JP2002217345A - ヒートシンク装着構造 - Google Patents

ヒートシンク装着構造

Info

Publication number
JP2002217345A
JP2002217345A JP2001011277A JP2001011277A JP2002217345A JP 2002217345 A JP2002217345 A JP 2002217345A JP 2001011277 A JP2001011277 A JP 2001011277A JP 2001011277 A JP2001011277 A JP 2001011277A JP 2002217345 A JP2002217345 A JP 2002217345A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat sink
heat
receiving surface
socket
heating element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001011277A
Other languages
English (en)
Inventor
Haruji Manabe
晴二 真鍋
Iku Sato
郁 佐藤
Yasuhiro Fujiwara
康弘 藤原
Shinobu Uezuru
忍 上鶴
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2001011277A priority Critical patent/JP2002217345A/ja
Publication of JP2002217345A publication Critical patent/JP2002217345A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/0001Technical content checked by a classifier
    • H01L2924/0002Not covered by any one of groups H01L24/00, H01L24/00 and H01L2224/00

Landscapes

  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ICソケットに取り付けられたMPUにヒー
トシンクを装着する構造において、ヒートシンクに大き
な追加工をしたり、その冷却性能を低下させたりするこ
となく、簡素な取り付け部材で、容易かつ確実にヒート
シンクを装着できる構造を提供する。 【解決手段】 複数の取り付け係止爪1aを有するIC
ソケット1に取り付けられたMPU2に接触する受熱面
と、受熱面の反対側に設けられた熱拡散用の支柱と、支
柱に設けられた複数の放熱用のピン状フィンとを有する
ヒートシンク3をMPU2に装着する構造であって、ヒ
ートシンク3の相対する端面に配置した線状ばね6を、
ソケット1の係止爪1aとヒートシンク3のピン状フィ
ンに交互に係合することによって、受熱面をMPU2に
圧接固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パーソナルコンピ
ュータ等に使われるマイクロプロセッシングユニット
(以下、MPUと略す)の冷却に用いられる冷却装置を
構成するヒートシンクを当該MPUに装着する構造に関
するものであり、特にソケット7、ソケット370など
ICソケットに取り付けられたピングリットアレイ(以
下、PGAと略す)型パッケージのMPUへのヒートシ
ンク装着構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器においては、半導体等の
電子部品の高集積化、動作クロックの高周波数化等に伴
う発熱量の増大に対し、電子部品の正常動作を確保する
ため、それぞれの電子部品の接点温度を動作温度範囲内
に如何に保つかが大きな問題となってきている。特に、
MPUの高集積化、高周波数化はめざましく、動作の安
定性、また動作寿命の確保などの点からも放熱対策が重
要な問題となってきている。
【0003】一般に、MPUの放熱は、放熱面積を広げ
て空気等の冷媒と効率良く熱交換させるためのヒートシ
ンクと、このヒートシンクに空気等の冷媒を強制的に送
り込むためのモータ付きのファンとを組み合わせた冷却
装置によってなされている。このような冷却装置は多数
