JP2002228556A - ハイブリッド車の走行データ解析装置および解析方法 - Google Patents

ハイブリッド車の走行データ解析装置および解析方法

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JP2002228556A
JP2002228556A JP2001024670A JP2001024670A JP2002228556A JP 2002228556 A JP2002228556 A JP 2002228556A JP 2001024670 A JP2001024670 A JP 2001024670A JP 2001024670 A JP2001024670 A JP 2001024670A JP 2002228556 A JP2002228556 A JP 2002228556A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 走行データの解析工数の飛躍的な低減を実現
し、多くの手間隙を必要とすることなく、誰でもが簡単
に不具合部位を特定できるようにする。 【解決手段】 ハイブリッド車1に搭載された複数の
コントロールユニットをつなげて形成される車両内ネッ
トワーク10と車両診断コネクタ21を介して接続する
プロトコル変換機22と、キーボード23と、表示部2
4と、車両に設置したマイク25からの外部アナログ信
号を取り込んでデジタル変換するA/D変換インターフェ
イス26と、プロトコル変換機22およびA/D変換イン
ターフェイス26を介してリアルタイムで得られる多数
の走行データを処理して判断する中央演算処理部27
と、走行データを1次保管する記憶部28を備えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、内燃機関および電
動モータを備えたハイブリッド車の走行時における不具
合部位を特定するのに用いられるハイブリッド車の走行
データ解析装置および解析方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ハイブリッド車の走行データは、
接触式あるいは非接触式の速度計やエンジン回転計やブ
ースト計などの測定器および回転センサ(振動センサ)な
どの各種センサをセットして、データレコーダにより測
定するようにしており、車両毎の走行データのばらつき
の確認や不具合部位の特定といった解析作業は、走行デ
ータ取得後に作業者が表計算ソフトを用いて行うように
なっている。
【0003】とくに、音振の不具合部位の特定には、エ
ンジンやタイヤなどの振動源の1次振動成分(回転成分)
と測定ポイントの振動とを回転次数比分析し、この回転
次数比分析を複数の振動源に対して順次行っていく方法
が採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来にあっ
ては、多数の測定器やセンサをセットする必要があり、
その分だけ、多くの手間隙がかかってしまうこと、同時
に多くのデータ解析を行なうことができないため、解析
工数が非常に大きくなってしまうこと、走行時に内燃機
関および電動モータが相互に関連して作動するハイブリ
ッド車の複雑なデータを解析してなされる不具合部位の
特定を最終的には作業者が行っている都合上、精度が高
いとはいえないこと、といった問題を有しており、これ
らの問題を解決することが従来の課題となっていた。
【0005】
【発明の目的】本発明は、上記した従来の課題に着目し
てなされたもので、解析工数の飛躍的な低減を実現した
うえで、多くの手間隙を必要とすることなく、誰でもが
極めて簡単に不具合部位を特定することが可能であるハ
イブリッド車の走行データ解析装置および解析方法を提
供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係わ
るハイブリッド車の走行データ解析装置は、ハイブリッ
ド車に搭載された複数のコントロールユニットをつなげ
て形成される車両内ネットワークと車両診断コネクタを
介して接続するプロトコル変換機と、マンマシンインタ
ーフェースとしてのキーボードと、表示部と、車両に設
置したセンサからの外部アナログ信号を取り込んでデジ
タル変換するA/D変換インターフェイスと、プロトコル
変換機およびA/D変換インターフェイスを介してリアル
タイムで得られる多数の走行データを処理して判断する
中央演算処理部と、走行データを1次保管する記憶部を
備えている構成としており、このハイブリッド車の走行
