JP2002226639A - 微多孔膜およびリチウム電池用セパレータ - Google Patents

微多孔膜およびリチウム電池用セパレータ

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JP2002226639A JP2001022950A JP2001022950A JP2002226639A JP 2002226639 A JP2002226639 A JP 2002226639A JP 2001022950 A JP2001022950 A JP 2001022950A JP 2001022950 A JP2001022950 A JP 2001022950A JP 2002226639 A JP2002226639 A JP 2002226639A
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孝彦 近藤
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 少なくとも50wt%のポリエチレンを
含むポリオレフィン70〜95wt%と、ポリアミド5
〜30wt%からなるポリマー組成物から構成され、ポ
リアミドが5μm以下の大きさで分散されている事を特
徴とする微多孔膜。 【効果】 本発明の微多孔膜は、良好な電解液濡れ性、
保持性を有し、特にリチウム電池用セパレーターに好適
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリチウム一次電池、
リチウムイオン二次電池、あるいはリチウムポリマー二
次電池などの、リチウム電池セパレータ用微多孔膜に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、リチウム電池、リチウムイオン電
池、リチウムポリマー電池などリチウム電池セパレータ
には、ポリエチレン微多孔膜や、ポリエチレンを主成分
とし一部ポリプロピレンを混合した微多孔膜、さらには
ポリエチレンとポリプロピレンの積層微多孔膜などが使
用されている。主としてポリエチレンが使用されるの
は、電池の安全性確保のために、130℃〜140℃で
ポリマーを溶融させて連通孔を閉塞させ、電流をシャッ
トダウンさせるのに好適なことによる。一方セパレータ
の別の機能として、孔閉塞後形状を維持し、電極間の絶
縁を保持する必要がある。しかしながらポリエチレンを
主体とした場合、セパレータの破膜温度は低くなり、い
かにして耐破膜温度を高くするかが課題である。このた
め特開平4−181651号などでは、ポリプロピレン
微多孔膜とポリエチレン微多孔膜を積層した積層膜が提
案された。
【0003】またポリオレフィン微多孔膜は、リチウム
一次電池やリチウムイオン二次電池に使用される非水電
解液、あるいはリチウムポリマー二次電池に使用される
ゲル状電解液に対する濡れ性や保持性が悪い。電解液は
主としてエチレンカーボネート、プロピレンカーボネー
ト、γブチルラクトンなどの有機極性溶媒に、LiPF
6、LiBF4、LiClO4などの電解質が溶解されて
形成されるが、電解液のセパレータへの濡れ性や保持性
が悪い場合、電池組立工程での生産性が悪くなること
や、電池の充放電特性、サイクル特性など電池性能その
ものにも悪影響することから、強く改善が望まれてい
る。このため特開平7−220761号では、微多孔膜
にプラズマ照射を施して濡れ性を改善することが提案さ
れている。また、特開平8−236095号にはポリエ
チレンにポリフッ化ビニリデンを混合してなる微多孔膜
が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】膜の耐破膜温度を高く
するための積層膜は生産コストが高くなり実用的でない
ことや、あるいはポリエチレン層とポリプロピレン層の
層間接着が弱く、電池製造工程で使用する場合、工程不
良を生じやすい。また、濡れ性向上のためプラズマ照射
を施す方法では、膜表面の濡れ性は改良されるものの、
微多孔の内部までは改良されないため、電解液の濡れ性
や保持性改良効果は小さい。また、プラズマ照射を施す
ことによってポリエチレン分子が切断されるため膜の強
度が低下し、実用上好ましくない。一方ポリフッ化ビニ
リデンを混合した微多孔膜は、ポリフッ化ビニリデンが
電解液に溶出し、徐々に電解液の組成が変化して電池性
能が低下することから、実用上問題である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリエチ
レンを主成分とするポリオレフィンに、無水マレイン酸
グラフトポリエチレンを相溶化剤としてポリアミド樹脂
を混合し、ポリアミド樹脂の分散径を5μm以下に分散
