JP2002225587A - 先行車追従走行制御装置 - Google Patents
先行車追従走行制御装置Info
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Abstract
れに対応することができ、且つ、車間距離が小さい場合
においても、先行車に追従した好適な自車の走行制御が
可能な先行車追従走行制御装置を提供することが課題で
ある。 【解決手段】 先行車と自車との車間距離を測定するレ
ーザレーダ3と、レーザレーダ3にて測定される車間距
離の変化に基づいて、先行車両が自動運転であるか手動
運転であるかを演算する先行車自動運転判別手段4と、
自車の走行状態と、先行車自動運転判別手段4で演算さ
れた先行車の走行状態とに基づいて、自車による先行車
追従制御時の制御ゲインを求める制御ゲイン設定手段7
と、制御ゲイン設定手段7にて設定された制御ゲインに
基づいて自車の走行を制御するアクチュエータ制御手段
8と、を具備して構成される。
Description
て自車の走行を制御する先行車追従走行制御装置に関す
る。
走行速度を制御し、ドライバによる自車の運転操作を支
援する先行車追従走行制御装置が提案されている。先行
車追従走行制御装置は、レーザレーダ等の車間距離セン
サを用いて、先行車両の速度変化を検知し、この速度変
化に自車の走行速度が追従するように制御することによ
り、運転性を向上させるものである。
車両と自車との間の車間距離によらず、常時同一の制御
を行うことは望ましくない。車間距離が小さい場合に
は、先行車両に対して迅速に追従することが要求され、
反対に、車間距離が大きい場合には、先行車両に対して
迅速に追従することは、むしろドライバに対して徒に不
快感を与えるのみであり、ルーズな車速制御が望まれる
からである。つまり、先行車追従走行制御装置において
は、先行車両との間の車間距離に応じた適切な制御が要
求される。
ば、特開平6−64461号公報(以下、従来例とい
う)に記載された技術が知られている。該従来例には、
車両の走行抵抗の違いによるハンチングや制御遅れを抑
制するために、車両信号から算出した走行抵抗の大きさ
に従って、制御ゲインを算出し、この制御ゲインに基づ
いて目標スロットル開度を制御する内容について記載さ
れている。
さい時には制御ゲインを低くしハンチングの発生を防
ぎ、上り坂のように走行抵抗が大きい時には制御ゲイン
を高くして制御遅れを防いでいる。
された技術を、先行車の追従走行制御(ACC)に適用
した場合を考えると、先行車と自車との間の車間距離の
大きさに応じて制御ゲインを変化させることが容易に想
定される。例えば、車間距離が大きい時は制御ゲインを
低くして定速走行に近い状態に車速を制御し、先行車と
の車間距離が小さい時は制御ゲインを高くして先行車の
動きに素早く追従させるように車速を制御することが考
えられる。
両の多い高速道路等では先行車との車間距離を大きく取
ることができない。即ち、他車両による割込み(自車と
先行車両との間に他車両が入り込むこと)等によっても
車間距離が短くなってしまう。
小さい場合の方が多く、常時制御ゲインが高い状態で保
たれているため、自車の制御量が大きく、先行車の僅か
な加減速に対しても自車はこれに敏感に追従するので、
急激な加減速に繋がってしまい、乗員に不快感を与える
ことが予想される。
ためになされたものであり、その目的とするところは、
先行車両が入れ替わった場合や、先行車両と自車との間
の車間距離が小さい場合であっても、適切に先行車両の
動きの変化に応じて制御ゲインを調整することにより、
乗員に与える不快感を低減することができる先行車追従
走行制御装置を提供することにある。
め、本願請求項1に記載の発明は、先行車に追従して自
車の走行を制御する先行車追従走行制御装置において、
先行車と自車との車間距離を測定する車間距離測定手段
と、前記車間距離測定手段にて測定される車間距離の変
化に基づいて、先行車両の走行状態を演算する先行車状
態演算手段と、自車の走行状態と、前記先行車状態演算
手段で検知された先行車の走行状態とに基づき、自車に
よる先行車追従制御時の制御ゲインを求める制御ゲイン
設定手段と、前記制御ゲイン設定手段にて設定された制
御ゲインに基づいて自車の走行を制御する走行制御手段
と、を具備したことが特徴である。
定手段にて測定される車間距離の変化に基づいて、追従
