JP2002223051A - 回路基板とその製造方法ならびにそれを用いた電子装置 - Google Patents

回路基板とその製造方法ならびにそれを用いた電子装置

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JP2002223051A
JP2002223051A JP2001016502A JP2001016502A JP2002223051A JP 2002223051 A JP2002223051 A JP 2002223051A JP 2001016502 A JP2001016502 A JP 2001016502A JP 2001016502 A JP2001016502 A JP 2001016502A JP 2002223051 A JP2002223051 A JP 2002223051A
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conductive via
conductive
insulating layer
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Eiji Matsuzaki
永二 松崎
Takehiko Hasebe
健彦 長谷部
Naoki Matsushima
直樹 松嶋
Yoichi Abe
洋一 阿部
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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  • Insulated Metal Substrates For Printed Circuits (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】導電性ビア及びベース基板とそれらを電気的に
分離する絶縁層の間の密着力を強化することにより信頼
性を高めた、インターポーザとして好適なメタルベース
回路基板を提供する。 【解決手段】導電性部材により構成されたベース基板1
のスルーホール内に有機絶縁樹脂からなる第1絶縁層が
充填され、第1絶縁層の中に表裏2つの主表面を電気的
に接続する導電性ビア3がベース基板1と接触しないよ
うに形成された回路基板において、導電性ビア3が、ベ
ース基板1と同一部材からなる芯線部と、芯線部の少な
くとも一部を被覆するように設けられた少なくとも1つ
以上の導電性部材、あるいは/かつ、絶縁性部材からな
る外周部により構成されていることを特徴とする回路基
板によって達成される。かかる構成によれば、導電性ビ
ア3やベース基板1からの絶縁層の剥離を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベース基板の表裏
2つの主表面の少なくとも一方の主表面に配線層と絶縁
層からなるビルドアップ層、あるいは/かつ、接続端子
を有する回路基板に係わり、特に、導電性部材(たとえ
ば、金属部材)からなるベース基板(コア基板)を貫通
する導電性ビアの構成に特徴を有する回路基板とその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、半導体チップでは、集積回路素子
(以下、ICと呼ぶことにする)の高密度化が進むととも
に動作速度は年々上昇している。ICの高密度化に伴
い、それを搭載する回路基板の配線容量は増大し、ノイ
ズ対策が重要な課題となっている。現状、ビルドアッブ
基板等の多層回路基板では、配線層の積層数の増大及び
層間へのグランド層の形成によって対応しているが、製
造コストが上昇し、製造歩留まりが低下してしまう問題
を抱えている。また、熱膨張係数差によって発生する半
導体チップ/回路基板間応力の緩和と放熱性改善も重要
な課題となっている。これらの課題に対応できる基板と
して、金属板をベース基板として用いたメタルベース回
路基板(メタルコア基板)が期待される。メタルベース
基板は、現在多く使われているガラス−エポキシ基板等
に比べて大きな熱放散性を示すほか、機械的強度や耐熱
性に優れている。また、材料を適切に選択することによ
り、半導体チップとの熱膨張係数差を小さくできる。た
とえば、鉄、ニッケル合金であるインパー(熱膨張係数
≦4×10−6−1)や42アロイ(熱膨張係数:4
〜5×10−6−1)を用いることにより、シリコン
チップとの熱膨張係数差を小さくすることができる。更
に、特開平11−298104号公報によれば、平滑性
に優れた基板を得ることができるので配線の微細化が可
能であり、ベース基板のグランド層への適用により、グ
ランド層形成プロセスの低減による工程短縮とグランド
強化ができる。このように、メタルベース回路基板は種
々の利点を有する。
【0003】さて、ICの動作速度が上昇すると、半導
体チップ内部で発生するスイッチングノイズや信号線の
接続部での信号反射により特性が劣化することが知られ
ている。スイッチングノイズの低減にはデカップリング
キャパシタを接地端子と電源端子の間に設置することが
有効であり、信号反射を抑制するためには信号線上に終
端抵抗を設けることが有効である。デカップリングキャ
パシタや終端抵抗はICのできるだけ近い場所に設置す
るのが効果的であり、インターポーザ(半導体チップキ
ャリア)にデカップリングキャパシタや終端抵抗を内蔵
させることが報告、あるいは、提案されている。例え
ば、終端抵抗を内蔵させたインターポーザが、日立評論
73(1991年)第41頁から48頁において報告さ
れ、デカップリングキャパシタを内蔵したインターポー
ザが特開平6−318672号公報や特開平8−148
595号公報で、デカップリングキャパシタと終端抵抗
を共に内蔵させたインターポーザが特開平9−2138
