JP2002227896A - サスペンションアーム用防振支持体およびサスペンションアーム - Google Patents

サスペンションアーム用防振支持体およびサスペンションアーム

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JP2002227896A
JP2002227896A JP2001025912A JP2001025912A JP2002227896A JP 2002227896 A JP2002227896 A JP 2002227896A JP 2001025912 A JP2001025912 A JP 2001025912A JP 2001025912 A JP2001025912 A JP 2001025912A JP 2002227896 A JP2002227896 A JP 2002227896A
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arm
vibration
elastic body
suspension arm
cut
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Koichi Hasegawa
浩一 長谷川
Rentaro Kato
錬太郎 加藤
Koji Uchino
広治 内野
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数を減少させ、かつ、製造工程を単純
化でさせることで、低コストなサスペンションアームを
提供し、また、そのような低コストサスペンションアー
ムのヘッド部を構成するための防振支持体を提供する。 【解決手段】 外筒部材10とそれに内装される軸部材
20および弾性体30とからなるサスペンションアーム
用防振支持体1を、外筒部材10がサスペンションアー
ム自体の外郭をなし、かつ、アームと接続される状態に
おいて、その外筒部材10の筒部11が変形して弾性体
30の軸直断面積が減少するように構成する。そして、
そのような防振支持体1をアームに接続することにより
サスペンションアームを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】自動車のサスペンション装置
に用いられるサスペンションアーム、および、そのサス
ペンションアームを構成し防振機能を発揮するサスペン
ションアーム用防振支持体に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のサスペンション装置に用いられ
るサスペンションアームは、当該サスペンション装置を
構成する各種構成部品を支持するとともに、それらを弾
性連結することで、例えば車輪の振動をボディおよびシ
ャーシに伝達するのを防止または抑制するためのもので
ある。
【0003】従来のサスペンションアームの構造を図6
および図7に例示する。図6は、防振ブッシュが組付け
られた状態を示し、図7は、(a)に防振ブッシュの単
体を、(b)にそのブッシュが組付けられるアーム本体
の単体を示す。図が示すように、サスペンションアーム
は、棒状あるいはパイプ状のアーム2とその端部(一般
には両端)に固着されたヘッド3とから構成され、当該
ヘッド3は、ヘッド本体50と、そのヘッド本体50に
嵌挿される防振ブッシュ60とから構成されている。防
振ブッシュ60は、筒状の外筒部材61と、その内部に
略同軸的に配置された軸部材62と、外筒部材61およ
び軸部材62の間に介装された弾性体63(一般的には
ゴム)とからなり、その軸部材62に振動体となる部品
あるいは被振動体となる部品が連結する構造となってい
る。
【0004】ゴム弾性体からなる防振ブッシュの場合、
その製造は、成形型内に外筒部材および軸部材を定置さ
せ、型内に形成される空間にゴムを流し込み加硫接着す
ることによって行われる。このように製造される防振ブ
ッシュは、加硫接着後の状態のままではゴム弾性体に歪
みが残存し、例えば円筒状の外筒部材を有する防振ブッ
シュの場合、ゴム弾性体に半径方向の引張応力が残留す
ることになる。この残留する応力は、防振ブッシュの防
振特性およびそのゴム弾性体の耐久性等に大きく影響を
与えるため、除去する必要がある。そこで、従来は、加
硫接着後、外筒部材の外側から径方向に押圧してその外
筒部材を縮径させるように塑性変形させ、ゴム弾性体の
軸直断面積を減少させる工程に供されていた。
【0005】また、サスペンションアームの製造は、図
に戻って説明すれば、まず、構成部材となるアーム2を
調製し、また、もう一つの構成部材であるヘッド本体5
0を防振ブッシュ60が嵌挿可能に調製した後、両者を
固着接合(一般的には溶接)してサスペンションアーム
本体を作製し、次いで、上記工程を経て製造された防振
ブッシュ60をヘッド本体50に圧入嵌挿して行われて
いた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した防振ブッシュ
の製造における軸直断面積を減少させるための工程は、
大きな押圧力を必要とするばかりでなく、別途設備によ
る別途一つの工程となることから、防振ブッシュの製造
工程自体を、ひいてはサスペンションアーム自体の製造
工程を煩雑化、長時間化する一因となっていた。また、
上述したように、現状のサスペンションアームでは、構
