q
(m,s) f(m)(i,j)へ写影されなければなら
ない。以上の配慮により、第m−1レベルの写像から第
mレベルの写像への橋渡しがなされる。
【0051】先に定義したエネルギーEは、第mレベ
ルにおける副写像f(m,0)を計算するために、次式
に置き換える。
【数19】 また、副写像f(m,s)を計算するためには次式を用
いる。
【数20】 こうしてすべての副写像のエネルギーを低い値に保つ写
像が得られる。式20により、異なる特異点に対応する
副写像が、副写像どうしの類似度が高くなるように同一
レベル内で関連づけられる。式19は、f
(m,s)(i,j)と、第m−1レベルの画素の一部
と考えた場合の(i,j)が射影されるべき点の位置と
の距離を示している。
【0052】仮に、相続四辺形A’B’C’D’の内部
に全単射条件を満たす画素が存在しない場合は以下の措
置をとる。まず、A’B’C’D’の境界線からの距離
がL(始めはL=1)である画素を調べる。それらのう
ち、エネルギーが最小になるものが全単射条件を満たせ
ば、これをf(m,s)(i,j)の値として選択す
る。そのような点が発見されるか、またはLがその上限
のL(m)maxに到達するまで、Lを大きくしてい
く。L(m)maxは各レベルmに対して固定である。
そのような点が全く発見されない場合、全単射の第3の
条件を一時的に無視して変換先の四辺形の面積がゼロに
なるような写像も認め、f(m,s)(i,j)を決定
する。それでも条件を満たす点が見つからない場合、つ
ぎに全単射の第1及び第2条件を外す。
【0053】多重解像度を用いる近似法は、写像が画像
の細部に影響されることを回避しつつ、画像間の大域的
な対応関係を決定するために必須である。多重解像度に
よる近似法を用いなければ、距離の遠い画素間の対応関
係を見いだすことは不可能である。その場合、画像のサ
イズはきわめて小さなものに限定しなければならず、変
化の小さな画像しか扱うことができない。さらに、通常
写像に滑らかさを要求するため、そうした画素間の対応
関係を見つけにくくしている。距離のある画素から画素
への写像のエネルギーは高いためである。多重解像度を
用いた近似法によれば、そうした画素間の適切な対応関
係を見いだすことができる。それらの距離は、解像度の
階層の上位レベル(粗いレベル)において小さいためで
ある。
【0054】[1.4]最適なパレメータ値の自動決定 既存のマッチング技術の主な欠点のひとつに、パレメー
タ調整の困難さがある。大抵の場合、パラメータの調整
は人手作業によって行われ、最適な値を選択することは
きわめて難しい。前提技術に係る方法によれば、最適な
パラメータ値を完全に自動決定することができる。
【0055】前提技術に係るシステムはふたつのパレメ
ータ、λ及びηを含む。端的にいえば、λは画素の輝度
の差の重みであり、ηは写像の剛性を示している。これ
らのパラメータの値は初期値が0であり、まずη=0に
固定してλを0から徐々に増加させる。λの値を大きく
しながら、しかも総合評価式(式14)の値を最小にす
る場合、各副写像に関するC(m,s) の値は一般に
小さくなっていく。このことは基本的にふたつの画像が
よりマッチしなければならないことを意味する。しか
し、λが最適値を超えると以下の現象が発生する。
【0056】1.本来対応すべきではない画素どうし
が、単に輝度が近いというだけで誤って対応づけられ
る。 2.その結果、画素どうしの対応関係がおかしくなり、
写像がくずれはじめる。 3.その結果、式14においてD(m,s) が急激に
増加しようとする。 4.その結果、式14の値が急激に増加しようとするた
め、D(m,s) の急激な増加を抑制するようf
(m,s)が変化し、その結果C(m,s) が増加す
る。したがって、λを増加させながら式14が最小値を
とるという状態を維持しつつC(m,s) が減少から
増加に転じる閾値を検出し、そのλをη=0における最
適値とする。つぎにηを少しづつ増やしてC(m,s)
の挙動を検査し、後述の方法でηを自動決定する。そ
のηに対応してλも決まる。
【0057】この方法は、人間の視覚システムの焦点機
構の動作に似ている。人間の視覚システムでは、一方の
目を動かしながら左右両目の画像のマッチングがとられ
る。オブジェクトがはっきりと認識できるとき、その目
が固定される。
【0058】[1.4.1]λの動的決定 λは0から所定の刻み幅で増加されていき、λの値が変
わる度に副写像が評価される。式14のごとく、総エネ
ルギーはλC(m,s) +D(m,s) によって定
義される。式9のD(m,s) は滑らかさを表すもの
で、理論的には単位写像の場合に最小になり、写像が歪
むほどEもEも増加していく。Eは整数であるか
ら、D(m,s) の最小刻み幅は1である。このた
め、現在のλC(m,s) (i,j)の変化(減少量)
が1以上でなければ、写像を変化させることによって総
エネルギーを減らすことはできない。なぜなら、写像の
変化に伴ってD(m,s) は1以上増加するため、λ
(m,s) (i,j)が1以上減少しない限り総エネ
ルギーは減らないためである。
【0059】この条件のもと、λの増加に伴い、正常な
場合にC(m,s) (i,j)が減少することを示す。
(m,s) (i,j)のヒストグラムをh(l)と記
述する。h(l)はエネルギーC(m,s) (i,j)
がlである画素の数である。λl≧1が成り立つた
めに、例えばl=1/λの場合を考える。λがλ
らλまで微小量変化するとき、
【数21】 で示されるA個の画素が、
【数22】 のエネルギーを持つより安定的な状態に変化する。ここ
では仮に、これらの画素のエネルギーがすべてゼロにな
ると近似している。この式はC(m,s) の値が、
【数23】 だけ変化することを示し、その結果、
【数24】 が成立する。h(l)>0であるから、通常C
(m,s) は減少する。しかし、λが最適値を越えよ
うとするとき、上述の現象、つまりC(m,s) の増
加が発生する。この現象を検出することにより、λの最
適値を決定する。
【0060】なお、H(h>0)及びkを定数とすると
き、
【数25】 と仮定すれば、
【数26】 が成り立つ。このときk≠−3であれば、
【数27】 となる。これがC(m,s) の一般式である(Cは定
数)。
【0061】λの最適値を検出する際、さらに安全を見
て、全単射条件を破る画素の数を検査してもよい。ここ
で各画素の写像を決定する際、全単射条件を破る確率を
と仮定する。この場合、
【数28】 が成立しているため、全単射条件を破る画素の数は次式
の率で増加する。
【数29】 従って、
【数30】 は定数である。仮にh(l)=Hlを仮定するとき、
例えば、
【数31】 は定数になる。しかしλが最適値を越えると、上の値は
急速に増加する。この現象を検出し、Bλ
3/2+k/2/2の値が異常値B0thresを越
えるかどうかを検査し、λの最適値を決定することがで
きる。同様に、Bλ3/2 +k/2/2の値が異常
値B1thresを越えるかどうかを検査することによ
り、全単射の第3の条件を破る画素の増加率Bを確認
する。ファクター2を導入する理由は後述する。この
システムはこれら2つの閾値に敏感ではない。これらの
閾値は、エネルギーC(m,s) の観察では検出し損
なった写像の過度の歪みを検出するために用いることが
できる。
【0062】なお実験では、副写像f(m,s)を計算
する際、もしλが0.1を越えたらf(m,s)の計算
は止めてf(m,s+1)の計算に移行した。λ>0.