359号公報で提案されている。このインターポーザの
採用は、各種ノイズの対策となるばかりではなく、半導
体チップの保護機能や接続端子のピッチ変換機能が確保
され、数々の経済的効果をもたらされる。たとえば、半
導体チップの取り扱いが容易になることから検査しやす
くなり、チップ選別のコスト上昇を抑制できる。更に、
ベアチップ実装やフリップチップ実装のインフラ整備に
かかるコストを考えるとき、パッケージング工程で用い
た従来通りのインフラを使用できる点は大きな利点とな
る。このインターポーザを上記メタルベース回路基板で
構成することにより、前述したメタルベース回路基板の
長所を有するインターポーザが期待される。
【0004】メタルベース回路基板では、導電性ビアの
形成工程は、一般的に、(1)メタルベース基板への第
1スルーホール形成、(2)該第1スルーホールへの絶
縁層充填、(3)該絶縁層への第2スルーホール形成、
(4)該第2スルーホールへの導電性ビア形成、の各工
程を含む。第1スルーホールはドリルによって形成され
ることが多く、導電性ビアはめっきによって形成される
か、導体を第2スルーホールへ挿入することによって形
成される。特開平11−103143号公報では、導体
を第2スルーホールへ挿入することによって形成された
導電性ビアが接続端子として用いられている。また、特
開平8−386820号公報や特開平9−321073
号公報では、ベース基板を有機系絶縁体に貼り付け、フ
ォトエッチングにより環状の貫通スルーホールを設け、
ベース基板より切り離したランドパターンを検査用パッ
ドとして利用している。すなわち、従来のメタルベース
基板の場合、ベース基板はヒートシンク用の台座や検査
用パッド、グランドプレーン(特開平11−29810
4号公報参照)として用いられることが多く、導電性ビ
アは半導体チップの周辺に形成されている。
【0005】メタルベース回路基板をインターポーザと
して用いるためには、ベース基板の表裏2つの主表面を
電気的に接続する導電性ビアを要求される微細ピッチで
設け、半導体チップの存在領域における接続端子を表裏
2つの主表面でとれるようにする必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような構造を有
し、インターポーザとして使用可能なメタルベース回路
基板が、本願と同一出願人により特願平11−3260
37号で提案されている。図9は、特願平11−326
037号で提案されているインターポーザを要部断面図
で示したものである。この図において、901は導電性
部材からなるベース基板を、902は有機絶縁樹脂から
なる絶縁層を、903はベース基板901を貫通する導
電性ビアを、904はベース基板901を保護するCr
等からなる薄膜保護層を、905はベース基板901の
表裏面に形成された絶縁層を、906、907、90
8、909は接続端子を示している。このインターポー
ザでは、フォトエッチング法を用いてベース基板表面を
加工することにより環状溝を形成する工程と、該環状溝
に絶縁層を充填する工程を表裏2つの主表面に対して行
うことにより、ベース基板901を貫通する導電性ビア
903を形成している。これにより、導電性ビアは同軸
構造となり、微細なビアピッチを実現している。この製
造方法により狭ピッチのビアを形成するためには、加工
性に優れた部材をベース基板として選択する必要があ
り、42アロイ等の鉄系合金が適している。
【0007】本発明は以上のことに鑑みてなされたもの
であり、その第1の目的は、導電性ビア及びベース基板
とそれらを電気的に分離する絶縁層の間の密着力を強化
することにより信頼性を高めた、インターポーザとして
好適なメタルベース回路基板を提供することである。本
発明の第2の目的は、取り扱う信号の周波数増大に対
し、表皮効果による導電性ビアの抵抗増大を抑制するこ
とができる、インターポーザとして好適なメタルベース
回路基板を提供することである。また、本発明の第3の
目的は、キャパシタや抵抗素子、インダクタンス素子等
の受動素子を内蔵させた、インターポーザとして好適な
上記メタルベース回路基板を提供することである。そし
て、本発明の第4の目的は、上記メタルベース基板の少
なくとも一方の主表面上に半導体チップや個別電子部品
を搭載した信頼性の高い電子装置を提供することにあ
る。
【0008】ところで、例えば、導電性ビア123及び
ベース基板901と絶縁層902の接着力強化による信
頼性確保については考慮されないと、ビルドアップ層形
成等の回路基板製造工程や高温多湿な環境下では絶縁層
902が剥離する恐れがある。また、42アロイ等の鉄
系合金は固有抵抗率と透磁率が高いため、導電性ビア9
03の抵抗が取り扱う信号の周波数増大につれて増大す
ることが懸念される。
【0009】
【発明が解決するための手段】上記第1の目的は、導電
性部材により構成されたベース基板の中に表裏2つの主
表面をつなぐスルーホールが少なくとも1つ以上設けら
れ、該スルーホール内に有機絶縁樹脂からなる第1絶縁
層が充填され、該第1絶縁層の中に表裏2つの主表面を
電気的に接続する導電性ビアがベース基板と接触しない
ように形成された回路基板において、前記導電性ビア
が、前記ベース基板と同一部材からなる芯線部と、該芯
線部の少なくとも一部を被覆するように設けられた少な
くとも1つ以上の導電性部材、あるいは/かつ、絶縁性
部材からなる外周部により構成されていることを特徴と
する請求項1に記載の回路基板によって達成される。か
かる構成によれば、導電性ビア芯線部の少なくとも一部
を被覆するように設けられた外周部を構成する部材を、
有機絶縁樹脂やベース基板との密着力の強い材料とする
ことで、導電性ビアやベース基板からの第1絶縁層の剥
離を防止できる。
【0010】上記第2の目的は、請求項1に記載の回路