せしめた混合組成を有する微多孔膜を、リチウム電池セ
パレータに使用することによって、電解液の濡れ性や保
液性を著しく改善し、所期の課題が達成できることを見
いだし、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち本発明は、 (1)少なくとも50wt%のポリエチレンを含むポリ
オレフィン70〜95wt%と、ポリアミド5〜30w
t%からなるポリマー組成物から構成され、ポリアミド
が5μm以下の大きさで分散されている事を特徴とする
微多孔膜 (2)少なくとも50wt%のポリエチレンを含むポリ
オレフィン70〜95wt%と、ポリアミド3〜25w
t%、および最大30wt%の無水マレイン酸グラフト
ポリエチレンを含有するポリマー組成物から構成され、
ポリアミドが5μm以下の大きさで分散されている事を
特徴とする微多孔膜 (3)無水マレイン酸グラフトポリエチレンの無水マレ
イン酸のグラフト率が0.1〜5.0wt%である、上
記(2)記載の微多孔膜 (4)上記(1)ないし(3)に記載の微多孔膜からな
るリチウム電池用セパレータ に関する。
【0007】本発明の微多孔膜は、構成するポリマー組
成が、ポリオレフィン70〜95wt%、ポリアミド3
〜25wt%、無水マレイン酸グラフトポリエチレン0
〜30wt%の混合であって、ポリオレフィンがポリエ
チレン単独、または少なくとも50wt%以上のポリエ
チレンを含むことを特徴とする。ポリオレフィンとして
はポリエチレン単独、またはポリエチレンが少なくとも
50wt%以上からなる必要がある。ポリエチレンが全
体の50wt%未満では、微多孔膜の閉塞温度が高くな
り好ましくない。
【0008】本発明でポリエチレン以外のポリオレフィ
ンとしては、ポリプロピレン、ポリブテンなどホモポリ
マーや、ポリ(エチレン・プロピレン)共重合体などが
使用でき、これらは複数でも使用できる。ポリエチレン
としては、高密度、中密度、低密度のいずれでもよく、
また重合触媒がチーグラー触媒、メタロセン触媒などい
ずれから重合されたポリマーであって良いが、高密度ポ
リエチレンが成形加工性の観点からは好ましい。また、
ポリエチレンの分子量は、粘度平均で5万程度以上あれ
ば使用できるが、成形性や強度などから20万以上が好
ましく、更に膜の強度やポリアミド樹脂の分散性からは
40万以上が好ましい。100万以上の超高分子ポリエ
チレンを使用することは微多孔膜物性からは好ましい
が、二種以上のポリマーを均一混練するのに、強い混練
エネルギーが必要である。
【0009】ポリアミドは3〜25wt%含有されるの
が好ましく、更に好ましくは5〜20wt%である。3
wt%未満では電解液の保液性や濡れ性に対する効果が
得られず、25wt%を越すと微多孔膜の気孔率コント
ロールが困難となるなど微多孔膜の製造上問題が生じ、
好ましくない。ポリアミドとしてはナイロン6、ナイロ
ン66、ナイロン11、ナイロン12などが使用でき
る。融点が300℃以上と高くなるとポリエチレンとの
溶融混練が困難となり、好ましくない。本発明に於いて
は、ポリアミドの分散の程度が重要であり、分散径が5
μmである必要があり、好ましくは1μm以下である。
ポリアミドが十分に分散せず、分散径が5μm以上であ
る場合、電解液の濡れ性や保持性は低下し、かつ微多孔
膜の強度が低下するため好ましくない。
【0010】無水マレイン酸グラフトポリエチレンは、
ポリアミドの分散性を高め、ポリエチレンとポリアミド
の界面強度を高めることを目的とする相溶化剤である。
したがってポリオレフィンとポリアミドの混合で、ポリ
アミドの分散が5μm以下になる場合は、必ずしも使用
しなくても良い。しかしながら、よりポリアミドの分散
を均一で小粒径に分散し、且つポリオレフィンとポリア
ミドの界面の結合を高めるために使用されるのが好まし
く、無水マレイン酸グラフトポリエチレンの含有量は0
〜30wt%である。
【0011】無水マレイン酸のグラフト率は0.1〜
5.0wt%であることが好ましい。より好ましくは
0.3〜2.0wt%である。0.1wt%未満ではポ
リアミドの分散径を小さくする効果が少なく、相溶化剤
として好ましくない。一方、グラフト率が5wt%を越
えると、グラフトポリエチレンが電解液に対し膨潤溶解
しやすくなり、好ましくない。グラフトポリエチレン
は、たとえば二軸押し出し機で、ポリエチレンと無水マ
レイン酸および有機過酸化物を溶融混練して得ることが
できる。
【0012】使用できる過酸化物としては、たとえばジ
クミルパーオキサイド、1,3−ビス(ブチルパーオキ
シイソプロピル)ベンゼン、1,3ジ(t−ブチルパー
オキシイソプロピル)ベンゾエートなど、比較的高温で
使用される過酸化物が好ましい。グラフト率は、グラフ
トポリエチレンのフィルムを作成し、ポリエチレンのC