1のとき、画素の輝度255レベル中のわずか「3」の
違いが副写像の計算に影響したためであり、λ>0.1
のとき正しい結果を得ることは困難だったためである。
【0063】[1.4.2]ヒストグラムh(l) C(m,s) の検査はヒストグラムh(l)に依存し
ない。全単射及びその第3の条件の検査の際、h(l)
に影響を受けうる。実際に(λ,C(m,s) )をプ
ロットすると、kは通常1付近にある。実験ではk=1
を用い、Bλ とBλを検査した。仮にkの本当
の値が1未満であれば、BλとBλは定数にな
らず、ファクターλ(1−k)/2に従って徐々に増加
する。h(l)が定数であれば、例えばファクターはλ
1/2である。しかし、こうした差は閾値B
0thresを正しく設定することによって吸収するこ
とができる。
【0064】ここで次式のごとく始点画像を中心が(x
,y)、半径rの円形のオブジェクトであると仮定
する。
【数32】 一方、終点画像は、次式のごとく中心(x,y)、
半径がrのオブジェクトであるとする。
【数33】 ここでc(x)はc(x)=xの形であるとする。中
心(x,y)及び(x,y)が十分遠い場合、
ヒストグラムh(l)は次式の形となる。
【数34】 k=1のとき、画像は背景に埋め込まれた鮮明な境界線
を持つオブジェクトを示す。このオブジェクトは中心が
暗く、周囲にいくに従って明るくなる。k=−1のと
き、画像は曖昧な境界線を持つオブジェクトを表す。こ
のオブジェクトは中心が最も明るく、周囲にいくに従っ
て暗くなる。一般のオブジェクトはこれらふたつのタイ
プのオブジェクトの中間にあると考えてもさして一般性
を失わない。したがって、kは−1≦k≦1として大抵
の場合をカバーでき、式27が一般に減少関数であるこ
とが保障される。
【0065】なお、式34からわかるように、rは画像
の解像度に影響されること、すなわちrは2に比例す
ることに注意すべきである。このために[1.4.1]
においてファクター2を導入した。
【0066】[1.4.3]ηの動的決定 パラメータηも同様の方法で自動決定できる。はじめに
η=0とし、最も細かい解像度における最終的な写像f
(n)及びエネルギーC(n) を計算する。つづい
て、ηをある値Δηだけ増加させ、再び最も細かい解像
度における最終写像f(n)及びエネルギーC(n)
を計算し直す。この過程を最適値が求まるまで続ける。
ηは写像の剛性を示す。次式の重みだからである。
【数35】 ηが0のとき、D(n) は直前の副写像と無関係に決
定され、現在の副写像は弾性的に変形され、過度に歪む
ことになる。一方、ηが非常に大きな値のとき、D
(n) は直前の副写像によってほぼ完全に決まる。こ
のとき副写像は非常に剛性が高く、画素は同じ場所に射
影される。その結果、写像は単位写像になる。ηの値が
0から次第に増えるとき、後述のごとくC(n) は徐
々に減少する。しかしηの値が最適値を越えると、図4
に示すとおり、エネルギーは増加し始める。同図のX軸
はη、Y軸はCである。
【0067】この方法でC(n) を最小にする最適な
ηの値を得ることができる。しかし、λの場合に比べて
いろいろな要素が計算に影響する結果、C(n) は小
さく揺らぎながら変化する。λの場合は、入力が微小量
変化するたびに副写像を1回計算しなおすだけだが、η
の場合はすべての副写像が計算しなおされるためであ
る。このため、得られたC(n) の値が最小であるか
どうかを即座に判断することはできない。最小値の候補
が見つかれば、さらに細かい区間を設定することによっ
て真の最小値を探す必要がある。
【0068】[1.5]スーパーサンプリング 画素間の対応関係を決定する際、自由度を増やすため
に、f(m,s)の値域をR×Rに拡張することができ
る(Rは実数の集合)。この場合、終点画像の画素の輝
度が補間され、非整数点、
【数36】 における輝度を持つf(m,s)が提供される。つまり
スーパーサンプリングが行われる。実験では、f
(m,s)は整数及び半整数値をとることが許され、
【数37】 は、
【数38】 によって与えられた。
【0069】[1.6]各画像の画素の輝度の正規化 始点画像と終点画像がきわめて異なるオブジェクトを含
んでいるとき、写像の計算に元の画素の輝度がそのまま
では利用しにくい。輝度の差が大きいために輝度に関す
るエネルギーC(m,s) が大きくなりすぎ、正しい
評価がしずらいためである。
【0070】例えば、人の顔と猫の顔のマッチングをと
る場合を考える。猫の顔は毛で覆われており、非常に明
るい画素と非常に暗い画素が混じっている。この場合、
ふたつの顔の間の副写像を計算するために、まず副画像
を正規化する。すなわち、最も暗い画素の輝度を0、最
も明るいそれを255に設定し、他の画素の輝度は線形
補間によって求めておく。
【0071】[1.7]インプリメンテーション 始点画像のスキャンに従って計算がリニアに進行する帰
納的な方法を用いる。始めに、1番上の左端の画素
(i,j)=(0,0)についてf(m,s)の値を決
定する。次にiを1ずつ増やしながら各f
(m,s)(i,j)の値を決定する。iの値が画像の
幅に到達したとき、jの値を1増やし、iを0に戻す。
以降、始点画像のスキャンに伴いf(m,s)(i,
j)を決定していく。すべての点について画素の対応が
決まれば、ひとつの写像f(m,s)が決まる。あるp
(i,j)について対応点qf(i,j)が決まれば、
つぎにp(i, j+1)の対応点qf(i,j+1)
決められる。この際、qf(i,j+1 の位置は全単
射条件を満たすために、qf(i,j)の位置によって
制限される。したがって、先に対応点が決まる点ほどこ
のシステムでは優先度が高くなる。つねに(0,0)が
最も優先される状態がつづくと、求められる最終の写像
に余計な偏向が加わる。本前提技術ではこの状態を回避
するために、f(m,s)を以下の方法で決めていく。
【0072】まず(s mod 4)が0の場合、(0,
0)を開始点としi及びjを徐々に増やしながら決めて
いく。(s mod 4)が1の場合、最上行の右端点を
開始点とし、iを減少、jを増加させながら決めてい
く。(s mod 4)が2のとき、最下行の右端点を開
始点とし、i及びjを減少させながら決めていく。(s
mod 4)が3の場合、最下行の左端点を開始点と
し、iを増加、jを減少させながら決めていく。解像度
が最も細かい第nレベルには副写像という概念、すなわ
ちパラメータsが存在しないため、仮にs=0及びs=
2であるとしてふたつの方向を連続的に計算した。
【0073】実際のインプリメンテーションでは、全単
射条件を破る候補に対してペナルティを与えることによ
り、候補(k,l)の中からできる限り全単射条件を満
たすf(m,s)(i,j)(m=0,…,n)の値を
選んだ。第3の条件を破る候補のエネルギーD(k、
l)にはφを掛け、一方、第1または第2の条件を破る
候補にはψを掛ける。今回はφ=2、ψ=100000
を用いた。
【0074】前述の全単射条件のチェックのために、実
際の手続として(k,l)=f(m ,s)(i,j)を
決定する際に以下のテストを行った。すなわちf
(m,s)(i,j)の相続四辺形に含まれる各格子点
(k,l)に対し、次式の外積のz成分が0以上になる
かどうかを確かめる。
【数39】 ただしここで、
【数40】
【数41】 である(ここでベクトルは三次元ベクトルとし、z軸は
直交右手座標系において定義される)。もしWが負であ
