JP2002223368A - 画像品質評価装置および画像品質予測方法および記録媒体 - Google Patents

画像品質評価装置および画像品質予測方法および記録媒体

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JP2002223368A
JP2002223368A JP2001053718A JP2001053718A JP2002223368A JP 2002223368 A JP2002223368 A JP 2002223368A JP 2001053718 A JP2001053718 A JP 2001053718A JP 2001053718 A JP2001053718 A JP 2001053718A JP 2002223368 A JP2002223368 A JP 2002223368A
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JP2001053718A
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Makoto Hino
真 日野
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラープリンタなどの画像記録装置のカラー
画像品質を予測し、短時間で評価する。 【解決手段】 被評価画像記録装置から出力される画像
に相当するカラー画像データを入力する画像データ入力
部1と、被評価画像記録装置の基本仕様データを予め記
憶している基本仕様データ記憶部2と、基本仕様データ
記憶部2に予め記憶されている被評価画像記録装置の基
本仕様データと画像データ入力部1から入力されたカラ
ー画像データとを用いて画像の反射率分布を算出する反
射率分布算出部32と、反射率分布算出部32によって
算出された画像の反射率分布データを用いて画像の三刺
激値分布を算出する三刺激値分布算出部52とを有し、
三刺激値分布算出部52によって算出された三刺激値分
布を用いてカラー画像の品質を予測する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の画像記録装
置から出力される画像の品質を定量的に評価する画像品
質評価装置および画像品質予測方法および記録媒体に関
する。
【0002】
【従来の技術】画像品質の要因は、画像を見る人の内部
に起こる心理的反応すなわち心理的要因と、画像のもつ
物理的性質すなわち物理的要因との2つに分けることが
でき、画像品質の評価は、これらの心理的要因と物理的
要因を分類決定し、これらが相互にどのように関係し、
総合的な画像の品質にどれだけ影響を与えるかを定量化
することである。
【0003】この画像品質を定量化して評価する方法と
して、例えば特開平1−286084号や特開平10−
231914号には、光学的に読み取った画像信号から
空間周波数成分を算出し、算出した空間周波数成分を視
覚系の空間周波数特性で補正して積分した値を評価値と
する方法が示されている。この評価方法は、ノイズの中
でも目に付きやすい周波数成分に重み付けをし、視覚に
感じる画像ノイズ(ざらつき)と客観的な評価量の対応
を良くするようにしている。
【0004】さらに、特開平10−023191号に
は、光学的に読み取った画像信号を明度信号L*と色度
信号a*,b*に変換し、前述したと同様に、これらの
*,a*,b *信号の空間周波数成分を視覚系の空間周波
数特性で補正して積分した値に、適当な重み付けを行な
って加算した値を評価値とする方法が示されている。こ
の評価方法では、カラー画像における色度の変化もノイ
ズ(ざらつき)として考慮しており、客観的な評価量の
対応を良くするようにしている。
【0005】このように画像品質の定量評価方法として
は、測定された物理量を人間の視覚特性で補正すること
により、主観的な画像品質と客観的な物理量の相関を改
善することが一般的であり、デジタル画像記録装置の斜
め線でギザギザ(ジャギー)の評価や鮮鋭さの評価にも
同様な方法が採用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような画像の定
量化方法の開発により、画像品質を定量的に評価できる
が、評価のためには被評価画像をスキャナやマイクロデ
ンシトメータなどで光学的に読み取る必要がある。この
光学的な読み取りの精度が評価に大きく影響し、このた
め読取装置の速度に制約があり、評価には非常に時間が
かかる場合が多い。また、評価のためには、対象となる
画像記録装置(例えば、カラープリンタなど)が必要で
あり、製品開発においては画像記録装置の開発がある程
度進み、画像出力が可能なレベルになっていることが不
可欠である。したがって、開発当初にその画像記録装置
の画像品質を予測することができないのが現状である。
【0007】例えば開発中の画像記録装置の画像処理方
法を開発する場合、画像記録装置の開発と同時に着手し
ても画像記録装置が完成するまで画像処理方法の評価は
できないため、画像処理方法の開発が後回しとなり短期
間で開発しなければならなかった。また、開発した画像
記録装置の記録密度の変更など仕様を一部変更した場
合、画像品質がどのように改善されるかを確認するため
には、仕様を変更した画像記録装置を実際に試作してか
ら評価することになり、使用変更などをしたときの評価
に多くの時間がかかってしまう。
【0008】このような問題を回避するため、特開20
00−22858号には、被評価画像記録装置の基本仕
様データやドット位置誤差等の記録特性変動成分データ
を用いて、被評価画像記録装置から出力される画像に相
当する画像データから、入力した画像データにより形成
される画像の反射率分布を算出することにより、プリン
タなどの画像記録装置の画像品質を予測し、短時間で評
価を行う技術が示されている。
【0009】しかしながら、特開2000−22858
号には、反射率を予測する手法について示されているも
のの、画像の色度情報の導出方法についてはなんら触れ
られておらず、カラー画像の品質予測を行うことができ
ないという問題があった。
【0010】すなわち、特開2000−22858号に
示されている画質予測方法では、反射率分布を算出して
いるが、色に関する情報を何ら求めていない。反射率か
ら輝度値に変換し、明度値を求めることができるが、a
*,b*といった色質指数を求めることができなかった。
【0011】しかしながら、カラー画像記録装置で使用
する基本色材であるシアン,マゼンタ,イエローは、反
射率の変化に対してL*,a*,b*のいずれの値も変化
するため、たとえば単色画像における粒状性を評価しよ
うとしたとき、反射率データからだけではa*,b*の変
動によるノイズ成分を考慮することができず、精度の高
い評価ができなかった。
【0012】従って、シアン,マゼンタ,イエロー等の
色材を混色して作成する2次,3次色についても全く色
度変化を考慮した評価はできなかった。
【0013】カラー画像記録装置の基本性能を評価する
上では、階調特性やカラー粒状性(カラーノイズ)の評
価は欠くことのできない評価であり、特開2000−2
2858号に示されている画質予測方法では、こうした
要望に応えることができなかった。
【0014】本発明は、カラープリンタなどの画像記録
装置のカラー画像品質を予測し、短時間で評価すること
の可能な画像品質評価装置および画像品質予測方法およ
び記録媒体を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、被評価画像記録装置から出
力される画像に相当するカラー画像データを入力する画
像データ入力手段と、被評価画像記録装置の基本仕様デ
ータを記憶している基本仕様データ記憶手段と、被評価
画像記録装置の記録特性データを記憶している記録特性
記憶手段と、基本仕様データ記憶手段に記憶されている
被評価画像記録装置の基本仕様データと記録特性記憶手
段に記憶されている被評価画像記録装置の記録特性デー
タと画像データ入力手段から入力されたカラー画像デー
タとを用いて画像の反射率分布を算出する反射率分布算
出手段と、反射率分布算出手段によって算出された画像
の反射率分布データを用いて画像の三刺激値分布を算出
する三刺激値分布算出手段とを有し、三刺激値分布算出
手段によって算出された三刺激値分布を用いてカラー画
像の品質を予測するようになっていることを特徴として
いる。
【0016】また、請求項2記載の発明は、被評価画像
記録装置から複数の色材を用いて出力されるカラー画像
のうち、各色材が形成する画像に相当する画像データを
入力する画像データ入力手段と、被評価画像記録装置の
基本仕様データを記憶している基本仕様データ記憶手段
と、被評価画像記録装置の記録特性データを記憶してい
る記録特性記憶手段と、基本仕様データ記憶手段に記憶
されている被評価画像記録装置の基本仕様データと記録
特性記憶手段に記憶されている被評価画像記録装置の記
録特性データと画像データ入力手段から入力された各色
材ごとの画像データとを用いて画像の各色材ごとの反射
率分布を算出する反射率分布算出手段と、反射率分布算
出手段によって算出された画像の各色材ごとの反射率分
布データを用いて画像の各色材ごとの三刺激値分布を算
出する三刺激値分布算出手段と、三刺激値分布算出手段
によって算出された各色材ごとの三刺激値分布から各色
材ごとの分光反射率分布を算出する分光反射率分布算出
手段と、分光反射率分布算出手段によって各色材ごとに
算出された分光反射率データを合成してカラー画像の分
光反射率分布を算出する分光反射率合成手段とを有し、
分光反射率合成手段によって算出されたカラー画像の分
光反射率分布を用いてカラー画像の品質を予測するよう
になっていることを特徴としている。
【0017】また、請求項3記載の発明は、被評価画像
記録装置から出力される画像に相当するカラー画像デー
タを入力する画像データ入力手段と、被評価画像記録装
置の基本仕様データを記憶している基本仕様データ記憶
手段と、被評価画像記録装置の記録特性データを記憶し
ている記録特性記憶手段と、基本仕様データ記憶手段に
記憶されている被評価画像記録装置の基本仕様データと
記録特性記憶手段に記憶されている被評価画像記録装置
の記録特性データと画像データ入力手段から入力された
カラー画像データとを用いて、形成される画像の特定波
長λsにおける反射率R(λs)の空間分布を算出する反
射率分布算出手段と、形成される画像の各点において、
前記反射率R(λs)より、可視波長範囲における分光反
射率分布R(λ)を算出する分光反射率分布算出手段と、
分光反射率分布算出手段により算出された分光反射率分
布R(λ)と画像支持体の分光反射率分布Rp(λ)とか
ら、カラー画像データにより形成される画像の分光反射
率分布を算出する分光反射率合成手段と、分光反射率合
成手段により算出された分光反射率分布から色彩情報を
算出する色彩情報算出手段とを有していることを特徴と
している。
【0018】また、請求項4記載の発明は、被評価画像
記録装置から複数の色材を用いて出力されるカラー画像
のうち、各色材が形成する画像に相当する画像データを
入力する画像データ入力手段と、被評価画像記録装置の
基本仕様データを記憶している基本仕様データ記憶手段
と、被評価画像記録装置の記録特性データを記憶してい
る記録特性記憶手段と、基本仕様データ記憶手段に記憶
されている被評価画像記録装置の基本仕様データと記録
特性記憶手段に記憶されている被評価画像記録装置の記
