JP2002227633A - セラミック構造体及び排気ガス浄化装置 - Google Patents

セラミック構造体及び排気ガス浄化装置

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JP2002227633A
JP2002227633A JP2001024319A JP2001024319A JP2002227633A JP 2002227633 A JP2002227633 A JP 2002227633A JP 2001024319 A JP2001024319 A JP 2001024319A JP 2001024319 A JP2001024319 A JP 2001024319A JP 2002227633 A JP2002227633 A JP 2002227633A
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ceramic
mat
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casing
exhaust gas
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Keiji Yamada
啓二 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】内燃機関に設置された被収容物の位置ずれや風
蝕に起因するガス漏れが起こりにくく、しかも製造が容
易なセラミック構造体及び排気ガス浄化装置を提供す
る。 【解決手段】流体が流通可能な管状のケーシング内に、
マット状保持シール材6を巻き付けたセラミック構造体
2が収容された構造において、該セラミック構造体の両
端部の外周全体にセラミックペースト1が塗布されてお
り、該マット状保持シール材は該セラミックペーストの
一部または全部を覆い、該セラミック構造体の最外周部
の貫通孔9aを充填した状態で組み付けられていることを
特徴とする、セラミック構造体及び排気ガス浄化装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミック構造体
及び排気ガス浄化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】バス、トラック等の車両や建設機械等の
内燃機関から排出される、排気ガス中に含まれる粒子状
物質(PM)が、環境や人体に害を及ぼすことが近年問題
となっている。そのため、多孔質セラミックにこの排気
ガスを通過させることにより、排気ガス中に含まれるPM
を捕集し、排気ガスを浄化することができるセラミック
フィルタが種々提案されている。
【0003】このようなセラミックフィルタの代表例と
しては、コーディエライト製のハニカムフィルタが知ら
れている。最近では、耐熱性や機械的強度に優れてい
る、捕集効率が高い、科学的に安定している、圧力損失
が小さい等の利点があることから、多孔質炭化珪素焼結
体をフィルタ形成材料として用いることがよいと考えら
れている。
【0004】ハニカムフィルタは、自身の軸線方向に沿
って延びる多数のセルを有している。排気ガスがハニカ
ムフィルタを通り抜ける際、そのセル壁によって微粒子
がトラップされる。その結果、排気ガス中から微粒子が
除去される。
【0005】しかし、多孔質炭化珪素焼結体製のハニカ
ムフィルタは熱衝撃に弱く、そのため、大型化するほど
フィルタにクラックが生じやすくなる。よって、クラッ
クによる破損を避ける手段として、複数の小さなフィル
タ個片を束ねて一体化し、1つの大きなハニカムフィル
タを製造する技術が近年提案されている(特開昭60-652
19号)。
【0006】上述のハニカムフィルタを製造する一般的
な方法を簡単に紹介する。まず、炭化珪素からなる混錬
物を押出成形することにより、角柱状のハニカム成形体
を形成する。ハニカム成形体を適宜切断した後、その切
断片の両端を封口した後、焼成してハニカムフィルタ個
片とする。焼成工程の後、図1(a)〜(c)のように、
ハニカムフィルタ個片の外周面同士を、セラミックペー
スト層48を介して接着し、複数のハニカムフィルタ個
片を一体化する。その後、外周加工機等によりフィルタ
を略円柱状に切断、加工し、フィルタ外周面全体に外周
塗布材となるセラミックペースト49を塗布する。以上
の結果、図2のようなハニカムフィルタ2が完成する。
【0007】なお、前記外周塗布材となるセラミックペ
ースト49は、ハニカムフィルタ2を内燃機関の排気通
路に設置した際、前記外周加工の工程により剥き出しに
なった、最外周部の貫通孔から排気ガスが漏れ出すこと
を防止する目的で設けられているものである。
【0008】以下に、前記ハニカムフィルタ2を用いた
排気ガス浄化装置3の一例を図3に示す。この排気ガス
浄化装置を構成するケーシングは、エンジンの排気管4
の途上に設けられる。同図におけるケーシングは、等断
面形状の金属性円筒状部材5aの両端開口に、一対の金
属性円錐状部材5bを設置した構成となっている。この
ようなケーシング内には、外周面にマット状保持シール
材6が巻きつけられた状態のハニカムフィルタ2が収容
されている。ハニカムフィルタ2は、排気ガスの流入側
端面13または流出側端面14のいずれかが充填材8に
より目封じされ、入り口側から貫通孔9に流入した排気
ガスは、必ず貫通孔9を隔てるセル壁10を通過した
後、他の貫通孔9から流出されるようになっている。そ
の際、セル壁に粒子状物質(PM)がトラップされる。その
結果、排気ガス中からPMが除去され、排気ガスが浄化さ
れるようになっている。さらに、ハニカムフィルタ2に
対する排気ガス導入側となる部分には、図4のように、
ハニカムフィルタに蓄積したPMを燃焼させるための電気
ヒータ11が設置されるとともに、温度センサ12がハ
ニカムフィルタ2に接するように設置されており、PMの
蓄積量が多くなり、ハニカムフィルタ2の圧損等が大き
くなると、PMの燃焼除去を行う処理(以下、単に再生と
呼ぶ)を行う。なお、マット状保持シール材6は、セラ
ミック構造体2を排気ガス浄化装置用ハニカムフィルタ
として使用した際の、PMの捕集、再生を繰り返した際
に生じる熱衝撃を緩和する弾性支持材として用いられて
いる(特開平6−241018)他、前記再生処理を行
う際に熱を遮断し、保温効果をもたらすことによって再
生効率を上げるとともに、高い面圧で圧入されることに
より、ハニカムフィルタ2とケーシングの間に生じる隙
間を埋めてPMの捕集漏れを防ぎ、またハニカムフィル
タ2を一定の位置に保持することによって、運転中の振
動等により生じるハニカムフィルタ2の位置ずれに伴う
PMの捕集漏れを防ぐ効果がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図3の
ように、セラミックハニカム構造体を排気ガス浄化装置
用フィルタとして用いた場合、ケーシングにセットして
排気ガスを流通させると、PMの捕集量が多くなる程、フ
ィルタ2のガス流入側端面13にかかるガス圧(背圧)が
上昇する。そして、背圧の値が大きくなると、被収容物
(フィルタ2及びマット状保持シール材6)が本来の保持
位置からガス流出側方向47に位置ずれしてしまう。こ
のことにより、ケーシングの内周面とマット状保持シー
ル材6との間に隙間が発生し、PMの捕集漏れが生じやす
くなってしまう。
【0010】また、炭化珪素製のセラミックハニカム構
造体はコーディエライト製のものより重量があるため、
排気ガス浄化装置用フィルタとして用いた場合には、運
転中の振動により加わる力は速度に比例してより大きく
なり、フィルタが本来の保持位置からガス出口側方向4
7に位置ずれしやすくなる。その結果、前記のようなPM
の捕集漏れだけでなく、図5のようにマット状保持シー
ル材6がフィルタ端面に覆いかぶさって貫通孔を塞いで
しまい、フィルタの捕集能力を低下させてしまう。
【0011】これを防止する対策としては、例えばマッ
ト状保持シール材6を通常よりも厚めに巻いておくこと
により、フィルタ2をケーシング内に圧入する際の面圧
を高く設定するということが考えられる。しかし、この
ような製造方法をとった場合、フィルタ2の圧入作業が
困難になり、結果的に生産効率が落ちてしまう。
【0012】他の対策としては、例えば図6に示される
ように、フィルタ2の両端面に位置ずれ防止用のストッ
パ15をケーシングの内周面にあらかじめ設けておくこ
とが考えられる。しかし、この方法では、ストッパがフ
ィルタに接触している構造であるため、排気ガス浄化装
置として用いた際に、振動によってフィルタ端面に欠け
が生じてしまう。また、ケーシングの構造が複雑になる
ため、生産効率が落ちてしまう。
【0013】さらに、フィルタ2を保持しているマット
状保持シール材6は、セラミックファイバからなるもの
が使用されており、フィルタの両端部付近にまで覆いか
