JP2002216718A - リチウム電池のタブ部に用いる接着性フィルム - Google Patents

リチウム電池のタブ部に用いる接着性フィルム

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力也 山下
Masataka Okushita
正隆 奥下
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一樹 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】リチウム電池包装において、リチウム電池本体
を、ポリエチレン系樹脂をヒートシール層とする外装体
に挿入してその周縁をヒートシールして密封する際に、
ヒートシールの熱と圧力によって外装体のバリア層とタ
ブとがショートすることなく安定して密封可能な材質構
成を提供する。 【解決手段】少なくとも基材層、接着層、アルミニウ
ム、化成処理層、ポリオレフィン系樹脂のヒートシール
層から構成されるリチウム電池の外装体にリチウム電池
本体を挿入し、周縁をヒートシールする際に、前記外装
体とタブ部との間に介在させる接着性フィルムが、少な
くとも酸変性ポリオレフィン樹脂を電子線架橋したフィ
ルムであることを特徴とするリチウム電池タブ部に用い
る接着性フィルムであって、また、ポリオレフィンがポ
リエチレンであること、さらに、ポリオレフィンがポリ
プロピレンであることを含むものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防湿性、耐内容物
性を有する、液体または固体有機電解質(高分子ポリマ
ー電解質)を持つリチウム電池用包装材料であってリチ
ウム電池本体を包装する外装体と前記電池のタブ部と外
装体との間に介在させる接着性フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】リチウム電池とは、リチウム2次電池と
もいわれ、電解質として、固体高分子、ゲル状高分子、
液体などからなり、リチウムイオンの移動で電流を発生
する電池であって、正極・負極活物質が高分子ポリマー
からなるものを含むものである。リチウム2次電池の構
成は、正極集電材(アルミニウム、ニッケル)/正極活
性物質層(金属酸化物、カーボンブラック、金属硫化
物、電解液、ポリアクリロニトリル等の高分子正極材
料)/電解質層(プロピレンカーボネート、エチレンカ
ーボネート、炭酸ジメチル、エチレンメチルカーボネー
ト等のカーボネート系電解液、リチウム塩からなる無機
固体電解質、ゲル電解質)/負極活性物質(リチウム金
属、合金、カーボン、電解液、ポリアクリロニトリルな
どの高分子負極材料)/負極集電材(銅、ニッケル、ス
テンレス)及びそれらを包装する外装体からなる。リチ
ウム電池の用途としては、パソコン、携帯端末装置(携
帯電話、PDA等)、ビデオカメラ、電気自動車、エネ
ルギー貯蔵用蓄電池、ロボット、衛星等に用いられる。
前記リチウム電池の外装体としては、金属をプレス加工
して円筒状または直方体状に容器化した金属製缶、ある
いは、プラスチックフィルム、金属箔等のラミネートに
より得られる複合フィルムからなる積層体を袋状にした
もの(以下、外装体)が用いられていた。リチウム電池
の外装体として、次のような問題があった。金属製缶に
おいては、容器外壁がリジッドであるため、電池自体の
形状が決められてしまう。そのため、ハード側を電池に
あわせる設計をするため、該電池を用いるハードの寸法
が電池により決定されてしまい形状の自由度が少なくな
る。そのため、前記袋状の外装体を用いる傾向にある。
前記外装体の材質構成は、リチウム電池としての必要な
物性、加工性、経済性等から、少なくとも基材層、バリ
ア層、ヒートシール層と前記各層を接着する接着層から
なり、必要に応じて中間層を設けることがある。リチウ
ム電池の前記構成の積層体からパウチを形成し、また
は、少なくとも片面をプレス成形してリチウム電池の収
納部を形成してリチウム電池本体を収納し、パウチタイ
プまたは、エンボスタイプ(蓋体を被覆して)におい
て、それぞれの周縁の必要部分をヒートシールにより密
封することによってリチウム電池とする。前記ヒートシ
ール層としては、ヒートシール層同士のヒートシール性
とともにタブ(金属)に対してもヒートシール性を有す
ることが求められ、金属接着性を有する酸変性ポリオレ
フィン樹脂をヒートシール層とすることでタブ部との密
着性は確保される。
【0003】しかし、酸変性ポリオレフィン樹脂を外装
体のヒートシール層として積層すると、一般的なポリオ
レフィン樹脂と比較してその加工性が劣ること、また、
コストが高いこと等のために、外装体のヒートシール層
として一般的なポリオレフィン樹脂層とし、タブ部にヒ
ートシール層とタブとの両方に熱接着可能な接着性フィ
ルムを介在させる方法が採用されていた。具体的には、
図9(a)に示すように、タブ4と積層体10’のヒー
トシール層14’との間に、金属と外装材のヒートシー
ル層との双方に対してヒートシール性を有する接着性フ
ィルム6‘を介在させることにより、タブ部での密封性
を確保していた。前記接着性フィルムとして、前記不飽
和カルボングラフトポリオレフィン、金属架橋ポリエチ
レン、エチレンまたはプロピレンとアクリル酸、または
メタクリル酸との共重合物からなるフィルムを用いてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、リチウム電池
の外装体(以下、外装体)を構成する積層体のヒートシ
ール層がポリエチレン系樹脂からなる場合、リチウム電
池本体を外装体に収納し、その周縁をシールして密封す
るが、タブが存在する部分において、図9(b)に示す
ように、酸変性ポリエチレン単層からなる接着性フィル
ム6’を用いる場合、ヒートシールのための熱と圧力に
よって前記外装体のヒートシール層14’と接着性フィ
ルムとがともに溶融し、また、加圧によって加圧部の領
域の外に押し出されることがある。その結果、外装体1
0’のバリア層12’であるアルミニウム箔と金属から
なるタブ4’とが接触(S)しショートすることがあっ
た。同様に、積層体のヒートシール層がポリプロピレン
系樹脂からなる場合、酸変性ポリプロピレン単層からな
る接着性フィルム6‘を用いても、外装体10’のバリ