録特性データと画像データ入力手段から入力された各色
材ごとの画像データとを用いて、形成される画像の特定
波長λsにおける反射率R(λs)の空間分布を算出する
反射率分布算出手段と、形成される画像の各点におい
て、前記反射率R(λs)より、可視波長範囲における分
光反射率分布R(λ)を各色材ごとに算出する分光反射率
分布算出手段と、各色材が形成する画像ごとに算出され
た分光反射率分布R(λ)と画像支持体の分光反射率分布
Rp(λ)とから、カラー画像データにより形成される画
像の分光反射率分布を算出する分光反射率合成手段と、
分光反射率合成手段により算出された分光反射率分布か
ら色彩情報を算出する色彩情報算出手段とを有している
ことを特徴としている。
【0019】また、請求項5記載の発明は、請求項3ま
たは請求項4記載の画像品質評価装置において、特定波
長λsにおける反射率R(λs)および可視波長範囲にお
ける分光反射率分布R(λ)は、画像支持体の分光反射率
分布Rp(λ)により規格化された反射率および分光反射
率分布であることを特徴としている。
【0020】また、請求項6記載の発明は、請求項3ま
たは請求項4記載の画像品質評価装置において、カラー
画像データにより形成される画像の分光反射率分布は、
画像表面の光沢度に応じて補正が加えられることを特徴
としている。
【0021】また、請求項7記載の発明は、被評価画像
記録装置から出力される画像に相当するカラー画像デー
タを入力し、予め記憶されている被評価画像記録装置の
基本仕様データと記録特性データと入力されたカラー画
像データとを用いて画像の反射率分布を算出し、算出し
た画像の反射率分布データを用いて画像の三刺激値分布
を算出し、算出した三刺激値分布を用いてカラー画像の
品質を予測することを特徴としている。
【0022】また、請求項8記載の発明は、被評価画像
記録装置から複数の色材を用いて出力されるカラー画像
のうち、各色材が形成する画像に相当する画像データを
入力し、予め記憶されている被評価画像記録装置の基本
仕様データと記録特性データと入力された各色材ごとの
画像データとを用いて画像の各色材ごとの反射率分布を
算出し、画像の各色材ごとの反射率分布データを用いて
画像の各色材ごとの三刺激値分布を算出し、各色材ごと
の三刺激値分布から各色材ごとの分光反射率分布を算出
し、各色材ごとに算出された分光反射率データを合成し
てカラー画像の分光反射率分布を算出し、算出したカラ
ー画像の分光反射率分布を用いてカラー画像の品質を予
測することを特徴としている。
【0023】また、請求項9記載の発明は、被評価画像
記録装置から出力される画像に相当するカラー画像デー
タを入力し、予め記憶されている被評価画像記録装置の
基本仕様データと記録特性データと入力されたカラー画
像データとを用いて、形成される画像の特定波長λsに
おける反射率R(λs)の空間分布を算出し、形成される
画像の各点において、前記反射率R(λs)より、可視波
長範囲における分光反射率分R(λ)を算出し、算出され
た分光反射率分布R(λ)と画像支持体の分光反射率分布
Rp(λ)とから、カラー画像データにより形成される画
像の分光反射率分布を算出し、該分光反射率分布から算
出される色彩情報を用いて画像の品質を予測することを
特徴としている。
【0024】また、請求項10記載の発明は、被評価画
像記録装置から複数の色材を用いて出力されるカラー画
像のうち、各色材が形成する画像に相当する画像データ
を入力し、予め記憶されている被評価画像記録装置の基
本仕様データと記録特性データと入力された各色材ごと
の画像データとを用いて、形成される画像の特定波長λ
sにおける反射率R(λs)の空間分布を算出し、形成さ
れる画像の各点において、前記反射率R(λs)より、可
視波長範囲における分光反射率分R(λ)を各色材ごとに
算出し、各色材が形成する画像ごとに算出された分光反
射率分布R(λ)と画像支持体の分光反射率分布Rp(λ)
とから、カラー画像データにより形成される画像の分光
反射率分布を算出し、該分光反射率分布から算出される
色彩情報を用いて画像の品質を予測することを特徴とし
ている。
【0025】また、請求項11記載の発明は、請求項9
または請求項10記載の画像品質予測方法において、特
定波長λsにおける反射率R(λs)および可視波長範囲
における分光反射率分布R(λ)は、画像支持体の分光反
射率分布Rp(λ)により規格化された反射率および分光
反射率分布であることを特徴としている。
【0026】また、請求項12記載の発明は、請求項9
または請求項10記載の画像品質予測方法において、カ
ラー画像データにより形成される画像の分光反射率分布
は、画像表面の光沢度に応じて補正が加えられることを
特徴としている。
【0027】また、請求項13記載の発明は、被評価画
像記録装置により出力されるカラー画像の品質を予測す
るために、被評価画像記録装置の基本仕様データと記録
特性データと入力されたカラー画像データとを用いて画
像の反射率分布を算出し、算出した反射率分布から三刺
激値を算出する処理をコンピュータに実行させるための
プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録
媒体である。
【0028】また、請求項14記載の発明は、被評価画
像記録装置により出力されるカラー画像の品質を予測す
るために、被評価画像記録装置の基本仕様データと記録
特性データと入力された各色材ごとの画像データとを用
いて画像の各色材ごとの反射率分布を算出し、算出した
各色材ごとの反射率分布を用いて各色材ごとの三刺激値
分布を算出し、算出した各色材ごとの三刺激値分布から
各色材ごとの分光反射率分布を算出し、各色材ごとに算
出された分光反射率データを合成してカラー画像の分光
反射率分布を算出する処理をコンピュータに実行させる
ためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能
な記録媒体である。
【0029】また、請求項15記載の発明は、被評価画
像記録装置から出力される画像に相当するカラー画像デ
ータを入力し、予め記憶されている被評価画像記録装置
の基本仕様データと記録特性データと入力されたカラー
画像データとを用いて、形成される画像の特定波長λs
における反射率R(λs)の空間分布を算出し、形成され
る画像の各点において、前記反射率R(λs)より、可視
波長範囲における分光反射率分R(λ)を算出し、算出さ
れた分光反射率分布R(λ)と画像支持体の分光反射率分
布Rp(λ)とから、カラー画像データにより形成される
画像の分光反射率分布を算出し、該分光反射率分布から
算出される色彩情報を用いて画像の品質を予測する処理
をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録し
たコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0030】また、請求項16記載の発明は、被評価画
像記録装置から複数の色材を用いて出力されるカラー画
像のうち、各色材が形成する画像に相当する画像データ
を入力し、予め記憶されている被評価画像記録装置の基
本仕様データと記録特性データと入力された各色材ごと
の画像データとを用いて、形成される画像の特定波長λ
sにおける反射率R(λs)の空間分布を算出し、形成さ
れる画像の各点において、前記反射率R(λs)より、可
視波長範囲における分光反射率分R(λ)を各色材ごとに
算出し、各色材が形成する画像ごとに算出された分光反
射率分布R(λ)と画像支持体の分光反射率分布Rp(λ)
とから、カラー画像データにより形成される画像の分光
反射率分布を算出し、該分光反射率分布から算出される
色彩情報を用いて画像の品質を予測する処理をコンピュ
ータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュ
ータ読み取り可能な記録媒体である。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0032】第1の実施形態 本発明の第1の実施形態の画像品質評価装置は、被評価
画像記録装置から出力される画像に相当するカラー画像
データを入力する画像データ入力手段と、被評価画像記
録装置の基本仕様データを記憶している基本仕様データ
記憶手段と、被評価画像記録装置の記録特性データを記
憶している記録特性記憶手段と、基本仕様データ記憶手
段に記憶されている被評価画像記録装置の基本仕様デー
タと記録特性記憶手段に記憶されている被評価画像記録
装置の記録特性データと画像データ入力手段から入力さ
れたカラー画像データとを用いて画像の反射率分布を算
出する反射率分布算出手段と、反射率分布算出手段によ
って算出された画像の反射率分布データを用いて画像の
三刺激値分布を算出する三刺激値分布算出手段とを有
し、三刺激値分布算出手段によって算出された三刺激値
分布を用いてカラー画像の品質を予測するようになって
いる。
【0033】図1は本発明の第1の実施形態の画像品質
評価装置の構成例を示す図である。図1を参照すると、
この画像品質評価装置は、画像データ入力部1と、基本
仕様データ記憶部2と、画像算出部3と、記録特性記憶
部4と、評価値算出部5と、出力部6とを有している。
【0034】ここで、画像データ入力部1は、評価する
画像記録装置がどの位置にドットを記録するかを示す画
像データを入力するものであり、例えば、評価する画像
記録装置が2値のプリンタの場合には、ドットがオンか
オフかを表す「0」か「1」のデータ列を画像データと
して入力し、評価する画像記録装置が多値のプリンタの
場合には、記録するドットの大きさあるいは濃さを示す
8ビットのデータ列を画像データとして入力するように
なっている。
【0035】また、基本仕様データ記憶部2は、評価す
る画像記録装置の記録に関する基本的な仕様を記憶する
ものであり、基本仕様データ記憶部2には、評価する画
像記録装置の記録密度の基本仕様データ21(すなわち
一般的には1インチ当たりに記録できるドット数DP
I)と、記録されるドットの反射率分布の基本仕様デー
タ22とが格納されている。なお、ドットの反射率分布
の基本仕様データ22としては、例えば、図2に示すよ
うに、ドットの中心からの距離に応じた反射率分布を、
ドットの中心からの距離を変数とした関数の形態あるい
は2次元のルックアップテーブルとしてデータ化したも
のが用いられる。
【0036】また、記録特性記憶部4には、画像記録装
置の機械的な精度や制御精度などにより生じる各ドット
位置の変動量(ドツト位置変動データ)41と、ドット
の反射率分布形状が各ドットで変動するそれらの変動量
(反射率分布形状変動データ)42とが、記憶されてい
る。
【0037】また、画像算出部3は、ドット位置算出部
31と、反射率分布算出部32とを有している。ここ
で、ドット位置算出部31は、記録密度の基本仕様デー
タ21によりドットが記録される位置と、ドット位置変
動データ41と、画像データ入力部1から入力された画
像データとを用いて、記録できるドットの位置を算出す
るようになっている。また、反射率分布算出部32は、
記録された画像内の任意の位置での反射率を、ドットの
反射率分布の基本仕様データ22と反射率分布形状変動
データ42とを参照して、算出するようになっている。
【0038】また、評価値算出部5は、反射率分布算出
部32によって算出された反射率分布から画像の輝度分
布を算出する輝度分布算出部51と、輝度分布算出部5
