JP2002228254A - 追いだき機能付給湯装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 給湯と追いだき兼用の１缶２水型熱交換器を
備えた給湯装置において、高温給湯された直後に追いだ
きが使用された場合でも、高温湯がそのまま浴槽側に流
出しないようにする。 【解決手段】 追いだき回路２から熱交換器３の下流側
で分岐し、前記分岐点よりさらに下流側で追いだき回路
２に接続される追いだきバイパス回路７を設けている。
これによって高温給湯直後に追いだきが使用された場合
でも、熱交換器３内追いだき回路２中の高温に加熱され
た湯水が追いだきバイパス回路７内の低温の湯水と混合
することにより、浴槽側に高温湯が流出することがなく
安全性、使用勝手が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は追いだき機能付給湯
装置、特に給湯、追いだきを１つの熱交換器で行う１缶
２水型の追いだき機能付給湯装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来この種の追いだき機能付給湯装置
は、図５のような構成をしていた。この装置は図５に示
されているように、給湯栓２０につながる給湯回路１
と、浴槽１７につながる追いだき回路２から構成され
る。給湯栓２０を開けると、制御部２１は水量検出手段
８からの信号を受けて、加熱手段４を加熱し、熱交換器
３を介して給水の温度を上昇させる。追いだきを行う信
号が制御部２１に入力されると循環ポンプ５が循環し、
追いだき回路２に浴槽内湯水を循環させる。制御部２１
は水流検出手段６からの信号を受けて加熱手段４を加熱
し、熱交換器３を介して浴槽内湯水の温度を上昇させ
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】近年、浴槽と追いだき
機能付給湯機などを接続する配管の材質として樹脂が多
用されており、樹脂配管の耐用年数を延ばすために、あ
まり高温の湯水を流さないようにすることが必要となっ
てきている。

【０００４】しかしながら、従来の追いだき機能付給湯
装置では給湯が単独で使用された直後に追いだきが使用
された場合、追いだき開始時、熱交換器３内追いだき回
路２中の高温に加熱された湯水がそのまま浴槽側に流出
するという課題を有していた。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、追いだき回路から熱交換器下流側で分岐
し、前記分岐よりさらに下流側で前記追いだき回路に接
続される追いだきバイパス回路を設けたものである。

【０００６】上記発明によれば、給湯が単独で使用され
た直後に追いだきが使用された場合、追いだき開始時、
熱交換器内追いだき回路中の高温に加熱された湯水が追
いだきバイパス回路内の低温の湯水と混合されることに
より、浴槽側に高温の湯水が流出することを防止する事
ができる。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１は、給湯回路
と、浴槽内湯水を追いだきする追いだき回路と、給湯と
浴槽内湯水の追いだきを１つの熱交換器で行う１缶２水
型の熱交換器と、給湯、追いだきを行う際に前記熱交換
器を加熱する加熱手段と、追いだきを行う際に浴槽内湯
水を前記追いだき回路に循環させる循環ポンプと、前記
追いだき回路の水流を検出する水流検出手段と、前記追
いだき回路から前記熱交換器下流側で分岐し、前記分岐
点よりさらに下流側で前記追いだき回路に接続される追
いだきバイパス回路と、前記給湯回路を通過する水量を
検出する水量検出手段と、前記各手段を制御する制御部
を有する追いだき機能付給湯装置である。

【０００８】上記追いだき機能付給湯装置によれば、給
湯が単独で使用された直後に追いだきが使用された場
合、追いだき開始時、前記熱交換器内追いだき回路中の
高温に加熱された湯水が前記追いだきバイパス回路内の
低温の湯水と混合されることにより、浴槽側に高温の湯
水が流出することを防止できる。

【０００９】また本発明の請求項２は、給湯使用後一定
時間は追いだき使用が行われても前記循環ポンプでの循
環および前記加熱手段での加熱を待機する追いだき機能
付給湯装置である。

【００１０】上記追いだき機能付給湯装置によれば、給
湯が単独で使用された直後に追いだきが使用された場
合、前記熱交換器内追いだき回路中の湯水温度がある程
度低下した後、前記追いだきバイパス回路内の低温の湯
水と混合されるため、浴槽側に高温の湯水が流出するこ
とをさらに防止できる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。

【００１２】（実施例１）図１は、本発明の追いだき機
能付給湯装置の実施例１を示す全体構成図である。１は
給湯回路で配管１９により給湯栓２０に接続される。２
は追いだき回路で配管１８により浴槽１７に接続され
る。３は給湯および追いだきをそれぞれ単独、もしくは
同時に行うことができる１缶２水型の熱交換器である。
４はガスまたは石油を燃焼させ熱交換器３を加熱する加
熱手段で制御部２２からの信号により燃焼量が制御で
き、熱交換器３の加熱量を変動させることができる。

【００１３】給湯回路１には給湯回路１を通過する水量
を検出する水量検出手段８、入水温度を検出するサーミ
スタ１１、熱交換器３の出口温度を検出するサーミスタ
１３、出湯温度を検出するサーミスタ１２、給湯回路１
を通過する水量を調整する流量調整弁１６が設けられて
いる。また、熱交換器３を迂回するように給湯バイパス
回路１５が設けられ、給湯バイパス回路１５にはバイパ
ス回路を通過する水量を調整する流量調整弁１４が設け
られている。給湯栓１９が開けられると給湯回路１上の
各検出手段、各サーミスタの信号から制御部２２にて加
熱手段４の加熱量、流量調整弁１４、１６の弁開度が制
御され目標温度の湯が出湯される。

