JP2002219694A - 半導体マイクロアクチュエータおよびその製造方法 - Google Patents

半導体マイクロアクチュエータおよびその製造方法

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JP2002219694A JP2001013656A JP2001013656A JP2002219694A JP 2002219694 A JP2002219694 A JP 2002219694A JP 2001013656 A JP2001013656 A JP 2001013656A JP 2001013656 A JP2001013656 A JP 2001013656A JP 2002219694 A JP2002219694 A JP 2002219694A
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恵昭 友成
Hitoshi Yoshida
仁 吉田
Hiroshi Kawada
裕志 河田
Masaari Kamakura
將有 鎌倉
Kazuji Yoshida
和司 吉田
Kimiaki Saito
公昭 齊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】可動子が傾くことなく変位可能で且つ従来より
も低消費電力化が可能な半導体マイクロアクチュエータ
およびその製造方法を提供する。 【解決手段】矩形枠状の第2枠部31の内側に押圧部3
2が厚み方向に変位可能となるように配置される。押圧
部32と第2枠部31とは熱的膨張収縮により押圧部3
2を厚み方向に変位させる1本の腕片33を介して連結
する。腕片33は撓み層36に撓み層37を重ねた可撓
部38を有し、撓み層37への通電に伴う発熱によって
可撓部38が撓むことにより押圧部32を変位させる。
第2枠部31には矩形枠状の第1枠部21が接合され
る。第1枠部21の内側に厚み方向に変位可能な可動子
22が配置される。可動子22と第1枠部21とは2本
の連結片23により連結される。第1枠部21と第2枠
部31とで支持部を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体マイクロア
クチュエータおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、半導体製造プロセスによって
製造される極小型の半導体マイクロアクチュエータが各
種提案されている。この種の半導体マイクロアクチュエ
ータは、一般に半導体からなる枠状の支持基板の内側に
可動子を配置し、支持基板の厚み方向に可撓性を有する
可撓部材を介して支持基板と可動子とを連結した構造を
有している。したがって、可撓部材を支持基板の厚み方
向に撓ませることによって可動子を支持基板の厚み方向
に変位させることができる。可撓部材を撓ませる構成と
しては、例えば、熱膨張係数の異なる複数の撓み層を積
み重ねてバイメタルを形成し、このバイメタルを直熱式
(バイメタル自身にヒータを持つ形式)または傍熱式
(バイメタルとは別にヒータを持つ形式)で加熱する構
成が一般的である。
【0003】この種の半導体マイクロアクチュエータと
しては、例えば図22および図23に示すように、周縁
が矩形状に形成されている可動子2の4辺に可撓部材と
しての腕片3を連結し、腕片3を介して可動子2をシリ
コンよりなる枠状の支持基板1に連結した構成のものが
考えられている。腕片3は、可動子2と支持基板1との
間にシリコンよりなる撓み層6と金属膜からなる撓み層
7とを積層して形成したバイメタルを備える可撓部8を
有し、可撓部8における撓み層6にはバイメタルを加熱
するヒータとしての加熱部(図示せず)が拡散抵抗によ
り形成されている。また、腕片3において支持基板1側
の端部には可撓部8と支持基板1との間の熱絶縁をする
熱絶縁性材料よりなる熱絶縁部4が設けられている。熱
絶縁部4はフッ素化系樹脂やポリイミド樹脂などの熱絶
縁性能がシリコンよりも高い合成樹脂を用いて形成され
ている。なお、上述の拡散抵抗よりなる加熱部は支持基
板1に形成された配線(図示せず)を介して支持基板1
に設けられたパッド(図示せず)に接続されている。ま
た、熱絶縁部4の材料として例えば感光性のポリイミド
樹脂を使用する場合、熱絶縁部4を形成する工程は、ポ
リイミド樹脂の塗布→露光→現像→ベーキング(以下、
キュアと称す)の流れで行われている。
【0004】ところで、図22および図23に示した半
導体マイクロアクチュエータは、マイクロバルブやマイ
クロリレーなどに用いられている。図22および図23
に示した半導体マイクロアクチュエータを用いたマイク
ロバルブの一例を図24に示す。図24に示すマイクロ
バルブは、シリコン基板よりなるベース10に形成した
弁口11を開閉する弁体として上記可動子2を利用する
ものであり、可動子2を弁口11の開口面に直交する方
向に移動させることで弁口11を開閉する。可動子2は
四角錐台状に形成されており、弁口11との対向面は平
面になっている。ここに、可動子2の平面形状は長方形
状になっている。また、弁口11の周部において可動子
2との対向面には他の部位よりも突出する弁座12が形
成され、弁座12の先端面は可動子2が密着して弁口1
1を確実に閉止できるように平面状に仕上げられてい
る。しかして、弁口11は矩形状に開口してある。
【0005】図24に示したマイクロバルブでは、腕片
3が伸縮することによって可動子2が支持基板1の厚み
方向に変位する際に、各腕片3の伸縮量が等しければ可
動子2を平行に移動させることができ、弁口11に可動
子2を隙間なく密着させることができる。
【0006】また、上述の半導体マイクロアクチュエー
タを用いたマイクロリレーでは、例えば、可動子2の一
面(図22における下面)に可動接点が設けられ、可動
子2の変位により上記可動接点が接離する固定接点を設
けたベースを支持基板1と接合して構成したものが提案
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の半導
体マイクロアクチュエータでは、可撓部8が熱膨張係数
の異なる撓み層6と撓み層7とを積層して形成されてい
るので、上述の加熱部に通電していない場合でも可撓部
8に内部応力に起因した反りが発生してしまう。また、
腕片3において可撓部8と支持基板1との間に熱絶縁部
4を設けてあるが、熱絶縁部4を形成する材料がキュア
工程において硬化する際に収縮するので、腕片3に反り
が発生してしまう。したがって、上述の半導体マイクロ
アクチュエータでは、上述の加熱部に通電していない状
態で腕片3に反りが発生しており、反り量の制御が難し
いので、マイクロバルブに用いた場合には可動子2と弁
座12との間の隙間寸法の制御が困難で流量制御が難し
いという問題があり、マイクロリレーに用いた場合には
所望の接点圧が得られない場合があるという問題があっ
た。
【0008】また、上述した半導体マイクロアクチュエ
ータでは、可動子2を中心として4方向に可撓部材(腕
片3)が形成されており、多数の方向から可動子2が拘
束されているから、可動子2を変位させるために比較的
大きなエネルギを要することになる。つまり、消費電力
が比較的大きくなってしまう。しかも、可撓部8のバイ
メタルの特性ばらつきにより、可動子2が平行に変位し
ない(つまり、可動子2が傾いて変位する)ことがあ
り、マイクロバルブに用いた場合にあっては弁口11を
閉止できない恐れがあり、マイクロリレーに用いた場合