ぶさった状態で排気ガス浄化装置として用いた場合に
は、使用経過に伴って高温の排気ガスにより、マット状
保持シール材のガス流入側端面13が高温に晒されるこ
とにより、当該部位が短期間のうちに風触されて飛散し
てしまい、PMの捕集漏れが生じ、また再生時に断熱効果
が得られにくくなる。
【0014】このようなマット状保持シール材6の飛散
を防止するために、例えば、図4に示したように、カレ
ットリング16(SUS製金属線のロープ状成形品)をフィ
ルタ2の両端部付近に巻き付け、マット状保持シール材
6と排気ガスとの接触を緩和させ、マット状保持シール
材の風蝕、飛散を防止することができる。しかしなが
ら、カレットリング16を用いることにより、生産効率
の低下及びコストが向上してしまうという問題があっ
た。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の課題に
鑑みてなされたものであり、その目的は、マット状保持
シール材6を介して内燃機関のケーシング内に設置して
も、位置ずれや欠けが起こりにくく、しかも生産性に優
れ、製造コストを低く抑えることのできるセラミック構
造体及び、前記マット状保持シール材を風蝕、飛散させ
ず、長時間の使用にも耐え得る排気ガス浄化装置を提供
することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のセラミ
ック構造体は、流体が流通可能な管状のケーシング内に
セラミック構造体を収容させた構造において、該セラミ
ック構造体の、両端部の外周全体にセラミックペースト
が塗布されていることを特徴とする。
【0017】上述したように、従来、フィルタ外周面全
体に外周塗布材としてのセラミックペースト49を塗布
する製造方法がとられてきたが、これは、複数のセラミ
ック部材7を結束させてなるセラミック構造体2が、円
柱形状になるように切断されているため、図1(b)の
ようにセラミックペースト塗布前のセラミックハニカム
構造体の外周部は、最外周部のセル壁10aが削られ、
貫通孔9aが剥き出しになる。この状態で排気ガス浄化
装置3として用いた場合に、フィルタ外周面全体にマッ
ト状保持シール材6を巻き付けても隙間を完全に塞ぐこ
とはできず、PMの捕集漏れが生じてしまうために、その
防止策として取られてきたものである(特開2000−
102709)。
【0018】しかしながら、前記のようなPMの捕集漏
れを防ぐためには、図7(a)のように、セラミックハ
ニカム構造体2の両端面付近の外周部全体にセラミック
ペースト1を塗布すれば、該セラミックハニカム構造体
の、両端面の貫通孔9aの入り口を塞ぐことができるの
で、セラミックハニカム構造体端面からの、該貫通孔9
aへの排気ガスの侵入を防ぎ、前記のようなPMの捕集
漏れがなくなる。その結果、セラミックハニカム構造体
2の外周部全面に上記のようなセラミックペースト49
を塗布する必要がなくなり、製造工程が簡略化されて生
産性が向上し、製造コストの低下という効果が得られ
る。
【0019】請求項2に記載のセラミック構造体は、前
記セラミックペーストはセラミック構造体の両端面から
それぞれ1mm以上50mm以下、好ましくは3mm以上20m
m以下、より好ましくは5mm以上10mm以下までを覆っ
ていることを特徴とする。
【0020】セラミックハニカム構造体2の端面からの
セラミックペースト1の幅が1mm未満であると、該セラ
ミックハニカム構造体を排気ガス浄化装置として用いた
際、排気ガスのガス圧に耐え切れずに損壊してしまう恐
れがあり、そもそも、そのような微小なセラミックペー
ストを作ること自体が技術上困難である。一方、50mm
を超えてしまうと、後述するマット保持シール材6のず
れ防止効果が得られにくくなる。また、製造工程の簡略
化とコストの削減を目的とした、本発明の主旨と異な
る。
【0021】請求項3に記載のセラミック構造体は、多
孔質炭化珪素焼結体からなる複数の角柱状ハニカムセラ
ミック部材の外周面同士を、セラミックペースト層を介
して接着し、一体化したものを、全体として断面略円形
状または断面略楕円形状に外形カットしてなるものであ
ることを特徴とする。
【0022】上述したように、多孔質炭化珪素焼結体
は、耐熱性や機械的強度に優れている、捕集効率が高
い、科学的に安定している、圧力損失が小さい等の利点
からセラミックハニカムフィルタの形成材料に適してい
る。また、該多孔質炭化珪素焼結体製のハニカムフィル
タは熱衝撃に弱いため、複数の小さなフィルタ個片を束
ねて一体化し、1つの大きなハニカムフィルタを製造す
ることによって、クラックによる破損を抑える効果が得
られる。
【0023】請求項4に記載の排気ガス浄化装置は、セ
ラミック構造体が内燃機関の排気通路に接続するケーシ
ング内に設置され、該セラミック構造体と該ケーシング
との間にマット状保持シール材が介装された排気ガス浄
化装置において、該マット状保持シール材は、請求項1
及び2に記載のセラミックペーストのうち、1mm以上5
0mm以下までを覆い、かつ該マット状保持シール材は、
最外周部の貫通孔を充填した状態で組み付けられている
ことを特徴とする。
【0024】図1(b)のように、外周塗布材としてセ
ラミックペースト1を塗布する前のセラミックハニカム
構造体2の外周部は、上記のように、その製造工程で外
周部を略円柱形状に切削するため、最外周部のセル壁1
0aが削られ、貫通孔9aが剥き出しになる。この状態で
セラミックペースト1の一部または全部を覆った状態で
マット状保持シール材6を巻き、図8のようにケーシン
グに圧入すると、面圧によりマット状保持シール材6
は、図7(b)のように、セラミックペースト1に接して
いる部分を除き、剥き出しになった貫通孔9aにまで食
い込む。そのため、マット状保持シール材6に段差が生
じ、セラミックハニカム構造体とマット状保持シール材
のずれ防止効果が得られる。
【0025】そのため、セラミックハニカム構造体を排
気ガス浄化装置として用いた際、図5のように、運転中
の振動や排気ガスのガス圧によりセラミックハニカム構
造体2とマット状保持シール材6とのずれによって、マ
ット状保持シール材がセラミックハニカム構造体の端面
に覆いかぶさって貫通孔9を塞いでしまうようなことが
なくなる。
【0026】さらに、前記セラミックハニカム構造体2
を排気ガス浄化装置3として用いると、該マット状保持
シール材6は熱膨張により、剥き出しになった貫通孔9
aに一層食い込むようになり、そのことからもセラミッ
クハニカム構造体とマット状保持シール材のずれ防止効
果が得られる。
【0027】従って、前記マット状保持シール材6は、
その両端がセラミックペースト1に覆いかぶさっている
必要があり、そのかぶさっている長さとしては、該セラ
ミックペーストの、セラミックハニカム構造体2端面か
らの塗布幅に応じて任意に変更することができる。
【0028】以上の結果、請求項4に記載の排気ガス浄
化装置は、上記のようにケーシングの構造を複雑にする
ために生産効率が落ちてしまう上に、フィルタ2の両端
面に接触することによってフィルタ端面を傷つけてしま
う恐れのある構造のストッパ15を用いなくとも、フィ
ルタ2とマット状保持シール材6とのずれを防止するこ
とができる。
【0029】請求項5に記載の排気ガス浄化装置は、ケ
ーシングの内周面に複数個の突起物が形成されているこ
とを特徴とする。
【0030】図9(a)のように、ケーシングの内周面
に複数個の突起物35が形成されることにより、マット
状保持シール材6に好適なアンカー効果が得られ、被収
容物であるセラミックハニカム構造体2の後退防止効果
が増す。ゆえに、ケーシング内での構造体の位置ずれが
生じにくくなる。また、本発明によって前記のような位
置ずれ防止用のストッパ15を設置する必要がなくな
り、ストッパとセラミックハニカム構造体の接触による
欠けの発生がなくなり、かつ、製造工程の簡略化、製造
コストのダウンという効果が得られる。
【0031】請求項6に記載の排気ガス浄化装置は、ケ
ーシングは狭窄部20、21を備えており、該狭窄部は
前記マット状保持シール材6の、少なくとも一端部に設
けられていることを特徴とする。
【0032】図9(a)のように、ケーシングに狭窄部
20、21を設けることにより、マット状保持シール材
6のガス流入側端部13及びガス流出側端部14が確実
に保持される結果、被収容物全体がガス流出側方向に位
置ずれしにくくなる。また、マット状保持シール材のガ
ス流入側端部が狭窄部20により保持される結果、該マ
ット状保持シール材が排気ガスに直接晒されるのを緩和
することができ、当該部位に風蝕が起こりにくくなる。
【0033】請求項7に記載の排気ガス浄化装置は、狭
窄部20、21が、マット状保持シール材6の端部をそ
の厚さ方向に圧縮していることを特徴とする。
【0034】狭窄部20、21によってマット状保持シ
ール材6の端部がその圧さ方向に圧縮されることによ
