JP2002222687A - 加熱装置 - Google Patents

加熱装置

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JP2002222687A JP2001016288A JP2001016288A JP2002222687A JP 2002222687 A JP2002222687 A JP 2002222687A JP 2001016288 A JP2001016288 A JP 2001016288A JP 2001016288 A JP2001016288 A JP 2001016288A JP 2002222687 A JP2002222687 A JP 2002222687A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置を大型化することなく、加熱ローラの軸
線方向における温度分布の均一性を改善する。 【解決手段】 交番磁界中で発熱する導電層22を備え
る加熱ローラ12の軸線方向に沿って延びる一対の延在
コイル部24,25と、加熱ローラ12の軸線方向の両
端部付近にそれぞれ配置され、各延在コイル部24,2
5の両端部にそれぞれ連なり、加熱ローラ12の周方向
に沿って延び、各延在コイル部24,25の一方および
他方の端部同志を連結する一対の屈曲したコイル端部2
7とを有する誘導コイル13が、加熱ローラ12の外周
面から半径方向外方に間隔をあけて設けられる。誘導コ
イル13の屈曲したコイル端部27付近には、磁性材料
からなる磁束分布調整部材14が、配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乾式電子写真機器
における定着装置、湿式電子写真機器における乾燥装
置、インクジェットプリンタにおける乾燥装置、リライ
タブルメディア用消去装置用で、好適に実施される誘導
加熱方式を用いた加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】加熱装置、たとえば乾式電子写真機器に
おける定着装置、湿式電子写真機器における乾燥装置、
リライタブルメディア用消去装置用の加熱装置におい
て、アルミニウムなどの中空芯金を有する加熱ローラ内
部にハロゲンランプを設け、ハロゲンランプによって加
熱ローラを加熱する構成が、従来から広く用いられてい
る。このハロゲンランプを用いる方式では、加熱開始時
の立ち上がりが遅く、ウォームアップ時間が長くなると
いう問題がある。そこで、加熱ローラに導電層を設け、
導電層に磁界発生手段によって交番磁界を与えて渦電流
を発生させ、この渦電流によるジュール熱で加熱ローラ
を発熱させるという誘導加熱装置が注目されている。
【0003】このような誘導加熱装置の加熱ローラの加
熱効率向上を目的とした先行技術として、特願平11−
374940がある。この先行技術の誘導加熱装置にお
いては、磁界発生手段に備えられる誘導コイル背面側、
すなわち誘導コイルに対して加熱ローラと反対側に、磁
束分布調整部材を配置する。この先行技術の特徴は、以
下のようなものである。
【0004】(1)誘導コイルによって発生する交番磁
界のうち、誘導コイル背面側の磁束を磁束分布調整部材
によって集中させることができる。誘導コイル背面側の
磁束が磁束分布調整部材に集中すると、その影響を受け
て、磁束分布調整部材の反対側に配置された加熱ローラ
の導電層に鎖交する磁束密度も大きくなる。このことに
よって、加熱ローラの導電層に発生する渦電流が大きく
なり、発熱量が増大するので、加熱効率が改善される。
【0005】(2)誘導コイルが、曲率を有して加熱ロ
ーラを外囲するように配置されているので、加熱ローラ
への磁束集中効果が大きい。このことによって、少ない
量の磁束分布調整部材で効果的に加熱ローラに磁束を集
中させることができる。
【0006】(3)磁束分布調整部材を設けることによ
って、加熱ローラに磁束を効率よく集中できるので、加
熱ローラと誘導コイルとの距離を大きくとることができ
る。すなわち、誘導コイルが、加熱ローラの温度によっ
て受ける影響を、より小さくすることができる。このこ
とによって、誘導コイルの雰囲気温度を低くすることが
できるので、誘導コイルの抵抗が下がり、ジュール損が
少なくなり、加熱効率を改善できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この先行技術には、以
下の問題点がある。図21は、加熱装置1の平面図であ
る。図21に示すように、加熱装置1に備えられる誘導
コイル2は、加熱ローラ3の軸線方向と平行に延び、加
熱ローラ3の軸線方向両端部4,5付近において巻回さ
れることによって、屈曲したコイル端部6,7が形成さ
れる。誘導コイル2には、屈曲したコイル端部6,7以
外に一対の延在コイル部8,9が形成され、誘導コイル
2の延在コイル部8,9においては、磁束B1が加熱ロ
ーラ3の軸線方向に均しく形成されるので、磁束密度は
均一である。それに対して、屈曲したコイル端部6,7
においては、コイル端部6,7が曲率を有するので、形
成される磁束B2の密度には、疎、密の不均一が生じ
る。すなわち、コイル端部6,7の半径方向内方側の磁
束密度は大きくなり、コイル端部6,7の半径方向外方
側である加熱ローラの端部4,5側では、磁束密度が小
さくなる。磁束密度の小さな加熱ローラの端部4,5側
では、磁束密度に対応して発熱量が少なくなるので、磁
束密度の大きなコイル端部6,7の半径方向内方側であ
る加熱ローラ3の中央よりの部分に比べて、加熱ローラ
3の温度が低くなるいう問題がある。すなわち、加熱ロ
ーラ3の軸線方向における温度分布が不均一となる。
【0008】この問題を解決する手段として、誘導コイ
ル2の延在コイル部8,9の長さL1を、加熱ローラ3
の軸線方向の長さL2よりも長くすることができるけれ
ども、誘導コイル2を長くすることによって加熱装置1
が大型化するので、装置寸法に制約のある小型の複写機
およびプリンタなどに適用するには好ましくない。
【0009】本発明の目的は、装置を大型化することな
く、加熱ローラの軸線方向における温度分布の均一性を
改善することができる加熱装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、交番磁界中で
発熱する導電層を備える加熱ローラと、加熱ローラの外
周面から半径方向外方に間隔をあけて設けられ、加熱ロ
ーラの外周面を周方向に部分的に覆い交番磁界を発生す
る誘導コイルであって、加熱ローラの軸線方向に沿って
延びる一対の延在コイル部と、加熱ローラの軸線方向の
両端部付近にそれぞれ配置され、各延在コイル部の両端
部にそれぞれ連なり、加熱ローラの周方向に沿って延
び、各延在コイル部の一方および他方の端部同志に連結
する一対の屈曲したコイル端部とを有する誘導コイル
と、誘導コイルの屈曲したコイル端部付近に配置された
磁性材料からなる磁束分布調整部材とを含むことを特徴
とする加熱装置である。
【0011】本発明に従えば、誘導コイルの屈曲したコ
イル端部付近に、磁性材料からなる磁束分布調整部材を
設けるので、磁束分布調整部材が、誘導コイルによって
発生される磁束を集中し、加熱ローラの軸線方向の両端
部付近に鎖交する磁束密度を大きくすることができる。
加熱ローラの発熱量は、加熱ローラの導電層に鎖交する
磁束密度の増加にともなって増加するので、加熱ローラ
