JP2002227777A - 揺動ピストン形流体機械及びその製造方法 - Google Patents

揺動ピストン形流体機械及びその製造方法

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JP2002227777A
JP2002227777A JP2001026542A JP2001026542A JP2002227777A JP 2002227777 A JP2002227777 A JP 2002227777A JP 2001026542 A JP2001026542 A JP 2001026542A JP 2001026542 A JP2001026542 A JP 2001026542A JP 2002227777 A JP2002227777 A JP 2002227777A
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chamber
cylinder
oscillating piston
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Tomonaga Oyamada
具永 小山田
Yoichi Inoue
陽一 井上
Akihiko Ishiyama
明彦 石山
Takeshi Kono
雄 幸野
Hirokatsu Kosokabe
弘勝 香曽我部
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】揺動ピストン形流体機械において、摩擦部材の
外周面と摩擦部材収納室の表面との摺動部を長期にわた
り安定的な摩擦状態に維持すると共に摩耗量を低減する
こと。 【解決手段】シリンダ室1a及びこれに連通する摩擦部
材収納室1bを形成するシリンダ1と、シリンダ室1a
に配置された揺動ピストン8と、摩擦部材収納室1bに
配置された摩擦部材10とを備え、シリンダ室1a内で
公転運動するローラ部8aとシリンダ室1a内を区画す
ると共に摩擦部材収納室1b内に延在するベーン部8b
とを一体に有する揺動ピストン8とし、ベーン部8bの
両側に摩擦部材10を揺動可能に配置し、摩擦部材収納
室1bの表面に燐酸マンガン等の自己潤滑性皮膜20a
を形成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、揺動ピストン形流
体機械及びその製造方法に係り、特に冷凍・冷蔵・空調シ
ステム等に用いられる揺動ピストン形圧縮機及びその製
造方法に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、冷凍・空調システム等に用いられ
ているロータリ圧縮機は、密閉容器内に、固定子及び回
転子を有する電動要素と、この電動要素によって駆動さ
れる圧縮要素が収納されて構成される。この圧縮要素
は、駆動軸の偏心部に自転自在に嵌合されたローラが駆
動軸の回転によってシリンダ室内を偏心回転運動し、ロ
ーラに押圧されたベーンによってシリンダ内が仕切られ
ることにより、吸入パイプより吸入された吸入ガスを圧
縮し、圧縮された冷媒ガスを密閉容器内に吐出する。こ
の密閉容器内に吐出された冷媒ガスは、さらに、吐出パ
イプより外部の冷凍サイクルに吐出される。
【0003】このように構成されたロータリ圧縮機は、
ベーンとローラの接触部が摩耗するするものであった。
さらには、ローラにベーンを押し付ける為にベーンに高
圧の背圧を加える必要があり、密閉容器内を高温・高圧
にしなければならなかった。このため、ローラの内面か
ら吸入室内に差圧によって漏れ込む潤滑油が過剰とな
り、加熱損失等による圧縮機の性能低下や、電動要素の
コイル温度上昇による信頼性及び性能の低下を招き易か
った。また、圧縮機を断続運転する場合には、圧縮機停
止時に密閉容器内の高温・高圧のガスが蒸発器内に逆流
し、蒸発器内温度を上昇させ、冷凍・空調システムの性
能を低下させるものであった。
【0004】そこで、ロータリ圧縮機のローラとベーン
とを一体化し、密閉容器内を吸入圧力とする揺動ピスト
ン形圧縮機が考えられている。この揺動ピストン形圧縮
機は、密閉容器内に、固定子及び回転子を有する電動要
素と、この電動要素により駆動される圧縮要素とを収納
して構成されている。そして、この圧縮要素は、電動要
素により駆動される駆動軸と、一体的に形成されたロー
ラ部及びベーン部からなる揺動ピストンと、この揺動ピ