1で算出された輝度値を用いて三刺激値を算出する三刺
激値算出部52と、三刺激値算出部52で算出された三
刺激値を用いて色彩情報を算出する色彩情報算出部53
とを有している。
【0039】次に、このような構成の画像品質評価装置
において、評価用の画像データを評価するときの動作を
説明する。
【0040】先ず、評価用の画像データが画像データ入
力部1から入力すると、画像算出部3のドット位置算出
部31は、基本仕様データ記憶部2に記憶されている記
録密度の基本仕様データ21と、記録特性記憶部4のド
ット位置変動データ41と、画像データ入力部1から入
力された画像データとを用いて、実際に記録するドット
の位置を求めて、反射率分布算出部32に与える。
【0041】図3には、記録密度の基本仕様データ21
により定まる理想のドット記録位置(記録ピッチL=
(1/記録密度))が○で示され、ドット位置変動デー
タ41により変動が加えられた実際にドットが記録され
る位置が●で示されている。
【0042】また、画像データ入力部1から入力された
画像データにより、評価する画像のドットが記録される
位置が定まる。図4には、例えば、入力された画像デー
タによりドットが記録される位置を10a,10b,10cと
するとき、10a,10b,10cにドットが実際に記録され
た様子が示されている。
【0043】いま、点11a,11bの反射率を算出すること
を考える。このとき、ドット位置算出部31は、ドット
10a,10b,10cと点11a,11bの位置を求めて反射率
分布算出部32に与える。
【0044】反射率分布算出部32は、ドット位置算出
部31から与えられたドットが記録される位置と基本仕
様データ記憶部2に記憶されているドットの反射率分布
の基本仕様データ22とを用いて、入力された画像デー
タにより記録できるドットの位置の反射率を算出する。
すなわち、入力された画像データにより記録できるドッ
トの位置は、図2に示すように、記録密度の基本仕様デ
ータ21により記録されるドットの中心位置からの距離
で定まる。そこで、反射率分布算出部32は、記録密度
で定まるドット記録ピッチLよりも細かなピッチ(例え
ば図3に示すようにドット記録ピッチLの1/10ピッ
チ)の反射率計算ピッチRLで、入力した画像データに
より記録できるドットの位置の反射率をそれぞれ計算す
る。
【0045】例えば図4において、入力された画像デー
タにより記録されたドットの近傍の点11aの反射率を求
める場合には、点11aに最も近いドット10cの中心から
点11aまでの距離と基本仕様データ記憶部2に記憶され
ている反射率分布のドット中心からの距離を変数とした
関数やルックアップテーブルとによって、点11aの反射
率を算出する。また、点11bのようにドット10a,10b
の両方から影響を受ける位置では、ドット10aの中心か
らの距離に応じた反射率とドット10bの中心からの距離
に応じた反射率とをそれぞれ算出し、算出した2つの反
射率を乗算して点11bの反射率を求める。
【0046】このようにして、入力された画像データに
よりドットが記録できる各点の反射率を順次求めて、評
価する画像の反射率分布を算出することができる。
【0047】このように算出された反射率分布は、評価
値算出部5に与えられ、評価値算出部5では、輝度分布
算出部51によって画像の輝度分布を算出し、三刺激値
算出部52によって三刺激値を算出し、色彩情報算出部
53によって色彩情報を算出する。
【0048】具体的に、輝度分布算出部51では、反射
率分布算出部32によって算出された反射率分布に適当
な光源を設定し光源の輝度値を前述の反射率分布に乗ず
ることにより、画像の輝度分布を算出する。
【0049】そして、三刺激値算出部52では、輝度分
布算出部51で算出された輝度値を用いて三刺激値を算
出する。図5はシアン色材を用いて適当な中間調処理に
より作成した階調パッチの三刺激値XとYとの関係を示
す図である。XYZ表色系におけるY値は輝度値であ
り、X,Z値は色味を表す成分である。
【0050】図5から分かるように、画像を形成する色
材が単一であるとき、三刺激値X,Yの値は、互いに独
立ではなく、強い相関を有している。このことは、Zに
ついても同様である。
【0051】従って、例えば、三刺激値XおよびZの予
測式は、次式(数1)のようなYの2次多項式を仮定
し、数1において係数P1,P2,P3およびP4,P
5,P6を最小二乗法等の方法により決定すればよい。
【0052】
【数1】X=P1・Y+P2・Y2+P3 Z=P4・Y+P5・Y2+P6
【0053】具体的には、画像記録装置が使用する色材
と同一色材を用いて、適当な階調処理方式により階調パ
ッチを出力する。該パッチをミクロな領域の測色が可能
な測定器を用いて、パッチ内の任意の位置 i における
三刺激値Xi,Yi,Ziと該パッチの平均的な三刺激
値Xave,Yave,Zaveとを測定する。Xave,Yave,
Zaveはミクロな領域の三刺激値Xi,Yi,Ziをそ
れぞれの加法平均したものに等しいから、次式(数2)
のように表すことができる。
【0054】
【数2】Xave=1/N・(ΣXi) Yave=1/N・(ΣYi) Zave=1/N・(ΣZi)
【0055】ここで、NはXi,Xi,Ziのサンプリ
ング数である。数1および数2より、Xave,Zaveは次
式(数3)のように表わされる。
【0056】
【数3】 Xave=P1/N・(ΣYi)+P2/N・(ΣYi2)+P3 Zave=P4/N・(ΣYi)+P5/N・(ΣYi2)+P6
【0057】従って、Xave,Zaveの異なる種々のサン
プルに対して、ミクロな領域の輝度値Yiを測定し、数
3における係数P1,P2,P3およびP4,P5,P
6を最小二乗法等の方法により決定することができる。
【0058】図6は、Yの2次多項式を用いて予測した
予測値X−Predictedと実測値Xとの関係を示す図であ
る。このときの寄与率は0.999955であり、非常に当ては
まりがよいことが分かる。
【0059】画像の各点における三刺激値が算出される
ことにより、色彩情報算出部53では、三刺激値を用い
て種々の色彩情報を容易に算出することができる。
【0060】たとえば、CIELAB色空間における明
度指数L*,色質指数a*,b*は、次式(数4)により算
出される。
【0061】
【数4】L*=116・(Yj/Y0)1/3*=500・[(Xj/X0)1/3−(Yj/Y0)1/3] b*=500・[(Yj/Y0)1/3−(Zj/Z0)1/3
【0062】ただし、(Xj/X0)、(Yj/Y0)、
(Zj/Z0)<0.008856のとき、対応する1/3乗根の部
分をそれぞれ、 7.878*(Xj/X0)+16/116、 7.878*(Yj/Y0)+16/116、 7.878*(Zj/Z0)+16/116 に置き換える。ここで、X0,Y0,Z0は完全拡散面
における三刺激値である。
【0063】このようにして評価値算出部5で算出され
た輝度分布や色彩情報(たとえばCIELAB値)分布
は、出力部6から表示装置やメモリ等に出力される。
【0064】上記のように算出された色彩情報(たとえ
ばCIELAB値)分布に基づいて、カラー画像の粒状
性等の画像評価を行なうことができる。
【0065】換言すれば、本発明の画像品質予測方法で
は、評価用の画像データを入力すると、あらかじめ設定
された評価用の記録密度の基本仕様データによりドット
が記録される位置と、入力した画像データにより記録で
きるドットの位置を求める。この入力した画像データに
より記録できるドットの位置の反射率は、記録密度の基
本仕様データにより記録されるドットの中心位置からの
距離と基本仕様データにより記録されるドットの反射率
分布で定まる。そこで求めた記録密度の基本仕様データ
によりドットが記録される位置とあらかじめ設定された
評価用のドットの反射率分布の基本仕様データから、入
力した画像データにより記録できるドットの位置の反射
率を計算し、評価する画像の反射率分布を算出する。そ
して、適当な光源を設定することにより、前記反射率分
布を輝度分布に変換する。
【0066】また、あらかじめ、画像形成に使用する色
材ごとに輝度値Yから三刺激値のXとZを予測する式を
求めておく。これにより、画像の各画素位置における三
刺激値を算出することができ、たとえば三刺激値からC
IELAB均等色空間における明度L*および色度a*,
*を算出することができる。
【0067】この算出したL*,a*,b*分布から画像が
もつカラー粒状性や入力信号に対する出力信号の関係を
示すガンマ特性を評価することができる。
【0068】第2の実施形態 ところで、上述した第1の実施形態(図1の構成例)
は、単一のカラー色材を用いた場合における画像の色彩
情報(たとえばCIELAB値)分布を算出するもので
あるが、画像が複数の色材により構成される場合は、色
材が重なり合う部分での発色は減法混色に従うため、各
色材での三刺激値の単純な加法平均とはならない。従っ
て、複数の色材の重ね合わせにより形成される画像品質
予測には、図1の構成例の装置および予測方法を適用す
ることはできない。
【0069】本発明の第2の実施形態の画像品質評価装
置は、複数の色材の重ね合わせにより形成される画像の
品質を予測するために、被評価画像記録装置から複数の
色材を用いて出力されるカラー画像のうち、各色材が形
成する画像に相当する画像データを入力する画像データ
入力手段と、被評価画像記録装置の基本仕様データを記
憶している基本仕様データ記憶手段と、被評価画像記録
装置の記録特性データを記憶している記録特性記憶手段
と、基本仕様データ記憶手段に記憶されている被評価画
像記録装置の基本仕様データと記録特性記憶手段に記憶
されている被評価画像記録装置の記録特性データと画像
データ入力手段から入力された各色材ごとの画像データ
とを用いて画像の各色材ごとの反射率分布を算出する反
射率分布算出手段と、反射率分布算出手段によって算出
された画像の各色材ごとの反射率分布データを用いて画
像の各色材ごとの三刺激値分布を算出する三刺激値分布
算出手段と、三刺激値分布算出手段によって算出された
各色材ごとの三刺激値分布から各色材ごとの分光反射率
分布を算出する分光反射率分布算出手段と、分光反射率
分布算出手段によって各色材ごとに算出された分光反射
率データを合成してカラー画像の分光反射率分布を算出
する分光反射率合成手段とを有し、分光反射率合成手段
によって算出されたカラー画像の分光反射率分布を用い
てカラー画像の品質を予測するようになっている。
【0070】図7は本発明の第2の実施形態の画像品質
評価装置の構成例を示す図である。なお、図7におい
て、図1と対応する箇所には同じ符号を付している。図
7の画像品質評価装置は、カラー画像データ入力部1
と、シアン版画像算出部100と、マゼンダ版画像算出
部200と、イエロー版画像算出部300と、ブラック
版画像算出部400と、分光反射率合成部160と、色
彩情報算出部170と、出力部6とを有している。
【0071】ここで、カラー画像入力部1は、画像デー
タを各色版(各色材)に分解し、各色版(各色材)に分
解された画像データを各版(各色材)に対応した画像算
出部100,200,300,400に入力させるよう
になっている。
【0072】また、各版画像算出部100,200,3
00,400は、同様の構成のものとなっている。すな
わち、例えばシアン版画像算出部100を例にとると、
シアン版画像算出部100は、基本仕様データ記憶部1
