JP2002222592A - 情報記録媒体及び情報記録媒体の製造方法 - Google Patents

情報記録媒体及び情報記録媒体の製造方法

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JP2002222592A
JP2002222592A JP2001015822A JP2001015822A JP2002222592A JP 2002222592 A JP2002222592 A JP 2002222592A JP 2001015822 A JP2001015822 A JP 2001015822A JP 2001015822 A JP2001015822 A JP 2001015822A JP 2002222592 A JP2002222592 A JP 2002222592A
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Hiroshi Ishihara
啓 石原
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光メモリ素子(特に、入射端面)を確実に保
護しながら、光メモリ素子の情報の再生に支障をきたさ
ないように、入射端面に適した配置とするとともに、1
枚のカード上にできるだけ多くの光メモリ素子を載置で
きるようにする。また、光メモリ素子を製造する際の歩
留まりを良くする。 【解決手段】 基体20上に光メモリ素子10を複数個
並置されてなる情報記録媒体50であって、光メモリ素
子10が、それぞれ独立した支持体上に設けられた、樹
脂製コア層と、樹脂製コア層の両面に積層された樹脂製
クラッド層とを備え、樹脂製コア層と樹脂製クラッド層
との界面の少なくとも一方に情報用凹凸部を有する光導
波部材に、情報用凹凸部の情報を再生する再生光を樹脂
製コア層へ導入するための入射端面11が形成されて構
成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報記録媒体及び
情報記録媒体の製造方法に関し、特に、光導波路デバイ
スを用いて構成される情報記録媒体を製造するのに用い
て好適の、情報記録媒体及び情報記録媒体の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、予め所定の散乱光を生じるように
パターンが刻まれた平面型(カード型)の光導波路中に
光を導入し、光導波面の外部に画像を結像させる技術が
提案されている(IEEE Photon.Technol.Lett.,vol.9,p
p.958-960,JULY1997 等参照)。即ち、例えば図11に
模式的に示すように、光導波路として機能するように屈
折率や膜厚を調整されたコア(層)101と、このコア
層101を挟む形でその両側(両面部)に設けられた
(第1,第2の)クラッド(層)102とをそなえて成
るカード型のスラブ型光導波路デバイス100におい
て、コア層101とクラッド層102との界面に微細な
凹凸が存在していた場合、コア層(光導波路)101に
レンズ103を介して光(レーザ光)を導入すると、導
入光の一部がその凹凸部分で散乱し、散乱光がクラッド
層102を通じて外部に出てくる。
【0003】従って、光導波面(光導波路101)から
所定距離に特定の画像が結像するような光の散乱強度と
位相とを計算し、その計算に応じた微細な凹凸パターン
を予めコア層101に刻み込んでおけば、光導波面の外
部に所望の画像を結像させることができる。つまり、コ
ア層101は情報の記録層として機能することになる。
【0004】そして、例えば、光導波面の外部に出てき
た散乱光を上記所定距離に設置したCCD受像器104
により受光して、結像画像を2次元のディジタルパター
ン〔例えば、明暗の2値のパターン、もしくは、明度
(グレイスケール)による多値のパターン等〕化してデ
ィジタル信号化すれば、既存のディジタル画像処理装置
(図示省略)で結像画像に対し所望の画像処理を実施す
ることができる。
【0005】また、例えば図12に模式的に示すよう
に、上記のクラッド層102とコア層101とを繰り返
し積層して、光導波路(記録層)101を複数個積層し
た場合、或る光導波路101で散乱した光は、別の光導
波路101を横切ることになるが、通常、コア層101
とクラッド層102の屈折率差が極めて小さいので、そ
の散乱光が別の光導波路101に形成された凹凸で再散
乱することは殆ど無く、結像画像が乱れることは無い。
従って、積層数に比例して数多くの画像やパターンを結
像できることになる。
【0006】つまり、光導波路デバイス100はその積
層数に比例した容量を有する光メモリ素子(ROM等の
記録媒体)として使用できるのである。なお、この光メ
モリ素子は、理論上では、1層で約1ギガバイト程度の
容量をもたせることができ、100層程度まで積層する
ことが可能であるといわれており、将来的には、動画像
の記録等に十分対応できる大容量ROMとして使用され
ることが有望視されている。
【0007】光導波路デバイス100のコア層101に
おける上記の微細な凹凸パターンは、例えば、次のよう
な手法で形成される。即ち、まず、図13(A)に模式
的に示すように、(第1の)クラッド層102となる平
板状のガラス等の上にフォトレジストを塗布し、光ある
いは電子線等の露光とその現像によりそのガラス(クラ
ッド層102)上に、結像させたい像に応じたピット
(凹凸パターン)を形成する。
【0008】その後、その凹凸パターン上にコア層10
1を形成する。これにより、凹凸パターンの形成された
コア層101が作製され、このコア層101上にさらに
第2のクラッド層102を形成することにより、1層分
の光導波路デバイス(光メモリ素子)が作製される。そ
して、上記と同様に、クラッド層102上に露光と現像
によって凹凸パターンを形成し、その上にコア層101
を形成することを繰り返し行なうことで、図13(B)
に模式的に示すように、多層構造の光メモリ素子(以
下、「多層光メモリ」ということがある)100aが作
製される。
【0009】しかしながら、このような露光と現像とを
用いた手法では、1層分の光メモリ素子100の作製に
非常に時間及びコストがかかってしまうので、大容量の
多層光メモリ100aを作製するには、膨大な時間とコ
ストがかかる。このため、コア層及びクラッド層を樹脂
製にすることで、上記の凹凸パターンを簡易に形成でき
るようにして、限られた体積でより大容量の情報を保持
できる光メモリ素子を容易、且つ、安価に実現できるよ
うにすることが提案されている(特願平11−1315
12号、特願平11−131513号)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光導波部材
に入射端面を形成されてなる光メモリ素子を、例えばカ
ード状等の情報記録媒体(光メモリ)として実用化する
に当たっては、例えば光メモリ素子を基板上にどのよう
に配置するかを工夫する必要がある。例えば、上述のよ
うに、光メモリ素子の入射端面としては、45度端面や
90度端面等があるが、光メモリ素子の情報の再生に支
障をきたさないように、入射端面に応じて適した配置と
する必要がある。
【0011】また、基板上に配置するにあたっては、光
メモリ素子の入射端面がキズついたり、汚れたりしない
ように保護する必要もある。特に、カード状等の情報記
録媒体のように持ち歩くことを想定する場合には、携帯
性を考慮する必要があるし、高い保護効果が得られるよ
うにする必要がある。また、1枚のカードに多くの情報
を記録できるようにするには、1枚のカード上にできる
だけ多くの光メモリ素子を載置することが必要になる。
このような観点からも、光メモリ素子の配置を工夫する
必要がある。
【0012】例えば、樹脂フィルム等の支持体を共有し
たまま光導波部材(積層体)に複数の切り込みを入れて
入射端面を形成し、これを基体上に載置して情報記録媒
体とすることが考えられる。しかし、円形スタンパを用
いて作製される1枚の光メモリ素子から支持体(例えば
樹脂フィルム)を共通にしたままで、例えばカードの大
きさに光メモリ素子を切り出すようにすると、円形スタ
ンパの全面(特に周縁部)を使って光メモリ素子を作製
できず、歩留まりが良くない。また、切り出された光メ
モリ素子の一部に欠陥部分があると、光メモリ素子全体
が使えなくなってしまうため、歩留まりが良くない。
【0013】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、光メモリ素子(特に、入射端面)を確実に保
護しながら、光メモリ素子の情報の再生に支障をきたさ
ないように、入射端面に適した配置とするとともに、1
枚のカード上にできるだけ多くの光メモリ素子を載置で
きるようにした、情報記録媒体及び情報記録媒体の製造
方法を提供することを目的とする。
【0014】また、光メモリ素子を製造する際の歩留ま
りを良くすることも目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明の
情報記録媒体は、基体上に光メモリ素子を複数個並置さ
れてなる情報記録媒体であって、光メモリ素子が、それ
ぞれ独立した支持体上に設けられた、樹脂製コア層と、
樹脂製コア層の両面に積層された樹脂製クラッド層とを
備え、樹脂製コア層と樹脂製クラッド層との界面の少な
