JP2002223112A - ホイップアンテナ及びその製造方法 - Google Patents

ホイップアンテナ及びその製造方法

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JP2002223112A
JP2002223112A JP2001018091A JP2001018091A JP2002223112A JP 2002223112 A JP2002223112 A JP 2002223112A JP 2001018091 A JP2001018091 A JP 2001018091A JP 2001018091 A JP2001018091 A JP 2001018091A JP 2002223112 A JP2002223112 A JP 2002223112A
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清雄 平工
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淳 梅澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エレメントの確実な接触を確保できる伸縮式
ホイップアンテナを提供することを目的とする。 【解決手段】 エレメント10が筒状体30と接触しつ
つ、筒状体30の内部を摺動して伸縮可能なホイップア
ンテナにおいて、エレメント10は、少なくとも、棒状
導体15と、棒状導体15を覆う被覆部16と、棒状導
体15と筒状体30とを接触させる接触部18と、棒状
導体15に固定される固定部19とにより構成されてお
り、接触部18は、被覆部16と固定部19との間にあ
って、被覆部16の自然長よりも被覆部16を短くする
位置に配置されるように、固定部19の位置が定められ
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、ホイップアンテナ
に関し、エレメントの下部が電気的に接触して、給電さ
れているいるホイップアンテナの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、携帯無線機は筐体1の外部又は内
部にアンテナを設け、アンテナから電波を放射し、アン
テナにより電波を捕捉して送受信動作を行っていた。特
に、携帯電話機では、図6に示すように、携帯電話機の
筐体1の上部に伸長可能なホイップアンテナ2を備えて
いる。
【0003】また、細径のエレメント10を太径のエレ
メント30の内部に収納可能に配置して、テレスコープ
状に収納して、携帯無線機1に収納した時のアンテナ長
を短くした多段式のホイップアンテナもある。このよう
な多段式ホイップアンテナは、上部エレメント10の下
部が下部エレメント30と電気的に接触して、上部エレ
メント10に給電することにより、上部エレメント10
と下部エレメント30とが一つのエレメントとして一体
に機能するように構成されている。
【0004】従来、多段伸縮式アンテナは放送受信機
(いわゆる、ラジオ)に用いられるようなロッドアンテ
ナと呼ばれるものが主であった。このロッドアンテナ
は、下部エレメントの先端を細く絞り、下部エレメント
内部にバネ接点を設けて上部エレメントの外側に接触す
るようにしていた(例えば、特開平9−307324号
公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のロッドアンテナ
では、下部エレメントと上部エレメントを接触させるバ
ネ接点は、下部エレメントの内部に下側から挿入され
て、下部エレメントの先端内部に設けられるものであ
る。よって、このバネ接点が下部エレメント内部で回転
して、上部エレメントと下部エレメントとが一時的に離
れ、両エレメントの接触が不安定となることがあった。
【0006】また、この接触バネは、下部エレメント先
端の内部に設けられていることから、下部エレメント内
部で回転しないように固定することが困難であった。例
えば、バネ接点の位置で、下部エレメントの外部からカ
シメ、溶接等をすると、バネ接点の形状が歪んでしま
い、上部エレメントと下部エレメントととの適正な接触
が確保できなくなるおそれがある。
【0007】このように、上部エレメントと下部エレメ
ントとの接触が不安定になると、アンテナの電気長が変