−Hの変角振動に帰属する1464.1cm-1、および
無水マレイン酸のC=O伸縮振動に帰属する792cm
-1の吸収ピークの高さから求めた。 検量線はKOHで
の滴定により別途作成した。
【0013】本発明の微多孔膜は、二軸押出機を使用し
て、ポリマー組成物を十分混練したのち、Tダイまたは
サーキュラーダイから押し出し、一軸または二軸のフラ
ット延伸、またはバブル延伸によって薄膜化したフィル
ムを微多孔化することによって作成される。微多孔化の
方法としては、一般的に良く知られた方法で得ることが
できる。好ましくは、無孔性のフィルムをオーブンまた
は熱溶媒中で加熱して、非晶部や一部の結晶を溶融再結
晶させ開孔する加熱開孔法、さらに好ましくはあらかじ
めポリマー組成物中に溶剤を添加し、ポリマー組成物と
溶剤の相分離によって開孔する相分離法などが使用でき
る。相分離法の場合、相分離後溶剤を抽出するなどして
除去し、多孔膜を得る。ただし、本発明のポリマー組成
の場合、ポリマーの結晶間を延伸によって開孔し微多孔
膜とする延伸開孔法は、結晶化度の観点から好ましくな
い。
【0014】微多孔膜の好ましい製法の一つである相分
離法について、以下詳しく説明する。ポリマー組成物に
添加する溶剤とは、沸点以下の温度でポリオレフィンと
均一な溶液を形成しうる有機化合物の事であり、具体的
にはデカリン、キシレン、ジオクチルフタレート、ジブ
チルフタレート、ステアリルアルコール、オレイルアル
コール、デシルアルコール、ノニルアルコール、ジフェ
ニルエーテル、n−デカン、n−ドデカン、パラフィン
油等が挙げられる。このうちパラフィン油、ジオクチル
フタレートが好ましい。溶剤の割合は特に限定されない
が、20wt%から90wt%、好ましくは50wt%
から70wt%である。ここでいう溶剤の割合は組成物
と溶剤の合計に対する割合である。20wt%未満では
適当な気孔率を得る事が難しく、90wt%を越えると
では粘度が低下して連続成形が困難になる。
【0015】このポリマー溶液をフィルム状に成形し、
相分離により多孔化する。フィルム状物の延伸は溶剤を
抽出する前後に少なくとも1回行う。延伸はテンター法
による同時二軸延伸が好ましい。延伸温度は常温からポ
リオレフィンの融点、好ましくは80〜150℃、さら
に好ましくは100〜140℃である。延伸倍率は面積
倍率で4〜400倍であり、好ましくは8〜200倍、
さらに好ましくは16〜100倍である。延伸倍率4倍
未満ではセパレーターとして強度が不十分であり、40
0倍を越えるとでは延伸が困難であるのみならず気孔率
の低下等の弊害が生じやすい。
【0016】溶剤の抽出方法としては特に限定されない
が、パラフィン油やジオクチルフタレートを使用する場
合は塩化メチレンやメチルエチルケトン(MEK)等の
有機溶媒で抽出したあと、乾燥することにより除去する
事が出来る。また、溶剤にデカリン等の低沸点化合物を
使用する場合は加熱乾燥する事により除去する事が出来
る。いずれの場合も膜の収縮による物性低下を防ぐた
め、膜を拘束する事が好ましい。
【0017】ポリアミドを5μm以下に分散させるため
には、二軸押出機などで十分混練する必要があるが、無
水マレイン化ポリエチレンを使用する場合は、無水マレ
イン化ポリエチレンとポリアミドをあらかじめ混合して
おくことは分散に効果的である。ポリアミドの分散状態
は電子顕微鏡によって確認できるが、分散状態は必ずし
も球形にはならない。ポリアミド相の形状が不定形であ
る場合、もっとも長い径が5μm以下であることが望ま
しい。
【0018】本発明の微多孔膜は、気孔率が20〜80
%が好ましく、さらに好ましくは30〜70%である。
気孔率20%未満ではリチウムイオン透過性が低く、電
池特性上好ましくなく、80%より高い場合、機械的強
度が低下し、電池組立時の絶縁不良に不具合が発生しや
すくなる。また突き刺し強度は10gf/μm以上が好
ましい。10gf/μm未満では、電池内でセパレータ
が破損し絶縁不良の原因となるため好ましくない。この
ようにして作製された微多孔膜は、特にリチウム電池用
セパレータとして用いた場合、電解液の濡れ性、保持性
が著しく良好であり、電池の生産性や性能を向上させる
ことができる。さらに驚くべきことに、本発明の微多孔
膜はシャットダウン時の耐破膜性にも優れており、電池
の安全性の向上にも効果が期待できる。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、実施例によって本発明をさ
らに詳細に説明する。実施例において示される試験方法
は次の通りである。 (1)ポリアミドの分散径(μm) 膜表面のSEM観察により測定した。 (2)膜厚(μm) ダイヤルゲージ(尾崎製作所:PEACOCK No.