成する部品の点数も多く、また、そのために煩雑な工程
を経て製造しなければならなかった。
【0007】本発明は、上記現状のサスペンションアー
ムの抱える問題に鑑み、部品点数を減少させ、かつ、製
造工程を単純化でさせることで、低コストなサスペンシ
ョンアームを提供することを課題とし、また、そのよう
な低コストサスペンションアームのヘッド部を構成する
ための防振支持体を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】(1)本発明のサスペン
ションアーム用防振支持体は、アームに接続されてサス
ペンションアームを構成するサスペンションアーム用防
振支持体であって、アームに固着され略筒状をなす筒部
を有し該筒部の外周面がサスペンションアームの外郭を
形成する外筒部材と、振動源となる振動体または振動を
受ける被振動体のいずれかに連結され、前記外筒部材の
筒部と略同軸的にかつその外周面が該筒部の内周面と離
間するように配置された軸部材と、前記軸部材の外周面
と前記外筒部材の前記筒部の内周面との間に両者に接着
して介装された弾性体とを含んでなり、前記外筒部材は
前記筒部が変形し、それに応じて前記弾性体はその軸直
断面積が減少し、その状態で前記アームに接続されるよ
うな構造を有する(請求項1に対応)。
【0009】本発明のサスペンションアーム用防振支持
体の構造上の一つの特徴は、上記外筒部材がサスペンシ
ョンアーム自体の外郭をなすことにある。従来の、一般
的なサスペンションアームでは、上述したように、ヘッ
ド部はヘッド本体とそれに嵌挿される防振ブッシュとか
ら構成されている。これに対し、本発明の防振支持体
は、これまでのヘッド本体と防振ブッシュの外筒部材と
が一体化した構造となっている。言い換えれば、防振ブ
ッシュ自体がそのままアームに接続され、外筒部材がヘ
ッド本体となるような構造である。ヘッド本体および防
振ブッシュの外筒部材という2つの部材が1つの部材と
なるため、部品点数はその分減少する。したがって、本
発明の防振支持体を用いることにより、上述したそれぞ
れを調製するそれぞれの工程が1つの部材を調製する1
つの工程で済むため、大幅な製造工程の単純化、製造時
間の短縮が図れ、低コストなサスペンションアームを構
成できる。
【0010】本発明のサスペンションアーム用防振支持
体の構造上のもう一つの特徴は、アームと接続される状
態において、外筒部材はその筒部が変形し、それに内装
される弾性体の軸直断面積が減少することにある。つま
り、例えば、円筒状の筒部を有する防振支持体の場合、
その筒部が縮径するように、言い換えれば、筒部内周面
で区画される空間の軸直断面積が小さくなるように外筒
部材が変形する。そして、その変形に応じ、筒部の内部
に介装された弾性体が周囲から押圧され、その軸直断面
積が減少するといった構造を有することを意味する。
【0011】上述したように、例えば、加硫接着された
弾性体は径方向の引張応力が残留するため、これを除去
する必要がある。従来の防振ブッシュの場合、縮径工程
を付加してこれを行っていたが、本発明の防振支持体の
場合、外筒部材がそのように変形可能に形成されること
で、介装された弾性体の残留応力の除去あるいは軽減
が、アームとの接続の際に行われることになり、別途、
縮径工程といった残留応力除去のための工程を必要とし
ない。したがって、本発明の防振支持体を用いることに
より、その点においても、大幅な製造工程の単純化、製
造時間の短縮が図れ、低コストなサスペンションアーム
を構成できる。
【0012】これらをまとめれば、上記2つの構造上の
特徴を有する本発明のサスペンションアーム用防振支持
体を用いることにより、それぞれの特徴によって部品点
数の減少および弾性体の残留応力除去のための工程の削
減の両者が達成され、その結果、サスペンションアーム
の製造において、極めて大幅な製造工程の単純化、製造
時間の短縮が図れることになり、極めて低コストなサス
ペンションアームを提供することが可能となる。
【0013】(2)外筒部材がその筒部を変形して介装
される弾性体の軸直断面積が減少する手段は特に限定す
るものではなく、内部に介装される弾性体がその残留応
力を除去されることが可能なように、実質的にその軸直
断面積が減少するものであればよい。種々考えられる態
様において、本発明のサスペンションアーム用防振支持
体では、その手段として、前記外筒部材は、前記筒部に
軸方向の一方の端部から他方の端部まで連続する切れ目
を有し、該切れ目の開口幅が減少するように変形するこ
とで、前記筒部の内のり寸法が減少するような態様のも
のとすることができる(請求項2に対応)。
【0014】この態様のものは、例えば、外筒部材の筒
部がその全長にわたる切れ目を有するような形状のもの
であり、言い換えれば、断面がC形をしているような筒
部を有する外筒部材である。例えば、略円筒状の筒部で
あれば、その切れ目の開口幅が減少することで縮径、つ
まり、筒部の内径が小さくなる。筒部が縮径すること
で、その内周面に接着されて介装された弾性体はその軸
直断面積が減少する。したがって、この態様の外筒部材
をもつ本発明の防振支持体は、極めて単純な機構によっ
てその筒部の内のり寸法を減少させることができ、容易
に製造可能な防振支持体となる。
【0015】(3)上記切れ目を有する筒部をもつ態様