化し、アンテナの共振周波数が変化して、アンテナから
の放射効率が低下してしまう問題があった。
【0008】本発明は、伸縮式のホイップアンテナにお
いて、エレメントの確実な接触を確保できるホイップア
ンテナを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、エレメン
ト(上部エレメント10)が筒状体(例えば、下部エレ
メント30)と接触しつつ、前記筒状体内部を摺動して
伸縮可能なホイップアンテナにおいて、前記エレメント
は、少なくとも、棒状導体(15)と、前記棒状導体を
覆う被覆部(チューブ16)と、前記棒状導体と前記筒
状体とを接触させる接触部(スプリング18)と、前記
棒状導体に固定される固定部(スリーブ19)とにより
構成されており、前記接触部は、前記被覆部と前記固定
部との間にあって、前記被覆部の自然長よりも前記被覆
部を短くする位置に配置されるように、前記固定部の位
置が定められることを特徴とする。
【0010】第2の発明は、エレメント(上部エレメン
ト10)が筒状体(例えば、下部エレメント30)と接
触しつつ、前記筒状体内部を摺動して伸縮可能なホイッ
プアンテナにおいて、前記エレメントは、少なくとも、
棒状導体(15)と、前記棒状導体を覆う被覆部(チュ
ーブ16)と、前記棒状導体と前記筒状体とを接触させ
る接触部(スプリング18)と、前記棒状導体に固定さ
れる固定部(スリーブ19)により構成されており、前
記接触部が、前記被覆部をアンテナ先端方向に押圧した
状態で、前記固定部の位置が定められることを特徴とす
る。
【0011】第3の発明は、前記ホイップアンテナは複
数の径の異なるエレメントを有し、第1エレメント(上
部エレメント10)が、前記第1のエレメントより太径
の筒状の第2エレメント(下部エレメント30)内を摺
動して互いに軸方向に伸縮可能に連結して構成されるホ
イップアンテナにおいて、前記第1エレメントは、少な
くとも、棒状導体(15)と、前記棒状導体を覆う被覆
部(チューブ16)と、前記棒状導体と前記第2エレメ
ントとを接触させる接触部(スプリング18)と、前記
棒状導体に固定される固定部(スリーブ19)により構
成されており、前記接触部は、前記被覆部と前記固定部
との間にあって、前記被覆部の自然長よりも前記被覆部
を短くする位置に配置されるように(前記被覆部を押圧
した状態で)、前記固定部の位置が定められることを特
徴とする。
【0012】第4の発明は、エレメント(上部エレメン
ト10)が筒状体(例えば、下部エレメント30)と接
触しつつ、前記筒状体内部を摺動して伸縮可能なホイッ
プアンテナにおいて、前記エレメントは、少なくとも、
棒状導体(15)と、前記棒状導体と前記筒状体とを接
触させる接触部(スプリング18)と、前記棒状導体に
固定される固定部(スリーブ19)とにより構成され、
前記エレメントは、前記接触部の軸方向への移動を規制
する突当部(例えば、チューブ16の端面)を有し、前
記接触部は、前記突当部と前記固定部との間にあって、
前記接触部の自然長よりも前記接触部を短くする位置に
配置されるように(前記突当部を押圧した状態で)、前
記固定部の位置が定められることを特徴とする。
【0013】第5の発明は、第4の発明において、前記
突当部は、前記棒状導体を覆う被覆部の端部(チューブ
16の端面)にて形成されることを特徴とする。
【0014】第6の発明は、第1〜第5の発明におい
て、前記被覆部は前記エレメントの軸方向に伸縮可能な
弾性を有する合成樹脂で構成されていることを特徴とす
る。
【0015】第7の発明は、第1〜第6の発明におい
て、前記接触部は、前記エレメントの軸方向に伸縮可能
な弾性を有するスプリングであることを特徴とする。
【0016】第8の発明は、第1〜第7の発明におい
て、前記接触部は、少なくとも一端が細経の筒状で(両
端の筒状部18a)、他の部分が太径(中央の太径部1
8b)となっていることを特徴とする。
【0017】第9の発明は、第1〜第8の発明におい
て、前記固定部は、前記棒状導体を挿入しうる筒状に構
成されており、前記棒状導体にカシメにより固定される
スリーブ(19)であることを特徴とする。
【0018】第10の発明は、エレメント(上部エレメ
ント10)が、少なくとも、棒状導体(15)と、前記
棒状導体を覆う被覆部(チューブ16)と、前記棒状導