すべき先行車両が変更したことを認識する先行車変更認
識手段を具備し、該先行車変更認識手段にて、先行車が
変更されたことが認識された際には、前記制御ゲイン設
定手段にて求められる制御ゲインをリセットすることを
特徴とする。
定手段は、一定または任意の時間間隔で先行車と自車と
の車間距離を測定し、前記先行車変更認識手段は、所定
時間あたりの車間距離の変化量を演算し、当該変化量が
所定値よりも大きい場合に、先行車が変更されたと判断
することを特徴とする。
設定手段は、前記先行車変更認識手段にて求められる車
間距離の変化が減少するように前記制御ゲインを設定す
ることを特徴とする。
演算手段は、前記車間距離測定手段にて測定される車間
距離に基づいて、一定または任意の時間間隔毎に車間距
離変化の分散値を演算し、前記制御ゲイン設定手段は、
前記分散値が所定値よりも大きい場合には制御ゲインを
大きく設定し、前記分散値が所定値よりも小さい場合に
は制御ゲインを小さく設定することを特徴とする。
演算手段は、前記先行車の走行状態として、自動運転で
あるか、手動運転であるかを検知することを特徴とす
る。
演算手段は、前記先行車が手動運転であることを検知し
た際に、前記車間距離測定手段にて測定される車間距離
に基づいて、車間距離変化の分散値を演算し、前記制御
ゲイン設定手段は、前記分散値が所定値よりも大きい場
合には制御ゲインを大きく設定し、前記分散値が所定値
よりも小さい場合には制御ゲインを小さく設定すること
を特徴とする。
演算手段にて、前記先行車が手動運転であることが検知
された際に、先行車が手動運転である旨を乗員に通知す
る提示手段を具備したことを特徴とする。
車間距離測定手段で測定された車間距離に基づいて、先
行車の走行状態を先行車状態演算手段で演算し、自車の
運転状態に対しての先行車状態の変化に基づいて制御ゲ
インを決定し、この制御ゲインに基づいてスロットルア
クチュエータとブレーキアクチュエータの制御量を演算
して制御するようにしている。
変化に基づいて、先行車の運転状態を演算し、自車の運
転状態との変化の大きさによって自車の先行車追従制御
の制御ゲインが決定され、スロットルアクチュエータと
ブレーキアクチュエータの制御量が決まるため、車間距
離の大きさに依存せず乗員に不快感を与えることが少な
い先行車追従走行制御装置を提供することができる。
明においては、車間距離測定手段は一定時間、或いは任
意の時間毎に先行車と自車との間の車間距離を測定し、
先行車変更認識手段は車間距離の変化量を測定し、変化
量が急激に変化したときは先行車が入れ替わったものと
判断して、全ての制御量をリセットするようにしてい
る。
は、割込み車があったときには、先行車との車間距離が
急激に変化するので、入れ替わった先行車に対して先行
車追従走行制御の制御量を設定し直すことができるた
め、乗員に不快感を与えることが少ない先行車追従走行
制御装置を提供することができる。
態演算手段は一定時間毎の先行車との車間距離を演算
し、先行車変更認識手段は同一の先行車であるかを判断
し、制御ゲイン設定手段は同一の先行車について演算し
た車間距離の変化回数が減少するように制御ゲインを決
定するようにしている。
減少させるように制御ゲインを常に設定し直すので、先
行車から長い距離はなされたり、著しく接近すること無
く略一定の車間距離を保つことができるため、乗員に不
快感を与えることが少ない先行車追従走行制御装置を提
供する事ができる。
状態演算手段は一定時間毎の先行車との車間距離変化分
の分散値を演算し、制御ゲイン設定手段は演算した分散
値が所定値よりも大きいときは、高い制御ゲインを設定
し、所定値よりも小さいときは、低い制御ゲインを決定
するようにしている。
が大きい時は、先行車の車両状態が加減速の多い状態で
あると判断できるので制御ゲインを高く設定しておき、
先行車の急減速にも自車が対応できる状態にしておく。
他方、分散値が小さい時は、先行車の車両状態が加減速
の少ない状態であると判断でき、制御ゲインを低く設定
しておくことができるので乗員に不快感を与えることが
少ない先行車追従走行制御装置を提供することができ
る。
ては、制御ゲイン設定手段は制御ゲインを決定すること
に加え、先行車状態演算手段で演算した分散値が所定値
よりも大きい時は先行車が手動で運転されていると判断
し、所定値よりも小さいときは先行車が定速走行制御装