20と、画像算出部3と、記録特性記憶部4と、評価値
算出部150とを有している。
【0073】ここで、基本仕様データ記憶部120は、
評価する画像記録装置の記録に関する基本的な仕様を記
憶するものであり、基本仕様データ記憶部120には、
評価する画像記録装置の記録密度の基本仕様データ12
1(すなわち一般的には1インチ当たりに記録できるド
ット数DPI)と、記録されるドットの反射率分布の基
本仕様データ122とが格納されている。なお、ドット
の反射率分布の基本仕様データ122としては、例え
ば、図2に示したように、ドットの中心からの距離に応
じた反射率分布を、ドットの中心からの距離を変数とし
た関数の形態あるいは2次元のルックアップテーブルと
してデータ化したものが用いられる。
【0074】また、記録特性記憶部4には、画像記録装
置の機械的な精度や制御精度などにより生じる各ドット
位置の変動量(ドツト位置変動データ)41と、ドット
の反射率分布形状が各ドットで変動するそれらの変動量
(反射率分布形状変動データ)42とが、記憶されてい
る。
【0075】また、画像算出部3は、ドット位置算出部
31と、反射率分布算出部32とを有している。ここ
で、ドット位置算出部31は、記録密度の基本仕様デー
タ121によりドットが記録される位置と、ドット位置
変動データ41と、画像データ入力部1から入力された
画像データとを用いて、記録できるドットの位置を算出
するようになっている。
【0076】また、反射率分布算出部32は、記録され
た画像内の任意の位置での反射率を、ドットの反射率分
布の基本仕様データ122と反射率分布形状変動データ
42とを参照して、算出するようになっている。
【0077】また、評価値算出部5は、反射率分布算出
部32によって算出された反射率分布から画像の輝度分
布を算出する輝度分布算出部51と、輝度分布算出部5
1で算出された輝度値を用いて三刺激値を算出する三刺
激値算出部52と、三刺激値算出部52で算出された三
刺激値を用いて分光反射率分布を算出する分光反射率分
布算出部153とを有している。
【0078】次に、このような構成の画像品質評価装置
において、評価用の画像データを評価するときの動作を
説明する。
【0079】画像データがカラー画像データ入力部1に
入力すると、画像データ入力部1では、画像データを各
色版(各色材)に分解し、各色版(各色材)に分解され
た画像データは、各版(各色材)に対応した画像算出部
100,200,300,400に入力される。各版画
像算出部100〜400の内部構成は、前述したように
同様のものであり、ここではシアン版画像算出部100
を用いて動作説明を行う。
【0080】シアン版画像算出部100に画像データが
入力されると、画像算出部3のドット位置算出部31
は、基本仕様データ記憶部120に記憶されている記録
密度の基本仕様データ121によりドットが記録される
位置と、ドット位置変動データ41と、カラー画像デー
タ入力部1から入力された画像データとを用いて、記録
できるドットの位置を求め、反射率分布算出部32に与
える。なお、反射率分布算出部32における算出方法は
図1における場合と同様であるので、説明を省略する。
【0081】反射率分布算出部32において算出された
シアン版画像の反射率分布データは評価値算出部150
に送られる。
【0082】評価値算出部150では、輝度分布算出部
51および三刺激値算出部52によって反射率分布から
三刺激値分布データを算出し、該データを分光反射率分
布算出部153に与える。
【0083】分光反射率分布算出部153は、分光反射
率分布を次のような理由および算出方法によって算出す
る。
【0084】すなわち、シアン,マゼンタ,イエロー,
ブラックの各色材の分光反射率を、それぞれ、Tc(λ),
Tm(λ),Ty(λ),Tbk(λ)とし、画像支持体(たとえば
紙)の分光反射率をTp(λ)とするとき、これらを重ね合
わせた場合の減法混色により得られる分光反射率T(λ)
は、ランベルトベールの法則が成り立つときに、次式
(数5)によって与えられる。
【0085】
【数5】 T(λ)=Tc(λ)・Tm(λ)・Ty(λ)・Tbk(λ)・Tp(λ)
【0086】分光反射率Tc(λ),Tm(λ),Ty(λ),Tbk
(λ)は、紙の上に形成された各色材を分光測色計により
測定した分光反射率(紙の分光反射率も含んだ分光反射
率)T’c(λ),T’m(λ),T’y(λ),T’bk(λ)を紙の
分光反射率Tp(λ)で規格化したものであり、次の関係が
ある。 Tc(λ)=T’c(λ)/Tp(λ) Tm(λ)=T’m(λ)/Tp(λ) Ty(λ)=T’y(λ)/Tp(λ) Tbk(λ)=T’bk(λ)/Tp(λ)
【0087】従って、色材を重ね合わせて形成される画
像を予測するためには、各版ごとの分光反射率分布Tc
(λ),Tm(λ),Ty(λ),Tbk(λ)が分かれば、数5か
ら、重ね合わされた後の分光反射率T(λ)を求めること
ができ、分光反射率T(λ)から画像の色彩情報(例え
ば、CIELAB値)を求め、色の変動を考慮した画像
品質の評価を行うことができる。
【0088】色材が既知の場合、任意の波長λiにおけ
る分光反射率は、三刺激値X,Y,Zを用いてN次多項
式として書き表すことができる。
【0089】また、T(λ)は、任意の波長λnの和として
次式(数6)のように表すことができる。
【0090】
【数6】T(λ)=ΣT(λn)=Σ{ Tc(λn)・Tm(λn)・Ty
(λn) ・Tbk(λn)}
【0091】例えば、シアンにより作成されたパッチの
波長λnにおける平均的な分光反射率Tc(λn)は、三刺激
値XYZの2次多項式で近似するならば、次式(数7)
のように表わすことができる。
【0092】
【数7】Tc(λn)=qn1・X+qn2・X2+qn3・Y+qn4
2+qn5・Z+qn6・Z2+qn7・X・Y+qn8・X・Z+q
n9・Y・Z+qn10
【0093】ここで、qn1〜qn10は波長λnにおける変
換式の係数値を表しており、波長ごとに係数qn1〜q
n10のセットが存在する。
【0094】該パッチをミクロな領域の測色が可能な測
定器を用いて、パッチ内の位置iにおける三刺激値該パ
ッチの平均的な分光反射率Tc(λ)を測定するならば、次
式(数8)のように表わすことができる。
【0095】
【数8】Tc(λn)=1/N{qn1・(ΣXi)+qn2・(ΣX
2)+qn3・(ΣYi)+qn4・(ΣYi2)+qn5・(ΣZi)
+qn6・(ΣZi2)+qn7・(ΣXi・Yi)+qn8・(ΣXi
・Zi)+qn9・(ΣYi・Zi)}+qn10
【0096】数8において、Nはサンプリング数であ
り、i=1〜Nである。
【0097】また、三刺激値Xi,Yi,Ziのうち、
XiとZiは、数1により算出された値を用いてもよ
い。平均的な分光反射率Tc(λ)が異なる種々のパッチに
対して、Tc(λn)と三刺激値Xi,Yi,Ziとを測定
し、最小二乗法等の手法を用いることにより、数8の係
数qn1,qn2,…,qn10を決定することができる。
【0098】また、他の色材に対しても同様に、数8の
n1,qn2,…,qn10に相当する係数のセットを波長
λnに対して求める。
【0099】これにより、三刺激値算出部52において
算出された三刺激値を用いて、数7より、画像の各画素
位置における分光反射率分布を求めることができる。
【0100】各版の画像算出部100,200,30
0,400においてそれぞれ算出された画像の画素 j
における分光反射率 Tjc(λ)、Tjm(λ)、Tjy(λ)、T
jbk(λ)および紙の分光反射率Tp(λ)を、分光反射率合
成部160において、数5に従って乗算することで、各
版を重ね合わせた後の画素 j の分光反射率 Tj(λ)を
求めることができる。次に、分光反射率分布 Tj(λ)は
色彩情報算出部170に送られ、任意の光源の分光輝度
S(λ)と等色関数x(λ),y(λ),z(λ)から、次式(数9)
により、画素 j における三刺激値Xj,Yj,Zjを
求める。
【0101】
【数9】Xj=kΣ Tj(λ)・S(λ)・x(λ) Yj=kΣ Tj(λ)・S(λ)・y(λ) Zj=kΣ Tj(λ)・S(λ)・z(λ)
【0102】ここで、kは次式(数10)によって表わ
される。
【0103】
【数10】k=100/ΣS(λ)・y(λ)
【0104】さらに、色彩情報算出部170では、数9
により求められた三刺激値Xj,Yj,Zjを用いて、
明度指数L*や色度指数(たとえばa*,b*)を算出す
る。
【0105】たとえば、CIELAB色空間における明
度指数,色度指数は前述の数4により算出される。
【0106】上述のようにして求められたL*,a*,b*
等の色彩情報は出力部6へ送られ、出力部6から表示装
置やメモリ等に出力する。
【0107】上述の第1,第2の実施形態において、図
1,図7の例では、記録密度の基本仕様データ21もし
くは121によりドッドが記録される位置とドットの反
射率分布の基本仕様データ22もしくは122から入力
した画像データにより記録できるドットの位置の反射率
を算出する場合について説明したが、評価する画像記録
装置に応じて基本仕様データを定めると良い。例えば評
価する画像記録装置がレーザプリンタの場合、基本仕様
データとして、記録密度と感光体を走査露光するレーザ
露光装置の特性と感光体の光減衰特性及び感光体の表面
電位−反射率変換特性を用いれば良い。
【0108】さらには、ドットの位置や反射率に変動が
生じる画像記録装置の場合には、そうした変動量データ
を用いてドット位置や反射率に修正を加えるようにして
もよく、また、そうすることにより、現実の記録装置に
近い画像の品質評価を行うことが可能となる。
【0109】また、上述の説明では、図1,図7の色彩
情報算出部53,170で算出される色彩情報としてC
IELAB均等色空間における色度値L*,a*,b*を算
出する例を示したが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、CIELUV均等色空間における色度値であっ
ても、またそれら色度値からから算出される彩度,色相
角といった色彩情報であってもよいし、その他の色空間
における色度値であってもよい。
【0110】さらに、輝度値から三刺激値を算出する数
1や三刺激値から分光反射率を算出する数7として2次
多項式を用いて説明を行ったが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、さらに高次の算出式を設定してもよ
く、算出式の形式を限定するものではない。
【0111】また、特定の算出式を用いずに、ルックア
ップテーブルをあらかじめ作成し、それを参照する形式
でもよい。
【0112】また、数1および数7の係数を決定するた
めに使用するミクロな領域の測色を行う測定器として
は、特開平5-284260号に示されている等色関数x(λ),
y(λ),z(λ)と同等の分光感度をもつ二次元走査型測
色計であってよいし、特開平9-163168号に示されている
ようなスキャナを用いてスキャナからの出力信号を表色
値に変換するようなものであってもよい。いずれにして
も、本発明は測定装置を限定するものではない。
【0113】第3の実施形態 本発明の第3の実施形態の画像品質評価装置は、被評価
画像記録装置から複数の色材を用いて出力されるカラー
画像のうち、各色材が形成する画像に相当する画像デー
タを入力する画像データ入力手段と、被評価画像記録装
置の基本仕様データを記憶している基本仕様データ記憶
