JP2002222819A - 接着フィルム、半導体チップ搭載用基板及び半導体装置 - Google Patents

接着フィルム、半導体チップ搭載用基板及び半導体装置

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JP2002222819A
JP2002222819A JP2001020694A JP2001020694A JP2002222819A JP 2002222819 A JP2002222819 A JP 2002222819A JP 2001020694 A JP2001020694 A JP 2001020694A JP 2001020694 A JP2001020694 A JP 2001020694A JP 2002222819 A JP2002222819 A JP 2002222819A
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adhesive film
film
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adhesive
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English (en)
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Satoshi Yanagisawa
諭 柳沢
Michio Uruno
道生 宇留野
Yoichi Hosokawa
羊一 細川
Yoshihiro Nomura
好弘 野村
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 打ち抜き時のバリ、切りくず等の問題を解決
し、作業性の優れた接着フィルムを提供する。 【解決手段】 フィルムの端裂抵抗の平均値R(kgf
/20mm)とフィルムの厚みT(μm)が次式で示さ
れる関係を有するポリイミドフィルムの両面に、エポキ
シ系熱硬化性接着剤層を設けてなる接着フィルム。 R≧0.9×T(T≦75の場合) R>68(T>75の場合)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体チップの接
着及び半導体チップ搭載用基板の接着に用いられる絶縁
性を有する接着フィルム、このフィルムを接着した半導
体チップ搭載用基板及びこのフィルムを用いて製造され
る半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化、高周波数動作
化の動向に伴い、これに搭載する半導体パッケージは基
板に高密度で実装することが要求され、小型・軽量化が
進むとともに、外部端子がパッケージ下部に格子状に配
置されたマイクロBGA(ボールグリッドアレイ)やC
SP(チップサイズパッケージ)と呼ばれる小型のパッケ
ージの開発が進められている。
【0003】これらのパッケージは、2層配線構造を有
するガラスエポキシ基板や1層配線構造のポリイミド基
板などの有機基板の上に絶縁性接着剤を介してチップを
搭載し、チップ側の端子と配線板側端子とがワイヤボン
ドないしはTAB(テープオートメーテッドボンディン
グ)のインナーボンディング方式で接続され、接続部と
チップ上面部ないしは端面部とがエポキシ系樹脂封止材
ないしはエポキシ系液体封止材で封止され、配線基板裏
面にはんだボールなど金属端子が格子状に配置された構
造が採用されている。そして、これらのパッケージの複
数個が電子機器の基板にはんだリフロー方式で高密度、
かつ面付け一括実装される方式が採用されつつある。
【0004】しかし、これらのパッケージに用いられる
絶縁性接着剤の一例としては、動的粘弾性装置で測定さ
れる25℃での貯蔵弾性率が3,000MPa以上の液
状のエポキシダイボンド材が用いられていて、パッケー
ジを実装した後のはんだボール接続部の接続信頼性が悪
く、耐温度サイクル信頼性に劣っていた。更に、他の事
例ではシリコン系エラストマーを用いることが提案され
ているが、上記した耐温度サイクル性には優れるものの
配線基板表面に対する高温時の接着性に劣り、耐リフロ
ー性に劣るという問題があった。
【0005】特に、耐リフロー性については両者の事例
において、液体の絶縁性接着剤を有機基板に塗布する過
程でボイドの巻き込みが起こり、ボイドが起点となっ
て、吸湿リフロー時にクラックが進展したり、有機基板
が膨れたりする不良モードが観察された。そこで、半導