基板において、前記導電性ビアの前記外周部を構成する
前記導電性部材の少なくとも1つが前記芯線部よりも低
い固有抵抗率を有する導電性部材により構成されること
を特徴とする請求項2に記載の回路基板によって達成さ
れる。かかる構成によれば、導電性ビアの外周部に低抵
抗領域が形成されるので、動作周波数の増大に対して
も、導電性ビアの抵抗増加を抑制できる。
【0011】請求項3に記載の回路基板は、請求項1乃
至2に記載の回路基板において、前記導電性ビアの前記
外周部を構成する前記導電性部材の少なくとも1つを、
銅(Cu)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、金
(Au)、白金(Pt)、タングステタン(W)、アル
ミニウム(Al)の中から選択したことを特徴とするも
のである。これらの材料の成膜には、めっき法やガスを
原料とした化学蒸着法(CVD)を用いることができ、
導電性ビアの側壁を被覆するのに適している。ベース基
板として鉄系合金を用いた場合、これらの材料はベース
基板より低い固有抵抗率を示し、Ni以外の材料を用い
ることにより、導電性ビアの表皮効果に起因した抵抗増
加を抑制できる。透磁率が大きいNiや固有抵抗率が比
較的高いCrの場合、表皮効果に起因した導電性ビアの
抵抗増加に対する抑制効果は期待できず、ベース基板を
保護しながら有機絶縁膜との密着力を改善する目的で使
用することが好ましい。
【0012】請求項4に記載の回路基板は、請求項1乃
至3に記載の回路基板において、前記導電性ビアの前記
外周部の最外周部を、少なくとも、シリコン酸化物、ア
ルミニウム酸化物、チタン酸化物のいずれかを含む無機
絶縁層により構成したことを特徴とするものである。か
かる構成により、ベース基板や導電性ビアを保護しなが
らこれらと有機絶縁膜との接着力を上げることができ
る。また、シリコン酸化物やアルミニウム酸化物、チタ
ン酸化物の成膜にはゾルゲル法や化学蒸着法(CVD)
用いることができ、導電性ビアの側壁を被覆するのに適
している。
【0013】請求項5に記載の回路基板は、請求項1乃
至4に記載の回路基板において、前記ベース基板を構成
する部材を、少なくともNi、Cr、Co、Alのいず
れかを含む鉄系合金、あるいは、該鉄系合金にCuクラ
ッドを施した鉄系複合材、の中から選択したことを特徴
とするものである。かかる構成によれば、ベース基板は
加工性に優れたものとなるため、メタルベース基板内へ
の導電性ビア形成が容易になり、導電性ビアの微細化に
有利である。
【0014】上記第3の目的は、請求項1乃至5に記載
のいずれかの回路基板において、前記ベース基板を電極
の一部とするキャパシタを、表裏少なくとも一方の主表
面上に形成したことを特徴とする請求項6に記載の回路
基板によって達成される。かかる構成によれば、等価直
列抵抗の小さなキャパシタを内蔵した回路基板が提供で
き、これをデカップリングキャパシタに用いることによ
り、電子装置のスイッチングノイズを低減できる。
【0015】請求項7に記載の回路基板は、請求項1乃
至6のいずれかに記載の回路基板において、表裏少なく
とも一方の主表面上に、絶縁層と配線層からなる多層配
線部を設けたことを特徴とするものである。これによ
り、インターポーザとしての機能を発揮させることがで
き、半導体チップの保護機能や接続端子のピッチ変換機
能が確保され、検査用端子の形成等が可能になる。
【0016】上記第4の目的は、請求項1乃至7のいず
れかに記載の回路基板の表裏少なくとも一方の主表面上
に半導体素子、あるいは/かつ、個別電子部品を搭載し
たことを特徴とする請求項8に記載の電子装置によって
達成される。
【0017】請求項9に記載の回路基板の製造方法は、
請求項1乃至7に記載の回路基板の製造方法において、
前記導電性ビアの製造工程が、前記ベース基板の表裏い
ずれか一方の主表面上に環状溝を形成し、該環状溝内に
導電性薄膜層を形成する工程を含むことを特徴とするも
のである。かかる製造方法によれば、導電性ビアを形成
する領域の周囲のベース基板に環状溝を形成することに
よりベース基板と同一の部材からなる導電性ビアを形成
することができ、回路基板の製造プロセスの簡略化が可
能である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明の実施の形態を説明するが、本発明はこれらの実施
の形態に限定されるものではない。 〈第1の実施の形態〉図1は、本発明の第1の実施の形態
を要部断面図で示したものである。図において、100
0と2000は本発明を適用した回路基板を、1は導電
性部材からなるベース基板を、2は第1絶縁層を、3は
ベース基板1を貫通する導電性ビアを、4と41はCr
等からなる薄膜保護層を、5と51は第2絶縁層を、6
と7、61、71は接続端子を示している。導電性ビア
3は、その中心部の芯線部31と該芯線部を被覆するよ
うに設けられた外周部32から構成され、第1絶縁層2
によりベース基板1と接触しないように分離されてい
る。回路基板1000の場合には、第1の主表面(図1
(A)の上側の面)のみに薄膜保護層4が形成されてい
るが、回路基板2000では、第2の主表面(図1
(B)の下側の面)にも薄膜保護層41が形成されてい
る。これは導電性ビア3の製造方法の違いによる。
【0019】本実施の形態で本発明を適用した点は、導
電性ビア3を、その中心部のベース基板1と同一部材か
らなる芯線部31と該芯線部を被覆するように設けられ
た外周部32から構成したところである。かかる構成に
よれば、導電性ビア芯線部31の少なくとも一部を被覆
するように設けられた外周部32を構成する部材を、有
機絶縁樹脂やベース基板との密着力の強い材料とするこ
とで、第1絶縁層2が導電性ビア3やベース基板1から