ストンが揺動運動する際に前記ベーン部を進退可能に支
持する摩擦部材と、駆動軸を軸支しかつシリンダの両端
開口を閉塞する端板を有する主軸受及び副軸受とで形成
されている。揺動ピストンは、駆動軸の偏心部に嵌合さ
れるローラ部と、このローラ部の円筒状外周面から半径
方向に突出しシリンダ内を吸入室と圧縮室に仕切る板状
のベーン部とからなっている。このような揺動ピストン
形圧縮機としては、例えば、特開平07−091386
号公報に記載されたものがある。
【0005】このような揺動ピストン形圧縮機では、ロ
ータリ圧縮機のようにローラにベーンを押し付ける必要
が無いため、密閉容器内を高温・高圧にする必要が無
く、性能及び信頼性を向上することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような揺
動ピストン形圧縮機においては、揺動ピストンが揺動運
動する際に、ベーン部を進退可能に支持するための摩擦
部材の外周面と摩擦部材収納室の内周面とが接触して反
転回転運動を行う部分の摩耗が特に著しく進行しやす
い。このため、長期間にわたる揺動ピストン形圧縮機の
運転を行って摩耗が進行すると、寸法変化により漏れ損
失が増加してしまうほか、振動の増加や圧縮機の運転に
支障をきたすおそれがあった。
【0007】本発明の目的は、摩擦部材の外周面と摩擦
部材収納室の表面との摺動部を長期にわたり安定的な摩
擦状態に維持することができると共に摩耗量を低減する
ことができ、高信頼性と高性能を維持できる揺動ピスト
ン形流体機械及びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の代表的な発明の1つである揺動ピストン形
圧縮機では、シリンダ室及びこれに連通する摩擦部材収
納室を形成するシリンダと、前記シリンダ室に配置され
た揺動ピストンと、前記摩擦部材収納室に配置された摩
擦部材とを備え、前記揺動ピストンは、前記シリンダ室
内で公転運動するローラ部と、このローラ部と共に前記
シリンダ室内を吸込室と圧縮室に区画するベーン部とを
一体に有し、前記ベーン部は前記摩擦部材収納室内に延
在し、前記摩擦部材は前記ベーン部の両側を揺動可能に
支持するように配置し、前記摩擦部材収納室の表面は自
己潤滑性皮膜を有するようにしたことにある。そして好
ましくは、前記自己潤滑性皮膜を燐酸マンガン皮膜とし
たことにある。
【0009】上記目的を達成するために、本発明の代表
的な発明の1つである揺動ピストン形圧縮機では、シリ
ンダ室及びこれに連通する摩擦部材収納室を形成するシ
リンダと、前記シリンダ室に配置された揺動ピストン
と、前記摩擦部材収納室に配置された摩擦部材とを備
え、前記揺動ピストンは、前記シリンダ室内で公転運動
するローラ部と、このローラ部と共に前記シリンダ室内
を吸込室と圧縮室に区画するベーン部とを一体に有し、
前記ベーン部は前記摩擦部材収納室内に延在し、前記摩
擦部材は前記ベーン部の両側を揺動可能に支持するよう
に配置し、前記摩擦部材収納室の表層部は鉄系母材と自
己潤滑性皮膜との混合層で構成するようにしたことにあ
る。
【0010】そして好ましくは、前記摩擦部材収納室の
表層部を構成する混合層は、表面から10μm以下の深
さで、前記自己潤滑性皮膜の混合割合が10%から75
%の範囲内の部分を深さ方向に1μm以上有するように
構成したことにある。
【0011】さらに好ましくは、前記摩擦部材収納室の
表層部を構成する混合層は、10μm以下の深さで、前
記自己潤滑性皮膜の混合割合が20%から65%の範囲
の部分を0.1μm以上有するようにしたことにある。
【0012】また好ましくは、前記摩擦部材収納室の表
層部を構成する混合層は、前記鉄系母材の表面に形成し
た微小溝あるいは微小凹部と、前記微小溝あるいは微小
凹部内に形成した自己潤滑性皮膜とから構成したもので
ある。
【0013】また好ましくは、前記混合層における前記
自己潤滑性皮膜の硬度は前記鉄系母材の硬度と同等以下
にしたことにある。
【0014】上記目的を達成するために、本発明の代表
的な発明の1つである揺動ピストン形圧縮機の製造方法
では、シリンダ室及びこれに連通する摩擦部材収納室を
有するシリンダを鉄系材料で成形し、ローラ部とベーン
部とを一体にした揺動ピストンを成形し、前記揺動ピス
トンのローラ部を前記シリンダ室に配置すると共に前記
揺動ピストンのベーン部を前記シリンダ室から前記摩擦
部材収納室にまたがって配置し、前記ベーン部の両側を
揺動可能に支持するように摩擦部材を配置する揺動ピス