の軸線方向両端部付近の発熱量を増加し、加熱ローラの
軸線方向における温度分布の均一性を向上することがで
きる。
【0012】また本発明は、前記磁束分布調整部材は、
加熱ローラの外周面と誘導コイルとの間に設けられるこ
とを特徴とする。
【0013】また本発明は、前記磁束分布調整部材は、
誘導コイルに対して加熱ローラと反対側に設けられるこ
とを特徴とする。
【0014】本発明に従えば、磁束分布調整部材は、加
熱ローラの外周面と誘導コイルとの間、または誘導コイ
ルに対して加熱ローラと反対側に設けられる。磁束分布
調整部材が配置される部位においては、誘導コイルによ
って発生される磁束は、磁束分布調整部材に集中するの
で、ほとんど加熱ローラを通ることがない。磁束は磁束
分布調整部材の端部から流出し、加熱ローラに鎖交する
部位では、磁束分布調整部材によって磁束が集中されて
いたことによって磁束密度が高くなるので、加熱ローラ
の発熱量が大きくなる。したがって、磁束分布調整部材
の端部を、加熱ローラの軸線方向に配置する位置を変化
させることによって、加熱ローラの発熱量が増加する位
置を選定することができる。
【0015】また本発明は、前記磁束分布調整部材は、
加熱ローラの外周面と誘導コイルとの間に設けられる第
1磁束分布調整部材と、誘導コイルに対して加熱ローラ
と反対側に設けられる第2磁束分布調整部材とを含むこ
とを特徴とする。
【0016】本発明に従えば、磁束分布調整部材は、加
熱ローラの外周面と誘導コイルとの間に設けられる第1
磁束分布調整部材と、誘導コイルに対して加熱ローラと
反対側に設けられる第2磁束分布調整部材とを含むの
で、誘導コイルによって発生される磁束を、誘導コイル
の加熱ローラ外周面を臨む側とその反対側との両側にお
いて、磁束分布調整部材に集中させることができる。第
1磁束分布調整部材と第2磁束分布調整部材とに磁束が
集中されるので、磁束密度が小さくなることを抑制でき
る。このことによって、磁束をより効率的に集中させ
て、加熱ローラに導くことができるので、加熱ローラの
発熱量を増加させることができる。
【0017】また本発明は、前記磁束分布調整部材は、
第1磁束分布調整部材と第2磁束分布調整部材とを接続
する磁束分布調整接続部材をさらに含むことを特徴とす
る。
【0018】本発明に従えば、磁束分布調整部材は、第
1磁束分布調整部材と第2磁束分布調整部材とを接続す
る磁束分布調整接続部材をさらに含むので、第2磁束分
布調整部材に集中された磁束を、効率的に第1磁束分布
調整部材に導くことができる。このことによって、磁束
分布調整部材に集中される磁束を、効率的に加熱ローラ
に鎖交させることが可能となる。
【0019】また本発明は、第1磁束分布調整部材と、
第2磁束分布調整部材と、磁束分布調整接続部材とは、
相互に着脱可能であることを特徴とする。
【0020】本発明に従えば、第1磁束分布調整部材
と、第2磁束分布調整部材と、磁束分布調整接続部材と
は、相互に着脱可能である。このことによって、誘導コ
イルの屈曲したコイル端部付近への、磁束分布調整部材
の設置が容易になる。また、磁束分布調整部材の断面形
状が変化する部分のき裂および割れの発生を抑制するこ
とができるので、部材寿命を長くすることができる。ま
た、磁束分布調整部材の形状を容易に変更することがで
きる。
【0021】また本発明は、誘導コイルの屈曲したコイ
ル端部は、加熱ローラの長手方向外方側に湾曲してお
り、前記磁束分布調整部材の磁束分布調整接続部材は、
誘導コイルの屈曲したコイル端部の半径方向内方に配置
されることを特徴とする。
【0022】本発明に従えば、磁束分布調整接続部材
は、誘導コイルの屈曲したコイル端部の半径方向内方に
配置される。コイル端部の半径方向内方は、コイル端部
半径方向外方に比べて磁束密度が大きいので、磁束分布
調整接続部材をコイル端部の半径方向内方に配置するこ
とによって、磁束を効率的に集中させ、加熱ローラの発
熱に利用することができる。
【0023】また本発明は、磁束分布調整部材は、加熱
ローラの軸線方向に延び、磁束分布調整部材の加熱ロー
ラの軸線方向外方側の端部は、誘導コイルの端部付近
に、または誘導コイルの端部から加熱ローラの軸線方向
内方側に間隔をあけて配置されることを特徴とする。
【0024】本発明に従えば、磁束分布調整部材の加熱
ローラの軸線方向外方側の端部は、誘導コイルの端部付
近に、または誘導コイルの端部から加熱ローラの軸線方
向内方側に間隔をあけて配置される。このことによっ
て、磁束分布調整部材の加熱ローラの軸線方向外方側の
端部から流出する磁束を、加熱ローラの導電層に効果的
に鎖交させることができる。
【0025】また本発明は、前記いずれかに記載の加熱
装置と、記録媒体に可視像を形成する可視像形成手段
と、記録媒体を搬送する搬送手段とを含むことを特徴と
する画像形成装置である。
【0026】本発明に従えば、画像形成装置は、前記い
ずれか1つの加熱装置を含むので、記録媒体の搬送方向
に垂直な方向に加熱むらのない良好な品質の画像を形成
することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の一形態の加
熱装置である定着装置11の構成を簡略化して示す概略
断面図であり、図2は加熱ローラ12、誘導コイル13
および磁束分布調整部材14の構成を簡略化して示す分
解斜視図であり、図3は図2の加熱ローラ12、誘導コ
イル13および磁束分布調整部材14の構成を簡略化し
て示す斜視図であり、図4は図3の切断面線IV−IV
からみた断面図であり、図5は図1に示す定着装置11
を備える画像形成装置15の構成を簡略化して示す概略
断面図である。
【0028】定着装置11は、大略的に加熱ローラ12
と、誘導コイル13と、磁束分布調整部材14と、加圧
ローラ16と、励磁回路17と、温度検出器18とを含
む。加熱ローラ12は、中空構造を有するローラであ
り、記録媒体である記録紙19を加熱する。加圧ローラ
16は、加熱ローラ12に対向して配置され、図示しな
い弾性部材によって加熱ローラ12を押圧する方向に付
勢されている。誘導コイル13は、加熱ローラ12の半
径方向外方に配置される。この構成の定着装置11は、
加熱ローラ12と加圧ローラ16との間に、トナー像を
担持する記録紙19を挟圧搬送することによって、記録
紙19に転写されたトナー20を、加熱溶融させて定着
させる。図1では、定着前のトナー20が、定着後のト
ナー21に変化したことを示す。
【0029】加熱ローラ12は、中空円筒状の形状を有
し、定着装置11の機体に回転自在に支持される。加熱
ローラ12の軸線方向両端部には、図示しない歯車など
が取付けられ、加熱ローラ12は歯車を介して電動機に
よって回転される。また加熱ローラ12は、交番磁界中
で発熱する導電層22と、導電層22の外周に被覆され
る離型層23とを含む。
【0030】導電層22は、円筒形状を有し、たとえば
鉄またはSUS430ステンレス鋼などの導電性を有す
る金属製部材である。導電層22は、誘導コイル13に
よって形成される交番磁界中で電流が誘導されて発熱す
る発熱体であり、その素材としては、磁性を有し導電性
のある材料であればよく、特に比透磁率の高い材料が適
している。導電層22の素材としては、前述の材料以外
でも珪素鋼板、電磁鋼板およびニッケル鋼なども使用す
ることができる。
【0031】また、SUS304ステンレス鋼のように
非磁性であっても、体積抵抗率の大きい材料であれば、
渦電流が発生するときの発熱量が大きいので、導電層2
