JP2002226543A - ポリ尿素樹脂の製造方法 - Google Patents

ポリ尿素樹脂の製造方法

Info

Publication number
JP2002226543A
JP2002226543A JP2001021756A JP2001021756A JP2002226543A JP 2002226543 A JP2002226543 A JP 2002226543A JP 2001021756 A JP2001021756 A JP 2001021756A JP 2001021756 A JP2001021756 A JP 2001021756A JP 2002226543 A JP2002226543 A JP 2002226543A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parts
polyurea resin
resin
diisocyanate
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001021756A
Other languages
English (en)
Inventor
Ichiro Muramatsu
一郎 村松
Hirotsugu Takanashi
広継 高梨
Masatoshi Motomura
雅俊 本村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority to JP2001021756A priority Critical patent/JP2002226543A/ja
Publication of JP2002226543A publication Critical patent/JP2002226543A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 印刷インキ用樹脂として、臭気が
なく、かつ再溶解性、耐ブロッキング性等の物性に優れ
るポリ尿素樹脂の製造方法を提供する。 【解決手段】 エーテル結合を有し、かつ1級お
よび/または2級アミノ基を2個以上有するポリアミン
化合物と、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリ
オール等のポリオールとポリイソシアネートの反応によ
って得られる末端イソシアネートプレポリマーとを反応
させることによりポリ尿素樹脂を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷インキ用樹
脂、とりわけ、グラビア印刷インキやフレキソ印刷イン
キのバインダーとして有用なポリ尿素樹脂の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、包装用材料としてプラスチックフ
ィルムが広範囲に用いられるようになり、プラスチック
フィルムへの印刷は、グラビア印刷やフレキソ印刷によ
り印刷されている。包装用プラスチックフィルムは、そ
の半数以上が裏刷りラミネート用分野で占められてい
る。裏刷りラミネート用分野では、各種の素材への付着
性が良好であり、またラミネート適性、耐ボイル、レト
ルト性等に優れることなどから、汎用性の高いポリウレ
タン樹脂、特にポリウレタンポリ尿素樹脂がバインダー
樹脂として最も多量に使用されている。
【0003】こうした印刷インキに要求される性能とし
ては上記性能の他に、印刷適性が大きな重要な性能とし
て挙げられる。特に重要な印刷適性としては、インキの
再溶解性が挙げられる。再溶解性に劣るインキは、版詰
まりといわれる、版中に未溶解のインキがたい積してい
くことにより、画線部の印刷不良が発生する。また、近
年特に注目されているフレキソ印刷においても、アニロ
ックスロールから版へインキが再溶解して転移していく
ため、インキの再溶解性が重要な性能となっている。
【0004】一般にポリウレタン尿素樹脂は再溶解性に
劣ることから、特開昭63−57680号公報では、ポ
リウレタン尿素樹脂に対し他の再溶解性の良い樹脂、例
えばアクリル樹脂を混合する方法、また、特開平3−1
43970号公報では、ポリウレタン尿素樹脂を変性す
ることにより再溶解性の良い樹脂にする方法が開示され
ている。しかしながら、アクリル樹脂を混合した場合等
は、残留モノマーを工業的に除去するのが極めて困難で
あり、その臭気は包装物、特に食品包装においては大き
な問題であった。また、再溶解性を改良すると耐ブロッ
キング性が劣り、再溶解性と耐ブロッキング性との性能
バランスがとりずらいという問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、臭気がなく、かつ再溶解性、耐ブロッキン
グ性等の物性に優れる、印刷インキ用樹脂、とりわけ、
グラビア印刷インキやフレキソ印刷インキのバインダー
として有用なポリ尿素樹脂の製造方法を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