ア層12’であるアルミニウム箔と金属からなるタブ4
とが接触(S)しショートすることがあった。本発明の
目的は、リチウム電池包装において、リチウム電池本体
を、ポリオレフィン系樹脂をヒートシール層とする外装
体に挿入してその周縁をヒートシールして密封する際
に、ヒートシールの熱と圧力によって外装体のバリア層
とタブとがショートすることなく安定して密封可能な材
質構成を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、以下の本
発明により解決することができる。少なくとも基材層、
接着層、アルミニウム、化成処理層、ポリオレフィン系
樹脂のヒートシール層から構成されるリチウム電池の外
装体にリチウム電池本体を挿入し、周縁をヒートシール
する際に、前記外装体とタブ部との間に介在させる接着
性フィルムが、少なくとも酸変性ポリオレフィン樹脂を
電子線架橋したフィルムであることを特徴とするリチウ
ム電池タブ部に用いる接着性フィルムであって、また、
ポリオレフィンがポリエチレンであること、さらに、ポ
リオレフィンがポリプロピレンであることを含むもので
ある。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、防湿性、耐内容物性、
及び、生産性が良く、ポリオレフィン系樹脂のヒートシ
ール層からなるリチウム電池用包装材料を用いて外装体
を形成し、リチウム電池本体を包装する際に、タブ部で
の密封性を確保し、特にタブ部における外装体のバリア
層とのショートを起こさない接着性フィルムに関するも
ので、タブと外装体のヒートシール層(内面層)との間
に接着性フィルムとして、酸変性ポリオレフィンを電子
線架橋したフィルムを用いることを特徴とする。
【0007】図1は、本発明の接着性フィルムを説明す
る図で、(a)接着性フィルムの層構成を示す断面図、
(b)リチウム電池タブ、外装体、接着性フィルムの材
質及び位置関係(片側)を説明する図、(c)タブ部で
の、ヒートシール前のタブと接着性フィルムと外装体と
が接した状態を説明する断面図、(d)ヒートシール後
のタブ部の模式断面図である。図2は、リチウム電池用
包装材料とタブとの接着における接着性フィルムの装着
方法を説明する斜視図である。図3は、本発明における
接着性フィルムのタブと外装体との間への介在方法を説
明する図である。図4は、リチウム電池のパウチタイプ
の外装体を説明する斜視図である。図5は、リチウム電
池のエンボスタイプの外装体を説明する斜視図である。
図6は、エンボスタイプにおける成形を説明する、
(a)斜視図、(b)エンボス成形された外装体本体、
(c)X2−X2部断面図、(d)Y1部拡大図である。
図7は、リチウム電池の外装体を形成する積層体の層構
成例を示す断面図である。
【0008】リチウム電池のタブとしては、厚さが50
〜2000μm、 巾 が2.5〜20mm程度であっ
て、その材質としては、 AL、Cu(Niメッキを含
む)およびNi等である。また、リチウム電池の外装体
のヒートシール層は該ヒートシール層同士がヒートシー
ル可能な樹脂により形成される。タブに直接ヒートシー
ル可能な樹脂をヒートシール層とすることか望ましい
が、前述したように、一般的なポリオレフィン、例えば
ポリエチレンやポリプロピレンの単体、またはブレンド
物の単層あるいは多層構成からなる樹脂物をヒートシー
ル層とし、タブと該ヒートシール層とは、接着性フィル
ムにより相互にヒートシールして密封する方法がとられ
ている。
【0009】リチウム電池の外装体は、リチウム電池本
体の性能を長期にわたって維持する性能を有することが
求められ、基材層、バリア層、ヒートシール層等を各種
のラミネート法によって積層している。特に、リチウム
電池の外装体(以下、外装体)を構成する積層体のヒー
トシール層が、ポリオレフィン系樹脂からなる場合、リ
チウム電池本体を外装体に収納し、その周縁をシールし
て密封する際、タブが存在する部分において、接着性フ
ィルムとして酸変性ポリオレフィンを用いる場合、図9
(b)に示すように、ヒートシールのための熱と圧力に
よって前記外装体のヒートシール層14’と接着性フィ
ルム6’とがともに溶融し、また、加圧によって、外装
体のバリア層より内側の絶縁層となっていた層14’、
および、接着性フィルム6’が、共に加圧部の領域の外
に押し出されることがある。その結果、外装体のバリア
層であるアルミニウム箔12’と金属からなるタブ4’
とが接触しショートSすることがあった。
【0010】本発明者らは、前記ショートSを防止する
ことについて、鋭意研究の結果、接着性フィルムの材質
及び構成を変更することで、前記課題を解決し得ること
を見出し、本発明を完成するに到った。すなわち、本発
明の接着性フィルムとして、図1(a)および図1
(b)に示すように金属であるタブ4と外装体の最内層
14との間に、次のような接着性フィルム20、すなわ
ち、前記のタブ4と最内層14との何れにもヒートシー
ル性を有するとともに、前記ヒートシール樹脂の熱と圧
力による絶縁層の維持を可能とするため、酸変性ポリオ
レフィンを電子線架橋したフィルムとするものである。
酸変性ポリオレフィンとしては、不飽和カルボングラフ
トポリオレフィン、金属架橋ポリエチレン、エチレンま
たはプロピレンとアクリル酸、またはメタクリル酸との
共重合物等が挙げられる。ここで酸変性ポリエチレンと
はポリエチレン系樹脂を主体としたもので、酸変性ポリ
プロピレンとはポリプロピレン系樹脂を主体としたもの
を示す。特に酸変性ポリエチレンのフィルムは電子線架
橋することによって分子内で架橋が起こり、室温下では
勿論融点以上の高温下での機械的強度、例えば引張り強
度、突き刺し強度、圧縮強度が向上する。例えば、融点
105℃の酸変性ポリエチレンをゲル分率が20%及び
50%となるように電子線架橋を施した樹脂物は、未電
子線架橋の樹脂物に比べ190℃、面圧1.0MPa,
3秒での高温、圧縮ひずみ量が少なく、未電子架橋品が
80%に対し、20%ゲル分率樹脂物60%、50%ゲ
ル分率品で40%となる。
【0011】しかし、通常の酸変性ポリプロピレンは、
電子線照射によって分解するが、酸変性ポリプロピレン
に、ポリエチレン成分、ブテン成分、エチレンとブテン
とプロピレンの3成分共重合体からなるターポリマー成
分、密度が900kg/m3の低結晶のエチレンとブテ