置で運転されていると判断するようにし、これらの先行
車の車両状態を提示手段へ提示するようにした。
提示されている時には、自車の制御ゲインが高い状態に
あって先行車の加減速に備えているため乗員に不快感を
与えてしまう可能性があることをドライバに提示し、先
行車が定速走行制御装置で運転されていると提示されて
いるときには、自車の制御ゲインが低い状態にあって乗
員に不快感を与えることの無い旨を提示手段へ提示する
ことのできる先行車追従走行制御装置を提供することが
できる。
基づいて説明する。図1は、本発明に係る先行車追従走
行制御装置の、一実施形態の構成を示すブロック図であ
る。同図に示すように、この先行車追従走行制御装置1
は、ACC制御装置2と、先行車に向けてレーザを照射
し、反射したレーザを受信して先行車との間の車間距離
を求めるレーザレーダ(車間距離測定手段)3と、先行
車が自動運転で走行しているか、或いは手動運転で走行
しているかを判別する先行車自動運転判別手段(先行車
状態演算手段)4と、各種のデータの入力が可能とさ
れ、且つ、求められる各種のデータを表示する入力・表
示手段(提示手段)5と、を具備している。また、先行
車の存在を認識する先行車変更認識手段6を有してい
る。
応じて自車を自動走行させる際の制御ゲインを設定する
制御ゲイン設定手段7と、該制御ゲイン設定手段7にて
設定された制御ゲインにて、自車に搭載されたスロット
ルアクチュエータ、及びブレーキアクチュエータを操作
するアクチュエータ制御手段8と、を具備している。
車に搭載されている車速センサ9と接続されており、該
車速センサ9で求められた自車の走行速度のデータは、
ACC制御装置2に与えられるように成されている。
動に関しても言及するため、ACC運転中でもブレーキ
アクチュエータ等による制動制御が行われるシステムを
前提とする。
車間距離を検出するミリ波レーダ等の測距センサと車両
を一定の速度で走行することを実現するスロットルアク
チュエータ、ブレーキアクチュエータ、及びそれらのア
クチュエータへの出力を生成するコントローラからなっ
ている。前方に車が存在しない場合、その状況を測距セ
ンサで検出し、ドライバが希望する走行速度をコントロ
ーラに入力すると、その走行速度を維持するようにコン
トローラが制御量を算定し、スロットルアクチュエータ
やブレーキアクチュエータに指令値を送る。
てもその速度で走行することにより前車との車間距離が
短くなり、最終的に衝突する可能性がある場合、先の速
度維持を制御の目的としていたモードから車間距離を所
定値に維持することを目的とした制御モードに切り換え
る。これにより、測距センサで前車との車間距離を測定
しながら、アクチュエータへの制御量を算定する。
であっても、車間距離維持モードであっても、制御量は
コントローラ内の演算式によって求められ、予め設定さ
れている制御ゲインや時定数によって車両の挙動は規定
されている。この挙動は、車間距離、速度、目標速度等
の制御入力により一意に決まるものであり、一般的なド
ライバの手動運転のようなばらつきは少ない。
実際の車速との差分に加減速ゲインを乗じたものが、制
御出力の一部となる。加減速ゲインが大きければ、車両
の挙動速度変化は大きくなり、加減速ゲインが小さけれ
ば、目標値に制御される時の車速の変化は緩やかにな
る。
車の速度に係数を乗じた値が目標車間距離となる。目標
車間距離に対して実際の車間距離を測距センサで測距し
た場合、やはり、車間距離に関する加減速ゲインが存在
し、目標車間距離と実際の車間距離の偏差に加減速ゲイ
ンを乗じることにより自車の挙動が決定される。速度維
持モードの場合と同じように、加減速ゲインが大きい場
合、車両の加減速が大きくなる。
御装置1による処理手順を、図2に示すフローチャート
を参照しながら説明する。
イッチをオンとすると、当該制御装置1における各種の
パラメータがイニシャライズされる(ステップST
1)。次いで、ドライバは、ACC制御装置2にて目標
とする自動走行速度を指示し(ステップST2,ST
3)、該ACC制御装置2では、指示された走行速度が
走行制御の条件を満たしているかどうかを判断する(ス
テップST4)。ここで、走行制御の条件とは、例え
ば、ドライバが指示した走行速度が40km/h以上、
100km/h以下の範囲であるかどうかの条件を用い
る。
内でないと判断された場合には(ステップST4でN
O)、制御をキャンセルする(ステップST15)。
