JP2002222735A - 固体電解質コンデンサの製造方法 - Google Patents

固体電解質コンデンサの製造方法

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JP2002222735A
JP2002222735A JP2001017224A JP2001017224A JP2002222735A JP 2002222735 A JP2002222735 A JP 2002222735A JP 2001017224 A JP2001017224 A JP 2001017224A JP 2001017224 A JP2001017224 A JP 2001017224A JP 2002222735 A JP2002222735 A JP 2002222735A
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JP
Japan
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solid electrolyte
porous conductor
layer
electrolyte capacitor
state electrolyte
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JP2001017224A
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Shinji Nakamura
伸二 中村
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Rohm Co Ltd
Original Assignee
Rohm Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業効率良く環境的な側面からも優れた固体
電解質コンデンサの製造方法を提供する。 【解決手段】 多孔質導体2における各孔20内に、固
体電解質層4が形成された固体電解質コンデンサ1を製
造する方法において、金属水酸化物のゾルを多孔質導体
に含浸した後に脱水処理を行ってゲル化し、このゲルを
加熱処理して金属酸化物層を生成させるゾル−ゲル処理
により固体電解質層4を形成する。好ましくは、脱水処
理および加熱処理を、ゾルを含浸した多孔質導体を、1
00〜200℃で0.5〜2時間加熱することにより同
一工程において行う。金属水酸化物は、マンガンまたは
鉛の水酸物が好ましく使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、多孔質導体にお
ける各孔内に、固体電解質層が形成された固体電解質コ
ンデンサを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】固体電解質コンデンサとしては、たとえ
ば図1に示したようなものがある。この図に示した固体
電解質コンデンサ1では、タンタルなどの金属粉末の圧
縮成形体を焼結して得られる多孔質焼結体2の各孔20
内に、たとえばTa25の誘電体層3およびMnO2
固体電解質層4が形成されている。多孔質焼結体2に対
しては、陽極としての金属ワイヤ5の一端部が埋設され
て一体化され、多孔質焼結体2の見かけ表面にはバッフ
ァ層6および陰極としての金属層7が形成されている。
【0003】このような固体電解質コンデンサ1の固体
電解質層4は、通常、誘電体層3を形成した多孔質焼結
体2に硝酸マンガン水溶液を含浸させた後、加熱処理を
行うことにより形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、加熱処
理により硝酸マンガンを熱分解すれば、誘電体層3の表
面にMnO2が生成して固体電解質層4が形成される反
面、二酸化窒素などのNOXが副生してしまう。また、
硝酸マンガンの水溶液は粘度が低いため、一度に多孔質
焼結体2に含浸される量が少ないため、目的とする厚み
の固体電解質層4を得るためには、含浸および加熱処理
が10回以上も必要となるため、その作業が煩わしいも
のとなっている。
【0005】NOXは、強い還元作用を持つ物質であ
り、また加熱処理が繰り返し行われるから、固体電解質
層4の形成に際して誘電体層3が損傷してしまうことが
ある。誘電体層3が損傷してしまったならば、誘電体層
3からのもれ電流(リーク)が大きくなってしまい、コ
ンデンサ1の特性が劣化してしまうため、再び陽極酸化
を行って誘電体層3を修復する必要が生じる。また、N
Xを発生させることは、環境的な側面からも好ましく
ない。
【0006】本願発明は、このような事情のもとに考え
だされたものであって、作業効率良く環境的な側面から
も優れた固体電解質コンデンサの製造方法を提供するこ
とをその課題としている。
【0007】
【発明の開示】本願発明では、上記した課題を解決すべ
く、次の技術的手段を講じている。すなわち、本願発明
により提供される固体電解質コンデンサの製造方法は、
多孔質導体における各孔内に、固体電解質層が形成され
た固体電解質コンデンサを製造する方法であって、上記
固体電解質層は、金属水酸化物のゾルを上記多孔質導体
に含浸した後に、脱水処理を行ってゲル化し、このゲル
を加熱処理して金属酸化物層を生成させるゾル−ゲル処
理に形成されることを特徴としている。
【0008】この製造方法では、金属水酸化物を用いた
ゾル−ゲル法により固体電解質層が形成されるため、従
来のようにNOXが発生してしまうこともない。そのた
め、先に誘電体層を形成していたとしても、それがNO
Xにより損傷してしまうこともないため、陽極酸化を再
び行って誘電体層を修復する必要もない。これにより、
誘電体層の厚みを小さくできるようになり、コンデンサ
の大容量化を促進することができるばかりか、固体電解
質層の厚みを大きくしてESR(等価直列抵抗)の低い
優れた特性のコンデンサを提供できるようになる。
【0009】また、多孔質導体に含浸させるゾルは、硝
酸マンガンに比べて、一般に粘度の高いものである。そ
のため、多孔質導体に対してより多量のゾルを含浸させ
ることができるため、固体電解質層の形成に必要な含浸
および熱処理といった処理の回数が少なくて済み、作業
効率的にも有利である。さらに、ゾル−ゲル処理ではN
Xが発生しないため、本願発明の製造方法は環境的な
側面からも優れたものとなっている。
【0010】脱水処理および加熱処理は、それぞれ別工
程において行ってもよいが、作業効率的な観点からは、
これらの処理を同一工程において行うのが好ましい。そ
の場合には、ゾルを含浸した多孔質導体を、100〜2
00℃で0.5〜2時間加熱すればよい。