の剥離することを防止できる。またこれにより、ベース
基板1による導電性ビア3の支持を安定なものにでき
る。このような材料として、CuやCr、Au、Pt、
Ni、W、Al等を上げることができる。また、Feと
Niの合金である42アロイ等の鉄系合金をベース基板
1として用いると、これらの材料は導電性ビア3を構成
するベース基板より低い固有抵抗率を有することにな
る。そのため、動作周波数の増大に対しても、導電性ビ
アの表皮効果に起因した抵抗増加を抑制できる。ただ
し、Niの場合、透磁率が大きいため、動作周波数の増
大による表皮効果に起因した導電性ビアの抵抗増加に対
する抑制効果は期待できない。
【0020】ベース基板1を構成する導電性部材として
は、このベース基板上に微細配線やキャパシタ等を考え
ると、表面を平滑にでき、できれば1000℃以上の融
点を有する材料であることが望ましい。このような材料
として、W、Ni、Mo、Ta、等を上げることができ
る。更に、エッチングやレーザによる加工が容易で、熱
膨張係数等の特性を組成によって調整できる等の利点が
あるため、NiやCr、Co、Al、等を含む鉄系合金
や該鉄系合金にCuクラッドを施したものも好適であ
る。
【0021】すでに述べてきたように、回路基板100
0の場合には第1の主表面側に、回路基板2000場合
には表裏2つの主表面に薄膜保護層4あるいは41が形
成されている。この薄膜保護層4、41は、ベース基板
1を製造プロセスから保護し、第2絶縁層5、51との
密着性を改善するために設けられる。従って、薄膜保護
層4、41はベース基板との密着性や耐環境性、耐熱性
に優れた材料であることが望ましい。このような材料と
して、Cr、Ti、Ta、W、およびこれらの窒化物、
Ti−W合金、等の高融点金属、酸化インジウム、酸化
スズ、酸化インジウム・酸化スズ混合物(ITO)、酸
化亜鉛、酸化ルテニウム、等の導電性酸化物、酸化シリ
コン、窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸化チタン、
等の無機系絶縁材料を上げることができる。すなわち、
薄膜保護層4、41は、これらの中から、ベース基板
1、第2絶縁層5、51、製造プロセス、回路基板の使
用環境、等を考えて選択すれば良い。ただし、無機絶縁
材料を選択した場合、電気的導通を確保するため、導電
性ビア3上の薄膜保護層4、41を取り除く必要があ
る。
【0022】次に、図1(A)に示した回路基板100
0の製造方法について説明する。図2と図3は回路基板
1000の製造工程の一例を要部断面図で示した工程フ
ロー図である。まず、図2を参照にして、回路基板10
00の製造工程について説明する。
【0023】まず、ベース基板を準備する(2A)。
例えば、適正な大きさに切り出した42アロイ等の導電
性部材の表面研磨を行うことにより、その表面を平滑に
し、ベース基板1とする。次いで、ベース基板1の脱脂処
理、中性洗剤やアルカリ洗剤を用いて洗浄を行い、表面
を清浄にする。
【0024】次に、薄膜保護層を形成する(2B)。例
えば、スパッタリング法等の成膜手法を用いて、ベース
基板1の表裏2つの主表面上にCr等の金属を成膜し、
薄膜保護層4、41とする。薄膜保護層4、41の膜厚
はベース基板1を保護でき、密着強度を確保できる程度
で差し支えないが、100〜200nmが一般的であ
る。
【0025】次に、導電性ビアの芯線部分を形成する
(2C)。例えば、フォトエッチング法(ウェットエッ
チングやドライエッチングを含む)やレーザ加工法等、
周知の手法を用いて、薄膜保護層4とベース基板1を加
工することにより、ベース基板1の第1の主表面側に環
状溝210を形成する。これにより、ベース基板1の第
1の主表面側に導電性ビア3の芯線部分310が形成さ
れる。
【0026】次に、導電性ビアの外周部分を形成する
(2D)。例えば、電気めっき等の手法を用いてベース
基板1の表面にCu等の導電性薄膜を形成する。この場
合、他の材料(例えば、CrやNi)と組み合わせた多
層膜としても差し支えない。これにより、導電性ビアの
芯線部分210の周囲が導電性薄膜により被覆され、導
電性ビア3の外周部分320が形成される。この例で
は、ベース基板1の2つの主表面上にも導電性薄膜32
1、322が形成されているが、レジスト等により被覆
し、形成されないようにしても良い。
【0027】以下、図3を参照にしながら説明する。次
に、第1絶縁層の充填および第1主表面側第2絶縁層の
形成を行う(3A)。例えば、真空ホットプレス法等の
手法を用いてプリプレグ等の有機絶縁シートをベース基
板1の第1の主表面側に貼り付け、環状溝210に第1絶
縁層2を充填するとともに、ベース基板1の第1の主表
面側に第2絶縁層5を形成する。なお、有機絶縁樹脂と
してはプリプレグに限定されるものではなく、他の材料
を用いても良い。すなわち、液状あるいはペースト状の
絶縁材料をディップ法や印刷法、スプレー塗布、転写法
等、別の手法を用いて形成しても差し支えない。また、
環状溝210への第1絶縁層2の充填と第2絶縁層5の
形成を別々の工程で行っても良い。
【0028】次に、ベース基板の第2の主表面側除去及
び第2の主表面上への第2絶縁層の形成を行う(3
B)。例えば、エッチングや研磨など、周知の手法を用
いてベース基板1の第2の主表面側の部分を除去し、導
電性ビアの芯線部分210と外周部分310、第1絶縁
層2を第2の主表面側に露出させる。これにより、ベー
ス基板1と同一部材からなる芯線部分210とCu等の
導電性薄膜からなる外周部分310がベース基板1から
分離され、導電性ビア3が形成される。次いで、平滑化
と洗浄を行い、新たな第2の主表面を清浄にする。な
お、この工程において、第1の主表面側の第2絶縁層4
の損傷が大きい場合には、必要に応じて第1の主表面側
