JP2002214437A - 広視野角偏光粘着フィルムおよび液晶表示装置 - Google Patents

広視野角偏光粘着フィルムおよび液晶表示装置

Info

Publication number
JP2002214437A
JP2002214437A JP2001014581A JP2001014581A JP2002214437A JP 2002214437 A JP2002214437 A JP 2002214437A JP 2001014581 A JP2001014581 A JP 2001014581A JP 2001014581 A JP2001014581 A JP 2001014581A JP 2002214437 A JP2002214437 A JP 2002214437A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive
film
liquid crystal
viewing angle
wide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001014581A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Kitagawa
篤 北川
Masayuki Satake
正之 佐竹
Shigeo Kobayashi
茂生 小林
Yasushi Takahashi
寧 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP2001014581A priority Critical patent/JP2002214437A/ja
Publication of JP2002214437A publication Critical patent/JP2002214437A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polarising Elements (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶パネルのガラス基板との接着性に優れ、
しかもリワーク性の良好で、貼り替えた時に糊残りのな
い広視野角偏光粘着フィルムを提供すること、さらに
は、当該広視野角偏光粘着フィルムが液晶パネルの少な
くとも片側に貼着されている液晶表示装置を提供するこ
と。 【解決手段】 偏光子の少なくとも片面に光学補償フィ
ルムを積層した広視野角偏光フィルムの前記光学補償フ
ィルムに、液晶パネルのガラス基板貼着用の粘着層が設
けられている広視野角偏光粘着フィルムにおいて、前記
粘着層の対ガラスの接着力(1)と、対光学補償フィル
ムの接着力(2)が、接着力(1)<接着力(2)を満
足することを特徴とする広視野角偏光粘着フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、広視野角偏光粘着
フィルムおよび当該広視野角偏光粘着フィルムが液晶パ
ネルの少なくとも片側に貼着されている液晶表示装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイにおける液晶パネルに
は、その画像形成方式から液晶パネルの最表面を形成す
るガラス基板に偏光素子を配置することが必要不可欠で
あり、一般的には偏光フィルムが液晶パネルの最表面に
貼着されている。また液晶パネルの最表面には偏光フィ
ルムの他に、ディスプレイの表示品位を向上させるため
に様々な光学素子が用いられるようになってきている。
たとえば、良視認の広視野角を達成し、また面内の輝度
ムラの少ない液晶表示装置を形成するため、偏光フィル
ムに光学補償フィルムを積層した広視野角偏光フィルム
が用いられている。光学補償フィルムは、たとえば、三
酢酸セルロースフィルム等の支持フィルムに液晶性を示
す材料を塗布して液晶層を形成したものであり、液晶層
はディスコティック液晶を傾斜配向させたもの、ネマチ
ック液晶を傾斜させたもの等により形成されており、前
記光学補償フィルムの支持フィルムは偏光フィルムの保
護層としても機能する。
【0003】前記広視野角偏光フィルムの液晶ディスプ
レイへの貼着は、広視野角偏光フィルムの光学補償フィ
ルムと液晶ディスプレイのガラス基板とを粘着剤を介し
て貼り合せられる。また、広視野角偏光フィルムを液晶
パネルの最表面に瞬時に固定できること、広視野角偏光
フィルムを固着させるのに乾燥工程を必要としないこと
等のメリットを有することから、粘着剤は前記光学補償
フィルムに予め粘着層として設けられている。すなわ
ち、液晶パネルの最表面への広視野角偏光フィルムの貼
着には広視野角偏光粘着フィルムが一般的に用いられ
る。
【0004】前記粘着剤にはいくつかの要求性能があげ
られ、その一例として加熱や加湿によって広視野角偏光