トン形流体機械の製造方法において、前記摩擦部材収納
室を形成したシリンダ単独の状態で前記摩擦部材収納室
の鉄系母材の表面全体に微小溝あるいは微小凹部を成形
した後、前記摩擦部材収納室の表面に自己潤滑性皮膜を
成形して前記摩擦部材収納室の表層部に鉄系母材と自己
潤滑性皮膜との混合層を形成することにある。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
参照して説明する。
【0016】はじめに、本発明の第1実施例を図1から
図7を用いて説明する。
【0017】まず、本発明の第1実施例に係る揺動ピス
トン形圧縮機の全体構成を図1及び図2を参照しながら
説明する。図1は本発明の第1実施例に係る横型揺動ピ
ストン形圧縮機の縦断面図、図2は図1のA−A断面図
である。
【0018】圧縮機21は、電動要素22と圧縮要素2
3とを密閉容器6内に収納して構成されている。そし
て、電動要素22は、駆動軸4、回転子5及び固定子6
等より構成されている。また、圧縮要素23は、シリン
ダ1、主軸受2、副軸受3、駆動軸4、揺動ピストン
8、摩擦部材10等より構成されている。
【0019】吸入パイプ13は、密閉容器6を貫通して
密閉容器6内の空間と連通しており、冷凍サイクルの蒸
発器から低温、低圧の冷媒を密閉容器6内の空間に戻す
ものである。吐出パイプ16は、密閉容器6を貫通して
シリンダ1に延び、圧縮室11に連通している。このよ
うに、密閉容器6内の空間は、吐出圧力より低く(この
実施例では吸入圧力に)なっている。これにより、ロー
ラ部8aの内面から吸入室12内に差圧によって漏れ込
む潤滑油が低いものとなり、加熱損失等による圧縮機の
性能低下や、電動要素22のコイル温度上昇による信頼
性及び性能の低下を防ぐことができる。また、圧縮機2
1を断続運転する場合には、圧縮機停止時に密閉容器6
内のガスが蒸発器内に逆流することがなく、冷凍・冷蔵・
空調システムの性能低下を招かないものである。
【0020】電動要素22を構成する回転子5は、駆動
軸4の一側外周に固定され、駆動軸4と共に回転する。
そして、固定子7は、回転子5と同軸となる様に密閉容
器6に外周が固定されている。
【0021】圧縮要素23を構成するシリンダ1は、鉄
系材料で製作され、その外周が密閉容器6に固定されて
いる。そのシリンダ1の中央部はにシリンダ室を形成す
る円筒状内周面1aが形成されている。主軸受2と副軸
受3は、シリンダ室の両側開口部を閉塞するように、シ
リンダ1にボルトにより固定されている。また、この主
軸受2と副軸受3は、それぞれ中央に軸受部2a、3a
が形成されており、駆動軸4を回転可能に支持してい
る。そして、主軸受2と副軸受3は、駆動軸4の回転軸
がシリンダ1の円筒状内周面1aの中心軸と一致する様
に、シリンダ1に固定されている。
【0022】駆動軸4にはシリンダ1の円筒状内周面1
aにあたる部分に偏心部4aが形成されている。そし
て、この偏心部4aは、揺動ピストン8のローラ部8a
の円筒状内周面内に回転可能に嵌入されている。また、
ローラ部8aの円筒状外周面とシリンダ1の円筒状内周
面1aとの間の隙間は微小になる様に各部寸法が決めら
れている。ローラ部8aの円筒状外周部にはベーン部8
bが一体的に取り付けられている。なお、このローラ部
8aとベーン部8bを同一物で一体的に形成してもよ
い。
【0023】シリンダ1の円筒状内周面1aの外側に
は、円筒状内周面1aの中心軸と平行な中心軸を持つ円
筒孔部1bが形成されている。この円筒孔部1bは、摩
擦部材収納室を構成している。円筒孔部1bの反シリン
ダ室側には別の孔部1cが形成されている。そして、円
筒状内周面1aが形成するシリンダ室と円筒孔部1bが
形成する摩擦部材収納室と孔部1cが形成する空間とは
連通している。
【0024】ベーン部8bは、シリンダ室内を吸入室1
2と圧縮室11に区画すると共に、円筒孔部1bから孔
部1cまで延びて設けられている。ベーン部8bと円筒
孔部1bとの間にはベーン部8bの平面部に摺動可能に
当接する平面部と円筒孔部1bの円筒面部に摺動可能に
当接する部分円筒面部とを有する摩擦部材10がベーン
部8bを挟み込むように組み込まれている。これによ
り、ベーン部8bは円筒孔部1bの中心軸に向かう進退
運動と中心軸廻りの揺動運動とができるように摩擦部材
10を介してシリンダ1により支持されている。また、
ベーン部8bの先端部は孔部1cの中で運動し、シリン
ダ1と干渉することはない。
