JP2002229083A - 光通信システム - Google Patents
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- optical fiber
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- H04B10/00—Transmission systems employing electromagnetic waves other than radio-waves, e.g. infrared, visible or ultraviolet light, or employing corpuscular radiation, e.g. quantum communication
- H04B10/29—Repeaters
- H04B10/291—Repeaters in which processing or amplification is carried out without conversion of the main signal from optical form
- H04B10/293—Signal power control
- H04B10/2933—Signal power control considering the whole optical path
- H04B10/2935—Signal power control considering the whole optical path with a cascade of amplifiers
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- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04B—TRANSMISSION
- H04B10/00—Transmission systems employing electromagnetic waves other than radio-waves, e.g. infrared, visible or ultraviolet light, or employing corpuscular radiation, e.g. quantum communication
- H04B10/29—Repeaters
- H04B10/291—Repeaters in which processing or amplification is carried out without conversion of the main signal from optical form
- H04B10/2912—Repeaters in which processing or amplification is carried out without conversion of the main signal from optical form characterised by the medium used for amplification or processing
- H04B10/2916—Repeaters in which processing or amplification is carried out without conversion of the main signal from optical form characterised by the medium used for amplification or processing using Raman or Brillouin amplifiers
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- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01S—DEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
- H01S3/00—Lasers, i.e. devices using stimulated emission of electromagnetic radiation in the infrared, visible or ultraviolet wave range
- H01S3/05—Construction or shape of optical resonators; Accommodation of active medium therein; Shape of active medium
- H01S3/06—Construction or shape of active medium
- H01S3/063—Waveguide lasers, i.e. whereby the dimensions of the waveguide are of the order of the light wavelength
- H01S3/067—Fibre lasers
- H01S3/06754—Fibre amplifiers
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- H01S—DEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
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- H01S3/302—Lasers, i.e. devices using stimulated emission of electromagnetic radiation in the infrared, visible or ultraviolet wave range using scattering effects, e.g. stimulated Brillouin or Raman effects in an optical fibre
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- Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
- Signal Processing (AREA)
- Optical Communication System (AREA)
- Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)
- Lasers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 信号光波長帯域におけるラマン増幅の利得ス
ペクトルが平坦であってコストが安く励起効率が優れた
光通信システムを提供する。 【解決手段】 各中継区間に敷設された光ファイバ40
mにおけるラマン増幅の利得が最大となる波長が互いに
異なる、或いは、光ファイバ40mにおけるラマン増幅
の利得が極大となる波長の数が互いに異なる、或いは、
第m段の中継器30mに含まれる励起光源の数を互いに
異なる。各ラマン増幅用光ファイバ40mにおけるラマ
ン増幅の利得スペクトルは信号光波長帯域内で平坦では
なくとも、送信器10から受信器20に到るまでの光伝
送路の全体におけるラマン増幅の利得スペクトルは信号
光波長帯域内で平坦なものとすることができる。
ペクトルが平坦であってコストが安く励起効率が優れた
光通信システムを提供する。 【解決手段】 各中継区間に敷設された光ファイバ40
mにおけるラマン増幅の利得が最大となる波長が互いに
異なる、或いは、光ファイバ40mにおけるラマン増幅
の利得が極大となる波長の数が互いに異なる、或いは、
第m段の中継器30mに含まれる励起光源の数を互いに
異なる。各ラマン増幅用光ファイバ40mにおけるラマ
ン増幅の利得スペクトルは信号光波長帯域内で平坦では
なくとも、送信器10から受信器20に到るまでの光伝
送路の全体におけるラマン増幅の利得スペクトルは信号
光波長帯域内で平坦なものとすることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、信号光を用いて通
信を行う光通信システムに関し、特に、信号光が光伝送
路を伝送される際に被る伝送損失をラマン増幅により補
償する光通信システムに関するものである。
信を行う光通信システムに関し、特に、信号光が光伝送
路を伝送される際に被る伝送損失をラマン増幅により補
償する光通信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】信号光を用いて通信を行う光通信システ
ムにおいて、送信器から送出された信号光は、光伝送路
を伝送される際に伝送損失を被り、受信器に到達すると
きにはパワーが小さくなる。受信器に到達した信号光の
パワーが所定値以下であると、受信エラーに因り正常に
光通信を行えない場合が生じ得る。そこで、送信器と受
信器との間に光増幅器を設けて、この光増幅器により信
号光を光増幅することで、信号光が光伝送路を伝送され
る際に被る伝送損失を補償することが行われている。
ムにおいて、送信器から送出された信号光は、光伝送路
を伝送される際に伝送損失を被り、受信器に到達すると
きにはパワーが小さくなる。受信器に到達した信号光の
パワーが所定値以下であると、受信エラーに因り正常に
光通信を行えない場合が生じ得る。そこで、送信器と受
信器との間に光増幅器を設けて、この光増幅器により信
号光を光増幅することで、信号光が光伝送路を伝送され
る際に被る伝送損失を補償することが行われている。
【0003】このような光増幅器には、希土類元素が添
加された増幅用光ファイバを用いた希土類元素添加光フ
ァイバ増幅器(例えばEr元素添加光ファイバ増幅器)
と、ラマン増幅用光ファイバにおけるラマン増幅現象を
利用したラマン増幅器とがある。希土類元素添加光ファ
イバ増幅器と比べると、ラマン増幅器は、ラマン増幅用
励起光の波長を適切に設定することで利得を有する波長
帯域を所望のものにすることが可能である等の特徴を有
している。
加された増幅用光ファイバを用いた希土類元素添加光フ
ァイバ増幅器(例えばEr元素添加光ファイバ増幅器)
と、ラマン増幅用光ファイバにおけるラマン増幅現象を
利用したラマン増幅器とがある。希土類元素添加光ファ
イバ増幅器と比べると、ラマン増幅器は、ラマン増幅用
励起光の波長を適切に設定することで利得を有する波長
帯域を所望のものにすることが可能である等の特徴を有
している。
【0004】また、所定の信号光波長帯域内の多波長の
信号光を多重化して光通信を行う波長多重(WDM: Wa
velength Division Multiplexing)光通信システムで
は、この信号光波長帯域における光増幅器の利得スペク
トルは平坦であることが重要である。さもないと、信号
光波長帯域内の或る波長の信号光は受信器により正常に
受信されたとしても、利得が小さい他の波長の信号光は
受信エラーが生じる場合があるからである。そこで、ラ
マン増幅器の利得スペクトルを平坦化する技術について
研究がなされている。
信号光を多重化して光通信を行う波長多重(WDM: Wa
velength Division Multiplexing)光通信システムで
は、この信号光波長帯域における光増幅器の利得スペク
トルは平坦であることが重要である。さもないと、信号
光波長帯域内の或る波長の信号光は受信器により正常に
受信されたとしても、利得が小さい他の波長の信号光は
受信エラーが生じる場合があるからである。そこで、ラ
マン増幅器の利得スペクトルを平坦化する技術について
研究がなされている。
【0005】例えば、文献1「Y. Emori, et al., "100
nm bandwidth flat gain Raman amplifiers pumped and
gain-equalized by 12-wavelength-channel WDM high
power laser diodes", OFC'99, PD19 (1999)」に記載さ
れたラマン増幅器の利得平坦化技術では、N個(N≧
2)の励起光源それぞれから出力された光を合波したも
のをラマン増幅用励起光としてラマン増幅用光ファイバ
に供給する。そして、N個の励起光源それぞれの出力中
心波長および出力パワーを適切に設定することで、ラマ
ン増幅器の利得スペクトルの平坦化を図っている。文献
1では、励起光源の個数Nを12としている。
nm bandwidth flat gain Raman amplifiers pumped and
gain-equalized by 12-wavelength-channel WDM high
power laser diodes", OFC'99, PD19 (1999)」に記載さ
れたラマン増幅器の利得平坦化技術では、N個(N≧
2)の励起光源それぞれから出力された光を合波したも
のをラマン増幅用励起光としてラマン増幅用光ファイバ
に供給する。そして、N個の励起光源それぞれの出力中
心波長および出力パワーを適切に設定することで、ラマ
ン増幅器の利得スペクトルの平坦化を図っている。文献
1では、励起光源の個数Nを12としている。
【0006】また、文献2「F. Koch, et al., "Broadb
and gain flattened Raman Amplifier to extend opera
tion in the third telecommunication window", OFC'2
000,ThD, FF3 (2000)」に記載されたラマン増幅器の利
得平坦化技術では、ラマン増幅用光ファイバにおける利
得スペクトルと略同形状の損失スペクトルを有する利得
等化器を設けることで、ラマン増幅器の利得スペクトル
の平坦化を図っている。
and gain flattened Raman Amplifier to extend opera
tion in the third telecommunication window", OFC'2
000,ThD, FF3 (2000)」に記載されたラマン増幅器の利
得平坦化技術では、ラマン増幅用光ファイバにおける利
得スペクトルと略同形状の損失スペクトルを有する利得
等化器を設けることで、ラマン増幅器の利得スペクトル
の平坦化を図っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来のラマン増幅器の利得平坦化技術は、以下のような
問題点を有している。すなわち、長距離の光通信を行う
光通信システムにおいては、送信器と受信器との間にM
個(M≧2)のラマン増幅器を備える必要がある場合が
ある。この場合に、文献1に記載された利得平坦化技術
を採用するとすれば、光通信システムの全体で必要とな
る励起光源の総数はM×Nとなって、光通信システムの
コストは高くなる。
従来のラマン増幅器の利得平坦化技術は、以下のような
問題点を有している。すなわち、長距離の光通信を行う
光通信システムにおいては、送信器と受信器との間にM
個(M≧2)のラマン増幅器を備える必要がある場合が
ある。この場合に、文献1に記載された利得平坦化技術
を採用するとすれば、光通信システムの全体で必要とな
る励起光源の総数はM×Nとなって、光通信システムの
コストは高くなる。
【0008】また、文献2に記載された利得平坦化技術
を採用したラマン増幅器では、ラマン増幅用光ファイバ
において信号光を光増幅しておきながら、利得等化器に
おいて信号光を減衰させるものであることから、励起効
率が悪い。
を採用したラマン増幅器では、ラマン増幅用光ファイバ
において信号光を光増幅しておきながら、利得等化器に
おいて信号光を減衰させるものであることから、励起効
率が悪い。
【0009】本発明は、上記問題点を解消する為になさ
れたものであり、信号光波長帯域におけるラマン増幅の
利得スペクトルが平坦であってコストが安く励起効率が
優れた光通信システムを提供することを目的とする。
れたものであり、信号光波長帯域におけるラマン増幅の
利得スペクトルが平坦であってコストが安く励起効率が
優れた光通信システムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光通信シス
テムは、信号光波長帯域内の信号光を第1の地点から第
2の地点へ伝送する光通信システムであって、(1) 第1
の地点から第2の地点へ信号光を伝送するとともに、ラ
マン増幅用励起光が供給されることにより信号光をラマ
ン増幅する複数のラマン増幅用光ファイバを含む光伝送
路と、(2) 複数のラマン増幅用光ファイバそれぞれにラ
マン増幅用励起光を供給する励起光供給手段とを備えて
いる。そして、複数のラマン増幅用光ファイバのうちの
何れか2つのラマン増幅用光ファイバについて、ラマン
増幅の利得が最大となる波長、ラマン増幅の利得が極大
となる波長の数、および、対応する励起光供給手段に含
まれる励起光源の数のうち、何れかが異なることを特徴
とする。また、本発明に係る光通信システムは、2つの
ラマン増幅用光ファイバそれぞれのラマン増幅の利得ス
ペクトルの差の絶対値を波長について積分した値が7.