体と前記筒状体とを接触させる接触部(スプリング1
8)と、前記棒状導体に固定される固定部(スリーブ1
9)により構成されているホイップアンテナを製造する
方法において、前記棒状導体を前記被覆部で覆う工程
と、前記棒状導体に接触部を挿入する工程と、前記固定
部が前記接触部を前記被覆部に押圧した状態で、前記固
定部を前記棒状導体に固定する工程とを有する。
【0019】第11の発明は、エレメント(上部エレメ
ント10)が、少なくとも、棒状導体(15)と、前記
棒状導体と前記筒状体とを接触させる接触部(スプリン
グ18)と、前記棒状導体に固定される固定部(スリー
ブ19)により構成され、前記接触部の軸方向への移動
を規制する突当部(例えば、チューブ16の端面)を有
しているホイップアンテナを製造する方法において、前
記接触部を、前記突当部に突き当たるように、棒状導体
に挿入する工程と、前記固定部が前記接触部を前記被覆
部に押圧した状態で、前記固定部を前記棒状導体に固定
する工程とを有する。
【0020】
【発明の作用および効果】第1の発明では、接触部が被
覆部の自然長よりも被覆部を短くする位置に配置される
ように固定部が固定されて、固定部により接触部の位置
が定められるので、接触部と被覆部とが接触した状態で
接触部が固定されることから、接触部が被覆部と固定部
との間で回転することがなく、エレメントが確実に接触
することができる。
【0021】第2の発明では、接触部が被覆部をアンテ
ナ先端方向に押圧した状態で、固定部が固定されて、固
定部により接触部の位置が定められるので、接触部と被
覆部とが接触した状態で接触部が固定されることから、
接触部が被覆部と固定部との間で回転することがなく、
エレメントが確実に接触することができる。
【0022】第3の発明では、第1エレメントの接触部
が被覆部の自然長よりも前記被覆部を短くする位置に配
置されるように、固定部が固定されて、固定部により接
触部の位置が定められるので、接触部と被覆部とが接触
した状態で接触部が固定されることから、接触部が被覆
部と固定部との間で回転することがなく、第1エレメン
トと第2エレメントとが確実に接触することができる。
【0023】第4の発明では、接触部の自然長よりも接
触部を短くする位置に配置されるように固定部が固定さ
れて、固定部により接触部の位置が定められるので、接
触部と突当部とが接触した状態で、接触部が固定される
ことから、接触部が突当部と固定部との間で回転するこ
とがなく、エレメントが確実に接触することができる。
【0024】第5の発明では、突当部が棒状導体を覆う
被覆部の端部にて形成されているので特別に突当部を設
ける必要がない。
【0025】第6の発明では、被覆部はエレメントの軸
方向に伸縮可能な弾性を有する合成樹脂で構成されてい
るので、被覆部の反発力により、接触部と被覆部とが確
実に接触して、接触部の回転を効果的に抑制することが
できる。
【0026】第7の発明では、接触部はエレメントの軸
方向に伸縮可能な弾性を有するスプリングであり、第8
の発明では、接触部は両端が細経の筒状で中央部が太径
となっているので、接触部がエレメントの軸方向に伸縮
可能な弾性を有することから、接触部の反発力により接
触部と被覆部又は固定部とが確実に接触して、接触部の
回転を効果的に抑制することができる。
【0027】第9の発明では、固定部は棒状導体を挿入
しうる筒状に構成されているので、固定部が簡単に製造
することができる。さらに、固定部は棒状導体にカシメ
により固定されるので、固定部を簡単に取り付けること
ができる。
【0028】第10の発明では、棒状導体を被覆部で覆
う工程と、棒状導体に接触部を挿入する工程と、接触部
を被覆部に押圧した状態で固定部を棒状導体に固定する
工程を有するので、接触部と被覆部とが接触した状態で
接触部が固定されることから、固定部により接触部の位
置が定められることから、接触部が被覆部と固定部との
間で回転することがなく、エレメントが確実に接触する
ホイップアンテナを製造することができる。
【0029】第11の発明では、前記接触部を前記突当
部に突き当たるまで棒状導体に挿入する工程と、前記接
触部を前記突当部に押圧した状態で前記固定部を前記棒
状導体に固定する工程とを有するので、接触部と突当部
とが接触した状態で接触部が固定されることから、固定
部により接触部の位置が定められることから、接触部が