【0025】次に、係る揺動ピストン形圧縮機の圧縮動
作を図3を参照しながら説明する。図3は図2の揺動ピ
ストン形圧縮機の動作説明図である。図3(a)〜
(d)は駆動軸4が90°ずつ回転した時の圧縮要素2
3の状態を示すものである。
【0026】電動要素22に通電することにより駆動軸
4が回転すると、揺動ピストン8は偏心部4aの偏心運
動に伴って公転運動を行う。これにより、ローラ部8a
は、ベーン部8bが常にシリンダ1の円筒孔部1bの中
心軸方向を向く様に偏心部4aの中心軸廻りに若干の角
度だけ揺動運動を行いながら、その中心が公転運動をす
る。このとき、ベーン部8bはシリンダ1の円筒孔部1
bの中心軸に向かった進退運動と該中心軸廻りの揺動運
動とを行うように動作するが、ベーン部8bとシリンダ
1の円筒孔部1bとの間の隙間のシールは摩擦部材10
が挿入されていることにより保たれる。このベーン部8
bの運動により、摩擦部材10は、その平面部がベーン
部8bと摺動すると共に、その部分円筒面部が円筒孔部
1bの円筒面部と摺動する。
【0027】シリンダ1、揺動ピストン8、主軸受2、
副軸受3及び摩擦部材10により圧縮空間である圧縮室
11と吸入空間である吸入室12とが形成される。そし
て、電動要素22による駆動軸4の回転に伴い、図3
(a)〜(d)に示すように、圧縮室11及び吸入室1
2の容積の増減を繰り返す。この容積の増減に応じて、
冷凍サイクルの蒸発器側の低温、低圧の冷媒が吸入パイ
プ13から密閉容器6内部に入り、さらに吸入室12内
に吸入された後に、圧縮室11に移行して圧縮され、こ
の圧縮された高温、高圧の冷媒が吐出パイプ16から冷
凍サイクルの凝縮器側に吐出される。
【0028】即ち、図3(a)は、吸入した冷媒を圧縮
室11で圧縮を開始する状態を示し、ローラ部8aが最
も円筒孔部1b側に位置すると共に、ベーン部8bが円
筒状内周面1a及び円筒孔部1bの中心軸を結ぶ線上に
位置する。図3(b)は、さらに90°回転して、吸入
した冷媒を圧縮室11で圧縮すると共に、吸入室12に
冷媒を吸入している状態を示し、ローラ部8aが円筒孔
部1bより左側上方に離れると共に、ベーン部8bが左
側に傾斜しながら上方に移動し、これに伴って摩擦部材
10がベーン部8b及び円筒孔部1bと摺動しながら左
側に最も傾斜する。図3(c)は、さらに90°回転し
て、吸入した冷媒を圧縮室11で圧縮すると共に、吸入
室12に冷媒を吸入する動作がさらに進行した状態を示
し、ローラ部8aが円筒孔部1bより最も離れると共
に、ベーン部8bも最も上方に移動して円筒状内周面1
a及び円筒孔部1bの中心軸を結ぶ線上に位置し、これ
に伴って摩擦部材10がベーン部8b及び円筒孔部1b
と摺動しながら円筒状内周面1a及び円筒孔部1bの中
心軸を結ぶ線上に戻る。図3(d)は、さらに90°回
転して、吸入した冷媒を圧縮室11で圧縮すると共に、
吸入室12に冷媒を吸入している状態を示し、ローラ部
8aが円筒孔部1bに右側下方に近づくと共に、ベーン
部8bが右側に傾斜しながら下方に移動し、これに伴っ
て摩擦部材10がベーン部8b及び円筒孔部1bと摺動
しながら右側に最も傾斜する。その後、図3(a)の状
態に戻り、以下これを繰り返して所定の吸入、圧縮動作
が継続される。
【0029】次に、シリンダ1の円筒孔部1bの表層部
の詳細を図4から図7を参照しながら説明する。図4は
図1の揺動ピストン形圧縮機に用いるシリンダの円筒孔
部に自己潤滑性皮膜を成形した状態における部分拡大断
面模式図、図5は図4のB−B断面図、図6は図1の揺
動ピストン形圧縮機に用いるシリンダに用いる表層部を
顕微鏡で撮影した写真、図7は図6のシリンダ表層部を
触針式表面あらさ計にて測定した結果を示す断面曲線図
である。
【0030】シリンダ1の円筒孔部1aの表層部におけ
る混合層20は、図4及び図5に模式的に示すように、
自己潤滑性皮膜20aと鉄系母材20bとからなる。こ
の実施例における混合層20の製造方法を説明する。ま
ず、鉄系母材20b表面に、切削工具を用いて、平行な
微小溝を摩擦部材10の摺動方向と直角に所定間隔で加
工する。この実施例では、この微小溝は、幅100μ
m、深さ50μm程度の微小溝であり、所定間隔200
μm程度で平行に全体にわたって成形される。次いで、
鉄系母材20bの表面上に自己潤滑性皮膜(この実施例
では燐酸マンガン皮膜)20aを成形する。
【0031】このようにして製造した図4及び図5に示
すシリンダ1の円筒孔部1bの混合層20を最表面から