提案されているが、本発明者らは、従来のタワー型ヒー
トシンクの冷却性能を改善した高効率の冷却装置を特願
平12−5533号において開示している。
【0004】ここで、図14、図15を用いて、この冷
却装置をICソケットに取り付けられたPGA型パッケ
ージのMPUに取り付けた従来の技術を説明する。図1
4は従来のヒートシンクの装着構造のヒートシンクの斜
視図、図15は従来のヒートシンクの装着構造の全体斜
視図である。図14,15において、1はICソケッ
ト、1aはICソケット1に形成された係止爪、2はI
Cソケット1に取り付けられた発熱体であるPGAタイ
プパッケージのMPU、3はMPU2に当接しMPU2
から発生する熱を放熱するヒートシンク、3aはピン状
フィン、3bはピン状フィン3aが側面に設けられた支
柱、3cは支柱3bの底部でMPU2の熱を受け取る受
熱面、4はヒートシンク3の熱を強制空冷するファン、
5はヒートシンク3とファン4を上から被せてMPU2
上に固定する取り付け金具、5aは取り付け金具5に形
成された係止孔である。
【0005】次に、この冷却装置の冷却動作について簡
単に説明する。MPU2から発生した熱は、支柱3bの
底面(すなわち受熱面3c)で受熱され、受熱面3cか
ら支柱3b内部で立体的に拡散し、支柱3b内部の大き
な範囲で安定した半球体状温度分布となる。その後、こ
れらの熱は放熱フィンとして機能するピン状フィン3a
の範囲に広がり、さらにファン4で送り込まれた空気に
よって強制空冷され、雰囲気空気に放熱される。このよ
うに、取り付け金具5をヒートシンク3およびファン4
の上から被せ、係止孔5aを係止爪1aに係止すること
により、取り付け金具5の弾性力でMPU2とヒートシ
ンク3とを圧接する構造は特開平7−211829号な
どで知られている。
【0006】しかしながら、この装着構造においては、
取り付け金具5の中心部に大きな通風口を設ける必要が
あるため、図15に示すように、取り付け金具5の幅W
1が広くなり、しかもファン4とヒートシンク3の厚み
に相当する分、取り付け金具5の腕の長さW2が長くな
ってしまう。したがって、取り付け金具5の重量が増す
ほか、原料となる板材から採取可能な単位面積当たりの
取り付け金具5の個数が少なくなり材料費が高価とな
る。
【0007】次に、これとは別の装着構造として、IC
ソケットに取り付けられたPGA型パッケージのMPU
に前記冷却装置を取り付けた従来の技術を図16、図1
7を用いて説明する。図16は他の従来のヒートシンク
の装着構造の全体斜視図、図17は他の従来のヒートシ
ンクの装着構造の部分断面図である。図15,16にお
ける記号の意味は図15と同じであるので省略する。
【0008】この装着構造においては、図17に示すよ
うに、ヒートシンク3の中央部に、取り付け金具5を通
すための大きな切り欠き3dを設け、切り欠き3dを貫
通して装着した取り付け金具5によって直接ヒートシン
ク3を押さえている。
【0009】このように、ヒートシンク3に切り欠き3
dを設けることで、取り付け金具5の幅、長さを縮小し
て軽量化を図ることができるほか、取り付け金具5の原
料板材から採取可能な単位面積当たりの取り付け金具5
の個数を増やし、材料費を低減することができる。
【0010】しかしながら、ヒートシンク3の中央部分
に切り欠き3dが存在するため、受熱面3cから受けた
熱を支柱3b内で十分に拡散することができず、本来の
機能である冷却性能が大きく低下する。
【0011】さらに、図18を参照して、特開平9−2
29026号に開示されたヒートシンク装着構造を、特
願平12−5533号に提案されたヒートシンクに適用
した例を説明する。図18は特開平9−229026号
に開示されたヒートシンク装着構造を示す全体斜視図で
ある。図18における記号の意味は前述した例と同じで
あるので省略する。
【0012】この装着構造では、取り付け金具5を係止
するための係止部3fがヒートシンク3の端面に設けら
れ、取り付け金具5は一本の線状弾性体を曲げ加工して
製作できるので、比較的安価な取り付け金具5でヒート
シンク3を取り付けることができる。しかし、ヒートシ
ンク3の端面に係止部3fを一体的に形成するために加
工工数がかかり、また、このヒートシンク3の端面に係
止部3fを設けることでヒートシンク3の水平投影面積
が増大するので、周辺の他部品と干渉する可能性もあ