にあっては所望の接点圧が得られない恐れがあるととも
に摩耗故障が起こりやすくなってしまう恐れがあった。
【0009】また、消費電力を低減するために支持基板
1と可動子2とを連結する腕片3を1本だけにすること
も考えられるが、可動子2が平行に変位しないので、マ
イクロバルブに用いた場合にあっては弁口11を閉止で
きない、マイクロリレーに用いた場合にあっては所望の
接点圧が得られないとともに摩耗故障が起こりやすいと
いう問題があった。
【0010】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、可動子が傾くことなく変位可能で且
つ従来よりも低消費電力化が可能な半導体マイクロアク
チュエータおよびその製造方法およびマイクロバルブお
よびマイクロリレーを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、半導体よりなる枠状の支持部
と、支持部の内側に配置され支持部の厚み方向に変位可
能な半導体よりなる可動子と、可動子と支持部とを連結
するとともに支持部の厚み方向に可撓性を有し且つ前記
厚み方向に直交する面内で可動子を中心として回転対称
性を有するように配置された複数の連結片と、支持部の
内側で支持部の厚み方向において可動子に重なる部位に
配置され可動子を押圧可能な押圧部と、互いに熱膨張係
数の異なる層が重なり押圧部と支持部とを連結するとと
もに熱的膨張収縮により押圧部を前記厚み方向に変位さ
せる腕片とを備えてなることを特徴とするものであり、
支持部の厚み方向に可撓性を有し且つ前記厚み方向に直
交する面内で可動子を中心として回転対称性を有するよ
うに配置された複数の連結片により可動子と支持部とが
連結されており、支持部の厚み方向において可動子に重
なる部位に配置され可動子を押圧可能な押圧部を備え、
押圧部と支持部とを連結する腕片の熱的膨張収縮により
押圧部が前記厚み方向に変位するから、可動子が傾くこ
となく平行に変位し、しかも、可動子と支持部とを連結
している連結片を熱的膨張収縮させる必要がなく、押圧
部と支持部とを連結する腕片は前記押圧部を平行に変位
させる必要がなくて少なくとも1本あればよいから、従
来構成よりも低エネルギで可動子を変位させることが可
能になり、供給エネルギに対する可動子の変位量を従来
構成よりも大きくすることが可能になるので、低消費電
力化を図ることができる。
【0012】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記連結片を4つ備え、前記各連結片が前記厚み方
向に直交する面内でそれぞれ直線状に形成され、前記可
動子を中心に十字状に配置されてなるので、前記連結片
を撓みやすくしながらも前記可動子を平行に変位させる
ことができ、しかも、平面形状が単純であるから半導体
製造プロセスでの製造が容易になる。
【0013】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、前記支持部が矩形枠状であって、前記可動子の周縁
が支持部の各辺に平行な矩形状を有し、前記各連結片
は、前記可動子と前記支持部との対向する2辺に直交す
る方向に形成され一端部が前記可動子に連結された第1
片と、前記可動子と前記支持部との対向する2辺に平行
な方向に形成され一端部が前記支持部に連結された第2
片との他端部同士が連結されたL字状の形状に形成され
てなるので、請求項2の発明に比べて連結片の長さを長
くすることができて連結片が撓みやすくなるから、供給
エネルギに対する可動子の変位量をより大きくすること
が可能になり、さらに低消費電力化を図ることができ
る。
【0014】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、前記支持部が矩形枠状であって、前記可動子の周縁
が支持部の各辺に平行な矩形状を有し、前記各連結片
は、前記可動子と前記支持部との対向する2辺に直交す
る方向に形成され一端部が前記可動子に連結された第1
片と、第1片の他端部に一端部が連結され前記可動子と
前記支持部との対向する2辺に平行な方向に形成された
第2片と、第2片の他端部から第1片と逆向きに延長さ
れ他端部が前記支持部に連結された第3片とを有するの
で、請求項2および請求項3の発明に比べて連結片の長
さを長くすることができて連結片が撓みやすくなるか
ら、供給エネルギに対する可動子の変位量をより一層大
きくすることが可能になり、より一層の低消費電力化を
図ることができる。
【0015】請求項5の発明は、半導体よりなる枠状の
支持部と、支持部の内側に配置され支持部の厚み方向に
変位可能な半導体よりなる可動子と、可動子と支持部と
を支持部の厚み方向に直交する面内で可動子の全周にわ
たって連結するとともに支持部の厚み方向に可撓性を有
する連結片と、支持部の内側で支持部の厚み方向におい
て可動子に重なる部位に配置され可動子を押圧可能な押
圧部と、互いに熱膨張係数の異なる層が重なり押圧部と
支持部とを連結するとともに熱的膨張収縮により押圧部
を前記厚み方向に変位させる腕片とを備えてなることを
特徴とするものであり、支持部の厚み方向に可撓性を有
する連結片によって可動子と支持部とが前記厚み方向に
直交する面内で可動子の全周にわたって連結されてお
り、支持部の厚み方向において可動子に重なる部位に配
置され可動子を押圧可能な押圧部と支持部とを連結する
腕片の熱的膨張収縮により押圧部が前記厚み方向に変位
するから、可動子が傾くことなく平行に変位し、しか
も、可動子と支持部とを連結している連結片を熱的膨張
収縮させる必要がなく、押圧部と支持部とを連結する腕
片は前記押圧部を平行に変位させる必要がなくて少なく
とも1本あればよいから、従来構成よりも低エネルギで
可動子を変位させることが可能になり、供給エネルギに
対する可動子の変位量を従来構成よりも大きくすること
が可能になるので、低消費電力化を図ることができる。
また、可動子と支持部とが厚み方向に直交する面内で可
動子の全周にわたって連結されているので、請求項2な
いし請求項4の発明に比べて容易に製造することが可能
となる。
【0016】請求項6の発明は、請求項1ないし請求項
5の発明において、前記腕片は、前記押圧部を片持ちで
支持するので、前記押圧部を拘束する方向が1方向にな
るから、前記押圧部を拘束する方向が複数ある場合に比
べて低エネルギで前記押圧部を変位させることができ、
結果的に供給エネルギに対する可動子の変位量をより大
きくすることが可能になる。
【0017】請求項7の発明は、請求項1ないし請求項
6の発明において、半導体よりなる枠状の第1枠部の内
側に前記可動子および前記連結片が一体に形成された第
1の半導体基板と、半導体よりなる枠状の第2枠部の内
側に前記押圧部および前記腕片が一体に形成された第2
の半導体基板とを備え、第1の半導体基板と第2の半導
体基板とが第1枠部と第2枠部とを重ねた形で接合さ
れ、第1枠部と第2枠部とで前記支持部が構成されてな
るので、第1の半導体基板と第2の半導体基板とを別々
に形成し第1の半導体基板と第2の半導体基板とを接合
すればよいから、容易に製造することができる。
【0018】請求項8の発明は、請求項1ないし請求項
6の発明において、前記支持部および前記可動子および
前記連結片および前記押圧部および前記腕片が1つの半
導体基板に一体に形成されてなるので、前記厚み方向に
おける前記可動子と前記押圧部との位置精度を請求項7
の発明に比べて高めることが可能になるとともに、材料