ンの共重合体、非晶性のエチレンとプロピレンの共重合
体、プロピレンーα・オレフィン共重合体成分等を5%
以上添加し電子線架橋することで分子内で架橋が起こ
り、室温下では勿論融点以上の高温下での機械的強度、
例えば引張り強度、突き刺し強度、圧縮強度が向上す
る。例えば、エチレンとブテンとプロピレンの3成分共
重合体からなるターポリマー成分を10%添加された融
点145℃の酸変性ポリプロピレンをゲル分率が20%
及び50%となるように電子線架橋を施した樹脂物は、
未電子線架橋の樹脂物に比べ190℃、面圧1.0MP
a,3秒での高温、圧縮ひずみ量が少なく、未電子架橋
品が70%に対し、20%ゲル分率樹脂物50%、50
%ゲル分率品で35%となる。また、同じ厚さで比較し
た場合でもこのように電子線架橋された酸変性ポリエチ
レン、酸変性ポリプロピレンは、未電子線架橋された酸
変性ポリエチレン、酸変性ポリプロピレンに比べヒート
シール時にタブ4にある微少なエッジ(いわゆる、バ
リ)で発生するピンホールによるショートも防止する効
果がある。
【0012】リチウムイオン電池のタブ部におけるヒー
トシールの条件としては、180〜220℃、0.5〜
5.0MPa、1.0〜10sec程度である。本発明
における前記電子線架橋された酸変性ポリオレフィンを
タブ部の接着性フィルムとして用いることによって、前
記ヒートシールの条件の範囲で、ショートの現象もなく
安定したフィルムとなった。ヒートシール後のタブ部を
観察したところ、外装体とタブとの樹脂層のうち、電子
線架橋された酸変性ポリオレフィン層が皮膜として残
り、絶縁層として機能することを確認できた。
【0013】前記接着性フィルムについて、さらに、具
体的に説明する。リチウム電池用包装材料はリチウム電
池本体を包装する外装体を形成するものであって、その
外装体の形式によって、図4に示すようなパウチタイプ
と、図5(a)、図5(b)または図5(c)に示すよ
うなエンボスタイプとがある。前記パウチタイプには、
三方シール、四方シール等およびピロータイプ等の袋形
式があるが、図4は、ピロータイプとして例示してい
る。エンボスタイプは、図5(a)に示すように、片面
に凹部を形成しても良いし、図5(b)に示すように、
両面に凹部を形成してリチウム電池本体を収納して周縁
の四方をヒートシールして密封しても良い。また、図5
(c)に示すような折り部をはさんで両側に凹部形成し
て、リチウム電池を収納して3辺をヒートシールする形
式もある。
【0014】外装体のヒートシール層14として金属に
対してヒートシール性を持たない材質とした時に、前述
のように、外装体5とタブ4との間に接着性フィルムを
介在させるがその具体的方法は、例えば、図2(a)お
よび図2(b)に示すように、リチウム電池本体2のタ
ブ部密封シール部の上下に接着性フィルムをおいて(実
際には仮着シールにより固定して)外装体に挿入しタブ
部を挟持した状態でヒートシールすることによって密封
する。接着性フィルムのタブ4への介在方法として、図
2(d)または図2(e)に示すように、タブ4の所定
の位置に接着性フィルムを巻き付けてもよい。タブ4と
接着性フィルムは、図3(a)に示すように、タブ4に
接着性フィルムの酸変性ポリオレフィン21を予め溶着
mkさせて用いてもよい。あるいは、図3(b)タブ4
と接着性フィルムを仮着wkさせた状態で用いてもよ
い。さらに、図3(c)または図3(d)に示すよう
に、予め外装体10のヒートシール層14の面に仮着w
kまたは溶着mkさせてもよい。また、タブ4としてア
ルミニウム(ALM)を用いる場合、リチウム電池の電
解質と水分とによる反応で生成するフッ化水素により、
アルミニウム表面の溶解、腐食を防止するために表面に
化成処理を行うことが望ましい。化成処理とは、具体的
にはリン酸塩、クロム酸塩、フッ化物、トリアジンチオ
ール化合物等の耐酸性皮膜を形成することで、前記耐酸
性皮膜形成物質のなかでも、フェノール樹脂、フッ化ク
ロム(3)化合物、リン酸の3成分から構成されたもの
を用いるリン酸クロメート処理が良好である。または、
少なくともフェノール樹脂を含む樹脂成分に、モリブデ
ン、チタン、ジルコン等の金属、または金属塩を含む化
成処理剤が良好であった。
【0015】本発明のリチウム電池タブ用接着性フィル
ムとして、酸変性ポリオレフィンフィルムを外装体とタ
ブとの間に介在させて密封シールをすることによって、
密封シール後のシール部は図1(d)に示すように酸変
性ポリオレフィン層が外装体のバリア層とタブとの間に
残存し、バリア層とタブとのショートを防止する絶縁層
として機能する。
【0016】次に、本発明のリチウム電池タブ用接着性
フィルムを適用する外装体の材質について説明する。前
記外装体は、図7(a)、図7(b)に示すように、少
なくとも基材層11、接着層16、化成処理層15
(1)、バリア層12、化成処理層15(2)、接着樹
脂層13ヒートシール層14から構成されるものであ
る。または、図7(c)(d)に示すように少なくとも
基材層11、接着層16、バリア層12、化成処理層1
5(2)、接着樹脂層13ヒートシール層14から構成
されるものである。
【0017】本発明のリチウム電池用包装材料の具体的
な層構成は、図8(a)〜(h)に示す。前記ヒートシ
ール層14と化成処理層(2)との接着は、ドライラミ
ネート法、サンドイッチラミネート法、共押出しラミネ
ート法、熱ラミネート法のいずれかによって積層され
る。アルミの化成処理はパウチで用いる場合、ヒートシ
ール層側のみの片側または基材層側とヒートシール層側
の両面のどちらでも良い。さらに、前記ラミネート法の
内、サンドイッチラミネート法、共押出しラミネート法
を用いた場合には、得られた積層体を、後述する前加熱
または後加熱により接着強度の向上を図るものである。
また、流動パラフィン層15を設けることによって成形
性が向上するとともに、ヒートシール層の耐クラック性
が向上する。また、エルカ酸アマイト゛、オレイン酸アマイト゛、
ビスオレイン酸アマイト゛等のいわゆる滑り剤を少なくとも
基材層の表面に塗布、塗工することで成形性を向上す
る。
【0018】リチウム電池用包装材料をエンボスタイプ
とする場合、図6(a)〜図6(d)に示すように、積
層された包装材料10をプレス成形して凹部7を形成す