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】特願平12−5533
号に提案された冷却装置は、現在商品化されている多く
の冷却装置より高効率であるが、前述した従来の装着構
造では、取り付け金具5が大きくなるため材料取りの効
率が悪くなり高価となったり、取り付け金具5を小さく
するためヒートシンク3を切り欠くと冷却性能が大幅に
低下したり、ヒートシンク3の加工工数が増加するとい
う問題があった。
【0014】本発明は上記の課題を解決するもので、I
Cソケットに取り付けられたMPUにヒートシンクを装
着する構造において、ヒートシンクに大きな追加工をし
たり、その冷却性能を低下させたりすることなく、簡素
な取り付け部材で、容易かつ確実にヒートシンクを装着
することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のヒートシンク装
着構造は、複数の取り付け係止部を有するソケットに取
り付けられた発熱体に接触する受熱面と、前記受熱面に
対し前記発熱体の反対側に設けられた熱拡散用の支柱
と、前記支柱に設けられた複数の放熱用フィンとを有す
るヒートシンクを前記発熱体に装着する構造であって、
前記ヒートシンクの相対する端面に配置した線状弾性部
材を、前記ソケットの取り付け係止部と前記ヒートシン
クの放熱用フィンに交互に係合することにより、前記受
熱面を前記発熱体に圧接固定することを特徴とする。
【0016】あるいは、複数の取り付け係止部を有する
ソケットに取り付けられた発熱体に接触する受熱面と、
前記受熱面に対し前記発熱体の反対側に設けられた熱拡
散用の支柱と、前記支柱に設けられた複数の放熱用フィ
ンとを有するヒートシンクを前記発熱体に装着する構造
であって、前記ヒートシンクにフック部材を取り付け、
前記ヒートシンクの相対する端面に配置された線状弾性
部材を前記ソケットの取り付け係止部と前記フック部材
に交互に係合することにより、前記受熱面を前記発熱体
に圧接固定することを特徴とする。
【0017】あるいは、複数の取り付け係止部を有する
ソケットに取り付けられた発熱体に接触する受熱面と、
前記受熱面に略平行な同一断面形状とを有する熱拡散用
の支柱と、前記支柱の前記受熱面および前記受熱面と平
行な面以外の面に連接された複数の放熱用フィンを有す
るヒートシンクを前記発熱体に装着する構造であって、
前記支柱の外周面に設けられた段差部を弾性部材で押圧
しつつ前記弾性部材を前記ソケットの取り付け係止部に
係合することにより前記受熱面を前記発熱体に圧接固定
することを特徴とする。
【0018】本発明のヒートシンク装着構造によれば、
ヒートシンクに大きな追加工をしたり、その冷却性能を
低下させたりすることなく、比較的簡素な取り付け部材
で容易かつ確実にヒートシンクを装着することができ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、複数の
取り付け係止部を有するソケットに取り付けられた発熱
体に接触する受熱面と、受熱面に対し発熱体の反対側に
設けられた熱拡散用の支柱と、支柱に備えられた複数の
放熱用フィンとを有するヒートシンクを発熱体に装着す
る構造であって、ヒートシンクの相対する端面に配置し
た線状弾性部材をソケットの取り付け係止部とヒートシ
ンクの放熱用フィンに交互に係合することにより、受熱
面を発熱体に圧接固定することを特徴とするものであ
り、線状弾性部材という比較的簡素な取り付け部材で確
実にヒートシンクを発熱体に圧接固定できるという作用
を有する。
【0020】請求項2に記載の発明は、複数の取り付け
係止部を有するソケットに取り付けられた発熱体に接触
する受熱面と、受熱面に対し発熱体の反対側に設けられ
た熱拡散用の支柱と、支柱に設けられた複数の放熱用フ
ィンとを有するヒートシンクを発熱体に装着する構造で
あって、ヒートシンクにフック部材を取り付け、ヒート
シンクの相対する端面に配置した線状弾性部材をソケッ
トの取り付け係止部とフック部材に交互に係合すること
により、受熱面を発熱体に圧接固定することを特徴とす
るものであり、線状弾性部材を係合させるためのフック
部材がヒートシンクに設けられているので、容易に組立
できるという作用を有する。
【0021】請求項3に記載の発明は、フック部材の材
質がヒートシンクの材質と同じであることを特徴とする
ものであり、フック部材をヒートシンクに強くねじ込め
ば二つの部材が互いに溶着するので、フック部材が緩ん