データ解析装置の構成を従来の課題を解決するための手
段としている。
【0007】本発明の請求項2に係わるハイブリッド車
の走行データ解析装置は、ローカルエリアネットワーク
上に位置するデータベース装置に自己の記憶部に格納し
た走行データおよび解析結果を格納可能とし、ローカル
ネットワークの端末を通してデータベース装置に入力さ
れた複数の車両の走行データおよび解析結果と自己の走
行データおよび解析結果とを用いて演算する自己学習機
能を有していると共に、この自己学習で得た学習データ
をローカルネットワークの端末に接続される他の走行デ
ータ解析装置に自動的に送る送信機能を有している構成
としている。
【0008】一方、本発明の請求項3に係わるハイブリ
ッド車の走行データ解析方法は、ハイブリッド車に搭載
された複数のコントロールユニットをつなげて形成され
る車両内ネットワークに、車両診断コネクタを介して請
求項1に記載の走行データ解析装置のプロトコル変換機
を接続して同時通信を行うことで車両のすべての走行デ
ータをリアルタイムで測定し、これと同時に、車両にセ
ットしたセンサからの外部アナログ信号を前記走行デー
タ解析装置のA/D変換インターフェイスに取り込んで、中
央演算処理部においてすべての走行データおよび外部ア
ナログ信号の解析を行って、不具合部位を特定する構成
としており、このハイブリッド車の走行データ解析方法
の構成を従来の課題を解決するための手段としている。
【0009】本発明の請求項4にハイブリッド車の走行
データ解析方法は、ハイブリッド車に搭載された複数の
コントロールユニットをつなげて形成される車両内ネッ
トワークに、車両診断コネクタを介して請求項1に記載
の走行データ解析装置のプロトコル変換機を接続して同
時通信を行うことで車両におけるすべての振動源の回転
数をリアルタイムで測定し、これと同時に、車両にセッ
トした騒音検知センサからの外部アナログ信号を前記走
行データ解析装置のA/D変換インターフェイスに取り込
んで、中央演算処理部においてすべての振動源で得られ
た回転成分から回転次数比分析を行って、音振不具合部
位を特定する構成としており、このハイブリッド車の走
行データ解析方法の構成を従来の課題を解決するための
手段としている。
【0010】本発明の請求項5に係わるハイブリッド車
の走行データ解析方法は、ローカルエリアネットワーク
上に位置するデータベース装置に請求項2に記載の走行
データ解析装置を接続して自己の記憶部に格納した走行
データおよび解析結果を格納し、自己の走行データおよ
び解析結果に加えてローカルネットワークの端末を通し
てデータベース装置に入力された複数の車両の走行デー
タおよび解析結果を用いて演算を行うと共に、この演算
で得た学習データをローカルネットワークの端末に接続
される他の走行データ解析装置に自動送信する構成とし
ている。
【0011】
【発明の作用】本発明の請求項1に係わるハイブリッド
車の走行データ解析装置では、上記した構成としたか
ら、ハイブリッド車の車両内ネットワークに車両診断コ
ネクタを介して接続するだけで、多数の走行データの測
定がリアルタイムでなされると共に、不具合部位の特定
およびその内容の表示が自動でなされることとなり、そ
の結果、測定準備や測定にかかる手間隙およびデータ解
析の工数が格段に低減されることとなり、加えて、精度
の高い不具合部位の特定が誰にでも容易になされること
となる。
【0012】とくに、音振不具合部位を特定する場合に
は、この走行データ解析装置をハイブリッド車の車両内
ネットワークに接続するのに加えて、車内に振動センサ
あるいは音センサのみをセットしてA/D変換インターフ
ェイスを接続すれば、測定用付帯機器のセットや車外へ
のセンサの配索を必要とすることなく、すべての振動源
で得られた回転成分に基づいて回転次数比分析がなされ
ることとなり、したがって、従来困難を極めた音振不具
合部位の特定が誰にでも容易になされることとなる。
【0013】本発明の請求項2に係わるハイブリッド車
の走行データ解析装置において、上記した構成としてい
るので、ローカルエリアネットワーク上に位置するデー
タベース装置に接続すると、自己の走行データおよび解
析結果に加えてローカルネットワークの端末を通してデ
ータベース装置に入力された複数の車両の走行データお
よび解析結果を用いた演算をなし得ることとなり、ハイ
ブリッド車毎の特性のばらつきや不具合の解析が容易に
なされることとなる。
【0014】また、このような自己学習機能を有してい
ることにより、解析のために走行を繰り返す必要がない