くとも一方に情報用凹凸部を有する光導波部材に、情報
用凹凸部の情報を再生する再生光を樹脂製コア層へ導入
するための入射端面が形成されて構成されることを特徴
としている。
【0016】好ましくは、光メモリ素子は、2つの支持
体の間に挟まれるものとして構成する(請求項2)。ま
た、光メモリ素子は、四角形であり、短辺が0.5mm
以上10mm以下であるのが好ましい(請求項3)。さ
らに、光メモリ素子は、入射端面が略同一方向を向くよ
うに並置されるのが好ましい(請求項4)。
【0017】また、光メモリ素子と基体との間に接着層
が形成されてなるのが好ましい(請求項5)。特に、接
着層は紫外線硬化樹脂により構成するのが好ましい(請
求項6)。この接着層は、光メモリ素子の情報用凹凸部
が形成されていない領域と基体との間に形成するのが好
ましい(請求項7)。さらに、光メモリ素子が拡大再生
用素子として構成される場合には、光メモリ素子が拡大
再生に用いられる素子であって、接着層は、光メモリ素
子の情報用凹凸部からの拡大再生像が現れない領域と基
体との間に形成するのが好ましい(請求項8)。
【0018】さらに、基体上に並置された複数個の光メ
モリ素子を覆うように透明な保護層を設けるのが好まし
い(請求項9)。また、光メモリ素子の情報用凹凸部が
形成されていない領域上に遮光層を設けるのが好ましい
(請求項10)。さらに、光メモリ素子が拡大再生用素
子として構成される場合には、光メモリ素子の情報用凹
凸部からの拡大再生像が現れない領域上に遮光層を設け
るのが好ましい(請求項11)。特に、遮光層は、入射
端面へ向けて導入される入射光の光路上の領域を除いて
設けるのが好ましい(請求項12)。
【0019】また、基体が、複数の凹部を形成されてな
り、凹部のそれぞれに1つずつ光メモリ素子が載置され
るのが好ましい(請求項13)。特に、入射端面は、4
5度切断面により構成されるのが好ましい(請求項1
4)。また、入射端面は、90度切断面により構成され
るのも好ましい(請求項15)。
【0020】この場合、入射端面を保護する保護部材を
備えるものとして構成するのが好ましい(請求項1
6)。この保護部材は、光メモリ素子を挟んで光メモリ
素子の両面に貼り合わされる2枚の平面状部材であり、
平面状部材が、入射端面よりも突出する突出部を備える
ものとするのが好ましい(請求項17)。
【0021】また、平面状部材は、樹脂製フィルムであ
るのが好ましい(請求項18)。さらに、突出部の長さ
は、0.5mm以上1.5mm以下であるのが好ましい
(請求項19)。また、光メモリ素子が、光導波部材を
複数個積層して構成され、複数個の光導波部材の間に平
面状部材が設けられるのが好ましい(請求項20)。
【0022】さらに、平面状部材が、遮光部を備えるの
が好ましい(請求項21)。この遮光部は、少なくとも
突出部に設けるのが好ましい(請求項22)。本発明の
情報記録媒体の製造方法は、支持体上に、樹脂製コア層
と、前記樹脂製コア層の両面に積層された樹脂製クラッ
ド層とを備え、樹脂製コア層と樹脂製クラッド層との界
面の少なくとも一方に情報用凹凸部を有する光メモリ素
子を作製する光メモリ素子作製ステップと、光メモリ素
子を所定の大きさに切断して複数個の光メモリ素子を形
成する光メモリ素子切断ステップと、複数個の光メモリ
素子を基体上に並置する光メモリ素子並置ステップとを
備えることを特徴としている(請求項23)。
【0023】好ましくは、光メモリ素子切断ステップ
が、光メモリ素子を切断すると同時に又は切断後に、情
報用凹凸部の情報を再生する再生光を樹脂製コア層へ導
入するための入射端面を形成する入射端面形成ステップ
を備えるものとするのが好ましい(請求項24)。ま
た、光メモリ素子作製ステップが、支持体上に形成され
た光メモリ素子上に他の支持体を設けるステップを備え
るものとするのが好ましい(請求項25)。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態にかか
る情報記録媒体(光メモリ,多層光メモリ)及び情報記
録媒体の製造方法について、図面を参照しながら詳細に
説明する。 (第1実施形態の説明)本発明の第1実施形態にかかる
情報記録媒体について、図1〜図5を参照しながら説明
する。
【0025】まず、本実施形態にかかる情報記録媒体に
備えられる光メモリ素子(光導波部材,積層体)の構造
及びその製造方法について、図4,図5を参照しながら
説明する。本実施形態にかかる光メモリ素子は、図5に
示すように、樹脂製クラッド層3,樹脂製コア層2,樹
脂製クラッド層3からなる光導波部材323を複数個積
層した積層体を備えるものとして構成される。なお、こ
こでは、樹脂フィルム4も貼り付けたものとしている。
【0026】ここで、光導波部材323は、樹脂製コア
層2と、樹脂製コア層2の両面に積層された樹脂製クラ
ッド層3とからなり、かつ、樹脂製コア層2と樹脂製ク
ラッド層3との界面の少なくとも一方に凹凸部(情報用
凹凸部)5を有する。以下、このような光メモリ素子1
0を構成する積層体の製造方法について説明する。
【0027】始めに、図4(A)に示すように、表面に
結像させたい画像(情報)に応じた所望の凹凸パターン
(凹凸形状;ピット)の刻まれたスタンパ1上に、所定
の膜厚となるようにコア材(液状コア樹脂)2′を塗布
する。このコア材2′には、本実施形態では、紫外線
(UV光)を照射することにより硬化する紫外線硬化性
樹脂剤から成るものを使用し、このようにスタンパ1へ
塗布した後、紫外線を照射して完全に硬化させることで
樹脂製のコア層2′を形成する。
【0028】次に、このようにコア材2′を完全硬化さ
せた後、図4(B)に示すように、その上に、コア層
2′よりも屈折率の小さい紫外線硬化性樹脂剤から成る
クラッド材(液状クラッド樹脂)3a′を塗布し、紫外
線照射により硬化させてコア層2′よりも屈折率の小さ
い樹脂製クラッド層3a′を形成する。その後、図4
(C)に示すように、上記のクラッド層3a′上に、ク
ラッド材3a′と同じクラッド材3b′を塗布し、その
上から支持体となる樹脂フィルム(樹脂製フィルム部
材)4を、例えばローラ等を用いて加圧しながら貼着
(ラミネート)していく。つまり、クラッド層3a′に
クラッド材3b′を介して樹脂フィルム4をラミネート
する。
【0029】かかる状態で、紫外線を照射してクラッド
材3b′を硬化させれば、クラッド層3a′と同じ材質
のクラッド層3b′が形成されると共に、樹脂フィルム
4の接着が行われる。ここで、クラッド層3a′,3
b′はいずれも同じクラッド材から成るので、1層分の
クラッド層3′として機能する。そして、図4(D)に
示すように、スタンパ1から、上記のコア層2′とクラ
ッド層3′(3a′,3b′)と樹脂フィルム4とから
なる部材2′3′4を一体に剥離(分離)する。
【0030】次に、図4(E)に示すように、次層の所
望の凹凸パターンが刻まれたスタンパ1″上に同様にコ
ア層2″,クラッド層3a″をそれぞれ塗布、紫外線照
射による硬化により形成する。その後、図4(F)に示
すように、上記クラッド層3a″上に、クラッド材3
a″と同じクラッド材3b″を塗布し、その上から、上
記部材2′3′4を貼着する。紫外線照射により、クラ
ッド材3b″を硬化した後、図4(G)に示すように、
スタンパ1″から、上記のコア層2″とクラッド層3″
(3a″、3b″)と部材2′3′4とを一体に剥離す
る。
【0031】以上のプロセスを繰り返すことにより、図
5に示すような、支持体としての樹脂フィルム4の少な
くとも一面に、樹脂製クラッド層3と樹脂製コア層2と
からなり、かつ、樹脂製クラッド層3と樹脂製コア層2
との界面に凹凸部5を有するクラッド/コア部材が、2
以上積層されて積層体が形成される。ここでは、図5に
示すように、クラッド/コア部材はもろいため、支持体
としての樹脂フィルム4上に2以上のクラッド/コア部
材を積層させているが、さらに樹脂フィルム4を接着し
て2枚の樹脂フィルム4で挟み込んだ構造としている。
なお、樹脂フィルムで挟み込んだ構造としなくても良
く、例えば一方の面のみに樹脂フィルムを貼着しても良
いし、樹脂フィルムを貼着しなくても良い。
【0032】なお、ここでは、樹脂製コア層2と、この
樹脂製コア層2の両面に積層された樹脂製クラッド層3
とを備え、これらの樹脂製コア層2と樹脂製クラッド層
3との界面の少なくとも一方に凹凸部5を設けられたス
ラブ型光導波路デバイス(光導波部材)323を、複数
個積層して積層体を形成していると見ることもできる。
【0033】この場合、積層される複数の光導波部材3
23は、隣接する2つの光導波部材間で1層のクラッド
層を兼用している。このため、例えばクラッド層/コア
層/クラッド層/コア層/クラッド層というようにクラ
ッド層及びコア層を5層積層した場合には、2つの光導
波部材323を積層して積層体を形成したことになる。
【0034】なお、本実施形態では、隣接するクラッド
層を1層として共通に使用しているが、これに限られる
ものではなく、クラッド層/コア層/クラッド層の3層
積層体(光導波部材)323を基本構成とし、複数の光
導波部材323を樹脂フィルム4等の支持体を挟んで又
は挟まずに積層することもできる。また、光導波部材同
士を接着剤により積層することもできる。ここで、接着
剤としては、例えば硬化後にクラッド層として機能する