を保護する。そして、例えば、工程(3A)と同様に、
真空ホットプレス法等の手法を用いてプリプレグ等の有
機絶縁シートをベース基板1の第2の主表面側に貼り付
け、有機絶縁膜からなる絶縁層51を形成する。この場
合にも、有機絶縁材料としてプリプレグに限定されるも
のではなく、その他の材料を用いても良く、液状(ある
いはペースト状)の絶縁材料をディップ法や印刷法、ス
プレー塗布、転写法等、別の手法を用いて形成しても差
し支えない。
【0029】次に、第2絶縁層へスルーホールを形成す
る(3C)。例えば、フォトエッチング法(ウェットエ
ッチングやドライエッチングを含む)やレーザ加工法等
の周知の方法を用いて、第2絶縁層5、51の中にスル
ーホール500を形成する。
【0030】次に、接続端子を形成する(3D)。例え
ば、選択した接続手法に適合した材料をスパッタ法や真
空蒸着法、めっき法等の周知の成膜手法により成膜し、
フォトエッチング法等の周知の手法によりパターン分離
を行い、接続端子6、7、61、71を形成する。接続
端子メタライズに用いる材料は接続手法によって選択す
ることになるが、はんだ接続を前提にする場合、 Au
/Ni/Cr積層膜やNi−Cu/Cr積層膜等を用い
ることことが好ましい。ここで、A/BはBの上層膜と
して、Aが積層されていることを示している。以上で、
図1(A)に示した配線基板1000が完成する。
【0031】次に、図1(B)に示した回路基板200
0の製造方法を図4を参照にしながら説明する。図4は
配線基板2000の製造工程の一例を要部断面図で示し
た工程フロー図である。まず、導電性ビアの芯線部分と
外周部分を形成する(4A)。例えば、図2に示した工
程により、42アロイ等の導電性部材からなるベース基
板1の表裏2つの主表面上に薄膜保護層4、41を形成
し、更に、周知のフォトエッチング法とめっき法を用い
て、ベース基板1の第1の主表面側に、ベース基板1と
同一部材からなる導電性ビアの芯線部分210とCu等
の導電性薄膜からなる導電性ビア3の外周部分320を
形成する。この例でも、ベース基板1の第1の主表面上
に導電性薄膜321が形成されているが、レジスト等に
より被覆し、形成されないようにしても良い。
【0032】次に、第1主表面側における第1絶縁層の
充填と第2絶縁層の形成を行う(4B)。例えば、真空
ホットプレス法等の手法を用いてプリプレグ等の有機絶
縁シートをベース基板1の第1の主表面側に貼り付け、
環状溝210に第1絶縁層2を充填し、更に、ベース基
板1の第1の主表面側に第2絶縁層5を形成する。な
お、有機絶縁樹脂としてはプリプレグに限定されるもの
ではなく、その他の材料を用いても差し支えなく、液状
あるいはペースト状の絶縁材料をディップ法や印刷法、
スプレー塗布、転写法等、別の手法を用いて形成しても
差し支えない。また、環状溝210への第1絶縁層2の
充填と第2絶縁層5の形成を別々の工程で行っても良
い。
【0033】次に、第2主表面側における第1絶縁層の
充填と第2絶縁層の形成を行う(4C)。例えば、前記
工程(4A)と同様にして、ベース基板1の第2の主表
面側に、ベース基板1と同一部材からなる導電性ビアの
芯線部分とCu等の導電性薄膜からなる導電性ビア3の
外周部分を形成する。これにより、導電性ビア3の芯線
部分31と外周部分32が完成し、これらはベース基板
1から分離される。次いで、前記工程(4B)と同様に
して、第2の主表面側に第2絶縁層51を形成する。な
お、この例では、ベース基板1の第2の主表面上にも導
電性薄膜322が形成されているが、レジスト等により
被覆し、形成されないようにしても良い。
【0034】次に、接続端子を形成する(4D)。例え
ば、フォトエッチング法やレーザ加工法等の周知の手法
により、表裏2つの主表面上の第2絶縁層にスルーホー
ルを形成する。次いで、選択した接続手法に適合した材
料をスパッタ法や真空蒸着法、めっき法等の周知の成膜
手法により成膜し、フォトエッチング法等の周知の手法
を用いてパターン分離を行い、接続端子6、7、61、
71を形成する。接続端子メタライズに用いる材料は接
続手法によって選択することになるが、はんだ接続を前
提にする場合、 Au/Ni/Cr積層膜やNi−Cu
/Cr積層膜等を用いることことが好ましい。ここで、
A/BはBの上層膜として、Aが積層されていることを
示している。以上で、図1(A)に示した配線基板20
00が完成する。
【0035】ここで示した第1の実施の形態によれば、
第1の主表面側の端子6、7に半導体チップ(図示せ
ず)や個別電子部品(図示せず)を搭載し、第2の主表
面側の端子61、71を別の配線基板(図示せず)に接
続することにより、本発明による回路基板をインターポ
ーザとして使うことができる。またここでは、接続端子
6、7、61、71は接続端子メタライズの段階で止ま
っているが、この上に半田バンプを設けておくことは、
本発明による回路基板と別の配線基板(図示せず)や半導
体チップ(図示せず)と半田接合する上で有効である。 〈第2の実施の形態〉図5は、本発明の第2の実施の形
態を要部断面図で示したものである。図において、33
は無機絶縁層を、34は導電体層を、3000と400
0は本発明を適用した回路基板を示す。他の符号は図1
と同じである。
【0036】本実施の形態は、導電性ビア3の外周部分
32の構成部材として無機絶縁層33を用いた場合の例
を示したものである。導電性ビア3の外周部分32は、
図5の(5A)に示した回路基板3000の場合には無
機絶縁層33により、図5の(B)に示した回路基板4
000の場合には、Cu等の導電性部材からなる導電性
薄膜層34と無機絶縁層33によって構成されている。
回路基板3000では、無機絶縁層33は導電性ビア3
の最外周部に配置されている。かかる構成によって、第
1絶縁層2と導電性ビア3、ベース基板1との密着力を