コストを低減することが可能になる。
【0019】請求項9の発明は、請求項1ないし請求項
8の発明において、前記腕片において前記押圧部側の端
部に設けられ前記押圧部との間の熱絶縁をする第1の熱
絶縁部と、前記腕片において前記支持部側の端部に設け
られ前記支持部との間の熱絶縁をする第2の熱絶縁部と
を備えるので、比較的小さな熱エネルギで前記腕片を撓
ませることができ、供給エネルギに対する前記押圧部の
変位量を大きくすることができるから、結果的に供給エ
ネルギに対する前記可動子の変位量を大きくすることが
でき、より一層の低消費電力化を図ることができる。
【0020】請求項10の発明は、請求項1ないし請求
項9の発明において、前記押圧部と前記可動子との互い
の対向面の一方に2面間の距離を他の部位に比べて小さ
くする突部が突設されてなるので、前記腕片や前記連結
片などの反りに起因して前記可動子と前記押圧部との間
の距離が大きくなるような場合に消費電力の増大を抑制
することができる。
【0021】請求項11の発明は、請求項10の発明に
おいて、前記突部を前記可動子における前記押圧部との
対向面から突設してなるので、前記突部を前記押圧部に
おける前記可動子との対向面から突設する場合に比べ
て、半導体製造プロセスでの製造が容易になる。
【0022】請求項12の発明は、請求項10または請
求項11の発明において、前記突部は、先端部において
前記厚み方向に直交する断面の面積を他の部分に比べて
小さくしてなるので、前記突部と前記突部の対向面との
接触面積を小さくすることができ、前記可動子に均等に
押圧力を作用させることが可能となり、前記押圧部によ
る押圧力の損失を少なくすることができるから、低消費
電力化を図ることができる。
【0023】請求項13の発明は、請求項10ないし請
求項12の発明において、前記突部を前記可動子および
前記押圧部よりも断熱性の高い材料により形成してなる
ので、前記腕片から前記押圧部および前記突部を介して
前記可動子へ熱が伝わるのを防ぐことができ、供給エネ
ルギに対する前記押圧部の変位量が低下することを防止
できる。
【0024】請求項14の発明は、請求項13の発明に
おいて、前記断熱性の高い材料としてポリイミド樹脂を
用いてなるので、半導体製造プロセスとの整合性が良
く、半導体製造プロセスでの製造が容易になる。
【0025】請求項15の発明は、請求項1ないし請求
項14の発明において、前記可動子における前記押圧部
との対向面と反対側の面に可動接点が設けられ、前記可
動子の前記厚み方向への変位により前記可動接点と接離
する固定接点を設けたベースが前記支持部に結合されて
いるので、マイクロバルブを構成しており、前記可動子
が従来構成に比べて低消費電力で前記厚み方向に傾くこ
となく平行に変位されるから、弁口を通る流体の流量の
制御が容易になるとともに、弁口を前記可動子により確
実に閉止することができる。
【0026】請求項16の発明は、請求項1ないし請求
項14の発明において、前記可動子における前記押圧部
との対向面と反対側の面に可動接点が設けられ、前記可
動子の前記厚み方向への変位により前記可動接点と接離
する固定接点を設けたベースが前記支持部に結合されて
いるので、マイクロリレーを構成しており、前記可動子
が従来構成に比べて低消費電力で前記厚み方向に傾くこ
となく平行に変位されるから、可動接点と固定接点との
接点圧を安定させることができるとともに摩耗故障の発
生を少なくすることができる。
【0027】請求項17の発明は、請求項12記載の半
導体マイクロアクチュエータの製造方法であって、前記
突部に対応した部位にのみ熱絶縁材性料よりなる絶縁層
を積層することで所望の突出寸法の絶縁層からなる突部
を形成するようにし、最後に積層する絶縁層における前
記厚み方向に直交する断面の面積を他の絶縁層に比べて
小さくすることを特徴とし、所望の厚みの絶縁層からな
る突部を先端部において前記厚み方向に直交する断面の
面積が他の部分に比べて小さくなるような形状に容易に
製造することができ、可動子が傾くことなく変位可能で
低消費電力化が可能な半導体マイクロアクチュエータを
提供することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】(実施形態1)本実施形態の半導
体マイクロアクチュエータは図1および図2に示すよう
に構成されており、図3に示すように、シリコン基板よ
りなるベース10に形成した弁口11を開閉する弁体と
してのシリコンよりなる可動子22を備え、可動子22
を弁口11の開口面に直交する方向に移動させることで
弁口11を開閉する。可動子22は四角錐台状に形成さ
れており、弁口11との対向面は平面になっている。こ
こに、可動子22の平面形状は矩形状になる。弁口11
の周部において可動子22との対向面には他の部位より
も突出する弁座12が形成され、弁座12の先端面は可
動子22が密着して弁口11を確実に閉止できるように
平面状に仕上げられている。しかして、本実施形態では
弁口11は矩形状に開口する。
【0029】可動子22は、ベース10に重ねて接合さ
れた半導体(例えば、シリコン)よりなる第1枠部21
に対して可撓部材としての連結片23を介して結合され
ている。第1枠部21は矩形枠状に形成されており、可
動子22は第1枠部21の内側に配置される。また、第
1枠部21と可動子22とを連結する連結片23は本実
施形態では2本設けられており、周縁が矩形状に形成さ
れている可動子22の2辺に可撓部材としての連結片2
3の一端部が連結され、連結片23の他端部が第1枠部
21に連結されている。ここにおいて、第1枠部21お
よび可動子22および連結片23は第1の半導体基板
(例えば、シリコン基板)20に一体に形成されてい
る。なお、ベース10と半導体基板20とは陽極接合や
金共晶接合などにより結合(接合)すればよい。
【0030】ところで、2本の連結片23は、第1枠部
21の厚み方向(図3の上下方向)に可撓性を有し且つ
第1枠部21の厚み方向に直交する面内で可動子22を
中心として対称性(回転対称性)を有するように配置さ
れている。しかして、可動子22を傾くことなく上記厚
み方向へ平行に変位させることができる。なお、連結片
23の本数は2本に限定されるものではない。
【0031】また、本実施形態の半導体マイクロアクチ
ュエータは、可動子22を押圧可能な半導体(例えば、
シリコン)よりなる押圧部32を備え、押圧部32を上
記厚み方向(図3の上下方向)に移動させることで弁口
11を可動子22により開閉させる。すなわち、押圧部
32を図3における下方向に移動させることで押圧部3
2により可動子22が押圧され、可動子22と弁座12
とが密着するように押圧させることで、弁口11を閉止
することができる。ここに、押圧部32は四角錘台状に
形成されており、可動子22との対向面は平面になって
いる。また、押圧部32の平面形状は矩形状になる。
【0032】押圧部32は、半導体(例えば、シリコ
ン)よりなる第2枠部31に対して可撓部材としての腕
片33を介して結合されている。第2枠部31は矩形枠
状に形成されており、押圧部32は第2枠部31の内側
に配置される。また、第2枠部31と押圧部32とを連
結する腕片33は本実施形態では1本であり、腕片33
は押圧部32を片持ちで支持している。ここにおいて、
第2枠部31および押圧部32および腕片33は第2の
半導体基板(シリコン基板)30に一体に形成されてい
る。また、第2の半導体基板30と上述の第1の半導体
基板20とは第2枠部31と第1枠部21とを重ねた形