フィルムが部分的に剥がれない、接着安定性があげられ
る。また、前記粘着剤には、液晶パネルに広視野角偏光
フィルムを貼り合わせる際、貼合わせ位置がズレたり、
貼合わせ面に異物が混入したような場合に、広視野角偏
光フィルム由来の不具合などが生じうるため、広視野角
偏光フィルムを液晶パネル最表面から剥離し、再度の貼
合わせを簡便に可能とするリワーク性が要求される。特
に、剥離の際、広視野角偏光フィルムの粘着剤が液晶パ
ネルに転写して、いわゆる糊残りがある場合には、貼り
替え作業は多大な負荷となる。
【0005】このリワーク性は従来の小型液晶パネルに
おいては問題視されていなかったが、近年、液晶パネル
が大型化されるに従い、貼り替え作業率が上昇し、液晶
パネル組み立てメーカーではリワーク性を有することが
重大な問題となってきた。しかしながら、接着安定性と
リワーク性とは相反する性能であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、液晶パネル
のガラス基板との接着性に優れ、しかもリワーク性の良
好、貼り替えた時に糊残りのない広視野角偏光粘着フィ
ルムを提供すること、さらには、当該広視野角偏光粘着
フィルムが液晶パネルの少なくとも片側に貼着されてい
る液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決のための手段】本発明者らは、前記課題を
解決すべく、鋭意研究したところ、広視野角偏光粘着フ
ィルムに下記に示す粘着層を設けることにより上記目的
を達成できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0008】すなわち、本発明は、偏光子の少なくとも
片面に保護層として光学補償機能を有する光学補償フィ
ルムを積層した広視野角偏光フィルムであって、その片
面にある光学補償フィルムに、液晶パネルのガラス基板
貼着用の粘着層が設けられている広視野角偏光粘着フィ
ルムにおいて、前記粘着層の対ガラスの接着力(1)
と、対光学補償フィルムの接着力(2)が、接着力
(1)<接着力(2)を満足することを特徴とする広視
野角偏光粘着フィルム、に関する。
【0009】上記本発明では、広視野角偏光粘着フィル
ムに設ける粘着層の接着力を、対ガラスの接着力(1)
が、対光学補償フィルムの接着力(2)よりも小さくな
るように設計したものを用いているため、液晶パネルか
ら広視野角偏光フィルムを剥離する際には液晶パネル側
の剥離が優先される。そのためリワーク性が良好であ
り、広視野角偏光フィルムの貼り替え性がよく、また粘
着剤が液晶パネルに転写する、いわゆる糊残りの点でも
有効である。したがって、大型液晶パネルの場合にもリ
ワーク性が良好である。
【0010】なお、前記粘着層の対ガラスの接着力
(1)は、0. 1〜20N/25mmを有し、ガラス基
板との良好な接着性を有する。接着力(1)は、1〜1
5N/25mmとなる範囲が好ましい。
【0011】前記広視野角偏光粘着フィルムにおいて、
対ガラスの接着力(1)と、対光学補償フィルムの接着
力(2)の比:接着力(2)/接着力(1)が1. 3以
上であることが好ましい。
【0012】前記比:接着力(2)/接着力(1)が
1. 3以上の場合には、リワーク性がよく、糊残りがな
くなる。前記比:接着力(2)/接着力(1)は、1.
4以上が、さらには1. 5以上とするのがより好まし
い。
【0013】また、前記広視野角偏光粘着フィルムにお
いて、光学補償フィルムは、支持フィルムと液晶性を示
す材料からなる光学的異方性層からなるものが好まし
い。
【0014】このような光学補償フィルムは、良視認の
広視野角を達成し、また面内の輝度ムラの少ない液晶表
示装置を形成するうえで有効であり、また保護層として
有効に機能する。
【0015】さらに、本発明は、前記広視野角偏光粘着
フィルムが液晶パネルの少なくとも片側に貼着されてい
ることを特徴とする液晶表示装置、に関する。
【0016】前記広視野角偏光粘着フィルムを貼着した
液晶表示装置は、良視認の広視野角を有し、また広視野
角偏光粘着フィルムはガラス基板との接着性に優れ、し
かもリワーク性が良好である。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の広視野角偏光粘着フィル
ムは、図1に示すように、偏光子1の片面に光学補償フ
ィルム2を積層しており、当該光学補償フィルム2には
液晶パネルのガラス基板貼着用の粘着層3が設けられて
いる。また、粘着層3には離型シート4を設けることが
できる。なお、図1では偏光子1の片面に光学補償フィ
ルム2を積層しているが、光学補償フィルム2は偏光子
1の両面に積層されていてもよい。
【0018】偏光子1としては、特に制限されず、各種
のものを使用できる。偏光子としては、たとえば、ポリ