の外筒部材を採用する場合、さらに、前記弾性体を、前
記外筒部材の筒部の切れ目に開口し軸方向に連続する空
間を有し、該空間の軸直断面積が減少することでその軸
直断面積が減少するように構成することもできる(請求
項3に対応)。
【0016】筒状部材に内装される弾性体が中実(弾性
体の断面においてすべての部分に弾性材料が存在してい
ることを意味する)の場合、その弾性体の軸直断面積を
減少させて残留する応力を軽減あるいは除去する際、外
筒部材の筒部の内のり寸法を小さくするように変形させ
るのであるが、それには大きな力を必要とする。空間を
有する弾性体の場合、その空間の断面積が減少すること
で、比較的小さな力で外筒部材の上記変形が可能であ
る。つまり、小さな力で弾性体の軸直断面積を小さくす
ることができ、容易に残留する応力を除去あるいは軽減
できることになる。そして、その空間が外筒部材の筒部
の切れ目に開口する上記態様の弾性体の場合、切れ目の
開口幅が小さくなるのに応じてその空間が小さくなるこ
とで、より小さな力で効率的に弾性体に残留する応力を
除去あるいは軽減できることになり、アームとの接続を
より容易なものとすることができる。
【0017】(4)本発明のサスペンションアーム用防
振支持体では、アームとの接続は、アームと外筒部材と
を固着することによって行われる。その接続の態様は、
特に限定するものではなく、例えば、外筒部材は弾性体
および軸部材が内装される筒部を有し、その筒部とアー
ムとが固着されることで接続されるものであってもよ
い。
【0018】アームとの接続に関して、本発明の防振支
持体では、前記外筒部材が前記筒部と一体的に形成され
前記切れ目の両側から軸中心から離れる方向に突出しそ
の端部が前記アームに固着される2つの突出部を有し、
前記突出部が互いに近づく方向に変形することで前記切
れ目の開口幅が減少するように構成することもできる
(請求項4に対応)。
【0019】つまり、本態様の防振支持体では、上記筒
部に直にアームが固着されるのではなく、筒部に一体的
に形成された突出部にアームを固着させる態様のもので
ある。また、本態様の防振支持体では、その突出部は上
記筒部の切れ目を挟んで2つ存在し、それらが接近する
ように外筒部材が変形してアームに固着される。したが
って、外筒部材の筒部の軸中心から径方向に離れた部分
に偶力(モーメント)を加えることが可能であり、小さ
な力で筒部の内のり寸法を減少させることができ、容易
に弾性体の残留応力を軽減あるいは除去できる防振支持
体となる。
【0020】(5)外筒部材がその筒部に切れ目を有す
る態様の場合、アームに接続された状態では、その切れ
目の開口幅がなくなるように、つまり、切れ目の両側の
筒部の部分が互いに接するあるいは重なり合うように外
筒部材を構成することが可能である。すなわち、アーム
に接続される状態で、略完全な筒状をなす筒部となるよ
うに、すなわちアームに固着される際に閉じるような筒
部を有する外筒部材を形成することも可能である。この
ような態様の場合、内装される弾性体は、径方向のいず
れの方向においても筒部の内周面によってバックアップ
されることになり、従来の防振ブッシュのように、軸部
材が径方向のいずれの方向に力を受けた場合であって
も、弾性体はその過剰な変形が抑制される。
【0021】ところが、外筒部材の作製の容易さ等の設
計上の理由等で、幅をもった切れ目が残存する、つま
り、切れ目の両側の筒部の部分が離れた状態のままで外
筒部材がアームに固着される態様を採用しなければなら
ない場合も存在する。その場合にその切れ目の部分に弾
性体が存在するときは、その切れ目の方向に軸部材が変
位するような力が加わった場合、弾性体の筒部によるバ
ックアップが不充分となり、弾性体がその切れ目からは
み出そうとし、弾性体の変形が大きくなる。
【0022】上記弾性体の大きな変形を抑制するため、
前記アームに接続される状態において、前記外筒部材の
筒部には開口幅をもつ切れ目が残存しかつ前記弾性体が
該切れ目の部分に存在する構造をなすような構造の本発
明のサスペンションアーム用防振支持体では、前記軸部
材が前記切れ目の方向に変位する力を受けた際に該切れ
目からはみ出そうとする前記弾性体の変形を規制する弾
性体変形規制手段を設けることもできる(請求項5に対
応)。
【0023】このような弾性体変形規制手段を設けるこ
とにより、その方向に大きな力を受けた場合の弾性体の
過剰な変形が規制され、弾性体の耐久性は向上する。上
記弾性体変形手段は、具体的な態様を限定するものでは
ないが、例えば、弾性体をバックアップ可能な板状の部
材を筒部の切れ目の部分に接合するような態様を採用す
ることができる。
【0024】(6)また、本発明のサスペンションアー
ム用防振支持体では、前記弾性体は、前記外筒部材の突
出部に延出して形成された延出部を有し、該延出部が該
外筒部材の2つの突出部により挟持されて該外筒部材が
前記アームに固着されるように構成することもできる
(請求項6に対応)。つまり、弾性体を切れ目の部分か
らはみ出すように形成し、アームに接続された状態にお
いて、そのはみ出した弾性体の部分を2つの突出部によ
り挟み込む態様の防振支持体である。
【0025】筒部の切れ目からはみ出し突出部に挟持さ
れたた弾性体の部分は、上記弾性体変形規制手段として
機能する。この態様では、弾性体は、軸直断面におい
て、その部分の径方向の厚みが大きくなる。したがっ