体チップと実装用基板間の熱膨張係数の違いにより発生
する熱応力を緩和させて接続信頼性を高く維持できる接
着フィルムが開発されてきた(特開平8−266460
号公報)。TABテープは、ポリイミドテープの上に配
線が施されているため、配線間に段差があり、絶縁性接
着剤には、それを埋め込む必要があり、圧着時の溶融流
動性が要求されている。特開平8−266460号公報
に記載の接着フィルムは圧着時の溶融流動性が高く、T
ABテープの配線間の段差を埋め込むことができる。T
ABテープのような有機基板に特開平8−266460
号公報に記載の接着フィルムを貼りつける方法として、
接着フィルムを打ち抜いて基板に貼り付ける方法があ
り、その後、シリコンチップとの貼りつけ、インナーボ
ンディング、そして封止材で封止するといった作業を行
う。しかしこの方法を用いると、接着フィルムを打ち抜
く時にバリ、切り屑等が発生し、インナーボンディング
の作業の弊害を招くといった問題が生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記で示し
た打ち抜き時のバリ、切りくず等の問題を解決し、作業
性の優れた接着フィルムを提供するとともに、及びこの
接着フィルムを用いて作製した半導体チップ搭載用半導
体基板及び半導体装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、フ
ィルムの端裂抵抗の平均値R(kgf/20mm)とフ
ィルムの厚みT(μm)が次式で示される関係を有する
ポリイミドフィルムの両面に、エポキシ系熱硬化性接着
剤層を設けてなる接着フィルムに関する。 R≧0.9×T(T≦75の場合) R>68(T>75の場合)
【0008】本発明は、また、上記のエポキシ系熱硬化
性接着剤層が(1)エポキシ樹脂及びその硬化剤100
重量部に対し、(2)グリシジル(メタ)アクリレート
単位2〜6重量%を含むTg(ガラス転移温度)が−1
0℃以上でかつ重量平均分子量が800,000以上で
あるエポキシ基含有アクリル系共重合体100〜300
重量部並びに(3)硬化促進剤0.1〜5重量部を含む
樹脂組成物からなる層である接着フィルムに関する。
【0009】本発明は、また、上記のエポキシ系熱硬化
性接着剤層が上記の樹脂組成物100体積部に対して無
機フィラーを2〜20体積部含む樹脂組成物からなる層
である接着フィルムに関する。
【0010】本発明は、また、上記の接着フィルムの接
着剤層の少なくとも片面が50μm以下のポリエチレン
テレフタレートフィルムで保護されている接着フィルム
に関する。
【0011】本発明は、また、上記の接着フィルムの何
れかを接着してなる半導体チップ搭載用基板に関する。
【0012】本発明は、また、上の記接着フィルムの何
れかを用いて製造された半導体装置に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明で用いられるフィルムの端
裂抵抗の平均値R(kgf/20mm)とフィルムの厚
みT(μm)が前記の関係を有するポリイミドフィルム
の厚さは好ましくは25〜75μmである。このような
ポリイミドフィルムは、宇部興産(株)製の商品名ユー
ピレックス25SGA、、東レデュポン(株)製の商品
名カプトン等が市販されている。なお、本発明における
端裂抵抗の平均値R(kgf/20mm)は、幅20m
m、長さ200mmの試験片(フィルム)を縦方向、横
方向からそれぞれ全幅にわたって平均するように5枚ず
つとり、このフィルムをJIS C2318 6.3.
4項記載の金具に通し、フィルム面が接するように2つ
に折り合わせながら試験機の下部のつかみに挟み、20
0mm/分の速度でフィルムを引張り、フィルムが引き
裂けた時の力の平均値を示す。
【0014】本発明に用いられるエポキシ系熱硬化性接
着剤層に用いられる樹脂組成物中のエポキシ樹脂として
は、硬化して接着作用を呈するものであればよい。二官
能以上で、好ましくは分子量又は重量平均分子量(ポリ
スチレン換算値、以下同様)が5,000未満、より好
ましくは3,000未満のエポキシ樹脂が使用される。
特に、分子量が500以下のビスフェノールA型又はビ
スフェノールF型液状樹脂を用いると積層時の流動性を
向上することができて好ましい。分子量が500以下の
ビスフェノールA型又はビスフェノールF型液状樹脂
は、油化シェルエポキシ株式会社から、エピコート80
7、エピコート827、エピコート828という商品名
で市販されている。また、ダウケミカル日本株式会社か
らは、D.E.R.330、D.E.R.331、D.