強め、第1絶縁層2と導電性ビア3、ベース基板1の反
応を防止する。また、無機絶縁層33によりベース基板
1や導電性ビア3を保護しているため、導電性ビア3部
での腐食等の発生を抑制する。従って、無機絶縁層33
としては、化学的に安定でベース基板1や導電体層24
との密着性に優れており、ベース基板1を貫通する導電
性ビア3上に形成できることが望ましい。このような材
料として、シリコン酸化物、アルミニウム酸化物、チタ
ン酸化物のいずれかを含む絶縁材料を挙げることができ
る。これらの材料は化学的に安定であり、CVD法やソ
゜ルゲル法等の手法により、表面凹凸の大きな場所にも
成膜できるからである。なお、回路基板3000の場
合、導電性ビア3の外周部として固有抵抗率が低い導電
性部材が用いられていない。そのため、動作周波数増大
による表皮効果に起因した抵抗増加に対する抑制効果は
期待できない。
【0037】次に、図5の(5B)に示した回路基板4
000の製造方法について説明する。図6は配線基板4
000の製造工程の一例を要部断面図で示した工程フロ
ー図である。まず、導電性ビアの芯線部分を形成する
(6A)。例えば、 図2に示した工程(2A)〜(2
C)に従って、42アロイ等の導電性部材からなるベー
ス基板1の表裏2つの主表面を薄膜保護層4、41によ
り被覆し、第1の主表面上にベース基板1と同一部材か
らなる導電性ビアの芯線部分210を形成する。このと
き、導電性ビアの芯線部分210の周囲には環状溝21
0が形成される。
【0038】次に、導電性ビアの外周部分を形成する
(6B)。例えば、ベース基板1の第2の主表面側を被
覆しながら、めっき等の手法を用いて、Cu等の導電性
薄膜34により導電性ビアの芯線部分210を被覆す
る。次いで、CVD法やディップ法、ゾルゲル法等の手
法により、例えば、アルミナを主成分とする無機絶縁3
3を形成する。これにより、導電性ビアの外周部分32
0が形成される。この場合、ベース基板1の第1の主表
面上にも導電性ビアの外周部分と同一部材からなる薄膜
層が形成される。なお、この工程で、Cu等の導電性薄
膜34により導電性ビアの芯線部分210を被覆しなけ
れば、図5の(5A)に示した回路基板3000得るこ
とができる。
【0039】次に、第1主表面側における第1絶縁層の
充填と第2絶縁層の形成を行う(6C)。例えば、真空
ホットプレス法等の手法を用いてプリプレグ等の有機絶
縁シートをベース基板1の第1の主表面側に貼り付け、
環状溝210に第1絶縁層2を充填し、更に、、ベース
基板1の第1の主表面側に第2絶縁層5を形成する。な
おこの場合、有機絶縁樹脂としてプリプレグに限定され
るものではなく、その他の材料を用いても良い。すなわ
ち、液状あるいはペースト状の絶縁材料をディップ法や
印刷法、スプレー塗布、転写法等、別の手法を用いて形
成しても差し支えない。また、環状溝210への第1絶
縁層2の充填と第2絶縁層5の形成を別々の工程で行っ
ても良い。
【0040】次に、ベース基板の第2の主表面側を除去
する(6D)。例えば、エッチングや研磨など、周知の
手法を用いてベース基板1の第2の主表面側の部分を除
去し、導電性ビアの芯線部分210と外周部分310、
第1絶縁層2を第2の主表面側に露出させる。これによ
り、ベース基板1と同一部材からなる芯線部分210
と、Cu等の導電性薄膜34及びアルミナ等の無機絶縁
層33からなる外周部分310がベース基板1から分離
され、導電性ビア3が形成される。次いで、平滑化と洗
浄を行い、新たな第2の主表面を清浄にする。なお、こ
の工程において、第1の主表面側の第2絶縁層4の損傷
が大きい場合には、必要に応じて第1の主表面側を保護
する。
【0041】次に、第2の主表面上へ第2絶縁層を形成
する(6E)。例えば、工程(6C)と同様に、真空ホ
ットプレス法等の手法を用いてプリプレグ等の有機絶縁
シートをベース基板1の第2の主表面側に貼り付け、有
機絶縁樹脂からなる絶縁層51を形成する。この場合に
も、有機絶縁材料としてプリプレグに限定されるもので
はなく、その他の材料を用いても良い。すなわち、液状
(あるいはペースト状)の絶縁材料をディップ法や印刷
法、スプレー塗布、転写法等、別の手法を用いて形成し
ても差し支えない。
【0042】次に、接続端子を形成する(6F)。例え
ば、フォトエッチング法(ウェットエッチングやドライ
エッチングを含む)やレーザ加工法等の周知の方法を用
いて、第2絶縁層5、51の中にスルーホールを形成す
る。次いで、選択した接続手法に適合した材料をスパッ
タ法や真空蒸着法、めっき法等の周知の成膜手法により
成膜し、フォトエッチング法等の周知の手法によりパタ
ーン分離を行い、接続端子6、7、61、71を形成す
る。接続端子メタライズに用いる材料は接続手法によっ
て選択することになるが、はんだ接続を前提にする場
合、 Au/Ni/Cr積層膜やNi−Cu/Cr積層
膜等を用いることことが好ましい。ここで、A/BはB
の上層膜として、Aが積層されていることを示してい
る。以上で、図5(B)に示した配線基板4000が完
成する。
【0043】本実施の形態においても、第1の主表面側
の端子6、7に半導体チップ(図示せず)や個別電子部
品(図示せず)を搭載し、第2の主表面側の端子61、
71を別の配線基板(図示せず)に接続することによ
り、本発明による回路基板をインターポーザとして使う
ことができることは明白である。また、接続端子6、
7、61、71は接続端子メタライズの段階で止まって
いるが、この上に半田バンプを設けておくことは、本発
明による回路基板と別の配線基板(図示せず)や半導体チ
ップ(図示せず)と半田接合する上で有効である。 〈第3の実施の形態〉図7は本発明の第3の実施の形態
を要部断面図で示したものである。図において、500