様々な深さにて切削し、得られた摺動面に平行である各
断面について、走査型電子顕微鏡及びエネルギー分散型
X線分析装置を用いて鉄系母材20bと自己潤滑性皮膜
20aとの混合割合を測定したところ、自己潤滑性皮膜
20aの混合割合は、自己潤滑性皮膜20aを成形した
直後の最表面で約95%であり、最表面から深さ6μm
の断面で約62%となり、最表面からの深さ16μmの
断面において約51%となり、最表面からの深さ53μ
mの断面においてほとんど0%となっていることが明ら
かになった。なお、このように形成された混合層20の
走査型電子顕微鏡による写真を図6に示す。
【0032】このような混合層20において、鉄系母材
20b及び自己潤滑性皮膜20aの硬度をビッカース硬
度計にて計測したところ、鉄系母材20bの硬度はビッ
カース硬度で273であり、自己潤滑性皮膜20aの硬
度は同じくビッカース硬度で206を示し、鉄系母材2
0bよりも自己潤滑性皮膜である自己潤滑性皮膜20a
の方が低い硬さを示した。
【0033】また、このような混合層20の表面を触針
式表面あらさ計にて測定したところ、図7に示す断面曲
線が得られた。この断面曲線によれば、混合層20の表
面においては算術平均あらさが0.5μmと小さな値を
示し、鉄系母材20b表面に単に自己潤滑性皮膜20a
を形成した場合の算術平均あらさ1.7μmに対比して
極めて小さな値となっている。
【0034】次に、揺動ピストン形圧縮機21のシリン
ダ1の円筒状内周面1aの摩耗について図8を参照しな
がら説明する。図8は図1の揺動ピストン形圧縮機おけ
る円筒孔部の自己潤滑性皮膜の混合割合に対する摩耗速
度を示す図である。
【0035】この図8は、上述した揺動ピストン形圧縮
機を実際に運転させ、108サイクルあたりの円筒孔部
1aの円筒内面の摩耗深さを半径の変化として測定した
結果を摩耗速度として示すものである。
【0036】その具体的な測定方法としては、上述した
揺動ピストン形圧縮機21を用い、鉄系母材20bへ加
工した微小溝のサイズと分布とを変化させることによ
り、円筒孔部1bの円筒内面の表層部における混合層2
0の鉄系母材20bと自己潤滑性皮膜20aとの混合割
合を変化させ、最表面の自己潤滑性皮膜20a単体の層
を切削により除去した上で、各混合割合を持つ混合層2
0を摺動面に露出させた時の摩耗が進行する速さを実験
により調べた。ここで、混合層20における自己潤滑性
皮膜20aの占める混合割合は、表面に露出した部分に
ついて走査型電子顕微鏡及びエネルギー分散型X線分析
装置を用いて測定した。
【0037】そして、鉄系母材20bと自己潤滑性皮膜
20aとから成る混合層20を含む揺動ピストン形圧縮
機21における摩耗速度の実験結果を示す図8におい
て、縦軸は摩耗速度として108サイクルあたり円筒孔
部1bの摩耗深さを示し、横軸は混合層20における自
己潤滑性皮膜20aが占める混合割合を示している。図
8において、自己潤滑性皮膜20aの混合割合が0%に
おける結果は、円筒孔部1bが鉄系母材20bのみから
成る場合に得られたものである。また、混合割合が10
0%における結果は、自己潤滑性皮膜20a単体のみの
層を鉄系母材20b上に形成した場合に得られたもので
ある。
【0038】図8で明らかなように、揺動ピストン形圧
縮機21で得られる摩耗速度は、自己潤滑性皮膜20a
単体のみの層を鉄系母材20b上に形成した場合の自己
潤滑性皮膜20aの混合割合が0%においては、従来の
鉄系母材のみからなる円筒孔部を備えた揺動ピストン形
圧縮機での摩耗深さ約10μmに比べて約4分の1の摩
耗深さ約2.5μmに低減できる。これにより、揺動ピ
ストン形圧縮機21の信頼性を向上することができると
共に、この摩耗量の低減により冷媒の漏れ量の低減を図
れて圧縮性能を向上することができる。
【0039】また、自己潤滑性皮膜20aの混合割合が
10%から75%の範囲(図8のa 1〜a2の範囲)にお
いては、従来の鉄系母材のみからなる円筒孔部を備えた
揺動ピストン形圧縮機での摩耗深さ約10μmに比べて
約10分の1の摩耗深さ約1μmに低減できる。これに
より、揺動ピストン形圧縮機21の信頼性を大幅に向上
することができると共に、この摩耗量の低減により冷媒
の漏れ量の低減を図れて圧縮性能を大幅に向上すること
ができる。
【0040】さらには、自己潤滑性皮膜20aの混合割
合が20%から65%の範囲(図8のb1〜b2の範囲)
においては、従来の鉄系母材のみからなる円筒孔部を備