手段と、被評価画像記録装置の記録特性データを記憶し
ている記録特性記憶手段と、基本仕様データ記憶手段に
記憶されている被評価画像記録装置の基本仕様データと
記録特性記憶手段に記憶されている被評価画像記録装置
の記録特性データと画像データ入力手段から入力された
各色材ごとの画像データとを用いて、形成される画像の
特定波長λsにおける反射率R(λs)の空間分布を算出
する反射率分布算出手段と、形成される画像の各点にお
いて、前記反射率R(λs)より、可視波長範囲における
分光反射率分布R(λ)を各色材ごとに算出する分光反射
率分布算出手段と、各色材が形成する画像ごとに算出さ
れた分光反射率分布R(λ)と画像支持体の分光反射率分
布Rp(λ)とから、カラー画像データにより形成される
画像の分光反射率分布を算出する分光反射率合成手段
と、分光反射率合成手段により算出された分光反射率分
布から色彩情報を算出する色彩情報算出手段とを有して
いる。
【0114】図8は本発明の第3の実施形態の画像品質
評価装置の構成例を示す図であり、図8において図7に
対応する箇所には同じ符号を付している。図8の画像品
質評価装置においても、図7の画像品質評価装置と同様
に、反射率分布算出部32は、記録された画像内の任意
の位置での反射率を、ドットの反射率分布の基本仕様デ
ータ122と反射率分布形状変動データ42とを参照し
て、算出するようになっているが、図8の画像品質評価
装置では、上記反射率は、色材ごとに設定される特定波
長λsにおける反射率R(λs)となっている。すなわ
ち、反射率分布算出部32は、形成される画像の特定波
長λsにおける反射率R(λs)の空間分布を算出するよ
うになっている。
【0115】また、分布反射率分布算出部153は、形
成される画像の各点において、前記反射率R(λs)よ
り、可視波長範囲における分光反射率分布R(λ)を各色
材ごとに算出するようになっている。
【0116】また、分光反射率合成部160は、各色材
が形成する画像ごとに算出された分光反射率分布R(λ)
と画像支持体の分光反射率分布Rp(λ)とから、カラー
画像データにより形成される画像の分光反射率分布を算
出するようになっている。
【0117】次に、このような構成の画像品質評価装置
において、評価用の画像データを評価するときの動作を
説明する。
【0118】画像データがカラー画像データ入力部1に
入力すると、画像データ入力部1では、画像データを各
色版に分解し、各色版に分解された画像データは、各版
に対応した画像算出部100,200,300,400
に入力される。各版画像算出部100〜400の内部構
成は、同様のものであり、ここではシアン版画像算出部
100を用いて動作説明を行う。
【0119】シアン版画像算出部100に画像データが
入力されると、画像算出部3のドット位置算出部31
は、基本仕様データ記憶部120に記憶されている記録
密度の基本仕様データ121によりドットが記録される
位置と、ドット位置変動データ41と、カラー画像デー
タ入力部1から入力された画像データとを用いて、記録
できるドットの位置を求め、反射率分布算出部32に与
える。
【0120】図3には、記録密度の基本仕様データ21
により定まる理想のドット記録位置(記録ピッチL=
(1/記録密度))が○で示され、ドット位置変動デー
タ41により変動が加えられた実際にドットが記録され
る位置が●で示されている。
【0121】また、画像データ入力部1から入力された
画像データにより、評価する画像のドットが記録される
位置が定まる。図4には、例えば、入力された画像デー
タによりドットが記録される位置を10a,10b,10cとする
とき、10a,10b,10cにドットが実際に記録された様子が
示されている。
【0122】いま、点11a,11bの反射率を算出すること
を考える。このとき、ドット位置算出部31は、ドット
10a,10b,10cと点11a,11bの位置を求めて反射率分布算出
部32に与える。
【0123】反射率分布算出部32は、ドット位置算出
部31から与えられたドットが記録される位置と基本仕
様データ記憶部120に記憶されているドットの反射率
分布の基本仕様データ122とを用いて、入力された画
像データにより記録できるドットの位置の反射率を算出
する。すなわち、入力された画像データにより記録でき
るドットの位置は、図2に示したように、記録密度の基
本仕様データ121により記録されるドットの中心位置
からの距離で定まる。そこで、反射率分布算出部32
は、記録密度で定まるドット記録ピッチLよりも細かな
ピッチ(例えば図3に示すようにドット記録ピッチLの
1/10ピッチ)の反射率計算ピッチRLで、入力した
画像データにより記録できるドットの位置の反射率をそ
れぞれ計算する。
【0124】例えば図4において、入力された画像デー
タにより記録されたドットの近傍の点11aの反射率を求
める場合には、点11aに最も近いドット10cの中心から点
11aまでの距離と基本仕様データ記憶部120に記憶さ
れている反射率分布のドット中心からの距離を変数とし
た関数やルックアップテーブルとによって、点11aの反
射率を算出する。また、点11bのようにドット10a,10bの
両方から影響を受ける位置では、ドット10aの中心から
の距離に応じた反射率とドット10bの中心からの距離に
応じた反射率とをそれぞれ算出し、算出した2つの反射
率を乗算して点11bの反射率を求める。
【0125】ところで、図8の構成例では、基本仕様デ
ータ記憶部120に格納されているドットの反射率分布
の基本仕様データ122は、たとえばシアンは550n
m、マゼンタは450nmといったように、色材ごとに
設定された特定波長λsにおける反射率で記述されてお
り、反射率分布算出部32は、入力した画像データによ
りドットが記録できる各点の特定波長λsにおける反射
率R(λs)を順次求めて、評価する画像の反射率の空間
分布を算出するようになっている。そして、分光反射率
分布算出部153では、反射率分布算出部32で算出さ
れた画像各点において、反射率R(λs)から可視波長範
囲における分光反射率R(λ)を算出するようになってい
る。たとえば、可視波長範囲400〜700nmを10
nm間隔で、計31個の波長に対してそれぞれ反射率を
算出するようになっている。
【0126】次に、特定波長λsにおける反射率R(λ
s)から分光反射率分布を求める方法について説明す
る。被評価画像出力装置が使用する色材と同一色材を用
いて、適当な階調処理方式を用いて任意の出力装置によ
り階調パッチを出力する。該パッチをミクロな領域の測
色が可能な測定器を用いて、パッチ内の任意の位置(j)
における分光反射率分布Rj(λ)と平均的な分光反射率
分布Rave(λ)を測定する。Rave(λ)はミクロな
領域の分光反射率分布Rj(λ)を加法平均したものに等
しいから、次式(数11)のように表すことができる。
【0127】
【数11】Rave(λ)=1/N・(ΣRj(λ))
【0128】ここで、NはRj(λ)のサンプリング数で
ある。また、ミクロな領域での分光反射率分布Rj(λ)
は、特定波長λsにおける反射率R(λs)を用いて多項
式近似することができる。つまり、任意の波長λiにお
ける反射率Rj(λi)は、次式(数12)で表わされ
る。
【0129】
【数12】Rj(λi)=p(i,1)・R(λs)+p
(i,2)・R(λs)2+p(i,3)
【0130】ここでは、簡単のために2次多項式とした
が、実際にはより高次の近似式(たとえば4〜5次式)
を用いるのが精度のよい近似を行うためには好適であ
る。また、数12において、p(i,1),p(i,2),
p(i,3)は波長λiにおける反射率を予測するための
近似係数である。数11および数12より、Rave
(λ)は、次式(数13)によって表わすことができる。
【0131】
【数13】Rave(λi)=p(i,1)・(ΣR(λs))
+p(i,2)・(ΣR(λs)2)+p(i,3)
【0132】例えば、波長範囲400〜700nm、1
0nm間隔で分光反射率分布を求める場合、数13は、
次式(数14)によって表わすことができる。
【0133】
【数14】
【0134】従って、Rave(λ)の異なる種々のサン
プルに対して、ミクロな領域の分光反射率R(λ)を測定
し、各波長に対応した係数のセットp(i,1),p
(i,2),p(i,3)を最小二乗法等の方法により決定
することができる。
【0135】なお、特定波長λsは、次のようにして設
定される。すなわち、上記係数算出過程を複数の波長に
対して実行し、決定された係数を用いて予測される分光
反射率の予測誤差が最小もしくは所定量よりも小さくな
る波長を、最終的に使用する特定波長λsとすることが
できる。
【0136】上記方法により、色材ごとに算出された係
数セットp(i,1),p(i,2),p(i,3)を記憶す
る。分光反射率分布算出部153は、記憶されている前
記係数セットを読み出し、入力される反射率データを上
記数13もしくは数14により分光反射率分布に変換
し、分光反射率合成部160へ出力する。
【0137】分光反射率合成部160では、各版の画像
算出部100,200,300,400においてそれぞ
れ算出された画像の画素jにおける分光反射率Rjc
(λ)、Rjm(λ)、Rjy(λ)、Rjbk(λ)および画
像支持体(例えば紙)の分光反射率Rp(λ)を次式(数
15)のように乗算することで、各版を重ね合わせた後
の画素jの分光反射率Rj(λ)を求めることができる。
【0138】
【数15】Rj(λ)=Rjc(λ)・Rjm(λ)・Rjy
(λ)・Rjbk(λ)・Rp(λ)
【0139】なお、上記数15における分光反射率Rj
c(λ)、Rjm(λ)、Rjy(λ)、Rjbk(λ)は画像
支持体である紙の分光反射率分布を含まない、色材のみ
の分光反射率分布を示している。紙の分光反射率分布を
含む場合には、次式(数16)のような変換が必要とな
る。
【0140】
【数16】Rjc(λ)=Rjc(λ)/Rp(λ) Rjm(λ)=Rjm(λ)/Rp(λ) Rjy(λ)=Rjy(λ)/Rp(λ) Rjbk(λ)=Rjbk(λ)/Rp(λ)
【0141】このようにして算出された分光反射率Rj
(λ)は色彩情報算出部170へ出力される。色彩情報算
出部170では、複数の色材を用いて形成される最終画
像の各点での分光反射率分布を用いて、種々の色彩情報
を算出する。例えばCIELAB色彩値を算出する場
合、色彩情報算出部170では、形成された画像の観察
光源の分光輝度分布S(λ)を、記憶保持しておくかまた
は図示しない外部記憶装置より読み出し、これと分光反
射率分布合成部160から出力される分光反射率分布R
(λ)と等色関数x(λ),y(λ),z(λ)から次式(数1
7)により、画素jにおける三刺激値Xj,Yj,Zj
を求める。
【0142】
【数17】Xj=kΣRj(λ)・S(λ)・x(λ) Yj=kΣRj(λ)・S(λ)・y(λ) Zj=kΣRj(λ)・S(λ)・z(λ)
【0143】ここで、k=100/ΣS(λ)・y(λ)で
ある。
【0144】さらに、求められた三刺激値Xj,Yj,
Zjを用いて、次式(数18)により、L*,a*,b*
の各色彩値を求めることができる。
【0145】
【数18】L*=116*(Yj/Yn)1/3−16 a*=500[f(Xj/Xn)−f(Yj/Yn)] b*=200[f(Yj/Yn)−f(Zj/Zn)]
【0146】ただし、関数fは、次の機能を有する。す
なわち、例えばf(Xj/Xn)は、(Xj/Xn)>0.