2の素材として使用することができる。さらに、たとえ
ばセラミックのような非磁性の材料が基材として用いら
れている場合であっても、前述のような比透磁率の高い
材料が導電性を保持できるように基材に配置されていれ
ば、導電層22として使用することができる。本実施の
形態では、加熱ローラ12の導電層22として、直径が
30mm、厚みが0.4mmの鉄ローラ、材質はJIS
G3445に規定されるSTKMを使用した。
【0032】離型層23は、加熱ローラ2と加圧ローラ
4とが当接して押圧されている接触ニップ部31におい
て、加熱されて粘度が低下したトナーが、加熱ローラ1
2の外周面に付着するオフセットを防止するために、導
電層22の外周面に被覆される。離型層23には、ポリ
テトラフルオロエチレン(PTFE)もしくはテトラフ
ルオロエチレンとペルフルオロアルキルビニルエーテル
との共重合体(PFA)などのフッ素系の材料、シリコ
ンゴムおよびフッ素ゴムなどが適している。本実施の形
態では、離型層23としてPTFEを厚み20μmに被
覆した。
【0033】加圧ローラ16は、円柱状もしくは円筒状
の形状を有し、鉄、ステンレス鋼もしくはアルミニウム
製の芯金の外周面上にシリコンゴムなどの耐熱弾性層が
設けられた部材である。耐熱弾性層の外周面上には、P
TFEもしくはPFAなどからなるトナー付着防止のた
めの離型層が設けられてもよい。加圧ローラ16は、図
示しない軸受によって定着装置11の機体に回転自在に
支持され、またばね等の弾性部材によって、加熱ローラ
12に対して、たとえば100Nの力で押圧される。こ
のことによって、加熱ローラ12および加圧ローラ16
の軸線に対して直角方向に幅3.5mm程度の接触ニッ
プ部31が形成される。
【0034】誘導コイル13は、加熱ローラ12の軸線
方向に沿って延びる一対の延在コイル部24,25と、
加熱ローラ12の軸線方向の両端部26(一端部26の
み図示)付近にて、各延在コイル部24,25の両端部
にそれぞれ連なり、加熱ローラ12の周方向に沿って延
び、各延在コイル部24,25の一方および他方の端部
同志に連結する一対の屈曲したコイル端部27(一方の
コイル端部27のみ図示)よりなる。誘導コイル13
は、加熱ローラ12の外周面から半径方向外方に間隔を
あけて設けられ、加熱ローラ12の外周面を周方向に部
分的に覆い、交番磁界を発生する。
【0035】誘導コイル13は、平面形状が円形の線材
をコイル状に形成したものであり、たとえば酸化物の皮
膜からなる表面絶縁層を有するアルミニウム単線からな
る。誘導コイル13の素材としては、アルミニウム単線
に限定されることなく、銅線もしくは銅を基材とする複
合材料の線であってもよく、またエナメル線を撚り線に
したリッツ線であってもよい。前述のいずれの材料を用
いる場合であっても、誘導コイル13自体の抵抗発熱に
よるエネルギ損失を抑制するために、誘導コイル13の
全抵抗値は、0.5Ω以下であることが望ましく、さら
に望ましくは0.1Ω以下である。
【0036】誘導コイル13は、励磁回路17に接続さ
れ、励磁回路17によって誘導コイル13に高周波電流
を流すことによって交番磁界を発生する。交番磁界によ
って、加熱ローラ12に設けられた導電層22に渦電流
が発生し、導電層22は誘導加熱される。導電層22が
誘導加熱されることによって、加熱ローラ12が昇温す
ると、加熱ローラ12の外周面に当接する温度検出器1
8が表面温度を検出し、その検出信号に応答して励磁回
路17の動作が制御され、加熱ローラ12の表面温度が
一定に保たれる。本実施の形態では、誘導コイル13
は、加熱ローラ12の軸線方向に1つ設けられているけ
れども、トナーを定着させる記録紙19の寸法に応じて
複数個が設けられてもよい。
【0037】次に、前述のように構成された定着装置1
1の動作について説明する。まず、ウォームアップ時に
おいて、励磁回路17がONとなり、誘導コイル13が
励磁されて加熱ローラ12の導電層22に渦電流が誘起
され、ジュール熱によって発熱する。このときの発熱量
は、たとえば800Wである。また、励磁回路17によ
る通電が開始すると同時に、加熱ローラ12が回転駆動
され、加熱ローラ12に押圧されている加圧ローラ16
は従動回転する。加熱ローラ12の表面温度は、温度検
出器18によって常時検知され、加熱ローラ12の表面
温度が規定の設定温度たとえば180℃に達すると、ウ
ォームアップが完了し、励磁回路17による誘導コイル
13への通電が、ON−OFF制御に切換わり、加熱ロ
ーラ12の表面温度が前記規定の設定温度に維持され
る。
【0038】ウォームアップが完了した状態の定着装置
11の接触ニップ部31に、未定着トナー20の画像が
転写された記録紙19を通過させることによって、未定
着トナー20は、加熱ローラ12から熱を受け、また加
熱ローラ12と加圧ローラ13との押圧による圧力を受
けて、記録紙19上に溶融定着されて堅牢な画像とな
る。
【0039】次に、磁束分布調整部材14について説明
する。磁束分布調整部材14は、加熱ローラ12の軸線
方向に平行な断面の形状が略U字状を有し、導電層22
の比透磁率μ1を超える比透磁率μ2を有する高透磁率
の磁性材料を用いるのが好ましい。磁束分布調整部材1
4は、誘導コイル13に通電されるときに発生する磁束
を、磁束分布調整部材14に集中させることを目的とし
て設けられる。したがって、磁束分布調整部材14は、
導電層22よりも磁束が通りやすい素材、すなわち磁気
抵抗の小さい素材で構成されなければならない。
【0040】磁気抵抗は、透磁率が大きくなるのにとも
なって減少するので、導電層22の比透磁率μ1を超え
る比透磁率μ2を有する高透磁率の磁性材料を、磁束分
布調整部材14の素材として選択することによって、誘
導コイル13により発生される磁束を、磁束分布調整部
材14へ集中させることができる。この磁束分布調整部
材14の素材には、導電層22素材である前記鉄ロール
の比透磁率μ1を超える比透磁率μ2を有する素材、た
とえばフェライト(ニッケル−亜鉛系、銅−亜鉛系)、
珪素鋼板および電磁鋼板などが適している。
【0041】また、磁束分布調整部材14の導電性が良
いと、磁束分布調整部材14自体に渦電流が発生し、鉄
損というジュール発熱を生じるので、磁束分布調整部材
14は、焼結または薄板の積層によって形成され、導電
性を低下させることが望ましい。
【0042】また、磁束分布調整部材14のキュリー温
度が、トナーを定着する加熱ローラ12の設定温度より
も高い温度になるような素材を選定することが望まし
い。磁束分布調整部材14のキュリー温度が、トナーを
定着する加熱ローラ12の設定温度よりも低いと、加熱
ローラ12が設定温度に達するとき、磁束分布調整部材
14の透磁率が低下するので、磁束分布調整部材14を
通る磁束が減少する。このことによって、加熱ローラ1
2に鎖交する磁束密度が小さくなり、加熱ローラ12の
発熱量が減少する。
【0043】磁束分布調整部材14は、誘導コイル13
の屈曲したコイル端部27付近に配置され、加熱ローラ
12の外周面と誘導コイル13との間に設けられる第1
磁束分布調整部材28と、誘導コイル13に対して加熱
ローラ12と反対側に設けられる第2磁束分布調整部材
29と、第1磁束分布調整部材28と第2磁束分布調整
部材29とを接続する磁束分布調整接続部材30とを含
む。図2、図3および図4において、磁束分布調整部材
14は、誘導コイル13の屈曲した一方のコイル端部2