で外れることがなくなり、接着剤等を用いることなく、
確実にヒートシンクを装着できるという作用を有する。
【0022】請求項4に記載の発明は、複数の取り付け
係止部を有するソケットに取り付けられた発熱体に接触
する受熱面と、受熱面に略平行な同一断面形状を有する
熱拡散用の支柱と、支柱の受熱面および受熱面と平行な
面以外の面に連接された複数の放熱用フィンとを有する
ヒートシンクを発熱体に装着する構造であって、支柱の
外周面に設けた段差部を弾性部材で押圧しつつソケット
の取り付け係止部に弾性部材を係合させることにより受
熱面を発熱体に圧接固定することを特徴とするものであ
り、支柱の全高を殆ど変えずに弾性部材を係合できるの
でヒートシンクの冷却性能が低下することなく、ヒート
シンクを確実に発熱体に圧接できるという作用を有す
る。
【0023】請求項5に記載の発明は、支柱に設けられ
た複数の放熱用フィンが複数のピン状フィンであること
を特徴とするものであり、請求項1記載の発明において
ピン状フィンとしたことにより線状弾性部材を容易に係
止可能とすることができ、請求項2記載の発明において
ピン状フィンとしたことにより隣り合うフィン同士の隙
間にフック部材を取り付けることが可能となり、請求項
4記載の発明においてピン状フィンとしたことにより隣
り合うフィン同士の隙間に弾性部材を配することが可能
となりヒートシンクの追加工をする必要がないという作
用を有する。
【0024】以下、本発明の実施の形態について、図面
を参照しながら説明する。
【0025】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1におけるヒートシンクの装着構造の全体斜視図、図
2は本発明の実施の形態1におけるヒートシンクの斜視
図、図3は本発明の実施の形態1における線状ばねの斜
視図である。
【0026】図1,2において、1は「ソケット7」あ
るいは「ソケット370」と称されるICソケット、1
aはICソケット1に形成された係止爪であり、係止爪
1aは図1に示される位置に1セットとICソケット1
の反対側にもう1セットの合計2セット設けられてい
る。このようなICソケット1は多くのコネクタメーカ
から標準品として販売されている。
【0027】2はICソケット1に取り付けられた発熱
体であるPGAタイプパッケージのMPUであり、現在
パーソナルコンピュータ用の多くのMPUがこのPGA
タイプパッケージとなっている。
【0028】3はMPU2に接触しMPU2からの熱を
放熱するヒートシンク、3aはピン状フィン、3bはピ
ン状フィン3aが外周面に設けられた支柱、3cは支柱
3bの底部でMPU2の熱を受け取る受熱面であり、ピ
ン状フィン3aは支柱3bと一体的に形成したり、別部
品として形成したピン状フィン3aを支柱3bに接着剤
などで接着したり、あるいは、支柱3bに設けた孔部に
ピン状フィン3aを圧入して固定しても良い。
【0029】支柱3bとピン状フィン3aを一体に形成
すると、生産性が高まり、しかも支柱3bとピン状フィ
ン3aとの間に熱抵抗となる部分が存在しないため伝熱
性も向上する。また、ピン状フィン3aを接着や圧入に
よって支柱3bに固定する場合には、支柱3bやピン状
フィン3aとしてそれぞれに適した材料を用いることが
できるので、ヒートシンクの設計が容易になる。
【0030】ピン状フィン3aの形状としては、図2な
どで示されている四角柱状のもののほか、円柱状のも
の、多角柱状のもの、あるいは楕円柱状のものなどを用
いることができるが、特に、ピン状フィン3aを四角柱
状とすれば、ピン状フィン3aの実装密度などを高める
ことで放熱性を向上させることができる。なお、本実施
の形態では、ピン状フィン3aの太さはほぼ一定とした
が、例えば、ピン状フィン3aの太さが先端から支柱3
bに近づくに従って太くなる形状や、ピン状フィン3a
の太さが先端から支柱3bに近づくに従って細くなる形
状、あるいはピン状フィン3aの中間部分が他の部分よ
りも太かったり、細かったりする形状でも良いが、これ
らのピン状フィン3aは、図1などに示すように、周期
的間隔で立設した方が放熱性や生産性の面で好ましい。
また、ピン状フィン3aに形成された角部に面取りなど
を施すことによって、欠損等による屑の発生などを防止
できる。
【0031】なお、ヒートシンク3は、100℃におけ
る熱伝導率が100k/W・m-1・K-1以上の材料で構
成することが好ましい。具体的には、亜鉛,アルミニウ