km/h〜100km/hの範囲内である場合には(ス
テップST4でYES)、制御が開始される。そして、
自車の走行する車線の前方を走行する車両を先行車と認
識し(ステップST5)、レーザレーダ3により先行車
と自車との間の車間距離が測定され、且つ車速センサ9
より、自車の走行速度のデータがACC制御装置2に与
えられる(ステップST6)。更に、アクチュエータ制
御手段8では、上記の処理で求められた自車の走行速度
と、車間距離とに基づいて、ブレーキアクチュエータ、
或いはスロットルアクチュエータへの制御出力が算定さ
れる(ステップST7)。
制御が開始されていることや、先行車との車間距離につ
いての情報が表示される。また、距離が非常に小さい場
合、車間距離警報としてステップST9,ST10の処
理で表示、警報される。
本実施形態におけるポイントとなるフローである。ステ
ップST11では、先行車の走行状態を観測し、これに
基づいて車間距離変化を算定する処理を行い、ステップ
ST12では、先行車が自動運転であるか、或いは手動
運転であるかを算定する。そして、手動運転であると判
断された際には、車間距離変化の演算結果の基づいて制
御ゲイン(加減速ゲイン)を修正し、アクチュエータ制
御手段8における制御ゲイン(加減速ゲイン)を変更す
る(ステップST13)。また、入力・表示手段5に、
先行車が手動運転である旨を表示する(ステップST1
4)。
て、以下の2点に着目して詳説する。即ち、(イ)先行
車自動運転判別手段4による、先行車が自動運転である
か手動運転であるかを判別する処理(ステップST1
1,ST12)、及び、(ロ)自車のACC制御装置2
の改良部分として、先行車自動運転判別手段4より得ら
れるデータを用いて、ACCの制御特性を変化させる処
理(ステップST13)について説明する。
処理について 図3は、図2に示したステップST11,ST12の処
理内容をより詳細に示したフローチャートである。処理
手順は、大別すると、先行車が自動運転か手動運転かを
判別する処理と、手動運転であった場合に、先行車の挙
動を推定する処理とからなる。
る先行車と自車との間の車間距離d(t)が計測され
る。また、車速センサ9より、自車の車速v(t)が入
力され、該車速v(t)、及び車間距離d(t)は、先
行車変更認識手段6、先行車自動運転判別手段4、及び
ACC制御装置2にそれぞれ与えられる。
の変化を観察し、車間距離d(t)が急激に不連続的に
変化した時点を検出する。この処理は、時刻tにおける
車間距離がd(t)であり、時刻t+δtにおける車間
距離がd(t+δt)であるならば、両者の差分が、所
定値(例えば、7m)以上変化したときにこれを検出す
る(ステップST20)。
る先行車が入れ替わったこと)を検出するものであり、
注目している先行車が同一の車両であるかどうかを識別
するために、この判別を用いる。たとえば、上記の判別
で両者の差分が7m以上となった場合には(ステップS
T20でYES)、先行車が入れ替わったものと判断
し、先行車が自動運転であるか手動運転であるかの判定
の処理をリセットして(ステップST25)、再度自動
運転、手動運転の判定を行う。
ップST20でNO)、時間的な車間距離変化を測定す
る。具体的には、時刻tにおける車間距離d(t)を、
例えば、先行車が加速中に10秒間程度車間距離を測定
し、複数(n個)の車間距離のデータd(t)の2階微
分(差分)を求める。2階差分値をΔ2d(t)とし、
以下に示す(1)式により、Δ2d(t)の平均値x
(t)を求める。
ければ(ステップST21でYES)、先行車が加速中
である(v(t)が増加)と判断し、以下に示す(2)
式により、分散値DV(t)を求める。
(const2)と比較し(ステップST22)、所定値より
も大きければ(ステップST22でYES)、車間距離
の変動が大きいので、先行車は手動運転であると判断す
る(ステップST23)。その後、後述の図5に示す処
理により、加減速ゲインを設定する(ステップST2
6)。他方、分散値DV(t)が所定値よりも小さけれ
ば(ステップST22でNO)、車間距離の変動が小さ
いので、先行車は、自動運転と判断し(ステップST2
4)、自動運転時に用いられる所定の加減速ゲインを設
定する(ステップST27)。
般的に、ACCによる自動運転を行っている場合は、P
−I制御などの制御式に基づいてアクチュエータ(スロ