れば、その候補についてはD(m,s) (k,l にψ
を掛けることによってペナルティを与え、できるかぎり
選択しないようにする。
【0075】図5(a)、図5(b)はこの条件を検査
する理由を示している。図5(a)はペナルティのない
候補、図5(b)はペナルティがある候補をそれぞれ表
す。隣接画素(i,j+1)に対する写像f(m,s)
(i,j+1)を決定する際、Wのz成分が負であれば
始点画像平面上において全単射条件を満足する画素は存
在しない。なぜなら、q(m,s) (k,l)は隣接す
る四辺形の境界線を越えるためである。
【0076】[1.7.1]副写像の順序 インプリメンテーションでは、解像度レベルが偶数のと
きにはσ(0)=0、σ(1)=1、σ(2)=2、σ
(3)=3、σ(4)=0を用い、奇数のときはσ
(0)=3、σ(1)=2、σ(2)=1、σ(3)=
0、σ(4)=3を用いた。このことで、副写像を適度
にシャッフルした。なお、本来副写像は4種類であり、
sは0〜3のいずれかである。しかし、実際にはs=4
に相当する処理を行った。その理由は後述する。
【0077】[1.8]補間計算 始点画像と終点画像の間の写像が決定された後、対応し
あう画素の輝度が補間される。実験では、トライリニア
補間を用いた。始点画像平面における正方形p
(i,j)(i+1,j)(i,j+1)
(i+1,j+1)が終点画像平面上の四辺形q
f(i,j)f(i+1,j)f(i,j+1)
f(i +1,j+1)に射影されると仮定する。簡単の
ため、画像間の距離を1とする。始点画像平面からの距
離がt(0≦t≦1)である中間画像の画素r(x,
y,t)(0≦x≦N−1,0≦y≦M−1)は以下の
要領で求められる。まず画素r(x,y,t)の位置
(ただしx,y,t∈R)を次式で求める。
【数42】 つづいてr(x,y,t)における画素の輝度が次の式
を用いて決定される。
【数43】 ここでdx及びdyはパラメータであり、0から1まで
変化する。
【0078】[1.9]拘束条件を課したときの写像 いままでは拘束条件がいっさい存在しない場合の写像の
決定を述べた。しかし、始点画像と終点画像の特定の画
素間に予め対応関係が規定されているとき、これを拘束
条件としたうえで写像を決定することができる。
【0079】基本的な考えは、まず始点画像の特定の画
素を終点画像の特定の画素に移す大まかな写像によって
始点画像を大まかに変形し、しかる後、写像fを正確に
計算する。
【0080】まず始めに、始点画像の特定の画素を終点
画像の特定の画素に射影し、始点画像の他の画素を適当
な位置に射影する大まかな写像を決める。すなわち、特
定の画素に近い画素は、その特定の画素が射影される場
所の近くに射影されるような写像である。ここで第mレ
ベルの大まかな写像をF(m)と記述する。
【0081】大まかな写像Fは以下の要領で決める。ま
ず、いくつかの画素について写像を特定する。始点画像
についてn個の画素、
【数44】 を特定するとき、以下の値を決める。
【数45】 始点画像の他の画素の変位量は、p(ih,jh)(h
=0,…,n−1)の変位に重み付けをして求められ
る平均である。すなわち画素p(i,j)は、終点画像
の以下の画素に射影される。
【数46】 ただしここで、
【数47】
【数48】 とする。
【0082】つづいて、F(m)に近い候補写像fがよ
り少ないエネルギーを持つように、その写像fのエネル
ギーD(m,s) (i,j)を変更する。正確には、D
(m ,s) (i,j)は、
【数49】 である。ただし、
【数50】 であり、κ,ρ≧0とする。最後に、前述の写像の自動
計算プロセスにより、fを完全に決定する。
【0083】ここで、f(m,s)(i,j)がF
(m)(i,j)に十分近いとき、つまりそれらの距離
が、
【数51】 以内であるとき、E (m,s) (i,j)が0になる
ことに注意すべきである。そのように定義した理由は、
各f(m,s)(i,j)がF(m)(i,j)に十分近い限
り、終点画像において適切な位置に落ち着くよう、その
値を自動的に決めたいためである。この理由により、正
確な対応関係を詳細に特定する必要がなく、始点画像は
終点画像にマッチするように自動的にマッピングされ
る。 [2]具体的な処理手順 [1]の各要素技術による処理の流れを説明する。図6
は前提技術の全体手順を示すフローチャートである。同
図のごとく、まず多重解像度特異点フィルタを用いた処
理を行い(S1)、つづいて始点画像と終点画像のマッ
チングをとる(S2)。ただし、S2は必須ではなく、
S1で得られた画像の特徴をもとに画像認識などの処理
を行ってもよい。
【0084】図7は図6のS1の詳細を示すフローチャ
ートである。ここではS2で始点画像と終点画像のマッ
チングをとることを前提としている。そのため、まず特
異点フィルタによって始点画像の階層化を行い(S1
0)、一連の始点階層画像を得る。つづいて同様の方法
で終点画像の階層化を行い(S11)、一連の終点階層
画像を得る。ただし、S10とS11の順序は任意であ
るし、始点階層画像と終点階層画像を並行して生成して
いくこともできる。
【0085】図8は図7のS10の詳細を示すフローチ
ャートである。もとの始点画像のサイズは2×2
する。始点階層画像は解像度が細かいほうから順に作ら
れるため、処理の対象となる解像度レベルを示すパラメ
ータmをnにセットする(S100)。つづいて第mレ
ベルの画像p(m,0)、p(m,1)
(m,2 、p(m,3)から特異点フィルタを用い
て特異点を検出し(S101)、それぞれ第m−1レベ
ルの画像p(m−1,0)、p(m−1,1)、p
(m−1 ,2)、p(m−1,3)を生成する(S10
2)。ここではm=nであるため、p(m,0)=p
(m,1)=p(m,2)=p(m,3)=p(n)
あり、ひとつの始点画像から4種類の副画像が生成され
る。
【0086】図9は第mレベルの画像の一部と、第m−
1レベルの画像の一部の対応関係を示している。同図の
数値は各画素の輝度を示す。同図のp(m,s)はp
(m, 0)〜p(m,3)の4つの画像を象徴するもの
で、p(m−1,0)を生成する場合には、p
(m,s)はp(m,0)であると考える。[1.2]
で示した規則により、p(m−1,0)は例えば同図で
輝度を記入したブロックについて、そこに含まれる4画
素のうち「3」、p(m−1,1)は「8」、p
(m−1 ,2)は「6」、p(m−1,3)を「10」
をそれぞれ取得し、このブロックをそれぞれ取得したひ
とつの画素で置き換える。したがって、第m−1レベル
の副画像のサイズは2m−1×2m−1になる。
【0087】つづいてmをデクリメントし(図8のS1
03)、mが負になっていないことを確認し(S10
4)、S101に戻ってつぎに解像度の粗い副画像を生
成していく。この繰り返し処理の結果、m=0、すなわ
ち第0レベルの副画像が生成された時点でS10が終了
する。第0レベルの副画像のサイズは1×1である。
【0088】図10はS10によって生成された始点階
層画像をn=3の場合について例示している。最初の始
点画像のみが4つの系列に共通であり、以降特異点の種
類に応じてそれぞれ独立に副画像が生成されていく。な
お、図8の処理は図7のS11にも共通であり、同様の
手順を経て終点階層画像も生成される。以上で図6のS
1による処理が完了する。
【0089】前提技術では、図6のS2に進むためにマ