ム,黄銅,金,銀,タングステン,銅,ベリリウム,マ
グネシウム,モリブデン(以下、材料グループと略記す
る)から選択される材料単体か、あるいは前記材料グル
ープから選択された複数材料の合金、また、前記材料グ
ループから選ばれる少なくとも一つの材料と、前記材料
グループ以外の少なくとも一つの材料との合金などを用
いることができる。
【0032】本実施の形態では、加工性やコスト面を考
慮して、押し出し加工用アルミニウム合金であるA60
63を用いてヒートシンク3を構成した。また、このヒ
ートシンク3を製作する場合、図2のA方向に押し出し
加工されたアルミニウム合金材を図2のB方向に多数ス
リット加工するという方法を採用した。ヒートシンク3
に対してアルマイト加工を施すと防錆効果が高まるので
好ましく、さらに黒色アルマイト加工であれば輻射によ
る放熱効果が高まるので更に好ましい。
【0033】なお、MPU2に対する受熱面3cの有効
接触面積を大きくすることで熱伝導性を高めることがで
きるので、受熱面3cの平面度を向上させることが望ま
しく、JIS規定の平面度で0.2以下、より好ましく
は平面度0.1以下が好適である。同様の理由で、受熱
面3cとMPU2表面の間に伝熱グリスを塗布したり、
薄い熱伝導シートを挟むことが好ましく、これにより受
熱面3cやMPU2表面の平面度が多少悪い場合や面粗
度が粗い場合における冷却性能の低下を最小限に抑える
ことができる。
【0034】図1において、4はヒートシンク3の熱を
強制空冷するファンであり、本実施の形態では、1個の
ファン4を用いたが、雰囲気空気の対流によるピン状フ
ィン3aの冷却効果が期待できる環境であれば必ずしも
ファン4は必要ではない。ファン4を用いる場合、予め
ヒートシンク3に所定の位置関係をなすように取り付
け、ねじ止め、接着、スナップフィット等の係合手段で
固定しておけば、後の組立工程がスムーズにできるので
好ましい。
【0035】図1において6はヒートシンク3をMPU
2に圧接するための線状ばねであり、その全体形状は図
3に示すような形状であり、線材に曲げ加工を施して製
作されたものである。線状ばね6の材質としては、弾性
限界が高く、比較的大きな荷重に耐えることができるば
ね用ステンレス鋼やピアノ線などの弾性材料が好まし
い。線状ばね6を、ヒートシンク3のピン状フィン3a
の2カ所とICソケット1の係止爪1aとに交互に係合
することによってヒートシンク3の支柱3bの受熱面3
cがMPU2に圧接固定されている。
【0036】次に、この冷却装置の冷却動作について簡
単に説明する。MPU2から発熱した熱は、支柱3bの
底面(すなわち受熱面3c)で受熱され、受熱面3cか
ら支柱3b内部で立体的に拡散し、支柱3b内部の大き
な範囲で安定した半球体状温度分布となる。その後、熱
は放熱フィンとして機能するピン状フィン3aの範囲に
広がり、さらに、ファン4により強制空冷され、雰囲気
空気に放熱される。
【0037】このようにヒートシンク3の固定手段とし
て、線状弾性部材で製作した低コストな線状ばね6を採
用し、これをヒートシンク3のピン状フィン3aに直接
係合させたことにより、容易かつ確実にヒートシンク3
をMPU2に圧接固定することが可能な装着構造を実現
できる。また、支柱3bの全高を変えることがないの
で、十分な冷却性能を確保できる。
【0038】本実施の形態では線状ばね6を直接ヒート
シンク3に係合したが、図4の本発明の実施の形態1に
おけるフック部品の斜視図に示すようなフック部品7を
予めヒートシンク3に取り付けておき、これに線状ばね
6を係合しても良い。このときのヒートシンク装着構造
の全体斜視図を図5の本発明の実施の形態1における他
のヒートシンクの装着構造の全体斜視図に示す。こうよ
うな構造とすることにより、組立作業性が向上するとと
もに、外からの衝撃により図5中のC方向にヒートシン
ク3がずれることを防止できる。フック部品7をヒート
シンク3に取り付ける方法としては、フック部品7に図
4に示すようなねじ部7aを設け、ヒートシンク3の該
当部にめねじを形成して、フック部品7をヒートシンク
3にねじ込む方法、ねじ部7aをセルフタップねじ形状
としヒートシンク3にねじ込む方法、接着による方法、
焼きばめによる方法などが可能である。ねじ込む方法を
採用した場合、フック部品7の材質(あるいは主材)を
ヒートシンク3の材質(あるいは主材)と同じにする
と、強くねじ込んだ時、フック部品7とヒートシンク3