ビニルアルコール系フィルムや部分ホルマール化ポリビ
ニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重
合体系部分ケン化フィルムの如き親水性高分子フィルム
にヨウ素や二色性染料等の二色性物質を吸着させて延伸
したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩
化ビニルの脱塩酸処理物の如きポリエン系配向フィルム
等があげられる。偏光子の厚さも特に制限されないが、
5〜80μm程度が一般的である。これらのなかでもポ
リビニルアルコール系フィルムを延伸して二色性材料
(沃素、染料)を吸着・配向したものが好適に用いられ
る。
【0019】前記偏光子1の片面または両面には、光学
補償機能を有する光学補償フィルム2が積層されてい
る。光学補償フィルム2は、偏光子1の保護層としても
機能するものである。光学補償フィルム2としては、た
とえば、高分子フィルムを一軸または二軸延伸処理して
なる複屈折性フィルム、支持フィルム上に複屈折を示す
液晶性材料からなる光学的異方性層を有する液晶配向フ
ィルムなどがあげられる。光学補償フィルム2の厚さも
特に制限されないが、5〜100μm程度が一般的であ
る。これら光学補償フィルム2のなかでも支持フィルム
2b上に光学的異方性層2aを有する液晶配向フィルム
が好ましい。図1では、液晶配向フィルム(光学補償フ
ィルム)を、光学的異方性層2a側に偏光子1が、支持
フィルム2b側に粘着層3があるように積層している
が、液晶配向フィルムの積層は光学的異方性層2a側に
粘着層3が、支持フィルム2b側に偏光子1があるよう
に積層されていてもよい。なお、偏光子1と光学補償フ
ィルム2の積層は粘着剤等により行われる。
【0020】前記複屈折性フィルムとなる高分子素材と
しては、たとえば、ポリビニルアルコール、ポリビニル
ブチラール、ポリメチルビニルエーテル、ポリヒドロキ
シエチルアクリレート、ヒドロキシエチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ポ
リカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、
ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルファイド、
ポリフェニレンオキサイド、ポリアリルスルホン、ポリ
ビニルアルコール、ポリアミド、ポリイミド、ポリオレ
フィン、ポリ塩化ビニル、セルロース系重合体、または
これらの二元系、三元系各種共重合体、グラフト共重合
体、ブレンド物などがあげられる。これら高分子素材は
延伸等により配向物(延伸フィルム)となる。
【0021】前記支持フィルムは透明ポリマーにより形
成され、適宜な透明材料を用いうるが、透明性や機械的
強度、熱安定性や水分遮断性などに優れるものが好まし
く用いられる。支持フィルムの厚さは特に制限されない
が、5〜50μm程度が一般的である。前記支持フィル
ムを形成する透明ポリマーとしては、例えばポリエチレ
ンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリ
エステル系ポリマー、二酢酸セルロースや三酢酸セルロ
ース等のセルロース系ポリマー、ポリメチルメタクリレ
ート等のアクリル系ポリマー、ポリスチレンやアクリロ
ニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)等のスチレン
系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマーなどがあげら
れる。また、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロ系
ないしはノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エ
チレン・プロピレン共重合体の如きポリオレフィン系ポ
リマー、塩化ビニル系ポリマー、ナイロンや芳香族ポリ
アミド等のアミド系ポリマー、イミド系ポリマー、スル
ホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポ
リエーテルエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニレン
スルフィド系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、
塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマ
ー、アリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリ
マー、エポキシ系ポリマー、あるいは前記ポリマーのブ