ッチング評価の準備をする。図11はその手順を示して
いる。同図のごとく、まず複数の評価式が設定される
(S30)。[1.3.2.1]で導入した画素に関す
るエネルギーC(m,s) と[1.3.2.2]で導
入した写像の滑らかさに関するエネルギーD(m,s)
がそれである。つぎに、これらの評価式を統合して総
合評価式を立てる(S31)。[1.3.2.3]で導
入した総エネルギーλC(m,s) +D(m, s)
がそれであり、[1.3.2.2]で導入したηを用い
れば、 ΣΣ(λC(m,s) (i,j)+ηE (m,s) (i,j)+E (m ,s) (i,j) ) (式52) となる。ただし、総和はi、jについてそれぞれ0、1
…、2−1で計算する。以上でマッチング評価の準備
が整う。
【0090】図12は図6のS2の詳細を示すフローチ
ャートである。[1]で述べたごとく、始点階層画像と
終点階層画像のマッチングは互いに同じ解像度レベルの
画像どうしでとられる。画像間の大域的なマッチングを
良好にとるために、解像度が粗いレベルから順にマッチ
ングを計算する。特異点フィルタを用いて始点階層画像
および終点階層画像を生成しているため、特異点の位置
や輝度は解像度の粗いレベルでも明確に保存されてお
り、大域的なマッチングの結果は従来に比べて非常に優
れたものになる。
【0091】図12のごとく、まず係数パラメータηを
0、レベルパラメータmを0に設定する(S20)。つ
づいて、始点階層画像中の第mレベルの4つの副画像と
終点階層画像中の第mレベルの4つの副画像のそれぞれ
の間でマッチングを計算し、それぞれ全単射条件を満た
し、かつエネルギーを最小にするような4種類の副写像
(m,s)(s=0,1,2,3)を求める(S2
1)。全単射条件は[1.3.3]で述べた相続四辺形
を用いて検査される。この際、式17、18が示すよう
に、第mレベルにおける副写像は第m−1レベルのそれ
らに拘束されるため、より解像度の粗いレベルにおける
マッチングが順次利用されていく。これは異なるレベル
間の垂直的参照である。なお、いまm=0であってそれ
より粗いレベルはないが、この例外的な処理は図13で
後述する。一方、同一レベル内における水平的参照も行
われる。[1.3.3]の式20のごとく、f
(m,3)はf(m,2)に、f(m,2)はf
(m,1)に、f (m,1)はf(m,0)に、それぞ
れ類似するように決める。その理由は、特異点の種類が
違っても、それらがもともと同じ始点画像と終点画像に
含まれている以上、副写像がまったく異なるという状況
は不自然だからである。式20からわかるように、副写
像どうしが近いほどエネルギーは小さくなり、マッチン
グが良好とみなされる。
【0092】なお、最初に決めるべきf(m,0)につ
いては同一のレベルで参照できる副写像がないため、式
19に示すごとくひとつ粗いレベルを参照する。ただ
し、実験ではf(m,3)まで求まった後、これを拘束
条件としてf(m,0)を一回更新するという手続をと
った。これは式20にs=4を代入し、f(m,4)
新たなf(m,0)とすることに等しい。f(m,0)
とf(m,3)の関連度が低くなり過ぎる傾向を回避す
るためであり、この措置によって実験結果がより良好に
なった。この措置に加え、実験では[1.7.1]に示
す副写像のシャッフルも行った。これも本来特異点の種
類ごとに決まる副写像どうしの関連度を密接に保つ趣旨
である。また、処理の開始点に依存する偏向を回避する
ために、sの値にしたがって開始点の位置を変える点は
[1.7]で述べたとおりである。
【0093】図13は第0レベルにおいて副写像を決定
する様子を示す図である。第0レベルでは各副画像がた
だひとつの画素で構成されるため、4つの副写像
f(0,s はすべて自動的に単位写像に決まる。図1
4は第1レベルにおいて副写像を決定する様子を示す図
である。第1レベルでは副画像がそれぞれ4画素で構成
される。同図ではこれら4画素が実線で示されている。
いま、p(1,s)の点xの対応点をq(1,s)の中
で探すとき、以下の手順を踏む。
【0094】1.第1レベルの解像度で点xの左上点
a、右上点b、左下点c、右下点dを求める。 2.点a〜dがひとつ粗いレベル、つまり第0レベルに
おいて属する画素を探す。図14の場合、点a〜dはそ
れぞれ画素A〜Dに属する。ただし、画素A〜Cは本来
存在しない仮想的な画素である。 3.第0レベルですでに求まっている画素A〜Dの対応
点A’〜D’をq(1 ,s)の中にプロットする。画素
A’〜C’は仮想的な画素であり、それぞれ画素A〜C
と同じ位置にあるものとする。 4.画素Aの中の点aの対応点a’が画素A’の中にあ
るとみなし、点a’をプロットする。このとき、点aが
画素Aの中で占める位置(この場合、右下)と、点a’
が画素A’の中で占める位置が同じであると仮定する。 5.4と同様の方法で対応点b’〜d’をプロットし、
点a’〜d’で相続四辺形を作る。 6.相続四辺形の中でエネルギーが最小になるよう、点
xの対応点x’を探す。対応点x’の候補として、例え
ば画素の中心が相続四辺形に含まれるものに限定しても
よい。図14の場合、4つの画素がすべて候補になる。
【0095】以上がある点xの対応点の決定手順であ
る。同様の処理を他のすべての点について行い、副写像
を決める。第2レベル以上のレベルでは、次第に相続四
辺形の形が崩れていくと考えられるため、図3に示すよ
うに画素A’〜D’の間隔が空いていく状況が発生す
る。
【0096】こうして、ある第mレベルの4つの副写像
が決まれば、mをインクリメントし(図12のS2
2)、mがnを超えていないことを確かめて(S2
3)、S21に戻る。以下、S21に戻るたびに次第に
細かい解像度のレベルの副写像を求め、最後にS21に
戻ったときに第nレベルの写像f(n)を決める。この
写像はη=0に関して定まったものであるから、f
(n)(η=0)と書く。
【0097】つぎに異なるηに関する写像も求めるべ
く、ηをΔηだけシフトし、mをゼロクリアする(S2
4)。新たなηが所定の探索打切り値ηmaxを超えて
いないことを確認し(S25)、S21に戻り、今回の
ηに関して写像f(n)(η=Δη)を求める。この処
理を繰り返し、S21でf(n)(η=iΔη)(i=
0,1,…)を求めていく。ηがηmaxを超えたとき
S26に進み、後述の方法で最適なη=ηoptを決定
し、f(n)(η=ηopt)を最終的に写像f (n)
とする。
【0098】図15は図12のS21の詳細を示すフロ
ーチャートである。このフローチャートにより、ある定
まったηについて、第mレベルにおける副写像が決ま
る。副写像を決める際、前提技術では副写像ごとに最適
なλを独立して決める。
【0099】同図のごとく、まずsとλをゼロクリアす
る(S210)。つぎに、そのときのλについて(およ
び暗にηについて)エネルギーを最小にする副写像f
(m, s)を求め(S211)、これをf
(m,s)(λ=0)と書く。異なるλに関する写像も
求めるべく、λをΔλだけシフトし、新たなλが所定の
探索打切り値λmaxを超えていないことを確認し(S
213)、S211に戻り、以降の繰り返し処理でf
(m,s)(λ=iΔλ)(i=0,1,…)を求め
る。λがλ maxを超えたときS214に進み、最適な
λ=λoptを決定し、f(m,s (λ=λopt
を最終的に写像f(m,s)とする(S214)。