25)にて測定した。 (3)気孔率(%) 20cm角のサンプルをとり、その体積と重量から次式
を用いて計算した。 気孔率(%)=(体積(cm3 )−重量(g)/ポリマ
ー組成物の密度)/体積(cm3 )×100 (4)突き刺し強度(g/μm) カトーテック製KES−G5ハンディー圧縮試験器を用
いて、針先端の曲率半径0.5mm、突き刺し速度2m
m/secの条件で突き刺し試験を行い、最大突き刺し
荷重(g)を測定した。測定値に1/膜厚(μm)を乗
じることによって1μm換算突き刺し強度(g)とし
た。
【0020】(5)電解液濡れ性試験 微多孔膜と電解液との接触角を測定し、濡れ性の指標と
した。接触角は協和界面科学株式会社製の接触角測定器
(FACE 接触角計 CA−P形)を使用し、以下の
手順で測定した。 1.あらかじめ乾燥状態の微多孔膜を、23±2℃、湿
度50%の雰囲気中に1時間放置する。 2.70×10mmの短冊形の資料を、両面テープにて
接触角測定器のサンプル台に平滑に止める。 3.マイクロシリンジを使用し、サンプル台上の微多孔
膜に電解液を0.5μmリットル滴下し、2分経過後に
微多孔膜表面と電解液の接触角を測定する。
【0021】接触角測定法は、接触角測定器の取扱説明
書に従った。ここで使用する電解液とは以下の組成の液
体のことである。1mol/リットルのLiBF4及び
0.5wt%のリン酸トリオクチルを含む炭酸プロピレ
ン/炭酸エチレン/γ−ブチルラクトン(25/25/
50体積%)の混合有機溶媒であり、水分含有量が20
ppm以下のもの。 (6)電解液保持性(%) 微多孔膜を10cm角に切り出し重量を測定する(W
1)。これを十分な量の電解液に1時間以上浸漬した
後、サンプルの一角をクリップなどで摘み電解液より取
り出しそのまま10分間放置したあと再び重量を測定す
る(W2)。電解液保持性=100×(W2−W1)/
W1
【0022】(7)シャットダウン温度、ショート温度
(℃) 図1にシャットダウン温度の測定装置の概略図を示す。
1は微多孔膜であり、2A及び2Bは厚さ10μmのニ
ッケル箔、3A及び3Bはガラス板である。4は電気抵
抗測定装置(安藤電気製LCRメーターAG−431
1)でありニッケル箔2A、2Bと接続されている。5
は熱電対であり温度計6と接続されている。7はデータ
ーコレクターであり、電気抵抗装置4及び温度計6と接
続されている。8はオーブンであり、微多孔膜を加熱す
る。
【0023】さらに詳細に説明すると、図2に示すよう
にニッケル箔2A上に微多孔膜1を重ねて、縦方向にテ
フロン(登録商標)テープでニッケル箔2Aに固定され
ている。微多孔膜1には電解液として1mol/リット
ルのホウフッ化リチウム溶液(溶媒:プロピレンカーボ
ネート/エチレンカーボネート/γ−ブチルラクトン=
1/1/2)が含浸されている。ニッケル箔2B上には
図3に示すようにテフロンテープを貼り合わせ、箔2B
の中央部分に15mm×10mmの窓の部分を残してマ
スキングしてある。
【0024】ニッケル箔2Aとニッケル箔2Bを微多孔
膜1をはさむような形で重ね合わせ、さらにその両側か
らガラス板3A、3Bによって2枚のニッケル箔をはさ
みこむ。このとき、箔2Bの窓の部分と、多孔膜1が相
対する位置に来るようになっている。2枚のガラス板
は、市販のダブルクリップではさむことにより固定す
る。熱電対5はテフロンテープでガラス板に固定する。
【0025】このような装置で連続的に温度と電気抵抗
を測定する。なお、温度は25℃から200℃まで2℃
/minの速度にて昇温させ、電気抵抗値は1kHzの
交流にて測定する。シャットダウン温度とは微多孔膜の
電気抵抗値が103Ωに達するときの温度と定義する。
また、ショート温度とはシャットダウンの後、再び電気
抵抗が103Ω以下に低下した時の温度と定義する。 (8)実施例で使用した相溶化剤(無水マレイン酸グラ
フトポリエチレン)は次のように作成した。
【0026】高密度ポリエチレン(密度0.952、重
量平均分子量15万)100部、無水マレイン酸1部、
1,3−ビス(ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼ
ン(パーブチルP、日本油脂(株))0.1部を二軸押
出機で溶融混練することにより作製した。ポリエチレン
への無水マレイン酸のグラフト率は0.8wt%であっ
た。
【0027】