5dB・nm以上であるのが好適である。
テムは、信号光波長帯域内の信号光を第1の地点から第
2の地点へ伝送する光通信システムであって、(1) 第1
の地点から第2の地点へ信号光を伝送するとともに、ラ
マン増幅用励起光が供給されることにより信号光をラマ
ン増幅する複数のラマン増幅用光ファイバを含む光伝送
路と、(2) 複数のラマン増幅用光ファイバそれぞれにラ
マン増幅用励起光を供給する励起光供給手段とを備えて
いる。そして、複数のラマン増幅用光ファイバのうちの
何れか2つのラマン増幅用光ファイバについて、ラマン
増幅の利得が最大となる波長、ラマン増幅の利得が極大
となる波長の数、および、対応する励起光供給手段に含
まれる励起光源の数のうち、何れかが異なることを特徴
とする。また、本発明に係る光通信システムは、2つの
ラマン増幅用光ファイバそれぞれのラマン増幅の利得ス
ペクトルの差の絶対値を波長について積分した値が7.
5dB・nm以上であるのが好適である。
【0011】この光通信システムによれば、第1地点
(送信器または中継器)から送出された信号光波長帯域
内の信号光は、複数のラマン増幅用光ファイバを含む光
伝送路を伝搬して、第2地点(受信器または中継器)ま
で到達する。ここで、光伝送路は、中継区間に敷設され
た光ファイバと、中継器内の光ファイバとを含み、何れ
がラマン増幅用光ファイバであってもよい。複数のラマ
ン増幅用光ファイバそれぞれは、励起光供給手段により
ラマン増幅用励起光が供給され、信号光を伝送するとと
もに該信号光をラマン増幅する。特に、本発明の光通信
システムでは、複数のラマン増幅用光ファイバのうちの
何れか2つのラマン増幅用光ファイバについて、ラマン
増幅の利得が最大となる波長、ラマン増幅の利得が極大
となる波長の数、および、対応する励起光供給手段に含
まれる励起光源の数のうち、何れかが異なっている。こ
のようにすることにより、各ラマン増幅用光ファイバに
おけるラマン増幅の利得スペクトルは信号光波長帯域内
で平坦ではなくとも、第1地点から第2地点に到るまで
の光伝送路の全体におけるラマン増幅の利得スペクトル
は信号光波長帯域内で平坦なものとすることができる。
そして、本発明の光通信システムでは、システム全体で
必要となる励起光源の総数を、文献1に記載されたラマ
ン増幅器を各中継器で採用する場合と比較して少なくす
ることができ、システムコストを低減することができ
る。また、本発明の光通信システムでは、利得等化器に
より信号光を減衰させて利得平坦化を図るものではない
ので、文献2に記載されたラマン増幅器を各中継器で採
用する場合と比較すると、励起効率が優れる。
(送信器または中継器)から送出された信号光波長帯域
内の信号光は、複数のラマン増幅用光ファイバを含む光
伝送路を伝搬して、第2地点(受信器または中継器)ま
で到達する。ここで、光伝送路は、中継区間に敷設され
た光ファイバと、中継器内の光ファイバとを含み、何れ
がラマン増幅用光ファイバであってもよい。複数のラマ
ン増幅用光ファイバそれぞれは、励起光供給手段により
ラマン増幅用励起光が供給され、信号光を伝送するとと
もに該信号光をラマン増幅する。特に、本発明の光通信
システムでは、複数のラマン増幅用光ファイバのうちの
何れか2つのラマン増幅用光ファイバについて、ラマン
増幅の利得が最大となる波長、ラマン増幅の利得が極大
となる波長の数、および、対応する励起光供給手段に含
まれる励起光源の数のうち、何れかが異なっている。こ
のようにすることにより、各ラマン増幅用光ファイバに
おけるラマン増幅の利得スペクトルは信号光波長帯域内
で平坦ではなくとも、第1地点から第2地点に到るまで
の光伝送路の全体におけるラマン増幅の利得スペクトル
は信号光波長帯域内で平坦なものとすることができる。
そして、本発明の光通信システムでは、システム全体で
必要となる励起光源の総数を、文献1に記載されたラマ
ン増幅器を各中継器で採用する場合と比較して少なくす
ることができ、システムコストを低減することができ
る。また、本発明の光通信システムでは、利得等化器に
より信号光を減衰させて利得平坦化を図るものではない
ので、文献2に記載されたラマン増幅器を各中継器で採
用する場合と比較すると、励起効率が優れる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明にお
いて同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を
省略する。
の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明にお
いて同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を
省略する。
【0013】(第1の実施形態)まず、本発明に係る光
通信システムの第1の実施形態について説明する。図1
は、第1の実施形態に係る光通信システム1の概略構成
図である。この光通信システム1は、信号光波長帯域内
の信号光を送信器(または中継器)10から受信器(ま
たは中継器)20へ送信するものであり、その信号光の
伝送経路上にM個(M≧2)の中継器301〜30Mが順
に設けられている。送信器10と中継器301との間の
中継区間に光ファイバ401が敷設されており、中継器
30mと中継器30m+1との間の中継区間に光ファイバ4
0m+1が敷設されており(1≦m<M)、中継器30Mと
受信器20との間の中継区間に光ファイバ40M+1が敷
設されている。
通信システムの第1の実施形態について説明する。図1
は、第1の実施形態に係る光通信システム1の概略構成
図である。この光通信システム1は、信号光波長帯域内
の信号光を送信器(または中継器)10から受信器(ま
たは中継器)20へ送信するものであり、その信号光の
伝送経路上にM個(M≧2)の中継器301〜30Mが順
に設けられている。送信器10と中継器301との間の
中継区間に光ファイバ401が敷設されており、中継器
30mと中継器30m+1との間の中継区間に光ファイバ4
0m+1が敷設されており(1≦m<M)、中継器30Mと
受信器20との間の中継区間に光ファイバ40M+1が敷
設されている。
【0014】送信器10から受信器20へ信号光を伝送
する光伝送路は、各中継区間に敷設された光ファイバ4
01〜40M+1だけでなく、中継器301〜30Mそれぞれ
の内部にある光ファイバをも含む。そして、この光通信
システム1では、送信器10から送出された信号光は、
途中に中継器301〜30Mを経て光ファイバ401〜4
0M+1を順に伝送されて受信器20に到達し、受信器2
0により受信される。
する光伝送路は、各中継区間に敷設された光ファイバ4
01〜40M+1だけでなく、中継器301〜30Mそれぞれ
の内部にある光ファイバをも含む。そして、この光通信
システム1では、送信器10から送出された信号光は、
途中に中継器301〜30Mを経て光ファイバ401〜4
0M+1を順に伝送されて受信器20に到達し、受信器2
0により受信される。
【0015】この光通信システム1の光伝送路は、ラマ
ン増幅用励起光が供給されることにより信号光をラマン
増幅する複数のラマン増幅用光ファイバを含む。例え
ば、信号光が含まれる信号光波長帯域は1.55μm帯
であり、ラマン増幅用励起光の波長帯域は1.45μm
帯である。ラマン増幅用光ファイバは、各中継区間に敷
設された光ファイバ401〜40M+1および中継器301
〜30Mそれぞれの内部にある光ファイバの何れであっ
てもよいし双方であってもよい。本実施形態では、中継
器301〜30Mそれぞれの内部にある光ファイバがラマ
ン増幅用光ファイバとして用いられる。
ン増幅用励起光が供給されることにより信号光をラマン
増幅する複数のラマン増幅用光ファイバを含む。例え
ば、信号光が含まれる信号光波長帯域は1.55μm帯
であり、ラマン増幅用励起光の波長帯域は1.45μm
帯である。ラマン増幅用光ファイバは、各中継区間に敷
設された光ファイバ401〜40M+1および中継器301
〜30Mそれぞれの内部にある光ファイバの何れであっ
てもよいし双方であってもよい。本実施形態では、中継
器301〜30Mそれぞれの内部にある光ファイバがラマ
ン増幅用光ファイバとして用いられる。
【0016】図2は、第1の実施形態に係る光通信シス
テム1の中継器30の1構成例を示すブロック図であ
る。この図に示す中継器30は、第1図に示した中継器
301〜30Mの何れとしても用いられる。中継器30
は、光ファイバ311,312、K個(K≧1)の励起光
源321〜32K、光合波器33および光カプラ34を含
む。光ファイバ311、光カプラ34および光ファイバ
312は、この順に入力端30aと出力端30bとの間
の信号光経路上に設けられている。なお、光ファイバ3
11は、入力端30aと光カプラ34との間で信号光お
よびラマン増幅用励起光を伝送するものであって、ラマ
ン増幅用光ファイバとして用いられ、長尺である。
テム1の中継器30の1構成例を示すブロック図であ
る。この図に示す中継器30は、第1図に示した中継器
301〜30Mの何れとしても用いられる。中継器30
は、光ファイバ311,312、K個(K≧1)の励起光
源321〜32K、光合波器33および光カプラ34を含
む。光ファイバ311、光カプラ34および光ファイバ
312は、この順に入力端30aと出力端30bとの間
の信号光経路上に設けられている。なお、光ファイバ3
11は、入力端30aと光カプラ34との間で信号光お
よびラマン増幅用励起光を伝送するものであって、ラマ
ン増幅用光ファイバとして用いられ、長尺である。
【0017】励起光源321〜32Kそれぞれは、例えば
半導体レーザ光源であって、出力する光の中心波長が互
いに異なる。光合波器33は、励起光源321〜32Kそ
れぞれから出力された光を合波して、その合波したもの
をラマン増幅用励起光として光カプラ34へ出力する。
光カプラ34は、光合波器33から出力されたラマン増
幅用励起光を光ファイバ311へ導入するとともに、光
ファイバ311から入力した信号光を光ファイバ312へ
出力する。
半導体レーザ光源であって、出力する光の中心波長が互
いに異なる。光合波器33は、励起光源321〜32Kそ
れぞれから出力された光を合波して、その合波したもの
をラマン増幅用励起光として光カプラ34へ出力する。
光カプラ34は、光合波器33から出力されたラマン増