る。この際、プレス成形のオス型21と積層体10のヒ
ートシール層14との滑りが悪いと安定した成形品が得
られないことがある。
【0019】本発明者らは、外装体のポリオレフィン樹
脂からなるヒートシール層14の最内面側表面に流動パ
ラフィンをコーティンク゛することにより、エンボス成
形性が改善され、また、ヒートシール層にクラックの発
生しにくい包装材料が得られることを確認している。
【0020】前記流動パラフィンは、鎖状炭化水素系オ
イルであり、その物性は、比重0.83〜0.87、粘
度が7.6〜80mm2/S(37.5℃)、分子量3
00〜500程度であり、また、10mmHgの条件に
おける蒸留温度としては140〜245℃である。本発
明のリチウム電池用包装材料およびその製造方法におけ
る流動パラフィンとしては、比重0.83、粘度7.7
mm2/S(37.5℃)、分子量300、また、10
mmHgの条件における蒸留温度としては141℃程度
のものが好適に利用できる。
【0021】ヒートシール層に流動パラフィンをコーテ
ィングすることによって、流動パラフィンの一部または
全部がヒートシール層のポリプロピレン層またはポリエ
チレン層内に浸透し、ポリプロピレン層またはポリエチ
レン層を膨潤させて、ヒートシール層が柔らかになり、
伸び易くなるものと考えられる。ヒートシール層に流動
パラフィンをコーティングした結果、エンボス成形時に
発生する応力が分散し、成形で発生するポリオレフィン
樹脂からなるヒートシール層(リチウム電池用包装材料
のヒートシール層)でのクラックが低減または無くな
り、また、コーティングされた流動パラフィンは、滑剤
としての効果により、表面の滑り性が改善された。ま
た、少なくとも基材層にエルカ酸アマイト゛、オレイン酸アマイ
ト゛、ステアリン酸アマイト゛、ビスエルカ酸アマイト゛、ビスオレ
イン酸アマイト゛、ビスステアリン酸アマイト゛に代表される一般
的にはポリオレフィン系樹脂に内部添加する滑剤の少な
くとも一つを、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、
トルエン、メチルーエチルーケトン等の溶剤で溶液状と
し塗工、塗布することで表面の滑り性が改善され成形性
が向上することも判明した。
【0022】また、本発明者らは、エンボス成形性がよ
く、エンボス成形時またはヒートシール時において、基
材層とバリア層とのデラミネーションの発生がなく、水
分の侵入を抑える積層体であって、また、耐内容物性の
あるリチウム電池用の外装体として満足できる包装材料
について鋭意研究の結果、アルミニウムの両面に化成処
理を施し、また、アルミニウムの内容物側の化成処理面
に、不飽和カルボン酸グラフトポリオレフィンとポリオ
レフィン(フィルムまたは樹脂)を、サンドイッチラミ
ネート法または共押出し法により積層した後、得られた
積層体を加熱することによって、前記課題を解決できる
ことを確認している。
【0023】外装体における前記基材層11は、延伸ポ
リエステルまたはナイロンフィルムからなるが、この
時、ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナ
フタレート、ポリブチレンナフタレート、共重合ポリエ
ステル、ポリカーボネート等が挙げられる。またナイロ
ンとしては、ポリアミド樹脂、すなわち、ナイロン6、
ナイロン6,6、ナイロン6とナイロン6,6との共重
合体、ナイロン6,10、ポリメタキシリレンアジパミ
ド(MXD6)等が挙げられる。
【0024】前記基材層11は、リチウム電池として用
いられる場合、ハードと直接接触する部位であるため、
基本的に絶縁性を有する樹脂層がよい。フィルム単体で
のピンホールの存在、および加工時のピンホールの発生
等を考慮すると、基材層は6μm以上の厚さが必要であ
り、好ましい厚さとしては12〜30μmである。
【0025】基材層11は耐ピンホール性および電池の
外装体とした時の絶縁性を向上させるために、積層化す
ることも可能である。基材層を積層体化する場合、基材
層が2層以上の樹脂層を少なくとも一つを含み、各層の
厚みが6μm以上、好ましくは、12〜25μmであ
る。基材層を積層化する例としては、次の1)〜8)が
挙げられる。 1)延伸ポリエチレンテレフタレート/延伸ナイロン 2)延伸ナイロン/延伸延伸ポリエチレンテレフタレー
ト また、包装材料の機械適性(包装機械、加工機械の中で
の搬送の安定性)、表面保護性(耐熱性、耐電解質
性)、2次加工とてリチウム電池用の外装体をエンボス
タイプとする際に、エンボス時の金型と基材層との摩擦
抵抗を小さくする目的あるいは電解液が付着した場合に
基材層を保護するために、基材層を多層化、基材層表面
にフッ素系樹脂層、アクリル系樹脂層、シリコーン系樹
脂層、ポリエステル系樹脂層、またはこれらのブレンド
物からなる樹脂層等を設けることが好ましい。例えば、 3)フッ素系樹脂/延伸ポリエチレンテレフタレート
(フッ素系樹脂は、フィルム状物、または液状コーティ
ング後乾燥で形成) 4)シリコーン系樹脂/延伸ポリエチレンテレフタレー
ト(シリコーン系樹脂は、フィルム状物、または液状コ
ーティング後乾燥で形成) 5)フッ素系樹脂/延伸ポリエチレンテレフタレート/
延伸ナイロン 6)シリコーン系樹脂/延伸ポリエチレンテレフタレー
ト/延伸ナイロン 7)アクリル系樹脂/延伸ナイロン(アクリル系樹脂は
フィルム状、または液状コーティング後乾燥で硬化) 8)アクリル系樹脂+ポリシロキサングラフト系アクリ
ル樹脂/延伸ナイロン(アクリル系樹脂はフィルム状、
または液状コーティング後乾燥で硬化)
【0026】前記バリア層12は、外部からリチウム電
池の内部に特に水蒸気が浸入することを防止するための
層で、バリア層単体のピンホール、及び加工適性(パウ
チ化、エンボス成形性)を安定化し、かつ耐ピンホール
をもたせるために厚さ15μm以上のアルミニウム、ニ
ッケルなどの金属、又は、無機化合物、例えば、酸化珪
素、アルミナ等を蒸着したフィルムなども挙げられる
が、バリア層として好ましくは厚さが20〜80μmの
アルミニウムとする。ピンホールの発生をさらに改善
し、リチウム電池の外装体のタイプをエンボスタイプと
する場合、エンボス成形におけるクラックなどの発生の
ないものとするために、本発明者らは、バリア層として
用いるアルミニウムの材質が、鉄含有量が0.3〜9.