について鋭意検討を重ねた結果、エーテル結合を有し、
かつ1級および/または2級アミノ基を2個以上有する
ポリアミン化合物を用いて得られるポリ尿素樹脂をバイ
ンダー樹脂として印刷インキに使用することにより、上
記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させる
に至った。
【0007】即ち、本発明は、分子中にエーテル結合を
1個以上有し、かつ1級および/または2級アミノ基を
2個以上有するポリアミン化合物(a)と、ポリイソシ
アネート化合物(b)とを反応させることを特徴とする
ポリ尿素樹脂の製造方法を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明をより詳細に説明
する。本発明で用いる、1分子中にエーテル結合を有
し、かつ1級および/または2級アミノ基を2個以上有
するポリアミン化合物(a)としては、1級アミノ基を
するポリアミン化合物として、例えば、ビス−(3−ア
ミノプロピル)エーテル、1,2−ビス−(3−アミノ
プロポキシ)エタン、1,3−ビス−(3−アミノプロ
ポキシ)−2,2−ジメチルプロパン、ビス−(3−ア
ミノプロピル)−ジエチレングリコールエーテル、ビス
−(3−アミノプロピル)−ジプロピレングリコールエ
ーテル等の脂肪族ジアミン;ビスアミノプロピルポリエ
チレングリコールエーテル、ビスアミノプロピルポリプ
ロピレングリコールエーテル、ビスアミノプロピルポリ
テトラメチレングリコールエーテル、ジアミノポリエチ
レングリコール、ジアミノポリプロピレングリコール、
ジアミノポリテトラメチレングリコール、ポリアミノポ
リエチレングリコール、ポリアミノポリプロピレングリ
コール、ポリアミノポリテトラメチレングリコール等の
ポリアルキレンポリエーテルジアミン;ジアミノジフェ
ニルエーテル、ジアニシジン等の芳香族ジアミン等が挙
げられる。
【0009】2級アミノ基を有するポリアミン化合物と
しては、上記の1級アミノ基を有するポリアミン化合物
の変性物、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキ
シド、モノエポキシ、ポリエポキシ、モノ(メタ)アク
リレート、ポリ(メタ)アクリレート等のアミンの活性
水素と反応し得る化合物と適宜反応させ得られる変性さ
れたポリアミン化合物が挙げられる。
【0010】1級および2級アミノ基を有するポリアミ
ン化合物としては、例えば、上記2級アミノ基を有する
ポリアミン化合物を得るための、1級アミノ基を有する
ポリアミン化合物の変性において、1級アミノ基が残存
するような当量比にて反応せしめた変性物等が挙げられ
る。
【0011】このうち、優れた再溶解性を有する印刷イ
ンキが得られることから、ポリアルキレンポリエーテル
ポリアミンを使用することが好ましい。
【0012】ポリアミン化合物(a)は、イソシアネー
ト基と反応しうる1級および/または2級のアミノ基を
2個以上有するものであるが、ポリイソシアネート化合
物(b)との反応時にゲル化することを防ぐために、ポ
リアミン化合物(a)中に1級および/または2級のア
ミノ基を2個有するポリアミンが、アミノ基の当量比で
50%以上、好ましくは65%以上、なかでも80%以
上の範囲で含有することが特に好ましい。
【0013】上記ポリアミン化合物(a)は、単独で
も、2種以上を併用しても使用することができ、必要に
応じて、ジノルマルブチルアミン、ジイソブチルアミ
ン、2−エチルヘキシルアミン等のモノアミンをポリア
ミン化合物(a)100重量部に対し20重量部以下、
好ましくは10重量部以下、さらに好ましくは5重量部
以下の範囲で併用することによって適当な分子量のポリ
尿素樹脂を得ることができる。
【0014】また、ポリアミン化合物(a)は、エーテ
ル結合を有さない他のポリアミン化合物(a1)を併用
することが可能であり、例えば、脂肪族ポリアミン、脂
環式ポリアミン、複素環式ポリアミン等が挙げられる。
【0015】脂肪族ポリアミンとしては、例えば、エチ
レンジアミン、1,2−プロピレンジアミン、1,3−
プロピレンジアミン、1,4−ブタンジアミンもしく
は、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、
トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等
が挙げられる。
【0016】脂環式ポリアミンとしては、例えば、イソ
ホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタンジアミン、メ
チルシクロヘキサンジアミン、イソプロピリデンビス−
4−シクロヘキシルジアミン、1,4−シクロヘキサン
ジアミン等が挙げられる。
【0017】複素環式ポリアミンとしては、例えば、ピ
ペラジン、メチルピペラジン、アミノエチルピペラジン
等が挙げられる。
【0018】他のポリアミン化合物(a1)を併用する
場合には、ポリアミン化合物(a)のアミノ基(N