り、当該部位の嵩密度が高くなる。その結果、当該部位
において高い面圧が得られ、被収容物を保持する力が確
実に増す。よって、被収容物の圧入作業を比較的簡単に
行うことが可能である。
【0035】また、前記狭窄部20、21によってマッ
ト状保持シール材6のガス流入側端部13がその圧さ方
向に圧縮されている場合、嵩密度の上昇によって排気ガ
スが当該部位に侵入しにくくなる。このため、ガス流入
側端部における風蝕を防止することができる。
【0036】以上の結果、請求項7に記載の排気ガス浄
化装置は、上記のように両端部に生産効率の低下と製造
コストがかかるという問題を抱えるカレットリング16
を設けなくても、マット状保持シール材6が高温の排気
ガスに直接晒されるのを防ぐことができ、マット状保持
シール材の風触、飛散を防止することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を具体化した一実
施形態の、ディーゼルエンジン用のセラミックハニカム
フィルタ2及び、該ハニカムフィルタを用いた排気ガス
浄化装置3を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0038】図10に示されるように、この排気ガス浄
化装置3は、内燃機関としてのディーゼルエンジン22
から排出される排気ガスを浄化するための装置である。
ディーゼルエンジンは、図示しない複数の気筒を備えて
いる。各気筒には、金属材料からなる排気マニホールド
23の分岐部24がそれぞれ連結されている。各分岐部
は1本のマニホールド本体25にそれぞれ接続されてい
る。従って、各気筒から排出された排気ガスは一箇所に
集中する。
【0039】排気マニホールド24の下流側には、金属
材料からなる第1排気管26及び第2排気管27が配設さ
れている。第1排気管の上流側端は、マニホールド本体
25に連結されている。第1排気管と第2排気管との間
には、同じく金属材料(具体的にはステンレス)からなる
管状のケーシングが配設されている。
【0040】前記ケーシングは、排気管26、27の途
上に配設されていると把握することもできる。そして、
この結果、第1排気管26、ケーシング及び第2排気管
27の内部領域が互いに連通し、その中を流体としての
排気ガスが流れるようになっている。
【0041】図10に示されるように、ケーシングの中
央部は、排気管26、27よりも大径となるように形成
されている。従って、ケーシングの内部領域は、排気管
26,27の内部領域に比べて広くなっている。このケ
ーシング内には、セラミック構造体としての、セラミッ
クハニカムフィルタ2が収容されている。
【0042】ケーシングの大きさは、ハニカムフィルタ
2を内部に設置することができるように適宜調整され
る。なお、図4に示した空気を流入させる配管28があ
ってもよいが、他の方法をとることもできるため、必須
の部材ではない。
【0043】なお、ここで使用される金属材料としては
ステンレスに限定されることはなく、それ以外の金属材
料を選択しても、もちろんよい。ただし、排気管26,
27の途上に設けられるという性質上、耐熱性や機械的
強度に優れる金属材料が選択されることが望ましい。
【0044】また、その形状は、特に限定されず、図8
に示したような筒状のケーシング19以外にも、ハニカ
ムフィルタの圧入作業が容易であるという点で、図14
のように、筒をその軸方向に2分割した、クラムシェル
型のケーシング29であってもよい。
【0045】また、ケーシングの内周面には図9(a)
のように複数個の突起物35が設けられている。この突
起物は、筒状ケーシング19の場合、図8のようにケー
シング内にマット状保持シール材6を組み付けたハニカ
ムフィルタ2を圧入した後に形成する。2分割クラムシ
ェル型ケーシング29の場合、ケーシングを製造する際
に形成されている。
【0046】該突起物35の形状、大きさ等は特に限定
されず、ケーシングやセラミックハニカム構造体及びマ
ット状保持シール材の形状、大きさに合わせて任意に変
更することができるが、突起物35の高さとしては2.
0mm〜7.0mmが好ましい。その理由は、高さが2.0
mm未満であると、セラミックハニカム構造体2を排気ガ
ス浄化装置3として用いた際に、運転中の振動や排気ガ
スのガス圧に対してマット状保持シール材6の位置ずれ
を防ぐことができず、一方、7.0mmを超えると、後述
するマット状保持シール材の厚さに対して高すぎてしま
う。そのため、マット状保持シール材に食い込みすぎて
しまい、マット状保持シール材の断熱効果を妨げてしま
うからである。
【0047】また、図9(a)に示すように、ケーシン
グの両端部に狭窄部20、21を設ける。
【0048】前記狭窄部20、21はガス流入側端部1
3及び、ガス流出側端部14に対応する箇所に配置さ
れ、両端部はマット状保持シール材6をその圧さ方向
(ハニカムフィルタ2の径方向)に圧縮している。
【0049】前記両狭窄部20、21間に位置する非狭
窄部34も、当該部位におけるマット状保持シール材6
をある程度は圧縮しているものの、その圧縮度合いは両
狭窄部20、21におけるそれに比べて相対的に小さく
なっている。
【0050】図9(b)に示すように、両狭窄部20、
21におけるマット状保持シール材6の最小厚さt1
は、ケーシング45の非狭窄部35におけるマット状保
持シール材6の厚さt2の1/4〜3/4、さらには1
/3〜2/3程度であることがよい。
【0051】上記最小厚さt1が上記厚さt2の1/4
未満であると、マット状保持シール材6の端部6a、6b
の嵩密度を圧縮によって十分大きくすることができが、
その反面、ハニカムフィルタ2の特定部位に応力が集中
してハニカムフィルタが破損しやすくなる恐れがある。
逆に、上記最小厚さt1が上記厚さt2の3/4以上で
あると、マット状保持シール材6の端部6a、6bの嵩密
度を十分に大きくすることができず、当該部位において
高い面圧を得にくくなる恐れがある。
【0052】また、組み付け状態において、狭窄部2
0、21におけるマット状保持シール材6a、6bの嵩密
度は、非狭窄部34におけるマット状保持シール材6の
嵩密度の1.1倍〜3倍、さらには1.5倍〜2倍程度
に設定されることがよい。特に、狭窄部20、21にお
けるマット状保持シール材6a、6bの嵩密度(具体的に
は最も圧縮されている箇所の嵩密度)は0.3g/cm3
0.5g/cm3程度になることがよい。上記嵩密度が0.
3g/cm3未満の場合には、マット状保持シール材6の端
部6a、6bにおいて高い面圧を得られなくなる恐れがあ
る。逆に、上記嵩密度が0.5g/cm3を超えるようにし
ようとすると、ハニカムフィルタ2の特定部位に応力が
集中してハニカムフィルタ2が破損しやすくなる恐れが
ある。
【0053】ここで、図9(a)におけるマット状保持
シール材6の幅、即ちハニカムフィルタ2の軸線方向に
沿った長さを、L1とする。また、図9(b)における
マット状保持シール材6の嵩密度が相対的に高くなって
いる部位、即ち狭窄部20、21によって圧縮されてい
る部位の長さ(一つ分の長さ)を、L2とする。この場
合、L1に占めるL2の割合は1/20〜1/4である
ことが望ましく、さらには1/10〜1/5程度である
ことがよい。1/20未満ではマット状保持シール材6
に十分な面圧を加えることができず、マット状保持シー
ル材とケーシングとの間に生じるずれを防ぐことができ
なくなり、一方、1/4を超えると、マット状保持シー
ル材に加わる面圧が高くなりすぎ、ハニカムフィルタ2
が破損しやすくなってしまうからである。
【0054】ハニカムフィルタ2の外周面とケーシング
の内周面との間にできるギャップには、マット状保持シ
ール材6が配設されている。本実施形態のマット状保持
シール材は、耐熱性の無機繊維を主材料として形成され
たものであることがよい。好適な耐熱性無機繊維として
は、例えばアルミナ−シリカ系セラミックファイバ等が
ある。この他、例えば結晶質アルミナファイバ、シリカ
ファイバ、ロックウール、ガラスファイバ、カーボンフ
ァイバ等を用いてもよい。なお、このマット状保持シー
ル材中には有機バインダが含有されていてもよい。
【0055】また、マット状保持シール材6は弾性及び
熱膨張性を有していることがよい。なお、ここでいう熱
膨張性とは、弾性構造を有するため、熱応力を解放する
機能があることを指す。その理由は、ハニカムフィルタ
2の最外周部から熱が逃げるのを防止することにより、
再生時のエネルギーロスを最小限に抑えるためである。
また、再生時の熱によってセラミックファイバを膨張さ
せることにより、排気ガスの圧力や走行による振動等が
もたらす、ハニカムフィルタの位置ずれを防止するため
である。
【0056】本実施形態において用いられるセラミック
ハニカムフィルタ2は、ディーゼルパティキュレートを
除去するものであるため、一般にディーゼルパティキュ
レートフィルタ(DPF)と呼ばれる。図1(a)に示され