【0100】つぎに、同一レベルにおける他の副写像を
求めるべく、λをゼロクリアし、sをインクリメントす
る(S215)。sが4を超えていないことを確認し
(S216)、S211に戻る。s=4になれば上述の
ごとくf(m,3)を利用してf(m,0)を更新し、
そのレベルにおける副写像の決定を終了する。
【0101】図16は、あるmとsについてλを変えな
がら求められたf(m,s)(λ=iΔλ)(i=0,
1,…)に対応するエネルギーC(m,s) の挙動を
示す図である。[1.4]で述べたとおり、λが増加す
ると通常C(m,s) は減少する。しかし、λが最適
値を超えるとC(m,s) は増加に転じる。そこで本
前提技術ではC(m,s) が極小値をとるときのλを
λoptと決める。同図のようにλ>λoptの範囲で
再度C(m,s) が小さくなっていっても、その時点
ではすでに写像がくずれていて意味をなさないため、最
初の極小点に注目すればよい。λoptは副写像ごとに
独立して決めていき、最後にf(n)についてもひとつ
定まる。
【0102】一方、図17は、ηを変えながら求められ
たf(n)(η=iΔη)(i=0,1,…)に対応す
るエネルギーC(n) の挙動を示す図である。ここで
もηが増加すると通常C(n) は減少するが、ηが最
適値を超えるとC(n) は増加に転じる。そこでC
(n) が極小値をとるときのηをηoptと決める。
図17は図4の横軸のゼロ付近を拡大した図と考えてよ
い。ηoptが決まればf(n)を最終決定することが
できる。
【0103】以上、本前提技術によれば種々のメリット
が得られる。まずエッジを検出する必要がないため、エ
ッジ検出タイプの従来技術の課題を解消できる。また、
画像に含まれるオブジェクトに対する先験的な知識も不
要であり、対応点の自動検出が実現する。特異点フィル
タによれば、解像度の粗いレベルでも特異点の輝度や位
置を維持することができ、オブジェクト認識、特徴抽
出、画像マッチングに極めて有利である。その結果、人
手作業を大幅に軽減する画像処理システムの構築が可能
となる。
【0104】なお、本前提技術について次のような変形
技術も考えられる。 (1)前提技術では始点階層画像と終点階層画像の間で
マッチングをとる際にパラメータの自動決定を行った
が、この方法は階層画像間ではなく、通常の2枚の画像
間のマッチングをとる場合全般に利用できる。
【0105】たとえば2枚の画像間で、画素の輝度の差
に関するエネルギーEと画素の位置的なずれに関する
エネルギーEのふたつを評価式とし、これらの線形和
ot=αE+Eを総合評価式とする。この総合
評価式の極値付近に注目してαを自動決定する。つま
り、いろいろなαについてEtotが最小になるような
写像を求める。それらの写像のうち、αに関してE
極小値をとるときのαを最適パラメータと決める。その
パラメータに対応する写像を最終的に両画像間の最適マ
ッチングとみなす。
【0106】これ以外にも評価式の設定にはいろいろな
方法があり、例えば1/Eと1/Eのように、評価
結果が良好なほど大きな値をとるものを採用してもよ
い。総合評価式も必ずしも線形和である必要はなく、n
乗和(n=2、1/2、−1、−2など)、多項式、任
意の関数などを適宜選択すればよい。
【0107】パラメータも、αのみ、前提技術のごとく
ηとλのふたつの場合、それ以上の場合など、いずれで
もよい。パラメータが3以上の場合はひとつずつ変化さ
せて決めていく。 (2)本前提技術では、総合評価式の値が最小になるよ
う写像を決めた後、総合評価式を構成するひとつの評価
式であるC(m,s) が極小になる点を検出してパラ
メータを決定した。しかし、こうした二段回処理の代わ
りに、状況によっては単に総合評価式の最小値が最小に
なるようにパラメータを決めても効果的である。その場
合、例えばαE+βEを総合評価式とし、α+β=
1なる拘束条件を設けて各評価式を平等に扱うなどの措
置を講じてもよい。パラメータの自動決定の本質は、エ
ネルギーが最小になるようにパラメータを決めていく点
にあるからである。 (3)前提技術では各解像度レベルで4種類の特異点に
関する4種類の副画像を生成した。しかし、当然4種類
のうち1、2、3種類を選択的に用いてもよい。例え
ば、画像中に明るい点がひとつだけ存在する状態であれ
ば、極大点に関するf(m,3)だけで階層画像を生成
しても相応の効果が得られるはずである。その場合、同
一レベルで異なる副写像は不要になるため、sに関する
計算量が減る効果がある。 (4)本前提技術では特異点フィルタによってレベルが
ひとつ進むと画素が1/4になった。例えば3×3で1
ブロックとし、その中で特異点を探す構成も可能であ
り、その場合、レベルがひとつ進むと画素は1/9にな
る。 (5)始点画像と終点画像がカラーの場合、それらをま
ず白黒画像に変換し、写像を計算する。その結果求めら
れた写像を用いて始点のカラー画像を変換する。それ以
外の方法として、RGBの各成分について副写像を計算
してもよい。
【0108】[画像生成に関する実施の形態]この実施
の形態は、前提技術によってキーフレームであるI1と
I2の間に求められた対応点情報を格納する対応点ファ
イルFを利用する。対応点ファイルは第1のキーフレー
ムI1と第2のキーフレームI2の中間フレームを生成
するために利用される。前提技術で述べたごとく、対応
点どうしの位置を補間することにより、任意の時間的位
置の中間フレームを生成できる。したがって、第1のキ
ーフレームI1、第2のキーフレームI2、および対応
点ファイルFを保存しておくことで、2つの画像間のモ
ーフィングや滑らかな動画を生成することができ、動画
の圧縮効果が得られる。前提技術でも、相当高い圧縮率
で非常に美しい動画が生成されており、実験室レベル
で、すでにMPEGをしのぐ成果が確認され始めてい
る。
【0109】対応点情報は画素単位で得られるが、その
場合、対応点ファイルのサイズが一般に大きくなる。そ
こで、第1のキーフレームI1上にメッシュを設け、メ
ッシュの格子点に当たる画素についてのみ対応点情報を
残す工夫をしてもよい。その場合、格子点以外の点は、
それを取り囲む位置にある格子点に関する対応点情報を
もとに、補間によって対応点情報を生成すればよい。
【0110】図18は、実施の形態に係る画像生成装置
10の構成を示す。通信部12は、ネットワーク経由で
第1および第2のキーフレームI1、I2と、対応点フ
ァイルFを受信する。受信されたこれらのデータは第1
保存部18へ格納される。またこれらのデータが受信さ
れたとき、その旨が性能特定部14へ通知される。
【0111】性能特定部14は、本装置の画像処理能力
を検出する。性能を特定するための情報として、本装置
に実装されたグラフィクアクセルレータ、またはグラフ
ィックボードの有無、本装置のCPUのタイプおよびそ
の動作周波数、または場合により、本装置に標準装備さ
れているグラフィックチップの種類があげられる。これ
らの情報は、本装置のOS(オペレーティングシステ
ム)から取得することもでき、本装置のシステムレジス
タを読み出すことによって検出することもできる。性能
特定部14はさらに別の方法として、本装置の中間フレ
ーム生成部22(後述)による実験的な中間フレームの
生成をとおして本装置の画像処理能力を測定してもよ
い。この場合、たとえばネットワークから送られてくる
データに、あらかじめ非常に低い解像度の実験用画像デ