て、切れ目方向に軸部材が移動する方向の力が加わった
場合、その方向におけるバネ定数が大きいことから、実
際に何らかの部材でバックアップされていなくても、そ
の方向への弾性体の変形は抑制されることになる。すな
わち、本態様の防振支持体は、何ら別途部材を必要とせ
ず、弾性体の形状等を調整するといった手段により、切
れ目方向の弾性体の過剰な変形を抑制できることから、
単純な構造の防振支持体となる。
【0026】(7)弾性体の一部を外筒部材の突出部で
挟持する上記態様の防振支持体の場合、突出部に挟持さ
れる弾性体の延出部は、必ずしもその突出部に接着され
る必要はない。つまり、挟持する突出部との摩擦力によ
って前記弾性体の延出部が、その動きを規制されれば充
分にその機能を果たすことができる。ところが、相当の
大きな力が加わった場合には、上記弾性体の延出部がず
れることも予想される。
【0027】そこで、弾性体の延出部を外筒部材の突出
部で挟持する上記態様の防振支持体においては、前記外
筒部材のそれぞれの突出部に接着されて2つ形成されて
いるように構成することもできる(請求項7に対応)。
弾性体の延出部を外筒部材の突出部に接着することによ
り、相当の大きな力が加わった場合でも、その挟持され
た際の位置から延出部がずれることを防止でき、より大
きな力に対しても、弾性体変形がの規制が充分に達成で
きる。
【0028】(8)本発明のサスペンションアーム用防
振支持体では、外筒部材のアームとの固着手段を特に限
定するものではない。締結材による締結、カシメといっ
た手段を採用することができる。外筒部材は、一般に金
属材料から成形されることから、その場合には、外筒部
材のアームとの固着は、溶接にて行うことが望ましい。
溶接は、接合強度が高く、充分な強度の外筒部材とアー
ムとの固着が達成でき、その結果、本防振支持体とアー
ムとの接続は強固なものとなる。
【0029】突出部を有する外筒部材であって、その突
出部を溶接によってアームに固着させる態様の場合、該
突出部の固着される部分が該アームの固着される部分に
適応する形状に形成されていることが望ましい(請求項
8に対応)。例えば、アームがパイプの場合、そのパイ
プの端部に突出部の端部を溶接することが考えられ、そ
の場合、突出部の端面によって構成される形状が、パイ
プの端面形状に適合することが望ましい。すなわち、こ
こでいう突出部の固着される部分がアームの固着される
部分に適応する形状に形成されているとは、例えば、ア
ームが丸パイプの場合、2つの突出部を合わせて形成さ
れる端面形状が同径の丸パイプとなるように突出部を形
成し、両者を突き合わせて溶接するような態様であり、
また、2つの突出部を合わせて形成される形状がアーム
の外径に略等しい内径を有するパイプ形状とし、突出部
にアームに差し込んで溶接する態様、あるいは、逆に、
2つの突出部を合わせて形成される形状がアームの内径
に略等しい外径を有するパイプ形状とし、アームに突出
部を差し込んで溶接する態様等を意味する。
【0030】アームと外筒部材の突出部とを溶接にて固
着するにあたって、上記のように適合する形状に突出部
を形成すれば、強度の高い固着が達成され、本防振支持
体とアームとの接続はより強固なものとなる。
【0031】(9)本発明のサスペンションアーム用防
振支持体は、その外筒部材の製造方法を特に限定するも
のではない。従来からのサスペンションアームの防振ブ
ッシュの外筒およびその防振ブッシュが嵌挿されるヘッ
ド本体は、鋼等の金属材料によって形成されており、本
防振支持体においても同様の金属材料を用いて形成すれ
ばよい。そして、外筒部材の成形方法、つまり外筒部材
を調整するための加工方法は、金属一般に用いられる加
工方法を用いればよい。その際、複数の部材から接合等
の手段により成形するものであってもよい。
【0032】しかし、製造コストを鑑みれば、本発明の
防振支持体では、前記外筒部材は、単一の板状材料を塑
性加工することにより成形されたものであることが望ま
しい(請求項9に対応)。つまり、例えば、鋼板を用
い、その鋼板をプレス成形することによって製造するこ
と等を意味する。このように、単一の板状材料から、プ
レス等によって塑性加工することで、外筒部材を迅速に
また低コストに調製でき、その結果、本態様の防振支持
体は、極めて低コストな防振支持体となる。なお、鋼板
は強度が高くかつ安価な材料である。これを用いて外筒
部材を成形する場合、その鋼板は高張力鋼板を使用する
ことができる。高張力鋼板を使用すれば板厚の薄いもの
を用いることができ、防振支持体、ひいてはサスペンシ
ョンアームの軽量化に繋がる。
【0033】(10)以上、本発明のサスペンションア
ーム用防振支持体について、その種々の態様を含めて説
明した。本発明は、上記種々の態様の防振支持体として
具現化されるだけでなく、それら種々の防振支持体をア
ームに接続した種々のサスペンションアームとして具現
化することもできる(請求項10に対応)。これら本発
明のサスペンションアームは、上述した本発明の防振支
持体の有する種々の利点を享受でき、その結果、部品点
数を減少、かつ、製造工程を単純化が達成され、低コス
トなサスペンションアームとなる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下に、まず、本発明のサスペン