クラッド材を使用することができる。さらに、支持体と
しての樹脂フィルム4の裏面側にも同様にクラッド/コ
ア部材を積層したり、他の樹脂層を設けることで、積層
体のカールを抑える構成とすることもできる。
【0035】また、本実施形態では、光メモリ素子10
を構成するのに、光導波部材323を複数個積層して積
層体としているが、これに限られるものではなく、1個
の光導波部材(クラッド層/コア層/クラッド層の3層
積層体)323のみで光メモリ素子10を構成しても良
い。以上の説明において、コア材2には、塗布時には液
体で、その後、硬化させることのできる樹脂であればど
のような樹脂を適用してもよいが、好適な物質として
は、例えば、紫外線硬化性樹脂などの光硬化性樹脂や熱
硬化性樹脂等が挙げられる。ただし、上述のごとくスタ
ンパによる転写を行なう場合には、光硬化性樹脂を適用
するのが好ましく、例えば、アクリル系,エポキシ系,
チオール系の各樹脂などが好ましい。
【0036】また、上記のクラッド材3は、透明で屈折
率がコア材2よりも僅かに小さい物質(樹脂)であれば
何でも良いが、各種樹脂製のクラッド材3を塗布すると
簡便である。光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂等から成るク
ラッド材3は樹脂フィルム4との接着性に優れ、好適で
ある。また、コア材2、クラッド材3の塗布方法には、
例えば、スピンコート法,ブレードコート法,グラビア
コート法,ダイコート法等があるが、塗布膜厚と均一性
を満足すればどのような塗布方法を用いてもよい。
【0037】ここで、光導波部材323を積層してなる
積層体の厚さは、強度を得るために約0.3mm以上と
するのが好ましい。より好ましくは約0.5mm以上で
ある。ただし、光カード等の光メモリ(情報記録媒体)
としての携帯性を考慮すると約5mm以下とするのが好
ましい。より好ましくは約3mm以下である。本実施形
態において、支持体は、積層体(光メモリ素子10)を
保持する支持体として機能しうる物質であれば樹脂,金
属など各種のものが用いられるが、製造工程上、貼着
(ラミネート)を行うなど柔軟性が要求される場合は、
樹脂製の支持体とするのが好ましい。各種の硬化性樹脂
を塗布後硬化させたり、樹脂を溶剤に溶かして塗布し乾
燥させたりして樹脂製支持体としてもよいが、樹脂フィ
ルム4を用いると、スタンパ1上への貼着、剥離を繰り
返して行ないやすく、生産性、作業性の点で好ましい。
【0038】樹脂フィルム4には、具体的には、ポリカ
ーボネート,アートン(JSR社製)などの非晶質ポリ
オレフィン,PET(ポリエチレンテレフタレート),
PEN(ポリエチレンナフタレート)等の光学特性に優
れる(PENはさらに耐熱性にも優れる)熱可塑性の樹
脂フィルムが好適(特に、上記のPETやPENはいず
れも均一な厚みのフィルムを得られやすいので好適)
で、これらのいずれかを熱延伸或いは溶媒キャスト等の
方法で、例えば100μm以下の厚さにしたものがよ
い。
【0039】また、一般に樹脂フィルム4は、その製造
工程で、無機粒子等の光学的には散乱体として機能する
ものがフィルム内に混入される。フィルム内の散乱体に
よる光の散乱が信号の読み取りに際し問題になる場合、
フィルムの片面にのみクラッド/コア部材が積層されて
いる態様であれば、フィルムとして遮光性フィルムを用
いるか、もしくはフィルムとクラッド/コア部材の間に
遮光膜を設けることが好ましい。これにより、樹脂フィ
ルム内への光の伝搬、もしくはフィルム内での散乱光の
信号光への干渉を防ぐことができる。
【0040】この場合、支持体そのものを遮光性とする
ことが、光メモリ素子10の小型化が図れ、製造工程も
簡素化できるためより好ましい。ここで、上記遮光性フ
ィルム及び遮光膜としては、例えばカーボンを樹脂中に
練りこんだり、色素を添加したりして作製したPETフ
ィルムなどが挙げられる。なお、該遮光フィルムまたは
該遮光膜が作用する波長域については、再生に用いる導
入光(入射光,再生光)の波長を遮光することができれ
ば十分であり、可視光域全てを遮光する必要はない。遮
光性能については、フィルム厚さ方向で、90%以上の
光を遮断することができればよいが、99%以上の光を
遮断することができればより望ましい。
【0041】なお、コア層2,クラッド層3の膜厚につ
いては、コア層2,クラッド層3が光導波路として機能
するだけの膜厚であればよく、例えば、使用光波長域が
可視光の波長域であれば、コア層2はおおよそ0.5〜
3.0μm程度になると考えられる。この場合、クラッ
ド層3の膜厚に関しては特に制限は無いが、全体の厚み
を薄くすることを考慮すれば、100μm以下にするの
が好ましい。あえて下限を規定するなら、0.1μm以
上になると思われる。
【0042】クラッド層3は上記説明のように2層に分
けて形成するのが、膜厚が安定して好ましいが、1層と
して形成してもよい。また、上記では、樹脂フィルム4
として、枚葉のフィルムを用いた方式を説明したが、連
続フィルムによる実施も可能である。フィルム上へのコ
ア、クラッド材のダイコーター、マイクログラビア、バ
ーコータ等による塗布、スタンパを加圧した状態でのコ
ア、クラッド材の硬化等のプロセスを組み合わせること
により、支持体上にクラッド/コア部材を積層した構造
体を作製することができる。また、スタンパとしてロー
ルに巻き取り可能な形に加工したロールスタンパを用い
ることにより、スタンパからの転写プロセスの生産性を
向上させることも可能である。
【0043】上述のごとく構成された光メモリ素子10
では、例えば、光導波路としてのコア層2に入射端面を
介して光を導入すると、その導入光が界面の凹凸部分で
散乱しながら伝播する。このときの散乱光は導入光に対
して上下方向(交差する方向)のそれぞれに伝搬(透
過)していき、最終的に光メモリ素子の両面部から外部
へ放出され、凹凸パターンに応じた画像が結像すること
になる。
【0044】以上のように、本実施形態によれば、積層
されたコア層2とクラッド層3とがいずれも樹脂製で、
しかも、凹凸の形成されるコア層(コア材)2に光や熱
等で硬化しうる硬化性樹脂を用いているので、従来のよ
うにフォトレジストの露光,現像処理等を用いなくて
も、スタンパからの転写によって、コア層2とクラッド
層3との界面に容易に所望形状の凹凸部5を形成するこ
とが可能になる。
【0045】また、クラッド層3の膜厚を例えば10μ
m程度にすることによって、100層積層時にも素子の
膜厚を1mm程度に抑えることが可能となり、多層構造
の実用的な光メモリ素子10を製造することが可能とな
る。従って、多層構造の光メモリ素子10の大量生産が
可能になり、光メモリ素子10を従来よりも容易に(短
期間で)、且つ、安価に提供することができる。
【0046】このようにして製造される光メモリ素子1
0には、図1(B)に示すように、樹脂製コア層2と樹
脂製クラッド層3との両層の界面に設けられる凹凸部5
の情報を読み出すための入射光(再生光)を樹脂製コア
層2へ導くための入射端面(入射光導入端面)11が形
成される。ここでは、光メモリ素子10の45度(光メ
モリ素子10の表面とのなす角度が略45度;45度か
ら数度ずれても良い)の端面を、入射端面11としてい
る。つまり、光メモリ素子10の一方の端面(切断面)
を45度(45度端面,45度切断面,45度カット
部)に切断し、この45度の切断面を入射端面(傾斜端
面,マイクロミラー,ミラー端面;45度入射端面)1
1としている(45度端面処理)。
【0047】この場合、光メモリ素子10の表面に対し
て垂直な方向から、この45度入射端面11に向かって
光を入射させ、45度入射端面11で反射させて入射光
を樹脂製コア層2へと導くことになる。なお、この45
度入射端面11には必要に応じて反射膜を形成する。な
お、45度入射端面の形成方法としては、円形スタンパ
を用いて作製される1枚の光メモリ素子10を切断して
複数個の光メモリ素子10とする際に、同時に、光メモ
リ素子10への45度入射端面11も形成するようにし
ても良いし、複数個の光メモリ素子10を切り出した後
に、その端部を45度に切断して45度入射端面11を
形成するようにしても良い。
【0048】このように45度入射端面11を切断によ
り形成しているのは、高速で、かつ、精度良く入射端面
を形成できるからである。例えば、円形スタンパを用い
て作製される1枚の光メモリ素子10から支持体を共通
にしたままで、例えばカードの大きさ(例えば5.4×
8.6,6×9)に光メモリ素子10を切り出す場合に
は、光メモリ素子10に切り込みを入れて45度入射端
面を形成するハーフカット処理を行なう必要があるが、
このハーフカット処理では、高速で、かつ、精度良く入
射端面を形成するのは難しい。これに対し、光メモリ素
子10を切断することで45度入射端面11を形成する
と、高速で、かつ、精度良く入射端面を形成できるので
ある。また、45度入射端面11を切断により形成する
場合には、切断後に、その45度入射端面11の表面を
研磨するのも容易であり、これにより、粗度を小さくす
ることができ、より精度良く入射端面を形成できること
になる。
【0049】本実施形態では、上述のように、光メモリ
素子10は、支持体としての2枚の樹脂フィルム4の間
に挟まれて構成される。これは、光メモリ素子10は2