ータおよびその対応点ファイルを盛り込み、性能特定部
14がこれを図示しない経路を介して中間フレーム生成
部22に渡すことにより、実験を行うことができる。中
間フレーム生成部22によって中間フレームを生成する
際、その所要時間が性能特定部14に取得され、本装置
の性能を実測することができる。性能特定部14は中間
フレーム生成部22による実験以外の方法で本装置の性
能を検出してもよい。たとえば、コンピュータの性能を
測定するために準備された、いわゆるベンチマークテス
トをおこなってもよい。いずれにせよ、特定された性能
に基づき、本装置の処理能力が後述のランクA、B、・
・・Xへ分類される。
【0112】解像度決定部16は、性能特定部14によ
って分類されたランクに基づき、本装置で再生すべき動
画の解像度を決定する。このために解像度決定部16
は、対応テーブル30を参照する。対応テーブル30に
は、あらかじめ性能のランクと解像度の関係が記述され
ている。決定された解像度は解像度変換部20へ通知さ
れる。
【0113】解像度変換部20は、第1保存部18から
第1および第2のキーフレームI1、I2を読み出し、
これらを解像度決定部16から通知された解像度にした
がい、必要に応じてスケールダウン、すなわちより低い
解像度への変換をおこなう。ただし、当初の解像度のま
までよい場合は、第1および第2のキーフレームI1、
I2はそのまま中間フレーム生成部22へ出力される。
なお、スケールダウンの方法として、たとえば縦横両方
向について奇数番目の画素のみを取り出すことにより、
1/4の解像度の画像を生成することができる。その
他、スケールダウンには既知の任意の方法を用いてもよ
いが、処理全体のリアルタイム性を考慮し、比較的高速
な変換が可能な方法が望ましい。
【0114】一方、対応点ファイルFも、第1保存部1
8から読み出され解像度変換部20へ投入される。解像
度変換部20において、第1および第2のキーフレーム
I1、I2にスケールダウン処理が施された場合、同様
に対応点ファイルFの内容にも変更が施される。一例と
して、例えば縦横1/2のスケールダウンがおこなわれ
た場合、対応点ファイルに記述された画素の番号も全体
に1/2に変換すればよい。解像度変換部20で必要な
変換処理を施された対応点ファイルは、同様に中間フレ
ーム生成部22へ出力される。
【0115】中間フレーム生成部22は、入力された第
1および第2のキーフレームI1、I2および対応点フ
ァイルFを利用し、前提技術で説明した方法により、補
間計算によって任意の枚数の中間フレームを生成する。
中間フレームの枚数は、動画の場合、1秒間に24枚、
または30枚といった数字である。こうして生成された
中間フレームは、2枚のキーフレームとともに表示制御
部28へ出力される。表示制御部28は、表示装置で必
要なデータフォーマットへの変換を施したのち、これら
のフレームを表示順に並び替え、表示装置へ出力する。
このことにより、動画の再生が実現する。
【0116】解像度のスケールダウンによって、リアル
タイムの中間フレームの生成および表示が可能な場合は
以上の処理でよいが、本装置の性能が非常に低い場合、
いかに低い解像度へ変換してもリアルタイムの処理が不
可能と判断できる場合もある。そうした場合、解像度決
定部16はその旨をデータ変換部24へ通知する。デー
タ変換部24は中間フレーム生成部22から出力された
キーフレームおよび中間フレームをバッファし、これを
ムービーファイルへ変換して第2保存部26へ格納す
る。ムービーファイルの例としてMPEGフォーマッ
ト、AVIフォーマットなどがある。すなわち、この方
法では、中間フレーム生成部22によるリアルタイムの
フレーム生成は問わず、より遅い速度で生成されたフレ
ームをいったんムービーファイルへはき出し、一連の作
業が終わったのち、これを第2保存部26から読み出し
て表示するものである。この場合、ムービーファイルの
生成に所定の時間がかかるが、いったん生成されたムー
ビーファイルは、以降切れ目のない再生が可能になる。
データ変換部24は、ムービーファイルを生成する場
合、その旨をユーザに通知する構成をもってもよい。
【0117】図19は対応テーブル30の内部構成を示
す。同図のごとく、対応テーブル30は、グラフィック
アクセラレータの存在を示す欄100、CPUの種類を
示す欄102、CPUの動作周波数(クロック)を示す
欄104、リアルタイム再生が可能な最大解像度を示す
欄106、および性能特定部14によって分類された性
能のランクを示す欄108を含む。グラフィックアクセ
ラレータの有無を示す欄100において「1」はアクセ
ラレータが存在することを示し、「0」はアクセラレー
タが存在しないことを示す。
【0118】同図のごとく、グラフィックアクセラレー
タが存在する場合、CPUの種類や動作周波数に関係な
く、本装置は最高性能のランクに相当するンクAに分類
されている。同様に、グラフィックアクセラレータが存
在しない場合であっても、CPUの名称が「○○○」
で、その動作周波数CLが750MHz以上の場合、お
よびCPUのタイプが「△△△」で、その動作周波数C
Lが600MHz以上の場合、それぞれ本装置はランク
Aに分類されている。これは一般にグラフィックアクセ
ラレータが存在する場合、そのアクセラレータがCPU
に代わって画像処理を担当するため、CPUのタイプや
動作周波数に関係なく最高性能が期待できること、およ
びグラフィックアクセラレータが存在しない場合でも、
CPUのタイプおよび動作周波数によっては、最高性能
が期待できることに対応する。
【0119】一方、グラフィックアクセラレータが存在
せず、CPUが「○○○」でその動作周波数が400〜
750MHzの場合、第2ランクであるランクBに分類
される。同様にCPUが「△△△」でそのその動作周波
数が250〜600MHzの場合、同様に、ランクBに
分類される。ランクAにおいて、許される解像度の最大
値は1200×1200である。同様にランクBにおい
て許される最大解像度は600×600である。
【0120】一方、グラフィックアクセラレータが存在
せず、しかもCPUのクロック周波数が低い場合、たと
えばCPUが「○○○」でその動作周波数CLが80M
Hz以下の場合、同様にCPUが「△△△」でその動作
周波数CLが60MHz以下の場合はランクXに分類さ
れ、このランクはリアルタイムの再生が不可能と判断さ
れる。したがって、このランクに分類された場合、デー
タ変換部24によるムービーファイルへの変換がおこな
われる。同様に、性能特定部14が識別できない「その
他」のCPUの場合、その動作周波数に関係なく、リア
ルタイム処理をあきらめてムービーファイルを生成すべ
く、ランクXに分類されている。
【0121】図20は、実施の形態に係る画像生成シス
テム200の構成を示す。この構成は、いわゆるサーバ
・クライアントシステムであり、サーバ50は、画像保
存部52および通信部54を含む。またクライアントで
ある画像生成装置10は、同様に通信部12および第1
保存部18を含む。両者の通信部54、12はインター
ネット56を介して通信する。サーバ50の画像保存部
52は、キーフレームおよび対応点ファイルに関するデ
ータを保存している。一方クライアントである画像生成
装置10は図18で説明した構成である。
【0122】以上の構成による動作を説明する。まずユ
ーザが、画像生成装置10からサーバ50へ動画の配信