ションアーム用防振支持体のおよびそれを用いたサスペ
ンションアームの一つの実施形態について説明し、次い
で、その実施形態を変形したいくつかの変形態様につい
て説明する。
【0035】〈一つの実施形態〉本実施形態のサスペン
ションアーム用防振支持体を軸方向から見た図を図1に
示し、また、アームに接続される状態の図を図2に示
す。図2において、(a)は軸方向から見た図であり、
(b)はアーム側から見た図である。なお、図1および
図2は、断面図ではないが、わかりやすくするため弾性
体に斜線を施してある。この防振支持体は、アームに接
続されてサスペンションアームを構成するものである。
【0036】まず、図1に基づいて説明すれば、本サス
ペンションアーム用防振支持体1は、アームに固着され
る外筒部材10と、その外筒部材10の筒部11と略同
軸的にかつ外周面が筒部11の内周面と離間するように
配置された軸部材20と、軸部材20の外周面20aと
外筒部材10の筒部11の内周面11aとの間に両者に
接着して介装された弾性体30とからなる。
【0037】外筒部材10は、1枚の高張力鋼板をプレ
ス成形して作製されている。外筒部材10の筒部11は
略筒状をなし、より詳しくは、外筒部材10は、筒部1
1に軸方向の一方の端部から他方の端部まで連続する切
れ目11bを有している。したがって、筒部11はその
軸直断面形状が略C字状をなしている。
【0038】また、外筒部材10は、上記筒部11の他
に、筒部10と一体的に形成され切れ目11bの両側か
ら突出する2つの突出部12を有している。この突出部
12は、軸中心から離れる方向に突出し、後に詳しく説
明するが、その端部12aがアームに固着される。な
お、この突出部12には、筒部11との位置関係を一定
に保つ補強のためのリブ12bが形成されている。
【0039】軸部材20は、炭素鋼製であり、その形状
は、筒状、詳しくは肉厚の丸パイプ状に形成されてい
る。図では示していないが、この軸部材20に、サスペ
ンション装置における振動源となる振動体または振動を
受ける被振動体のいずれか、つまり、例えば車輪側の部
材またはシャーシ側の部材のいずれかに連結される。
【0040】弾性体30は、ゴムからなり、外筒部材1
0の筒部11と軸部材20との間に介装されている。弾
性体30は、径方向の所定の方向のバネ定数を調製する
ために、軸方向に貫通する空間として形成される2つの
すぐり31を有している。また、外筒部材10の筒部1
1の切れ目11bに開口し軸方向に連続する空間(以
下、「開口空間」という)32を有している。なお、本
実施形態の防振支持体の場合、この開口空間32は、す
ぐり31と繋がる一つの空間として形成されている。さ
らに、弾性体30は、外筒部材10の突出部11に延出
して形成された延出部33を有し、延出部33は、外筒
部材10のそれぞれの突出部12に接着されて2つ形成
されている。
【0041】本防振支持体1の製造は、一般的な防振ブ
ッシュの製造に準じた方法で行えばよく、外筒部材10
および軸部材20を所定の形状に調製した後、成形型内
に外筒部材10および軸部材20を所定の位置にセット
し、型内に形成される空間にゴム前駆体を流し込み、こ
れを加硫して行う。なお、弾性体30の外筒部材10お
よび軸部材20への接着は、この加硫時に同時的に行わ
れる。製造された本防振支持体1は、その状態のままで
は弾性体30に歪みが残存する、つまり、弾性体30に
は半径方向の引張応力が残留することになる。
【0042】次に、アームへ接続される状態について、
図2を基に説明する。アームに接続される状態において
は、外筒部材10は突出部12が互いに近づく方向に変
形し、本形態の場合では、その端部12aが互いに接し
ている。外筒部材10のこのような変形により、筒部1
1の切れ目11bの開口幅が減少し、筒部11の内のり
寸法が減少する。つまり筒部11は縮径される。外筒部
材10の筒部11の内のり寸法が減少することで、弾性
体30は、開口空間32が消失し、その軸直断面積が減
少した状態となる。弾性体30の軸直断面積の減少によ
り、上述した弾性体30の残留応力は除去あるいは軽減
されることになる。
【0043】また、本実施形態の防振支持体1では、弾
性体30の2つの延出部33が外筒部材10の2つの突
出部12により挟持される。この状態において、外筒部
材10の筒部には、その幅が小さくなってはいるが、依
然として、筒部11の切れ目11bが残存している。弾
性体30の延出部33は、この残存する切れ目11bか
らはみ出すような状態となっており、弾性体30の径方
向の厚みはその部分が厚くなることで、切れ目11bの
方向に軸部材20が変位するような力が負荷された場合
にでも、切れ目の存在による影響を緩和あるいは除去
し、弾性体の過剰な変形が抑制されることになる。つま
り、この弾性体30の延出部33は、筒部11の切れ目
11bに位置する弾性体の部分を効果的にバックアップ
するように働く。
【0044】次に、図3に基づいて、アームとの接続に
ついて説明する。本防振支持体1は、図2からわかるよ
うに、外筒部材10の突出部12の固着される部分、つ
まり端部12aが該アームの固着される部分に適応する
形状に形成されている。詳しく言えば、突出部12の端
部12aは、アームとの接続時においてパイプ形状をな
なすように形成されており。この端部12aが、アーム
に固着される。