7付近に配置されたもののみが図示されているけれど
も、図示されていない他方の屈曲したコイル端部にも設
けられる。
【0044】第1磁束分布調整部材28は、加熱ローラ
12の軸線方向に延び、加熱ローラ12の軸線方向の長
さd1、加熱ローラ12の半径方向の厚みd2を有す
る。加熱ローラ12の周方向長さは、加熱ローラ12の
軸線方向において断続的に変化する。すなわち、加熱ロ
ーラ12の軸線方向内方側で磁束分布調整接続部材30
に連なって形成される第1磁束分布調整部材幅狭部58
の加熱ローラ12の周方向長さd5よりも、加熱ローラ
12の軸線方向外方側で、第1磁束分布調整部材幅狭部
58に連なって形成される第1磁束分布調整部材幅広部
59の加熱ローラ12の周方向長さd4の方が大きく形
成される。このことによって、誘導コイル13の屈曲し
たコイル端部27付近に配置される第1磁束分布調整部
材幅広部59は、加熱ローラ12の軸線方向に垂直な平
面の断面積が大きくなるので、多くの磁力線を通すこと
が可能となる。
【0045】磁束分布調整接続部材30は、略直方体形
状を有する。磁束分布調整接続部材30は、誘導コイル
13の屈曲したコイル端部27の半径方向内方に配置さ
れるので、寸法変更に際しては、加熱ローラ12の周方
向長さよりも、加熱ローラ12の軸線方向厚みd3を変
更することが容易である。磁束分布調整接続部材30
は、第1磁束分布調整部材28と第2磁束分布調整部材
29とを接続し、第2磁束分布調整部材29に集中され
た磁束を、効率的に第1磁束分布調整部材28に導くこ
とができるので、磁束分布調整部材14に集中される磁
束を、効率的に加熱ローラ12に鎖交させることが可能
となる。
【0046】第2磁束分布調整部材29は、加熱ローラ
12の軸線方向に延びる略直方体形状を有する。本実施
の形態では、第1磁束分布調整部材28と磁束分布調整
接続部材30とは一体に形成される。第2磁束分布調整
部材29は、一体に形成される第1磁束分布調整部材2
8および磁束分布調整接続部材30の両者と、相互に着
脱可能に形成される。このことによって、誘導コイル1
3の屈曲したコイル端部27付近への、磁束分布調整部
材14の設置が容易になる。また、磁束分布調整部材1
4の断面形状が変化する部分のき裂および割れの発生を
抑制することができるので、部材寿命を長くすることが
できるとともに、磁束分布調整部材14の形状を容易に
変更することができる。
【0047】また、磁束分布調整部材14は、加熱ロー
ラ12の軸線方向に延び、磁束分布調整部材14の加熱
ローラ12の軸線方向外方側の端部39,40は、誘導
コイル13の端部32付近に、または誘導コイル13の
端部32から加熱ローラ12の軸線方向内方側に間隔を
あけて配置される。磁束分布調整接続部材30は、前述
のように加熱ローラ12の軸線方向外方側に湾曲してい
る誘導コイル13の屈曲したコイル端部27の半径方向
内方に配置される。
【0048】磁束分布調整部材14は、加熱ローラ12
に鎖交する磁束分布を調整、すなわち加熱ローラ12に
磁束が鎖交する位置および磁束密度を制御する部材であ
る。次に、磁束分布調整部材14の機能について説明す
る。図6は磁束分布調整部材14がない場合の加熱ロー
ラ12の軸線方向端部26付近の断面図であり、図7は
図6の側面図および加熱ローラ12の発熱量Qと加熱ロ
ーラ12の軸線方向端部26からの距離Dとの関係を示
す図である。
【0049】図6に示すように、磁束分布調整部材14
がない場合、誘導コイル13によって発生される第1磁
力線33は、誘導コイル13の屈曲したコイル端部27
の断面を中心とする円弧状に形成される。このとき第1
磁力線33は、大気中から加熱ローラ12の導電層22
に流入し、導電層22を通って大気中に流出して閉塞す
る曲線となる。誘導コイル13の屈曲したコイル端部2
7付近において、第1磁力線33が形成する磁束密度
は、誘導コイル13の屈曲したコイル端部27の半径方
向内方において密になり、誘導コイル13の屈曲したコ
イル端部27の半径方向外方において疎になる。
【0050】加熱ローラ12の発熱量の分布は、加熱ロ
ーラ12の導電層22を通る磁束密度の分布にほぼ一致
する。すなわち、加熱ローラ12の発熱量Qは、磁束密
度が密の部分において大きく、疎の部分において小さ
い。図7(b)に示す第1曲線34は、加熱ローラ12
の発熱量Qと加熱ローラ12の軸線方向端部26からの
距離Dとの関係を示す。磁束分布調整部材14が設けら
れない場合には、加熱ローラ12の発熱量Qは、加熱ロ
ーラ12の軸線方向端部26から誘導コイル13の半径
方向内方に向うに従って増加し、加熱ローラ12の軸線
方向端部26から離間した軸線方向中央よりの位置35
において最大となり、加熱ローラ12の軸線方向に沿っ
て延びる一対の延在コイル部24,25による発熱量Q
とほぼ同等となる。
【0051】したがって、加熱ローラ12の軸線方向端
部26の温度は、軸線方向中央よりの位置35の温度に
比べて低くなり、加熱ローラ12の軸線方向に温度分布
の不均一が生じる。このことによって、記録紙19上の
トナーを定着するとき、記録紙19の搬送方向に垂直な
方向に定着むらが生じるという問題がある。
【0052】図8は磁束分布調整部材14がある場合の
加熱ローラ12の軸線方向端部26付近の断面図であ
り、図9は図8の側面図および加熱ローラ12の発熱量
Qと加熱ローラ12の軸線方向端部26からの距離Dと
の関係を示す図である。
【0053】図8に示すように、磁束分布調整部材14
が定着装置11に設けられている場合、誘導コイル13
によって発生される第2磁力線36は、磁束分布調整部
材14に集中する。磁束分布調整部材14の比透磁率μ
2が導電層22の比透磁率μ1を超える、すなわち磁束
分布調整部材14の方が、導電層22よりも磁気抵抗が
小さいので、磁束分布調整部材14が設けられた部位に
おいては、第2磁力線36は、導電層22よりも磁束分
布調整部材14を優先的に通る。
【0054】したがって、磁束分布調整部材14が設け
られた部位では、第2磁力線36は導電層22を通るこ
となく、第1磁束分布調整部材28、磁束分布調整接続
部材30および第2磁束分布調整部材29を通って、第
1および第2磁束分布調整部材28,29の加熱ローラ
12の軸線方向外方側端部39,40から大気中に流出
あるいは流入する。誘導コイル13には、励磁回路17
より高周波電流が印加されるので、それに伴い発生する
磁力線の方向は時間とともに変化する。ここでは、磁力
線の方向は、ある時間に固定したときの状態を示してい
る。
【0055】第1磁束分布調整部材28の加熱ローラ1
2の軸線方向外方側端部39から大気中に流出した第2
磁力線36は、大気中から導電層22に流入する。導電
層22を通った第2磁力線36は、導電層22から再び
大気中に流出し、第2磁束分布調整部材29の加熱ロー
ラ12の軸線方向外方側端部40に流入する第2磁力線
36と連なり閉塞する曲線となる。
【0056】第2磁力線36は、磁束分布調整部材14
を集中して通るので、磁束分布調整部材14内部の磁束
密度は、大気中よりも、また導電層22よりも大きくな
る。したがって、第1および第2磁束分布調整部材2
8,29の加熱ローラ12の軸線方向外方側端部39,
40から大気中に流出する第2磁力線36は、大気中で
あっても前記端部39,40付近においては磁束密度が
大きい。第1磁束分布調整部材28の加熱ローラ12の
軸線方向外方側端部39から流出した第2磁力線36