レンド物なども前記透明保護層を形成するポリマーの例
としてあげられる。これらのなかでも、三酢酸セルロー
スが好ましい。
【0022】光学的異方性層となる液晶性材料として
は、液晶配向性を付与する共役性の直線状原子団(メソ
ゲン)がポリマーの主鎖や側鎖に導入された主鎖型や側
鎖型の各種のものなどがあげられる。たとえば、ディス
コティック液晶ポリマーやネマチック液晶ポリマー等が
あげられる。これら液晶性ポリマーによる光学的異方性
層の形成は、たとえば、ポリイミドやポリビニルアルコ
ール等の薄膜の表面をラビング処理したもの、酸化珪素
を斜方蒸着したものなどの配向処理面上に液晶性ポリマ
ーの溶液を展開して熱処理することにより行われる。光
学的異方性層の厚さは、0. 1〜10μm程度が好まし
い。光学補償フィルムとしては、三酢酸セルロースフィ
ルムからなる支持フィルムに液晶ポリマーを配向した液
晶配向フィルムが好ましい。
【0023】なお、前記広視野角偏光フィルムは、偏光
子1の少なくとも片側に光学補償フィルム2が積層され
ていれば、表面に防眩シート、拡散シート、反射防止膜
や保護板などの適宜な光学層を適宜に積層でき、その
他、保護層、位相差フィルム等を組み合わせることがで
きる。
【0024】粘着層3を構成する粘着剤としては、ゴム
系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤等の
各種のものを例示できるが、これらのなかでもアクリル
系粘着剤が好ましく、そのベースポリマーの重量平均分
子量は、30万〜250万程度であるのが好ましい。
【0025】アクリル系粘着剤のベースポリマーである
アクリル系重合体に使用されるモノマーとしては、各種
アルキル(メタ)アクリレート{(メタ)アクリレート
とはアクリレートおよび/またはメタクリレートをい
い、以下(メタ)とは同様の意味である。}を使用でき
る。かかるアルキル(メタ)アクリレートの具体例とし
ては、たとえば、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、
2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等を例示で
き、これらを単独もしくは組合せて使用できる。これら
のなかでもベースポリマーのモノマーユニットとして、
ブチルアクリレートを30重量%以上用いたものが、ベ
ースポリマーの緩和弾性率を調整してベースポリマーが
粘着性を示すように設定することができ好ましい。
【0026】また、得られるアクリル系重合体に極性を
付与するために前記アルキル(メタ)アクリレートの一
部に代えて(メタ)アクリル酸を少量使用することが好
ましい。さらに、架橋性単量体としてグリシジル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等も
併用しうる。更に所望により、アクリル系重合体の粘着
特性を損なわない程度において他の共重合可能な単量
体、たとえば酢酸ビニル、スチレン等を併用しうる。
【0027】前記アクリル系ポリマーの製造は、各種公
知の方法により製造でき、たとえば、バルク重合法、溶
液重合法、懸濁重合法等のラジカル重合法を適宜選択で
きる。ラジカル重合開始剤としては、アゾ系、過酸化物
系の各種公知のものを使用できる。前記製造法のなかで
も溶液重合法が好ましく、アクリル系ポリマーの溶媒と
しては一般に酢酸エチル、トルエン等の極性溶剤が用い
られる。
【0028】ゴム系粘着剤のベースポリマーとしては、
たとえば、天然ゴム、イソプレン系ゴム、スチレン−ブ
タジエン系ゴム、再生ゴム、ポリイソブチレン系ゴム、
さらにはスチレン−イソプレン−スチレン系ゴム、スチ
レン−ブタジエン−スチレン系ゴム等があげられる。シ
リコーン系粘着剤のベースポリマーとしては、たとえ
ば、ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサ
ン等があげられる。
【0029】また、前記粘着剤は、架橋剤を含有するの
が好ましい。架橋剤としては、ポリイソシアネート化合
物、ポリアミン化合物、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポ
キシ樹脂等があげられる。さらに、前記粘着剤には、必
要に応じて、粘着付与剤、可塑剤、充填剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、シランカップリング剤を等を本発明
の目的を逸脱しない範囲で各適宜に使用することもでき
る。
【0030】粘着層3の形成は、液晶パネルのガラス基
板に貼着する広視野角偏光フィルムの片面にある光学補
償フィルム2の片面に行う。形成方法としては、特に制
限されず、広視野角偏光フィルムの前記光学補償フィル
ム2に粘着剤(溶液)を塗布し乾燥する方法、粘着層3