【0045】図3(a)は、突出部12の端部12aと
同径のパイプからなるアーム2との接続を示し、突出部
12の端部12aとアーム2の端部とを突合せ、その部
分に突合溶接を行うことで、外筒部材10とアーム2と
を固着する態様である。また、図3(b)は、突出部1
2の端部12aの内径とその外径が略等しいパイプから
なるアーム2との接続を示し、突出部12の端部12a
にアーム2の端部を挿入し、突出部12の端部12aの
最端に隅肉溶接を行うことで、外筒部材10とアーム2
とを固着する態様である。さらに、図3(c)は、突出
部12の端部12aの外径とその内径が略等しいパイプ
からなるアーム2との接続を示し、アーム2の端部を突
出部12の端部12aに挿入し、アーム2の最端に隅肉
溶接を行うことで、外筒部材10とアーム2とを固着す
る態様である。例示したこれらの態様を始めとした種々
の態様によって、本防振支持体1はアーム2と接続が可
能である。突出部12の固着される部分がアーム2の固
着される部分に適応する形状に形成されており、かつ、
溶接により固着されることで、そのサスペンションアー
ムはその部分の接合強度に優れたものとなる。
【0046】なお、図3に示すいずれの本発明のサスペ
ンションアームも、アームの一端に本発明の防振支持体
を接続したものとして図示されているが、アームの他端
にも本発明の防振支持体を接続して構成することを妨げ
るものではない。また、本発明のサスペンションアーム
では、アームの他端に、本発明の防振支持体以外の防振
支持体を接続する、従来の構造のようにヘッド本体を固
着してそのヘッド本体に防振ブッシュを嵌挿する、ある
いは、防振機構を有しない他の部材、部品を接続すると
いった態様をも選択することが可能である。
【0047】上記の防振支持体1をアーム2に接続して
サスペンションアームを構成することで、外筒部材10
はその筒部11の外周面がサスペンションアームの外郭
を形成することになり、前述した従来の構造のサスペン
ションアームと比較して、部品点数を減少させることが
可能となっている。また、本防振支持体1はアームとの
接続される状態において、外筒部材10の筒部11し、
弾性体30の軸直断面積が減少して弾性体30の残留応
力を除去あるいは軽減できるという構造になっている。
さらに、上記防振支持体1は、先に(「課題を解決する
手段」の項目において)説明した様々の構造的特徴を有
し、それぞれの特徴により先に説明した種々のそれぞれ
の利点を享受することができる。
【0048】〈変形態様〉図4に、上記本発明の防振支
持体の一つの変形態様を示す。図4(a)は、アームに
接続される前の状態、図4(b)は、アームに接続され
る状態であって、それぞれ軸方向から見た図を示す。な
お、いずれも断面図ではないが、わかりやすくするため
弾性体には斜線を施している。
【0049】本防振支持体1は、上記実施形態の防振支
持体と同様、その筒部11がサスペンションアームの外
郭を形成するする外筒部材10と、外筒部材10に内装
される軸部材20および弾性体30とを含んで構成され
る。接続された状態では、外筒部材10の筒部11が変
形することにより、弾性体30の軸直断面積が減少し、
その残留応力が除去あるいは軽減される構造となってい
る。
【0050】本防振支持体1と上記実施形態の防振支持
体との相違点は、本防振支持体1が、軸部材20がアー
ムの方向に変位する力を受けた際に筒部11の切れ目か
らはみ出そうとする弾性体30の変形を規制する弾性体
変形規制手段を、別途部材を接合することにより設けて
いる点である。これについて以下に詳しく説明する。
【0051】本防振支持体1の外筒部材10の筒部11
は、上記実施形態のものと同様の軸直断面形状をなして
おり、そのことから、筒部11は切れ目11bを有して
いる。そしてこの切れ目11bは、本防振支持体1がア
ームに接続される状態においても開口幅をもって残存す
る。本防振支持体1では、外筒部材10に2つのバック
アップ材13を設けている。この2つのバックアップ材
13は、ともに鋼製の帯材であり、外筒部材10の筒部
11の全長にわたって、筒部11と突出部12との境目
にそれぞれ溶接にて接合されている。
【0052】本防振支持体1において、弾性体30は、
外筒部材10の突出部12にまで延出する延出部は有し
ておらず、バックアップ材13を越えるものとはなって
いない。また、弾性体は、切れ目11bに開口する開口
空間32を有しているが、その開口幅は、バックアップ
材13の離間幅と略同等のものとなっている。なお、す
ぐり31は、上記実施形態のものとその形成位置、形状
が異なるが、本発明の防振支持体は、このように種々の
態様のすぐりを有する弾性体を内装したものにも適用す
ることが可能である。
【0053】アームとの接続時において、本防振支持体
1では、2つのバックアップ材13が互いに接し、ちょ
うど切れ目11bを塞ぐ格好となる。また、弾性体30
の開口空間32は、ほとんど消失するものとなる。した
がって、アームに接続された状態では、軸部材20がそ
のアームの方向に変位する力を受けた際にも、弾性体3
0は切れ目11bからはみ出すことができないことか
ら、上記バックアップ材13は、上述した弾性体変形規
制手段となる。上記実施形態と異なる構成を採用するも
のであるが、このような弾性体変形規制手段を設けるこ
とで、上記実施形態と同様、アーム方向の力に対する弾