E.R.361という商品名で市販されている。さら
に、東都化成株式会社から、YD128、YDF17
0、YD8125という商品名で市販されている。
【0015】エポキシ樹脂としては、高Tg化を目的に
多官能エポキシ樹脂を加えてもよく、多官能エポキシ樹
脂としては、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ク
レゾールノボラック型エポキシ樹脂等が例示される。フ
ェノールノボラック型エポキシ樹脂は、日本化薬株式会
社から、EPPN−201という商品名で市販されてい
る。また、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂は、住
友化学工業株式会社から、ESCN−001、ESCN
−195という商品名で、また、前記日本化薬株式会社
から、EOCN1020、EOCN1025、EOCN
1027という商品名で市販されている。さらに、東都
化成株式会社からYDCN−703、YDCN−500
という商品名で市販されている。
【0016】エポキシ樹脂の硬化剤としては、エポキシ
樹脂の硬化剤として通常用いられているものを使用で
き、アミン、ポリアミド、酸無水物、ポリスルフィッ
ド、三弗化硼素及びフェノール性水酸基を1分子中に2
個以上有する化合物であるビスフェノールA、ビスフェ
ノールF、ビスフェノールS等が挙げられる。特に吸湿
時の耐電食性に優れるためフェノールノボラック樹脂、
ビスフェノールノボラック樹脂又はクレゾールノボラッ
ク樹脂を用いるのが好ましい。このような特に好ましい
とした硬化剤は、大日本インキ化学工業株式会社から、
フェノライトLF2882、フェノライトLF282
2、フェノライトTD−2090、フェノライトTD−
2149、フェノライトVH4150、フェノライトV
H4170という商品名で市販されている。硬化剤はエ
ポキシ樹脂100重量部に対して、好ましくは45〜5
5重量部用いられる。
【0017】硬化剤とともに硬化促進剤を用いるのが好
ましく、硬化促進剤としては、各種イミダゾール類を用
いるのが好ましい。イミダゾールとしては、2−メチル
イミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、
1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シ
アノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテー
ト等が挙げられる。イミダゾール類は、四国化成工業株
式会社から、2E4MZ、2PZ−CN、2PZ−CN
Sという商品名で市販されている。硬化促進剤はエポキ
シ樹脂100重量部に対して、0.1〜5重量部用いら
れる。
【0018】グリシジル(メタ)アクリレート単位2〜
6重量%を含むTgが−10℃以上でかつ重量平均分子
量が800,000以上であるエポキシ基含有アクリル
系共重合体としては、帝国化学産業株式会社から市販さ
れている商品名HTR−860P−3を使用することが
できる。官能基モノマーが、カルボン酸タイプのアクリ
ル酸や、水酸基タイプのヒドロキシメチル(メタ)アク
リレートを用いると、架橋反応が進行しやすく、ワニス
状態でのゲル化、Bステージ状態での硬化度の上昇によ
る接着力の低下等の問題があるため好ましくない。ま
た、官能基モノマーとして用いるグリシジル(メタ)ア
クリレートの量は、2〜6重量%の共重合体比とする。
接着力を得るため、2重量%以上とし、ゴムのゲル化を
防止するために6重量%以下とされる。残部はエチル
(メタ)アクリレートやブチル(メタ)アクリレート又
は両者の混合物を用いることができるが、混合比率は、
共重合体のTgを考慮して決定する。Tgが−10℃未
満であるとBステージ状態での接着フィルムのタック性
が大きくなり取扱性が悪化するので、−10℃以上とさ
れる。重合方法はパール重合、溶液重合等が挙げられ、
これらにより得ることができる。
【0019】エポキシ基含有アクリル系共重合体の重量
平均分子量は、800,000以上とされ、この範囲で
は、シート状、フィルム状での強度や可撓性の低下やタ
ック性の増大が少ないからである。
【0020】前記エポキシ基含有アクリル系共重合体添
加量は、フィルムの強度の低下やタック性が大きくなる
のを防止するため、エポキシ樹脂及びその硬化剤100