えた揺動ピストン形圧縮機での摩耗深さ約10μmに比
べて約100分の1の摩耗深さ約0.1μmに低減でき
る。これにより、揺動ピストン形圧縮機21の信頼性を
格段に向上することができると共に、この摩耗量の低減
により冷媒の漏れ量の低減を図れて圧縮性能を格段に向
上することができる。
【0041】一般的な空調機や冷凍機、及び冷蔵庫等に
用いる揺動ピストン形圧縮機の使用における例えば10
8サイクルの寿命要求に対し、圧縮機の運転に差し支え
ない許容値である摩耗深さ10μmを達成するために
は、円筒孔部1bの表層部を構成する混合層20は、表
面から10μm以下の深さで、自己潤滑性皮膜20aの
混合割合が10%から75%の範囲内の部分を深さ方向
に1μm以上有することにより達成できる。さらには、
円筒孔部1bの表層部を構成する混合層20は、表面か
ら10μm以下の深さで、自己潤滑性皮膜20aの混合
割合が20%から65%の範囲内の部分を深さ方向に1
μm以上有することにより達成できる。
【0042】このように、第1実施例に示したような鉄
系母材20bと燐酸マンガン皮膜等の自己潤滑性皮膜2
0aとから成る混合層20を含む円筒孔部1bは、特に
耐摩耗性に優れ、圧縮機の長期間にわたる運転において
も寸法変化が少なく、漏れの少ない状態を維持できる。
この第1実施例による製造方法によれば、加工工数もわ
ずかな増加に抑えられ、安価に製造できる。
【0043】そして、平行な微小溝以外の形状の微小凹
部を鉄系母材20bに加工し、その上に燐酸マンガン処
理することにより自己潤滑性皮膜20aを形成した場合
においても同様の結果が得られ、摩耗速度は、自己潤滑
性皮膜20aの混合割合に依存することも判明した。
【0044】従って、混合層20については、上述した
ような形状や分布、あるいは、鉄系母材20b表面への
微小溝の加工後の自己潤滑性皮膜20a形成という形成
過程に限定されるものではなく、種々の変形例が適用可
能である。以下に混合層20変形例についてさらに説明
する。
【0045】本発明の第2実施例を図9及び図10を用
いて説明する。図9は本発明の第2実施例を示す図4相
当図、図10は図9のC−C断面図である。
【0046】この第2実施例の混合層20は、YAGレ
ーザーの照射により、開口部最大径100μm、深さ3
0μmの微小凹部を縦横中心間隔120μmにて碁盤の
目状に加工し、その表面上に燐酸マンガン皮膜の自己潤
滑性皮膜20aを成膜した点にて、第1実施例と相違す
るものである。
【0047】このようにして形成した混合層20を円筒
孔部の円筒内面の表層部に含む揺動ピストン形圧縮機に
おいても、第1実施例と同様に、耐摩耗性が向上し、長
期間にわたる運転でも漏れを抑えて性能を維持できる。
加えて、この第2実施例によれば、YAGレーザーの照
射による母材への微小凹部の加工は、第1実施例におけ
る切削工具による加工の場合に比較して、加工時間が短
く、また、加工する微小凹部の形状、サイズ及び分布を
精度良く制御できるという利点を持ち、摺動の形態にあ
わせて微小凹部の形状、サイズ及び分布を容易に変更す
ることができる。なお、YAGレーザーの照射により微
小溝の加工を行うようにしても、この第2実施例と同様
の効果を得ることができる。
【0048】さらに、本発明の第3実施例を図11及び
図12を用いて説明する。図11は本発明の第3実施例
を示す図4相当図、図12は図11のD−D断面図であ
る。
【0049】この第3実施例の混合層20は、鉄系母材
20bの表面を平均直径25μmの硬質粒子を用いて研
磨することにより、その表面あらさを算術平均あらさに
て17μm程度にした後、最表面の凸部を切削工具にて
除去し、その表面に燐酸マンガン皮膜の自己潤滑性皮膜
20aを成膜した点にて、第1実施例と相違するもので
ある。
【0050】このようにして形成した混合層20を円筒
孔部の円筒内面の表層部に含む揺動ピストン形圧縮機に
おいても、第1実施例と同様に、耐摩耗性が向上し、長
期間にわたる運転でも漏れを抑えて性能を維持できる。
加えて、この第3実施例によれば、硬質粒子の直径や最
表面の凸部を切削工具にて除去する深さを変更すること
により、最終的な混合層20の混合割合を容易に制御す
ることができると共に、従来の加工設備を大きく変更す
ること無く混合層20を形成することが可能であり、上
記第1及び第2実施例における形成方法に比較して、設
備投資を軽減できるという利点を持つ。
【0051】図示してはいないが、混合層20は、多孔