ばかりか、解析を経験するほど自動による解析時間が短
くなって、解析工数のより一層の低減が図られることと
なる。
【0015】加えて、送信機能を有しているので、ロー
カルネットワークの端末に接続される解析を経験してい
ない他の走行データ解析装置に自己学習で得た学習デー
タを送れば、ローカルネットワークで結ばれる他の部署
とのデータの共有化が図られるうえ、他の部署において
も解析工数が格段に低減することとなる。
【0016】一方、本発明の請求項3に係わるハイブリ
ッド車の走行データ解析方法では、上記した構成として
いることから、多数の測定器やセンサをセットする必要
がなくなる分だけ測定準備や測定にかかる手間隙が少な
くて済み、同時に多くのデータ解析を行い得る分だけデ
ータ解析の工数が格段に低減され、加えて、精度の高い
不具合部位の特定が誰にでも容易になされることとな
る。
【0017】本発明の請求項4に係わるハイブリッド車
の走行データ解析方法では、上記した構成としたから、
音振不具合部位の特定およびその内容の表示が自動でな
されることとなり、従来極めて困難であった音振不具合
部位の特定が誰にでも簡単になされることとなる。
【0018】本発明の請求項5に係わるハイブリッド車
の走行データ解析方法では、上記した構成としているの
で、ハイブリッド車毎の特性のばらつきや不具合の解析
が容易になされるうえ、解析のための実走行を繰り返し
て行う必要がないと共に解析を繰り返すほど自動解析の
時間が短くなって、解析工数のより一層の低減が図られ
ることとなり、加えて、ローカルネットワークの端末に
接続される解析を経験していない他の走行データ解析装
置とのデータの共有化を実現し得ると共に、他の走行デ
ータ解析装置における解析工数の低減も図られることと
なる。
【0019】
【発明の効果】本発明の請求項1に係わるハイブリッド
車の走行データ解析装置では、上記した構成としている
ので、測定準備や測定にかかる手間隙およびデータ解析
の工数を大幅に低減することができるうえ、測定経験の
多い少ないにかかわらず誰でもが簡単に精度の高い不具
合部位の特定を行うことが可能であり、とくに、従来困
難を極めた音振不具合部位の特定をも簡単に行うことが
可能であるという非常に優れた効果がもたらされる。
【0020】本発明の請求項2に係わるハイブリッド車
の走行データ解析装置において、上記した構成としてい
ることから、ハイブリッド車毎の特性のばらつきや不具
合の解析を簡単に行うことができると共に、解析工数の
より一層の低減を実現でき、加えて、ローカルネットワ
ークで結ばれる他の部署とのデータの共有化が実現可能
であるうえ、他の部署の解析工数をも大幅に低減させる
ことができるという非常に優れた効果がもたらされる。
【0021】一方、本発明の請求項3に係わるハイブリ
ッド車の走行データ解析方法では、上記した構成として
いることから、測定準備や測定にかかる手間隙を少なく
抑えることができると共に、データ解析に要する工数を
大幅に減らすことが可能であり、加えて、精度の高い不
具合部位の特定を誰でもが簡単に行うことができるとい
う非常に優れた効果がもたらされる。
【0022】本発明の請求項4に係わるハイブリッド車
の走行データ解析方法では、上記した構成としたため、
音振不具合部位の特定およびその内容表示を自動的に行
うことができ、したがって、従来極めて困難であった音
振不具合部位の特定を誰でもが簡単に行うことが可能に
なるという非常に優れた効果がもたらされる。
【0023】本発明の請求項5に係わるハイブリッド車
の走行データ解析方法において、上記した構成としてい
ることから、ハイブリッド車毎の特性のばらつきや不具
合の解析を簡単に行うことができると共に、解析工数の
より一層の低減を実現することが可能になり、加えて、
ローカルネットワークの端末に接続される他の走行デー
タ解析装置とのデータの共有化を実現することができる
と共に、他の走行データ解析装置における解析工数の低
減をも実現することが可能であるという非常に優れた効
果がもたらされる。
【0024】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。
【0025】図1ないし図7は本発明の一実施例に係わ
るハイブリッド車の走行データ解析装置および解析方法
を説明する図である。
【0026】図1に示すように、ハイブリッド車1に
は、エンジン3と、CVT4と、第1モータ5と、第2モ
ータ6と、第3モータ7が搭載されていると共に、ハイ
ブリッドコントロールマネージメントシステム(HCM)1