突当部と固定部との間で回転することがなく、エレメン
トが確実に接触するホイップアンテナを製造することが
できる。
【0030】
【発明の実施の形態】次に、本発明の第1の実施の形態
について図面を参照して説明する。
【0031】図1は、本発明の実施の形態のホイップア
ンテナの伸長時の側面図である。
【0032】本発明の実施の形態のホイップアンテナ2
は、上部エレメント10の下部には下部エレメント30
が配置されており、両エレメントは下部エレメント30
の先端に固定されたジョイント金具31で接続され、上
部エレメント10が下部エレメント30内に収納可能に
構成されている。
【0033】上部エレメント10は棒状導体15を中心
に構成されており、この棒状導体15は望ましくは超弾
性合金で形成すると曲げ応力に対して変形しにくいエレ
メントが得られる。棒状導体15の周囲は、絶縁性を有
する合成樹脂製のチューブ16により、導電性の金属製
エレメントが露出しないように覆われている。
【0034】上部エレメント10の上端にはコイルエレ
メント11を内蔵する合成樹脂製のカバー12が設けら
れている。また、カバー12の下部には上部エレメント
10より太径な金具13が設けられている。この金具1
3は、アンテナ収納時に筐体1に取り付けられたサポー
ト50と接触して、コイルエレメント11に高周波信号
を供給する給電金具として機能している。さらに、金具
13の内側には合成樹脂製のジョイント14が設けられ
ており、上部エレメント10と金具13とを絶縁して固
定している。
【0035】下部エレメント30は金属製の線材を螺旋
状に巻き回して中空の筒状のエレメントを構成して、下
部エレメント30内部の空間に上部エレメント10が摺
動して出し入れ可能なように構成されている。この線材
は、ホイップアンテナ2の伸縮方向が長径(エレメント
の径方向が短径)となる小判状の断面形状をしており、
線材の断面積を小さくせず強度を確保しつつ、下部エレ
メント30の外径を太くしないで内径を大きくするよう
に構成されている。下部エレメント30の周囲は絶縁性
を有する合成樹脂製のチューブ33により、導電性を有
する線材が露出しないように覆われている。
【0036】下部エレメント30の上端にはジョイント
金具31が固着されており、後述する上部エレメント1
0に取り付けられているワッシャ17と当接することに
より、上部エレメント10の上方向への摺動を制限し
て、上部エレメント10が下部エレメント30から抜け
て脱落しないように構成されている。下部エレメント3
0の下端には、下部エレメント30より太径の金具34
が設けられており、アンテナ伸長時に筐体1に取り付け
られたサポート50と金具34とが接触することによ
り、下部エレメント30に高周波信号を供給する給電金
具として機能している。
【0037】サポート50は携帯無線機の筐体1(筐体
表面を破線で示す)に取り付けられており、携帯無線機
の送受信部に電気的に接続されており、ホイップアンテ
ナ2に対して給電する給電用接点として機能する。この
サポート50はアンテナ伸長時には下部エレメント30
の下部に位置し、金具34と接触して下部エレメント3
0に給電している。
【0038】図2は、本発明の実施の形態のホイップア
ンテナの収納時の側面図である。
【0039】図2は、図1と異なり、ホイップアンテナ
2は筐体1に収納されている。具体的には、上部エレメ
ント10は下部エレメント30内部の空間に収納されて
おり、下部エレメント30は筐体1(筐体表面を破線で
示す)の内部に設けられたアンテナ収納用の空間に収納
されている。よって、アンテナ収納時にはカバー12で
覆われるコイルエレメント11のみが筐体1から突出し
ている。
【0040】アンテナ収容時には、上部エレメント10
は、ジョイント14がジョイント金具31と接する位置
まで、下部エレメント30の中に収納されるように下げ
られている。また、サポート50は上部エレメント10
の上部(コイルエレメント11のカバー12の下部)に
位置し、金具13と接触してコイルエレメント11に高
周波信号を給電している。
【0041】図3は、図1に示すホイップアンテナの上
部エレメント10の側面図である。
【0042】上部エレメント10を構成する棒状導体1
5は、その大部分がチューブ16により覆われている
が、最下部はチューブ16により覆われておらず、棒状
導体15が露出している。この棒状導体15の露出部に