2)と、ポリイソシアネート化合物(b)のイソシア
ネート基(NCO)との当量比(NCO/NH2)が、
0.3以上が好ましく、なかでも0.5以上がより好ま
しく、さらに0.7以上であることが特に好ましい。
【0019】本発明で用いるポリイソシアネート化合物
(b)としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、2,4−ジイソシアネート−1−1−メチルシク
ロヘキサン、ジイソシアネートシクロブタン、テトラメ
チレンジイソシアネート、o−、m−もしくはp−キシ
リレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネ
ート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ジメ
チルジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、リジン
ジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、
ドデカンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイ
ソシアネートまたはイソホロンジイソシアネート等の脂
肪族イソシアネート;
【0020】トリレン−2,4−ジイソシアネート、ト
リレン−2,6−ジイソシアネート、ジフェニルメタン
−4,4’−ジイソシアネート、3−メチルジフェニル
メタン−4,4’−ジイソシアネート、m−もしくはp
−フェニレンジイソシアネート、クロロフェニレン−
2,4−ジイソシアネート、ナフタリン−1,5−ジイ
ソシアネート、ジフェニル−4,4’−ジイソシアネー
ト、3,3’−ジメチルジフェニル−1,3,5−トリ
イソプロピルベンゼン−2,4−ジイソシアネートカー
ボジイミド変性ジフェニルメタジイソシアネート、ポリ
フェニルポリメチレンポリイソシアネート等の芳香族イ
ソシアネート;ジフェニルエーテルジイソシアネート等
のイソシアネートモノマー類等が挙げられ、なかでもジ
イソシアネート化合物が好ましい。
【0021】さらに、ポリイソシアネート化合物(b)
としては、分子量を上げると共に、例えば耐ブロッキン
グ性などの種々の性能を付与するために、ポリオール
(b1)で変性したポリイソシアネート化合物を使用す
ることができる。ポリオール(b1)は、水酸基を1分
子中に2個以上有するものであるが、ポリイソシアネー
ト化合物(b)との反応時にゲル化することを防ぐた
め、ポリオール(b1)中に水酸基を2個有するジオー
ルが水酸基の当量比で0.5以上、好ましくは0.75
以上、なかでも0.8以上となることが特に好ましい。
具体的には、例えば、ポリエーテルジオール、ポリエス
テルジオールが特に好ましい。
【0022】ポリエーテルジオールとしては、例えば、
ポレエチレングリコール、ポリプロピレングリコ−ル、
ポリオキシテトラメチレングリコール、これらの共重合
ポリエーテルジオール等が挙げられる。
【0023】ポリエステルジオールは、例えば、ジカル
ボン酸とジオールの縮合反応により得られる。ジカルボ
ン酸としては、例えば、アジピン酸、こはく酸、グルタ
ル酸、(無水)マレイン酸、フマル酸等の脂肪族系ジカ
ルボン酸;(無水)フタル酸、イソフタル酸、テレフタ
ル酸等の芳香族系カルボン酸等挙げられる。またジオー
ルとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブ
チレングリコール、1,4−ブタンジオール、2,3−
ブチレングリコール、イソブチレングリコール、ネオペ
ンチルグリコール、2−メチル−2−プロピル−1,3
−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,
6−ヘキサンジオ−ル、2−メチル−2,4−ペンタン
ジオール、3−メチル−1,5ペンタンジオール、2,
2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−
エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,5−メチル−
2,5−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジ
メタノール、1,4−ブチンジオール、1,4−ブテン
ジオール、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−
ジオール;ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブ
タン酸、ジメチロールブタン酸、ジメチロールペンタン
酸、ジメチロール酪酸、ジメチロール吉草酸等のカルボ
キシル基を有するジオール等が挙げられる。
【0024】また、ポリエステルジオールは、例えば、
ε−カプロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン
等のラクトン化合物とジオールモノマー、および/また
はポリエステルポリオール、ポリエーテル等のジオ−ル
化合物を150〜250℃に加熱、攪拌することから得
ることもできる。
【0025】ポリオール(b1)の数平均分子量は、高
速印刷時の版の摩耗性を低減し、また付着性を少なくす
るため500〜5,000が好ましい。
【0026】本発明におけるポリ尿素樹脂は、ポリアミ
ン化合物(a)とポリイソシアネート化合物(b)とを
無溶剤、あるいは溶剤中で、例えば、20〜90℃に加
熱して得ることができる。
【0027】一般的に本発明で得られるポリ尿素樹脂は
高粘度になるため有機溶剤(c)中で反応を行うことが
好ましい。
【0028】本発明で使用し得る有機溶剤(c)として
は例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸(イソ)プロ
ピル、酢酸(イソ)ブチル、エチレングリコールジエチ
ルエステル如きエステル系溶剤;メチルセロソルブ、セ
ロソルブ、ブチルセロソルブ、イソブチルセロソルブ、
t−ブチルセロソルブ、イソプロピルセロソルブ、ヘキ
シルセロソルブ、メトキシブタノール、3−メチルー3
−メトキシブタノール、メチルカルビトール、カルビト
ール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノ
メチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエ
ーテル、メチルグリコールアセテート、酢酸セロソル
ブ、ブチルグリコールアセテート、酢酸メトキシプロピ
ル、酢酸メトキシブチル、酢酸カルビトール、酢酸ブチ
ルカルビトール、ソルフィットアセテート等のグリコー
ルエーテル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、エチルア
ミルケトン等のケトン系溶剤;メタノール、エタノー
ル、n(イソ)−プロパノール、n(イソ)−ブタノー
ル、t−ブタノール等のアルコール系溶剤;トルエン、
キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤;
【0029】ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナンも
しくはデカン等のパラフィン系炭化水素溶剤;シクロヘ
キサン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサ
ン、ジエチルシクロヘキサン、トリメチルシクロヘキサ
ン等のナフテン系炭化水素溶剤等が挙げられる。
【0030】さらに、「ラウス(LAWS)」や「ハウ
ス(HAWS)(オランダ国シェル化学株製品)の如
き、各種のミネラルスピリット類を使用することもでき
る。これらの有機溶剤(c)は単独でも2種以上を併用
してもよい。
【0031】本発明の製造方法で得られるポリ尿素樹脂
の数平均分子量は、付着性を良好に保ち、また版の摩耗
性と印刷物の濃度が低下を防止するため10,000〜
100,000であることが好ましく、なかでも20,0
00〜60,000であることが特に好ましい。数平均
分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(G
PC)により測定された値で示される分子量をいい、そ
の数値はポリスチレン換算値である。
【0032】本発明の製造方法で得られたポリ尿素樹脂
と、着色剤と、有機溶剤とを含有し、その他必要により
充填剤、添加剤等を分散混合して印刷インキとすること
ができる。
【0033】着色剤としては、例えば、有機系顔料、無
機系顔料、染料等の通常のインキにおいて使用される各
種のものが使用できる。
【0034】有機系顔料としては、例えば、カーミン6
B、レーキレッドC、パーマネントレッド2B、ジスア
ゾイエロー、ピラゾロンオレンジ、カーミンFB、クロ
モフタルイエロー、クロモフタルレッド、フタロシアニ
ンブルー、フタロシアニングリーン、ジオキサジンバイ
オレット、キナクリドンマゼンタ、キナクリドンレッ
ド、インダンスロンブルー、ピリミジンイエロー、チオ
インジゴボルドー、チオインジゴマゼンタ、ペリレンレ
ッド、ペリノンオレンジ、イソインドリノンイエロー、
アニリンブラック、ジケトピロロピロ−ルレッド、昼光
蛍光顔料等が挙げられる。
【0035】無機系顔料としては、例えば、カーボンブ
ラック、アルミニウム粉、ブロンズ粉、クロムバーミリ
オン、黄鉛、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、
群青、紺青、ベンガラ、黄色酸化鉄、鉄黒、酸化チタ
ン、酸化亜鉛等が挙げられる。
【0036】染料としては、例えば、タートラジンレー
キ、ローダン6Gレーキ、ビクトリアピュアブルーレー
キ、アルカリブルーGトーナー、ブリリアントグリーン
レーキ等が挙げられ、この他、コールタール等を使用す
ることもできる。
【0037】なかでも、耐水性などの点から有機系顔料