枚の樹脂フィルム4の間に挟み込んだ方が、その製造時
(特に、光メモリ素子10を切断する際)において保護
効果が高いからである。このように、2つの支持体を2
枚の樹脂フィルム4とすることで、光メモリ素子10を
確実に保護することができ、また、樹脂フィルム4は適
度な柔軟性(可撓性)があるため、製造時のハンドリン
グ上も好ましい。なお、2つの支持体は、必ずしも同種
の材料により構成する必要はなく、別種の材料により構
成しても良い。
【0050】ところで、上述のように入射端面(45度
入射端面)11を形成してなる光メモリ素子10を、例
えばカード状等の情報記録媒体(光メモリ)として実用
化するに当たっては、例えば光メモリ素子10を基板上
にどのように配置するか工夫する必要がある。例えば、
上述のように、本実施形態では、光メモリ素子10の入
射端面11は45度入射端面としているが、光メモリ素
子10の情報の再生に支障をきたさないように、入射端
面11に応じて適した配置とする必要がある。
【0051】また、1枚のカードに多くの情報を記録で
きるようにするには、1枚のカード上にできるだけ多く
の光メモリ素子10を載置することが必要になる。この
ような観点からも、光メモリ素子10の配置を工夫する
必要がある。さらに、基板上に配置するにあたっては、
光メモリ素子10の入射端面11がキズついたり、汚れ
たりしないように保護する必要もある。特に、カード状
等の情報記録媒体(光メモリ)のように持ち歩くことを
想定する場合には、携帯性を考慮する必要があるし、高
い保護効果が得られるようにする必要がある。
【0052】このため、本実施形態では、光メモリ素子
10(特に、入射端面11)が確実に保護されるように
しながら、光メモリ素子10の情報の再生に支障をきた
さないように、入射端面11に適した配置とするととも
に、1枚のカード上にできるだけ多くの光メモリ素子1
0を載置できるようにすべく、図1(A),(B)に示
すように、複数個の光メモリ素子10が個別の支持体
(ここでは、樹脂フィルム4)を有するものとし、これ
らの光メモリ素子10を基体20上に並置することで、
情報記録媒体50を構成している。
【0053】つまり、上述のように、円形スタンパを用
いて支持体(ここでは樹脂フィルム4)を共通にして作
製される1枚の光メモリ素子10を細分化して複数個の
光メモリ素子10を切り出して、それぞれ独立した支持
体(樹脂フィルム4)を有する複数個の光メモリ素子1
0を形成し、これらの複数個の光メモリ素子10を基体
20上に並置することで情報記録媒体50を構成してい
る。
【0054】ここで、並置とは、複数個の光メモリ素子
10を基体20上(基体20の表面に沿って前後左右方
向)に並べて配置する場合を言うが、さらに、大容量化
等の目的で複数個の光メモリ素子10を基体20上(基
体20の表面に対して垂直な方向)に積み上げて立体的
に並べて配置しても良い。このうち、複数個の光メモリ
素子10を積み上げて配置する場合としては、例えばコ
ア層を2〜3層有する光メモリ素子10を複数個用意
し、これらの光メモリ素子10を積み上げて配置する場
合がある。これは、光メモリ素子10の記憶容量を増や
すためには積層数を増やす必要があるが、1つの製造工
程で積層できる数には限界があるため、可能な限り積層
させた光メモリ素子10を複数個作製した後、これを積
み上げることで積層数を増やすことになるが、このよう
な場合に用いられる配置方法である。なお、1つの製造
工程で積層できる数を増やせれば、十分な記憶容量を確
保できるだけのコア層2を複数層積層した光メモリ素子
10を用意し、これを基体20上に配置するだけでも、
同じような構造のものとなる。
【0055】具体的には、本実施形態では、図1
(A),(B)に示すように、基体20に複数の凹部
(溝部)21を形成し、上述のようにして細分化された
複数個の光メモリ素子10を、これらの複数の凹部21
のそれぞれに1つずつ格納することで、基体20上に複
数個の光メモリ素子10を載置している。これにより、
基体20上に複数個の光メモリ素子10を載置する場合
に、おおまかなアライメントができるようにしている。
なお、より精密な位置決めを併用したほうが好ましい。
【0056】ここで、基体20は、例えばポリカーボネ
ート,アートン(JSR社製)などの非晶質ポリオレフ
ィン,PET(ポリエチレンテレフタレート),PEN
(ポリエチレンナフタレート)等の樹脂により構成する
のが好ましく、例えば樹脂板や樹脂フィルムとする。特
に、樹脂板は剛性が高い点で好ましい。一方、樹脂フィ
ルムを用いると、情報記録媒体(光メモリ)50を薄く
できる点で好ましい。
【0057】本実施形態では、上述のように、光メモリ
素子10の入射端面11が45度入射端面とされるが、
この45度入射端面11は、基体20に形成された複数
の凹部21を構成する壁部によって覆われて保護される
ことになる。このため、基体20が、光メモリ素子10
やその入射端面11を保護するための保護部材として機
能することになる。
【0058】なお、ここでは、基体20に凹部21を形
成しているが、これに限られるものではなく、凹部21
を有しない基体20を用い、基体20の表面上の周縁部
の全周にわたって封止枠を設け、さらにこの封止枠の内
側に仕切壁を設けることで同様の構成とすることもでき
る。この場合、封止枠や仕切壁によって光メモリ素子1
0(特に、45度入射端面11)が保護されることにな
る。このため、封止枠や仕切壁が光メモリ素子10(特
に、入射端面11)を保護するための保護部材として機
能することになる。また、封止枠のみを基体20と一体
成形しても良い。
【0059】ここで、上述のように、基体20を樹脂に
より構成すれば、基体20の凹部21や封止枠等を一体
成形できる点で好ましい。この場合、情報記録媒体50
自体(光メモリ自体)の剛性の低さは、光メモリ素子1
0,凹部21,後述する保護層,封止枠や仕切壁などに
よって補うことができる。また、本実施形態では、細分
化して切り出される複数個の光メモリ素子10は、それ
ぞれ四角形とし、その短辺を約0.5mm以上約10m
m以下とするのが好ましい。ここでは、上述のように入
射端面11を45度入射端面としているため、図1
(A),(B)に示すように、光メモリ素子10を正方
形とし、各辺を約0.5mm以上約10mm以下として
いる。
【0060】これは、各光メモリ素子10の大きさが大
きすぎると、上述の円形スタンパによる素子の作製がし
易くなるという効果や歩留まり向上という効果が小さく
なるからである。一方、各光メモリ素子10の大きさが
小さすぎると、各光メモリ素子10の作製も難しいし、
また、基体20上に配置することを考えると、情報記録
面積のロスが大きくなるからである。つまり、光メモリ
素子10を基体20上に並置する際には、各光メモリ素
子間に隙間(この隙間には例えば仕切り等を設ける)を
設けるため、並置する光メモリ素子10の数が多いほ
ど、その隙間によるデッドスペースの割合が大きくな
り、情報記録面積のロスが大きくなるからである。
【0061】なお、光メモリ素子10は正方形や四角形
に限られるものではなく、素子作製が容易となり、歩留
まりを良くすることができれば良く、このような効果が
出るのであれば他の形状であっても良い。また、本実施
形態では、光メモリ素子10は、図1(B)に示すよう
に、その入射端面(ここでは、45度入射端面)11が
略同一方向を向くように、基体20上に並置されてい
る。これにより、再生装置の設計が容易になる。
【0062】さらに、本実施形態では、光メモリ素子1
0は、接着剤22によって基体20上に接着されてい
る。つまり、光メモリ素子10と基体20との間には接
着層22が形成されている。この接着剤22としては、
再生光(入射光)に対して透明であり、気泡を含まない
ものほど好ましい。また、接着剤22の屈折率は、コア
材2やクラッド材3の屈折率に近いものほど好ましい。
特に、接着剤22の屈折率とコア材2の屈折率との間の
屈折率差が約0.1以下になるようにするのが好まし
い。
【0063】また、接着剤22は、紫外線硬化樹脂とす
るのが好ましい。これは、屈折率の調節が容易だからで
ある。また、光メモリ素子10を構成するコア層2,ク
ラッド層3は、通常、紫外線硬化樹脂からなるので、こ
れらに近い屈折率を得やすいからである。さらに、接着
層22は、図2に示すように、光メモリ素子10の情報
用凹凸部5が形成されていない領域(情報再生領域の周
縁領域)と基体20との間に形成するのが好ましい。つ
まり、光メモリ素子10の表面(図2では下側の表面)
上の情報用凹凸部5を形成されていない周縁領域に接着
剤22を塗布して、光メモリ素子10と基体20とを接
着するのが好ましい。
【0064】ここでは、例えば接着剤22が硬化後に白
濁したり、又は接着時に気泡が混入してしまったりする
場合を考慮して、情報用凹凸部5が形成されている領域
には接着層22を設けないようにしている。つまり、情
報用凹凸部5からの情報を再生する際にコア層2に導入
された入射光(再生光)が情報用凹凸部5で散乱する
と、散乱光は基体20側へも伝播していくが、例えば接
着剤22が硬化後に白濁していたり、又は接着時に気泡
が混入していたりした場合には、この散乱光が接着層2
2で散乱し、これが迷光となって情報用凹凸部5からの
本来の散乱光によって形成される再生像に対するノイズ