2, エンジンコントロールマネージメントシステム (EM
C)13, CVTコントロールユニット14,第1モータコン
トロールユニット15, 第2モータコントロールユニッ
ト16および第3モータコントロールユニット17をつ
なげて形成される車両内ネットワーク10が搭載されて
おり、エンジンコントロールマネージメントシステム1
3およびコントロールユニット14,15,16,17の
各コントローラ13a,14a,15a,16a,17aに
は、エンジンやモータの回転数を測定するセンサ13
b,14b,15b,16b,17bがそれぞれ接続されて
いる。
【0027】このハイブリッド車1の走行データを測定
して解析する解析装置20は、車両内ネットワーク10
と車両診断コネクタ21を介して接続するプロトコル変
換機22と、マンマシンインターフェースとしてのキー
ボード23と、表示部24と、車両に設置したマイク
(センサ)25からの外部アナログ信号を取り込んでデジ
タル変換するA/D変換インターフェイス26と、プロト
コル変換機22およびA/D変換インターフェイス26を
介してリアルタイムで得られる多数の走行データを処理
して判断する中央演算処理部27と、走行データおよび
解析結果を1次保管する記憶部28と、ローカルエリア
ネットワークLANと接続するLANインターフェイス29を
備えており、走行データは、10msecのサンプリング周
期で取得するようになっている。
【0028】ローカルエリアネットワークLAN上には、L
ANインターフェイス31,中央演算処理部32および記
憶部33を具備したデータベース装置30が設置してあ
り、ローカルエリアネットワークLANの複数の端末に
は、上記解析装置20と同一構成の解析装置20Aやデ
ータの閲覧,入力を行う閲覧・入力装置20Bが複数接続
してある。
【0029】この場合、解析装置20は、自己の記憶部
28に格納した走行データおよび解析結果をデータベー
ス装置30に格納可能としていて、ローカルエリアネッ
トワークLANの端末を通してデータベース装置30に入
力されている複数の車両の走行データおよび解析結果と
自己の走行データおよび解析結果とを用いて演算する自
己学習機能を有していると共に、この自己学習で得た学
習データをローカルエリアネットワークLANの端末に接
続される他の走行データ解析装置20Aに自動的に送る
送信機能を有している。
【0030】次に、上記解析装置20を用いて音振不具
合部位を特定する要領を説明する。この際、図7に示す
ように、モータ5,6,7の各ステータ8がそれぞれ24
個のコイルスロットル8aを有していて、第2モータ6
のロータ9とステータ8との近接部分で騒音が生じてい
る場合、すなわち、回転24次成分の騒音が生じている
場合を例に挙げて説明する。
【0031】まず、車両診断コネクタ21を介してハイ
ブリッド車1の車両内ネットワーク10に解析装置20
のプロトコル変換機22を接続すると共に、車両に設置
したマイク25にA/D変換インターフェイス26を接続
する。
【0032】この状態で、車両の走行を開始すると共
に、解析装置20では、図2に示すように、ステップS
1において測定をスタートし、ステップS2においてエ
ンジン3およびモータ5,6,7の各音圧しきい値Da,D
b,Dc,Ddのセットを行うのに続いて、ステップS3に
おいて走行データおよび騒音データの取り込みを行う。
【0033】そして、最も騒音が気に障ると検査員が判
断した段階(例えば、速度が約40km/hの段階)にお
いて、キーボード23によりデータ上にフラグを入力
(ステップS4)すると、ステップS6においてステップ
S5で得たエンジン3およびモータ5,6,7の各回転数
をベースにした周波数分析が実施され、ステップS7お
よびステップS8における中央演算処理部27の自動演
算により、図6に示すように、最大ピーク周波数f1=1
669Hz(64dB)および2番目ピーク周波数f2=3338Hz(56d
B)が存在することが認識される。
【0034】このとき、図5に示すように、第2モータ
6が4172rpmで回転しており、図3のステップS15お
よびステップS18の中央演算処理部27による下記計
算により、 4172 rpm/60sec×24次=1668.8Hz、4172 rpm/60sec×48
次=3337.6Hz 第2モータ6の回転24次成分および回転48次成分による
騒音であることが認識される。
【0035】これにより、第2モータ6が振動源である
と判断し、ステップS7およびステップS8で得た音圧