【００１４】追いだき回路２には浴槽内湯水を循環する
循環ポンプ５、追いだき回路２内の水の流れを検出する
水流検出手段６、浴槽内湯水の温度を検出するサーミス
タ９、熱交換器３で加熱後の温度を検出するサーミスタ
１０、熱交換器３の下流側で分岐し、前記分岐よりさら
に下流側で接続される追いだきバイパス回路７が設けら
れている。制御部２２に追いだき運転の入力があると、
循環ポンプ５が循環し、水流検出手段６により追いだき
回路２内の流水が検出されるとサーミスタ１０の信号か
ら制御部２２にて加熱手段４の加熱量が制御され、サー
ミスタ９により検出される浴槽内湯水の温度が目標温度
となるまで追いだきが行われる。また、追いだきバイパ
ス回路７と追いだき回路２との流量比はほぼ等分となる
ようにそれぞれの流路径を決め、追いだきバイパス回路
７と熱交換器３内追いだき回路２の容積がほぼ同等にな
るように追いだきバイパス回路７の形状を決めている。

【００１５】給湯運転が行われると給湯回路１内を流れ
る水を加熱するため加熱手段４により熱交換器３が加熱
される。このとき追いだき運転が行われていなければ追
いだき回路２内の湯水は停止しているため、熱交換器３
内追いだき回路２中の湯水のみが加熱される。特に給湯
停止直後には給湯による熱搬送がなくなり熱交換器３の
余熱による後沸きで熱交換器３内追いだき回路２中の湯
水温度は８０℃から９０℃程度の高温となる。このため
給湯が使用され停止した直後に追いだき運転が行われた
場合、追いだきバイパス回路７がなければ熱交換器３内
追いだき回路２中の８０℃から９０℃に加熱された高温
の湯水が浴槽１７への配管１８に流れ出してしまう。

【００１６】しかしながら、追いだきバイパス回路７内
の湯水は前回の追いだき終了からの時間や気温によって
異なるが、入浴中で、ある程度の時間ごとに追いだきが
行われているような状態のときは浴槽温度程度になって
いる。このため給湯が使用され停止した直後に追いだき
運転が行われた場合でも熱交換器３内追いだき回路２中
の高温の湯水は追いだきバイパス回路７内の湯水と混合
され、追いだきバイパス回路７内の湯水温度が４０℃程
度の場合、配管１８へ流れ出る温度は７０℃程度以下に
抑えることができる。給湯停止直後に追いだき運転が行
われた場合の追いだき回路２、追いだきバイパス回路７
を通過する湯水温度の測定点を図２、温度変化の様子を
図３に示す。

【００１７】（実施例２）図４は、本発明の追いだき機
能付給湯装置の実施例２を示す全体構成図である。実施
例１と異なる点は、制御部２２を制御部２３にしたとこ
ろである。なお実施例１と同一符号のものは同一構造を
有し、説明は省略する。

【００１８】制御部２３は給湯運転が行われ停止した場
合、給湯停止後一定時間は追いだき運転の入力があって
も循環ポンプ５での循環と加熱手段４での加熱を待機す
る。この待機時間を長く取れば熱交換器３内追いだき回
路２中の湯水温度の低下は大きくなり、それにつれて追
いだき運転開始時に配管１８へ流れ出る湯水温度も低下
する。しかし、あまり長いと使用者が違和感を覚える可
能性があるため実際には１０秒程度としている。これに
より実施例１の場合よりも配管１８へ流れ出る温度をさ
らに３℃程度低く抑えることができる。

【００１９】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、追いだき
回路中に追いだきバイパス回路を設けているので、給湯
が単独で使用された直後に追いだきが使用された場合で
も追いだき開始時、熱交換器内追いだき回路中の高温に
加熱された湯水が追いだきバイパス回路内の低温の湯水
と混合されることにより、浴槽側に高温の湯水が流出す
ることを防止でき、追いだき配管に用いられた樹脂配管
の耐用年数を長くすることができるという有利な効果を
有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例１における追いだき機能付給湯
装置の全体構成図

【図２】同装置において、給湯停止直後に追いだき運転
が行われた場合、追いだき回路、追いだきバイパス回路
を通過する湯水温度の測定点を示した図

【図３】図２の測定点において測定した湯水の温度変化
を示す特性図

【図４】本発明の実施例２における追いだき機能付給湯
装置の全体構成図

【図５】従来の追いだき機能付給湯装置を示す全体構成
図

【符号の説明】

１ 給湯回路 ２ 追いだき回路 ３ 熱交換器 ４ 加熱手段 ５ 循環ポンプ ６ 水流検出手段 ７ 追いだきバイパス回路 ８ 水量検出手段 １８ 追いだき用配管 ２２、２３ 制御部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 給湯回路と、浴槽内湯水を追いだきする
   追いだき回路と、給湯と追いだきとを１つの熱交換器で
   行う１缶２水型の熱交換器と、給湯、追いだきを行う際
   に前記熱交換器を加熱する加熱手段と、追いだきを行う
   際に浴槽内湯水を前記追いだき回路に循環させる循環ポ
   ンプと、前記追いだき回路の水流を検出する水流検出手
   段と、前記追いだき回路から前記熱交換器下流側で分岐
   し、前記分岐されたところよりさらに下流側で前記追い
   だき回路に接続される追いだきバイパス回路と、前記給
   湯回路を通過する水量を検出する水量検出手段と、前記
   各手段を制御する制御部を備えた追いだき機能付給湯装
   置。
2. 【請求項２】 給湯使用後一定時間は追いだき使用が行
   われても前記循環ポンプでの循環および前記加熱手段で
   の加熱を待機する請求項１記載の追いだき機能付給湯装
   置。