はチューブ16に近い位置から、ワッシャ17、スプリ
ング18、スリーブ19が順に棒状導体15に挿入され
て配置されている。
【0043】このワッシャ17は、ジョイント金具31
に当接する上部エレメント10の抜け止めとして、ま
た、スプリング18が棒状導体15とチューブ16との
間に入り込んだり、チューブ16に食い込んだりしない
ようなストッパーとして設けられている。また、スプリ
ング18は、両端に棒状導体15の径に合致した内径を
有する筒状部18aと、中央に太径部18bとを有し、
筒状部18aで棒状導体15と接触しており、太径部1
8bで上部エレメント10の外側に位置する下部エレメ
ント30の内壁と接触して、上部エレメント10と下部
エレメント30とを電気的に接触させている。スリーブ
19は中空の円筒形をしており、棒状導体15に挿入さ
れて棒状導体15にカシメにて固着されている。
【0044】スプリング18は、中央の太径部18bの
作用により軸方向に伸縮する弾性を有している。また、
このスプリング18は棒状導体15に挿入されている
が、スプリング18自体が棒状導体15に固定されてい
るものではなく、棒状導体15に固定されるスリーブ1
9によりスプリング18の取り付け位置が定まる。
【0045】さらに、チューブ16を柔らかい合成樹脂
製としているので、軸方向に押し付けられると縮むよう
な弾性を有し、軸方向に押されることにより反発力を発
生する。本実施の形態では、スプリング18をチューブ
16の自然長よりチューブ16を短くする位置に、チュ
ーブ16を押し付けるように、スリーブ19によりスプ
リング18の位置が規制されて取り付けられているの
で、スプリング18はチューブ16から力を受ける。
【0046】本実施の形態では、スリーブ19は筒状の
形状をしているが、棒状導体15に固定できる形状であ
れば他の形状(例えば、U字型)でもよい。また、スリ
ーブ19はカシメにより棒状導体15に固定されている
が、他の方法(例えば、溶接、接着等)により固着して
もよい。
【0047】また、チューブ16とスプリング18との
双方が弾性を有しているが、チューブ16とスプリング
18との一方のみが弾性を有するように構成してもよ
い。
【0048】図4は、図3に示す上部エレメント10の
分解斜視図である。
【0049】棒状導体15に、コイルエレメント11、
カバー12、金具13、ジョイント14、チューブ16
等が組み付けられた上部エレメント10には、下部に露
出した棒状導体15にワッシャ17、スプリング18が
順に挿入され、組み付けられる。最後に、棒状導体15
にスリーブ19が挿入され、スリーブ19が棒状導体1
5にカシメられることにより、棒状導体15にワッシャ
17、スプリング18、スリーブ19が取り付けられ
る。
【0050】このスリーブ19を棒状導体15にカシメ
るときに、スプリング18をチューブ16の方向に押し
付け、チューブ16とスプリング18とを(又はいずれ
か一方を)自然な長さよりも短くした状態に押圧してス
リーブ19をカシメることにより、スプリング18はチ
ューブ16やスリーブ19に強く押し付けられることに
なり、スプリング18の回転を防止することができる。
【0051】図5は、図3に示すスプリング18の斜視
図である。
【0052】スプリング18は、中央部がスリット状に
打ち抜かれた(18c)金属薄板を丸めて構成されてお
り、丸められた両端は筒状部18aを構成し、打ち抜か
れた中央部を膨らませることにより、太径部18bを構
成している。よって、スプリング18は、中央の太径部
18bが膨らんだり縮んだりすることにより、軸方向に
伸縮する弾性を有している。
【0053】このように、本発明の実施の形態では、上
部エレメント10が下部エレメント30と接触しつつ、
下部エレメント30内を摺動して伸縮可能なホイップア
ンテナにおいて、上部エレメント10は、棒状導体15
と、棒状導体15を覆うチューブ16と、棒状導体15
と下部エレメント30とを接触させるスプリング18
と、棒状導体15に固定されるスリーブ19とにより構
成されており、スプリング18は、チューブ16とスリ
ーブ19との間にあって、チューブ16の自然長よりも
チューブ16を短くする位置に配置されるように、チュ
ーブ16をアンテナ先端方向に押圧した状態で、スリー
ブ19の位置が定められて固定されるので、スプリング