幅用励起光を光ファイバ311へ導入するとともに、光
ファイバ311から入力した信号光を光ファイバ312へ
出力する。
【0018】すなわち、この中継器30では、光ファイ
バ311は、ラマン増幅用励起光が供給されることによ
り信号光をラマン増幅するラマン増幅用光ファイバとし
て用いられる。また、励起光源321〜32K、光合波器
33および光カプラ34は、ラマン増幅用光ファイバで
ある光ファイバ311にラマン増幅用励起光を供給する
励起光供給手段として用いられる。入力端30aに入力
した信号光は、光ファイバ311を伝送される際にラマ
ン増幅され、光カプラ34および光ファイバ312を経
て、出力端30bから出力される。
バ311は、ラマン増幅用励起光が供給されることによ
り信号光をラマン増幅するラマン増幅用光ファイバとし
て用いられる。また、励起光源321〜32K、光合波器
33および光カプラ34は、ラマン増幅用光ファイバで
ある光ファイバ311にラマン増幅用励起光を供給する
励起光供給手段として用いられる。入力端30aに入力
した信号光は、光ファイバ311を伝送される際にラマ
ン増幅され、光カプラ34および光ファイバ312を経
て、出力端30bから出力される。
【0019】図3は、第1の実施形態に係る光通信シス
テム1におけるラマン増幅用励起光のスペクトルおよび
利得スペクトルの1例を説明する図である。また、図4
は、第1の実施形態に係る光通信システム1におけるラ
マン増幅用励起光のスペクトルおよび利得スペクトルの
他の例を説明する図である。何れの図でも、第m段の中
継器30mの第k番目の励起光源32kが出力する光の中
心波長をλmkと表している(1≦m≦M、1≦k≦
K)。
テム1におけるラマン増幅用励起光のスペクトルおよび
利得スペクトルの1例を説明する図である。また、図4
は、第1の実施形態に係る光通信システム1におけるラ
マン増幅用励起光のスペクトルおよび利得スペクトルの
他の例を説明する図である。何れの図でも、第m段の中
継器30mの第k番目の励起光源32kが出力する光の中
心波長をλmkと表している(1≦m≦M、1≦k≦
K)。
【0020】各図(a)は、第1段の中継器301にお
けるラマン増幅用励起光のスペクトル(すなわち、波長
λ11〜λ1Kの光のパワー)を示す。各図(b)は、第2
段の中継器302におけるラマン増幅用励起光のスペク
トル(すなわち、波長λ21〜λ2Kの光のパワー)を示
す。また、各図(c)は、第M段の中継器30Mにおけ
るラマン増幅用励起光のスペクトル(すなわち、波長λ
M1〜λMKの光のパワー)を示す。
けるラマン増幅用励起光のスペクトル(すなわち、波長
λ11〜λ1Kの光のパワー)を示す。各図(b)は、第2
段の中継器302におけるラマン増幅用励起光のスペク
トル(すなわち、波長λ21〜λ2Kの光のパワー)を示
す。また、各図(c)は、第M段の中継器30Mにおけ
るラマン増幅用励起光のスペクトル(すなわち、波長λ
M1〜λMKの光のパワー)を示す。
【0021】各図(d)は、第1段の中継器301の光
ファイバ311におけるラマン増幅の利得スペクトルを
示す。各図(e)は、第2段の中継器302の光ファイ
バ311におけるラマン増幅の利得スペクトルを示す。
各図(f)は、第M段の中継器30Mの光ファイバ311
におけるラマン増幅の利得スペクトルを示す。また、各
図(g)は、送信器10から受信器20に到るまでの光
伝送路の全体におけるラマン増幅の利得スペクトルを示
す。
ファイバ311におけるラマン増幅の利得スペクトルを
示す。各図(e)は、第2段の中継器302の光ファイ
バ311におけるラマン増幅の利得スペクトルを示す。
各図(f)は、第M段の中継器30Mの光ファイバ311
におけるラマン増幅の利得スペクトルを示す。また、各
図(g)は、送信器10から受信器20に到るまでの光
伝送路の全体におけるラマン増幅の利得スペクトルを示
す。
【0022】例えば、各図(a)〜(c)に示すよう
に、各波長λmkの間の関係として、λ m+1,k−λmkの値
がパラメータkの値によらず略一定であるようにする
(1≦m<M、1≦k≦K)。また、波長λmkそれぞれ
の光のパワーがパラメータmによらず略一定であるよう
にする(1≦m≦M、1≦k≦K)。このとき、各図
(d)〜(f)に示すように、第m段の中継器30mの
光ファイバ311におけるラマン増幅の利得スペクトル
は、信号光波長帯域内において必ずしも平坦でなくても
よく、互いに同一でなく、波長軸方向にシフトしたもの
になる(1≦m≦M)。
に、各波長λmkの間の関係として、λ m+1,k−λmkの値
がパラメータkの値によらず略一定であるようにする
(1≦m<M、1≦k≦K)。また、波長λmkそれぞれ
の光のパワーがパラメータmによらず略一定であるよう
にする(1≦m≦M、1≦k≦K)。このとき、各図
(d)〜(f)に示すように、第m段の中継器30mの
光ファイバ311におけるラマン増幅の利得スペクトル
は、信号光波長帯域内において必ずしも平坦でなくても
よく、互いに同一でなく、波長軸方向にシフトしたもの
になる(1≦m≦M)。
【0023】図3(a)〜(c)に示すように、第m段
の中継器30mにおけるラマン増幅用励起光の波長帯域
λm1〜λmKと、第m+1段の中継器30m+1におけるラ
マン増幅用励起光の波長帯域λm+1,1〜λm+1,Kとは、互
いに一部が重なるようにしてもよい(1≦m<M)。こ
の場合には、図3(d)〜(f)に示すように、各段の
中継器は信号光波長帯域内の殆どの範囲で利得を有す
る。また、図4(a)〜(c)に示すように、第m段の
中継器30mにおけるラマン増幅用励起光の波長帯域λ
m1〜λmKより、第m+1段の中継器30m+1におけるラ
マン増幅用励起光の波長帯域λm+1,1〜λm+1,Kが長波長
側に位置するようにしてもよい(1≦m<M)。この場
合には、図4(d)〜(f)に示すように、各段の中継
器は信号光波長帯域内の一部の範囲で利得を有する。
の中継器30mにおけるラマン増幅用励起光の波長帯域
λm1〜λmKと、第m+1段の中継器30m+1におけるラ
マン増幅用励起光の波長帯域λm+1,1〜λm+1,Kとは、互
いに一部が重なるようにしてもよい(1≦m<M)。こ
の場合には、図3(d)〜(f)に示すように、各段の
中継器は信号光波長帯域内の殆どの範囲で利得を有す
る。また、図4(a)〜(c)に示すように、第m段の
中継器30mにおけるラマン増幅用励起光の波長帯域λ
m1〜λmKより、第m+1段の中継器30m+1におけるラ
マン増幅用励起光の波長帯域λm+1,1〜λm+1,Kが長波長
側に位置するようにしてもよい(1≦m<M)。この場
合には、図4(d)〜(f)に示すように、各段の中継
器は信号光波長帯域内の一部の範囲で利得を有する。
【0024】そして、各図(g)に示すように、送信器
10から受信器20に到るまでの光伝送路の全体におけ
るラマン増幅の利得スペクトルは、各段の中継器30m
(1≦m≦M)におけるラマン増幅の利得スペクトルを
総合したものになる。このとき、光伝送路の全体の利得
スペクトルを信号光波長帯域内において平坦なものとす
る。例えば、波長1.55μmを含み幅15nm以上の
信号光波長帯域において、この信号光波長帯域内におい
て光伝送路の全体の利得の偏差を±1.5dB以下とす
る。
10から受信器20に到るまでの光伝送路の全体におけ
るラマン増幅の利得スペクトルは、各段の中継器30m
(1≦m≦M)におけるラマン増幅の利得スペクトルを
総合したものになる。このとき、光伝送路の全体の利得
スペクトルを信号光波長帯域内において平坦なものとす
る。例えば、波長1.55μmを含み幅15nm以上の
信号光波長帯域において、この信号光波長帯域内におい
て光伝送路の全体の利得の偏差を±1.5dB以下とす
る。
【0025】光伝送路の全体の利得スペクトルを信号光
波長帯域内において平坦なものとするには、各段の中継
器30mの各励起光源32kの出力中心波長λmkおよび出
力パワーを適切に設定する(1≦m≦M、1≦k≦
K)。また、このとき、光伝送路上の全ての地点におい
て非線形光学現象の発生が抑制され得る信号光のパワー
となるように、各段の中継器30mの各励起光源32kの
出力中心波長λmkおよび出力パワーを適切に設定するの
が好適である。
波長帯域内において平坦なものとするには、各段の中継
器30mの各励起光源32kの出力中心波長λmkおよび出
力パワーを適切に設定する(1≦m≦M、1≦k≦
K)。また、このとき、光伝送路上の全ての地点におい
て非線形光学現象の発生が抑制され得る信号光のパワー
となるように、各段の中継器30mの各励起光源32kの
出力中心波長λmkおよび出力パワーを適切に設定するの
が好適である。
【0026】従来の技術の欄に挙げた文献1または文献
2に記載されたラマン増幅器を採用する場合と比較する
と、本実施形態に係る光通信システムは以下のような効
果を奏する。すなわち、文献1に記載されたラマン増幅
器を各中継器で採用する場合には、M段の中継器それぞ
れにおいてN個の励起光源を用いて信号光波長帯域にお
けるラマン増幅の利得スペクトルを平坦なものとしてい
ることから、光通信システムの全体で必要となる励起光
源の総数はM×Nである。これに対して、本実施形態に
係る光通信システムでは、光伝送路の全体の利得スペク
トルを信号光波長帯域内において平坦なものとするもの
の、M段の中継器それぞれにおける利得スペクトルは信
号光波長帯域内において必ずしも平坦でなくてもよく互
いに同一でない。本実施形態では、M段の中継器それぞ
れで必要な励起光源の個数Kを上記N未満とすることが
でき、光通信システムの全体で必要となる励起光源の総
数M×Kを、文献1に記載されたラマン増幅器を各中継
器で採用する場合と比較して少なくすることができる。
したがって、本実施形態に係る光通信システムはコスト
が安い。また、本実施形態では、利得等化器により信号
光を減衰させて利得平坦化を図るものではないので、文
献2に記載されたラマン増幅器を各中継器で採用する場
合と比較すると、励起効率が優れる。
2に記載されたラマン増幅器を採用する場合と比較する
と、本実施形態に係る光通信システムは以下のような効
果を奏する。すなわち、文献1に記載されたラマン増幅
器を各中継器で採用する場合には、M段の中継器それぞ
れにおいてN個の励起光源を用いて信号光波長帯域にお