が、導電層22に鎖交する位置においては、磁束分布調
整部材14が設けられていない場合に比べて磁束密度が
高くなる。すなわち、磁束分布調整部材14が設けられ
ていない場合には、磁束密度が小さくて発熱量Qが少な
く、昇温不足であった加熱ローラ12の軸線方向端部2
6付近においても、磁束分布調整部材14を設けること
によって、磁束密度を高くし発熱量Qを大きくすること
ができる。
【0057】図9(b)に示す第2曲線37は、加熱ロ
ーラ12の発熱量Qと加熱ローラ12の軸線方向端部2
6からの距離Dとの関係を示す。磁束分布調整部材14
が設けられる場合には、加熱ローラ12の発熱量Qは、
加熱ローラ12の軸線方向端部26から軸線方向内方に
向うに従って急激に増加し、加熱ローラ12の軸線方向
端部26よりの位置38において、最大となり飽和す
る。第2曲線37上の最大発熱量を示す位置38は、磁
束分布調整部材14が設けられない場合に最大発熱量を
示した前記第1曲線34上の位置35よりも、加熱ロー
ラ12の軸線方向端部26に近い。磁束分布調整部材1
4を設けることによって、加熱ローラ12の軸線方向端
部26により近い位置38において、加熱ローラ12は
最大の発熱量を得ることができるので、加熱ローラ12
の軸線方向の温度分布均一性が向上する。
【0058】前述のように第1および第2磁束分布調整
部材28,29の加熱ローラ12の軸線方向外方側端部
39,40から磁束が流出あるいは流入し、導電層22
に鎖交する部位では、磁束分布調整部材14によって磁
束を集中し磁束密度を高くすることができるので、加熱
ローラ12の発熱量Qを大きくすることができる。した
がって、第1および第2磁束分布調整部材28,29の
端部を、加熱ローラ12の軸線方向に配置する位置を変
化させることによって、加熱ローラ12の発熱量Qが増
加する位置を記録紙19の寸法に応じて適宜選定するこ
とができる。
【0059】本実施の形態では、磁束分布調整部材14
は、第1磁束分布調整部材28と、第2磁束分布調整部
材29と、磁束分布調整接続部材30とを含むので、誘
導コイル13によって発生される磁束を、大気中に漏洩
して磁束密度が小さくなることを抑制できる。このこと
によって、磁束をより効率的に集中させて加熱ローラ1
2の導電層22に導き、鎖交させることができるので、
加熱ローラの発熱量を増加させることができる。また、
磁束分布調整接続部材30は、誘導コイル13の屈曲し
たコイル端部27半径方向外方に比べて、磁束密度の大
きなコイル端部27半径方向内方に配置されるので、大
気中に漏洩する磁束を一層少なくして効率的に集中さ
せ、加熱ローラ12の発熱に利用することができる。
【0060】さらに、本実施の形態では、磁束分布調整
部材14は、第1磁束分布調整部材28および第1磁束
分布調整部材28に連なって形成される磁束分布調整接
続部材30と、第2磁束分布調整部材29とは、相互に
着脱可能である。このことによって、誘導コイル13の
屈曲したコイル端部27付近への、磁束分布調整部材1
4の設置が容易になる。また、磁束分布調整部材14の
断面形状が変化する部分のき裂および割れの発生を抑制
することができるので、磁束分布調整部材14の寿命を
長くすることができる。また、磁束分布調整部材14の
形状を容易に変更することができる。
【0061】前述の定着装置11を備える本実施の形態
の画像形成装置15は、記録紙19上に可視像を形成す
る4組の可視像形成手段41Y,41M,41C,41
Bと、記録紙19を収納する記録紙トレー51と、記録
紙19を搬送する搬送手段52を含む。記録紙トレー5
1は、矢符53に示す記録紙19の搬送方向最上流側に
配置され、記録紙19を載置して蓄えるとともに、画像
を形成するときには、記録紙19を1枚ずつ分離して給
送する。
【0062】4組の可視像形成手段41Y,41M,4
1C,41Bは、イエロー41Y、マゼンタ41M、シ
アン41C、ブラック41Bが、矢符53に示す記録紙
19の搬送方向上流側から下流側に向ってこの順序で搬
送手段52に沿って設けられる。
【0063】イエローの可視像形成手段41Yは、感光
体42と、帯電ローラ43と、レーザ照射手段44と、
現像器45と、転写ローラ46と、クリーナ47とを含
む。感光体42は、画像形成装置15の機体に回転自在
に設けられ、表面には静電潜像が形成される。帯電ロー
ラ43は、感光体42に対向配置され、感光体42の表
面を一様に帯電させる。レーザ照射手段44は、画像情
報に応じて感光体42の表面をレーザ露光し、静電潜像
を形成させる。
【0064】現像器45は、感光体42と予め定める間
隔を有して対向配置され、感光体42にトナーを供給し
て静電潜像を現像し、顕像化する。転写ローラ46は、
後述の無端状ベルト54を介して感光体42と対向配置
され、トナーとは逆のバイアス電圧が印加されて、感光
体42の表面に形成されるトナー像を記録紙19上に転
写する。クリーナ47は、トナー像が感光体42から記
録紙19上に転写された後、感光体42の表面に残留し
たトナーを除去し、次の現像に備えて感光体42の表面
をクリーニングする。他の可視像形成手段41M,41
C,41Bは、トナーの色が異なる点を除いて可視像形
成手段41Yと同一の構成を有する。
【0065】搬送手段は、駆動ローラ55と、アイドリ
ングローラ56と、駆動ローラ55とアイドリングロー
ラ56とによって架張されて回動可能な無端状ベルト5
4とを含む。駆動ローラ55は、図5の紙面に垂直方向
の軸線まわりに電動機などによって回転駆動される。ア
イドリングローラ56は駆動源を持たないけれども、駆
動ローラ55の回転駆動力が無端状ベルト54により伝
えられて、駆動ローラ55と同一方向の軸線まわりに従
動回転する。駆動ローラ55とアイドリングローラ56
との間に架張された無端状ベルト54は、駆動ローラ5
5の回転駆動にともなって矢符53に示す方向に回動
し、記録紙19を静電吸着させて搬送する。
【0066】画像形成装置15においては、次のように
画像が形成される。記録紙トレー51から1枚ずつ給送
される記録紙19は、無端状ベルト54によって矢符5
3方向に搬送される。まず可視像形成手段41Yでは、
感光体42が表面を帯電ローラ43によって一様に帯電
され、その後感光体42の表面が、レーザ照射手段44
により画像情報に応じてレーザ露光されて静電潜像が形
成される。現像器45により感光体42上の静電潜像に
対してトナー像が現像され、この顕像化されたトナー像
がトナーとは逆極性のバイアス電圧が印加された転写ロ
ーラ46によって、無端状ベルト54上の記録紙19に
転写される。
【0067】記録紙19には、矢符53に示す方向に搬
送される途上において、搬送方向下流側に配置された他
の各可視像形成手段41M,41C,41Bによって、
各色のトナーが順次多重転写される。4組の可視像形成
手段41Y,41M,41C,41Bによる転写が終了
した後、記録紙19は、駆動ローラ55に形成された曲
率により、無端状ベルト54から剥離され、定着装置1
1に搬送される。定着装置11において、トナー像を担
持した記録紙19は、加熱ローラ12と加圧ローラ16
との間で挟圧されて適度な温度と圧力が与えられ、トナ
ーは溶解して記録紙19に定着され堅牢な画像となる。
【0068】図10は本発明の第2の実施の形態である
定着装置要部の構成を簡略化して示す側面図であり、図
11は図10に示す加熱ローラ12の発熱量Qと加熱ロ