ットルアクチュエータや、ブレーキアクチュエータ)が
動作し、車両挙動が決定される。この場合、車両の挙動
にゆらぎがなく、車両が自動運転しているならば、図4
(a)に示すように、その2階差分値はほぼ安定した値
となり、結果的に分散値DV(t)が小さくなる。勿
論、道路の状況やその他の外乱により、分散値が上昇す
ることもあるが、その分を考慮して所定値(const2)を
設定する。
合、図4(b)に示すように、人間の操作特性がエルゴ
ート的でないので、その車間距離変化、特に、2階差分
値には揺らぎが発生する。結果的には、分散値DV
(t)が大きくなり、所定値(const2)と比較したとき
に手動と判断されることになる。ここで、エルゴート性
とは、時間平均と全体平均の値が異なる場合を表す一般
的な概念である。
るか、或いは自動運転かが判断され、この結果は、入力
・表示手段5に表示される。
れるデータを用いてACCの制御特性を変化させる処理
について 次に、先行車が手動運転と判定されたときに、先行車の
加減速の特性を測定する手順を図5に示すフローチャー
トを参照しながら説明する。
(t)とし、このときの先行車との間の車間距離をd
(t)とする(ステップST30)。更に、前述の処理
により、先行車が加速中であるとの判断がなされている
場合、δ秒後の自車の速度をv(t+δ)、ω秒後の自
車の速度をv(t+ω)とする(ステップST31,S
T32)。ただし、0<δ<ωである。
する。また、時刻tから時刻t+ωまでの間は、先行車
と自車の加減速が変化しないものと仮定し、先行車の加
速度をpα,自車の加速度をαとする。更に、測定した
時刻tから時刻t+δまでの間の車間距離変化をΔd
(t:t+δ)、時刻tから時刻t+ω間の車間距離変
化をΔd(t:t+ω)とする。
(3)式、(4)式の関係を有する。
(t:t+ω)はレーザレーダ3による測定値であり、
v(t)は車速センサ9より得られる値である。また、
自車の加速度αは、以下に示す(5)式によって求めて
もよいし、ACC用コントローラから信号として制御目
標値としてのαを用いても良い。本実施形態では、以下
に示す(5)式により、自車の加速度αを得る。
式で用いる各変数のうち、既知変数が6個となるので、
先行車の車速PV(t)と、先行車の加速度pαを求め
る連立方程式を解いて、先行車の加速度pαを求める
(ステップST33)。
な計算では、自車と先行車の動きの中で加速度を一定に
する仮定が不適なことも考えられるが、時間δ,ωを小
さくとることと、手動運転と自動運転におけるαが大き
く異なることから、概ね、(3)〜(5)式による計算
で先行車の加速度pαを算定することができる。この値
pαは、ACC制御装置2の制御ゲイン設定手段7に、
先行車手動/自動判別信号とともに入力される。
おける処理手順について、図6に示すフローチャートを
参照しながら説明する。
先行車の運転状態が自動制御運転と判別された場合に
は、従来のACC制御と機能的に変化しない。従って、
ここでは、先行車が手動運転であると判断された場合に
ついてのみ説明する。
手動運転であると判断された場合には、該先行車自動運
転判別手段4より与えられる先行車の加速度pα(ステ
ップST40)より、図7に示す加減速ゲインのマップ
を用いて、自車のACC制御用の加減速ゲインを変更す
る(ステップST41)。同図に示すマップの特徴を定
性的に述べれば、先行車の加速度pαが所定値よりも大
きければ、ACC制御における加減速ゲインの定数を、
ドライバに違和感を引き起こさない範囲で大きな値(予
め準備した値)とする(図7の特性曲線S1参照)。減
速についても同様に対応する。
は、ACC制御の加減速ゲインをあらかじめ設定された
所定の範囲内で小さく設定し、自車のACC制御による
加減速を緩やかにする(図7の特性曲線S2参照)。
場合には(図2のステップST20でYES)、上記し
た測定結果は全てリセットされ、まず、デフォルトとし
ての加減速ゲイン定数がセットされ、以下、同様の手順
で定数が修正されることになる。
御装置1について詳細に説明した。本発明では、先行車
が自動運転であるか手動運転であるかを判断し、手動運
転であると判断されたときに、加減速ゲインを調整する
ように作用する。ここで、先行車が自動運転であるか、
或いは手動運転かを明らかにしないで、自車の走行を制
御する方法も考えられる。しかし、この方法では、自動