を要求する。サーバ50は、画像保存部52から必要な
キーフレームおよび対応点ファイルFを読み出し、通信
部54およびインターネット56を介して、これらを画
像生成装置10へ送信する。画像生成装置10はそれら
のデータを取得し、図18に示す構成にしたがって、必
要な解像度の変換を加えたのちこれを表示装置に表示す
る。ただし解像度のスケールダウンをおこなってもリア
ルタイム処理が不可能と判断された場合、動画のリアル
タイムな再生は断念され、生成された中間フレームがキ
ーフレームとともにムービーファイルへ変換される。変
換後のムービーファイルは、以降ユーザの望む任意のタ
イミングで通常のムービーとして再生される。
【0123】以上、本実施の形態によれば、センターで
あるサーバ50は、ユーザ端末であるクライアントの性
能に関係なく、常に同一のキーフレームおよび対応点フ
ァイルを送信することができる。一方クライアントであ
るユーザ端末は、その端末内で自己の画像処理を能力を
判定するため、リアルタイム再生ができる範囲で最大の
解像度、すなわち最大の画質で動画を表示することがで
きる。したがって、サーバ50はクライアント毎に対応
する負荷から解放され、送信すべきデータは常に同じキ
ーフレームおよび対応点ファイルでよく、これらの構成
による動画の再生が動画の高い圧縮効果を生むことは前
提技術からもあきらかである。すなわち本実施の形態に
よれば、伝送路のバンドをさして要求することなく、ク
ライアント毎に異なる性能に応じた最大の画質を実現
し、実用面ですぐれたシステムを提供することができ
る。
【0124】以上、本発明をいくつかの実施の形態をも
とに説明した。これらの機能または処理は、いずれもコ
ンピュータプログラムの形で提供することができる。ま
た、以上の処理の任意の組合せや組み替えもまた、本発
明の態様として有効である。以下そうした変形例をいく
つか挙げる。
【0125】実施の形態では、性能特定部14がOSそ
の他の手段を通じて装置の性能を検出した。しかしなが
ら、性能の特定をユーザの指定に応じて実施してもよ
い。たとえば、ユーザはリアルタイム再生が可能であっ
ても、これをムービーファイルへいったん記録してのち
に再生を望む場合もある。その場合、ユーザがそうした
選択を明示的に指示できるよう、性能特定部14はGU
I(グラフィカルユーザインタフェース)を通じて、ユ
ーザの指定、たとえば「リアルタイムで高画質」「リア
ルタイムで小さな画像」「ムービーファイルへの記録」
などのうち希望するものを選択できる画面を生成しても
よい。
【0126】本実施の形態では、ネットワークからキー
フレームおよび対応点ファイルを取得する構成とした
が、画像生成装置10自らが前提技術で説明した画像マ
ッチングの機能を備えてもよい。その場合、画像生成装
置10は、2つのキーフレームに対し、それぞれ特異点
を検出する機能と、それらの特異点をもとに両者のマッ
チングを検出する機能とを備えればよい。またその際、
前提技術でも説明したとおり、特異点の抽出によってキ
ーフレームを階層化画像へ変換し、その解像度のもっと
も粗い画像から順にマッチングを特定していく機能を有
してもよい。
【0127】本実施の形態では、画像生成装置10に内
蔵されるグラフィックアクセラレータの有無、またはそ
のCPUのタイプなどが判定された。しかしながら、本
装置の外部に置かれた画像処理アクセラレータを備える
構成であってもよい。その場合、性能特定部14は、そ
うした外付けのアクセラレータの存否を検出しその検出
結果に基づいて性能をランク分けする構成であってもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(a)とは図1(b)は、ふたりの人物
の顔に平均化フィルタを施して得られる画像、図1
(c)と図1(d)は、ふたりの人物の顔に関して前提
技術で求められるp(5,0)の画像、図1(e)と図
1(f)は、ふたりの人物の顔に関して前提技術で求め
られるp(5,1)の画像、図1(g)と図1(h)
は、ふたりの人物の顔に関して前提技術で求められるp
(5,2)の画像、図1(i)と図1(j)は、ふたり
の人物の顔に関して前提技術で求められるp(5,3)
の画像をそれぞれディスプレイ上に表示した中間調画像
の写真である。
【図2】 図2(R)はもとの四辺形を示す図、図2
(A)、図2(B)、図2(C)、図2(D)、図2
(E)はそれぞれ相続四辺形を示す図である。
【図3】 始点画像と終点画像の関係、および第mレベ
ルと第m−1レベルの関係を相続四辺形を用いて示す図
である。
【図4】 パラメータηとエネルギーCの関係を示す
図である。
【図5】 図5(a)、図5(b)は、ある点に関する
写像が全単射条件を満たすか否かを外積計算から求める
様子を示す図である。
【図6】 前提技術の全体手順を示すフローチャートで
ある。
【図7】 図6のS1の詳細を示すフローチャートであ
る。
【図8】 図7のS10の詳細を示すフローチャートで
ある。
【図9】 第mレベルの画像の一部と、第m−1レベル
の画像の一部の対応関係を示す図である。
【図10】 前提技術で生成された始点階層画像を示す
図である。
【図11】 図6のS2に進む前に、マッチング評価の
準備の手順を示す図である。
【図12】 図6のS2の詳細を示すフローチャートで
ある。
【図13】 第0レベルにおいて副写像を決定する様子
を示す図である。
【図14】 第1レベルにおいて副写像を決定する様子
を示す図である。
【図15】 図12のS21の詳細を示すフローチャー
トである。
【図16】 あるf(m,s)についてλを変えながら
求められたf(m, s)(λ=iΔλ)に対応するエネ
ルギーC(m,s) の挙動を示す図である。
【図17】 ηを変えながら求められたf(n)(η=
iΔη)(i=0,1,…)に対応するエネルギーC
(n) の挙動を示す図である。
【図18】 実施の形態に係る画像生成装置の構成図で
ある。
【図19】 画像生成装置の対応テーブルの構成図であ
る。
【図20】 実施の形態に係る画像生成システムの構成
図である。
【符号の説明】
10 画像生成装置 12 通信部 14 性能特定部 16 解像度決定部 18 第1保存部 20 解像度変換部 22 中間フレーム生成部 24 データ変換部 200 画像生成システム
フロントページの続き (72)発明者 秋吉 信雄 東京都港区麻布十番1−7−3 株式会社 モノリス内 Fターム(参考) 5B050 BA08 EA24 5C023 AA32 CA03 5C059 KK01 LB07 LB11 SS08 TA06 TB01 TC00 UA02 UA05

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キーフレームおよびそれらの間の対応点
    情報をもとに中間フレームを生成する方法において、 中間フレームを生成する装置の処理性能を特定する工程
    と、 特定された処理性能に応じて、生成すべき中間フレーム
    の解像度を決定する工程と、 を含むことを特徴とする画像生成方法。
  2. 【請求項2】 決定された解像度にしたがって補間計算
    により中間フレームを生成する工程をさらに含む請求項
    1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記処理性能を特定するために、前記装