の表面同士が溶着して緩まなくなるので好ましい。な
お、フック部品7は、ヘッダー加工、転造加工を組み合
わせて加工すると安価に製造できる。
【0039】本実施の形態では支柱3bの長手方向と、
ICソケット1の2つの係止爪1aを結ぶ直線の方向を
ほぼ平行としているが、図6の本発明の実施の形態1に
おける他のヒートシンクの装着構造の全体斜視図よう
に、支柱3bの長手方向と、ICソケット1の2つの係
止爪1aを結ぶ直線の方向をほぼ直行と配置することも
当然可能である。また、本実施の形態では、線状ばね6
を2本用いたが、図7の本発明の実施の形態1における
他のヒートシンクの装着構造の全体斜視図に示すよう
に、この2本を1本につなげた形としてもよく、このと
きの線状ばね6は図8の本発明の実施の形態1における
フック部品の斜視図に示すような形状になる。これによ
り部品点数が減るので、さらにコスト低下が可能とな
る。
【0040】(実施の形態2)図9は本発明の実施の形
態2におけるヒートシンクの装着構造の全体斜視図、図
10は本発明の実施の形態2におけるファンを外した状
態でのヒートシンクの装着構造の斜視図、図11は本発
明の実施の形態2におけるヒートシンクの装着構造の側
面断面図、図12は本発明の実施の形態2におけるヒー
トシンクの斜視図、図13は本発明の実施の形態2にお
ける板ばねの斜視図である。図9〜図13中の記号の意
味は前述した実施の形態1と同じであるので省略する。
ただし、線状ばね6は使用せず、代わりに図13に示す
ような単一の板ばね8を用いている。板ばね8にはIC
ソケット1の係止爪1aに係合する係止孔8aと、ヒー
トシンク3を押す部分となる押圧部8bと、ヒートシン
ク3のピン状フィン3aとの干渉を防ぐスリット8c、
天板部8dとを設けてある。この板ばね8の材質として
は、弾性限界が高く、耐食性に優れたばね用ステンレス
鋼などが好ましい。また、ヒートシンク3は、図12に
示すようにヒートシンク3のピン状フィン3aと支柱3
bの一部を機械加工等により肉除去(図12中の3d)
し、板ばね8との干渉を防止している。ただし、この肉
除去は、板ばね8の天板部8dが高い位置に設定でき、
天板部8dがヒートシンク3と干渉しない場合は必要な
い。例えばファン4が無い冷却装置の場合や、ファン4
の中心にあるモータ部(図示せず)が薄い場合がこれに
あてはまる。また、支柱3bの外周に段差部3eがあ
り、板ばね8の押圧部8bが押圧する場所としている。
段差部3eは特に機械加工で設ける必要はなく、実施の
形態1におけるヒートシンク3の製造方法で記した押し
出し加工とスリット加工の際に自ずと形成される面を用
いればよい。冷却動作については実施の形態1と同じで
あるので省略する。
【0041】本実施の形態の場合、従来の技術で示した
ようなファン4の通風口を板ばね8に開ける必要がない
ので、板ばね8の幅が狭くでき材料の歩留まりが良くな
るので、安価で確実にヒートシンク3をMPU2に圧接
できる装着構造を実現できる。また切り欠き3dを最小
限に抑えたことと、板ばね8にスリット8cを設けヒー
トシンク3のピン状フィン3aを切断不要としたことに
より、冷却性能も確保できる。さらにヒートシンク3の
取り付けのための機械加工が極めて少なくて済むので製
造コスト低減にも寄与する。
【0042】また、図13のL1、L2で示される板ば
ね8の腕の長さを異なるものとすれば、ICソケット1
の2つの係止爪1aのちょうど中点にMPU2の発熱点
がなくても、ヒートシンク3の受熱面3cをMPU2の
発熱点の真上に配することができるので、冷却性能を確
保することができる。
【0043】なお、以上の実施の形態では弾性部材を、
「線状ばね6」、「板ばね8」と表現したが、「線状ば
ね6」は線材からだけでなく板材からも製作可能である
し、同様に「板ばね8」は板材からだけではなく線材か
らも製作可能である。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明のヒートシンク装
着構造によれば、ヒートシンクに大きな追加工をした
り、その冷却性能を低下させたりすることなく、比較的
簡素な取り付け部材で容易かつ確実にヒートシンクを装
着することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるヒートシンクの
装着構造の全体斜視図
【図2】本発明の実施の形態1におけるヒートシンクの
斜視図