0と6000は本発明を適用した配線基板を、8はキャ
パシタを、82はキャパシタ15の誘電体層を、81と
83はキャパシタ8の電極を、10と101は導体パタ
ーンを、9と91は第3絶縁層を、示す。その他の符号
は、図1〜図6の場合と同じである。この実施の形態で
は、薄膜保護層4、41をCr等の導電性部材で構成す
る。これにより、キャパシタ8の一方の電極(下部電
極)は、第1の電極81の他、ベース基板1と薄膜保護
層4、41によっても構成されることになる。
【0044】この実施の形態は、第1の実施の形態を示
した回路基板2000にキャパシタを内蔵させた例であ
る。すなわち、回路基板5000は回路基板2000の
第1の主表面側にキャパシタ8を内蔵させた例であり、
回路基板6000は表裏2つの主表面にキャパシタ8を
内蔵させた例である。従って、本実施の形態を示す配線
基板5000、6000は、その基本構造や基本的な製
造工程、本発明を適用したところは、配線基板2000
と同じであり、本実施の形態においても、本発明の適用
により、第1の実施の形態と同じ効果を得ることができ
る。
【0045】本実施の形態では、導電性部材からなるベ
ース基板1をキャパシタ8の一方の電極(下部電極)の
一部としている。そのため、キャパシタ8の下部電極の
等価直列抵抗を低くできる。また、回路基板6000で
は、キャパシタ8を表裏両面に形成しているため、キャ
パシタ8の容量を大きくできる。従って、本実施の形態
によれば、等価直列抵抗が低く、容量の高いキャパシタ
を内蔵させた回路基板を提供できる。そして、第1の主
表面側の接続端子6、7に半導体チップ(図示せず)や
個別電子部品(図示せず)を搭載し、第2の主表面側の
接続端子61、711を別の配線基板(図示せず)に接
続することにより、等価直列抵抗が低く、容量の高いキ
ャパシタ15を内蔵したインターポーザとして使用でき
るため、スイッチングノイズを低減できる電子装置を提
供できる。
【0046】なお、本実施の形態を示す配線基板500
0、6000を製造するには、キャパシタ8を最初に形
成し、その後に、配線基板2000の製造方法を用いる
ことにより、ベース基板1を貫通する導電性ビア3を形
成すればよい。また、キャパシタを内蔵させる配線基板
として第1の実施の形態で示した配線基板2000を用
いているが、これに限定されるものではない。 〈第4の実施の形態〉図8は、本発明の第4の実施の形
態を要部断面図で示したものである。図において、11
と111はビルドアップ層からなる多層配線部を、70
00は本発明を適用した回路基板を、示す。他の符号は
図1〜7の場合と同じである。この実施の形態は、第1
の実施の形態で示した配線基板2000にビルドアップ
層からなる多層配線部を設けた場合の例である。従っ
て、第1の実施の形態を示す回路基板2000と多層配
線部11、111が一体化して形成されているため、本
実施の形態においても、第1の実施の形態で得られた効
果が得られる。
【0047】本実施の形態で示した配線基板7000の
場合にも、第1の主表面側の接続端子6、7に半導体チ
ップ(図示せず)や個別電子部品(図示せず)を搭載
し、第2の主表面側の接続端子61、71を別の配線基
板(図示せず)に接続することにより、インターポーザ
として使用できる。そして、多層配線部11、111を
設けたことにより、接続端子ピッチの変換機能や検査機
能等を付与することができる。また、多層配線部11、
111の中には、キャパシタや抵抗素子、インダクタン
ス素子を、必要に応じて内蔵させることもできる。
【0048】なお、多層配線部11、111と一体化す
る配線基板として第1の実施の形態で示した配線基板2
000を用いているが、これに限定されるものではな
い。
【0049】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ベース
基板を貫通する導電性ビアを、ベース基板と同一部材か
らなる芯線部と該芯線部を被覆するように設けられた少
なくとも1つ以上の導電性部材、あるいは/かつ、絶縁
性部材からなる外周部により構成しているので、該外周
部を構成する部材を適切に選択することにより、導電性
ビア及びベース基板とそれらを分離する絶縁層の間の密
着力を強化することにより信頼性を高めたメタルベース
回路基板を提供することができる。また、前記外周部を
構成する部材をベース基板より低い部材より選択するこ
とにより、動作周波数増大による表皮効果に起因した導
電性ビアの抵抗増加を抑制できる。また、本発明による
回路基板には、キャパシタ等の受動素子を内蔵させるこ
とができるので、これらをデカップリングキャパシタ等
として用いることにより、本発明による回路基板の少な
くとも一方の主表面上に半導体チップや個別電子部品を
搭載した信頼性の高い電子装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す要部断面図で
ある。
【図2】第1の実施の形態を示す図1(1A)の回路基板
1000の製造工程の一例を要部断面図で示した工程フ
ロー図である。
【図3】図2に引き続き、図1(1A)の回路基板20
00の製造工程の一例を要部断面図で示した工程フロー
図である。
【図4】第1の実施の形態を示す図1(1B)の回路基板
2000の製造工程の一例を要部断面図で示した工程フ
ロー図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態を示す要部断面図で
ある。
【図6】第1の実施の形態を示す図5(5B)の回路基
板4000の製造工程の一例を要部断面図で示した工程
フロー図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態を示す要部断面図で
ある。
【図8】本発明の第4の実施の形態を示す要部断面図で