(迷光)となって再生像に影響を与えることになるた
め、このようなことがないようにしているのである。
【0065】このため、例えば接着剤22が硬化後に白
濁しないようにすることができ、又は接着時に気泡が混
入しないようにすることができるのであれば、情報用凹
凸部5の形成されている領域に接着剤22を塗布して、
光メモリ素子10と基体20とを接着しても良い。特
に、光メモリ素子10が、情報用凹凸部5が所定倍で結
像するように形成される拡大再生用素子である場合に
は、接着層22は、光メモリ素子10の情報用凹凸部5
からの拡大再生像が現れない領域(拡大情報再生領域の
周縁領域)と基体20との間に形成するのが好ましい。
【0066】これは、拡大再生用素子である場合には、
情報用凹凸部5からの本来の散乱光によって形成される
再生像が形成される領域が広いため、この拡大再生像が
現れない領域に接着剤22を塗布して、接着層22によ
る迷光が拡大再生像のノイズとなって再生像に影響を与
えないようにするためである。なお、情報用凹凸部5の
情報を再生する再生像の大きさは、装置によらず、光メ
モリ素子10の情報用凹凸部5の形状等の条件によって
決まることになる。
【0067】例えば、情報用凹凸部5が4倍の大きさで
結像するように形成された4倍再生用素子である場合に
は、情報用凹凸部5の設けられている領域の面積を4倍
した領域が拡大再生像の現れる領域となるため、この領
域の周縁部に接着剤22を塗布して接着層22を形成す
る。また、本実施形態では、図1(A),(B)に示す
ように、基体20上に並置された複数個の光メモリ素子
10を覆うように透明な保護層23が設けられている。
これにより、基体20の各凹部21内にそれぞれ収納さ
れた光メモリ素子10の表面全体が保護層23によって
覆われて保護される。
【0068】ここで、保護層23は、例えばポリカーボ
ネイト,アートン(JSR社製)などの非晶質ポリオレ
フィン,PEN(ポリエチレンナフタレート)等の光学
特性に優れる(PENはさらに耐熱性にも優れる)熱可
塑性の樹脂フィルムが好適(特に、上記のPETやPE
Nはいずれも均一な厚みのフィルムを得られやすいので
好適)である。
【0069】なお、さらなる光メモリ素子10の保護の
ために、この保護層23上に、より硬いハードコート層
を設けても良い。このハードコート層は例えば紫外線硬
化樹脂などにより構成するのが好ましい。さらに、本実
施形態では、図3に示すように、基体20上に並置され
た複数個の光メモリ素子10の情報用凹凸部5が形成さ
れていない領域(情報再生領域の周縁領域)上に遮光層
(遮光部)24が設けられている。これにより、情報用
凹凸部5からの散乱光がCCD受像機等へ導かれる情報
再生領域に対して、その周縁部から特に入射光(再生
光)からの迷光が入り込むのを防ぎ、ノイズを低下させ
るようにしている。
【0070】具体的には、各光メモリ素子10の情報再
生領域に対応する開口部24Aを有する遮光層24を設
ける。ここでは、遮光層24は、図3に示すように、光
メモリ素子10の表面上に貼り付けている。なお、遮光
層24は、上述の保護層23の下側表面(又は上側表
面)に積層させて貼り付けても良い。この場合、例えば
保護層23上の開口部を形成したい領域にマスクした
後、その他の領域に遮光性塗布液を塗布することで、開
口部24A付きの遮光層24を作製することができる。
【0071】また、遮光層24は、各光メモリ素子10
の情報再生領域に対応する部分を透明(再生光に対して
透明)に構成しても良い。この場合、透明にした部分が
上述の保護層23と同様に機能し、それ以外の部分が遮
光層24として機能することになり、上述の遮光層24
と上述の保護層23とを一体とした1つの層として構成
できることになる。
【0072】但し、本実施形態では、入射端面11が4
5度入射端面であるため、図3中、符号αで示すよう
に、遮光層24は、光メモリ素子10の入射端面11へ
向けて導入される入射光の光路上の領域を除いて設け
る。これは、入射端面11が45度入射端面である場合
には、光メモリ素子10の表面に対して垂直な方向から
入射光(再生光)を入射するため、再生光を入射させる
領域を開けておく必要があるからである。
【0073】特に、光メモリ素子10が、情報用凹凸部
5が所定倍で結像するように形成される拡大再生用素子
である場合には、遮光層24は、光メモリ素子10の情
報用凹凸部5からの拡大再生像が現れない領域(拡大情
報再生領域の周縁領域)と基体20との間に形成するの
が好ましい。これは、拡大再生用素子である場合には、
情報用凹凸部5からの本来の散乱光によって形成される
再生像が形成される領域が広いため、この拡大再生像が
現れない領域に遮光層を設け、入射光からの迷光が拡大
再生像のノイズとなって再生像に影響を与えないように
するためである。
【0074】本実施形態にかかる情報記録媒体は、上述
のように構成されるが、以下のようにして製造すること
ができる。つまり、まず、上述したようにして、支持体
としての樹脂フィルム4上に、樹脂製コア層2と、樹脂
製コア層2の両面に積層された樹脂製クラッド層3とを
備え、樹脂製コア層2と樹脂製クラッド層3との界面の
少なくとも一方に情報用凹凸部5を有する光導波部材3
23を積層させて1枚の光メモリ素子10を作製する
(光メモリ素子作製ステップ;図4,図5参照)。
【0075】この光メモリ素子作製ステップは、支持体
としての樹脂フィルム4上に形成された光導波部材(積
層体)上に、さらに他の支持体としての樹脂フィルムを
貼り付けるようにしている。これにより、積層体として
の光メモリ素子10が2つの支持体としての樹脂フィル
ム4の間に挟まれた構造となるため、光メモリ素子10
の製造時(特に、切断する際)の保護効果を高めること
ができることになる。
【0076】次に、光メモリ素子10を所定の大きさに
切断して複数個の光メモリ素子10を形成する(光メモ
リ素子切断ステップ)。この光メモリ素子切断ステップ
では、光メモリ素子10を切断すると同時に又は切断後
に、情報用凹凸部5の情報を再生する再生光を樹脂製コ
ア層2へ導入するための入射端面(ここでは45度入射
端面)11を切断により形成するようになっている(入
射端面形成ステップ)。これにより、45度入射端面1
1を切り込みより形成することなく、切断により形成す
るため、入射端面11を形成しやすいという利点があ
る。また、入射端面11の研磨もできるようになる。
【0077】次いで、所定の大きさに切断された複数個
の光メモリ素子10を基体20上に並置する(光メモリ
素子並置ステップ)。したがって、本実施形態にかかる
情報記録媒体及び情報記録媒体の製造方法によれば、光
メモリ素子10(特に、入射端面11)を確実に保護し
ながら、光メモリ素子10の情報の再生に支障をきたさ
ないように、入射端面11に適した配置とすることがで
き、さらに1枚のカード上にできるだけ多くの光メモリ
素子10を載置できるという利点がある。
【0078】また、本実施形態によれば、円形スタンパ
を用いた光メモリ素子10の作製が容易になり、また、
歩留まりが良くなるという利点もある。つまり、円形ス
タンパを用いて作製される1枚の光メモリ素子10から
支持体としての樹脂フィルム4を共通にしたままで、例
えばカードの大きさに光メモリ素子10を切り出すよう
にすると、円形スタンパの全面(特に周縁部)を使って
光メモリ素子10を作製できないのに対し、上述のよう
に、小さな単位として複数個の光メモリ素子10を切り
出すようにすれば、円形スタンパの略全面を使って光メ
モリ素子10を作製できるようになるため、歩留まりを
上げることができる。
【0079】また、円形スタンパを用いて作製される1
枚の光メモリ素子10の一部に欠陥部分がある場合、小
さな単位として切り出される複数個の光メモリ素子10
のうち一部の光メモリ素子(例えば1個の光メモリ素
子)10は使えなくなるとしても、それ以外の光メモリ
素子10は使えるようにすることができ、歩留まりを上
げることができる。
【0080】例えば、円形スタンパを用いて作製される
1枚の光メモリ素子10から支持体としての樹脂フィル
ム4を共通にしたままで、例えばカードの大きさに光メ
モリ素子10を切り出すようにする場合、その一部に欠
陥部分があると、その欠陥部分を避けることができず、
切り出される光メモリ素子10の全部が使えなくなって
しまうのに対し、上述のように、小さな単位として複数
個の光メモリ素子10を切り出すようにすれば、欠陥部
分を含む光メモリ素子以外は使えるため、歩留まりを上
げることができるのである。
【0081】さらに、上述のように1枚の光メモリ素子
10を細分化して切り出す場合、光メモリ素子10を作
製するのに用いられるスタンパを、XY系の装置のみな
らず、高速で、かつ、送り精度の良い回転系の装置でも
作製できるようになるという利点もある。 (第2実施形態の説明)本発明の第2実施形態にかかる
情報記録媒体及び情報記録媒体の製造方法は、上述の第
1実施形態のものが入射端面を45度入射端面としてい
るのに対し、図6(A),(B)に示すように、光メモ
リ素子10Aの90度(光メモリ素子10Aの表面との
なす角度が略90度;90度から数度ずれても良い)の
端面を、入射端面11Aとしている点が異なる。つま
り、本実施形態では、光メモリ素子10Aの一方の端面
(切断面)を90度(90度端面,90度切断面,90