を設けた離型シート4により広視野角偏光フィルムに転
写する方法等があげられる。粘着層3(乾燥膜厚)は厚
さ、特に限定されないが、10〜40μm程度とするの
が好ましい。
【0031】なお、離型シート4の構成材料としては、
紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレ
フタレート等の合成樹脂フィルム等があげられる。離型
シート3の表面には、粘着剤層2からの剥離性を高める
ため、必要に応じてシリコーン処理、長鎖アルキル処
理、フッ素処理な剥離処理が施されていても良い。
【0032】液晶表示装置の形成は、従来の方法に準じ
て行うことができる。広視野角偏光粘着フィルムは液晶
パネルの片側又は両側に設置することができる。また、
液晶表示装置には、照明システムにバックライトあるい
は反射板を用いたものなどを適宜に形成することができ
る。
【0033】
【実施例】以下に、実施例によって本発明を具体的に説
明するが、本発明はそれによって何等限定されるもので
はない。
【0034】広視野角偏光粘着フィルムの粘着層の対ガ
ラスの接着力(1)および対光学補償フィルムの接着力
(2)の関係を、接着力(1)<接着力(2)とするに
は、たとえば、粘着層の厚さを粘着剤の種類に応じて調
整する方法、広視野角偏光粘着フィルムを熱処理する方
法、液晶表示装置の液晶パネルのガラス基板としてその
表面凹凸(Ra:JIS B0601)を選択して用い
る方法等があげられる。以下にその例を示す。
【0035】広視野角偏光粘着フィルムの粘着層の対ガ
ラスの接着力(1)および対光学補償フィルムの接着力
(2)は以下の方法により、常態粘着力を測定した値で
ある。
【0036】引張試験機:JIS B 7721に規定
する(測定値が試験機の容量の15〜85%の範囲内に
あるもの)を用いた。
【0037】圧着装置:自動式又は手動式のもので試験
片(広視野角偏光粘着フィルム)を圧着する際にローラ
の重量のみが試験片にかかる構造とした。ローラは厚さ
約6mm、スプリング硬さ(Hs )80±5のゴム層で
被覆幅約45mm、直径(ゴム層を含む)約95mm、
質量2000±50gのものとした。
【0038】試験片:広視野角偏光粘着フィルムを25
mm幅、長さ約250mmのものを3枚用意した。
【0039】(対ガラスの接着力(1)の測定) 試験板:ガラス基板(各試験方法と同様のもの)を用い
た。 方法:試験片の表面をトルエンなどの適当な溶剤で洗い
充分乾燥させてからよく乾いた清浄な布でふいたのち、
試験片の粘着面を下側にして、試験片の中央にくるよう
試験板と試験片の一端を揃えた。残った約80mmの部
分は遊ばせておき、遊びの部分の粘着面にタルクを打粉
するかまたは紙をはった。次に試験片のうえからローラ
で毎秒5mmの速さで、1往復して圧着した。圧着し終
った試験片は、20分間以上経過したのちに、試験板を
90度引き剥がし治具にとり付けた。試験片は上部チャ
ックに、治具は下部のチャックにはさんだ。毎分300
mm±20mmの速さで連続して引き剥がし、約20m
m剥がれるごとに、4回の荷重を読み取った。この試験
を、3枚の試験片について行ない、3枚の試験片から測
定した12個の平均値をもって、ガラス基板から引き剥
がしたときの90度粘着力とした。
【0040】(対光学補償フィルムの接着力(2)の測
定) 試験板:JIS G 4305(冷間圧延ステンレス鋼
板)に規定するSUS−304鋼板を厚さ約2.0m
m、幅30mm、長さ180mmに切断し、その表面を
長さ方向にJIS R 6253(耐水研磨紙)に規定
する280番の耐水研磨紙で、よくみがいたものを用い
た。 方法:試験片の一片をとりこれを試験板に充分圧着し
た。その背面に試験片の粘着面を下側にして、試験板の
中央にくるように試験板と試験片の一端を揃えて置く。
残った125mmの部分は遊ばせておき、遊びの部分の
粘着面にタルクを打粉するかまたは紙をはった。次に、
試験片のうえからローラで毎秒5mmの速さで1往復し
て圧着した。圧着し終った試験片は、20分間以上経過
したのちに、遊びの部分を180度に折り返し約25m
mはがしたのち、試験片は上部チャックに試験板は下部
のチャックにはさんだ。毎分300mm±30mmの速
さで連続して引き剥がし、約20mm剥がれるごとに、
4回の荷重を読み取った。この試験を、3枚の試験片に
ついて行ない3枚の試験片から測定した12個の平均値
をもって、背面から引き剥がしたときの粘着力とした。
【0041】製造例 (主ポリマーの調製)温度計、攪拌機、還流冷却管及び
窒素ガス導入管を備えたセパラブルフラスコに、ブチル
アクリレート100重量部、アクリル酸5重量部、過酸
化ベンゾイル0.4重量部及び酢酸エチルを前記モノマ
ー成分が70重量%になるように投入した。窒素ガスを
導入して、攪拌しながら約1時間窒素置換を行った。次