で接合されている。本実施形態では、第1枠部21と第
2枠部31とで半導体よりなる矩形枠状の支持部を構成
している。
【0033】腕片33は、押圧部32と第2枠部31と
の間に半導体(例えば、シリコン)よりなる撓み層36
と金属膜(例えば、アルミニウム、ニッケルなど)から
なる撓み層37とを積層して形成したバイメタルを備え
る可撓部38を有し、可撓部38における撓み層36に
はバイメタルを加熱するヒータとしての加熱部(図示せ
ず)が拡散抵抗により形成されている。つまり、可撓部
38は直熱型のバイメタルとして機能する。ここに、撓
み層37の構成材料の撓み層36への拡散を防止した
り、撓み層36と撓み層37との結合力を高めたり、加
熱部と撓み層37とを電気的に絶縁したりするために、
図4に示すように撓み層36と撓み層37との間に薄い
絶縁膜(例えば、シリコン窒化膜、シリコン酸化膜な
ど)を介在させるのが望ましい。なお、図4において撓
み層36の表面側に形成された拡散抵抗41は上述の加
熱部を構成し、第2の半導体基板30の主表面(第1の
半導体基板20との接合面と反対側の面)側に設けられ
たパッド42に配線43を介して接続されている。
【0034】ところで、腕片33において第2枠部31
側の端部には可撓部38と第1枠部31との間の熱絶縁
をする熱絶縁性材料(例えば、感光性のポリイミド樹
脂)よりなる熱絶縁部34aを設け、腕片33において
押圧部32側の端部には可撓部38と押圧部32との間
の熱絶縁をする熱絶縁性材料(例えば、感光性のポリイ
ミド樹脂)よりなる熱絶縁部34bを設けている。ま
た、図示していないが腕片33は熱絶縁部34aが形成
された部位において幅方向の端部にシリコンよりなる部
分を設けてある。ここに、熱絶縁部34aが形成された
部位において幅方向に設けられたシリコンよりなる部分
は上述の配線43と加熱部との電気的接続に用いること
ができる。なお、熱絶縁部34a,34bは、例えば、
腕片33における熱絶縁部34a,34bの形成部位に
対応した部位にそれぞれ幅の異なる溝を形成した後、例
えばポリイミド樹脂を塗布して、続いてポリイミド樹脂
をパターニングすることにより形成することができる。
【0035】腕片33を上述の構造としたことによっ
て、加熱部に通電すれば、撓み層36と撓み層37との
熱膨張率の差によって可撓部38が熱的膨張収縮により
腕片33の撓み量を変化させることになる。一般に、金
属はシリコンよりも熱膨張係数が大きいから、本実施形
態のように撓み層36に対してベース10とは反対面側
に撓み層37を形成している場合には、常温では押圧部
32が可動子22から離れるように寸法を設定し、可動
子22が弁口11から離れるように寸法を設定しておく
ことによって、撓み層36への通電時に押圧部32を可
動子22に近づけて押圧することにより可動子22を弁
口11に近づけて弁口11を閉じることが可能になる。
つまり、本実施形態は常開型のマイクロバルブを構成し
ている。
【0036】さらに腕片33の両端部には熱絶縁性材料
からなる熱絶縁部34a,34bを形成しているから、
撓み層36および撓み層37よりなるバイメタルと第2
枠部31および押圧部32とは熱絶縁をされていること
になり、撓み層36で発生した熱を第2枠部31や押圧
部32に逃がさず、ほとんどの熱を腕片33を撓ませる
ために利用することができる。その結果、加熱部への通
電量に対する腕片33の撓み量を大きくとることができ
る。換言すれば、低電力で押圧部32を所望の変位量だ
け変位させることができ、結果的に可動子22を所望量
だけ変位させることができる。
【0037】ところで、上述したように、可動子22の
2辺から連結片23が1本ずつ延設されており且つ2本
の連結片23は一直線上に配置されており、可動子22
は図1の左右方向には拘束されていなものである。ここ
に、2本の連結片23は、上述のように第1枠部21の
厚み方向(図3の上下方向)に可撓性を有し且つ上記厚
み方向に直交する面内で可動子22を中心として対称性
(回転対称性)を有するように配置されており、可動子
22が傾くことなく平行に変位することになる。また、
腕片33は押圧部32を片持ちで支持しているので、押
圧部32を拘束する方向が一方向になるから、押圧部3
2を拘束する方向が複数ある場合に比べて低エネルギで
押圧部32を変位させることができ、結果的に供給エネ
ルギに対する可動子22の変位量を従来構成よりも大き
くすることが可能になる。つまり、従来構成よりも低消
費電力化を図ることが可能となる。しかも、可動子22
と第1枠部21とを連結する2本の連結片23には従来
構成のようなバイメタルや熱絶縁部4(図24参照)は
形成されていないから、熱絶縁部4の形成に伴う反りを
なくすことができて可動子22と弁座12との間の寸法
を容易に設定することが可能となり、流量制御が容易に
なるとともに弁口11を確実に閉止することが可能とな
る。また、図22ないし図24に示した従来構成では、
支持基板1と可動子2とを連結している4本の腕片3に
バイメタルが形成されており、バイメタルの特性のばら
つきにより可動子2が傾く恐れがあったが、本実施形態
では、可動子22と第1枠部21とを連結している2本
の連結片23にバイメタルを形成していないから、バイ
メタルの特性のばらつきによる可動子22の傾きという
問題は発生しない。したがって、可動子22を拘束して
いる連結片23の撓みをアクチュエータとしての理想的
な撓みに近づけることができる。
【0038】なお、上述の例ではベース10をシリコン
基板としているが、ガラス基板を用いてもよい。
【0039】(実施形態2)本実施形態の半導体マイク
ロアクチュエータの基本構成は実施形態1と略同じであ
って、図5ないし図9に示すように、第1の半導体基板
20に4本の連結片23(図7参照)を一体に形成し、
各連結片23が第1枠部31の厚み方向(図6の上下方
向)に直交する面内でそれぞれ直線状に形成され、可動
子22を中心として十字状に配置している点が相違す
る。要するに、本実施形態では、周縁が矩形状に形成さ
れている可動子22の4辺に可撓部材としての連結片2
3の一端部が連結され、連結片23の他端部が第1枠部
21に連結されている。ここにおいて、4本の連結片2
3は、上記厚み方向に直交する面内で可動子22を中心
として対称性(回転対称性)を有するように配置されて
いる。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符
号を付して説明を省略する。ここに、図8および図9は
実施形態1と同様のマイクロバルブを構成している。
【0040】しかして、本実施形態では、実施形態1と
同様に、可動子22を傾くことなく平行に変位させるこ
とが可能になるとともに従来構成に比べて低消費電力化
を図ることができる。また、実施形態1のように2本の
連結片23により可動子22を支持している場合に比べ
て可動子22の傾く可能性を小さくすることができ、よ
り確実に可動子22を平行に変位させることが可能とな
る。なお、第1の半導体基板20には第1枠部21およ
び可動子22および4本の連結片23が一体に形成され
ているが、平面形状は単純であるから半導体製造プロセ
スでで容易に製造することができる。
【0041】(実施形態3)本実施形態の半導体マイク
ロアクチュエータの基本構成は実施形態1と略同じであ
って、図10ないし図13に示すように、第1の半導体
基板20に4本の連結片23(図12参照)を一体に形
成し、各連結片23が第1枠部31の厚み方向に直交す
る面内でそれぞれL字状に形成されている点が相違す