けるラマン増幅の利得スペクトルを平坦なものとしてい
ることから、光通信システムの全体で必要となる励起光
源の総数はM×Nである。これに対して、本実施形態に
係る光通信システムでは、光伝送路の全体の利得スペク
トルを信号光波長帯域内において平坦なものとするもの
の、M段の中継器それぞれにおける利得スペクトルは信
号光波長帯域内において必ずしも平坦でなくてもよく互
いに同一でない。本実施形態では、M段の中継器それぞ
れで必要な励起光源の個数Kを上記N未満とすることが
でき、光通信システムの全体で必要となる励起光源の総
数M×Kを、文献1に記載されたラマン増幅器を各中継
器で採用する場合と比較して少なくすることができる。
したがって、本実施形態に係る光通信システムはコスト
が安い。また、本実施形態では、利得等化器により信号
光を減衰させて利得平坦化を図るものではないので、文
献2に記載されたラマン増幅器を各中継器で採用する場
合と比較すると、励起効率が優れる。
【0027】なお、以上の説明では、第m段の中継器3
0mにおけるラマン増幅の利得が最大となる波長が互い
に異なるものとしたが、第m段の中継器30mにおける
ラマン増幅の利得が極大となる波長の数が互いに異なる
ようにしてもよいし、或いは、第m段の中継器30mに
含まれる励起光源の数を互いに異なるようにしてもよ
い。これら何れの場合にも、各ラマン増幅用光ファイバ
におけるラマン増幅の利得スペクトルは信号光波長帯域
内で平坦ではなくとも、送信器10から受信器20に到
るまでの光伝送路の全体におけるラマン増幅の利得スペ
クトルは信号光波長帯域内で平坦なものとすることがで
きる。そして、光通信システム1では、システム全体で
必要となる励起光源の総数を、文献1に記載されたラマ
ン増幅器を各中継器で採用する場合と比較して少なくす
ることができる。また、光通信システム1では、利得等
化器により信号光を減衰させて利得平坦化を図るもので
はないので、文献2に記載されたラマン増幅器を各中継
器で採用する場合と比較すると、励起効率が優れる。
0mにおけるラマン増幅の利得が最大となる波長が互い
に異なるものとしたが、第m段の中継器30mにおける
ラマン増幅の利得が極大となる波長の数が互いに異なる
ようにしてもよいし、或いは、第m段の中継器30mに
含まれる励起光源の数を互いに異なるようにしてもよ
い。これら何れの場合にも、各ラマン増幅用光ファイバ
におけるラマン増幅の利得スペクトルは信号光波長帯域
内で平坦ではなくとも、送信器10から受信器20に到
るまでの光伝送路の全体におけるラマン増幅の利得スペ
クトルは信号光波長帯域内で平坦なものとすることがで
きる。そして、光通信システム1では、システム全体で
必要となる励起光源の総数を、文献1に記載されたラマ
ン増幅器を各中継器で採用する場合と比較して少なくす
ることができる。また、光通信システム1では、利得等
化器により信号光を減衰させて利得平坦化を図るもので
はないので、文献2に記載されたラマン増幅器を各中継
器で採用する場合と比較すると、励起効率が優れる。
【0028】また、光通信システム1では、何れか2つ
のラマン増幅用光ファイバそれぞれのラマン増幅の利得
スペクトルの差の絶対値を波長について積分した値が
7.5dB・nm以上であるのが好適であり、15.0
dB・nm以上であれば更に好適である。図5は、本実
施形態に係る光通信システムに含まれる2つのラマン増
幅用光ファイバそれぞれの利得スペクトルを示す図であ
る。この図におけるハッチング領域の面積が、2つのラ
マン増幅用光ファイバそれぞれのラマン増幅の利得スペ
クトルの差の絶対値を波長について積分した値を表して
いる。この値が7.5dB・nm以上(好適には15.
0dB・nm以上)であれば、システム全体で必要とな
る励起光源の総数を、文献1に記載されたラマン増幅器
を各中継器で採用する場合と比較して少なくする上で好
適である。
のラマン増幅用光ファイバそれぞれのラマン増幅の利得
スペクトルの差の絶対値を波長について積分した値が
7.5dB・nm以上であるのが好適であり、15.0
dB・nm以上であれば更に好適である。図5は、本実
施形態に係る光通信システムに含まれる2つのラマン増
幅用光ファイバそれぞれの利得スペクトルを示す図であ
る。この図におけるハッチング領域の面積が、2つのラ
マン増幅用光ファイバそれぞれのラマン増幅の利得スペ
クトルの差の絶対値を波長について積分した値を表して
いる。この値が7.5dB・nm以上(好適には15.
0dB・nm以上)であれば、システム全体で必要とな
る励起光源の総数を、文献1に記載されたラマン増幅器
を各中継器で採用する場合と比較して少なくする上で好
適である。
【0029】(第2の実施形態)次に、本発明に係る光
通信システムの第2の実施形態について説明する。第2
の実施形態に係る光通信システムの概略構成は、図1に
示したものと同様である。本実施形態では、各中継区間
に敷設された光ファイバ401〜40M+1がラマン増幅用
光ファイバとして用いられる。
通信システムの第2の実施形態について説明する。第2
の実施形態に係る光通信システムの概略構成は、図1に
示したものと同様である。本実施形態では、各中継区間
に敷設された光ファイバ401〜40M+1がラマン増幅用
光ファイバとして用いられる。
【0030】図6は、第2の実施形態に係る光通信シス
テムの中継器30mの1構成例を示すブロック図であ
る。この図に示す中継器30mは、第1図に示した中継
器301〜30Mの何れとしても用いられる。中継器30
mは、光ファイバ311〜313、K個(K≧1)の励起
光源321〜32K、光合波器33、光カプラ341,3
42、および光分岐器35を含む。光ファイバ311、光
カプラ341、光ファイバ312、光カプラ342および
光ファイバ313は、この順に入力端30aと出力端3
0bとの間の信号光経路上に設けられている。なお、光
ファイバ311は、入力端30aと光カプラ341との間
で信号光およびラマン増幅用励起光を伝送するものであ
って、短尺である。同様に、光ファイバ313は、出力
端30bと光カプラ342との間で信号光およびラマン
増幅用励起光を伝送するものであって、短尺である。
テムの中継器30mの1構成例を示すブロック図であ
る。この図に示す中継器30mは、第1図に示した中継
器301〜30Mの何れとしても用いられる。中継器30
mは、光ファイバ311〜313、K個(K≧1)の励起
光源321〜32K、光合波器33、光カプラ341,3
42、および光分岐器35を含む。光ファイバ311、光
カプラ341、光ファイバ312、光カプラ342および
光ファイバ313は、この順に入力端30aと出力端3
0bとの間の信号光経路上に設けられている。なお、光
ファイバ311は、入力端30aと光カプラ341との間
で信号光およびラマン増幅用励起光を伝送するものであ
って、短尺である。同様に、光ファイバ313は、出力
端30bと光カプラ342との間で信号光およびラマン
増幅用励起光を伝送するものであって、短尺である。
【0031】励起光源321〜32Kそれぞれは、例えば
半導体レーザ光源であって、出力する光の中心波長が互
いに異なる。光合波器33は、励起光源321〜32Kそ
れぞれから出力された光を合波して、その合波したもの
をラマン増幅用励起光として光分岐器35へ出力する。
光分岐器35は、光合波器33から出力されたラマン増
幅用励起光を2分岐して、2分岐したうちの一方を光カ
プラ341へ出力し、他方を光カプラ342へ出力する。
光カプラ341は、光分岐器35から出力された一方の
ラマン増幅用励起光を光ファイバ311および入力端3
0aを経て光ファイバ40mへ導入するとともに、光フ
ァイバ311から入力した信号光を光ファイバ312へ出
力する。また、光カプラ342は、光分岐器35から出
力された他方のラマン増幅用励起光を光ファイバ313
および出力端30bを経て光ファイバ40m+1へ導入す
るとともに、光ファイバ312から入力した信号光を光
ファイバ313へ出力する。
半導体レーザ光源であって、出力する光の中心波長が互
いに異なる。光合波器33は、励起光源321〜32Kそ
れぞれから出力された光を合波して、その合波したもの
をラマン増幅用励起光として光分岐器35へ出力する。
光分岐器35は、光合波器33から出力されたラマン増
幅用励起光を2分岐して、2分岐したうちの一方を光カ
プラ341へ出力し、他方を光カプラ342へ出力する。
光カプラ341は、光分岐器35から出力された一方の
ラマン増幅用励起光を光ファイバ311および入力端3
0aを経て光ファイバ40mへ導入するとともに、光フ
ァイバ311から入力した信号光を光ファイバ312へ出
力する。また、光カプラ342は、光分岐器35から出
力された他方のラマン増幅用励起光を光ファイバ313
および出力端30bを経て光ファイバ40m+1へ導入す
るとともに、光ファイバ312から入力した信号光を光
ファイバ313へ出力する。
【0032】すなわち、このような構成の中継器301
〜30Mが設けられた光通信システムでは、各中継区間
に敷設された光ファイバ401〜40M+1は、ラマン増幅
用励起光が供給されることにより信号光をラマン増幅す
るラマン増幅用光ファイバとして用いられる。また、中
継器30m内の励起光源321〜32K、光合波器33、
光カプラ341,342、および光分岐器35は、ラマン
増幅用光ファイバである光ファイバ40mおよび光ファ
イバ40m+1それぞれにラマン増幅用励起光を供給する
励起光供給手段として用いられる(1≦m≦M)。
〜30Mが設けられた光通信システムでは、各中継区間
に敷設された光ファイバ401〜40M+1は、ラマン増幅
用励起光が供給されることにより信号光をラマン増幅す
るラマン増幅用光ファイバとして用いられる。また、中
継器30m内の励起光源321〜32K、光合波器33、
光カプラ341,342、および光分岐器35は、ラマン
増幅用光ファイバである光ファイバ40mおよび光ファ
イバ40m+1それぞれにラマン増幅用励起光を供給する
励起光供給手段として用いられる(1≦m≦M)。
【0033】本実施形態に係る光通信システムでは、送
信器10と第1段の中継器301との間の中継区間の光
ファイバ401には、中継器301からラマン増幅用励起
光が供給される。第M段の中継器30Mと受信器20と
の間の中継区間の光ファイバ40M+1には、中継器30M
からラマン増幅用励起光が供給される。中継器30m- 1