重量部に対して、100重量部以上とされ、エポキシ基
含有アクリルゴムの添加量が増えると、ゴム成分の相が
多くなり、エポキシ樹脂相が少なくなるため、高温での
取扱い性の低下が起こるため、300重量部以下とされ
る。
【0021】接着剤には、異種材料間の界面結合をよく
するために、カップリング剤を配合することもできる。
カップリング剤としては、シランカップリング剤が好ま
しい。シランカップリング剤としては、γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、
γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−β−ア
ミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等
が挙げられる。
【0022】前記したシランカップリング剤は、γ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシランがNCU A−
187、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランが
NCU A−189、γ−アミノプロピルトリエトキシ
シランがNCU A−1100、γ−ウレイドプロピル
トリメトキシシランがNCU A−1160、N−β−
アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン
がNCU A−1120という商品名で、いずれも日本
ユニカ−株式会社から市販されており、好適に使用する
ことができる。
【0023】カップリング剤の配合量は、添加による効
果や耐熱性およびコストから、樹脂組成物100重量部
に対し好ましくは5重量部以下、より好ましくは0.5
〜3重量部添加する。
【0024】さらに、イオン性不純物を吸着して、吸湿
時の絶縁信頼性をよくするために、イオン捕捉剤を配合
することができる。イオン捕捉剤の配合量は、添加によ
る効果や耐熱性、コストより、樹脂組成物100重量部
に対し、5〜10重量部が好ましい。イオン捕捉剤とし
ては、銅がイオン化して溶け出すのを防止するため銅害
防止剤として知られる化合物例えば、トリアジンチオー
ル化合物、ビスフェノール系還元剤を配合することもで
きる。ビスフェノール系還元剤としては、2,2′−メ
チレン−ビス−(4−メチル−6−第3−ブチルフェノ
ール)、4,4′−チオ−ビス−(3−メチル−6−第
3−ブチルフェノール)等が挙げられる。
【0025】トリアジンチオール化合物を成分とする銅
害防止剤は、三協製薬株式会社から、ジスネットDBと
いう商品名で市販されている。またビスフェノール系還
元剤を成分とする銅害防止剤は、吉富製薬株式会社か
ら、ヨシノックスBBという商品名で市販されている。
【0026】さらに、接着剤の取扱い性や熱伝導性をよ
くすること、難燃性を与えること、溶融粘度を調整する
こと、チクソトロピック性を付与すること、表面硬度の
向上などを目的として、無機フィラーを樹脂組成物10
0体積部に対して20体積部以下として配合することも
できる。配合の効果の点から、配合量が20体積部を超
えると、接着剤の貯蔵弾性率の上昇、接着性の低下、ボ
イド残存による電気特性の低下等の問題を起こすので2
0体積部以下、例えば2〜20体積部とされる。無機フ
ィラーとしては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシ
ウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カル
シウム、ケイ酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マ
グネシウム、アルミナ粉末、窒化アルミニウム粉末、ほ
う酸アルミウイスカ、窒化ホウ素粉末、結晶性シリカ、
非晶性シリカなどが挙げられる。
【0027】熱伝導性をよくするためには、アルミナ、
窒化アルミニウム、窒化ホウ素、結晶性シリカ、非晶性
シリカ等が好ましい。この内、アルミナは、放熱性が良
く、耐熱性、絶縁性が良好な点で好適である。また、結
晶性シリカ又は非晶性シリカは、放熱性の点ではアルミ
ナより劣るが、イオン性不純物が少ないため、PCT処
理時の絶縁性が高く、銅箔、アルミ線、アルミ板等の腐
食が少ない点で好適である。