るように、本実施形態のハニカムフィルタ2は、複数個
のセラミック部材7を束ねて一体化することによって形
成されている。
【0057】ハニカムフィルタ2の形状は特に限定され
ず、円柱形状でも角柱形状でも、また、楕円柱形状であ
っても構わないが、通常、図2に示したように円柱形状
のものがよく用いられている。
【0058】図2に示すように、本実施例においては、
ハニカムフィルタ2の中心部分に位置するセラミック部
材7は四角柱状であって、その外形寸法は33mm×33
mm×167mmである。四角柱状のセラミック部材3の周
囲には、四角柱状でない異型状セラミック部材36が複
数個配置されている。その結果、全体としてみると円柱
状のハニカムフィルタ2(直径135mm前後)が構成され
ている。
【0059】本実施形態においてこれらのセラミック部
材7及び36は、セラミック焼結体の一種である、多孔
質炭化珪素焼結体製である。炭化珪素焼結体(SiC焼
結体)を採用した理由は、他のセラミックに比較して、
とりわけ耐熱性及び熱伝導性に優れるという利点がある
からである。炭化珪素以外の焼結体として、例えば窒化
珪素、サイアロン、アルミナ、コーディエライト、ムラ
イト等の焼結体を選択することもできる。
【0060】図11(a)等に示されるように、これら
のセラミック部材7は、いわゆるハニカム構造を有して
いる。このようなハニカム構造を採用した理由は、PM
の捕集量が増加したときでも圧力損失が小さいという利
点があるからである。各セラミックハニカム部材7に
は、断面略正方形状をなす複数の貫通孔9がその軸線方
向に沿って規則的に形成されている。各貫通孔は薄いセ
ル壁10によって互いに仕切られている。セル壁の外表
面には、白金族元素(例えばPt等)やその他の金属元素
及びその酸化物等からなる酸化触媒が担持されている。
図11(b)に示されるように、各貫通孔の開口部は、
いずれか一方の端面13、14の側において充填材8
(ここでは多孔質炭化珪素焼結体)により封止されてい
る。従って、端面13、14の表面は市松模様状を呈し
ている。その結果、セラミックハニカム部材7には、断
面四角形状をした多数のセルが形成されている。セルの
密度は200個/インチ前後に設定され、セル壁10の
厚さは0.3mm前後に設定され、セルピッチは1.8mm
前後に設定されている。多数あるセルのうち、約半数の
ものはガス流入側端面13において開口し、残りのもの
はガス流出側端面14において開口している。
【0061】このような多孔質セラミックハニカム部材
7を製造する際に使用するセラミックの粒径も特に限定
されないが、後の焼成工程で収縮が少ないものが好まし
く、例えば、0.3〜50μm程度の平均粒径を有する
粉末100重量部と、0.1〜1.0μm程度の平均粒
径を有する粉末5〜65重量部とを組み合わせたものが
好ましい。上記粒径のセラミック粉末を上記配合で混合
することで、多孔質セラミックハニカム部材7を製造す
ることができるからである。
【0062】図1(a)に示されるように、合計16個のセ
ラミックハニカム構造体2は、外周面同士がセラミック
質からなるセラミックペースト層48を介して互いに接
着されている。
【0063】本実施形態にてセラミックペースト層48
に用いられるセラミックペーストついて詳細に述べる。
該セラミックペーストは、少なくとも無機繊維、無機バ
インダ、有機バインダ及び無機粒子からなり、かつ三次
元的に交錯する前記無機繊維と無機粒子とを、前記無機
バインダ及び有機バインダを介して互いに結合してなる
弾性質素材であることが望ましい。
【0064】前記無機繊維としては、シリカ−アルミナ
ファイバ、ムライトファイバ、アルミナファイバ及びシ
リカファイバから選ばれる、少なくとも1種以上のセラ
ミックファイバが挙げられる。これらのなかでも、特に
シリカ−アルミナセラミックファイバを選択することが
望ましい。シリカ−アルミナセラミックファイバは、弾
性に優れると共に熱応力を吸収する作用を示すからであ
る。
【0065】前記無機バインダとしては、シリカゾル及
びアルミナゾルから選ばれる、少なくとも1種以上のコ
ロイダルゾルが望ましい。そのなかでも、特にシリカゾ
ルを選択することが望ましい。その理由は、シリカゾル
は入手しやすく、焼成により容易にSiO2となるた
め、高温領域での接着剤として好適だからである。しか
も、シリカゾルは絶縁性に優れているからである。
【0066】前記有機バインダとしては、親水性有機高
分子が好ましく、ポリビニルアルコール、メチルセルロ
ース、エチルセルロース及びカルボメトキシセルロース
から選ばれる、少なくとも1種以上の多糖類がより好ま
しい。これらのなかでも、特にカルボキシメチルセルロ
ースを選択することが望ましい。その理由は、カルボキ
シメチルセルロースは、セラミックペーストに好適な流
動性を付与するため、常温領域において優れた接着性を
示すからである。
【0067】前記無機粒子としては、炭化珪素、窒化珪
素及び窒化硼素から選ばれる、少なくとも1種以上の無
機粉末またはウィスカーを用いた弾性質素材であること
が好ましい。このような炭化物や窒化物は、熱伝導率が
非常に大きく、セラミックファイバ表面やコロイダルゾ
ルの表面及び内部に介在して熱伝導性の向上に寄与する
からである。上記炭化物及び窒化物の無機粒子のなかで
も、特に炭化珪素粉末を選択することが望ましい。その
理由は、炭化珪素は熱伝導率が極めて高いことに加え、
セラミックファイバとなじみやすいという性質があるか
らである。
【0068】図7(a)は、本発明のセラミックハニカム
フィルタ2の一例を模式的に示した斜視図である。ま
た、図9(a)は、上記ハニカムフィルタを用いた本発
明の排気ガス浄化装置の一部を模式的に示した部分拡大
断面図である。
【0069】図7(a)に示した通り、本発明のハニカ
ムフィルタ2は、両端部の外周全体に外周塗布材として
のセラミックペースト1が塗布されている。
【0070】また、セラミック部材7同士を接着するセ
ラミックペースト層と、ハニカムフィルタ2の両端部の
外周全体に塗布するセラミックペーストとは同様の材質
から構成されていることが望ましい。
【0071】ハニカムフィルタ2の両端部の外周全体に
塗布するセラミックペースト1の塗布幅については上述
した通りなのでここではその説明を省略する。
【0072】マット状保持シール材6の厚さは、2.5
mm〜12.5mmである事が望ましい。この理由は、2.
5mm未満だと再生時に生じる熱を断熱できず、フィルタ
の温度を十分に上昇させることができなくなる。また、
ケーシングとフィルタの間に生じるギャップを塞ぐこと
ができなくなり、PMの捕集漏れが生じる。一方、1
2.5mmを超えるとケーシングへの圧入作業が困難にな
り、また装置の巨大化を招く。
【0073】マット状保持シール材6は、上述したよう
に、ハニカムフィルタ2の外周から排気ガスが漏れ出す
ことを防止すると共に、ハニカムフィルタ2のPMの再
生を行った際の保温効果を高めるために周囲から断熱す
る目的で設けられているものである。従って、その熱伝
導率は低いことが望ましい。
【0074】このようなマット状保持シール材6として
は、例えば、アルミナ繊維、セラミック繊維、ロックウ
ールなどを挙げることができる。これらのなかではアル
ミナ繊維が好ましい。
【0075】また、マット状保持シール材6としてアル
ミナ繊維を使用した場合、その嵩密度はハニカムフィル
タ2に巻き付けた状態で、0.17〜0.45g/cm
3であることが好ましい。嵩密度が0.17g/cm3
未満であると、ハニカムフィルタ2の保持性能が不足す
る。一方、嵩密度が0.45g/cm3を超えると、繊
維が圧壊するため、ハニカムフィルタ2の保持性能及び
対風蝕性が悪化する。
【0076】本発明の排気ガス浄化装置3は、上述した
ような構造からなるものであるので、ハニカムフィルタ
2の両端部の外周全体に形成されたセラミックペースト
1が、該フィルタ2両端面の、剥き出しになった最外周
部の貫通孔9aの入り口を塞ぐため、セラミックハニカ
ム構造体端面からの該貫通孔9aへの排気ガスの侵入を
防ぐことができ、前記のようなPMの捕集漏れがなくな
る。その結果、セラミック構造体2の外周部全面に上記
のような外周塗布材としてのセラミックペースト49を
塗布する必要がなくなるため、生産性に優れ、製造コス
トを抑えることができる。
【0077】本発明の排気ガス浄化装置は、ハニカムフ
ィルタ2とケーシングとの間に介層されたマット状保持
シール材6が、前記セラミックペースト1の一部または
全部を覆った状態でケーシングに圧入されているため、
その面圧により該フィルタ2の剥き出しになった最外周
部の貫通孔9aに食い込み、該セラミックペースト形成
部と非形成部との間に生じる段差によって、ハニカムフ
ィルタとマット状保持シール材のずれを防止することが
できる。
【0078】また、本発明の排気ガス浄化装置はケーシ
ングの内周面に複数個の突起物が形成されているため、