18がチューブ16とスリーブ19との間で回転するこ
とがなく、上部エレメント10と下部エレメント30と
がに確実に接触することができる。
【0054】さらに、チューブ16を合成樹脂で構成し
ているので、チューブ16が上部エレメント10の軸方
向に伸縮可能な弾性を有することから、スプリング18
とチューブ16とが確実に接触して、スプリング18の
回転を効果的に抑制することができる。
【0055】さらに、スプリング18は上部エレメント
10の軸方向に伸縮可能な弾性を有し、両端が細経の筒
状で(18a)、中央部が太径(18b)となっている
ので、スプリング18が上部エレメント10の軸方向に
伸縮可能な弾性を有するので、スプリング18とチュー
ブ16又はスリーブ19とが確実に接触して、スプリン
グ18の回転を効果的に抑制することができる。
【0056】さらに、スリーブ19は棒状導体15を挿
入しうる筒状に構成されているので、スリーブ19を簡
単に製造することができる。さらに、スリーブ19は、
棒状導体15にカシメにより固定されるので、スリーブ
19を簡単に取り付けることができる。
【0057】また、上部エレメント10を、棒状導体1
5をチューブ16で覆う工程と、棒状導体15にスプリ
ング18を挿入する工程と、スプリング18をチューブ
16に押圧した状態でスリーブ19を棒状導体15に固
定する工程とを有する製造方法にて製造するので、スリ
ーブ19によりスプリング18の位置が定められること
から、スプリング18がチューブ16とスリーブ19と
の間で回転することがなく、上部エレメント10と下部
エレメント30とが確実に接触するホイップアンテナを
製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態のホイップアンテナの伸
長時の側面図である。
【図2】 図1に示すホイップアンテナの収納時の側面
図である。
【図3】 図1に示すホイップアンテナの上部エレメン
トの側面図である。
【図4】 図3に示す上部エレメントの分解斜視図であ
る。
【図5】 図3に示すスプリングの斜視図である。
【図6】 本発明に係るアンテナが適用される携帯無線
機の斜視図である。
【符号の説明】
1 携帯無線機(筐体) 2 ホイップアンテナ 10 上部エレメント 11 コイルエレメント 12 カバー 13 金具 14 ジョイント 15 棒状導体 16 チューブ 17 ワッシャ 18 スプリング 18a 筒状部 18b 太径部 18c 太径部 19 スリーブ 30 下部エレメント 31 ジョイント金具 32 線材 33 チューブ 34 金具 50 サポート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅澤 淳 埼玉県児玉郡神川町大字元原字豊原300番 18 埼玉日本電気株式会社内 Fターム(参考) 5J046 AA02 AA09 AA10 AB06 JA01 JA02 JA07 JA11 5J047 AA02 AA09 AA10 AB06 FD01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エレメントが筒状体と接触しつつ、前記
    筒状体内部を摺動して伸縮可能なホイップアンテナにお
    いて、 前記エレメントは、少なくとも、棒状導体と、前記棒状
    導体を覆う被覆部と、前記棒状導体と前記筒状体とを接
    触させる接触部と、前記棒状導体に固定される固定部と
    により構成されており、 前記接触部は、前記被覆部と前記固定部との間にあっ
    て、前記被覆部の自然長よりも前記被覆部を短くする位
    置に配置されるように、前記固定部の位置が定められる
    ことを特徴とするホイップアンテナ。
  2. 【請求項2】 エレメントが筒状体と接触しつつ、前記
    筒状体内部を摺動して伸縮可能なホイップアンテナにお
    いて、 前記エレメントは、少なくとも、棒状導体と、前記棒状
    導体を覆う被覆部と、前記棒状導体と前記筒状体とを接
    触させる接触部と、前記棒状導体に固定される固定部に
    より構成されており、 前記接触部が、前記被覆部をアンテナ先端方向に押圧し
    た状態で、前記固定部の位置が定められることを特徴と
    するホイップアンテナ。
  3. 【請求項3】 前記ホイップアンテナは複数の径の異な