レベルs1,s2とステップS2でセットした音圧しき
い値Dbとの比較をステップS16およびステップS1
9でそれぞれ行って、音圧レベルs1,s2が音圧しき
い値Dbを越えた場合には、ステップS17およびステ
ップS20において第2モータ6が音振不具合部位であ
ると特定し、さらに、24×n次成分による騒音であるこ
とから、表示部24において騒音が第2モータ6のロー
タ9とステータ8との間の磁気音であると表示する。
【0036】この間、中央演算処理部27により、図2
に示すステップ9からステップ14,図3に示すステップ
21からステップ26および図4に示すステップ27か
らステップ32において、第1モータ5,第3モータ7
およびエンジン3についての周波数分析がなされてお
り、すなわち、すべての回転成分についての周波数分析
がなされており、ステップS2の音圧しきい値Da,Dc,
Ddに基づいて、第1モータ5,第3モータ7およびエン
ジン3のいずれかに音振不具合があると判断された場合
には、その部位が自動的に表示部24に表示される。
【0037】この解析装置20において、上記測定で得
た走行データおよび解析結果は、その自己学習機能によ
り記憶部28に一次保管され、これ以後、同一条件下に
おいて音振不具合の発生を検知すると、上記複雑な周波
数分析による演算を行わずに一次保管した特定結果を表
示する。
【0038】この際、解析装置20は、その送信機能に
より上記測定で得た走行データおよび解析結果をローカ
ルエリアネットワークLAN上のデータベース装置30の
記憶部33にも自動で転送して一次保管し、ローカルエ
リアネットワークLANのデータベース装置30に入力さ
れている複数の車両の走行データおよび解析結果と自己
の走行データおよび解析結果とを比較して、不足してい
るデータを自己の記憶部28に自動的に読み込み、一
方、ローカルエリアネットワークLANの端末に他の走行
データ解析装置20Aが接続された場合には、他の走行
データ解析装置20Aの記憶部28内の学習データと、
この走行データ解析装置20の記憶部28内の学習デー
タとを比較して、その差を他の走行データ解析装置20
Aの記憶部28に自動的に送って書き込む。
【0039】つまり、ローカルエリアネットワークLAN
の端末に接続されるすべての解析装置20が同一の学習
条件で運用されることとなる。
【0040】したがって、上記解析装置20を用いた走
行データ解析方法では、ハイブリッド車1の車両内ネッ
トワーク10に車両診断コネクタ21を介して解析装置
20のプロトコル変換機22を接続すると共に、車内に
セットしたマイク25にA/D変換インターフェイス26
を接続すれば、多数の走行データの測定がリアルタイム
でなされると共に、測定用付帯機器のセットや車外への
センサの配索を必要とすることなく、すべての振動源で
得られた回転成分に基づいて回転次数比分析がなされる
こととなって、音振不具合部位の特定および表示部24
を介しての不具合内容の表示が自動でなされることとな
る。
【0041】すなわち、測定準備や測定にかかる手間隙
およびデータ解析の工数が格段に低減されるのに加え
て、従来困難を極めた音振不具合部位の精度の高い特定
が誰にでも容易になされることとなる。
【0042】また、上記走行データ解析装置20をロー
カルエリアネットワークLAN上に位置するデータベース
装置30に接続すると、自己の走行データおよび解析結
果に加えてローカルネットワークLANの端末を通してデ
ータベース装置30に入力された複数の車両の走行デー
タおよび解析結果を用いた演算をなし得ることとなり、
ハイブリッド車1毎の特性のばらつきや不具合の解析が
容易になされることとなる。
【0043】さらに、この走行データ解析装置20は、
上記のような自己学習機能を有しているので、解析のた
めに走行を繰り返す必要がないばかりか、解析を経験す
るほど自動による解析時間が短くなって、解析工数のよ
り一層の低減が図られることとなる。
【0044】加えて、この走行データ解析装置20は、
送信機能も有しているので、ローカルネットワークLAN
の端末に接続される解析を経験していない他の走行デー
タ解析装置20Aに自己学習で得た学習データを送れ
ば、ローカルネットワークLANで結ばれる他の部署との
データの共有化が図られるうえ、他の部署においても解
析工数が格段に低減することとなる。
【0045】図8は、上記した走行データ解析装置20
を用いてタイヤ駆動力(加速性能の代用)のばらつきを測
定する際のフル加速時における走行データを示すグラフ