または無機系顔料を使用することが好ましい。
【0038】有機溶剤としては、ポリアミン化合物
(a)とポリイソシアネート化合物(b)との反応で用
いた有機溶剤(c)を用いることができる。
【0039】また充填剤としては、通常のインキにおい
て使用されものが挙げられ、例えば炭酸カルシウム、炭
酸マグネシウム等の炭酸塩;沈降性硫酸バリウム等の硫
酸塩;シリカ、タルク等の珪酸塩等が挙げられ、これら
は単独または2種以上を併用して使用することができ
る。
【0040】添加剤としては、ワックス、顔料分散剤、
消泡剤、その他各種使用できる。
【0041】上記添加剤等の配合量は、本発明のポリ尿
素樹脂(固形分)5〜30重量部、着色剤20〜55重
量部、充填剤0〜20重量部、添加剤0〜10重量部、
溶剤15〜75重量部の範囲が好ましく、なかでも、ポ
リ尿素樹脂(固形)5〜20重量部、着色剤20〜50
重量部、充填剤5〜15部重量、添加剤0〜3重量部、
溶剤12〜70重量部の範囲であることが特に好まし
い。また、本発明のポリ尿素樹脂の使用量の20〜70
重量部の範囲でニトロセルロースを併用することができ
る。
【0042】また、印刷インキに用いる基材としては、
紙等の吸収性基材、ポリプロピレン(PP)、ポリエチ
レン、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)等のプラスチックなどの非吸収性基材を使用でき
る。
【0043】
【実施例】次に、本発明を実施例および比較例、応用例
および比較応用例により、さらに具体的に説明する。以
下において、部及び%は特に断りのない限り、すべて重
量基準であるものとする。
【0044】実施例1(ポリ尿素樹脂の製造方法1) 撹拌機、温度計、ジムロート型還流冷却管、窒素ガス導
入管を備えた2リットル四ツ口フラスコに水酸基価5
6.1(KOH-mg/g)、分子量2,000の3−メチル−
1,3−ペンタンジオールとアジピン酸とのポリエステ
ルジオール298部を仕込み、窒素ガスを流し、撹拌し
ながら80℃に昇温した。続いて、イソフォロンジイソ
シアネート66部を加え、ウレタンプレポリマーのイソ
シアネート基の残存率であるNCO%が3.4に達する
迄90℃で反応した。続いてメチルエチルケトン686
部、イソプロピルアルコール294部を加え、40℃迄
温度を下げた。分子量400のジアミノポリプロピレン
グリコール(商品名;ジェファーミンD−400、サン
テクノケミカル株式会社製)57部を加え、40℃で3
時間反応して無色透明な不揮発分が30.6(%)、粘
度がH(25℃、ガードナー法)なるポリ尿素樹脂樹脂
(X−1)を得た。
【0045】実施例2(ポリ尿素樹脂の製造方法2) 撹拌機、温度計、ジムロート型還流冷却管、窒素ガス導
入管を備えた1リットル四ツ口フラスコにジェファーミ
ンD−400を400部を仕込み、窒素ガスを流し、撹
拌しながら70℃に昇温した。続いて、ブチルグリシジ
ルエーテル130部を発熱に注意しながら分割仕込みを
行い、100℃で5時間反応して、1級と2級アミノ基
が当量で残存するポリエーテルジアミン(D−1)を得
た。次いで3−メチル−1,3−ペンタンジオールとア
ジピン酸のポリエステルジオール285部、イソフォロ
ンジイソシアネート63部、およびジェファーミンD−
400 57部の替わりにポリエーテルジアミン(D−
1)72部を用いた以外は実施例1と同様にして無色透
明な不揮発分が29.9(%)、粘度がL−M(25
℃、ガードナー法)なるポリ尿素樹脂樹脂(X−2)を
得た。
【0046】実施例3(ポリ尿素樹脂の製造方法3) 3−メチル−1,3−ペンタンジオールとアジピン酸の
ポリエステルジオールの298部の替わりに分子量20
00のポリオキシテトラメチレングリコール310部、
イソフォロンジイソシアネート66部の替わりにテトラ
メチレンキシレンジイソシアネート76部、ジェファー
ミンD−400 57部の替わりに分子量230のジア
ミノポリプロピレングリコール(商品名;ジェファーミ
ンD−230、サンテクノケミカル株式会社製)34部
を用いた以外は実施例1と同様にして無色透明な不揮発
分が30.3(%)、粘度がT−U(25℃、ガードナ
ー法)なるポリ尿素樹脂樹脂(X−3)を得た。
【0047】実施例4(ポリ尿素樹脂の製造方法4) 撹拌機、温度計、ジムロート型還流冷却管、窒素ガス導
入管を備えた2リットル四ツ口フラスコに分子量200
0のジアミノポリプロピレングリコール378部を仕込
み、窒素ガスを流し、撹拌しながら室温下でイソフォロ
ンジイソシアネートの40部を分割して仕込んだ。その
際の発熱を利用して、90℃まで昇温し、NCO%が
0.05%以下になるまで反応して、無色透明な不揮発
分が29.7(%)、粘度がD−E(25℃、ガードナ
ー法)なるポリ尿素樹脂(X−4)を得た。
【0048】比較例1(ポリウレタン樹脂の比較製造方
法) 分子量2000の3−メチル−1,3−ペンタンジオー
ルとアジピン酸のポリエステルジオール298部を32
2部に、イソフォロンジイソシアネート66部を72部