【実施例1】高密度ポリエチレン(PE)(密度0.9
58、重量平均分子量30万)90部とポリアミド(P
A)としてナイロン12(数平均分子量2万)10部を
200℃で二軸押出機を用いて混練した後、ペレット化
した。このペレット40部、流動パラフィン60部を2
00℃でさらに二軸押出機を用いて混練し、押出機先端
に設置したTダイおよびキャストロールで成形して、相
分離法により、厚さ1mmのゲルシートを作成した。こ
のシートを同時二軸延伸機で7×7倍に延伸した後、M
EKで流動パラフィンを抽出して微多孔膜を得た。得ら
れた膜の物性を表1に示した。
【0028】
【実施例2】原料組成を高密度ポリエチレン(密度0.
958、重量平均分子量30万)85部、ナイロン12
(数平均分子量2万)10部、無水マレイン酸グラフト
ポリエチレン(MPE)5部とした以外は実施例1と同
様に行った。得られた膜の物性を表1に示した。
【0029】
【実施例3】原料組成を高密度ポリエチレン(密度0.
958、重量平均分子量30万)85部、ナイロン6
(数平均分子量2万)10部、無水マレイン酸グラフト
ポリエチレン5部とした以外は実施例1と同様に行っ
た。得られた膜の物性を表1に示した。
【0030】
【比較例1】原料組成を高密度ポリエチレン(密度0.
958、重量平均分子量30万)のみとした以外は実施
例1と同様に行った。得られた膜の物性を表1に示し
た。
【0031】
【比較例2】原料組成を高密度ポリエチレン(密度0.
958、重量平均分子量30万)60部、ナイロン12
(数平均分子量2万)40部、無水マレイン酸グラフト
ポリエチレン5部とした以外は実施例1と同様に行っ
た。得られた膜の物性を表1に示した。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明の微多孔膜は、良好な電解液濡れ
性、保持性を有し、特にリチウム電池用セパレーターに
好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシャットダウン温度及びショート温度
の測定装置の概略図。
【図2】本発明のシャットダウン温度及びショート温度
の測定装置の部分図。
【図3】本発明のシャットダウン温度及びショート温度
の測定装置の部分図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08L 23/02 (C08L 23/02 77:00) 77:00) (C08L 23/02 (C08L 23/02 77:00 77:00 23:26) 23:26) Fターム(参考) 4F071 AA15 AA15X AA20 AA20X AA21 AA36 AA36X AA55 AA78 AH15 BB06 BB08 BC01 4J002 BB031 BB121 BB151 BB171 BB213 CL012 CL022 CL032 GQ00 5H021 EE04 EE16 HH01 HH03 HH07 5H029 AJ05 AJ12 AK03 AL06 AM03 AM04 AM05 AM07 DJ04 HJ01 HJ03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも50wt%のポリエチレンを
    含むポリオレフィン70〜95wt%と、ポリアミド5
    〜30wt%からなるポリマー組成物から構成され、ポ
    リアミドが5μm以下の大きさで分散されている事を特
    徴とする微多孔膜。
  2. 【請求項2】 少なくとも50wt%のポリエチレンを
    含むポリオレフィン70〜95wt%と、ポリアミド3
    〜25wt%、および最大30wt%の無水マレイン酸
    グラフトポリエチレンを含有するポリマー組成物から構
    成され、ポリアミドが5μm以下の大きさで分散されて
    いる事を特徴とする微多孔膜。
  3. 【請求項3】 無水マレイン酸グラフトポリエチレンの
    無水マレイン酸のグラフト率が0.1〜5.0wt%で
    ある、請求項2記載の微多孔膜。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3に記載の微多孔膜から
    なるリチウム電池用セパレータ。
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