【図3】本発明の実施の形態1における線状ばねの斜視
【図4】本発明の実施の形態1におけるフック部品の斜
視図
【図5】本発明の実施の形態1における他のヒートシン
クの装着構造の全体斜視図
【図6】本発明の実施の形態1における他のヒートシン
クの装着構造の全体斜視図
【図7】本発明の実施の形態1における他のヒートシン
クの装着構造の全体斜視図
【図8】本発明の実施の形態1におけるフック部品の斜
視図
【図9】本発明の実施の形態2におけるヒートシンクの
装着構造の全体斜視図
【図10】本発明の実施の形態2におけるファンを外し
た状態でのヒートシンクの装着構造の斜視図
【図11】本発明の実施の形態2におけるヒートシンク
の装着構造の側面断面図
【図12】本発明の実施の形態2におけるヒートシンク
の斜視図
【図13】本発明の実施の形態2における板ばねの斜視
【図14】従来のヒートシンクの装着構造のヒートシン
クの斜視図
【図15】従来のヒートシンクの装着構造の全体斜視図
【図16】他の従来のヒートシンクの装着構造の全体斜
視図
【図17】他の従来のヒートシンクの装着構造の部分断
面図
【図18】他の従来のヒートシンクの装着構造の全体斜
視図
【符号の説明】
1 ICソケット 1a 係止爪 2 MPU 3 ヒートシンク 3a ピン状フィン 3b 支柱 3c 受熱面 3d 切り欠き 3e 段差部 3f 係止部 4 ファン 5 取り付け金具 5a 係止孔 6 線状ばね 7 フック部品 7a ねじ部 8 板ばね 8a 係止孔 8b 押圧部 8c スリット 8d 天板部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤原 康弘 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 上鶴 忍 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5F036 AA01 BB05 BC09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の取り付け係止部を有するソケットに
    取り付けられた発熱体に接触する受熱面と、前記受熱面
    に対し前記発熱体の反対側に設けられた熱拡散用の支柱
    と、前記支柱に設けられた複数の放熱用フィンとを有す
    るヒートシンクを前記発熱体に装着する構造であって、
    前記ヒートシンクの相対する端面に配置した線状弾性部
    材を、前記ソケットの前記取り付け係止部と前記ヒート
    シンクの前記フィンに交互に係合することにより、前記
    受熱面を前記発熱体に圧接固定することを特徴とするヒ
    ートシンク装着構造。
  2. 【請求項2】複数の取り付け係止部を有するソケットに
    取り付けられた発熱体に接触する受熱面と、前記受熱面
    に対し前記発熱体の反対側に設けられた熱拡散用の支柱
    と、前記支柱に設けられた複数の放熱用フィンとを有す
    るヒートシンクを前記発熱体に装着する構造であって、
    前記ヒートシンクにフック部材を取り付け、前記ヒート
    シンクの相対する端面に配置した線状弾性部材を、前記
    ソケットの前記取り付け係止部と前記フック部材に交互
    に係合することにより、前記受熱面を前記発熱体に圧接
    固定することを特徴とするヒートシンク装着構造。
  3. 【請求項3】前記フック部材の材質が前記ヒートシンク
    の材質と同じであることを特徴とする請求項2記載のヒ
    ートシンク装着構造。
  4. 【請求項4】複数の取り付け係止部を有するソケットに
    取り付けられた発熱体に接触する受熱面と、前記受熱面
    に略平行同一断面形状を有する熱拡散用の支柱と、前記
    支柱の前記受熱面および前記受熱面に平行な面以外の面
    に設けられた複数の放熱用フィンとを有するヒートシン
    クを前記発熱体に装着する構造であって、前記支柱の外
    周面に設けられた段差部を弾性部材で押圧しつつ前記弾
    性部材を前記ソケットの取り付け係止部に係合すること
    により前記受熱面を前記発熱体に圧接固定することを特
    徴とするヒートシンク装着構造。
  5. 【請求項5】前記支柱に設けられた複数の放熱用フィン
    が複数のピン状フィンであることを特徴とする請求項
    1,2または4記載のヒートシンク装着構造。