に、またジェファーミンD−400 57部をイソフォ
ロンジアミン26部に変更した以外は実施例1と同様に
して無色透明な不揮発分が30.5(%)、粘度がW
(25℃、ガードナー法)なるポリウレタン樹脂樹脂
(CF−1)を得た。
【0049】応用例1〜4および比較応用例1 「第1表(1)配合組成」で示す組成で、顔料分散機
(ペイントシェーカー)を用いて1時間分散した後、
「第1表(2)粘度」で示す溶剤を用いて、ザーンカッ
プNo.3での粘度が18秒となるように粘度調整を行
い、印刷インキを作成した。この印刷インキを用いて、
株式会社東谷鉄工所製のベビ−印刷機を用いてPETフ
ィルムにグラビア印刷し、80℃で15秒乾燥した後、
下記の評価試験を行った。その結果を第2表に示す。
【0050】<評価方法> (1)付着性:セロテ−プ(登録商標)を印刷面に貼り
付け、貼り付けたセロテープを剥離し測定した。全く剥
離しないものを○、セロテープの面積のうち25%が剥
離したものを○−△、セロテープの面積のうち50%が
剥離したものを△、セロテープの面積のうち75%が剥
離したものを△−×、セロテープ幅と同等以上の幅で全
て剥離したものを×として評価した。
【0051】(2)再溶解性:印刷したPETフィルム
を第1表中の粘度調整用混合溶剤に室温下で5秒間浸せ
きした後の再溶解性を観察した。インキ皮膜が再溶解
し、フィルム面が現れたものを○、インキ皮膜の面積の
うちフィルム面が75%現れたものを○−△、インキ皮
膜の面積のうちフィルム面が50%現れたものを△、イ
ンキ皮膜の面積のうちフィルム面が25%現れたものを
△−×、フィルム面が全く現れなかったものを×とし
て、評価した。
【0052】(3)ブロッキング性:印刷したPETフ
ィルムの上に、別の新しいPETフィルムを乗せ、ヂュ
ポン衝撃試験機にて500gのおもりを40cmの高さ
から落下させフィルムとインキの間のブロッキング性を
観察した。インキ皮膜がフィルムに移行しなかったもの
を○、インキ皮膜の面積のうち25%がフィルムに移行
したものを○−△、インキ皮膜の面積のうち50%がフ
ィルムに移行したものを△、インキ皮膜の面積のうち7
5%がフィルムに移行したものを△−×、インキ皮膜が
フィルムに完全に移行してしまうものを×として評価し
た。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【発明の効果】本発明は、印刷インキ用樹脂、とりわ
け、グラビア印刷インキやフレキソ印刷インキのバイン
ダーとして有用な、再溶解性に優れ、かつ付着性、耐ブ
ロッキング性等の性能バランスに優れたポリ尿素樹脂の
製造方法を提供することができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J034 BA07 DA01 DA03 DB04 DB07 DF01 DF12 DG02 DG03 DG04 DG05 HA01 HA07 HC02 HC03 HC12 HC17 HC22 HC71 HC73 JA42 RA08 RA19

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子中にエーテル結合を有し且つ1級お
    よび/または2級アミノ基を2個以上有するポリアミン
    化合物(a)と、ポリイソシアネート化合物(b)とを
    反応させることを特徴とするポリ尿素樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】 ポリアミン化合物(a)がポリアルキレ
    ンポリエーテルポリアミンである請求項1記載のポリ尿
    素樹脂の製造方法。
  3. 【請求項3】 ポリイソシアネート化合物(b)が、ポ
    リオール(b1)で変性されたイソシアネート化合物で
    ある請求項1記載のポリ尿素樹脂の製造方法。
  4. 【請求項4】 ポリアミン化合物(a)とポリイソシア
    ネート化合物(b)との反応を有機溶剤(c)中で行う
    請求項1、2または3記載のポリ尿素樹脂の製造方法。
JP2001021756A 2001-01-30 2001-01-30 ポリ尿素樹脂の製造方法 Pending JP2002226543A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001021756A JP2002226543A (ja) 2001-01-30 2001-01-30 ポリ尿素樹脂の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001021756A JP2002226543A (ja) 2001-01-30 2001-01-30 ポリ尿素樹脂の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002226543A true JP2002226543A (ja) 2002-08-14

Family

ID=18887263