いで、60℃に前記フラスコを加熱し、反応を開始し
た。6時間反応して、アクリル系ポリマー(重量平均分
子量160万)溶液を得た。
【0042】(粘着剤の調製)上記の主ポリマー100
重量部(固形分)に対し、架橋剤(多官能イソシアネー
ト化合物、日本ポリウレタン社製)0.8重量部および
シランカップリング剤(信越化学工業(株)製、KBM
403)0.02部を添加して粘着剤を調製した。
【0043】実施例1および比較例1 上記製造例で得られた粘着剤を、離型処理した厚み38
μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布
し、150℃で3分間乾燥させて、表1に示すように厚
みの異なる粘着剤シートを得た。これを広視野角偏光フ
ィルム(富士写真フイルム社製,WVフィルム)の光学
補償フィルム側に貼り合わせて、広視野角偏光粘着フィ
ルムを作製した。得られた広視野角偏光粘着フィルムの
接着力(1)、(2)を測定し、また下記試験方法1を
行い、ガラス表面への糊残りを観察した。結果を表1に
示す。
【0044】(試験方法1)広視野角偏光粘着フィルム
を、試験用ガラス(無アルカリガラス、又は液晶パネ
ル)をエチルアルコールにより脱脂したものに貼り合わ
せた後に、オートクレーブに投入(50℃、5atm×
15min)した。さらに、25℃、50%R.H.に
て24時間保管した。その後、試験用ガラスに貼付して
いる広視野角偏光フィルムのコーナー部分にカッターに
てきっかけを作り、次いで試験用ガラスを割らないよう
に注意しながらゆっくりと広視野角偏光フィルムを引き
剥がし、試験用ガラス表面の粘着剤の付着具合を目視に
て観察した。
【0045】
【表1】 実施例2および比較例2 上記実施例1−3で得られた粘着剤シートを、広視野角
偏光フィルム(富士写真フイルム社製,WVフィルム)
の光学補償フィルム側に貼り合わせて、広視野角偏光粘
着フィルムを作製した。得られた広視野角偏光粘着フィ
ルムの接着力(1)、(2)を測定し、また下記試験方
法2を行い、ガラス表面への糊残りを観察した。結果を
表2に示す。
【0046】(試験方法2)広視野角偏光粘着フィルム
を、表2に示す試験用ガラス(無アルカリガラス、又は
液晶パネル)をエチルアルコールにより脱脂したものに
貼り合わせた以外は上記試験方法1と同様に行った。
【0047】
【表2】 実施例3 上記比較例1−1で得られた粘着剤シートを、広視野角
偏光フィルム(富士写真フイルム社製,WVフィルム)
の光学補償フィルム側に貼り合わせて、広視野角偏光粘
着フィルムを作製した。得られた広視野角偏光粘着フィ
ルムを60℃乾燥機に表3に示す時間投入した後に接着
力(1)、(2)を測定し、上記試験方法1と同様にし
て、ガラス表面への糊残りを観察した。結果を表3に示
す。
【0048】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の広視野角偏光粘着フィルムの断面図で
ある。
【符号の説明】 1 偏光子 2 光学補償フィルム 3 粘着層 4 離型シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 茂生 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 高橋 寧 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 2H049 BA02 BA06 BA27 BA42 BB03 BB43 BB49 BB52 BC03 BC22 2H091 FA08X FA08Z FA11X FA11Z FB02 FD06 FD15 GA01 LA19 LA30 5G435 AA17 BB12 FF01 FF02 FF05 KK07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偏光子の少なくとも片面に光学補償フィ
    ルムを積層した広視野角偏光フィルムであって、その片
    面にある前記光学補償フィルムに、液晶パネルのガラス
    基板貼着用の粘着層が設けられている広視野角偏光粘着
    フィルムにおいて、前記粘着層の対ガラスの接着力
    (1)と、対光学補償フィルムの接着力(2)が、接着
    力(1)<接着力(2)を満足することを特徴とする広
    視野角偏光粘着フィルム。
  2. 【請求項2】 対ガラスの接着力(1)と、対光学補償
    フィルムの接着力(2)の比:接着力(2)/接着力
    (1)が1. 3以上であることを特徴とする請求項1記
    載の広視野角偏光粘着フィルム。
  3. 【請求項3】 光学補償フィルムが支持フィルムと液晶
    性を示す材料からなる光学的異方性層からなることを特
    徴とする請求項1または2記載の広視野角偏光粘着フィ