0重量%、好ましくは0.7〜2.0重量%とすること
によって、鉄を含有していないアルミニウムと比較し
て、アルミニウムの展延性がよく、積層体として折り曲
げによるピンホールの発生が少なくなり、かつ前記エン
ボスタイプの外装体を成形する時に側壁の形成も容易に
できることを見出した。前記鉄含有量が、0.3重量%
未満の場合は、ピンホールの発生の防止、エンボス成形
性の改善等の効果が認められず、前記アルミニウムの鉄
含有量が9.0重量%を超える場合は、アルミニウムと
しての柔軟性が阻害され、積層体として製袋性が悪くな
る。
【0027】また、冷間圧延で製造されるアルミニウム
は焼きなまし(いわゆる焼鈍処理)条件でその柔軟性・
腰の強さ・硬さが変化するが、本発明において用いるア
ルミニウムは焼きなましをしていない硬質処理品より、
多少または完全に焼きなまし処理をした軟質傾向にある
アルミニウムがよい。前記、アルミニウムの柔軟性・腰
の強さ・硬さの度合い、すなわち焼きなましの条件は、
加工適性(パウチ化、エンボス成形)に合わせ適宜選定
すればよい。たとえば、エンボス成形時のしわやピンホ
ールを防止するためには、成形の程度に応じた焼きなま
しされた軟質アルミニウムを用いることが望ましい。
【0028】本発明者らは、リチウム電池用包装材料の
バリア層12であるアルミニウムの表、裏面に化成処理
を施すことによって、前記包装材料として満足できる積
層体とすることができた。前記化成処理とは、具体的に
はリン酸塩、クロム酸塩、フッ化物、トリアジンチオー
ル化合物等の耐酸性皮膜を形成することによってエンボ
ス成形時のアルミニウムと基材層との間のデラミネーシ
ョン防止と、リチウム電池の電解質と水分とによる反応
で生成するフッ化水素により、アルミニウム表面の溶
解、腐食、特にアルミニウムの表面に存在する酸化アル
ミが溶解、腐食することを防止し、かつ、アルミニウム
表面の接着性(濡れ性)を向上させ、エンボス成形時、
ヒートシール時の基材層11とアルミニウム12とのデ
ラミネーション防止、電解質と水分との反応により生成
するフッ化水素によるアルミニウム内面側でのデラミネ
ーション防止効果が得られた。各種の物質を用いて、ア
ルミニウム面に化成処理を施し、その効果について研究
した結果、前記耐酸性皮膜形成物質のなかでも、フェノ
ール樹脂、フッ化クロム(3)化合物、リン酸の3成分
から構成されたものを用いるリン酸クロメート処理が良
好であった。または、少なくともフェノール樹脂を含む
樹脂成分に、モリブデン、チタン、ジルコン等の金属、
または金属塩を含む化成処理剤が良好であった。
【0029】リチウム電池の外装体がエンボスタイプの
場合には、アルミニウムの両面に化成処理することによ
って、エンボス成形の際のアルミニウムと基材層との間
のデラミネーションを防止することができる。
【0030】本発明者らは、安定した接着強度を示す積
層方法について鋭意研究の結果、基材層11と両面に化
成処理したバリア層12の片面とをドライラミネート
し、バリア層12の他の面に、酸変性ポリオレフィン1
3を押出してヒートシール層(ポリエチレンフィルム、
またはポリプロピレンフィルム)14をサンドイッチラ
ミネートする場合、酸変性ポリエチレン樹脂13とヒー
トシール層(ポリエチレン樹脂、またはポリプロピレン
樹脂)14とを共押出しして積層体とし、該積層体を前
記酸変性ポリオレフィン樹脂がその軟化点以上になる条
件に加熱することによって、所定の接着強度を有する積
層体とすることができた。前記加熱の具体的な方法とし
ては、熱ロール接触式、熱風式、近または遠赤外線等の
方法があるが、本発明においてはいずれの加熱方法でも
よく、前述のように、接着樹脂がその軟化点温度以上に
加熱できればよい。
【0031】また、別の方法としては、前記、サンドイ
ッチラミネートまたは共押出しラミネートの際に、アル
ミニウム12のヒートシール層側の表面温度が酸変性ポ
リオレフィン樹脂の軟化点に到達する条件に加熱するこ
とによっても接着強度の安定した積層体とすることがで
きた。また、ポリエチレン樹脂を接着樹脂として用いる
ことも可能であるが、この場合には、押出したポリエチ
レンの溶融樹脂膜のアルミニウム側のラミネート面をオ
ゾン処理しながらラミネートすることでも可能である。
【0032】リチウム電池タブ用接着性フィルム6にお
いて、外装体を形成する積層体における前記の各層に
は、適宜、製膜性、積層化加工、最終製品2次加工(パ
ウチ化、エンボス成形)適性を向上、安定化する目的の
ために、コロナ処理、ブラスト処理、酸化処理、オゾン
処理等の表面活性化処理をしてもよい。
【0033】本発明の接着性フィルム6を適用する場合
の外装体のヒートシール層14は、低密度ポリエチレ
ン、線状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、ホ
モ系ポリプロピレン、エチレンープロピレン共重合体、
エチレンープロピレンーブテン共重合体の単体またはブ
レンド樹脂を用いた単層または多層を用いる。またヒー
トシール層14及び接着樹脂層にはブテン成分、エチレ
ンとブテンとプロピレンの3成分共重合体からなるター
ポリマー成分、密度が900kg/m3の低結晶のエチ
レンとブテンの共重合体、非晶性のエチレンとプロピレ
ンの共重合体、プロピレンーα・オレフィン共重合体成
分を添加することもできる。
【0034】本発明の接着性フィルム6を適用するリチ
ウム電池用包装材料の積層体を形成するラミネート方法
としては、ドライラミネート法、サンドイッチラミネー