ある。
【図9】従来のメタルベース回路基板を示す要部断面図
である。
【符号の説明】
1,901…ベース基板、2,5,9,51,91,9
02,905…絶縁層、3,903…導電性ビア、4,
41,904…薄膜保護層、6,7,61,71,90
6,907,908,909…接続端子、8…キャパシ
タ、81,83…キャパシタ8を構成する電極、82…
キャパシタ8を構成する誘電体層、10,101…導体
パターン、500, 510,…スルーホール、31…
導電性ビア3の芯線部、32…導電性ビア3の外周部、
11,111…多層配線部、210…環状溝、310…
第1の主表面側に設けられた導電性ビアの芯線部、32
0…第1の主表面側に設けられた導電性ビアの外周部、
33…無機絶縁層、4,321,322…導電性薄膜、
1000,2000,3000,4000,5000,
6000,7000…配線基板、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/46 H01L 23/14 M (72)発明者 松嶋 直樹 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 阿部 洋一 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 Fターム(参考) 5E315 AA05 AA11 BB03 BB04 BB14 CC21 DD15 DD20 DD25 GG14 5E317 AA24 BB05 BB11 BB12 BB13 BB15 BB16 CC08 CC25 CC52 CD27 CD32 GG03 GG05 5E346 AA03 AA06 AA12 AA15 AA32 AA42 AA43 AA51 CC08 CC32 EE31 EE38 FF01 FF18 FF33 GG15 GG17 GG18 GG22 GG24 GG25 GG28 HH11 HH25

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性部材により構成されたベース基板の
    中に表裏2つの主表面をつなぐスルーホールが少なくと
    も1つ以上設けられ、該スルーホール内に有機絶縁樹脂
    からなる第1絶縁層が充填され、該第1絶縁層の中に表裏
    2つの主表面を電気的に接続する導電性ビアがベース基
    板と接触しないように形成された回路基板において、前
    記導電性ビアが、前記ベース基板と同一部材からなる芯
    線部と、該芯線部の少なくとも一部を被覆するように設
    けられた少なくとも1つ以上の導電性部材、あるいは/
    かつ、絶縁性部材からなる外周部により構成されている
    ことを特徴とする回路基板。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の回路基板において、前記
    導電性ビアの前記外周部を構成する前記導電性部材の少
    なくとも1つが前記芯線部よりも低い固有抵抗率を有す
    る導電性部材により構成されることを特徴とする回路基
    板。
  3. 【請求項3】請求項1乃至2に記載の回路基板におい
    て、前記導電性ビアの前記外周部を構成する前記導電性
    部材の少なくとも1つを、銅(Cu)、ニッケル(N
    i)、クロム(Cr)、金(Au)、白金(Pt)、タ
    ングステタン(W)、アルミニウム(Al)の中から選
    択したことを特徴とする回路基板。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3に記載の回路基板におい
    て、前記導電性ビアの前記外周部の最外周部を、少なく
    とも、シリコン酸化物、アルミニウム酸化物、チタン酸
    化物のいずれかを含む無機絶縁層により構成したことを
    特徴とする回路基板。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4に記載の回路基板におい
    て、前記ベース基板を構成する部材を、少なくともニッ
    ケル(Ni)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、アルミニ
    ウム(Al)のいずれかを含む鉄(Fe)系合金、あるい
    は、該鉄(Fe)系合金に銅(Cu)クラッドを施した鉄
    系複合材、の中から選択したことを特徴とする回路基
    板。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5に記載のいずれかの回路基
    板において、前記ベース基板を電極の一部とするキャパ
    シタを、表裏少なくとも一方の主表面上に形成したこと
    を特徴とする回路基板。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6のいずれかに記載の回路基
    板において、表裏少なくとも一方の主表面上に、絶縁層
    と配線層からなる多層配線部を設けたことを特徴とする
    回路基板。
  8. 【請求項8】請求項1乃至7のいずれかに記載の回路基
    板の表裏少なくとも一方の主表面上に半導体素子、ある
    いは/かつ、個別電子部品を搭載したことを特徴とする
    電子装置。
  9. 【請求項9】請求項1乃至7に記載の回路基板の製造方
    法において、前記導電性ビアの製造工程が、前記ベース
    基板の表裏いずれか一方の主表面上に環状溝を形成し、
    該環状溝内に導電性薄膜層を形成する工程を含むことを
    特徴とする回路基板の製造方法。
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