マット状保持シール材6に好適なアンカー効果が得ら
れ、被収容物であるセラミックハニカム構造体2の位置
ずれ防止効果が増す。ゆえに、構造体がケーシング内に
確実に保持されるようになり、構造体に位置ずれが生じ
にくくなる。そのため、位置ずれ防止用のストッパ15
を設置する必要がなくなり、ストッパとセラミックハニ
カム構造体の接触による欠けの発生がなくなり、かつ、
製造工程の簡略化、製造コストのダウンという効果が得
られる。
【0079】さらに、本発明の排気ガス浄化装置はケー
シングに狭窄部20,21を備えており、該狭窄部はマ
ット状保持シール材6の端部をその圧さ方向に圧縮して
いるため、マット状保持シール材6のガス流入側端面1
3及びガス流出側端面14が確実に保持される結果、被
収容物全体がガス流出側方向に位置ずれしにくくなる。
また、マット状保持シール材のガス流入側端面13が、
狭窄部20によりその圧さ方向に圧縮されているため、
嵩密度の上昇によって排気ガスが当該部位に侵入しにく
くなる。その結果、マット状保持シール材6が排気ガス
に直接晒されるのを緩和することができ、当該部位に風
蝕が起こりにくくなり、両端部に生産効率の低下と製造
コストがかかるという問題を抱えるカレットリング16
を設ける必要がなくなる。
【0080】本発明の排気ガス浄化装置においては、ハ
ニカムフィルタ2の圧力損失を測定するための背圧セン
サ等を備えることにより、背圧が所定の値より上昇した
際に、再生処理を行う必要があることを表示する装置等
を備えていてもよい。
【0081】また、図4のように、ケーシングの内部に
は、ハニカムフィルタ2が設置されると共に、必要に応
じてハニカムフィルタの排気ガス流入側に温度センサ1
2や電気ヒータ11等を設置してもよく、これら温度セ
ンサや電気ヒータなどが外部の電源等と導通可能なよう
に配線を施すことができるようになっていてもよい。電
気ヒータを設けない場合には、触媒などを用いて排気ガ
スの温度を高める方式の再生操作を行うことができる。
【0082】また、車両に本発明の排気ガス浄化装置を
配設する場合、本発明の排気ガス浄化装置が2台以上併
設されたものであってもよい。この場合には、排気ガス
の配管に2つの排気ガス浄化装置を接続し、切り替え弁
等を用いて、どちらか一方を使用し、その間に他の一方
を再生する。
【0083】さらに、本発明の排気ガス浄化装置中にN
oxやSox等の有害ガスを除去するための触媒層を付
設し、有害ガスの除去とパティキュレートの除去の両方
を行うことができるようにしてもよい。また、本発明で
は、再生時に、排気ガスを助燃用気体とすることができ
る。ポンプを用いて再生処理を行う場合には、上記ポン
プを用いて空気をフィルタ内に送り込むことにより、再
生処理を行うことができる。
【0084】次に、上述した本発明のハニカムフィルタ
及び排気ガス浄化装置の製造方法について図面を参照し
ながら説明する。
【0085】本発明のハニカムフィルタ2の製造方法で
は、まず、図1(a)のようなセラミックハニカム構造体
を作成する。上述した通り、セラミック構造体は、図1
1(a)、(b)に示すように、多数の貫通孔9がセル壁10
を隔てて長手方向に併設された、角柱形状の多孔質セラ
ミック部材7が、セラミックペースト層48を介して複
数個結束された構造をしている。
【0086】前記セラミックハニカム構造体2の製造方
法としては、まず、押出成形工程で使用するセラミック
原料スラリー、端面封止工程で使用する封止用充填材
8、フィルタ接着工程及び外周部溝埋め工程で使用する
セラミックペースト1をあらかじめ作製しておく。
【0087】セラミック原料スラリーとしては、炭化珪
素粉末に有機バインダ及び水を所定分量ずつ配合し、か
つ混錬したものを用いる。封止用充填材8としては、炭
化珪素粉末に有機バインダ、潤滑剤、可塑剤及び水を配
合し、かつ混錬したものを用いる。セラミックペースト
1としては、無機繊維、無機バインダ、有機バインダ、
無機粒子及び水を所定分量ずつ配合し、かつ混錬したも
のを用いる。
【0088】次に、前記セラミック原料スラリーを押出
成形機に投入し、かつ金型を介してそれを連続的に押し
出す。その後、押出成形されたハニカム成形体を等しい
長さに切断し、四角柱状のハニカム成形体切断片を得
る。さらに、切断片の各セルの片側開口部に所定量ずつ
封止用充填材8を充填し、各切断片の両端面を封止す
る。
【0089】続いて400℃で脱脂した後、更にそれをア
ルゴン雰囲気下にて2200℃で焼成し、ハニカム成形体切
断片及び充填材8を完全に焼結させる。このようにして
得られる多孔質炭化珪素焼結体製のセラミックハニカム
部材7は、図11(a)のように、この時点ではまだ全
てのものが四角柱状である。
【0090】次に、必要に応じてセラミックハニカム部
材7の外周面にセラミック質からなる下地層を形成した
後、さらにその上にセラミックペースト48を塗布す
る。
【0091】上記セラミックペースト48としては特に
限定されず、例えば、無機繊維、無機バインダ、有機バ
インダ及び無機粒子を含むペーストを挙げることができ
る。
【0092】上記無機繊維としては、例えば、シリカ−
アルミナ、ムライト、アルミナ、シリカなどのセラミッ
クファイバ等が挙げられる。これらは単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。上記無機繊維の中で
は、シリカ−アルミナファイバーが好ましい。
【0093】上記無機バインダとしては、例えば、シリ
カゾル、アルミナゾルなどが挙げられる。これらは、単
独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記無
機バインダの中では、シリカゾルが好ましい。
【0094】上記有機バインダとしては、例えば、ポリ
ビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロー
ス、カルボキシセルロース等が挙げられる。これらは、
単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記
有機バインダの中では、カルボキシセルロースが好まし
い。
【0095】上記無機粒子としては、例えば、炭化物、
窒化物などが挙げられ、具体的には、炭化珪素、窒化珪
素、窒化硼素等からなる無機粉末またはウィスカー等が
挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を
併用してもよい。上記無機粒子の中では、熱伝導性に優
れる炭化珪素が好ましい。
【0096】上記セラミックペースト中の上記無機繊維
の含有量は、固形分で、10〜70重量%が好ましく、
10〜40重量%がより好ましく、20〜30重量%が
さらに好ましい。上記無機繊維の含有量が10重量%未
満では、弾性が低下し、一方、70重量%を超えると、
熱伝導性の低下を招くとともに、弾性体としての効果が
低下する。
【0097】また、上記無機バインダの含有量は、固形
分で、1〜30重量%が好ましく、1〜15重量%がよ
り好ましく、5〜9重量%がさらに好ましい。上記無機
バインダの含有量が1重量%未満では、接着強度の低下
を招き、一方、30重量%を超えると、熱伝導率の低下
を招く。
【0098】上記有機バインダの含有量は、固形分で、
0.1〜5.0重量%が好ましく、0.2〜1.0重量
%がより好ましく、0.4〜0.6重量%がさらに好ま
しい。上記有機バインダの含有量が0.1重量%未満で
は、セラミックペーストのマイグレーションを抑制する
のが難しくなり、一方、5.0重量%を超えると、セラ
ミックペーストが高温にさらされた場合に、有機バイン
ダが焼失し、接着強度が低下する。
【0099】上記無機粒子の含有量は、固形分で、3〜
80重量%が好ましく、10〜60重量%がより好まし
く、20〜40重量%がさらに好ましい。上記無機粒子
の含有量が3重量%未満では、熱伝導率の低下を招き、
一方、80重量%を超えると、セラミックペーストが高
温にさらされた場合に、接着強度の低下を招く。
【0100】また、上記無機繊維のショット含有量は、
1〜10重量%が好ましく、1〜5重量%がより好まし
く、1〜3重量%がさらに好ましい。
【0101】ショット含有率を1重量%未満とするのは
製造上困難であり、ショット含有量が10重量%を超え
ると、多孔質セラミックハニカム構造体2の壁面を傷つ
けてしまう。また、繊維長が1mm未満では、弾性を有
するセラミックハニカム構造体2を形成することが難し
く、100mmを超えると、毛玉のような形態を取りや
すくなるため、無機粒子の分散が悪くなるとともに、セ
ラミックペーストの厚みを薄くできない。
【0102】また、前記無機繊維の繊維長は、1〜10
0mmが好ましく、1〜50mmがより好ましく、1〜
20mmがさらに好ましい。
【0103】上記無機粉末の粒径は、0.01〜100
μmが好ましく、0.1〜15μmがより好ましく、