度カット部)に切断し、この90度の切断面を入射端面
(90度入射端面)11Aとしている(90度端面処
理)。
【0082】このように、入射端面11Aを90度入射
端面[即ち、入射端面とコア層とのなす角度がほぼ90
度(ほぼ直角)]とすれば、45度入射端面とする場合
よりも光メモリ素子10Aの作製コストを低く抑えるこ
とができ、また、入射光(再生光)を導入する関係上、
情報用凹凸部5を設けることのできないデッドスペース
も小さくすることができるため好ましい。また、90度
入射端面11Aは、このような利点を有する一方、例え
ば樹脂コート等の方法によって保護するのが難しいた
め、後述するような方法で入射端面11Aを保護するの
が好ましい。
【0083】なお、入射端面11Aの構成及び形成方法
以外の光メモリ素子10Aの構成や製造方法について
は、上述の第1実施形態のものと同様である。また、光
メモリ素子10Aの基体20A上へ並置方法も、基本的
には、上述の第1実施形態と同様であるが、入射端面1
1Aが90度入射端面であり、入射光(再生光)の導入
方法が異なることによる違いがある。
【0084】具体的には、本実施形態では、図6
(A),(B)に示すように、基体20Aに複数の帯状
の凹部(溝部;帯状溝部)21Aを形成し、帯状に細分
化された複数個の光メモリ素子10Aを、これらの複数
の凹部21Aのそれぞれに1つずつ格納することで、基
体20A上に複数個の光メモリ素子10Aを載置してい
る。ここで、できるだけ光メモリ素子10Aを小さくす
るためには、図6(A)に示すように、カード状に形成
された基体20Aの長手方向に沿って複数個の光メモリ
素子10Aを並べて配置するのが好ましい。なお、光メ
モリ素子10Aの配置は、これに限られるものではな
く、カード状の基体20Aの短手方向に沿って複数個の
光メモリ素子10Aを並べて配置するようにしても良
い。
【0085】これにより、基体20A上に複数個の光メ
モリ素子10Aを載置する場合に、おおまかなアライメ
ントができるようにしている。なお、より精密な位置決
めを併用したほうが好ましい。ここで、基体20Aは、
軽量である等の理由で、樹脂により構成するのが好まし
く、例えば樹脂板や樹脂フィルムとする。特に、樹脂板
は剛性が高い点で好ましい。一方、樹脂フィルムを用い
ると、情報記録媒体(光メモリ)50Aを薄くできる点
で好ましい。
【0086】なお、ここでは、基体20Aに凹部21A
を形成しているが、これに限られるものではなく、凹部
21Aを有しない基体20Aを用い、基体20Aの表面
上に複数の仕切壁を設けることで同様の構成とすること
もできる。この場合、仕切壁によって光メモリ素子10
Aが保護されることになる。このため、仕切壁が光メモ
リ素子10Aを保護するための保護部材として機能する
ことになる。また、仕切壁を基体20Aと一体成形して
も良い。
【0087】ここで、上述のように、基体20Aを樹脂
により構成すれば、基体20Aの凹部21Aや仕切壁を
一体成形できる点で好ましい。この場合、情報記録媒体
50A自体(光メモリ自体)の剛性の低さは、光メモリ
素子10A,凹部21A,後述する保護層,仕切壁など
によって補うことができる。本実施形態では、帯状に細
分化して切り出される複数個の光メモリ素子10Aは、
それぞれ四角形とし、その短辺を約0.5mm以上約1
0mm以下とするのが好ましい。ここでは、上述のよう
に入射端面11Aを90度入射端面としているため、図
6(A)に示すように、光メモリ素子10Aを長方形と
し、少なくともその短辺10aを約0.5mm以上約1
0mm以下としている。
【0088】これは、各光メモリ素子10Aの大きさが
大きすぎると、上述の円形スタンパによる素子の作製が
し易くなるという効果や歩留まり向上という効果が小さ
くなるからである。一方、各光メモリ素子10Aの大き
さが小さすぎると、各光メモリ素子10Aの作製も難し
いし、また、基体20A上に配置することを考えると、
情報記録面積のロスが大きくなるからである。つまり、
光メモリ素子10Aを基体20A上に並置する際には、
各光メモリ素子間に隙間(この隙間には例えば仕切り等
を設ける)を設けるため、並置する光メモリ素子10A
の数が多いほど、その隙間によるデッドスペースの割合
が大きくなり、情報記録面積のロスが大きくなるからで
ある。
【0089】なお、光メモリ素子10Aは正方形や四角
形に限られるものではなく、素子作製が容易となり、歩
留まりを良くすることができれば良く、このような効果
が出るのであれば他の形状であっても良い。また、上述
の第1実施形態のものと同様に、図6(A),(B)に
示すように、基体20A上に並置された複数個の光メモ
リ素子10を覆うように透明な保護層23Aが設けられ
ている。これにより、基体20Aの各凹部21A内にそ
れぞれ収納された光メモリ素子10Aの表面全体が保護
層23Aによって覆われて保護される。なお、保護層2
3上に、より硬いハードコート層を設けても良い。
【0090】なお、その他の構成は、上述の第1実施形
態と同様である。但し、本実施形態では、上述の第1実
施形態のように、遮光層24を,光メモリ素子10の入
射端面11へ向けて導入される入射光の光路上の領域を
除いて設ける必要はない。これは、本実施形態では、入
射端面11Aが90度入射端面であり、上述の第1実施
形態のように、光メモリ素子10の表面に対して垂直な
方向から入射光(再生光)を入射するために再生光を入
射させる領域を開けておく必要がないためである。
【0091】本実施形態にかかる情報記録媒体は、上述
のように構成されるが、以下のようにして製造すること
ができる。つまり、まず、上述したようにして、支持体
としての樹脂フィルム4上に、樹脂製コア層2と、樹脂
製コア層2の両面に積層された樹脂製クラッド層3とを
備え、樹脂製コア層2と樹脂製クラッド層3との界面の
少なくとも一方に情報用凹凸部5を有する光導波部材3
23を積層させて1枚の光メモリ素子10Aを作製する
(光メモリ素子作製ステップ;図4,図5参照)。
【0092】この光メモリ素子作製ステップは、支持体
としての樹脂フィルム4上に形成された光導波部材(積
層体)上に、さらに他の支持体としての樹脂フィルム4
を貼り付けるようにしている。これにより、積層体とし
ての光メモリ素子10Aが2つの支持体としての樹脂フ
ィルム4の間に挟まれた構造となるため、光メモリ素子
10Aの製造時(特に、切断する際)の保護効果を高め
ることができることになる。
【0093】次に、光メモリ素子10Aを所定の大きさ
に切断して複数個の光メモリ素子10Aを形成する(光
メモリ素子切断ステップ)。この光メモリ素子切断ステ
ップでは、光メモリ素子10Aを切断すると同時に(又
は切断後に)、情報用凹凸部5の情報を再生する再生光
を樹脂製コア層2へ導入するための入射端面(ここでは
90度入射端面)11Aを切断により形成するようにな
っている(入射端面形成ステップ)。これにより、90
度入射端面11Aを切断により形成するため、入射端面
11Aを形成しやすい。また、入射端面11Aの研磨も
できる。
【0094】次いで、所定の大きさに切断された複数個
の光メモリ素子10Aを基体20A上に並置する(光メ
モリ素子並置ステップ)。なお、本実施形態では、上述
のように、光メモリ素子10Aに90度入射端面11A
を形成した後に、基体20A上に個々の光メモリ素子1
0Aを並置して固定するようにしているが、これに限ら
れるものではなく、光メモリ素子10Aの入射端面11
Aを90度入射端面とするため、例えば基体20A上に
複数の光メモリ素子10Aを並置し、固定した後に、基
体20Aの端部と光メモリ素子10Aの端部とを一体に
して切断するようにしても良い。これにより、情報記録
媒体としての光メモリの端部をきれいに揃えることがで
きる。また、保護層23Aが設けられている場合には、
この保護層23Aも一緒に切断するようにすれば良い。
【0095】ところで、本実施形態では、光メモリ素子
10Aの入射端面11Aを90度入射端面として構成す
るため、入射端面11Aを通じて入射光を導入させる必
要上、上述の第1実施形態のように、基体20Aの凹部
21Aや仕切壁等によって光メモリ素子10Aの入射端
面11Aを保護することができない。この場合、90度
入射端面11Aを硬い樹脂によって樹脂コート(保護部
材)すること等によって保護すれば良い。
【0096】しかしながら、実際には、光メモリ素子1
0Aの90度入射端面11Aに樹脂コート等を施すのは
難しい。また、入射端面11Aは光メモリ素子10Aの
凹凸部5に記録された情報を再生するための入射光を導
入する部分であるため、できれば剥き出しの状態にして
おきたい。また、上述のような90度入射端面11Aを
有する光メモリ素子10Aを、例えばカード状等の情報
記録媒体(光メモリ)50Aとして実用化するに当たっ
ては、光メモリ素子10Aの情報再生に支障をきたさな
いようしながら、光メモリ素子10Aの入射端面11A
がキズついたり、汚れたりしないように保護する必要が
ある。
【0097】例えばカード状等の情報記録媒体(光メモ
リ)50Aのように持ち歩くことを想定する場合には、
携帯性を考慮する必要があるし、高い保護効果が得られ
るようにする必要がある。このような点を考慮すると、
以下のようにして入射端面11Aを保護するための保護
部材を設けるのが好ましい。
【0098】例えば、保護部材を、図7に示すように、