性体の過剰な変形を防止あるいは抑制することができ
る。
【0054】ちなみに、本防振支持体1は、見方を変え
れば、バックアップ部材13をも含めて筒部と観念する
こともでき、その場合は、筒部の切れ目は、図4(a)
における11cと観念できる。したがって、本態様の防
振支持体は、外筒部材が、前記筒部に軸方向の一方の端
部から他方の端部まで連続する切れ目を有し、アームと
の接続される状態において該切れ目がなくなる、詳しく
は切れ目の開口幅がなくなる態様の防振支持体と把握す
ることができる。そしてこのように把握した場合、外筒
部材の突出部は、筒部の有する切れ目の両側であって、
切れ目から離れた位置からそれぞれ突出するものと把握
することができる。
【0055】なお、本変形態様では、バックアップ材1
3は、帯状のものであって、軸方向に連続し、切れ目1
1bのすべてを塞ぐ態様となっているが、切れ目のすべ
てではなく、切れ目の一部をバックアップ可能な形態、
例えば、軸方向のそれぞれの端部および中央部の3箇所
にバックアップ材を設けるといった形態をも採用でき
る。この場合においても、弾性体の上記変形を相当量規
制できることになる。
【0056】次に、図5に別の変形態様の本発明の防振
支持体を示す。図5(a)は、アームに接続される前の
状態、図5(b)は、アームに接続される状態であっ
て、それぞれ軸方向から見た図を示す。なお、いずれも
断面図ではないが、わかりやすくするため弾性体には斜
線を施している。
【0057】本防振支持体1は、上記実施形態の防振支
持体と同様、その筒部11がサスペンションアームの外
郭を形成するする外筒部材10と、外筒部材10に内装
される軸部材20および弾性体30とを含んで構成され
る。接続された状態では、外筒部材10の筒部11が変
形することにより、弾性体30の軸直断面積が減少し、
その残留応力が除去あるいは軽減される構造となってい
る。
【0058】本防振支持体1では、弾性体30は、切れ
目11bに開口する開口空間32を2つ有している。2
つの開口空間32は、それぞれ筒部11の切れ目11b
のそれぞれの端部に開口するように位置している。アー
ムとと接続される状態において、これら2つの開口空間
32は、外筒部材10の筒部11の内のり寸法が減少す
るのにともない減少し、ほとんど消失する状態となる。
【0059】このような変形態様をも採用できることか
ら、本発明の防振支持体においては、開口空間の位置、
形状、数量等を特に限定するものではない。また、必ず
しも筒部の切れ目に開口する必要はなく、外筒部材の変
形に応じて弾性体の軸直断面積が減少し製造過程におけ
る弾性体の残留応力を効果的に除去あるいは軽減可能な
ものであれば、軸直断面において弾性材料に囲まれた空
間であってもよい。
【0060】さらに、本防振支持体1の弾性体30は、
上記切れ目11bに挟まれた部分が外筒部材10の突出
部12にまで延出する1つの延出部33を有している。
この延出部33は、アームとの接続状態において、外筒
部材10の突出部12に挟持される。この様態におい
て、半径方向の弾性体の厚みはその部分で厚くなり、筒
部11に切れ目11bが残存することによる生じる弾性
体の上記変形を相当量抑制することが可能である。この
延出部33は、外筒部材10の突出部12に接着された
態様とはなっていないが、突出部にしっかりと挟持され
ていれば、弾性体の過剰な変形を抑制する手段として相
当の効果を発揮する。
【0061】ちなみに、本防振支持体1では、弾性体3
0は、上述したすぐりを有していない。このように、す
ぐりを有しない弾性体を構成要素とする防振支持体であ
っても、本発明の防振支持体の適用対象となり得る。さ
らに、弾性体は、その内部に流体を封入するような構造
のものであってもよい。また、上記実施形態では、弾性
体にはゴムを用いているが、ゴムに限らず、実質的にゴ
ムと同様に振動を吸収可能な弾性材料から形成されるも
のであってもよい。
【0062】〈他の実施形態の許容〉以上、本発明のサ
スペンションアーム用防振支持体およびそれを用いて構
成した本発明のサスペンションアームの実施形態につい
て説明したが、本発明の防振支持体およびサスペンショ
ンアームは、上記実施形態に限定されるものではなく、
上記実施形態を始めとして、当業者が行い得る改良、変
更を施した種々の態様で実施することが可能である。
【0063】
【発明の効果】本発明は、外筒部材とそれに内装される
軸部材および弾性体とからなるサスペンションアーム用
防振支持体を、その外筒部材がサスペンションアーム自
体の外郭をなし、かつ、アームと接続される状態におい
て、その外筒部材の筒部が変形して弾性体の軸直断面積
が減少するように構成するものである。このような構成
とすることで、本発明サスペンションアーム用防振支持
体を採用すれば、部品点数を減少させることができ、ま
た、弾性体の残留応力の除去あるいは軽減がアームとの
接続の際に行うことが可能となり、この本発明の防振支
持体をアーム接続してなる本発明のサスペンションアー
ムは、製造工程の単純化、製造時間の短縮が図れ、低コ
ストなサスペンションアームとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態であるサスペンションア
ーム用防振支持体を軸方向から見た図を示す。
【図2】 本発明の一実施形態であるサスペンションア