0.1〜10μmがさらに好ましい。無機粒子の粒径が
0.01μm未満では、コストが高くなり、一方、無機
粒子の粒径が100μmを超えると、接着力及び熱伝導
性の低下を招くことになる。
【0104】このセラミックペースト中には、セラミッ
クペーストを柔軟にし、流動性を付与して塗布しやすく
するため、上記した無機繊維、無機バインダ、有機バイ
ンダ及び無機粒子の他に、およそ総重量の35〜65重
量%程度の水分や他のアセトン、アルコールなどの溶剤
等が含まれている。このセラミックペーストの粘度は、
15〜25Pa・s(1万〜2万cps(cP))が好ま
しい。
【0105】次に、前記セラミックハニカム部材7から
セラミックハニカム構造体2を作成する。まず、図12
に示す通り、多孔質セラミックハニカム部材7を斜めに
傾斜した状態で積み上げることができるように、断面V
字形状に構成された台37の上に、多孔質セラミックハ
ニカム部材7を傾斜した状態で載置した後、上側を向い
た2つの側面7a、7bに、セラミックペーストを均一な
厚さで塗布してセラミックペースト層1を形成し、この
セラミックペースト層の上に、順次他の多孔質セラミッ
ク部材7を積層する工程を繰り返し、図1(a)のよう
な、所定の大きさのセラミックハニカム構造体2を作製
する。
【0106】そして、この多孔質セラミックハニカム構
造体2を50〜100℃、1時間程度の条件で加熱して
上記セラミックペースト層48を乾燥、固化させる。
【0107】続く外形カット工程では、前記セラミック
ハニカム部材7の接着工程を経て得られた断面正方形状
のセラミックハニカム構造体2を研削し、外周部におけ
る不要部分を除去してその外形を整える。その結果、図
1(b)に示されるように、断面略円形状のハニカムフィ
ルタ2が得られる。なお、外形カットによって新たに露
出した面においては、最外周部のセル壁10aが削ら
れ、結果としてハニカムフィルタ2の最外周面の貫通孔
9aが剥き出しとなり、溝ができる。本実施形態におい
てできる溝は、深さ0.5mmから1mm程度のもので
ある。
【0108】次に、このようにして作製したハニカムフ
ィルタ2の両端部周辺にセラミックペースト1を塗布す
る。
【0109】図13(a)は、スクレーパー38を用い
てセラミックハニカム構造体2の外周部両端面付近に塗
布したセラミックペースト1を、所定の位置に成形する
様子を模式的に示した上部断面図である。
【0110】前記スクレーパー38の塗布面(セラミッ
クハニカム構造体2との接地面)45の幅は、セラミッ
クペースト1の幅と同じになるように調整されており、
また、その断面形状は特に限定されず、例えば、矩形
上、三角形状などを挙げることができる。
【0111】また、セラミックハニカム構造体2の端面
にセラミックペースト1が付着するのを防止するため
に、端面スクレーパー44がセラミック構造体の両端面
に設けられている。
【0112】上記のような形状のスクレーパー38を用
いて、その外周部にセラミックペースト1を付着させた
セラミックハニカム構造体2を矢印の方向に回転させな
がら、セラミックハニカム構造体2の両端とスクレーパ
ー38の両端とを合わせて接触させることで、図7
(a)に示したような形状のセラミックペーストからな
る、幅1mm〜50mmの間のセラミックペースト1を形
成することができる。なお、セラミックハニカム構造体
2の回転方向はこれに限定されず、反対方向であっても
よく、また、セラミックハニカム構造体2を固定し、ス
クレーパー38を回転するようになっていてもよい。さ
らに、セラミックハニカム構造体2とスクレーパー38
との両方が回転するようになっていてもよい。
【0113】次に、このようにして形成したセラミック
ペーストを120℃程度の温度で乾燥させることにより
水分を蒸発させ、図7(a)に示したように、セラミッ
クハニカム構造体2の両端部の外周全体にセラミックペ
ースト1が形成された、本発明のハニカムフィルタ2の
製造を終了する。
【0114】次に、上記ハニカムフィルタ2の外周部の
セラミックペースト非形成部にマット状保持シール材6
を巻き付ける工程を行う。
【0115】マット状保持シール材6の厚さは特に限定
されないが、2.5〜12.5mm程度であることが望
ましい。2.5mm未満であると、ハニカムフィルタ2
の外周部から排気ガスが漏れ出す場合があり、一方、1
2.5mmを超えると、排気ガスの漏れ出しは充分に防
止することができるものの、ケーシングへの圧入作業が
困難となり、生産性が落ちる。また、そのような厚手の
マット状保持シール材を用いることは経済性に劣るもの
となる。
【0116】マット状保持シール材6をハニカムフィル
タ2に巻き付けて固定する手段としては特に限定され
ず、例えば、図8のように、粘着テープ17で接着する
等の方法を挙げることができる。また、特別な手段で固
定をせず、ハニカムフィルタに巻き付けただけの状態
で、次の工程に移行しても差し支えない。なお、上記粘
着テープは、熱で分解する材料であってもよい。ケーシ
ング内にハニカムフィルタを設置した後であれば、粘着
テープが熱により分解しても、ハニカムフィルタはケー
シング内に設置されているので、マット状保持シール材
6が剥がれてしまうことはないからである。
【0117】次に、上記工程を経たハニカムフィルタ2
をケーシング内に設置する。なお、上記ケーシングの材
料、形状及び構成等については、上述した通りであるの
で、ここではその説明を省略する。
【0118】ハニカムフィルタ2をケーシング内に設置
する方法としては、図8のような筒状のケーシング19
である場合は、例えば、マット状保持シール材6が巻き
つけられたハニカムフィルタ2をその一端面から押し込
み、所定の位置に設置した後、導入管、配管及び排出管
等と接続するための端面を、ケーシング19の両端部に
形成する方法を挙げることができる。
【0119】また、図14のような2分割シェル状のケ
ーシング29である場合は、ハニカムフィルタ2を半筒
状の下部分割片31内の所定箇所に設置した後、上部分
割片30に形成した貫通孔40と、下部分割片31に形
成した貫通孔41とがちょうど重なるように、半筒状の
上部分割片を下部分割片の上に載置する。そして、連結
具33を貫通孔40、41に挿通しナット等で固定する
ことで、上部分割片と下部分割片とを固定する。なお、
ケーシング29の両端部には、導入管、配管及び排出管
等と接続するための開口を有する端面が形成されている
ことを要する。
【0120】いずれのケーシングを用いる場合にも、固
定したハニカムフィルタ2が移動しないように、マット
状保持シール材6の厚さ、ハニカムフィルタ2の大き
さ、ケーシング29の大きさ等を調整する必要がある。
【0121】そして、前記筒状ケーシング19を用いた
場合には、ハニカムフィルタ2を圧入した後、該ケーシ
ング19に対して塑性加工を行うことにより、図9
(a)のように、所定部位に狭窄部20、21を形成す
る。
【0122】また、前記2分割シェル状のケーシング2
9を用いる場合には、ケーシングの製造時に、あらかじ
め狭窄部20、21を形成しておく。
【0123】前記塑性加工としては、材料の塑性を利用
して目的の形状に成形する加工法を指し、例えばスピニ
ング加工等がある。ここでスピニング加工とは、旋盤の
主軸に成形型をセットし、それに素材を取り付けて回転
し、へらまたはロールで押し付けながら成形型と同じ形
状を作る加工法をいう。
【0124】具体的には、まず、目的とするケーシング
19の外部形状に対応する、内部形状を有する成形型を
旋盤の主軸にセットする。そして、この成形型に、素材
である金属性パイプ42を取り付けて、該金属性パイプ
を、軸線方向を中心として回転させつつ、ロール等で押
し付ける。従って、この加工法によれば、周方向に沿っ
て連続した狭窄部20、21が得られるとともに、回転
対称形状のケーシング43が製造される。
【0125】次に、ケーシングの内周面に図9(a)の
ような突起物35を製造する。該突起物は、筒状ケーシ
ング19の場合、ハニカムフィルタ2がケーシング内に
圧入された状態で、外部からスピニング加工を行うこと
で形成する。また、2分割シェル状ケーシング29の場
合には、ケーシングを製造する際に、型にあらかじめ突
起物が形成されたものを用いて製造する。
【0126】以上、マット状保持シール材6を介してケ
ーシング部19内にハニカムフィルタ2が確実に保持さ
れた状態となり、また、該マット状保持シール材が排気
ガスに直接されることのない、所望の排気ガス浄化装置
3が完成する。
【0127】この後、ハニカムフィルタ2を内部に設置
したケーシングを図10のように内燃機関の排気通路に
接続することで、本発明の排気ガス浄化装置の製造が終
了する。
【実施例及び比較例】以下に実施例を掲げて本発明をさ
らに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限
定されるものではない。