である。
【0046】図8に示すように、ハイブリッド車1は、
最初第1モータ5で加速するが、フル加速であるため、
即座にエンジン3が作動を開始し、このエンジン3のト
ルクが十分な大きさになった段階で、第1モータ5のト
ルクを絞ってエンジントルクで加速を続けているのが判
る。
【0047】また、CVT4の変速比は、走行開始直後に
おいてもっとも低いポジションにあるが、速度の上昇に
伴って高いギアポジションに変速していくことが判る。
【0048】車両診断コネクタ21を介してプロトコル
変換機22をハイブリッド車1の車両内ネットワーク1
0に接続した走行データ解析装置20は、エンジントル
ク,第1モータトルク, CVT変速比,速度などの情報を取
得し、この情報から中央演算処理部27による(エンジ
ントルク+第1モータトルク)×CVT変速比×最終減速比
×タイヤ動回転半径の計算により、タイヤ駆動力MAX地
点での駆動力 (135N・m)×2.28×5.473×0.305m=1143kgf を求める。
【0049】ここで、あらかじめフル加速時のMAX駆動
力のしきい値を設定しておくと、車両の駆動力が適正で
あるか否かを判定し得ることとなり、例えば、MAX駆動
力が1200kgf以上であった場合、この車両の駆動力は不
具合となり、この不具合情報が記憶部28に記録され
る。
【0050】この際、不具合の原因が自動的に確認さ
れ、この実施例において、エンジントルクのしきい値が
本条件では120N・m以上必要であるのに対して110N・mで
あったことが認識される。
【0051】このエンジントルクが不足している情報を
含めて他の走行情報もすべて記憶部28に自動的に記録
され、いずれもが表示部24を通して閲覧し得ることと
なる。
【0052】そして、走行後において、走行データ解析
装置20をローカルエリアネットワークLAN上に位置す
るデータベース装置30に接続すると、上記走行データ
がデータベース装置30に自動的に格納され、このデー
タベース装置30に格納されている複数の車両の走行デ
ータを用いて、複数の車両の平均値および車両毎の特性
を自動演算する。
【0053】したがって、上記タイヤ駆動力のばらつき
を測定する場合も、ハイブリッド車1の車両内ネットワ
ーク10に車両診断コネクタ21を介して解析装置20
のプロトコル変換機22を接続すれば、多数の走行デー
タの測定がリアルタイムでなされることとなって、不具
合部位の特定および表示部24を介しての不具合内容の
表示が自動でなされることとなる。
【0054】また、上記走行データ解析装置20をロー
カルエリアネットワークLAN上に位置するデータベース
装置30に接続すると、ハイブリッド車1毎の特性のば
らつきや不具合の解析が容易になされることとなる。
【0055】さらに、この場合も、解析のために走行を
繰り返す必要がないうえ、解析を経験するほど自動によ
る解析時間が短くなり、解析工数のより一層の低減が図
られるのに加えて、ローカルネットワークLANの端末に
接続される解析を経験していない他の走行データ解析装
置20Aに自己学習で得た学習データを送ることで、ロ
ーカルネットワークLANで結ばれる他の部署との駆動力
測定情報および他の車両測定情報の共有化が図られるう
え、他の部署においても解析工数が格段に低減すること
となる。
【0056】本発明に係わるハイブリッド車の走行デー
タ解析装置および解析方法の詳細な構成は、上記した実
施例に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるハイブリッド車の走行
データ解析装置を用いた走行データ解析方法のシステム
説明図である。
【図2】図1における走行データ解析装置による不具合
部位特定のフローチャートである。
【図3】図2に続く走行データ解析装置による不具合部
位特定のフローチャートである。
【図4】図3に続く走行データ解析装置による不具合部
位特定のフローチャートである。
【図5】図1における走行データ解析装置が測定中に取
得したモータおよびエンジンの回転数の変化を示すグラ
フである。
【図6】図1の走行データ解析装置による周波数分析の
結果を示すグラフである。
【図7】図1のハイブリッド車に搭載されるモータの簡
略断面説明図である。
【図8】図1の走行データ解析装置を用いてタイヤ駆動
力のばらつきを測定する際のフル加速時における走行デ
ータを示すグラフである。
【符号の説明】