    るエレメントを有し、 第1エレメントが、前記第1のエレメントより太径の筒
    状の第2エレメント内を摺動して互いに軸方向に伸縮可
    能に連結して構成されるホイップアンテナにおいて、 前記第1エレメントは、少なくとも、棒状導体と、前記
    棒状導体を覆う被覆部と、前記棒状導体と前記第2エレ
    メントとを接触させる接触部と、前記棒状導体に固定さ
    れる固定部により構成されており、 前記接触部は、前記被覆部と前記固定部との間にあっ
    て、前記被覆部の自然長よりも前記被覆部を短くする位
    置に配置されるように、前記固定部の位置が定められる
    ことを特徴とするホイップアンテナ。
  4. 【請求項4】 エレメントが筒状体と接触しつつ、前記
    筒状体内部を摺動して伸縮可能なホイップアンテナにお
    いて、 前記エレメントは、少なくとも、棒状導体と、前記棒状
    導体と前記筒状体とを接触させる接触部と、前記棒状導
    体に固定される固定部とにより構成され、 前記エレメントは、前記接触部の軸方向への移動を規制
    する突当部を有し、 前記接触部は、前記突当部と前記固定部との間にあっ
    て、前記接触部の自然長よりも前記接触部を短くする位
    置に配置されるように、前記固定部の位置が定められる
    ことを特徴とするホイップアンテナ。
  5. 【請求項5】 前記突当部は、前記棒状導体を覆う被覆
    部の端部にて形成されることを特徴とする請求項4に記
    載のホイップアンテナ。
  6. 【請求項6】 前記被覆部は前記エレメントの軸方向に
    伸縮可能な弾性を有する合成樹脂で構成されていること
    を特徴とする請求項1から請求項5に記載のホイップア
    ンテナ。
  7. 【請求項7】 前記接触部は、前記エレメントの軸方向
    に伸縮可能な弾性を有するスプリングであることを特徴
    とする請求項1から請求項6に記載のホイップアンテ
    ナ。
  8. 【請求項8】 前記接触部は、少なくとも一端が細経の
    筒状で、他の部分が太径となっていることを特徴とする
    請求項1から請求項7のいずれか一つに記載のホイップ
    アンテナ。
  9. 【請求項9】 前記固定部は、前記棒状導体を挿入しう
    る筒状に構成されており、前記棒状導体にカシメにより
    固定されるスリーブであることを特徴とする請求項1か
    ら請求項8のいずれか一つに記載のホイップアンテナ。
  10. 【請求項10】 エレメントが、少なくとも、棒状導体
    と、前記棒状導体を覆う被覆部と、前記棒状導体と前記
    筒状体とを接触させる接触部と、前記棒状導体に固定さ
    れる固定部により構成されているホイップアンテナを製
    造する方法において、 前記棒状導体を前記被覆部で覆う工程と、 前記棒状導体に接触部を挿入する工程と、 前記固定部が前記接触部を前記被覆部に押圧した状態
    で、前記固定部を前記棒状導体に固定する工程とを有す
    るホイップアンテナの製造方法。
  11. 【請求項11】 エレメントが、少なくとも、棒状導体
    と、前記棒状導体と前記筒状体とを接触させる接触部
    と、前記棒状導体に固定される固定部により構成され、
    前記接触部の軸方向への移動を規制する突当部を有して
    いるホイップアンテナを製造する方法において、 前記接触部を、前記突当部に突き当たるように、棒状導
    体に挿入する工程と、 前記固定部が前記接触部を前記被覆部に押圧した状態
    で、前記固定部を前記棒状導体に固定する工程とを有す
    るホイップアンテナの製造方法。
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JP2011249969A (ja) * 2010-05-25 2011-12-08 Nec Anten Corp ホイップアンテナ

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JPH07273519A (ja) * 1994-03-31 1995-10-20 Nippon Antenna Co Ltd 伸縮式フレキシブルアンテナ

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