と中継器30mとの間の中継区間の光ファイバ40mに
は、中継器30m-1からラマン増幅用励起光が供給され
るとともに、中継器30mからもラマン増幅用励起光が
供給される(1<m<M+1)。なお、光ファイバ40
1には送信器10からもラマン増幅用励起光が供給され
るようにしてもよいし、また、光ファイバ40M+1には
受信器20からもラマン増幅用励起光が供給されるよう
にしてもよい。
信器10と第1段の中継器301との間の中継区間の光
ファイバ401には、中継器301からラマン増幅用励起
光が供給される。第M段の中継器30Mと受信器20と
の間の中継区間の光ファイバ40M+1には、中継器30M
からラマン増幅用励起光が供給される。中継器30m- 1
と中継器30mとの間の中継区間の光ファイバ40mに
は、中継器30m-1からラマン増幅用励起光が供給され
るとともに、中継器30mからもラマン増幅用励起光が
供給される(1<m<M+1)。なお、光ファイバ40
1には送信器10からもラマン増幅用励起光が供給され
るようにしてもよいし、また、光ファイバ40M+1には
受信器20からもラマン増幅用励起光が供給されるよう
にしてもよい。
【0034】送信器10から送出された信号光は、途中
に中継器301〜30Mを経て光ファイバ401〜40M+1
を順に伝送されて受信器20に到達し、受信器20によ
り受信される。各中継区間の光ファイバ40mを伝送さ
れる際に、信号光は、光ファイバ40mの固有の伝送損
失に因り損失を被るもののラマン増幅されるので、実質
的な損失が小さく或いは利得を有する(1≦m≦M+
1)。
に中継器301〜30Mを経て光ファイバ401〜40M+1
を順に伝送されて受信器20に到達し、受信器20によ
り受信される。各中継区間の光ファイバ40mを伝送さ
れる際に、信号光は、光ファイバ40mの固有の伝送損
失に因り損失を被るもののラマン増幅されるので、実質
的な損失が小さく或いは利得を有する(1≦m≦M+
1)。
【0035】第2の実施形態に係る光通信システムにお
けるラマン増幅用励起光のスペクトルおよび利得スペク
トルの1例は、図3および第4それぞれに示したものと
略同様である。ただし、第2の実施形態では、各中継区
間に敷設された光ファイバ40mにおけるラマン増幅の
利得スペクトルが、図3(d)〜(f)または図4
(d)〜(f)に示すように、信号光波長帯域内におい
て必ずしも平坦でなくてもよく、互いに同一でなく、波
長軸方向にシフトしたものになる(1≦m≦M+1)。
けるラマン増幅用励起光のスペクトルおよび利得スペク
トルの1例は、図3および第4それぞれに示したものと
略同様である。ただし、第2の実施形態では、各中継区
間に敷設された光ファイバ40mにおけるラマン増幅の
利得スペクトルが、図3(d)〜(f)または図4
(d)〜(f)に示すように、信号光波長帯域内におい
て必ずしも平坦でなくてもよく、互いに同一でなく、波
長軸方向にシフトしたものになる(1≦m≦M+1)。
【0036】そして、図3(g)または図4(g)に示
すように、送信器10から受信器20に到るまでの光伝
送路の全体におけるラマン増幅の利得スペクトルは、各
中継区間に敷設された光ファイバ40m(1≦m≦M+
1)におけるラマン増幅の利得スペクトルを総合したも
のになる。このとき、光伝送路の全体の利得スペクトル
を信号光波長帯域内において平坦なものとする。例え
ば、波長1.55μmを含み幅15nm以上の信号光波
長帯域において、この信号光波長帯域内において光伝送
路の全体の利得の偏差を±1.5dB以下とする。
すように、送信器10から受信器20に到るまでの光伝
送路の全体におけるラマン増幅の利得スペクトルは、各
中継区間に敷設された光ファイバ40m(1≦m≦M+
1)におけるラマン増幅の利得スペクトルを総合したも
のになる。このとき、光伝送路の全体の利得スペクトル
を信号光波長帯域内において平坦なものとする。例え
ば、波長1.55μmを含み幅15nm以上の信号光波
長帯域において、この信号光波長帯域内において光伝送
路の全体の利得の偏差を±1.5dB以下とする。
【0037】光伝送路の全体の利得スペクトルを信号光
波長帯域内において平坦なものとするには、各段の中継
器30mの各励起光源32kの出力中心波長λmkおよび出
力パワーを適切に設定する(1≦m≦M、1≦k≦
K)。また、このとき、光伝送路上の全ての地点におい
て非線形光学現象の発生が抑制され得る信号光のパワー
となるように、各段の中継器30mの各励起光源32kの
出力中心波長λmkおよび出力パワーを適切に設定するの
が好適である。
波長帯域内において平坦なものとするには、各段の中継
器30mの各励起光源32kの出力中心波長λmkおよび出
力パワーを適切に設定する(1≦m≦M、1≦k≦
K)。また、このとき、光伝送路上の全ての地点におい
て非線形光学現象の発生が抑制され得る信号光のパワー
となるように、各段の中継器30mの各励起光源32kの
出力中心波長λmkおよび出力パワーを適切に設定するの
が好適である。
【0038】本実施形態に係る光通信システムは、第1
の実施形態の場合と略同様の効果を奏する。すなわち、
本実施形態に係る光通信システムでは、光伝送路の全体
の利得スペクトルを信号光波長帯域内において平坦なも
のとするものの、各中継区間に敷設された光ファイバそ
れぞれにおける利得スペクトルは信号光波長帯域内にお
いて必ずしも平坦でなくてもよく互いに同一でない。本
実施形態では、M段の中継器それぞれで必要な励起光源
の個数Kを従来値N未満とすることができ、光通信シス
テムの全体で必要となる励起光源の総数M×Kを、文献
1に記載されたラマン増幅器を各中継器で採用する場合
と比較して少なくすることができる。したがって、本実
施形態に係る光通信システムはコストが安い。また、本
実施形態では、利得等化器により信号光を減衰させて利
得平坦化を図るものではないので、文献2に記載された
ラマン増幅器を各中継器で採用する場合と比較すると、
励起効率が優れる。さらに、各中継器内にラマン増幅用
光ファイバを設ける第1の実施形態の場合と比較する
と、本実施形態に係る光通信システムでは、各中継区間
に敷設された光ファイバにおいて信号光をラマン増幅す
るので、送信器10から受信器20へ到るまでの信号光
の伝送経路長が短く、固有の伝送損失が小さい。
の実施形態の場合と略同様の効果を奏する。すなわち、
本実施形態に係る光通信システムでは、光伝送路の全体
の利得スペクトルを信号光波長帯域内において平坦なも
のとするものの、各中継区間に敷設された光ファイバそ
れぞれにおける利得スペクトルは信号光波長帯域内にお
いて必ずしも平坦でなくてもよく互いに同一でない。本
実施形態では、M段の中継器それぞれで必要な励起光源
の個数Kを従来値N未満とすることができ、光通信シス
テムの全体で必要となる励起光源の総数M×Kを、文献
1に記載されたラマン増幅器を各中継器で採用する場合
と比較して少なくすることができる。したがって、本実
施形態に係る光通信システムはコストが安い。また、本
実施形態では、利得等化器により信号光を減衰させて利
得平坦化を図るものではないので、文献2に記載された
ラマン増幅器を各中継器で採用する場合と比較すると、
励起効率が優れる。さらに、各中継器内にラマン増幅用
光ファイバを設ける第1の実施形態の場合と比較する
と、本実施形態に係る光通信システムでは、各中継区間
に敷設された光ファイバにおいて信号光をラマン増幅す
るので、送信器10から受信器20へ到るまでの信号光
の伝送経路長が短く、固有の伝送損失が小さい。
【0039】なお、以上の説明でも、各中継区間に敷設
された光ファイバ40mにおけるラマン増幅の利得が最
大となる波長が互いに異なるものとしたが、光ファイバ
40 mにおけるラマン増幅の利得が極大となる波長の数
が互いに異なるようにしてもよいし、或いは、第m段の
中継器30mに含まれる励起光源の数を互いに異なるよ
うにしてもよい。これら何れの場合にも、各ラマン増幅
用光ファイバ10mにおけるラマン増幅の利得スペクト
ルは信号光波長帯域内で平坦ではなくとも、送信器10
から受信器20に到るまでの光伝送路の全体におけるラ
マン増幅の利得スペクトルは信号光波長帯域内で平坦な
ものとすることができる。そして、光通信システム1で
は、システム全体で必要となる励起光源の総数を、文献
1に記載されたラマン増幅器を各中継器で採用する場合
と比較して少なくすることができる。また、光通信シス
テム1では、利得等化器により信号光を減衰させて利得
平坦化を図るものではないので、文献2に記載されたラ
マン増幅器を各中継器で採用する場合と比較すると、励
起効率が優れる。
された光ファイバ40mにおけるラマン増幅の利得が最
大となる波長が互いに異なるものとしたが、光ファイバ
40 mにおけるラマン増幅の利得が極大となる波長の数
が互いに異なるようにしてもよいし、或いは、第m段の
中継器30mに含まれる励起光源の数を互いに異なるよ
うにしてもよい。これら何れの場合にも、各ラマン増幅
用光ファイバ10mにおけるラマン増幅の利得スペクト
ルは信号光波長帯域内で平坦ではなくとも、送信器10
から受信器20に到るまでの光伝送路の全体におけるラ
マン増幅の利得スペクトルは信号光波長帯域内で平坦な
ものとすることができる。そして、光通信システム1で
は、システム全体で必要となる励起光源の総数を、文献
1に記載されたラマン増幅器を各中継器で採用する場合
と比較して少なくすることができる。また、光通信シス
テム1では、利得等化器により信号光を減衰させて利得
平坦化を図るものではないので、文献2に記載されたラ
マン増幅器を各中継器で採用する場合と比較すると、励
起効率が優れる。
【0040】また、この光通信システム1でも、何れか
2つのラマン増幅用光ファイバそれぞれのラマン増幅の
利得スペクトルの差の絶対値を波長について積分した値
が7.5dB・nm以上であるのが好適であり、15.
0dB・nm以上であれば更に好適である。この値が
7.5dB・nm以上(好適には15.0dB・nm以
上)であれば、システム全体で必要となる励起光源の総
数を、文献1に記載されたラマン増幅器を各中継器で採
用する場合と比較して少なくする上で好適である。
2つのラマン増幅用光ファイバそれぞれのラマン増幅の
利得スペクトルの差の絶対値を波長について積分した値
が7.5dB・nm以上であるのが好適であり、15.