る。ここにおいて、各連結片23は、可動子22と第1
枠部21との対向する2辺に直交する方向に形成され一
端部が可動子22に連結された第1片23aと、可動子
22と第1枠部21との対向する2辺に平行な方向に形
成され一端部が第1枠部21に連結された第2片23b
との他端部同士が連結されたL字状の形状に形成されて
いる。要するに、本実施形態では、周縁が矩形状に形成
されている可動子22の4辺に可撓部材としての連結片
23の一端部が連結され、連結片23の他端部が第1枠
部21に連結されている。ここにおいて、4本の連結片
23は、上記厚み方向に直交する面内で可動子22を中
心として対称性(回転対称性)を有するように配置され
ている。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の
符号を付して説明を省略する。ここに、図13は実施形
態1と同様のマイクロバルブを構成している。
【0042】しかして、本実施形態では、実施形態1と
同様に、可動子22を傾くことなく平行に変位させるこ
とが可能になるとともに従来構成に比べて低消費電力化
を図ることができる。また、実施形態1のように2本の
連結片23により可動子22を支持している場合に比べ
て可動子22の傾く可能性を小さくすることができ、よ
り確実に可動子22を平行に変位させることが可能とな
る。また、本実施形態では、各連結片23をL字状に形
成してあるので、実施形態2のように直線状の形状に形
成する場合に比べて連結片23の長さを長くすることが
できて連結片23が撓みやすくなるから、供給エネルギ
に対する可動子22の変位量をより一層大きくすること
が可能になる。
【0043】なお、本実施形態では、各連結片23をL
字状に形成してあるが、図14に示すような形状に形成
してもよい。図14における各連結片23は、可動子2
2と第1枠部21との対向する2辺に直交する方向に形
成され一端部が可動子22に連結された第1片23a
と、第1片23aの他端部に一端部が連結され可動子2
2と第1枠部21との対向する2辺に平行な方向に形成
された第2片23bと、第2片23bの他端部から第1
片23aと逆向きに延長され他端部が第1枠部21に連
結された第3片23cとを有する。ここにおいて、4本
の連結片23は、上記厚み方向に直交する面内で可動子
22を中心として回転対称性を有するように配置されて
いる。各連結片23を図14に示すような形状に形成す
れば、連結片23の長さをより長くすることができて連
結片23をさらに撓みやすくすることができ、結果的に
供給エネルギに対する可動子22の変位量をさらに大き
くすることができる。
【0044】(実施形態4)ところで、実施形態3の半
導体マイクロアクチュエータにおいては加熱部に通電し
ていない初期状態において可動子22と押圧部32とが
接触しないように可動子22と押圧部32との対向面間
に隙間を形成してある。しかしながら、押圧部32と第
2枠部31とを連結している腕片33の両端部に熱絶縁
部34a,34bを設けているので、腕片33に反りが
生じてしまう恐れがある。例えば、熱絶縁部34a,3
4bの材料としてポリイミド樹脂を用いている場合、上
述のキュア工程において硬化する際に収縮して腕片33
に反りが生じてしまう恐れがある。このような反りが生
じた場合には、押圧部32と可動子22との間の隙間が
大きくなり、弁口11を可動子22により閉止させるた
めに変位させる押圧部32の変位量が大きくなるから、
消費電力が増大してしまう恐れがある。
【0045】これに対して、本実施形態の半導体マイク
ロアクチュエータでは、図15に示すように、押圧部3
2における可動子22との対向面に押圧部32と可動子
22との対向面間(2面間)の距離を他の部位よりも小
さくする突部50が突設されているので、腕片33に反
りが生じている場合でも実施形態3に比べて押圧部32
と可動子22との間の距離が小さくなり、低消費電力化
を図ることが可能となる。ここにおいて、突部50の材
料としては、断熱性を有する熱絶縁性材料(例えば、ポ
リイミド樹脂)を用いることが望ましい。突部50を熱
絶縁性材料により形成すれば、押圧部32と可動子22
との間で突部50を介して熱が伝わるのを防止すること
ができ、供給エネルギに対する押圧部32の変位量が低
下することを防止することができる。なお、実施形態3
と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略す
る。
【0046】(実施形態5)本実施形態の半導体マイク
ロアクチュエータの基本構成は実施形態4と略同じであ
り、押圧部32と可動子22との対向面間の距離を他の
部位よりも小さくする突部50を可動子22における押
圧部32との対向面上に突設している点が相違する。な
お、実施形態4と同様の構成要素には同一の符号を付し
て説明を省略する。
【0047】しかして、本実施形態においても実施形態
4と同様、腕片33に反りが生じている場合でも実施形
態3に比べて押圧部32と可動子22との間の距離が小
さくなり、低消費電力化を図ることが可能となる。ま
た、本実施形態では、可動子22における押圧部32と
の対向面上に突部50を突設しているので、実施形態4
のように押圧部32における可動子22との対向面に突
部50を突設する場合に比べて半導体製造プロセスでの
製造が容易になる。
【0048】ところで、突部50を図17に示すよう
に、先端部において上記厚み方向に直交する断面の面積
を他の部分に比べて小さくすれば、突部50と押圧部3
2との接触面積をより小さくすることができ、可動子2
2により均等に押圧力を作用させることが可能となり、
押圧部32による押圧力の損失を少なくすることができ
るから、さらに低消費電力化を図ることができる。
【0049】図17に示すような形状の突部50を形成
するには、例えば、図18(a)に示すように、可動子
22上に熱絶縁性材料(例えば、ポリイミド樹脂)より
なる絶縁層51を形成した後、絶縁層51上に熱絶縁性
材料(例えば、ポリイミド樹脂)よりなる絶縁層52を
積層すればよい。ここにおいて、最終的に積層する絶縁
層52は、上記先端部を構成するものであって、上記厚
み方向における断面の面積が絶縁層51に比べて小さく
なっている。また、絶縁層52は絶縁層51の中央部上
に形成されている。上述のように絶縁層51上に絶縁層
52を積層するような製造方法を採用することによっ
て、図17に示すような形状の突部50を容易に形成す
ることができる。なお、絶縁層51の厚さが比較的厚い
場合には、ポリイミド樹脂の塗布→露光→現像→キュア
の工程を複数回繰り返して所望の厚さの絶縁層51を形
成するようにして、最終的に所望の突出寸法の突部50
が形成されるようにすればよい。
【0050】(実施形態6)本実施形態では実施形態2
と同様の半導体マイクロアクチュエータを用いた図19
および図20に示す構成のマイクロリレーを例示する。
半導体マイクロアクチュエータの基本構成は実施形態2
と略同じであって、図19および図20に示すように、
ガラス基板よりなるベース80の一表面上に形成した固
定接点71,72に接離する可動接点60を可動子22
におけるベース80との対向面側に備えており、可動子
22を第1枠部21の厚み方向(図20における上下方
向)に移動させることで可動接点60を固定接点71,
72に接離させる。つまり、本実施形態は常開型のマイ
クロリレーを構成している。なお、ベース80は第1枠
部21に結合(接合)されている。