008856のとき、 f(Xj/Xn)=(Xj/Xn)1/3 (Xj/Xn)≦0.008856のとき、 f(Xj/Xn)=7.787(Xj/Xn)+16/11
6 とする関数である。f(Yj/Yn)、f(Zj/Zn)も
同様である。また、Xn、Yn、Znは基準白色面の三
刺激値である。
【0147】上述のようにして求められたL*,a*,b
*等の色彩情報は出力部6へ送られ、出力部6から表示
装置やメモリ等に出力する。
【0148】この算出した色彩情報(たとえばCIEL
AB値)分布からカラー画像の粒状性等の画像評価を行
なうことができる。
【0149】画像の各点における反射率から分光反射率
分布が算出される。濃度やL*,a*,b*,L*,u*
*等の均等色空間での色彩値、または異なる光源下に
おける前記色彩値の変化など種々の色彩情報を容易に算
出することができる。
【0150】本発明では、反射率分布算出部32は、形
成される画像の特定波長λsにおける反射率R(λs)の
空間分布を算出するので、反射率分布算出部32におい
て、可視波長範囲にある複数の波長に対する反射率を計
算する必要がなく、計算にかかる負荷を軽減することが
できる。なお、分光反射率分布を算出するための上記係
数セットは、所定の条件により出力された画像サンプル
により決定されている。
【0151】上述の説明では、色材の分光反射率特性を
用いて、画像の色彩情報を算出する方法について説明し
たが、実際の色の見えは画像の表面の光沢度によっても
変化する。例えば、同一色材でも表面の光沢が高い場合
には色は濃く見え、逆に光沢が低く、表面の凹凸が多い
場合には観察光源からの光束の拡散により色は薄く見え
る。つまり、非常に光沢が高い場合に対して、光沢度が
低くなると光源の分光輝度成分も含んだ反射光束として
色を知覚する。
【0152】従って、上述した方法による分光反射率の
予測およびそれから算出される色彩情報は、予測式の作
成に使用したサンプルの光沢度での値であり、被評価画
像を出力する画像記録装置の例えば定着特性による光沢
度変化による色彩情報の影響についてはなんら予測する
ことができなかった。そこで、分光反射率分布の算出式
の導出に用いた基準サンプルの平均光沢度をP0、画像
品質を予測するサンプルの光沢度をPを変数とした関数
fを用いて、数15により算出された分光反射率分布R
(λ)を、次式(数19)のように変換する。
【0153】
【数19】R(λ)=(1+α・f(P,P0))・R(λ)
【0154】数19において、f(P,P0)は、P=P
0のときf(P,P0)=0となる関数であり、たとえば
次式(数20または数21)のように表すことができ
る。
【0155】
【数20】f(P,P0)=(P−P0)
【0156】
【数21】f(P,P0)=(P−P0)/P
【0157】また、数19において、係数αは、色材の
厚みを一定にして表面状態のみを変化させて光沢度の異
ならせたサンプルを用意し、このサンプル(k)の反射
率rkと光沢度Pkを測定し、基準の光沢度P0におけ
る反射率r0との比rk/r0が(1+αf(Pk,P
0))に等しいとして求められる。これにより、例えば画
像作成プロセスによる光沢度ムラによる色や粒状性の影
響も含めて画像品質を予測することができる。
【0158】このように、カラー画像データにより形成
される画像の分光反射率分布は、画像表面の光沢度に応
じて補正が加えられるのが良い。
【0159】本発明は、画像算出部3における反射率分
布画像の算出方法を規定するものではない。すなわち、
例えば、上記例では、記録密度の基本仕様データ121
によりドッドが記録される位置とドットの反射率分布の
基本仕様データ122から入力した画像データにより記
録できるドットの位置の反射率を算出する場合について
説明したが、評価する画像記録装置に応じて基本仕様デ
ータを定めると良い。例えば評価する画像記録装置がレ
ーザプリンタの場合、基本仕様データとして記録密度と
感光体を走査露光するレーザ露光装置の特性と感光体の
光減衰特性及び感光体の表面電位−反射率変換特性を用
いれば良い。
【0160】さらには、ドットの位置や反射率に変動が
生じる記録装置の場合には、そうした変動量データを用
いてドット位置や反射率に修正を加えるようにしてもよ
く、またそうすることにより現実の記録装置に近い画像
の品質評価を行うことが可能となる。
【0161】また、上述の例において色彩情報算出部1
70において算出される色彩情報としてCIELAB均
等色空間における色度値L*,a*,b*を算出する例を
示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、C
IELUV均等色空間における色度値であっても、また
それら色度値から算出される彩度、色相角といった色彩
情報であってもよいし、その他の色空間における色度値
や種々のステータスにおけるカラー濃度値であってもよ
い。
【0162】さらに、特定波長における反射率から分光
反射率分布を算出する式として2次多項式を用いて説明
を行ったが、本発明はこれに限定されるものではなく、
さらに高次の算出式を設定してもよく、また、算出式の
形式を限定するものではない。
【0163】また、特定の算出式を用いず、特定波長に
おける反射率R(λs)に対する分光反射率分布R(λi)
についてルックアップテーブルをあらかじめ作成し、そ
れを参照する形式でもよい。
【0164】また、数13の係数を決定するために使用
するミクロな領域の測色を行う測定器として、特開平5
−284260号公報において示されている、等色関数
x(λ),y(λ),z(λ)と同等の分光感度をもつ二次元
走査型測色計であってよいし、特開平9−163168
号のようなスキャナを用いてスキャナからの出力信号を
表色値に変換するようなものであってもよい。いずれに
しても、本発明は測定装置を限定するものではない。
【0165】以上のように、第3の実施形態(図8の構
成例)の画像品質評価装置は、被評価画像記録装置から
複数の色材を用いて出力されるカラー画像のうち、各色
材が形成する画像に相当する画像データを入力し、予め
記憶されている被評価画像記録装置の基本仕様データと
記録特性データと入力された各色材ごとの画像データと
を用いて、形成される画像の特定波長λsにおける反射
率R(λs)の空間分布を算出し、形成される画像の各点
において、前記反射率R(λs)より、可視波長範囲にお
ける分光反射率分R(λ)を各色材ごとに算出し、各色材
が形成する画像ごとに算出された分光反射率分布R(λ)
と画像支持体の分光反射率分布Rp(λ)とから、カラー
画像データにより形成される画像の分光反射率分布を算
出し、該分光反射率分布から算出される色彩情報を用い
て画像の品質を予測するようにしている。これにより、
反射率分布算出手段において、可視波長範囲にある複数
の波長に対する反射率を計算する必要がなく、計算にか
かる負荷を軽減することができる。
【0166】第4の実施形態 上述した第3の実施形態では、被評価画像記録装置から
出力されるカラー画像が複数の色材を用いている場合に
ついて示したが、単一のカラー色材を用いている場合に
ももちろん本発明を適用できる。この場合、画像品質評
価装置は、第4の実施形態として、被評価画像記録装置
から出力される画像に相当するカラー画像データを入力
する画像データ入力手段と、被評価画像記録装置の基本
仕様データを記憶している基本仕様データ記憶手段と、
被評価画像記録装置の記録特性データを記憶している記
録特性記憶手段と、基本仕様データ記憶手段に記憶され
ている被評価画像記録装置の基本仕様データと記録特性
記憶手段に記憶されている被評価画像記録装置の記録特
性データと画像データ入力手段から入力されたカラー画
像データとを用いて、形成される画像の特定波長λsに
おける反射率R(λs)の空間分布を算出する反射率分布
算出手段と、形成される画像の各点において、前記反射
率R(λs)より、可視波長範囲における分光反射率分布
R(λ)を算出する分光反射率分布算出手段と、分光反射
率分布算出手段により算出された分光反射率分布R(λ)
と画像支持体の分光反射率分布Rp(λ)とから、カラー
画像データにより形成される画像の分光反射率分布を算
出する分光反射率合成手段と、分光反射率合成手段によ
り算出された分光反射率分布から色彩情報を算出する色
彩情報算出手段とを有している。
【0167】この第4の実施形態では、被評価画像記録
装置から出力される画像に相当するカラー画像データを
入力し、予め記憶されている被評価画像記録装置の基本
仕様データと記録特性データと入力されたカラー画像デ
ータとを用いて、形成される画像の特定波長λsにおけ
る反射率R(λs)の空間分布を算出し、形成される画像
の各点において、前記反射率R(λs)より、可視波長範
囲における分光反射率分R(λ)を算出し、算出された分
光反射率分布R(λ)と画像支持体の分光反射率分布Rp
(λ)とから、カラー画像データにより形成される画像の
分光反射率分布を算出し、該分光反射率分布から算出さ
れる色彩情報を用いて画像の品質を予測するようなって
いる。
【0168】図9は上述した第1,第2,第3または第
4の実施形態の画像品質評価装置のハードウェア構成例
を示す図である。図9を参照すると、この画像品質評価
装置は、例えばパーソナルコンピュータ等で実現され、
全体を制御するCPU71と、CPU71の制御プログ
ラム等が記憶されているROM72と、CPU71のワ
ークエリア等として使用されるRAM73と、ハードデ
ィスク74と、画像データを入力する画像データ入力部
1と、出力部6とを有している。
【0169】ここで、CPU71は、例えば、図1の画
像算出部3,評価値算出部5の機能、図7,図8の画像
算出部3,評価値算出部150,分光反射率合成部16
0,色彩情報算出部170の機能を有している。
【0170】なお、CPU71におけるこのような機能
(図1の画像算出部3,評価値算出部5の機能、図7,
図8の画像算出部3,評価値算出部150,分光反射率
合成部160,色彩情報算出部170の機能)は、例え
ばソフトウェアパッケージ(具体的には、CD−ROM
等の記録媒体)の形で提供することができ、このため、
図9の例では、記録媒体80がセットさせるとき、これ
を駆動する媒体駆動装置81が設けられている。
【0171】換言すれば、本発明の画像品質評価装置
は、汎用の計算機システムにCD−ROM等の記録媒体