運転車両に追尾中も常に加減速対応が可能なように、比
較的高いゲイン定数に設定される傾向がある。これによ
り、先行車が自動運転であっても、これに追従する車両
の運転性に違和感を感じることがある。
転であることが判断された際に、加減速ゲインを所定の
マップに当てはめて調整することにより、違和感のない
自然な運転性を得ることができるのである。その結果、
先行車と自車との間の車間距離とが小さい場合でも、好
適な自動走行が可能となる。
納得しながら乗車することができるので、システムに対
する信頼度が向上する。
転であるかがわかると、自車のセンサの感度や自車の挙
動の計画にも広くこの情報を利用できる可能性があり、
今後のITS自動制御車両と非自動制御車両の混在状態
における諸問題に活用できると考えられる。
装置の構成を示すブロック図である。
装置の動作を示すフローチャートである。
判定するための処理を示すフローチャートである。
り、(a)は先行車が自動運転のとき、(b)は先行車
が手動運転のときを示す。
チャートである。
ートである。
である。
Claims (8)
- 【請求項1】 先行車に追従して自車の走行を制御する
先行車追従走行制御装置において、 先行車と自車との車間距離を測定する車間距離測定手段
と、 前記車間距離測定手段にて測定される車間距離の変化に
基づいて、先行車両の走行状態を演算する先行車状態演
算手段と、 自車の走行状態と、前記先行車状態演算手段で検知され
た先行車の走行状態とに基づき、自車による先行車追従
制御時の制御ゲインを求める制御ゲイン設定手段と、 前記制御ゲイン設定手段にて設定された制御ゲインに基
づいて自車の走行を制御する走行制御手段と、 を具備したことを特徴とする先行車追従走行制御装置。 - 【請求項2】 前記車間距離測定手段にて測定される車
間距離の変化に基づいて、追従すべき先行車両が変更し
たことを認識する先行車変更認識手段を具備し、該先行
車変更認識手段にて、先行車が変更されたことが認識さ
れた際には、前記制御ゲイン設定手段にて求められる制
御ゲインをリセットすることを特徴とする請求項1に記
載の先行車追従走行制御装置。 - 【請求項3】 前記車間距離測定手段は、一定または任
意の時間間隔で先行車と自車との車間距離を測定し、前
記先行車変更認識手段は、所定時間あたりの車間距離の
変化量を演算し、当該変化量が所定値よりも大きい場合
に、先行車が変更されたと判断することを特徴とする請
求項1または請求項2のいずれかに記載の先行車追従走
行制御装置。 - 【請求項4】 前記制御ゲイン設定手段は、前記先行車
変更認識手段にて求められる車間距離の変化が減少する
ように前記制御ゲインを設定することを特徴とする請求
項1〜請求項3のいずれか1項に記載の先行車追従走行
制御装置。 - 【請求項5】 前記先行車状態演算手段は、前記車間距
離測定手段にて測定される車間距離に基づいて、一定ま
たは任意の時間間隔毎に車間距離変化の分散値を演算
し、 前記制御ゲイン設定手段は、前記分散値が所定値よりも
大きい場合には制御ゲインを大きく設定し、前記分散値
が所定値よりも小さい場合には制御ゲインを小さく設定
することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1
項に記載の先行車追従走行制御装置。 - 【請求項6】 前記先行車状態演算手段は、前記先行車
の走行状態として、自動運転であるか、手動運転である
かを検知することを特徴とする請求項1〜請求項5のい
ずれか1項に記載の先行車追従走行制御装置。 - 【請求項7】 前記先行車状態演算手段は、前記先行車
が手動運転であることを検知した際に、前記車間距離測
定手段にて測定される車間距離に基づいて、車間距離変
化の分散値を演算し、 前記制御ゲイン設定手段は、前記分散値が所定値よりも
大きい場合には制御ゲインを大きく設定し、前記分散値
が所定値よりも小さい場合には制御ゲインを小さく設定
することを特徴とする請求項6に記載の先行車追従走行
制御装置。 - 【請求項8】 前記先行車状態演算手段にて、前記先行
車が手動運転であることが検知された際に、先行車が手
動運転である旨を乗員に通知する提示手段を具備したこ
とを特徴とする請求項6または請求項7のいずれかに記
載の先行車追従走行制御装置。
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