【0051】しかして、本実施形態のマイクロリレーで
は、可動子22が傾くことなく変位するから、可動接点
60と固定接点71,72との接点圧を安定させること
ができるとともに摩耗故障を起こりにくくすることがで
きる。また、実施形態2と同様に半導体マイクロアクチ
ュエータでの消費電力を従来構成に比べて少なくするこ
とができる。
【0052】ところで、上記各実施形態では、複数本の
連結片23を設けていたが、図21に示すように、連結
片23が可動子22と第1枠部21とを第1枠部21の
厚み方向に直交する面内で可動子22の全周にわたって
連結するようにしてもよく、このような構造を採用すれ
ば複数本の連結片23を形成する場合に比べて、製造が
容易になるとともに、可動子22が変位する際に傾くの
をより一層確実に防止することができる。
【0053】また、上記各実施形態では、第1枠部21
および可動子22および連結片23が一体に形成された
第1の半導体基板20と、第2枠部31および押圧部3
2および腕片33が一体に形成された第2の半導体基板
30とを第1枠部21と第2枠部31とを重ね合わせた
形で接合しているが、第1枠部21と第2枠部31とか
らなる支持部および可動子22および連結片23および
押圧部32および腕片33を1つの半導体基板に一体に
形成するようにすれば、上記厚み方向における可動子2
2と押圧部32との位置精度を高めることが可能になる
とともに、材料コストを低減することが可能になる。
【0054】
【発明の効果】請求項1の発明は、半導体よりなる枠状
の支持部と、支持部の内側に配置され支持部の厚み方向
に変位可能な半導体よりなる可動子と、可動子と支持部
とを連結するとともに支持部の厚み方向に可撓性を有し
且つ前記厚み方向に直交する面内で可動子を中心として
回転対称性を有するように配置された複数の連結片と、
支持部の内側で支持部の厚み方向において可動子に重な
る部位に配置され可動子を押圧可能な押圧部と、互いに
熱膨張係数の異なる層が重なり押圧部と支持部とを連結
するとともに熱的膨張収縮により押圧部を前記厚み方向
に変位させる腕片とを備えてなるものであり、支持部の
厚み方向に可撓性を有し且つ前記厚み方向に直交する面
内で可動子を中心として回転対称性を有するように配置
された複数の連結片により可動子と支持部とが連結され
ており、支持部の厚み方向において可動子に重なる部位
に配置され可動子を押圧可能な押圧部を備え、押圧部と
支持部とを連結する腕片の熱的膨張収縮により押圧部が
前記厚み方向に変位するから、可動子が傾くことなく平
行に変位するという効果があり、しかも、可動子と支持
部とを連結している連結片を熱的膨張収縮させる必要が
なく、押圧部と支持部とを連結する腕片は前記押圧部を
平行に変位させる必要がなくて少なくとも1本あればよ
いから、従来構成よりも低エネルギで可動子を変位させ
ることが可能になり、供給エネルギに対する可動子の変
位量を従来構成よりも大きくすることが可能になるの
で、低消費電力化を図ることができるという効果があ
る。
【0055】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記連結片を4つ備え、前記各連結片が前記厚み方
向に直交する面内でそれぞれ直線状に形成され、前記可
動子を中心に十字状に配置されているので、前記連結片
を撓みやすくしながらも前記可動子を平行に変位させる
ことができ、しかも、平面形状が単純であるから半導体
製造プロセスでの製造が容易になるという効果がある。
【0056】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、前記支持部が矩形枠状であって、前記可動子の周縁
が支持部の各辺に平行な矩形状を有し、前記各連結片
は、前記可動子と前記支持部との対向する2辺に直交す
る方向に形成され一端部が前記可動子に連結された第1
片と、前記可動子と前記支持部との対向する2辺に平行
な方向に形成され一端部が前記支持部に連結された第2
片との他端部同士が連結されたL字状の形状に形成され
ているので、請求項2の発明に比べて連結片の長さを長
くすることができて連結片が撓みやすくなるから、供給
エネルギに対する可動子の変位量をより大きくすること
が可能になり、さらに低消費電力化を図ることができる
という効果がある。
【0057】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、前記支持部が矩形枠状であって、前記可動子の周縁
が支持部の各辺に平行な矩形状を有し、前記各連結片
は、前記可動子と前記支持部との対向する2辺に直交す
る方向に形成され一端部が前記可動子に連結された第1
片と、第1片の他端部に一端部が連結され前記可動子と
前記支持部との対向する2辺に平行な方向に形成された
第2片と、第2片の他端部から第1片と逆向きに延長さ
れ他端部が前記支持部に連結された第3片とを有するの
で、請求項2および請求項3の発明に比べて連結片の長
さを長くすることができて連結片が撓みやすくなるか
ら、供給エネルギに対する可動子の変位量をより一層大
きくすることが可能になり、より一層の低消費電力化を
図ることができるという効果がある。
【0058】請求項5の発明は、半導体よりなる枠状の
支持部と、支持部の内側に配置され支持部の厚み方向に
変位可能な半導体よりなる可動子と、可動子と支持部と
を支持部の厚み方向に直交する面内で可動子の全周にわ
たって連結するとともに支持部の厚み方向に可撓性を有
する連結片と、支持部の内側で支持部の厚み方向におい
て可動子に重なる部位に配置され可動子を押圧可能な押
圧部と、互いに熱膨張係数の異なる層が重なり押圧部と
支持部とを連結するとともに熱的膨張収縮により押圧部
を前記厚み方向に変位させる腕片とを備えてなるもので
あり、支持部の厚み方向に可撓性を有する連結片によっ
て可動子と支持部とが前記厚み方向に直交する面内で可
動子の全周にわたって連結されており、支持部の厚み方
向において可動子に重なる部位に配置され可動子を押圧
可能な押圧部と支持部とを連結する腕片の熱的膨張収縮
により押圧部が前記厚み方向に変位するから、可動子が
傾くことなく平行に変位するという効果があり、しか
も、可動子と支持部とを連結している連結片を熱的膨張
収縮させる必要がなく、押圧部と支持部とを連結する腕
片は前記押圧部を平行に変位させる必要がなくて少なく
とも1本あればよいから、従来構成よりも低エネルギで
可動子を変位させることが可能になり、供給エネルギに
対する可動子の変位量を従来構成よりも大きくすること
が可能になるので、低消費電力化を図ることができると
いう効果がある。また、可動子と支持部とが厚み方向に
直交する面内で可動子の全周にわたって連結されている
ので、請求項2ないし請求項4の発明に比べて容易に製
造することが可能となる。
【0059】請求項6の発明は、請求項1ないし請求項
5の発明において、前記腕片は、前記押圧部を片持ちで
支持するので、前記押圧部を拘束する方向が1方向にな
るから、前記押圧部を拘束する方向が複数ある場合に比
べて低エネルギで前記押圧部を変位させることができ、
結果的に供給エネルギに対する可動子の変位量をより大
きくすることが可能になるという効果がある。
【0060】請求項7の発明は、請求項1ないし請求項
6の発明において、半導体よりなる枠状の第1枠部の内
側に前記可動子および前記連結片が一体に形成された第
1の半導体基板と、半導体よりなる枠状の第2枠部の内
側に前記押圧部および前記腕片が一体に形成された第2
の半導体基板とを備え、第1の半導体基板と第2の半導