【0028】難燃性を与えるためには、水酸化アルミニ
ウム、水酸化マグネシウム等が好ましい。
【0029】溶融粘度の調整やチクソトロピック性の付
与の目的には、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシ
ウム、ケイ酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグ
ネシウム、アルミナ、結晶性シリカ、非晶性シリカ等が
好ましい。表面硬度の向上に関しては、短繊維アルミ
ナ、ほう酸アルミウイスカ等が好ましい。
【0030】ワニス化の溶剤は、比較的低沸点の、メチ
ルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、
2−エトキシエタノール、トルエン、ブチルセルソル
ブ、メタノール、エタノール、2−メトキシエタノール
などを用いるのが好ましい。また、塗膜性を向上するな
どの目的で、高沸点溶剤を加えても良い。高沸点溶剤と
しては、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミ
ド、メチルピロリドン、シクロヘキサノンなどが挙げら
れる。
【0031】ワニスの製造は、無機フィラーの分散を考
慮した場合には、らいかい機、3本ロール及びビーズミ
ル等により、またこれらを組み合わせて行なうことがで
きる。フィラーと低分子量物をあらかじめ混合した後、
高分子量物を配合することにより、混合に要する時間を
短縮することも可能となる。また、ワニスとした後、真
空脱気によりワニス中の気泡を除去することが好まし
い。
【0032】本発明では、フィラーを添加することによ
り、溶融粘度が大きくでき、さらにチクソトロピック性
を発現できるために、前記効果をさらに大きくすること
が可能となる。さらに、前記の効果に加えて、接着剤の
放熱性向上、接着剤に難燃性を付与、接着時の温度にお
いて適正な粘度をもたせること、表面硬度の向上等の特
性も付与できる。
【0033】本発明でコア材の表面に形成される接着剤
は、接着剤の各成分を溶剤に溶解ないし分散してワニス
とし、カバーフィルムとなる、着色したPETフィルム
上に塗布、加熱し溶剤を除去することにより接着剤層と
なるフィルムを作製することができ、その後ラミネーシ
ョン装置によりポリイミドフィルムに張り合わせ、PE
Tフィルムを剥離することにより、ポリイミドフィルム
を挟んだ三層又は四層構造の接着フィルムを作製でき
る。PETフィルムの厚さは50μm以下が好ましく、
25〜50μmがより好ましい。塗工方法は特に限定す
るものではないが、例えば、ロールコート、リバースロ
ールコート、グラビアコート、バーコート等が挙げられ
る。得られる接着剤層の厚さは25〜75μmであるこ
とが好ましい。
【0034】本発明は、エポキシ基含有アクリル共重合
体とエポキシ樹脂よりなる複合材料を接着フィルムとし
て用いることにより、被着体の熱膨張係数違いにより発
生する応力を接着層で緩和する働きがある。
【0035】本発明になる三層及び四層構造の接着フィ
ルムを接着した半導体チップ搭載用基板にシリコンチッ
プを圧着後、封止材を注入しし、このフィルム及び封止
材を硬化させて半導体装置とされる。
【0036】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0037】実施例1 厚さ50μmの離型処理を施したポリエチレンテレフタ
レート(PET)フィルム、帝人(株)製ピューレック
スA63の離型処理面に、エポキシ樹脂としてビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量200、東都化
成(株)製のYD−8125を使用)15重量部、クレ
ゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量22
0、東都化成(株)製のYDCN−703を使用)10
重量部、エポキシ樹脂の硬化剤としてフェノールノボラ
ック樹脂(大日本インキ化学工業(株)製のプライオー
フェンLF2882を使用)25重量部、エポキシ基含
有アクリル系共重合体としてエポキシ基含有アクリルゴ
ム(分子量1,000,000、帝国化学産業(株)製
のHTR−860P−3を使用)100重量部、硬化促
進剤として、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾ
ール(四国化成(株)製の2PZ−CN)0.5重量
部、シランカップリング剤としてγ−メルカプトプロピ
ルトリメトキシシラン(日本ユニカー(株)製のNUC
A−189を使用)0.5重量部、γ−ウレイドプロ
ピルトリメトキシシラン(日本ユニカー(株)製のNU
C A−1160を使用)0.5重量部からなる樹脂組
成物に、シクロヘキサノンを加えて攪拌混合し、真空脱
気して得られたワニスを塗布し、150℃で5分間加熱
乾燥して、膜厚が75μmのBステージ状態の接着剤を
2枚作製した。更に端裂抵抗の平均値Rが38kgf/
20mmで、厚み25μmのポリイミドフィルム(宇部
興産(株)製のユーピレックス25SGA)を用い、8
0℃の熱ラミネーションにより、図1のような五層構造
の接着フィルムを作製し、PETフィルム剥がし、図2
のような、端列抵抗の平均値が38kg/20mmのポ
リイミドフィルムを含む三層構造の接着フィルムを作製
した。
【0038】打ち抜き金型を用いて短冊状に打ち抜いた
三層接着フィルムをその下方に位置させられたTABテ
ープに押しつけ、接着フィルム付TABテープを作製し
た。その打ち抜かれた接着フィルムの端部を顕微鏡で観
察したところ、バリはなかった。
【0039】実施例2 実施例1記載の接着フィルムから、PETフィルム1枚
剥がすことで、図3のような接着フィルムを作製した。
【0040】実施例1と同様に、打ち抜き金型を用いて
短冊状に打ち抜いた三層接着フィルムをその下方に位置
させられたTABテープに押しつけ、接着フィルム付T
ABテープを作製した。その打ち抜かれた接着フィルム
の端部を顕微鏡で観察したところ、バリはなく良好であ
った。
【0041】実施例3 実施例1で用いたワニスに、シリカフィラー(電気化学
工業(株)製のFB34)を樹脂組成物100体積部に
対して5体積部添加し、三本ロールで分散混合したワニ
スを使って実施例1と同様に、膜厚75μmのBステー
ジ状態の接着剤を2枚作製し、端裂抵抗の平均値Rが6
5kgf/20mmで、厚み50μmのポリイミドフィ
ルムをコア材として、80℃のラミネーションにより図
1のような接着フィルムを作製し、PETフィルム剥が
すことで、図2のような、端列抵抗の平均値が65kg
f/20mmのポリイミドフィルムを含む三層構造の接
着フィルムを作製した。
【0042】実施例1と同様に、打ち抜き金型を用いて
短冊状に打ち抜いた三層接着フィルムをその下方に位置
させられたTABテープに押しつけ、接着フィルム付T
ABテープを作製した。その打ち抜かれた接着フィルム
の端部を顕微鏡で観察したところ、バリはなく良好であ
った。
【0043】比較例1 実施例1に用いたポリイミドフィルム(膜厚25μm、
端裂抵抗の平均値Rが38kgf/20mm)を、端裂
抵抗の平均値Rが22kgf/20mmのポリイミドフ
ィルムに変更した他、実施例1と同様に25μmのポリ
イミドフィルムをコア材とした、図2のような接着フィ
ルムを作製した。 実施例1と同様に、上記接着フィル
ムを用いて打ち抜きバリ性とインナーボンディング性を
調べた。
【0044】実施例1と同様に、打ち抜き金型を用いて
短冊状に打ち抜いた三層構造の接着フィルムをその下方
に位置させられたTABテープに押しつけ、接着フィル
ム付TABテープを作製した。その打ち抜かれた接着フ
ィルムの端部を顕微鏡で観察したところ、バリが生じて
いた。
【0045】比較例2 実施例2に用いたPETの厚みを75μm、実施例2に
用いたポリイミドフィルムの端裂抵抗値を22kgf/
20mmに変更した他、実施例2と同様に図3のような
接着フィルムを作製した。
【0046】実施例1と同様に、打ち抜き金型を用いて
短冊状に打ち抜いた三層構造の接着フィルムをその下方
に位置させられたTABテープに押しつけ、接着フィル
ム付TABテープを作製した。その打ち抜かれた接着フ
ィルムの端部を顕微鏡で観察したところ、バリが生じて
いた。
【0047】比較例3 実施例3に用いたポリイミドフィルム(膜厚50μm、
端裂抵抗の平均値Rが65kgf/20mm)を、端裂
抵抗の平均値Rが44kgf/20mmポリイミドフィ
ルムに変更した他、実施例2と同様に三層構造の接着フ
ィルムを作製した。
【0048】実施例1と同様に、打ち抜き金型を用いて
短冊状に打ち抜いた三層接着フィルムをその下方に位置
させられたTABテープに押しつけ、接着フィルム付T