ト法、共押出ラミネート法、熱ラミネート法等を用いる
ことができる。
【0035】
【実施例】本発明のリチウム電池タブ用接着性フィルム
について、実施例によりさらに具体的に説明する。外装
体のバリア層に施した化成処理は、実施例、比較例とも
に、処理液として、フェノール樹脂、フッ化クロム
(3)化合物、リン酸からなる水溶液を、ロールコート
法により、塗布し、皮膜温度が180℃以上となる条件
において焼き付けた。クロムの塗布量は、2mg/m2
(乾燥重量)である。以下の、実施例および比較例にお
いて、パウチタイプの外装体としては、巾30mm巾、
長さ50mm(いずれも内寸)とし、また、エンボスタ
イプの外装体の場合は、いずれも片面エンボスタイプと
し、成形型の凹部(キャビティ)の形状を30mm×5
0mm,深さ3.5mmとしてプレス成形して成形性の
評価をした。 [実施例1](パウチタイプ) アルミニウム20μmの両面に化成処理を施し、化成処
理した一方の面に延伸ポリエステルフィルム(厚さ12
μm)をドライラミネート法により貼り合わせ、次に、
化成処理したアルミニウムの他の面を遠赤外線と熱風と
により、接着樹脂である酸変性ポリエチレン樹脂の軟化
点以上に加熱した状態として、酸変性ポリエチレン樹脂
(20μm)を接着樹脂として、ヒートシール層となる
線状低密度ポリエチレン樹脂フィルム(30μm)をサ
ンドイッチラミネートして得られた積層体を用いピロー
タイプのパウチを形成した。また、接着性フィルムとし
て、酸変性ポリエチレン樹脂(不飽和カルボン酸グラフ
トポリエチレンを50μmの厚さに製膜し、ゲル分率
(A)5%(B)30%(C)60%の条件で電子線照
射た。100μmの厚さ、4mm巾からなるアルミニウ
ム製のタブを有するリチウム電池本体のタブ部の上下に
前記接着性フィルムを仮着して、前記外装体中に挿入
し、ヒートシール条件を190℃、1.0MPa、3.
0secとして密封し。検体実施例1とした。 [実施例2](パウチタイプ) アルミニウム20μmのヒートシール層側のみに化成処
理を施し、化成処理していない方の面に延伸ポリエステ
ルフィルム(厚さ12μm)をドライラミネート法によ
り貼り合わせ、次に、化成処理したアルミニウムの他の
面を遠赤外線と熱風とにより、接着樹脂である酸変性ポ
リプロピレン樹脂の軟化点以上に加熱した状態として、
酸変性ポリプロピレン樹脂(20μm)を接着樹脂とし
て、ヒートシール層となるポリプロピレンフィルム(1
00μm)をサンドイッチラミネートして得られた積層
体を用いピロータイプのパウチを形成した。また、接着
性フィルムとして、酸変性ポリプロピレン樹脂(不飽和
カルボン酸グラフトポリプロピレン、密度0.96)8
0%、エチレンとブテンの共重合体樹脂20%をブレン
ドした樹脂を用いて200μmの厚さに形成し、得られ
たフィルムをゲル分率(A)10%(B)30%(C)
60%の条件で電子線照射した。100μmの厚さ、1
0mm巾からなるアルミニウム製のタブを有するリチウ
ム電池本体のタブ部の上下に前記接着性フィルムを仮着
した後、前記外装体中に挿入し、ヒートシール条件を1
90℃、2.0MPa、3.0secとして密封し。検
体実施例2とした。 [実施例3](エンボスタイプ) アルミニウム40μmの両面に化成処理を施し、化成処
理した一方の面に延伸ナイロンフィルム(厚さ25μ
m)をドライラミネート法により貼り合わせ、次に、化
成処理したアルミニウムの他の面に、酸変性ポリエチレ
ンを接着樹脂(厚さ20μm)として、線状低密度ポリ
エチレンフィルム(密度0.921、厚さ30μm)を
サンドイッチラミネートして一次積層体とした。該一次
積層体を,熱風により酸変性ポリエチレン樹脂の軟化点
以上の温度に加熱して二次積層体としエンボス成形し
た。成形しない二次積層体を蓋材として外装体とした。
また、接着性フィルムとして、酸変性ポリエチレン樹脂
(不飽和カルボン酸グラフトポリエチレン)を40μm
の厚さに製膜し、ゲル分率(A)10%(B)30%
(C)60%の条件で電子線照射した。200μmの厚
さ、10mm巾からなるアルミニウム製のタブを有する
リチウム電池本体のタブ部の上下に前記接着性フィルム
を溶着して、前記外装体中に挿入し、ヒートシール条件
を190℃、1.0MPa、5.0secとして密封
し。検体実施例3とした。 [実施例4](エンボスタイプ) アルミニウム40μmの両面に化成処理を施し、化成処
理した一方の面に延伸ナイロンフィルム(厚さ25μ
m)をドライラミネート法により貼り合わせ、次に、化
成処理したアルミニウムの他の面に、酸変性ポリプロピ
レンを接着樹脂(厚さ15μm)として、プロピレンフ
ィルム(密度0.921、厚さ30μm)をサンドイッ
チラミネートして一次積層体とした。該一次積層体を,
熱風により酸変性ポリエチレン樹脂の軟化点以上の温度
に加熱して二次積層体とした後、エンボス成形して、成
形しない二次積層体を蓋材として外装体とした。また、
接着性フィルムとして、エチレンとブテンとプロピレン
の3成分共重合体樹脂12%をブレンドした酸変性ポリ
プロピレン樹脂(不飽和カルボン酸グラフトポリプロピ
レン、密度0.950)を100μmの厚さに製膜し、
ゲル分率(A)10%(B)30%(C)60%の条件
で電子線照射した。100μmの厚さ、6.0mm巾か
らなるアルミニウム製のタブを有するリチウム電池本体
のタブ部の上下に前記接着性フィルムを溶着させ、前記
外装体中に挿入し、ヒートシール条件を190℃、2.