ーラ12の軸線方向端部26からの距離Dとの関係を示
す図である。本実施の形態の磁束分布調整部材61は、
実施の第1形態の磁束分布調整部材14と類似し、対応
する部分には同一の参照符号を付して説明を省略する。
【0069】本実施の形態の磁束分布調整部材61は、
第1磁束分布調整部材62と、第2磁束分布調整部材2
9と、磁束分布調整接続部材30とを含む。注目すべき
は、第1磁束分布調整部材62の加熱ローラ12の軸線
方向長さd6が、実施の第1形態における第1磁束分布
調整部材28の加熱ローラ12の軸線方向長さd1より
も短いことである。したがって、第1磁束分布調整部材
62の加熱ローラ12の軸線方向外方側端部63は、実
施の第1形態の場合に比べて、距離(d1−d6)だけ
加熱ローラ12の軸線方向内方側に位置し、第1磁束分
布調整部材62の加熱ローラ12の軸線方向外方側端部
63から流出した磁束が、加熱ローラ12に鎖交する位
置も、ほぼ距離(d1−d6)だけ加熱ローラ12の軸
線方向内方側に移動する。
【0070】このことによって、磁束分布調整部材61
を設けた場合、加熱ローラ12の発熱量Qと加熱ローラ
12の軸線方向端部26からの距離Dとの関係は、前記
実施の第1形態における第2曲線37から、図11中の
矢符65に示す方向に移動した第3曲線64によって表
され、加熱ローラ12の最大発熱量を発現する位置は、
加熱ローラ12の軸線方向内方側にほぼ距離(d1−d
6)だけ移動する。
【0071】このように、第1磁束分布調整部材の加熱
ローラ12の軸線方向の長さを変えることによって、最
大発熱量を発現する加熱ローラ12の軸線方向の位置を
制御することができる。本実施の形態では、第1磁束分
布調整部材62の加熱ローラ12の軸線方向長さを変化
させることによって、最大発熱量を発現する加熱ローラ
12の軸線方向の位置を制御したが、第2磁束分布調整
部材29の加熱ローラ12の軸線方向長さを変化させる
ことによっても、同様の効果を得ることができる。
【0072】図12は本発明の第3の実施の形態である
定着装置要部の構成を簡略化して示す側面図であり、図
13は図12に示す加熱ローラ12の発熱量Qと加熱ロ
ーラ12の軸線方向端部26からの距離Dとの関係を示
す図である。本実施の形態の磁束分布調整部材66は、
実施の第1形態の磁束分布調整部材14と類似し、対応
する部分には同一の参照符号を付して説明を省略する。
【0073】本実施の形態の磁束分布調整部材66は、
第1磁束分布調整部材67と、第2磁束分布調整部材2
9と、磁束分布調整接続部材30とを含む。注目すべき
は、第1磁束分布調整部材67の加熱ローラ12の半径
方向厚みd7が、実施の第1形態の第1磁束分布調整部
材28の加熱ローラ12の半径方向厚みd2に比べて、
厚み差(d7−d2)だけ厚いことである。したがっ
て、第1磁束分布調整部材67の加熱ローラ12の軸線
方向に垂直な平面の断面積は、前記実施の第1形態の第
1磁束分布調整部材28に比べて大きくなり、より多く
の磁力線を通すことが可能となる。
【0074】このことによって、磁束分布調整部材66
を設けた場合、加熱ローラ12の発熱量Qと加熱ローラ
12の軸線方向端部26からの距離Dとの関係は、前記
実施の第1形態における第2曲線37から、矢符68に
示す方向に移動した第4曲線69によって表される。第
4曲線69と第2曲線37とを比べると、加熱ローラ1
2の最大発熱量を発現する位置はほとんど変化せず、最
大発熱量が増加する。逆に、第1磁束分布調整部材の加
熱ローラ12の半径方向厚みを薄くすると、最大発熱量
の値は減少する。
【0075】このように、第1磁束分布調整部材の加熱
ローラ12の半径方向厚みを変化させることによって、
加熱ローラ12の最大発熱量の増減を制御することがで
きる。本実施の形態では、第1磁束分布調整部材66の
加熱ローラ12の半径方向厚みを変化させることによっ
て、最大発熱量の増減を制御したが、第2磁束分布調整
部材29の加熱ローラ12の半径方向厚みを変化させる
ことによっても、同様の効果を得ることができる。
【0076】図14は本発明の第4の実施の形態である
定着装置要部の構成を簡略化して示す側面図であり、図
15は図14に示す加熱ローラ12の発熱量Qと加熱ロ
ーラ12の軸線方向端部26からの距離Dとの関係を示
す図である。本実施の形態の磁束分布調整部材70は、
実施の第1形態の磁束分布調整部材14と類似し、対応
する部分には同一の参照符号を付して説明を省略する。
【0077】本実施の形態の磁束分布調整部材70は、
第1磁束分布調整部材28と、第2磁束分布調整部材2
9と、磁束分布調整接続部材71とを含む。注目すべき
は、磁束分布調整接続部材71の加熱ローラ12の軸線
方向厚みd8が、実施の第1形態の磁束分布調整接続部
材30の加熱ローラ12の軸線方向厚みd3に比べて、
厚み差(d8−d3)だけ厚いことである。したがっ
て、磁束分布調整接続部材71の加熱ローラ12の軸線
方向に平行、かつ記録紙19の搬送方向に平行な平面の
断面積は、前記磁束分布調整接続部材30に比べて大き
くなり、より多くの磁力線を通すことが可能となる。
【0078】このことによって、磁束分布調整部材70
を設けた場合、加熱ローラ12の発熱量Qと加熱ローラ
12の軸線方向端部26からの距離Dとの関係は、前記
実施の第1形態における第2曲線37から、矢符72に
示す方向に移動した第5曲線73によって表される。第
5曲線73と第2曲線37とを比べると、加熱ローラ1
2の最大発熱量を発現する位置はほとんど変化せず、最
大発熱量が増加する。逆に、磁束分布調整接続部材の加
熱ローラ12の軸線方向厚みを薄くすると、最大発熱量
の値は減少する。このように、磁束分布調整接続部材の
加熱ローラ12の軸線方向厚みを変化させることによっ
て、加熱ローラ12の最大発熱量の増減を制御すること
ができる。
【0079】図16は本発明の第5の実施の形態である
磁束分布調整部材74の構成を簡略化して示す斜視図で
あり、図17は図16に示す磁束分布調整部材74を含
む本実施の形態の定着装置要部の構成を簡略化して示す
側面図であり、図18は図17に示す加熱ローラ12の
発熱量Qと加熱ローラ12の軸線方向端部26からの距
離Dとの関係を示す図である。本実施の形態の磁束分布
調整部材74は、実施の第1形態の磁束分布調整部材1
4と類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して
説明を省略する。
【0080】本実施の形態の磁束分布調整部材74は、
第1磁束分布調整部材75と、第2磁束分布調整部材2
9と、磁束分布調整接続部材30とを含む。注目すべき
は、第1磁束分布調整部材75の加熱ローラ12の周方
向に沿った長さd9が、実施の第1形態の第1磁束分布
調整部材28の加熱ローラ12の周方向に沿った長さd
4に比べて、長さ(d9−d4)だけ長いことである。
したがって、第1磁束分布調整部材75の加熱ローラ1
2の軸線方向に垂直な平面の断面積は、前記第1磁束分
布調整部材28に比べて大きくなり、より多くの磁力線
を通すことが可能となる。
【0081】このことによって、磁束分布調整部材75
を設けた場合、加熱ローラ12の発熱量Qと加熱ローラ
12の軸線方向端部26からの距離Dとの関係は、前記
実施の第1形態における第2曲線37から、矢符76に
示す方向に移動した第6曲線77によって表される。第
6曲線77と第2曲線37とを比べると、加熱ローラ1