に記録されたプログラムを読み込ませて、この汎用計算
機システムのマイクロプロセッサに画像品質評価(予
測)処理を実行させる装置構成においても実施すること
が可能である。この場合、本発明の画像品質評価(予
測)処理を実行するためのプログラム(すなわち、ハー
ドウェアシステムで用いられるプログラム)は、媒体に
記録された状態で提供される。プログラムなどが記録さ
れる記録媒体としては、CD−ROMに限られるもので
はなく、ROM,RAM,フレキシブルディスク,メモ
リカード等が用いられても良い。媒体に記録されたプロ
グラムは、ハードウェアシステムに組み込まれている記
憶装置、例えばハードディスク74にインストールされ
ることにより、このプログラムを実行して、本発明の画
像品質評価(予測)処理機能を実現することができる。
【0172】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1乃至請
求項16記載の発明によれば、評価対象となる画像記録
装置の基本仕様をもとに評価対象となる画像記録装置か
ら出力されるであろう画像の反射率分布および色彩情報
を算出するようにしており、これにより、評価する画像
記録装置から実際に画像を出力することなしに、短時間
で画像の品質を評価(予測)することができる。
【0173】特に、請求項1,請求項7,請求項13記
載の発明では、予測された画像記録装置から出力される
画像の反射率分布から、三刺激値分布を求めているの
で、カラー画像記録装置において重要な基本特性である
シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの単色画像種々
の色彩情報が得られ、たとえば三刺激値からCIELA
B 均等色空間における色度値L*,a*,b*に変換する
ことで、人間の視覚特性との対応のよい画質評価が可能
となる。
【0174】また、請求項2,請求項3,請求項4,請
求項8,請求項9,請求項10,請求項14,請求項1
5,請求項16記載の発明では、予測された画像記録装
置から出力される画像の反射率分布から、分光反射率分
布を求めているので、複数の色材を重ね合わせて画像を
形成している画像記録装置において再現される色彩値
を、各版の分光反射率データの積として得られる分光反
射率から予測することが可能となり、画像記録装置の性
能をより総合的に評価することができる。
【0175】さらに、請求項3,請求項4,請求項9,
請求項10,請求項15,請求項16記載の発明では、
被評価画像記録装置から複数の色材を用いて出力される
カラー画像のうち、各色材が形成する画像に相当する画
像データを入力し、予め記憶されている被評価画像記録
装置の基本仕様データと記録特性データと入力された各
色材ごとの画像データとを用いて、形成される画像の特
定波長λsにおける反射率R(λs)の空間分布を算出
し、形成される画像の各点において、前記反射率R(λ
s)より、可視波長範囲における分光反射率分R(λ)を
各色材ごとに算出し、各色材が形成する画像ごとに算出
された分光反射率分布R(λ)と画像支持体の分光反射率
分布Rp(λ)とから、カラー画像データにより形成され
る画像の分光反射率分布を算出し、該分光反射率分布か
ら算出される色彩情報を用いて画像の品質を予測するの
で、反射率分布算出手段において、可視波長範囲にある
複数の波長に対する反射率を計算する必要がなく、計算
にかかる負荷を軽減することができる。
【0176】また、請求項5,請求項11記載の発明で
は、予測された画像記録装置から出力される画像の反射
率分布や、分光反射率分布を、はじめから紙などの画像
支持体の分光反射率で規格化された値としているので、
版ごとの分光反射率分布を乗算する数15において、画
像支持体の分光反射率分布の重複を避けるために、版ご
との分光反射率分布を規格化する必要がなく、余分な演
算を避けることができる。
【0177】また、請求項6,請求項12記載の発明で
は、予測される画像の分光反射率分布を画像の表面光沢
に応じて補正を行っているので、光沢度によって混入す
る光源からの正反射光成分を考慮した画像の色彩情報を
求めることができ、光沢ムラや光沢ムラを含んだ粒状性
の評価などより多くの画像品質項目について評価するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像品質評価装置の第1の実施形
態の構成例を示す図である。
【図2】ドットの反射率分布を示す特性図である。
【図3】ドットが記録される位置を説明するための図で
ある。
【図4】ドットが記録された画像を説明するための図で
ある。
【図5】三刺激値YとXとの関係を示す図である。
【図6】三刺激値Yを用いて予測したXと実測値との関
係を示す図である。
【図7】本発明に係る画像品質評価装置の第2の実施形
態の構成例を示す図である。
【図8】本発明に係る画像品質評価装置の第3の実施形
態の構成例を示す図である。
【図9】本発明の画像品質評価装置のハードウェア構成
例を示す図である。
【符号の説明】
1 画像データ入力部 2 基本仕様データ記憶部 3 画像算出部 4 記録特性記憶部 5 評価値算出部 6 出力部 21 記録密度の基本仕様データ 22 ドットの反射率分布の基本仕様データ 31 ドット位置算出部 32 反射率分布算出部 41 ドット位置変動データ 42 反射率分布形状変動データ 51 輝度分布算出部 52 三刺激値算出部 53 色彩情報算出部 100 シアン版画像算出部 200 マゼンダ版画像算出部 300 イエロー版画像算出部 400 ブラック版画像算出部 120 基本仕様データ記憶部 121 記録密度の基本仕様データ 122 ドットの反射率分布の基本仕様データ 150 評価値算出部 153 分光反射率分布算出部 160 分光反射率合成部 170 色彩情報算出部 71 CPU 72 ROM 73 RAM 74 ハードディスク 80 記憶媒体 81 媒体駆動装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/46 H04N 1/46 Z 5L096 Fターム(参考) 2H027 DE07 EC06 EC10 EE08 FA28 FD08 2H030 AA02 AD13 AD16 5B057 AA12 CA01 CA07 CA12 CA16 CE16 CH01 CH08 CH11 DB02 DB06 DB08 DC02 5C077 LL11 LL18 MP08 PP31 PP33 PP36 PQ12 PQ22 TT02 5C079 HA18 HA19 HB03 HB05 HB08 HB11 KA15 KA20 MA01 MA11 NA11 PA03 5L096 AA02 BA07 FA31 FA32 FA51 GA32 MA01

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被評価画像記録装置から出力される画像
    に相当するカラー画像データを入力する画像データ入力
    手段と、被評価画像記録装置の基本仕様データを記憶し
    ている基本仕様データ記憶手段と、被評価画像記録装置
    の記録特性データを記憶している記録特性記憶手段と、
    基本仕様データ記憶手段に記憶されている被評価画像記
    録装置の基本仕様データと記録特性記憶手段に記憶され
    ている被評価画像記録装置の記録特性データと画像デー
    タ入力手段から入力されたカラー画像データとを用いて
    画像の反射率分布を算出する反射率分布算出手段と、反
    射率分布算出手段によって算出された画像の反射率分布
    データを用いて画像の三刺激値分布を算出する三刺激値
    分布算出手段とを有し、三刺激値分布算出手段によって
    算出された三刺激値分布を用いてカラー画像の品質を予
    測するようになっていることを特徴とする画像品質評価
    装置。
  2. 【請求項2】 被評価画像記録装置から複数の色材を用
    いて出力されるカラー画像のうち、各色材が形成する画
    像に相当する画像データを入力する画像データ入力手段
    と、被評価画像記録装置の基本仕様データを記憶してい
    る基本仕様データ記憶手段と、被評価画像記録装置の記
    録特性データを記憶している記録特性記憶手段と、基本
    仕様データ記憶手段に記憶されている被評価画像記録装
    置の基本仕様データと記録特性記憶手段に記憶されてい
    る被評価画像記録装置の記録特性データと画像データ入
    力手段から入力された各色材ごとの画像データとを用い
    て画像の各色材ごとの反射率分布を算出する反射率分布
    算出手段と、反射率分布算出手段によって算出された画
    像の各色材ごとの反射率分布データを用いて画像の各色
    材ごとの三刺激値分布を算出する三刺激値分布算出手段
    と、三刺激値分布算出手段によって算出された各色材ご
    との三刺激値分布から各色材ごとの分光反射率分布を算
    出する分光反射率分布算出手段と、分光反射率分布算出
    手段によって各色材ごとに算出された分光反射率データ
    を合成してカラー画像の分光反射率分布を算出する分光
    反射率合成手段とを有し、分光反射率合成手段によって
    算出されたカラー画像の分光反射率分布を用いてカラー
    画像の品質を予測するようになっていることを特徴とす
    る画像品質評価装置。
  3. 【請求項3】 被評価画像記録装置から出力される画像
    に相当するカラー画像データを入力する画像データ入力
    手段と、被評価画像記録装置の基本仕様データを記憶し
    ている基本仕様データ記憶手段と、被評価画像記録装置
    の記録特性データを記憶している記録特性記憶手段と、
    基本仕様データ記憶手段に記憶されている被評価画像記
    録装置の基本仕様データと記録特性記憶手段に記憶され
    ている被評価画像記録装置の記録特性データと画像デー
    タ入力手段から入力されたカラー画像データとを用い
    て、形成される画像の特定波長λsにおける反射率R
    (λs)の空間分布を算出する反射率分布算出手段と、形
    成される画像の各点において、前記反射率R(λs)よ
    り、可視波長範囲における分光反射率分布R(λ)を算出
    する分光反射率分布算出手段と、分光反射率分布算出手
    段により算出された分光反射率分布R(λ)と画像支持体