0MPa、10.0secとして密封し。検体実施例4
とした。 [実施例5](エンボスタイプ) アルミニウム40μmの両面に化成処理を施し、化成処
理した一方の面に延伸ナイロンフィルム(厚さ25μ
m)をドライラミネート法により貼り合わせ、次に、化
成処理したアルミニウムの他の面に、線状低密度ポリエ
チレンフィルム(密度0.921、厚さ30μm)をド
ライラミネート法で貼り合せ積層体としエンボス成形し
た。成形しない二次積層体を蓋材として外装体とした。
また、接着性フィルムとして、酸変性ポリエチレン樹脂
(不飽和カルボン酸グラフトポリエチレン)を100μ
mの厚さに製膜し、ゲル分率(A)10%(B)30%
(C)60%の条件で電子線照射した。100μmの厚
さ、4mm巾からなるアルミニウム製のタブを有するリ
チウム電池本体のタブ部の上下に前記接着性フィルムを
溶着して、前記外装体中に挿入し、ヒートシール条件を
190℃、1.0MPa、5.0secとして密封し。
検体実施例5とした。 [比較例1](パウチタイプ) アルミニウム20μmの両面に化成処理を施し、化成処
理した一方の面に延伸ポリエステルフィルム(厚さ12
μm)をドライラミネート法により貼り合わせ、次に、
化成処理したアルミニウムの他の面を遠赤外線と熱風と
により、接着樹脂である酸変性ポリエチレン樹脂の軟化
点以上に加熱した状態として、酸変性ポリエチレン樹脂
(20μm)を接着樹脂として、ヒートシール層となる
線状低密度ポリエチレン樹脂フィルム(30μm)をサ
ンドイッチラミネートして得られた積層体を用いピロー
タイプのパウチを形成した。また、接着性フィルムとし
て、線状低密度ポリエチレン樹脂を20μmの厚さに形
成し、酸変性ポリエチレン(不飽和カルボン酸グラフト
ポリエチレン)を30μmの厚さにラミネートした。1
00μmの厚さ、4mm巾からなるアルミニウム製のタ
ブを有するリチウム電池本体のタブ部の上下に前記接着
性フィルムの酸変性ポリオレフィン層の面をタブ側とし
て仮着して、前記外装体中に挿入し、ヒートシール条件
を190℃、1.0MPa、2.5secとして密封
し。検体比較例1とした。 [比較例2](パウチタイプ) アルミニウム20μmの両面に化成処理を施し、化成処
理した一方の面に延伸ポリエステルフィルム(厚さ12
μm)をドライラミネート法により貼り合わせ、次に、
化成処理したアルミニウムの他の面を遠赤外線と熱風と
により、接着樹脂である酸変性ポリプロピレン樹脂の軟
化点以上に加熱した状態として、酸変性ポリプロピレン
樹脂(20μm)を接着樹脂として、ヒートシール層と
なるポリプロピレンフィルム(100μm)をサンドイ
ッチラミネートして得られた積層体を用いピロータイプ
のパウチを形成した。また、接着性フィルムとして、酸
変性ポリプロピレン(不飽和カルボン酸グラフトポリプ
ロピレン)200μmを用意した。100μmの厚さ、
4mm巾からなるアルミニウム製のタブを有するリチウ
ム電池本体のタブ部の上下に前記接着性フィルムを仮着
して、前記外装体中に挿入し、ヒートシール条件を19
0℃、2.0MPa、3secとして密封し。検体比較
例2とした。 [比較例3](エンボスタイプ) アルミニウム40μmの両面に化成処理を施し、化成処
理した一方の面に延伸ナイロンフィルム(厚さ25μ
m)をドライラミネート法により貼り合わせ、次に、化
成処理したアルミニウムの他の面に、酸変性ポリポリエ
チレンを接着樹脂(厚さ20μm)として、線状低密度
ポリエチレンフィルム(密度0.921、厚さ30μ
m)をサンドイッチラミネートして一次積層体とした。
該一次積層体を,熱風により酸変性ポリエチレン樹脂の
軟化点以上の温度に加熱した後、エンボス成形して、成
形しない一次積層体を蓋材として外装体とした。また、
接着性フィルムとして、線状低密度ポリエチレン樹脂を
200μmの厚さに製膜し、80%ゲル分率の条件で電
子線照射して架橋させた。200μmの厚さ、4mm巾
からなるアルミニウム製のタブを有するリチウム電池本
体のタブ部の上下に前記接着性フィルムを仮着して、前
記外装体中に挿入し、ヒートシール条件を190℃、
1.0MPa、5secとして密封し。検体比較例3と
した。 [比較例4](エンボスタイプ) アルミニウム40μmの両面に化成処理を施し、化成処
理した一方の面に延伸ナイロンフィルム(厚さ25μ
m)をドライラミネート法により貼り合わせ、次に、化
成処理したアルミニウムの他の面に、酸変性ポリプロピ
レンを接着樹脂(厚さ20μm)として、ポリプロピレ
ンフィルム(密度0.921、厚さ30μm)をサンド
イッチラミネートして一次積層体とした。該一次積層体
を,熱風により酸変性ポリエチレン樹脂の軟化点以上の
温度に加熱した後、エンボス成形して、成形しない一次
積層体を蓋材として外装体とした。また、接着性フィル
ムとして、100μmの厚さの酸変性ポリプロピレン
(不飽和カルボン酸グラフトポリプロピレン)を用意し
た。100μmの厚さ、4mm巾からなるアルミニウム
製のタブを有するリチウム電池本体のタブ部の上下に前
記接着性フィルムの酸変性ポリオレフィン層の面をタブ
側として仮着して、前記外装体中に挿入し、ヒートシー
ル条件を190℃、0.2MPa、10.0secとし
て密封し、検体比較例4とした。
【0036】<評価方法> (1)タブと外装体のバリア層との短絡の有無 タブ部と外装体とのショート状態とを、タブ部のヒート
シール部を断裁し、断面写真により確認し、タブと外装
体のバリア層とのショートのおそれのあるものについて
は、テスターによって接触を確認し、断面写真によっ
て、タブと外装体のバリア層との間に皮膜が見られない
ものをショート寸前とし、その内でテスターによりショ
ートが確認された検体をショート数とした。 2)もれの確認 ヒートシール品を80℃、24時間保存し、タブ部から
の内容物のもれを確認した。 内容物:電解液1M LiPF6となるようにしたエチ
レンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカ
ーボネート(1:1:1)の混合液。3g。
【0037】<結果>実施例1〜実施例5はいずれも、
タブ部でのショート及び内容物のもれは皆無であった。
比較例1においては、100検体中80検体においてシ
ョート寸前であり、実際にショートしたのは60検体で
あった。また、漏れはなかった。比較例2においては、
100検体中50検体においてショート寸前であり、実