0dB・nm以上であれば更に好適である。この値が
7.5dB・nm以上(好適には15.0dB・nm以
上)であれば、システム全体で必要となる励起光源の総
数を、文献1に記載されたラマン増幅器を各中継器で採
用する場合と比較して少なくする上で好適である。
【0041】(第3の実施形態)次に、本発明に係る光
通信システムの第3の実施形態について説明する。第3
の実施形態に係る光通信システムの概略構成は、図1に
示したものと同様である。本実施形態では、各中継区間
に敷設された光ファイバ401〜40Mがラマン増幅用光
ファイバとして用いられる。
通信システムの第3の実施形態について説明する。第3
の実施形態に係る光通信システムの概略構成は、図1に
示したものと同様である。本実施形態では、各中継区間
に敷設された光ファイバ401〜40Mがラマン増幅用光
ファイバとして用いられる。
【0042】図7は、第3の実施形態に係る光通信シス
テムの中継器30mの1構成例を示すブロック図であ
る。この図に示す中継器30mは、第1図に示した中継
器301〜30Mの何れとしても用いられる。中継器30
mは、光ファイバ311〜313、K個(K≧1)の励起
光源321〜32K、光合波器33、光カプラ34および
Er元素添加光ファイバ増幅器36を含む。光ファイバ
311、光カプラ34、光ファイバ312、Er元素添加
光ファイバ増幅器36および光ファイバ313は、この
順に入力端30aと出力端30bとの間の信号光経路上
に設けられている。なお、光ファイバ311は、入力端
30aと光カプラ34との間で信号光およびラマン増幅
用励起光を伝送するものであって、短尺である。
テムの中継器30mの1構成例を示すブロック図であ
る。この図に示す中継器30mは、第1図に示した中継
器301〜30Mの何れとしても用いられる。中継器30
mは、光ファイバ311〜313、K個(K≧1)の励起
光源321〜32K、光合波器33、光カプラ34および
Er元素添加光ファイバ増幅器36を含む。光ファイバ
311、光カプラ34、光ファイバ312、Er元素添加
光ファイバ増幅器36および光ファイバ313は、この
順に入力端30aと出力端30bとの間の信号光経路上
に設けられている。なお、光ファイバ311は、入力端
30aと光カプラ34との間で信号光およびラマン増幅
用励起光を伝送するものであって、短尺である。
【0043】励起光源321〜32Kそれぞれは、例えば
半導体レーザ光源であって、出力する光の中心波長が互
いに異なる。光合波器33は、励起光源321〜32Kそ
れぞれから出力された光を合波して、その合波したもの
をラマン増幅用励起光として光カプラ34へ出力する。
光カプラ34は、光合波器33から出力されたラマン増
幅用励起光を光ファイバ311および入力端30aを経
て光ファイバ40mへ導入するとともに、光ファイバ3
11から入力した信号光を光ファイバ312へ出力する。
また、Er元素添加光ファイバ増幅器36は、Er元素
が光導波領域に添加された光ファイバを光増幅媒体とし
て用い、このEr元素添加光ファイバに励起光(波長
0.98μmまたは1.48μm)を供給することによ
り、このEr元素添加光ファイバを伝送される信号光
(波長1.55μm帯または1.58μm帯)を光増幅
するものである。このEr元素添加光ファイバ増幅器3
6は、光ファイバ312から入力した信号光を光増幅し
て光ファイバ313へ出力する。
半導体レーザ光源であって、出力する光の中心波長が互
いに異なる。光合波器33は、励起光源321〜32Kそ
れぞれから出力された光を合波して、その合波したもの
をラマン増幅用励起光として光カプラ34へ出力する。
光カプラ34は、光合波器33から出力されたラマン増
幅用励起光を光ファイバ311および入力端30aを経
て光ファイバ40mへ導入するとともに、光ファイバ3
11から入力した信号光を光ファイバ312へ出力する。
また、Er元素添加光ファイバ増幅器36は、Er元素
が光導波領域に添加された光ファイバを光増幅媒体とし
て用い、このEr元素添加光ファイバに励起光(波長
0.98μmまたは1.48μm)を供給することによ
り、このEr元素添加光ファイバを伝送される信号光
(波長1.55μm帯または1.58μm帯)を光増幅
するものである。このEr元素添加光ファイバ増幅器3
6は、光ファイバ312から入力した信号光を光増幅し
て光ファイバ313へ出力する。
【0044】すなわち、このような構成の中継器301
〜30Mが設けられた光通信システムでは、各中継区間
に敷設された光ファイバ401〜40Mは、ラマン増幅用
励起光が供給されることにより信号光をラマン増幅する
ラマン増幅用光ファイバとして用いられる。また、中継
器30m内の励起光源321〜32K、光合波器33およ
び光カプラ34は、ラマン増幅用光ファイバである光フ
ァイバ40mにラマン増幅用励起光を供給する励起光供
給手段として用いられる(1≦m≦M)。
〜30Mが設けられた光通信システムでは、各中継区間
に敷設された光ファイバ401〜40Mは、ラマン増幅用
励起光が供給されることにより信号光をラマン増幅する
ラマン増幅用光ファイバとして用いられる。また、中継
器30m内の励起光源321〜32K、光合波器33およ
び光カプラ34は、ラマン増幅用光ファイバである光フ
ァイバ40mにラマン増幅用励起光を供給する励起光供
給手段として用いられる(1≦m≦M)。
【0045】本実施形態に係る光通信システムでは、送
信器10と第1段の中継器301との間の中継区間の光
ファイバ401には、中継器301からラマン増幅用励起
光が供給される。中継器30m-1と中継器30mとの間の
中継区間の光ファイバ40mには、中継器30mからラマ
ン増幅用励起光が供給される(1<m≦M)。なお、第
M段の中継器30Mと受信器20との間の中継区間の光
ファイバ40M+1には、受信器20からラマン増幅用励
起光が供給されるようにしてもよい。
信器10と第1段の中継器301との間の中継区間の光
ファイバ401には、中継器301からラマン増幅用励起
光が供給される。中継器30m-1と中継器30mとの間の
中継区間の光ファイバ40mには、中継器30mからラマ
ン増幅用励起光が供給される(1<m≦M)。なお、第
M段の中継器30Mと受信器20との間の中継区間の光
ファイバ40M+1には、受信器20からラマン増幅用励
起光が供給されるようにしてもよい。
【0046】送信器10から送出された信号光は、途中
に中継器301〜30Mを経て光ファイバ401〜40M+1
を順に伝送されて受信器20に到達し、受信器20によ
り受信される。各中継区間の光ファイバ40mを伝送さ
れる際に、信号光は、光ファイバ40mの固有の伝送損
失に因り損失を被るもののラマン増幅されるので、実質
的な損失が小さく或いは利得を有する(1≦m≦M)。
に中継器301〜30Mを経て光ファイバ401〜40M+1
を順に伝送されて受信器20に到達し、受信器20によ
り受信される。各中継区間の光ファイバ40mを伝送さ
れる際に、信号光は、光ファイバ40mの固有の伝送損
失に因り損失を被るもののラマン増幅されるので、実質
的な損失が小さく或いは利得を有する(1≦m≦M)。
【0047】第3の実施形態に係る光通信システムにお
けるラマン増幅用励起光のスペクトルおよび利得スペク
トルの1例は、図3および第4それぞれに示したものと
略同様である。ただし、第3の実施形態では、各中継区
間に敷設された光ファイバ40mにおけるラマン増幅の
利得スペクトルが、図3(d)〜(f)または図4
(d)〜(f)に示すように、信号光波長帯域内におい
て必ずしも平坦でなくてもよく、互いに同一でなく、波
長軸方向にシフトしたものになる(1≦m≦M)。
けるラマン増幅用励起光のスペクトルおよび利得スペク
トルの1例は、図3および第4それぞれに示したものと
略同様である。ただし、第3の実施形態では、各中継区
間に敷設された光ファイバ40mにおけるラマン増幅の
利得スペクトルが、図3(d)〜(f)または図4
(d)〜(f)に示すように、信号光波長帯域内におい
て必ずしも平坦でなくてもよく、互いに同一でなく、波
長軸方向にシフトしたものになる(1≦m≦M)。
【0048】そして、図3(g)または図4(g)に示
すように、送信器10から受信器20に到るまでの光伝
送路の全体におけるラマン増幅の利得スペクトルは、各
中継区間に敷設された光ファイバ40m(1≦m≦M)
におけるラマン増幅の利得スペクトルを総合したものに
なる。このとき、光伝送路の全体の利得スペクトルを信
号光波長帯域内において平坦なものとする。例えば、波
長1.55μmを含み幅15nm以上の信号光波長帯域
において、この信号光波長帯域内において光伝送路の全
体の利得の偏差を±1.5dB以下とする。
すように、送信器10から受信器20に到るまでの光伝
送路の全体におけるラマン増幅の利得スペクトルは、各
中継区間に敷設された光ファイバ40m(1≦m≦M)
におけるラマン増幅の利得スペクトルを総合したものに
なる。このとき、光伝送路の全体の利得スペクトルを信
号光波長帯域内において平坦なものとする。例えば、波
長1.55μmを含み幅15nm以上の信号光波長帯域
において、この信号光波長帯域内において光伝送路の全
体の利得の偏差を±1.5dB以下とする。
【0049】光伝送路の全体の利得スペクトルを信号光
波長帯域内において平坦なものとするには、各段の中継
器30mの各励起光源32kの出力中心波長λmkおよび出
力パワーを適切に設定する(1≦m≦M、1≦k≦
K)。また、このとき、光伝送路上の全ての地点におい
て非線形光学現象の発生が抑制され得る信号光のパワー
となるように、各段の中継器30mの各励起光源32kの
出力中心波長λmkおよび出力パワーを適切に設定するの
が好適である。
波長帯域内において平坦なものとするには、各段の中継
器30mの各励起光源32kの出力中心波長λmkおよび出
力パワーを適切に設定する(1≦m≦M、1≦k≦
K)。また、このとき、光伝送路上の全ての地点におい
て非線形光学現象の発生が抑制され得る信号光のパワー
となるように、各段の中継器30mの各励起光源32kの
出力中心波長λmkおよび出力パワーを適切に設定するの
が好適である。
【0050】本実施形態に係る光通信システムは、第2
の実施形態の場合と略同様の効果を奏する他、以下のよ
うな効果をも奏する。すなわち、本実施形態に係る光通
信システムでは、ラマン増幅器に加えて各中継器内にE
r元素添加光ファイバ増幅器をも備えていことから、例
えば、Er元素添加光ファイバ増幅器により波長1.5
5μm帯および波長1.58μm帯の信号光を光増幅す
る一方で、ラマン増幅器により波長1.45μm帯の信
号光を光増幅することにより、広い信号光波長帯域で光
通信を行うことができる。
の実施形態の場合と略同様の効果を奏する他、以下のよ
うな効果をも奏する。すなわち、本実施形態に係る光通
信システムでは、ラマン増幅器に加えて各中継器内にE
r元素添加光ファイバ増幅器をも備えていことから、例
えば、Er元素添加光ファイバ増幅器により波長1.5
5μm帯および波長1.58μm帯の信号光を光増幅す
る一方で、ラマン増幅器により波長1.45μm帯の信
号光を光増幅することにより、広い信号光波長帯域で光
通信を行うことができる。
【0051】(実施例)次に、本発明に係る光通信シス
テムの実施例について比較例とともに説明する。本実施
例の光通信システムでは、各々の長さが50kmである
2本のシングルモード光ファイバAおよびBが接続され
て敷設されており、光ファイバAおよびBそれぞれが後
方向励起されるものとする。
テムの実施例について比較例とともに説明する。本実施
例の光通信システムでは、各々の長さが50kmである
2本のシングルモード光ファイバAおよびBが接続され
て敷設されており、光ファイバAおよびBそれぞれが後
方向励起されるものとする。
【0052】比較例では、光ファイバAおよびBそれぞ
れへ供給されるラマン増幅用励起光は、共に、7つの半
導体レーザ光源から出力されたレーザ光を合波したもの
であった。第1の半導体レーザ光源は波長1420nm
(パワー21.00dBm)のレーザ光を出力するもの
であり、第2の半導体レーザ光源は波長1425nm
(パワー19.38dBm)のレーザ光を出力するもの