2枚の平面状部材(シート状部材;例えば樹脂製フィル
ム等)30,31とし、光メモリ素子10Aの表面全体
を覆うように光メモリ素子10Aを2枚の平面状部材3
0,31で挟み込んで、光メモリ素子10Aの両面(上
側表面及び下側表面)に貼り合わせるようにすること
で、光メモリ素子10Aを保護するとともに、その入射
端面11Aを保護すればよい。
【0099】なお、上述の光メモリ素子10Aの製造工
程(積層工程)において、光メモリ素子10Aを保持す
るために貼り合わされる支持体としての樹脂フィルム4
を平面状部材30,31としても良い。特に、平板状部
材30,31を支持体としての樹脂製フィルム4とすれ
ば、樹脂フィルム4は可撓性があるため、光メモリ素子
10Aを製造する際のハンドリングが容易となる。この
場合、支持体としての樹脂フィルム4は光メモリ素子1
0Aの入射端面(90度入射端面)11Aを保護する平
面状部材30,31として用いることができるように、
後述する条件(寸法や貼合位置等)を満たすように形成
する必要がある。
【0100】これによれば、平板状部材30,31とし
て用いられる樹脂フィルム(支持体)4は、光メモリ素
子10Aの製造工程においては光メモリ素子10Aを保
持する機能を有し、これにより、生産性,作業性を向上
させることができ、さらに、光メモリとした場合には、
光メモリ素子10Aの入射端面11Aを保護する機能を
有することになる。
【0101】また、平面状部材30,31は、図7に示
すように、光メモリ素子10Aの表面全体を覆いうるよ
うに、光メモリ素子10Aの上側表面(又は下側表面)
の表面積よりも大きい表面積を有するものとして構成さ
れる。この平面状部材30,31は、光メモリ素子10
Aの入射端面11A側からはみ出すようにして貼り合わ
されるつまり、平面状部材30,31は、その一部(端
部)が光メモリ素子10Aの入射端面11Aよりも突出
するようにして貼り合わされる。そして、平面状部材3
0,31を貼り合せた光メモリ素子10Aをドライブ内
に装着(挿入)すると、平面状部材30,31の端部3
0A,31Aが光メモリ素子10Aの入射端面11Aよ
りも入射光の光源側へ突き出した状態となる。
【0102】これにより、光メモリ素子10A(特に、
入射端面11A)が保護部材としての平面状部材30,
31によって、例えば情報記録媒体をケース中に保管す
る際や情報記録媒体を使用する等のハンドリング時に、
光メモリ素子10Aの入射端面11Aを保護することが
でき、入射端面11Aが傷つけられたり、汚れたりする
のを防止することができる。
【0103】一方、光メモリ素子10Aの入射端面11
Aは、保護部材としての2枚の平面状部材30,31の
間で剥き出しの状態になっているため、入射端面11A
を介して導入される入射光の光量が減ってしまい、結合
効率が下がってしまうことがなく好ましい。つまり、光
メモリ素子10Aの入射端面11Aを保護するために入
射端面11Aを樹脂等によって覆ってしまうと、情報再
生時にコア層2へ導入する必要のある入射光の光量が減
ってしまい、結合効率が下がってしまうのに対し、本実
施形態では、入射端面11Aは、2枚の平面状部材3
0,31に挟まれて保護されつつ、その入射端面11A
の表面は剥き出しの状態となっているため、入射端面1
1Aを介して導入される入射光の光量が減ってしまい、
結合効率が下がってしまうことがなく好ましい。
【0104】また、このように2枚の平面状部材30,
31によって光メモリ素子10Aを挟み込んで貼り合わ
せるだけで良く、このように光メモリ素子10Aを挟み
込む構造とすると光メモリ素子10Aの入射端面11A
側が開放されるため、この開放部から光メモリ素子10
Aの情報を再生するための入射光を導入することがで
き、簡単な構成で、安価に保護部材を構成することがで
きる。
【0105】ここで、平面状部材30,31の光メモリ
素子10Aの入射端面11A側からはみ出す部分、即ち
入射端面11Aよりも突出する部分を突出部30A,3
1Aという。この突出部30A,31Aの長さ(入射端
面11よりも突き出している部分の長さ)は、約0.5
mm以上約1.5mm以下であるのが好ましい。これ
は、突出部30A,31Aの長さを約0.5mm以上と
しているのは、入射端面11Aの保護が不十分になりや
すく、また、後述するようにこの部分を遮光部として構
成する場合には遮光性が不十分になるからである。一
方、突出部30A,31Aの長さを約1.5mm以下と
しているのは、入射光としてのレーザ光の光路が遮られ
やすくなるからである。つまり、レーザ光をレンズ系で
入射端面11Aに結像させる際に、その光路を突出部3
0A,31Aが遮らないようにするためである。
【0106】また、光メモリ素子10Aが光導波部材3
23を複数個積層して構成される場合には、上述のよう
に平面状部材30,31を光メモリ素子10Aの両面に
貼り合せるだけでなく、さらに、図8に示すように、複
数個の光導波部材(積層体)323の間にも、1個(又
は複数個)の平面状部材32(例えば樹脂フィルム4)
を設けるのが好ましい。特に、平面状部材30,31
は、積層体の厚さ方向にできるだけ等間隔になるように
設けるのが望ましい。
【0107】これは、光メモリ素子10Aの厚さが厚い
場合(例えば2−3mm厚)には、上下両面に平面状部材
30,31を設けるだけでは、積層体の厚さ方向の中央
部付近の入射端面11Aの保護が不十分になり易いが、
このような場合であっても、光メモリ素子10Aの入射
端面11Aが確実に保護されるようにするためである。
【0108】例えば、2個の光導波部材323が積層さ
れている場合には、その間に1つの平面状部材32を設
ける。また、それ以上の複数個の光導波部材323が積
層されている場合には、それぞれの光導波部材323の
間に1つずつ平面状部材32を設ける。この場合、複数
個の平面状部材32が設けられることになる。また、少
なくとも、光メモリ素子10Aの凹凸部5で散乱した光
を取り出す側(出力側)に設けられる平面状部材(即
ち、ドライブに光メモリを装着した場合に出力信号検出
器としてのCCD受像機側となる平面状部材)31は、
図9に示すように、その一部、即ち入射端面11A側の
端部31Aを、入射光のうち出力側へもれる迷光を遮る
ことができるように、遮光性を有する遮光部40を有す
るものとして構成するのが好ましい。
【0109】特に、図10に示すように、平面状部材3
0,31の少なくとも突出部30A,31Aを遮光部4
0として構成するのが好ましい。このように入射端面1
1A近傍の部分だけに遮光性を有する遮光部40を設け
れば、入射光の迷光を除去するのには十分である。例え
ば、平面状部材31を樹脂フィルム4とする場合、遮光
部40は遮光性フィルムとして構成する。ここで、遮光
性フィルムとしては、例えばカーボンを樹脂中に練りこ
んだり、色素を添加したりして作製したPETフィルム
などが挙げられる。なお、遮光フィルム又は遮光膜が作
用する波長域については、再生に用いる入射光の波長を
遮光することができれば十分であり、可視光域全てを遮
光する必要はない。遮光性能については、フィルム厚さ
方向で、90%以上の光を遮断することができればよい
が、99%以上の光を遮断することができればより望ま
しい。
【0110】また、平面状部材31と遮光部40とを同
一(単一)の樹脂フィルムで作製することとし、樹脂フ
ィルム上に遮光膜を形成するようにしても良い。例え
ば、樹脂フィルムの遮光部を形成すべき領域(部分)
に、色素等を塗布したり、または遮光性フィルムを貼着
したりしても良い。上述のように出力側の平面状部材3
1の端部31Aに遮光部40を設けることにより、入射
光のうち出力側へもれる迷光を遮ることができ、CCD
受像機によって受光される出力光(散乱光)に含まれて
しまう迷光を除去することができる。
【0111】特に、光メモリ素子10Aを蓋部付きカー
トリッジに入れて保護する場合には、光メモリ素子10
Aの情報を再生する際には蓋部が開けられてしまうた
め、このような遮光部を設けて迷光を防ぐことはできな
いが、本態様では、光メモリ素子10Aの情報を再生す
る際に、保護部材としての平面状部材30,31が取り
外したりしないで、そのままの状態とされるため、この
ように遮光部40を設けることで迷光を防ぐことができ
るのである。
【0112】なお、光メモリ素子10Aを作製するのに
支持体として樹脂フィルム4を貼り合わせなくても良い
のであれば、上述のように、光メモリ素子10Aの入射
端面11Aを保護するための保護部材を、入射端面11
Aから突出する平面状部材30,31としての樹脂フィ
ルム4により構成する必要はなく、例えば、保護部材と
しての平面状部材30,31を、上述の基体20A及び
保護層23Aにより構成しても良い。
【0113】つまり、帯状に細分化された複数個の光メ
モリ素子10Aの長さ(ここでは長手方向長さ)が、基
体20A(即ち基体20A上に形成された凹部21A)
及び保護層23Aの長さ(ここでは短手方向長さ)より
も所定長さ分[例えば上述の突出部30A,31Aの長
さ(約0.5mm以上約1.5mm以下)に相当する長
さ分]だけ短くなるように形成し、このような光メモリ
素子10Aの入射端面11Aと、基体20A及び保護層
23Aの端面(入射光導入側の端面)との間に、上述の
突出部30A,31Aの長さ(約0.5mm以上約1.