際にショートしたのは40検体であった。また、もれは
なかった。比較例3においては、ショートは無かった
が、100検体中100検体においてタブと接着性フィ
ルムとの間で内容物がもれた。比較例4においては、1
00検体中60検体においてショート寸前であり、実際
にショートしたのは50検体であった。また、もれは無
かった。ショート以外の評価項目については、実施例、
比較例ともに良好であった。
【0038】
【発明の効果】本発明のリチウム電池用包装材料から形
成された外装体のパウチまたはエンボス成形部にリチウ
ム電池本体を収納しその周縁をヒートシールして密封す
る際、リチウム電池のタブと外装体との間介在させる接
着性フィルムを酸変性ポリオレフィンからなるフィルム
とすることによって、リチウム電池の密封シールの際
に、外装体のバリア層とタブとが接触(ショート)と、
内容物がもれることが無くなった。また、外装体のアル
ミニウムの両面に施した化成処理によって、エンボス成
形時、及びヒートシール時の基材層とアルミニウムとの
間でのデラミネーションの発生を防止することができ、
また、ヒートシール層をサンドイッチラミネート法また
は共押出ラミネート法により形成した場合に、積層体の
形成時の加熱、または積層体形成後の加熱によって、リ
チウム電池の電解質と水分との反応により発生するフッ
化水素によるアルミニウム面の腐食を防止できることに
より、アルミニウムとの内容物側の層とのデラミネーシ
ョンをも防止できる外装体である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接着性フィルムを説明する図で、
(a)接着性フィルムを示す断面図、(b)リチウム電
池タブ、外装体、接着性フィルムの材質及び位置関係
(片側)を説明する図、(c)タブ部での、ヒートシー
ル前のタブと接着性フィルムと外装体とが接した状態を
説明する断面図、(d)ヒートシール後のタブ部の模式
断面図である。
【図2】リチウム電池用包装材料とタブとの接着におけ
る接着性フィルムの装着方法を説明する斜視図である。
【図3】本発明における接着性フィルムのタブと外装体
との間への介在方法を説明する図である。
【図4】リチウム電池のパウチタイプの外装体を説明す
る斜視図である。
【図5】リチウム電池のエンボスタイプの外装体を説明
する斜視図である。
【図6】エンボスタイプにおける成形を説明する、
(a)斜視図、(b)エンボス成形された外装体本体、
(c)X2−X2部断面図、(d)Y1部拡大図である。
【図7】リチウム電池の外装体を形成する積層体の層構
成例を示す断面図である。
【図8】リチウム電池の外装体を形成する他の積層体の
層構成例を示す断面図である。
【図9】従来の接着性フィルムを用いてバリア層とタブ
とがショートした状態を示す断面図である。
【符号の説明】
S タブとバリア層とのショート部 H ヒートシール熱板 f 折れ線 wk 仮着 mk 溶着 1 リチウム電池 2 リチウム電池本体 3 セル(蓄電部) 4 タブ(電極) 5 外装体 6 接着性フィルム(タブ部) 7 凹部 8 側壁部 9 シール部 10 積層体(リチウム電池用包装材料) 11 基材層 12 アルミニウム(バリア層) 13 酸変性ポリオレフィン層(押出) 14 ヒートシール層(ポリエチレン) 15 化成処理層 16 接着層 17 滑り剤層 18 酸変性ポリプロピレン(コーティング) 19 流動パラフィン層 20 電子線架橋された酸変性ポリオレフィンフィルム 30 プレス成形部 31 オス型 32 メス型 33 キャビティ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 一樹 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 5H011 AA03 AA09 CC02 CC06 CC10 DD09 DD13 EE04 FF04 GG08 HH02 JJ07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも基材層、接着層、化成処理層
    1、アルミニウム、化成処理層2、ポリオレフィン系樹
    脂のヒートシール層から構成されるリチウム電池の外装
    体にリチウム電池本体を挿入し、周縁をヒートシールす
    る際に、前記外装体とタブ部との間に介在させる接着性
    フィルムが、少なくとも酸変性ポリオレフィン樹脂を電
    子線架橋したフィルムであることを特徴とするリチウム
    電池タブ部に用いる接着性フィルム。
  2. 【請求項2】ポリオレフィンがポリエチレンであること
    を特徴とする請求項1に記載のリチウム電池タブ部に用
    いる接着性フィルム。
  3. 【請求項3】ポリオレフィンがポリプロピレンであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のリチウム電池タブ部に
    用いる接着性フィルム。
  4. 【請求項4】少なくとも基材層、接着層、アルミニウ
    ム、化成処理層、ポリオレフィン系樹脂のヒートシール
    層から構成されるリチウム電池の外装体にリチウム電池
    本体を挿入し、周縁をヒートシールする際に、前記外装
    体とタブ部との間に介在させる接着性フィルムが、少な
    くとも酸変性ポリオレフィン樹脂を電子線架橋したフィ
    ルムであることを特徴とするリチウム電池タブ部に用い
    る接着性フィルム。
  5. 【請求項5】ポリオレフィンがポリエチレンであること
    を特徴とする請求項4に記載のリチウム電池タブ部に用
    いる接着性フィルム。
  6. 【請求項6】ポリオレフィンがポリプロピレンであるこ
    とを特徴とする請求項4に記載のリチウム電池タブ部に
    用いる接着性フィルム。
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JP2014063679A (ja) * 2012-09-24 2014-04-10 Okura Ind Co Ltd 端子接着用テープ及び該テープの製造方法
CN111758172A (zh) * 2018-07-20 2020-10-09 株式会社Lg化学 制造袋型二次电池的方法

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