であり、第3の半導体レーザ光源は波長1430nm
(パワー19.40dBm)のレーザ光を出力するもの
であり、第4の半導体レーザ光源は波長1435nm
(パワー18.55dBm)のレーザ光を出力するもの
であり、第5の半導体レーザ光源は波長1440nm
(パワー13.99dBm)のレーザ光を出力するもの
であり、第6の半導体レーザ光源は波長1450nm
(パワー20.21dBm)のレーザ光を出力するもの
であり、第7の半導体レーザ光源は波長1460nm
(パワー23.34dBm)のレーザ光を出力するもの
であった。この比較例ではシステム全体で14個の半導
体レーザ光源が用いられた。
れへ供給されるラマン増幅用励起光は、共に、7つの半
導体レーザ光源から出力されたレーザ光を合波したもの
であった。第1の半導体レーザ光源は波長1420nm
(パワー21.00dBm)のレーザ光を出力するもの
であり、第2の半導体レーザ光源は波長1425nm
(パワー19.38dBm)のレーザ光を出力するもの
であり、第3の半導体レーザ光源は波長1430nm
(パワー19.40dBm)のレーザ光を出力するもの
であり、第4の半導体レーザ光源は波長1435nm
(パワー18.55dBm)のレーザ光を出力するもの
であり、第5の半導体レーザ光源は波長1440nm
(パワー13.99dBm)のレーザ光を出力するもの
であり、第6の半導体レーザ光源は波長1450nm
(パワー20.21dBm)のレーザ光を出力するもの
であり、第7の半導体レーザ光源は波長1460nm
(パワー23.34dBm)のレーザ光を出力するもの
であった。この比較例ではシステム全体で14個の半導
体レーザ光源が用いられた。
【0053】実施例では、光ファイバAへ供給されるラ
マン増幅用励起光は、4つの半導体レーザ光源から出力
されたレーザ光を合波したものであった。この4つの半
導体レーザ光源のうち、第1の半導体レーザ光源は波長
1420nm(パワー22.7598dBm)のレーザ
光を出力するものであり、第2の半導体レーザ光源は波
長1430nm(パワー22.8138dBm)のレー
ザ光を出力するものであり、第3の半導体レーザ光源は
波長1440nm(パワー18.7548dBm)のレ
ーザ光を出力するものであり、第4の半導体レーザ光源
は波長1460nm(パワー24.5866dBm)の
レーザ光を出力するものであった。一方、光ファイバB
へ供給されるラマン増幅用励起光は、5つの半導体レー
ザ光源から出力されたレーザ光を合波したものであっ
た。この5つの半導体レーザ光源のうち、第1の半導体
レーザ光源は波長1420nm(パワー16.9601
dBm)のレーザ光を出力するものであり、第2の半導
体レーザ光源は波長1425nm(パワー21.624
9dBm)のレーザ光を出力するものであり、第3の半
導体レーザ光源は波長1435nm(パワー21.50
71dBm)のレーザ光を出力するものであり、第4の
半導体レーザ光源は波長1450nm(パワー18.4
999dBm)のレーザ光を出力するものであり、第5
の半導体レーザ光源は波長1460nm(パワー23.
1174dBm)のレーザ光を出力するものであった。
この実施例ではシステム全体で9個の半導体レーザ光源
が用いられた。
マン増幅用励起光は、4つの半導体レーザ光源から出力
されたレーザ光を合波したものであった。この4つの半
導体レーザ光源のうち、第1の半導体レーザ光源は波長
1420nm(パワー22.7598dBm)のレーザ
光を出力するものであり、第2の半導体レーザ光源は波
長1430nm(パワー22.8138dBm)のレー
ザ光を出力するものであり、第3の半導体レーザ光源は
波長1440nm(パワー18.7548dBm)のレ
ーザ光を出力するものであり、第4の半導体レーザ光源
は波長1460nm(パワー24.5866dBm)の
レーザ光を出力するものであった。一方、光ファイバB
へ供給されるラマン増幅用励起光は、5つの半導体レー
ザ光源から出力されたレーザ光を合波したものであっ
た。この5つの半導体レーザ光源のうち、第1の半導体
レーザ光源は波長1420nm(パワー16.9601
dBm)のレーザ光を出力するものであり、第2の半導
体レーザ光源は波長1425nm(パワー21.624
9dBm)のレーザ光を出力するものであり、第3の半
導体レーザ光源は波長1435nm(パワー21.50
71dBm)のレーザ光を出力するものであり、第4の
半導体レーザ光源は波長1450nm(パワー18.4
999dBm)のレーザ光を出力するものであり、第5
の半導体レーザ光源は波長1460nm(パワー23.
1174dBm)のレーザ光を出力するものであった。
この実施例ではシステム全体で9個の半導体レーザ光源
が用いられた。
【0054】図8は、比較例における光ファイバAのラ
マン増幅の利得スペクトルを示す図であり、図9は、比
較例における光ファイバAおよびBからなる光伝送路の
全体のラマン増幅の利得スペクトルを示す図である。図
10は、実施例における光ファイバAのラマン増幅の利
得スペクトルを示す図であり、図11は、実施例におけ
る光ファイバAおよびBからなる光伝送路の全体のラマ
ン増幅の利得スペクトルを示す図である。光ファイバA
のラマン増幅の利得スペクトルは、7個の半導体レーザ
光源からラマン増幅用励起光が供給された比較例では平
坦である(図8)のに対して、4個の半導体レーザ光源
からラマン増幅用励起光が供給された実施例では平坦で
なかった(図10)。しかし、光ファイバAおよびBか
らなる光伝送路の全体のラマン増幅の利得スペクトル
は、システム全体で14個の半導体レーザ光源が用いら
れた比較例(図9)と、システム全体で9個の半導体レ
ーザ光源が用いられた実施例(図11)とで、同程度の
平坦さ(偏差±0.1dB程度)が得られた。このよう
に、実施例では、比較例と同程度の利得スペクトルの平
坦さを確保しつつ、励起光源の数を比較例より少なくす
ることができた。
マン増幅の利得スペクトルを示す図であり、図9は、比
較例における光ファイバAおよびBからなる光伝送路の
全体のラマン増幅の利得スペクトルを示す図である。図
10は、実施例における光ファイバAのラマン増幅の利
得スペクトルを示す図であり、図11は、実施例におけ
る光ファイバAおよびBからなる光伝送路の全体のラマ
ン増幅の利得スペクトルを示す図である。光ファイバA
のラマン増幅の利得スペクトルは、7個の半導体レーザ
光源からラマン増幅用励起光が供給された比較例では平
坦である(図8)のに対して、4個の半導体レーザ光源
からラマン増幅用励起光が供給された実施例では平坦で
なかった(図10)。しかし、光ファイバAおよびBか
らなる光伝送路の全体のラマン増幅の利得スペクトル
は、システム全体で14個の半導体レーザ光源が用いら
れた比較例(図9)と、システム全体で9個の半導体レ
ーザ光源が用いられた実施例(図11)とで、同程度の
平坦さ(偏差±0.1dB程度)が得られた。このよう
に、実施例では、比較例と同程度の利得スペクトルの平
坦さを確保しつつ、励起光源の数を比較例より少なくす
ることができた。
【0055】(変形例)本発明は、上記実施形態に限定
されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、
第1の実施形態における中継器(図2)において、光カ
プラ34と出力端30bとの間にEr元素添加光ファイ
バ増幅器を設けてもよい。この場合には、第3の実施形
態の場合と同様に、広い信号光波長帯域で光通信を行う
ことができる。
されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、
第1の実施形態における中継器(図2)において、光カ
プラ34と出力端30bとの間にEr元素添加光ファイ
バ増幅器を設けてもよい。この場合には、第3の実施形
態の場合と同様に、広い信号光波長帯域で光通信を行う
ことができる。
【0056】また、第1〜第3の実施形態それぞれにお
いては、各々のラマン増幅用光ファイバにおける利得ス
ペクトルを調整するために、ラマン増幅用励起光のスペ
クトル(各励起光源の出力中心波長および出力パワー)
を調整することとした。しかし、各々のラマン増幅用光
ファイバの長さや特性を調整することにより、各々のラ
マン増幅用光ファイバにおける利得スペクトルを調整す
るようにしてもよい。
いては、各々のラマン増幅用光ファイバにおける利得ス
ペクトルを調整するために、ラマン増幅用励起光のスペ
クトル(各励起光源の出力中心波長および出力パワー)
を調整することとした。しかし、各々のラマン増幅用光
ファイバの長さや特性を調整することにより、各々のラ
マン増幅用光ファイバにおける利得スペクトルを調整す
るようにしてもよい。
【0057】
【発明の効果】以上、詳細に説明したとおり、本発明に
よれば、第1地点(送信器または中継器)から送出され
た信号光波長帯域内の信号光は、複数のラマン増幅用光
ファイバを含む光伝送路を伝搬して、第2地点(受信器
または中継器)まで到達する。複数のラマン増幅用光フ
ァイバそれぞれは、励起光供給手段によりラマン増幅用
励起光が供給され、信号光を伝送するとともに該信号光
をラマン増幅する。特に、本発明では、複数のラマン増
幅用光ファイバのうちの何れか2つのラマン増幅用光フ
ァイバについて、ラマン増幅の利得が最大となる波長、
ラマン増幅の利得が極大となる波長の数、および、対応
する励起光供給手段に含まれる励起光源の数のうち、何
れかが異なっている。このようにすることにより、各ラ
マン増幅用光ファイバにおけるラマン増幅の利得スペク
トルは信号光波長帯域内で平坦ではなくとも、第1地点
から第2地点に到るまでの光伝送路の全体におけるラマ
ン増幅の利得スペクトルは信号光波長帯域内で平坦なも
のとすることができる。そして、本発明では、システム
全体で必要となる励起光源の総数を、文献1に記載され
たラマン増幅器を各中継器で採用する場合と比較して少
なくすることができ、システムコストを低減することが
できる。また、本発明では、利得等化器により信号光を
減衰させて利得平坦化を図るものではないので、文献2
に記載されたラマン増幅器を各中継器で採用する場合と
比較すると、励起効率が優れる。
よれば、第1地点(送信器または中継器)から送出され
た信号光波長帯域内の信号光は、複数のラマン増幅用光
ファイバを含む光伝送路を伝搬して、第2地点(受信器
または中継器)まで到達する。複数のラマン増幅用光フ
ァイバそれぞれは、励起光供給手段によりラマン増幅用
励起光が供給され、信号光を伝送するとともに該信号光
をラマン増幅する。特に、本発明では、複数のラマン増
幅用光ファイバのうちの何れか2つのラマン増幅用光フ
ァイバについて、ラマン増幅の利得が最大となる波長、
ラマン増幅の利得が極大となる波長の数、および、対応
する励起光供給手段に含まれる励起光源の数のうち、何
れかが異なっている。このようにすることにより、各ラ
マン増幅用光ファイバにおけるラマン増幅の利得スペク
トルは信号光波長帯域内で平坦ではなくとも、第1地点
から第2地点に到るまでの光伝送路の全体におけるラマ
ン増幅の利得スペクトルは信号光波長帯域内で平坦なも
のとすることができる。そして、本発明では、システム
全体で必要となる励起光源の総数を、文献1に記載され
たラマン増幅器を各中継器で採用する場合と比較して少
なくすることができ、システムコストを低減することが
できる。また、本発明では、利得等化器により信号光を
減衰させて利得平坦化を図るものではないので、文献2
に記載されたラマン増幅器を各中継器で採用する場合と
比較すると、励起効率が優れる。
【図1】第1の実施形態に係る光通信システムの概略構
成図である。
成図である。
【図2】第1の実施形態に係る光通信システムの中継器
の1構成例を示すブロック図である。
の1構成例を示すブロック図である。
【図3】第1の実施形態に係る光通信システムにおける
ラマン増幅用励起光のスペクトルおよび利得スペクトル
の1例を説明する図である。
ラマン増幅用励起光のスペクトルおよび利得スペクトル
の1例を説明する図である。
【図4】第1の実施形態に係る光通信システムにおける
ラマン増幅用励起光のスペクトルおよび利得スペクトル
の他の例を説明する図である。