ABテープを作製した。その打ち抜かれた接着フィルム
の端部を顕微鏡で観察したところ、バリが生じていた。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の接着フィ
ルムは、打ち抜き時のバリや切り屑等がなくTABテー
プに貼り付けることができ、更に50μm以下のPET
フィルムで保護された接着フィルムは、打ち抜き時のバ
リや切り屑等がなくTABテープに貼り付けることがで
きる。そのため、インナーボンディング時の不具合が生
じず、リフロー時のクラックの発生が認められず、耐熱
性に優れた接着材料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接着フィルムの製造過程で得られる五
層構造の接着フィルムの断面図。
【図2】本発明の三層構造の接着フィルムの断面図。
【図3】本発明のPETフィルムで保護された接着フィ
ルムの断面図。
【符号の説明】
1 ポリエチレンテレフタレートフィルム 2 エポキシ系熱硬化性接着剤層 3 ポリイミドフィルム
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 163/00 C09J 163/00 (72)発明者 細川 羊一 千葉県市原市五井南海岸14番地 日立化成 工業株式会社五井事業所内 (72)発明者 野村 好弘 千葉県市原市五井南海岸14番地 日立化成 工業株式会社五井事業所内 Fターム(参考) 4F100 AA01B AA01C AA01H AK25B AK25C AK33 AK41D AK41E AK49A AK53B AK53C AL05B AL05C AN02 BA03 BA04 BA05 BA06 BA10B BA10C BA10D BA10E CA02 CC00B CC00C GB41 JA05B JA05C JA07B JA07C JB13B JB13C JL01 JL05 YY00B YY00C 4J004 AA13 AA18 AB05 CA06 DB02 EA05 FA05 4J036 AD08 AF06 AF08 AK11 DB05 DB15 DC02 DC21 DC40 DD01 DD09 FB07 JA07 JA08 4J040 EC001 JA09 JB02 KA42 NA20 5F047 AA17 BA34 BB03 BB05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルムの端裂抵抗の平均値R(kgf
    /20mm)とフィルムの厚みT(μm)が次式で示さ
    れる関係を有するポリイミドフィルムの両面に、エポキ
    シ系熱硬化性接着剤層を設けてなる接着フィルム。 R≧0.9×T(T≦75の場合) R>68(T>75の場合)
  2. 【請求項2】 エポキシ系熱硬化性接着剤層が(1)エ
    ポキシ樹脂及びその硬化剤100重量部に対し、(2)
    グリシジル(メタ)アクリレート単位2〜6重量%を含
    むTg(ガラス転移温度)が−10℃以上でかつ重量平
    均分子量が800,000以上であるエポキシ基含有ア
    クリル系共重合体100〜300重量部並びに(3)硬
    化促進剤0.1〜5重量部を含む樹脂組成物からなる層
    である請求項1記載の接着フィルム。
  3. 【請求項3】 エポキシ系熱硬化性接着剤層が、請求項
    2記載の樹脂組成物100体積部に対して無機フィラー
    を2〜20体積部含む樹脂組成物からなる層である請求
    項1記載の接着フィルム。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3何れかに記載の接着フィル
    ムの接着剤層の少なくとも片面が50μm以下のポリエ
    チレンテレフタレートフィルムで保護されている接着フ
    ィルム。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れかに記載の接着フィ
    ルムを接着してなる半導体チップ搭載用基板。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4の何れかに記載の接着フィ
    ルムを用いて製造された半導体装置。
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