ーム用防振支持体のアームに接続される状態の図を示
す。
【図3】 本発明の一実施形態であるサスペンションア
ーム用防振支持体がアームに接続される様子を示す。
【図4】 本発明の防振支持体の一つの変形態様であっ
て、アームに接続される前後の状態をそれぞれ軸方向か
ら見た図を示す。
【図5】 本発明の防振支持体の別の一つの変形態様で
あって、アームに接続される前後の状態をそれぞれ軸方
向から見た図を示す。
【図6】 従来のサスペンションアームの構造であっ
て、アーム本体に防振ブッシュが組付けられた状態の図
を示す。
【図7】 従来のサスペンションアームの構造であっ
て、防振ブッシュおよびアーム本体の単体を表す図を示
す。
【符号の説明】
1:防振支持体 2:アーム 3:ヘッド 10:外筒部材 11:筒部 11a:内周面 11b、11c:切れ目 12:突出部 12a:端部 12b:リブ 13:バックアップ材(弾性体変形規制手段) 20:軸部材 20a:外周面 30:弾性体 31:すぐり 32:空間(開口空間) 33:延出部 50:ヘッド本体 60:防振ブッシュ 61:外筒部材 62:軸部材 63:弾性体
フロントページの続き (72)発明者 内野 広治 愛知県小牧市東三丁目1番地 東海ゴム工 業株式会社内 Fターム(参考) 3D001 AA17 AA18 BA01 CA01 DA04 DA08 DA12 3J048 AA01 BA19 EA17 3J059 AD02 BA42 BA62 BA75 BC06 BD07 CB05 DA19 EA13 GA02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アームに接続されてサスペンションアー
    ムを構成するサスペンションアーム用防振支持体であっ
    て、 アームに固着され、略筒状をなす筒部を有し、該筒部の
    外周面がサスペンションアームの外郭を形成する外筒部
    材と、 振動源となる振動体または振動を受ける被振動体のいず
    れかに連結され、前記外筒部材の筒部と略同軸的にかつ
    その外周面が該筒部の内周面と離間するように配置され
    た軸部材と、 前記軸部材の外周面と前記外筒部材の前記筒部の内周面
    との間に、両者に接着して介装された弾性体と、 を含んでなり、 前記外筒部材は前記筒部が変形し、それに応じて前記弾
    性体はその軸直断面積が減少し、その状態で前記アーム
    に接続されるサスペンションアーム用防振支持体。
  2. 【請求項2】 前記外筒部材は、前記筒部に軸方向の一
    方の端部から他方の端部まで連続する切れ目を有し、該
    切れ目の開口幅が減少するように変形することで、前記
    筒部の内のり寸法が減少する請求項1に記載のサスペン
    ションアーム用防振支持体。
  3. 【請求項3】 前記弾性体は、前記外筒部材の筒部の切
    れ目に開口し軸方向に連続する空間を有し、該空間の軸
    直断面積が減少することでその軸直断面積が減少する請
    求項2に記載のサスペンションアーム用防振支持体。
  4. 【請求項4】 前記外筒部材は、前記筒部と一体的に形
    成され前記切れ目の両側から軸中心から離れる方向に突
    出しその端部が前記アームに固着される2つの突出部を
    有し、 前記突出部が互いに近づく方向に変形することで前記切
    れ目の開口幅が減少する請求項2または請求項3に記載
    のサスペンションアーム用防振支持体。
  5. 【請求項5】 前記アームに接続される状態において、
    前記外筒部材の筒部には開口幅をもつ切れ目が残存しか
    つ前記弾性体が該切れ目の部分に存在する構造をなし、 前記軸部材が前記切れ目の方向に変位する力を受けた際
    に該切れ目からはみ出そうとする前記弾性体の変形を規
    制する弾性体変形規制手段を設けた請求項2ないし請求
    項4のいずれかに記載のサスペンションアーム用防振支
    持体。
  6. 【請求項6】 前記弾性体は、前記外筒部材の突出部に
    延出して形成された延出部を有し、 該延出部が該外筒部材の2つの突出部により挟持されて
    該外筒部材が前記アームに固着される請求項4に記載の
    サスペンションアーム用防振支持体。
  7. 【請求項7】 前記弾性体の延出部は、前記外筒部材の
    それぞれの突出部に接着されて2つ形成されている請求
    項6に記載のサスペンションアーム用防振支持体。
  8. 【請求項8】 前記外筒部材の突出部は溶接により前記
    アーム固着され、該突出部の固着される部分が該アーム
    の固着される部分に適応する形状に形成されている請求
    項4ないし請求項7のいずれかに記載のサスペンション
    アーム用防振支持体。
  9. 【請求項9】 前記外筒部材は、単一の板状材料を塑性
    加工することにより成形された請求項1ないし請求項8
    のいずれかに記載のサスペンションアーム用防振支持
    体。
  10. 【請求項10】 アームと、該アームに接続される請求
    項1ないし請求項10のいずれかに記載のサスペンショ
    ンアーム用防振支持体とを含んで構成されるサスペンシ
    ョンアーム。
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