【0128】
【実施例1】α型炭化珪素粉末51.5重量%とβ型炭
化珪素粉末22重量%とを湿式混合し、得られた混合物
に有機バインダ(メチルセルロース)と水とをそれぞれ
6.5重量%、20重量%ずつ加えて混練した。次に、
前記混錬物に可塑剤と潤滑剤とを少量加えてさらに混錬
したものを押出成形することにより、ハニカム状の生成
形体を作製した。
【0129】次に、前記生成形体をマイクロ波乾燥機に
より乾燥した後、成形体の貫通孔9を多孔質炭化珪素焼
結体製の充填材8によって封止した。次いで、再び乾燥
機を用いて充填材を乾燥させた。端面封止工程に続い
て、この乾燥体を400℃で脱脂した後、さらにそれを
常圧のアルゴン雰囲気下において2200℃で約3時間
焼成した。その結果、図11(a)に示したような、平
均気孔径が5〜20μm、セル数が31個/cm2で、
セル壁10の厚さが0.3mmの炭化珪素焼結体からな
る、多孔質セラミックハニカム部材7を作製した。
【0130】次に、セラミックファイバ(アルミナシリ
ケートセラミックファイバ、ショット含有率3%、繊維
長0.1mm〜100mm)23.3重量%、無機粒子
(平均粒径0.3μmの炭化珪素粉末30.2重量
%)、無機バインダとしてのシリカゾル(ゾル中のSi
O2の含有率30重量%)7重量%、有機バインダとし
てのカルボキシメチルセルロース0.5重量%及び水3
9重量%を混合、混練した。この混錬物を粘度32Pa・s
にすることにより、セラミックペースト層48の形成に
使用されるセラミックペーストを作製した。
【0131】次に、図1(a)のようにセラミックハニ
カム部材7の外周面に前記ペースト48を均一に塗布す
るとともに、図12のように該セラミック部材の外周面
同士を互いに密着させた状態で、50℃から100℃×
1時間の条件にて乾燥・硬化して、厚さ0.6mmのセ
ラミックペースト層48を形成し、図示しない外周加工
機を用いて切断することにより、図1(b)に示したよ
うな、直径が165mmで長さが150mmのハニカム
フィルタ2を作製した。
【0132】次に、上記セラミックペースト1を用い
て、上記実施の形態で説明した方法でフィルタ両端面の
外周全体に、フィルタ端面から8mmの幅でセラミック
ペースト1を形成した。そして、このセラミックペース
トを120℃×1時間で乾燥して、図7(a)に示した
ようなハニカムフィルタ2を製造した。
【0133】なお、このセラミックペースト1を形成す
る際においては、図13(a)に示すように、ウレタン
樹脂からなり、塗布面(ハニカムフィルタ2との接地
面)の幅が8mmになるように形成されたスクレーパー
38を使用した。
【0134】そして、ハニカムフィルタ2の外周部に、
セラミックペースト1の内周面側端部から6mmまで覆
い被さった状態でマット状保持シール材6を巻き付け、
両端部を粘着テープ17で固定した。該マット状保持シ
ール材は、アルミナ繊維からなり(アルミナ80重量
%、シリカ20重量%)、厚さは6mmであった。
【0135】次に、図8のように前記マット状保持シー
ル材6の嵩密度が0.2g/cm3となるように筒状ケー
シング19の大きさを調整してハニカムフィルタ2を圧
入し、前記筒状ケーシング19の内周面に、高さが2.
5mmの突起物35を設けた。
【0136】その後、前記ケーシング20の両端部に、
スピニング加工を行ってマット状保持シール材6の両端
面に狭窄部20、21を設けた。なお、上述したマット
状保持シール材の厚さt1/t2を2/3、幅L2/L
1を1/8に設定した。また、組み付け状態における非
狭窄部34におけるマット状保持シール材6の嵩密度を
0.2g/cm3、狭窄部20、21におけるマット状
保持シール材6の嵩密度を0.4g/cm3に設定し
た。
【0137】上記の手順により、図9(a)に示したよ
うな排気ガス浄化装置を作製し、内燃機関として図10
のようにエンジンの排気通路に取り付けた。
【0138】次に、このエンジンを無負荷状態で最高の
回転数にして8時間運転した後、ハニカムフィルタ2を
取り出し、マット状保持シール材6の状態を観察した。
【0139】その結果、マット状保持シール材6は全く
風蝕されておらず、マット状保持シール材はハニカムフ
ィルタ2を良好に保持、固定していた。その後、300
時間続けてエンジンを運転したが、マット状保持シール
材は風蝕されることはなかった。
【0140】
【比較例1】本比較例は、基本的に実施例1と同様であ
るが、フィルタ両端面の外周部にセラミックペースト1
を設けずにハニカムフィルタ2を製造し、狭窄部20、
21及び突起物35を設けずにマット状保持シール材6
をハニカムフィルタの端部付近まで巻き付けた。また、
ケーシングに図8のような筒状ケーシング19を用い
た。
【0141】そして、この比較例1による排気ガス浄化
装置を、実施例1と同様に内燃機関としてエンジンの排
気通路に取り付け、このエンジンを無負荷状態で、最高
の回転数にして8時間運転した後、ハニカムフィルタ2
を取り出し、マット状保持シール材6の状態を観察し
た。
【0142】その結果、マット状保持シール材6は、排
気ガスにより、ガス流入側端面から平均して7mm風蝕
されており、さらに、100時間連続してエンジンを運
転すると、マット状保持シール材が飛散し、ハニカムフ
ィルタ2をケーシング内で保持、固定することができな
くなった。
【0143】さらに、ハニカムフィルタ2とマット状保
持シール材6との間や、マット状保持シール材とケーシ
ングとの間における隙間の有無を、排気ガスの供給開始
前及び供給終了後においてそれぞれ調査した。その結
果、実施例1については、供給開始前及び供給終了後の
いずれの時点においても隙間が認められなかった。一
方、比較例1については、供給開始前において隙間が認
められなかったのに対し、供給終了後の時点では位置ず
れが生じているのが確認された。ゆえに、その隙間を介
してガスリークが生じやすい状態となっていた。
【0144】
【発明の効果】本発明のセラミック構造体2は、その両
端部の外周全体にセラミックペースト1が塗布されてい
るため、非形成部にマット状保持シール材6を巻き付け
て、排気ガス浄化装置3のケーシング内に設置すること
で、上記セラミックペーストが、その製造工程により剥
き出しになったセラミック構造体最外周部の貫通孔9a
の入り口を塞ぐことができるため、該セラミック構造体
端面から貫通孔9aへの排気ガスの侵入を防ぐことがで
き、PMの捕集漏れがなくなる。その結果、セラミック
構造体2の外周部全面に上記のようなセラミックペース
ト1を塗布する必要がなくなり、製造工程が簡略化され
て生産性が向上し、製造コストの低下という効果が得ら
れる。
【0145】さらに、セラミックペースト1が塗布され
ていない剥き出しになった貫通孔9aに、セラミックペ
ースト1の一部または全部を覆った状態でマット状保持
シール材6を組み付け、図8のようにケーシングに圧入
すると、面圧によりマット状保持シール材6は、図7
(b)のように、セラミックペースト1にかぶさっている
部分を除き、剥き出しになった貫通孔9aにまで食い込
む。そのため、マット状保持シール材に段差が生じ、セ
ラミック構造体とマット状保持シール材のずれ防止効果
が得られる。
【0146】なお、排気ガス浄化装置として用いると、
該マット状保持シール材6は、熱膨張により前記の剥き
出しになった貫通孔9aにより一層食い込むようにな
り、フィルタ2とマット状保持シール材のずれ防止の効
果が得られる。
【0147】また、本発明の排気ガス浄化装置に用いら
れるケーシングの内周面には複数個の突起物35が形成
されているため、マット状保持シール材6に好適なアン
カー効果が得られ、被収容物であるセラミック構造体2
を保持する力が増す。ゆえに、構造体がケーシング内に
確実に保持されるようになり、構造体に位置ずれが生じ
にくくなる。
【0148】さらに、前記ケーシングは狭窄部20、2
1を備え、マット状保持シール材6をその厚さ方向に圧
縮しているため、当該部位において高い面圧が得られ、
被収容物を保持する力が増し、被収容物全体がガス流出
側方向に位置ずれしにくくなる。また、該狭窄部が、マ
ット状保持シール材が排気ガスに直接晒されるのを遮蔽
する遮蔽部材の役割を果たす。
【0149】以上、本発明によって前記のような位置ず
れ防止用のストッパ15や、排気ガス遮蔽部材としての
カレットリング16等を設置しなくても、長時間の使用
に耐えることのできる排気ガス浄化装置及び、生産性に
優れ、製造コストを低く抑えることのできるセラミック
構造体を得ることができる。
【0150】なお、本発明の実施形態は次のように変更
してもよい。 ・セラミック構造体2の両端面にセラミックペースト1
を厚めに塗布することによって、図15のように突起部
18を形成してもよい。該突起部の非形成部にマット状
保持シール材6を介装することで、セラミック構造体2
とマット状保持シール材のずれ防止効果をより一層高め