質の鉄系母材20bに自己潤滑性皮膜20aを成膜する
手段や、鉄系母材20bの表面に自己潤滑性皮膜20a
を成膜した後に微小溝や微小凹部を加工し、その表面に
圧力を加えて自己潤滑性皮膜20aを塑性的に変形さ
せ、皮膜の一部を微小溝や微小凹部内に移動させる手段
等によっても構成できる。
【0052】また、上記の実施例に示した混合層20
は、鉄系母材20bと自己潤滑性皮膜20aとの組み合
わせにおいて最も高い耐摩耗性の向上を示したが、同様
に鉄系母材20bに対して燐酸亜鉛皮膜、燐酸亜鉛カル
シウム皮膜、二硫化モリブデン皮膜、フッ素系樹脂皮膜
等の自己潤滑性皮膜20a以外の自己潤滑性を有する材
料による皮膜を組み合わせた場合においても、耐摩耗性
が向上することができる。これらのような自己潤滑性皮
膜20aは、鉄系母材20bよりも優れた潤滑性を持つ
とともに、鉄系母材20bとおよそ同等かそれ以下の硬
度を有するものであり、鉄系母材20bや摺動する相手
側の面を傷つけず、その混合層20が摺動面に露出して
いる状態において従来よりも優れた耐摩耗性が得られ、
長期間にわたる運転でも漏れを抑えて揺動ピストン形圧
縮機21の性能を維持することができる。
【0053】また、上記実施例は横型揺動ピストン形圧
縮機で説明したが、縦形揺動ピストン形圧縮機にも適用
することができる。
【0054】さらに、これまでに述べた実施例では、揺
動ピストン形圧縮機として1シリンダの圧縮機を例に挙
げて説明したが、本発明はこれ以外に2シリンダ以上の
揺動ピストン形圧縮機にも適用できる。
【0055】また、圧縮機以外に本発明と同様の揺動ピ
ストン形式を有する膨張機や真空ポンプにも適用でき
る。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、摩
擦部材の外周面と摩擦部材収納室の表面との摺動部を長
期にわたり安定的な摩擦状態に維持することができると
共に摩耗量を低減することができ、高信頼性と高性能を
維持できる揺動ピストン形流体機械及びその製造方法を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る横型揺動ピストン形
圧縮機の縦断面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図2の揺動ピストン形圧縮機の動作説明図であ
る。
【図4】図1の揺動ピストン形圧縮機に用いるシリンダ
の円筒孔部に自己潤滑性皮膜を成形した状態における部
分拡大断面模式図である。
【図5】図4のB−B断面図である。
【図6】図1の揺動ピストン形圧縮機に用いるシリンダ
に用いる表層部を顕微鏡で撮影した写真である。
【図7】図6のシリンダ表層部を触針式表面あらさ計に
て測定した結果を示す断面曲線図である。
【図8】図1の揺動ピストン形圧縮機おける円筒孔部の
自己潤滑性皮膜の混合割合に対する摩耗速度を示す図で
ある。
【図9】本発明の第2実施例を示す図4相当図である。
【図10】図9のC−C断面図である。
【図11】本発明の第3実施例を示す図4相当図であ
る。
【図12】図11のD−D断面図である。
【符号の説明】
1…シリンダ、1a…円筒状内周面(シリンダ室)、1
b…円筒孔部(摩擦部材収納室)、1c…孔部、2…主
軸受、2a…軸受部、3副軸受、3a…軸受部、4…駆
動軸、4a…偏心部、5…回転子、6…密閉容器、7…
固定子、8…揺動ピストン、8a…ローラ部、8b…ベ
ーン部、10…摩擦部材、11…圧縮室、12…吸入
室、13…吸入パイプ、16…吐出パイプ、20…混合
層、20a…自己潤滑性皮膜、20b…鉄系母材、21
…揺動ピストン形圧縮機。
フロントページの続き (72)発明者 石山 明彦 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地 株式会社日立製作所冷熱事業部内 (72)発明者 幸野 雄 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 香曽我部 弘勝 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 Fターム(参考) 3H029 AA04 AA11 AB03 BB01 BB31 BB44 CC03 CC05 CC38

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダ室及びこれに連通する摩擦部材収