2の最大発熱量を発現する位置はほとんど変化せず、最
大発熱量が増加する。逆に、第1磁束分布調整部材の加
熱ローラ12の周方向長さを短くすると、最大発熱量の
値は減少する。このように、第1磁束分布調整部材の加
熱ローラ12の周方向長さを変化させることによって、
加熱ローラ12の最大発熱量の増減を制御することがで
きる。
【0082】本実施の形態では、第1磁束分布調整部材
75の加熱ローラ12の周方向長さを変化させることに
よって、最大発熱量の増減を制御したが、第2磁束分布
調整部材29の加熱ローラ12の周方向長さを変化させ
ることによっても、同様の効果を得ることができる。
【0083】磁束分布調整部材は、以上の第1〜第5の
実施の形態に述べた形状に限定されるものではない。図
19は第1磁束分布調整部材および磁束分布調整接続部
材における種々の形状変化の例を示す斜視図であり、図
20は第2磁束分布調整部材における種々の形状変化の
例を示す斜視図である。
【0084】図19(a)に示す第1磁束分布調整部材
28aおよび磁束分布調整接続部材30aは、実施の第
1形態の第1磁束分布調整部材28および磁束分布調整
接続部材30に類似するけれども、第1磁束分布調整部
材28と磁束分布調整接続部材30とが一体に形成され
ていたのとは異なり、第1磁束分布調整部材28aと磁
束分布調整接続部材30aとは相互に着脱可能に形成さ
れる。このことによって、第1磁束分布調整部材28a
および磁束分布調整接続部材30aからなる部材の断面
形状が変化する部分のき裂および割れの発生を抑制する
ことができるので、部材寿命を長くすることができる。
また、磁束分布調整部材の形状を容易に変更することが
できる。
【0085】図19(b)に示す第1磁束分布調整部材
28bと磁束分布調整接続部材30bとは、相互に着脱
可能であり、第1磁束分布調整部材28bは、磁束分布
調整接続部材30bに対して、加熱ローラ12の軸線方
向外方側にさらに延びるように設けられる。このことに
よって、第1磁束分布調整部材28bの加熱ローラ12
の軸線方向外方側端部の位置を変化させることができる
ので、磁束が第1磁束分布調整部材28bの前記端部か
ら流出し、加熱ローラ12に鎖交する位置を制御するこ
とができる。
【0086】図19(c)に示す第1磁束分布調整部材
28cおよび図19(d)に示す第1磁束分布調整部材
28dは、磁束分布調整接続部材30c,30dと一体
にそれぞれ形成され、加熱ローラ12の軸線方向に垂直
な平面の断面積が、加熱ローラ12の軸線方向において
連続的に変化することを特徴とする。このことによっ
て、第1磁束分布調整部材28c,28dから流出し、
加熱ローラ12に鎖交する磁束の密度を制御することが
できる。
【0087】図20(a)に示す第2磁束分布調整部材
29aおよび図20(c)に示す第2磁束分布調整部材
29cは、加熱ローラ12の軸線方向に垂直な平面の断
面積が、加熱ローラ12の軸線方向において断続的に変
化することを特徴とする。図20(b)に示す第2磁束
分布調整部材29bおよび図20(d)に示す第2磁束
分布調整部材29dは、加熱ローラ12の軸線方向に垂
直な平面の断面積が、加熱ローラ12の軸線方向におい
て連続的に変化することを特徴とする。このことによっ
て、第2磁束分布調整部材29a,29b,29c,2
9dから流出し、加熱ローラ12に鎖交する磁束の密度
を制御することができる。磁束分布調整部材は、図19
および図20に示すいずれの形状であっても、第1〜第
5の実施の形態において述べた効果と同様の効果を得る
ことができる。
【0088】以上に述べたように、本発明の第1〜第5
の実施の形態では、磁束分布調整部材14は、第1磁束
分布調整部材28と、第2磁束分布調整部材29と、磁
束分布調整接続部材30とによって構成されるけれど
も、これに限定されることなく、第1磁束分布調整部材
28のみが、加熱ローラ12の外周面と誘導コイル13
との間に設けられる構成であってもよく、また第2磁束
分布調整部材29のみが、誘導コイル13に対して加熱
ローラ12と反対側に設けられる構成であってもよく、
さらに第1磁束分布調整部材28と第2磁束分布調整部
材29との両者が設けられる構成であってもよい。ま
た、磁束分布調整接続部材30は、誘導コイル13の屈
曲したコイル端部27の半径方向内方に配置されるけれ
ども、これに限定されることなく、誘導コイル13の屈
曲したコイル端部27の半径方向外方に配置されてもよ
い。また、磁束分布調整部材14の加熱ローラ12の軸
線方向外方側の端部39,40は、誘導コイル13の端
部32付近、または誘導コイル13の端部32から加熱
ローラ12の軸線方向内方側に間隔をあけて配置される
けれども、これに限定されることなく、誘導コイル13
の端部32から加熱ローラ12の軸線方向外方側に間隔
をあけて配置されてもよい。
【0089】
【発明の効果】本発明によれば、誘導コイルの屈曲した
コイル端部付近に、磁性材料からなる磁束分布調整部材
を設けるので、磁束分布調整部材が、誘導コイルによっ
て発生される磁束を集中し、加熱ローラの軸線方向の両
端部付近に鎖交する磁束密度を大きくすることができ
る。加熱ローラの発熱量は、加熱ローラの導電層に鎖交
する磁束密度の増加にともなって増加するので、加熱ロ
ーラの軸線方向両端部付近の発熱量を増加し、加熱ロー
ラの軸線方向における温度分布の均一性を向上すること
ができる。
【0090】また本発明によれば、磁束分布調整部材
は、加熱ローラの外周面と誘導コイルとの間、または誘
導コイルに対して加熱ローラと反対側に設けられる。磁
束分布調整部材が配置される部位においては、誘導コイ
ルによって発生される磁束は、磁束分布調整部材に集中
するので、ほとんど加熱ローラを通ることがない。磁束
は磁束分布調整部材の端部から流出し、加熱ローラに鎖
交する部位では、磁束分布調整部材によって磁束が集中
されていたことによって磁束密度が高くなるので、加熱
ローラの発熱量が大きくなる。したがって、磁束分布調
整部材の端部を、加熱ローラの軸線方向に配置する位置
を変化させることによって、加熱ローラの発熱量が増加
する位置を選定することができる。
【0091】また本発明によれば、磁束分布調整部材
は、加熱ローラの外周面と誘導コイルとの間に設けられ
る第1磁束分布調整部材と、誘導コイルに対して加熱ロ
ーラと反対側に設けられる第2磁束分布調整部材とを含
むので、誘導コイルによって発生される磁束を、誘導コ
イルの加熱ローラ外周面を臨む側とその反対側との両側
において、磁束分布調整部材に集中させることができ
る。第1磁束分布調整部材と第2磁束分布調整部材とに
磁束が集中されるので、磁束密度が小さくなることを抑
制できる。このことによって、磁束をより効率的に集中
させて、加熱ローラに導くことができるので、加熱ロー
ラの発熱量を増加させることができる。
【0092】また本発明によれば、磁束分布調整部材
は、第1磁束分布調整部材と第2磁束分布調整部材とを
接続する磁束分布調整接続部材をさらに含むので、第2
磁束分布調整部材に集中された磁束を、効率的に第1磁
束分布調整部材に導くことができる。このことによっ
て、磁束分布調整部材に集中される磁束を、効率的に加
熱ローラに鎖交させることが可能となる。
【0093】また本発明によれば、第1磁束分布調整部
材と、第2磁束分布調整部材と、磁束分布調整接続部材
とは、相互に着脱可能である。このことによって、誘導
コイルの屈曲したコイル端部付近への、磁束分布調整部