【0011】なお、金属水酸化物としては、たとえばマ
ンガンまたは鉛の水酸物が使用され、また多孔質導体
は、たとえば弁作用金属の粉末を圧縮成形した後に、こ
れを焼結することにより形成される。弁作用金属として
は、たとえばタンタル、アルミニウム、およびニオブが
挙げられる。
【0012】本願発明のその他の利点および特徴につい
ては、以下に行う発明の実施の形態の説明から、より明
らかとなるであろう。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態について、図1を参照して具体的に説明する。図1
には、本願発明の適用対象となる固体電解質コンデンサ
の断面およびその要部(図中において丸で囲んだ部分)
を拡大したものを図示した。
【0014】図1に示した固体電解質コンデンサ1で
は、多孔質導体2の各孔20内に、誘電体層3および固
体電解質層4が形成されている。多孔質導体2に対して
は、金属ワイヤ5の一端部が埋設されて一体化され、多
孔質導体2の見かけ表面にはバッファ層6および金属層
7が形成されている。
【0015】多孔質導体2は、たとえばタンタル、アル
ミニウムあるいはニオブなどの弁作用金属の粉末を直方
体状に圧縮成形し、これを高真空状態において焼結する
ことによって形成されている。
【0016】誘電体層3は、文字通り、誘電体として機
能するものであり、たとえば多孔質導体2を構成する金
属の酸化物により構成されている。固体電解質コンデン
サ1の容量は、この誘電体層3の総面積および厚みによ
り決定される。
【0017】このような誘電体層3は、たとえば陽極酸
化(化成)処理により形成することができる。より具体
的には、たとえば陰極として機能する金属容器内にリン
酸溶液を保持し、この溶液内に多孔質導体2を浸漬した
状態において、多孔質導体2と金属容器との間を通電す
ることにより形成される。
【0018】固体電解質層4は、誘電体層3を形成した
後においても残存する多孔質導体2の空洞部分に、マン
ガンの酸化物層(MnO2)を形成することにより設け
られている。
【0019】より具体的には、固体電解質層4は、マン
ガンや鉛などの水酸化物のゾルを多孔質導体2に含浸し
た後に、ゾルを脱水処理してゲル化し、このゲルを加熱
処理することにより形成される。
【0020】脱水処理および加熱処理は、同一の工程で
行うのが好ましく、たとえば電気炉内において、100
〜200℃で0.5〜2時間加熱することにより行われ
る。
【0021】ゾル−ゲル処理では、金属水酸化物により
固体電解質層が形成されるため、従来のようにNOX
発生してしまうこともない。そのため、先に誘電体層を
形成していたとしても、それがNOXにより損傷してし
まうこともないため、陽極酸化を再び行って誘電体層3
を修復する必要もない。これにより、誘電体層3の厚み
を小さくできるようになり、コンデンサ1の大容量化を
促進することができるばかりか、固体電解質層4の厚み
を大きくしてESR(等価直列抵抗)の低い優れた特性
のコンデンサ1を提供できるようになる。
【0022】また、多孔質導体に含浸させるゾルは、硝
酸マンガンに比べて、一般に粘度の高いものである。そ
のため、多孔質導体2に対してはより多量のゾルを含浸
させることができるため、固体電解質層4の形成に必要
な含浸および熱処理といった処理の回数が少なくて済
み、作業効率的にも有利である。さらに、NOXが発生
しないため、環境的な側面からも優れたものとなってい
る。
【0023】金属ワイヤ5は、陽極として機能するもの
であり、たとえば多孔質導体2を構成する金属と同種の
金属により形成されている。このような金属ワイヤ5
は、たとえば多孔質導体2を圧縮成形する際にその一端
部を同時に埋設し、あるいは多孔質導体2を圧縮成形し
た後に多孔質導体2内にその一端部を埋設することによ
り多孔質導体2に一体化されている。
【0024】バッファ層6は、グラファイトなどにより
構成されており、固体電解質層4と金属層7との間の接
触抵抗が大きい場合に、これらの間の抵抗を小さくする
目的で設けられる。たとえば、固体電解質層4がMnO
2により構成され、金属層7が銀などにより構成されて
いる場合などにバッファ層6が設けられる。そのため、
バッファ層6は必要に応じて設けられる任意のものであ
る。
【0025】金属層7は、陰極として機能するものであ
り、たとえばメッキ処理を施して銀などの導体層を形成
することにより設けられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】固体電解質コンデンサの一例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 固体電解質コンデンサ 2 多孔質導体 20 孔(多孔質導体の) 4 固体電解質層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質導体における各孔内に、固体電解
    質層が形成された固体電解質コンデンサを製造する方法
    であって、 上記固体電解質層は、金属水酸化物のゾルを上記多孔質
    導体に含浸した後に、脱水処理を行ってゲル化し、この
    ゲルを加熱処理して金属酸化物層を生成させるゾル−ゲ
    ル処理により形成されることを特徴とする、固体電解質
    コンデンサの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記脱水処理および上記加熱処理は、上
    記ゾルを含浸した多孔質導体を、100〜200℃で
    0.5〜2時間加熱することにより同一工程において行
    われる、請求項1に記載の固体電解質コンデンサの製造
    方法。
  3. 【請求項3】 上記金属水酸化物は、マンガンまたは鉛
    の水酸物である、請求項1または2に記載の固体電解質
    コンデンサの製造方法。
  4. 【請求項4】 上記多孔質導体は、弁作用金属の粉末を
    圧縮成形した後に、焼結することにより形成される、請
    求項1ないし3のいずれかに記載の固体電解質コンデン
    サの製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2015118902A1 (ja) * 2014-02-07 2017-03-23 株式会社村田製作所 コンデンサ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2015118902A1 (ja) * 2014-02-07 2017-03-23 株式会社村田製作所 コンデンサ

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