体基板とが第1枠部と第2枠部とを重ねた形で接合さ
れ、第1枠部と第2枠部とで前記支持部が構成されてな
るので、第1の半導体基板と第2の半導体基板とを別々
に形成し第1の半導体基板と第2の半導体基板とを接合
すればよいから、容易に製造することができるという効
果がある。
【0061】請求項8の発明は、請求項1ないし請求項
6の発明において、前記支持部および前記可動子および
前記連結片および前記押圧部および前記腕片が1つの半
導体基板に一体に形成されているので、前記厚み方向に
おける前記可動子と前記押圧部との位置精度を請求項7
の発明に比べて高めることが可能になるとともに、材料
コストを低減することが可能になるという効果がある。
【0062】請求項9の発明は、請求項1ないし請求項
8の発明において、前記腕片において前記押圧部側の端
部に設けられ前記押圧部との間の熱絶縁をする第1の熱
絶縁部と、前記腕片において前記支持部側の端部に設け
られ前記支持部との間の熱絶縁をする第2の熱絶縁部と
を備えるので、比較的小さな熱エネルギで前記腕片を撓
ませることができ、供給エネルギに対する前記押圧部の
変位量を大きくすることができるから、結果的に供給エ
ネルギに対する前記可動子の変位量を大きくすることが
でき、より一層の低消費電力化を図ることができるとい
う効果がある。
【0063】請求項10の発明は、請求項1ないし請求
項9の発明において、前記押圧部と前記可動子との互い
の対向面の一方に2面間の距離を他の部位に比べて小さ
くする突部が突設されているので、前記腕片や前記連結
片などの反りに起因して前記可動子と前記押圧部との間
の距離が大きくなるような場合に消費電力の増大を抑制
することができるという効果がある。
【0064】請求項11の発明は、請求項10の発明に
おいて、前記突部を前記可動子における前記押圧部との
対向面から突設してなるので、前記突部を前記押圧部に
おける前記可動子との対向面から突設する場合に比べ
て、半導体製造プロセスでの製造が容易になるという効
果がある。
【0065】請求項12の発明は、請求項10または請
求項11の発明において、前記突部は、先端部において
前記厚み方向に直交する断面の面積を他の部分に比べて
小さくしてあるので、前記突部と前記突部の対向面との
接触面積を小さくすることができ、前記可動子に均等に
押圧力を作用させることが可能となり、前記押圧部によ
る押圧力の損失を少なくすることができるから、低消費
電力化を図ることができるという効果がある。
【0066】請求項13の発明は、請求項10ないし請
求項12の発明において、前記突部を前記可動子および
前記押圧部よりも断熱性の高い材料により形成している
ので、前記腕片から前記押圧部および前記突部を介して
前記可動子へ熱が伝わるのを防ぐことができ、供給エネ
ルギに対する前記押圧部の変位量が低下することを防止
できるという効果がある。
【0067】請求項14の発明は、請求項13の発明に
おいて、前記断熱性の高い材料としてポリイミド樹脂を
用いてなるので、半導体製造プロセスとの整合性が良
く、半導体製造プロセスでの製造が容易になるという効
果がある。
【0068】請求項15の発明は、請求項1ないし請求
項14の発明において、前記可動子における前記押圧部
との対向面と反対側の面に可動接点が設けられ、前記可
動子の前記厚み方向への変位により前記可動接点と接離
する固定接点を設けたベースが前記支持部に結合されて
いるので、マイクロバルブを構成しており、前記可動子
が従来構成に比べて低消費電力で前記厚み方向に傾くこ
となく平行に変位されるから、弁口を通る流体の流量の
制御が容易になるとともに、弁口を前記可動子により確
実に閉止することができるという効果がある。
【0069】請求項16の発明は、請求項1ないし請求
項14の発明において、前記可動子における前記押圧部
との対向面と反対側の面に可動接点が設けられ、前記可
動子の前記厚み方向への変位により前記可動接点と接離
する固定接点を設けたベースが前記支持部に結合されて
いるので、マイクロリレーを構成しており、前記可動子
が従来構成に比べて低消費電力で前記厚み方向に傾くこ
となく平行に変位されるから、可動接点と固定接点との
接点圧を安定させることができるとともに摩耗故障の発
生を少なくすることができるという効果がある。
【0070】請求項17の発明は、請求項12記載の半
導体マイクロアクチュエータの製造方法であって、前記
突部に対応した部位にのみ熱絶縁材性料よりなる絶縁層
を積層することで所望の突出寸法の絶縁層からなる突部
を形成するようにし、最後に積層する絶縁層における前
記厚み方向に直交する断面の面積を他の絶縁層に比べて
小さくすることを特徴とし、所望の厚みの絶縁層からな
る突部を先端部において前記厚み方向に直交する断面の
面積が他の部分に比べて小さくなるような形状に容易に
製造することができ、可動子が傾くことなく変位可能で
低消費電力化が可能な半導体マイクロアクチュエータを
提供することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1を示す概略平面図である。
【図2】同上の一部破断した概略分解斜視図である。
【図3】同上を用いたマイクロバルブの概略断面図であ
る。
【図4】同上の要部断面図である。
【図5】実施形態2を示し、一部破断した概略斜視図で
ある。
【図6】同上の概略断面図である。
【図7】同上に用いる第1の半導体基板の概略平面図で
ある。
【図8】同上を用いたマイクロバルブの一部破断した概
略斜視図である。
【図9】同上を用いたマイクロバルブの概略断面図であ
る。
【図10】実施形態3を示し、一部破断した概略分解斜
視図である。
【図11】同上の概略平面図である。
【図12】同上に用いる第1の半導体基板の概略平面図
である。
【図13】同上を用いたマイクロバルブの一部破断した
概略斜視図である。
【図14】同上に用いる第1の半導体基板の他の構成例
を示す概略平面図である。
【図15】実施形態4を示し、一部破断した概略分解斜
視図である。
【図16】実施形態5を示し、一部破断した概略分解斜
視図である。
【図17】同上における突部の他の構成例を示す概略断
面図である。
【図18】同上の突部の形成方法の説明図である。
【図19】実施形態6を示し、一部破断した概略斜視図
である。
【図20】同上の概略断面図である。
【図21】第1の半導体基板の他の構成例の概略平面図
である。
【図22】従来例を示し、一部破断した概略斜視図であ
る。
【図23】同上の概略平面図である。
【図24】同上を用いたマイクロバルブを示し、一部破
断した概略斜視図である。
【符号の説明】
21 第1枠部 22 可動子 23 連結片 31 第2枠部 32 押圧部 33 腕片 34a,34b 熱絶縁部 36 撓み層 37 撓み層 38 可撓部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河田 裕志 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 鎌倉 將有 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 吉田 和司 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 齊藤 公昭 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 3H057 AA01 BB41 CC02 DD12 DD26 EE10 FA02 FA13 FA24 3H062 AA04 AA12 BB33 CC04 CC08 EE06 FF21 GG04