るだけでなく、マット状保持シール材が排気ガスに直接
晒されるのを防止する効果が得られる。なお、該突起部
の製造方法については、上述したセラミックペースト1
の製造方法に用いるスクレーパー38の代わりに、図1
3(b)のようなスクレーパー38aを用いる。
【0151】・ケーシングの内周面に設ける突起物35
の代わりに、サンドブラスト処理等により形成される微
細な凹凸物を設けてもよく、また、突起物と凹凸物の両
方が設けられていてもよい。
【0152】・本実施形態のケーシングに設けられる狭
窄部20、21は必ずしもケーシングの両端部に設けら
れていなくてもよく、一端部のみに設けられていてもよ
い。また、その形状も実施形態のように、ケーシングの
周方向に沿って連続して形成されているものに限定され
ることはなく、任意に変更することが可能である。
【0153】上述のように、一端部にのみ狭窄部を設け
た場合には、図4のように、ガス流出側端部にはカレッ
トリング16を設ける。マット状保持シール材6のガス
流出側端面14が、ハニカムフィルタ2を通過した排気
ガスにより風蝕されるのを防止するためである。
【0154】・狭窄部20、21を設けるための塑性加
工はスピニング加工のみに限定されることはなく、他の
塑性加工(例えばプレス加工、ロール成形加工等)であ
ってもよい。
【0155】・筒状ケーシング19の材料となる金属性
筒状素材は、実施形態の金属性パイプのような完全な筒
体のみに限定されることはなく、例えば外周面の一部が
切れて開口した金属性筒状素材、即ち不完全な筒体であ
っても構わない。
【0156】・セラミック部材7の形状は、実施形態の
ような四角柱状に限定されることはなく、三角柱状や六
角柱状などであっても構わない。また、外形カット工程
によって加工されるセラミック構造体2の形状も、断面
円形状のものに限定されることはなく、例えば断面楕円
形状に加工してもよい。
【0157】・セラミック構造体2の大きさも本実施例
のものに限定されることはなく、さらには、必ずしも複
数のセラミック部材7から構成される必要はなく、単一
のフィルタからなるものに本発明を適用してもかまわな
い。
【0158】・セラミックペースト層1の形成方法とし
て、本実施形態では塗布法を採用しているが、この方法
に限定されることはなく、例えば印刷法、焼き付け法、
ディップ法、カーテンコート法等を採用してもよい。
【0159】・本実施形態においては、本発明のセラミ
ック構造体2を、ディーゼルエンジン22に取り付け
る、排気ガス浄化装置用のハニカムフィルタ2として具
体化していたが、本発明のセラミック構造体2は、排気
ガス浄化装置用のハニカムフィルタ以外のものとして具
体化されることができ、例えば熱交換器用部材、高温流
体や高温蒸気のための濾過フィルタ、さらには触媒コン
バータ等として用いることができる。また、マット状保
持シール材は必ずしも断熱機能を有してなくてもよい。
【0160】
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)、(c)は本発明のセラミック構
造体の製造手順を説明するための概略である。
【図2】本発明のセラミック構造体の一例を模式的に示
した斜視図である。
【図3】従来の排気ガス浄化装置の一例を模式的に示し
た概略断面図である。
【図4】従来の排気ガス浄化装置の一例を模式的に示し
た概略断面図である。
【図5】マット状保持シール材がフィルタ端面に覆いか
ぶさった様子を示した正面図である。
【図6】従来の排気ガス浄化装置の一例を模式的に示し
た概略断面図である。
【図7】は、本発明のハニカムフィルタの一例を模式的
に示した斜視図であり、(b)は本発明の排気ガス浄化
装置の一実施形態を模式的に示した概略断面図である。
【図8】ハニカムフィルタの製造手順を説明するための
概略正面図である。
【図9】(a)は本発明による排気ガス浄化装置の一実
施形態を模式的に示した部分拡大断面図、(b)はその
要部拡大断面図である。
【図10】本発明を具体化した排気ガス浄化装置の一実
施形態を模式的に示した概略断面図である。
【図11】(a)は、ハニカムフィルタに用いる多孔質
セラミック部材を模倣的に示した斜視図であり、(b)
は、そのA‐A線縦断面図である。
【図12】本発明のハニカムフィルタを構成する、セラ
ミックブロックを作製する様子を模式的に示した正面図
である。
【図13】(a)、(b)は、本発明のハニカムフィルタ
を製造する様子を模式的に示した図である。
【図14】本発明の排気ガス浄化装置に用いるケーシン
グの一例を模式的に示した斜視図である。
【図15】本発明の一実施形態としてのハニカムフィル
タの一例を模式的に示した斜視図である。
【符号の説明】
1,48,49.セラミックペースト 2.セラミック構造体としてのハニカムフィルタ 3.排気ガス浄化装置 4.排気管 5.a.金属性円筒状部材 b.金属性円錐状部材 6.マット状保持シール材 7.セラミック部材 8.充填材 9.貫通孔 10.セル壁 11.電気ヒータ 12.温度センサ 13.ガス流入側端面 14.ガス流出側端面 15.位置ずれ防止用ストッパ 16.カレットリング 17.粘着テープ 18.突起部 19.筒状ケーシング 20.狭窄部1 21.狭窄部2 22.ディーゼルエンジン 23.排気マニホールド 24.マニホールド分岐部 25.マニホールド本体 26.第1排気管 27.第2排気管 28.空気流入管 29.2分割クラムシェル型ケーシング 30.上部分割片 31.下部分割片 32.フランジ部 33.連結具 34.非狭窄部 35.突起物 36.異型状セラミック部材 37.断面V字形状台 38.スクレーパー 39.切り抜き部 40.上部分割片の貫通孔 41.下部分割片の貫通孔 42.金属パイプ 43.塑性加工を施したケーシング 44.端面スクレーパー 45.塗布面 46.ガス入り口側 47.ガス出口側
フロントページの続き Fターム(参考) 3G090 AA02 AA04 BA04 4D048 AA18 AB01 BA06X BA30X BA45X BB02 CD05 4D058 JA32 JB06 KA06 KA12 KA23 KA25 SA08 4F100 AA01 AA01G AA19 AA19G AA20 AA20G AD00B AD00G AD08A AJ06 AJ06G BA02 CB10B DA16 DA20 DB01B DC03A DE01 DE01G DG01 DG01G DJ01A EH46B EJ48A GB56 GB90 JL00 JL02 JM01 JM01G

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体が流通可能な管状のケーシング内に
    セラミック構造体を収容させた構造において、該セラミ
    ック構造体の、両端部の外周全体にセラミックペースト
    が塗布されていることを特徴とするセラミック構造体。
  2. 【請求項2】 前記セラミックペーストは前記セラミッ
    ク構造体の両端面からそれぞれ1mm以上50mm以下、好
    ましくは3mm以上20mm以下、より好ましくは5mm以上
    10mm以下までを覆っていることを特徴とする請求項1
    に記載のセラミック構造体。
  3. 【請求項3】 前記セラミック構造体は、多孔質炭化珪
    素焼結体からなる複数の角柱状ハニカムセラミック部材
    の外周面同士を、セラミックペースト層を介して接着し
    て一体化したものを、全体として断面略円形状または断
    面略楕円形状に外形カットしてなるものであることを特
    徴とする、請求項1又は2に記載のセラミック構造体。
  4. 【請求項4】 セラミック構造体が内燃機関の排気通路
    に接続するケーシング内に設置され、該セラミック構造
    体と該ケーシングとの間にマット状保持シール材が介装
    された排気ガス浄化装置において、該マット状保持シー
    ル材は、請求項1及び2に記載のセラミックペーストの
    うち、1mm以上50mm以下までを覆い、かつ、該マット
    状保持シール材は、最外周部の貫通孔を充填した状態で
    組み付けられていることを特徴とする排気ガス浄化装
    置。
  5. 【請求項5】 前記ケーシングは、その内周面に複数個
    の突起物が形成されていることを特徴とする請求項4に
    記載の排気ガス浄化装置。
  6. 【請求項6】 前記ケーシングは狭窄部を備えており、
    該狭窄部は前記ケーシングの少なくとも一端部に設けら
    れていることを特徴とする請求項4に記載の排気ガス浄
    化装置。
  7. 【請求項7】 前記狭窄部は、前記マット状保持シール
    材の端部をその厚さ方向に圧縮していることを特徴とす
    る請求項6に記載の排気ガス浄化装置。
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