    置におけるオプショナルなアクセラレータの有無が判定
    される請求項1、2のいずれかに記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記処理性能を特定するために、前記装
    置のCPUの処理速度が判定される請求項1から3のい
    ずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記特定する工程が前記装置にて実施さ
    れる請求項1から4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記特定する工程は、前記装置にて実験
    的に中間フレームを生成させ、その状況をもとに処理性
    能を特定する請求項1から5のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 キーフレームおよびそれらの間の対応点
    情報をもとに中間フレームを生成する方法において、 中間フレームを生成する装置の処理性能を特定する工程
    と、 特定された処理性能によってリアルタイムの再生が可能
    な範囲の中間フレームの解像度を決定する工程と、 決定された解像度で中間フレームを生成する工程と、 を含むことを特徴とする画像生成方法。
  8. 【請求項8】 前記決定する工程にて、低い解像度でも
    リアルタイムな生成が困難と判定された場合、緩和され
    た速度で中間フレームを生成する工程と、 生成された中間フレームをムービーファイルへ変換して
    記録する工程と、 をさらに含む請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記特定する工程は、前記装置にて実験
    的に中間フレームを生成させ、その状況をもとに処理性
    能を特定する請求項7、8のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】 キーフレームおよびそれらの間の対応
    点情報をもとに中間フレームを生成する装置において、 当該装置の処理性能を特定する性能特定部と、 特定された処理性能に応じて、生成すべき中間フレーム
    の解像度を決定する解像度決定部と、 を含むことを特徴とする画像生成装置。
  11. 【請求項11】 決定された解像度にしたがって補間計
    算により中間フレームを生成する中間フレーム生成部を
    さらに含む請求項10に記載の装置。
  12. 【請求項12】 前記性能特定部は、処理性能を特定す
    るために、当該装置におけるオプショナルなアクセラレ
    ータの有無を検出する請求項10、11のいずれかに記
    載の装置。
  13. 【請求項13】 前記性能特定部は、処理性能を特定す
    るために、当該装置のCPUの処理速度を判定する請求
    項10から12のいずれかに記載の装置。
  14. 【請求項14】 前記性能特定部は、当該装置にて実験
    的に中間フレームを生成させ、その状況をもとに当該装
    置の処理性能を特定する請求項10から13のいずれか
    に記載の装置。
  15. 【請求項15】 キーフレームおよびそれらの間の対応
    点情報をもとに中間フレームを生成する装置において、 中間フレームを生成する装置の処理性能を特定する性能
    特定部と、 特定された処理性能によってリアルタイムの再生が可能
    な中間フレームの解像度を決定する解像度決定部と、 決定された解像度で中間フレームを生成する中間フレー
    ム生成部と、 を含むことを特徴とする画像生成装置。
  16. 【請求項16】 前記解像度決定部は、低い解像度でも
    リアルタイム生成が困難と判定された場合、リアルタイ
    ム処理を断念すべくその旨を中間フレーム生成部へ通知
    し、 中間フレーム生成部は、緩和された速度で中間フレーム
    を生成し、 当該装置はさらに、生成された中間フレームをムービー
    ファイルへ変換して記録する変換部を含む請求項15に
    記載の装置。
  17. 【請求項17】 前記性能特定部は、当該装置にて実験
    的に中間フレームを生成させ、その所要時間を計測して
    処理性能を特定する請求項15、16のいずれかに記載
    の装置。
  18. 【請求項18】 前記性能特定部は、ユーザの指示に基
    づいて処理性能を定めることを特徴とする請求項15か
    ら17のいずれかに記載の装置。
  19. 【請求項19】 前記キーフレームおよび対応点情報を
    外部より取得する通信部をさらに含む請求項15から1
    8のいずれかに記載の装置。
  20. 【請求項20】 サーバおよびクライアントを含むシス
    テムにおいて、 サーバは、キーフレームおよびそれらの間の対応点情報
    を保持する保持部と、それらキーフレームおよび対応点
    情報をクライアントへ送信する通信部を含み、 クライアントは、送信されたキーフレームおよび対応点
    情報を取得する通信部と、取得したキーフレームおよび
    対応点情報を保持する保持部とを含み、 前記サーバまたはクライアントは、そのクライアントの
    処理性能を特定する性能特定部を含み、 前記クライアントはさらに、特定された処理性能によっ
    て所望の速度による再生が可能な中間フレームの解像度
    を決定する解像度決定部と、決定された解像度で中間フ
    レームを生成する中間フレーム生成部とを含むことを特
    徴とする画像生成システム。
  21. 【請求項21】 前記サーバは、キーフレームどうしの
    マッチングを、特異点を抽出することにより計算し、前
    記対応点情報を生成する請求項20に記載のシステム。
  22. 【請求項22】 コンピュータにて実行可能なプログラ
    ムであって、このプログラムは、 キーフレームおよびそれらの間の対応点情報をもとに中
    間フレームを生成する装置の処理性能を特定する工程
    と、 特定された処理性能に応じて、生成すべき中間フレーム
    の解像度を決定する工程と、 を実行せしめることを特徴とするコンピュータプログラ
    ム。
  23. 【請求項23】 決定された解像度にしたがって中間フ
    レームを生成する工程をさらに実行せしめる請求項22
    に記載のプログラム。
  24. 【請求項24】 コンピュータにて実行可能なプログラ
    ムであって、このプログラムは、 キーフレームおよびそれらの間の対応点情報をもとに中
    間フレームを生成する装置の処理性能を特定する工程
    と、 特定された処理性能によってリアルタイムの再生が可能
    な範囲の中間フレームの解像度を決定する工程と、 決定された解像度で中間フレームを生成する工程と、 を実行せしめることを特徴とするコンピュータプログラ
    ム。
  25. 【請求項25】 前記解像度を決定する工程にて、低い
    解像度でもリアルタイム生成が困難と判定された場合、
    緩和された速度で中間フレームを生成する工程と、 生成された中間フレームをムービーファイルへ変換して
    記録する工程と、 をさらに実行せしめる請求項24に記載のコンピュータ
    プログラム。
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