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体よりなる枠状の支持部と、支持部
    の内側に配置され支持部の厚み方向に変位可能な半導体
    よりなる可動子と、可動子と支持部とを連結するととも
    に支持部の厚み方向に可撓性を有し且つ前記厚み方向に
    直交する面内で可動子を中心として回転対称性を有する
    ように配置された複数の連結片と、支持部の内側で支持
    部の厚み方向において可動子に重なる部位に配置され可
    動子を押圧可能な押圧部と、互いに熱膨張係数の異なる
    層が重なり押圧部と支持部とを連結するとともに熱的膨
    張収縮により押圧部を前記厚み方向に変位させる腕片と
    を備えてなることを特徴とする半導体マイクロアクチュ
    エータ。
  2. 【請求項2】 前記連結片を4つ備え、前記各連結片が
    前記厚み方向に直交する面内でそれぞれ直線状に形成さ
    れ、前記可動子を中心に十字状に配置されてなることを
    特徴とする請求項1記載の半導体マイクロアクチュエー
    タ。
  3. 【請求項3】 前記支持部が矩形枠状であって、前記可
    動子の周縁が前記支持部の各辺に平行な矩形状を有し、
    前記各連結片は、前記可動子と前記支持部との対向する
    2辺に直交する方向に形成され一端部が前記可動子に連
    結された第1片と、前記可動子と前記支持部との対向す
    る2辺に平行な方向に形成され一端部が前記支持部に連
    結された第2片との他端部同士が連結されたL字状の形
    状に形成されてなることを特徴とする請求項1記載の半
    導体マイクロアクチュエータ。
  4. 【請求項4】 前記支持部が矩形枠状であって、前記可
    動子の周縁が前記支持部の各辺に平行な矩形状を有し、
    前記各連結片は、前記可動子と前記支持部との対向する
    2辺に直交する方向に形成され一端部が前記可動子に連
    結された第1片と、第1片の他端部に一端部が連結され
    前記可動子と前記支持部との対向する2辺に平行な方向
    に形成された第2片と、第2片の他端部から第1片と逆
    向きに延長され他端部が前記支持部に連結された第3片
    とを有することを特徴とする請求項1記載の半導体マイ
    クロアクチュエータ。
  5. 【請求項5】 半導体よりなる枠状の支持部と、支持部
    の内側に配置され支持部の厚み方向に変位可能な半導体
    よりなる可動子と、可動子と支持部とを支持部の厚み方
    向に直交する面内で可動子の全周にわたって連結すると
    ともに支持部の厚み方向に可撓性を有する連結片と、支
    持部の内側で支持部の厚み方向において可動子に重なる
    部位に配置され可動子を押圧可能な押圧部と、互いに熱
    膨張係数の異なる層が重なり押圧部と支持部とを連結す
    るとともに熱的膨張収縮により押圧部を前記厚み方向に
    変位させる腕片とを備えてなることを特徴とする半導体
    マイクロアクチュエータ。
  6. 【請求項6】 前記腕片は、前記押圧部を片持ちで支持
    することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれ
    かに記載の半導体マイクロアクチュエータ。
  7. 【請求項7】 半導体よりなる枠状の第1枠部の内側に
    前記可動子および前記連結片が一体に形成された第1の
    半導体基板と、半導体よりなる枠状の第2枠部の内側に
    前記押圧部および前記腕片が一体に形成された第2の半
    導体基板とを備え、第1の半導体基板と第2の半導体基
    板とが第1枠部と第2枠部とを重ねた形で接合され、第
    1枠部と第2枠部とで前記支持部が構成されてなること
    を特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載
    の半導体マイクロアクチュエータ。
  8. 【請求項8】 前記支持部および前記可動子および前記
    連結片および前記押圧部および前記腕片が1つの半導体
    基板に一体に形成されてなることを特徴とする請求項1
    ないし請求項6のいずれかに記載の半導体マイクロアク
    チュエータ。
  9. 【請求項9】 前記腕片において前記押圧部側の端部に
    設けられ前記押圧部との間の熱絶縁をする第1の熱絶縁
    部と、前記腕片において前記支持部側の端部に設けられ
    前記支持部との間の熱絶縁をする第2の熱絶縁部とを備
    えることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれ
    かに記載の半導体マイクロアクチュエータ。
  10. 【請求項10】 前記押圧部と前記可動子との互いの対
    向面の一方に2面間の距離を他の部位に比べて小さくす
    る突部が突設されてなることを特徴とする請求項1ない
    し請求項9のいずれかに記載の半導体マイクロアクチュ
    エータ。
  11. 【請求項11】 前記突部を前記可動子における前記押
    圧部との対向面から突設してなることを特徴とする請求
    項10記載の半導体マイクロアクチュエータ。
  12. 【請求項12】 前記突部は、先端部において前記厚み
    方向に直交する断面の面積を他の部分に比べて小さくし
    てなることを特徴とする請求項10または請求項11記
    載の半導体マイクロアクチュエータ。
  13. 【請求項13】 前記突部を前記可動子および前記押圧
    部よりも断熱性の高い材料により形成してなることを特
    徴とする請求項10ないし請求項12のいずれかに記載
    の半導体マイクロアクチュエータ。
  14. 【請求項14】 前記断熱性の高い材料としてポリイミ
    ド樹脂を用いてなることを特徴とする請求項13記載の
    半導体マイクロアクチュエータ。
  15. 【請求項15】 前記可動子の前記厚み方向への変位に
    より開閉される弁口を形成したベースが前記支持部に結
    合されてなることを特徴とする請求項1ないし請求項1
    4のいずれかに記載の半導体マイクロアクチュエータ。
  16. 【請求項16】 前記可動子における前記押圧部との対
    向面と反対側の面に可動接点が設けられ、前記可動子の
    前記厚み方向への変位により前記可動接点と接離する固
    定接点を設けたベースが前記支持部に結合されてなるこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項14のいずれかに
    記載の半導体マイクロアクチュエータ。
  17. 【請求項17】 請求項12記載の半導体マイクロアク
    チュエータの製造方法であって、前記突部に対応した部
    位にのみ熱絶縁性材料よりなる絶縁層を積層することで
    所望の突出寸法の絶縁層からなる突部を形成するように
    し、最後に積層する絶縁層における前記厚み方向に直交
    する断面の面積を他の絶縁層に比べて小さくすることを
    特徴とする半導体マイクロアクチュエータの製造方法。
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