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001021756A Pending JP2002226543A (ja) 2001-01-30 2001-01-30 ポリ尿素樹脂の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002226543A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002226456A (ja) * 2001-01-30 2002-08-14 Mitsui Chemicals Inc 新規なポリチオール
JP2012506307A (ja) * 2008-10-22 2012-03-15 エヴォニク ゴールドシュミット ゲーエムベーハー ラッカーを消泡するための消泡剤
JP2018012778A (ja) * 2016-07-21 2018-01-25 荒川化学工業株式会社 グラビア印刷インキ用バインダー及びグラビア印刷インキ組成物
JP2021063189A (ja) * 2019-10-16 2021-04-22 サカタインクス株式会社 裏刷りフィルム用水性フレキソ印刷インキ組成物

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002226456A (ja) * 2001-01-30 2002-08-14 Mitsui Chemicals Inc 新規なポリチオール
JP4684427B2 (ja) * 2001-01-30 2011-05-18 三井化学株式会社 新規なポリチオール
JP2012506307A (ja) * 2008-10-22 2012-03-15 エヴォニク ゴールドシュミット ゲーエムベーハー ラッカーを消泡するための消泡剤
JP2018012778A (ja) * 2016-07-21 2018-01-25 荒川化学工業株式会社 グラビア印刷インキ用バインダー及びグラビア印刷インキ組成物
JP2021063189A (ja) * 2019-10-16 2021-04-22 サカタインクス株式会社 裏刷りフィルム用水性フレキソ印刷インキ組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3471055B2 (ja) ポリウレタン樹脂、その製造方法およびそれを用いたラミネート用印刷インキ組成物
KR101613630B1 (ko) 인쇄잉크용 바니시 및 이를 이용한 인쇄잉크 조성물
JP6973046B2 (ja) インキセット及び化粧材
JP6107384B2 (ja) 軟包装用ラミネートインキ組成物
JP6424717B2 (ja) アルコール系インキ組成物およびそれを用いた印刷物、積層体
WO2018198984A1 (ja) 輪転印刷インキ及びその利用
US6555614B2 (en) Method for preparing water-based urethane resin composition
JP2019059923A (ja) 有機溶剤系グラビアインキおよび印刷物
JP2021169547A (ja) 水性グラビアまたはフレキソインキ、およびその利用
JP2002226543A (ja) ポリ尿素樹脂の製造方法
JP2002293860A (ja) アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法
JP2021161299A (ja) 水性グラビアまたはフレキソインキ、およびその利用
JP2021031572A (ja) 水性グラビアまたはフレキソインキ
JP2020183489A (ja) 印刷インキ用バインダー及びこれを用いた印刷インキ
JP2006274048A (ja) 印刷インキ用バインダーおよび印刷インキ組成物
JP3471087B2 (ja) ラミネート用水性印刷インキ組成物
JP2002275230A (ja) 水性ウレタン樹脂組成物の製造方法
JP2002241463A (ja) 水性ウレタン樹脂の製造方法
JP2021063189A (ja) 裏刷りフィルム用水性フレキソ印刷インキ組成物
JP2002121250A (ja) アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法および印刷インキ
JP7184149B1 (ja) 溶剤系着色インキと溶剤系メジウムとからなる溶剤系グラビアインキセットおよびその利用
JP7111124B2 (ja) グラビアまたはフレキソインキ、およびその利用
JP7459626B2 (ja) 水性グラビアまたはフレキソインキ、およびその利用
JP7395867B2 (ja) インク、インク収容容器、記録装置、記録方法、及び記録物
WO2021149648A1 (ja) 発泡紙積層体及びその製造方法、発泡紙製容器

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050809