5mm以下)に相当する長さ分だけの隙間ができるよう
に、光メモリ素子10Aを基体20A上の凹部21A内
に配置すれば良い。これにより、基体20A及び保護層
23Aが、上述の保護部材としての平面状部材30,3
1(突出部30A,31Aを有する)として機能するこ
とになる。
【0114】したがって、本実施形態にかかる情報記録
媒体及び情報記録媒体の製造方法によれば、光メモリ素
子10A(特に、入射端面11A)を確実に保護しなが
ら、光メモリ素子10Aの情報の再生に支障をきたさな
いように、入射端面11Aに適した配置とすることがで
き、さらに1枚のカード上にできるだけ多くの光メモリ
素子10Aを載置できるという利点がある。
【0115】また、本実施形態によれば、円形スタンパ
を用いた光メモリ素子10Aの作製が容易になり、ま
た、歩留まりが良くなるという利点もある。つまり、円
形スタンパを用いて作製される1枚の光メモリ素子10
Aから支持体としての樹脂フィルム4を共通にしたまま
で、例えばカードの大きさに光メモリ素子10Aを切り
出すようにすると、円形スタンパの全面(特に周縁部)
を使って光メモリ素子10Aを作製できないのに対し、
上述のように、小さな単位として複数個の光メモリ素子
10Aを切り出すようにすれば、円形スタンパの略全面
を使って光メモリ素子10Aを作製できるようになるた
め、歩留まりを上げることができる。
【0116】また、円形スタンパを用いて作製される1
枚の光メモリ素子10Aの一部に欠陥部分がある場合、
小さな単位として切り出される複数個の光メモリ素子1
0Aのうち一部の光メモリ素子(例えば1個の光メモリ
素子)10Aは使えなくなるとしても、それ以外の光メ
モリ素子10Aは使えるようにすることができ、歩留ま
りを上げることができる。
【0117】例えば、円形スタンパを用いて作製される
1枚の光メモリ素子10Aから支持体としての樹脂フィ
ルム4を共通にしたままで、例えばカードの大きさに光
メモリ素子10Aを切り出すようにする場合、その一部
に欠陥部分があると、その欠陥部分を避けることができ
ず、切り出される光メモリ素子10Aの全部が使えなく
なってしまうのに対し、上述のように、小さな単位とし
て複数個の光メモリ素子10Aを切り出すようにすれ
ば、欠陥部分を含む光メモリ素子以外は使えるため、歩
留まりを上げることができるのである。
【0118】さらに、上述のように1枚の光メモリ素子
10Aを細分化して切り出す場合、光メモリ素子10A
を作製するのに用いられるスタンパを、XY系の装置の
みならず、高速で、かつ、送り精度の良い回転系の装置
でも作製できるようになるという利点もある。なお、上
述の各実施形態では、入射光を樹脂製コア層2へ導くた
めの入射端面を45度入射端面,90度入射端面として
いるが、これに限られるものではなく、種々のものが考
えられる。
【0119】
【発明の効果】請求項1〜25記載の本発明の情報記録
媒体及び情報記録媒体の製造方法によれば、光メモリ素
子(特に、入射端面)を確実に保護しながら、光メモリ
素子の情報の再生に支障をきたさないように、入射端面
に適した配置とすることができ、さらに1枚のカード上
にできるだけ多くの光メモリ素子を載置できるという利
点がある。また、円形スタンパを用いた光メモリ素子の
作製が容易になり、また、歩留まりが良くなるという利
点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる情報記録媒体の
全体構成を示す模式図であって、(A)はその斜視図で
あり、(B)はその断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態にかかる情報記録媒体の
光メモリ素子と基体とを接着する接着層を示す模式的断
面図である。
【図3】本発明の第1実施形態にかかる情報記録媒体に
設けられる遮光部を示す模式的断面図である。
【図4】(A)〜(G)は、本発明の第1実施形態にか
かる光メモリ素子を構成する積層体の製造方法を説明す
るための模式的断面図である。
【図5】本発明の第1実施形態にかかる光メモリ素子を
構成する積層体の積層構造の一例を説明するための模式
的断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態にかかる情報記録媒体の
全体構成を示す模式図であって、(A)はその斜視図で
あり、(B)はその断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態の変形例にかかる情報記
録媒体(保護部材を平面状部材としたもの)を示す模式
的断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態の変形例にかかる情報記
録媒体(保護部材を平面状部材としたもの)の積層体の
間に平面状部材を設けた例を示す模式的断面図である。
【図9】本発明の第2実施形態に変形例かかる情報記録
媒体(保護部材を平面状部材としたもの)の平面状部材
に遮光部を設けた例を示す模式的断面図である。
【図10】本発明の第2実施形態の変形例にかかる情報
記録媒体(保護部材を平面状部材としたもの)の平面状
部材の突出部に遮光部を設けた例を示す模式的断面図で
ある。
【図11】従来の光メモリ素子の動作原理を説明するた
めの模式的斜視図である。
【図12】従来の光メモリ素子の動作原理を説明するた
めの模式的斜視図である。
【図13】(A),(B)はいずれも従来の光メモリ素
子の動作原理を説明するための模式的斜視図である。
【符号の説明】
1 スタンパ 2 コア層 3 クラッド層 4 樹脂フィルム(支持体) 5 凹凸部 10,10A 光メモリ素子 11 入射端面(45度入射端面) 11A 入射端面(90度入射端面) 20,20A 基体 21,21A 凹部 22 接着剤(接着層) 23,23A 保護層 24 遮光層(遮光部) 24A 開口部 30,31,32 平面状部材(保護部材) 30A,31A 端部(突出部) 40 遮光部 50,50A 情報記録媒体(光記録媒体,光メモリ)

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上に光メモリ素子を複数個並置され
    てなる情報記録媒体であって、 前記光メモリ素子が、それぞれ独立した支持体上に設け
    られた、樹脂製コア層と、前記樹脂製コア層の両面に積
    層された樹脂製クラッド層とを備え、前記樹脂製コア層
    と前記樹脂製クラッド層との界面の少なくとも一方に情
    報用凹凸部を有する光導波部材に、前記情報用凹凸部の
    情報を再生する再生光を前記樹脂製コア層へ導入するた
    めの入射端面が形成されて構成されることを特徴とす
    る、情報記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記光メモリ素子は、2つの支持体の間
    に挟まれて構成されることを特徴とする、請求項1記載
    の情報記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記光メモリ素子は、四角形であり、短
    辺が0.5mm以上10mm以下であることを特徴とす
    る、請求項1又は2記載の情報記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記光メモリ素子は、前記入射端面が略
    同一方向を向くように並置されることを特徴とする、請
    求項1〜3のいずれか1項に記載の情報記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記光メモリ素子と前記基体との間に接
    着層が形成されてなることを特徴とする、請求項1〜4
    のいずれか1項に記載の情報記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記接着層が、紫外線硬化樹脂からなる
    ことを特徴とする、請求項5記載の情報記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記接着層が、前記光メモリ素子の情報
    用凹凸部が形成されていない領域と前記基体との間に形
    成されることを特徴とする、請求項5又は6記載の情報
    記録媒体。
  8. 【請求項8】 前記光メモリ素子が拡大再生用素子とし
    て構成される場合には、前記接着層が、前記光メモリ素
    子の情報用凹凸部からの拡大再生像が現れない領域と前
    記基体との間に形成されることを特徴とする、請求項5
    又は6記載の情報記録媒体。
  9. 【請求項9】 前記基体上に並置された複数個の光メモ
    リ素子を覆うように透明な保護層を設けることを特徴と
    する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の情報記録媒
    体。
  10. 【請求項10】 前記光メモリ素子の情報用凹凸部が形
    成されていない領域上に遮光層を設けることを特徴とす
    る、請求項1〜9のいずれか1項に記載の情報記録媒
    体。
  11. 【請求項11】 前記光メモリ素子が拡大再生用素子と
    して構成される場合には、前記光メモリ素子の情報用凹
    凸部からの拡大再生像が現れない領域上に遮光層を設け
    ることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記
    載の情報記録媒体。
  12. 【請求項12】 前記遮光層は、前記入射端面へ向けて
    導入される入射光の光路上の領域を除いて設けることを
    特徴とする、請求項10又は11記載の情報記録媒体。
  13. 【請求項13】 前記基体が、複数の凹部を形成されて
    なり、前記凹部のそれぞれに1つずつ前記光メモリ素子
    が載置されることを特徴とする、請求項1〜12のいず
    れか1項に記載の情報記録媒体。
  14. 【請求項14】 前記入射端面は、45度切断面により
    構成されることを特徴とする、請求項1〜13のいずれ
    か1項に記載の情報記録媒体。
  15. 【請求項15】 前記入射端面は、90度切断面により
    構成されることを特徴とする、請求項1〜13のいずれ
    か1項に記載の情報記録媒体。
  16. 【請求項16】 前記入射端面を保護する保護部材を備
    えることを特徴とする、請求項15記載の情報記録媒
    体。
  17. 【請求項17】 前記保護部材が、前記光メモリ素子を
    挟んで前記光メモリ素子の両面に貼り合わされる2枚の
    平面状部材であり、前記平面状部材が、前記入射端面よ
    りも突出する突出部を備えることを特徴とする、請求項
    16記載の情報記録媒体。
  18. 【請求項18】 前記平面状部材が、樹脂製フィルムで
    あることを特徴とする、請求項17記載の情報記録媒
    体。
  19. 【請求項19】 前記突出部の長さが、0.5mm以上
    1.5mm以下であることを特徴とする、請求項17又
    は18記載の情報記録媒体。
  20. 【請求項20】 前記光メモリ素子が、前記光導波部材
    を複数個積層して構成され、 前記複数個の光導波部材の間に前記平面状部材が設けら
    れることを特徴とする、請求項17〜19のいずれか1
    項に記載の情報記録媒体。
  21. 【請求項21】 前記平面状部材が、遮光部を備えるこ
    とを特徴とする、請求項17〜20のいずれか1項に記
    載の情報記録媒体。
  22. 【請求項22】 前記遮光部が、少なくとも前記突出部
    に設けられることを特徴とする、請求項21記載の情報
    記録媒体。
  23. 【請求項23】 支持体上に、樹脂製コア層と、前記樹
    脂製コア層の両面に積層された樹脂製クラッド層とを備
    え、前記樹脂製コア層と前記樹脂製クラッド層との界面
    の少なくとも一方に情報用凹凸部を有する光メモリ素子
    を作製する光メモリ素子作製ステップと、 前記光メモリ素子を所定の大きさに切断して複数個の光
    メモリ素子を形成する光メモリ素子切断ステップと、 前記複数個の光メモリ素子を基体上に並置する光メモリ
    素子並置ステップとを備えることを特徴とする、情報記
    録媒体の製造方法。
  24. 【請求項24】 前記光メモリ素子切断ステップが、前
    記光メモリ素子を切断すると同時に又は切断後に、前記
    情報用凹凸部の情報を再生する再生光を前記樹脂製コア
    層へ導入するための入射端面を形成する入射端面形成ス
    テップを備えることを特徴とする、請求項23記載の情
    報記録媒体の製造方法。
  25. 【請求項25】 前記光メモリ素子作製ステップが、前
    記支持体上に形成された前記光メモリ素子上に他の支持
    体を設けるステップを備えることを特徴とする、請求項
    23又は24記載の情報記録媒体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020170078A (ja) * 2019-04-03 2020-10-15 株式会社島津製作所 光導波路

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