1 ハイブリッド車 10 車両内ネットワーク 20 走行データ解析装置 20A 他の走行データ解析装置 21 車両診断コネクタ 22 プロトコル変換機 23 キーボード 24 表示部 25 マイク(センサ) 26 A/D変換インターフェイス 27 中央演算処理部 28 記憶部 30 データベース装置 31 LANインターフェイス 32 中央演算処理部 33 記憶部 LAN ローカルエリアネットワーク

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハイブリッド車に搭載された複数のコン
    トロールユニットをつなげて形成される車両内ネットワ
    ークと車両診断コネクタを介して接続するプロトコル変
    換機と、マンマシンインターフェースとしてのキーボー
    ドと、表示部と、車両に設置したセンサからの外部アナ
    ログ信号を取り込んでデジタル変換するA/D変換インタ
    ーフェイスと、プロトコル変換機およびA/D変換インタ
    ーフェイスを介してリアルタイムで得られる多数の走行
    データを処理して判断する中央演算処理部と、走行デー
    タを1次保管する記憶部を備えていることを特徴とする
    ハイブリッド車の走行データ解析装置。
  2. 【請求項2】 ローカルエリアネットワーク上に位置す
    るデータベース装置に自己の記憶部に格納した走行デー
    タおよび解析結果を格納可能とし、ローカルネットワー
    クの端末を通してデータベース装置に入力された複数の
    車両の走行データおよび解析結果と自己の走行データお
    よび解析結果とを用いて演算する自己学習機能を有して
    いると共に、この自己学習で得た学習データをローカル
    ネットワークの端末に接続される他の走行データ解析装
    置に自動的に送る送信機能を有している請求項1に記載
    のハイブリッド車の走行データ解析装置。
  3. 【請求項3】 ハイブリッド車に搭載された複数のコン
    トロールユニットをつなげて形成される車両内ネットワ
    ークに、車両診断コネクタを介して請求項1に記載の走
    行データ解析装置のプロトコル変換機を接続して同時通
    信を行うことで車両のすべての走行データをリアルタイ
    ムで測定し、これと同時に、車両にセットしたセンサか
    らの外部アナログ信号を前記走行データ解析装置のA/D
    変換インターフェイスに取り込んで、中央演算処理部に
    おいてすべての走行データおよび外部アナログ信号の解
    析を行って、不具合部位を特定することを特徴とするハ
    イブリッド車の走行データ解析方法。
  4. 【請求項4】 ハイブリッド車に搭載された複数のコン
    トロールユニットをつなげて形成される車両内ネットワ
    ークに、車両診断コネクタを介して請求項1に記載の走
    行データ解析装置のプロトコル変換機を接続して同時通
    信を行うことで車両におけるすべての振動源の回転数を
    リアルタイムで測定し、これと同時に、車両にセットし
    た騒音検知センサからの外部アナログ信号を前記走行デ
    ータ解析装置のA/D変換インターフェイスに取り込んで、
    中央演算処理部においてすべての振動源で得られた回転
    成分から回転次数比分析を行って、音振不具合部位を特
    定することを特徴とするハイブリッド車の走行データ解
    析方法。
  5. 【請求項5】 ローカルエリアネットワーク上に位置す
    るデータベース装置に請求項2に記載の走行データ解析
    装置を接続して自己の記憶部に格納した走行データおよ
    び解析結果を格納し、自己の走行データおよび解析結果
    に加えてローカルネットワークの端末を通してデータベ
    ース装置に入力された複数の車両の走行データおよび解
    析結果を用いて演算を行うと共に、この演算で得た学習
    データをローカルネットワークの端末に接続される他の
    走行データ解析装置に自動送信することを特徴とするハ
    イブリッド車の走行データ解析方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US10169932B2 (en) 2016-06-08 2019-01-01 Hitachi, Ltd. Anomality candidate information analysis apparatus and behavior prediction device

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