    の分光反射率分布Rp(λ)とから、カラー画像データに
    より形成される画像の分光反射率分布を算出する分光反
    射率合成手段と、分光反射率合成手段により算出された
    分光反射率分布から色彩情報を算出する色彩情報算出手
    段とを有していることを特徴とする画像品質評価装置。
  4. 【請求項4】 被評価画像記録装置から複数の色材を用
    いて出力されるカラー画像のうち、各色材が形成する画
    像に相当する画像データを入力する画像データ入力手段
    と、被評価画像記録装置の基本仕様データを記憶してい
    る基本仕様データ記憶手段と、被評価画像記録装置の記
    録特性データを記憶している記録特性記憶手段と、基本
    仕様データ記憶手段に記憶されている被評価画像記録装
    置の基本仕様データと記録特性記憶手段に記憶されてい
    る被評価画像記録装置の記録特性データと画像データ入
    力手段から入力された各色材ごとの画像データとを用い
    て、形成される画像の特定波長λsにおける反射率R
    (λs)の空間分布を算出する反射率分布算出手段と、形
    成される画像の各点において、前記反射率R(λs)よ
    り、可視波長範囲における分光反射率分布R(λ)を各色
    材ごとに算出する分光反射率分布算出手段と、各色材が
    形成する画像ごとに算出された分光反射率分布R(λ)と
    画像支持体の分光反射率分布Rp(λ)とから、カラー画
    像データにより形成される画像の分光反射率分布を算出
    する分光反射率合成手段と、分光反射率合成手段により
    算出された分光反射率分布から色彩情報を算出する色彩
    情報算出手段とを有していることを特徴とする画像品質
    評価装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または請求項4記載の画像品質
    評価装置において、特定波長λsにおける反射率R(λ
    s)および可視波長範囲における分光反射率分布R(λ)
    は、画像支持体の分光反射率分布Rp(λ)により規格化
    された反射率および分光反射率分布であることを特徴と
    する画像品質評価装置。
  6. 【請求項6】 請求項3または請求項4記載の画像品質
    評価装置において、カラー画像データにより形成される
    画像の分光反射率分布は、画像表面の光沢度に応じて補
    正が加えられることを特徴とする画像品質評価装置。
  7. 【請求項7】 被評価画像記録装置から出力される画像
    に相当するカラー画像データを入力し、予め記憶されて
    いる被評価画像記録装置の基本仕様データと記録特性デ
    ータと入力されたカラー画像データとを用いて画像の反
    射率分布を算出し、算出した画像の反射率分布データを
    用いて画像の三刺激値分布を算出し、算出した三刺激値
    分布を用いてカラー画像の品質を予測することを特徴と
    する画像品質予測方法。
  8. 【請求項8】 被評価画像記録装置から複数の色材を用
    いて出力されるカラー画像のうち、各色材が形成する画
    像に相当する画像データを入力し、予め記憶されている
    被評価画像記録装置の基本仕様データと記録特性データ
    と入力された各色材ごとの画像データとを用いて画像の
    各色材ごとの反射率分布を算出し、画像の各色材ごとの
    反射率分布データを用いて画像の各色材ごとの三刺激値
    分布を算出し、各色材ごとの三刺激値分布から各色材ご
    との分光反射率分布を算出し、各色材ごとに算出された
    分光反射率データを合成してカラー画像の分光反射率分
    布を算出し、算出したカラー画像の分光反射率分布を用
    いてカラー画像の品質を予測することを特徴とする画像
    品質予測方法。
  9. 【請求項9】 被評価画像記録装置から出力される画像
    に相当するカラー画像データを入力し、予め記憶されて
    いる被評価画像記録装置の基本仕様データと記録特性デ
    ータと入力されたカラー画像データとを用いて、形成さ
    れる画像の特定波長λsにおける反射率R(λs)の空間
    分布を算出し、形成される画像の各点において、前記反
    射率R(λs)より、可視波長範囲における分光反射率分
    R(λ)を算出し、算出された分光反射率分布R(λ)と画
    像支持体の分光反射率分布Rp(λ)とから、カラー画像
    データにより形成される画像の分光反射率分布を算出
    し、該分光反射率分布から算出される色彩情報を用いて
    画像の品質を予測することを特徴とする画像品質予測方
    法。
  10. 【請求項10】 被評価画像記録装置から複数の色材を
    用いて出力されるカラー画像のうち、各色材が形成する
    画像に相当する画像データを入力し、予め記憶されてい
    る被評価画像記録装置の基本仕様データと記録特性デー
    タと入力された各色材ごとの画像データとを用いて、形
    成される画像の特定波長λsにおける反射率R(λs)の
    空間分布を算出し、形成される画像の各点において、前
    記反射率R(λs)より、可視波長範囲における分光反射
    率分R(λ)を各色材ごとに算出し、各色材が形成する画
    像ごとに算出された分光反射率分布R(λ)と画像支持体
    の分光反射率分布Rp(λ)とから、カラー画像データに
    より形成される画像の分光反射率分布を算出し、該分光
    反射率分布から算出される色彩情報を用いて画像の品質
    を予測することを特徴とする画像品質予測方法。
  11. 【請求項11】 請求項9または請求項10記載の画像
    品質予測方法において、特定波長λsにおける反射率R
    (λs)および可視波長範囲における分光反射率分布R
    (λ)は、画像支持体の分光反射率分布Rp(λ)により規
    格化された反射率および分光反射率分布であることを特
    徴とする画像品質予測方法。
  12. 【請求項12】 請求項9または請求項10記載の画像
    品質予測方法において、カラー画像データにより形成さ
    れる画像の分光反射率分布は、画像表面の光沢度に応じ
    て補正が加えられることを特徴とする画像品質予測方
    法。
  13. 【請求項13】 被評価画像記録装置により出力される
    カラー画像の品質を予測するために、被評価画像記録装
    置の基本仕様データと記録特性データと入力されたカラ
    ー画像データとを用いて画像の反射率分布を算出し、算
    出した反射率分布から三刺激値を算出する処理をコンピ
    ュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピ
    ュータ読み取り可能な記録媒体。
  14. 【請求項14】 被評価画像記録装置により出力される
    カラー画像の品質を予測するために、被評価画像記録装
    置の基本仕様データと記録特性データと入力された各色
    材ごとの画像データとを用いて画像の各色材ごとの反射
    率分布を算出し、算出した各色材ごとの反射率分布を用
    いて各色材ごとの三刺激値分布を算出し、算出した各色
    材ごとの三刺激値分布から各色材ごとの分光反射率分布
    を算出し、各色材ごとに算出された分光反射率データを
    合成してカラー画像の分光反射率分布を算出する処理を
    コンピュータに実行させるためのプログラムを記録した
    コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  15. 【請求項15】 被評価画像記録装置から出力される画
    像に相当するカラー画像データを入力し、予め記憶され
    ている被評価画像記録装置の基本仕様データと記録特性
    データと入力されたカラー画像データとを用いて、形成
    される画像の特定波長λsにおける反射率R(λs)の空
    間分布を算出し、形成される画像の各点において、前記
    反射率R(λs)より、可視波長範囲における分光反射率
    分R(λ)を算出し、算出された分光反射率分布R(λ)と
    画像支持体の分光反射率分布Rp(λ)とから、カラー画
    像データにより形成される画像の分光反射率分布を算出
    し、該分光反射率分布から算出される色彩情報を用いて
    画像の品質を予測する処理をコンピュータに実行させる
    ためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能
    な記録媒体。
  16. 【請求項16】 被評価画像記録装置から複数の色材を
    用いて出力されるカラー画像のうち、各色材が形成する
    画像に相当する画像データを入力し、予め記憶されてい
    る被評価画像記録装置の基本仕様データと記録特性デー
    タと入力された各色材ごとの画像データとを用いて、形
    成される画像の特定波長λsにおける反射率R(λs)の
    空間分布を算出し、形成される画像の各点において、前
    記反射率R(λs)より、可視波長範囲における分光反射
    率分R(λ)を各色材ごとに算出し、各色材が形成する画
    像ごとに算出された分光反射率分布R(λ)と画像支持体
    の分光反射率分布Rp(λ)とから、カラー画像データに
    より形成される画像の分光反射率分布を算出し、該分光
    反射率分布から算出される色彩情報を用いて画像の品質
    を予測する処理をコンピュータに実行させるためのプロ
    グラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒
    体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006043487A1 (en) * 2004-10-19 2006-04-27 Canon Kabushiki Kaisha Color processing apparatus, color processing method, program, and storage medium

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