JP2001011277A 2001-01-19 2001-01-19 ヒートシンク装着構造 Pending JP2002217345A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001011277A JP2002217345A (ja) 2001-01-19 2001-01-19 ヒートシンク装着構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001011277A JP2002217345A (ja) 2001-01-19 2001-01-19 ヒートシンク装着構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002217345A true JP2002217345A (ja) 2002-08-02

Family

ID=18878430

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001011277A Pending JP2002217345A (ja) 2001-01-19 2001-01-19 ヒートシンク装着構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002217345A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008166790A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Fuzhun Precision Industry (Shenzhen) Co Ltd 放熱装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008166790A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Fuzhun Precision Industry (Shenzhen) Co Ltd 放熱装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3529358B2 (ja) フィン付ヒートシンク
TW591363B (en) Heat collector with mounting plate
JP4936020B2 (ja) モータ制御装置
EP2595183B1 (en) Heat dissipation module
JP2007305649A (ja) 放熱器固定手段
JP2001044347A (ja) ヒートシンクおよびその製作方法
US20080011453A1 (en) Heat-Dissipating Device For Memory And Method For Manufacturing The Same
US20210289667A1 (en) Electronic assembly and heat dissipation assembly thereof
JP2002118211A (ja) 電子部品の放熱器およびその製造方法
JP2002217345A (ja) ヒートシンク装着構造
JP2000332175A (ja) フィン付ヒートシンク
JP2001102786A (ja) 電子部品の放熱器およびその製造方法
JPH1117080A (ja) 放熱器
US11561051B2 (en) Heat sink, board module, transmission device, and method of manufacturing the heat sink
JP3130026U (ja) 半導体素子の放熱器
JP2002093961A (ja) ヒートシンク及び半導体装置
JP2003297990A (ja) 半導体装置およびその固定構造ならびに半導体装置の固定方法
JP2005203385A (ja) ヒートシンク
JP3225642U (ja) プリント基板用ヒートシンクアセンブリ
JPH1117078A (ja) 放熱器
JP2000018852A (ja) ヒートパイプ付きヒートシンクおよびその製造方法
JP2009124054A (ja) 発熱体と放熱体との接合構造
JP2002026200A (ja) 電子部品の放熱器
JP2001257296A (ja) ヒートシンク
JP2003282802A (ja) ヒートシンク及びヒートシンク製造方法