    ルム。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の広視野
    角偏光粘着フィルムが液晶パネルの少なくとも片側に貼
    着されていることを特徴とする液晶表示装置。
JP2001014581A 2001-01-23 2001-01-23 広視野角偏光粘着フィルムおよび液晶表示装置 Pending JP2002214437A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001014581A JP2002214437A (ja) 2001-01-23 2001-01-23 広視野角偏光粘着フィルムおよび液晶表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001014581A JP2002214437A (ja) 2001-01-23 2001-01-23 広視野角偏光粘着フィルムおよび液晶表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002214437A true JP2002214437A (ja) 2002-07-31

Family

ID=18881257

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001014581A Pending JP2002214437A (ja) 2001-01-23 2001-01-23 広視野角偏光粘着フィルムおよび液晶表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002214437A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104768752A (zh) * 2012-10-30 2015-07-08 旭硝子株式会社 层叠体以及显示装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104768752A (zh) * 2012-10-30 2015-07-08 旭硝子株式会社 层叠体以及显示装置
CN104768752B (zh) * 2012-10-30 2017-03-08 旭硝子株式会社 层叠体以及显示装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4140736B2 (ja) 粘着型光学フィルム、積層光学フィルムおよび画像表示装置
JP4986211B2 (ja) 液晶パネル、及び液晶表示装置
CN114539945A (zh) 挠性图像显示装置用粘合剂层、挠性图像显示装置用层叠体、以及挠性图像显示装置
TWI782908B (zh) 光學薄膜、剝離方法及光學顯示面板之製造方法
JP2004516359A (ja) 偏光板用アクリル系接着剤組成物及びこれを利用した偏光板
JP3717413B2 (ja) 液晶ディスプレイ用粘着型光学フィルム
CN110730717B (zh) 光学膜、剥离方法及光学显示面板的制造方法
JP2006292939A (ja) 液晶パネル、粘着型偏光板および液晶表示装置
JP2002212526A (ja) 粘着型光学フィルム
JP2002214439A (ja) 粘着型光学フィルム
JP4177077B2 (ja) 光学補償板、それを用いた光学補償層付偏光板、前記光学補償板の製造方法、および、それらを用いた液晶表示装置
JP4824154B2 (ja) 粘着剤及びその粘着剤を用いた光学部材用表面保護フィルム
JP2002249752A (ja) 粘着型光学フィルム
JP2002341141A (ja) 粘着型光学フィルムおよび液晶表示装置
JP7334024B2 (ja) 光学フィルム及び光学表示パネル
JP2001350019A (ja) 粘着偏光板及び液晶表示装置
JP2002309192A (ja) 粘着型光学フィルムおよび液晶表示装置
JPH0990125A (ja) 偏光板及び楕円偏光板粘着シート
JP2001350020A (ja) 光学補償フィルム付き粘着偏光板及び液晶表示装置
JP2002267839A (ja) 偏光フィルムおよび広視野角偏光フィルムならびにそれらの粘着フィルム
JP2002214437A (ja) 広視野角偏光粘着フィルムおよび液晶表示装置
JP2002250814A (ja) 粘着型光学フィルム
JP2003029029A (ja) 偏光粘着フィルムおよび液晶表示装置
JP2002139626A (ja) 粘着剤層付き光学フィルム
JP2002258046A (ja) 粘着型偏光フィルム及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061225