ラマン増幅用励起光のスペクトルおよび利得スペクトル
の他の例を説明する図である。
【図5】本実施形態に係る光通信システムに含まれる2
つのラマン増幅用光ファイバそれぞれの利得スペクトル
を示す図である。
つのラマン増幅用光ファイバそれぞれの利得スペクトル
を示す図である。
【図6】第2の実施形態に係る光通信システムの中継器
の1構成例を示すブロック図である。
の1構成例を示すブロック図である。
【図7】第3の実施形態に係る光通信システムの中継器
の1構成例を示すブロック図である。
の1構成例を示すブロック図である。
【図8】比較例における光ファイバAのラマン増幅の利
得スペクトルを示す図である。
得スペクトルを示す図である。
【図9】比較例における光ファイバAおよびBからなる
光伝送路の全体のラマン増幅の利得スペクトルを示す図
である。
光伝送路の全体のラマン増幅の利得スペクトルを示す図
である。
【図10】実施例における光ファイバAのラマン増幅の
利得スペクトルを示す図である。
利得スペクトルを示す図である。
【図11】実施例における光ファイバAおよびBからな
る光伝送路の全体のラマン増幅の利得スペクトルを示す
図である。
る光伝送路の全体のラマン増幅の利得スペクトルを示す
図である。
1…光通信システム、10…送信器、20…受信器、3
0…中継器、31…光ファイバ、32…励起光源、33
…光合波器、34…光カプラ、35…光分岐器、36…
Er元素添加光ファイバ増幅器、40…光ファイバ。
0…中継器、31…光ファイバ、32…励起光源、33
…光合波器、34…光カプラ、35…光分岐器、36…
Er元素添加光ファイバ増幅器、40…光ファイバ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2K002 AA02 AB30 BA01 DA10 GA10 HA23 5F072 AK06 JJ20 KK30 PP07 QQ07 YY17 5K002 AA06 BA04 BA05 BA13 CA13 FA01 FA02
Claims (2)
- 【請求項1】 信号光波長帯域内の信号光を第1の地点
から第2の地点へ伝送する光通信システムであって、 前記第1の地点から前記第2の地点へ前記信号光を伝送
するとともに、ラマン増幅用励起光が供給されることに
より前記信号光をラマン増幅する複数のラマン増幅用光
ファイバを含む光伝送路と、 前記複数のラマン増幅用光ファイバそれぞれに前記ラマ
ン増幅用励起光を供給する励起光供給手段とを備え、 前記複数のラマン増幅用光ファイバのうちの何れか2つ
のラマン増幅用光ファイバについて、ラマン増幅の利得
が最大となる波長、ラマン増幅の利得が極大となる波長
の数、および、対応する励起光供給手段に含まれる励起
光源の数のうち、何れかが異なることを特徴とする光通
信システム。 - 【請求項2】 前記2つのラマン増幅用光ファイバそれ
ぞれのラマン増幅の利得スペクトルの差の絶対値を波長
について積分した値が7.5dB・nm以上であること
を特徴とする請求項1記載の光通信システム。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001024267A JP2002229083A (ja) | 2001-01-31 | 2001-01-31 | 光通信システム |
US10/058,326 US6819829B2 (en) | 2001-01-31 | 2002-01-30 | Optical communication system |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001024267A JP2002229083A (ja) | 2001-01-31 | 2001-01-31 | 光通信システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002229083A true JP2002229083A (ja) | 2002-08-14 |
Family
ID=18889425
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001024267A Pending JP2002229083A (ja) | 2001-01-31 | 2001-01-31 | 光通信システム |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6819829B2 (ja) |
JP (1) | JP2002229083A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002280961A (ja) * | 2001-03-16 | 2002-09-27 | Fujitsu Ltd | 光増幅伝送システム |
US6556341B2 (en) * | 2000-11-21 | 2003-04-29 | Siemens Aktiengesellschaft | Optical transmission system having cascaded raman |
JP2017216624A (ja) * | 2016-06-01 | 2017-12-07 | 日本電気株式会社 | 光中継システムおよび光中継方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7274503B2 (en) * | 2003-09-05 | 2007-09-25 | Sprint Communications Company L.P. | Distributed raman amplification |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4699452A (en) | 1985-10-28 | 1987-10-13 | American Telephone And Telegraph Company, At&T Bell Laboratories | Optical communications system comprising Raman amplification means |
JP3403288B2 (ja) | 1996-02-23 | 2003-05-06 | 古河電気工業株式会社 | 光増幅装置 |
EP1433761B1 (en) * | 1997-02-14 | 2006-08-02 | Nippon Telegraph and Telephone Corporation | Optical amplifier |
JPH11204866A (ja) | 1998-01-19 | 1999-07-30 | Kdd | 波長多重信号増幅中継器および該中継器を用いた光通信伝送路 |
US6320884B1 (en) | 1998-02-26 | 2001-11-20 | Tycom (Us) Inc., | Wide bandwidth Raman amplifier employing a pump unit generating a plurality of wavelengths |
US6574037B2 (en) * | 1998-06-16 | 2003-06-03 | Xtera Communications, Inc. | All band amplifier |
US6344922B1 (en) | 1998-07-21 | 2002-02-05 | Corvis Corporation | Optical signal varying devices |
US6115174A (en) | 1998-07-21 | 2000-09-05 | Corvis Corporation | Optical signal varying devices |
JP3588435B2 (ja) | 2000-02-28 | 2004-11-10 | 富士通株式会社 | 光増幅装置、複合光増幅装置および光通信システム |
JP2001249369A (ja) | 2000-03-02 | 2001-09-14 | Nec Corp | 光増幅器とこれを用いた光増幅中継器及び波長多重光伝送装置 |
EP1170888A1 (en) | 2000-07-06 | 2002-01-09 | Alcatel | Optical fiber raman amplifier gain equalisation |
WO2002017010A1 (fr) | 2000-08-25 | 2002-02-28 | Fujitsu Limited | Systeme de communication optique, procede permettant de fournir de la lumiere d'excitation, et amplificateur raman distribue |
US6603896B1 (en) * | 2000-09-29 | 2003-08-05 | Jds Uniphase Corporation | Power fiber amplifier with flat gain |
DE10057659B4 (de) | 2000-11-21 | 2004-01-15 | Siemens Ag | Optisches Übertragungssystem mit jeweils mehrere Pumpquellen aufweisenden kaskadierte Raman-Verstärkern |
US6417959B1 (en) | 2000-12-04 | 2002-07-09 | Onetta, Inc. | Raman fiber amplifier |
JP4487420B2 (ja) | 2000-12-22 | 2010-06-23 | 富士通株式会社 | 光増幅伝送システム |
US6433921B1 (en) | 2001-01-12 | 2002-08-13 | Onetta, Inc. | Multiwavelength pumps for raman amplifier systems |
US6441952B1 (en) | 2001-07-03 | 2002-08-27 | Avanex Corporation | Apparatus and method for channel monitoring in a hybrid distributed Raman/EDFA optical amplifier |
-
2001
- 2001-01-31 JP JP2001024267A patent/JP2002229083A/ja active Pending
-
2002
- 2002-01-30 US US10/058,326 patent/US6819829B2/en not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6556341B2 (en) * | 2000-11-21 | 2003-04-29 | Siemens Aktiengesellschaft | Optical transmission system having cascaded raman |
JP2002280961A (ja) * | 2001-03-16 | 2002-09-27 | Fujitsu Ltd | 光増幅伝送システム |
JP4523188B2 (ja) * | 2001-03-16 | 2010-08-11 | 富士通株式会社 | 光増幅伝送システム |
JP2017216624A (ja) * | 2016-06-01 | 2017-12-07 | 日本電気株式会社 | 光中継システムおよび光中継方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20020102051A1 (en) | 2002-08-01 |
US6819829B2 (en) | 2004-11-16 |
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---|---|---|---|
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