    納室を形成するシリンダと、前記シリンダ室に配置され
    た揺動ピストンと、前記摩擦部材収納室に配置された摩
    擦部材とを備え、前記揺動ピストンは、前記シリンダ室
    内で公転運動するローラ部と、このローラ部と共に前記
    シリンダ室内を吸込室と圧縮室に区画するベーン部とを
    一体に有し、前記ベーン部は前記摩擦部材収納室内に延
    在し、前記摩擦部材は前記ベーン部の両側を揺動可能に
    支持するように配置し、前記摩擦部材収納室の表面は自
    己潤滑性皮膜を有することを特徴とする揺動ピストン形
    流体機械。
  2. 【請求項2】請求項1に記載された揺動ピストン形流体
    機械において、前記自己潤滑性皮膜は燐酸マンガン皮膜
    であることを特徴とする揺動ピストン形流体機械。
  3. 【請求項3】シリンダ室及びこれに連通する摩擦部材収
    納室を形成するシリンダと、前記シリンダ室に配置され
    た揺動ピストンと、前記摩擦部材収納室に配置された摩
    擦部材とを備え、前記揺動ピストンは、前記シリンダ室
    内で公転運動するローラ部と、このローラ部と共に前記
    シリンダ室内を吸込室と圧縮室に区画するベーン部とを
    一体に有し、前記ベーン部は前記摩擦部材収納室内に延
    在し、前記摩擦部材は前記ベーン部の両側を揺動可能に
    支持するように配置し、前記摩擦部材収納室の表層部は
    鉄系母材と自己潤滑性皮膜との混合層で構成したことを
    特徴とする揺動ピストン形流体機械。
  4. 【請求項4】請求項3に記載された揺動ピストン形流体
    機械において、前記摩擦部材収納室の表層部を構成する
    混合層は、表面から10μm以下の深さで、前記自己潤
    滑性皮膜の混合割合が10%から75%の範囲内の部分
    を深さ方向に1μm以上有することを特徴とする揺動ピ
    ストン形流体機械。
  5. 【請求項5】請求項3に記載された揺動ピストン形流体
    機械において、前記摩擦部材収納室の表層部を構成する
    混合層は、10μm以下の深さで、前記自己潤滑性皮膜
    の混合割合が20%から65%の範囲の部分を0.1μ
    m以上有することを特徴とする揺動ピストン形流体機
    械。
  6. 【請求項6】請求項3から5の何れかに記載された揺動
    ピストン形流体機械において、前記摩擦部材収納室の表
    層部を構成する混合層は、前記鉄系母材の表面に形成し
    た微小溝あるいは微小凹部と、前記微小溝あるいは微小
    凹部内に形成した自己潤滑性皮膜とから構成したことを
    特徴とする揺動ピストン形流体機械。
  7. 【請求項7】請求項3から6の何れかに記載された揺動
    ピストン形流体機械において、前記混合層における前記
    自己潤滑性皮膜の硬度は前記鉄系母材の硬度と同等以下
    であることを特徴とする揺動ピストン形流体機械。
  8. 【請求項8】シリンダ室及びこれに連通する摩擦部材収
    納室を有するシリンダを鉄系材料で成形し、ローラ部と
    ベーン部とを一体にした揺動ピストンを成形し、前記揺
    動ピストンのローラ部を前記シリンダ室に配置すると共
    に前記揺動ピストンのベーン部を前記シリンダ室から前
    記摩擦部材収納室にまたがって配置し、前記ベーン部の
    両側を揺動可能に支持するように摩擦部材を配置する揺
    動ピストン形流体機械の製造方法において、前記摩擦部
    材収納室を形成したシリンダ単独の状態で前記摩擦部材
    収納室の鉄系母材の表面全体に微小溝あるいは微小凹部
    を成形した後、前記摩擦部材収納室の表面に自己潤滑性
    皮膜を成形して前記摩擦部材収納室の表層部に鉄系母材
    と自己潤滑性皮膜との混合層を形成することを特徴とす
    る揺動ピストン形流体機械の製造方法。
  9. 【請求項9】請求項8に記載された揺動ピストン形流体
    機械の製造方法において、前記摩擦収納室の表面から1
    0μm以下の深さで、表層部における混合層の前記自己
    潤滑性皮膜の混合割合が20%から65%の範囲の部分
    を0.1μm以上有するように、前記微小溝あるいは微
    小凹部の深さを成形することを特徴とする揺動ピストン
    形流体機械の製造方法。
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