材の設置が容易になる。また、磁束分布調整部材の断面
形状が変化する部分のき裂および割れの発生を抑制する
ことができるので、部材寿命を長くすることができる。
また、磁束分布調整部材の形状を容易に変更することが
できる。
【0094】また本発明によれば、磁束分布調整接続部
材は、誘導コイルの屈曲したコイル端部の半径方向内方
に配置される。コイル端部の半径方向内方は、コイル端
部半径方向外方に比べて磁束密度が大きいので、磁束分
布調整接続部材をコイル端部の半径方向内方に配置する
ことによって、磁束を効率的に集中させ、加熱ローラの
発熱に利用することができる。
【0095】また本発明によれば、磁束分布調整部材の
加熱ローラの軸線方向外方側の端部は、誘導コイルの端
部付近に、または誘導コイルの端部から加熱ローラの軸
線方向内方側に間隔をあけて配置される。このことによ
って、磁束分布調整部材の加熱ローラの軸線方向外方側
の端部から流出する磁束を、加熱ローラの導電層に効果
的に鎖交させることができる。
【0096】また本発明によれば、画像形成装置は、前
記いずれか1つの加熱装置を含むので、記録媒体の搬送
方向に垂直な方向に加熱むらのない良好な品質の画像を
形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の加熱装置である定着装
置11の構成を簡略化して示す概略断面図である。
【図2】加熱ローラ12、誘導コイル13および磁束分
布調整部材14の構成を簡略化して示す分解斜視図であ
る。
【図3】図2の加熱ローラ12、誘導コイル13および
磁束分布調整部材14の構成を簡略化して示す斜視図で
ある。
【図4】図3の切断面線IV−IVからみた断面図であ
る。
【図5】図1に示す定着装置11を備える画像形成装置
15の構成を簡略化して示す概略断面図である。
【図6】磁束分布調整部材14がない場合の加熱ローラ
12の軸線方向端部26付近の断面図である。
【図7】図6の側面図および加熱ローラ12の発熱量Q
と加熱ローラ12の軸線方向端部26からの距離との関
係を示す図である。
【図8】磁束分布調整部材14がある場合の加熱ローラ
12の軸線方向端部26付近の断面図である。
【図9】図8の側面図および加熱ローラ12の発熱量Q
と加熱ローラ12の軸線方向端部26からの距離Dとの
関係を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態である定着装置要
部の構成を簡略化して示す側面図である。
【図11】図10に示す加熱ローラ12の発熱量Qと加
熱ローラ12の軸線方向端部26からの距離Dとの関係
を示す図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態である定着装置要
部の構成を簡略化して示す側面図である。
【図13】図12に示す加熱ローラ12の発熱量Qと加
熱ローラ12の軸線方向端部26からの距離Dとの関係
を示す図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態である定着装置要
部の構成を簡略化して示す側面図である。
【図15】図14に示す加熱ローラ12の発熱量Qと加
熱ローラ12の軸線方向端部26からの距離Dとの関係
を示す図である。
【図16】本発明の第5の実施の形態である磁束分布調
整部材74の構成を簡略化して示す斜視図である。
【図17】図16に示す磁束分布調整部材74を含む本
実施の形態の定着装置要部の構成を簡略化して示す側面
図である。
【図18】図17に示す加熱ローラ12の発熱量Qと加
熱ローラ12の軸線方向端部26からの距離Dとの関係
を示す図である。
【図19】第1磁束分布調整部材および磁束分布調整接
続部材における種々の形状変化の例を示す斜視図であ
る。
【図20】第2磁束分布調整部材における種々の形状変
化の例を示す斜視図である。
【図21】加熱装置1の平面図である。
【符号の説明】
11 定着装置 12 加熱ローラ 13 誘導コイル 14,61,66,70,74 磁束分布調整部材 15 画像形成装置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)交番磁界中で発熱する導電層を備
    える加熱ローラと、(b)加熱ローラの外周面から半径
    方向外方に間隔をあけて設けられ、加熱ローラの外周面
    を周方向に部分的に覆い交番磁界を発生する誘導コイル
    であって、 加熱ローラの軸線方向に沿って延びる一対の延在コイル
    部と、 加熱ローラの軸線方向の両端部付近にそれぞれ配置さ
    れ、各延在コイル部の両端部にそれぞれ連なり、加熱ロ
    ーラの周方向に沿って延び、各延在コイル部の一方およ
    び他方の端部同志に連結する一対の屈曲したコイル端部
    とを有する誘導コイルと、(c)誘導コイルの屈曲した
    コイル端部付近に配置された磁性材料からなる磁束分布
    調整部材とを含むことを特徴とする加熱装置。
  2. 【請求項2】 前記磁束分布調整部材は、 加熱ローラの外周面と誘導コイルとの間に設けられるこ
    とを特徴とする請求項1記載の加熱装置。
  3. 【請求項3】 前記磁束分布調整部材は、 誘導コイルに対して加熱ローラと反対側に設けられるこ
    とを特徴とする請求項1記載の加熱装置。
  4. 【請求項4】 前記磁束分布調整部材は、 加熱ローラの外周面と誘導コイルとの間に設けられる第
    1磁束分布調整部材と、 誘導コイルに対して加熱ローラと反対側に設けられる第
    2磁束分布調整部材とを含むことを特徴とする請求項1
    記載の加熱装置。
  5. 【請求項5】 前記磁束分布調整部材は、 第1磁束分布調整部材と第2磁束分布調整部材とを接続
    する磁束分布調整接続部材をさらに含むことを特徴とす
    る請求項4記載の加熱装置。
  6. 【請求項6】 第1磁束分布調整部材と、第2磁束分布
    調整部材と、磁束分布調整接続部材とは、相互に着脱可
    能であることを特徴とする請求項5記載の加熱装置。
  7. 【請求項7】 誘導コイルの屈曲したコイル端部は、加
    熱ローラの長手方向外方側に湾曲しており、 前記磁束分布調整部材の磁束分布調整接続部材は、 誘導コイルの屈曲したコイル端部の半径方向内方に配置
    されることを特徴とする請求項5または6記載の加熱装
    置。
  8. 【請求項8】 磁束分布調整部材は、加熱ローラの軸線
    方向に延び、磁束分布調整部材の加熱ローラの軸線方向
    外方側の端部は、誘導コイルの端部付近に、または誘導
    コイルの端部から加熱ローラの軸線方向内方側に間隔を
    あけて配置されることを特徴とする請求項1〜7のいず
    れかに記載の加熱装置。
  9. 【請求項9】 前記請求項1〜8のいずれかに記載の加
    熱装置と、 記録媒体に可視像を形成する可視像形成手段と、 記録媒体を搬送する搬送手段とを含むことを特徴とする
    画像形成装置。
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KR100933110B1 (ko) * 2003-10-09 2009-12-21 후지 덴키 디바이스 테크놀로지 가부시키가이샤 전자사진용 현상 롤러 및 이것을 이용한 화상 형성 장치

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